JP2020005422A - 電力変換装置および電力変換装置の自己診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】保護回路の自己診断が可能な電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置は、負荷に電流を供給する電力用半導体装置と、前記電力用半導体装置を駆動する半導体装置と、前記半導体装置を制御する半導体集積回路装置と、を備え、通常動作モードと自己診断モードで動作する。前記自己診断モードにおいて、前記半導体集積回路装置は異常電流保護回路が異常を検出するレベル以上の高電流を前記電力用半導体装置に流すように所定のパルス幅の制御信号を前記半導体装置に出力し、フォルト信号が異常を示しているかどうかを確認する。【選択図】図2
Description
本開示は電力変換装置に関し、例えば短絡/過電流保護回路を内蔵するゲートドライバを備える電力変換装置に適用可能である。
HEV(Hybrid Electric Vehicle)/EV(Electric Vehicle)用インバータ等の電力変換装置に使用されるゲートドライバは、短絡故障発生時に、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電力用半導体装置の短絡/過電流を検知し電力用半導体装置を保護する保護回路を備える。
例えば、保護回路が故障した場合、その状態で例えば短絡故障が発生すると短絡保護回路または過電流保護回路、若しくは短絡保護回路および過電流保護回路が動作せず、電力用半導体装置に過大な電力が印加され、電力用半導体装置の破壊・発火に陥る可能性がある。
その他の課題と新規な特徴は、本開示の記述および添付図面から明らかになるであろう。
その他の課題と新規な特徴は、本開示の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本開示のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、電力変換装置は、負荷に電流を供給する電力用半導体装置と、前記電力用半導体装置を駆動する半導体装置と、前記半導体装置を制御する半導体集積回路装置と、を備え、通常動作モードと自己診断モードで動作する。前記半導体装置は、前記半導体集積回路装置からの制御信号に基づいて前記電力用半導体装置を駆動する駆動回路と、前記電力用半導体装置の異常電流を検知する異常電流保護回路と、前記異常電流保護回路の検知結果に基づいて前記半導体集積回路装置に異常の有無を表すフォルト信号を通知し、異常である場合前記電力用半導体装置の駆動を停止する制御回路と、を備える。前記自己診断モードにおいて、前記半導体集積回路装置は前記異常電流保護回路が異常を検出するレベル以上の高電流を前記電力用半導体装置に流すように所定のパルス幅の前記制御信号を前記半導体装置に出力し、前記フォルト信号が異常を示しているかどうかを確認する。
すなわち、電力変換装置は、負荷に電流を供給する電力用半導体装置と、前記電力用半導体装置を駆動する半導体装置と、前記半導体装置を制御する半導体集積回路装置と、を備え、通常動作モードと自己診断モードで動作する。前記半導体装置は、前記半導体集積回路装置からの制御信号に基づいて前記電力用半導体装置を駆動する駆動回路と、前記電力用半導体装置の異常電流を検知する異常電流保護回路と、前記異常電流保護回路の検知結果に基づいて前記半導体集積回路装置に異常の有無を表すフォルト信号を通知し、異常である場合前記電力用半導体装置の駆動を停止する制御回路と、を備える。前記自己診断モードにおいて、前記半導体集積回路装置は前記異常電流保護回路が異常を検出するレベル以上の高電流を前記電力用半導体装置に流すように所定のパルス幅の前記制御信号を前記半導体装置に出力し、前記フォルト信号が異常を示しているかどうかを確認する。
上記電力変換装置によれば、電力用半導体装置を保護することが可能となる。
以下、実施形態、実施例および変形例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。
図1はIGBTを駆動するゲートドライバに内蔵されるセンスエミッタ方式の短絡・過電流保護回路を説明する図である。図26はIGBTを駆動するゲートドライバに内蔵されるDESAT方式の短絡・過電流保護回路を説明する図である。図2は実施形態のシステムの保護回路の自己診断を説明する図である。
図1に示すように、ゲートドライバ20による短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OC(異常電流保護回路)は、IGBT30のセンスエミッタ端子SEとシャント抵抗RCSを使用し検出している(センスエミッタ方式)。短絡故障が発生し、IGBT30に短絡電流が流れると、シャント抵抗RCSの端子電圧が上昇し、コンパレータ23a,23bの閾値(VSC、VOC、ここで、VSC>VOC)以上になることにより、短絡電流または過電流を検出する。IGBT30に流れる短絡電流または過電流を検知し、ゲートドライバ20の出力をオフ状態にする。
過電流および短絡電流の検知方法はセンスエミッタ方式だけでなく、DESAT(Desaturation)方式もある。
図26に示すように、端子Tdは抵抗8d(抵抗値はRd)およびダイオードDdを介してIGBT30のコレクタ端子側に接続され、端子TgはIGBT30のエミッタ端子側に接続され、端子Tdと端子Tgとの間に容量Cdを接続される。IGBT30がオンのとき、電流源23dから端子Tdを介して電流(Id)が供給される。IGBT30が飽和しているとき、IGBT30側に電流(Id)が流れ、不飽和のときは容量Cdを充電する。端子Tdの電圧をVd、IGBT30のコレクタ−エミッタ間電圧をVceとすると、Vd=Vce+Id×Rdである。電流源23e、抵抗8d、ダイオードDdおよび容量CdはIGBT30の異常電流を電圧に変換する変換回路を構成する。IGBT30に過電流・短絡電流が流れるとVceに通常の電流が流れている場合より大きな電圧が現れる。異常電流保護回路である過電流・短絡電流保護回路23Dはこの電圧(Vd)がある一定の値(Vr)を超えると、過電流・短絡電流と判定する。
過電流および短絡電流の検知方法はセンスエミッタ方式だけでなく、DESAT(Desaturation)方式もある。
図26に示すように、端子Tdは抵抗8d(抵抗値はRd)およびダイオードDdを介してIGBT30のコレクタ端子側に接続され、端子TgはIGBT30のエミッタ端子側に接続され、端子Tdと端子Tgとの間に容量Cdを接続される。IGBT30がオンのとき、電流源23dから端子Tdを介して電流(Id)が供給される。IGBT30が飽和しているとき、IGBT30側に電流(Id)が流れ、不飽和のときは容量Cdを充電する。端子Tdの電圧をVd、IGBT30のコレクタ−エミッタ間電圧をVceとすると、Vd=Vce+Id×Rdである。電流源23e、抵抗8d、ダイオードDdおよび容量CdはIGBT30の異常電流を電圧に変換する変換回路を構成する。IGBT30に過電流・短絡電流が流れるとVceに通常の電流が流れている場合より大きな電圧が現れる。異常電流保護回路である過電流・短絡電流保護回路23Dはこの電圧(Vd)がある一定の値(Vr)を超えると、過電流・短絡電流と判定する。
短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCまたは過電流・短絡電流保護回路23Dは、インバータの基本動作(力行/回生)とは異なり、IGBTの短絡故障発生時のみ動作するため、製品出荷試験後も継続して保護回路が動作することを確認できない。仮に、シャント抵抗RCSのショート故障や、IGBT30のセンスエミッタ端子SEのオープン故障、抵抗Rd、ダイオードDd、容量Cdの故障、ゲートドライバ20のコンパレータ23a,23b、23d、電流源23eの故障があると、短絡故障の検知が不可能であり、その状態で、短絡故障が発生すると短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCまたは過電流・短絡電流保護回路23Dが動作せず、IGBT30に過大な電力が印加され、IGBT30の破壊・発火に陥る可能性がある。例えば、インバータとして機能安全に対応する場合、保護回路が故障していることをシステムとして検知できず、その後の1フェール故障でセーフティゴールを阻害するため、機能安全上、不適合となる。
そこで、実施形態では、制御回路であるMCU10はゲートドライバ20により電力用半導体装置であるIGBT30を駆動して負荷(例えばモータのコイル3a,3b,3c)にゲートドライバの短絡保護回路または過電流保護回路が短絡電流または過電流を検出するレベルの電流を流す。例えば、ゲートドライバ20UHの短絡電流保護回路または過電流保護回路を自己診断する場合、IGBT30aに短絡保護回路または過電流保護回路が短絡電流または過電流を検出するレベルの電流を流す。これにより、ゲートドライバ20UHの短絡保護回路または過電流保護回路が正常に動作するかどうかを自己診断する。なお、IGBT30aの電流はIGBT30dおよびIGBT30fに分配されるので、IGBT30d,30fに短絡電流または過電流は流れない。他のゲートドライバの短絡保護回路または過電流保護回路についても同様に自己診断する。DESAT方式の短絡保護回路または過電流保護回路について同様に自己診断することができる。
以下、実施形態の一例である電動機システムについて説明する。
まず、電動機システムについて図3、4を用いて説明する。図3は電動機システムの構成を示す図である。図4は図3のMCUとゲートドライバ間の信号を示す図である。
電動機システム1は電力変換装置であるインバータ2と電動機であるモータ3と電流センサであるホールセンサ4と、位置センサであるレゾルバ5と、電圧センサ6と、直流電源7とを備える。直流電源7は高電圧バッテリ7aと平滑用コンデンサ7bとを有する。
インバータ2は制御回路であるマイクロコントローラ(MCU)10と、ゲートドライバ20と、電力用半導体装置であるIGBT30と、回生ダイオードDと、を備える。
MCU10は、ゲートドライバ20を制御するソフトウェアプログラムを格納するメモリ11と、メモリ12に格納されているソフトウェアプログラムを実行するCPU12と、PWM信号を生成するPWM生成回路13と、A/D変換器14と、を一つの半導体チップに備える。
ゲートドライバ20は、図2に示すように、U相用ハイサイド側のゲートドライバ20UHと、V相用ハイサイド側のゲートドライバ20VHと、W相用ハイサイド側のゲートドライバ20WHと、U相用ローサイド側のゲートドライバ20ULと、V相用ローサイド側のゲートドライバ20VLと、W相用ローサイド側のゲートドライバ20WLと、の6個の半導体装置を含む。
IGBT30はU相用ハイサイド側のIGBT30a、U相用ローサイド側のIGBT30b、V相用ハイサイド側のIGBT30c、V相用ローサイド側のIGBT30d、W相用ハイサイド側のIGBT30e、W相用ローサイド側のIGBT30fを備える。IGBT30a,30b,30c,30d,30e,30fのそれぞれはコレクタ端子Cとエミッタ端子Eとゲート端子Gとセンスエミッタ端子SEとを有する。回生ダイオードDはIGBT30aと逆並列接続されるダイオードDaと、IGBT30bと逆並列接続されるダイオードDbと、IGBT30cと逆並列接続されるダイオードDcと、IGBT30dと逆並列接続されるダイオードDdと、IGBT30dと逆並列接続されるダイオードDeと、IGBT30fと逆並列接続されるダイオードDfと、を有する。ここで、逆並列接続とは、IGBT30aのエミッタ端子EにダイオードDaのアノードが接続され、IGBT30aのコレクタ端子CにダイオードDaのカソードが接続されることをいう。
モータ3はコイル3a,3b,3cをスター結線して構成されている。端子TUと端子TCの間にコイル3aが設けられ、端子TVと端子TCの間にコイル3bが設けられ、端子TWと端子TCの間にコイル3cが設けられる。なお、モータ3はコイル3a,3b,3cをデルタ結線して構成してもよい。
ホールセンサ4はU相用ホールセンサ4aと、V相用ホールセンサ4bと、W相用ホールセンサ4cと、を有する。電圧センサ6は抵抗6a,6bで構成される。
MCU10からPWM信号(PUH、PUL、PVH、PVL、PWH、PWL)を出力し、ゲートドライバ20でアイソレートした信号を、IGBT30へ出力し、モータ3を駆動する。MCU10は各センサ情報(モータ回転角(θ)、U/V/W相電流(IU、IV、IW)、VBUS電圧)からモータ制御用のPWM信号を生成する。ゲートドライバ20はIGBT30の駆動ドライバであり、信号のアイソレーションとIGBT温度測定、IGBT短絡・過電流検知等を行う。IGBTの短絡・過電流を検知した場合はフォルト信号(FUH、FUL、FVH、FVL、FWH、FWL)をMCU10に入力する。電流センサであるホールセンサ4はU/V/W相電流(IU、IV、IW)を測定し、MCU10のA/D変換器に入力する。位置センサであるレゾルバ5はモータ回転角(θ)を測定し、MCU10のA/D変換器に入力する。電圧センサ6はVBUSライン電圧(VSENSE)を測定し、MCU10のA/D変換器に入力する。
次に、ゲートドライバについて図5〜7を用いて説明する。図5は図3のゲートドライバの構成を示すブロック図である。図6は図5の電流保護回路の構成を示す回路図である。図7は図5のソフトターンオフ回路の構成を示す回路図である。ゲートドライバ20UH,20UL,20VH,20VL,20WH,20WLは同じ構成であり、ゲートドライバ20UHを代表として構成を説明する。
ゲートドライバ20UHは、MCU10側とインタフェースする一次側回路20aと、IGBT30側とインタフェースする二次側回路20bと、一次側回路20aと二次側回路20bとを絶縁する絶縁回路20cと、を一つの半導体チップに備える半導体装置である。
一次側回路20aは、IGBT30aをオン(導通)/オフ(非導通)させるPWM信号(PUH)が入力される端子T1と、フォルト信号(FUH)が出力される端子T2と、制御回路(LOGIC)21と、を備える。一次側回路は例えば5Vの電源で動作する。
二次側回路20bは、IBGT30aのゲート端子を充放電するドライブ回路(DRIVER)22と、IGBT30aに流れる過電流または短絡電流を検知する電流検知回路(CURRENT SENSE)23と、IGBT30aのゲート電圧をゆっくり下げてオフするソフトターンオフ回路(SOFT TURN OFF)24と、制御回路25と、ゲート駆動出力端子T3と、出力端子T4と、入力端子T5と、を備える。二次側回路は例えば15Vの電源で動作する。
絶縁回路20cは配線パターンで形成された一次側インダクタと二次側インダクタと、一次側インダクタと二次側インダクタとを絶縁する絶縁層と、で形成されるコアレストランス構造のマイクロアイソレータである。また、絶縁手法は、容量結合、フォトカプラ、磁気抵抗素子、パルストランス、光ファイバでもよい。
二次側回路20bでは、電流検知回路23の他に、図示していないIGBT30aの温度検出回路や低電圧誤動作防止回路、過熱保護回路等も内蔵しており、何れかの異常状態を検知した場合、ソフトターンオフ回路24でIGBT30aをオフする。過電流などの異常が発生した場合にIGBT30aを急激にオフさせると、IGBT30aのコレクタ−エミッタ間に過大な電圧が印加されて、IGBT30aを破損させる恐れがある。これを防ぐために、電流能力の高いドライブ回路22を用いずに、ソフトターンオフ回路24を用いてIGBT30aのゲート電荷を緩やかに放電する。ターンオフ時間は、出力端子T4とIGBT30aのゲート端子の間に接続する抵抗(RSOFT)によって調整する。
図6に示すように、電流検知回路23は、コンパレータ23aを含む短絡保護回路SCと、コンパレータ23bとフィルタ23cとを含む過電流保護回路OCと、論理積回路23dと、論理和回路23eと、を備える。コンパレータ23aの非反転入力端子はエミッタ電流検出入力端子T5に接続され、反転入力端子は短絡電流検出電圧(VSC)に接続される。コンパレータ23bの非反転入力端子は入力端子T5に接続され、反転入力端子は過電流検出電圧(VOC)に接続される。フィルタ23cのフィルタ時間は例えば1マイクロ秒である。論理積回路23dは過電流保護回路OCの機能を無効にする場合に使用され、信号(SEL)の状態は端子やMCU10により設定される。
図5に示すように、電流電圧変換回路8は一端がIGBT30aのセンスエミッタ端子SEに接続され、他端が基準電位(GND)に接続されたシャント抵抗RCSで構成され、シャント抵抗RCSの端子電圧を入力端子T5に入力することによって、IGBT30aのエミッタ電流が過電流状態にあるか、負荷短絡状態にあるかを検知することができる。検知電流値は、コンパレータ23a、23bのしきい値(VSC、VOC)とシャント抵抗RCSの値に基づいて設定される。IGBT30aがオン状態の時に、短絡故障が発生し、IGBT30aに短絡電流が流れると、シャント抵抗RCSの端子電圧が上昇し、入力端子T5にコンパレータ23a、23bのしきい値(VSC、VOC)を超える電圧が印加されると、第一フォルト信号(FLT1)がHレベルになる。電流検知回路23は過電流検出機能がなくてもよく、例えばコンパレータ23bおよびフィルタ23cがなかったり、論理積回路23dでディスエーブルしたりしてもよい。
第一フォルト信号(FLT1)がHレベルになると、制御回路25は第二フォルト信号(FLT2)をHレベルにし、図7に示すように、レベルシフト回路24aを介してMOSトランジスタ24bを導通させて、IGBT30aをソフトターンオフする。この時、一次側回路の端子T2にLレベルを出力する。
図8は通常動作モード時の制御信号を示す概念図である。図9は自己診断モード時の制御信号を示す概念図である。
電動機システム1(インバータ2)は、図8に示すように、MCU10からPWM信号をゲートドライバ20に入力しモータの電源周波数を変えることでモータの回転数を制御する通常動作モードと、図9に示すように、MCU10から通常動作モード時のPWM信号よりも幅広いパルス信号をゲートドライバ20に入力し電流検知回路23を診断する自己診断モードとで動作する。
電動機システム1は車両等に搭載される。電動機システム1の通常動作モードと自己診断モードの切り替えについて図10を用いて説明する。図10は車両の1ドライビングサイクルにおける通常動作モードと自己診断モードを説明するフローチャートである。
1ドライビングサイクル(1DC)とは車両のイグニッションのON(オン)から走行、イグニッションのOFFまでの期間をいう。車両のイグニッションをONし、電動機システム1に電源を投入する(ステップS1)。MCU10は自己診断モードで動作し、ゲートドライバ20を駆動して負荷(モータ)に電流を流し、故意に過電流を発生させることでゲートドライバの短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCが正常に動作するか自己診断する(ステップS2)。ここで、過電流は車両が動かない短時間であるのが好ましい。診断結果が問題なければ、電動機システム1は通常動作モードで動作する(ステップS3)。車両の走行が終了したらイグニッションをOFF(オフ)する(ステップS4)。
イグニッションのON時に自己診断モードにはしないで、イグニッションのOFF時のインバータ2の通電遮断前に通常動作モードから自己診断モードに切り替えてもよいし、イグニッションのON時およびイグニッションのOFF時に自己診断を行ってもよい。
1DC毎に、すなわち車両が動き出す前または車両停止後に、短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCの故障を検知し異常があれば、エラーを通知することでセーフティゴールを確立することが可能になる。
図11はU相のハイサイドの保護回路を自己診断する場合を説明する図である。図12はU相のローサイドの保護回路を自己診断する場合を説明する図である。なお、図11、12では回生ダイオードは省略して記載されている。図13はIGBTの電流とフォルト信号を示すタイミング図である。
1DCでゲートドライバ20の短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCの自己診断として、モータ3が動かない、かつIGBT30にストレスがかからない程度の短時間で過電流を流し、ゲートドライバ20の短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCを機能させて保護回路が正常に検出していることをフォルト信号(FUH等)の状態によりMCU10で確認する。
過電流を発生させるまでに必要なPWM信号(PUH等)のオン期間のパルス幅は、電流をi、時間をt、電圧をVBUS、負荷のインダクタンスをLとすると、di/dt=VBUS/Lおよび過電流閾値(IOT)で決まる。ばらつき等も加味して、これに少し余裕を持ったパルス幅を与える。また、モータの定格電流を超える場合、モータの磁気飽和によるインダクタンス低下を考慮し、パルス印加時間を設定する。例えば、過電流閾値(IOT)を2000A、L=0.0005H、VBUS=350Vとすると、パルス幅=2000/(350/0.0005)=2.857msとなる。MCU10はこれを多少上回る幅のパルスを発生させ、ゲートドライバ20によりIGBTを駆動して過電流を発生させる。
また、特定の1アーム(IGBT)を狙って過電流にするため、負荷の先は二相のIGBTをオンにしつつ、適切なパルス幅を与える。例えば、図11に示すように、U相のハイサイドのゲートドライバ20UHの過電流保護回路OCの自己診断をする場合、U相のハイサイドのIGBT30aと、V相のローサイドのIGBT30dとW相のローサイドのIGBT30fをオンにする。図13の波形Aに示すように、U相のハイサイドのIGBT30aに2000Aが流れ、図13の波形Bに示すように、V相のローサイドのIGBT30dとW相のローサイドのIGBT30fに1000Aが流れ、過電流閾値(IOT)の2000Aを超えることにより、フォルト信号がLになり、MCU10で過電流保護回路OCが機能することを確認する。また、IGBT30aからの電流をコイル3a,3bを介してIGBT30dと、コイル3a,3cを介してIGBT30fと、に分配することでIGBTの発熱を抑えることが可能となる。V相のハイサイドのゲートドライバ20VHおよびW相のハイサイドのゲートドライバ20WHの過電流保護回路OCの自己診断をする場も同様に行う。
図12に示すように、U相のローサイドのゲートドライバ20ULの過電流保護回路OCの自己診断をする場合、U相のローサイドのIGBT30bと、V相のハイサイドのIGBT30cとW相のハイサイドのIGBT30eをオンにする。U相のローサイドのIGBT30bに2000Aが流れ、V相のハイサイドのIGBT30cとW相のハイサイドのIGBT30eに1000Aが流れる。V相のローサイドのゲートドライバ20VLおよびW相のローサイドのゲートドライバ20WLの過電流保護回路OCの自己診断をする場も同様に行う。
なお、短絡保護回路SCを自己診断する場合は、論理積回路23dによって過電流保護回路OCの機能を無効にして、過電流保護回路OCと同様に行う。
保護回路の自己診断として短時間とは言えモータ3に電流を流すと、モータ3にトルクが発生する。この影響を最小にするため(例えば、モータ3が車両を駆動する場合、車両が進まないようにする)、最適な電流印加順序を考える必要がある。基本的には、(1)印加時間を短くする、(2)回転磁界を作らない、ことが重要となる。
保護回路の自己診断順序について図14〜16を用いて説明する。
図14は過電流自己診断時のコイルの電流ベクトルの向きを示す図である。図15は電流の印加時間を短くする自己診断順序を示す図である。図16は図15の順序に自己診断を行う信号入力を示すタイミング図である。
図14に示すように、U相ハイサイドの自己診断時(UH)、U相からV相およびW相に電流が流れ、V相ハイサイドの自己診断時(VH)、V相からU相およびW相に電流が流れ、W相ハイサイドの自己診断時(WH)、W相からU相およびV相に電流が流れる。U相ローサイドの自己診断時(UL)、V相およびW相からU相に電流が流れ、V相ローサイドの自己診断時(VL)、U相およびW相からV相に電流が流れ、W相ローサイドの自己診断時(WL)、V相およびV相からW相に電流が流れる。
電流の印加時間を短くするには、励磁にかかる時間T=IOC/(VBUS/L)を短くする必要がある。あるベクトルの電流を流した後、インダクタに残っているエネルギーを活用して別のベクトルを生成できれば、励磁にかかる時間を短縮することができる。
つまり、図14の電流ベクトルで言うと、例えばUH→VL→WH→UL→VH→WLまたはその逆回りの順に自己診断を行う。すなわち、例えば、図15に示すように、矢印の方向の順序で自己診断すると、次の自己診断対象に過電流を流すコイルの電流方向はひとつ前の自己診断時の電流方向と同じになり、ひとつ前の自己診断対象に過電流を流したコイルの電流方向は次の自己診断時の電流方向と同じになる。例えば、UHでは、U相からV相に電流が流れており、VLでU相およびW相からV相に電流を流すが、VLでのコイル3bの電流方向とUHでのコイル3bの電流方向は同じであり、UHでのコイル3aの電流方向とVLでのコイル3aの電流方向と同じになる。VLとWH、WHとUL、ULとVH、VHとWLも同様である。これにより、インダクタに残っているエネルギーを活用できるため電流印加時間短縮とIGBTの発熱を抑えることが可能となる。このため、図16に示すように、MCU10からゲートドライバ20UH,20UL,20VH,20VL,20WH,20WLに信号(PUH,PUL,PVH,PVL,PWH,PWL)を入力する。
しかし、この自己診断順序では回転磁界・トルクが発生する。そこで、電動機システムが車両に搭載される場合、本自己診断は、イグニッションのON時又はOFF時のパーキング状態で行ったり、イグニッションのON時のみの自己診断に限定し、メカブレーキを踏みながらシステム起動および本自己診断を行ったりすることにより、回転磁界・トルクが発生しても、車両が進む影響を少なくすることが可能である。
<変形例>
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施例にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の実施例と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施例における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の実施例の一部、および、複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施例にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の実施例と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施例における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の実施例の一部、および、複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
(第一変形例)
実施例の図11、12ではIGBTに逆並列接続される回生ダイオードは省略して記載されているが、回生ダイオードが存在する。IGBTの過熱破壊を避けるため、回生ダイオードを利用した第一変形例を図17〜20を用いて説明する。図17はU相のハイサイドのIGBTに電流を流す場合を説明する図である。図18はU相のローサイドの回生ダイオードに電流を流す場合を説明する図である。図19はIGBTに流す電流を示すタイミング図である。図20は図15の順序に自己診断を行う信号入力を示すタイミング図である。
実施例の図11、12ではIGBTに逆並列接続される回生ダイオードは省略して記載されているが、回生ダイオードが存在する。IGBTの過熱破壊を避けるため、回生ダイオードを利用した第一変形例を図17〜20を用いて説明する。図17はU相のハイサイドのIGBTに電流を流す場合を説明する図である。図18はU相のローサイドの回生ダイオードに電流を流す場合を説明する図である。図19はIGBTに流す電流を示すタイミング図である。図20は図15の順序に自己診断を行う信号入力を示すタイミング図である。
図17に示すように、U相ハイサイドの自己診断時(UH)、自己診断対象のゲートドライバによって駆動されるIGBT30aとIGBT30dとIGBT30fをオンし電流を発生させる(ステップS11)。このとき、IGBT30b,30c,30eはオフである。これは、実施例の図11と同様の状態である。
図19に示すように、IGBT30aの電流は時間と共に増加し、所定の電流発生後(または所定の時間経過後)、図18に示すように、IGBT30aをオフし、ダイオードDb経由でモータ3に流れる電流をキープするフリーホイーリングの状態にする(ステップS12)。このとき、IGBT30bはオンまたはオフ、IGBT30d,30fはオン、IGBT30c,30eはオフのままである。
図19に示すように、所定の時間経過後、図17に示すように、再度IGBT30aをオンし、電流を増加させる(ステップS11)。このとき、IGBT30bはオフ、IGBT30d,30fはオン、IGBT30c,30eはオフのままである。
ステップS11とステップS12を繰り返し過電流閾値(IOT)まで電流を増加させる。
図20に示すように、MCU10からゲートドライバ20に入力するPWM信号(PUH)のパルスを複数回に分け、フリーホイーリングの状態を挟み特定の過電流を発生させることにより、IGBTの発熱を抑えることが可能となる。なお、図20において、例えばU相ハイサイドの自己診断時(UH)にIGBT30bをオンする場合、PWM信号(PUL)は点線で示されているように出力される。
V相のハイサイドのゲートドライバ20VHおよびW相のハイサイドのゲートドライバ20WHの過電流保護回路OCの自己診断をする場合も同様に行う。この場合、図20のV相ハイサイドの自己診断時(VH)に示すようなPWM信号(PVH)およびW相ハイサイドの自己診断時(WH)に示すようなPWM信号(PWH)が出力される。また、U相、V相、W相のローサイドのゲートドライバ20UL、20VL、20WLの過電流保護回路OCの自己診断をする場合も同様に行う。
(第二変形例)
第二変形例の自己診断順序について図21〜23を用いて説明する。図21は回転磁界・トルクの発生を抑える自己診断順序を説明する図である。図22は第二変形例の自己診断順序を示す図である。図23は図22の順序に自己診断を行う信号入力を示すタイミング図である。
第二変形例の自己診断順序について図21〜23を用いて説明する。図21は回転磁界・トルクの発生を抑える自己診断順序を説明する図である。図22は第二変形例の自己診断順序を示す図である。図23は図22の順序に自己診断を行う信号入力を示すタイミング図である。
実施例の自己診断順序では、回転磁界・トルクが発生するが、最もトルクを生みにくいのは、ある電流ベクトルを印加した後、その真逆の電流ベクトルを印加する場合であり、例えば、図21に示すように、UH→ULである。よって、磁極がどの位置にあっても、平均トルクがゼロ(または最もゼロに近く)になる順序を選ぶことにより、回転磁界・トルクの発生を抑えることが可能となる。
しかし、負荷に電流エネルギーが溜まっているので、図21に示すように、電流をゼロにし逆転するのに時間がかかり(t2>t1)、電流印加時間が増加し、IGBTの発熱が増加する。
そこで、図22に示すように、UH→VL→WH→WL→VH→ULの順序で自己診断を行う。すなわち、左回りのトルクが発生する順序で自己診断を行い、電流ベクトルを反転し、右回りのトルクが発生する順序で自己診断を行う。車両が動かない範囲で連続して同一ベクトル相の自己診断を行い、インダクタの残留エネルギーを活用し、電流印加時間を抑える。なお、右回りのトルクが発生する順序で自己診断を行い、その後左回りのトルクが発生する順序で自己診断を行ってもよい。
実施例ほどではないが、回転磁界・トルクが発生するので、実施例と同様に、イグニッションのON時又はOFF時のパーキング状態で行ったり、イグニッションのON時のみの自己診断に限定し、メカブレーキを踏みながらシステム起動および本自己診断を行ったりしてもよい。
(第三変形例)
実施例ではIGBTに過電流閾値を超える電流を流して自己診断を行う例を説明したが、IGBTに流す電流を過電流閾値より小さい電流で自己診断を行う第三変形例について図24を用いて説明する。図24は第三変形例の電流検知回路の構成を示す図である。
実施例ではIGBTに過電流閾値を超える電流を流して自己診断を行う例を説明したが、IGBTに流す電流を過電流閾値より小さい電流で自己診断を行う第三変形例について図24を用いて説明する。図24は第三変形例の電流検知回路の構成を示す図である。
第三変形例のゲートドライバのコンパレータ23a,23bの閾値である短絡電流検出電圧(VSC)および過電流検出電圧(VOC)はMCU10の制御等により調整することが可能である。
MCU10等によりゲートドライバのコンパレータ23a,23bの閾値を自己診断時のみ下げる。これにより、IGBTに流す電流を小さくすることができ、より安全な電流領域で短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCの自己診断が可能となる。
(第四変形例)
IGBTに流す電流を過電流閾値より小さい電流で自己診断を行う第四変形例について図25を用いて説明する。図25は第四変形例の電力変換装置の構成を示す図である。
IGBTに流す電流を過電流閾値より小さい電流で自己診断を行う第四変形例について図25を用いて説明する。図25は第四変形例の電力変換装置の構成を示す図である。
MCU10等の制御によりシャント抵抗をスイッチで切り替え自己診断時のシャント抵抗の抵抗値を大きくする。例えば、通常動作時のシャント抵抗RCS1の抵抗値を1Ωとし、自己診断時のシャント抵抗RCS2の抵抗値を100Ωにする。これにより、IGBTに流す電流を小さくすることができ、より安全な電流領域で短絡保護回路SCまたは過電流保護回路OCの自己診断が可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態、実施例および変形例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態、実施例および変形例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、図3に示すホールセンサ4によるU/V/W相電流(IU、IV、IW)の測定値と自己診断の結果との比較を行い、短絡保護回路または過電流保護回路部分のドリフト故障検知に使用してもよい。また、ホールセンサ以外にもシャント抵抗、磁気抵抗素子、カレントトランスと比較し故障検知してもよい。
電力用半導体装置はIGBTに限定されるものではなく、MOSFETやSiCMOSFETであってもよい。この場合、DESAT方式ではコレクタ−エミッタ間電圧(Vce)に代えてドレイン−ソース間電圧(Vds)を用いる。
1・・・電動機システム
2・・・インバータ(電力変換装置)
3・・・モータ(電動機)
4・・・ホールセンサ(電流センサ)
5・・・レゾルバ(位置センサ)
6・・・電圧センサ
7・・・直流電源
10・・・マイクロコントローラ(半導体集積回路装置)
20・・・ゲートドライバ(半導体装置)
23・・・電流検知回路(異常電流保護回路)
OC・・・過電流保護回路
SC・・・短絡保護回路
30・・・IGBT(電力用半導体装置)
2・・・インバータ(電力変換装置)
3・・・モータ(電動機)
4・・・ホールセンサ(電流センサ)
5・・・レゾルバ(位置センサ)
6・・・電圧センサ
7・・・直流電源
10・・・マイクロコントローラ(半導体集積回路装置)
20・・・ゲートドライバ(半導体装置)
23・・・電流検知回路(異常電流保護回路)
OC・・・過電流保護回路
SC・・・短絡保護回路
30・・・IGBT(電力用半導体装置)
Claims (20)
- 負荷に電流を供給する電力用半導体装置と、前記電力用半導体装置を駆動する半導体装置と、前記半導体装置を制御する半導体集積回路装置と、を備え、通常動作モードと自己診断モードで動作する電力変換装置であって、
前記半導体装置は、
前記半導体集積回路装置からの制御信号に基づいて前記電力用半導体装置を駆動する駆動回路と、
前記電力用半導体装置の異常電流を検知する異常電流保護回路と、
前記異常電流保護回路の検知結果に基づいて前記半導体集積回路装置に異常の有無を表すフォルト信号を通知し、異常である場合前記電力用半導体装置の駆動を停止する制御回路と、
を備え、
前記自己診断モードにおいて、前記半導体集積回路装置は前記異常電流保護回路が異常を検出するレベル以上の高電流を前記電力用半導体装置に流すように所定のパルス幅の前記制御信号を前記半導体装置に出力し、前記フォルト信号が異常を示しているかどうかを確認する電力変換装置。 - 請求項1の電力変換装置において、
前記所定のパルス幅は、前記電力用半導体装置に供給される電圧と前記負荷のインダクタンスと前記電力用半導体装置に供給する前記高電流の値に基づいて設定される電力変換装置。 - 請求項1の電力変換装置において、
さらに、抵抗を含み、前記電力用半導体装置の異常電流を電圧に変換する変換回路を備え、
前記異常電流保護回路は前記変換回路の電圧と所定電圧とを比較する比較器を備える電力変換装置。 - 請求項3の電力変換装置において、
前記所定電圧は、前記自己診断モードで動作する場合は通常動作モードで動作する場合よりも低く設定される電力変換装置。 - 請求項3の電力変換装置において、
前記変換回路の前記抵抗の抵抗値は、前記自己診断モードで動作する場合は通常動作モードで動作する場合よりも高く設定される電力変換装置。 - 請求項1の電力変換装置において、
前記電力用半導体装置の第一端子は電源電位に接続され、第二端子は前記負荷に接続され、
さらに、
第一端子が前記電力用半導体装置の前記第二端子に接続され、第二端子が基準電位に接続される第二電力用半導体装置と、
第一端子が前記電源電位に接続され、前記負荷および第二負荷を介して第二端子が前記電力用半導体装置の前記第二端子と接続される第三電力用半導体装置と、
第一端子が前記第三電力用半導体装置の前記第二端子と接続され、第二端子が前記基準電位に接続される第四電力用半導体装置と、
第一端子が前記電源電位に接続され、前記負荷および第三負荷を介して第二端子が前記電力用半導体装置の前記第二端子と接続される第五電力用半導体装置と、
第一端子が前記第五電力用半導体装置の前記第二端子と接続され、第二端子が前記基準電位に接続される第六電力用半導体装置と、
前記第二電力用半導体装置の電流を検知する第二保護回路を有し、前記第二電力用半導体装置を駆動する第二半導体装置と、
前記第三電力用半導体装置の電流を検知する第三保護回路を有し、前記第三電力用半導体装置を駆動する第三半導体装置と、
前記第四電力用半導体装置の電流を検知する第四保護回路を有し、前記第四電力用半導体装置を駆動する第四半導体装置と、
前記第五電力用半導体装置の電流を検知する第五保護回路を有し、前記第五電力用半導体装置を駆動する第五半導体装置と、
前記第六電力用半導体装置の電流を検知する第六保護回路を有し、前記第六電力用半導体装置を駆動する第六半導体装置と、
を備え、
前記半導体集積回路装置は、前記第二半導体装置と前記第三半導体装置と前記第四半導体装置と前記第五半導体装置と前記第六半導体装置と、を制御する電力変換装置。 - 請求項6の電力変換装置において、
前記半導体集積回路装置は、前記電力用半導体装置に前記高電流を流して前記半導体装置の保護回路を診断する第一状態の場合、前記第二電力用半導体装置と前記第三電力用半導体装置と前記第五電力用半導体装置とを非導通にし、前記電力用半導体装置と前記第四電力用半導体装置と前記第六電力用半導体装置とを導通にする電力変換装置。 - 請求項6の電力変換装置において、
前記半導体集積回路装置は、前記第二電力用半導体装置に前記第二保護回路が異常を検出するレベル以上の第二高電流を流して前記第二半導体装置の前記第二保護回路を診断する第二状態のとき、前記電力用半導体装置と前記第四電力用半導体装置と前記第六電力用半導体装置とを非導通にし、前記第二電力用半導体装置と前記第三電力用半導体装置と前記第五電力用半導体装置とを導通にする電力変換装置。 - 請求項7の電力変換装置において、
さらに、前記第二電力用半導体装置の前記第一端子にカソードが接続され、前記第二電力用半導体装置の前記第二端子にアノードが接続されるダイオードを備え、
前記半導体集積回路装置は、前記第一状態のとき、前記電力用半導体装置と前記第二電力用半導体装置と前記第三電力用半導体装置と前記第五電力用半導体装置とを非導通にし、前記第四電力用半導体装置と前記第六電力用半導体装置とを導通にする電力変換装置。 - 第一端子と第二端子と第三端子とを有する電動機を電力変換装置の制御により回転させる通常ステップと、
前記電力変換装置を自己診断する診断ステップと、
を含み、
前記診断ステップは、第一電力用半導体装置から前記第一端子に前記第一電力用半導体装置の第一保護回路が異常を検出するような第一電流を流し、前記第一電流を前記第二端子および前記第三端子に分配して出力し、前記第一保護回路が異常を検出するかどうかを確認するAステップを含む電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項10の電力変換装置の自己診断方法において、
前記Aステップは、第二電力用半導体装置に設けられた第二回生ダイオードから前記第一端子に第一回生電流を流し、前記第一回生電流を前記第二端子および前記第三端子に分配して出力するステップを含む電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項10の電力変換装置の自己診断方法において、
前記診断ステップは、前記電力変換装置に通電後、前記通常ステップの前に行う電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項10の電力変換装置の自己診断方法において、
前記診断ステップは、前記通常ステップの後であって前記電力変換装置の通電遮断前に行う電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項10の電力変換装置の自己診断方法において、
前記診断ステップは、さらに、
第三電力用半導体装置から前記第二端子に前記第三電力用半導体装置の第三保護回路が異常を検出するような第三電流を流し、前記第三電流を前記第一端子および前記第三端子に分配して出力し、前記第三保護回路が異常を検出するかどうかを確認するBステップを含む電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項14の電力変換装置の自己診断方法において、
前記診断ステップは、さらに、
第五電力用半導体装置から前記第三端子に前記第五電力用半導体装置の第五保護回路が異常を検出するような第五電流を流し、前記第五電流を前記第一端子および前記第二端子に分配して出力し、前記第五保護回路が異常を検出するかどうかを確認するCステップを含む電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項15の電力変換装置の自己診断方法において、
前記診断ステップは、さらに、
前記第二端子から入力される電流と前記第三端子から入力される電流とを合成して前記第一端子に出力し、前記第一端子から第二電力用半導体装置(30b)に前記第二電力用半導体装置の第二保護回路が異常を検出するような第二電流を流し、前記第二保護回路が異常を検出するかどうかを確認するDステップを含む電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項16の電力変換装置の自己診断方法において、
前記診断ステップは、さらに、
前記第一端子から入力される電流と前記第三端子から入力される電流とを合成して前記第二端子に出力し、前記第二端子から第四電力用半導体装置に前記第四電力用半導体装置の第四保護回路が異常を検出するような第四電流を流し、前記第四保護回路が異常を検出するかどうかを確認するEステップを含む電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項17の電力変換装置の自己診断方法において、
前記診断ステップは、さらに、
前記第一端子から入力される電流と前記第二端子から入力される電流とを合成して前記第三端子に出力し、前記第三端子から第六電力用半導体装置に前記第六電力用半導体装置の第六保護回路が異常を検出するような第六電流を流し、前記第六保護回路が異常を検出するかどうかを確認するFステップを含む電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項18の電力変換装置の自己診断方法において、
前記Aステップ、前記Eステップ、前記Cステップ、前記Dステップ、前記Bステップ、前記Fステップの順、または前記Aステップ、前記Fステップ、前記Bステップ、前記Dステップ、前記Cステップ、前記Eステップの順、に行う電力変換装置の自己診断方法。 - 請求項18の電力変換装置の自己診断方法において、
前記Aステップ、前記Eステップ、前記Cステップ、前記Fステップ、前記Bステップ、前記Dステップの順、または前記Fステップ、前記Bステップ、前記Dステップ、前記Aステップ、前記Eステップ、前記Cステップの順、に行う電力変換装置の自己診断方法。
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JP2018123525A JP2020005422A (ja) | 2018-06-28 | 2018-06-28 | 電力変換装置および電力変換装置の自己診断方法 |
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