JP2020011755A - ウエットティッシュロール包装体 並びにその製造方法 並びにウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器 - Google Patents

ウエットティッシュロール包装体 並びにその製造方法 並びにウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 主に詰め替え用の包装体製品としての形態に着眼し、構成や流通形態等に見合う種々の改良を施した新規なウエットティッシュロール包装体、並びにその製造方法、並びにウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器を提供する。【解決手段】 本発明のウエットティッシュロール包装体1は、帯状不織布素材がロール状に巻回されて成るウエットティッシュロールWと、このウエットティッシュロールWを密封状態に包装するガゼット袋Pとを具えて成り、ウエットティッシュロールWは、ロール軸Jとなる長手方向に、一定間隔毎に弱化線Mを有するとともに、少なくとも除菌作用を具えた液剤Lにより湿潤状態とされ、且つウエットティッシュロールWの外周側には少なくとも使用時において保形筒体Sが設けられ、この保形筒体SによってウエットティッシュロールWの姿勢が保持されるものであることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ウエットティッシュと称される湿潤不織布から成る清拭資材(洗浄用資材)に関するものであって、特にこのような資材をロール巻きした巻回体(ウエットティッシュロール)を一本ずつガゼット袋に密封して成るウエットティッシュロール包装体、並びにその製造方法、並びにウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器に係るものである。
インフルエンザの世界的流行等を背景として、衛生管理の一環から除菌作用を有するウエットティッシュの利用が拡大している。このウエットティッシュは、その使い勝手を考慮して、例えば円筒状の樹脂製容器内でロール状に巻かれたウエットティッシュロールの形態で収納され、ここから引き出されながら単葉毎に切り離されて用いられる。この容器自体は、一定の耐久性を有するものであり、消費者はウエットティッシュを使い切る都度、詰め替え用として簡易包装されているウエットティッシュを新たに買い求め、容器に再装填して使用する形態を採っている(容器は繰り返し使用)。このような使用形態に因み、詰め替え用のウエットティッシュとしては、
(1) 低コストのパッケージであること、
(2) 使用時において樹脂製容器からのスムーズな取り出しのため、流通段階で充分ウエッ トティッシュロールが円胴状の巻取断面を維持していること、
(3) 除菌効果を充分発揮させるため及びその後の蒸散を考慮して、ウエットティッシュに は充分な除菌作用を奏するだけの液剤が含浸されていること、
等の技術的前提条件が存在する。
ところで、このようなウエットティッシュロールには以下のような問題があった。例えば含浸させている液剤によって重くなり、最後の4〜6巻程度になると自重に耐えられなくなり収納姿勢として縦巻き円筒状を維持できず、容器内で倒れ(崩れ)てしまうことがあった。このような状態で、容器からウエットティッシュを取り出そうとすると、残りのウエットティッシュが一団の塊状となって持ち上げられるため、容器の取出部に引っ掛かったり、あるいは取出部に詰まったりして、ウエットティッシュを最後まで使用できないという問題があった。もちろん、ウエットティッシュが、取出部に詰まった場合には、容器の蓋体を一旦、取り外すなどして、最上部のウエットティッシュを一旦取り外し、再度、取出部を通過させるような再設定を行わなければならず、このような操作が面倒であった。
このようなことから、容器内においてウエットティッシュを筒状体に収容するという技術が案出されている(例えば特許文献1、2参照)。
しかしながら、これらの先行技術は、収納容器内においてウエットティッシュロールの外周を筒状体によって補強的に保持することまでの原理的開示にとどまり、実際の用途として広い詰め替え用の包装体を前提とした構成や製造手法については開示がない。すなわち、上記先行技術は、専ら収納容器内でウエットティッシュロールを最後まで立たせた姿勢で維持することに重点がおかれ、詰め替え用の包装体製品については特に考慮されていなかった。もとよりウエットティッシュロールが装填された収納容器と、詰め替え用の包装体製品とでは、商品の形態、構成、流通形態等が異なり、包装体(製品)を考慮した工夫が求められていた。
特公昭55−4626号公報 実用新案登録第2531051号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、主に詰め替え用の包装体製品としての形態に着眼し、構成や流通形態等に見合う種々の改良を施した新規なウエットティッシュロール包装体、並びにその製造方法、並びにウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器の開発を技術課題としたものである。
まず請求項1記載のウエットティッシュロール包装体は、
帯状不織布素材がロール状に巻回されて成るウエットティッシュロールと、このウエットティッシュロールを密封状態に包装するガゼット袋とを具えて成る包装体であって、
前記ウエットティッシュロールは、ロール軸となる長手方向に、一定間隔毎に弱化線を有するとともに、少なくとも除菌作用を具えた液剤により湿潤状態とされ、且つウエットティッシュロールの外周側には少なくとも使用時において保形筒体が設けられ、この保形筒体によってウエットティッシュロールの姿勢が保持されるものであることを特徴として成るものである。
また請求項2記載のウエットティッシュロール包装体は、前記請求項1記載の要件に加え、
前記保形筒体は、筒状薄葉フィルムから成り、ウエットティッシュロールの外周側に、保形筒体が具えられた状態でガゼット袋内に収容されていることを特徴として成るものである。
また請求項3記載のウエットティッシュロール包装体は、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記保形筒体には、ガゼット袋そのものが利用され、ガゼット袋の内側の面をウエットティッシュロールの外周側に接触させる構成であることを特徴として成るものである。
また請求項4記載のウエットティッシュロール包装体は、前記請求項3記載の要件に加え、
前記ガゼット袋は、ガゼット袋のメインパネルとガゼットパネルとが部分的に接合された緩接合部を有し、ガゼット袋を拡開する際、ガゼット袋の拡開有効寸法を狭めるように構成されることを特徴として成るものである。
また請求項5記載のウエットティッシュロール包装体は、前記請求項1記載の要件に加え、
前記保形筒体は、弾性的な縮径傾向を有するように形成されることを特徴として成るものである。
また請求項6記載のウエットティッシュロール包装体の製造方法は、
前記請求項2記載のウエットティッシュロール包装体を製造する方法であって、
この方法は、ウエットティッシュロールに液剤を含浸させる前のティッシュロール体の外周側に保形筒体を設ける保形筒体装着工程と、
保形筒体を装着したティッシュロール体をガゼット袋に装填するロール体収容工程と、
ロール体収容工程に先立ちガゼット袋に装填するティッシュロール体の姿勢を設定する姿勢設定工程とを具えて成り、
前記姿勢設定工程では、ティッシュロール体の姿勢設定のために用いられる吸着パッドを、ティッシュロール体の外周側に装着された筒状薄葉フィルムから成る保形筒体に作用させるものであり、上部を開口した状態で待機したガゼット袋の上方に、ティッシュロール体をロール軸が垂直状態となるように移動させ、その後のロール体収容工程で、ガゼット袋内にティッシュロール体を収容するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項7記載のウエットティッシュロール包装体の製造方法は、前記請求項6記載の要件に加え、
前記ウエットティッシュロールの外周側に設けられる保形筒体は、軸方向長さが、ウエットティッシュロールの軸方向長さよりも長く設定され、ガゼット袋内にティッシュロール体を縦置き状態で収容した際には、保形筒体上部がティッシュロール体上部よりも充分高くなるように載置されるものであり、
且つロール体収容工程後には、ティッシュロール体に含浸させる液剤を供給する液剤充填工程が行われ、この液剤充填工程では、シャワーノズルを保形筒体の上方内側に臨ませて液剤を供給するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項8記載のウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器は、
液剤を含浸させた湿潤状態のウエットティッシュロールを容器本体内に収容するとともに、この容器本体の上部開口を蓋体で閉鎖し、蓋体に形成された取出部からウエットティッシュを一枚ずつ取り出し可能とした個葉取出容器であって、
前記ウエットティッシュロールは、請求項1から5のいずれか1項に記載されている保形筒体によって外周側が保持された状態で、ロール軸を縦置き状態として容器本体内に収容されていることを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
すなわち請求項1または8記載の発明によれば、ウエットティッシュロールの外周側に保形筒体が設けられるため、ウエットティッシュロールにいわゆるコシ(腰)を持たせることができる。このためウエットティッシュロールを専用の容器(個葉取出容器)に装填して使用する際には、最後までウエットティッシュロールの姿勢を縦置き姿勢で維持でき、内容物であるウエットティッシュロールを使い切ることができる。なお、ウエットティッシュロールが残り少なくなっても縦置き姿勢が維持できるのは(立位姿勢で維持できるのは)、含浸させた液剤によってウエットティッシュロールが保形筒体内面に密着するようになるため、最後までロール縦巻き状態が維持できるものである。
また請求項2または8記載の発明によれば、ウエットティッシュロールは、ガゼット袋内に収容されている状態で、既にロール外周側に保形筒体が設けられるため、包装体としての流通過程や販売過程等においてウエットティッシュロールに凹み等の変形をきたすことが防止できる。また、保形筒体が筒状薄葉フィルムから成るため、包装体として嵩張ることがない。更にユーザがウエットティッシュロールを詰め替える際、ガゼット袋を開封した後、そのまま容器にウエットティッシュロールを装填するだけで詰め替え作業を行うことができ、詰め替えの手間もほとんど掛からない(例えばユーザが、ガゼット袋を開封した後、ウエットティッシュロールの外周側に、同封の保形筒体を設ける手間が掛からない)。
また請求項3または8記載の発明によれば、保形筒体には、ガゼット袋そのものが利用されるため、包装体としての部品点数の削減化やゴミ減量化等に寄与する。すなわち、保形筒体とガゼット袋とが全くの別の部材である場合には、詰め替え時にガゼット袋がゴミとなるが、ここでは外袋であるガゼット袋が保形筒体にもなるため、このようなゴミの減量化に寄与し得る。
またガゼット袋は、内側の面がウエットティッシュロールの外周側に接触する構成であるため、包装体(ガゼット袋)としても大きくならず、ウエットティッシュロールの詰め替え時、ガゼット袋のままウエットティッシュロールを個葉取出容器に容易に装填することができる。
また請求項4または8記載の発明によれば、ガゼット袋は、メインパネルとガゼットパネルとが部分的に接合された緩接合部を有するため、ガゼット袋内にウエットティッシュロール(ティッシュロール体)を装填しても、緩接合部が全て解除されることがなく、ガゼット袋の内側の面がウエットティッシュロールの外周側に接触する構成を具体的なものとする。
また請求項5または8記載の発明によれば、保形筒体は、弾性的な縮径傾向を有するように形成されるため、例えばウエットティッシュロールの巻数(外径寸法または取り出し可能なウエットティッシュの枚数)が異なるバリエーションが幾つか生じても、一種または数種(バリエーションの数より少ない数種)の保形筒体で対応することができる。
また請求項6記載の発明によれば、ロール体収容工程に先立つ姿勢設定工程では、吸着パッドをティッシュロール体の外周側に装着された筒状薄葉フィルムから成る保形筒体に作用させるため、確実にティッシュロール体を保持することができ、ティッシュロール体の姿勢を正確に設定することができる。すなわち、従来は、不織布から成るティッシュロール体に対し、直接、吸着パッドによる吸引作用を及ぼすものであったが、不織布は通気性を有するため、比較的強く吸引しないと保持できないが、吸引が強すぎた場合には不織布の被吸引部分を傷めて(破損して)しまうことがあり、吸引による確実な保持が比較的難しかった。この点、本発明ではこのようなティッシュロール体を確実に吸引保持することができる。
また請求項7記載の発明によれば、保形筒体の軸方向長さは、ティッシュロール体の軸方向長さよりも長く形成されるため、縦置き姿勢では保形筒体の上端がティッシュロール体の上部よりも高く形成され、例えば散布した液剤が保形筒体に当たっても、内側に位置するティッシュロール体へ跳ね返すことができ、液剤をティッシュロール体に効率的に含浸させることができる。
ウエットティッシュロール包装体の製造方法の一例を示す斜視図、並びに製造されたウエットティッシュロール包装体(詰め替え用)を示す斜視図、並びにウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器を示す斜視図である。 ウエットティッシュロール包装体の製造に伴い、主にガゼット袋の形態がどのように変わって行くのかを段階的に示す斜視図である。 ティッシュロール体(ティッシュロール短体)をガゼット袋に収容するにあたり、ティッシュロール体の外周側に設けた保形筒体を、吸着パッドで保持する様子を一部破断状態で示す斜視図(a)、並びに平面図(b)である。 ガゼット袋に装填したティッシュロール体(ティッシュロール短体)に液剤を含浸させる液剤充填工程の様子を示す断面図である。 巻回状態に巻き取ってあった保形筒体を一端から繰り出すようにし、且つその繰出先端を開放させながら、長尺状のティッシュロール体(ティッシュロール原反)を押し込む様子を示す斜視図(a)と断面図(b)、並びにこの状態からウエットティッシュロール一本分の長さずつカットしたティッシュロール短体(外周側に保形筒体を具えた状態)を示す斜視図(c)である。 巻回状態に巻き取ってあった保形筒体を一端から繰り出すようにし、且つその繰出先端を開放させながら、短寸のティッシュロール短体を押し込むようにした様子を示す断面図(a)と骨格的斜視図(b)、並びにこのようにして得られたティッシュロール短体(外周側に保形筒体を具えた状態)を示す斜視図(c)である。 保形筒体の出発素材としてフラットな帯状シート材を適用し、個々のティッシュロール短体の外周側に、この帯状の保形筒体を巻き付けながら、重合部を接合して保形筒体を設けるようにした様子(いわゆるピロー包装)を骨格的に示す斜視図である。 ガゼット袋そのものを保形筒体として利用する形態であって、ガゼット袋のメインパネルとガゼットパネルとを緩接合させたガゼット袋(拡開前)を示す斜視図(a)、並びにティッシュロール体をガゼット袋に装填する際、ガゼット袋の内面をティッシュロール体(ティッシュロール短体)の外周側に接触させるようにした様子を示す平面図(b)である。 保形筒体の側部(胴部)を途中で分離するようにした二種の改変例を示す説明図(a)・(b)、並びに保形筒体を有底円筒状に形成した改変例を示す断面図(c)である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法をも含むものである。
まず以下の説明では、ウエットティッシュロールWを収容した個葉取出容器3(以下、単に個葉取出容器3と称する)やウエットティッシュロールWから説明する。
因みに個葉取出容器3は、この中に収容したウエットティッシュロールWからウエットティッシュとして取り出す際、一枚ずつのシート状にカットしながら取り出すとともに(いわゆる毎葉状取り出し)、個葉取出容器3の取出部53に、次に取り出すウエットティッシュ(先端部)を突出状態でとどめるものであり、このような形態に因み、本明細書では、上記容器を特に「個葉取出容器」と称している。
また個葉取出容器3に収容されるウエットティッシュロールWは、一定の幅寸法(例えば140mm程度)で巻き取られた巻回状を成し(巻回軸をロール軸Jとする)、このロール軸Jを立てた姿勢で個葉取出容器3内に収容される(いわゆる縦置き)。またウエットティッシュロールWには、このロール軸Jに沿うように適宜の間隔でウエットティッシュ1枚ずつの個別切り離しを容易とするための弱化線Mが形成されており、本実施例では、この弱化線Mは、間欠的に入れられた切れ目(いわゆるミシン目)によって形成される。なお、弱化線Mは、一枚のウエットティッシュとして個葉取出容器3から取り出した(切り取った)時点で、例えば180mm程度の長さになるように形成される。すなわちウエットティッシュ1枚の大きさとしては、例えば約140m×180mmのサイズとなり、ウエットティッシュロールWとしては、このようなサイズのシートが例えば100枚ほど取れるように巻回されている。
因みに、個葉取出容器3内に収容されるウエットティッシュロールWとしては、レーヨンやポリエステル等の合成繊維をシート状に形成した厚手の柔らかい風合いの不織布(帯状不織布素材)が適用され、このものには事前にアルコールや水などを主成分とする除菌作用を具えた液剤Lが含浸され、主にアルコールタイプやノンアルコールタイプに大別される。因みに液剤Lとしては、これらの主成分に加え、抗菌・消臭効果を有する成分、例えば茶カテキン等の植物成分が適宜添加され得る。
ここでウエットティッシュロールWは、「ウエット」とも称されるように予め液剤Lが含浸されるが、このウエットティッシュロールWに対し液剤Lを含浸する前のものを指す場合には、ティッシュロール体W0と称して区別する(ウエットを削除)。
またティッシュロール体W0の製作にあたっては、例えば図1に示すように、長寸のロール体からウエットティッシュロールW一本分の長さ(個々の製品長さ)を有する短寸のロール体に切り出して行くのが一般的であり(これについては後述)、これらについても区別する必要がある場合には、前者(長寸のロール体)をティッシュロール原反WLとし、後者(短寸のロール体)をティッシュロール短体WSとする。
次に、個葉取出容器3について詳細に説明する。
個葉取出容器3は、一例として図1に示すように、ウエットティッシュロールWを収納する容器本体4と、該容器本体4の上部開口において着脱自在に嵌着される蓋体5とを具えて成る。
容器本体4は、上部が開口された有底円筒状であって、この容器本体4の上端外周側に、例えばオネジが形成され、ここに前記蓋体5が螺合される。
また容器本体4は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂を用いて射出成形等により成型される。
一方、蓋体5は、天面部51を有するとともに、下部が開口された円筒状(容器本体4とは逆の有底円筒状)を呈し、この蓋体5の下端内周側にメネジが形成され、ここが容器本体4のオネジと螺合するように形成される。そして、蓋体5は、このような螺合により、容器本体4に対し、その上部開口を塞ぐような嵌着自在の構造となっている。
また蓋体5も容器本体4と同様に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂を用いて射出成形等により成型される。
また蓋体5には、天面部51よりも幾らか低い位置に、段下げ面部52が形成され、この段下げ面部52には、個葉取出容器3内に収容されたウエットティッシュロールWからその先端を外部に貫通させるための取出部53と、この取出部53を開閉自在に覆う小蓋55とが設けられる。
ここで取出部53は、例えば図1に示すように、十字状の切り込みとして形成される。なお、本実施例では、この取出部53を蓋体5とは別の部材、例えばシリコン等の柔らかくて、変形し易い素材で形成しており、このものを蓋体5に嵌め込み状に設ける形態を採っており、これは個葉取出容器3からウエットティッシュを一枚取り出したときにウエットティッシュロールWを弱化線Mで確実にカットするようにしながら、且つ次に取り出すウエットティッシュ(先端突出部)を取出部53で確実に保持するためである。
また、上記取出部53の外周側には、囲繞壁54が立設されるとともに、前記小蓋55には、閉鎖状態でこの囲繞壁54の外側に密着状態に嵌まる嵌合壁56が形成されており、これら囲繞壁54と嵌合壁56とによって小蓋55を閉鎖した際に、囲繞壁54内側空間の気密状態が維持されるようになっている。もちろん、このような気密構造により、容器本体4内に収容したウエットティッシュロールWの乾燥を防ぐものであり、更には取出部53から先端を外部上方に突出させたウエットティッシュ(次回取出分)の乾燥も防止するものである。
なお、蓋体5の天面部51には、閉鎖した小蓋55を開け易くするための指掛け部57が形成され、これによりユーザは閉鎖状態の小蓋55を開放する操作がスムーズに行えるものである(一種の開放ガイド)。
そして、上記ウエットティッシュロールWは、例えば図1に示すように、ロール外側に保形筒体Sが設けられた状態で個葉取出容器3内に収容される(いわゆる縦置き状態)。またウエットティッシュロールWは、上記のように除菌作用を具えた液剤Lが含浸され、湿潤状態で収容される。このため、ウエットティッシュロールWには、いわゆるコシ(腰)が生じ、縦置き姿勢が維持されるものである。もちろん、ウエットティッシュの取り出し(使用)に伴い、個葉取出容器3内のウエットティッシュロールWが残り少なくなっても、液剤LによってウエットティッシュロールWが保形筒体Sの内面に密着(付着)するようになり、最後までウエットティッシュロールWの縦置き姿勢が維持され、ウエットティッシュロールWを最後まで使い切ることができる。
なお、このような保形筒体Sは、例えば合成樹脂製の薄いフィルムをウエットティッシュロールWの外周側に設けて形成することができ(言わば筒状薄葉フィルム)、保形筒体Sをこのような筒状薄葉フィルムで形成することにより、保形筒体Sをシンプルに構成でき、また個葉取出容器3としての製造工程も煩雑とならず、全体的な個葉取出容器3の軽量化やコスト低減にも寄与し得る。
因みに、個葉取出容器3が市場に提供される際には、蓋体5だけで容器本体4の上部開口が閉鎖されるのではなく、容器本体4自体の上部開口にフィルム等が貼設・密封され、輸送・流通過程で液剤Lが乾燥しない構造となっている。
次に、上記のようなウエットティッシュロールWを簡易包装して成るウエットティッシュロール包装体1(本明細書では以下、単に包装体1と称することがある)について説明する。
上述した個葉取出容器3そのものは、中身であるウエットティッシュロールWを全て使い切っても繰り返し使用でき、このためウエットティッシュロールWのみでも詰め替え用として市場に提供されており、これが包装体1である。このような詰め替え用の包装体1は、例えば一個のウエットティッシュロールWを一つのガゼット袋Pに包装した形態で市場に提供・流通されており、その多くは複数個の包装体1(ガゼット袋P)を1セットとしてまとめた商品形態(流通形態)が多い。
そして、このような詰め替え用の包装体1においても、ウエットティッシュロールWは、例えば図1に示すように、液剤Lを含浸させた湿潤状態とされ、且つウエットティッシュロールWの外周側に保形筒体Sが設けられ、この保形筒体SによってウエットティッシュロールWの姿勢が保持された状態となっている。このように詰め替え用の包装体1においてもウエットティッシュロールWの外周側に保形筒体Sが設けられることで、例えば販売店などにおいてユーザが手で触れても(指で挟んでも)、円筒状(円柱状)を成すウエットティッシュロールWは潰れる等の大きな変形をきたさないものである。
次に上記ウエットティッシュロールWを包装するガゼット袋Pについて説明する。すなわちガゼット袋Pは、包装体1の製造に伴い、その形態が徐々に変わって行くものであり、具体的には当初、平面折り畳み状であったものが、立体的な袋状に形成されるものであり、そのためにここでガゼット袋Pについて説明しておく。なお、このような包装体1の製造やこれに伴うガゼット袋Pの状況変化については、既に本出願人によって特許取得されている特許第5612944号、特許第5695857号等を援用するものであり、ここでは詳しい説明は省略する。
ガゼット袋Pは、一例として図2・図1に示すように、対向二面に平面状のメインパネルP1を有し、このメインパネルP1を繋ぐように折込自在のガゼットパネルP2を有するものであり、このガゼットパネルP2の中央部に折込部P3を有する。
またガゼット袋Pは、上下にシール部が設けられ、図中符号P4が上部シール部、P5が底部シール部である。このうち底部シール部P5は予めシールされ、一方の上部シール部P4が、内容物であるウエットティッシュロールW(ティッシュロール体W0)が装填された後、封緘(シール)される。また予めシールされている底部シール部P5は、ガゼット袋Pが角筒状に整形された際には、その底部面に添っていずれかの側に曲がるように、予め折りぐせが付与されている。
またここで用いられるガゼット袋Pは、ガゼットパネルP2のいわゆるマチが深いタイプが適用される。
またガゼット袋Pには、製造場所(工場)、製造日、製造ロット等を示す記号やナンバーが適宜の箇所に印字される。
以下、包装体1の製造に伴うガゼット袋Pの形態変化について説明する。
ガゼット袋Pは、当初、一例として図2(a)に示すように、対向するメインパネルP1の間にガゼットパネルP2を挟んだ折り畳み状態で、且つ開口側を上方に向けた整列状態で多数ストックされる。
このような折り畳み状態から、ウエットティッシュロールW(ティッシュロール体W0)の装填にあたり、一例として図2(b)に示すように、上方開口側が拡げられる。これには吸着パッドなどによる吸引やエア吹き込み等適宜の手法が採用される。また併せて先窄まり状のヘラ等が、ガゼット袋Pの開口部に差し込まれ、ガゼット袋Pをより大きく開口させる。更に、このような作動に伴い、ガゼット袋Pの開口部から底部内側まで、整袋杆を押し込むようにして、ガゼット袋Pの下部を折り曲げながら、全体的にガゼット袋Pを角筒状に拡げるものであり、このような作動を受けて、ガゼット袋Pは、上記図2(b)に示すような形状、すなわち底部が矩形で、上部が大きく開口した立体筒形状を呈する。
その後、このように大きく拡開させたガゼット袋Pに対し、一例として図2(c)、(d)に示すように、その上方からティッシュロール体W0を装填する。すなわち、この装填の際には、ティッシュロール体W0を縦置き姿勢でガゼット袋Pに投入する。
なお、この投入時にティッシュロール体W0には、その外周側に既に保形筒体Sが設けられており、この保形筒体Sは軸方向長さが、ティッシュロール体W0の軸方向長さよりも長く設定され、ガゼット袋P内にティッシュロール体W0を縦置きした状態では、保形筒体Sの上端がティッシュロール体W0の上部よりも充分高くなるように設定される。
その後、一例として図2(e)に示すように、ガゼット袋P内に装填したティッシュロール体W0に対し、液剤Lを供給する。
具体的には、上方から下降させたシャワーノズル65を、保形筒体Sの上方内側に臨ませて液剤Lを吐出するようにする。
このようにしてティッシュロール体W0に液剤Lを含浸させたら、一例として図2(f)に示すように、ガゼット袋Pの上部をシールする(上部シール部P4の形成)。なお、ガゼット袋Pへの印字は、この後、行うことができるが、予め平折り状態の図2(a)の段階で行うこともできる。
次に包装体1の製造方法について説明する。
包装体1を製造するには、例えば以下のような段階を経るものである。
(1)ティッシュロール短体WSを製作する段階
(2)ティッシュロール短体WSの外周側に保形筒体Sを設ける(嵌める)段階
(3)保形筒体Sを設けたティッシュロール短体WSを、ガゼット袋Pに装填する段階
(4)ティッシュロール短体WSに液剤Lを充填する段階(含浸させる段階)
(5)ガゼット袋Pの上部をシールする段階(上部シール部P4の形成段階)
以下各段階について説明する。
(1)ティッシュロール短体WSを製作する段階
ティッシュロール短体WSの製作段階は、まず長寸のティッシュロール原反WLを製作する工程と、ここからティッシュロール短体WSを製作する工程とを具えて成り、これらを総称してロール体製作工程とする。
ティッシュロール原反WLの製作工程は、一例として図1に示すように、比較的長い幅寸法(長手方向寸法)を有する原反状の不織布から、その先端を繰り出すようにしながら適宜の寸法に巻き取って行き、所望径のティッシュロール原反WLを得るものである。
ここで当該工程においては、原反状の不織布からの繰り出しに合わせて、長手方向(巻回軸)に沿って、一定間隔(ティッシュペーパー一枚分の間隔)毎に弱化線Mを形成して行くものであり、これが図中符号61で示すミシン目カッター等の弱化線形成装置である。
また、その後に行われるティッシュロール短体WSの製作工程は、一例として図1に示すように、上記のように製作されたティッシュロール原反WLを、ウエットティッシュロールW一本分の長さ毎に切断し、複数のティッシュロール短体WSを得る工程である。
なお、ロール体製作工程は、ワークとなる原反状の不織布・ティッシュロール原反WL・ティッシュロール短体WSを全て横にした姿勢(寝かせた姿勢)で行うのが一般的である。
(2)ティッシュロール短体WSの外周側に保形筒体Sを設ける段階
ティッシュロール短体WSの外周側に保形筒体Sを設ける段階は、保形筒体装着工程(保形筒体外嵌め工程)によって行われ、これは例えば図1に示すように、短寸のティッシュロール短体WSの長さ(ウエットティッシュロールW一本分の長さ)に応じて、保形筒体Sも個々の製品長さに予めカットされた短寸のものが供給される。
ここで、保形筒体Sの長さ(軸方向長さ)は、ティッシュロール短体WSの長さ寸法よりも充分に長い寸法を有し、ティッシュロール短体WSをガゼット袋P内に縦置き姿勢で投入した際、保形筒体Sの上端が、ティッシュロール短体WSの上部よりも充分高くなるように設定される(図1・図2参照)。
なお、このような保形筒体Sとしては、上記のように合成樹脂製の筒状薄葉フィルムの適用が可能である。
因みに、本実施例では、保形筒体Sは、当初から円形断面を有する環状(筒状)のものを図示したが、例えば一枚の矩形シート状フィルムを保形筒体Sとし、このものをティッシュロール短体WSの外周側に巻き付けた後、その両端部を接合するようにして保形筒体Sを設けることも可能である(図7参照)。
また、ここでは保形筒体装着工程を行うにあたり、ワークとなるティッシュロール短体WSを寝かせた状態で図示したが、これはロール体製作工程を終えたティッシュロール短体WSに対し、一連の連続的な作業として保形筒体装着工程を能率的に行うことを考慮したためである。
(3)ティッシュロール短体WSをガゼット袋Pに装填する段階
保形筒体Sを外周側に設けたティッシュロール短体WSを、ガゼット袋Pに装填する段階は、上述したように上部を大きく拡開させ、全体的に有底角筒状に形成したガゼット袋Pに対し、ティッシュロール短体WSを収容可能な姿勢に設定する姿勢設定工程と、姿勢設定後のティッシュロール短体WSを実質的にガゼット袋P内に収めるロール体装填工程とによって行われる。
姿勢設定工程は、上記のように保形筒体Sを外嵌めしたティッシュロール短体WSを、ガゼット袋Pに収容するのに適した姿勢に設定する工程である。この際、ガゼット袋Pは、上記図2(c)に示すような縦置き状で且つ上方が開口された有底角筒状に拡開した状態で待機しており、一方のティッシュロール短体WSは、図1に示すように寝た姿勢である。このため本実施例では、例えば図3に示すように、保形筒体Sを外嵌めしたティッシュロール短体WSを一対の吸着パッド63で吸引保持して、その姿勢をほぼ90度変更するものである(図1参照)。もちろん、この姿勢設定工程では、ティッシュロール短体WSのロール軸Jを単に垂直状態に設定するだけでなく、ティッシュロール短体WSの軸心(ロール軸J)を、ガゼット袋Pの上方開口部の中心にほぼ合致させるような姿勢設定が行われる。ただし、ティッシュロール短体WSのロール軸Jを、ガゼット袋Pの上方開口部の中心に精緻に合致させる必要はなく、平面から視て円形を成すティッシュロール短体WSの外形が、略矩形状を成すガゼット袋Pの上方開口部の内側に収まるように姿勢設定すればよい。これは、その後のロール体装填工程において、吸着パッド63をそのまま下降させて、ティッシュロール短体WSをガゼット袋P内に収めるためである。ここで図3中の符号63hは、吸着パッド63に吸引作用を及ぼすための吸引孔である。
このように本実施例では、保形筒体Sを外周側に設けたティッシュロール短体WSを、吸着パッド63で保持して姿勢設定を行うため、確実にティッシュロール短体WSを保持することができ、正確にティッシュロール短体WSの姿勢設定が行えるものである。
すなわち、従来は、不織布から成るティッシュロール短体WSに対し直接、吸着パッド63による吸引作用を及ぼすものであったが、不織布は通気性を有するため、比較的強く吸引しないと保持できないが、逆に強すぎると不織布の被吸引部分を破損してしまうことがあり、吸引による確実な保持が難しかった。この点、本実施例では直接的には筒状薄葉フィルム等で形成される保形筒体Sを吸引保持するためティッシュロール短体WSを確実に保持し、正確に姿勢設定が行えるものである。
なお、吸着パッド63によるティッシュロール短体WSの吸着保持は、上記のようにロール体装填工程が終了するまで継続される。
(4)ティッシュロール短体WSに液剤Lを充填する段階
ガゼット袋P内に収容したティッシュロール短体WSに、液剤Lを充填する(含浸させる)段階は、液剤充填工程によって行われるものであり、この工程は、例えば図1・図2に示すように、液剤Lを放出するシャワーノズル65を、保形筒体Sの上方内側に臨ませてティッシュロール短体WSに液剤Lを供給するものである。
すなわち、本実施例では、シャワーノズル65を上下動自在に構成しておき、液剤充填時には、一例として図4に示すように、シャワーノズル65を保形筒体Sの上端よりも低い位置まで下降させ、保形筒体Sの上方内側に臨ませた状態で液剤Lを吐出する。ここで本実施例では、保形筒体Sの上端が、ティッシュロール短体WSの上端よりも高い位置に位置するため、上記のように液剤Lを放出することにより、例えば放出した液剤Lが保形筒体Sの内面に当たっても、この液剤Lを保形筒体Sの内側に位置するティッシュロール短体WS側へ跳ね返すことができ、液剤Lをティッシュロール短体WSに効率的に供給する(含浸させる)ことができる。
(5)ガゼット袋Pの上部をシールする段階(上部シール部P4の形成段階)
ガゼット袋Pの上側開口部をシールする段階は、上部シール工程によって行われるものであり、この工程によりガゼット袋Pの上部シール部P4が形成され、ウエットティッシュロールWを収容した包装体1の製造が実質的に完了する。なお、この包装体1そのものは、上述したようにウエットティッシュロールWの詰め替え用の商品形態であるため、通常は幾つかの包装体1がまとめられたパック詰め状態で市場に提供される。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず上述した基本の実施例では、保形筒体Sをティッシュロール体W0(ティッシュロール短体WS)の外側に設ける前に、ティッシュロール体W0(ティッシュロール原反WL)をウエットティッシュロールW一本分ずつの長さにカットするものであったが、長寸のティッシュロール原反WLに、長寸の保形筒体Sを外嵌めしてからウエットティッシュロールW一本分ずつの長さにカットすることも可能である。具体的には、例えば図5(a)・(b)に示すように、巻回状態に巻き取ってあった保形筒体Sを、その一端側から繰り出すようにし、その繰出先端側を拡開させながら、この保形筒体Sの内側に長尺状のティッシュロール原反WLを押し込むことが可能である。そして、この後、例えば図5(c)に示すように、ティッシュロール原反WLを、保形筒体SとともにウエットティッシュロールW一本分ずつの長さに切り出して行くものである。
なお、この場合、ティッシュロール原反WLと保形筒体Sとを同時にカットするため、保形筒体Sの軸方向長さは、ティッシュロール短体WSの軸方向長さとほぼ同じになる。
因みに図中符号71は、ティッシュロール原反WLを長寸の保形筒体S内に押し込むための押込体である。
また、先に述べた基本の実施例では、保形筒体SもウエットティッシュロールW一本分ずつの長さに切断してから短寸のティッシュロール短体WSに外嵌めするように説明したが、ティッシュロール短体WSを長寸の保形筒体Sに装着しながらウエットティッシュロールW一本分ずつの長さに切断して行くことも可能である。具体的には、例えば図6(a)・(b)に示すように、予め巻回状態に巻き取ってあった保形筒体Sを、その一端から繰り出すようにし、且つ繰出先端側を拡開させながら、ここに短寸のティッシュロール短体WSを押し込んで行くものである。もちろん、ティッシュロール短体WSを保形筒体S内に押し込んだ後には、例えば図6(c)に示すように、保形筒体Sを適宜の長さにカットして行くものである(例えばティッシュロール短体WSよりも長い長さ)。
また、先に述べた基本の実施例では、保形筒体Sは、当初から筒状を成すパイプ材として形成していたが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、保形筒体Sとしては、例えば図7に示すように、その出発素材として、フラットな帯状シート材を適用し、個々のティッシュロール短体WSの外周側に、当該帯状の保形筒体Sを巻き付けながら、シートの両端部(重合部)を接合して行く手法(いわゆるピロー包装)が可能である。
なお、本図7では、ティッシュロール体W0として短寸のティッシュロール短体WSを図示しているが、ティッシュロール体W0としては、長寸のティッシュロール原反WLを用いることもでき、この場合にはピロー包装後に、ティッシュロール原反WLと保形筒体Sとを同時にウエットティッシュロールW一本分ずつの長さで切断することになる。
また、先に述べた基本の実施例では、保形筒体Sとガゼット袋Pとを全く別の部材として構成していたが、ガゼット袋Pを保形筒体Sとして流用し、部材としての保形筒体Sを省略することが可能である。
具体的には、例えば図8(a)に示すように、ガゼット袋PのメインパネルP1とガゼットパネルP2とを部分的に緩接合しておき、図中符号73が、この緩接合部である。この緩接合部73は、ティッシュロール短体WSをガゼット袋P内に装填することに伴い、徐々に接合が解除されて行くものである。すなわちティッシュロール短体WSをガゼット袋Pに収容する際には、ガゼット袋Pの上側開口部のみ大きく開口させ、ティッシュロール短体WSを収容可能な状態とするものの、ガゼット袋Pの胴部など上側開口部以外については、角筒状に拡開させることはせず、入り込んでくるティッシュロール短体WSが、自ずと折り畳み状態のメインパネルP1とガゼットパネルP2とを押し退けるようにして、緩接合部73を徐々に解除して行くようにする。
このためティッシュロール短体WSを収容した後のガゼット袋Pを平面から視ると、例えば図8(b)に示すように、ティッシュロール短体WSの外方に位置する緩接合部73は、接合状態が維持され、ガゼット袋Pがあたかもティッシュロール短体WSの外周側に密着した状態となり、保形筒体Sの作用を担うものである。このように上記緩接合部73は、ガゼット袋Pの拡開寸法をティッシュロール短体WSの受け入れ可能程度に小さくする作用を有し、これが特許請求の範囲に記載した「拡開有効寸法を狭める(構成)」の意味である。
なお、ガゼット袋Pを保形筒体Sとして流用することにより、別部材としての保形筒体Sを設ける必要がなくなり、包装体1としての部品点数の削減化やゴミ減量化等が図れる。また、詰め替え時、ユーザは、ガゼット袋Pの封を切るだけで個葉取出容器3に装填することができ、詰め替え作業が容易に行えるものである(ウエットティッシュロールWの内側からウエットティッシュを引き出し、蓋体5を貫通させる操作は必要)。
また、先に述べた基本の実施例では、保形筒体Sは側部(胴部)が繋がったリング状(環状ないしは無端状)のものを基本的に示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。具体的には、例えば図9(a)(b)に示すように、保形筒体Sは、側部の途中が完全に途切れていて、その両端が明確に存在する形態でも構わない。ここで上記図9(a)では、保形筒体Sの側部両端が、幾らか重なり合うような状態で示したが、例えば図9(b)に示すように、これらは幾らか離開していても構わない。因みに、側部が途切れるように形成した保形筒体Sは、合成樹脂による成形品として得ることも可能であるし、一枚の薄い金属平板を丸めて形成することも可能である。また、このような保形筒体Sは、弾性的な縮径傾向を持たせることが可能であり、これによって例えばティッシュロール短体WSにサイズ違い(巻数違い)の複数のバリエーションが生じても、同一の保形筒体Sを共通的に使用することができる。
また、先に述べた基本の実施例では、保形筒体Sは、底が無い円筒状であったが、例えば図9(c)に示すように、底を有する筒状(有底円筒状)に形成することも可能である。
また、先に述べた基本の実施例では、保形筒体Sは、包装体1内に収容された状態で既にウエットティッシュロールWの外周側に設けられていたが、例えば保形筒体Sは、ウエットティッシュロールWとは別にガゼット袋Pに折り畳み状態で収納しておき(同封しておき)、ユーザ自身が詰め替え時に保形筒体Sを立体化させ、その内部にウエットティッシュロールWを嵌め入れるような形態も可能である。
1 ウエットティッシュロール包装体(包装体)
W ウエットティッシュロール
J ロール軸
M 弱化線
L 液剤
S 保形筒体

W ウエットティッシュロール
W0 ティッシュロール体(含浸前)
WL ティッシュロール原反(長寸)
WS ティッシュロール短体(短寸)

P ガゼット袋
P1 メインパネル
P2 ガゼットパネル
P3 折込部
P4 上部シール部
P5 底部シール部

3 個葉取出容器
4 容器本体
5 蓋体
51 天面部
52 段下げ面部
53 取出部
54 囲繞壁
55 小蓋
56 嵌合壁
57 指掛け部

61 弱化線形成装置
63 吸着パッド
63h 吸引孔
65 シャワーノズル

71 押込体
73 緩接合部

Claims (8)

  1. 帯状不織布素材がロール状に巻回されて成るウエットティッシュロールと、このウエットティッシュロールを密封状態に包装するガゼット袋とを具えて成る包装体であって、
    前記ウエットティッシュロールは、ロール軸となる長手方向に、一定間隔毎に弱化線を有するとともに、少なくとも除菌作用を具えた液剤により湿潤状態とされ、且つウエットティッシュロールの外周側には少なくとも使用時において保形筒体が設けられ、この保形筒体によってウエットティッシュロールの姿勢が保持されるものであることを特徴とするウエットティッシュロール包装体。

  2. 前記保形筒体は、筒状薄葉フィルムから成り、ウエットティッシュロールの外周側に、保形筒体が具えられた状態でガゼット袋内に収容されていることを特徴とする請求項1記載のウエットティッシュロール包装体。

  3. 前記保形筒体には、ガゼット袋そのものが利用され、ガゼット袋の内側の面をウエットティッシュロールの外周側に接触させる構成であることを特徴とする請求項1または2記載のウエットティッシュロール包装体。

  4. 前記ガゼット袋は、ガゼット袋のメインパネルとガゼットパネルとが部分的に接合された緩接合部を有し、ガゼット袋を拡開する際、ガゼット袋の拡開有効寸法を狭めるように構成されることを特徴とする請求項3記載のウエットティッシュロール包装体。

  5. 前記保形筒体は、弾性的な縮径傾向を有するように形成されることを特徴とする請求項1記載のウエットティッシュロール包装体。

  6. 前記請求項2記載のウエットティッシュロール包装体を製造する方法であって、
    この方法は、ウエットティッシュロールに液剤を含浸させる前のティッシュロール体の外周側に保形筒体を設ける保形筒体装着工程と、
    保形筒体を装着したティッシュロール体をガゼット袋に装填するロール体収容工程と、
    ロール体収容工程に先立ちガゼット袋に装填するティッシュロール体の姿勢を設定する姿勢設定工程とを具えて成り、
    前記姿勢設定工程では、ティッシュロール体の姿勢設定のために用いられる吸着パッドを、ティッシュロール体の外周側に装着された筒状薄葉フィルムから成る保形筒体に作用させるものであり、上部を開口した状態で待機したガゼット袋の上方に、ティッシュロール体をロール軸が垂直状態となるように移動させ、その後のロール体収容工程で、ガゼット袋内にティッシュロール体を収容するようにしたことを特徴とするウエットティッシュロール包装体の製造方法。

  7. 前記ウエットティッシュロールの外周側に設けられる保形筒体は、軸方向長さが、ウエットティッシュロールの軸方向長さよりも長く設定され、ガゼット袋内にティッシュロール体を縦置き状態で収容した際には、保形筒体上部がティッシュロール体上部よりも充分高くなるように載置されるものであり、
    且つロール体収容工程後には、ティッシュロール体に含浸させる液剤を供給する液剤充填工程が行われ、この液剤充填工程では、シャワーノズルを保形筒体の上方内側に臨ませて液剤を供給するようにしたことを特徴とする請求項6記載のウエットティッシュロール包装体の製造方法。

  8. 液剤を含浸させた湿潤状態のウエットティッシュロールを容器本体内に収容するとともに、この容器本体の上部開口を蓋体で閉鎖し、蓋体に形成された取出部からウエットティッシュを一枚ずつ取り出し可能とした個葉取出容器であって、
    前記ウエットティッシュロールは、請求項1から5のいずれか1項に記載されている保形筒体によって外周側が保持された状態で、ロール軸を縦置き状態として容器本体内に収容されていることを特徴とするウエットティッシュロールを収容した個葉取出容器。
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