本出願に係る電子機器、制御方法、及びプログラムを実施するための複数の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本出願に係る電子機器は、電子機器、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、ウエアラブルデバイス、又はゲーム機等の機器であってよい。
図1は、実施形態に係る電子機器の機能構成の一例を示すブロック図である。以下の説明において、同様の構成要素について同一の符号を付すことがある。以下の説明において、重複する説明は省略することがある。
図1に示すように、電子機器1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、物理キーユニット3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12と、カメラ13と、コネクタ14と、モーションセンサ15とを含む。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、例えば、重なって位置してよいし、並んで位置してよいし、離れて位置してよい。ディスプレイ2Aとタッチスクリーン2Bとが重なって位置する場合、例えば、ディスプレイ2Aの1ないし複数の辺は、タッチスクリーン2Bのいずれの辺とも沿っていなくてもよい。
ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを含む。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、及び図形等のオブジェクトを画面内に表示する。ディスプレイ2Aが表示するオブジェクトを含む画面は、ロック画面と呼ばれる画面、ホーム画面と呼ばれる画面、アプリケーションの実行中に表示されるアプリケーション画面を含む。ホーム画面は、デスクトップ、待受画面、アイドル画面、標準画面、アプリ一覧画面又はランチャー画面と呼ばれることもある。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、又はスタイラスペン等の接触又は近接を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、ペン、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触又は近接したときのタッチスクリーン2B上の位置を検出することができる。以下の説明において、タッチスクリーン2Bが検出する複数の指、ペン、及びスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触又は近接した位置を「検出位置」と表記する。タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指の接触又は近接を、検出位置とともにコントローラ10に通知する。タッチスクリーン2Bは、検出位置の通知をもって接触又は近接の検出をコントローラ10に通知してよい。タッチスクリーン2Bが行える動作を、タッチスクリーン2Bを有するタッチスクリーンディスプレイ2は実行できる。言い換えると、タッチスクリーン2Bが行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2が行ってもよい。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触又は近接、検出位置、検出位置の変化、接触又は近接が継続した時間、接触又は近接が検出された間隔、及び接触が検出された回数の少なくとも1つに基づいて、ジェスチャの種別を判別する。コントローラ10が行える動作を、コントローラ10を有する電子機器1は実行できる。言い換えると、コントローラ10が行う動作は、電子機器1が行ってもよい。ジェスチャは、指を用いて、タッチスクリーン2Bに対して行われる操作である。タッチスクリーン2Bに対して行われる操作は、タッチスクリーン2Bを有するタッチスクリーンディスプレイ2に行われてもよい。コントローラ10が、タッチスクリーン2Bを介して判別するジェスチャには、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトが含まれるが、これらに限定されない。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。
物理キーユニット3は、ユーザからの操作入力を受け付ける。物理キーユニット3は、第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、第3キーユニット3c、及びタッチスクリーン3dを有する。
図2及び図3を用いて、実施形態に係る物理キーユニットの配置例を説明する。図2は、実施形態に係るキーユニットの配置例を示す図である。図3は、実施形態に係るタッチスクリーンの配置例を示す図である。
実施形態に係る電子機器1は略直方体状の筐体1hを備え、電子機器1の平面は図2に示すように略長方形状の形態をなす。第1キーユニット3aは、図2に示す物理キー3a1、・・・、物理キー3a10の合計10個の物理キーを含んで構成される。物理キー3a1、・・・、物理キー3a10は、電子機器1の筐体1hの左辺側の縁F1に沿って、図2に示すy軸に平行な方向に1列に並んで配置される。第2キーユニット3bは、図2に示す物理キー3b1、・・・、物理キー3b10の合計10個の物理キーを含んで構成される。物理キー3b1、・・・、物理キー3b10は、電子機器1の筐体1hの右辺側の縁F2に沿って、図2に示すy軸に平行な方向に1列に並んで配置される。第3キーユニット3cは、図2に示す物理キー3c1、物理キー3c2、及び物理キー3c3の合計3個の物理キーを含んで構成される。物理キー3c1、物理キー3c2、及び物理キー3c3は、電子機器1の筐体1hの底辺側の縁F3に沿って、図2に示すx軸に平行な方向に1列に並んで配置される。図2に示す第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第3キーユニット3cのそれぞれを構成する物理キーの個数は一例であり、必ずしも、図2に示す例と同数の物理キーで構成されていなくてもよい。図2に示す例では、物理キー3a1、・・・、物理キー3a10は、電子機器1の筐体1hの左辺側の縁F1に沿って配置されるが、タッチスクリーンディスプレイの輪郭を構成する1辺に沿った配置であってよい。同様に、物理キー3b1、・・・、物理キー3b10は、タッチスクリーンディスプレイの輪郭を構成する1辺に沿った配置であってよい。同様に、物理キー3c1、物理キー3c2、及び物理キー3c3は、タッチスクリーンディスプレイの輪郭を構成する1辺に沿った配置であってよい。
第1キーユニット3aを構成する物理キー3a1、・・・、物理キー3a10は、キーの押下を検出できる。第2キーユニット3bを構成する物理キー3b1、・・・、物理キー3b10は、キーの押下を検出できる。第3キーユニット3cを構成する物理キー3c1、物理キー3c2、及び物理キー3c3は、キーの押下を検出できる。第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第3キーユニット3cを構成する各物理キーに対する押下の検出は、各物理キーが個別に行ってよい。第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第3キーユニット3cを構成する各物理キーは、各物理キーの表面の質感を電子機器1の他の部材とは異なる質感を持つように構成してもよい。第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第3キーユニット3cを構成する各物理キーは、各物理キーの表面の形状として、円柱型、直方体型、屋根型などの任意の形状を採用してよい。第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第3キーユニット3cを構成する各物理キーは、2段階以上の押下が可能な構成であってよい。
タッチスクリーン3dは、図3に示すように、タッチスクリーン3da、タッチスクリーン3db、及びタッチスクリーン3dcを含む。タッチスクリーン3daは、図3に示すy軸に平行な方向に沿って、電子機器1の長手方向に延在するように第1キーユニット3aの下に配置される。タッチスクリーン3dbは、図3に示すy軸に平行な方向に沿って、電子機器1の長手方向に延在するように第2キーユニット3bの下に配置される。タッチスクリーン3dcは、図3に示すx軸に平行な方向に沿って、電子機器1の短手方向に延在するように第3キーユニット3cの下に配置される。タッチスクリーン3daは、第1キーユニット3aに対する指などの導電性の物体の接触及び近接などを検出できる。タッチスクリーン3dbは、第2キーユニット3bに対する指などの導電性の物体の接触及び近接などを検出できる。タッチスクリーン3dcは、第3キーユニット3cに対する指などの導電性の物体の接触及び近接などを検出できる。
図4を用いて、実施形態に係るタッチスクリーン3dの構造の一例を説明する。図4は、実施形態に係るタッチスクリーン3dの構造の一例を示す図である。図4は、タッチスクリーン3dが備えるタッチスクリーンのうちのタッチスクリーン3daの構造の一部を示している。図4に示すように、タッチスクリーン3daは、複数の第1の電極40a1と、複数の第2の電極40a2とを含む。第1の電極40a1は、タッチスクリーン3daの短手方向に延在する。第2の電極40a2は、タッチスクリーン3daの長手方向に延在する。タッチスクリーン3daは、複数の第1の電極40a1と複数の第2の電極40a2とを、格子状に交差させた状態で配置する。タッチスクリーン3daは、複数の第1の電極40a1と複数の第2の電極40a2とが交差する各位置(検出点)で、第1キーユニット3aに対する指などの接触又は近接を検出する。導電性の物体がタッチスクリーン3daに接近すると、タッチスクリーン3daと当該物体との間に容量結合が発生する。タッチスクリーン3daは、容量結合を検出点で感知することにより、指などの導電性の物体の接触などを検出する。図4に示す例では、第1キーユニット3aを構成する物理キー3a1、・・・、物理キー3a10を設置するためのキーホール40a3が設けられることを原因として、複数の第1の電極40a1と複数の第2の電極40a2とが格子状に交差されずに、不均一な状態で配置される箇所が存在するが、コントローラ10による処理において検出点の校正を実行できる。タッチスクリーン3dの検出方式は、タッチスクリーン2Bと同様に、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。
コントローラ10は、タッチスクリーン3daの検出結果に基づいて、第1キーユニット3aを構成する物理キー3a1、・・・、物理キー3a10の中のいずれのキーが接触されたかを判別できる。コントローラ10は、第1キーユニット3aの検出結果に基づいて、第1キーユニット3aを構成する物理キー3a1、・・・、物理キー3a10の中のいずれのキーが押下されたかを判別できる。コントローラ10は、タッチスクリーン3dbの検出結果に基づいて、第2キーユニット3bを構成する物理キー3b1、・・・、物理キー3b10の中のいずれのキーが接触されたかを判別できる。コントローラ10は、第2キーユニット3bの検出結果に基づいて、第2キーユニット3bを構成する物理キー3b1、・・・、物理キー3b10の中のいずれのキーが押下されたかを判別できる。コントローラ10は、タッチスクリーン3dcの検出結果に基づいて、第3キーユニット3cを構成する物理キー3c1、物理キー3c2、及び物理キー3c3の中のいずれのキーが接触されたかを判別できる。コントローラ10は、第3キーユニット3cの検出結果に基づいて、第3キーユニット3cを構成する物理キー3c1、物理キー3c2、及び物理キー3c3の中のいずれのキーが押下されたかを判別できる。
コントローラ10は、例えば、タッチスクリーン3dを介して、第1キーユニット3aを構成する物理キーに対するタッチ、及び第2キーユニット3bを構成する物理キーに対するタッチの両方を検出した場合には、最新のタッチに対する処理を優先して実行できる。コントローラ10は、第1キーユニット3aを構成する物理キーに対するタッチ、及び第2キーユニット3bを構成する物理キーに対するタッチの両方を検出している状態で、タッチスクリーン2Bなどを介して、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3b以外へのタッチが検出された場合には、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3b以外へのタッチを無効な操作として取り扱うことができる。
コントローラ10は、例えば、タッチスクリーン3dを介して、第1キーユニット3aを構成する物理キー、及び第2キーユニット3bを構成する物理キーに対するロングタッチ、タップ、ダブルタップ、スライドなどのタッチジェスチャを検出してもよい。
照度センサ4は、照度を検出する。照度は、照度センサ4の測定面の単位面積に入射する光束の値である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、磁界の変化又は超音波の反射波の帰還時間の変化等に基づいて物体の存在を検出する。近接センサ5は、例えば、ディスプレイ2Aと顔とが接近したことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、1つのセンサとして構成されていてもよい。照度センサ4は、近接センサとして用いられてもよい。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G、5G等のセルラーフォンの通信規格と、近距離無線の通信規格とが含まれる。セルラーフォンの通信規格としては、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、WiMAX(登録商標)(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等が含まれる。WPANの通信規格には、例えば、ZigBee(登録商標)が含まれる。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
レシーバ7は、コントローラ10から送出される音信号を音として出力する。レシーバ7は、例えば、電子機器1にて再生される動画の音、音楽の音、及び通話時の相手の声を出力することができる。マイク8は、入力されるユーザの声等を音信号へ変換してコントローラ10へ送信する。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域として利用されてもよい。ストレージ9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する支援プログラム(図示略)とが含まれる。アプリケーションは、例えば、フォアグランドで実行される場合、当該アプリケーションに係る画面を、ディスプレイ2Aに表示する。支援プログラムには、例えば、OSが含まれる。プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、制御プログラム9A、文字入力制御プログラム9B、キー配列データ9C、条件データ9E、及び設定データ9Zなどを記憶できる。制御プログラム9Aは、各種機能を提供するに際し、電子機器1が記憶する各種アプリケーションと連携できる。制御プログラム9Aは、通信ユニット6を介してクラウドストレージと連携し、当該クラウドストレージが記憶するファイル及びデータにアクセスしてもよい。クラウドストレージは、ストレージ9に記憶されるプログラム及びデータの一部又は全部を記憶してもよい。
制御プログラム9Aは、電子機器1の各種動作に関する処理を実現するための機能をそれぞれ提供できる。制御プログラム9Aが提供する機能には、照度センサ4の検出結果に基づいて、ディスプレイ2Aの輝度を調整する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、近接センサ5の検出結果に基づいて、タッチスクリーン2Bに対する操作を無効とする機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、カメラ12、及びカメラ13の撮影処理を制御する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、コネクタ14を介して接続される外部機器との間の通信を制御する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて判別したジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、モーションセンサ15の検出結果に基づいて、電子機器1を携帯する利用者の移動、停止等を検出する機能が含まれる。
文字入力制御プログラム9Bは、電子機器1において実行される文字入力を制御するための機能を提供できる。文字入力制御プログラム9Bは、例えば、第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、第3キーユニット3c等に対する操作を検出すると、操作が検出された物理キーに対応付けられた情報に基づいて処理を実行する機能を提供できる。文字入力制御プログラム9Bは、対象となる情報を読み上げる機能を提供できる。文字入力制御プログラム9Bは、第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及びソフトウェアキーの少なくとも1つに、キーボードの配置に基づいて文字を割り当てる機能を提供できる。
キー配列データ9Cは、所定のキーボードに対応したキー配列を示す情報を含む。キー配列データ9Cは、複数の文字をキーに割り当てる場合のキー配列を示す情報を含む。キー配列データ9Cは、所定のキーボードの行とキーの配列との関係を示す情報を含む。実施形態のキー配列は、QWERTY配列を含む。例えば、キー配列は、Dvorak配列、フランス語のAZERTY配列、ドイツ語のQWERTZ配列等のキー配列を含んでもよい。図5は、実施形態に係るキー配列データの一例を示す図である。図5に示すように、キー配列データ9Cは、3つの行と、配列A1〜A10との関係を示す情報を含む。図5に示す例では、キー配列データ9Cは、第1の行の配列A1〜A10の各々に対して、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」、「p」の割り当て文字の各々を設定している。キー配列データ9Cは、第2の行の配列A1〜A9の各々に対して、「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」、「l」の割り当て文字の各々を設定している。キー配列データ9Cは、第3の行の配列A1〜A9の各々に対して、「shift」、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」、「m」、「delete」の割り当て文字の各々を設定している。実施形態のキー配列データ9Cは、第2の行及び第3の行の配列A10には、割り当て文字が設定されていない。例えば、キー配列データ9Cは、後述する文字入力処理において、物理キー、ソフトウェアキーのそれぞれに対応する出力を実行する際に利用される。
実施形態では、キー配列データ9Cは、第3の行の配列A1、A9として、「shift」、「delete」のキーを割り当てる場合について説明するが、これに限定されない。例えば、キー配列データ9Cは、「shift」、「delete」のキーを割り当て文字として設定されなくてもよい。すなわち、キー配列データ9Cは、第3の行の配列A1〜A7の各々に対して、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」、「m」の割り当て文字の各々を設定してもよい。
実施形態では、電子機器1は、QWERTY配列の小文字のキー配列をキー配列データ9Cに設定する場合について説明するが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、QWERTY配列の大文字のキー配列を、キー配列データ9Cに設定してもよい。
実施形態では、キー配列データ9Cは、3行のキー配列を示す場合について説明するが、これに限定されない。例えば、キー配列データ9Cは、4行よりも多い行のキー配列を示してもよい、例えば、QWERTY配列は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」の数字が配列された行を有する。この場合、キー配列データ9Cは、「1」、「2」、・・・、「9」、「0」の数字を含む第4の行を示す情報を含んでもよい。例えば、キー配列データ9Cは、第1の行から第3の行にQWERTY配列の小文字のキー配列を設定した場合、第4の行から第6の行として、QWERTY配列の大文字のキー配列を設定してもよい。この場合、キー配列データ9Cは、第4の行の配列A1〜A10の各々に対して、「Q」、「W」、「E」、「R」、「T」、「Y」、「U」、「I」、「O」、「P」の割り当て文字の各々を設定する。例えば、物理キー3a及び物理キー3bの少なくとも一方が10個よりも大きい個数のキーで実現される場合、キー配列データ9Cは、10個よりも大きな数のキー配列を示すデータとしてもよい。
条件データ9Eは、文字入力制御プログラム9Bで処理を実行する各種条件が設定されている。具体的には、条件データ9Eには、文字入力制御プログラム9Bの文字入力処理の開始条件、文字入力処理の終了条件等が設定されている。
設定データ9Zは、制御プログラム9Aにより実行される処理に用いられる情報を含む。設定データ9Zは、キー配列データ9Cの複数の行とキーの種類との関係を示す情報を含む。キー種類は、例えば、第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及びソフトウェアキーの種類を含む。キー配列データ9Cの複数の行とキーの種類との関係を示す情報は、例えば、利用者が複数の行に対する利用頻度、操作性等に基づいて設定してもよい。
コントローラ10は、演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−Chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、およびコプロセッサを含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、電子機器1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行できる。コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照できる。コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御する。コントローラ10は、機能部を制御することによって、各種機能を実現する。機能部は、例えば、ディスプレイ2A、通信ユニット6、マイク8、及びスピーカ11を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、タッチスクリーン2B、物理キーユニット3、照度センサ4、近接センサ5、マイク8、カメラ12、カメラ13、モーションセンサ15を含むが、これらに限定されない。
コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、電子機器1の各種動作に関する処理を実現できる。
コントローラ10は、文字入力制御プログラム9Bを実行することにより、電子機器1において実行される文字入力を制御する処理を実現できる。コントローラ10は、例えば、文字入力制御プログラム9Bを実行することにより、物理キー及びソフトウェアキー、または複数の物理キーをQWERTY配列のキーボードとして用いる処理を実現できる。コントローラ10は、コントローラの一例である。
スピーカ11は、コントローラ10から送出される音信号を音として出力する。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いられる。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。
カメラ12及びカメラ13は、撮影した画像を電気信号へ変換する。カメラ12は、ディスプレイ2Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、ディスプレイ2Aの反対側の面に面している物体を撮影するアウトカメラである。カメラ12及びカメラ13は、インカメラ及びアウトカメラを切り換えて利用可能なカメラユニットとして、機能的及び物理的に統合された状態で電子機器1に実装されてもよい。
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト(登録商標))、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用の端子でもよい。コネクタ14に接続される装置は、例えば、外部ストレージ、スピーカ、及び通信装置を含むが、これらに限定されない。
モーションセンサ15は、電子機器1を携帯する利用者の動作を判定するための各種情報を検出できる。モーションセンサ15は、加速度センサ、方位センサ、ジャイロスコープ、磁気センサ及び気圧センサなどを備えるセンサユニットとして構成されてよい。
電子機器1は、上記の各機能部の他、GPS受信機、及びバイブレータを備えてもよい。GPS受信機は、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信する。GPS受信機は、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号をコントローラ10に送出する。GPS受信機は、電子機器1の現在位置の演算処理をサポートする。電子機器1は、GPS衛星以外の測位用人工衛星の信号を受信可能な受信機を備え、現在位置の演算処理を実行してもよい。バイブレータは、電子機器1の一部又は全体を振動させる。バイブレータは、振動を発生させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータなどを有する。電子機器1は、バッテリなど、電子機器1の機能を維持するために当然に用いられる機能部、及び電子機器1の制御を実現するために当然に用いられる制御部を実装する。
電子機器1は、通信ユニット6を介してクラウド上の記憶サーバにアクセスし、各種プログラム及びデータを取得してもよい。
図6及び図7を参照しつつ、実施形態に係る電子機器1の文字入力処理に用いるキー構成の一例を説明する。図6は、実施形態に係るキー構成の一例を示す図である。図7は、実施形態に係るキー配列の一例を示す図である。図6及び図7に示す例は、利用者が電子機器1を横向きにして利用する場合の一例を示している。
電子機器1は、文字入力処理を実行する際、図6に示す画面20をディスプレイ2Aに表示する。画面20は、テキスト表示領域21と、第4キー領域22とを有する。テキスト表示領域21は、文字入力処理によって入力された文字、文字列等を表示できる。
第4キー領域22は、タッチスクリーン2Bと重なった位置に設けられている。第4キー領域22は、タッチスクリーンディスプレイ2の辺2C、2Dに沿って設けられており、辺2C、2Dに隣接している。つまり、第4キー領域22は、筐体1hの第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに隣接している。第4キー領域22は、複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jが表示される。実施形態の複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jは、辺2C、2Dに沿って、画面20の右側から左側に列状に配置される。複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jは、第4キー領域22を画面20の右側から右左側に分割した複数の領域となっている。以下の説明では、複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jを区別しない場合、第4キー50と記載する。
実施形態の複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jは、キー配列データ9Cが示す複数の行のうちの1つの行の配列A1〜A10の文字を割り当てることができる。複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jは、割り当てられた文字を示す画像を表示できる。複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jは、タッチスクリーンディスプレイ2に並ぶ複数のソフトウェアキーとして機能する。例えば、複数の第4キー50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h、50i、50jは、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに隣接するように設けることにより、利用者が第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに沿って第4キー50を操作することができる。
図7を用いて、電子機器1が第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第4キー50によってQWERTY配列のキーボードを実現する一例を説明する。図7に示すように、電子機器1は、文字入力処理の実行により、キー配列データ9Cに基づいて、第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第4キー50の各々に対して、QWERTY配列の文字を割り当てる。例えば、電子機器1は、キー配列データ9Cの第1の行の配列A1〜A10に設定された文字の各々を、第1キーユニット3aの物理キー3a10、3a9、3a8、3a7、3a6、3a5、3a4、3a3、3a2、3a1の各々に割り当てる。電子機器1は、キー配列データ9Cの第3の行の配列A1〜A9に設定された文字の各々を、第2キーユニット3bの物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2の各々に割り当てる。電子機器1は、キー配列データ9Cの第2の行の配列A1〜A9に設定された文字の各々を、第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bの各々に割り当てる。
電子機器1は、画面20において、第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bの各々に、「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」、「l」の文字を示す画像の各々を表示する。図7に示す例では、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに表示機能がないことにより、電子機器1は、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに対する文字の割り振り結果を利用者に表示していない。しかし、電子機器1は、第1キーユニット3aの物理キー3a10、3a9、3a8、3a7、3a6、3a5、3a4、3a3、3a2、3a1に対して、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」、「p」の文字の各々を割り当てている。電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2に対して、「shift」、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」、「m」、「delete」の文字の各々を割り当てている。したがって、電子機器1は、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに対する仮選択操作を検出すると、仮選択操作を検出した当該キーに割り当てられた文字を音声で読み上げる機能を有する。仮選択操作は、例えば、物理キー、ソフトウェアキー等に対するタッチ、タップ等の操作を含む。例えば、図7に示す例では、電子機器1は、物理キー3b3に対する仮選択操作を検出した場合、物理キー3b3に割り当てられている文字「m」の読み上げ音声をスピーカ11から出力できる。
図7に示す例では、第1キーユニット3aを構成する物理キー3a1、・・・、物理キー3a10は、第1物理キーの一例である。第2キーユニット3bを構成する物理キー3b2、・・・、物理キー3b10は、第2物理キーの一例である。第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bは、ソフトウェアキーの一例である。実施形態では、電子機器1は、第1キーユニット3aの物理キーを第1物理キー、第2キーユニット3bの物理キーを第2物理キーとして用いる場合について説明するが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーを第1物理キー、第1キーユニット3aの物理キーを第2物理キーとして用いてもよい。
図8は、実施形態に係る文字入力処理の一例を説明するための図である。図7及び図8を用いて、電子機器1の文字入力処理に関する制御の一例を説明する。
例えば、設定データ9Zは、キー配列データ9Cが示す第1の行、第2の行、第3の行の各々と、第1キーユニット3a、第4キー50(ソフトウェアキー)、第2キーユニット3bの各々とが対応していることを示している。この場合、電子機器1は、文字入力制御プログラム9Bを実行すると、図7に示すように、第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び第4キー50の各々に対して、キー配列データ9Cが示す第1の行、第3の行、第2の行の文字の各々を割り当てる。電子機器1は、第4キー50を含む画面20をタッチスクリーンディスプレイ2に表示する。
図8に示すステップS11では、利用者は、第1キーユニット3aの物理キー3a8に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS11として、タッチスクリーン3dを介して、第1キーユニット3aの物理キー3a8に対する仮選択操作を検出すると、物理キー3a8に対応する出力を実行する。具体的には、電子機器1は、物理キー3a8に割り当てられている文字「e」の読み上げ音声M11をスピーカ11から出力する。この場合、電子機器1は、物理キー3a8を仮選択状態とする。
ステップS12では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対して決定操作を行っている。決定操作は、例えば、物理キーまたは第4キー50を仮選択した状態で、第3キーユニット3cに対する押下、ロングタッチ等の操作を含む。電子機器1は、ステップS12として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対する決定操作を検出すると、物理キー3b8に割り当てられている文字「e」の入力を確定し、テキスト表示領域21に文字「e」の入力データを表示する。
ステップS13では、利用者は、第2キーユニット3bの物理キー3b10に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS13として、タッチスクリーン3dを介して、第2キーユニット3bの物理キー3b10に対する仮選択操作を検出すると、物理キー3b10に対する出力を実行する。具体的には、電子機器1は、物理キー3b10に割り当てられている文字「shift」の読み上げ音声M12をスピーカ11から出力する。この場合、電子機器1は、物理キー3a10を仮選択状態とする。
ステップS14では、利用者は、第4キー領域22の第4キー50eに対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS14として、タッチスクリーン2Bを介して、第4キー50eに対する仮選択操作を検出すると、第4キー50eに対応する出力を実行する。具体的には、電子機器1は、物理キー3b10が仮選択状態であり、第4キー50eに文字「h」が割り当てられているため、例えば「large h」の読み上げ音声M13をスピーカ11から出力する。この場合、電子機器1は、物理キー3b10及び第4キー50eを仮選択状態とする。
ステップS15では、利用者は、第2キーユニット3bの物理キー3b10に対して仮選択操作を維持した状態で、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対して決定操作を行っている。電子機器1は、ステップS15として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対する決定操作を検出すると、第4キー50eに割り当てられている文字「h」の大文字入力を確定する。電子機器1は、画面20のテキスト表示領域21に文字「eH」の入力データを表示する。
以上により、電子機器1は、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bとソフトウェアキーである第4キー50とに、QWERTY配列のキーを示す文字を割り当てることができる。電子機器1は、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bの物理キーと第4キー50とに割り当てられた文字を、音声によって利用者に通知することができる。その結果、利用者は、筐体1hに沿って並ぶ第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに基づいてQWERTY配列を推測することができる。利用者は、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bに隣接する第4キー50を、第1キーユニット3a及び第2キーユニット3bの配置を目安に推測することができる。従って、電子機器1は、QWERTY配列のキーの位置をわかりやすくできるため、QWERTY配列のキーを用いた文字入力の操作性を向上させることができる。
図8に示す例では、大文字を入力させる場合、電子機器1は、Shift機能が割り当てられた物理キー3b10の仮選択操作を利用者に維持させた状態で、第4キー50を操作させる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、大文字を入力させる場合、電子機器1は、Shift機能が割り当てられた物理キー3b10の仮選択操作を利用者に維持させることなく、第4キー50を操作させてもよい。この場合、利用者は、物理キー3b10の仮選択操作を行うと物理キー3b10から指を離し、離した指で第4キー50に対する操作を行えばよい。
図8に示す例では、大文字を入力させる場合、電子機器1は、Shiftが割り当てられた物理キー3b10に対する操作を利用者に実行させ、その後、第4キー50を操作させる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、大文字を入力させる場合、電子機器1は、最初に第4キー50を操作させ、その後、shiftが割り当てられた物理キー3b10を操作させてもよい。例えば、電子機器1は、第4キー50に対する操作が維持された場合に、shiftが割り当てられた物理キー3b10の操作を検出すると、第4キー50に割り当てられた文字の大文字を入力できるようにしてもよい。例えば、電子機器1は、第4キー50に対する操作を検出し、所定の時間以内に、shiftが割り当てられた物理キー3b10の操作を検出すると、第4キー50に割り当てられた文字の大文字を入力できるようにしてもよい。
図8に示す例では、電子機器1は、Shift機能を物理キー3b10に割り当てる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、Shift機能を物理キー3b10ではなく、第3キーユニット3cのいずれかの物理キーに割り当ててもよい。例えば、Shift機能を物理キー3c2に割り当てる場合、電子機器1は、Shiftが割り当てられた物理キー3c2に対する操作を利用者に実行させ、その後、第4キー50を操作させてもよい。例えば、Shift機能及び決定機能を物理キー3c2に割り当てる場合、電子機器1は、最初に第4キー50を操作させ、その後、Shiftが割り当てられた物理キー3c2に対する操作を利用者に実行させてもよい。この場合、電子機器1は、Shift機能及び決定機能を割り当てた物理キー3c2に対する操作を検出した場合に、大文字の入力を確定できる。その結果、利用者は、物理キー3c2を操作した後に、決定操作をするために他の物理キーに対する操作が不要となる。
図9は、実施形態に係る電子機器1による制御の一例の処理手順を示すフローチャートである。図9に示す処理手順は、コントローラ10が文字入力制御プログラム9Bを実行することによって実現される。図9に示す処理手順は、利用者によって文字入力が要求された状態でコントローラ10によって実行される処理である。
図9に示すように、電子機器1のコントローラ10は、キー配列データ9Cに基づく割り当て処理を実行する(ステップS101)。例えば、コントローラ10は、割り当て処理を実行すると、設定データ9Zに基づいて、キー配列データ9Cの複数の行と第1キーユニット3a、第2キーユニット3b及び第4キー50との対応関係を特定する。続いて、コントローラ10は、特定した対応関係に基づいて、第1キーユニット3a、第2キーユニット3b、及び複数の第4キー50の各々に、キー配列データ9Cの複数の行が示す配列の文字の各々を割り当てる。続いて、コントローラ10は、複数の第4キー50に割り当てた文字を示す画像を、複数の第4キー50ごとに表示させる。コントローラ10は、割り当て処理を終了すると、処理をステップS102に進める。
コントローラ10は、タッチスクリーン2B、3dの検出結果に基づいて、第1キーユニット3aまたは第2キーユニット3bまたは第4キー50に対する操作を検出したか否かを判定する(ステップS102)。コントローラ10は、第1キーユニット3aまたは第2キーユニット3bまたは第4キー50に対する操作を検出したと判定した場合(ステップS102でYes)、処理をステップS103に進める。
コントローラ10は、検出した操作が仮選択操作であるか否かを判定する(ステップS103)。例えば、コントローラ10は、第1キーユニット3aまたは第2キーユニット3bまたは第4キー50に対するタッチ、タップ等の操作であった場合、検出した操作が仮選択操作であると判定する。コントローラ10は、検出した操作が仮選択操作ではないと判定した場合(ステップS103でNo)、処理を後述するステップS106に進める。コントローラ10は、検出した操作が仮選択操作であると判定した場合(ステップS103でYes)、処理をステップS104に進める。
コントローラ10は、仮選択操作を検出したキーに対応する出力処理を実行する(ステップS104)。例えば、出力処理は、コントローラ10が仮選択操作を検出したキーに割り当てられている文字の読み上げ音声をスピーカ11から出力させる処理を含む。例えば、出力処理は、仮選択操作を検出したキーが第4キー50である場合に、コントローラ10が第4キー50の該当するキーの表示態様を変更させる処理を含む。コントローラ10は、出力処理が終了すると、仮選択操作を検出したキーを仮選択状態に遷移させる(ステップS105)。仮選択操作を検出したキーとは、仮選択操作を検出した物理キーまたは第4キー50である。
コントローラ10は、文字入力を終了するか否かを判定する(ステップS106)。例えば、コントローラ10は、文字入力の終了操作、終了タイミング等を検出した場合に、文字入力を終了すると判定する。コントローラ10は、文字入力を終了しないと判定した場合(ステップS106でNo)、処理を既に説明したステップS102に戻す。コントローラ10は、文字入力を終了すると判定した場合(ステップS106でYes)、処理をステップS107に進める。
コントローラ10は、入力データの保存処理を実行する(ステップS107)。例えば保存処理は、利用者が入力データの保存を希望する場合に、コントローラ10が入力データをストレージ9に記憶する処理を含む。例えば、保存処理は、利用者が入力データの保存を希望しない場合に、コントローラ10が入力データを消去する処理を含む。例えば、保存処理は、コントローラ10がディスプレイ2Aに表示している画面を消去させる処理を含む。コントローラ10は、保存処理の実行が終了すると、図9に示す処理手順を終了させる。
コントローラ10は、第1キーユニット3aまたは第2キーユニット3bまたは第4キー50に対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS102でNo)、処理をステップS108に進める。コントローラ10は、タッチスクリーン3dの検出結果に基づいて、第3キーユニット3cに対する決定操作を検出したか否かを判定する(ステップS108)。例えば、コントローラ10は、第3キーユニット3cに対する押下、ロングタッチ等の操作を検出した場合、検出した操作が決定操作であると判定する。コントローラ10は、第3キーユニット3cに対する決定操作を検出していないと判定した場合(ステップS108でNo)、処理を既に説明したステップS106に進める。コントローラ10は、第3キーユニット3cに対する決定操作を検出したと判定した場合(ステップS108でYes)、処理をステップS109に進める。
コントローラ10は、仮選択状態のキーに対応する文字の入力を確定する(ステップS109)。例えば、コントローラ10は、確定した文字を入力データとして一時的にストレージ9に記憶できる。例えば、コントローラ10は、文字「shift」が選択されている場合、確定した文字を変換する。コントローラ10は、キーの仮選択状態を解除する(ステップS110)。コントローラ10は、キーの仮選択状態を解除すると、処理を既に説明したステップS106に進める。
次に、電子機器1が実行する文字入力処理の他の一例について説明する。電子機器1は、文字入力制御プログラム9Bの機能が異なる点を除いて、図1に示す電子機器1と同様の構成を有する。
図10は、実施形態に係る電子機器1による文字入力処理に係る他の一例を示す図である。図10に示す例は、利用者が電子機器1を横向きにして利用する場合の一例を示している。図10に示す電子機器1は、図2に示す電子機器1の筐体1hの長手方向の長さが異なっている。
図10に示すように、電子機器1は、文字入力処理を実行する際、画面20Aをディスプレイ2Aに表示する。画面20Aは、図6に示す画面20のサイズと、テキスト表示領域21と第4キー領域22との配置が異なっている。このため、図10に示す例では、第4キー領域22は、筐体1hの第2キーユニット3bに隣接している。第4キー領域22は、筐体1hの縁、筐体1hとタッチスクリーンディスプレイ2との境界、及びタッチスクリーンディスプレイ2の辺に沿って設けられている。
図10に示す例では、設定データ9Zは、第3キーユニット3cの物理キー3c1、物理キー3c2、物理キー3c3の各々に、キー配列データ9Cの第1の行、第2の行、第3の行の各々を割り当てることを示す情報を含む。
図10に示すステップS21では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS21として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対する仮選択操作を検出すると、設定データ9Zに基づいて、物理キー3c1に対応するキー配列データ9Cの第1の行が選択されたと判定する。電子機器1は、キー配列データ9Cの第1の行の配列に基づいて、第4キー50の各々に対して文字を割り当てる。電子機器1は、画面20Aにおいて、第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50b、50aの各々に、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」、「p」の文字を示す画像の各々を表示する。電子機器1は、第4キー50に文字を割り当てると、キー配列データ9Cの第1の行を示す音声をスピーカ11から出力する。ステップS21に示す例では、電子機器1は、第1の行を示す「qwertyuiop」の読み上げ音声M21を出力する。
ステップS22では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS22として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する仮選択操作を検出すると、設定データ9Zに基づいて、物理キー3c2に対応するキー配列データ9Cの第2の行が選択されたと判定する。電子機器1は、キー配列データ9Cの第2の行の配列に基づいて、第4キー50の各々に対して文字を割り当てる。電子機器1は、画面20Aにおいて、第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bの各々に、「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」、「l」の文字を示す画像の各々を表示する。電子機器1は、第4キー50に文字を割り当てると、キー配列データ9Cの第2の行を示す音声をスピーカ11から出力する。ステップS22に示す例では、電子機器1は、第2の行を示す「asdfghjkl」の読み上げ音声M22を出力する。
ステップS23では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c3に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS23として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c3に対する仮選択操作を検出すると、設定データ9Zに基づいて、物理キー3c3に対応するキー配列データ9Cの第3の行が選択されたと判定する。電子機器1は、キー配列データ9Cの第3の行の配列に基づいて、第4キー50の各々に対して文字を割り当てる。電子機器1は、画面20Aにおいて、第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bの各々に、「shift」、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」、「m」、「delete」の文字を示す画像の各々を表示する。電子機器1は、第4キー50に文字を割り当てると、キー配列データ9Cの第3の行を示す音声をスピーカ11から出力する。ステップS23に示す例では、電子機器1は、第3の行を示す「zxcvbnm」の読み上げ音声M23を出力する。
図10に示す例では、第3キーユニット3cを構成する物理キー3c1、物理キー3c2、物理キー3c3は、第1物理キーの一例である。第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bは、ソフトウェアキーの一例である。実施形態では、電子機器1は、第3キーユニット3cの物理キーを第1物理キーして用いる場合について説明するが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーを第1物理キーとして用いてもよい。
図10に示す例では、電子機器1は、割り当てる文字数が第4キー50の数よりも少ない場合、第4キー50j(画面20Aの左側)から詰めて文字を割り当てる場合について説明したがこれに限定されない。例えば、電子機器1は、割り当てる文字数が第4キー50の数よりも少ない場合、第4キー50a(画面20Aの右側)から詰めて文字を割り当ててもよい。例えば、電子機器1は、割り当てる文字数が第4キー50の数よりも少なくとも2つ少ない場合、第4キー50j及び第4キー50aの両側に文字を割り当てなくてもよい。
以上により、電子機器1は、第3キーユニット3cの物理キーに対する操作を検出すると、検出した物理キーに対応するQWERTY配列のうちの1行を第4キー50に割り当てることができる。電子機器1は、第4キー50に割り当てられたQWERTY配列の行を、音声によって利用者に通知することができる。その結果、利用者は、第3キーユニット3cを操作することにより、第4キー50に割り当てられたQWERTY配列の行とキー配置を推測することができる。従って、電子機器1は、QWERTY配列のキーの位置をわかりやすくできるため、QWERTY配列のキーを用いた文字入力の操作性を向上させることができる。
図11は、実施形態に係る文字入力処理の他の一例を説明するための図である。図11を用いて、電子機器1の文字入力処理に関する制御の他の一例を説明する。図11に示す例では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー及び第4キー50のソフトウェアキーのみを用いて、文字を入力する。
図11に示すステップS31では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS31として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する仮選択操作を検出すると、画面20Aにおいて、第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bの各々に、「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」、「l」の文字を示す画像の各々を表示する。電子機器1は、QWERTY配列における第2の行を示す「asdfghjkl」の読み上げ音声M31を出力する。
ステップS32では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して決定操作を行っている。電子機器1は、ステップS32として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する決定操作を検出すると、画面20Aの第4キー50の配列を確定する。ステップS32に示す例では、電子機器1は、第4キー50j、50i、50h、50g、50f、50e、50d、50c、50bの各々に割り当てた文字を強調表示している。
ステップS33では、利用者は、第4キー領域22の第4キー50eに対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS33として、タッチスクリーン2Bを介して、第4キー50eに対する仮選択操作を検出すると、第4キー50eに対応する出力を実行する。具体的には、電子機器1は、第4キー50eに文字「h」が割り当てられているため、例えば「h」の読み上げ音声M32をスピーカ11から出力する。この場合、電子機器1は、第4キー50eを仮選択状態とする。
ステップS34では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して決定操作を行っている。電子機器1は、ステップS34として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する決定操作を検出すると、第4キー50eに割り当てられている文字「h」の入力を確定し、画面20Aのテキスト表示領域21に文字「h」の入力データを表示する。
上記の実施形態では、電子機器1は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する仮選択操作と決定操作を区別する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作と決定操作とを区別しなくてもよい。この場合、電子機器1は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作または決定操作のいずれかの操作を、第3キーユニット3cに対する操作として検出してもよい。
図11に示す例では、電子機器1は、ステップS31として、利用者が第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して仮選択操作を行い、その後、ステップS32として、利用者が当該物理キー3c2に対して決定操作を行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、ステップS32の物理キー3c2に対する決定操作を不要としてもよい。具体的には、電子機器1は、ステップS31として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する操作を検出すると、画面20Aにおいて、第4キー50に配列の文字を割り当て、割り当てた文字を確定してもよい。すなわち、図11に示す例では、電子機器1は、ステップS32の処理を省略し、ステップS31からステップS33へ処理を進めてもよい。
図11に示す例では、電子機器1は、物理キーユニット3cと第4キー50(ソフトウェアキー)とを組み合わせて文字を入力する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、入力操作に用いるキーとして、例えば、物理キー3cと物理キー3a、または物理キー3cと物理キー3b、または物理キー3aと物理キー3bを組み合わせて用いてもよい。なお、電子機器1が物理キーのみで文字入力を実現する場合の一例については後述する。
図12は、実施形態に係る電子機器1による制御の他の一例の処理手順を示すフローチャートである。図12に示す処理手順は、コントローラ10が文字入力制御プログラム9Bを実行することによって実現される。図12に示す処理手順は、利用者によって文字入力が要求された状態でコントローラ10によって実行される処理である。
図12に示すように、電子機器1のコントローラ10は、タッチスクリーン3dの検出結果に基づいて、第3キーユニット3cに対する仮選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS201)。コントローラ10は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS201でNo)、処理を後述するステップS203に進める。コントローラ10は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作を検出したと判定した場合(ステップS201でYes)、処理をステップS202に進める。
コントローラ10は、検出したキーに対応付けられた行の配列を第4キー領域22に割り当てる(ステップS202)。例えば、コントローラ10は、設定データ9Zに基づいて、検出した第3キーユニット3cの物理キーに対応するキー配列データ9Cの行を特定する。コントローラ10は、特定したキー配列データ9Cの行の配列に基づいて第4キー50の個数を特定し、当該第4キー50の各々に対して文字を割り当てる。コントローラ10は、文字を割り当てた文字を第4キー50に表示させると、処理をステップS203に進める。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて、第4キー50に対する仮選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS203)。例えば、コントローラ10は、第4キー50に対するタッチ、タップ等の操作を検出した場合、第4キー50に対する仮選択操作を検出したと判定する。コントローラ10は、第4キー50に対する仮選択操作を検出したと判定した場合(ステップS203でYes)、処理をステップS204に進める。
コントローラ10は、仮選択操作を検出したキーに対応する出力処理を実行する(ステップS204)。例えば、出力処理は、コントローラ10が仮選択操作を検出した第4キー50に割り当てられている文字の読み上げ音声をスピーカ11から出力させる処理を含む。例えば、出力処理は、コントローラ10が第4キー50の該当するキーの表示態様を変更させる処理を含む。コントローラ10は、出力処理が終了すると、仮選択操作を検出したキーを仮選択状態に遷移させる(ステップS205)。仮選択操作を検出したキーとは、仮選択操作を検出した第4キー50である。
コントローラ10は、文字入力を終了するか否かを判定する(ステップS206)。例えば、コントローラ10は、文字入力の終了操作、終了タイミング等を検出した場合に、文字入力を終了すると判定する。コントローラ10は、文字入力を終了しないと判定した場合(ステップS206でNo)、処理を既に説明したステップS201に戻す。コントローラ10は、文字入力を終了すると判定した場合(ステップS206でYes)、処理をステップS207に進める。
コントローラ10は、入力データの保存処理を実行する(ステップS207)。例えば保存処理は、利用者が入力データの保存を希望する場合、コントローラ10が入力データをストレージ9に記憶する処理を含む。例えば、保存処理は、利用者が入力データの保存を希望しない場合、コントローラ10が入力データを消去する処理を含む。例えば、保存処理は、コントローラ10がディスプレイ2Aに表示している画面を消去させる処理を含む。コントローラ10は、保存処理の実行が終了すると、図12に示す処理手順を終了させる。
コントローラ10は、第4キー50に対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS203でNo)、処理をステップS208に進める。コントローラ10は、タッチスクリーン2B、3dの検出結果に基づいて、仮選択状態の第4キー50に対する決定操作を検出したか否かを判定する(ステップS208)。例えば、コントローラ10は、仮選択状態の第4キー50に対するロングタッチ等の操作、または第3キーユニット3cに対する押下、ロングタッチ等の操作を検出した場合、仮選択状態の第4キー50に対する決定操作を検出したと判定する。コントローラ10は、仮選択状態の第4キー50に対する決定操作を検出していないと判定した場合(ステップS208でNo)、処理を既に説明したステップS206に進める。コントローラ10は、仮選択状態の第4キー50に対する決定操作を検出したと判定した場合(ステップS208でYes)、処理をステップS209に進める。
コントローラ10は、仮選択状態のキーに対応する文字の入力を確定する(ステップS209)。例えば、コントローラ10は、確定した文字を入力データとして一時的にストレージ9に記憶できる。例えば、コントローラ10は、文字「shift」が選択されている場合、確定した文字を変換できる。コントローラ10は、キーの仮選択状態を解除する(ステップS210)。コントローラ10は、キーの仮選択状態を解除すると、処理を既に説明したステップS206に進める。
次に、電子機器1が実行する文字入力処理の他の一例について説明する。電子機器1は、文字入力制御プログラム9Bの機能が異なる点を除いて、図1に示す電子機器1と同様の構成を有する。
図13は、実施形態に係る電子機器1による文字入力処理に係る他の一例を示す図である。図13に示す例は、利用者が電子機器1を横向きにして利用する場合の一例を示している。図10に示す電子機器1は、図2に示す電子機器1の筐体1hの長手方向の長さのみが異なっている。図13に示す例では、利用者は、第2キーユニット3b及び第3キーユニット3cの物理キーを用いて、文字を入力することを前提としている。
図13に示すように、電子機器1は、文字入力処理を実行する際、画面20Bをディスプレイ2Aに表示する。画面20Bは、テキスト表示領域21と、通知欄25とを有する。すなわち、画面20Bは、図6に示す画面20の第4キー領域22を有していない。通知欄25は、第2キーユニット3bの物理キーに割り当てられた文字を示す補助画像を表示可能な複数の領域25j、25i、25h、25g、25f、25e、25d、25c、25b、25aを有する。なお、電子機器1は、物理キーに割り当てた文字の表示が不要である場合、画面20Bから通知欄25を削除してもよい。すなわち、電子機器1は、テキスト表示領域21のみを画面20Bに表示させてもよい。
図13に示す例では、設定データ9Zは、第3キーユニット3cの物理キー3c1、物理キー3c2、物理キー3c3の各々に、キー配列データ9Cの第1の行、第2の行、第3の行の各々を割り当てていることを示す情報を含む。
図13に示すステップS41では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS41として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c1に対する仮選択操作を検出すると、設定データ9Zに基づいて、物理キー3c1に対応するキー配列データ9Cの第1の行が選択されたと判定する。電子機器1は、キー配列データ9Cの第1の行の配列に基づいて、第2キーユニット3bの物理キーの各々に対して文字を割り当てる。具体的には、電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2、3b1の各々に、「q」、「w」、「e」、「r」、「t」、「y」、「u」、「i」、「o」、「p」の文字の各々を割り当てる。実施形態では、電子機器1は、複数の領域25j、25i、25h、25g、25f、25e、25d、25c、25b、25aの各々に、物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2、3b1に割り当てた文字を示す補助画像の各々を表示する。電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーに文字を割り当てると、キー配列データ9Cの第1の行を示す音声をスピーカ11から出力する。ステップS41に示す例では、電子機器1は、第1の行を示す「qwertyuiop」の読み上げ音声M41を出力する。
ステップS42では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS42として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する仮選択操作を検出すると、設定データ9Zに基づいて、物理キー3c2に対応するキー配列データ9Cの第2の行が選択されたと判定する。電子機器1は、キー配列データ9Cの第2の行の配列に基づいて、第2キーユニット3bの物理キーの各々に対して文字を割り当てる。具体的には、電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2の各々に、「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」、「l」の文字の各々を割り当てる。実施形態では、電子機器1は、複数の領域25j、25i、25h、25g、25f、25e、25d、25c、25bの各々に、物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2に割り当てた文字を示す補助画像の各々を表示する。電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーに文字を割り当てると、キー配列データ9Cの第2の行を示す音声をスピーカ11から出力する。ステップS42に示す例では、電子機器1は、第2の行を示す「asdfghjkl」の読み上げ音声M42を出力する。
ステップS43では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c3に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS43として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c3に対する仮選択操作を検出すると、設定データ9Zに基づいて、物理キー3c3に対応するキー配列データ9Cの第3の行が選択されたと判定する。電子機器1は、キー配列データ9Cの第3の行の配列に基づいて、第2キーユニット3bの物理キーの各々に対して文字を割り当てる。具体的には、電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2の各々に、「shift」、「z」、「x」、「c」、「v」、「b」、「n」、「m」、「delete」の文字の各々を割り当てる。実施形態では、電子機器1は、複数の領域25j、25i、25h、25g、25f、25e、25d、25c、25bの各々に、物理キー3b10、3b9、3b8、3b7、3b6、3b5、3b4、3b3、3b2に割り当てた文字を示す補助画像の各々を表示する。電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーに文字を割り当てると、キー配列データ9Cの第3の行を示す音声をスピーカ11から出力する。ステップS43に示す例では、電子機器1は、第2の行を示す「zxcvbnm」の読み上げ音声M43を出力する。
図13に示す例では、第3キーユニット3cを構成する物理キー3c1、物理キー3c2、物理キー3c3は、第1物理キーの一例である。第2キーユニット3bを構成する物理キー3b1、・・・、物理キー3b10は、第2物理キーの一例である。実施形態では、電子機器1は、第3キーユニット3cの物理キーを第1物理キー、第2キーユニット3bの物理キーを第2物理キーとして用いる場合について説明するが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第1キーユニット3aの物理キーを第1物理キーとして用いてもよい。
図13に示す例では、電子機器1は、割り当てる文字数が第2キーユニット3bの物理キーの数よりも少ない場合、物理キー3b10(画面20Bの左側)から詰めて文字を割り当てる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、割り当てる文字数が第2キーユニット3bの数よりも少ない場合、物理キー3b1(画面20Bの右側)から詰めて文字を割り当ててもよい。例えば、電子機器1は、割り当てる文字数が第2キーユニット3bの物理キーの数よりも少なくとも2つ少ない場合、物理キー3b10及び物理キー3b1に文字を割り当てなくてもよい。なお、電子機器1は、第1キーユニット3aの物理キーに文字を割り当てる場合についても、第2キーユニット3bと同様に文字を割り当てることができる。
以上により、電子機器1は、第3キーユニット3cの物理キーに対する操作を検出すると、検出した物理キーに対応するQWERTY配列のうちの1行を第2キーユニット3bの物理キーに割り当てることができる。電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーに割り当てられたQWERTY配列の行を、音声によって利用者に通知することができる。その結果、利用者は、第3キーユニット3cを操作することにより、第2キーユニット3bの物理キーに割り当てられたQWERTY配列の行とキー配置を推測することができる。従って、電子機器1は、QWERTY配列のキーの位置をわかりやすくできるため、QWERTY配列のキーを用いた文字入力の操作性を向上させることができる。
図14は、実施形態に係る文字入力処理の他の一例を説明するための図である。図14を用いて、電子機器1の文字入力処理に関する制御の他の一例を説明する。
図14に示すステップS51では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS51として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する仮選択操作を検出すると、第2キーユニット3bの物理キーの各々に、「a」、「s」、「d」、「f」、「g」、「h」、「j」、「k」、「l」の文字を割り当てる。電子機器1は、QWERTY配列における第2の行を示す「asdfghjkl」の読み上げ音声M51を出力する。ステップS51に示す例では、電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーの各々に割り当てた文字を示す複数の補助画像を通知欄25に表示している。
ステップS52では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して決定操作を行っている。電子機器1は、ステップS52として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する決定操作を検出すると、第2キーユニット3bの物理キーの配列を確定する。ステップS52に示す例では、電子機器1は、通知欄25の表示を継続している。
ステップS53では、利用者は、第2キーユニット3bの物理キー3b5に対して仮選択操作を行っている。電子機器1は、ステップS53として、タッチスクリーン3dを介して、物理キー3b5に対する仮選択操作を検出すると、物理キー3b5に対応する出力を実行する。具体的には、電子機器1は、物理キー3b5に文字「h」が割り当てられているため、例えば「h」の読み上げ音声M52をスピーカ11から出力する。この場合、電子機器1は、物理キー3b5を仮選択状態とする。
ステップS54では、利用者は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して決定操作を行っている。電子機器1は、ステップS54として、タッチスクリーン3dを介して、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する決定操作を検出すると、第2キーユニット3bの物理キー3b5に割り当てられている文字「h」の入力を確定する。電子機器1は、画面20Bのテキスト表示領域21に文字「h」の入力データを表示する。
上記の実施形態では、電子機器1は、第3キーユニット3cの物理キー3c2に対する仮選択操作と決定操作を区別する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作と決定操作とを区別しなくてもよい。この場合、電子機器1は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作または決定操作のいずれかの操作を、第3キーユニット3cに対する操作として検出してもよい。また、電子機器1は、第2キーユニット3bの物理キーに対する操作に基づいて、決定操作であるか否かの判定をしてもよい。
図14に示す例では、電子機器1は、ステップS51として、利用者が第3キーユニット3cの物理キー3c2に対して仮選択操作を行い、その後、ステップS52として、利用者が当該物理キー3c2に対して決定操作を行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、ステップS52の物理キー3c2に対する決定操作を不要としてもよい。具体的には、電子機器1は、ステップS51として、タッチスクリーン3dを介して、物理キー3c2に対する操作を検出すると、画面20Bにおいて、第2キーユニット3bに配列の文字を割り当て、割り当てた文字を確定してもよい。すなわち、図14に示す例では、電子機器1は、ステップS52の処理を省略し、ステップS51からステップS53へ処理を進めてもよい。
図15は、実施形態に係る電子機器1による制御の他の一例の処理手順を示すフローチャートである。図15に示す処理手順は、コントローラ10が文字入力制御プログラム9Bを実行することによって実現される。図15に示す処理手順は、利用者によって文字入力が要求された状態でコントローラ10によって実行される処理である。
図15に示すように、電子機器1のコントローラ10は、タッチスクリーン3dの検出結果に基づいて、第3キーユニット3cに対する仮選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS301)。コントローラ10は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS301でNo)、処理を後述するステップS304に進める。コントローラ10は、第3キーユニット3cに対する仮選択操作を検出したと判定した場合(ステップS301でYes)、処理をステップS302に進める。
コントローラ10は、検出したキーに対応付けられた行の配列を第2キーユニット3bの物理キーに割り当てる(ステップS302)。例えば、コントローラ10は、設定データ9Zに基づいて、検出した第3キーユニット3cの物理キーに対応するキー配列データ9Cの行を特定する。コントローラ10は、特定したキー配列データ9Cの行の配列に基づいて第2キーユニット3bの物理キーの個数を特定し、当該第2キーユニット3bの物理キーの各々に対して文字を割り当てる。続いて、コントローラ10は、物理キーに対応する補助画像を表示する(ステップS303)。例えば、コントローラ10は、物理キーに対応する補助画像を画面2Bの通知欄25に表示させる。コントローラ10は、補助画像に表示させると、処理をステップS304に進める。
コントローラ10は、タッチスクリーン3dの検出結果に基づいて、第2キーユニット3bの物理キーに対する仮選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS304)。例えば、コントローラ10は、第2キーユニット3bの物理キーに対するタッチ、タップ等の操作を検出した場合、第2キーユニット3bの物理キーに対する仮選択操作を検出したと判定する。コントローラ10は、第2キーユニット3bの物理キーに対する仮選択操作を検出したと判定した場合(ステップS304でYes)、処理をステップS305に進める。
コントローラ10は、仮選択操作を検出した物理キーに対応する出力処理を実行する(ステップS305)。例えば、出力処理は、コントローラ10が仮選択操作を検出した第2キーユニット3bの物理キーに割り当てられている文字の読み上げ音声をスピーカ11から出力させる処理を含む。コントローラ10は、出力処理が終了すると、仮選択操作を検出した物理キーを仮選択状態に遷移させる(ステップS306)。
コントローラ10は、文字入力を終了するか否かを判定する(ステップS307)。例えば、コントローラ10は、文字入力の終了操作、終了タイミング等を検出した場合に、文字入力を終了すると判定する。コントローラ10は、文字入力を終了しないと判定した場合(ステップS307でNo)、処理を既に説明したステップS301に戻す。コントローラ10は、文字入力を終了すると判定した場合(ステップS307でYes)、処理をステップS308に進める。
コントローラ10は、入力データの保存処理を実行する(ステップS308)。例えば保存処理は、利用者が入力データの保存を希望する場合に、コントローラ10が入力データをストレージ9に記憶する処理を含む。例えば、保存処理は、利用者が入力データの保存を希望しない場合に、コントローラ10が入力データを消去する処理を含む。例えば、保存処理は、コントローラ10がディスプレイ2Aに表示している画面を消去させる処理を含む。コントローラ10は、保存処理の実行が終了すると、図15に示す処理手順を終了させる。
コントローラ10は、第2キーユニット3bの物理キーに対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS304でNo)、処理をステップS309に進める。コントローラ10は、タッチスクリーン3dの検出結果に基づいて、仮選択状態の物理キーに対する決定操作を検出したか否かを判定する(ステップS309)。例えば、コントローラ10は、仮選択状態の物理キーに対するロングタッチ等の操作、または第3キーユニット3cに対する押下、ロングタッチ等の操作を検出した場合、仮選択状態の物理キーに対する決定操作を検出したと判定する。コントローラ10は、仮選択状態の物理キーに対する決定操作を検出していないと判定した場合(ステップS309でNo)、処理を既に説明したステップS307に進める。コントローラ10は、仮選択状態の物理キーに対する決定操作を検出したと判定した場合(ステップS309でYes)、処理をステップS310に進める。
コントローラ10は、仮選択状態の物理キーに対応する文字の入力を確定する(ステップS310)。例えば、コントローラ10は、確定した文字を入力データとして一時的にストレージ9に記憶できる。例えば、コントローラ10は、文字「shift」が選択されている場合、確定した文字を変換できる。コントローラ10は、物理キーの仮選択状態を解除する(ステップS311)。コントローラ10は、キーの仮選択状態を解除すると、処理を既に説明したステップS307に進める。
上記の実施形態では、電子機器1は、利用者が第3キーユニット3cの物理キーに対する仮選択操作を行い、その後、第1キーユニット3aまたは第2キーユニット3bまたはソフトウェアキーに対する操作を検出した場合に、文字入力を受け付ける場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第3キーユニット3cの物理キーに対する仮選択操作によってQWERTY配列の行が選択された状態で、第3キーユニット3cに対する決定操作を検出した場合に、選択されたQWERTY配列の行の所定の文字の入力を受け付けてもよい。一例としては、電子機器1は、QWERTY配列の「q」の行が選択された状態で、第3キーユニット3cに対する決定操作を検出した場合に、当該行の先頭の「q」の文字の入力を受け付けてもよい。
本出願の開示する実施形態は、発明の要旨及び範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。さらに、本出願の開示する実施形態及びその変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
例えば、図1に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
図16及び図17は、電子機器が備える複数の物理キーの他の配置例を示す図である。電子機器1は、複数の物理キーをいくつかのグループに分けて配置してもよい。図16に示す例では、電子機器1は、物理キー3a3と物理キー3a4との間に空間1s1を設けるとともに、物理キー3a6と物理キー3a7との間に空間1s2を設ける。さらに、電子機器1は、物理キー3b3と物理キー3b4との間に空間1s3を設けるとともに、物理キー3b6と物理キー3b7との間に空間1s4を設ける。これにより、電子機器1は、第1キーユニット3aが備える複数の物理キー3a1〜3a10を、物理キー3a1〜3a3のグループと、物理キー3a4〜3a6のグループと、物理キー3a7〜3a10とに分けて配置するとともに、第2キーユニット3bが備える複数の物理キー3b1〜3b10を、物理キー3b1〜3b3のグループと、物理キー3b4〜3b6のグループと、物理キー3b7〜3b10とに分けて配置する。
図17に示す例では、電子機器1は、物理キー3a3と物理キー3a4との間に間仕切り60aを設けるとともに、物理キー3a6と物理キー3a7との間に間仕切り60bを設ける。さらに、電子機器1は、物理キー3b3と物理キー3b4との間に間仕切り60cを設けるとともに、物理キー3b6と物理キー3b7との間に間仕切り60dを設ける。これにより、電子機器1は、第1キーユニット3aが備える複数の物理キー3a1〜3a10を、物理キー3a1〜3a3のグループと、物理キー3a4〜3a6のグループと、物理キー3a7〜3a10のグループとに分けて配置するとともに、第2キーユニット3bが備える複数の物理キー3b1〜3b10を、物理キー3b1〜3b3のグループと、物理キー3b4〜3b6のグループと、物理キー3b7〜3b10のグループとに分けて配置する。
図18及び図19は、実施形態に係る電子機器1が備える物理キーの操作面に関する他の構造例を示す図である。電子機器1が備える複数の物理キーの中から物理キー3a1の操作面を例示する。図18に示す例では、電子機器1は、例えば、物理キー3a1の操作面(利用者が触れて操作する面)に点字パターンを表出させる6つの突起部70a〜70fを備える。突起部70a〜70fは、アクチュエーター等により表面に突出させること、及び内部に収納させることが可能な状態で設置される。6つの突起部70a〜70fは、出力される文字に合わせて突出する。物理キー3a1は、点字を読み取る場合の一般的な横方向の指の動きに合わせて、図18に示す例から90度回転した状態で設置さてもよい。
例えば、電子機器1は、突出部を備える複数の物理キーに、QWERTY配列の行を割り当てる場合、割り当てた配列の文字に対応した突出パターンで、複数の物理キーの突出部を突出させてもよい。一例としては、物理キー3a1にQWERTY配列の「p」の文字を割り当てる場合、電子機器1は、「p」の文字に合わせて、物理キー3a1の突出部70a、70b、70c、70dを突出させ、突出部70e、70fを突出させないように制御してもよい。その結果、利用者は、物理キー3a1の操作面を指で触れることにより、突出部70a、70b、70c、70dが突出していることを認識することで、物理キー3a1に文字の「p」が割り当てられていることを認識できる。例えば、電子機器1は、複数の物理キーにQWERTY配列の異なる行を割り当てた場合、新たに割り当てた文字に対応した突出パターンで、複数の物理キーの突出部を突出させてもよい。
図19に示す例では、電子機器1は、物理キー3a1の操作面を2つの領域80a及び領域80bに分けるように、物理キー3a1の長手方向に平行な線状の間仕切り90を物理キー3a1の操作面に設ける。図19に示す物理キー3a1では、電子機器1は、物理キー3a1の操作面の2つの領域80a及び領域80bのうち、どちらの領域にタッチが検出されたかによって、処理内容を変更することができる。
図20を用いて、電子機器1の機能構成の他の例を説明する。図20は、実施形態に係る電子機器の機能構成の他の例を示す図である。上記の実施形態では、電子機器1は、物理キーユニット3を内部に備える例を説明した(図1参照)が、物理キーユニット3を外付け可能な個別のユニットとして構成することもできる。図20に示すように、電子機器1は、通信ユニット6を介して、外付け物理キーユニット100と通信可能な状態で接続する。外付け物理キーユニット100は、例えば、通信ユニット101、メモリ102、物理キーユニット103、及びマイコン104を備える。物理キーユニット103は、第1キーユニット103a、第2キーユニット103b、第3キーユニット103c、及びタッチスクリーン103dを有する。電子機器1は、通信ユニット6を介して、外付け物理キーユニット100に対する利用者の操作の情報を受信し、上記の実施形態と同様の処理を実行できる。
図21〜図28は、実施形態に係る電子機器の他の構造例を示す図である。図21及び図22に示すように、電子機器1は、筐体1hの側面に、複数の物理キー3c1〜3c3を配置した構造であってもよい。この場合、電子機器1は、複数の物理キー3c1〜3c3によってQWERTY配列の行を選択させ、選択された行の配列を複数のソフトウェアキーとしてタッチスクリーンディスプレイ2に表示することで実現できる。
図23に示すように、電子機器1は、利用者の操作面に複数の物理キーのみを配置した構造であってもよい。この場合、電子機器1は、複数の物理キー3a1〜3a10のいずれかのキーよってQWERTY配列の行を選択させ、選択された行の文字を複数の物理キー3b1〜3b10に割り当てることで実現できる。
図24に示すように、電子機器1は、利用者の操作面にタッチスクリーン2B及び複数の物理キーのみを配置した構造であってもよい。また、図25に示すように、電子機器1は、利用者の操作面に複数の物理キー及びテンキー200のみを配置した構造であってもよい。図24及び図25に示す例では、電子機器1は、第1キーユニット3aまたは第2キーユニット3bと、第3キーユニット3cとを用いて、QWERTY配列のキーボードを実現できる。図24及び図25に示す例では、電子機器1は、ディスプレイ2Aを含まなくてもよい。
図26及び図27に示すように、電子機器1は、略円形状の形態をなし、内部にタッチスクリーンディスプレイ2を配置するとともに、構造体の外周部に物理キー3c1〜3c3を配置した構造体であってもよい。この場合、電子機器1は、複数の物理キー3c1〜3c3によってQWERTY配列の行を選択させ、選択された行の配列を複数のソフトウェアキーとしてタッチスクリーンディスプレイ2に表示することで実現できる。
図28に示すように、電子機器1は、略円柱状の形態をなし、上面にタッチスクリーンディスプレイ2を配置するとともに、構造体の外周部に物理キー3c1〜3c3を配置し、さらに、構造体の側面に複数の物理キー3a1〜3a10及び3b1〜3b10を配置した構造体であってもよい。この場合、電子機器1は、第1キーユニット3aまたは第2キーユニット3bと、第3キーユニット3cとを用いて、QWERTY配列のキーボードを実現できる。あるいは、電子機器1は、複数の物理キー3a1〜3a10のいずれかのキーによってQWERTY配列の行を選択させ、選択された行の文字を複数の物理キー3b1〜3b10に割り当てることで実現できる。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。