JP2020009105A - 医用情報処理装置、医用情報処理システム、及び医用情報処理プログラム - Google Patents

医用情報処理装置、医用情報処理システム、及び医用情報処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 診療情報統合ビューアが実装される医用端末において、ユーザビリティを担保しつつ診療情報に基づく診療画像に含まれる個人情報を匿名化すること。【解決手段】 実施形態によれば、医用情報処理装置は、被検体情報取得部と、決定部と、匿名化処理部と、制御部とを有する。被検体情報取得部は、表示対象となる画像の取得元である被検体を特定し、前記被検体に関する被検体情報を取得する。決定部は、前記画像の画像種別に応じて匿名化処理の処理方法を決定する。匿名化処理部は、被検体情報を使用して前記画像に付される匿名化対象を認識し、前記決定された処理方法に対応する匿名化処理を前記画像に施す。制御部は、前記匿名化処理が施された画像を表示部に表示させるよう制御する。【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、医用情報処理装置、医用情報処理システム、及び医用情報処理プログラムに関する。
患者の診療情報を統合的に観察することが可能な診療情報統合ビューアが実装されている医用端末では、医師等のユーザは、医用端末に表示されている患者の診療情報を統合的に観察し、患者の診断及び治療等を行うことが可能である。患者の診療情報には、例えば、医用画像を表す医用画像データ、及び医用画像の読影により作成されるレポート情報等様々な種類の情報が含まれている。
ここで、患者の診療情報に含まれる医用画像データ、及びレポート情報には、例えば、院外には開示すべきでない患者個人を特定可能な個人情報、例えば医師名、患者ID、病院名及び受付番号の組合せ、並びに患者氏名、及び生年月日等を含む場合がある。この個人情報が医用端末に表示され、院外の関係者に見られてしまった場合、セキュリティの観点から問題である。一方、セキュリティ確保のために診療情報に含まれる個人情報を匿名化するのに、ユーザが何等かの操作をしなければならない等ユーザビリティが犠牲となるのはユーザにとって好ましくない。また、タブレット端末等を利用したアクセスの簡便さを匿名化処理により損なわないようにする必要がある。
特開2008−295928号公報
本発明が解決しようとする課題は、診療情報統合ビューアが実装される医用端末において、ユーザビリティを担保しつつ診療情報に基づく診療画像に含まれる個人情報を匿名化することにある。
実施形態によれば、医用情報処理装置は、被検体情報取得部と、決定部と、匿名化処理部と、制御部とを有する。被検体情報取得部は、表示対象となる画像の取得元である被検体を特定し、前記被検体に関する被検体情報を取得する。決定部は、前記画像の画像種別に応じて匿名化処理の処理方法を決定する。匿名化処理部は、被検体情報を使用して前記画像に付される匿名化対象を認識し、前記決定された処理方法に対応する匿名化処理を前記画像に施す。制御部は、前記匿名化処理が施された画像を表示部に表示させるよう制御する。
図1は、第1の実施形態に係る医用端末、及び医用サーバが含まれる医療情報システムを表すブロック図である。 図2は、図1に示される医用端末の機能構成を示すブロック図である。 図3は、図1に示される医用サーバの機能構成を示すブロック図である。 図4は、図2に示される医用端末が備える処理回路が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、図3に示される医用サーバが備える処理回路が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、図2に示される医用端末のディスプレイに表示される診療画面を示す図である。 図7は、図2に示される医用端末のディスプレイに表示されるレイアウト変更後の診療画面を示す図である。 図8は、変形例に係る医用サーバが備える処理回路が匿名化処理を実行する流れを示すフローチャートである。 図9は、第2の実施形態に係る医用端末、及び医用サーバが含まれる医療情報システムを表すブロック図である。 図10は、図9に示される医用端末の機能構成を示すブロック図である。 図11は、図10に示される医用端末が備える処理回路が匿名化処理を実行する流れを示すフローチャートである。 図12は、他の実施形態において、図2に示される医用端末のディスプレイに表示される匿名化処理前の診療画面を示す図である。 図13は、他の実施形態において、図2に示される医用端末のディスプレイに表示される匿名化処理後の出力用の診療画面を示す図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る医用端末1、及び医用サーバ2が利用される環境の例を表すブロック図である。図1に示される医用端末1、及び医用サーバ2は、例えば、医用端末1がクライアント、医用サーバ2がサーバとして機能するクライアントサーバシステムを構成する。図1に示される医用端末1は、例えば、医療情報を統合的に観察することが可能な装置である。医用端末1には、例えば統合ビューアが実装されている。統合ビューアは医療情報を統合的にユーザに提示するアプリケーションである。統合ビューアは、Webアプリケーション、ファットクライアントアプリケーション、又は、シンクライアントアプリケーション等、いずれの実装形態を採用しても良い。図1に示される医用サーバ2は、医用端末1からの処理要求を受け付けて、受け付けた処理要求に対応する処理を実行する装置である。医用サーバ2には、医用端末1に実装された統合ビューアに対応する所定のサーバアプリケーションが実装されている。また、医用サーバ2は、特許請求の範囲に記載の医用情報処理装置の一例である。また、医用端末1、及び医用サーバ2は、特許請求の範囲に記載の医用情報処理システムの一例である。
医用端末1、及び医用サーバ2は、例えば、図1に示される医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication Systems)3、電子カルテシステム4、及びVNA(Vendor Neutral Archive)システム5と、LAN(Local Area Network)等の病院内ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
図1に示されるPACS3は、種々の医用画像ファイルを管理する。医用画像ファイルは、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した形式のファイルである。この医用画像ファイルは、DICOMデータと換言してもよい。医用画像ファイルは、患者を撮影等することにより検査を実施する医用画像診断装置により、検査の結果生成される医用画像を表す医用画像データに基づいて生成される。なお、医用画像診断装置は、例えばX線コンピュータ断層撮影装置、X線診断装置、磁気共鳴イメージング装置、核医学診断装置、及び超音波診断装置等を含む。
医用画像ファイルは、例えば、医用画像データ、及び、当該医用画像データを分類し、かつ、当該医用画像データの出自等を表す付帯情報を含む。医用画像ファイルにおける付帯情報には、例えば、検査UID、シリーズUID、患者ID、患者氏名、生年月日、モダリティコード、シリーズNO.、及びシリーズ記述等の医用画像を特定するための情報が含まれる。検査UIDは、検査を一意に特定可能な識別子である。シリーズUIDは、例えば撮影部位毎又は撮影条件毎に取得される、一連の画像群を一意に特定可能な識別子である。患者IDは、患者毎に付与され、例えば1つの病院内で患者を一意に特定するための識別子である。患者氏名は、患者IDに対応する患者の氏名を表す。生年月日は、患者IDに対応する患者の生年月日を表す。モダリティコードは、モダリティ種別を特定するための識別子であり、例えば「CT」、「MR」、及び「US」等が規定されている。「CT」、「MR」、及び「US」は、それぞれX線コンピュータ断層撮影装置、磁気共鳴イメージング装置、及び超音波診断装置で撮影された医用画像であることを意味する。シリーズNO.は、例えば撮影部位毎又は撮影条件毎に取得される、一連の画像群を一意に特定可能な識別子である。シリーズNO.は、例えば医療施設毎に規定される。シリーズ記述は、検査技師が検査時(撮影時)に医師に伝えておくべき特記事項がある場合にその内容を表すものである。
PACS3は、例えば、種々の医用画像診断装置から送信された医用画像ファイル等を記憶する。
図1に示される電子カルテシステム4は、例えば、電子カルテに関する情報を管理する。電子カルテに関する情報には、例えば、患者情報及び診療情報が含まれる。患者情報は、患者固有の情報であり、例えば、患者ID、患者氏名、生年月日、性別、及び年齢等を含む。
診療情報は、診療の過程で、患者の身体状況、病状、及び治療等について、医療従事者が知り得た情報である。診療情報は、例えば、画像情報、検査履歴情報、心電図情報、バイタルサイン情報、薬歴情報、レポート情報、カルテ記載情報、及び看護記録情報等を含む。画像情報は、例えば、患者を撮影等することにより取得された医用画像の所在を表す情報である。画像情報には、例えば、検査が実施された結果医用画像診断装置により生成される医用画像ファイルの所在を表す情報が含まれる。検査履歴情報は、例えば、患者に対して検体検査、及び細菌検査等が行われた結果取得される検査結果の履歴を表す情報である。心電図情報は、例えば、患者から計測された心電図波形に関する情報である。バイタルサイン情報は、例えば、患者の生命に関わる基本的な情報である。バイタルサイン情報には、例えば、脈拍数、呼吸数、体温、血圧、及び意識レベル等が含まれる。薬歴情報は、例えば、患者に投与された薬剤の量の履歴を示す情報である。レポート情報は、例えば、診療科の診療医からの検査依頼に対して、放射線科の読影医がX線画像、CT画像、MRI画像、及び超音波画像等の医用画像を読影し、患者の状態及び疾患についてまとめた情報である。レポート情報には、例えば、読影医がPACS3に記憶された医用画像ファイルを参照して作成された読影レポートを表す読影レポート情報が含まれる。レポート情報には、例えば、読影対象となる医用画像ファイルに対応する患者の患者ID、患者氏名、生年月日を表す情報が含まれる。カルテ記載情報は、例えば、診療医等により電子カルテに入力された情報である。カルテ記載情報には、例えば、入院時の診療記録、患者の病歴、及び薬の処方履歴等が含まれる。
看護記録情報は、例えば、看護師等により電子カルテに入力された情報である。看護記録情報には、入院時の看護記録等が含まれる。
図1に示されるVNAシステム5は、異なるメーカー製のPACSに保管されている医用画像ファイル、及び各臨床部門システムで管理されている多様な診療情報を一元的に管理する統合アーカイブシステムである。VNAシステム5は、例えば、PACS3に記憶されている医用画像ファイルを定期的に取得し、VNAシステム5が備えるメモリに記憶する。また、VNAシステム5は、例えば、電子カルテシステム4に記憶されている電子カルテに関する情報を定期的に取得し、VNAシステム5が備えるメモリに記憶する。
次に、本実施形態に係る医用端末1、及び医用サーバ2の詳細について図2、及び図3を参照しながら説明する。図2は、図1に示される医用端末1の機能構成を示すブロック図である。図3は、図1に示される医用サーバ2の機能構成を示すブロック図である。
図2に示される医用端末1は、処理回路11、入力インターフェース12、ディスプレイ13、メモリ14、及び通信インターフェース15を有する。処理回路11、入力インターフェース12、ディスプレイ13、メモリ14、及び通信インターフェース15は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
処理回路11は、医用端末1の中枢として機能するプロセッサである。処理回路11は、例えばメモリ14等に記憶されている制御プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現する。
入力インターフェース12は、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパネル等により実現される。入力インターフェース12は、例えば、操作者からの表示指示を受け付ける。入力インターフェース12は、操作者からの表示指示を電気信号へ変換し、電気信号を処理回路へ出力する。
ディスプレイ13は、ユーザが各種業務を遂行するため種々の情報を表示する。ディスプレイとして13は、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。また、ディスプレイ13は、特許請求の範囲に記載の表示部の一例である。
メモリ14は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、メモリ14は、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。メモリ14は、例えば、処理回路11が実行する種々の制御プログラムを記憶している。
通信インターフェース15は、病院内ネットワークを介して接続された医用サーバ2、PACS3、電子カルテシステム4、及びVNAシステム5との間でデータ通信を行う。医用サーバ2、PACS3、電子カルテシステム4、及びVNAシステム5との通信の規格は、如何なる規格であっても良いが、例えば、HL7、DICOM、又はその両方等が挙げられる。
本実施形態に係る処理回路11は、取得機能111、及び表示制御機能113を有する。
取得機能111は、例えば、ディスプレイ13に表示されている診療画面を表す診療画面データを取得する機能である。取得機能111の実行により処理回路11は、例えば、ディスプレイ13に表示されている診療画面を表す診療画面データを取得する。診療画面データには、例えば、診療情報に基づく診療画像を表す診療画像データが少なくとも1つ含まれている。また、診療画面データには、例えば、診療画面のレイアウトを表すレイアウト情報が含まれている。処理回路11は、取得した診療画面データを、通信インターフェース15を介して、医用サーバ2へ送信する。
表示制御機能113は、各種診療情報に基づく診療画像を表示する機能である。表示制御機能113の実行により処理回路11は、例えば、後述する医用サーバ2から送信された匿名化処理の実行結果に基づいて、各種診療情報に基づく診療画像を、診療情報毎にディスプレイ13に表示する。また、処理回路11は、例えば、各種診療情報に基づく診療画像を表示した後、入力インターフェース12を介して各種表示要求を受け付ける。処理回路11は、受け付けた各種表示要求に応じて、表示制御に関する各種機能を実行する。
取得機能111、及び表示制御機能113は、制御プログラムとして組み込まれていてもよいし、処理回路11自体に各機能を実行可能な専用のハードウェア回路が組み込まれていてもよい。
第1の実施形態に係る医用サーバ2は、例えば、医用端末1からの指示に応じ、医用端末1のディスプレイに表示されている診療画面に含まれる各種画像に対する匿名化処理を実行する。図3は、図1に示される医用サーバ2の機能構成を示すブロック図である。図3に示される医用サーバ2は、通信インターフェース21、メモリ22、及び処理回路23を有する。
通信インターフェース21は、図1に示されるネットワーク等を介して接続された医用端末1、PACS3、電子カルテシステム4、及びVNAシステム5等の外部装置との間でデータ通信を行う。
メモリ22は、種々の情報を記憶するHDD、SSD、及び集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、メモリ22は、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。メモリ22は、例えば、医用画像ファイル、及び診療情報等を記憶する。
処理回路23は、医用サーバ2の中枢として機能するプロセッサである。また、処理回路23は、メモリ22から読み出した動作プログラムを実行することで、図3に示される各種機能を実現する。具体的には、処理回路23は、取得機能231、決定機能232、及び匿名化処理機能233を有する。
取得機能231は、医用サーバ2から受信した診療画面データから、当該診療画面データに基づく診療画面に含まれる各診療画像に対応する画像関連情報を取得する機能である。取得機能231の実行により処理回路23は、例えば、医用サーバ2から受信した診療画面データに含まれるレイアウト情報を参照し、当該診療画面データに基づく診療画面に含まれる各診療画像に対応する画像関連情報を取得する。画像関連情報には、例えば、当該診療画像を管理するデータの形式を表すデータフォーマット、並びに、当該診療画像データの所在を表す情報等が含まれている。
また、処理回路23は、匿名化処理に用いるために、表示対象となる画像の取得元である被検体を特定可能な被検体情報を取得する。処理回路23は、例えば、被検体情報を電子カルテシステム4又はVNAシステム5から取得する。
決定機能232は、例えば、医用サーバ2から受信した診療画面データに基づく診療画面に含まれる各種画像の種類を表す画像種別を認識し、認識した画像種別に応じて匿名化処理の処理方法を決定する機能である。決定機能232の実行により処理回路23は、例えば、取得機能231により取得された画像関連情報に含まれるデータフォーマットを参照し、当該画像種別を認識する。データフォーマットは、例えば、ファイルの拡張子等で表される。データフォーマットは、例えば、第1の形式と、第2の形式とが含まれる。第1の形式は、例えば、診療画像を表す診療画像データが、当該診療画像データに付帯する付帯情報を有し、当該付帯情報に個人情報が含まれるデータの形式を表す。付帯情報は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)タグ、XML(Extensible Markup Language)タグ、及びDICOMタグ等で表され、その内容が識別可能である。個人情報は、例えば、院外には開示すべきでない患者個人を特定可能な情報である。個人情報には、例えば医師名、患者ID、患者氏名、生年月日、担当医師名、並びに、病院名及び受付番号の組合せ等が含まれる。
第2の形式は、例えば、診療画像を表す診療画像データ自体に個人情報が埋め込まれているデータの形式を表す。
第1の形式に属するデータの例としては、DICOM規格に準拠した形式のDICOMデータ、及び患者の生体情報等を時系列の経時グラフで表示する形式のグラフデータ等が挙げられる。
第2の形式に属するデータの例としては、PDF(Portable Document Format)データ、JPEG(Joint Photographic Experts Group)データ、MPEG(Moving Picture Experts Group)データ、及び診療医により作成された診療レポートを表すレポートデータ等が挙げられる。
処理回路11は、例えば、データフォーマットが第1の形式に属するものであった場合、例えば非表示処理により匿名化処理を実行すると決定する。非表示処理とは、例えば、画像を表すデータに含まれる表示対象として認識される要素のうち個人情報を表す要素を表示対象から外すことである。非表示処理は、例えば、付帯情報に含まれる表示対象となる項目に対する表示設定のON/OFFの切替により、統合ビューアに含まれる非表示機能を用いて実現される。このように、第1の形式に属するデータは、付帯情報に含まれている個人情報が容易に識別可能であるため、非表示機能により個人情報の匿名化が可能となる。
また、処理回路11は、例えば、データフォーマットが第2の形式に属するものであった場合、例えばマスク処理により匿名化処理を実行すると決定する。マスク処理とは、例えば、処理対象となる画像データに基づく画像に埋め込まれた個人情報が含まれる領域が隠れるように画像処理を行うことである。具体的には、例えば、処理対象となる診療画像データに基づく診療画像の所定の領域に含まれる個人情報が隠れるように、当該領域に対して所定のビット演算処理を施すことである。このように、第2の形式に属するデータは、個人情報が診療画像データに直接埋め込まれているため、診療画像の所定の領域に含まれる個人情報をマスク処理する必要がある。
匿名化処理機能233は、決定機能232により決定された匿名化処理の方法に従い、匿名化処理を実行する機能である。匿名化処理機能233が実行されると、処理回路23は、決定された匿名化処理の方法に応じた匿名化処理に係る匿名化処理プログラムをメモリ22から読み出す。処理回路23は、読み出した匿名化処理プログラムを実行することにより、決定された匿名化処理の方法に応じた匿名化処理を実行する。例えば、処理回路23は、決定された匿名化処理の方法に応じ、医用端末1から受信した診療画面データに基づく診療画面に含まれる各画像について匿名化処理を実行する。処理回路23は、匿名化処理の実行結果を、通信インターフェース21を介し、医用端末1へ送信する。
以上のように構成された医用端末1、及び医用サーバ2が匿名化処理を実行する動作を、図4、及び図5に示される処理手順に従い説明する。
以下の説明では、医用端末1のディスプレイ13に表示される診療画面には、特定の患者に関する各種診療情報に基づく診療画像が表示されるものとする。また、医用端末1のディスプレイ13に表示される診療画面を表す診療画面データには、6つの画像に関する各種データが含まれているものとする。また、診療画面データは、例えば、所定の表示指示に基づいて予め医用サーバ2により生成され、医用端末1に送信されているものとする。
具体的には、医用端末1のディスプレイ13に表示される診療画面を表す診療画面データには、第1の形式に属するデータとして、DICOMデータが2つ、ECG(Electrocardiogram)の取得結果を時系列のグラフで表すECGグラフデータ、及び血糖値の取得結果を時系列のグラフで表す血糖値グラフデータが含まれているものとする。DICOMデータは、例えば、画像情報に基づいて図1に示されるPACS4、又は、VNAシステム5から取得されるデータである。ECGグラフデータは、例えば心電図情報に基づいて取得されるデータである。血糖値グラフデータは、例えばバイタルサイン情報に基づいて取得されるデータである。
また、医用端末1のディスプレイ13に表示される診療画面を表す診療画面データには、第2の形式に属するデータとして、JPEG形式の画像を表すJPEGデータ、及びレポート画像を表すレポートデータが含まれているものとする。JPEGデータは、例えば、画像情報に基づいて取得されるデータである。レポートデータは、例えば、レポート情報に基づいて取得されるデータである。
診療画面データに含まれる2つのDICOMデータは、患者氏名、及び生年月日を含んでおり、この患者氏名、及び生年月日の初期表示設定がON、すなわちDICOMデータに基づくDICOM画像とともに表示される設定になっているものとする。
また、診療画面データに含まれるECGグラフデータは、患者氏名、及び生年月日を含んでいるが、この患者氏名、及び生年月日の初期表示設定がOFF、すなわちECGグラフデータに基づくECGグラフとともに表示されない設定になっているものとする。
また、診療画面データに含まれる血糖値グラフデータは、患者氏名、及び生年月日を含んでおり、この患者氏名、及び生年月日の初期表示設定がON、すなわち血糖値グラフデータに基づく血糖値グラフとともに表示される設定になっているものとする。
診療画面データに含まれるJPEGデータには、患者氏名、及び生年月日を表す情報が埋め込まれているものとする。また、診療画面データに含まれるレポートデータには、患者氏名、及び生年月日を表す情報が埋め込まれているものとする。
そして、各データのデータフォーマットを表す拡張子は以下のとおりとする。すなわち、例えば、DICOMデータの拡張子は「.dcm」、ECGグラフデータの拡張子は「.ecg」、血統値グラフデータの拡張子は「.graph」、レポートデータの拡張子は「.report」、JPEGデータの拡張子は「.jpeg」であるものとする。さらに、処理回路23は、各データの拡張子と、匿名化処理の方法との対応関係を表す対応情報を予め取得しているものとする。このとき、対応情報は、例えば、「.dcm」、「.ecg」、及び「.graph」の拡張子のデータは、非表示処理による匿名化処理がされることを表しているものとする。また、対応情報は、例えば、「.jpeg」、及び「.report」の拡張子のデータは、マスク処理による匿名化処理がされることを表しているものとする。
また、処理回路23は、取得機能231を実行し、被検体情報を予め取得しているものとする。処理回路23は、例えば、医用端末1から送信される表示対象となる各画像の表示指示をトリガとして、被検体情報を電子カルテシステム4又はVNAシステム5から取得する。このとき、表示指示には、例えば、ユーザにより指定された特定の被検体を示す情報が含まれている。被検体情報には、その項目として、例えば、患者ID、患者氏名、及び生年月日等が含まれる。予め取得された被検体情報には、JPEGデータに埋め込まれている患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列と同一の患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列がそれぞれ含まれているものとする。同一となる文字列の具体例は、例えば、患者氏名「山田 太郎」、生年月日「2010/4/30」である。また、予め取得された被検体情報には、レポートデータに埋め込まれている患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列と同一の患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列がそれぞれ含まれているものとする。同一となる文字列の具体例は、例えば、患者氏名「山田 太郎」、生年月日「2010/4/30」である。なお、本実施形態では、ディスプレイ13には同一患者に関する診療情報が表示されるため、JPEGデータに埋め込まれている患者氏名、及び生年月日と、レポートデータに埋め込まれている患者氏名、及び生年月日とは同一となる。
図4は、図2に示される医用端末1が備える処理回路11が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図4において、処理回路11は、例えば、入力インターフェース12を介して匿名化処理の実行指示を受け付けると、ディスプレイ13に表示されている診療画面を表す診療画面データを取得する(ステップSA1)。診療画面データは、例えば、処理回路11が内蔵するビデオメモリ等に保持されている。
処理回路11は、取得した診療画面データを、例えば通信インターフェース15を介して医用サーバ2へ送信する(ステップSA2)。このとき、医用サーバ2は、医用端末1から送信される診療画面データに基づいて、各種匿名化処理を実行する。
図5は、図3に示される医用サーバ2が備える処理回路23が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図5において、処理回路23は、例えば、通信インターフェース21を介して医用端末1から診療画面データを受信する(ステップSB1)。このとき、診療画面データには、2つのDICOMデータ、ECGグラフデータ、血糖値グラフデータ、JPEGデータ、及びレポートデータが含まれている。
処理回路23は、医用サーバ2から受信した診療画面データに含まれるレイアウト情報を参照し、当該診療画面データに基づく診療画面に含まれる各画像に対応する画像関連情報を取得する(ステップSB2)。これにより、6つの画像、具体的には、2つのDICOM画像、ECGグラフ、血糖値グラフ、JPEG画像、及びレポート画像に対応する画像関連情報が取得される。
処理回路23は、6つの画像に関する画像関連情報を取得した後、一の表示対象の画像に係る画像関連情報を読み出す(ステップSB3)。以下の説明では、2つのDICOM画像、ECGグラフ、血糖値グラフ、JPEG画像、及びレポート画像の順で匿名化処理が実行されるものとする。このとき、処理回路23は、まず、1つ目のDICOM画像に対応する画像関連情報を読み出す。
処理回路23は、対応情報、及び読み出したDICOM画像に対応する画像関連情報に含まれるデータフォーマットを参照し、当該画像に対して非表示処理を実行することが可能か否か判定する(ステップSB4)。
処理回路23は、例えば、読み出した画像関連情報に含まれるデータフォーマットを表す拡張子が「.dcm」であるため、非表示処理を実行することが可能であると判定し、非表示処理により匿名化処理を実行すると決定する(ステップSB4のYes)。そして、処理回路23は、取得した被検体情報を使用し、当該画像に対する非表示処理を実行する(ステップSB8)。具体的には、処理回路23は、被検体情報に含まれる患者氏名、及び生年月日を検索キーとして、DICOMタグに含まれる患者氏名、及び生年月日を特定する。処理回路23は、例えば、特定した患者氏名に関する表示設定、及び生年月日に関する表示設定を参照する。そして、処理回路23は、患者氏名に関する表示設定、及び生年月日に関する表示設定をそれぞれONからOFFに変更する。当該設定は、例えば、ステップSB1において医用端末1から受信した診療画面データに対して反映される。
処理回路23は、読み出した画像関連情報に対応するDICOM画像について非表示処理を実行すると、受信した診療画面データに基づく診療画面において他に表示対象となる画像があるか否か判定する(ステップSB9)。すなわち、処理回路23は、ステップSB2において取得した画像関連情報のうち、読み出していないものが他にあるか否か判定する。
処理回路23は、読み出していない画像関連情報が他に5つあるため、他に表示対象となる画像があると判定し(ステップSB9のYes)、再び、一の表示対象の画像に係る画像関連情報を読み出す(ステップSB3)。このとき、処理回路23は、2つ目のDICOM画像に対応する画像関連情報を読み出す。
処理回路23は、1つ目のDICOM画像についての処理と同様に、2つ目のDICOM画像に対してステップSB4、及びステップSB8を実行する。
処理回路23は、2つ目のDICOM画像についてステップSB8の非表示処理を実行すると、受信した診療画面データに基づく診療画面において他に表示対象となる画像があるか否か判定する(ステップSB9)。
処理回路23は、読み出していない画像関連情報が他に4つあるため、他に表示対象となる画像があると判定し(ステップSB9のYes)、再び、一の表示対象の画像に係る画像関連情報を読み出す(ステップSB3)。このとき、処理回路23は、ECGグラフに対応する画像関連情報を読み出す。
処理回路23は、対応情報、及び読み出したECGグラフに対応する画像関連情報に含まれるデータフォーマットを参照し、当該画像に対して非表示処理を実行することが可能か否か判定する(ステップSB4)。
処理回路23は、例えば、読み出した画像関連情報に含まれるデータフォーマットを表す拡張子が「.ecg」であるため、非表示処理を実行することが可能であると判定し(ステップSB4のYes)、取得した被検体情報を使用し、当該画像に対する非表示処理を実行する(ステップSB8)。具体的には、処理回路23は、被検体情報に含まれる患者氏名、及び生年月日を検索キーとして、読み出した画像関連情報に含まれるXMLタグに含まれる患者氏名、及び生年月日を特定する。処理回路23は、例えば、特定した患者氏名に関する表示設定、及び生年月日に関する表示設定を参照する。このとき、診療画面データに含まれるECGグラフデータは、患者氏名、及び生年月日を含んでいるが、この患者氏名、及び生年月日の初期表示設定がOFFになっているため、処理回路23は、表示設定を変更しない。これにより、ECGグラフについての非表示処理の実行は終了する。
処理回路23は、読み出した画像関連情報に対応するECGグラフについて非表示処理を実行すると、受信した診療画面データに基づく診療画面において他に表示対象となる画像があるか否か判定する(ステップSB9)。
処理回路23は、読み出していない画像関連情報が他に3つあるため、他に表示対象となる画像があると判定し(ステップSB9のYes)、再び、一の表示対象の画像に係る画像関連情報を読み出す(ステップSB3)。このとき、処理回路23は、血糖値グラフに対応する画像関連情報を読み出す。
処理回路23は、対応情報、及び読み出した血糖値グラフに対応する画像関連情報に含まれるデータフォーマットを参照し、当該画像に対して非表示処理を実行することが可能か否か判定する(ステップSB4)。
処理回路23は、例えば、読み出した画像関連情報に含まれるデータフォーマットを表す拡張子が「.graph」であるため、非表示処理を実行することが可能であると判定し(ステップSB4のYes)、取得した被検体情報を使用し、当該画像に対する非表示処理を実行する(ステップSB8)。具体的には、処理回路23は、被検体情報に含まれる患者氏名、及び生年月日を検索キーとして、読み出した画像関連情報に含まれるXMLタグに含まれる患者氏名、及び生年月日を特定する。処理回路23は、例えば、特定した患者氏名に関する表示設定、及び生年月日に関する表示設定を参照する。そして、処理回路23は、患者氏名に関する表示設定、及び生年月日に関する表示設定をそれぞれONからOFFに変更する。
処理回路23は、読み出した画像関連情報に対応する血糖値グラフについて非表示処理を実行すると、受信した診療画面データに基づく診療画面において他に表示対象となる画像があるか否か判定する(ステップSB9)。
処理回路23は、読み出していない画像関連情報が他に2つあるため、他に表示対象となる画像があると判定し(ステップSB9のYes)、再び、一の表示対象の画像に係る画像関連情報を読み出す(ステップSB3)。このとき、処理回路23は、JPEG画像に対応する画像関連情報を読み出す。
処理回路23は、対応情報、及び読み出したJPEG画像に対応する画像関連情報に含まれるデータフォーマットを参照し、当該画像に対して非表示処理を実行することが可能か否か判定する(ステップSB4)。
処理回路23は、例えば、読み出した画像関連情報に含まれるデータフォーマットを表す拡張子が「.jpeg」であるため、非表示処理を実行することが可能でないと判定し、マスク処理により匿名化処理を実行すると決定する(ステップSB4のNo)。そして、処理回路23は、JPEG画像に対するマスク処理を実行する。
まず、処理回路23は、予め取得した被検体情報を使用し、マスク処理の対象となるJPEG画像において、匿名化対象を探索する(ステップSB5)。例えば、処理回路23は、OCR(Optical character recognition)技術を用いて、JPEG画像を画像認識することにより、匿名化対象となる文字列を探索する。具体的には、処理回路23は、被検体情報に含まれる文字列と、JPEG画像を画像認識した結果取得される文字列とを比較する。処理回路23は、例えば、比較対象となる文字列が一致した場合、当該JPEG画像を画像認識した結果取得される文字列を匿名化対象として認識する。処理回路23は、被検体情報に含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が、JPEGデータに埋め込まれている患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列と一致するため、当該患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を匿名化対象として認識する。このように、被検体情報を使用することにより、OCR技術を用いて画像認識した結果取得される文字列のうち、匿名化対象を必要十分なものに絞り込むことが可能となる。
続いて、処理回路23は、認識した匿名化対象を含む隠すべき領域(以下、匿名化領域と称する)を示す座標の範囲を特定する(ステップSB6)。座標は、例えば、JPEG画像の表示領域の所定の位置を基準とする相対座標で表される。処理回路23は、特定した匿名化領域を示す座標の範囲を、例えばメモリ22に記憶する。
処理回路23は、JPEG画像の表示領域のうち、ステップSB6で特定した座標の範囲についてマスク処理を実行する(ステップSB7)。具体的には、処理回路23は、JPEG画像の表示領域のうち、ステップSB6で特定した座標の範囲が隠れるように、例えばJPEG画像を表すJPEGデータに対して所定のビット演算処理を実行する。
処理回路23は、読み出した画像関連情報に対応するJPEG画像についてマスク処理を実行すると、受信した診療画面データに基づく診療画面において他に表示対象となる画像があるか否か判定する(ステップSB9)。
処理回路23は、読み出していない画像関連情報が他に1つあるため、他に表示対象となる画像があると判定し(ステップSB9のYes)、再び、一の表示対象の画像に係る画像関連情報を読み出す(ステップSB3)。このとき、処理回路23は、診療レポートの内容を表すレポート画像に対応する画像関連情報を読み出す。
処理回路23は、対応情報、及び読み出したレポート画像に対応する画像関連情報に含まれるデータフォーマットを参照し、当該画像に対して非表示処理を実行することが可能か否か判定する(ステップSB4)。
処理回路23は、例えば、読み出した画像関連情報に含まれるデータフォーマットを表す拡張子が「.report」であるため、非表示処理を実行することが可能でないと判定し(ステップSB4のNo)、診療レポートに対するマスク処理を実行する。
まず、処理回路23は、予め取得した被検体情報を使用し、マスク処理の対象となる診療レポートにおいて、匿名化対象を探索する(ステップSB5)。例えば、処理回路23は、OCR技術を用いて、レポート画像を画像認識することにより、匿名化対象となる文字列を探索する。具体的には、処理回路23は、被検体情報に含まれる文字列と、レポート画像を画像認識した結果取得される文字列とを比較する。処理回路23は、例えば、比較対象となる文字列が一致した場合、当該レポート画像を画像認識した結果取得される文字列を匿名化対象として認識する。処理回路23は、被検体情報に含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が、JPEGデータに埋め込まれている患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列と一致するため、当該患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を匿名化対象として認識する。
続いて、処理回路23は、認識した匿名化領域を示す座標の範囲を特定する(ステップSB6)。座標は、例えば、レポート画像の表示領域の所定の位置を基準とする相対座標で表される。処理回路23は、特定した匿名化領域を示す座標の範囲を、例えばメモリ22に記憶する。
処理回路23は、レポート画像の表示領域のうち、ステップSB6で特定した座標の範囲についてマスク処理を実行する(ステップSB7)。具体的には、処理回路23は、レポート画像の表示領域のうち、ステップSB6で特定した座標の範囲が隠れるように、レポート画像を表すレポートデータに対して画像処理を実行する。
処理回路23は、読み出した画像関連情報に対応するレポート画像についてマスク処理を実行すると、受信した診療画面データに基づく診療画面において他に表示対象となる画像があるか否か判定する(ステップSB9)。
処理回路23は、読み出していない画像関連情報がないため、他に表示対象となる画像がないと判定し(ステップSB9のNo)、各種匿名化処理が施された診療画面データを含む処理結果を、例えば通信インターフェース21を介して医用端末1に送信する(ステップSB10)。
図4に戻って、医用端末1の処理回路11は、図5に示されるステップSB10において医用サーバ2から送信された匿名化処理の処理結果を受信する(ステップSA3)。匿名化処理の実行結果には、例えば、匿名化処理が施された診療画面データが含まれる。
処理回路11は、医用サーバ2から受信した匿名化処理の実行結果に基づいて、ディスプレイ13において診療画面を再表示する(ステップSA4)。図6は、図2に示される医用端末1のディスプレイ13に表示される診療画面の例を示す図である。
図6に示される診療画面は、診療情報表示領域R6を含む。図6に示される診療情報表示領域R6は、各種診療情報に基づく診療画像が表示される領域を含む。具体的には、図6に示される診療情報表示領域R6は、領域R61、R62、R63、R64、R65、及びR66を含む。領域R61、R62、R63、R64、R65、及びR66では、各種診療情報に基づく診療画像が、例えば、表示パネル、又はウインドウ等によりそれぞれ表示されている。領域R61は、例えば、DICOMデータに基づく1つ目のDICOM画像が表示される領域である。領域R62は、DICOMデータに基づく2つ目のDICOM画像が表示される領域である。領域R63は、ECGグラフデータに基づくECGグラフが表示される領域である。領域R64は、レポートデータに基づくレポート画像が表示される領域である。領域R65は、JPEGデータに基づくJPEG画像が表示される領域である。領域R66は、血糖値グラフデータに基づく血糖値グラフが表示される領域である。
図6によれば、領域61に含まれる領域611は、本来患者氏名、及び生年月日が表示される領域であるが、領域61に表示される1つ目のDICOM画像に対して非表示処理が施されているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。また、領域62に含まれる領域621は、本来患者氏名、及び生年月日が表示される領域であるが、領域62に表示される2つ目のDICOM画像に対して非表示処理が施されているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。
領域R63に表示されるECGグラフでは、患者氏名、及び生年月日の初期表示設定がOFFになっているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。
領域R64に含まれる領域R641は、例えば、図5に示されるステップSB6でレポート画像について特定された匿名化領域を表している。領域R641は、レポート画像において患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が埋め込まれている領域であるが、マスク処理により、例えば当該領域に所定のビット演算処理が施され、マスクM64が形成されている。このマスクM64により、領域R641に含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を隠すことが可能となる。
領域R65に含まれる領域R651は、例えば、図5に示されるステップSB6でJPEG画像について特定された匿名化領域を表している。領域R651は、レポート画像において患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が埋め込まれている領域であるが、マスク処理により、例えば当該領域に所定のビット演算処理が施され、マスクM65が形成されている。このマスクM65により、領域R651に含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を隠すことが可能となる。
領域R66に含まれる領域R661は、本来患者氏名、及び生年月日が表示される領域であるが、領域R66に表示される血糖値グラフに対して非表示処理が施されているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。
このように、本実施形態に係る医用端末1、及び医用サーバ2によれば、画像種別に応じて当該画像に匿名化処理を施すことにより、正確かつ効率的に診療情報に基づく診療画像に含まれる個人情報を匿名化することが可能となる。
また、本実施形態に係る医用端末1、及び医用サーバ2は、例えば、医用端末1のディスプレイ13に表示される診療情報の配置が変更された場合でも、各診療情報に対応する画像に対して追従する態様で匿名化処理を実行するようにしてもよい。例えば、医用サーバ2は、統合ビューアの動作中に、医用端末1に入力された診療情報の配置の変更指示に応じて、マスク処理を施す位置を変更することにより、匿名化された状態を維持する。具体的には、医用サーバ2は、変更指示に含まれる表示対象となる各画像の位置、及び当該各画像における匿名化領域を示す座標の範囲に基づいて、マスク処理を施す位置を変更する。匿名化領域を示す座標の範囲は、例えば、診療情報の配置の変更指示が入力される前にメモリ22に記憶されている。なお、マスク処理を施す位置の変更は、医用端末1で行ってもよい。このとき、医用端末1は、匿名化領域を示す座標の範囲を、例えば、メモリ14に予め記憶する。以下の説明では、図6に示される診療画面において、例えばユーザが入力インターフェース12を介してディスプレイ13に表示されている各診療情報の配置を変更する変更入力が行われるものとする。
変更入力は、例えば、図6に示される領域66に表示されている血糖値グラフが図6に示される領域R64に表示されるように診療情報の配置を変更する変更入力、図6に示される領域64に表示されているレポート画像が図6に示される領域R65に表示されるように診療情報の配置を変更する変更入力、及び図6に示される領域65に表示されているJPEG画像が図6に示される領域R66に表示されるように診療情報の配置を変更する変更入力を含むものとする。
また、医用端末1、及び医用サーバ2は、この変更入力をトリガとして、図4に示されるフローチャートが表す処理、及び図5に示されるフローチャートが表す処理をそれぞれ実行するものとする。
図7は、図2に示される医用端末1のディスプレイ13に表示されるレイアウト変更後の診療画面を示す図である。
図7に示される診療画面は、図6に示される診療情報表示領域R6において、表示されている診療情報の配置の変更の入力が医用端末1で受け付けられ、配置の変更に応じて医用サーバ2により匿名化処理が施された後の診療画面データに基づく診療画面に含まれる各種診療情報を表している。
図7に示される診療情報表示領域R6は、表示される診療情報の配置が変更された後の各種診療情報を表示する領域を含む。具体的には、図7に示される領域R64には、診療情報の配置の変更入力により血糖値グラフデータについて匿名化処理が施された結果、図6に示される領域R64に表示されていたレポートデータに基づくレポート画像ではなく、血糖値グラフデータに基づく血糖値グラフが表示されている。そして、図7に示される領域R64に含まれる領域R641Aは、本来患者氏名、及び生年月日が表示される領域であるが、図7に示される領域R64に表示される血糖値グラフに対して非表示処理が施されているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。
また、図7に示される領域R65には、診療情報の配置の変更入力によりレポートデータについて匿名化処理が施された結果、図6に示される領域R65に表示されていたJPEGデータに基づくJPEG画像ではなく、レポートデータに基づくレポート画像が表示されている。そして、図7に示される領域R65に含まれる領域R651Aは、例えば、図5に示されるステップSB6でレポート画像について特定された匿名化領域を表している。領域R651Aは、レポート画像において患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が埋め込まれている領域であるが、マスク処理により、例えば当該領域に所定のビット演算処理が施され、マスクM65Aが形成されている。このマスクM65Aにより、領域R651Aに含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を隠すことが可能となる。
また、図7に示される領域R66には、診療情報の配置の変更入力によりJPEGデータについて匿名化処理が施された結果、図6に示される領域R66に表示されていた血糖値グラフデータに基づく血糖値グラフではなく、JPEGデータに基づくJPEG画像が表示されている。そして、図7に示される領域R66に含まれる領域R661Aは、例えば、図5に示されるステップSB6でJPEG画像について特定された匿名化領域を表している。領域R661Aは、JPEG画像において患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が埋め込まれている領域であるが、マスク処理により、例えば当該領域に所定のビット演算処理が施され、マスクM66Aが形成されている。このマスクM66Aにより、領域R661Aに含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を隠すことが可能となる。
このように、本実施形態に係る医用端末1、及び医用サーバ2によれば、統合ビューアの動作中に、マスク処理が施される位置を変更することにより、診療情報に基づく診療画像の配置の変更入力があった場合であっても、変更指示に応じて正確かつ効率的に診療情報に基づく診療画像に含まれる個人情報を匿名化することが可能となる。
本実施形態によれば、医用サーバ2が備える処理回路23は、表示対象となる画像の画像種別に応じて匿名化処理の処理方法を決定する。そして、処理回路23は、画像に関する被検体情報を使用して前記画像に付される匿名化対象を認識し、決定した処理方法に対応する匿名化処理を当該画像に施す。
これにより、例えば、診療ビューア動作中に、診療画面において表示対象となる画像の内容、及び配置に変更あった場合であっても、診療画面に表示される診療情報に基づく各画像に対してその都度適切な匿名化処理を行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、医用サーバ2が備える処理回路23は、被検体情報を使用し、マスク処理の対象となる画像を画像認識することにより当該画像に埋め込まれている匿名化対象を認識する。
これにより、例えば、OCR技術を用いて画像認識した結果取得される文字列のうち、匿名化対象を必要十分なものに絞り込むことができ、画像認識された結果取得される文字列に対して過剰にマスク処理が施されることを回避することが可能となる。
(変形例)
上記実施形態では、医用サーバ2は、診療情報に基づく診療画像の配置の変更入力がされる毎に、マスク処理が必要な画像に対してマスク処理を施していたがこれに限定されない。変形例では、マスク処理が必要な画像に対し、当該画像にマスク処理が施されたマスク画像を表すマスク後画像データが生成され、当該マスク後画像データが生成された後は、マスク処理が施される前の画像と、マスク後画像データに基づく画像とが、必要に応じて切替表示される場合について説明する。以下では、医用サーバ2に係る処理回路23が、マスク処理が必要な画像を含む診療画面データに対して、初回にマスク後画像データを生成する流れについてのみ説明する。
変形例に係る医用端末1の構成及び機能は、図2に示される医用端末1の構成及び機能と同様である。変形例に係る医用サーバ2の構成及び機能は、図3に示される医用サーバ2の構成及び機能と同様である。
図8は、変形例に係る医用サーバ2が備える処理回路23が匿名化処理を実行する流れを示すフローチャートである。
図8に示されるステップSC1からステップSC5までの処理は、図5に示されるステップSB1からステップSB5までの処理と同様である。また、図8に示されるステップSC7、SC8、及びSC9の処理は、図5に示されるステップSB8、SB9、及びSB10の処理と同様である。以下、マスク処理が必要な画像について実行されるステップSC6の内容について説明する。
図8に示されるステップSC6において、処理回路23は、各種診療情報に基づく診療画像に直接変更を加え、新たなマスク後画像データを生成する。例えば、処理回路23は、JPEG画像を表すJPEGデータに対して、ビット演算処理を直接施す。これにより、JPEG画像に関するマスク後画像データが生成される。生成されたマスク後画像データは、例えば、ステップSC9において、処理結果に含まれて医用端末1に送信される。
マスク後画像データを含む処理結果を受信した医用端末1では、例えば、匿名化のON・OFFの指示入力に応じて表示される画像を切り替えて表示することが可能となる。したがって、毎回匿名化処理を実行する必要がなくなり、医用サーバ2の処理負荷が軽減される。
[他の実施形態]
上記実施形態では、図1に示される医用端末1、及び医用サーバ2は、例えば、医用端末1がクライアント、医用サーバ2がサーバとして機能するクライアントサーバシステムを構成していたがこれに限定されない。例えば、医用端末側で匿名化処理を実行するようにしてもよい。
図9は、他の実施形態に係る医用端末1Aが利用される環境の例を表すブロック図である。図9に示される医用端末1Aは、例えば、医療情報を統合的に観察することが可能な装置である。医用端末1Aには、例えば統合ビューアが実装されている。統合ビューアは医療情報を統合的にユーザに提示するアプリケーションである。統合ビューアは、Webアプリケーション、ファットクライアントアプリケーション、又は、シンクライアントアプリケーション等、いずれの実装形態を採用しても良い。また、医用端末1Aは、特許請求の範囲に記載の医用情報処理装置の一例である。
医用端末1Aは、例えば、図9に示されるPACS3、電子カルテシステム4、及びVNAシステム5と、LAN等の病院内ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
図9に示されるPACS3、電子カルテシステム4、及びVNAシステム5の構成及び機能は、図1に示されるPACS3、電子カルテシステム4、及びVNAシステム5と同様である。
次に、他の実施形態に係る医用端末1Aの詳細について図10を参照しながら説明する。図10は、図9に示される医用端末1Aの機能構成を示すブロック図である。
図10に示される医用端末1Aは、処理回路11A、入力インターフェース12、ディスプレイ13、メモリ14、及び通信インターフェース15を有する。処理回路11A、入力インターフェース12、ディスプレイ13、メモリ14、及び通信インターフェース15は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
処理回路11Aは、医用端末1Aの中枢として機能するプロセッサである。処理回路11Aは、例えばメモリ14等に記憶されている制御プログラムを実行することにより、当該プログラムに対応する機能を実現する。
図10に示される入力インターフェース12、ディスプレイ13、メモリ14、及び通信インターフェース15の構成及び機能は、図2に示される入力インターフェース12、ディスプレイ13、メモリ14、及び通信インターフェース15の構成及び機能と同様である。
他の実施形態に係る処理回路11Aは、取得機能111A、表示制御機能113、決定機能117、及び匿名化処理機能119を有する。
図10に示される取得機能111Aは、図2に示される取得機能111の役割、及び図3に示される取得機能231の役割を合わせたものと同様である。図10に示される表示制御機能113の役割は、図2に示される表示制御機能113の役割と同様である。また、図10に示される決定機能117、及び匿名化処理機能119の役割は、図3に示される決定機能232、及び匿名化処理機能233の役割と同様である。
以上のように構成された医用端末1Aが匿名化処理を実行する動作を、図11に示される処理手順に従い説明する。
以下の説明では、医用端末1Aのディスプレイ13に表示される診療画面には、特定の患者に関する各種診療情報に基づく診療画像が表示されるものとする。また、医用端末1Aのディスプレイ13に表示される診療画面を表す診療画面データには、上記実施形態と同様の6つの画像に関する各種データが含まれているものとする。
また、医用端末1Aの処理回路11Aは、上記実施形態と同様に、取得機能111Aを実行し、被検体情報を予め取得しているものとする。処理回路11Aは、例えば、入力インターフェース12を介して入力される表示対象となる各画像の表示指示をトリガとして、被検体情報を電子カルテシステム4又はVNAシステム5から取得する。
図11は、図10に示される医用端末1Aが備える処理回路11Aが匿名化処理を実行する流れを示すフローチャートである。
図11において、処理回路11Aは、例えば、入力インターフェース12を介して匿名化処理の実行指示を受け付けると、ディスプレイ13に表示されている診療画面を表す診療画面データを取得する(ステップSD1)。診療画面データは、例えば、処理回路11Aが内蔵するビデオメモリ等に保持されている。
処理回路11Aは、取得した診療画面データに含まれるレイアウト情報を参照し、当該診療画面データに基づく診療画面に含まれる各画像に対応する画像関連情報を取得する(ステップSD2)。これにより、6つの画像、具体的には、2つのDICOM画像、ECGグラフ、血糖値グラフ、JPEG画像、及びレポート画像に対応する画像関連情報が取得される。
図11に示されるステップSD3からステップSD9までの処理は、図5に示されるステップSB3からステップSB9までの処理と同様である。
処理回路11Aは、匿名化処理の実行結果に基づいて、ディスプレイ13において診療画面を再表示する(ステップSD10)。
また、上記実施形態において、医用端末1、及び医用サーバ2は、特定の目的に応じた匿名化ルールに基づいて、例えば、医用端末1が備えるディスプレイ13に表示されている一連の画像を匿名化処理した上で、当該匿名化した一連の画像を出力するようにしてもよい。
図12は、他の実施形態において、図2に示される医用端末1のディスプレイに表示される匿名化処理前の診療画面を示す図である。
図12に示される診療画面は、匿名化出力受付領域R120と、診療情報表示領域R12とを含む。匿名化出力受付領域R120は、チェックボックス1201、及びプルダウンボックス1202を含む。チェックボックス1201は、例えば、診療情報表示領域R12に表示されている診療画面の各画像に対して、匿名化処理を施すか否かを選択するためのGUI(Graphical User Interface)部品である。プルダウンボックス1202は、例えば、出力の種類をプルダウンメニューから選択させるためのGUI部品である。出力の種類には、例えば、学会に発表する際の出力形式を表す「学会用」、及び学生向けに授業を行う際の出力形式を表す「講義用」等が挙げられる。選択された出力の種類に応じて、例えば、匿名化のレベルが変更される。
図12に示される診療情報表示領域R12は、各種診療情報に基づく診療画像を表示する領域を含む。具体的には、図12に示される診療情報表示領域R12は、領域R121、R122、R123、R124、R125、及びR126を含む。領域R121、R122、R123、R124、R125、及びR126では、各種診療情報に基づく診療画像が、例えば、表示パネル、又はウインドウ等によりそれぞれ表示されている。領域R121は、例えば、DICOMデータに基づく1つ目のDICOM画像が表示される領域である。領域R121に含まれる領域R1211には、1つ目のDICOM画像に関する患者氏名、及び生年月日が表示されている。領域R122は、例えば、DICOMデータに基づく2つ目のDICOM画像が表示される領域である。領域R122に含まれる領域R1221には、2つ目のDICOM画像に関する患者氏名、及び生年月日が表示されている。領域R123は、ECGグラフデータに基づくECGグラフが表示される領域である。領域R123には、ECGグラフに関する患者氏名、及び生年月日は表示されていない。領域R124は、レポートデータに基づくレポート画像が表示される領域である。領域R124に含まれる領域R1241には、レポート画像に関する患者氏名、及び生年月日が表示されている。領域R125は、JPEGデータに基づくJPEG画像が表示される領域である。領域R125に含まれる領域R1251には、JPEG画像に関する患者氏名、及び生年月日が表示されている。領域R126は、血糖値グラフデータに基づく血糖値グラフが表示される領域である。領域R126に含まれる領域R1261には、血糖値グラフに関する患者氏名、及び生年月日が表示されている。
ここで、図12に示される診療画面において、匿名化を行う旨、及び出力の種類「学会用」が選択されると、例えば、図3に示される医用サーバ2の処理回路23は、表示されている診療画面の診療情報表示領域R12に含まれる一連の画像に対して、匿名化処理を施す。処理回路23は、匿名化処理の処理結果を医用端末1に送信する。医用端末1は、ディスプレイ13に、医用サーバ2から受信した処理結果を反映した診療画面をディスプレイ13に表示する。ディスプレイ13に表示された診療画面は、例えば、印刷等、所定の出力方法で出力される。
図13は、他の実施形態において、図2に示される医用端末1のディスプレイ13に表示される匿名化処理後の出力用の診療画面の例を示す図である。
図13に示される診療画面は、図12に示される診療情報表示領域R12において、医用サーバ2により「学会用」の匿名化処理が施された後の診療画面データに基づく診療画面に含まれる各種診療情報に基づく診療画像を表している。
具体的には、図13に示される領域121に含まれる領域1211は、図12において患者氏名、及び生年月日が表示されていた領域であるが、領域121に表示される1つ目のDICOM画像に対して非表示処理が施されているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。また、図13に示される領域122に含まれる領域1221は、図12において患者氏名、及び生年月日が表示されていた領域であるが、領域122に表示される2つ目のDICOM画像に対して非表示処理が施されているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。
図13に示される領域R123に表示されるECGグラフでは、患者氏名、及び生年月日の初期表示設定がOFFになっているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。
図13に示される領域R124に含まれる領域R1241は、図12においてレポート画像において患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が埋め込まれて表示されていた領域であるが、マスク処理により、例えば当該領域に所定のビット演算処理が施され、マスクM124が形成されている。このマスクM124により、領域R1241に含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を隠すことが可能となる。
図13に示される領域R125に含まれる領域R1251は、図12においてJPEG画像において患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列が埋め込まれて表示されていた領域であるが、マスク処理により、例えば当該領域に所定のビット演算処理が施され、マスクM125が形成されている。このマスクM125により、領域R1251に含まれる患者氏名を表す文字列、及び生年月日を表す文字列を隠すことが可能となる。
図13に示される領域R126に含まれる領域R1261は、図12において患者氏名、及び生年月日が表示されていた領域であるが、領域R126に表示される血糖値グラフに対して非表示処理が施されているため、患者氏名、及び生年月日は表示されていない。
このように、他の実施形態に係る医用端末1、及び医用サーバ2によれば、指定された出力の種類に応じ、診療画面に含まれる複数の診療情報に基づく診療画像に対して一括して匿名化処理を実行することができる。また、指定された出力の種類に応じて所望の匿名化レベルの診療画面を出力することが可能となる。なお、他の実施形態に係る医用サーバ2は、例えば、匿名化した複数の診療情報に基づく診療画像を含む診療画面を1枚の画像にしたマスクキャプチャ画像を所定の出力装置に書き出すようにしてもよい。このとき、医用サーバ2が備える処理回路23は、例えば、匿名化処理を施した複数の画像を1つの統合画像として所定の出力装置に出力する。
また、上記実施形態では、医用サーバ2の処理回路23は、例えば、入力インターフェース12を介して匿名化処理の実行指示を受け付けることを契機として、匿名化処理を実行していたがこれに限定されない。匿名化処理が実行される契機は、例えば、医用端末1が事前登録された院内ネットワーク等に接続できない場合、又は、医用端末1が事前登録された院内ネットワーク以外のネットワークに接続された場合等であってもよい。また、匿名化処理が実行される契機は、事前設定された位置の範囲外に医用端末1が位置した場合、すなわち事前設定された位置の範囲外で診療画面が表示される場合等であってもよい。このとき、医用端末1は、GPS(Global Positioning System)等を有し、GPSを用いて医用端末1が位置する位置情報を取得し、当該医用端末1の位置を認識する。医用サーバ2は、医用端末1から医用端末1の位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて匿名化処理を実行するか否かを判定する。医用サーバ2は、例えば、取得した位置情報に基づく位置が、事前設定された位置の範囲内にない場合に匿名化処理を実行するようにする。また、匿名化処理が実行される契機は、事前登録されたネットワーク外へ診療画面を表す診療画面データを出力する場合等であってもよい。これにより、例えば、ユーザの操作性を損なうことなく、適切なタイミングで匿名化処理を行うことが可能となる。
また、上記実施形態において、電子カルテシステム4又はVNAシステム5に記憶されている被検体情報には、その項目として、例えば、患者ID、患者氏名、及び生年月日等が含まれていたがこれに限定されない。被検体情報は、例えば、匿名化処理の要否を示す項目を含んでいてもよい。匿名化処理の要否を示す項目は、匿名化処理を実行すべきである旨を示す「匿名化要」及び匿名化処理を実行しなくて良い旨を示す「匿名化不要」等の値を取り得る。匿名化処理の要否を示す項目の値は、例えば、被検体情報の種類別に設定される。
また、出力の種類、すなわち表示対象となる画像の用途に応じて匿名化処理の要否を示す項目の値が設定されるようにしてもよい。匿名化処理の要否を示す項目の値は、例えば、部外者から参照される可能性のある「学会用」に対して「匿名化要」が、内部の者に限定して公開される「院内カンファレンス」に対して「匿名化不要」が設定される。このとき、医用サーバ2の処理回路23は、例えば、図12に示されるプルダウンボックス1202で指定された出力の種類に応じて匿名化処理を実行するか否かを決定する。処理回路23は、例えば、「学会用」が指定された場合は、匿名化処理を実行し、「院内カンファレンス」が指定された場合は、匿名化処理を実行しない。
また、上記実施形態において、例えば、図1に示される医用サーバ2、及びPACS4を統合したシステムが、クラウドシステムを利用して構成されていてもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1、及び2における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、診療情報統合ビューアが実装される医用端末において、ユーザビリティを担保しつつ診療情報に基づく診療画像に含まれる個人情報を匿名化することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、1A…医用端末
2…医用サーバ
3…医用画像管理システム
4…電子カルテシステム
5…VNAシステム
11、11A、23…処理回路
12…入力インターフェース
13…ディスプレイ
14、22…メモリ
15、21…通信インターフェース
111、111A、231…取得機能
113…表示制御機能
117、232…決定機能
119、233…匿名化処理機能
1201…チェックボックス
1202…プルダウンボックス

Claims (11)

  1. 表示対象となる画像の取得元である被検体を特定し、前記被検体に関する被検体情報を取得する被検体情報取得部と、
    前記画像の画像種別に応じて匿名化処理の処理方法を決定する決定部と、
    前記被検体情報を使用して前記画像に付される匿名化対象を認識し、前記決定された処理方法に対応する匿名化処理を前記画像に施す匿名化処理部と、
    前記匿名化処理が施された画像を表示部に表示させるよう制御する制御部と、
    を備える医用情報処理装置。
  2. 前記匿名化処理部は、前記被検体情報を使用し、前記画像を画像認識することにより当該画像に埋め込まれている匿名化対象を認識する、
    請求項1に記載の医用情報処理装置。
  3. 前記決定部は、表示対象となる複数の画像について前記処理方法をそれぞれ決定し、
    前記匿名化処理部は、前記複数の画像に対して、前記決定された処理方法で前記匿名化処理をそれぞれ施す、
    請求項1又は2に記載の医用情報処理装置。
  4. 前記匿名化処理部は、前記表示部が、事前登録されたネットワークに接続できない場合、又は、前記事前登録されたネットワークと異なるネットワークに接続されている場合に、
    前記画像に対して前記匿名化処理を施す、
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の医用情報処理装置。
  5. 前記匿名化処理部は、前記表示部が位置する位置情報を取得し、取得した位置情報に基づく位置が、事前設定された位置の範囲内にない場合に、前記画像に対して前記匿名化処理を施す、
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の医用情報処理装置。
  6. 前記匿名化処理部は、前記画像をマスク処理により匿名化し、前記表示部に表示される前記画像のレイアウトが変更された場合に、前記マスク処理が施される位置を変更する、
    請求項1乃至5のうちいずれかに記載の医用情報処理装置。
  7. 前記匿名化処理部は、前記匿名化処理を施した複数の画像を1つの統合画像として出力する、
    請求項3に記載の医用情報処理装置。
  8. 前記被検体情報は、前記匿名化処理の要否を示す情報を含み、
    前記匿名化処理部は、前記匿名化処理の要否を示す情報が前記前記匿名化処理が必要である旨を示す場合に、前記画像に対して前記匿名化処理を施す、
    請求項1乃至7のうちいずれかに記載の医用情報処理装置。
  9. 前記匿名化処理の要否を示す情報は、前記画像の用途に応じて設定され、
    前記匿名化処理部は、指定された前記用途に応じて前記画像に対して前記匿名化処理を施すか否かを決定する、
    請求項1乃至8のうちいずれかに記載の医用情報処理装置。
  10. 表示対象となる画像を表示する医用端末と、
    前記画像に対して匿名化処理を施す医用サーバと
    を備え、
    前記医用サーバは、
    表示対象となる画像の取得元である被検体を特定し、前記被検体に関する被検体情報を取得する被検体情報取得部と、
    前記画像の画像種別に応じて匿名化処理の処理方法を決定する決定部と、
    被検体情報を使用して前記画像に付される匿名化対象を認識し、前記決定された処理方法に対応する匿名化処理を前記画像に施す匿名化処理部と、
    前記匿名化処理が施された画像を表示部に表示させるよう制御する制御部と、
    を有する、
    医用情報処理システム。
  11. コンピュータに、
    表示対象となる画像の取得元である被検体を特定し、前記被検体に関する被検体情報を取得する被検体情報取得機能と、
    前記画像の画像種別に応じて匿名化処理の処理方法を決定する決定機能と、
    被検体情報を使用して前記画像に付される匿名化対象を認識し、前記決定された処理方法に対応する匿名化処理を前記画像に施す匿名化処理機能と、
    前記匿名化処理が施された画像を表示部に表示させるよう制御する制御機能と、
    を実現させる医用情報処理プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021149398A (ja) * 2020-03-18 2021-09-27 Kddi株式会社 匿名化装置、匿名化方法及び匿名化プログラム
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