JP2020006583A - 液体吐出装置、液体吐出装置のメンテナンス方法 - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出装置のメンテナンス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】消費される液体の量が増加するのを抑制して加圧クリーニングできる液体吐出装置11、液体吐出装置11のメンテナンス方法を提供する。【解決手段】液体を吐出する複数のノズル20にそれぞれ連通する複数の圧力室23と、対応する圧力室23の容積をそれぞれ変化させる複数の圧電素子28と、複数の圧電素子28に対して駆動波形を印加する印加部49と、複数の圧力室23よりも上流側の液体を加圧してノズル20から液体を排出する加圧クリーニングを実行する加圧機構17と、を備え、駆動波形は、ノズル20から液体を吐出させる吐出波形と、ノズル20から液体を吐出させない非吐出波形と、を含み、印加部49は、加圧クリーニングが実行される前に、圧電素子28に対して非吐出波形を印加し、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子28に対して吐出波形と非吐出波形のうち少なくとも一方を印加する。【選択図】図1

Description

本発明は、プリンターなどの液体吐出装置、液体吐出装置のメンテナンス方法に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置では、液体が増粘したり、気泡が混入したりして吐出不良が生じることがある。そのため、例えば特許文献1に記載の液体吐出装置の一例であるプリンターは、液体を加圧してノズルから排出する加圧クリーニングを行っていた。
特開2014−24347号公報
液体は、増粘すると流動しにくくなる。液体の流速が遅いと、気泡はノズルから排出されにくい。そのため、増粘した液体や気泡をノズルから排出するためには、液体を加圧する加圧力を大きくする必要がある。しかし、大きな加圧力で加圧クリーニングを行うと、多くの液体が消費されてしまう。
上記課題を解決する液体吐出装置は、液体を吐出する複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、対応する前記圧力室の容積をそれぞれ変化させる複数の圧電素子と、複数の前記圧電素子に対して駆動波形を印加する印加部と、複数の前記圧力室よりも上流側の前記液体を加圧して前記ノズルから前記液体を排出する加圧クリーニングを実行する加圧機構と、を備え、前記駆動波形は、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出波形と、前記ノズルから前記液体を吐出させない非吐出波形と、を含み、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行される前に、前記圧電素子に対して前記非吐出波形を印加し、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して前記吐出波形と前記非吐出波形のうち少なくとも一方を印加する。
上記課題を解決する液体吐出装置のメンテナンス方法は、液体を吐出する複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、対応する前記圧力室の容積をそれぞれ変化させる複数の圧電素子と、複数の前記圧電素子に対して駆動波形を印加する印加部と、複数の前記圧力室よりも上流側の前記液体を加圧して前記ノズルから前記液体を排出する加圧クリーニングを実行する加圧機構と、を備える液体吐出装置のメンテナンス方法であって、前記駆動波形は、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出波形と、前記ノズルから前記液体を吐出させない非吐出波形と、を含み、前記印加部が前記非吐出波形を前記圧電素子に対して印加することと、前記非吐出波形を前記圧電素子に対して印加した後、前記加圧クリーニングを実行することと、前記加圧クリーニングを実行している間に、前記印加部が前記圧電素子に対して前記吐出波形と前記非吐出波形のうち少なくとも一方を印加することと、を含む。
液体吐出装置の第1実施形態の模式図。 加圧クリーニング時のタイミングチャート。 液体吐出装置の第2実施形態の模式図。 振動板の残留振動を想定した単振動の計算モデルを示す図。 液体の増粘と残留振動波形の関係を説明する説明図。 気泡混入と残留振動波形の関係を説明する説明図。 加圧クリーニング時のタイミングチャート。
(第1実施形態)
以下、液体吐出装置、液体吐出装置のメンテナンス方法の第1実施形態を、図面を参照して説明する。液体吐出装置は、例えば、用紙などの媒体に液体の一例であるインクを吐出して印刷するインクジェット式のプリンターである。
図1に示すように、液体吐出装置11は、液体を吐出する液体吐出ヘッド12と、液体供給源13から液体吐出ヘッド12に液体を供給する供給流路14と、備える。液体吐出装置11は、供給流路14を介して液体を供給する供給ポンプ15と、供給流路14の圧力を調整する圧力調整弁16と、液体吐出ヘッド12を加圧クリーニングする加圧機構17と、を備える。液体吐出装置11は、加圧クリーニングにより液体吐出ヘッド12から排出される液体を受容する受容部18を備える。
液体吐出ヘッド12は、液体を吐出する複数のノズル20が開口するノズル形成面21を有する。液体吐出ヘッド12は、供給流路14の下流端が接続される共通液室22と、ノズル20に連通する複数の圧力室23と、圧力室23の壁面の一部を構成する振動板24と、を備える。共通液室22と圧力室23は、連通流路25を通じて連通している。圧力室23の数は、ノズル20の数と同じである。複数の圧力室23は、複数のノズル20にそれぞれ連通する。すなわち、1つの圧力室23は、対応する1つのノズル20に連通する。
振動板24において、圧力室23とは反対側の面であって、共通液室22と異なる位置には、収容室27に収容された圧電素子28が設けられている。圧電素子28は、圧力室23ごとに設けられる。圧電素子28の数は、圧力室23の数と同じである。圧電素子28は、駆動波形が印加された場合に膨張もしくは収縮して振動板24を変形させる。すなわち、複数の圧電素子28は、対応する圧力室23の容積をそれぞれ変化させる。圧電素子28は、圧力室23の容積を変化させることにより、ノズル20から液体を吐出させる。液体吐出ヘッド12は、図示しない媒体に向かって液体を吐出することにより、この媒体に印刷する。
液体供給源13は、液体吐出装置11に対して着脱可能なカートリッジとしてもよいし、液体を補充可能なタンクとしてもよい。タンクは、液体吐出装置11に固定してもよい。液体供給源13は、変形可能なパックとしてもよい。液体供給源13には、供給流路14の上流端が接続される。
供給ポンプ15は、供給流路14に設けられる。供給ポンプ15は、液体供給源13から下流側に向けて液体を供給する。供給ポンプ15は、例えばダイヤフラムポンプ、チューブポンプ、シリンジポンプなどで構成してもよい。
圧力調整弁16は、供給流路14に設けられる。圧力調整弁16は、上流室30と、上流室30よりも下流側の下流室31と、上流室30と下流室31を連通させる連通路32と、連通路32を閉塞する弁部材33と、を備える。下流室31の壁面の一部は、撓み変形可能な可撓壁34により構成されている。上流室30の壁面の一部は、弁座35により構成されている。上流室30、下流室31、及び連通路32は、供給流路14の一部を構成する。
弁部材33は、例えばゴムなどの弾性体で形成される弁体36と、可撓壁34から圧力を受ける受圧部37と、を有する。圧力調整弁16は、上流室30に設けられる上流側付勢部材38と、下流室31に設けられる下流側付勢部材39と、を備える。上流側付勢部材38と下流側付勢部材39は、例えばばねで構成され、連通路32を塞ぐ方向に弁部材33を付勢することで、弁体36と弁座35とを当接させて、連通路32を塞がせる。
可撓壁34は、下流室31を構成する内面に下流室31内の液体の圧力を受け、下流室31とは反対の外面に大気圧を受ける。そのため、可撓壁34は、下流室31内の圧力に応じて変形し、下流室31の容積を変化させる。
弁部材33は、下流室31内の負圧が所定の負圧よりも小さい場合に、上流側付勢部材38及び下流側付勢部材39の付勢力により、弁体36が弁座35に当接することで連通路32を閉塞する。負圧が小さいとは、圧力が高い状態である。下流室31内の負圧は、液体吐出ヘッド12が液体を吐出もしくは排出するのに伴って大きくなる。下流室31内の負圧が大きくなると、可撓壁34は、下流室31の容積を減少させるように変形して受圧部37を押す。
下流室31内の負圧が所定の負圧になると、可撓壁34は、上流側付勢部材38及び下流側付勢部材39の付勢力に抗して弁部材33を移動させる。これにより、弁体36と弁座35とが離れることで供給流路14が開放され、上流室30と下流室31とが連通して上流室30内の液体が下流室31に流入する。可撓壁34は、下流室31の容積を増加させるように変形する。下流室31内の負圧が所定の負圧よりも小さくなると、弁部材33は、上流側付勢部材38及び下流側付勢部材39の付勢力により供給流路14を閉塞する。
圧力調整弁16は、下流室31内の液体の圧力を一定の範囲に維持することで、液体吐出ヘッド12に供給する液体の圧力を調整する。一定の範囲とは、ノズル20にメニスカス41を形成可能な範囲である。メニスカス41とは、液体と気体とが接する境界である気液界面に、液体がノズル20と接してできる湾曲した液体表面である。ノズル20には、液体の吐出に適した凹状のメニスカス41が形成される。
加圧機構17は、供給流路14の一部を構成する液室43と、液室43の一部を構成する可撓性部材44と、可撓性部材44により液室43と区画される空気室45と、空気室45の圧力を変更する圧力ポンプ46と、を備える。
圧力ポンプ46が空気室45を加圧すると、可撓性部材44は、空気室45の容積を大きくすると共に、液室43の容積を小さくするように変形する。液室43内の液体が加圧される場合、圧力調整弁16は、供給流路14を閉塞する状態を維持する。そのため、加圧された液体は、ノズル20から排出される。加圧機構17は、複数の圧力室23よりも上流側の液体を加圧してノズル20から液体を排出する加圧クリーニングを実行する。
圧力ポンプ46が空気室45を減圧すると、可撓性部材44は、空気室45の容積を小さくすると共に、液室43の容積を大きくするように変形する。液室43が負圧になる場合、圧力調整弁16は、供給流路14を開放する。そのため、圧力調整弁16よりも上流側から液体が供給される。液体吐出装置11がノズル20から液体を吐出して印刷を行うとき、圧力ポンプ46は、空気室45を減圧状態に維持する。
液体吐出装置11は、液体吐出装置11で実行される各種動作を制御する制御部48と、複数の圧電素子28に対して駆動波形を印加する印加部49と、を備える。制御部48は、例えばコンピューター及びメモリーを含む処理回路等から構成され、メモリーに記憶されたプログラムに従って供給ポンプ15、圧力ポンプ46、及び印加部49などを制御する。
図2に示すように、駆動波形は、ノズル20から液体を吐出させる吐出波形51と、ノズル20から液体を吐出させない非吐出波形52と、を含む。駆動波形は、圧電素子28に印加する電圧の大きさを示す波形である。吐出波形51と非吐出波形52は、最低電圧と最高電圧との差である波高Aが異なる。吐出波形51の波高Aは、非吐出波形52の波高Aよりも大きい。
吐出波形51は、ノズル20にメニスカス41が形成された状態で圧電素子28に印加された場合に、液体を消費する波形である。非吐出波形52は、ノズル20にメニスカス41が形成された状態で圧電素子28に印加された場合に、液体を消費しない波形である。例えば、ノズル20から溢れた液体がノズル形成面21に広がった場合であっても、液体が滴下しなければ非吐出波形52であり、滴下する場合は吐出波形51である。
圧電素子28に電圧を印加していないときの圧力室23の状態を基準状態とする。吐出波形51と非吐出波形52は、基準状態から圧力室23を拡大するための拡大部分54と、拡大した圧力室23を収縮するための収縮部分55と、収縮した圧力室23を基準状態に戻すための復帰部分56と、を含む。吐出波形51と非吐出波形52は、復帰部分56の傾きを、拡大部分54の傾きよりも緩やかにしてもよい。復帰部分56の傾きを緩やかにすると、吐出波形51や非吐出波形52を印加した後のメニスカス41を安定させることができる。
次に、液体吐出装置11のメンテナンス方法について説明する。
図2に示すように、印加部49は、加圧クリーニングが実行される前に、全ての圧電素子28に対して所定数の非吐出波形52を印加する。所定数とは、1もしくは複数であり、加圧クリーニングを行う頻度や液体の種類などに応じて設定してもよいし、圧電素子28ごとに設定してもよい。
加圧機構17は、印加部49が非吐出波形52を印加する間、空気室45を減圧状態に維持する。加圧機構17は、所定数の非吐出波形52の印加が終了する第1時間t1よりも後の第2時間t2に液室43の加圧を開始し、加圧クリーニングを実行する。圧力ポンプ46は、第4時間t4に加圧力が安定し、第5時間t5に空気室45の減圧を開始する。圧力ポンプ46は、第7時間t7に加圧クリーニングを終了する。
印加部49は、加圧クリーニングが実行されている第2時間t2から第7時間t7までの間に、圧電素子28に対して吐出波形51と非吐出波形52のうち少なくとも一方を印加する。本実施形態では、印加部49は、加圧力が上昇する第2時間t2と第4時間t4の間の第3時間t3から、加圧力が低下する第5時間t5と第7時間t7の間の第6時間t6までの間に、圧電素子28に対して吐出波形51と非吐出波形52の双方を印加する。
印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、種類の異なる吐出波形51を複数印加してもよい。印加部49は、例えば種類の異なる吐出波形51として、波長λの異なる吐出波形51を複数印加してもよい。印加部49は、圧電素子28に対して複数の吐出波形51を駆動周期Tを変化させて印加してもよい。
本実施形態の作用について説明する。
印加部49が非吐出波形52を圧電素子28に対して印加すると、圧電素子28は、ノズル20から液体を吐出させない程度に振動板24を変形させる。これにより、メニスカス41は、変形もしくは振動する。圧力室23内に気泡58が混入している場合には、気泡58は、変形したり、揺れたりして移動しやすくなる。液体が増粘している場合には、液体は攪拌されて流動しやすくなる。
非吐出波形52を圧電素子28に対して印加した後、加圧機構17が液体を加圧してノズル20から液体を排出する加圧クリーニングを実行すると、液体がノズル20から排出される。加圧クリーニングを実行している間に、印加部49は、圧電素子28に対して種類の異なる吐出波形51を複数印加する。波長λの異なる吐出波形51を複数印加した場合、様々なサイズの気泡58を排出しやすくできる。例えば、波長λの短い吐出波形51が印加された場合には、サイズが小さい気泡58が排出しやすくなる。波長λの長い吐出波形51が印加された場合には、サイズが大きい気泡58が排出しやすくなる。したがって、加圧クリーニングにより排出される液体と共に気泡58が排出される。
本実施形態の効果について説明する。
(1−1)圧力室23内の液体は、増粘することがある。その点、印加部49は、加圧クリーニングが実行される前に非吐出波形52を発生させる。これにより、圧力室23内の液体は、攪拌されて流動しやすくなる。印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に吐出波形51と非吐出波形52のうち少なくとも一方を発生させる。これにより圧力室23内の気泡58が揺らされ、液体と共に気泡58をノズル20から排出しやすくできる。したがって、小さな加圧力でも気泡58をノズル20から排出することができ、消費される液体の量が増加するのを抑制して加圧クリーニングできる。
(1−2)印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子28に対して種類の異なる吐出波形51を複数印加する。そのため、圧力室23内の気泡58やノズル20に形成されるメニスカス41が、圧力室23の容積の変化に対して共振する可能性を高め、気泡58を排出しやすくできる。
(1−3)印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子28に対して複数種類の吐出波形51と、非吐出波形52と、を印加する。そのため、圧力室23内の気泡58やノズル20に形成されるメニスカス41を、圧力室23の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
(1−4)印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に印加する種類の異なる複数の吐出波形51として、波長λの異なる複数の吐出波形51を印加する。そのため、圧力室23内の気泡58やノズル20に形成されるメニスカス41を、圧力室23の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
(1−5)印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に印加する複数の吐出波形51の駆動周期Tを変化させる。そのため、圧力室23内の気泡58やノズル20に形成されるメニスカス41を、圧力室23の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
(1−6)印加部49が非吐出波形52を印加して圧力室23内の液体を攪拌した後、吐出波形51と非吐出波形52のうち少なくとも一方を印加しながら加圧クリーニングを実行する。これにより圧力室23内の気泡58が揺らされ、液体と共に気泡58をノズル20から排出しやすくできる。したがって、小さな加圧力でも気泡58をノズル20から排出することができ、消費される液体の量が増加するのを抑制して加圧クリーニングできる。
(1−7)加圧クリーニングを実行している間に、印加部49が圧電素子28に対して種類の異なる複数の吐出波形51を印加する。そのため、圧力室23内の気泡58やノズル20に形成されるメニスカス41を、圧力室23の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
(第2実施形態)
次に、液体吐出装置11、液体吐出装置11のメンテナンス方法の第2実施形態について図面を参照して説明する。この第2実施形態は、検出部60を備える点で第1実施形態とは異なっている。第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付すことによって重複した説明を省略する。
図3に示すように、液体吐出装置11は、ノズル20の吐出不良を検出するように構成される検出部60を備える。検出部60は、振動板24の残留振動を検出してノズル20からの液体の吐出状態を検出する。検出部60は、圧力室23内の気泡58のサイズや液体の増粘を検出するように構成される。
残留振動とは、印加部49が圧電素子28に駆動波形を印加して振動板24を撓み変形させたとき、圧力室23内に生じる圧力変動により、振動板24がしばらく振動することをいう。検出部60は、この残留振動の状態から圧力室23及び圧力室23に連通するノズル20の状態を検出する。
図4は、振動板24の残留振動を想定した単振動の計算モデルを示す図である。
印加部49が圧電素子28に駆動波形を印加すると、圧電素子28は駆動波形に応じて伸縮する。振動板24は圧電素子28の伸縮に応じて撓み、これにより圧力室23の容積は拡大した後、収縮する。駆動波形が吐出波形51である場合には、圧力室23内に発生する圧力により、圧力室23を満たす液体の一部が、ノズル20から液滴として吐出される。駆動波形が非吐出波形52である場合には、圧力室23を満たす液体は、圧力室23内に留まる。
この一連の振動板24の動作の際に、圧力室23に液体を供給する供給口の形状や液体の粘度等による流路抵抗rと、流路内の液体の重量によるイナータンスmと、振動板24のコンプライアンスCと、によって決定される固有振動周波数で、振動板24が自由振動する。この自由振動が残留振動である。
この振動板24の残留振動の計算モデルは、圧力P、上述のイナータンスm、コンプライアンスC、及び流路抵抗rで表せる。図4の回路に圧力Pを与えた時のステップ応答を体積速度uについて計算すると、次式が得られる。
図5は、液体の増粘と残留振動波形の関係の説明図である。図5の横軸は時間を示し、縦軸は残留振動の大きさを示す。例えばノズル20付近の液体が乾燥した場合には、液体の粘性が増加し、所謂増粘する。液体が増粘すると、流路抵抗rが増加するので、振動周期や残留振動の減衰が大きくなる。
図6は、気泡58の混入と残留振動波形との関係の説明図である。図6の横軸は時間を示し、縦軸は残留振動の大きさを示す。例えば、気泡58が液体の流路やノズル20先端に混入した場合には、ノズル20の状態が正常時に比べて、気泡58が混入した分だけ、液体重量であるイナータンスmが減少する。(2)式よりmが減少すると角速度ωが大きくなるので、振動周期が短くなり、振動周波数が高くなる。検出部60は、残留振動波形から圧力室23内の気泡58のサイズを検出する。
その他、ノズル20の開口付近に紙粉などの異物が固着すると、振動板24から見て圧力室23内および染み出し分の液体が正常時よりも増えることにより、イナータンスmが増加すると考えられる。また、ノズル20の出口付近に付着した紙粉の繊維によって流路抵抗rが増大すると考えられる。したがって、ノズル20の開口付近に紙粉が付着した場合には、正常吐出時に比べて周波数が低く、液体の増粘の場合よりは、残留振動の周波数が高くなる。
液体の増粘、気泡58の混入または異物の固着などが生じると、ノズル20または圧力室23内の状態が正常でなくなるので、典型的にはノズル20から液体が吐出されなくなる。このため、媒体に印刷した画像にドット抜けが生じる。また、ノズル20から液滴が吐出されたとしても、液滴の量が少量であったり、その液滴の飛行方向がずれて目的の位置に着弾しなかったりする場合もある。このような状態のノズル20を、不良状態のノズル20という。
上述のように、不良状態のノズル20に連通する圧力室23に対応する振動板24の残留振動は、正常状態のノズル20に連通する圧力室23に対応する振動板24の残留振動とは異なる。そこで、検出部60は、各圧力室23に対応する夫々の振動板24の振動波形を検出することによって圧力室23内の状態を検出し、ノズル20の検査を行う。ノズル20の検査は、検出部60の検出結果に基づいて制御部48が行ってもよい。
次に、液体吐出装置11のメンテナンス方法について説明する。
図7に示すように、印加部49は、加圧クリーニングが実行される前に、全ての圧電素子28に対して非吐出波形52を印加する。検出部60は、非吐出波形52が印加されたときの振動板24の残留振動を検出し、ノズル20の状態を検査する。このとき、圧力ポンプ46は、液室43を減圧状態に維持する。圧力ポンプ46は、非吐出波形52の印加が終了する第1時間t1よりも後の第2時間t2に液室43の加圧を開始する。
加圧機構17は、液体を加圧する加圧力を変化させて加圧クリーニングを実行する。例えば、加圧機構17は、加圧力を段階的に変化させて加圧クリーニングを実行する。本実施形態では、加圧機構17は、第4時間t4から第5時間t5の間は第1加圧力で液体を加圧し、第6時間t6から第7時間t7の間は、第1加圧力よりも大きい第2加圧力で液体を加圧する。加圧機構17は、第7時間t7に空気室45の減圧を開始し、液室43の容積が最大となる第9時間t9に加圧クリーニングを終了する。
印加部49は、加圧機構17が加圧クリーニングを実行している間に、検出部60が検出した不良状態のノズル20に対応する圧電素子28に対して、吐出波形51を印加する。このとき印加部49は、正常状態のノズル20に対応する圧電素子28に対しては駆動波形を印加しない。図7には、不良状態のノズル20に印加する駆動波形を示す。印加部49は、第3時間t3から第8時間t8までの間に、圧電素子28に対して複数の吐出波形51を印加する。
本実施形態の作用について説明する。
印加部49は、圧電素子28に対して印加する吐出波形51の種類を、検出部60の検出結果に応じて選択してもよい。例えば、印加部49は、波高Aの異なる複数の吐出波形51を印加可能としてもよい。
検出部60は、振動板24の残留振動から圧力室23内の気泡58のサイズを検出してもよい。印加部49は、検出部60で検出された気泡58のサイズが大きい場合は、気泡58のサイズが小さい場合に比べて、吐出波形51の波高Aを大きくしてもよい。
本実施形態の効果について説明する。
(2−1)圧力室23内の気泡58は、加圧力に応じてサイズが変化する。その点、加圧機構17は、加圧力を変化させて加圧クリーニングを実行する。すなわち、加圧機構17は、気泡58の状態を変化させながら加圧クリーニングを実行するため、気泡58をより排出しやすくできる。
(2−2)印加部49は、不良状態のノズル20に対応する圧電素子28に対して吐出波形51を印加するため、全ての圧電素子28に吐出波形51を印加する場合に比べ、消費される液体の量を低減できる。
(2−3)印加部49は、不良状態のノズル20に対応する圧電素子28に対して印加する駆動波形の種類を、検出部60の検出結果に応じて選択する。そのため、ノズル20の状態に応じて効率よく加圧クリーニングを実行できる。
(2−4)サイズが大きい気泡58は、サイズが小さい気泡58に比べてノズル20から排出されにくい。その点、印加部49は、気泡58のサイズが大きい場合は、気泡58のサイズが小さい場合に比べて駆動波形の波高Aを大きくすることにより、圧力室23の容積を大きく変化させる。したがって、気泡58をノズル20から排出しやすくできる。
(2−5)加圧クリーニングを実行している間に、印加部49が不良状態のノズル20に対応する圧電素子28に対して吐出波形51を印加する。そのため、全ての圧電素子28に吐出波形51を印加する場合に比べ、消費される液体の量を低減できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・波高Aの大きな吐出波形51を印加した場合は、波高Aの小さな吐出波形51を印加した場合に比べ、ノズル20から吐出する1滴あたりの液量が多くなる。液体吐出装置11は、1滴あたりの液量を変えながら印刷してもよい。液量を変化させると、1滴が印刷するドットの大きさを変えることができる。例えば、印加部49は、印刷に用いる大ドット用、中ドット用、小ドット用の吐出波形51を印加してもよいし、印刷とは関係なく液体を吐出するフラッシング用の吐出波形51を印加してもよい。印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、これらの吐出波形51を組み合わせて印加してもよい。印加部49は、波高Aの異なる3種類以上の吐出波形51を印加してもよい。
・印加部49は、加圧クリーニングが開始されるのと同時に吐出波形51を印加してもよいし、加圧クリーニングが開始される前から吐出波形51を印加してもよい。例えば、印加部49は、加圧クリーニング前に印加する非吐出波形52と、加圧クリーニング中に印加する吐出波形51を連続して印加してもよい。印加部49は、加圧クリーニング前に非吐出波形52を印加しておき、加圧クリーニングを開始するタイミングで吐出波形51に切り替えてもよい。印加部49は、加圧クリーニングを実行する前から非吐出波形52を繰り返し印加しつつ加圧クリーニングを開始し、加圧クリーニングを実行する途中で吐出波形51に切り替えてもよい。
・印加部49は、加圧クリーニング前に非吐出波形52を印加し、非吐出波形52を繰り返し印加しつつ加圧クリーニングを実行してもよい。すなわち、加圧クリーニングを実行している間に、印加部49は、圧電素子28に対して非吐出波形52のみを印加してもよい。
・印加部49は、複数の非吐出波形52を圧電素子28に印加する場合、波高A及び波長λのうち少なくとも一方が異ならせて印加してもよい。印加部49は、駆動周期Tを変化させて複数の非吐出波形52を圧電素子28に印加してもよい。
・加圧機構17は、加圧クリーニングを複数回実行してもよい。加圧機構17は、加圧クリーニングごとに加圧力を変化させてもよい。例えば、加圧機構17は、1回目の加圧クリーニングでは、第1加圧力で液体を加圧し、2回目の加圧クリーングでは、第1加圧力よりも大きい第2加圧力で液体を加圧してもよい。
・印加部49は、複数回実行される加圧クリーニングごとに、各加圧クリーニングが実行されている間に印加する吐出波形51の駆動周期Tを変化させてもよい。印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に2つの吐出波形51を印加してもよい。例えば、1回目の加圧クリーニングでは、第1駆動周期で2つの吐出波形51を印加し、2回目の加圧クリーニングでは、第1駆動周期とは異なる第2駆動周期で2つの吐出波形51を印加してもよい。
・加圧クリーニングが実行されている間に、印加部49は、正常状態のノズル20に対応する圧電素子28に非吐出波形52を印加してもよい。
・加圧クリーニングが実行されている間に、印加部49は、正常状態のノズル20に対応する圧電素子28に、圧力室23の容積を小さくする駆動波形を印加してもよい。正常状態のノズル20に対応する圧力室23の容積を小さくすることにより、不良状態のノズル20に対応する圧力室23に液体を流しやすくできる。
・検出部60は、吐出波形51を印加してノズル20の状態を検出してもよい。ノズル20の状態を検出した後、印加部49は、所定数の非吐出波形52を印加してもよい。
・検出部60は、印加部49が所定数の非吐出波形52を印加した後、液体の増粘が解消もしくは緩和した状態でノズル20の状態を検出してもよい。
・検出部の一例であるイメージセンサーは、印刷された媒体の画像を読み取ることにより、ノズル20の状態を検出してもよい。イメージセンサーは、印刷物にドット抜けがある場合に、対応するノズル20が不良状態であると検出してもよい。圧力室23やノズル20に気泡58が混入した場合、気泡58のサイズが大きいほど、ノズル20から吐出される液体の1滴あたりの液量が少なくなる。そのため、検出部60は、印刷物のドットの大きさに基づいて気泡58の大きさを検出してもよい。
・検出部の一例である光電センサーは、ノズル20から吐出される液体を観測することにより、ノズル20の状態を検出してもよい。例えば光電センサーは、ノズル20から液体が吐出されない場合に、ノズル20が不良状態であると検出してもよい。正常状態のノズル20は、ノズル形成面21に対して垂直に液体を吐出する。圧力室23やノズル20に気泡58が混入すると、液体が吐出される吐出方向がノズル形成面21に対して傾く。ノズル形成面21に対する吐出方向の傾きは、混入する気泡58が大きいほど大きくなる。したがって、光電センサーは、吐出方向の傾きに基づいて気泡58の大きさを検出してもよい。
・液体吐出装置11は、液体吐出ヘッド12と受容部18を相対移動させる図示しない移動機構を備えてもよい。印加部49は、移動機構が液体吐出ヘッド12と受容部18を相対移動させる間に圧電素子28に非吐出波形52を印加してもよい。加圧機構17は、液体吐出ヘッド12と受容部18が、ノズル20から排出される液体を受容部18が受容可能な位置に位置する状態で加圧クリーニングを実行してもよい。印加部49は、液体吐出ヘッド12と受容部18が相対移動する間に非吐出波形52を印加するため、効率よく加圧クリーニングを実行できる。
・液体吐出装置11は、圧力調整弁16を強制的に開放させる開放機構を備えてもよい。この場合、液体吐出装置11は、加圧機構17を備えない構成としてもよい。液体吐出装置11は、圧力調整弁16を開放させた状態で、供給ポンプ15を加圧機構として機能させて圧力室23よりも上流側の液体を加圧してもよい。加圧クリーニングを実行する加圧力は、供給ポンプ15の駆動態様を変更することにより変化させてもよい。液体吐出装置11は、供給ポンプ15よりも下流側の供給流路14に弁を設け、弁を開閉するタイミングで加圧クリーニングを実行する加圧力を変化させてもよい。
・液体供給源13が可撓性を有するパックである場合、供給ポンプ15はパックを加圧して液体を供給してもよい。
・加圧クリーニング中に印加する吐出波形51及び非吐出波形52は、拡大部分54と復帰部分56の傾きを同じにしてもよい。すなわち、加圧クリーニング中は、ノズル20から液体が排出されているため、メニスカス41を考慮しなくてもよい。
・印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、不良状態のノズル20に対して非吐出波形52を印加してもよい。例えば、気泡58のサイズが小さい場合には、非吐出波形52を印加することにより気泡58をノズル20から排出しやすくできる。
・印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間、同じ駆動周期Tで3つ以上の吐出波形51を圧電素子28に印加してもよい。
・印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間、同じ種類の吐出波形51を複数印加してもよい。すなわち、印加部49は、波高A、波長λが同じ吐出波形51を複数印加してもよい。
・印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子28に対して1つの非吐出波形52を印加してもよい。印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子28に対して1つの吐出波形51を印加してもよい。
・印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子28に対して吐出波形51のみを印加してもよい。印加部49は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子28に対して非吐出波形52のみを印加してもよい。印加部49は、圧電素子28に対して複数種類の吐出波形51を印加してもよいし、複数種類の非吐出波形52を印加してもよい。
・液体吐出装置11は、インク以外の他の液体を吐出する液体吐出装置11であってもよい。液体吐出装置11から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。ここでいう液体は、液体吐出装置11から吐出させることができるような材料であればよい。例えば、液体は、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属、金属融液、のような流状体を含むものとする。液体は、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体吐出装置11の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を吐出する装置がある。液体吐出装置11は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出する装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。液体吐出装置11は、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ、光学レンズ、などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する装置であってもよい。液体吐出装置11は、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する装置であってもよい。
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
液体吐出装置は、液体を吐出する複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、対応する前記圧力室の容積をそれぞれ変化させる複数の圧電素子と、複数の前記圧電素子に対して駆動波形を印加する印加部と、複数の前記圧力室よりも上流側の前記液体を加圧して前記ノズルから前記液体を排出する加圧クリーニングを実行する加圧機構と、を備え、前記駆動波形は、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出波形と、前記ノズルから前記液体を吐出させない非吐出波形と、を含み、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行される前に、前記圧電素子に対して前記非吐出波形を印加し、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して前記吐出波形と前記非吐出波形のうち少なくとも一方を印加する。
圧力室内の液体は、増粘することがある。その点、この構成によれば、印加部は、加圧クリーニングが実行される前に非吐出波形を発生させる。これにより、圧力室内の液体は、攪拌されて流動しやすくなる。印加部は、加圧クリーニングが実行されている間に吐出波形と非吐出波形のうち少なくとも一方を発生させる。これにより圧力室内の気泡が揺らされ、液体と共に気泡をノズルから排出しやすくできる。したがって、小さな加圧力でも気泡をノズルから排出することができ、消費される液体の量が増加するのを抑制して加圧クリーニングできる。
液体吐出装置において、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して種類の異なる前記吐出波形を複数印加してもよい。
この構成によれば、印加部は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子に対して種類の異なる吐出波形を複数印加する。そのため、圧力室内の気泡やノズルに形成されるメニスカスが、圧力室の容積の変化に対して共振する可能性を高め、気泡を排出しやすくできる。
液体吐出装置において、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して前記非吐出波形を更に印加してもよい。
この構成によれば、印加部は、加圧クリーニングが実行されている間に、圧電素子に対して複数種類の吐出波形と、非吐出波形と、を印加する。そのため、圧力室内の気泡やノズルに形成されるメニスカスを、圧力室の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
液体吐出装置において、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して波長の異なる前記吐出波形を複数印加してもよい。
この構成によれば、印加部は、加圧クリーニングが実行されている間に印加する種類の異なる複数の吐出波形として、波長の異なる複数の吐出波形を印加する。そのため、圧力室内の気泡やノズルに形成されるメニスカスを、圧力室の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
液体吐出装置において、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して複数の前記吐出波形を駆動周期を変化させて印加してもよい。
この構成によれば、印加部は、加圧クリーニングが実行されている間に印加する複数の吐出波形の駆動周期を変化させる。そのため、圧力室内の気泡やノズルに形成されるメニスカスを、圧力室の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
液体吐出装置において、前記加圧機構は、前記液体を加圧する加圧力を変化させて前記加圧クリーニングを実行してもよい。
圧力室内の気泡は、加圧力に応じてサイズが変化する。その点、この構成によれば、加圧機構は、加圧力を変化させて加圧クリーニングを実行する。すなわち、加圧機構は、気泡の状態を変化させながら加圧クリーニングを実行するため、気泡をより排出しやすくできる。
液体吐出装置は、前記ノズルの吐出不良を検出するように構成される検出部を更に備え、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記検出部が検出した不良状態の前記ノズルに対応する前記圧電素子に対して、前記吐出波形を印加してもよい。
この構成によれば、印加部は、不良状態のノズルに対応する圧電素子に対して吐出波形を印加するため、全ての圧電素子に吐出波形を印加する場合に比べ、消費される液体の量を低減できる。
液体吐出装置は、前記ノズルの吐出不良を検出するように構成される検出部を更に備え、前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、不良状態の前記ノズルに対応する前記圧電素子に対して印加する前記駆動波形の種類を、前記検出部の検出結果に応じて選択してもよい。
この構成によれば、印加部は、不良状態のノズルに対応する圧電素子に対して印加する駆動波形の種類を、検出部の検出結果に応じて選択する。そのため、ノズルの状態に応じて効率よく加圧クリーニングを実行できる。
液体吐出装置において、前記検出部は、前記圧力室内の気泡のサイズを検出するように構成され、前記印加部は、前記検出部で検出された前記気泡のサイズが大きい場合は、前記気泡のサイズが小さい場合に比べて、前記駆動波形の波高を大きくしてもよい。
サイズが大きい気泡は、サイズが小さい気泡に比べてノズルから排出されにくい。その点、この構成によれば、印加部は、気泡のサイズが大きい場合は、気泡のサイズが小さい場合に比べて駆動波形の波高を大きくすることにより、圧力室の容積を大きく変化させる。したがって、気泡をノズルから排出しやすくできる。
液体吐出装置のメンテナンス方法は、液体を吐出する複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、対応する前記圧力室の容積をそれぞれ変化させる複数の圧電素子と、複数の前記圧電素子に対して駆動波形を印加する印加部と、複数の前記圧力室よりも上流側の前記液体を加圧して前記ノズルから前記液体を排出する加圧クリーニングを実行する加圧機構と、を備える液体吐出装置のメンテナンス方法であって、前記駆動波形は、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出波形と、前記ノズルから前記液体を吐出させない非吐出波形と、を含み、前記印加部が前記非吐出波形を前記圧電素子に対して印加することと、前記非吐出波形を前記圧電素子に対して印加した後、前記加圧クリーニングを実行することと、前記加圧クリーニングを実行している間に、前記印加部が前記圧電素子に対して前記吐出波形と前記非吐出波形のうち少なくとも一方を印加することと、を含む。
この方法によれば、印加部が非吐出波形を印加して圧力室内の液体を攪拌した後、吐出波形と非吐出波形のうち少なくとも一方を印加しながら加圧クリーニングを実行する。これにより圧力室内の気泡が揺らされ、液体と共に気泡をノズルから排出しやすくできる。したがって、小さな加圧力でも気泡をノズルから排出することができ、消費される液体の量が増加するのを抑制して加圧クリーニングできる。
液体吐出装置のメンテナンス方法は、前記加圧クリーニングを実行している間に、前記印加部が前記圧電素子に対して種類の異なる前記吐出波形を複数印加してもよい。
この方法によれば、加圧クリーニングを実行している間に、印加部が圧電素子に対して種類の異なる複数の吐出波形を印加する。そのため、圧力室内の気泡やノズルに形成されるメニスカスを、圧力室の容積の変化に対してより共振しやすくできる。
液体吐出装置のメンテナンス方法において、前記液体吐出装置は、前記ノズルの吐出不良を検出するように構成される検出部を更に備え、前記加圧クリーニングを実行している間に、前記検出部が検出した不良状態の前記ノズルに対応する前記圧電素子に対して前記印加部が前記吐出波形を印加してもよい。
この方法によれば、加圧クリーニングを実行している間に、印加部が不良状態のノズルに対応する圧電素子に対して吐出波形を印加する。そのため、全ての圧電素子に吐出波形を印加する場合に比べ、消費される液体の量を低減できる。
11…液体吐出装置、12…液体吐出ヘッド、13…液体供給源、14…供給流路、15…供給ポンプ、16…圧力調整弁、17…加圧機構、18…受容部、20…ノズル、21…ノズル形成面、22…共通液室、23…圧力室、24…振動板、25…連通流路、27…収容室、28…圧電素子、30…上流室、31…下流室、32…連通路、33…弁部材、34…可撓壁、35…弁座、36…弁体、37…受圧部、38…上流側付勢部材、39…下流側付勢部材、41…メニスカス、43…液室、44…可撓性部材、45…空気室、46…圧力ポンプ、48…制御部、49…印加部、51…吐出波形、52…非吐出波形、54…拡大部分、55…収縮部分、56…復帰部分、58…気泡、60…検出部、A…波高、T…駆動周期、t1〜t9…第1時間〜第9時間、λ…波長。

Claims (12)

  1. 液体を吐出する複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、
    対応する前記圧力室の容積をそれぞれ変化させる複数の圧電素子と、
    複数の前記圧電素子に対して駆動波形を印加する印加部と、
    複数の前記圧力室よりも上流側の前記液体を加圧して前記ノズルから前記液体を排出する加圧クリーニングを実行する加圧機構と、
    を備え、
    前記駆動波形は、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出波形と、前記ノズルから前記液体を吐出させない非吐出波形と、を含み、
    前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行される前に、前記圧電素子に対して前記非吐出波形を印加し、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して前記吐出波形と前記非吐出波形のうち少なくとも一方を印加することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して種類の異なる前記吐出波形を複数印加することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して前記非吐出波形を更に印加することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して波長の異なる前記吐出波形を複数印加することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記圧電素子に対して複数の前記吐出波形を駆動周期を変化させて印加することを特徴とする請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記加圧機構は、前記液体を加圧する加圧力を変化させて前記加圧クリーニングを実行することを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記ノズルの吐出不良を検出するように構成される検出部を更に備え、
    前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、前記検出部が検出した不良状態の前記ノズルに対応する前記圧電素子に対して、前記吐出波形を印加することを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記ノズルの吐出不良を検出するように構成される検出部を更に備え、
    前記印加部は、前記加圧クリーニングが実行されている間に、不良状態の前記ノズルに対応する前記圧電素子に対して印加する前記駆動波形の種類を、前記検出部の検出結果に応じて選択することを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記検出部は、前記圧力室内の気泡のサイズを検出するように構成され、
    前記印加部は、前記検出部で検出された前記気泡のサイズが大きい場合は、前記気泡のサイズが小さい場合に比べて、前記駆動波形の波高を大きくすることを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 液体を吐出する複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室と、
    対応する前記圧力室の容積をそれぞれ変化させる複数の圧電素子と、
    複数の前記圧電素子に対して駆動波形を印加する印加部と、
    複数の前記圧力室よりも上流側の前記液体を加圧して前記ノズルから前記液体を排出する加圧クリーニングを実行する加圧機構と、
    を備える液体吐出装置のメンテナンス方法であって、
    前記駆動波形は、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出波形と、前記ノズルから前記液体を吐出させない非吐出波形と、を含み、
    前記印加部が前記非吐出波形を前記圧電素子に対して印加することと、
    前記非吐出波形を前記圧電素子に対して印加した後、前記加圧クリーニングを実行することと、
    前記加圧クリーニングを実行している間に、前記印加部が前記圧電素子に対して前記吐出波形と前記非吐出波形のうち少なくとも一方を印加することと、
    を含むことを特徴とする液体吐出装置のメンテナンス方法。
  11. 前記加圧クリーニングを実行している間に、前記印加部が前記圧電素子に対して種類の異なる前記吐出波形を複数印加することを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置のメンテナンス方法。
  12. 前記液体吐出装置は、前記ノズルの吐出不良を検出するように構成される検出部を更に備え、
    前記加圧クリーニングを実行している間に、前記検出部が検出した不良状態の前記ノズルに対応する前記圧電素子に対して前記印加部が前記吐出波形を印加することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の液体吐出装置のメンテナンス方法。
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