JP2020003145A - 爆薬の装填装置及び装填方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トンネルの切羽面に穿孔した装薬孔に爆薬を装填する際に、従来に比べてより一層安全に装填作業を行うことのできる技術を提供する。
【解決手段】トンネルの切羽面に削孔された発破用の装薬孔に爆薬を装填する装填装置であって、先端に爆薬を着脱自在に保持する保持部を有するロッド部材と、ロッド部材を支持するロボットアームと、ロボットアームに対してロッド部材を軸方向にスライドさせるスライド機構と、を備え、ロボットアームの操作によって保持部に保持された爆薬を装薬孔に対向配置させた状態で、スライド機構によってロッド部材を軸方向前方にスライドさせることで保持部を装薬孔に挿入した後、保持部による爆薬の保持を解除することで装薬孔に爆薬を装填する。
【選択図】図3

Description

本発明は、トンネルの切羽面に削孔された発破用の装薬孔に爆薬を装填する装填装置及び装填方法に関する。
トンネルの掘削工法として、発破工法が知られている。発破工法でトンネルを掘削するに際しては、切羽面に穿孔した複数の装薬孔(発破孔)に雷管を取り付けた爆薬を挿入し、雷管を起爆することで爆薬を爆破して切羽面を掘削する。
従来の発破工法において、切羽面の装薬孔に装填される爆薬としては、例えば硝安油剤爆薬(以下、ANFOと略記する)等に代表される粒状爆薬や、含水爆薬等に代表される包装された爆薬(以下、包装爆薬と略記する)が一般に使用されている。これらの爆薬を切羽面に穿孔された装薬孔に装填する方法として、ANFOのような粒状の爆薬はANFOローダーのような装填機を用いる方法が実用化されている。
一方、包装爆薬の装填方法として、装填機に連結された装填ホースと、この装填ホースに接続された装填パイプとからなる装填装置により包装爆薬を圧送して装填する方法が知られている(例えば、特許文献1等を参照)。
上記従来技術のように、装填パイプを装薬孔に挿入した状態で装填パイプから包装爆薬を装薬孔内に圧送することで、作業者による手込め装填作業を行う場合よりも、作業者は切羽面から離れて装薬作業を行うことができると考えられる。
特開平9−126700号公報 特開2006−266670号公報
しかしながら、上記従来における爆薬の装填方法においては、作業員が装填パイプを手に持って装薬孔に装填パイプを挿入する必要があり、装填パイプを装薬孔に挿入するために作業員が切羽面近傍まで接近せざるを得ない場合があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、トンネルの切羽面に穿孔した装薬孔に爆薬を装填する際に、従来に比べてより一層安全に装填作業を行うことのできる技術を提供することにある。
上記課題の解決するために、本発明は以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、トンネルの切羽面に削孔された発破用の装薬孔に爆薬を装填する装填装置であって、先端に前記爆薬を着脱自在に保持する保持部を有するロッド部材と、前記ロッド部材を支持するロボットアームと、前記ロボットアームに対して前記ロッド部材を当該ロッド部材の軸方向にスライドさせるスライド機構と、を備え、前記ロボットアームの操作によって前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で、前記スライド機構によって前記ロッド部材を軸方向前方にスライドさせることで前記保持部を前記装薬孔に挿入した後、前記保持部による前記爆薬の保持を解除することで前記装薬孔に前記爆薬を装填
することを特徴とする。上記構成を採用することで、トンネルの切羽面に穿孔した装薬孔に爆薬を装填する際に、従来に比べてより一層安全に装填作業を行うことが可能となる。
また、本発明に係る爆薬の装填装置は、前記ロボットアームに設けられた観察用カメラと、前記観察用カメラが撮影した画像を表示するディスプレイ装置と、
を更に備えていても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填装置において、前記保持部は、挿入された前記爆薬を把持可能な筒状の把持部であっても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填装置において、前記ロッド部材は、軸方向に延びる中空路が内部に形成されるホース部材であり、前記中空路に空気を圧送する圧送装置を更に備え、前記圧送装置によって前記中空路に空気が圧送されることで、前記把持部による前記爆薬の把持が解除されるように構成されていても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填装置において、前記圧送装置は、前記中空路に粒状の追加爆薬をエア圧送することが可能であり、前記把持部による前記爆薬の把持を解除させて前記装薬孔に前記爆薬を装填した後、前記圧送装置によって前記中空路に前記粒状の追加爆薬をエア圧送することで当該粒状の追加爆薬を前記把持部の先端開口から前記装薬孔内に吐出させるように構成されていても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填装置において、前記ロッド部材は、フレキシブルホース部材であって、前記ロボットアームには、前記フレキシブルホース部材を摺動自在に支持する摺動支持部が設けられ、前記スライド機構は、前記ロボットアームにおける前記摺動支持部の後方位置に回動自在に支持されると共に前記フレキシブルホース部材の中間部を巻き取るリール部と、前記リール部を回動駆動する回動駆動部と、を有する回転ドラムと、を有し、前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で前記リール部を一方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記装薬孔へ前記保持部を挿入し、前記保持部による前記爆薬の保持を解除した後、前記リール部を他方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記装薬孔から前記保持部を引き抜くように構成されていても良い。
また、本発明は、爆薬の装填方法として特定することができる。すなわち、本発明は、トンネルの切羽面に削孔された発破用の装薬孔に爆薬を装填するためのロボットアームを備える装填装置を用いた爆薬の装填方法であって、前記装填装置は、先端に前記爆薬を着脱自在に保持する保持部を有するロッド部材と、前記ロッド部材を支持するロボットアームと、前記ロボットアームに対して前記ロッド部材を当該ロッド部材の軸方向にスライドさせるスライド機構と、を備え、前記爆薬の装填方法は、前記ロボットアームの操作によって前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で、前記スライド機構によって前記ロッド部材を軸方向前方にスライドさせることで前記保持部を前記装薬孔に挿入した後、前記保持部による前記爆薬の保持を解除することで前記装薬孔に前記爆薬を装填することを特徴とする。
また、本発明に係る爆薬の装填方法は、前記ロボットアームに観察用カメラが設けられており、前記ロボットアームを操作する際に、前記観察用カメラが撮影した画像をディスプレイ装置にモニタ表示しても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填方法において、前記保持部は、挿入された前記爆薬を把持可能な筒状の把持部であっても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填方法において、前記ロッド部材は、軸方向に延びる中空路が内部に形成されるホース部材であり、前記装薬孔に前記爆薬を装填する際、前記中空路に空気を圧送することで前記把持部による前記爆薬の把持を解除するように構成されていても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填方法において、前記把持部による前記爆薬の把持を解除させて前記装薬孔に前記爆薬を装填した後、前記中空路に粒状の追加爆薬をエア圧送することで当該粒状の追加爆薬を前記把持部の先端開口から前記装薬孔内に吐出させても良い。
また、本発明に係る爆薬の装填方法において、前記ロッド部材は、フレキシブルホース部材であって、前記ロボットアームには、前記フレキシブルホース部材を摺動自在に支持する摺動支持部が設けられ、前記スライド機構は、前記ロボットアームにおける前記摺動支持部の後方位置に回動自在に支持されると共に前記フレキシブルホース部材の中間部を巻き取るリール部と、前記リール部を回動駆動する回動駆動部と、を有する回転ドラムと、を有し、前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で前記リール部を一方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記保持部を前記装薬孔に挿入し、前記保持部による前記爆薬の保持を解除した後、前記リール部を他方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記保持部を前記装薬孔から引き抜いても良い。
本発明によれば、トンネルの切羽面に穿孔した装薬孔に爆薬を装填する際に、従来に比べてより一層安全に装填作業を行うことのできる技術を提供できる。
図1は、実施形態1に係るトンネルの切羽面に削孔された発破用の装薬孔に爆薬を装填する装填方法を示す概略説明図である。 図2は、実施形態1に係る装薬マシンに設けられる各種機器を説明するための図である。 図3は、実施形態1に係るロボットアームの概略側面図である。 図4は、実施形態1に係るロボットアームの摺動支持部に摺動自在に支持される圧送ホースの状態を示す図である。 図5は、実施形態1に係る圧送ホースの把持部の横断面を示す図である。 図6は、実施形態1に係る把持部に親ダイを挿入した状態を示す図である。 図7Aは、実施形態1に係る装薬孔に爆薬を装填する手順を説明する図である(1)。 図7Bは、実施形態1に係る装薬孔に爆薬を装填する手順を説明する図である(2)。 図7Cは、実施形態1に係る装薬孔に爆薬を装填する手順を説明する図である(3)。 図7Dは、実施形態1に係る装薬孔に爆薬を装填する手順を説明する図である(4)。 図7Eは、実施形態1に係る装薬孔に爆薬を装填する手順を説明する図である(5)。 図8は、実施形態2に係る切羽面に削孔された装薬孔の断面図である。 図9は、実施形態2に係る紙管の斜視図である。 図10は、実施形態2に係る観察用カメラから取得した撮影画像データから抽出した口元画像の一例を示す図である。 図11は、ロボットアームを用いて装薬孔に装填される爆薬の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係るトンネルTの切羽面1に削孔された発破用の装薬孔2に爆薬を装填する装填方法を示す概略説明図である。図1に示すように、切羽面1には複数の装薬孔2が所定の削孔深さで削孔されている。
トンネルTにおける切羽面1の近傍には、装薬孔2に爆薬を装填するための重機である装薬マシン10が配置されている。装薬マシン10は、自走するための台車11、ロボットアーム用ブーム13等を備えている。ロボットアーム用ブーム13は、これらに付設される駆動機構の作動によって伸縮動作、傾動動作、揺動動作、回動動作等が自在である。装薬マシン10には、オペレータ(作業員)が搭乗するための操縦席14が取り付けられている。また、ロボットアーム用ブーム13の先端にはロボットアーム20が取り付けられている。
操縦席14には、図2に示すように、ディスプレイ装置であるモニタ101、制御コンピュータ102、装薬用リモコンスイッチ103、操作盤(操作部)104、キーボード105、ポンティングデバイス106等が設けられている。操作盤104には、バスケット用ブーム12やロボットアーム用ブーム13、ロボットアーム20を操作するための操作レバーや操作ボタン等を有している。
本実施形態における装薬マシン10は、ロボットアーム20を用いて、切羽面1に削孔されている装薬孔2に爆薬を装填する。また、装薬マシン10は、ロボットアーム20と協働して、装薬孔2に爆薬を装填(装薬)する装填装置を備えている。以下、装填装置の詳細について説明する。
図3は、実施形態1に係るロボットアーム20の概略側面図である。ロボットアーム20は、ロボットアーム用ブーム13の先端側に連結される第1アーム部21と、当該第1アーム部21の先端側に連結される第2アーム部22を有している。また、第1アーム部21は、第1リンク(関節)部23を介してロボットアーム用ブーム13の先端に連結されており、第1アーム部21及び第2アーム部22は、第2リンク(関節)部24を介して連結されている。第1アーム部21は、第1リンク部23の第1回動軸を中心にロボットアーム用ブーム13に対して回動動作が可能である。また、第2アーム部22は、第2リンク部24の第2回動軸を中心に第1アーム部21に対して回動動作が可能である。本実施形態におけるロボットアーム20は、このように、2つのリンク部23,24を有しているが、リンク部の数は特に限定されない。なお、第1リンク部23の第1回動軸及び第2リンク部24の第2回動軸は互いに直交方向であっても良い。
ロボットアーム20における第2アーム部22の先端側下面には、空気及び爆薬を圧送する圧送ホース30を摺動自在に支持する摺動支持部25が設けられている。また、圧送ホース30の先端には、親ダイ50(爆薬)を挿入させることで当該親ダイ50(爆薬)を把持可能な筒状の把持部31(保持部)が形成されている。図3中、符号C1は、ロボットアーム20における第2アーム部22の長手方向軸を示している。
図4は、実施形態1に係るロボットアーム20の摺動支持部25に摺動自在に支持される圧送ホース30の状態を示す図である。図4は、第2アーム部22の長手方向軸C1に
直交する断面を示している。図4に示すように、摺動支持部25は、第2アーム部22の下面22aに設けられたコの字状部材であり、圧送ホース30を摺動自在に支持するガイド底面25a、及び一対のガイド側面25bを有している。ガイド25aの幅(一対のガイド側面25bの離間寸法)は、圧送ホース30の外径と等しいか、外径よりも僅かに大きな寸法を有している。これにより、圧送ホース30が、第2アーム部22の長手方向軸C1に沿って摺動するように圧送ホース30の摺動方向をガイドすることができる。
また、圧送ホース30の先端に設けられている把持部31は、スリット310によって分割された複数の把持片311を含んでいる。図5は、実施形態1に係る圧送ホース30の把持部31の横断面を示す図である。図5に示す例では、把持部31は、スリット310によって分割された3つの把持片311を有している。把持部31は、各把持片311の内壁面(内周面)311aによって親ダイ50の外側面を挟持することができる。なお、把持部31は、圧送ホース30の先端を加工することで形成されても良いし、圧送ホース30とは別部材として作製した把持部31を圧送ホース30の先端に取り付けても良い。
ここで、圧送ホース30は、フレキシブルな耐圧ホースであり、その内部には、図4に示すように、長手軸方向に沿って中空路30aが延在している。圧送ホース30(把持部31を含む)は、外径が一定であり、圧送ホース30の外径は、切羽面1に削孔されている装薬孔2の内径に比べて小さな寸法に設計されている。これにより、発破用の爆薬を装薬孔2に装填する際に、把持部31及び圧送ホース30の先端側を装薬孔2内に挿入できる。装薬孔2の内径に対する圧送ホース30の外径の寸法差(クリアランス)については適宜の大きさに設定することができる。
ロボットアーム20の第2アーム部22における摺動支持部25の後方位置には、回転ドラム400が設置されている。回転ドラム400は、第2アーム部22の下面に取り付けられた基部410と、基部410に対して回動自在に軸支されたリール部420を有している。リール部420の回動軸420aは、第2アーム部22の軸方向に直交方向に伸びており、基部410に回動軸420aが回動自在に軸支されている。リール部420は、圧送ホース30の中間部30bを巻き取るリール面420bを有し、リール面420bに圧送ホース30(中間部30b)を巻き取ることができる。また、回転ドラム400の基部410には、回動軸420aを回動中心として基部410に対してリール部420を正逆方向に回動させるための駆動モータ430(回動駆動部)が設けられている。駆動モータ430によってリール部420が回動駆動されると、第2アーム部22に設けられた摺動支持部25に対して圧送ホース30が軸方向に摺動することで、圧送ホース30のうち、摺動支持部25から前方に繰り出されるホース繰り出し量が変化し、摺動支持部25に対する把持部31の距離が変化する。
次に、実施形態1に係るロボットアーム20の摺動支持部25に対する圧送ホース30のホース繰り出し量L1(図3を参照)の制御について説明する。ホース繰り出し量L1は、摺動支持部25から前方に繰り出される圧送ホース30の長さであり、図3に示すように、摺動支持部25と把持部31の把持片311の先端との距離を指す。回転ドラム400のリール部420が、第1の方向R1方向に回動駆動されると、摺動支持部25に対して圧送ホース30が前方に向かってスライドすることで、ホース繰り出し量L1が増加する。そして、第1の方向R1とは反対の第2の方向R2方向にリール部420が回動駆動されると、摺動支持部25に対して圧送ホース30が後方に向かってスライドすることで、ホース繰り出し量L1が減少する。以上のように、本実施形態のロボットアーム20は、第2アーム部22に対して圧送ホース30(ロッド部材)を軸方向にスライドさせるスライド機構SLを有しており、回転ドラム400及び摺動支持部25を含んで上記スライド機構SLが構成されている。なお、圧送ホース30のホース繰り出し量L1は、駆動
モータ430によるリール部420の回動駆動量を制御することで調整することができる。
ここで、図3を参照すると、本実施形態におけるロボットアーム20の第2アーム部22には、観察用カメラ45が設置されている。図3に示す例では、第2アーム部22の先端に観察用カメラ45が設けられているが、観察用カメラ45の設置態様については特に限定されない。本実施形態における観察用カメラ45は、圧送ホース30の先端に設けられた把持部31の前方を撮像するためのカメラである。観察用カメラ45は、制御コンピュータ102と無線、又は有線による通信が可能になっている。
また、制御コンピュータ102は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等から構成した集積回路や、ハードデ
ィスクドライブ等といった記憶装置を備える。ROMは、各種処理を実現する1または2以上のプログラムを記憶している。ROMとしては、記憶内容を書き換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)を採用できる。また、CPUは、ROMが記憶している1または2以上のプログラムに従って各種処理を実行する。観察用カメラ45によって撮影された映像(画像)データは制御コンピュータ102に送信される。そして、制御コンピュータ102は、観察用カメラ45から映像(画像)データをモニタ101に表示させることができる。
ここで、図1に示す符号70は空気圧送装置(エアコンプレッサ)である。また符号71は、粒状爆薬を貯留するホッパーである。粒状爆薬は、本発明に係る粒状の追加爆薬に相当する。空気圧送装置70及びホッパー71は、装薬マシン10に搭載されている。ここで、空気圧送装置70には圧送ホース30の一端が接続されている。また、ホッパー71には、粒状爆薬移送管72の一端が接続されており、この粒状爆薬移送管72の他端は圧送ホース30の途中に接続されている。ホッパー71に貯留されている粒状爆薬は、粒状爆薬移送管72を介して圧送ホース30に移送される。また、圧送ホース30及び粒状爆薬移送管72の合流部には開閉弁73が設けられている。ここで、開閉弁73が開放されている状態で、圧送ホース30に対して粒状爆薬移送管72が連通し、粒状爆薬移送管72から圧送ホース30に粒状爆薬が供給されるようになっている。また、開閉弁73が閉じられると、圧送ホース30に対して粒状爆薬移送管72が遮断され、粒状爆薬移送管72から圧送ホース30への粒状爆薬が供給されない状態となる。なお、粒状爆薬移送管72は、必ずしも耐圧ホースである必要は無いが、ある程度柔軟なフレキシブルホースであることが好ましい。
なお、空気圧送装置70の作動や開閉弁73の開閉動作は、操縦席14に設けられている装薬用リモコンスイッチ103をオペレータが操作することで、制御されるようになっている。装薬用リモコンスイッチ103には、例えば、電源ボタン103A、エアブローボタン103B、装薬ボタン103C、モニタ作動ボタン103D、ホース挿入ボタン103E等が配置されている(図2を参照)。電源ボタン103Aは、装薬用リモコンスイッチ103の電源のオン、オフを切り替えるボタンである。
装薬用リモコンスイッチ103のエアブローボタン103Bは、空気圧送装置70で生成された圧縮空気だけを、圧送ホース30の中空路30aに供給する際に押されるボタンである。ここで、開閉弁73は、初期状態においては、閉弁されており、圧送ホース30に対して粒状爆薬移送管72が遮断された状態になっている。エアブローボタン103Bが押されると、装薬用リモコンスイッチ103からの指令信号に基づいて空気圧送装置70が作動し、所定量の圧縮空気が圧送ホース30内の中空路30aに供給される。その際、上記のように圧送ホース30に対して粒状爆薬移送管72が遮断されているため、圧送ホース30の中空路30aには圧縮空気だけが圧送される。なお、空気圧送装置70から
圧送ホース30に送られる圧縮空気の空気圧は適正な圧力に調整されている。また、エアブローボタン103Bが1回押される度に空気圧送装置70から圧送ホース30に送られる圧縮空気の量も、予め定められた適正な量に調整されている。
また、装薬用リモコンスイッチ103の装薬ボタン103Cが押されると、装薬用リモコンスイッチ103からの指令信号に基づいて開閉弁73が予め定められた一定時間だけ開放されると共に、空気圧送装置70が作動する。ここで、開閉弁73が一定時間開放されると、粒状爆薬移送管72から所定量の粒状爆薬が圧送ホース30に供給される。この状態で空気圧送装置70が作動し、所定量の圧縮空気が空気圧送装置70から圧送ホース30に送気されることで、粒状爆薬が圧送ホース30を通じて把持部31側にエア圧送されるようになる。
また、装薬用リモコンスイッチ103のモニタ作動ボタン103Dは、観察用カメラ45によって撮影した映像(画像)をモニタ101に表示させるためのボタンである。モニタ作動ボタン103Dが押されると、装薬用リモコンスイッチ103から制御コンピュータ102にモニタ作動信号が出力される。制御コンピュータ102は、装薬用リモコンスイッチ103からモニタ作動信号を受信すると、観察用カメラ45に指令を出し、把持部31の前方を観察用カメラ45に撮影させる。
次に、本実施形態における切羽面1に削孔された装薬孔2に爆薬を装填する手順について説明する。まず、図6に示すように圧送ホース30における先端の把持部31に親ダイ50を挿入することで把持させる。なお、図6において、ロボットアーム20の図示を省略している。親ダイ50は、ロボットアーム20に支持される圧送ホース30の把持部31に把持させるための爆薬である。また、親ダイ50は、装薬孔2の一番奥(孔尻側)に設置される起爆用のダイナマイトである。親ダイ50は、雷管51を有しており、この雷管51に起爆用導火線52が結線されている。また、本実施形態では、親ダイ50として含水爆薬を採用し、紙又はプラスチック製フィルム等で包装した包装爆薬の形態(薬包タイプ)となっている。親ダイ50の外径は例えば25~30mm程度、長さは100~250mm程度であっても良い。
ここで、圧送ホース30における把持部31の内径(複数の把持片311の内壁面311aによって形成される仮想円の直径D1、図5を参照)は、親ダイ50の外径と同一か、あるいは僅かに小さな寸法に設定されており、把持部31は、挿入された親ダイ50を把持(保持)することできる。把持部31は、スリット310によって分割された複数の把持片311を有しているため、複数の把持片311の内壁面311aによって親ダイ50の外側面を弾性的に挟持して保持することができる。なお、ロボットアーム20の把持部31への親ダイ50の装着は、切羽面1から離れた安全な箇所で人手によって行っても良いし、装薬マシン10の操作盤104を介してロボットアーム20を操作することで、図6に示すように親ダイ50を把持部31に装着しても良い。
装薬孔2への爆薬の装填を行うに際して、装薬マシン10を自走させる等して、図1に示されるように装薬マシン10を切羽面1の近傍に配置させた後、ロボットアーム20の把持部31に親ダイ50を装着する。その後、装薬マシン10の操縦席14に搭乗したオペレータは、操作盤104を介してロボットアーム20を操作して圧送ホース30の把持部31及びこれに保持した親ダイ50を切羽面1の装薬孔2に接近させる。
その後、オペレータは、装薬用リモコンスイッチ103のモニタ作動ボタン103Dを押す。装薬用リモコンスイッチ103のモニタ作動ボタン103Dが押されると、装薬用リモコンスイッチ103から制御コンピュータ102にモニタ作動信号が出力される。制御コンピュータ102は、装薬用リモコンスイッチ103からモニタ作動信号を受信する
と、観察用カメラ45に指令を出し、観察用カメラ45に把持部31の前方の映像(画像)を撮影させる。
観察用カメラ45が撮影した映像(画像)データは、順次、制御コンピュータ102に送信される。制御コンピュータ102が観察用カメラ45から取得した映像(画像)データは、制御コンピュータ102の記憶装置に格納されると共に、リアルタイムでモニタ101に表示される。観察用カメラ45が撮影する映像には、圧送ホース30の先端に設けられている把持部31に装着された親ダイ50越しに切羽面1が映し出されている。よって、オペレータは、モニタ101に表示されている映像(画像)を見ることで、リアルタイムに切羽面1に削孔された装薬孔2と把持部31(親ダイ50)との位置関係を把握することができる。つまり、オペレータは、モニタ101に表示されている映像(画像)を見ながら操作盤104を介してロボットアーム20を操作することで、切羽面1に削孔された装薬孔2と親ダイ50を把持する把持部31との位置合わせを円滑かつ簡単に行うことができる。
図7A〜7Eは、実施形態1に係る装薬孔2に爆薬を装填する手順を説明する図である。図7Aは、ロボットアーム20を操作することで、切羽面1に削孔された装薬孔2と親ダイ50を把持する把持部31との位置合わせが完了した状態を示す図である。図7Aに示す状態から、オペレータは、装薬用リモコンスイッチ103のホース挿入ボタン103Eを押す。ホース挿入ボタン103Eが押されると、装薬用リモコンスイッチ103から駆動モータ430にホース挿入信号が出力される。駆動モータ430がホース挿入信号を受信すると、駆動モータ430が図3に示した第1の方向R1方向に一定の角速度でリール部420を所定回転量だけ回動駆動させる。これにより、ホース繰り出し量L1が増加する方向に圧送ホース30が摺動支持部25に対して摺動スライドし、圧送ホース30が前方へと伸長する。その結果、図7Bに示すように、親ダイ50を把持した状態の把持部31が装薬孔2内に挿入される。
本実施形態では、図7Bに示すように、把持部31に把持された親ダイ50の先端が装薬孔2の孔尻2a近傍に配置されるように圧送ホース30を装薬孔2に挿入する。ここで、装薬孔2に対する圧送ホース30の挿入深さは、装薬孔2の削孔深さに応じて予め定められておくと良い。また、圧送ホース30の挿入深さは、駆動モータ430によるリール部420の回転駆動量を装薬孔2の削孔深さに応じて予め設定しておくことができる。
次に、図7Bに示す状態から、オペレータは、装薬用リモコンスイッチ103のエアブローボタン103Bを押すことで、把持部31による親ダイ50の把持を解除する。装薬用リモコンスイッチ103のエアブローボタン103Bが押されると、空気圧送装置70が作動し、所定量の圧縮空気が圧送ホース30の中空路30aに圧送される。そして、圧送ホース30における中空路30aに圧送された圧縮空気によって、把持部31に把持されている親ダイ50の後端面50aが押圧される。その結果、図7Cに示すように、把持部31から親ダイ50が押し出されて、親ダイ50が把持部31から前方に離脱することで、親ダイ50の把持を解除することができる。なお、圧送ホース30の中空路30aに圧送される圧縮空気の勢いによって、図7Cに示すように、把持部31から離脱した親ダイ50は、その先端面50bが装薬孔2の孔尻2aに当接あるいは近接した位置に配置される。
次に、オペレータは、装薬用リモコンスイッチ103の装薬ボタン103Cを押す。オペレータによって装薬用リモコンスイッチ103の装薬ボタン103Cが押されると、上記のように装薬用リモコンスイッチ103からの指令信号に基づいて開閉弁73が予め定められた一定時間だけ開放されると共に、空気圧送装置70が作動することで所定量の圧縮空気が圧送ホース30に供給される。これにより、粒状爆薬が圧送ホース30を通じて
先端側の把持部31に向かってエア圧送される。その結果、把持部31における各把持片311の先端によって形成される先端開口31aから粒状爆薬60(図7Dを参照)が前方に向かって吐出される。
また、本実施形態に係る爆薬の装填方法では、装薬用リモコンスイッチ103の装薬ボタン103Cが押された際、装薬用リモコンスイッチ103から駆動モータ430にホース引抜き信号が出力される。駆動モータ430がホース引抜き信号を受信すると、駆動モータ430が図3に示した第2の方向R2方向に一定の角速度でリール部420を所定回転量だけ回動駆動させる。これにより、ホース繰り出し量L1が減少する方向に圧送ホース30が摺動支持部25に対して摺動スライドし、装薬孔2に対する圧送ホース30の挿入量が徐々に減少する。なお、ここでのリール部420の回転駆動量は、装薬孔2に挿入されていた圧送ホース30の先端に設けられた把持部31が装薬孔2から完全に引き抜かれるように調整されている。
以上のように、装薬用リモコンスイッチ103の装薬ボタン103Cが押されると、圧送ホース30の把持部31における先端開口31aから粒状爆薬60を装薬孔2内に空送装填しながら、装薬孔2から徐々に圧送ホース30が引き抜かれる。図7Dは、粒状爆薬60を装薬孔2内に空送装填しながら、装薬孔2から圧送ホース30を引き抜いている途中の状態を示している。そして、圧送ホース30の先端に設けられた把持部31が装薬孔2から完全に引き抜かれた状態では、図7Eに示すように、装薬孔2内に隙間が無くなるように粒状爆薬60の装填が完了する。なお、粒状爆薬60は、起爆用ではないダイナマイトである「増ダイ」であり、装薬孔2において親ダイ50に隣接配置される。粒状爆薬60は、例えば硝安油剤爆薬(ANFO)等であっても良い。
以上のように、本実施形態に係る爆薬の装填方法によれば、ロボットアーム20を用いて切羽面1に削孔されている装薬孔2に対する爆薬の装填を行うことができる。つまり、装薬孔2への爆薬の装填を作業員が装填パイプ等を手に持って行う必要が無く、従来に比べてより一層安全に爆薬の装填作業を行うことができる。
なお、本実施形態における装薬マシン10に搭載された爆薬の装填装置は、ロボットアーム20に観察用カメラ45を設置し、観察用カメラ45によって撮影した画像をモニタ101に表示させるようにしているが、必ずしも観察用カメラ45をロボットアーム20に設置しなくても良い。このような場合においても、ロボットアーム20によって切羽面1の装薬孔2への爆薬の装填を行うことができるため、安全な装薬作業を行うことができる。
なお、本実施形態においては、ロボットアーム20に複数の観察用カメラ45を設置しても良い。また、本実施形態における装薬マシン10は、ロボットアーム20を複数備えていても良い。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係る爆薬の装填方法について説明する。図8は、実施形態2に係る切羽面1に削孔された装薬孔2の断面図である。本実施形態に係る装薬孔2には、紙管3が挿入されている。図9は、実施形態2に係る紙管3の斜視図である。ここで、紙管3は、横断面が真円形状を有する円筒部材である。但し、装薬孔2に挿入する円筒部材は紙製の筒部材に限られず、種々の材料を用いた代替部材に置き換えることができる。図8に示すように、紙管3の前端に位置する口元3aは、装薬孔2の孔縁2bから孔外方に向かって突出している。紙管3の前端に位置する口元3aには、画像にて認識し易いように特定の波長に反射する塗料が塗布されている。例えば、赤外線に反射する赤外線反射塗料が紙管3の口元3aに塗布されていても良い。ここで、本実施形態における紙管3は、横断面
が真円形状を有する円筒部材である。また、以下の実施形態では、紙管3の口元3aに赤外線反射塗料が塗布されている形態を例に説明する。
本実施形態における爆薬の装填方法においても、実施形態1と同様、ロボットアーム20に設置された観察用カメラ45を用いて、切羽面1に削孔された装薬孔2と親ダイ50を把持する把持部31との位置合わせを行う。なお、本実施形態における観察用カメラ45は、前方に向けて赤外線を照射する光照射装置を有し、赤外線を照射した照射対象から反射した反射光を受光する撮像素子を有する赤外線カメラである。
装薬孔2への爆薬の装填を行うに際して、本実施形態においてもロボットアーム20の把持部31に親ダイ50を装着した状態で装薬マシン10を切羽面1の近傍に配置させた後、オペレータは、操作盤104を介してロボットアーム20を操作することで、圧送ホース30の把持部31及びこれに保持した親ダイ50を切羽面1の装薬孔2に接近させる。
その後、オペレータによって装薬用リモコンスイッチ103のモニタ作動ボタン103Dが押されると、装薬用リモコンスイッチ103から制御コンピュータ102にモニタ作動信号が出力され、観察用カメラ45は把持部31の前方、すなわち切羽面1に削孔された装薬孔2の撮影を開始する。観察用カメラ45が撮影した映像(画像)データは、順次、制御コンピュータ102に送信され、制御コンピュータ102は、取得した撮影画像データを記憶装置に格納すると共にリアルタイムでモニタ101へと表示させる。本実施形態においては、装薬用リモコンスイッチ103のモニタ作動ボタン103Dが押された際、観察用カメラ45は、光照射装置から赤外線を照射させる。すなわち、光照射装置からの赤外線は、観察用カメラ45が対峙する切羽面1に形成された装薬孔2に挿入された紙管3の口元3aに向けて照射される。その際、紙管3の口元3aには、赤外線反射塗料が塗布されているため、口元3aの赤外線反射塗料に反射した赤外線が、観察用カメラ45の撮像素子で受光される。
本実施形態における制御コンピュータ102は、観察用カメラ45から取得した撮影画像データに対して所定の画像処理を行う画像処理部を有しており、画像処理部によって撮影画像から赤外線反射塗料が塗布されている口元3aの画像(以下、「口元画像」という)を抽出する。そして、制御コンピュータ102の画像処理部は、撮影画像から抽出した口元画像の形状及び大きさから、装薬孔2に挿入された紙管3と親ダイ50を把持する把持部31との平面的な位置が一致し、且つ、把持部31と口元3aの離間距離が適正かどうかを自動判別する。
例えば、装薬孔2に挿入された紙管3と把持部31との平面的な位置が概ね合致し、且つ、把持部31の先端と紙管3の口元3aが適正な離間距離(例えば、予め定められる基準寸法であっても良い)となっている状況下で事前に観察用カメラ45によって把持部31の前方を撮影することでテンプレート用撮影画像データを用意しておき、このようなテンプレート用撮影画像データに対する画像処理によって抽出した口元3aの口元画像をテンプレート用口元画像として制御コンピュータ102の記憶装置に格納しておいても良い。そして、実際の発破工程における装薬孔2への爆薬の装填時に、観察用カメラ45で撮影した撮影画像データから抽出した口元3aの口元画像がテンプレート用口元画像とマッチングするかどうかを判別しても良い。
図10は、実施形態2に係る観察用カメラ45から取得した撮影画像データから抽出した口元画像の一例を示す図である。(a)は、テンプレート用口元画像の一例を示しており、装薬孔2に挿入された紙管3と把持部31との平面的な位置が合致している場合には口元3aが真円又は真円に近い円形状として抽出される。これに対して、(b)〜(e)
は、装薬孔2に装着された紙管3と把持部31との平面的な位置がずれている場合の口元画像を例示したものであり、真円からの歪度が大きな楕円形状として口元画像が抽出される。また、把持部31の先端と紙管3の口元3aの離間距離が大きいほど観察用カメラ45による撮影画像から抽出される口元画像が小さく、把持部31の先端と紙管3の口元3aの離間距離が小さいほど観察用カメラ45による撮影画像から抽出される口元画像が小さくなる。ここで、図10の(f)に示される口元画像は概ね真円形状であるが、(a)に示されるテンプレート用口元画像の直径よりも顕著に小さい。図10の(f)は、装薬孔2に挿入された紙管3と把持部31との平面的な位置が合致しているが、把持部31の先端と紙管3の口元3aとの離間距離が基準寸法よりも顕著に大きい状態の口元画像を示している。
以上のように、本実施形態においては、オペレータによって装薬用リモコンスイッチ103のモニタ作動ボタン103Dが押された際に、ロボットアーム20に設置された観察用カメラ45によって撮影した撮影画像をリアルタイムでモニタ101へと表示させるため、オペレータは、モニタ101の表示画像を見ながら操作盤104を介してロボットアーム20を操作することで、切羽面1に削孔された装薬孔2と親ダイ50を把持する把持部31との位置合わせを円滑かつ簡単に行うことができる。更に、本実施形態では、制御コンピュータ102の画像処理部によって撮影画像から紙管3の口元3aを抽出し、テンプレート用口元画像と対比することで、装薬孔2(紙管3)と把持部31(親ダイ50)との平面的な位置が一致し、且つ、把持部31と口元3aの離間距離が適正かどうか(親ダイ50を把持する把持部31と切羽面1の距離が十分に接近しているかどうか)を自動で判別することができる。そして、制御コンピュータ102は、装薬孔2(紙管3)と把持部31(親ダイ50)との平面的な位置が一致し、且つ、把持部31と口元3aの離間距離が適正である場合には、そのことを示す位置合わせ完了情報をモニタ101への表示出力、或いは、スピーカからの音声出力等によって、オペレータに報知する。オペレータは、位置合わせ完了情報の報知を受けることで、切羽面1に削孔された装薬孔2と親ダイ50を把持する把持部31との位置合わせが完了したことを容易に理解することができるため、次のステップに迅速に進むことができる。すなわち、直ぐに装薬用リモコンスイッチ103のホース挿入ボタン103Eを押すことで、圧送ホース30を装薬孔2内に挿入させる工程に迅速に進むことができ、最終的に羽面1の装薬孔2への爆薬の装填作業を円滑かつ効率良く行うことができる。
また、上記実施形態では、ロボットアーム20に設置された観察用カメラ45によって撮影した撮影画像がリアルタイムで表示されるモニタ101を見ながら、オペレータが操作盤104を介してロボットアーム20を操作する例を説明したが、別の実施形態として、観察用カメラ45によって撮影した撮影画像観察用カメラ45によって撮影した撮影画像に基づいて制御コンピュータ102がロボットアーム20の操作を自動制御しても良い。すなわち、制御コンピュータ102は、上記のように画像処理部によって撮影画像から紙管3の口元3aを抽出し、テンプレート用口元画像と対比することで、装薬孔2(紙管3)と把持部31(親ダイ50)との平面的な位置が一致し、且つ、把持部31と口元3aの離間距離が適正かどうかを自動で判別し、その判別結果として、装薬孔2(紙管3)と把持部31(親ダイ50)との平面的な位置が一致していなかったり、把持部31と口元3aの離間距離が適正でない場合、装薬孔2(紙管3)と把持部31(親ダイ50)との平面的な位置が一致し、且つ、把持部31と口元3aの離間距離が適正となるようにロボットアーム20を自動制御しても良い。そして、制御コンピュータ102は、装薬孔2(紙管3)と把持部31(親ダイ50)との平面的な位置が一致し、且つ、把持部31と口元3aの離間距離が適正になったと判別した場合に、オペレータが装薬用リモコンスイッチ103のホース挿入ボタン103Eを押す代わりに、圧送ホース30を装薬孔2内に挿入させる制御を実行しても良い。このような完全自動制御によれば、切羽面1の装薬孔2への爆薬の装填作業を、より一層円滑かつ効率良く行うことができる。
ここで、図11は、ロボットアーム20を用いて装薬孔2に装填される爆薬の変形例を示す図である。図11に示すように、親ダイ50及び増ダイ61を内部に直列配置したC形断面を有する半割紙管80を把持部31に装着し、切羽面1に削孔されている装薬孔2に装填しても良い。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明に係る爆薬の装填方法及び装填方法はこれらに限られず、可能な限りこれらを組み合わせることができる。
1・・・切羽面
2・・・装薬孔
3・・・紙管
10・・・装薬マシン
11・・・台車
14・・・操縦席
20・・・ロボットアーム
21・・・第1アーム部
22・・・第2アーム部
25・・・摺動支持部
30・・・圧送ホース
31・・・把持部
70・・・空気圧送装置
71・・・ホッパー
72・・・粒状爆薬移送管
73・・・開閉弁
101・・・モニタ
102・・・制御コンピュータ
103・・・装薬用リモコンスイッチ
103A・・・電源ボタン
103B・・・エアブローボタン
103C・・・装薬ボタン
103D・・・モニタ作動ボタン
103E・・・ホース挿入ボタン
104・・・操作盤
311・・・把持片
400・・・回転ドラム
410・・・基部
420・・・リール部

Claims (12)

  1. トンネルの切羽面に削孔された発破用の装薬孔に爆薬を装填する装填装置であって、
    先端に前記爆薬を着脱自在に保持する保持部を有するロッド部材と、
    前記ロッド部材を支持するロボットアームと、
    前記ロボットアームに対して前記ロッド部材を当該ロッド部材の軸方向にスライドさせるスライド機構と、
    を備え、
    前記ロボットアームの操作によって前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で、前記スライド機構によって前記ロッド部材を軸方向前方にスライドさせることで前記保持部を前記装薬孔に挿入した後、前記保持部による前記爆薬の保持を解除することで前記装薬孔に前記爆薬を装填する、
    爆薬の装填装置。
  2. 前記ロボットアームに設けられた観察用カメラと、
    前記観察用カメラが撮影した画像を表示するディスプレイ装置と、
    を更に備える、
    請求項1に記載の爆薬の装填装置。
  3. 前記保持部は、挿入された前記爆薬を把持可能な筒状の把持部である、
    請求項1又は2に記載の爆薬の装填装置。
  4. 前記ロッド部材は、軸方向に延びる中空路が内部に形成されるホース部材であり、
    前記中空路に空気を圧送する圧送装置を更に備え、
    前記圧送装置によって前記中空路に空気が圧送されることで、前記把持部による前記爆薬の把持が解除される、
    請求項3に記載の爆薬の装填装置。
  5. 前記圧送装置は、前記中空路に粒状の追加爆薬をエア圧送することが可能であり、
    前記把持部による前記爆薬の把持を解除させて前記装薬孔に前記爆薬を装填した後、前記圧送装置によって前記中空路に前記粒状の追加爆薬をエア圧送することで当該粒状の追加爆薬を前記把持部の先端開口から前記装薬孔内に吐出させる、
    請求項4に記載の爆薬の装填装置。
  6. 前記ロッド部材は、フレキシブルホース部材であって、
    前記ロボットアームには、前記フレキシブルホース部材を摺動自在に支持する摺動支持部が設けられ、
    前記スライド機構は、
    前記ロボットアームにおける前記摺動支持部の後方位置に回動自在に支持されると共に前記フレキシブルホース部材の中間部を巻き取るリール部と、前記リール部を回動駆動する回動駆動部と、を有する回転ドラムと、を有し、
    前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で前記リール部を一方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記保持部を前記装薬孔に挿入し、
    前記保持部による前記爆薬の保持を解除した後、前記リール部を他方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記保持部を前記装薬孔から引き抜く、
    請求項1から5の何れか一項に記載の爆薬の装填装置。
  7. トンネルの切羽面に削孔された発破用の装薬孔に爆薬を装填するためのロボットアーム
    を備える装填装置を用いた爆薬の装填方法であって、
    前記装填装置は、
    先端に前記爆薬を着脱自在に保持する保持部を有するロッド部材と、
    前記ロッド部材を支持するロボットアームと、
    前記ロボットアームに対して前記ロッド部材を当該ロッド部材の軸方向にスライドさせるスライド機構と、
    を備え、
    前記爆薬の装填方法は、
    前記ロボットアームの操作によって前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で、前記スライド機構によって前記ロッド部材を軸方向前方にスライドさせることで前記保持部を前記装薬孔に挿入した後、前記保持部による前記爆薬の保持を解除することで前記装薬孔に前記爆薬を装填する、
    爆薬の装填方法。
  8. 前記ロボットアームに観察用カメラが設けられており、
    前記ロボットアームを操作する際に、前記観察用カメラが撮影した画像をディスプレイ装置にモニタ表示する、
    請求項7に記載の爆薬の装填方法。
  9. 前記保持部は、挿入された前記爆薬を把持可能な筒状の把持部である、
    請求項7又は8に記載された爆薬の装填方法。
  10. 前記ロッド部材は、軸方向に延びる中空路が内部に形成されるホース部材であり、
    前記装薬孔に前記爆薬を装填する際、前記中空路に空気を圧送することで前記把持部による前記爆薬の把持を解除する、
    請求項9に記載の爆薬の装填方法。
  11. 前記把持部による前記爆薬の把持を解除させて前記装薬孔に前記爆薬を装填した後、前記中空路に粒状の追加爆薬をエア圧送することで当該粒状の追加爆薬を前記把持部の先端開口から前記装薬孔内に吐出させる、
    請求項10に記載の爆薬の装填方法。
  12. 前記ロッド部材は、フレキシブルホース部材であって、
    前記ロボットアームには、前記フレキシブルホース部材を摺動自在に支持する摺動支持部が設けられ、
    前記スライド機構は、
    前記ロボットアームにおける前記摺動支持部の後方位置に回動自在に支持されると共に前記フレキシブルホース部材の中間部を巻き取るリール部と、前記リール部を回動駆動する回動駆動部と、を有する回転ドラムと、を有し、
    前記保持部に保持された前記爆薬を前記装薬孔に対向配置させた状態で前記リール部を一方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記保持部を前記装薬孔に挿入し、
    前記保持部による前記爆薬の保持を解除した後、前記リール部を他方向に回動させて前記摺動支持部に対して前記フレキシブルホース部材を摺動させることで前記保持部を前記装薬孔から引き抜く、
    請求項7から11の何れか一項に記載の爆薬の装填方法。
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