JP2020003362A - アミン化合物検出素子及びその利用 - Google Patents

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理一郎 太田
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理一郎 太田
悟 町田
Satoru Machida
悟 町田
英人 嶋田
Hideto Shimada
英人 嶋田
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Abstract

【課題】アンモニアなどのアミン化合物を検出することができるアミン化合物検出素子を提供する。【解決手段】有機ハロゲン化合物を含むセンシング要素と、センシング要素における変形等を検出する検出要素と、を備える、アミン化合物検出素子であり、このセンシング要素は、アミン化合物の吸着によって変形可能であり、変形を電気的に検出できる。【選択図】図1

Description

本明細書は、アミン化合物検出素子及びその利用に関する。
医療、食品、環境、安全など種々の分野において、アンモニアなどのアミン化合物をセンシングする要請が広く存在している。アンモニアセンサとしては、アンモニアに感応するガス感応素子として、臭化第一銅膜などを用いたセンサが報告されている(特許文献1)。また、シリコーンを付着させSnO2やIn23などの金属酸化物半導体膜をガス感応素子として用いて、加熱パルス後の特性から1ppm以下の硫化水素やアンモニアを検出するセンサも報告されている(特許文献2)。
一方、ポリ塩化ビニルとアミノ基との反応によって、ポリ塩化ビニルの塩素原子がアミンによって置換されて、脱塩化水素による不飽和共役結合や架橋の形成及び主鎖の分裂などが生じることが報告されている(非特許文献1)。
特開2017−227514号公報 特開2000−275201号公報
金子正夫ら、有機合成化学、第27巻、第2号、pp.111−124(1969年)
これらのガスセンサにおいては、いずれも、ガス感応素子として無機半導体膜を用いており、センシングには半導体の抵抗変化を用いている。このようなガス感応素子を用いたガスセンサは、選択性の観点及び製造コストの関係から、かならずしも、アンモニアなどのアミン化合物のセンシングに適しているというわけではなかった。
また、非特許文献1に開示されるポリ塩化ビニルとアミノ基との反応をセンシングに用いることは未だ報告されていない。
本明細書は、新たな機構でアンモニアなどのアミン化合物を検出することができるアミン化合物検出素子及びその利用を提供する。
本発明者らは、ポリ塩化ビニルとアミンとの反応に着目した。そして、この反応においてポリ塩化ビニルに生じる、不飽和共役結合の生成、架橋、主鎖の分裂をポリ塩化ビニルの応力変化として検出できるか否かについて検討した。検討の結果、本発明者らは、ポリ塩化ビニルがアンモニアと接触することによって生じる変化によりポリ塩化ビニルが変形し、さらに、当該変形を電気的に検出できることを見出した。こうした知見に基づき、本明細書は、以下の手段を提供する。
本明細書に開示されるアミン化合物検出素子は、有機ハロゲン化合物を含むセンシング要素と、前記センシング要素におけるアミン化合物の吸着に基づく変化を検出する検出要素と、を備えることができる。前記センシング要素は、アミン化合物の吸着によって有機ハロゲン化合物の化学構造が変化して、当該変化を、歪み、変形、応力として表すことができる。本明細書は、こうしたアミン化合物検出素子を用いたアミン化合物の検出方法も提供する。
膜型表面応力センサの一例を示す図である。 アンモニア蒸気を含む窒素ガスにポリ塩化ビニル膜を付与した膜型表面応力センサを曝露したときの電圧の経時変化を示す図である。 ポリ塩化ビニル膜を付与した膜型表面応力センサにアンモニア蒸気を含む大気を3回吹きかけたときの電圧の経時変化を示す図である。
本明細書の開示は、アミン化合物検出素子及びその利用に関する。本明細書に開示されるアミン化合物検出素子(以下、単に、本素子ともいう。)は、有機ハロゲン化合物を含むセンシング要素を備えることができる。かかるセンシング要素が、例えば、アンモニアなどのアミン化合物と接触すると、センシング要素にアミン化合物が吸着され、有機ハロゲン化合物からのハロゲン化水素の脱離に引き続き、不飽和共役結合の形成、架橋の形成及び主鎖の分裂等の化学構造変化が生じる。こうした化学構造の変化がセンシング要素に歪みないし変形を生じさせるほか応力を生じさせる。このような変形等を、いわゆる圧電素子や歪みセンサなどの検出要素で電圧や抵抗などの電気的特性等の変化として検出することでアミン化合物の検出が可能となる。以下、本明細書の開示につき、詳細に説明する。
<アミン化合物検出素子>
本素子は、センシング要素と、前記センシング要素とアミン化合物との化学反応に基づく変化を検出する検出要素と、を備えることができる。
(センシング要素)
センシング要素は、有機ハロゲン化合物を含んでいる。有機ハロゲン化合物は、ハロゲン原子を有する有機化合物である。ハロゲン原子は、特に限定しないで、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。なかでも、脱離性や汎用性の観点から、塩素原子が挙げられる。
有機ハロゲン化合物としては、特に限定するものではないが、ハロゲン原子を含むオレフィン系ポリマーが挙げられる。こうした有機ハロゲン化合物としては、主鎖となる炭素原子に結合するハロゲン原子を備える構造単位(ハロゲン原子含有構造単位)を有するビニル系ポリマー、ビニリデン系ポリマーなどのオレフィン系ポリマーが挙げられる。より具体的には、クロロエタンを構造単位として有するポリ塩化ビニルなどのビニル系ポリマー、ジクロロエタンを構造単位として有するポリ塩化ビニリデンなどのビニリデン系ポリマー等のオレフィン系ポリマーが、共役二重結合の形成傾向の観点から好適である。
こうしたオレフィン系ポリマーは、ハロゲン原子構造単位の1種又は2種以上のみからなるホモポリマー又は当該構造単位を含むヘテロポリマーのほか、ハロゲン原子構造単位以外の1種又は2種以上の構造単位を有するヘテロポリマーであってもよい。
こうしたポリマーを得るための種々のモノマーや、ポリマーの合成方法は、当業者において周知であり、当業者であれば、適宜モノマーを選択して本素子のためのポリマーを取得することができる。
センシング要素は、有機ハロゲン化合物のみから構成されていてもよいが、有機ハロゲン化合物と後述するアミン化合物との接触によってセンシング要素に変形等が発生することが許容される範囲で他の材料を含んでいてもよい。当該材料は、センシング要素の成形性ほか、柔軟性、硬さ、耐久性等を意図したものとする種々の公知の添加剤などとすることができる。本素子が対象とする被験体はガスであってもよいし液体であってもよい。センシング要素は、有機ハロゲン化合物とアミン化合物との反応を阻害しない範囲で、被験体に対する抵抗性を発揮する材料を含むことができる。
センシング要素の形状は特に限定するものではないが、センシング要素における変形等を惹起しやすくさせることを考慮すると、シート状や薄片状などの形態が挙げられる。かかるシート状や薄片状における平面形態(最大面積部分)も特定に限定しないが、例えば、長方形状や正方形状等が挙げられる。センシング要素は、また例えば、直線的な長軸を有する棒状、ファイバ状等であってもよい。
センシング要素に用いるオレフィン系ポリマーなどの有機ハロゲン化合物を得るための種々のモノマーや、ポリマーの合成方法は、当業者において周知であり、当業者であれば、適宜モノマーを選択して本素子のためのポリマーを取得することができる。また、こうしたポリマーを用いて、フィルムやシートなどの所望の形状に成形することも当業者において周知であり、当業者であれば、所望の形状の成形体としてのセンシング要素を取得することができる。
センシング要素は、アミン化合物の吸着に基づく変化としての変形等が可能に構成されている。センシング要素におけるかかる変化及び変形等は、既述の非特許文献1等に基づくことができる。
本明細書において、アミン化合物とは、アンモニア及びアンモニアの水素原子を炭化水素基R又は芳香族原子団で置換したモノアミン化合物、ジアミン化合物及びポリアミン化合物をいう。モノアミン化合物は、R1NH2表される第1級アミン、R12NHで表される第2級アミン及びR123Nで表される第3級アミンのほか、第4級アンモニウムカチオンであってもよい。R1、R2及びR3は、置換されていてもよい。置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、カルボニル基等のほか、エーテル結合(酸素原)が挙げられる。また、R1、R2及びR3のいずれか二つは、連結して環構造を形成していてもよい。環構造は、飽和脂環式炭化水素環、不飽和炭化水素環、芳香族環、複素環等が挙げられる。
炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルケニル基等が挙げられる。これらの炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、炭素原子数が1〜8個、また例えば、同1〜6個、また例えば、同1〜4個などとすることができる。
また、芳香族原子団としては、特に限定するものではないが、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基等が挙げられる。芳香族原子団としては、2以上の芳香族環が縮合ないし連結されていてもよい。
ジアミン化合物は、炭化水素化合物に2つのアミノ基を有する化合物である。また、ポリアミン化合物は、R1NH2表される第1級アミンが3以上結合した直鎖脂肪族系化水素である。
こうしたアミン化合物としては、例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、モルホリン、ピリジン、ジフェニルアミン、p−アミノフェノール、スルファニル酸、β−ナフチルアミン、2,3−ジメチルアニリン、ベンジジン、m−クロルアニリン、トリフェニルアミン、p−フェニレンジアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、ヘキサンメチレンイミン等が挙げられる。
このほか、天然由来のアミノ酸を含む各種アミノ酸、天然由来のタンパク質を含む各種タンパク質、天然由来のペプチドを含む各種ペプチドが挙げられる。
センシング要素がアミン化合物の吸着によって変形可能であるためには、センシング要素が、標的とするアミン化合物及びその濃度においてアミン化合物の吸着により、脱ハロゲン化水素などによる共役二重結合、架橋、主鎖の分解などを通じて何らかの変形や応力発生を伴う程度に有機ハロゲン化合物の種類、含有量、硬さ又は柔軟性、その形態等が規定されていればよい。例えば、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンを主成分としてシート状体などとすることができる。こうしたセンシング要素の場合、シート状体の一方の面を検出対象とするアミン化合物を含む被験体に接触させることで、変形等が生じやすいものとなる。
(センシング要素の支持形態)
センシング要素がアミン化合物の吸着によって変形可能であるためには、当該変形が許容されるように支持される必要がある。かかる支持形態としては、例えば、センシング要素自体を弾性変形可能に支持するか、あるいはセンシング要素を表面等に備えて変形可能な変形部を備えて、当該変形部を弾性支持するようにすることができる。センシング要素自体及び変形部による典型的な支持形態としては、カンチレバー形態や弾性支持膜形態が挙げられる。
なお、変形部の形状は、上記したセンシング要素と同様の形状を採ることができる。例えば、シート状又は膜状の変形部の一方の面又は両方の面にセンシング要素を備えることができる。
(検出要素)
センシング要素がアミン化合物と接触して化学構造の変化が生じたことに伴ってセンシング要素に変形等が生じる。検出要素は、これらのうち少なくとも1種を検出することができる。
検出要素は、センシング要素が変形等したとき、センシング要素の変形等に基づく電気抵抗や電圧などの電気的特性の変化や力学的特性の変化を検出するような要素であればよく、特に限定されない。
検出要素は種々の態様を採ることができる。例えば、本素子は、検出要素として圧電素子を用いた膜型の表面応力センサ(Membrane-type Surface stress Sensor、以下、MSSともいう。)を採用することができる。
MSSを用いる場合、当該センサは、例えば、図1に示す構成を採ることができる。図1には、膜型表面応力センサ2の断面構造を示す。図1に示すように、かかるセンサ2は、センシング要素4を膜として備えることができる変形可能な変形部10と、変形部10の外周縁の少なくとも一個所、また例えば、2個所、また例えば4個所などの複数個所の接続部12を介して変形部10を弾性変形可能に保持する保持体20と、を備えることができる。
接続部12も、変形部10の変形に伴って変形可能に構成することができる。接続部12は、また、変形部10の変形時に応力集中しやすくまた変形しやすい脆弱な構成(例えば、他部分より断面積が小さいなど)とすることもできる。そしてこの接続部12に、圧電素子などを備えることで、センシング要素に生じた歪みや変形を、変形部を介して接続部の圧電素子によって電圧の変化ないし抵抗の変化として検出することができる。これにより、アミン化合物の有無やその濃度を検出することができる。なお、圧電素子などによって得られる電圧信号の処理回路は、例えば、ローパスフィルタ及びオペアンプを用いた公知の信号処理回路を適宜用いることができる。
MSSは、例えば、1mm2以下の大きさにも設計可能であるため、微小センサあるいは集積型センサを容易に構築することができる。
また例えば、本素子は、検出要素として歪みセンサやピエゾ抵抗型などの圧力センサ(以下、歪みセンサ等)を採用することができる。歪みセンサ等を用いる場合、歪みセンサ等を、センシング要素の内部に埋設したり、センシング要素の一部(例えば、変形が出やすい表面等)に装着したり、センシング要素を変形可能に支持する変形部の一部に装着することができる。歪みセンサ等は、変形によって電気抵抗が変化するため、アミン化合物の有無やその濃度を電気抵抗の変化として検出することができる。
なお、歪みセンサ等を用いる場合も、センシング要素を変形可能に弾性支持されることが必要である。センシング要素それ自体を変形可能に、例えば、シート状のセンシング要素の外周縁の一部を支持するようにしてもよいし、センシング要素を少なくとも一方の面に備えてセンシング要素の変形に伴って弾性変形可能に変形部によって支持するようにしてもよい。
さらに、例えば、本素子は、検出要素として、カンチレバー形態のセンシング要素又はセンシング要素を備える変形部の撓みや共振周波数をレーザー光等を用いて検出する要素を採用することもできる。
本素子における検出要素は、上記態様に限定されることなく、センシング要素の変形等を検出可能な公知のセンサ及び当該センサの使用に適した構造を適宜選択して用いることができる。
<本素子の製造>
本素子の製造方法は特に限定されないで、公知のポリマー等の有機ハロゲン化合物の成形方法に従って製造することができる。センシング要素は、例えば、有機ハロゲン化合物の溶液を、キャスティング法等により膜状に成形して作製することもできる。また、あるいは、変形部の表面に当該溶液を供給して、その後、溶媒を留去するなどして膜化してセンシング要素を形成することができる。検出要素など、本素子の他の要素は、適宜、その種類等に応じて、センシング要素の作製後に後加工により本素子の一部としてもよいし、また、センシング要素と同時に又はセンシング要素の作製に先立って本素子の一部としてもよい。
<本素子の使用>
本素子を用いて被験体中のアミン化合物を検出するには、本素子全体又は本素子のセンシング要素を、アミン化合物を含む可能性のある被験体に曝露してセンシング要素と被験とを接触させればよい。被験体中にアミン化合物が存在する場合、センシング要素の少なくとも一部にアミン化合物を吸着し、その結果化学構造変化が生じて変形等が生じる。こうした変形等を、適宜検出要素を用いて検出することで、アミン化合物を検出できる。また、予めあるいは検査と同時に、被験体中のアミン化合物濃度と検出要素における測定値などの検出情報との関係を取得しておけば、アミン化合物濃度を検出(定量)することができる。被験体は、ガスであってもよいし液体であってもよい。また、本素子のセンシング要素と被験体との接触形態は特に限定されないで、公知のセンサと同様とすることができる。
本素子によれば、センシング要素とアミン化合物との接触による化学反応に基づいてアミン化合物を検出することができる。本素子は、従来の無機半導体材料よりも扱いやすくまた低コストで製造でき、しかも、被験体がガスであっても液体であっても、アミン化合物を容易に検出することができる。
<アミン化合物の検出方法>
本明細書に開示されるアミン化合物の検出方法は、本素子のセンシング要素をアミン化合物を含む可能性のある被験体に接触させる工程を備えることができる。本検出方法によれば、本素子のセンシング要素や変形部の変形等を検出することでアミン化合物を検出できる。本検出方法によれば、低コストに取り扱い容易でしかも被験体にかかわらずアミン化合物を容易に検出することができる。
以下、本明細書の開示をより具体的に説明するために具体例としての実施例を記載する。以下の実施例は、本明細書の開示を説明するためのものであって、その範囲を限定するものではない。
(膜型表面応力センサへのポリ塩化ビニル膜の堆積)
ポリ塩化ビニル(PVC)をテトラヒドロフラン(THF)に溶解した溶液を、図1に例示されるような市販の膜型表面応力センサ(MSS、膜はSi製)上の滴下し、THFを蒸発させた後、PVCを乾固析出させることにより、PVC膜を膜表面に形成した。
(アンモニア応答実験)
窒素ガスを充填したポリエチレンテレフタレート製バッグにアンモニア水(アンモニア濃度28〜30質量%)を少量導入し、これを室温で放置することにより、ガス中にアンモニア蒸気を含ませた。このガスにコントロールとして無処理のMSS及びPVC膜を備えるMSSを曝露したときの、電圧の経時変化を評価した。結果を図2に示す。
図2に示すように、コントロールのMSSでは電圧の変化が観察されなかったのに対し、PVC膜を備えるMSSでは電圧が負に変化した。なお、本条件での、ガス中のアンモニア蒸気の分圧は、約6〜9×104Paであると考えられた(Perry’s Chemical Engineers’ Handbook,The McGraw-Hill Companies, Inc.)。
また、コントロールのMSS及びPVC膜を備えるMSSの上方からアンモニア蒸気を含む大気を3回吹きかけたときの、電圧の経時的変化を評価した。結果を、図3に示す。
図3に示すように、コントロールのMSSでは、電圧が3回正に変化したのに対し、PVC膜を備えるMSSでは、電圧が3回負に変化した。
コントロールのMSSで電圧が正に変化したのは、風圧により膜が下に凸に変形したことを示している。一方、PVC膜を備えるMSSで電圧が負に変化したのは、アンモニアの吸着によりPVC膜が膨潤したことで、Si膜が上方に凸に変形したことを示している。

Claims (6)

  1. 有機ハロゲン化合物を含むセンシング要素と、
    前記センシング要素におけるアミン化合物の吸着に基づく変化を検出する検出要素と、
    を備える、アミン化合物検出素子。
  2. 前記センシング要素は、前記吸着によって変形する、請求項1に記載の素子。
  3. 前記素子は、前記センシング要素の変形に伴って変形する変形部を備える、請求項1又は2に記載の素子。
  4. 前記検出要素は、前記センシング要素の変形又は前記変形部の変形により電気的特性が変化する検出要素である、請求項1〜3のいずれかに記載の素子。
  5. 前記有機ハロゲン化は、ポリ塩化ビニル及びポリ塩化ビニリデンから選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の素子。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のアミン化合物検出素子のセンシング要素とアミン化合物を含有する可能性のある被験体とを接触させる工程、
    を備える、アミン化合物の検出方法。
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WO2020255580A1 (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 国立研究開発法人物質・材料研究機構 ナノメカニカルセンサを用いた加湿型高感度・高選択性アンモニア検出方法及び検出装置

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