JP2020012824A - 流動情報通信装置 - Google Patents

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知実 内山
Tomomi Uchiyama
知実 内山
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Abstract

【課題】外部電源を必要とすることなく流体の流動状態に関する情報を送信することができる自己発電型の流動情報通信装置を簡単で且つコンパクトに構成できるようにする。【解決手段】蛇口16から吐出された流体の流れで発電機12により発生させられた出力電流Iaに基づいてバッテリー32が充電され、制御装置20およびインターネット接続機器30の電源として用いられる一方、発電機12からの出力信号に基づいて流体の流動状態を検出し、インターネット接続機器30を介して情報受信装置34に送信する。このため、外部電源を必要とすることなく流体の流動状態に関する情報を検出して送信でき、電力線の引き回しや電池交換が不要或いは軽減される。また、発電機12により発生させられた出力電流Iaに基づいてバッテリー32の充電および流動状態の検出が行われるため、流動情報通信装置10が簡単で且つコンパクトに構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば水などの流体の流動状態に関する情報を検出する流動情報検出装置、或いはその流動情報を所定の情報受信装置に送信する流動情報通信装置に関するものである。
流体が流れる配管に接続されて前記流体の流動状態を検出し、その流動状態に関する情報を所定の情報受信装置に送信する流動情報通信装置が知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、漏水が発生した場合に、その情報を管理室へ送信するようになっている。
特許第3650812号公報 特開2003−64743号公報 特開2013−40568号公報
しかしながら、このような従来の流動情報通信装置は、動作のために電力線や電池等の外部電源が必要であるため、電力線の引き回しの制約から設置場所が制限されたり、電池交換が必要であったりする問題があった。特許文献2、3には、流体の流動に基づいて電流を発生する発電機が提案されているが、両者を単純に組み合わせるだけでは構造が複雑になって装置が大掛かりになる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、外部電源をなるべく必要とすることなく流体の流動状態に関する情報を送信することができる自己発電型の流動情報通信装置を簡単で且つコンパクトに構成できるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、流体が流れる配管に接続されて前記流体の流動状態を検出し、その流動状態に関する情報を所定の情報受信装置に送信する流動情報通信装置において、(a)前記配管に直列に取り付けられ、前記流体の流動に伴って機械的にロータが回転させられることにより出力信号を生成し出力する発電機と、(b)無線または有線により前記情報受信装置と通信できる通信機器と、(c)前記発電機からの前記出力信号に基づいて前記流動状態を検出する流動状態検出部、およびその流動状態検出部によって検出された前記流動状態に関する情報を前記通信機器を介して前記情報受信装置に送信する情報送信制御部、を機能的に備えている制御装置と、(d)前記発電機からの前記出力信号に基づいて充電されるとともに、前記通信機器および前記制御装置の電源として用いられる蓄電装置と、を有することを特徴とする。
第2発明は、第1発明の流動情報通信装置において、(a)前記発電機は、前記ロータを回転可能に支持している筒状のケース部材を備えており、そのケース部材が前記配管に直列に取り付けられる一方、(b)前記ケース部材には、前記ロータの回転に伴って前記出力信号を出力するステータが固定されているとともに、(c)前記通信機器、前記制御装置、および前記蓄電装置は、前記ケース部材に設けられた収容空間内に配置されていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明の流動情報通信装置において、前記流動状態検出部は、前記流動状態として、前記発電機により発生させられた前記出力信号に基づいて前記流体の流量を算出することを特徴とする。
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかの流動情報通信装置において、(a)前記ロータは、円筒形状の円筒体の内側に羽根が設けられたもので、その円筒体の内部を前記流体が流れるようにその円筒体の中心線まわりに回転可能に前記配管に配設され、前記流体の流動に伴って前記羽根を介して前記中心線まわりに回転させられる一方、(b)前記円筒体には前記中心線まわりに複数の永久磁石が設けられており、(c)前記発電機は、前記ロータの他に、そのロータの外周側にそのロータと同心に配設されて前記配管に固定された円環形状のステータを有し、そのステータには、前記ロータの回転に伴って電磁作用により前記出力信号が発生させられる複数のコイルが前記永久磁石に対向するように配設されていることを特徴とする。
第5発明は、第4発明の流動情報通信装置において、前記羽根は、(a)前記円筒体の内周面から前記中心線に向かって突き出すように、その中心線まわりに等角度間隔で複数設けられており、(b)前記中心線と直角な断面がその中心線方向(中心線の長手方向)のどこでも前記円筒体の内周面からその中心線に向かって一直線に延び出す直線形状を成しているとともに、(c)前記円筒体の内周面との接続部は一定のねじれ角で周方向へ傾斜させられており、(d)前記中心線の上流側および下流側のどちらから見ても同一の螺旋状のスロープ形状を成していることを特徴とする。
第6発明は、第5発明の流動情報通信装置において、(a)前記複数の羽根は、前記円筒体の内周面から前記中心線に達するように設けられ、その中心線方向の全長に亘ってその中心線上で互いに連結されており、(b)前記円筒体および前記複数の羽根は合成樹脂材料にて一体に構成されていることを特徴とする。
第7発明は、第1発明〜第6発明の何れかの流動情報通信装置において、(a)前記通信機器は送受信機能を有し、前記情報受信装置との間で送受信が可能であり、(b)前記情報送信制御部は、前記情報受信装置から送られる設定指示に従って前記流動状態に関する情報の送信設定を行う機能を備えていることを特徴とする。
第8発明は、第1発明〜第7発明の何れかの流動情報通信装置において、(a)前記通信機器は送信機能のみを有し、(b)前記情報送信制御部は、予め定められた送信設定に従って前記流動状態に関する情報を送信することを特徴とする。
第9発明は、第1発明〜第7発明の何れか1の流動情報通信装置において、(a)前記配管内の前記発電機よりも上流側の圧力を検出する上流側圧力センサと、前記配管内の前記発電機よりも下流側の圧力を検出する下流側圧力センサとを備え、(b)前記流動状態検出部は、予め設定された関係から前記上流側の圧力と前記下流側の圧力との圧力差および前記ロータの回転数に基づいて、前記配管内の気液二相流体の全体の流量、液体流量比、気体流量比、液体流量、気体流量のうちの少なくとも1つを算出し、(c)前記情報送信制御部は、前記流動状態検出部により算出された前記気液二相流体の全体の流量、液体流量比、気体流量比、液体流量、気体流量のうちの少なくとも1つを、前記流動状態に関する情報として前記通信機器を介して前記情報受信装置に送信することを特徴とする。
第1発明の流動情報通信装置においては、流体の流動に伴ってロータが回転させられることにより発電機から出力された前記出力信号に基づいて蓄電装置が充電され、制御装置および通信機器の電源として用いられるため、発電機からの前記出力信号の有無すなわち流体の流動の有無に拘らず、制御装置および通信機器を安定して作動させることができる。そして、制御装置の流動状態検出部により、発電機からの前記出力信号に基づいて流体の流動状態を検出し、その流動状態に関する情報を制御装置の情報送信制御部により通信機器を介して情報受信装置に送信する。すなわち、外部電源を全く必要とすることなく、或いは補助電源等の外部電源を一部利用しつつ、流体の流動状態を検出して、その流動状態に関する情報を安定して送信できるのであり、電力線の引き回しや電池交換が不要になり、或いは軽減される。外部電源を利用する場合でも、使用電力が少なくて済むため、電池交換が不要であったり、交換頻度が少なくなる。また、発電機からの出力信号に基づいて蓄電装置の充電および流動状態の検出が共に行われるため、装置が簡単で且つコンパクトに構成される。これにより、種々の設置場所に簡便に設置することが可能で、各部の流体の流動状態を情報受信装置によって容易に知ることができる。
第2発明では、通信機器、制御装置、および蓄電装置が、発電機のケース部材に設けられた収容空間内に配置されているため、部品点数が少なくなって流動情報通信装置が一層コンパクトに構成され、発電機のケース部材を配管に直列に取り付けるだけで良いため、種々の設置場所に一層簡便に設置することができる。
第3発明では、流体の流動状態として、発電機からの出力信号に基づいて流体の流量を検出する場合で、例えば上水道の使用量を知ることにより住人の生活状態を適切に見守ることができるし、各種の製造プラント等における種々の流体の流量を遠隔モニタリングにより監視して供給流量や排出流量を管理することができるなど、漏水など流動の有無だけを検出する場合に比較して使用態様が広くなり、利便性が高い。
第4発明では、発電機が、円筒体の内部に羽根が設けられたロータを備えており、円筒体の内部を流体が流れることによりロータが回転させられるとともに、円筒体には中心線まわりに複数の永久磁石が設けられており、ロータの外周側に設けられたステータの複数のコイルに電磁作用により出力信号が出力されるため、発電機を流体の流動経路と同心にコンパクトに配置できる。
第5発明では、上記羽根が中心線まわりに等角度間隔で複数設けられており、中心線と直角な断面が中心線方向のどこでも円筒体の内周面から中心線に向かって一直線に延び出す直線形状を成しているとともに、円筒体の内周面との接続部が一定のねじれ角で周方向へ傾斜させられており、中心線の上流側および下流側のどちらから見ても同一の螺旋状のスロープ形状を成している場合で、流体の流動方向が逆転する場合でも正逆両方向の流動状態を適切に検出することができる。また、羽根が中心線まわりに等角度間隔で複数設けられているため、流体の流動に伴ってロータが適切に回転させられ、高い発電効率が得られる。
第6発明では、上記複数の羽根が円筒体の内周面から中心線に達するように設けられ、その中心線方向の全長に亘ってその中心線上で互いに連結されている場合で、羽根の強度が向上して薄肉で軽量に構成することが可能であり、発電機を一層小型化することができる。また、その複数の羽根および円筒体は合成樹脂材料にて一体に構成されているため、更に軽量化することが可能で、発電効率が一層向上する。
第7発明は、通信機器が送受信機能を有し、情報受信装置との間で送受信が可能の場合で、情報受信装置からの設定指示により流動状態に関する情報の送信設定(送信情報の内容や送信タイミングなど)を行うことができるため、受信側の要求に合わせて必要な情報を適切に送信することができる。
第8発明は、通信機器が送信機能のみを有し、予め定められた送信設定に従って流動状態に関する情報が送信されるため、機能が簡素化されて安価に構成することができる。
第9発明では、前記配管内の前記発電機よりも上流側の圧力を検出する上流側圧力センサと、前記配管内の前記発電機よりも下流側の圧力を検出する下流側圧力センサとを備え、前記流動状態検出部は、予め設定された関係から前記上流側の圧力と前記下流側の圧力との圧力差および前記ロータの回転数に基づいて、前記配管内の気液二相流体の全体の流量、液体流量比、気体流量比、液体流量、気体流量のうちの少なくとも1つを算出し、前記情報送信制御部は、前記流動状態検出部により算出された前記気液二相流体の全体の流量、液体流量比、気体流量比、液体流量、気体流量のうちの少なくとも1つを、前記流動状態に関する情報として前記通信機器を介して前記情報受信装置に送信する。このことから、配管内に気液二相流体が流動する場合には、その流動状態として、全体の流量、液体流量比、気体流量比、液体流量、気体流量のうちの少なくとも1つが、検出される。
本発明の一実施例である流動情報通信装置の概略構成を説明するブロック線図である。 図1の発電機の平面図である。 図2の発電機の縦断面図で、図2におけるIII−III矢視部分の断面図である。 図3に示されるアッパケースの平面図である。 図4のアッパケースの縦断面図で、図4におけるV−V矢視部分の断面図である。 図3に示されるロアケースの平面図である。 図6のロアケースの縦断面図で、図6におけるVII−VII矢視部分の断面図である。 図3に示されるロータの平面図である。 図8のロータの縦断面図で、図8におけるIX−IX矢視部分の断面図である。 図8のロータを周方向に展開して内周面側を示した展開図である。 図3に示されるステータの平面図である。 図11のコイルに発生する3相交流の出力信号である出力電流を例示した図である。 本発明の流動情報通信装置の他の実施例を説明する図であり、図3に対応する断面図である。 本発明の流動情報通信装置の更に他の実施例を説明するブロック線図である。 本発明の流動情報通信装置の更に他の実施例を説明するブロック線図である。 本発明の更に他の実施例の流動情報通信装置の構成を説明するブロック線図である。 図16の実施例において、発電機のロータの回転数から配管内の流体の流量を求めるために用いられる予め記憶された関係を示す図である。 図16の実施例において、発電機の出力信号の電力から配管内の流体の流量を求めるために用いられる予め記憶された関係を示す図である。 配管内の気液二相流体の流量と発電機のロータの回転数との関係を示す図である。 図16の実施例において、発電機のロータの回転数および配管の発電機よりも上流側の圧力と下流側の圧力との圧力差から、配管内の気液二相流体の液体流量比を求めるために用いられる関係を示す図である。 図16の流動情報通信装置に対して、蓄電装置を備えない参考例の流動情報通信装置を示す図である。
本発明の流動情報通信装置は、例えば流体の流動状態として流量を検出できるように構成されるが、流動状態として流体の流動の有無を検出するだけでも良い。ロータが流体の流動方向に応じて正逆両方へ回転する場合は、流体の流動方向や流量、流動の有無を検出することもできる。すなわち、家庭等の上水道の使用の有無や流量に基づいて住人等の生活状態(上水道の使用状態)を見守る見守り装置、或いは各種の製造プラントや給排水管、パイプライン等における種々の流体の流動方向や流量を監視して供給流量や排出流量を管理したりする遠隔モニタリング装置など、種々の態様で使用できる。商用電源の使用が困難な地下の下水道などの流動状態の検出にも好適に用いられる。流体は、水や油等の液体の他、気体や粉状物、粒状物、ゲル状物など、流動性を有する種々の流体が対象となる。流動状態に関する情報を受け取る情報受信装置は、インターネット等を介した無線による情報の受信が可能なコンピュータやパソコン、スマートフォン、携帯電話などが適当であるが、通信線等のケーブルを介して情報を受信する有線のパソコン等の情報受信装置を用いることもできる。この情報受信装置に対して情報を送信する通信機器は、情報受信装置に応じて無線通信機器或いは有線通信機器が用いられる。
発電機は、例えば円筒体の内部に羽根が設けられたロータを有して構成され、円筒体の内部を流体が流れることによりロータが回転して、ロータに設けられた永久磁石によりステータのコイルに交流の出力信号である出力電流が発生させられるように、流体が流れる配管に対して直列に設けられる。上記円筒体の内部に設けられる羽根は、例えば中心線方向のどちらから見ても、すなわち上流側および下流側のどちらから見ても、同一の螺旋状のスロープ形状を成すように構成されるが、プロペラやスクリューのように中心線方向の何れか一方からの流体の流動に対して効率良く回転させられるように構成することもできる。羽根の数は、中心線まわりに1枚設けるだけでも良いが、中心線まわりに2枚以上の複数枚設けることが望ましく、等角度間隔で3枚以上設けることが一層望ましい。発電機は、3相交流の出力信号として、例えば3相交流の出力電流Iaが利用されてもよいが、3相交流の出力電圧Vaや出力電力Poutが出力信号として利用されてもよく、また単相交流の出力信号や直流の出力信号を発生するものでも良いなど、発電機の発電原理は種々の態様が可能である。
制御装置、通信機器、および蓄電装置は、例えば制御ユニットとして単一のケース内に収容することが望ましいが、複数のケースに別々に収容してケーブル等で接続し、別々に配置できるようにしても良い。上記制御ユニットと発電機に関しても、単一のケースに収容するなどして一体的に構成することができるが、ケーブル等で接続して別々に配置できるように構成しても良い。蓄電装置としては、例えばバッテリーやコンデンサが好適に用いられる。本発明の流動情報通信装置は、外部電源を全く必要とすることなく流体の流動状態を検出してその情報を送信できることが望ましいが、発電機によって充電されない補助電源等の外部電源を設けて、必要に応じて制御装置や通信機器に電力供給されるようにすることも可能である。
流体の流動状態に関する情報は、流量や、所定時間の流量が予め定められた上限値以上、或いは下限値以下であること、或いは流動の有無などで、何れか1つだけでも良いし、複数の中から選択できるようにしても良い。また、これらの情報は、常時、或いは予め定められた一定の時刻や時間間隔、或いは流量が予め定められた値になった時など、所定の送信タイミングで送信されるように構成される。この流動状態に関する情報や送信タイミング等の送信設定は、流動情報通信装置の設置時等に予め定められても良いが、通信機器が送受信機能を有する場合は、情報受信装置からの設定指示に従って適宜設定、或いは設定変更できるようにしても良い。流動状態に関する情報を記憶装置に記憶しておいて、情報受信装置から要求があった時に送信するようにしても良い。
流体が流れる部位に、オプションとして水質センサ、水温センサ、圧力センサ等各種のセンサを配置できるようにし、流体の流動状態に関する情報に加えて水質、水温、水圧等に関する情報を、前記通信機器から送信できるようにすることも可能である。水質センサ、水温センサ、圧力センサなども、発電機から発生させられた出力信号の電力や蓄電装置を電源として作動させられるように構成すれば良い。発電機の上流側に上流側圧力センサを設け、発電機の下流側に下流側圧力センサを設ける場合には、予め定められた関係から上流側圧力センサおよび下流側圧力センサによってそれぞれ検出された圧力の差圧と発電機からの出力信号とに基づいて、気液二相流の流量を測定できることから、水流中に空気が混入した場合の検出に用いることができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である流動情報通信装置10の概略構成を説明するブロック線図である。この流動情報通信装置10は自己発電型で、発電機12および制御ユニット14を備えている。発電機12は、例えば家庭用上水道の蛇口16の吐水部分に直列に取り付けられ、蛇口16から吐出された流体(例えば水など)が発電機12の内部を流れることにより、発電機12が発電し、出力信号である出力電流Iaがケーブル18を介して制御ユニット14の制御装置20へ供給される。すなわち、本実施例の流動情報通信装置10は、例えば一人暮らしの高齢者等の住人の生活状態、すなわち上水道の使用状態、を見守る見守り装置として用いられるもので、蛇口16は、水等の流体が流れる配管に相当する。
発電機12は、図2の平面図、および図3の縦断面図に示すように構成されている。図3は、図2におけるIII−III矢視部分の断面図である。発電機12は、中空(円筒状)のアッパケース40およびロアケース42を備えており、それらのアッパケース40およびロアケース42は、発電機12の中心線Oと同心に突き合わされて複数のボルト44により互いに一体的に結合されている。ボルト44は、外周縁の近傍に中心線Oまわりに等角度間隔で配置されてアッパケース40およびロアケース42を締結しており、そのボルト44による締結部分よりも内周側にはOリング等のシール部材46が配設されて、アッパケース40とロアケース42との間が液蜜にシールされている。アッパケース40およびロアケース42は、発電機12のケース部材に相当する。
アッパケース40は、図4の平面図、および図5の縦断面図に示すように構成されている。図5は、図4におけるV−V矢視部分の断面図である。アッパケース40は、前記ボルト44が挿通させられる複数の挿通孔48が設けられた円環形状の円盤部50と、円盤部50の内周部から上方へ突き出す上側円筒部52と、円盤部50の内周部から下方へ突き出す下側円筒部54とを、中心線Oと同心に一体に備えている。円盤部50の下面には、中心線Oと同心に円筒形状の嵌合部56が下方へ突設され、前記ロアケース42の上端部に嵌合されることにより、アッパケース40がロアケース42と同心に位置決めされる。そして、この嵌合部56の外周側に前記シール部材46が配設される。上側円筒部52は、図示しない取付部材を介して前記蛇口16の先端部に略同心に固定されるとともに、上側円筒部52の内周面52fは、上側の開口端へ向かうに従って大径になるテーパ形状を成している。上側円筒部52の外周面には、中心線Oを挟んで対称位置に二面取り58が設けられている。下側円筒部54の内周面54fは、下側の開口端へ向かうに従って大径になるテーパ形状を成しており、蛇口16から吐出された流体はこの下側円筒部54内を下方へ流動する。下側円筒部54の内周面54fのテーパ角度は、上側円筒部52の内周面52fのテーパ角度よりも大きい。なお、図4および図5の中心線Oは、アッパケース40の中心線であるが、発電機12として組み立てられた状態で発電機12の中心線Oと一致するため、発電機12の中心線Oをそのまま使用する。発電機12の他の部品の説明についても同様である。
ロアケース42は、図6の平面図、および図7の縦断面図に示すように構成されている。図7は、図6におけるVII−VII矢視部分の断面図である。ロアケース42は、上側の大径円筒部60と、下側の小径円筒部62とを、中心線Oと同心に一体に備えている。大径円筒部60の上端開口部には外向きフランジ64が設けられ、前記ボルト44が螺合される複数のねじ穴66が設けられている。そして、このロアケース42の内側に、図3に示されるように中心線Oと同心にロータ70およびステータ72が配設される。
ロータ70は、図8の平面図、および図9の縦断面図に示すように構成されている。図9は、図8におけるIX−IX矢視部分の断面図である。ロータ70は、中心線Oと同心に一定の径寸法の貫通穴74が設けられた円筒体76を主体として構成されており、図3に示されるように、その円筒体76の下端側で一対のボールベアリング80を介してロアケース42の小径円筒部62の内側に中心線Oまわりに回転可能に支持されている。貫通穴74の径寸法は、前記アッパケース40の下側円筒部54の内周面54fの下端開口部の径寸法と略同じで、貫通穴74の上端開口部が下側円筒部54の下端開口部に近接して対向するように、ロータ70はロアケース42内に配置される。したがって、前記蛇口16から吐出された流体は、アッパケース40の下側円筒部54内を流動してロータ70の貫通穴74内に流入させられる。
円筒体76の貫通穴74の内周面には羽根78が一体に設けられている。羽根78は、貫通穴74の内周面から中心線Oに向かって突き出すように、中心線Oまわりに離間して等角度間隔で複数(本実施例では4枚)設けられている。この複数の羽根78は同一の板形状で、中心線Oと直角な断面が中心線O方向(図9の上下方向)のどこでも貫通穴74の内周面から中心線Oに向かって一直線に延び出す直線形状を成しているとともに、貫通穴74の内周面との接続部78aは中心線O方向へ進むに従って一定のねじれ角αで周方向へ傾斜させられている。図10は、ロータ70を周方向に展開して貫通穴74の内周面側を示した展開図で、複数の羽根78の接続部78aは、何れも中心線Oの右まわりに一定のねじれ角αで傾斜させられているとともに、各羽根78は中心線Oまわりに90°の角度範囲に亘って設けられている。ねじれ角αは、例えば30°〜60°程度の範囲内で適当に定められる。これらの羽根78は、貫通穴74の内周面から中心線Oに達するように設けられており、中心線O方向の全長に亘って中心線O上で十字形状を成すように互いに連結されている。すなわち、4枚の羽根78の中心線Oと直角な断面は、中心線O方向のどこでも図8に示されるような十字形状を成しており、中心線O方向へ進むに従ってねじれ角αに応じて中心線Oまわりに回転させられる。このように羽根78の接続部78aが一定のねじれ角αで傾斜させられることにより、それらの羽根78は中心線O方向、すなわち上下方向の上流側および下流側のどちらから見ても同一のねじれ角αで右まわりにねじれた螺旋状のスロープ形状となる。これにより、図9の上方から円筒体76内に流体が導入されて羽根78に当たると、その流体圧によりロータ70は図9の上方から見て中心線Oの左まわりに回転させられる。なお、羽根78のねじれ方向は左まわりでも良いし、羽根78の角度幅は必ずしも90°である必要はなく、適宜増減できる。また、羽根78の枚数は、3枚、或いは5枚以上でも良く、適宜定められる。羽根78の枚数を、1枚或いは2枚にすることも可能である。
上記円筒体76の上端側、すなわちボールベアリング80による支持部位よりも上側には、外周側へ突き出すように肉厚が厚くされた厚肉円筒部82が設けられている。厚肉円筒部82には、中心線Oまわりに等角度間隔で複数(本実施例では14個)の矩形のポケット穴84が設けられ、そのポケット穴84にはそれぞれ永久磁石86(図3参照)が収容されるようになっている。ポケット穴84は、図8に示されるように周方向に長い長穴で、厚肉円筒部82の上端面から中心線Oと平行に設けられた有底穴であり、永久磁石86は、中心線OまわりにおいてN極およびS極が交互に位置するように、圧入等によりポケット穴84内に配設される。このようなポケット穴84を有する厚肉円筒部82や複数の羽根78が一体に設けられたロータ70は、例えば合成樹脂材料を用いて3Dプリンタにより一体に成形することができる。射出成形などの他の成形手法を用いて一体成形することも可能である。
ステータ72は、図11の平面図に示すように構成される。すなわち、円環形状の多数の磁性鋼板を重ね合わせたステータコア90と、そのステータコア90の内周側へ等角度間隔で突き出す複数(本実施例では12個)の突出部92に巻回された複数のコイル94とを有する。このようなステータ72は、図3に示されるように、ロアケース42の大径円筒部60の内側に圧入或いはボルト等を用いて、中心線Oと同心に一体的に固定される。言い換えれば、前記ロータ70の永久磁石86が配置された厚肉円筒部82の外周側に、複数のコイル94が対向する姿勢で配置される。ロアケース42は、アッパケース40を介して蛇口16に固定されており、ステータ72は中心線Oまわりに回転不能にロアケース42によって保持される。したがって、蛇口16から吐出された流体により機械的にロータ70が中心線Oまわりに回転させられると、永久磁石86との電磁作用によってコイル94には3相交流の出力信号が発生させられる。複数のコイル94からは、例えば図12に出力電流Iaとして示されるように、3相交流の出力信号が生成されて出力される。
図1に戻って、前記制御ユニット14は、制御装置20、インターネット接続機器30、および蓄電装置として機能するバッテリー32を備えており、例えば共通の単一のケースに収容される。この制御ユニット14は、ケーブル18を介して前記発電機12から離間して配置することが可能で、蛇口16とは別の部材に取り付けることができる。制御ユニット14を発電機12と一体的に構成して、発電機12と共に蛇口16に取り付けるようにしても良い。図13は、バッテリー32を有する制御ユニット14が発電機12と一体的に共通のケースに組み付けられて蛇口16に取り付けられる場合で、発電機12のケース部材を構成しているロアケース42の小径円筒部62には、外周側に向かって開口する収容空間68が設けられており、その収容空間68内に制御ユニット14が配置されるとともに、収容空間68の開口部が蓋部材69によって閉塞されるようになっている。この場合は、制御装置20、インターネット接続機器30、およびバッテリー32を個別に収容空間68内に配置することができる。制御装置20、インターネット接続機器30、およびバッテリー32を共通の制御基板等に配置して、収容空間68内に取り付けるようにしても良い。なお、ロアケース42に収容空間68を設けることなく、ケースに収容された制御ユニット14を、アッパケース40またはロアケース42の外周面等に外付けで固定することも可能である。
上記インターネット接続機器30は、インターネットを介して無線により情報受信装置34との間で情報を送受信できる無線通信機器で、例えばWiFiルーター等を備えて構成される。情報受信装置34は、インターネットに接続して情報を送受信できるもので、例えばコンピュータやパソコン、スマートフォン、携帯電話などである。また、バッテリー32は、充放電可能な蓄電装置で、制御装置20およびインターネット接続機器30の電源として用いられる。図1における実線の矢印は情報の流れを表しており、破線の矢印は、電力(電気エネルギー)の流れを表している。
制御装置20は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うもので、機能的に充電制御部22、流動状態検出部24、および情報送信制御部26を備えている。充電制御部22は、発電機12から出力された出力信号である出力電流Iaに基づいてバッテリー32を充電したり、インターネット接続機器30を介して送受信する際には、出力電流Iaをインターネット接続機器30の電源として直接使用したりするもので、出力電流Iaは必要に応じてインバータ等により直流に変換される。出力電流Iaに基づいてバッテリー32が充電されることにより、発電機12からの出力電流Iaの有無、すなわち流体の吐出の有無に拘らず、制御装置20およびインターネット接続機器30を安定して作動させて流動状態、すなわち流体の吐出状態に関する情報を送信することができる。流動状態検出部24は、発電機12から出力された出力信号である出力電流Iaに基づいて蛇口16から吐出された流体の流動状態を検出する。具体的には、出力電流Iaの有無に基づいて流体の吐出の有無を検出するだけでも良いが、出力電流Iaの周期的変化はロータ70の回転数N(rpm)に対応し、その回転数Nは流体の流量Qに対応することから、出力電流Iaの周期T(sec)や周波数(Hz)などから、既知の流通切り流量Q(L/min)を算出することもできる。この流量Qは、蛇口16から吐出された流体の吐出流量に相当する。
情報送信制御部26は、流動状態検出部24によって検出された流動状態に関する情報を、インターネット接続機器30を介して情報受信装置34に送信する。情報送信制御部26は、情報受信装置34から送られる設定指示に従って流動状態に関する情報の送信設定を行う機能を備えており、その送信設定に従って流動状態に関する情報を送信する。送信設定は、送信する情報の具体的内容や送信タイミングに関するもので、送信情報の具体的内容としては、前記流量Qか単に流体の吐出の有無かを設定できる。送信タイミングは、流体の吐出を検出した場合に即時送信するリアルタイム送信や、一定の送信時刻、送信時間間隔等で自動的に送信する定時送信、或いは情報受信装置34からの送信要求に応じて必要な情報を送信するオンデマンド送信などである。また、一定期間の流量Qが所定値以上、或いは所定値以下の場合など、一定の送信条件を満たした場合に自動送信するようにしても良いなど、種々の態様が可能である。流動状態や送信設定は、制御装置20に設けられた所定の記憶装置に必要に応じて記憶される。
このような本実施例の流動情報通信装置10においては、蛇口16から吐出された流体(例えば水など)の流れでロータ70が回転させられることにより発電機12から出力された出力信号である出力電流Iaに基づいてバッテリー32が充電され、制御装置20およびインターネット接続機器30の電源として用いられるため、発電機12からの出力電流Iaの有無すなわち流体の流動の有無に拘らず、バッテリー32により制御装置20およびインターネット接続機器30を安定して作動させることができる。そして、制御装置20の流動状態検出部24により、発電機12から出力された出力電流Iaに基づいて流体の流動状態を検出し、制御装置20の情報送信制御部26により、その流動状態に関する情報をインターネット接続機器30を介して情報受信装置34に送信する。すなわち、外部電源を必要とすることなく流体の流動状態を検出して、その流動状態に関する情報を安定して送信できるのであり、電力線の引き回しや電池交換が不要であるとともに、発電機12により発生させられた出力電流Iaに基づいてバッテリー32の充電および流動状態の検出が共に行われるため、流動情報通信装置10が簡単で且つコンパクトに構成される。これにより、種々の設置場所に簡便に設置することが可能で、各部の蛇口16からの流体の吐出状態に関する情報を情報受信装置34によって容易に受け取ることができる。本発明の流動情報通信装置は、外部電源を全く必要とすることなく流体の流動状態を検出してその情報を送信できることが望ましいが、発電機によって充電されない補助電源等の外部電源を設けて、必要に応じて制御装置や通信機器に電力供給されるようにすることも可能である。
また、流体の流動状態として、発電機12から出力された出力電流Iaに基づいて流体の流量Qを検出するため、漏水など流動の有無だけを検出する場合に比較して、上水道の使用量を知ることにより住人の生活状態を適切に見守ることができる。
また、発電機12は、円筒体76の内部に羽根78が設けられたロータ70を備えており、円筒体76の内部を流体が流れることによりロータ70が回転させられるとともに、円筒体76には中心線Oまわりに複数の永久磁石86が設けられており、ロータ70の外周側に設けられたステータ72の複数のコイル94に電磁作用により出力電流Iaが発生する。これにより、発電機12を流体の流動経路と同心にコンパクトに設置できる。すなわち、蛇口16の先端部に、発電機12をコンパクトに取り付けることができる。
また、上記ロータ70の羽根78は中心線Oまわりに等角度間隔で複数設けられており、中心線Oと直角な断面が中心線O方向のどこでも円筒体76の内周面から中心線Oに向かって一直線に延び出す直線形状を成しているとともに、円筒体76との接続部78aは一定のねじれ角αで周方向へ傾斜させられているため、流体の流動に伴ってロータ70が適切に回転させられ、高い発電効率が得られる。特に、複数の羽根78は、円筒体76の内周面から中心線Oに達するように設けられ、その中心線O方向の全長に亘ってその中心線O上で十字形状を成すように互いに連結されているため、羽根78の強度が向上して薄肉で軽量に構成することが可能で、発電機12を一層小型化することができる。また、その複数の羽根78および円筒体76を有するロータ70は合成樹脂材料にて一体に構成されているため、更に軽量化することが可能で、発電効率が一層向上する。
また、インターネット接続機器30は送受信機能を有し、情報受信装置34との間で送受信が可能で、情報受信装置34からの設定指示により流動状態に関する情報の送信設定を行うことができるため、受信側の要求に合わせて必要な情報を適切に送信することができる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。以下の説明において、前述の実施例と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、図1の制御ユニットが発電機のケース部材に一体的に配置されている例を説明する図であって、図3に対応する断面図である。図13に示されるように、制御装置20、インターネット接続機器30、およびバッテリー32を含む制御ユニット14が、共通の制御基板に配置されるなどして発電機12のロアケース42に設けられた収容空間68内に取り付けられる場合には、部品点数が少なくなって流動情報通信装置10が一層コンパクトに構成され、発電機12のケース部材であるアッパケース40およびロアケース42を蛇口16等の配管に直列に取り付けるだけで良いため、種々の設置場所に一層簡便に設置することができる。
実施例1の発電機12のロータ70は、中心線Oの上流側および下流側のどちらから見ても同一の螺旋状のスロープ形状を成す複数の羽根78を備えているため、流体の流動方向が逆転する場合でも正逆両方向の流動状態を適切に検出することができる。さらに、例えば図14に示すように、製造プラント等の給排水用の配管100の途中に発電機12を取り付けることにより、流動情報通信装置10を遠隔モニタリング装置として用いることができる。すなわち、配管100内の流体(例えば水など)の正逆両方向の流量Qをそれぞれ検出することが可能で、給水バルブや排水バルブ等を遠隔操作することにより、その配管100内を流れる流体の供給流量や排出流量を管理することができる。配管100は、流体が流れる配管に相当する。
また、実施例1のインターネット接続機器30は、情報受信装置34との間で情報を送受信できるものであったが、例えば図15に示す流動情報通信装置110のように、情報受信装置34に対して流量Q等の情報を送信するだけのインターネット接続機器114を用いることもできる。その場合は、情報送信制御部112としても、設置時等に定められた送信設定に従って流量Q等の情報を一方的に送信するだけで良く、実施例1のように情報受信装置34から送られた設定指示に従って送信設定を行う機能は不要である。すなわち、機能を簡素化して安価な流動情報通信装置110を提供することができる。
図16は、流動情報通信装置120の構成を説明するブロック線図である。また、図17は、発電機12のロータ70の回転数N(rpm)から配管100内の流体の流量Qを求めるために用いられる予め記憶された関係を示す図であり、図18は、発電機12の出力信号の電力Poutから配管100内の流体の流量Qを求めるために用いられる予め記憶された関係を示す図である。
図16に示す流動情報通信装置120は、図14に示す流動情報通信装置10に比較して、配管100内の発電機12よりも上流側に接続され、配管100内の発電機12よりも上流側の圧力Puを検出する上流側圧力センサ122と、配管100内の発電機12下流側に接続され、上流側配管100内の発電機12よりも下流側の圧力Pdを検出する下流側圧力センサ124とをさらに備えている。流動状態検出部24は、たとえば図17或いは図18に示す予め求められ且つ記憶された関係から、ロータ70の回転数N(rpm)或いは出力電力Pout(W)に基づいて配管100内を流れる流体の流量Q(L/min)を算出する。
また、流動状態検出部24は、配管100内を流れる流体が気液二相流体を予定する場合は、後述する図20に示す予め求められ且つ記憶された関係から、ロータ70の回転数N(rpm)および上流側の圧力Puと下流側の圧力Pdとの圧力差ΔP(kPa)に基づいて、その気液二相流体の液体流量比(たとえば水流量比)αwを算出する。情報送信制御部26は、流動状態検出部24により算出された流体の流動状態を表すパラメータ、たとえば液体流量Qw、或いは気液二相流体の液体流量比αwを、流動状態に関する情報としてインターネット接続機器30を介して情報受信装置34に送信する。
気液二相流体の流量をQとし、その気液二相流体に含まれる気体(空気)の流量をQaとすると、Q=Qw+Qaである。また、液体流量比αwは、流量Qに対する液体流量Qwの比(αw=Qw/Q)であり、気体流量比αaは、流量Qに対する気体流量Qaの比(αa=Qa/Q)である。流動状態検出部24は、それらの関係から、配管100内に気液二相流体が流動する場合には、その流動状態として、液体流量比αw、気体流量比αa、液体流量Qw、気体流量Qaのうちの少なくとも1つを、算出してもよい。
図19は、本発明者が実験的に知見した、ロータ70の回転数N(rpm)に対する上記気液二相流体の流量Qの関係を示している。図19に示すように、ロータ70の回転数N(rpm)に対する上記気液二相流体の流量Qの関係は、上記気液二相流体に含まれる気体(空気)流量Qaの気体流量比αaに拘わらず略同様である。図20は、このような関係を前提として、予め実験的に求められたものであり、ロータ70の回転数N(rpm)および上流側の圧力Puと下流側の圧力Pdとの圧力差ΔP(kPa)から、配管100内の気液二相流体の液体流量比αwを求めるために用いられる関係を示している。
本実施例の流動情報通信装置120によれば、配管100内に気液二相流体が流動する場合には、その流動状態として、全体の流量Q、液体流量比αw、気体流量比αa、液体流量Qw、気体流量Qaのうちの少なくとも1つを検出し、情報受信装置34に通報することができる。また、常時は流体が流されて気体流量比αaが0であるプラントにおいて、気体流量比αaが0から増加することで配管100内に気体が混入したことを検出することができ、前記プラントの異常を通信により通報することができる。
図21は、参考例の流動情報通信装置220を示している。図16に示す流動情報通信装置120は、発電機12の出力信号によって充電されるバッテリー32を備えているため、電源自律型であったが、たとえば、外部電源が供給される場合には、必ずしもバッテリー32が備えられていなくてもよい。図21に示す流動情報通信装置220は、流動情報通信装置120と比較してバッテリー32に替えて、電源ユニット226を備える点で相違し、他は同様である。電源ユニット226は、発電所又は変電所などの外部電源222から配電線224を介して電力が供給される電源ユニット226を備えている。電源ユニット226は、配電線224を介して電力が供給される電力から、制御装置20、インターネット接続機器30、上流側圧力センサ122、および、下流側圧力センサ124などに必要とされる電圧に変換し、それぞれに供給する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これらはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10、110、120、220:流動情報通信装置
12:発電機
14:制御ユニット
16:蛇口(配管)
20:制御装置
24:流動状態検出部
26、112:情報送信制御部
30、114:インターネット接続機器(通信機器)
32:バッテリー(蓄電装置)
34:情報受信装置
40:アッパケース(ケース部材)
42:ロアケース(ケース部材)
68:収容空間(収容部)
70:ロータ
72:ステータ
76:円筒体
78:羽根
78a:円筒体との接続部
86:永久磁石
94:コイル
100:給排水管(配管)
122:上流側圧力センサ
124:下流側圧力センサ
α :ねじれ角
O :中心線
Ia :出力電流(出力信号)
N :ロータの回転数(出力信号)
Q :流量(全体の流量)
Qa :気体流量
αa :気体流量比
Qw :液体流量
αw :液体流量比
ΔP :圧力差

Claims (9)

  1. 流体が流れる配管に接続されて前記流体の流動状態を検出し、該流動状態に関する情報を所定の情報受信装置に送信する流動情報通信装置において、
    前記配管に直列に取り付けられ、前記流体の流動に伴って機械的にロータが回転させられることにより出力信号を生成し出力する発電機と、
    無線または有線により前記情報受信装置と通信できる通信機器と、
    前記発電機からの前記出力信号に基づいて前記流動状態を検出する流動状態検出部、および該流動状態検出部によって検出された前記流動状態に関する情報を前記通信機器を介して前記情報受信装置に送信する情報送信制御部、を機能的に備えている制御装置と、
    前記発電機からの前記出力信号に基づいて充電されるとともに、前記通信機器および前記制御装置の電源として用いられる蓄電装置と、
    を有することを特徴とする流動情報通信装置。
  2. 前記発電機は、前記ロータを回転可能に支持している筒状のケース部材を備えており、該ケース部材が前記配管に直列に取り付けられる一方、
    前記ケース部材には、前記ロータの回転に伴って前記出力信号を出力するステータが固定されているとともに、
    前記通信機器、前記制御装置、および前記蓄電装置は、前記ケース部材に設けられた収容空間内に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の流動情報通信装置。
  3. 前記流動状態検出部は、前記流動状態として、前記発電機により発生させられた前記出力信号に基づいて前記流体の流量を算出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の流動情報通信装置。
  4. 前記ロータは、円筒形状の円筒体の内側に羽根が設けられたもので、該円筒体の内部を前記流体が流れるように該円筒体の中心線まわりに回転可能に前記配管に配設され、前記流体の流動に伴って前記羽根を介して前記中心線まわりに回転させられる一方、
    前記円筒体には前記中心線まわりに複数の永久磁石が設けられており、
    前記発電機は、前記ロータの他に、該ロータの外周側に該ロータと同心に配設されて前記配管に固定された円環形状のステータを有し、該ステータには、前記ロータの回転に伴って電磁作用により前記出力信号を出力される複数のコイルが前記永久磁石に対向するように配設されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の流動情報通信装置。
  5. 前記羽根は、
    前記円筒体の内周面から前記中心線に向かって突き出すように、該中心線まわりに等角度間隔で複数設けられており、
    前記中心線と直角な断面が該中心線方向のどこでも前記円筒体の内周面から該中心線に向かって一直線に延び出す直線形状を成しているとともに、
    前記円筒体の内周面との接続部は一定のねじれ角で周方向へ傾斜させられており、
    前記中心線の上流側および下流側のどちらから見ても同一の螺旋状のスロープ形状を成している
    ことを特徴とする請求項4に記載の流動情報通信装置。
  6. 前記複数の羽根は、前記円筒体の内周面から前記中心線に達するように設けられ、該中心線方向の全長に亘って該中心線上で互いに連結されており、
    前記円筒体および前記複数の羽根は合成樹脂材料にて一体に構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の流動情報通信装置。
  7. 前記通信機器は送受信機能を有し、前記情報受信装置との間で送受信が可能であり、
    前記情報送信制御部は、前記情報受信装置から送られる設定指示に従って前記流動状態に関する情報の送信設定を行う機能を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の流動情報通信装置。
  8. 前記通信機器は送信機能のみを有し、
    前記情報送信制御部は、予め定められた送信設定に従って前記流動状態に関する情報を送信する
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の流動情報通信装置。
  9. 前記配管内の前記発電機よりも上流側の圧力を検出する上流側圧力センサと、前記配管内の前記発電機よりも下流側の圧力を検出する下流側圧力センサとをさらに備え、
    前記流動状態検出部は、予め設定された関係から前記上流側の圧力と前記下流側の圧力との圧力差および前記ロータの回転数に基づいて、前記配管内の気液二相流体の全体の流量、液体流量比、気体流量比、液体流量、気体流量のうちの少なくとも1つを算出し、
    前記情報送信制御部は、前記流動状態検出部により算出された前記気液二相流体の全体の流量、液体流量比、気体流量比、液体流量、気体流量のうちの少なくとも1つを、前記流動状態に関する情報として前記通信機器を介して前記情報受信装置に送信する
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の流動情報通信装置。
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