JP2020012559A - 移動式スリーブを有する油圧テンショナ - Google Patents

Abstract

【課題】チェーン駆動システムの閉ループチェーンを引張するためのテンショナの長寿命化を提供する。【解決手段】テンショナ１は、開放端部、入口供給部２ｃを含む開放端部の反対側の密閉端部、開放端部から入口供給部の真上の領域まで延びてハウジングシート２ｄを形成するボア２ａを有するハウジング２、ハウジングの開放端部に隣接した開放端部、ハウジングシートと接触する閉鎖端部、開放端部から閉鎖端部まで延びるスリーブボア５ａ及びスリーブの閉鎖端部を通って形成された制御型入口を有する、ハウジングボア内に形成された可動スリーブ５、スリーブボア内に配置された中空ピストン３、及びピストンボア３ｃ内に配置されてスリーブボアから外側にピストン上にバイアスを印加するスプリング４を含む。更に、ピストンに設けられたラチェット歯形部６が、ハウジングボア周りに設けられたラチェットクリップ７と摩擦式で係合する構造とした。【選択図】図１

Description

本発明は、テンショナの分野に関する。より詳細には、本発明は、テンショナのハウジング内に移動式スリーブまたはベースを有する油圧テンショナに関する。

関連技術の説明
一般に、内燃機関のバルブ駆動用のタイミングチェーン、カムシャフト−カムシャフト駆動用のカムシャプトチェーン、及びバランサチェーンは、チェーン内のスラッグ（ｓｌａｃｋ）を減らし、チェーンに張力を印加するために、チェーンのスラッグ側で使用されるテンショナを有する。

作動中、テンショナのピストンは、チェーンに対して加圧し、チェーン内の張力を維持する。チェーンスパンの共振によって作動中にチェーン内の張力が増加すると、チェーンからの高い荷重がテンショナのピストンに作用し、チェーン内の張力を維持するためにテンショナがポンプアップ（ｐｕｍｐ ｕｐ）することによってピストンが外側に延びるようになる。

チェーン駆動テンショナスプリング力は、大部分の作動条件で高すぎる場合が多く、これは、スプリング力がテンショナシステムの最悪の場合の作動条件に対処するのに十分である必要があるからである。テンショナの有効性および全般的なシステムの挙動、ならびに効率は、テンショナスプリング力がチェーンの寿命中にチェーンに発生する摩耗および伸長を考慮し、作動条件によって変更できる場合に、向上され得る。

チェーン駆動テンショナは、その中にピストンの延長部を増加させることによって寿命を延ばすことができる。

チェーン駆動テンショナは、油圧（ｈｙｄｒａｕｌｉｃ ｐｒｅｓｓｕｒｅ）によってのみテンショナハウジングに対するピストンの移動を制御することによって性能を向上させることができる。

ハウジング内にラチェット（ｒａｃｈｅｔ）機能を有する移動式スリーブを有する油圧テンショナ。移動式スリーブは、テンショナ機能のために異なるピストン位置間の差異を除去する。

本発明の概念の上述及び他の特徴及び活用は、テンショナを提供することによって達成することができ、上記テンショナは、ハウジングであって、開放端部、開放端部の反対側の密閉端部（ｅｎｃｌｏｓｅｄ ｅｎｄ）、密閉端部内に形成された入口流体供給部、ハウジングを通って開放端部から入口流体供給部の真上に形成されたシート（ｓｅａｔ）まで延びるハウジングボア、及び開放端部に隣接したハウジングボアの周りに円周方向に形成された溝内に配置されたラチェットクリップ（ｒａｔｃｈｅｔ ｃｌｉｐ）を有する、上記ハウジング；ハウジングボア内に摺動可能に配置された可動スリーブであって、ハウジングの開放端部に隣接した開放端部、シートと接触する閉鎖端部、スリーブを通って開放端部から閉鎖端部まで延びるボア、及びスリーブがハウジングボアの外側に移動するにつれてラチェットクリップが連続的なラチェット歯形部（ｃｏｎｓｅｃｕｔｉｖｅ ｒａｔｃｈｅｔ ｔｅｅｔｈ）と摩擦式で係合するようにスリーブの外周に沿って形成されたラチェット歯形部を含む、上記可動スリーブ；及びスリーブボア内に摺動可能に配置されたピストンであって、スリーブの開放端部に隣接した閉鎖端部、スリーブボアと流体連通して高圧チャンバを形成する開放端部、及び閉鎖端部の内側面からチェックバルブまで延びるピストンスプリングを有する、上記ピストン；を含む。

例示的な実施形態において、入口流体供給部によって供給された流体は、可動スリーブ及びピストンをハウジングシートから離れるように摺動するように強制する。

別の例示的な実施形態において、スリーブは、スリーブボア内への流体の流れを制御するために、スリーブの閉鎖端部を通って延びる制御型入口（ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ ｉｎｌｅｔ）をさらに含み得る。

別の例示的な実施形態において、スリーブの制御型入口は、それに固定されたチェックバルブを含むことができ、スリーブの閉鎖端部は、チェックバルブのためのシートを形成する。

さらに別の例示的な実施形態において、テンショナは、ピストンを通って長手方向に形成された少なくとも１つのスロット；及び対応する少なくとも１つのスロットを通ってスリーブボアの壁から内側に延びる少なくとも１つのピンをさらに含むことができ、少なくとも１つのスロットは、スリーブボアの長さに沿ってピストンの摺動移動を制御するための長さを有する。

本発明の概念の上述及び他の特徴及び活用はまた、テンショナを提供することによって達成することができ、上記テンショナは、ハウジングであって、開放端部、開放端部の反対側の密閉端部、密閉端部内に形成されて外部供給源からの流体を収容する入口流体供給部、開放端部から入口流体供給部の真上に形成されたシートまで延びるハウジングボア、及びハウジングから外側に延びてハウジングボアを連通する延長部ボアを形成する延長部を有する、上記ハウジング；ハウジングボア内に配置された可動ベースであって、ハウジングの開放端部に向ける開放端部、ハウジングシート上に載置される閉鎖端部であって、閉鎖端部を通って延びる流体制御型入口を含む、上記閉鎖端部、開放端部から閉鎖端部まで延びるボア、及び延長部ボアと対向するベースの外面のセクションの長さに沿って形成されたラチェット歯形部を有する、上記可動ベース；爪ラチェット歯形部（ｐａｗｌ ｒａｔｃｈｅｔ ｔｅｅｔｈ）を有する爪であって、延長部内に摺動可能に収容され、可動ベースのラチェット歯形部と爪ラチェット歯形部を係合するように連続的に付勢される、上記爪；ハウジングボア内に摺動可能に配置されたピストンであって、ハウジングの開放端部に隣接した閉鎖端部、ベースの開放端部と対向する開放端部、ピストンの閉鎖端部からピストンの開放端部まで延びるピストンボア、及びピストンボアを通ってピストンの閉鎖端部からベースボア内に部分的に延び、ピストンの閉鎖端部及びピストンボアの壁のセクションと接触する第１の部分及び第１の部分よりも長く、第１の部分よりも小さい直径を有する第２の部分を有するピストンロッド、及び第２の部分の上に延び、第２の部分に接続された第１の部分の第１の表面と接触する第１の端部を有するスプリングを含む、上記ピストン；及びピストンボアとベースボアとの間に配置された高圧チャンバであって、スプリングの第２の端部が高圧チャンバの底部に載置されてスプリングをピストンロッドの第１の部分の第１の表面に向けて付勢するようにする、上記高圧チャンバ；を含む。

例示的な実施形態において、ピストン及びピストンロッドの第１の部分を通って延びてピストンロッドがピストンボア内で移動することを防止するピン。

別の例示的な実施形態において、入口供給部によってハウジングボアに供給された流体は、ベースのラチェット歯形部が爪のラチェット歯形部に沿って摺動する間に可動ベースをハウジングシートから離れるように摺動するように強制することができ、ラチェット歯形部は、可動ベースがハウジングシートに向かって移動することを防止するための角度で形成される。

さらに別の例示的な実施形態において、テンショナは、ピストンロッドの第２の部分から離れるように延びる少なくとも１つのピン；及び可動ベースを通って形成された少なくとも１つの対応するスロットであって、少なくとも１つのピンが対応する少なくとも１つのスロットを通って延びて可動ベースに対するピストンの移動を少なくとも１つのスロットの長さに等しい長さだけ制限するようにする、上記少なくとも１つの対応するスロットをさらに含み得る。

さらに別の例示的な実施形態において、流体は流体制御型入口を通ってベースボア内に流れ、少なくとも１つのピンがそれぞれのスロットの端部と接触するまでピストンをハウジングの外にベースから離れるように摺動するように強制し、その時点で、ハウジングの入口流体供給部を通る追加の流体は、可動ベースをハウジングの開放端部を通ってハウジングシートから離れるように摺動するように強制する。

本発明の概念の上述及び他の特徴及び活用はまた、テンショナを提供することによって達成することができ、上記テンショナは、開放端部、開放端部の反対側の密閉端部、密閉端部内に形成された入口流体供給部、開放端部から入口流体供給部の真上に形成されたシートまで延びるハウジングボアを有するハウジングであって、上記ボアは、ハウジングシートからハウジングの側面を通って延びる第１のポートまで延びる第１の直径、第１の直径よりも広く、第１の直径からハウジングの開放端部まで延びる第２の直径、及び第１のポート上に配置され、第１のポートとハウジングの開放端部との間の距離とほぼ等しい第２のポートを有する、上記ハウジング；ハウジングの開放端部に隣接したハウジングボアの壁の全周にシールされ、ハウジングボアの第１の直径と等しい内径を有するシールリング；ハウジングボア内に配置されたスリーブであって、上記スリーブは、ハウジングの開放端部に隣接した開放端部、ハウジングシート上に載置される密閉端部、閉鎖端部を通って形成された制御型入口及びスリーブの中間セクション周りに円周方向に形成されたフランジを有し、上記フランジは、第１のチャンバがフランジの第１の側面とシールリングとの間に画定され、第２のチャンバがフランジの第２の側面と、第１のボア直径と第２の直径ボアとの間に形成された段差の間に画定されるようにハウジングボアの第２の直径の壁と摺動接触する直径を有し、第１のチャンバは、第２のポートと連通し、第２のチャンバは、第１のポートと連通する、上記スリーブ；及びスリーブボア内に配置されたピストンであって、上記ピストンは、スリーブの開放端部から延びる閉鎖端部、閉鎖端部の反対側の開放端部、閉鎖端部から開放端部まで延び、スリーブボアと流体チャンバを形成するピストンボア、及び付勢された状態でピストンの閉鎖端部からスリーブの制御型入口まで延びるピストンスプリングを有する、上記ピストン；を含む。

例示的な実施形態において、テンショナは、第１のポート内への供給流体が流体圧力をフランジの第２の側面に印加してスリーブをハウジングシートから離れるように移動させ、第２のポート内への供給流体が流体圧力をフランジの第１の側面に印加してスリーブをハウジングシートに向かって移動させるように第１のポートに接続された第１の流体供給ライン及び第２のポートに接続された第２の流体供給ラインをさらに含み得る。

別の例示的な実施形態において、力がピストンの閉鎖端部に印加されると、第２のチャンバ内の流体圧力は、ピストンがスリーブの閉鎖端部に向かって摺動しながら、ピストンスプリングを圧縮する間にスリーブがハウジングシートに向かって移動することを防止する。

さらに別の例示的な実施形態において、力がピストンの閉鎖端部から除去されると、ピストンボアとスリーブボアとの間に形成されたチャンバ内の流体は、スリーブから外側へピストン上に第１の油圧バイアス（ｈｙｄｒａｕｌｉｃ ｐｒｅｓｓｕｒｅ ｂｉａｓ）を印加し、ピストンスプリングは、スリーブから外側へピストン上に第２のバイアスを印加する。

さらに別の例示的な実施形態において、テンショナは、第１の流体供給ライン及び第２の流体供給ラインに接続されて第１及び第２のチャンバ内の圧力を制御するソレノイドアクチュエータをさらに含み得る。

さらに別の例示的な実施形態において、テンショナは、第１の流体供給ライン及び第２の流体供給ラインに接続されて第１及び第２のチャンバ内の圧力を制御する制御バルブをさらに含み得る。

さらに別の例示的な実施形態において、制御バルブは、スプールバルブ（ｓｐｏｏｌ ｖａｌｖｅ）であり得る。

さらに別の例示的な実施形態において、スリーブの閉鎖端部を通って形成された制御型入口は、ピストンボアとスリーブボアとの間に形成されたチャンバ内への流体を制御してその中に一定のチャンバ圧力を維持するチェックバルブアセンブリを含み得る。

さらに別の例示的な実施形態において、可動ベースの制御型入口は、それに固定されたチェックバルブを含み、可動ベースの閉鎖端部は、チェックバルブのためのシートを形成する。

図１は、新たなチェーン位置にある本発明の概念の例示的な実施形態によるテンショナの断面図を示す。 図２は、摩耗したチェーン位置にある図１の実施形態のテンショナの断面図を示す。 図３は、本発明の概念の例示的な実施形態によるテンショナの側断面図を示す。 図４は、新たなチェーン位置にある本発明の別の例示的な実施形態によるテンショナの断面図を示す。 図５は、摩耗したチェーン位置にある図４のテンショナの断面図を示す。 図６は、新たなチェーン位置にあるソレノイドアクチュエータを含む本発明の概念のさらに別の例示的な実施形態によるテンショナの断面図を示す。 図７は、摩耗したチェーン位置にある図６のテンショナの断面図を示す。

以下の説明では、その一部を形成し、本教示が実施され得る特定の例示的な実施形態を例として示す添付図面に対する参照がなされる。これらの実施形態は、当業者が本教示を実施できるように十分に詳細に説明されており、他の実施形態が利用し得、かつ本教示の範囲から逸脱することなく変更がなされ得ることを理解されるべきである。

本明細書で使用される用語は、単に特定の例示的な実施形態を説明するためのものであり、限定するものとして意図されていない。本明細書で使用されるように、単数形（「ａ」、「ａｎ」、及び「ｔｈｅ」）は、文脈上明らかにそうでないことを示さない限り、複数形をまた含むことを意図することができる。用語「を備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」、「を備えている（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」、「を含んでいる（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」、および「を有する（ｈａｖｉｎｇ）」は、包含的であり、したがって述べられている特徴、整数、ステップ、作動、要素、および／または部品の存在を明示しているが、１つ以上の他の特徴、整数、ステップ、作動、要素、部品、および／またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではない。本明細書で説明される方法ステップ、プロセス、及び作動は、性能の順序として特別に識別されない限り、議論されるかまたは例示された特定の順序へのそれらの実行を必ずしも必要とするものと解釈されるべきではない。また、追加または代替のステップが使用され得ることを理解すべきである。

或る要素または層が、別の要素または層に対して「上にある（ｏｎ）」、「係合している（ｅｎｇａｇｅｄ ｔｏ）」、「接続されている（ｃｏｎｎｅｃｔｅｄ ｔｏ）」、あるいは「結合している（ｃｏｕｐｌｅｄ ｔｏ）」と称される場合、その別の要素または層に対して直上にあり、直接係合し、直接接続され、あるいは直接結合していても、介在の要素または層が存在してもよい。対照的に、或る要素が別の要素または層に対して「直上にある（ｄｉｒｅｃｔｌｙ ｏｎ）」、「直接係合している（ｄｉｒｅｃｔｌｙ ｅｎｇａｇｅｄ ｔｏ）」、「直接接続されている（ｄｉｒｅｃｔｌｙ ｃｏｎｎｅｃｔｅｄ ｔｏ）」、または「直接結合している（ｄｉｒｅｃｔｌｙ ｃｏｕｐｌｅｄ ｔｏ）」と称される場合、介在の要素または層は存在できない。要素間の関係を説明するために使用される他の単語は、同様の方式で解釈すべきである（例えば、「の間に位置する（ｂｅｔｗｅｅｎ）」と「の間に直接位置する（ｄｉｒｅｃｔｌｙ ｂｅｔｗｅｅｎ）（ｄｉｒｅｃｔｌｙ ａｄｊａｃｅｎｔ）」、「に隣接（ａｄｊａｃｅｎｔ）」と「に直接隣接（ｄｉｒｅｃｔｌｙ ａｄｊａｃｅｎｔ）」、など）。本明細書において使用されるとき、用語「および／または」は、１つ以上の列挙された関連する項目の任意のおよびすべての組み合わせを含む。

「内部（ｉｎｎｅｒ）」、「外部（ｏｕｔｅｒ）」、「下（ｂｅｎｅａｔｈ）」、「下（ｂｅｌｏｗ）」、「下部（ｌｏｗｅｒ）」、「上（ａｂｏｖｅ）」、「上部（ｕｐｐｅｒ）」などのような空間的に相対的な用語は、本明細書で容易な説明のために図に示されたような別の要素（複数）または特徴（複数）に対する１つの要素または特徴の関係を説明するために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示された配向以外に使用または作動時のデバイスの異なる配向を含むものと意図され得る。例えば、図面でのデバイスが引っ繰り返った場合には、他の要素または特徴の［下（ｂｅｌｏｗ）］または「下（ｂｅｎｅａｔｈ）」にあるものとして説明される要素は、他の要素または特徴の「上（ａｂｏｖｅ）」に配向されるであろう。したがって、例示的な用語「下（ｂｅｌｏｗ）」は、上及び下の配向の両方を含み得る。デバイスは、他に（９０度回転されるかまたは他の配向に）配向し得て、それに応じて本明細書で使用される空間的に相対的な記述語が解釈され得る。

本発明は、テンショナの分野に関する。より詳細には、本発明は、テンショナのハウジング内に移動式スリーブまたはベースを有する油圧テンショナに関する。

図１は、チェーン駆動型システムの閉ループチェーンに張力を印加するのに使用可能なテンショナ１の例示的な実施形態を示す。テンショナ１は、ハウジング２を含み、ハウジング２は、その中に形成され、ハウジングの開放された第１の端部からハウジング２の反対側の第２の端部に隣接するように形成されたハウジングシート２ｄまでの長さに沿って延びるハウジングボア２ａを有する。ハウジング２の開放された第１の端部に隣接した、ハウジング２の内面には、ラチェットクリップ７が配置されるハウジング２の第１の開放端部に隣接したハウジングボア２ａの周りに円周方向切欠部２ｂが形成される。ハウジングシート２ｄとハウジングの第２の端部との間には、ハウジングシート２ｄを通って形成された入口２０を介してエンジンブロック（詳細な説明に対する簡潔性を提供するために図示せず）から流体を供給する入口供給部２ｃが形成される。

可動スリーブ５は、ハウジングボア２ａ内に配置され、以下により詳細に説明されるように、入口供給部２ｃ及び入口２０からスリーブ５上に印加された流体供給力及びピストン３によってスリーブ５に印加された力によってハウジング２の第１の開放端部の外側に摺動することができる。図１に示されたように、スリーブ５の第１の端部５ｂからスリーブ５の第２の端部５ｃに隣接した領域まで延びるスリーブボア５ａがスリーブ５内に形成される。スリーブ５の第２の端部５ｃは、閉ループチェーンが新しいものであるときに、最初にハウジングシート２ｄ上に載置される。入口２０から流体を収容するスリーブ入口５ｄが、スリーブ５の第２の端部５ｃを通って延びる。

可動スリーブ５の外周は、スリーブ５の長さに沿ってその第１の端部５ｂに向かって形成されたラチェット歯形部６を含む。

スリーブボア５ａは、第１の閉鎖端部３ａ、第２の開放端部３ｂ及びピストンボア３ｃを含むピストン３をその中に収容する。ピストンボア３ｃ内には、ハウジング２から外側に／離れるようにピストン３上に外向バイアスを印加するピストンスプリング４がある。より具体的に、ピストンスプリング４の第１の端部４ａは、ピストン３の第１の閉鎖端部３ａの内側面と接触する一方、ピストンスプリング４の第２の端部４ｂは、ピストン３の第２の開放端部３ｂを越えてスリーブ５内の高圧チャンバ１０内に入り、スリーブボア５ｂの底部上に載置される。しかしながら、チェックバルブアセンブリは、入口５ｄを覆うためにスリーブボア５ａの底部に固定され得る。

チェックバルブアセンブリは、好ましくは高圧チャンバ１０と入口供給部２ｃとの間に存在する。チェックバルブアセンブリ１２は、エンジンブロックから高圧チャンバ１０内に流れる流体の量を制御することができる。しかしながら、チェックバルブアセンブリ１２を使用する代わりに、入口５ｄは、入口供給部２ｃから高圧チャンバ１０への一方向の流体の流れを制御しながら、任意の流体が入口供給部２ｃにバックに反対方向に流れることを防止するための制御型デバイスで形成され得る。本明細書で説明されるような意図された目的を提供する任意の流体制御デバイスが使用され得る。

チェックバルブアセンブリ１２は、高圧チャンバの外への任意の流体の流れを防止しながら、高圧チャンバ１０内への流体の流れを制御する。スリーブ５の第２の端部５ｃがハウジングシート２ｄ上に着座すると、流体は、入口２０を介して入口供給部２ｃからの流体からチェックバルブアセンブリ１２によって収容される。

チェックバルブアセンブリ１２は、チェックバルブディスク１４、チェックバルブアセンブリ１２の上面及び側面を形成するリテーナ１８、及びリテーナ１８とチェックバルブディスク１４との間のチェックバルブスプリング１６を含み得る。チェックバルブディスク１４のためのシートは、可動スリーブ５の第２の端部５ｃにおいてスリーブボア５ａによって形成される。チェックバルブスプリング１６は、チェックバルブディスク１４上にスプリング力を印加してチェックバルブディスク１４をシート１９に対して付勢し、流体が高圧チャンバ１０から供給部入口２ｃへ流れることを防止する。ディスクチェックバルブが示されているが、ボールタイプのチェックバルブのような他のタイプのチェックバルブが使用され得る。

スリーブ５がハウジング２の第１の開放端部の外側に強制され、流体が流体供給圧力によって入口供給部２ｃ及び入口２０からハウジングボア２ａに進入するにつれて、ラチェットクリップ７は、歯形部６と係合し、歯形部６とラチェットしてクリップ７を越えて移動する。ラチェット歯形部６とラチェットクリップ７との間の係合は、任意の後向力（ｂａｃｋｗａｒｄｓ ｆｏｒｃｅ）がピストン３及びスリーブ５をハウジング２に向かって移動させることを防止し、ラチェットクリップ７は、スリーブ５の外面に形成された２つの隣接した歯形部６の間にしっかりと載置されて、スリーブ５がハウジングボア２ａ内へバックに摺動することを防止する。

ハウジングボア２ａ内に供給された流体はまた、チェックバルブアセンブリ１２によって高圧チャンバ１０及びピストンボア３ｃ内に収容され、ピストン３上に力を印加してピストンをスリーブ５の外側に摺動するように付勢する。したがって、ピストン３は、ピストンスプリング４からの外向力（ｏｕｔｗａｒｄ ｆｏｒｃｅ）及び高圧チャンバ１０内の油圧力（ｈｙｄｒａｕｌｉｃ ｆｏｒｃｅ）を収容する。

図２は、スリーブ５が入口供給部２ｃからの流体供給の流体供給圧力によってハウジングボア２ａの外に大きく延びて、チェーンが摩耗した場合にチェーンを引張状態に保持する状態の図１のテンショナを示す。その結果、ハウジング圧力チャンバ５ｅがスリーブ５とハウジングシート５ｄとの間に形成される。ラチェットクリップ７は、隣接した２つの歯形部６の間に係合され、スリーブ５がハウジングボア２ａ内へバックに摺動することを防止する。ラチェットクリップ７及びチャンバ５ｅ内のハウジング圧力は、スリーブ５が入口供給部２ｃに向かってハウジングボア２ａ内へバックに摺動することを防止する。

代替実施形態において、例えば、ピン２２とピン穴２３との組み合わせは、ピストン３がスリーブ５の外側に摺動することができる距離を制限するために提供し得、これは、図３を参照して詳細に説明される。

図３は、ピン２２がその反対側面でスリーブ５を通って延びるそれぞれの一対のピン穴２３を通って延び得る図１及び図２のテンショナの例示的な実施形態を示す。言い換えれば、ピン穴２３は、スリーブ５の円周に対して互いに１８０度離隔して形成され得る。この例示的な実施形態において、ピン２２は、ピン穴２３のそれぞれを通ってそれぞれのスロット２４内に延び、それぞれのスロット２４は、ピストン３の第１の端部３ａとピストン３の第２の端部３ｂとの間に延びる。ピン２２は、スロット２４を通って完全に延びないので、ピストンスプリング４と接触するまでに至らない。ピン２２は、ピストン３がスロット２４の長さに等しい距離だけスリーブボア５ａに沿って摺動することを可能にする。ピストン３がスロット２４の長さに等しい距離だけスリーブ５の外側に強制されると、各スロット２４の端部は、それぞれのピン２３に接触して、ピストン３がスリーブ５の外側にさらに移動することを遮断するであろう。この時点で、油圧チャンバ１０内の油圧は、ピストン３からスリーブ５に伝達されるであろう。

ピン２２がピストン３のスロット２４の端部に対して付勢されると、高圧チャンバ１０内の安定化した圧力により、ピストン３は、スリーブ５がハウジングボア２ａのさらに外側に移動することを停止するのに十分な引張状態にあるまでスリーブ５がハウジングボア２ａの外側に入口供給部２ｃから離れるように摺動する間にスリーブ５内で静止状態を維持するであろう。その結果、スリーブ５は、ａ）ピストンスプリング４の力；ｂ）シール長さ（ピストン対スリーブ）及びｃ）高圧チャンバ１０のサイズの任意の差異を減少させるかまたは除去することができる。

スリーブ５の歯形部６がラチェットクリップ７と係合され、ハウジング圧力チャンバ５ｅが流体で満たされると、チェーンによってピストン３の第１の端部３ａに対して印加された任意の逆力（ｂａｃｋ ｆｏｒｃｅ）は、ピストン３がスロット２４の長さに沿ってスリーブボア５ａ内に摺動させる一方、スリーブ５のラチェット歯形部６は、ラチェットクリップ７と係合された状態を維持して、チェーンからピストンに印加された任意の高圧逆力に応答して可撓性バッファーを提供するであろう。

図４は、本発明の概念の別の例示的な実施形態を示す。この例示的な実施形態において、テンショナ１００は、ハウジング１０２を含み、ハウジング１０２は、その中に形成され、第１の開放端部及び第１の端部の反対側の第２の密閉端部を有するハウジングボア１０２ａ、及びその中に形成されてエンジンブロックまたは他の流体供給源からハウジング１０２に流体を供給する入口供給部１０２ｃを有する長さで延びる。

この例示的な実施形態によるテンショナハウジング１０２はまた、ハウジング１０２の長さに沿って延びる軸に垂直な角度で外側にハウジング１０２の一側面から延びるハウジング延長部１０２ｂを含む。ハウジング延長部１０２ｂは、ハウジング延長部１０２ｂ全体を通って、そして、ハウジング１０２の側面を通って延びてハウジングボア１０２ａとの流体連結部を有する延長部ボア１０２ｄを含む。

入口供給部１０２ｃの上には、引張状態のチェーンが新しい状態の間に可動ベース１０５が一般的に載置されるハウジングシート１０２ｅが形成される。可動ベース１０５は、ハウジングボア１０２ａの壁と摺動接触する外面を有し、ハウジングボア１０２ａの壁に沿って摺動するように構成される。可動ベース１０５は、その中に形成されたボア１０５ａ、及びその底面を通って延びてハウジングシート１０２ｅ及び入口供給部１０２ｃを通って形成された入口１２０から流体を収容する入口１０５ｃを含む。可動ベース１０５はまた、ベース１０５の底部でその中に配置されたチェックバルブアセンブリを含む。チェックバルブアセンブリは、以前の実施形態によるチェックバルブアセンブリ１２と同じであり得るか、代替的に本明細書で説明されるような意図された目的を実行する任意のタイプのチェックバルブアセンブリであり得る。この例示的な実施形態におけるチェックバルブアセンブリは、図１に示されたテンショナ１で使用される同じチェックバルブアセンブリ１２と呼ばれる。

したがって、チェックバルブアセンブリ１２は、チェックバルブディスク１４、チェックバルブアセンブリ１２の上面及び側面を形成するリテーナ１８、及びリテーナ１８とチェックバルブディスク１４との間のチェックバルブスプリング１６を含み得る。チェックバルブディスク１４のためのシートは、可動スリーブ１０５の第２の端部１０５ｃにおいてスリーブボア１０５ａによって形成される。チェックバルブスプリング１６は、チェックバルブディスク１４上にスプリング力を印加してチェックバルブディスク１４をシート１９に対して付勢し、流体が高圧チャンバ１１０から供給部入口１０２ｃへ流れることを防止する。チェックバルブアセンブリ１２はまた、入口１２０及びベース入口１０５ｃから可動ベースボア１０５ａへ流れる流体の量を制御する。

可動ベース１０５の側面に沿って、ラチェット歯形部１０５ｂがその外側の長さに沿って延びるように形成される。ラチェット歯形部１０５ｂは、ハウジング１０２の延長部ボア１０２ｄと対向するように位置する。ハウジング延長部１０２ｂのボア１０２ｄ内には、可動ベース１０５のラチェット歯形部１０５ｂと接触する第１の端部における爪ラチェット歯形部１０６ａを含む爪１０６が配置される。爪１０６は、爪歯形部１０６ａを含む第１の端部に対向するその第２の端部における爪スプリング１０８によって付勢される。プラグ１０７は、爪１０６に対して一定のバイアスでスプリング１０８を固定するように延長部ボア１０２ｄ内に固定され得るので、爪ラチェット歯形部１０６ａを常に可動ベース１０５のラチェット歯形部１０５ｂと接触した状態に維持することができる。プラグを使用する代わりに、ハウジングは、延長部がその端部で閉鎖されるように形成され得る。

ピストン１０３は、ハウジングボア１０２ａ内に配置し得、第１の密閉端部１０３ａ及び第２の開放端部１０３ｂを含み得る。ピストン１０３の第１の端部１０３ａは、ハウジングボア１０２ａから延び、ピストン１０３の第２の端部１０３ｂは、可動ベース１０５に対向し、可動ベース１０５とピストン１０３との間に配置された高圧チャンバ１１０との流体連結部に開放される。ピストン１０３はまた、ピストン１０３の第１の端部１０３ａからピストン１０３の第２の端部１０３ｂの全長にわたって高圧チャンバ１１０まで延びる内部に形成されたピストンボア１０３ｃを含む。ピストンロッド１０３ｄがピストンボア１０３ｃ内に配置される。代替的に、より軽い設計を提供するために、ピストンロッド１０３ｄは、例えば、プラスチック、ガラス繊維、または本明細書で説明されるような意図された目的を実行する任意の他の材料のような軽量材料で形成されたチューブであり得る。ピストンロッド１０３ｄは、ピストン１０３の第２の端部１０３ｂ内の開口を通って、高圧チャンバ１１０を通って可動ベース１０５のボア１０５ａ内に延びる第１の端部を有する第１のセクション１０３ｄ１を含む。ピストンロッド１０３ｄはまた、第１のセクション１０３ｄ１の第２の端部と一体に形成され、第１のセクション１０３ｄ１よりも大きい直径を有する第２のセクション１０３ｄ２を含む。ピストンロッド１０３ｄの第２のセクション１０３ｄ２の外面は、ピストン１０３の第１の端部１０３ａにおけるピストンボア１０３ｃの内面全体と接触する。

ピン１１１は、第１の端部１０３ａに隣接するようにピストン３を通って、そして、ピストンロッド１０３ｄの第２のセクション１０３ｄ２を通って配置され、ピストンロッド１０３をピストンチャンバ１０３ｃ内で静止状態に維持することができる。

第１のセクション１０３ｄ１と一体に形成され、これらの間に肩部（ｓｈｏｕｌｄｅｒ）「Ｓ」を形成するピストンロッド１０３の第２のセクション１０３ｄ２の第１の端部と接触する第１の端部１０４ａを有するピストンスプリング１０４がピストンロッド１０３ｄの第１のセクション１０３ｄ１を囲む。スプリング１０４の第２の端部１０４ｂは、高圧チャンバ１１０内に延びて高圧チャンバ１１０の底面１１０ａ上に載置される。高圧チャンバ１１０は、高圧チャンバ１１０の底部１１０ａと、ピストンチャンバ１０３ｃの壁とピストンロッド１０３ｄの肩部Ｓとの間の領域によって画定された流体容積を含む。

図４のテンショナの例示的な実施形態において、一対のピン１２２は、ピストンロッド１０３ｄの第１のセクション１０３ｄ１の反対外面から外側に可動ベース１０５の反対側面に形成された対応するスロット１２３内に延び得る。ピン１２２は、互いに１８０度分離されて位置し得、高圧チャンバ１１０及び可動ベース１０５に対するピストンロッド１０３ｄ及びピストン１０３の移動を可動ベース１０５に形成されたスロット１２３の長さに等しい距離だけ制限するように提供される。

作動時、入口供給部１０２ｃから入口１２０を通って流れる流体からの流体力（ｆｌｕｉｄ ｆｏｒｃｅ）は、ピン１２２がスロット１２３の端部に接触するまで、ピストン１０３を可動ベース１０５の外側にスロット１２３の長さと等しい距離だけ強制する。ピン１２２がそれぞれのスロット１２３の上端部によって停止されることの結果として、ピストン１０３が可動ベース１０５からより外側に離れるように摺動することを抑制すると、可動ベース１０５は、ピストン１０３が外側に強制されたことにより、スロット１２３の端部に対して加圧されたピン１２２によって強制され、ピストン１０３の第１の端部１０３ａがチェーン駆動システム（詳細な説明の簡潔性を提供するために図示せず）の閉ループチェーン上に張力を印加するまでハウジングボア１０２ａの壁に沿ってハウジングシート１０２ｅから外側に離れるように摺動する。可動ベース１０５がハウジングボア１０２ａの壁に沿って外側に摺動するにつれて、ベースラチェット歯形部１０５ｂは、爪ラチェット歯形部１０６ａとラチェットする。ベースラチェット歯形部１０５ｂと爪ラチェット歯形部１０６ａとの付勢係合は、スプリング１０８のバイアスによって維持される。

十分な張力がピストン１０３によってチェーンに印加されると、ベースラチェット歯形部１０５ｂは、爪ラチェット歯形部１０６ａと係合して、可動ベース１０５が入口供給部１０２ｃに向かってハウジングボア２ａ内にバックに摺動することができないようにする。両セットの歯形部１０５ｂ、１０６ａは、ベースラチェット歯形部１０５ｂ（及び可動ベース１０５）が爪を爪スプリング１０８に向かって付勢することによって、入口供給部１０２ｃから離れるように一方向に爪ラチェット歯形部１０６ａに沿って摺動できるような角度で形成される。ベースラチェット歯形部１０５ｂと爪ラチェット歯形部１０６ａとの係合によって、可動ベース１０５は、入口供給部１０２ｃに向かってバックに摺動することができない。チェーンが引張状態にあり、可動ベース１０５が外側に摺動することを停止すると、爪ラチェット歯形部１０６ａは、爪１０６に対する爪スプリング１０８の連続的な付勢の結果としてベースラチェット歯形部１０５ｂと完全に係合される。

チェーン駆動システムのチェーンが引っ張られており、ベースラチェット歯形部１０５ｂが爪ラチェット歯形部１０６ａと係合される間、チェーンは時折、ピストン１０３に対して逆力を印加することができる。逆力が発生すると、ピストン１０３の第１の端部１０３ａは、この力を収容するであろう。可動ベース１０５がハウジングシート１０２ｅに向ける方向にバックに摺動するのが防止されるので、ピストン１０３は、ピン１２２がスロット１２３の遠位端部に接触するまでピストンロッド１０３ｄから延びるピン１２２がスロット１２３の長さに沿って摺動する間にピストン１０が可動ベース１０５に向かって摺動することによってスプリング１０４を圧縮するであろう。その結果、引張状態のチェーンによって引き起こされた逆力は、ピストンロッド１０３ｄの肩部Ｓと高圧チャンバ１１０の底部１１０ａとの間のピストンスプリング１０４の圧縮及び高圧チャンバ１１０の油圧によって吸収され得る。言い換えれば、高圧チャンバ１１０内の油圧及びピストンスプリング１０４の付勢は、一緒に逆力に対する可撓性バッファーまたは反力（ｃｏｕｎｔｅｒ ｆｏｒｃｅ）を提供する一方、可動ベース１０５及び高圧チャンバ１１０は、静止状態を維持する。逆力が消散するにつれて、ピストンロッド１０３ｄの肩部Ｓに対するピストンスプリング１０４の力及び高圧チャンバ１１０内の油圧によって、張力が続けてチェーンに印加される。

図５は、張力を受ける閉ループチェーンが摩耗するかまたは延びるときのテンショナ１００の構成を示す。チェーンが摩耗して延びると、ピストン１０３は、チェーンにより多くの張力を印加するためにさらに外側に強制される必要がある。ピストンロッド１０３ｄとピストン１０３との組み合わせは、ピン１２２がそれらのそれぞれのスロット１２３の長さに沿って移動することができる距離だけ外側への移動が制限されるので、可動ベース１０５は、可動ベース１０５の底部に対して流体を供給する入口供給部１０２ｃによって可動ベース１０５に印加された一定の力だけでなく、ピン１２２及びそれぞれのスロット１２３のリンケージによる可動ベース１０５上のピストンロッド１０３ｄの力によってハウジングチャンバ１０２ａから外側に摺動するように強制されるであろう。可動ベース１０５は、ベースラチェット歯形部１０５ｂが爪ラチェット歯形部１０６ａの上にさらに摺動する間に、ハウジングボア１０２ａの壁に沿ってハウジングシート１０２ｅから離れるように摺動して、張力が再びチェーンに十分に印加されるまで爪１０６を爪スプリング１０８に対して強制するであろう。入口供給部１０２ｃが可動ベース１０５の底部に対して流体を供給するにつれて、入口供給部１０２ｃと可動ベース１０５の底部との間のハウジングボア１０２ａ内の空間が増加し、流体で満たされて可動ベース１０５の下に流体圧力チャンバを生成する。

十分な張力がチェーンに印加されることによって可動ベース１０５がハウジングボア１０２ａの壁に沿って外側に摺動することを停止すると、ベースラチェット歯形部１０５ｂは、爪１０６が爪スプリング１０８によって連続的に付勢されるにつれて、爪ラチェット歯形部１０６ａと完全に係合される。このプロセスは、可動ベース１０５が完全に延びて最上部の爪歯形部１０６ａ上に載置されるまでチェーンがより摩耗するにつれて継続されるであろう。

図６は、本発明の概念の別の例示的な実施形態によるテンショナ２００を示す。テンショナ２００は、図１のテンショナ１と同様であるが、テンショナ２００は、以下に詳細に説明されるように、ピストンの位置決めを制御するためにレチッティングシステムに依存せず、代わりに流体圧力を使用する。

テンショナ２００は、ボアを有するハウジング２０１を含み、ボアは、ハウジング２０１の第１の開放端部を通ってハウジング２０１の反対側の密閉端部まで下に延びる。この例示的な実施形態において、ハウジングボアは、第１のボア直径２０１ａ及び第２のボア直径２０１ｂを含み、第２のボア直径２０１ｂは、ハウジング２０１の密閉端部に向かって配置され、第１のボア直径２０１ａは、第２のボア直径２０１ｂとハウジング２０１の開放端部との間に延びる。第１のボア直径２０１ａは、第２のボア直径２０１ｂよりも大きいので、第１のボア直径２０１ａと第２のボア直径２０１ｂとの間に段差「Ｓ」を形成する。段差Ｓは、好ましくは、第１のボア直径２０１ａ及び第２のボア直径２０１ｂの内面に対して垂直である。

密封リング２０２が、ハウジング２０１の開放端部における第１のボア直径２０１ａ内に配置され、第１のボア直径２０１ａの壁に対してしっかりと固定される。シールリング２０２の内径は、第２のボア直径２０１ｂと同じである。

ハウジング２０１の第２の密閉端部は、ハウジングシート２０１ｄを含む。ハウジング２０１の底部とハウジングシート２０１ｄとの間には、入口流体供給部２０１ｃが形成される。入口２２０がハウジングシート２０１ｄの中央を通って形成されて、流体を供給部入口２０１ｃから第１のハウジングボア２０１ａ及び第２のハウジングボア２０１ｂ内に収容する。流体供給部入口２０１ｃは、エンジンブロックから流体を収容することができる。

第１のボア直径２０１ａ及び第２のボア直径２０１ｂ内には、可動スリーブ２０５が挿入される。可動スリーブ２０５は、第１及び第２のボア直径２０１ａ、２０１ｂの全長にわたって延び、シールリング２０２の内径及び第２のボア直径２０１ｂよりわずかに小さい外周を有するので、可動スリーブ２０５は、第２のハウジングボア直径２０１ｂ及びシールリング２０２の内径の壁に沿って摺動することができる。可動スリーブ２０５は、入口供給部２０１ｃ上のハウジング２０１のハウジングシート２０１ｄ上に載置される。ハウジングシート２０１ｄは、その中間を通って形成されて入口供給部２０１ｃ及び入口２２０から流体を収容する入口２０１ｅを含む。

スリーブ２０５は、その中に形成されてピストン２０３を収容するボア２０５ａを含む。図１に示されたスリーブと同様に、スリーブ２０５は、入口２０１ｅに配置されてスリーブボア２０５ａ内に流れ得る流体の量を制御するチェックバルブアセンブリ１２を含む。チェックバルブアセンブリ１２は、チェックバルブディスク１４、チェックバルブアセンブリ１２の上面及び側面を形成するリテーナ１８、及びリテーナ１８とチェックバルブディスク１４との間のチェックバルブスプリング１６を含み得る。チェックバルブディスク１４のためのシートは、可動スリーブ１０５の第２の端部２０５ｃにおけるスリーブボア２０５ａによって形成される。チェックバルブスプリング１６は、チェックバルブディスク１４上にスプリング力を印加してチェックバルブディスク１４をシート１９に対して付勢し、流体が高圧チャンバ２１０から供給部入口２０２ｃへ流れることを防止する。

スリーブボア２０５ａ内には、ピストン２０３がスリーブボア２０５ａの内壁と摺動接触する外径、スリーブボア２０５ａから延びる第１の閉鎖端部２０３ａ及びチェックバルブアセンブリ１２に対向する第２の開放端部２０３ｂを有するように位置する。ピストンボア２０３ｃは、第１の閉鎖端部２０３ａの内面から開放端部２０３ｂまで延び、スリーブボア２０５ａと高圧チャンバ２１０を形成する。ピストンボア２０３ｃ内には、第１の端部２０３ａの内面と接触する第１の端部２０４ａ及びチェックバルブアセンブリ１２と接触する第２の端部２０４ｂを有するピストンスプリング２０４がある。ピストンスプリング２０４は、チェーンからピストンの第１の端部２０３ａに力が印加されるときに、ピストン２０３上に外側に付勢力（ｂｉａｓｉｎｇ ｆｏｒｃｅ）を印加する。例えば、閉ループチェーンのスパンがピストン２０３の第１の端部２０３ａに伝達する逆力を印加すると、ピストンスプリング２０４は、ピストン２０３の第１の端部２０３ａの内面に反力を印加する。ピストンスプリング２０４によって印加される力の以外に、高圧チャンバ２１０内の流体の油圧によってピストン２０３に印加される別の力がある。

スリーブ２０５はまた、スリーブ２０５の外面の周りに円周方向に延び、ほぼスリーブ２０５の中央の周りに形成され得るスリーブフランジ２０５ｂを含む。第１のボア直径２０１ａの長さ及びスリーブフランジ２０５ｂの位置決めは、ハウジング２０１に対するスリーブ２０５の意図された移動の結果に従って位置され得ることに留意しなければならない。スリーブフランジ２０５ｂは、第１のハウジングボア２０１ａの壁と摺動接触する外径を有する。スリーブフランジ２０５ｂは、シールリング２０２、第１のハウジングボア２０１ａ及びスリーブ２０５の外面と第１のチャンバ２３４を形成する位置に形成される。スリーブフランジ２０５ｂはまた、肩部Ｓ、第１のハウジングボア２０１ａの壁、及びスリーブ２０５の外面と第２のチャンバ２３６を形成する。

ハウジング２０１の一側面に沿って、ハウジング２０１を通って第１のチャンバ２３４内に延びる第１のポート２２４及びハウジング２０１を通って第２のチャンバ２３６内に延びる第２のポート２２８が形成されて、スリーブフランジ２０５ｂが第１のポート２３４と第２のポート２２８との間に配置され、第１のポート２３４と第２のポート２２８との間を摺動することができる。

流体は、それぞれのポート２２４、２２８を介して第１のチャンバ２３４及び第２のチャンバ２３６の両方に供給される。示されていないが、第１及び第２の供給ラインが両方のポート２２４、２２８に接続されて流体を第１のチャンバ２３４及び第２のチャンバ２３６にそれぞれ供給することができる。ソレノイドアクチュエータ２２６が、第１の供給ラインと第２の供給ラインとの間の流体の流れを第１のポート２２４及び第２のポート２２８にスイチングするために使用され得る。代替的に、制御バルブが、第１のポート２２４と第２のポート２２８との間に流体を選択的に供給するように具現され得る。スプールバルブがソレノイドアクチュエータ２２６または制御バルブの代わりに使用され得る。

流体が入口供給部２０１ｃから供給されて、スリーブ２０５及びピストン２０３をハウジング２０１の外側にハウジングシート２０１ｄから離れるように強制すると、第１のチャンバ２３４内の流体は、フランジ２０５ｂの第１の側面２３０上に反力を印加してスリーブ２０５がハウジングボア２０１ａの外側にシールリング２０２を越えてスリーブ２０５とピストン２０３との組み合わせが閉ループチェーンに十分な張力を印加することを可能にする距離まで延びる距離を制限することができる。このとき、ソレノイドアクチュエータ２２６は、第１のポート２２４への供給ラインが遮断されるようにする。これはスリーブ２０５がハウジングシート２０１ｄから離れるように移動するにつれてチャンバ２３４を加圧されるようにする。この例示的な実施形態によるテンショナ２００は、上述した以前の実施形態によるピストンとスリーブとの間のピン及び対応するスロットに対する必要性を除去する。スリーブに対するピストンの移動を制御するために、ピンとスロットの組み合わせを必要とする代わりに、この例示的な実施形態によるスリーブ２０５は、ソレノイド２２６のようなソレノイドを使用して任意の所望の位置に調整され得る。したがって、ピストン２０３は、スリーブ２０５の内側の完全な後退位置にあるように位置し得、摩耗したチェーン状態で最大量（ポンプアウト）まで延び得る。代替的に、スリーブ２０５は、テンショナハウジング２０１の外側に任意の所望の量まで延びるようにソレノイドによって制御され得る。実際に、高圧チャンバ２１０内の油圧は、第１のチャンバ２３４及び第２のチャンバ２３６内の流体の量を制御することによって、スプリング２０４の機械的力と実質的に同じになるように制御され得る。

テンショナ２００が高いチェーン荷重の間に閉ループチェーンを引張させると、作動中に、高いチェーン荷重からの力はピストン２０３をスリーブ２０５に向かって押すので、この力をスリーブ２０５に伝達する。この力は、流体がフランジ２０５ｂの第２の側面２３１に対して力を印加した結果として、第２のチャンバ２３６内の流体によって抵抗される。このとき、ソレノイドアクチュエータ２２６は、ポート２２８への供給ラインが遮断されるようにするので、任意の流体がチャンバ２３６から出ることを防止する。スリーブ２０５に印加された力の結果として、チャンバ２３６は加圧される。

高いチェーン荷重による力がピストン２０３から除去され、本質的にチャンバ２３６を減圧させると、ソレノイドアクチュエータ２２６は、供給ラインを開放して流体を第２のポート２２８を通って第２のチャンバ２３６内に供給するようにスイチングすることができる。チャンバ２３６に供給された流体は、フランジ２０５ｂの第２の側面２３１上に力を印加してスリーブ２０５及びピストン２０３をそれらの現在位置に維持させ、張力を続けてチェーンに印加する。第１のチャンバ２３４内の流体は、チェーンに十分な張力を続けて提供するためにピストン２０３の位置を維持するのに必要な移動を超えてスリーブ２０５の移動を制限する。チャンバ２３４内の力は、フランジ２０５ｂの第１の側面２３０に対してバイアスを印加する。このとき、ソレノイドアクチュエータ２２６は、ポート２２４への供給ラインが遮断されるようにするので、流体がチャンバ２３４から出ることを防止する。

スリーブ２０５は、チェーン上に一定の張力を維持するために静止位置に維持されるが、チェーンからの任意の逆力はピストン２０３がスリーブボア２０５ａ及びピストンスプリング２０４内に摺動し、高圧チャンバ２１０内の油圧が両方とも外側に対向付勢力（ｃｏｕｎｔｅｒ−ｂｉａｓｉｎｇ ｆｏｒｃｅ）を印加するによってピストン２０３によって緩衝され得る。逆力が途切れると、ピストン２０３は、圧縮されたピストンスプリング２０４によってピストン２０３に印加されたバイアス及び高圧チャンバ２１０内の流体からの油圧によって、スリーブボア２０５ａからバックに延び得る。

図７は、閉ループチェーンが摩耗した状態におけるテンショナ２００の構成を示す。チェーンが摩耗すると、延びるか緩くなるので、スリーブ２０５及びピストン２０３をハウジングボア２０１ａの外側に延ばずことによってチェーン上の張力を増加させるためのテンショナ２００を必要とする。この時点で、流体は入口供給部２０１ｃによって入口２２０を通って供給され、スリーブ２０５をハウジングシート２０１ｄから離れるように強制する。その結果、シート２０１ｄとスリーブ２０５との間の空隙は、入口２２０を通って入口供給部２０１ｃによって供給された流体で満たされる新しいチャンバ２０１ｅを生成する。ソレノイドアクチュエータ２２６はまた、ポート２２８への供給ラインを開放して第２のチャンバ２３６内の流体の量を増加させるので、フランジ２０５ｂの第２の側面２３１上に圧力を印加してスリーブ２０５がハウジングシート２０１ｄに向かってバックに摺動することを防止する。

このプロセスは、チェーン駆動システムの閉ループチェーン上に一定の張力を維持するために連続的に実行される。

したがって、本明細書に記載された本発明の実施形態は、本発明の原理の適用を単に例示するものであることを理解されたい。例示された実施形態の詳細を本明細書で言及することは、特許請求の範囲を限定することを意図するものではなく、本発明に必須であるとみなされる特徴をそれら自体列挙するものである。

Claims (15)

1. テンショナであって、
   ハウジングであって、開放端部、前記開放端部の反対側の密閉端部（ｅｎｃｌｏｓｅｄ ｅｎｄ）、前記密閉端部内に形成された入口流体供給部、前記ハウジングを通って前記開放端部から前記入口流体供給部の真上に形成されたシート（ｓｅａｔ）まで延びるハウジングボア、及び前記開放端部に隣接した前記ハウジングボアの周りに円周方向に形成された溝内に配置されたラチェットクリップ（ｒａｔｃｈｅｔ ｃｌｉｐ）を有する、前記ハウジング；
   前記ハウジングボア内に摺動可能に配置された可動スリーブであって、前記ハウジングの前記開放端部に隣接した開放端部、前記シートと接触する閉鎖端部、前記スリーブを通って前記開放端部から前記閉鎖端部まで延びるボア、及び前記スリーブが前記ハウジングボアの外側に移動するにつれて前記ラチェットクリップが連続的なラチェット歯形部（ｃｏｎｓｅｃｕｔｉｖｅ ｒａｔｃｈｅｔ ｔｅｅｔｈ）と摩擦式で係合するように前記スリーブの外周に沿って形成されたラチェット歯形部を含む、前記可動スリーブ；及び
   前記スリーブボア内に摺動可能に配置されたピストンであって、前記スリーブの前記開放端部に隣接した閉鎖端部、前記スリーブボアを流体連通して高圧チャンバを形成する開放端部、及び前記閉鎖端部の内側面からチェックバルブまで延びるピストンスプリングを有する、前記ピストン；を含む、テンショナ。
2. 前記入口流体供給部によって供給された流体は、前記可動スリーブ及びピストンを前記ハウジングシートから離れるように摺動するように強制する、請求項１に記載のテンショナ。
3. 前記可動スリーブは、前記スリーブボア内への流体の流れを制御するために、前記可動スリーブの前記閉鎖端部を通って延びる制御型入口（ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ ｉｎｌｅｔ）をさらに含む、請求項２に記載のテンショナ。
4. 前記ピストンを通って長手方向に形成された少なくとも１つのスロット；及び
   対応する少なくとも１つのスロットを通って前記スリーブの壁から内側に延びる少なくとも１つのピンをさらに含み、前記少なくとも１つのスロットは、前記スリーブボアの長さに沿って前記ピストンの摺動移動を制御するための長さを有する、請求項３に記載のテンショナ。
5. テンショナであって、
   ハウジングであって、開放端部、前記開放端部の反対側の密閉端部、前記密閉端部内に形成されて外部供給源からの流体を収容する入口流体供給部、前記開放端部から前記入口流体供給部の真上に形成されたシートまで延びるハウジングボア、及び前記ハウジングから外側に延びて前記ハウジングボアを連通する延長部ボアを形成する延長部を有する、前記ハウジング；
   前記ハウジングボア内に配置された可動ベースであって、前記ハウジングの前記開放端部に向ける開放端部、前記ハウジングシート上に載置される閉鎖端部であって、前記閉鎖端部を通って延びる流体制御型入口を含む、前記閉鎖端部、前記開放端部から前記閉鎖端部まで延びるボア、及び前記延長部ボアと対向する前記ベースの前記外面のセクションの長さに沿って形成されたラチェット歯形部を有する、前記可動ベース；
   爪ラチェット歯形部を有する爪であって、前記延長部内に摺動可能に収容され、前記可動ベースの前記ラチェット歯形部と前記爪ラチェット歯形部を係合するように連続的に付勢される、前記爪；
   前記ハウジングボア内に摺動可能に配置されたピストンであって、前記ピストンは、前記ハウジングの前記開放端部に隣接した閉鎖端部、前記ベースの前記開放端部と対向する開放端部、前記ピストンの前記閉鎖端部から前記ピストンの前記開放端部まで延びるピストンボア、及び前記ピストンボアを通って前記ピストンの前記閉鎖端部から前記ベースボア内に部分的に延び、前記ピストンの前記閉鎖端部及び前記ピストンボアの壁のセクションと接触する第１の部分及び前記第１の部分よりも長く、前記第１の部分よりも小さい直径を有する第２の部分を有するピストンロッド、及び前記第２の部分の上に延び、前記第２の部分に接続された前記第１の部分の第１の表面と接触する第１の端部を有するスプリングを含む、前記ピストン；及び
   前記ピストンボアと前記ベースボアとの間に配置された高圧チャンバであって、前記スプリングの第２の端部が前記高圧チャンバの底部に載置されて前記スプリングを前記ピストンロッドの前記第１の部分の前記第１の表面に向けて付勢するようにする、前記高圧チャンバ；を含む、テンショナ。
6. 前記ピストンは、
   前記ピストン及び前記ピストンロッドの前記第１の部分を通って延びて前記ピストンロッドが前記ピストンボア内で移動することを防止するピンをさらに含む、請求項５に記載のテンショナ。
7. 前記入口供給部によって前記ハウジングボアに供給された流体は、前記ベースの前記ラチェット歯形部が前記爪の前記ラチェット歯形部に沿って摺動する間に前記可動ベースを前記ハウジングシートから離れるように摺動するように強制し、前記ラチェット歯形部は、前記可動ベースが前記ハウジングシートに向かって移動することを防止するための角度で形成される、請求項６に記載のテンショナ。
8. 前記ピストンロッドの前記第２の部分から離れるように延びる少なくとも１つのピン；及び
   前記可動ベースを通って形成された少なくとも１つの対応するスロットであって、前記少なくとも１つのピンが前記対応する少なくとも１つのスロットを通って延びて前記可動ベースに対する前記ピストンの移動を前記少なくとも１つのスロットの長さに等しい長さだけ制限するようにする、前記少なくとも１つの対応するスロットをさらに含み；
   流体は、前記流体制御型入口を通って前記ベースボア内に流れ、前記少なくとも１つのピンが前記それぞれのスロットの端部と接触するまで前記ピストンを前記ハウジングの外に前記ベースから離れるように摺動するように強制し、その時点で、前記ハウジングの前記入口流体供給部を通る追加の流体は、前記可動ベースを前記ハウジングの前記開放端部を通って前記ハウジングシートから離れるように摺動するように強制する、請求項７に記載のテンショナ。
9. テンショナであって、
   開放端部、前記開放端部の反対側の密閉端部、前記密閉端部内に形成された入口流体供給部、及び前記開放端部から前記入口流体供給部の真上に形成されたシートまで延びるハウジングボアを有するハウジングであって、前記ボアは、前記ハウジングシートから前記ハウジングの側面を通って延びる第１のポートまで延びる第１の直径、前記第１の直径よりも広く、前記第１の直径から前記ハウジングの前記開放端部まで延びる第２の直径、及び前記第１のポートの上に配置され、前記第１のポートと前記ハウジングの前記開放端部との間の距離とほぼ等しい第２のポートを有する、前記ハウジング；
   前記ハウジングの前記開放端部に隣接した前記ハウジングボアの壁の全周にシールされ、前記ハウジングボアの前記第１の直径と等しい内径を有するシールリング；
   前記ハウジングボア内に配置されたスリーブであって、前記スリーブは、前記ハウジングの前記開放端部に隣接した開放端部、前記ハウジングシート上に載置される閉鎖端部、前記閉鎖端部を通って形成された制御型入口、前記開放端部から前記閉鎖端部まで延びるボア、及び前記スリーブの中間セクション周りに円周方向に形成されたフランジを有し、前記フランジは、第１のチャンバが前記フランジの第１の側面と前記シールリングとの間に画定され、第２のチャンバが前記フランジの第２の側面と、前記第１のボア直径と前記第２の直径ボアとの間に形成された段差の間に画定されるように前記ハウジングボアの前記第２の直径の前記壁と摺動接触する直径を有し、前記第１のチャンバは、前記第２のポートと連通し、前記第２のチャンバは、前記第１のポートと連通する、前記スリーブ；及び
   前記スリーブボア内に配置されたピストンであって、前記ピストンは、前記スリーブの前記開放端部から延びる閉鎖端部、前記閉鎖端部の反対側の開放端部、前記閉鎖端部から前記開放端部まで延び、前記スリーブボアと流体チャンバを形成するピストンボア、及び付勢された状態で前記ピストンの前記閉鎖端部から前記スリーブの前記制御型入口まで延びるピストンスプリングを有する、前記ピストンを含む、テンショナ。
10. 前記第１のポート内への供給流体が流体圧力を前記フランジの前記第２の側面に印加して前記スリーブを前記ハウジングシートから離れるように移動させ、前記第２のポート内への供給流体が流体圧力を前記フランジの前記第１の側面に印加して前記スリーブを前記ハウジングシートに向かって移動させるように前記第１のポートに接続された第１の流体供給ライン及び前記第２のポートに接続された第２の流体供給ラインをさらに含む、請求項９に記載のテンショナ。
11. 力が前記ピストンの前記閉鎖端部に印加されると、前記第２のチャンバ内の前記流体圧力は、前記ピストンが前記スリーブの前記閉鎖端部に向かって摺動しながら、前記ピストンスプリングを圧縮する間に前記スリーブが前記ハウジングシートに向かって移動することを防止し；前記力が前記ピストンの前記閉鎖端部から除去されると、前記ピストンボアと前記スリーブボアとの間に形成された前記チャンバ内の流体は、前記スリーブから外側へ前記ピストン上に第１の油圧バイアスを印加し、ピストンスプリングは、前記スリーブから外側へ前記ピストン上に第２のバイアスを印加する、請求項１０に記載のテンショナ。
12. 前記第１の流体供給ライン及び前記第２の流体供給ラインに接続されて前記第１及び第２のチャンバ内の圧力を制御するソレノイドアクチュエータをさらに含む、請求項１０に記載のテンショナ。
13. 前記第１の流体供給ライン及び前記第２の流体供給ラインに接続されて前記第１及び第２のチャンバ内の圧力を制御する制御バルブをさらに含む、請求項９に記載のテンショナ。
14. 前記スリーブの前記閉鎖端部を通って形成された前記制御型入口は、前記ピストンボアと前記スリーブボアとの間に形成された前記チャンバ内への流体を制御してその中に一定のチャンバ圧力を維持するチェックバルブアセンブリを含む、請求項１０に記載のテンショナ。
15. 前記可動ベースの前記制御型入口は、それに固定されたチェックバルブを含み、前記可動ベースの前記閉鎖端部は、前記チェックバルブのためのシートを形成する、請求項９に記載のテンショナ。

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