JP2020003349A - 弾性クローラの走行試験装置 - Google Patents
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Abstract
Description
弾性クローラが装着されるクローラ装着部、及び前記クローラ装着部に装着した弾性クローラを回送駆動する駆動部を有する台車と、
前記台車に装着された弾性クローラを走行させる仮想路面が外周に設けられた路面コンベアを有する台車支持装置と、を備え、
前記路面コンベアの仮想路面には、複数の突部が周方向に間隔をあけて突設されている。
このような構成によって、弾性クローラの外周面がより突部に引っ掛かりやすくなり、スリップの発生をより抑制することができる。
前記突部が、前記路面板における前記回送方向の幅よりも小さい幅を有する板材よりなり、前記路面板の表面に取り付けられている。
この構成によれば、突部を構成する板材を路面板に取り付けるだけで、容易に仮想路面に突部を形成することができる。
このような構成によって、弾性クローラに無用な損傷を与えることなくスリップを抑制することができる。
このような構成によって、周方向の長さが異なる弾性クローラを装着部に装着することができ、台車の汎用性を高めることができる。
このような構成によって、弾性クローラの周方向の長さに応じて転動輪の位置や数量を適切に調整することができる。
このような構成によって、弾性クローラの回送速度を変更することができるので、例えば、弾性クローラを高速で回送させる促進テストを行うことが可能となる。また、駆動部として電動モータを用いることによって、排気ガスによる試験環境の悪化が生じることもない。
このような構成によって、高荷重をかけた促進テストを行うことが可能となる。
この走行試験装置10は、無端帯状に形成された弾性クローラCを装着し、この弾性クローラCを走行させることによって、耐久試験等を行うために用いられる。一般に、弾性クローラCは、ゴム等の弾性材料によって形成されたクローラ本体の内部に周方向に等間隔で多数の芯金が埋設されており、この芯金に走行装置の駆動輪を噛み合わせることによって動力が伝達され、回送駆動されるようになっている。
(台車の構造)
図2は、走行試験装置10の台車11を示す概略的な平面図である。
図1及び図2に示すように、台車11は、車体フレーム21と、この車体フレーム21に設けられたクローラ装着部22、駆動部23、及びウエイト装着部24とを有する。
クローラ装着部22は、車体フレーム21の左右両側に設けられている。クローラ装着部22は、車体フレーム21の側面の前部側に設けられた駆動輪31と、後部側に設けられた従動輪32と、駆動輪31と従動輪32との前後方向の間に配置された複数の転動輪33とを有している。駆動輪31は、車体フレーム21の前部に回転自在に支持された駆動シャフト34の両端部に設けられている。
減速機37は、電動モータ36の駆動軸36aの回転を減速する。電動モータ36の駆動軸36aと減速機37の入力軸37aとは、ベルト伝動機構38によって動力伝達可能に接続されている。減速機37の出力軸37bと、駆動シャフト34とは、チェーン伝動機構39によって動力伝達可能に接続されている。
図3は、走行試験装置10の台車支持装置12を示す概略的な平面図である。
図1及び図3に示すように、台車支持装置12は、装置フレーム26と、装置フレーム26に支持された左右一対の路面コンベア27を備えている。
図3に示すように、各路面コンベア27は、左右一対の回送チェーン41と、左右一対の回送チェーン41の間に架け渡された複数の路面板42とを有している。回送チェーン41は、装置フレーム26に回転自在に支持された前後のシャフト43,44に取り付けられた前側スプロケット45と後側スプロケット46とに巻き掛けられている。一方のシャフト43には制動装置49が設けられ、路面コンベア27の回送を制動することができる。
図1及び図4に示すように、左右一対の路面コンベア27上には、台車11に装着された左右の弾性クローラCがそれぞれ載置される。各路面コンベア27の左右の回送チェーン41の上部側は、上側支持レール47によって下方から支持されている。この上側支持レール47は、台車11の荷重を弾性クローラCを介して受け、台車11を支持している。また、各路面コンベア27の左右の回送チェーン41の下部側は、下側支持レール48によって下方から支持されている。上側支持レール47及び下側支持レール48は、装置フレーム26に固定されている。
各路面コンベア27の左右の回送チェーン41は、それぞれ左右一対のリンク部材51をリンクピン52で周方向に多数連結することによって構成されている。リンクピン52には、ローラ53が回転自在に装着されている。このローラ53は、図4に示す上側支持レール47及び下側支持レール48上を走行する。
突部54は、回送チェーン41の周方向に並べられた複数の路面板42のそれぞれに設けられているので、路面コンベア27の仮想路面50には、複数の突部54が周方向(回送方向)に間隔をあけて配置されることになる。
そして、弾性クローラCを路面コンベア27上で走行させるので、実際の路面に存在する砕石等の影響を受けることがなく、弾性クローラCの純粋な屈曲や牽引力等についての評価が可能となる。また、試験中は一定の場所で弾性クローラCを直進させるだけであるので弾性クローラCを旋回させる必要がなくなり、旋回頻度や左右弾性クローラCの周速差の影響で試験結果が変動することもなく、再現性の高い試験を行うことができる。したがって、同種又は異種の弾性クローラCの比較評価が可能となる。なお、弾性クローラCの評価としては、弾性クローラCのクラック評価、駆動輪に対する噛み合い評価、摩耗の評価、弾性クローラCを構成する部品(芯金、スチールコード、ゴム等)の接着性評価等を挙げることができる。
図7は、路面コンベアの路面板に設けられた突部の変形例を示す断面図である。路面板42の突部54は、図7に示すように変形することができる。
具体的には、図7(a)に示す路面板42は、突部54の断面形状が台形状に形成されている。図7(b)に示す路面板42は、突部54の断面形状が三角形状に形成されている。図7(c)に示す路面板42は、突部54の頂部が曲面状に形成されている。
例えば、上記実施形態では、路面板と別体に形成された板材を路面板に取り付けることによって突部が構成されていたが、路面板の表面を機械加工(削り出し等)することによって路面板と一体に突部が形成されていてもよい。ただし、上記実施形態の方が路面板上に安価に突部を設けることができる。
上記実施形態では、クローラ装着部における従動輪の前後方向の位置が調整可能に構成されていたが、これに代えて又は加えて、駆動輪の前後方向の位置が調整可能に構成されていてもよい。また、転動輪は、従動輪と同じような位置調整機構によって前後方向の位置が調整可能に構成されていてもよい。
転動輪は、前後方向の位置及び数量のいずれか一方のみが調整可能に構成されていてもよい。
11 :台車
12 :台車支持装置
22 :クローラ装着部
23 :駆動部
24 :ウエイト装着部
24b :ウエイト
27 :路面コンベア
31 :駆動輪
32 :従動輪
33 :転動輪
36 :電動モータ
41 :回送チェーン
42 :路面板
50 :仮想路面
54 :突部
54a :角部
C :弾性クローラ
Claims (8)
- 弾性クローラが装着されるクローラ装着部、及び前記クローラ装着部に装着した弾性クローラを回送駆動する駆動部を有する台車と、
前記台車に装着された弾性クローラを走行させる仮想路面が外周に設けられた路面コンベアを有する台車支持装置と、を備え、
前記路面コンベアの仮想路面には、複数の突部が周方向に間隔をあけて突設されている、弾性クローラの走行試験装置。 - 前記突部の頂部に、前記路面コンベアの周方向に直交する左右方向に沿った角部が設けられている、請求項1に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記路面コンベアは、前後のスプロケットに巻き掛けられた左右一対の回送チェーンと、一対の回送チェーンの間に架け渡され、当該回送チェーンの周方向に沿って並べられた複数の路面板とを有しており、
前記突部が、前記路面板における前記回送方向の幅よりも小さい幅を有する板材よりなり、前記路面板の表面に取り付けられている、請求項1又は2に記載の弾性クローラの走行試験装置。 - 前記突部の高さが、3mm以上15mm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記クローラ装着部は、前記弾性クローラに噛み合う駆動輪及び従動輪を前後方向の一端部と他端部とに備えており、前記駆動輪及び前記従動輪の前後方向の間隔が調整可能である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記クローラ装着部は、前記駆動輪と前記従動輪との前後方向の間に弾性クローラの内周面を転動する転動輪を備えており、前記転動輪の前後方向の位置及び数量の少なくとも一方が調整可能である、請求項5に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記駆動部が出力可変型の電動モータを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
- 前記台車が、ウエイトを取り外し可能に装着するウエイト装着部を備えている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性クローラの走行試験装置。
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