JP2020014729A - モニタシステムの制御方法、モニタシステム及びプログラム - Google Patents

モニタシステムの制御方法、モニタシステム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】FRCのモニタリングを実現可能とするモニタシステムの提供。【解決手段】患者の呼吸ガスのフローを連続的に検出するフローセンサと、呼吸ガスの成分ガスの濃度を連続的に検出する呼吸ガスセンサと、フローセンサ及び呼吸ガスセンサに接続される制御装置と、を備えたモニタシステムの制御方法であって、制御装置は、1呼吸毎にフローセンサの測定結果に基づく換気量であるVと、呼吸ガスセンサの測定結果に基づくCO2ガスの濃度又は分圧であるFCO2又はPCO2とを同期させて、2次元座標上で濃度/分圧−換気量ループを生成し、濃度/分圧−換気量ループが囲む面積に基づいてCO2ガスの排泄量であるVCO2として求め、VCO2を用いてV=VCO2/FCO2又はV∝VCO2/PCO2の関係を含む反比例曲線を生成し、濃度/分圧−換気量ループと反比例曲線とに基づいて、機能的残気量であるFRCを算出し、算出したFRCを出力する。【選択図】図6

Description

本開示は、モニタシステムの制御方法、モニタシステム及びプログラムに関する。
従来から、一呼吸のボリューム・カプノグラム分析法からCO2一回排泄量であるVCO2等を導出する技術が知られている(例えば、特許文献1や非特許文献1参照)。
特開2014−061071号公報
Hirabayashi G, Tsukakoshi S, Andoh T, More. Effect of pressure−controlled inverse ratio ventilation on dead space during robot−assisted laparoscopic radical prostatectomy: A randomised crossover study of three different ventilator modes. EJA. 35(4):307−314, April 2018
ところで、呼吸生理学による肺気量分画の一つである機能的残気量FRC(Functional Residual Capacity)は、肺のガス交換機能(O2摂取/CO2排泄)を支える基本概念である。
呼気終末に肺内に残るガス量である機能的残気量FRCに、次の一回吸気量VTIが加わることで、肺胞内ガスと肺毛細管血液との分圧差が拡大しガス交換が起こる。その結果、酸素量VO2が血中へ摂取され、CO2一回排泄量VCO2が呼気中へ排泄される。
FRCの異常はガス交換正常性の大きなリスク要因となる。特に手術麻酔中、集中治療中などの人工呼吸管理患者においては、無気肺の発生などによってFRCの減少を来し易く、高二酸化炭素血症や低酸素血症につながる危険性が高まる。
そこで、本開示は、FRCのモニタリングを実現可能とすることを目的とする。
本開示の一局面によれば、患者の呼吸ガスのフローを連続的に検出するフローセンサと、前記呼吸ガスの成分ガスの濃度を連続的に検出する呼吸ガスセンサと、前記フローセンサ及び前記呼吸ガスセンサに接続される制御装置と、を備えたモニタシステムの制御方法であって、
前記制御装置は、一回の呼吸に関して、
前記フローセンサの測定結果に基づく換気量であるVと、前記呼吸ガスセンサの測定結果に基づくCO2ガスの濃度又は分圧であるFCO2又はPCO2とを同期させて、2次元座標上で濃度/分圧−換気量ループを生成し、
前記濃度/分圧−換気量ループが囲む面積に基づいて前記CO2ガスの排泄量であるVCO2として求め、
前記VCO2を用いてV=VCO2/FCO2又はV∝VCO2/PCO2の関係を含む反比例曲線を生成し、
前記濃度/分圧−換気量ループと前記反比例曲線とに基づいて、機能的残気量であるFRCを算出し、
算出した前記FRCを出力する、モニタシステムの制御方法が提供される。
本開示によれば、FRCのモニタリングが実現可能となる。
一実施形態に係るモニタシステムの説明図である。 制御装置のハードウエア構成の一例を示す図である。 ボリューム・カプノグラム等の説明図である。 ボリューム・カプノグラムの例を示す図である。 本実施形態で利用されるボリューム・カプノグラムを示す図である。 機能的残気量FRCの算出の前提となるボリューム・カプノグラムの説明図である。 FRC内肺胞気CO2濃度変化とVCO2の拡散流入の説明図である。 肺胞気CO2分圧の呼吸性変動とCO2の拡散流量/拡散量のモデルを示す図である。 機能的残気量FRCの算出方法の他の例の説明図である。 気腹全身麻酔中のFRC計算例を示す図(その1)である。 気腹全身麻酔中のFRC計算例を示す図(その2)である。 気腹全身麻酔中のFRC計算例を示す図(その3)である。 制御装置により実現されるFRC算出処理のための動作例を表すフローチャートである。 FRC算出処理(図11のステップS116)の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら各実施形態について詳細に説明する。なお、「CO2」等の表記は、下付き文字を用いた表記「CO」ではないが、表記「CO」と同じ意味である。
図1は、一実施形態に係るモニタシステム200を、循環式呼吸回路を有する吸入麻酔システム100に適用した場合を説明する図である。モニタシステム200は、ボリューム・カプノグラム分析法に基づくモニタシステムである。ボリューム・カプノグラム分析法とは、以下で説明するように、口元に設置されたフローセンサとメインストリーム型CO2センサからそれぞれ得られる、換気量とCO2濃度(分圧)をXY座標面にプロットして描かれるボリューム・カプノグラム(後出の図6の太線参照)を、CO2排泄能力の点から一定のルールに従って分析する分析法である。
図1に示すように、モニタシステム200は、制御装置3、フローセンサ13、呼吸ガスセンサ14を有する。
吸入麻酔システム100は、循環式呼吸回路1、ガス供給装置2、及びベンチレータ17から構成される。呼吸回路1は、吸気弁11、患者とつながるコネクタ12、呼気弁15、CO2吸収剤キャニスタ16を有する。吸気弁11は、呼吸回路1から患者へのガスの流れ(吸気)は許容するものの、その逆の流れは規制するように作動する。呼気弁15は、患者から麻酔システムへのガスの流れ(呼気)は許容するものの、その逆の流れは規制するように作動する。呼気の一部はCO2吸収剤キャニスタ16へ導かれ再利用され、また残りの一部は余剰ガスとして廃棄される。CO2吸収剤キャニスタ16は、患者の呼気から二酸化炭素を吸収除去し、その他の麻酔呼吸ガス、O2ガス等を吸気の一部として循環使用するためのものである。
コネクタ12には、フローセンサ13と呼吸ガスセンサ14が、順不同で直列に設置されている。フローセンサ13は、呼吸の時間軸上でのフローレートの変化を検出し、それを積算して一回換気量(VTI、VTE)を測定する。呼吸ガスセンサ14は、例えばメインストリーム型の呼吸ガスセンサによって構成されるが、離れた場所、例えば制御装置内に組み込まれた吸引ポンプとセンサ本体によって、この14の位置から標本ガスをサンプリングするサイドストリーム型の呼吸ガスセンサを使用することもできる。呼吸ガスの成分ガスの時間軸上での濃度変化を検出し、更にそこから吸気濃度と呼気終末濃度を測定する。ここではフローセンサ13と呼吸ガスセンサ14は、二酸化炭素(CO2)の他、酸素(O2)、揮発性麻酔ガス(AA)、亜酸化窒素(N2O)の混合した麻酔呼吸ガスを測定対象とすることができる。O2の濃度を調節する場合や、AA、N2Oの麻酔ガスを供給及び調節する場合は、ガス供給装置2を使用する。ベンチレータ17は、患者の呼吸を代替又は補助するために使用される。
フローセンサ13及びメインストリーム型呼吸ガスセンサ14と、制御装置3の接続関係を図2に示す。通過する呼吸ガスによって、フローセンサ13と呼吸ガスセンサ14のそれぞれにおいて検出された信号は、制御装置3に供給される。
制御装置3は、記憶装置31と、演算装置32と、入力装置33と、表示装置34とを備える。
フローセンサ回路36と呼吸ガスセンサ駆動回路37は、インタフェース(I/F)35を介して演算装置32に接続され、演算装置32は、フローセンサ13からの信号を取得するとともに、呼吸ガスセンサ駆動回路37を介して呼吸ガスセンサ14を制御して信号を取得し、これら信号データの処理に必要な演算を実施する。演算装置32に接続された記憶装置31には、演算装置32で実行する種々の演算に必要な、呼吸ガスセンサ駆動手順記憶手段、信号データ記憶手段、プログラム記憶手段、演算手順記憶手段等を含む手段が格納される。
図2に示した制御装置3のハードウエア構成は、記憶装置31、演算装置32、入力装置33、表示装置34を備えるノイマン型コンピュータのハードウエア構成である。データ記憶、プログラム記憶には、ノイマン型コンピュータの主記憶装置又は補助記憶装置を使用することができる。主記憶装置としては、揮発性のDRAMを用いることが多く、補助記憶装置としては、ハードディスク(HD)等の磁気ディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、RAMディスク、USBフラッシュメモリ等が使用できる。演算装置32が実施する演算の一部を、別の演算装置(CPU)や別のコンピュータシステムによるハードウエア構成として実現することもできる。また、演算装置32には、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力装置33、プリンタ及びディスプレイ等の表示装置34が接続されている。なお、制御装置3は、表示装置34を備えず、表示装置34は、制御装置3に接続される態様で設けられてもよい。また、制御装置3の一部又は全部の機能は、外部のサーバ装置(図示せず)により実現されてもよい。
ガス分析法は、患者口元で、CO2/O2/N2O/AAなどの呼吸ガス濃度を毎呼吸連続モニタできるメインストリームによるガス分析法を用いるのが好ましい。従来臨床分野で主流のサイドストリームによるガス分析法では、口元から吸気ガス・呼気ガスを毎分100mL前後連続サンプリングし、離れた場所にあるセンサで検出し、時間軸上での濃度変化と、吸気濃度・呼気終末濃度を測定し表示している。このため、サンプリング中の混合による濃度変化に対する反応の遅れなどによって、換気量データと一体的に扱うことが困難であった。しかし、近年より少ないサンプリング流量で分析可能な高速のサイドストリーム型の呼吸ガスセンサも現われてきたので、必ずしもメインストリーム型に限定されるものではない。
図3は、ボリューム・カプノグラムと所定の反比例曲線(後述)とを分圧PをX軸、換気量VをY軸としたX−Y座標上に示した図である。
なお、呼吸ガス中に特定のガスがどれだけ含まれるかを表す方法には、分圧と濃度の二つがある。同じ温度・圧力下で両者は比例する。生体内では、血液との比較を容易にするために、体温・大気圧・飽和水蒸気圧(BTPS)における分圧で表すのが通例である。例えば、体温37℃・大気圧760mmHgのとき、飽和水蒸気圧47mmHgであるから、CO2の場合、[分圧PCO2=(760−47)×濃度FCO2]の関係がある。なお、[換気量V×濃度FCO2=CO2量]の関係が成り立つが、時に臨床データのグラフなどで分圧PCO2も使用される。このように、分圧と濃度とは、互いに一対一で対応する関係があり、一方が他方で代替え可能なパラメータである。以下、k=(760−47)とし、便宜上、kを「変換定数」とも称する。
図3及び図5では、ボリューム・カプノグラムとして、1呼吸における呼吸ガス中のCO2の分圧−換気量ループが示される。なお、後出の図6では、ボリューム・カプノグラムとして、1呼吸における呼吸ガス中のCO2の濃度−換気量ループが示される。
図3及び図5では、所定の反比例曲線は、V=k×VCO2/PCO2+(VTI−VTE)である。
図3のボリューム・カプノグラム上の矢印で示したように、通常、吸気中にはCO2は含まれないので、吸気時にはボリューム・カプノグラムはY軸上を立ち上って、図中の一回吸気量VTIを表す点に達する。大気中には約21%のO2が含まれるが、吸気時に気道から肺へ入ったO2ガスは、肺胞からその毛細血管の血液へ移動する。この移動を摂取と呼ぶ。他方、組織で発生したCO2は静脈血に溶け込んで心臓にもどり、肺動脈を通って肺胞の毛細血管で、酸素と入れ替わる形で肺胞へ移動する。この移動を排泄と呼ぶ。一回吸気量VTIを表す点で吸気から呼気に代わると、CO2の生体外への排泄が始まり、図3のボリューム・カプノグラム上の矢印で示したように、呼気中CO2濃度Fに対応する呼気中CO2分圧Pは呼出量に応じて増加して、図中の呼気終末CO2濃度FETCO2に対応する分圧PETCO2に達して1回の呼吸を終了する。このボリューム・カプノグラムで囲まれる面積を計算すると、CO2一回排泄量(CO2一回呼出量)VCO2を求めることができる。具体的には、図3では、横軸が分圧であるので、ボリューム・カプノグラムで囲まれる面積をSとすると、変換定数kを用いて、VCO2=S/kの関係となる。
以下の説明では、次の関係式(1)が用いられる。C.BohrはBohr式として知られる関係式を提案した(C.Bohr,”Ueber die lungatmung”,Skand Arch Physiol,vol.22,pp.236−238,1891参照)。以下の関係式(一呼気中のCO2量は一肺胞換気量中のCO2量に等しい)である式(1)は、Bohr式に基づく。
VTE×PECO2=(VTE−VDresp)×PAmaxCO2 (1)
(1式中、VTEは一回呼気量を、PECO2は混合呼気濃度に対応する分圧を、VDrespは呼吸死腔量を、PAmaxCO2は最大肺胞気CO2濃度に対応する分圧を表す)。
ここで、VTE−VDrespは肺胞換気量VAを表し、VAは均質な最大肺胞気CO2濃度FAmaxCO2で満たされた理想肺胞気空間を意味する。
図5のように実際には呼出量の変化に応じて連続的に上昇する呼気CO2濃度を、混合呼気濃度つまり呼気平均濃度に対応する分圧であるPECO2を境に、PECO2未満の換気量をガス交換のない無効な換気量つまり呼吸死腔量VDrespとして切り捨て、PECO2を超えた後の換気量を、完全なガス交換によって肺胞が均質なPAmaxCO2に対応するFAmaxCO2で満たされた肺胞換気量VAへと切り上げる、これが(1)の概念である。
PAmaxCO2を求めるために、まずボリューム・カプノグラムからVCO2×k(CO2一回排泄量×k)を計算する(図5の丸囲み数字2)。
次に、(1)の左辺VTE×PECO2は、点(X=0,Y=VTI−VTE)と、点(X=PECO2,Y=VTI)を対角線とする長方形の面積を表している。この面積がCO2一回排泄量VCO2×kであるので、縦の長さ×横の長さ=(VTI−(VTI−VTE))×(PECO2−0)=VTE×PECO2=VCO2×kであり、PECO2(混合呼気濃度FECO2に対応する分圧。図5の丸囲み数字3)を求めることができる。
PECO2が求まると、ボリューム・カプノグラム上の点GのY座標が求まるので、VA(=VTE−VDresp)を求めることができる。
次に、式(1)の右辺(VTE−VDresp)×PAmaxCO2は、点(X=0,Y=VTI−VTE)と、点(X=PAmaxCO2,Y=VTI−VDresp)を対角線とする長方形の面積を表している。やはりこの面積がVCO2×kであるので、縦の長さ×横の長さ=((VTI−VDresp)−(VTI−VTE))×(PAmaxCO2−0)=(VTE−VDresp)×PAmaxCO2=VCO2×kであり、PAmaxCO2(最大肺胞気CO2濃度に対応する分圧。図5の丸囲み数字5)を求めることができる。なお、(VTE−VDresp)は、上述のように、VAに等しく、点Gに基づき導出できる。
次に、ボリューム・カプノグラムに内接する長方形の面積の極大点(図5のH)を求め、該極大点のY座標を以ってボリューム・カプノグラムの呼気相の第II相と第III相の分岐点とし、それによって特定された第II相に、Equal Area法を適用して図5のIを求めると、VTI−(点IのY座標)により、気道死腔量VDaw(図5の丸囲み数字6)を特定することができる。呼吸死腔量VDrespは既に得られているので、肺胞死腔量VDalv(図5の丸囲み数字7)は、「呼吸死腔量VDresp−気道死腔量VDaw」によって特定することができる。
Equal Area法(Equal Area Method)は、例えば下記文献に詳述されている、伝統的な呼気CO2ガスの分析法である。
R. Fletcher, B. Johnson, G. Cumming and J. Brew, “THE CONCEPT OF DEADSPACE WITH SPECIAL REFERENCE TO THE SINGLE BREATH TEST FOR CARBON DIOXIDE”, Br. J. Anaesth., vol.53(1),pp .77−88,1981
従来、図4に示したように、X軸に換気量を、Y軸にCO2濃度をとって描画した呼気のCO2波形をボリューム・カプノグラムと呼ぶ。ボリューム・カプノグラムは通常、CO2を含まない第I相、肺毛細管血と平衡した肺胞気を表す第III相、第I相から第III相への移行を表す第II相に分けられる。第II相のほぼ中間、細斜線でハッチングした二つの面積が等しくなる線を以って、解剖学的死腔量VDanat(又は気道死腔量VDaw)と、肺胞換気量VAに分けるのが通例である。
図3に示したように、本実施形態のボリューム・カプノグラムは、図4に示した従来からのボリューム・カプノグラムのX軸とY軸を入れ替えて、X軸にCO2濃度を、Y軸に換気量をとったものである。なお、両者に本質的な差はない。
図5においては、吸気はY軸上のVTIに達した後に呼気に転じる。呼気の始点VTIからCO2濃度の立上りの点までの第I相と、Y軸上のCO2の濃度の立上りの点からCO2呼出線に右肩を接する長方形面積が極大となる点Hまでの第II相と、点Hから呼気終末CO2濃度FETCO2を示す点(PETCO2)までの第III相とに分けられる。第I相は、完全死腔気であり、第II相は移行相であり、第III相は肺胞気である。本発明は、上記CO2呼出線に右肩を接する長方形面積が極大となる点Hをもって、第II相と第III相を分け、その上で、Equal Area法を適用して気道死腔量VDaw(丸囲み数字6)を特定するものである。肺胞死腔量VDalv(丸囲み数字7)=呼吸死腔量VDresp(丸囲み数字4)−気道死腔量VDaw(丸囲み数字6)から、肺胞死腔量VDalv(丸囲み数字7)を得ることができる。
本実施形態に係るモニタシステム200では、更に、ボリューム・カプノグラムとP−V反比例曲線(あるいは、図6のF−V反比例曲線)とに基づいて、機能的残気量FRCが算出される。機能的残気量FRCの算出方法は、これ以降で詳説する。なお、他の実施形態では、上述のような気道死腔量VDawや肺胞死腔量VDalvを算出することなく、機能的残気量FRCが算出されてもよい。
制御装置3は、機能的残気量FRCを算出すると、算出した機能的残気量FRCを出力する。機能的残気量FRCの出力方法は任意であり、表示や音声等の出力を伴ってよい。あるいは、制御装置3は、機能的残気量FRCが所定閾値を下回った場合に警報等を出力する態様で、機能的残気量FRCを出力してもよい。
ただし、一般的なモニタリングの用途では、制御装置3は、好ましくは、機能的残気量FRCを表示装置34上に表示する。例えば、制御装置3は、1呼吸毎に、ボリューム・カプノグラム、CO2一回排泄量VCO2(又はVCO2×k)を表す長方形、及びボリューム・カプノグラムに内接する面積極大の長方形を同一のX−Y座標に表示させ、更に1呼吸毎のCO2ガスの、CO2一回排泄量VCO2、最大肺胞気CO2濃度FAmaxCO2(又はPAmaxCO2)、呼気終末CO2濃度FETCO2(又はPETCO2)、混合呼気濃度FECO2(又はPECO2)、呼吸死腔量VDresp、肺胞換気量VA、気道死腔量VDaw、肺胞死腔量VDalv、及び機能的残気量FRCを、表示装置34の所定の領域に表示する。なお、上述のように、他の実施形態では、気道死腔量VDaw及び肺胞死腔量VDalvの算出や表示は省略されてもよい。また、ボリューム・カプノグラムに内接する面積極大の長方形の表示は省略されてもよい。
図6は、機能的残気量FRCの算出方法の説明図であり、図5に示したグラフと同様のグラフを示す。ただし、図6では、横軸がCO2の濃度であり、縦軸の原点は、図5に示したグラフで(VTI−VTE=0)の場合に相当する。なお、機能的残気量FRCの算出は、図5に示したグラフからも実現可能であり、かかる差異は本質的ではない。なお、図6の場合、ボリューム・カプノグラム波形と横軸(X軸)で挟まれた面積は、当該一呼気に含まれるCO2量であるVCO2を表している。
図6において、略語とその説明は、以下のとおりである。
VTE: 一回換気量(呼気量)
FCO2: CO2濃度。総圧に占める分圧PCO2の割合。同じ温度と圧力下では、水蒸気分圧を除いた総圧に占めるCO2分圧の割合。
VCO2: CO2一回排泄量。ボリューム・カプノグラム(太線)内の面積であり、換気量×濃度の積分値。
VP1: 第I相量。呼気初期の気道からの呼出気のうちCO2を含まない部分。
VP2: 第II相量。VP1からVP3への移行相。呼出開始からVP2の面積的中間までを気道死腔量VDawとする。
VP3: 第III相量。肺胞からの呼出気を表す。点HのY座標に相当。
点G: ボリューム・カプノグラム(太線)上の点のX座標がFECO2である点。面積C=面積Dとなる点。なお、面積C及び面積Dは図6において細斜線でハッチングされている領域の面積である。
点H: ボリューム・カプノグラム(太線)上の点(X,Y)で、その積XYの極大点(FAminCO2, VP3)
VD(resp): (呼吸)死腔量。呼出開始から点Gに至るまでの換気量。気道死腔量VDawと肺胞死腔量VDalv(シャント効果を除く)を含む。
VA: 肺胞換気量。VA=VTE−VDで定義され、またVA=VCO2/FAmaxCO2でもある。
FECO2: 混合呼気濃度。一回呼気量に含まれるCO2の混合平均濃度。FECO2=VOC2/VTEであり、単位換気量当たりのCO2排泄量を表す。
FETCO2: 呼気終末に口元に達した呼気の瞬時CO2濃度(呼気終末CO2濃度)。
FAmaxCO2: 最大肺胞気CO2濃度。面積A=面積BとなるX軸上の点であり、呼気終末肺胞気濃度を代表する。FAmaxCO2=VCO2/VAであり、単位肺胞換気量当たりのCO2排泄量を表す。なお、面積A及び面積Bは図6において“なしじ”でハッチングされている領域の面積である。
FAminCO2: 最小肺胞気CO2濃度。点HのX座標に相当。VP3の始点なので吸気終末の最小肺胞気濃度を表す。
ここで、肺におけるガス交換は、微視的には肺胞−毛細血管関門における拡散として説明される。拡散流量=拡散係数×面積×分圧差/距離[Fickの法則]、つまり単位時間当たりの拡散量は、面積と分圧差に比例し距離に反比例する。ヒト生体肺の場合、面積は50〜100平方メートル、距離(膜厚)は0.3マイクロメートルほど、拡散係数はガス種類によるので、この三つをまとめた係数は肺拡散能力DLと呼ばれ、拡散流量=DL×分圧差となる。
なお、二酸化炭素は気−液間の迅速な移動を特徴とし、分圧PCO2と濃度FCO2は直線的比例関係にあるので、気−液間のガス交換を記述するのに適している。同じ温度と圧力下であれば、FCO2=PCO2/(Patm−PH2O)であり、大気圧・体温37℃・飽和蒸気圧下の場合、FCO2=PCO2/kの関係にある。
Fickの法則、すなわち拡散流量=DL×分圧差における分圧差は、呼吸によって生じる。呼気終末に肺毛細管血液とほぼ平衡状態(≒PcCO2(Cは毛細血管capillaryを表す))で極大化した二酸化炭素肺胞気分圧PAmaxCO2は、次の一回吸気量VTIの流入完了によってPAminCO2まで極小化する。すると毛細管血液との間に分圧差PcCO2−PAminCO2が生じ、これが駆動力となって二酸化炭素は血液から肺胞へと拡散する。この微視的拡散現象の総和が呼吸器としての肺における一呼吸当たりのCO2一回排泄量VCO2(血液から肺胞へ拡散し呼出されるCO2量)である。
巨視的には、VCO2は、FRC空間における肺胞気分圧(濃度)の変動によって生み出されると言うことができる。この概念をそのまま等式化すれば、FRC×(FAmaxCO2−FAminCO2)=VCO2であり、以下の式のとおりとなる。
FRC=VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2) (2)
(2)式において、VCO2は、上述のように、ボリューム・カプノグラム分析から得られる。PAmaxCO2としては、肺毛細管血液から肺胞への拡散が終了する呼気終末肺胞気分圧(呼気終末口元気分圧ではない)が相応しい。PAmaxCO2は、上述のように、ボリューム・カプノグラム分析から得られる。PAminCO2としては、最初に呼出される吸気終末肺胞気つまり第III相の始点(第II相の終点)が相応しい。すなわち、PAminCO2は、図6に示すように、ボリューム・カプノグラムに内接する長方形の極大点H(図5の極大点Hも参照)に対応するCO2ガスの濃度である。従って、機能的残気量FRCは、ボリューム・カプノグラム分析から導出できる。
以上から、(2)式によって、巨視的概念で定義される機能的残気量FRCを計算することができることがわかる。なお、(2)式の右辺は、単位濃度差(分圧差)当たり拡散されるCO2量を表すので、「CO2拡散機能的残気量」である。拡散機能のない閉鎖腔を含まないので、単なるガス容積量ではなく、CO2の拡散排泄から見た肺機能評価法と言うことができる(図7参照)。
図7は、FRC内肺胞気CO2濃度変化とVCO2の拡散流入の説明図である。
図7において、略語とその説明は、以下のとおりである。
PvCO2: 静脈血CO2分圧
PaCO2: 動脈血CO2分圧
図7では、700は、肺胞全体を模式的に表す肺胞モデルであり、702は、肺胞に係る毛細血管を模式的に表す。また、矢印R1は、CO2が肺胞内に拡散排泄される様子を模式的に示す。肺胞モデル700の縦の長さは、FRC空間の容量を表し、肺胞モデル700の横の長さは、肺胞気濃度FACO2を表す。吸気終末(End Inspiration)では、肺胞気濃度FACO2がFAminCO2であるので、FRC空間内のCO2ガスの全体の容量は、FRC×FAminCO2で表される。呼気終末(End Expiration)では、肺胞気濃度FACO2がFAmaxCO2であるので、FRC空間内のCO2ガスの全体の容量は、FRC×FAmaxCO2で表される。なお、吸気終末と呼気終末との間(Mid Expiration)では、CO2が肺胞内に拡散排泄され、FRC空間内のCO2ガスの全体の容量は、FRC×FAmidCO2で表される。なお、FAmidCO2は、FAminCO2よりも大きく、FAmaxCO2よりも小さい。このようにして、縦の長さが一定のFRC空間において、横の長さ肺胞気濃度FACO2がFAminCO2とFAmaxCO2の間で変化し、肺毛細管血液からの拡散を促し生み出されるのがCO2一回排泄量VCO2である。
図8は、肺胞気CO2分圧の呼吸性変動とCO2の拡散流量/拡散量のモデルを示す図である。図8では、上側に、分圧PCO2の時系列波形が示され、下側には、CO2拡散流量V.CO2の時系列波形が示され、図中、“EXP.”は、呼気期間を表し、“INSP.”は、吸気期間を表す。
図8において、略語とその説明は、以下のとおりである。
PvCO2: 混合静脈血CO2分圧
PACO2: 肺胞気CO2分圧
PAmaxCO2: 最大肺胞気分圧
PAminCO2: 最小肺胞気分圧
PAmeanCO2: 平均肺胞気分圧=(PAmaxCO2+PAminCO2)/2
ΔPACO2: 肺胞気分圧差=PAmaxCO2−PAminCO2。ΔPACO2/2は肺胞気平均分圧差
V.CO2: CO2拡散流量=肺拡散能力DL×分圧差ΔPACO2(Fickの法則。DLは肺胞膜とガス特性の定数)
V.CO2mean: 平均CO2拡散流量=肺拡散能力DL×肺胞気平均分圧差ΔPACO2/2
VICO2: 吸気相拡散CO2量=V.CO2mean×吸気時間TI
VECO2: 呼気相拡散CO2量=V.CO2mean×呼気時間TE
VCO2: CO2一回排泄量=VICO2+VECO2=V.CO2mean×一呼吸時間T
図8のPCO2グラフに示すとおり、呼気終末に肺毛細管血液CO2分圧とおよそ平衡状態に達した肺胞気分圧PACO2は、CO2を含まない新たな吸気の流入によって吸気終末に最小に達し、混合静脈血CO2分圧PvCO2との分圧差が拡大する。その結果、血液から肺胞へCO2の拡散が起こり、呼気終末にかけて肺毛細管血液CO2分圧を目指して上昇する。このようにPACO2はPAmaxCO2とPAminCO2の間を呼吸性に増減変動する。
Fickの法則によればCO2の拡散流量V.CO2は、肺毛細血管に流入した混合静脈血と肺胞気との分圧差(PvCO2−PACO2)に比例する。PACO2は上記のとおりPAmaxCO2とPAminCO2の間を変動しているので、実際に血液から肺胞へのCO2拡散を駆動する分圧差(矢印R2参照)は、(PvCO2−PAminCO2)−(PvCO2−PAmaxCO2)=PAmaxCO2−PAminCO2=ΔPACO2の範囲で変動する。それによって拡散流量V.CO2もグラフのように変動し、この面積(流量の積分)がCO2拡散量を表し、CO2一回排泄量VCO2=吸気相拡散量VICO2+呼気相拡散量VECO2である。更に、拡散を駆動する平均分圧差は、(PAmaxCO2−PAminCO2)/2=ΔPACO2/2なので、Fickの法則によって平均拡散流量V.CO2mean=DL×ΔPACO2/2であるから、VICO2+VECO2=V.CO2mean×TI+V.CO2mean×TE=V.CO2mean×T=DL×ΔPACO2/2×T=VCO2となる。なお、式(2)のように、FRC=VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2)であるが、上式から更にFRC=VCO2/ΔFACO2=VCO2/(ΔPACO2/713)=(DL×ΔPACO2/2×T)/(ΔPACO2/713)=DL×T×713/2であり、FRCは肺拡散能力DLと一呼吸時間Tに比例することが分かる。なお、上記の式の“713”は、体温37℃・大気圧760mmHgのとき、飽和水蒸気圧47mmHgとして、上述の変換定数k=(760−47)から得られる値である。
次に、機能的残気量FRCの算出方法の他の例について説明する。
図9は、機能的残気量FRCの算出方法の他の例の説明図である。
図9において、左は吸気終末の肺胞気モデルである。吸気終末では、一回換気量VTEがFRC空間に送られることで、肺胞気CO2濃度は最小濃度FAminCO2に低下する。死腔空間VDにはCO2が存在しないので、この時のCO2の総量は(FRC+VA)×FAminCO2であり、肺胞に接する肺毛細管血液の分圧PcCO2とFAminCO2との分圧差によって血液から肺胞へVCO2が迅速に拡散する。
図9において、右は拡散が終了した呼気終末の肺胞気と呼出気のモデルであり、この時のCO2の総量は、(FRC+VA)×FAmaxCO2である。
上記モデルを等式化すると、以下のとおりである。
(FRC+VA)×FAminCO2+VCO2=(FRC+VA)×FAmaxCO2
これを変形すると、
(FRC+VA)×(FAmaxCO2−FAminCO2)=VCO2
よって、機能的残気量FRCは、次のとおりである。
FRC=VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2)−VA
すなわち、機能的残気量FRCは、VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2)から肺胞換気量VAを減算した値として導出することもできる。
より具体的には、拡散の駆動力である肺胞気のCO2分圧変化は一回換気量VT(VTI,VTE)によって生み出される。一回換気量VTの一部である死腔量VDは再呼吸されるのでその分のガス交換機能は無効であり、残りが有効な肺胞換気量VA(=VTE−VD)である。機能的残気量FRCにこのVAが加わって上述のような分圧変化が作り出される。よって、肺胞換気量VA分だけ補正して機能的残気量FRCを求めることも可能である。肺胞換気量VAは、上述のように、図5や図6における点Gを求めることで算出可能となる。
なお、機能的残気量FRCの体積としての値を求める観点からは、FRC=VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2)−VAとすることが好ましいが、FRC=VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2)としても、機能的残気量FRCのモニタリング(肺のCO2排泄機能評価)の観点からは特段の問題はない。
ところで、従来、主なFRC測定法は、ヘリウム閉鎖回路法、体プレスチモグラフ法、窒素洗い出し開放回路法、6フッ化硫黄ガスSF6による開放回路法、CT断面積画像分析による推定法等がある。なお、ヘリウム閉鎖回路法は、既知容量の容器から既知濃度の血液非溶解性ガスHeを、容器内と肺胞内濃度が平衡に達するまで呼吸し、前後の濃度変化から肺容量を推定する方法である。また、体プレスチモグラフ法は、既知容量の密室に置かれた被験者に呼吸させて、密室の圧変化、被験者の口腔内圧変化を、ボイルの法則(PV一定)によって等式化し肺容量を求める方法である。また、窒素洗い出し開放回路法は、純酸素で呼吸して肺内の窒素N2を全て除去し、除去された窒素の量から残気量を推定する方法である。なお、他に酸素と二酸化炭素濃度から窒素濃度の変化を推定する間接法もある。しかしながら、いずれもベッドサイド(手術麻酔・集中治療・病棟)での実用化には程遠いものである。
この点、本実施形態によるFRC算出法は、上述のように、ボリューム・カプノグラム分析に基づく分析方法である。従って、小型軽量簡便な装置によってベッドサイドモニタリングが可能となる。
図10A〜図10Cは、気腹全身麻酔中のFRC計算例を示す図である。図10A〜図10Cでは、横軸に時間を取り、縦軸に容積(左側)及び気腹のオン/オフ(右側)を取り、機能的残気量FRCの変化態様1002と、気腹のオン/オフの変化態様1001が示される。
気腹全身麻酔中は、通常10数mmHgの腹腔加圧で横隔膜が胸腔を圧迫するため、肺胞は膨らみにくくなり機能的残気量FRCは減少傾向となる。図10A〜図10Cに示すように、気腹のオン/オフによる機能的残気量FRCの変化が明瞭に捉えられている。特に図10Cに示す三例目のような長時間気腹では無気肺を生じやすいので、途中で肺胞開存手技(リクルートメント・マヌーバ:recruitment maneuver)が必要となる。本実施形態によるモニタシステム200によれば、機能的残気量FRCの変化が明瞭に捉えられるので、気腹全身麻酔中の機能的残気量FRCの減少傾向や減少度合い等を適切に評価できることが期待できる。
次に、制御装置3の動作例について説明する。
図11は、制御装置3により実現されるFRC算出処理のための動作例を表すフローチャートである。図11に示す処理は、初期化処理後、所定周期ごとに実行されてよい。
ステップS110では、制御装置3は、フローセンサ13及び呼吸ガスセンサ14からのデータを取得する。
ステップS112では、制御装置3は、ステップS110で得たデータに基づいて、濃度FをX軸、換気量VをY軸としたX−Y座標上に、ボリューム・カプノグラムを生成(描画)する。ボリューム・カプノグラムは、前回の呼吸に係るボリューム・カプノグラムに対して上書きされる態様で描画されてよい。
ステップS114では、制御装置3は、ステップS112で描画するボリューム・カプノグラムに基づいて、呼気終末CO2濃度FETCO2が得られたか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS116に進み、それ以外の場合は、今回周期の処理は終了する。
ステップS116では、制御装置3は、FRC算出処理を実行する。FRC算出処理の例は、図12を参照して後述する。
ステップS118では、制御装置3は、ステップS116で算出したFRCを出力する。なお、FRCの出力方法は上述したとおりであってよい。FRCは、前回の呼吸に係るFRCに上書きされる態様で数値で出力されてよいし、図10A等に示したような時系列波形で出力されてもよい。
ステップS120では、制御装置3は、ステップS116で算出したFRCを記録する。なお、この際、制御装置3は、FRCとともに、他のパラメータ(CO2一回排泄量VCO2や最大肺胞気CO2濃度FAmaxCO2等)を記録してもよい。また、この場合、制御装置3は、ファイル形式でFRCデータ等を記録してもよい。
図12は、FRC算出処理(図11のステップS116)の一例を示すフローチャートである。
ステップS1160では、制御装置3は、ステップS112で描画したボリューム・カプノグラム(今回分の呼吸に係るボリューム・カプノグラム)に基づいて、一回換気量VTEを算出する。
ステップS1162では、制御装置3は、同ボリューム・カプノグラムに基づいて、CO2一回排泄量VCO2を算出する。
ステップS1164では、制御装置3は、ステップS1162で算出したCO2一回排泄量VCO2に基づいて、V=VCO2/FCO2である反比例曲線(図6参照)を、濃度FをX軸、換気量VをY軸としたX−Y座標上に生成する。なお、反比例曲線を生成するX−Y座標は、ボリューム・カプノグラムが描画されるX−Y座標と同じであってよい。また、変形例では、V=VCO2/FCO2+(VTI−VTE)なる反比例曲線(図5参照)を生成してもよい。
ステップS1166では、制御装置3は、ステップS112で描画したボリューム・カプノグラムと、ステップS1164で得た反比例曲線とに基づいて、最大肺胞気CO2濃度であるFAmaxCO2を算出する。FAmaxCO2は、例えば、VCO2/VAとして算出される。なお、VAは、点G(図6参照)を求めることで算出可能である。
ステップS1168では、制御装置3は、ステップS112で描画したボリューム・カプノグラムに対して点Hを特定する。点Hは、上述のように、ボリューム・カプノグラムに内接する長方形が極大となる点である。
ステップS1170では、制御装置3は、ステップS1168で得た点Hに基づいて、最大肺胞気CO2濃度であるFAminCO2を算出する。FAminCO2は、例えば、点HのX座標として算出される。
ステップS1172では、制御装置3は、ステップS1162で得たVCO2と、ステップS1166で得たFAmaxCO2と、ステップS1170で得たFAminCO2とに基づいて、機能的残気量FRCを算出する。すなわち、FRC=VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2)により、機能的残気量FRCを算出する。なお、他の実施形態では、FRC=VCO2/(FAmaxCO2−FAminCO2)−VAにより、機能的残気量FRCが算出されてもよい。
このようにして、図11及び図12に示す処理によれば、リアルタイムに機能的残気量FRCが算出される。これにより、例えば気腹全身麻酔中等において、ベッドサイドでの機能的残気量FRCのモニタリングが可能となる。
以上、各実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施形態の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施形態では、濃度を用いてFRCを算出しているが、等価的に、分圧を用いてFRCを算出してもよい。上述したように、濃度と分圧は、体温37℃・大気圧760mmHgのとき、CO2の場合、[分圧PCO2=k×濃度FCO2]の関係があるためである。従って、体温37℃・大気圧760mmHgのとき、FRC=k×VCO2/(PAmaxCO2−PAminCO2)や、FRC=k×VCO2/(PAmaxCO2−PAminCO2)−VAにより、FRCを算出してもよい。また、分圧を用いる場合、V=VCO2/FCO2の関係を含む上述の反比例曲線に代えて、V∝VCO2/PCO2の関係を含む反比例曲線が用いられてよい。
また、上述した実施形態では、上述したモニタシステム200及びその制御方法が、循環式呼吸回路1を有する吸入麻酔システム100に適用される場合が例示されているが、これに限られない。例えば、上述したモニタシステム200及びその制御方法は、ICU・病棟・在宅用の人工呼吸器にも適用できる。
1 循環式呼吸回路
2 ガス供給装置
3 制御装置
11 吸気弁
12 コネクタ
13 フローセンサ
14 呼吸ガスセンサ
15 呼気弁
16 CO2吸収剤キャニスタ
17 ベンチレータ
31 記憶装置
32 演算装置
33 入力装置
34 表示装置
35 インタフェース(I/F)
36 フローセンサ回路
37 呼吸ガスセンサ駆動回路
100 吸入麻酔システム
200 モニタシステム

Claims (10)

  1. 患者の呼吸ガスのフローを連続的に検出するフローセンサと、前記呼吸ガスの成分ガスの濃度を連続的に検出する呼吸ガスセンサと、前記フローセンサ及び前記呼吸ガスセンサに接続される制御装置と、を備えたモニタシステムの制御方法であって、
    前記制御装置は、一回の呼吸に関して、
    前記フローセンサの測定結果に基づく換気量であるVと、前記呼吸ガスセンサの測定結果に基づくCO2ガスの濃度又は分圧であるFCO2又はPCO2とを同期させて、2次元座標上で濃度/分圧−換気量ループを生成し、
    前記濃度/分圧−換気量ループが囲む面積に基づいて前記CO2ガスの排泄量であるVCO2として求め、
    前記VCO2を用いてV=VCO2/FCO2又はV∝VCO2/PCO2の関係を含む反比例曲線を生成し、
    前記濃度/分圧−換気量ループと前記反比例曲線とに基づいて、機能的残気量であるFRCを算出し、
    算出した前記FRCを出力する、モニタシステムの制御方法。
  2. 前記FRCを算出することは、最大肺胞気CO2濃度又は最大肺胞気CO2分圧であるFAmaxCO2又はPAmaxCO2と、最小肺胞気CO2濃度又は最小肺胞気CO2分圧であるFAminCO2又はPAminCO2とを導出することを含む、請求項1に記載のモニタシステムの制御方法。
  3. 前記FRCを算出することは、前記VCO2を、前記FAmaxCO2と前記FAminCO2との差、又は、最大肺胞気CO2分圧と最小肺胞気CO2分圧との差で除算することを含む、請求項2に記載のモニタシステムの制御方法。
  4. 前記FRCを算出することは、前記VCO2を、前記FAmaxCO2と前記FAminCO2との差、又は、最大肺胞気CO2分圧と最小肺胞気CO2分圧との差で除算し、かつ、肺胞換気量であるVAを減算することを含む、請求項2に記載のモニタシステムの制御方法。
  5. 前記FAmaxCO2又は前記PAmaxCO2を導出することは、前記CO2ガスの混合呼気濃度点を求め、前記反比例曲線と前記混合呼気濃度点とに基づいて、前記FAmaxCO2又は前記PAmaxCO2を導出することを含む、請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載のモニタシステムの制御方法。
  6. 前記混合呼気濃度点は、前記VCO2を一回換気量VTEで除算することで得られる値と、前記一回換気量VTEとで定まる、請求項5に記載のモニタシステムの制御方法。
  7. 前記FAminCO2又は前記PAminCO2を導出することは、前記濃度/分圧−換気量ループに内接する長方形の面積が極大となるときのCO2の濃度又は分圧を、前記FAminCO2又は前記PAminCO2として導出することを含む、請求項2〜6のうちのいずれか1項に記載のモニタシステムの制御方法。
  8. 前記FRCを出力することは、表示装置に前記濃度/分圧−換気量ループとともに前記FRCを表示することを含む、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載のモニタシステムの制御方法。
  9. 患者の呼吸ガスのフローを連続的に検出するフローセンサと、前記呼吸ガスの成分ガスの濃度を連続的に検出する呼吸ガスセンサと、前記フローセンサ及び前記呼吸ガスセンサに接続される制御装置と、を備えたモニタシステムであって、
    前記制御装置は、一回の呼吸に関して、
    前記フローセンサの測定結果に基づく換気量であるVと、前記呼吸ガスセンサの測定結果に基づくCO2ガスの濃度又は分圧であるFCO2又はPCO2とを同期させて、2次元座標上で濃度/分圧−換気量ループを生成し、
    前記濃度/分圧−換気量ループが囲む面積に基づいて前記CO2ガスの排泄量であるVCO2として求め、
    前記VCO2を用いてV=VCO2/FCO2又はV∝VCO2/PCO2の関係を含む反比例曲線を生成し、
    前記濃度/分圧−換気量ループと前記反比例曲線とに基づいて、機能的残気量であるFRCを算出し、
    算出した前記FRCを出力する、モニタシステム。
  10. 患者の呼吸ガスのフローを連続的に検出するフローセンサと、前記呼吸ガスの成分ガスの濃度を連続的に検出する呼吸ガスセンサとから、一回の呼吸に係る測定結果を取得し、
    前記一回の呼吸に対して、前記フローセンサの測定結果に基づく換気量であるVと、前記呼吸ガスセンサの測定結果に基づくCO2ガスの濃度又は分圧であるFCO2又はPCO2とを同期させて、2次元座標上で濃度/分圧−換気量ループを生成し、
    前記一回の呼吸に対して、前記濃度/分圧−換気量ループが囲む面積に基づいて前記CO2ガスの排泄量であるVCO2として求め、
    前記一回の呼吸に対して、前記VCO2を用いてV=VCO2/FCO2又はV∝VCO2/PCO2の関係を含む反比例曲線を生成し、
    前記一回の呼吸に対して、前記濃度/分圧−換気量ループと前記反比例曲線とに基づいて、機能的残気量であるFRCを算出し、
    前記一回の呼吸に対して、算出した前記FRCを出力する、
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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