JP2020016063A - 床材及びこれを用いた検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】導電層を有する床材とこれを用いた検知システムを提案する。【解決手段】パターニングされた導電層を有する床材、詳しくは基材フィルムの一面側に、下記の化合物(A)及び(B)を含有する塗布液から形成された導電層がパターニングされて設けられた導電フィルムを有する床材を提案する。(A):チオフェン若しくはチオフェン誘導体を構成単位とする化合物に他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、又は、チオフェン若しくはチオフェン誘導体を構成単位とする化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体(B):ポリヒドロキシ化合物【選択図】図1

Description

本発明は、床下地上に敷設して床面を形成する床材と、これを用いて床材上方の空間情報を検知して、計測や判別処理を行う検知システムに関する。
従来、透明導電フィルムとしては、PET等の透明フィルム基材上にITO(インジウムと錫の複合酸化物)や酸化スズ等の金属酸化物の透明導電層をスパッタリング法等の真空成膜法により付設したものが知られている(特許文献1)。
また、透明フィルム基材上に導電層として銀ナノワイヤーを有する透明フィルムも知られている(特許文献2)。
特開昭64−38990号公報 特開2010−103041号公報
前記従来の透明導電フィルムは、抵抗が大きいため大サイズ化した場合、総抵抗値が大きくなってしまい高圧電源が必要となる。このため、これらの透明フィルムには実用的なサイズに制限があったり、昇圧トランスなどの高電圧回路が必要となったりするなどの制約があった。
また、金属酸化物の透明導電層は柔軟性に劣るため、導電フィルムを丸めて保管する場合等に、透明導電層にクラックが発生したり、破断を起こしたりする場合が多く、取扱いが困難な場合があった。さらに、例えば、2m以上のフィルム幅を有する基材フィルムに透明導電層を設ける場合には、大がかりな真空成膜装置が必要な状況であった。
また、前記透明フィルム基材上に導電層として銀ナノワイヤーを有する透明フィルムにあっては、銀は原料コストが高いことや環境中の硫化化合物との反応により、その表面に硫化銀皮膜が形成され、その結果、抵抗値が経時により劣化する等、安定性や耐久性の点で課題があることが知られており、さらなる改善が望まれる状況にあった。
本発明者は、上記の課題に関して検討を重ねた結果、基材フィルムの一方の導電層に特定種類の化合物の組み合わせを用い、パターニングすることで導電性と柔軟性がともに良好な導電フィルムを得ることが可能であることを知見した。
本発明は、これらを用いた床材及びこれを用いた検知システムを提案する。
導電フィルムをどのような分野に利用できるのか、様々な検討をした結果、少なくとも特定の構成からなる、パターニングされた導電層を有する床材に用いることで、安価に人や物の変位を検知するセンサとして利用できることを知見し、例えば、人が起床してから、就寝するまでの室内における日常生活で、異常を検知し、遠隔地に居住する近親者や第三者に異常を速やかに伝達することが可能となる。また、備品を検知対象にした場合には、質量変化に伴う、備品の在庫補充のタイミングを知らせるなど、細やかな在庫管理にも対応できるシステムを提案するものである。
本発明の床材の一実施形態の要部上面(A)とその断面(B)を示した図である。 本発明の床材の他の実施形態の要部上面(A)とその断面(B)を示した図である。 本発明の検知センサの一例の構成を示した図である。 本発明の検知システムを利用する場合の床材の設置態様例を示した図である。 本発明の検知システムを利用する場合の他の床材の設置態様例を示した図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(導電フィルム)
本発明のパターニングされた導電層を有する床材に関して、実施形態の一例として、基材フィルムの一面側にパターニングされた導電層が設けられた導電フィルムを用いた例を挙げて説明する。
導電フィルムは、上記構成を備えていれば、必要に応じて、他の層を備えていてもよい。例えば、基材フィルムと導電層との間にアンカーコート層などの各種機能層を備えていてもよい。
なお、「機能層」とは、所定の機能を発揮することができる層を意味する。
以下、順次各層について説明する。
(基材フィルム)
基材フィルムは、高分子化合物を溶融製膜方法や溶液製膜方法によりフィルム形状にしたものであれば限定されるものではない。また、基材フィルムに用いる高分子化合物には用途上、透明な化合物を用いるのが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル類、ポリアリレート類、ポリエーテルスルフォン、ポリカーボネート、ポリエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、トリアセチルセルロース、セルロース誘導体、ポリプロピレン、ポリアミド類、ポリイミド、ポリシクロオレフィン類等が例示される。この中でも、PET、PENが取扱い性の点で好ましい。
本発明では基材フィルムの具体例としてポリエステルフィルムを用いて説明するが、何ら限定されるわけではない。
基材フィルムとして用いるポリエステルフィルムに関しては、ポリエステルを主成分樹脂として含有するフィルムであればよく、ポリエステル以外の樹脂或いは樹脂以外の成分を含有していてもよい。
この際、「主成分樹脂」とは、ポリエステルフィルムを構成する樹脂のうち最も含有割合の多い樹脂を意味し、例えばポリエステルフィルムを構成する樹脂のうち50質量%以上、特に70質量%以上、中でも80質量%以上(100質量%を含む)を占める樹脂である。
(本基材フィルムの層構成)
本基材フィルムすなわちポリエステルフィルムは、単層構成であっても、多層構成であってもよい。本基材フィルムが多層構成の場合、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を超えない限り、4層又はそれ以上の多層であってもよい。
(ポリエステル)
本基材フィルムすなわちポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、ホモポリエステルであっても、共重合ポリエステルであってもよい。
ホモポリエステルからなる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールを重縮合させて得られるものが好ましい。
前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等を挙げることができる。
前記脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等を挙げることができる。
代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート等を例示することができる。
他方、共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、セバシン酸などの1種又は2種以上を挙げることができ、グリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の1種又は2種以上を挙げることができる。
ポリエステルの重合触媒としては、特に制限はなく、従来公知の化合物を使用することができる。例えばチタン化合物、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、マンガン化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等を挙げることができる。その中でも、チタン化合物やゲルマニウム化合物は触媒活性が高く、少量で重合を行うことが可能であり、フィルム中に残留する金属量が少ないことから、フィルムの輝度が高くなるので好ましい。さらに、ゲルマニウム化合物は高価であることから、チタン化合物を用いることがより好ましい。
(含有成分)
本基材フィルムとしてのポリエステルフィルムには、フィルム表面を粗面化して易滑性を付与する目的と各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を含有してもよい。
上記ポリエステルフィルムが含有する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではない。例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等を挙げることができる。これらは1種単独で用いても、これらのうちの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
上記粒子の形状は、特に限定されるわけではない。例えば球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれであってもよい。
また、上記粒子の硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
上記粒子の平均粒径は、5μm以下であることが好ましく、中でも0.01μm以上3μm以下、その中でも0.5μm以上2.5μm以下であることがさらに好ましい。5μmを超える場合には、本基材フィルムの表面粗度が粗くなりすぎて、後工程において各種の表面機能層を形成させる場合等に不具合が生じる場合がある。
ポリエステル原料中の粒子の平均粒径(d50:μm)は、遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製:SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を用いて、平均粒径を求めることができる。
粒子含有量は、本基材フィルムの5質量%以下であることが好ましく、中でも0.0003質量%以上3質量%以下、その中でも0.01質量%以上2質量%以下であることがさらに好ましい。
粒子含有量をこのような範囲とすることで、フィルムの滑り性と透明性との両立が可能となるので好ましい。
本基材フィルムに粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができる。エステル化或いはエステル交換反応終了後、添加することがより好ましい。
本基材フィルムとしてのポリエステルフィルム中には、必要に応じて従来公知の酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料、紫外線吸収剤等を添加することができる。
(厚み)
本基材フィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではなく、9μm〜250μmであることが好ましく、中でも25μm以上188μm以下、その中でも50μm以上125μm以下であることがさらに好ましい。
(ポリエステルフィルムの製造方法)
ポリエステルフィルムの製造方法の一例について具体的に説明する。但し、以下の製造例に何ら限定されるものではない。
先に述べたポリエステル原料の乾燥したペレットを、押出機を用いてダイから溶融シートとして押し出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法、及び/又は液体塗布密着法が好ましく採用される。
次に、得られた未延伸シートを二軸方向に延伸する。その場合、先ず、前記の未延伸シートを一方向にロール又はテンター方式の延伸機により延伸する。
延伸温度は、70〜120℃であることが好ましく、中でも80℃以上110℃以下であることがさらに好ましい。延伸倍率は2.5〜7倍であることが好ましく、中でも3.0以上6倍以下であることがさらに好ましい。
次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸する。このときの延伸温度は70〜170℃であることが好ましい。また、延伸倍率は3.0〜7倍であることが好ましく、中でも3.5倍以上6倍以下であることが好ましい。
そして、引き続き180〜270℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
ポリエステルフィルム製造に関しては同時二軸延伸法を採用することもできる。
同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃に温度コントロールされた状態で機械方向及び幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4〜50倍、好ましくは7〜35倍、さらに10〜25倍であることが好ましい。そして、引き続き、170〜250℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
(導電層)
本発明の導電フィルムは導電層中に導電性高分子を含有することが好ましい。導電性高分子とは、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば特に制限されず、例えば、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等の化合物を指す。
本発明においては、良好な導電性を得る観点から、基材フィルム表面に化合物(A)及び(B)を含有する塗布液から形成された導電層を有する導電フィルムを使用することが好ましく、さらに好ましくは化合物(A)、(B)及び(C)を含有する塗布液から形成された導電層を有する導電フィルムが使用される。
本発明において用いる化合物(A)、(B)及び(C)について説明する。
化合物(A)は、チオフェン若しくはチオフェン誘導体を構成単位とする化合物に、他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、又はチオフェン若しくはチオフェン誘導体を構成単位とする化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体である。これらの物質は、優れた導電性を示し好適である。
化合物(A)としては、例えば下記式(1)又は(2)の化合物を、ポリ陰イオンの存在下で重合して得られるものを例示できる。
Figure 2020016063
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素又は炭素数が1〜20の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基等を表す。
Figure 2020016063
上記式(2)中、nは1〜4の整数を表す。
重合時に使用するポリ陰イオンとしては、例えばポリ(メタ)アクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸等が例示される。かかる重合体の製造方法としては、例えば特開平7−90060号公報に示されるような方法を採用することができる。
本発明において、好ましい態様として、上記式(2)の化合物においてnが2であり、ポリ陰イオンとしてポリスチレンスルホン酸を用いたものが挙げられる。
また、これらのポリ陰イオンが酸性である場合、一部或いは全てが中和されていてもよい。中和に用いる塩基としてはアンモニア、有機アミン類、アルカリ金属水酸化物等が好ましい。
化合物(A)は、導電率の高いものが好ましい。具体的には、化合物(A)に必要に応じ、助剤としてジメチルスルホキシドを乾燥前質量に対して5質量%加えて、十分乾燥した時の導電率が200S/cm以上、好ましくは300S/cm以上、さらには500S/cm以上であることが好ましい。
化合物(B)は、1種以上のポリヒドロキシ化合物のことであり、本発明におけるポリヒドロキシ化合物とは、分子構造に水酸基を2個以上有する化合物であれば、どのような化合物を用いてもよい。本発明におけるポリヒドロキシ化合物においては、導電性付与の観点から糖類や糖アルコールを用いることが好ましい。
この糖アルコールの範疇には、例えば単糖類又は二糖類とポリヒドロキシ化合物の縮合物等の糖アルコール誘導体も含まれる。本発明における糖アルコールとは、例えばマルチトールやイソマルツロースを還元して得られるイソマルツロース還元物(パラチニット)、ラクチトール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、リビトール、アラビトール、イジトール、タリトール、ガラクチトール等に例示されるカテゴリーのC4以上の化合物全般を指す。また本発明においては、前記糖アルコールを二種以上使用することも可能である。
糖類や糖アルコールの中でも、高導電性と高透明性の両立を図る観点から、二糖類又は三糖類を還元して得られた糖アルコールが好ましく、さらにこの糖アルコールの分子量が200以上600以下で、かつ水酸基等量が40以下であることがより好ましく、この中でも二糖類に対応する糖アルコールのマルチトール、ラクチトール、イソマルツロース還元物の使用は特に好ましい。
化合物(C)は、ポリウレタン樹脂(c1)、ポリエステル樹脂(c2)の群から選ばれる1種以上の化合物である。
(ウレタン樹脂(C1))
ポリウレタン樹脂は、ウレタン結合を分子内に有する高分子化合物であればよく、ポリオールとイソシアネートの反応により得られる高分子化合物であればよい。
このポリオールとしては、ポリカーボネートポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリオレフィンポリオール類、アクリルポリオール類等を挙げることができ、これらの化合物は単独で用いても、複数種用いてもよい。密着性向上の観点から、ポリカーボネートポリオール類又はポリエステルポリオール類が好ましく、ポリカーボネートポリオール類がより好ましい。
上記ポリウレタン樹脂を構成するポリカーボネートポリオール類としては、多価アルコール類とカーボネート化合物とから、脱アルコール反応によって得られるものを挙げることができる。
この際、多価アルコール類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン等を挙げることができる。
カーボネート化合物としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート等を挙げることができ、これらの反応から得られるポリカーボネート系ポリオール類としては、例えば、ポリ(1,6−ヘキシレン)カーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート等を挙げることができる。
上記ポリウレタン樹脂を構成するポリエステルポリオール類としては、多価カルボン酸(マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)、又はそれらの酸無水物と多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジメタノールベンゼン、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、アルキルジアルカノールアミン、ラクトンジオール等)の反応から得られるもの、ポリカプロラクトン等のラクトン化合物の誘導体ユニットを有するもの等を挙げることができる。
上記ポリウレタン樹脂を構成するポリエーテルポリオール類としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等を挙げることができる。
上記ポリウレタン樹脂を構成するポリイソシアネート類としては、例えばトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等を例示することができる。これらは単独で用いても複数種併用してもよく、これらのポリイソシアネート化合物は2量体やイソシアヌル環に代表されるような3量体、或いはそれ以上の重合体であってもよい。また、上記イソシアネートの中でも、活性エネルギー線硬化性塗料との密着性向上、及び紫外線による黄変防止の点から、芳香族イソシアネートよりも脂肪族イソシアネート又は脂環族イソシアネートがより好ましい。
ポリウレタン樹脂を合成する際に鎖延長剤を使用してもよく、鎖延長剤としては、イソシアネート基と反応する活性基を2個以上有するものであれば特に制限はなく、一般的には、水酸基又はアミノ基を2個有する鎖延長剤を主に用いることができる。
水酸基を2個有する鎖延長剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール等の脂肪族グリコール、キシリレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン等の芳香族グリコール、ネオペンチルグリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレート等のエステルグリコールといったグリコール類を挙げることができる。また、アミノ基を2個有する鎖延長剤としては、例えば、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等の芳香族ジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、トリメチルヘキサンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン等の脂肪族ジアミン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソプロビリチンシクロヘキシル−4,4’−ジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環族ジアミン等を挙げることができる。
ポリウレタン樹脂は、溶剤を媒体とするものであってもよいし、また、水を媒体とするものでもよい。
水系のポリウレタン樹脂の場合、ポリウレタン樹脂を水に分散又は溶解させるには、乳化剤を用いる強制乳化型、ポリウレタン樹脂中に親水性基を導入する自己乳化型或いは水溶型等がある。特に、ポリウレタン樹脂の骨格中にイオン基を導入しアイオノマー化した自己乳化タイプが、液の貯蔵安定性や得られる塗布層の耐水性、透明性、密着性に優れており好ましい。また、導入するイオン基としては、カルボキシル基、スルホン酸、リン酸、ホスホン酸、第4級アンモニウム塩等、種々のものを挙げることができ、中でもカルボキシル基が好ましい。
ポリウレタン樹脂にカルボキシル基を導入する方法としては、重合反応の各段階の中で種々の方法を採用することができる。例えば、プレポリマー合成時に、カルボキシル基を持つ樹脂を共重合成分として用いる方法や、ポリオールやポリイソシアネート、鎖延長剤などの一成分としてカルボキシル基を持つ成分を用いる方法を採用することができる。特に、カルボキシル基含有ジオールを用いて、この成分の仕込み量によって所望の量のカルボキシル基を導入する方法が好ましい。例えば、ポリウレタン樹脂の重合に用いるジオールに対して、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ブタン酸等を共重合させることができる。またこのカルボキシル基はアンモニア、アミン、アルカリ金属類、無機アルカリ類等で中和した塩の形にするのが好ましい。特に好ましいものは、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミンである。かかるポリウレタン樹脂は、塗布液の乾燥工程において中和剤が外れたカルボキシル基を他の架橋剤による架橋反応点として利用できる。これにより、塗布液状態での安定性に優れ、得られる導電層の耐久性、耐水性、耐ブロッキング性等を更に改善することが可能となる。
(ポリエステル樹脂(C2))
導電層は、塗布外観、透明性、密着性向上の観点から、ポリエステル樹脂(C2)を含有するのが好ましい。
ポリエステル樹脂とは、高分子化合物安全性評価フロースキーム(昭和60年11月化学物質審議会主催)に準じて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による数平均分子量(Mn)が1000以上の高分子化合物で、かつ造膜性を有するポリマーであり、必要条件として数平均分子量(Mn)が1000以上の高分子化合物で、かつ造膜性を有するものであればよい。
ポリエステル樹脂は、主な構成成分として下記のような多価カルボン酸及び多価ヒドロキシ化合物から構成される樹脂であればよい。
多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸及び、2,6−ナフタレンジカルnボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩及びそれらのエステル形成性誘導体等を用いることができる。
多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル、2−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、p−キシリレングリコ−ル、エチレングリコール変性ビスフェノールA、ジエチレングリコール変性ビスフェノールA、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポリテトラメチレンオキシドグリコ−ル、ジメチロ−ルプロピオン酸、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジメチロ−ルエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロ−ルプロピオン酸カリウム等を用いることができる。これらの多価カルボン酸と多価ヒドロキシ化合物の中からそれぞれ適宜一つ以上を選択し、常法の重縮合反応によりポリエステル樹脂を合成すればよい。
これらの中で多価カルボン酸の一部としてスルホイソフタル酸を共重合して、ポリエス
テル骨格にスルホン酸基を導入し、中和してアイオノマーとして親水化した物が好ましく
用いられる。多価カルボン酸全体に対し1〜10モル%程度共重合するのが好ましい。
導電層中のポリエステル樹脂(C2)の含有量は、基材フィルムとの良好な密着性を得る観点から、30質量%以上であることが好ましく、中でも40質量%以上、その中でも50質量%以上であることがさらに好ましい。他方、良好な塗膜強度を得る観点からは、導電着層中のポリエステル樹脂(C2)の含有量は、90質量%以下であることが好ましく、中でも80質量%以下、その中でも75質量%以下であることがさらに好ましい。
(架橋剤)
導電層は、塗布液中に架橋剤を含有することにより、皮膜形成後に得られる、当該導電層の架橋度を高めて、その接着性及び耐久性を高めることができる。
架橋剤としては、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン化合物、カルボジイミド化合物を使用することが好ましい。中でも密着性向上の観点から、オキサゾリン化合物又はイソシアネート化合物の少なくとも1種を使用することがより好ましい。
架橋剤に用いる上記オキサゾリン化合物とは、分子内にオキサゾリン基を有する化合物であり、特にオキサゾリン基を含有する重合体が好ましく、付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独又は他のモノマーとの重合によって作成することができる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。中でも2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の含ハロゲンα,β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレン等のα,β−不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上のモノマーを使用することができる。
密着性向上の観点から、オキサゾリン化合物のオキサゾリン基量は、0.5〜10mmol/gであることが好ましく、中でも1mmol/g以上9mmol/g以下、その中でも3mmol/g以上8mmol/g以下、さらには4mmol/g以上6mmol/g以下であることがより好ましい。
架橋剤に用いる上記イソシアネート化合物とは、イソシアネート、或いはブロックイソシアネートに代表されるイソシアネート誘導体構造を有する化合物のことである。イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族イソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族イソシアネート等を例示することができる。また、これらイソシアネートのビュレット化物、イソシアヌレート化物、ウレトジオン化物、カルボジイミド変性体等の重合体や誘導体も挙げられる。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。上記イソシアネートの中でも、紫外線照射による黄変対策として、脂肪族イソシアネート又は脂環族イソシアネートが好適である。
ブロックイソシアネートの状態で使用する場合、そのブロック剤としては、例えば重亜硫酸塩類、フェノール、クレゾール、エチルフェノール等のフェノール系化合物、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール系化合物、イソブタノイル酢酸メチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系化合物、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン系化合物、ε‐カプロラクタム、δ‐バレロラクタムなどのラクタム系化合物、ジフェニルアニリン、アニリン、エチレンイミン等のアミン系化合物、アセトアニリド、酢酸アミドの酸アミド化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルドオキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物が挙げられ、これらは単独でも2種以上の併用であってもよい。
イソシアネート系化合物は単体で用いてもよいし、各種ポリマーとの混合物や結合物として用いてもよい。イソシアネート系化合物の分散性や架橋性向上の点において、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂との混合物や結合物を使用することが好ましい。
架橋剤に用いる上記エポキシ化合物とは、分子内にエポキシ基を有する化合物であり、例えば、エピクロロヒドリンとエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ビスフェノールA等の水酸基やアミノ基との縮合物が挙げられ、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物、グリシジルアミン化合物等がある。ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルアミン化合物としてはN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン等を挙げることができる。密着性向上の観点から、ポリエーテル系のエポキシ化合物が好ましい。また、エポキシ基の量としては、2官能より、3官能以上の多官能であるポリエポキシ化合物が好ましい。
架橋剤に用いる上記メラミン化合物とは、化合物中にメラミン骨格を有する化合物のことであり、例えば、アルキロール化メラミン誘導体、アルキロール化メラミン誘導体にアルコールを反応させて部分的或いは完全にエーテル化した化合物、及びこれらの混合物を用いることができる。エーテル化に用いるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等が好適に用いられる。また、メラミン化合物としては、単量体、或いは2量体以上の多量体のいずれであってもよく、これらの混合物を用いてもよい。さらに、メラミンの一部に尿素等を共縮合したタイプ、メラミン化合物の反応性向上のために触媒を併用することもできる。
架橋剤に用いる上記カルボジイミド化合物とは、カルボジイミド構造を有する化合物のことであり、分子内にカルボジイミド構造を一つ以上有する化合物であるが、より良好な密着性等のために、分子内に二つ以上有するポリカルボジイミド系化合物がより好ましい。
このカルボジイミド化合物は従来公知の技術で合成することができ、一般的には、ジイソシアネート化合物の縮合反応が用いられる。ジイソシアネート化合物としては、特に限定されるものではなく、芳香族系、脂肪族系いずれも使用することができ、具体的には、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。
カルボジイミド化合物に含有されるカルボジイミド基の含有量は、カルボジイミド当量(カルボジイミド基1molを与えるためのカルボジイミド化合物の重さ[g])で、100〜1000であることが好ましく、中でも250以上800以下、その中でも300以上700以下であることがさらに好ましい。上記範囲で使用することで、塗膜の耐久性が向上する。
また、本発明の主旨を損なわない範囲において、ポリカルボジイミド化合物の水溶性や水分散性を向上するために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキルスルホン酸塩等の親水性モノマーを添加して用いてもよい。
かかる架橋成分を含有する場合、同時に架橋を促進するための成分、例えば架橋触媒等を併用することができる。
なお、このようにして導電層を形成すれば、その導電層中には、これら架橋剤の未反応物、反応後の化合物、或いはそれらの混合物が存在しているものと推測することができる。
導電層を形成するための塗布液中における架橋剤の含有量は、良好な塗膜強度が得られる観点から、10質量%以上であることが好ましく、中でも20質量%以上、その中でも25質量%以上であることがさらに好ましい。
他方、基材フィルムとの良好な密着性が得られる観点から、導電層を形成するための塗布液中における架橋剤の含有量は、70質量%以下であることが好ましく、中でも60質量%以下、その中でも50質量%以下の範囲であることがさらに好ましい。
(含有成分)
導電層には、滑り性やブロッキングの改良のため、粒子を含有してもよい。
導電層が粒子を含有する場合、その平均粒径は、フィルム透明性の観点から、1.0μm以下の範囲であることが好ましく、中でも0.5μm以下、その中でも0.2μm以下であることがさらに好ましい。
導電層が含有する粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、有機粒子等の粒子を挙げることができる。
導電層は、必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、染料、顔料等を含有してもよい。
これらの添加剤は単独で用いてもよいし、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
(導電層の形成方法)
導電層を設ける方法は、例えばリバースグラビアコート、ダイレクトグラビアコート、ロールコート、ダイコート、バーコート、カーテンコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
導電層は、例えばインラインコーティングによって設けることができる。但し、この形成方法に限定するものではない。
インラインコーティングによって設ける場合、上述の一連の化合物を水溶液又は水分散体として、固形分濃度が0.1〜50質量%程度を目安に調整した塗布液をポリエステルフィルム上に塗布するようにするのが好ましい。
また、本発明の主旨を損なわない範囲において、水への分散性改良、造膜性改良等を目的として、塗布液中には少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は1種類のみでもよく、適宜、2種類以上を使用してもよい。
上記ポリエステルフィルム上に導電層を形成する際の乾燥及び硬化条件に関しては、特に限定されるわけではなく、例えば、オフラインコーティングにより導電層を設ける場合は、通常、80〜200℃の温度下で3〜40秒間、好ましくは100〜180℃の温度下で3〜40秒間を目安として熱処理を行うのがよい。
一方、インラインコーティングにより導電層を設ける場合、通常、70〜280℃の温度下で3〜200秒間を目安として熱処理を行うのがよい。
また、オフラインコーティング或いはインラインコーティングに係わらず、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルムには、あらかじめコロナ処理やプラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
(導電層のパターン形成方法)
本発明における床材を構成するパターニングされた導電層を形成する方法として、例えば、1)導電層の上に感光性樹脂層を設けて、部分的に導電層を残してパターニングする方法(特開2017−224309号公報他)、2)床材に導電テープを部分的に貼り付けてパターニングする方法、3)フィルム全面に導電層を設けた導電フィルムに部分的に絶縁テープを貼り付けてパターニングする方法、4)フィルム全面に導電層を設けた導電フィルムにあらかじめ、部分的にマスキングテープを貼り付けた後、その上から絶縁塗料を塗布、乾燥して、パターニングする方法、5)インクジェット方式により、導電層を設ける箇所のみに導電層組成物を塗布する方法などが例示される。
(厚さ)
導電層の膜厚(乾燥後)は、0.1〜50μmであるのが好ましく、中でも0.5μm以上40μm以下、その中でも0.5μm以上30μm以下、その中でも0.5μm以上20μm以下の範囲であるのがさらに好ましい。
導電層の膜厚が上記の範囲であれば、密着性を確保することができるとともに、ブロッキングの悪化やヘーズ上昇等を抑制することができる。
また、導電層の膜厚測定に関しては、例えば、導電層の表面をRuOで染色し、エポキシ樹脂中に包埋した後、超薄切片法により作成した切片を再度RuO染色し、塗布層断面を透過型電子顕微鏡(Hitachi社製 H−7650、加速電圧100kV)を用いて測定することができる。
(フィルム幅)
本導電フィルムのフィルム幅に関しては特に限定されるものではないが、床材への適用を考慮すると、好ましくは1m以上、さらに好ましくは1.5m以上、もっとも好ましくは2m以上がよい。また、棚など、備品の在庫管理に用いる場合には、所定のサイズ(幅、長さ)に断裁することもできる。
(本導電フィルムの厚み)
本導電フィルムの全体厚みは25μm以上であるのが好ましく、中でも50μm以上350μm以下、その中でも75μm以上250μm以下であるのが特に好ましい。
(本導電フィルムの物性)
本導電フィルムは、導電層、基材フィルムが順次積層されているとともに、導電層がパターニングされた構成を有しており、これと電気処理回路とを組み合わせることで物理的・化学的現象を電気信号に変換して空間情報などを検知するセンサデバイスとしての機能を奏することを特徴とする。
(本導電フィルムを用いて構成されるセンサ)
本導電フィルムを用いて構成されるセンサは、同フィルムを床材の構成部材の一つとして用いることで、床材の上方空間の物理的変位、つまり、人や動物、床材の上方空間内で空間のある部分を占める様々な物を検知対象として、それらの変位や状態の変化などを検知する用途に用いることができ、これとセンサの出力信号を処理する情報処理手段とで、例えば人感センサや感圧センサなどの検知システムを構成することができる。
例えば、人感センサとして用いる場合に、人が起床してから、就寝するまでの室内における日常生活で、その人の動きや行動パターンなどから異常の発生を検知し、遠隔地に居住する近親者や第三者に異常の発生を速やかに伝達する検知システムや警備システムを構成したり、或いは感圧センサとして用いる場合に、質量変化に伴う、備品(例えば、試薬など)の在庫状態を検知して補充すべき情報を通知する、在庫管理にも応用可能な検知システムを構成したりすることができる。
(床材)
床材としては、従来から公知の構成の床材を利用することができる。例えば、1)パイルと樹脂裏打ち材の積層されたタイルカーペット、2)マット、ケムパス材の木質基材、3)遮音性基材と木質化粧単板の積層床材、4)不織布、ガラスネットを含有する安定性基材にプラスチック表面材の積層されたタイル床材で、木目、石目、カーペット模様が得られるタイプなどが例示される(例えば、特開平6−158837号公報)。
本発明では、パターニングされた導電フィルムを貼りあわせずに床材の下側に配置してもよいし、好ましくは床材の構成の一部として貼りあわせてもよい。
(人感センサ)
図1は人感センサを構成する床材の上面と断面を示している。
この床材1は、積層フローリングなどの適宜な材質からなる本床材11の上面に、本基材フィルム21の表面に導電層22がパターニングされた導電フィルム2を貼り合わせて形成してある、
導電フィルム2の導電層22は、複数の導電部22aを所定の間隔を開けて縦横複数列に配置するとともに各導電部22a間に絶縁部22bを設けた形態、換言すれば、格子状に配置された絶縁部22bの各格子内に導電部22aを配置した形態に設けてある。
導電層22の各導電部22aは、電気配線により後述する情報処理手段に接続してあるとともに、当該導電層22の全面で、絶縁部22bを挟んで隣り合う導電部22a,22a同士が一組の電極をそれぞれ形成しており、各組の電極はそれぞれ情報処理手段から一方の電極(導電部22a)に所定の周波数のパルスを印加して、他方の電極(導電部22a)との間に電界を発生させるように設けてある。
そして、床材1上に人やペットなどの動物が乗り、歩行したり寝そべったりしたときに、人や動物と直に接し或いは近接する部分で、前記電極間の電界の磁束が減ることにともなう静電容量の減少を検出することで、床材1上の人や動物の変位を検知することができるように構成してある。
(感圧センサ)
図2は感圧センサを構成する床材の上面と断面を示している。
この床材1は、弾発性を有する適宜な厚みの導電材からなるタイル形の本床材11の上下両面に、本基材フィルム21の表面に導電層22がパターニングされた導電フィルム2を、本基材フィルム21を外側、導電層22を内側に向けて重ね、かつ一体に貼り合わせて形成してある。本床材11は、導電素材を用いて厚さ方向に圧縮変形可能に形成された板材、例えばゴムなどの弾発性を有する絶縁材料中に金属粉末などを混入してタイル形に成形したものを用いることができる。
導電フィルム2の導電層22は、その中央に導電部22a、導電部22aの周辺に絶縁部22bを配置した形態に設けてある。
本床材11の上下両面に貼り合わされた導電フィルム2,2のそれぞれの導電層22の導電部22aは、電気配線により後述する情報処理手段に接続してあるとともに、本床材11の上面と下面に接した一組の電極を形成しており、本床材11を介して両電極間が導通するように設けてある。
そして、床材1上に人や物が載り、その重さで本床材1が圧縮変形したときに、これにともなって本床材1の電気抵抗値が変化し、両電極を流れる電流値の変化を検出することで、床材1に押圧力がかかったこと及び電流値の変化量から床材1上の質量の変化を検知することができるように構成してある。
(検知システム)
図3は、本発明の検知システムの一例の構成を示している。
図示した検知システムは、前記床材1をセンサデバイスとして構成された人感センサ・感圧センサと、人感センサ・感圧センサから出力される検知信号を処理する情報処理手段3とにより構成してある。
情報処理手段3は、人感センサ・感圧センサの検知信号が入力される信号入力部と、信号解析部と、通信部とを少なくとも備えて構成される。情報処理手段3は、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末により構成されていてもよい。
信号入力部は、前記床材1の導電フィルム2の導電部22a,22aに、電極として機能させるための電流を供給するとともに、導電部22a,22aから出力される検知信号の入力を受け、入力された検知信号をデジタル信号に変換して信号解析部に出力する。
信号解析部は、信号入力部から入力される、デジタル信号に変換された検知信号を計時データとともに逐次メモリに記録し、これを解析する機能を有する。
例えば、本発明の検知システムを、住居の床面に床材1を敷き詰めて、そこで生活する人の行動を監視する用途に利用する場合、予めメモリに、床面上における床材1の各電極(導電部22a,22a)の設置位置の情報を登録しておき、何れかの電極から検知信号の入力があったときは、これを前記電極の設置位置の情報に紐付けし、検知された日時データとともにメモリに登録する。そして、登録されたデータの一日分の情報を統計処理することで、そこで生活する人が起床してから就寝するまでの行動パターンが計測される。
また、計測した行動パターンを閾値として登録しておき、これと新たに計測された行動パターンを比較することで、そこで生活する人の行動の変化を判別する処理がなされるように設けることができる。
さらに、検知信号を計時データとともに登録していることから、普段は起床している時間であるにも関わらず、行動している状態を検知できない、或いは風呂やトイレに入ったことを検知してからその後に行動している状態を検知できないような場合などには、その生活者の体調に異常が発生したものと判別し、その情報については通信部を通して外部へと通報する処理がなされるように設けることができる。
他の例として、本発明の検知システムを物の管理や監視する用途に利用する場合、感圧センサとしてのセンサデバイスを構成する床材1上に、物が入れられた保管容器、例えば薬の保管容器を載せ、保管容器から薬を取り出すことで容器全体の重さが軽くなったことを床材1の電極間を流れる電流の変化から検出し、信号解析部に入力された検知信号を日時データとともにメモリに登録しておくことで、薬を取り出した日時と取り出した量が記録される。
そして、所定量の取り出しが行われたときに、保管容器に入れて保管しておく薬を補充するタイミングであると判別し、その情報については通信部を通して通知する処理がなされるように設けることができる。
さらに他の例として、部屋の出入り口の床面に床材1を設置して、本発明の検知センサをその部屋に入退室する人を監視する用途に利用する場合、前記床材1の電極で人がその部屋に入室又は退室したことを検知したときに、信号解析部が検知信号の入力をトリガーとして、その部屋の照明のオン・オフや、電動カーテンなどの室内外の機器を作動させる制御信号を、通信部を通して出力する処理がなされるように設けることもできる。
通信部は、前記信号解析部からの信号出力の指令を受けて、例えば前記居住生活者の体調の異常の発生について、公衆電話網を介する自動電話で第三者に通報したり、インターネット回線を介して電子メールで通知したり、或いは外部機器に制御信号を出力したりする処理がなされるように設けることができる。
(検知システムの使用例)
図4は、本発明の検知システムを、人の行動を監視する用途に利用する場合の床材1の設置態様例を示している。
この場合の床材1は前記図1に示された人感センサを構成する床材1が用いられ、図4に示されるように、床材1は監視対象である人の住居4の床面全体に敷き詰めて設置される。
そして、床材1上を居住者が歩行していることを検知し、検知信号を前記情報処理手段3に入力して処理することで、その居住者の行動パターンが計測されるとともに、計測された行動からその者の体調が異変を生じたか否かを判別し、異変が生じたと判別されたときは、その旨を別の場所に居住する第三者に通報するように設けることができる。
図5は、本発明の検知システムを、物の管理や監視する用途に利用する場合の床材1の設置態様例を示している。
この場合の床材1は前記図2に示された感圧センサを構成する床材1が用いられ、図5に示されるように、保管容器5が収納される収納棚6の棚板に設置される。
そして、物を収納した保管容器5を床材1に載せた状態で、容器から物を出し入れすることによる、前記本床材11が容器の重みにより圧縮する度合が変わることにともなう抵抗値の変化から、保管容器5が床材1を押圧する力(質量)の変化を検知し、容器内の物が所定量に減ったときには、その物を保管容器に補充するタイミングである旨を、保管場所とは別の場所にある情報処理端末や機器に通知するように設けることができる。
なお、図示した床材1や検知システムの形態は一例であり、本発明は例示のものに限定されず、他の適宜な形態とすることが可能である。
(語句の説明)
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
本発明において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
本発明の床材は、パターニングされた導電層を有することを特徴とする。例えば、パターニングされた導電層を設ける実施形態の一例として、パターニングされた導電層を設けた導電フィルムを構成部材の一部に用いた床材が例示される。当該床材は人や動物の移動を検知する人感センサや、質量や圧力の変化を検知する感圧センサとしての機能を有する。例えば、人が起床してから、就寝するまでの室内における日常生活で、異常を検知し、遠隔地に居住する近親者や第三者に異常を速やかに伝達することが可能となる。また、備品を検知対象にした場合には、質量変化に伴う、備品(例えば、試薬など)の在庫補充など、在庫管理にも応用できる。
1 床材、11 本床材、2 導電フィルム、21 本基材フィルム、22 導電層、22a 導電部、22b 絶縁部、3 情報処理手段、4 住居、5 保管容器、6 収納棚

Claims (10)

  1. パターニングされた導電層を有する床材。
  2. 基材フィルムの一面側に、下記の化合物(A)及び(B)を含有する塗布液から形成された導電層がパターニングされて設けられた導電フィルムを有する、請求項1に記載の床材。
    (A):チオフェン若しくはチオフェン誘導体を構成単位とする化合物に他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、又は、チオフェン若しくはチオフェン誘導体を構成単位とする化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体
    (B):ポリヒドロキシ化合物
  3. 塗布液が下記化合物(C)を含有する、請求項2に記載の床材。
    (C):ポリウレタン樹脂(c1)及びポリエステル樹脂(c2)の群から選ばれる1種以上の化合物
  4. 化合物(B)が糖類又は糖アルコールである、請求項2又は3に記載の床材。
  5. 基材フィルムがポリエステルフィルムである、請求項2から4の何れか記載の床材。
  6. 請求項1から5の何れかに記載の床材をセンサデバイスとして構成された人感センサと、人感センサから出力される検知信号を処理する情報処理手段とにより構成される検知システム。
  7. 請求項1から5の何れかに記載の床材をセンサデバイスとして構成された感圧センサと、感圧センサから出力される検知信号を処理する情報処理手段とにより構成される検知システム。
  8. 請求項1から5の何れかに記載の床材により床が形成された居住空間で生活する人の行動パターンの計測や、体調の異常をきたしたことを判別する機能を備えた、請求項6又は7に記載の検知システム。
  9. 複数の物が入れられた容器を請求項1から5の何れかに記載の床材に載せて保管し、当該容器の質量の変化を検知して内容物の増減を判別する機能を備えた、請求項7に記載の検知システム。
  10. 表面に導電部と絶縁部を配してパターニングされた導電層を有する導電フィルムと本床材とを組み合わせてなる床材を、当該床材の上方空間の物理的変位を検知する信号検出センサとして用いて構成を有する検知システム。
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