JP2020015815A - ゴム組成物、空気入りタイヤ及び加硫ブラダー - Google Patents
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Abstract
Description
以下、第一の本発明に係るゴム組成物及び空気入りタイヤについて説明する。
変性SBRとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するSBRであればよく、例えば、SBRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性SBR(末端に上記官能基を有する末端変性SBR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性SBRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性SBR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性SBR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性SBR等が挙げられる。
なお、上記化合物(変性剤)による変性は公知の方法で実施可能である。
なお、SBRのスチレン量は、1H−NMR測定によって測定できる。
なお、SBRのビニル量(1,2−結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
なお、Tgは、JIS−K7121に従い、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製の示差走査熱量計(Q200)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した値である。
なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
なお、BRのシス含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
なお、BRのビニル量(1,2−結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
上記酸化マグネシウムの市販品としては、共和化学工業(株)、富士フイルム和光純薬(株)、キシダ化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、上記酸化マグネシウムの見かけ比重は、50mlメスシリンダーに見かけ容積で30ml量り取り、その質量から算出して求めた値である。
なお、上記酸化マグネシウムのd50は、レーザー回折散乱法によって得られた質量基準の粒度分布曲線における積算値50%の粒子径である。
なお、上記酸化マグネシウムのN2SAは、JIS Z8830:2013に準拠してBET法で測定される値である。
なお、本明細書において、酸化マグネシウムは、フィラーには含まれない。
なお、本明細書において、水酸化アルミニウムとは、Al(OH)3又はAl2O3・3H2Oを意味する。市販品としては、住友化学(株)、昭和電工(株)、Nabaltec社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、水酸化アルミニウムのN2SAは、JIS Z8830:2013に準拠してBET法で測定される値である。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱化学(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K6217−2:2001に準拠して測定される値である。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。市販品としては、エボニックデグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、などのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT−Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。市販品としては、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
粘着性樹脂としては、タイヤ工業において慣用されるフェノール系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン系樹脂、インデン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ロジン系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂(DCPD系樹脂)等の芳香族炭化水素系樹脂、C5系樹脂、C8系樹脂、C9系樹脂、C5/C9系樹脂等の脂肪族炭化水素系樹脂や、これらの水素添加物等が挙げられる。市販品としては、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、ヤスハラケミカル(株)、東ソー(株)、Rutgers Chemicals社、BASF社、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、(株)日本触媒、JXエネルギー(株)、日本ゼオン(株)、ハリマ化成(株)、東亞合成(株)、荒川化学工業(株)、田岡化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スチレン系樹脂、テルペン系樹脂が好ましい。
なお、本発明において、軟化点は、JIS K 6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。市販品としては、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ゴム組成物の耐オゾン性の観点では、パラフィンワックスが好ましい。パラフィンワックスを使用すると、物理的皮膜を形成するため、耐オゾン性が向上する一方で、離型性やウェットグリップ性能が低下する傾向があるが、上記ゴム組成物では、上記酸化マグネシウムや、必要に応じて水酸化アルミニウムを配合することで、パラフィンワックスを使用しても、良好な離型性及びウェットグリップ性能を確保することができる。
また、マイクロクリスタリンワックスは、耐オゾン性の向上効果は少ないものの、離型性の向上効果に優れるという点で、好ましい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等を用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。市販品としては、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、p−フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。市販品としては、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が好ましい。
すなわち、上記ゴム組成物を、未加硫の段階でトレッド等の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
以下、第二の本発明に係るゴム組成物、加硫ブラダー及び空気入りタイヤについて説明する。
上記酸化マグネシウムの市販品としては、共和化学工業(株)、富士フイルム和光純薬(株)、キシダ化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、上記酸化マグネシウムの見かけ比重は、50mlメスシリンダーに見かけ容積で30ml量り取り、その質量から算出して求めた値である。
なお、上記酸化マグネシウムのd50は、レーザー回折散乱法によって得られた質量基準の粒度分布曲線における積算値50%の粒子径である。
なお、上記酸化マグネシウムのN2SAは、JIS Z8830:2013に準拠してBET法で測定される値である。
上記共重合体は、スチレン等の芳香族炭化水素と、エチレン、プロピレン等の脂肪族炭化水素とを構成モノマーとして含むポリマー(樹脂)であり、市販品としては、ストラクトール社、performance additive社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、エチレン、プロピレン及びスチレンを構成モノマーとして含む樹脂(エチレンプロピレンスチレン共重合体)が好ましい。
カーボンブラックとしては、第一の本発明と同様のものを使用可能である。
オイルとしては、第一の本発明と同様のものを使用可能である。
老化防止剤としては、第一の本発明と同様のものを使用可能であるが、キノリン系老化防止剤が好ましい。
ステアリン酸としては、第一の本発明と同様のものを使用可能である。
酸化亜鉛としては、第一の本発明と同様のものを使用可能である。
硫黄としては、第一の本発明と同様のものを使用可能である。
加硫促進剤としては、第一の本発明と同様のものを使用可能であるが、チアゾール系加硫促進剤が好ましい。
すなわち、上記ゴム組成物を、未加硫の段階でインナーライナー用のシート状に加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
<SBR1>
日本ゼオン(株)製のN9548(E−SBR、油展(ゴム固形分100質量部に対してオイル分37.5質量部含有)、スチレン量:35質量%、ビニル量:18質量%、Tg:−40℃、Mw:109万)
<SBR2>
日本ゼオン(株)製のNS612(S−SBR、非油展、スチレン量:15質量%、ビニル量:30質量%、Tg:−65℃、Mw:78万)
<BR>
ランクセス(株)製のCB25(Nd系触媒を用いて合成したBR(Nd系BR)、シス含量:97質量%、ビニル量:0.7質量%、Tg:−110℃)
<カーボンブラックN220>
キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:114m2/g)
<シリカ1>
エボニックデグッサ社製のウルトラジルVN3(N2SA:175m2/g)
<シリカ2>
ローディア社製のZ115Gr(N2SA:115m2/g)
<水酸化アルミニウム>
Nabaltec社製のApyral200SM(N2SA:15m2/g)
<シランカップリング剤>
エボニックデグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
<α−メチルスチレン系樹脂>
アリゾナケミカル社製のSylvatraxx4401(α−メチルスチレン及びスチレンの共重合体、軟化点:85℃)
<芳香族変性テルペン樹脂>
ヤスハラケミカル(株)製のYSレジンTO125(スチレン及びテルペン化合物の共重合体、軟化点:125℃)
<オイル1>
出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24(アロマ系プロセスオイル)
<MgO離型剤1>
協和化学工業(株)製のキョーワマグ150(酸化マグネシウム、見かけ比重0.36g/ml、d50:4.46μm、N2SA:145m2/g)
<MgO離型剤2>
協和化学工業(株)製のキョーワマグ150MF(酸化マグネシウム、見かけ比重0.23g/ml、d50:0.72μm、N2SA:119m2/g)
<MgO離型剤3>
協和化学工業(株)製の試作品(酸化マグネシウム、見かけ比重0.33g/ml、d50:10μm)
<MgO離型剤4>
協和化学工業(株)製の試作品(酸化マグネシウム、見かけ比重2.4g/ml、d50:4μm)
<比較離型剤1>
日油(株)製の試作品(ステアリン酸カルシウム)
<比較離型剤2>
日油(株)製の試作品(ステアリン酸亜鉛)
<比較離型剤3>
ストラクトール社製のEF44(脂肪酸亜鉛)
<比較離型剤4>
ストラクトール社製のWB16(脂肪酸カルシウム、脂肪酸アミド及び脂肪酸アミドエステルの混合物)
<ステアリン酸>
日油(株)製のステアリン酸「椿」
<老化防止剤6PPD>
住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
<老化防止剤TMQ>
大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
<パラフィンワックス>
日本精蝋(株)製のOzoace0355
<酸化亜鉛>
三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
<硫黄>
細井化学(株)製のHK−200−5(5%オイル含有粉末硫黄)
<加硫促進剤TBBS>
大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<加硫促進剤DPG>
大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(ジフェニルグアニジン)
表1に示す配合処方に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄、加硫促進剤及び離型剤以外の薬品を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄、加硫促進剤及び離型剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をロールで2mm厚みのシートに圧延し、170℃の条件下で10分間プレス加硫して加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をキャップトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを作製し、170℃の条件下で10分間加硫して試験用タイヤ(サイズ:205/65R15)を得た。
加硫ゴム組成物を目視により外観検査し、ゴム欠け、ブリスター(発泡)、ベアー(ケロイド)、ゲージの不均一、極端な凹みが発生したものを軽不良、これらが発生していないものを良品とし、軽不良の発生率(軽不良率)を算出した。結果は、下記評価基準にしたがって指数表示した。指数が大きいほど、金型との過密着による軽不良率の発生が抑制されており、離型性に優れることを示す。指数が105以上の場合に良好であると判断した。
[評価基準(指数)]
120:軽不良率0.5%
100:軽不良率1.0%
80:軽不良率2.0%
試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。1000km毎にコントロールタイヤ及び試験用タイヤの車両装着位置を交換し、摩耗への車両走行要因を平均化した。30000km走行後の試験用タイヤにおけるタイヤトレッドゴムの残溝量を計測し(新品時8.0mm)、比較例1−1を100として指数表示した。指数が大きいほど、摩耗ゴム量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。指数が100以上の場合に良好であると判断した。
試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ウェットアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが官能評価し、比較例1−1を100として指数表示した。指数が大きいほど、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
<臭素化ブチルゴム>
エクソンモービル社製のブロモブチル2255
<カーボンブラックN660>
キャボットジャパン(株)製のショウブラックN660(N2SA:35m2/g)
<老化防止剤TMQ>
大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
<ステアリン酸>
日油(株)製のステアリン酸「椿」
<オイル2>
出光興産(株)製のダイアナプロセスPA32(パラフィン系プロセスオイル)
<エチレンプロピレンスチレン共重合体>
ストラクトール社製のストラクトール40MS(軟化点78℃、EP含有量:82質量%)
<硫黄>
細井化学(株)製のHK−200−5(5%オイル含有粉末硫黄)
<加硫促進剤MBTS>
大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド)
<酸化亜鉛>
三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
<比較離型剤4>
ストラクトール社製のWB16(脂肪酸金属塩(脂肪酸カルシウム、構成脂肪酸:炭素数14〜20の飽和脂肪酸)と脂肪酸アミドとの混合物)
<MgO離型剤1>
協和化学工業(株)製のキョーワマグ150(酸化マグネシウム、見かけ比重0.36g/ml、d50:4.46μm、N2SA:145m2/g)
<MgO離型剤2>
協和化学工業(株)製のキョーワマグ150MF(酸化マグネシウム、見かけ比重0.23g/ml、d50:0.72μm、N2SA:119m2/g)
表2に示す配合処方に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄、加硫促進剤、酸化亜鉛及び離型剤以外の薬品を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄、加硫促進剤、酸化亜鉛及び離型剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をロールで2mm厚みのシートに圧延し、170℃の条件下で10分間プレス加硫して加硫ゴム組成物を得た。
加硫ゴム組成物を目視により外観検査し、ゴム欠け、ブリスター(発泡)、ベアー(ケロイド)、ゲージの不均一、極端な凹みが発生したものを軽不良、これらが発生していないものを良品とし、軽不良の発生率(軽不良率)を算出した。結果は、下記評価基準にしたがって指数表示した。指数が大きいほど、金型との過密着による軽不良率の発生が抑制されており、離型性に優れることを示す。指数が110以上の場合に良好であると判断した。
[評価基準(指数)]
120:軽不良率0.5%
100:軽不良率1.0%
80:軽不良率2.0%
ASTM D−1434−75M法に従い、加硫ゴム組成物の空気透過量を測定し、下記計算式により、比較例2−1を100として指数表示した。指数が大きいほど、空気透過量が小さく、空気遮断性(空気圧保持性)に優れることを示す。指数が103以上の場合に良好であると判断した。
(空気遮断性指数)=(比較例2−1の空気透過量)/(各配合の空気透過量)×100
Claims (12)
- ジエン系ゴムを含むゴム成分と、見かけ比重が0.4g/ml未満、質量基準の粒度分布曲線における積算値50%の粒子径が10μm未満の酸化マグネシウムとを含有し、
前記ゴム成分100質量%中、前記ジエン系ゴムの含有量が70質量%以上であるゴム組成物。 - 前記ゴム成分100質量部に対する前記酸化マグネシウムの含有量が1質量部以下である請求項1記載のゴム組成物。
- 水酸化アルミニウムを含むフィラーを含有し、
前記ゴム成分100質量部に対する前記水酸化アルミニウムの含有量が8質量部以下である請求項1又は2記載のゴム組成物。 - 前記ゴム成分100質量部に対する前記フィラーの含有量が100質量部以上である請求項3記載のゴム組成物。
- パラフィンワックスを含有し、
前記ゴム成分100質量部に対する前記パラフィンワックスの含有量が2.4質量部以下である請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。 - タイヤ外層用ゴム組成物である請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
- 請求項6記載のタイヤ外層用ゴム組成物を用いて作製したタイヤ外層部材を有する空気入りタイヤ。
- ブチル系ゴムを含むゴム成分と、見かけ比重が0.3g/ml未満、質量基準の粒度分布曲線における積算値50%の粒子径が3μm未満の酸化マグネシウムとを含有し、
前記ゴム成分100質量%中、前記ブチル系ゴムの含有量が70質量%以上であるゴム組成物。 - 芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素との共重合体を含有する請求項8記載のゴム組成物。
- 加硫ブラダー用ゴム組成物又はインナーライナー用ゴム組成物である請求項8又は9記載のゴム組成物。
- 請求項10記載の加硫ブラダー用ゴム組成物を用いて作製した加硫ブラダー。
- 請求項10記載のインナーライナー用ゴム組成物を用いて作製したインナーライナーを有する空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018139541A JP7151243B2 (ja) | 2018-07-25 | 2018-07-25 | ゴム組成物、空気入りタイヤ及び加硫ブラダー |
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