JP2020008775A - 画像形成装置 - Google Patents

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圭吾 木村
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【課題】像担持体と中間転写ベルトとの摩擦によるハーフ画像の横筋や像担持体表面の傷付きを抑制し、且つ印字待ち時間やトナーの消費も抑制可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、複数の画像形成部と、弾性層を有する中間転写ベルトと、複数の一次転写部材と、接離機構と、二次転写部材と、駆動装置と、電圧印加装置と、制御部と、を備える。接離機構は、中間転写ベルトを介して全ての一次転写部材を像担持体に圧接する全色押圧状態と、全ての一次転写部材を中間転写ベルトから離間させる全色離間状態と、を切り換え可能である。制御部は、画像形成開始時に像担持体および中間転写ベルトを全色離間状態から駆動する第1駆動パターンと、像担持体および中間転写ベルトを全色離間状態から駆動して全色押圧状態に移行する第2駆動パターンと、を像担持体および中間転写ベルトの表面状態に応じて選択的に実行する。【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに一次転写した後、さらに中間転写ベルトから記録媒体上にトナー像を二次転写する中間転写式の画像形成装置に関する。
従来、所定方向に回動される無端状の中間転写ベルトと、中間転写ベルトに沿って設けられた複数の画像形成部とを備え、各画像形成部に設けられた感光体ドラム(像担持体)より中間転写ベルト上に各色のトナー像を順次重ね合わせて一次転写した後、記録媒体上に二次転写する中間転写方式の画像形成装置が知られている。
中間転写方式のカラー画像形成装置では、弾性体の中間転写ベルトを用いる場合、印字枚数の増加に伴いベルト表面にトナー外添剤が付着して白化する。未白化のベルト表面の摩擦係数は高く、白化の進行に応じで摩擦係数が低下する。
ベルト表面の白化が進行すると、濃度キャリブレーションの実行時にベルト表面に形成された基準画像の濃度を検知する画像濃度センサー(IDセンサー)の出力値が変動してキャリブレーションの精度が低下する。そこで、従来は画像形成装置の組み立て時に中間転写ベルトの表面に予めトナー外添剤を塗布する塗布工程を設けていた。しかし、近年では画像濃度センサーやキャリブレーションの手法の向上によってベルト表面の白化の影響を受けにくくなったため、製造時の工程およびコスト削減のために塗布工程は省略される傾向にある。
一方、感光体ドラムとして表面に有機感光層が形成された有機感光体(OPC)を用いる場合、感光体ドラムの予備帯電や電位調整工程で感光層を帯電させる。この帯電によって印字前の未使用の感光体ドラム表面の摩擦係数は高い状態となっている。つまり、画像形成装置の初回の電源投入時(使用開始時)には表面摩擦係数の高い中間転写ベルトと感光体ドラムとが組み合わされる。このとき、中間転写ベルトが感光体ドラムに押圧された状態から駆動を開始すると中間転写ベルトと感光体ドラムとの間(以下、ベルト−ドラム間という)に大きな摩擦力が発生する。このベルト−ドラム間の摩擦トルクが感光体ドラム表面のトナーを除去するクリーニングブレードのブレードエッジにも伝播し、ベルト−ドラム間ほどではないが感光体ドラムとクリーニングブレードとの間(以下、ドラム−ブレード間という)にも摩擦力が発生する。有機感光体は表面摺擦によって帯電性能が低くなり、電位低下を引き起こすため、一次転写位置とブレードエッジ位置でハーフ画像の横筋が発生する。
中間転写ベルトと感光体ドラムとの摩擦を低減する方法として、特許文献1には、中間転写ベルトおよび像担持体を画像形成時の速度に立ち上げるときや、中間転写ベルトを画像形成時の回転方向と逆方向に回転させるときに、中間転写ベルトが駆動可能となるようなテンションが付与された状態で、中間転写ベルトを全ての像担持体から離間させる全離間駆動可能モードとする画像形成装置が開示されている。
特開2008−129448号公報
特許文献1に記載の技術は、像担持体と中間転写ベルトとが画像形成時の速度に立ち上がるまでの時間差に起因する中間転写ベルトと像担持体との摺擦によって、像担持体や中間転写ベルトに細かい傷が生じる現象を抑制することを目的としており、摩擦係数の大きい使用初期の中間転写ベルトと像担持体との摩擦を抑制するものではなかった。また、像担持体および中間転写ベルトの駆動状態を速やかに安定させて印字待ち時間を短縮するために、像担持体と中間転写ベルトとの摩擦力が大きくない場合は像担持体を中間転写ベルトに押圧した状態で駆動を開始するほうが好ましい。
さらに、像担持体上にトナーを強制吐出して像担持体と中間転写ベルトとの摩擦を低減する方法も考えられるが、印字動作以外でのトナーの消費量が多くなり画像形成装置のランニングコストの上昇に繋がるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、像担持体と中間転写ベルトとの摩擦によるハーフ画像の横筋や像担持体表面の傷付きを抑制し、且つ印字待ち時間やトナーの消費も抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、複数の画像形成部と、中間転写ベルトと、複数の一次転写部材と、接離機構と、二次転写部材と、駆動装置と、電圧印加装置と、制御部と、を備えた画像形成装置である。画像形成部は、像担持体と、像担持体にトナーを供給する現像装置と、を含み、異なる色の画像を形成する。中間転写ベルトは、無端状であって画像形成部に沿って移動し、弾性層を有する。一次転写部材は、中間転写ベルトを挟んで像担持体に対向配置され、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写ベルト上に一次転写する。接離機構は、一次転写部材を中間転写ベルトに対し接近する方向に移動することにより中間転写ベルトを像担持体に圧接し、一次転写部材を中間転写ベルトから離間する方向に移動することにより中間転写ベルトを像担持体から離間させる。二次転写部材は、中間転写ベルトに接触し、中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する。駆動装置は、像担持体および中間転写ベルトを別個に回転駆動する。電圧印加装置は、一次転写部材および二次転写部材に電圧を印加する。制御部は、画像形成部、接離機構、電圧印加装置、および駆動装置の制御を行う。接離機構は、中間転写ベルトを介して全ての一次転写部材を像担持体に圧接する全色押圧状態と、全ての一次転写部材を中間転写ベルトから離間させる全色離間状態と、を切り換え可能である。制御部は、画像形成開始時に像担持体および中間転写ベルトを全色押圧状態から駆動する第1駆動パターンと、像担持体および中間転写ベルトを全色離間状態から駆動して全色押圧状態に移行する第2駆動パターンと、を像担持体および中間転写ベルトの表面状態に応じて選択的に実行する。
本発明の第1の構成によれば、像担持体および中間転写ベルトを全色押圧状態から駆動する第1駆動パターンと、全色離間状態から駆動して全色押圧状態に移行する第2駆動パターンと、を像担持体および中間転写ベルトの表面状態に応じて選択的に実行することにより、像担持体と中間転写ベルトの摩擦力が大きい場合は第2駆動パターンを選択することでハーフ画像における横筋の発生や像担持体表面の傷付きを効果的に抑制することができる。また、摩擦力が小さい場合は第1駆動パターンを選択することで1枚目の印字待ち時間の短縮を実現することができる。即ち、印字待ち時間を極力短縮しつつ、ハーフ画像の横筋による画像品質の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンター100の概略構成を示す断面図 カラープリンター100に搭載される中間転写ユニット31周辺の構成を示す側面断面図 中間転写ベルト8の積層構造を示す部分断面図 カラープリンター100の制御経路の一例を示すブロック図 本実施形態のカラープリンター100における第1の制御例を示すフローチャート 4色押圧状態から駆動を開始する第1駆動パターンにおける感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動開始時、駆動停止時の速度制御例を示すグラフ 本実施形態のカラープリンター100における第2の制御例を示すフローチャート
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラープリンターについて示している。カラープリンター100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では左側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
これらの画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dがそれぞれ配設されている。感光体ドラム1a〜1dは、例えばアルミニウム製のドラム素管の外周面に有機感光層(OPC)が積層された有機感光体であり、メインモーター40(図4参照)によって回転駆動される。また、図1において反時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa〜Pdに隣接して設けられている。中間転写ベルト8はベルト駆動モーター41(図2、4参照)によって回転駆動される。また、中間転写ベルト8に隣接して二次転写ローラー9が設けられている。
パソコン等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電装置2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させる。次いで露光装置5によって画像データに応じて光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、トナーコンテナ4a〜4dによりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤(以下、単に現像剤ともいう)が所定量充填されており、現像装置3a〜3dによって感光体ドラム1a〜1d上に現像剤中のトナーが供給され、静電的に付着する。これにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
帯電装置2a〜2dは、感光体ドラム1a〜1dに接触して感光体ドラム1a〜1d表面を帯電させる帯電ローラー21(図2参照)を有している。本発明においては、発生するオゾン量を少なくし、且つ帯電電圧電源52(図4参照)のコストを低減するために、直流電圧のみからなる帯電電圧を帯電ローラー21に印加している。
現像装置3a〜3dは、感光体ドラム1a〜1dに対向する現像ローラー30(図2参照)を備える。現像装置3a〜3d内にはキャリアおよびトナーからなる二成分現像剤が収容されており、攪拌搬送部材(図示せず)によって現像ローラー30に二成分現像剤が供給され、現像ローラー30上に磁気ブラシが形成される。また、現像ローラー30には、現像電圧電源53(図4参照)から直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧が印加される。
現像電圧を印加された現像ローラー30が図2の反時計回り方向に回転すると、現像電位と感光体ドラム1a〜1dの露光部の電位との電位差により、現像ローラー30表面に担持された磁気ブラシからトナーが感光体ドラム1a〜1dに供給される。トナーは時計回り方向に回転する感光体ドラム1a〜1d上の露光部に順次付着し、感光体ドラム1a〜1d上の静電潜像がトナー像に現像される。
そして、一次転写ローラー6a〜6dにより一次転写ローラー6a〜6dと感光体ドラム1a〜1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。一次転写後に感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナー等はクリーニング装置7a〜7dにより除去される。
クリーニング装置7a〜7dは、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留するトナーを除去するクリーニングブレード71(図2参照)を備える。クリーニングブレード71としては、例えばポリウレタンゴム製のブレードが用いられる。
トナー像が転写される転写紙Pは、カラープリンター100内の下部に配置された用紙カセット16a内に収容されるか、或いはカラープリンター100の側面に配置された手差しトレイ16bに載置されている。用紙カセット16a内または手差しトレイ16b上の転写紙Pは、給紙ローラー12aおよびレジストローラー対12bを介して用紙搬送路17内を所定のタイミングで二次転写ローラー9と中間転写ベルト8のニップ部(二次転写ニップ部N、図2参照)へ搬送される。トナー像が二次転写された転写紙Pは定着部13へと搬送される。中間転写ベルト8の表面に残留したトナー等はベルトクリーニングユニット19により除去される。
定着部13に搬送された転写紙Pは、定着ローラー対13aにより加熱および加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、そのまま(或いは分岐部14によって反転搬送路18に振り分けられ、両面に画像が形成された後)用紙搬送路17から排出ローラー対15を介して排出トレイ20に排出される。
さらに、中間転写ベルト8を挟んで駆動ローラー11と対向する位置には画像濃度センサー45が配置されている。画像濃度センサー45としては、一般にLED等から成る発光素子と、フォトダイオード等から成る受光素子を備えた光学センサーが用いられる。中間転写ベルト8上のトナー付着量を測定する際、発光素子から中間転写ベルト8上に形成された各基準画像に対し測定光を照射すると、測定光はトナーによって反射される光、およびベルト表面によって反射される光として受光素子に入射する。
トナーおよびベルト表面からの反射光には正反射光と乱反射光とが含まれる。この正反射光および乱反射光は、偏光分離プリズムで分離された後、それぞれ別個の受光素子に入射する。各受光素子は、受光した正反射光と乱反射光を光電変換して制御部90(図4参照)に出力信号を出力する。そして、正反射光と乱反射光の出力信号の特性変化からトナー量を検知し、予め定められた基準濃度と比較して現像電圧の特性値などを調整することにより、各色について濃度補正(キャリブレーション)が行われる。
図2は、本実施形態のカラープリンター100に搭載される中間転写ユニット31周辺の構成を示す側面断面図である。図3は、中間転写ベルト8の積層構造を示す部分断面図である。図2に示すように、中間転写ユニット31は、上流側のテンションローラー10と下流側の駆動ローラー11とに掛け渡された中間転写ベルト8と、中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1a〜1dに接触する一次転写ローラー6a〜6dと、バックアップローラー22a、22bと、ベルトクリーニングユニット19と、ローラー接離機構32と、を有する。駆動ローラー11にはギア列(図示せず)を介してベルト駆動モーター41が連結されている。
中間転写ベルト8は、図3に示すように、例えば基材層80、弾性層81、およびコート層83から成る3層構造の導電性ベルトであり、コート層83が感光体ドラム1a〜1dと接触する。基材層80は中間転写ベルト8を構成する基本素材となって所定の剛性を付与するとともに、弾性層81およびコート層83を積層する際の加工条件に耐え、更に、中間転写ベルト8の製造に際し、加工作業性、耐熱性、滑り性、その他の諸物性において優れたものであることが好ましい。このような基材層80の材質としては、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)やポリイミド樹脂等が好適に用いられる。
弾性層81は、中間転写ベルト8に弾性を付与して応力集中による画像の中抜け現象を防止するものである。弾性層81の材質としては、例えばヒドリンゴムやクロロプレンゴム、ポリウレタンゴム等が用いられる。コート層83は弾性層81を保護するものであり、コート層83の材質としてはアクリル、シリコン、フッ素樹脂等が用いられる。
その他、基材層80を含まない構成や、基材層80、弾性層81、コート層83以外の他の層を含む構成であっても良いし、積層構造に限らず弾性層81のみの単層構造としても良い。
ベルトクリーニングユニット19は、ハウジング内に、ファーブラシ23、回収ローラー25、スクレーパー27、搬送スパイラル29を備えている。ファーブラシ23は、中間転写ベルト8を介してテンションローラー10と対向配置されている。ファーブラシ23は、中間転写ベルト8の移動方向に対しカウンター方向(図2の反時計回り方向)に回転することにより、中間転写ベルト8上に残存するトナーや紙粉等の異物(以下、トナー等という)を掻き取る。回収ローラー25に接触するファーブラシ23のブラシ部分は電気抵抗値1〜900MΩ程度の導電性の繊維で形成されている。
回収ローラー25は、ファーブラシ23の表面に接触しながらファーブラシ23と逆方向(図2の時計回り方向)に回転することにより、ファーブラシ23に付着したトナー等を回収する。回収ローラー25にはベルトクリーニング電圧電源55が接続されており、中間転写ベルト8のクリーニング時にトナーと逆極性(ここでは負極性)のクリーニング電圧が印加される。また、テンションローラー10はグランドに接地(アース)されている。その結果、中間転写ベルト8から掻き取られたトナー等はファーブラシ23のブラシ部分に電気的および機械的に回収され、さらに回収ローラー25に電気的に移動する。搬送スパイラル29は、スクレーパー27によって回収ローラー25から掻き落とされたトナー等をハウジングの外部の廃トナー回収容器(図示せず)へ搬送する。
ローラー接離機構32は、4本の一次転写ローラー6a〜6dが、それぞれ中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1a〜1dに圧接される4色押圧状態(全色押圧状態)と、一次転写ローラー6dのみが中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1dに圧接される3色離間状態と、4本の一次転写ローラー6a〜6dの全てを中間転写ベルト8から離間させる4色離間状態(全色離間状態)と、に切り換え可能である。
図4は、カラープリンター100に用いられる制御経路の一例を示すブロック図である。なお、カラープリンター100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、カラープリンター100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、カウンター95、カラープリンター100内の各装置に制御信号を送信したり操作部60からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。また、制御部90は、カラープリンター100の本体内部の任意の場所に配置可能である。
ROM92には、カラープリンター100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、カラープリンター100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、カラープリンター100の制御途中で発生した必要なデータや、カラープリンター100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。カウンター95は、印字枚数を積算してカウントする。また、RAM93(またはROM92)には、後述する第1駆動パターンと第2駆動パターンの選択基準も記憶される。
また、制御部90は、カラープリンター100における各部分、装置に対し、CPU91からI/F96を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や入力信号がI/F96を通じてCPU91に送信される。制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、画像形成部Pa〜Pd、露光装置5、一次転写ローラー6a〜6d、二次転写ローラー9、メインモーター40、ベルト駆動モーター41、電圧制御回路51、操作部60等が挙げられる。
画像入力部43は、カラープリンター100にパーソナルコンピューター等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部43より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
トルク検出部47は、感光体ドラム1a〜1dを駆動するメインモーター40の出力電流値を検出する。即ち、本実施形態においては、感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクを表す指標としてメインモーター40の出力電流値を用いる。
電圧制御回路51は、帯電電圧電源52、現像電圧電源53、転写電圧電源54、ベルトクリーニング電圧電源55と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させる。これらの各電源は、電圧制御回路51からの制御信号によって、帯電電圧電源52は帯電装置2a〜2d内の帯電ローラー21に、現像電圧電源53は現像装置3a〜3d内の現像ローラー30に、転写電圧電源54は一次転写ローラー6a〜6dおよび二次転写ローラー9に、ベルトクリーニング電圧電源55はベルトクリーニングユニット19の回収ローラー25に、それぞれ所定の電圧を印加する。
操作部60には、液晶表示部61、各種の状態を示すLED62が設けられており、ユーザーは操作部60のストップ/クリアボタンを操作して画像形成を中止し、リセットボタンを操作してカラープリンター100の各種設定をデフォルト状態にする。液晶表示部61は、カラープリンター100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。カラープリンター100の各種設定はパソコンのプリンタードライバーから行われる。
機外温湿度センサー70は、カラープリンター100の設置環境(周辺環境)の温度および湿度(相対湿度)を検知する。機外温湿度センサー70は、カラープリンター100内部の定着部13等の放熱の影響を受け難い位置に配置されている。
前述したように、トナー外添剤が付着していない(未白化の)摩擦係数の大きい中間転写ベルト8と、予備帯電、帯電調整済みの未使用の感光体ドラム1a〜1dの組み合わせとなる場合、両者の高い吸着性によりベルト−ドラム間に大きな摩擦力が発生する。その結果、摩擦による帯電性能の低下が発生し、駆動開始時に感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8とが接触していた位置(一次転写位置)でハーフ画像に横筋が発生する。
また、ベルト−ドラム間ほどではないが、ドラム−ブレード間にも摩擦力が発生するため、駆動開始時に感光体ドラム1a〜1dとクリーニングブレード71とが接触していた位置(ブレード位置)においてもハーフ画像に若干の横筋が発生する。
本実施形態のカラープリンター100では、感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8とを接触させた4色押圧状態から駆動を開始する駆動パターン(第1駆動パターン)と、感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8とを離間させた4色離間状態から駆動を開始し、駆動を継続しながら4色押圧状態に移行する駆動パターン(第2駆動パターン)とを実行可能である。そして、感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の表面状態に応じて2つの駆動パターンを選択する。以下、本実施形態のカラープリンター100において実行される感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動制御例について説明する。
(第1の制御例)
第1の制御例では、感光体ドラム1a〜1dの使用開始からの累積印字枚数P1と、中間転写ベルト8の使用開始からの累積印字枚数P2とに基づいて第1駆動パターンと第2駆動パターンとを選択する。即ち、累積印字枚数P1、P2を、それぞれ感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の表面状態の指標として用いている。試験機(FS−C8525MFP改造機、京セラドキュメントソリューションズ社製)を用いて第1の制御例を実行する場合の第1駆動パターンと第2駆動パターンの選択基準を示すテーブルの一例を表1に示す。
Figure 2020008775
表1に示すように、累積印字枚数P1が1000枚以下であり、且つ累積印字枚数P2が100枚以下である場合、および累積印字枚数P1が100枚以下であり、且つ累積印字枚数P2が300枚以下である場合(ハッチング領域)は4色離間状態で駆動を開始する。その後、累積印字枚数P1の増加により感光体ドラム1a〜1dの表面摩擦係数が低下した場合、或いは累積印字枚数P2の増加により中間転写ベルト8の表面摩擦係数が低下した場合は4色押圧状態で駆動を開始する。即ち、P1よりもP2が多いほどハーフ画像の横筋が発生し難いため表1のような設定となっている。また、表1では感光体ドラム1a〜1dを含むドラムユニットや中間転写ベルト8を含む中間転写ユニット31が交換された場合にも対応可能となるように設定されている。
第1の制御例では感光体ドラム1a〜1dへのトナーの強制吐出は行わず、印字動作に伴う中間転写ベルト8およびクリーニングブレード71へのトナー外添剤の付着によって感光体ドラム1a〜1d、中間転写ベルト8の表面摩擦係数が低下し、横筋が発生し難い条件に移行すれば第2駆動パターンから第1駆動パターンに移行するようになっている。
図5は、本発明のカラープリンター100における第1の制御例を示すフローチャートである。印字命令が入力されると(ステップS1)、制御部90はカウンター95によりカウントされた累積印字枚数P1が1000枚を超えているか否かを判定する(ステップS2)。P1が1000枚以下である場合は(ステップS2でNo)、次にP1が100枚以下であるか否かを判定する(ステップS3)。
P1が100〜1000枚である場合は(ステップS3でNo)、次に累積印字枚数P2が100枚を超えているか否かを判定する(ステップS4)。P2が100枚以下である場合は(ステップS4でNo)、制御部90はローラー接離機構32、メインモーター40、ベルト駆動モーター41に制御信号を送信し、4色離間状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始し(ステップS5)、駆動を継続しながら4色押圧状態に移行する(ステップS6)。一方、P2が100枚を超えている場合は(ステップS4でYes)4色押圧状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始する(ステップS7)。
また、ステップS3でP1が100枚以下である場合は(ステップS3でYes)、次にP2が300枚を超えているか否かを判定する(ステップS8)。P2が300枚を超えている場合は(ステップS8でYes)4色押圧状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始する(ステップS7)。一方、P2が300枚以下である場合は(ステップS8でNo)4色離間状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始し(ステップS9)、駆動を継続しながら4色押圧状態に移行する(ステップS10)。その後、各々の状態で印字を開始し(ステップS11)、処理を終了する。
図5に示した第1の制御例によれば、ベルト−ドラム間に大きな摩擦力が発生する感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の使用初期においては4色離間状態から駆動が開始されるため、ハーフ画像における横筋の発生や感光体ドラム1a〜1d表面の傷付きを効果的に抑制することができる。また、累積印字枚数P1、P2が所定枚数以上となりベルト−ドラム間の摩擦力が低下した後は4色押圧状態から駆動が開始されるため、感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動状態が速やかに安定し、1枚目の印字待ち時間の短縮を実現することができる。
但し、4色押圧状態から駆動を開始する場合はドラム−ベルト間のスリップ痕(摺擦履歴)や色ずれを防止する観点から、以下の表2および図6に示す動作を行う。
Figure 2020008775
表2および図6に示すように、駆動開始時は感光体ドラム1a〜1d(図6の破線で表示)と中間転写ベルト8(図6の実線で表示)を停止状態から同時に起動させる。これにより、感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8との線速差を極力小さくしてスリップ痕の発生を抑制する。そして、感光体ドラム1a〜1dは14msec毎に線速を上昇させて8ステップで所定速度まで立ち上げる。一方、中間転写ベルト8は14msec毎に線速を上昇させて6ステップで所定速度まで立ち上げる。
即ち、感光体ドラム1a〜1dは14×8=112msecで所定速度に到達するのに対し、中間転写ベルト8は14×6=84msecで所定速度に到達する。このように、感光体ドラム1a〜1dに対して中間転写ベルト8を先に所定速度まで立ち上げることで、駆動開始時における色ずれの発生を防止する。
また、駆動停止時は感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8を所定速度で駆動している状態から同時に減速を開始する。これにより、駆動開始時と同様に感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8との線速差を極力小さくしてスリップ痕の発生を抑制する。そして、感光体ドラム1a〜1dは20msec毎に線速を減少させて8ステップで停止させる。一方、中間転写ベルト8は20msec毎に線速を減少させて6ステップで停止させる。
即ち、感光体ドラム1a〜1dは減速を開始してから20×8=160msecで停止するのに対し、中間転写ベルト8は20×6=120msecで所定速度に到達する。このように、感光体ドラム1a〜1dに対して中間転写ベルト8を先に停止させることで、駆動停止時におけるスリップ痕の発生を防止する。
(第2の制御例)
ところで、累積印字枚数P1、P2が同じであっても、印字率によって感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の表面へのトナー付着量は異なる。例えば印字率の低い画像を多数印字した場合は、感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8へのトナー付着量が少ないため中間転写ベルト8の表面の白化やクリーニングブレード71へのトナー外添剤の付着が進行せず、表面摩擦係数が高い初期状態が維持される。上述した第1の制御例では、印字率の差違による感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の表面状態の差違を加味した制御が十分に実行できなかった。
そこで、第2の制御例では感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8の表面状態を検知し、検知結果に基づいて第1駆動パターンと第2駆動パターンとを選択する。具体的には、感光体ドラム1a〜1dの表面状態の指標としてトルク検出部47により検出された感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクを用いる。感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクは耐久印字によるドラム表面の粗面化やクリーニングブレード71へのトナー外添剤の付着等により低下するため、感光体ドラム1a〜1dの表面状態とよく相関している。
また、中間転写ベルト8の表面状態の指標としては、画像濃度センサー45により中間転写ベルト8の表面に測定光を照射し、ベルト表面で反射された光量(センサー出力値)を用いる。濃度補正(キャリブレーション)では中間転写ベルト8の表面状態が変化しても反射光が一定となるように入射光を変化させていくが、中間転写ベルト8の表面状態の代替指標として用いる場合は一定の入射光に対する反射光の変化を検知する。即ち、ベルト表面が白化するほど入射光が乱反射するため、反射光の光量が小さくなる。即ち、画像濃度センサー45により検知されたベルト表面からの反射光の光量(センサー出力値)は中間転写ベルト8の表面状態とよく相関している。
試験機(FS−C8525MFP改造機、京セラドキュメントソリューションズ社製)を用いて第2の制御例を実行する場合の第1駆動パターンと第2駆動パターンの選択基準を示すテーブルの一例を表3に示す。

Figure 2020008775
トルク検出部47による感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクの検知タイミング、画像濃度センサー45による中間転写ベルト8からの反射光の検知タイミングは、印字開始直前であってもよいし、前回の印字終了直後であってもよい。また、カラープリンター100の電源投入時やスリープモード(省電力モード)からの復帰時であってもよい。
また、トルク検出部47による感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクの検知、および画像濃度センサー45による中間転写ベルト8からの反射光の検知は、検知時におけるベルト−ドラム間の摩擦を防止するために4色離間状態で行う。トルク検出部47および画像濃度センサー45の出力値はRAM93に上書きして記憶される。
図7は、本発明のカラープリンター100における第2の制御例を示すフローチャートである。印字命令が入力されると(ステップS1)、制御部90はトルク検出部47により検出された感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクTが130mNmよりも小さいか否かを判定する(ステップS2)。
T≧130[mNm]である場合は(ステップS2でNo)、次にT>170[mNm]であるか否かを判定する(ステップS3)。130[mNm]≦T≦170[mNm]である場合は(ステップS3でNo)、次に画像濃度センサー45の出力値Vが2.1[V]よりも小さいか否かを判定する(ステップS4)。
V≧2.1[V]である場合は(ステップS4でNo)、制御部90はローラー接離機構32、メインモーター40、ベルト駆動モーター41に制御信号を送信し、4色離間状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始し(ステップS5)、駆動を継続しながら4色押圧状態に移行する(ステップS6)。一方、V<2.1[V]である場合は(ステップS4でYes)4色押圧状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始する(ステップS7)。
また、ステップS3でT>170[mNm]である場合は(ステップS3でYes)、次にV<1.9[V]であるか否かを判定する(ステップS8)。V<1.9[V]である場合は(ステップS8でYes)4色押圧状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始する(ステップS7)。一方、V≧1.9[V]である場合は(ステップS8でNo)4色離間状態から感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動を開始し(ステップS9)、駆動を継続しながら4色押圧状態に移行する(ステップS10)。その後、各々の状態で印字を開始し(ステップS11)、処理を終了する。
図7に示した第2の制御例によれば、感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の表面状態の指標として、感光体ドラム1a〜1dの駆動トルク、および中間転写ベルト8の表面からの反射光の光量を用いることにより、累積印字枚数P1、P2に基づいて第1駆動パターンと第2駆動パターンの選択を行う第1の制御例に比べてハーフ画像における横筋の発生や感光体ドラム1a〜1d表面の傷付きを一層効果的に抑制することができる。
(第3の制御例)
感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8の摩擦力の大きさ(密着性)は、カラープリンター100の使用環境(温湿度)によって変化する。例えば、高温高湿環境下においては感光体ドラム1a〜1dや中間転写ベルト8の表面に付着する水分が多くなる。そのため、感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8とがより密着し、ハーフ画像における横筋が発生しやすい状況となる。このような場合、感光体ドラム1a〜1dにトナーを強制吐出することで水分を除去可能であるが、常にトナーを強制吐出すると印字動作以外でのトナー消費量が増加し、カラープリンター100のランニングコストの上昇に繋がる。
一方、低温低湿環境下においては感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8との密着性が低下し、ハーフ画像における横筋が発生し難い状況となる。このような場合に4色離間状態で駆動を開始する第2駆動パターンが頻繁に選択されると、1枚目の印字待ち時間が不必要に長くなってしまう。
そこで、第3の制御例では感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8の表面状態を検知し、検知結果に基づいて第1駆動パターンと第2駆動パターンとを選択する際に、温湿度条件に基づいて選択基準を変化させる。さらに、第2駆動パターンが選択されたときのトナーの強制吐出の要否も判断する。
具体的には、第2の制御例と同様に感光体ドラム1a〜1dの表面状態の指標として、トルク検出部47により検出された感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクを用いる。また、中間転写ベルト8の表面状態の指標として、画像濃度センサー45により検知されたベルト表面からの反射光の光量(センサー出力値)を用いる。そして、機外温湿度センサー70により検知された温湿度に応じて第1駆動パターンと第2駆動パターンの選択基準を変更する。試験機(FS−C8525MFP改造機、京セラドキュメントソリューションズ社製)を用いて第3の制御例を実行する場合の第1駆動パターンと第2駆動パターンの選択基準を示すテーブルの一例を表4、表5に示す。
Figure 2020008775
Figure 2020008775
表4は、低温低湿環境(10℃、10%)において用いるテーブルを示す。低温低湿環境では感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8との密着性が低下し、ハーフ画像における横筋が発生し難いため、4色離間状態から駆動させる場合(ハッチング領域)はドラム駆動トルクが150[mNm]よりも大きく、且つ画像濃度センサー45の出力値が2.1を超える場合のみであり、表3に比べて少なくなっている。
表5は、高温高湿環境(32.5℃、80%)において用いるテーブルを示す。高温高湿環境では感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8との密着性が高くなり、ハーフ画像における横筋が発生し易いため、4色離間状態から駆動させる場合(ハッチング領域)はドラム駆動トルクが130[mNm]よりも大きく、且つ画像濃度センサー45の出力値が1.9を超える場合、およびドラム駆動トルクが150[mNm]よりも大きく、且つ画像濃度センサー45の出力値が1.7を超える場合であり、表3に比べて多くなっている。
また、表5では、特に感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8との密着性が高いと考えられるドラム駆動トルクが130[mNm]よりも大きく、且つ画像濃度センサー45の出力値が2.1を超える場合、およびドラム駆動トルクが170[mNm]よりも大きく、且つ画像濃度センサー45の出力値が1.9を超える場合(濃ハッチング領域)は4色離間状態から駆動を開始して4色押圧状態に移行するとともに、感光体ドラム1a〜1d上にトナーを吐出する。
トナーの吐出は、帯電装置2a〜2dにより感光体ドラム1a〜1dの表面を均一に帯電させた後、露光装置5により感光体ドラム1a〜1dの表面を長手方向(軸方向)の全域に亘って帯状に露光してトナー吐出パターンを形成する。その後、現像装置3a〜3dに現像電圧を印加してトナー吐出パターンを現像することにより行う。
トナー吐出パターンは、ソリッド画像(ベタ画像)でもハーフ画像でもよいが、トナー吐出量を多くしたい場合は単位面積当たりのトナー付着量が多いソリッド画像のほうが好ましい。また、トナー吐出量は感光体ドラム1a〜1dの周方向におけるトナー吐出パターンの寸法によって調整可能である。
感光体ドラム1a〜1dとクリーニングブレード71との摩擦に対しては、クリーニングブレード71のエッジ部の長手方向全域に均一にトナーを付着させて感光体ドラム1a〜1dとクリーニングブレード71との摩擦力を低下させ、且つ、トナー外添剤によって感光体ドラム1a〜1dに滑り性を付与して表面摩擦係数を低下させるのに十分なトナー吐出量とする。また、感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルト8との摩擦に対しては、中間転写ベルト8の外周面全域にトナーを付着させ、トナー外添剤によって中間転写ベルト8に滑り性を付与して中間転写ベルト8の表面摩擦係数を低下させるのに十分なトナー吐出量とする。
例えば、感光体ドラム1a〜1dの表面摩擦係数を低下させるために必要なトナー吐出量が2g(1色当たり0.5g)、中間転写ベルト8の表面摩擦係数を低下させるために必要なトナー吐出量が4g(1色当たり1g)であれば、トナー吐出量を6g(1色当たり1.5g)とすればよい。
トナーの吐出タイミングは、4色離間状態から4色押圧状態に移行した後であれば特に制限はないが、トナーを吐出せずに所定速度(画像形成時の駆動速度)まで立ち上げた場合、感光体ドラム1a〜1dにスリップ痕や傷が生じるおそれがある。そこで、トナー吐出時の感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の駆動速度を画像形成時の駆動速度よりも遅くすることが好ましい。
なお、一次転写ローラー6a〜6dに転写電圧(トナーと逆極性の電圧)を印加すると、現像装置3a〜3dから感光体ドラム1a〜1d上に吐出されたトナーは一次転写位置で中間転写ベルト8上に移行するため、ブレード位置まで到達しない。そこで、吐出されたトナーがブレード位置に到達し、クリーニングブレード71のエッジ部に付着するまでは一次転写ローラー6a〜6dに転写逆電圧(トナーと同極性の電圧)を印加する。これにより、感光体ドラム1a〜1dに吐出されたトナーが中間転写ベルト8に移行することなくブレード位置まで到達し、クリーニングブレード71のエッジ部に付着する。
その後、一次転写ローラー6a〜6dに転写電圧を印加することで感光体ドラム1a〜1d上のトナーが中間転写ベルト8に移行して中間転写ベルト8の表面に付着する。このように一次転写ローラー6a〜6dに印加する電圧を制御することで、感光体ドラム1a〜1dの表面摩擦係数、および中間転写ベルト8の表面摩擦係数の両方を効果的に低下させることができる。
第3の制御例では、機外温湿度センサー70により検出された温湿度に基づいて、低温低湿環境下では表4を、高温高湿環境下では表5を、それ以外の環境では表3を用いて第1駆動パターンと第2駆動パターンを選択する。これにより、低温低湿環境下では4色押圧状態から駆動を開始する第1駆動パターンが選択される場合が増加するため、1枚目の印字待ち時間を短縮することができる。
また、高温高湿環境下では4色離間状態から駆動を開始して4色押圧状態に移行する第2駆動パターンが選択される場合が増加するため、ハーフ画像の横筋や感光体ドラム1a〜1dの傷付きを抑制することができる。さらに、第2駆動パターンが選択されたときはトナー吐出の要否も判定されるため、トナーの強制吐出を水分の除去が必要な場合のみに抑えて画像品質の向上とランニングコストの低下とを両立させることができる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば上述した第1〜第3の制御例で用いたテーブル(表1、表3〜表5)は一例であり、中間転写ベルト8の構成や使用初期における感光体ドラム1a〜1d、中間転写ベルト8の表面粗さ等に基づいて適宜設定することができる。
また、上述した第3の制御例では、機外温湿度センサー70により検知された温湿度に基づいて第1駆動パターンと第2駆動パターンを選択する際の感光体ドラム1a〜1dの駆動トルクT、および画像濃度センサー45の出力値Vの閾値を変更したが、これに限定されるものではない。例えば、第1の制御例と同様に累積印字枚数P1、P2を感光体ドラム1a〜1dおよび中間転写ベルト8の表面状態の指標として、機外温湿度センサー70により検知された温湿度に基づいて第1駆動パターンと第2駆動パターンを選択する際の累積印字枚数P1、P2の閾値を変更してもよい。
また、上記実施形態においては、現像ローラー30上に形成された磁気ブラシを用いて感光体ドラム1a〜1dにトナーを供給する二成分現像式の現像装置3a〜3dを用いている。上記の構成に代えて、現像ローラー30を挟んで感光体ドラム1a〜1dと反対側にトナー供給ローラーを配置し、トナー供給ローラー上に形成された磁気ブラシを用いてトナー供給ローラーから現像ローラー30にトナーのみを移動させて現像ローラー30上にトナー薄層を形成し、現像ローラー30から感光体ドラム1a〜1dにトナーを供給する方式の現像装置3a〜3dを用いることもできる。
また、本発明は図1に示したようなカラープリンター100に限られるものではなく、カラー複写機、カラー複合機、ファクシミリ等の、他の中間転写式のカラー画像形成装置にも適用できるのはもちろんである。
本発明は、像担持体と中間転写ベルトとを備えた中間転写式の画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、使用初期における像担持体と中間転写ベルトの間の摩擦力を低減してハーフ画像の横筋や像担持体表面の傷付きを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
2a〜2d 帯電装置
3a〜3d 現像装置
6a〜6d 一次転写ローラー(一次転写部材)
7a〜7d クリーニング装置
8 中間転写ベルト
9 二次転写ローラー(二次転写部材)
19 ベルトクリーニングユニット
30 現像ローラー(現像剤担持体)
32 ローラー接離機構(接離機構)
40 メインモーター(駆動装置)
41 ベルト駆動モーター(駆動装置)
45 画像濃度センサー(光量検知センサー)
47 トルク検出部
51 電圧制御回路(電圧印加装置)
54 転写電圧電源(電圧印加装置)
70 機外温湿度センサー(温湿度検知装置)
71 クリーニングブレード(クリーニング部材)
90 制御部
95 カウンター(印字枚数カウント部)
100 カラープリンター(画像形成装置)
Pa〜Pd 画像形成部

Claims (11)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体にトナーを供給する現像装置と、
    を含み、異なる色の画像を形成する複数の画像形成部と、
    前記画像形成部に沿って移動し、弾性層を有する無端状の中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体に対向配置され、前記像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写ベルト上に一次転写する複数の一次転写部材と、
    前記一次転写部材を前記中間転写ベルトに対し接近する方向に移動することにより前記中間転写ベルトを前記像担持体に圧接し、前記一次転写部材を前記中間転写ベルトから離間する方向に移動することにより前記中間転写ベルトを前記像担持体から離間させる接離機構と、
    前記中間転写ベルトに接触し、前記中間転写ベルト上に一次転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写部材と、
    前記像担持体および前記中間転写ベルトを別個に回転駆動する駆動装置と、
    前記一次転写部材および前記二次転写部材に電圧を印加する電圧印加装置と、
    前記画像形成部、前記接離機構、前記電圧印加装置、および前記駆動装置の制御を行う制御部と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記接離機構は、前記中間転写ベルトを介して全ての前記一次転写部材を前記像担持体に圧接する全色押圧状態と、全ての前記一次転写部材を前記中間転写ベルトから離間させる全色離間状態と、を切り換え可能であり、
    前記制御部は、画像形成開始時に前記像担持体および前記中間転写ベルトを前記全色押圧状態から駆動する第1駆動パターンと、前記像担持体および前記中間転写ベルトを前記全色離間状態から駆動して前記全色押圧状態に移行する第2駆動パターンと、を前記像担持体および前記中間転写ベルトの表面状態に応じて選択的に実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体の使用開始時からの第1累積印字枚数と、前記中間転写ベルトの使用開始時からの第2累積印字枚数と、を別個にカウントする印字枚数カウント部を備え、
    前記制御部は、前記印字枚数カウント部によりカウントされた前記第1累積印字枚数および前記第2累積印字枚数に基づいて前記第1駆動パターンと前記第2駆動パターンとを選択的に実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記像担持体の駆動トルクを検出するトルク検出部と、
    前記中間転写ベルトの表面に光照射し、前記中間転写ベルトからの反射光の光量を検知する光量検知センサーと、
    を備え、
    前記制御部は、前記トルク検出部により検出された前記像担持体の駆動トルクと、前記光量検知センサーにより検知された前記中間転写ベルトからの反射光の光量と、に基づいて前記第1駆動パターンと前記第2駆動パターンとを選択的に実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記トルク検出部による前記駆動トルクの検出、および前記光量検知センサーによる前記反射光の光量の検出は、電源投入時、省電力モードからの復帰時、画像形成を開始する直前、若しくは前回の画像形成が終了した直後のいずれかのタイミングで行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 画像形成装置外部の温湿度を検知する温湿度検知装置を備え、
    前記制御部は、前記温湿度検知装置により検知された前記温湿度に基づいて前記第1駆動パターンと前記第2駆動パターンを選択する際の前記像担持体および前記中間転写ベルトの表面状態の基準値を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記第1駆動パターンの実行時に、前記全色離間状態から前記全色押圧状態への移行後に前記現像装置から前記像担持体へトナーを吐出可能であり、
    前記制御部は、前記温湿度検知装置により検知された前記温湿度と、前記像担持体および前記中間転写ベルトの表面状態と、に基づいて前記トナー吐出の要否を判定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記電圧印加装置は、前記像担持体に前記トナーを吐出する際に前記一次転写部材に前記トナーと同極性の転写逆電圧を印加し、所定時間経過後に前記一次転写部材にトナーと逆極性の転写電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第2駆動パターンにおける前記全色離間状態から駆動して前記全色押圧状態に移行する際の前記像担持体および前記中間転写ベルトの駆動速度は、画像形成時における前記像担持体および前記中間転写ベルトの駆動速度よりも遅いことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記第1駆動パターンの実行時に前記像担持体および前記中間転写ベルトの駆動を同時に開始し、前記像担持体に対して前記中間転写ベルトを先に所定速度まで立ち上げるとともに、駆動停止時に前記像担持体および前記中間転写ベルトの減速を同時に開始し、前記像担持体に対して前記中間転写ベルトを先に停止させることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記像担持体の表面に接触するように配置され、前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記像担持体は、表面に有機感光層が形成された有機感光体であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
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