JP2020001317A - 液体噴射ヘッドと液体噴射装置とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】流路形成基板への配線基板の装着に伴う流路形状の変形を抑制若しくは回避する。【解決手段】複数のノズルを有するノズルプレートが装着される流路形成基板は、複数のノズルごとの圧力室への液体供給に用いる供給流路と、ノズルと圧力室とを連通するノズルごとの連通流路からの液体回収に用いる回収流路とを有し、供給流路と回収流路のうちで複数のノズルに共用される共用流路の流路域に、共用流路の流路深さを突出高さとして共用流路の流路底面から突出した複数の凸部を点在させている。圧力室の圧力を変化させる圧力発生部にリード電極を介して信号を供給する通電部は、凸部が点在した供給流路の流路域に重なる位置にある。【選択図】図5
Description
本発明は、液体噴射ヘッドと液体噴射装置とその製造方法に関する。
ノズルから液体を噴射する液体噴射装置は、例えば、液体であるインクを噴射するインクジェット方式の印刷装置として用いられている。こうした印刷装置では、インクの粘度増大やインク成分の沈降により印字品質の低下を来す場合があるので、インク噴射の圧力変化をもたらす圧力室にインクを循環供給する手法が提案されている(例えば、特許文献1)。この特許文献1では、ノズルごとの圧力室と圧力室へのインク給排流路とを流路形成基板で形成し、当該流路形成基板に圧力発生部と該圧力発生部に電気的に接続された配線基板とを積層している。その上で、複数のノズルに共用される共用流路域に配線基板を重ねている。
配線基板の配設箇所である共用流路域は、連通板を貫通する貫通孔を流路形成基板で閉鎖され、貫通孔を閉鎖する流路形成基板の閉鎖部位を、配線基板の装着箇所としている。このため、配線基板を装着する際には、配線基板の押し付け荷重が流路形成基板の閉鎖部位に作用するので、閉鎖部位が変形して共用流路域の流路形状の変形をもたらしかねないことが危惧される。流路形状の変形は、共用流路域におけるインクの流れ方に影響を及ぼすので、流路形状の変形を抑制、若しくは回避することが望ましい。なお、こうした事象は、インクジェット方式の印刷装置に限らず、他の液体噴射装置においても起き得る。
本発明の一形態によれば、液体噴射ヘッドが提供される。この液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射ヘッドであって、複数の前記ノズルを有するノズルプレートと、圧力室への前記液体の供給に用いる供給流路と、前記ノズルと前記圧力室とを連通する連通流路からの前記液体の回収に用いる回収流路とを有する流路形成基板と、前記圧力室の圧力を変化させる圧力発生部と電気的に接続されたリード電極と、前記リード電極と接触し、前記リード電極を介して前記圧力発生部へ信号を供給する通電部と、を備え、前記通電部は、前記流路形成基板と前記ノズルプレートが積層された積層方向において、前記供給流路と前記回収流路のうちで複数の前記ノズルに共用される共用流路の流路域に重なる位置にあり、前記流路形成基板は、前記共用流路の流路域に、複数の凸部を有し、前記凸部は、前記共用流路の流路底面から、前記共用流路の流路深さを突出高さとして突出している。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態の液体噴射装置100の構成を模式的示す説明図である。液体噴射装置100は、液体の一例であるインクの液滴を媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。以下、インクの液滴の噴射を、単にインク噴射と称する。液体噴射装置100は、印刷用紙の他、樹脂フィルムや布等の任意の材質の印刷対象を媒体12とし、これらの各種の媒体12に対して印刷を行う。図1以降の各図においては、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向のうち、後述する液体噴射ヘッド26の搬送方向(主走査方向)をX方向とし、媒体送り方向(副走査方向)をY方向とし、インク噴射方向をZ方向として説明する。また、以下の説明においては、説明の便宜上、主走査方向を印刷方向と、適宜、称する。また、向きを特定する場合には、図示方向を+(正)として、方向表記に正負の符合を併用する。なお、インク噴射方向は鉛直方向であってもよいし、それと交差する方向でもよい。液体噴射装置100は、媒体送り方向(副走査方向)と液体噴射ヘッド26の搬送方向(主走査方向)とが一致する、いわゆるラインプリンタでもよい。
図1は、本発明の第1実施形態の液体噴射装置100の構成を模式的示す説明図である。液体噴射装置100は、液体の一例であるインクの液滴を媒体12に噴射するインクジェット方式の印刷装置である。以下、インクの液滴の噴射を、単にインク噴射と称する。液体噴射装置100は、印刷用紙の他、樹脂フィルムや布等の任意の材質の印刷対象を媒体12とし、これらの各種の媒体12に対して印刷を行う。図1以降の各図においては、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向のうち、後述する液体噴射ヘッド26の搬送方向(主走査方向)をX方向とし、媒体送り方向(副走査方向)をY方向とし、インク噴射方向をZ方向として説明する。また、以下の説明においては、説明の便宜上、主走査方向を印刷方向と、適宜、称する。また、向きを特定する場合には、図示方向を+(正)として、方向表記に正負の符合を併用する。なお、インク噴射方向は鉛直方向であってもよいし、それと交差する方向でもよい。液体噴射装置100は、媒体送り方向(副走査方向)と液体噴射ヘッド26の搬送方向(主走査方向)とが一致する、いわゆるラインプリンタでもよい。
液体噴射装置100は、液体容器14と、媒体12を送り出す搬送機構22と、制御ユニット20と、ヘッド移動機構24と、液体噴射ヘッド26とを備える。液体容器14は、液体噴射ヘッド26から噴射される複数種のインクを個別に貯留する。液体容器14としては、可撓性フィルムで形成された袋状のインクパックや、インク補充が可能なインクタンクなどが利用可能である。
制御ユニット20は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路と半導体メモリ等の記憶回路とを含み、搬送機構22やヘッド移動機構24、液体噴射ヘッド26等を統括制御する。搬送機構22は、制御ユニット20の制御下で動作し、媒体12を+Y方向に送り出す。
ヘッド移動機構24は、媒体12の印刷範囲に亘ってX方向に掛け渡された搬送ベルト23と、液体噴射ヘッド26を収容して搬送ベルト23に固定するキャリッジ25とを備える。ヘッド移動機構24は、制御ユニット20の制御下で動作し、液体噴射ヘッド26を主走査方向(X方向)においてキャリッジ25ごと往復移動させる。キャリッジ25の往復移動の際、キャリッジ25はガイドレールにより案内されるが、このガイドレールについては、図示を省略した。なお、液体容器14を液体噴射ヘッド26と共にキャリッジ25に搭載したヘッド構成としてもよい。
液体噴射ヘッド26は、液体容器14が貯留するインク色ごとに用意され、液体容器14から供給されるインクを、制御ユニット20の制御下で、複数のノズルNから媒体12に向けて噴射する。液体噴射ヘッド26の往復移動の間のノズルNからのインク噴射により、媒体12に所望の画像等の印刷がなされる。液体噴射ヘッド26は、図1に示すように、複数のノズルNを副走査方向に沿って並べたノズル列を備える。
液体噴射ヘッド26は、ヘッド構成材をZ方向に積層した積層体である。図2Aは、液体噴射ヘッド26の主要なヘッド構成材を分解視して上方側から概略的に示す説明図である。図2Bは、図2Aにおけるヘッド構成材の一部部位Aを拡大視して断面視の様子を示す説明図である。図3は、液体噴射ヘッド26の主要なヘッド構成材を分解視して下方側から概略的に示す説明図である。図4は、図2Bにおける4−4線に沿って液体噴射ヘッド26を断面視して示す説明図である。図5は、図2Bにおける5−5線に沿って液体噴射ヘッド26を断面視して示す説明図である。なお、図2Bには、表示部位に対するZ方向の様子を仮想線にて示してある。また、各図において図示する各構成部材の厚みは、実際の構成材厚みを示しているものではない。
図示するように、液体噴射ヘッド26は、主要なヘッド構成材として、ヘッドにおける後述の各種流路を形成する流路形成基板30と、ノズルNごとの圧力室Cを形成する圧力室プレート40と、圧力発生部としての後述の圧電素子44の取付やその保護に関与する圧力室側基板50と、インク供給用の供給流路基板60と、インク回収用の回収流路基板70とを備える。なお、供給流路基板60と回収流路基板70とを一体に形成してもよいし別体に形成してもよい。また、供給側可撓プレート53と回収側可撓プレート54とを一体に形成してもよいし別体に形成してもよい。圧力発生部は、圧力室C内に充填されたインクに圧力変化を引き起こすために、発熱する発熱素子であってもよいし、静電素子であってもよいし、MEMS素子であってもよい。
流路形成基板30は、Z方向からの平面視においてX方向よりもY方向に長尺なプレート体であり、−Z方向の基板上面に、供給流路基板60と回収流路基板70が装着され、これら供給流路基板60と回収流路基板70との間に、圧力室プレート40と圧力室側基板50とが積層状態で装着される。また、流路形成基板30の+Z方向の基板下面には、ノズルプレート52と供給側可撓プレート53および回収側可撓プレート54とが装着される。そして、この流路形成基板30は、以下に説明するように、各種の液体流路を、流路形成基板30に設けられた貫通孔や陥没凹溝を組み合わせることにより形成する。貫通孔は流路形成基板30をZ方向に貫通する孔であってもよいし、陥没凹溝は流路形成基板30をZ方向に貫通しない溝であってもよい。また、流路形成基板30は、基板下面の陥没凹溝をノズルプレート52や供給側可撓プレート53、回収側可撓プレート54で閉鎖することで、ノズルプレート52や供給側可撓プレート53、回収側可撓プレート54との間に流路を形成する。以下、各プレート構成を、インクの供給側から回収側に掛けての流路形成と関連付けて説明する。
供給流路基板60は、Z方向からの平面視においてX方向よりもY方向に長尺なプレート体であり、内部にインク受入室61を備える。インク受入室61は、下端が開口してY方向に沿って延在する凹溝が流路形成基板30で閉鎖されることで形成され、液体容器14から供給されたインクを、図4において白抜き矢印で示すように、インク導入口62を経て受け入れる。
流路形成基板30は、この供給流路基板60の装着側から、複数のノズルNごとの圧力室Cへのインク供給用の供給流路として、インク流入室131と、供給液室132と、供給流路133とを備え、ノズルNと圧力室Cとを連通するノズルNごとのノズル連通流路134からのインク回収用の回収流路として、回収連通流路135と、第1回収流路136と、第2回収流路137と、インク回収室139と、インク排出室140とを備える。そして、流路形成基板30は、共用回収路である第2回収流路137に流路内凸部138を有する。
インク流入室131は、図2Aに示すように、流路形成基板30をZ方向に貫通し、Y方向に沿って長形の矩形貫通孔であり、供給流路基板60のインク受入室61と重なる。なお、インク流入室131は矩形でなく多角形や円形でもよい。供給液室132は、図3および図4に示すように、流路形成基板30の基板下面にインク流入室131と連続してY方向に沿って長形の矩形陥没凹溝であり、流路形成基板30の基板下面に装着された供給側可撓プレート53により流路域に亘って閉鎖されることで形成される。なお、供給液室132は矩形でなく多角形や円形でもよい。供給流路133は、図2Aおよび図4に示すように、流路形成基板30をZ方向に貫通して供給液室132に至るノズルNごとの貫通孔であり、ノズルNごとの圧力室Cを圧力室一端の側で供給液室132と連通する。圧力室Cは、図2Aおよび図4に示すように、圧力室プレート40の下面にノズルNごとにX方向に沿って形成された陥没凹溝であり、圧力室プレート40が流路形成基板30の基板上面に装着されることで形成される。圧力室プレート40は、流路形成基板30と圧力室側基板50とにより挟持されてもよいし、圧力室CはZ方向に圧力室プレート40を貫通する貫通孔であってもよい。なお、装着手法等については、後述する。
図4に示すように、供給流路基板60のインク受入室61から圧力室Cに至るまでのインク供給のための供給流路のうち、インク流入室131とこれに連通した供給液室132とは、複数のノズルNのインク供給(液体供給)に共用される共用供給路であり、流路形成基板30の基板下面において、その流路域に亘り供給側可撓プレート53で閉鎖される。この供給側可撓プレート53は、インク流入室131および供給液室132における圧力変動を吸収し、例えば可撓性のフィルムやゴムや薄膜状の基板、あるいはこれらを含むコンプライアンス基板から形成されている。供給側可撓プレート53は、弾性を有していればよい。供給流路133は、上記の供給共用路からノズルNごとに分岐してノズルNごとの圧力室Cに至る個別供給路である。この供給流路133は、図5に示されていない。これは、隣り合う個別供給路の供給流路133は、その流路域において隔壁136AによりノズルNごとに区画されており、図5は、この隔壁136AをXZ平面において断面視しているからである。
ノズル連通流路134は、図2Aおよび図4に示すように、流路形成基板30を貫通する貫通孔であり、流路形成基板30の基板下面に装着されたノズルプレート52のノズルNに、圧力室Cを圧力室他端の側でノズルごとに連通する。ノズルプレート52のノズルNは、インクを噴射する円形状の貫通孔である。ノズルNは、矩形や多角形の貫通孔でもよい。ノズル連通流路134は、図5に示されていない。これは、隣り合う個別回収路のノズル連通流路134は、その流路域においてノズルNごとに隔壁136Aにより区画されており、図5は、この隔壁136AをXZ平面において断面視しているからである。ノズルプレート52は、流路形成基板30の基板下面に液密に装着され、既述したノズル連通流路134と、後述の回収連通流路135および第1回収流路136を、流路形成基板30の基板下面の側で閉塞し、ノズルNをノズル連通流路134の下端に位置させる。
回収連通流路135は、図3および図4に示すように、流路形成基板30の基板下面にノズルNごとに形成された矩形陥没凹溝であり、流路形成基板30の基板下面に液密に装着されたノズルプレート52により閉鎖して形成される。この回収連通流路135は、圧力室Cからのノズル連通流路134と、流路形成基板30をZ方向に貫通する第1回収流路136とをノズルNごとに連通する。なお、回収連通流路135は矩形でなく多角形や円形でもよい。図5に回収連通流路135と第1回収流路136とが示されていないのは、既述した供給流路133やノズル連通流路134と同様、隣り合う個別回収路の回収連通流路135は、その流路域において隔壁136AによりノズルNごとに区画され、隣り合う第1回収流路136にあっても、その流路域において隔壁136AによりノズルNごとに区画されている。そして、図5は、この隔壁136AをXZ平面において断面視しているからである。なお、圧力室プレート40における圧力室Cにあっても、隣り合う圧力室CはノズルNごとに区画されていることから、図5においては図示されないが、その位置把握のため、点線にて示されている。
第2回収流路137は、図2Aおよび図4に示すように、流路形成基板30の基板上面に第1回収流路136と連続するようにY方向に沿って形成された長形の矩形陥没凹溝であり、流路形成基板30の基板上面に液密に装着された圧力室プレート40により閉鎖されて形成される。なお、第2回収流路137は矩形でなく多角形や円形でもよい。この第2回収流路137には、ノズルNごとの第1回収流路136が合流する。そして、第2回収流路137は、後述のインク回収室139を上記した第1回収流路136に連通し、流路形成基板30の基板下面側に、図3および図4に示すように、プレート装着座141をインク回収室139と協働して形成する。このプレート装着座141は、ノズルプレート52と回収側可撓プレート54の装着座となる。そして、−Z方向のプレート装着座141の頂上面から流路形成基板30の基板上面までの隔たりが、共用流路である第2回収流路137の流路深さとなる。
流路形成基板30は、プレート装着座141の頂上面に、図2Aに示すように、流路内凸部138を突出して備える。この流路内凸部138は、本発明における凸部に相当し、第2回収流路137の流路底面、即ちプレート装着座141の頂上面から、第2回収流路137の流路深さを突出高さとして圧力室側基板50の側に突出している。つまり、流路内凸部138の吐出高さと、第2回収流路137の流路深さは同じとされている。そして、この流路内凸部138は、図2Aに示すように、第2回収流路137の流路域に、複数、点在し、その点在数は、ノズルNの数よりも少ない。本実施形態では、複数の流路内凸部138は、ノズルプレート52における複数のノズルNの並びに沿って列状に点在する。
流路内凸部138は、図2Bに示すように、第2回収流路137においてX方向に沿って延び、−Z方向の凸部頂上側からの平面視において、第2回収流路137を流れるインクの流れ方向であるX方向に沿った長形の矩形形状凸部138aの両端に、平面視三角形状の端凸部138b,138cを有する。また、それぞれの流路内凸部138は、Y方向に隣り合う第1回収流路136の間に位置するようにして、プレート装着座141の頂上面から突出している。図5は、隣り合う個別回収路である回収連通流路135や第1回収流路136を区画する隔壁136AをXZ平面において断面視しているから、流路内凸部138は隔壁136Aの一部部位として断面視されている。プレート装着座141は、図5に示す隔壁136Aの一部領域を占めることから、図5においては点線にて示されている。流路内凸部138の機能については、後述する。なお、流路内凸部138を、X方向に沿って第1回収流路136と重なるように、プレート装着座141の頂上面から突出してもよい。
回収流路基板70は、Z方向からの平面視においてX方向よりもY方向に長尺なプレート体であり、内部にインク収容室71を備える。インク収容室71は、既述した供給流路基板60のインク受入室61と同様、下端が開口してY方向に沿って延在する凹溝が流路形成基板30で閉鎖されることで形成され、後述のインク排出室140から排出されたインクを、図4において黒塗り矢印で示すように、インク排出口72を経て液体容器14に還流させる。なお、回収流路基板70からのインク還流は、図示しないインク回収機構によりなされる。
流路形成基板30のインク排出室140は、図2Aに示すように、流路形成基板30をZ方向に貫通し、Y方向に沿った長形の矩形貫通孔であり、回収流路基板70のインク収容室71と重なる。なお、インク排出室140は矩形でなく多角形や円形でもよい。インク回収室139は、図3および図4に示すように、流路形成基板30の基板下面にY方向に沿って形成された長形の矩形陥没凹溝であり、その長手方向であるY方向に沿ってインク排出室140と第2回収流路137とに連通し、流路形成基板30の基板下面に装着された回収側可撓プレート54により流路域に亘って閉鎖されることで形成される。なお、インク回収室139は矩形でなく多角形や円形でもよい。
圧力室Cを通過したインクを回収するための回収流路のうち、インク排出室140とインク回収室139および第2回収流路137は、複数のノズルNからのインク回収(液体回収)に共用される共用回収路である。ノズル連通流路134と回収連通流路135と第1回収流路136は、ノズルNごとの個別回収路である。回収側可撓プレート54は、供給側可撓プレート53と同様、インク回収室139およびインク排出室140における圧力変動を吸収し、例えば可撓性のフィルムやゴムや薄膜状の基板、あるいはこれらを含むコンプライアンス基板から形成されている。回収側可撓プレート54は、弾性を有していればよい。
圧力室側基板50は、流路形成基板30の基板上面にて圧力室プレート40を挟持する。圧力室Cごとの圧電素子44への通電を図るリード電極45は、圧力室プレート40の基板上面に設けられる。圧力室側基板50がリード電極45を、圧力室プレート40に対して挟持してもよい。圧力室側基板50は、図2Aに示すように、Z方向からの平面視においてX方向よりもY方向に長尺なプレート体であり、Z方向からの平面視においてY方向に沿って長形な陥没凹溝の被覆凹溝50aで振動部42を圧電素子44と共に覆う。被覆凹溝50aは圧電素子44ごとに設けられてもよい。また、圧力室側基板50は、リード電極45と電気的に接触する配線基板90の設置用に、Z方向からの平面視においてY方向に沿って長形な矩形貫通孔51を有する。矩形貫通孔51は矩形でなく多角形や円形でもよい。
振動部42は、弾性的に振動できるよう薄板状に形成された圧力室Cの天上壁であり、圧力室Cごとに圧電素子44を備える。振動部42は、圧力室プレート40と一体でもよいし別体でもよい。それぞれの圧電素子44は、ノズルNに個別に対応し、制御ユニット20からの駆動信号を受けて変形する受動素子であり、ノズルNの並びに対応付けて振動部42に配設される。圧電素子44の振動により、圧力室Cに供給済みのインクに圧力変化が起きる。この圧力変化は、ノズル連通流路134を経てノズルNに及ぶ。圧電素子44は、圧力室プレート40の基板上面に設けられた2層の電極層と、Z方向において2層の電極層に挟まれた圧電層とを含む。
配線基板90は、例えば、駆動ICによって構成される駆動回路を実装するフレキシブル基板であり、矩形貫通孔51において、基板先端の接続部位91がリード電極45に接触するように装着され、接続部位91とリード電極45とはZ方向にて接触する。つまり、矩形貫通孔51は、配線基板90の装着部位となる。リード電極45は、圧電素子44の電極層と電気的に接続されている。リード電極45は、圧電素子44の電極層から、XY面の面内方向に沿って、引き出された電極であってもよい。なお、接続部位91とリード電極45とは、直接的に接触してもよいし、例えば導電性接着剤を介して間接的に接触してもよい。こうして装着された配線基板90は、リード電極45を介して圧電素子44と電気的に接続され、制御ユニット20からの駆動回路からの信号を、リード電極45を介して圧電素子44のそれぞれに供給する。よって、この配線基板90は、リード電極45と協働して本発明における通電部の一形態を構成する。配線基板90の装着は、接続部位91とリード電極45との電気的な接続が保持されるよう、導電性接着剤や非導電性接着剤などの適宜な接着剤を用いてなされる。
圧力室側基板50は、ノズルNごとの圧電素子44に電気的に接続された配線基板90と共に、ノズルプレート52とは反対の側から圧力室プレート40を挟持して流路形成基板30に装着される。この装着状態において、配線基板90の配設箇所である矩形貫通孔51は、図4に示すように、流路形成基板30における共用回収路である第2回収流路137と重なる。本実施形態では、配線基板90の接続部位91を、第2回収流路137の流路長より短くした。よって、配線基板90は、接続部位91において、共用回収路である第2回収流路137の一部の流路域に重なる。なお、配線基板90を、第2回収流路137の流路域に重なる大きさとしてもよい。
図6は、液体噴射装置100が備える液体噴射ヘッド26の製造手順を示す工程図である。液体噴射ヘッド26を得るに当たり、まず、その構成パーツをそれぞれ準備する(工程S100)。準備対象のパーツは、既述した流路形成基板30と、圧力室プレート40、圧力室側基板50、ノズルプレート52、供給側可撓プレート53、回収側可撓プレート54、供給流路基板60、回収流路基板70および配線基板90であり、パーツ準備では、パーツごとの製造手法が用いられる。
流路形成基板30は、シリコン(Si)の単結晶基板への半導体製造技術、例えば、ドライエッチングやウェットエッチング等の加工技術の適用を受けて、既述したインク流入室131からインク排出室140までの流路を有し、且つ、流路内凸部138を第2回収流路137に点在させるよう形成されて準備される。圧力室プレート40は、流路形成基板30と同様、シリコンの単結晶基板への既述した半導体製造技術の適用を受けて、既述した圧力室Cとその天井壁に当たる振動部42を有するよう形成される。次いで、圧電素子44とリード電極45とが圧力室Cごとに対応付けて装着され、これにより圧力室プレート40が準備される。圧力室側基板50は、流路形成基板30と同様、シリコンの単結晶基板への既述した半導体製造技術の適用を受けて、被覆凹溝50aと矩形貫通孔51とを有するよう形成されて準備される。なお、これらのパーツは、シリコンの単結晶基板に代わり金属やガラス等の他の材料の基板を用いてもよい。
ノズルプレート52は、流路形成基板30と同様、シリコン(Si)の単結晶基板への半導体製造技術の適用を受けて、ノズルNを列状に有するよう形成されて準備される。なお、シリコンの単結晶基板に代わり金属やガラス等の他の材料の基板を用いてもよい。供給側可撓プレート53と回収側可撓プレート54は、可撓性のフィルム等を矩形形状に切り取ることで準備される。供給流路基板60と回収流路基板70は、適宜な樹脂材料の射出成形により、インク受入室61とインク導入口62、インク収容室71とインク排出口72を有するよう形成されて準備される。配線基板90は、図示しない駆動回路を有するフレキシブル配線であるCOFといった基板として準備され、接続部位91の下面には、リード電極45との接点を有する。
パーツ準備に続いては、クリーンルーム内において、プレート装着が行われる(工程S110)。このプレート装着では、流路形成基板30の基板下面に、ノズルプレート52と供給側可撓プレート53および回収側可撓プレート54が装着される。プレート装着に当たり、ノズルプレート52は、ノズルNが流路形成基板30のノズル連通流路134に重なって、ノズル連通流路134と第1回収流路136を流路形成基板30の基板下面で閉鎖するように、プレート装着座141に掛けて装着される。供給側可撓プレート53は、インク流入室131と供給液室132の流路域を流路形成基板30の基板下面で閉鎖するように装着される。回収側可撓プレート54は、第2回収流路137が連通したインク回収室139とこれに続くインク排出室140の流路域を流路形成基板30の基板下面で閉鎖するように装着される。流路形成基板30へのノズルプレート52等の装着は、適宜な接着剤を用いて液密になされる。
プレート装着に続いては、通常環境の作業場において、各種のパーツ装着が行われる(工程S120)。このパーツ装着では、圧力室プレート40を挟持するような圧力室側基板50の装着と、供給流路基板60および回収流路基板70の装着と、配線基板90の装着が行われる。圧力室側基板50の装着と両流路基板の装着は、この逆に行ったり、同時並行的に行っても良い。その一方、配線基板90の装着は、圧力室側基板50の装着後になされる。なお、パーツ装着を、クリーンルーム内で行ってもよいし、例えば圧力室側基板50の装着後に供給側可撓プレート53および回収側可撓プレート54の装着が行われる等、プレート装着とパーツ装着との順番を入れ替えてもよい。
流路形成基板30への圧力室側基板50の装着に際しては、挟持対象である圧力室プレート40の圧電素子44が圧力室Cと重なった状態のまま、圧力室Cが流路形成基板30の供給流路133とノズル連通流路134とに圧力室端部側で重なるように、圧力室側基板50がノズルプレート52とは反対の側から流路形成基板30に装着される。供給流路基板60と回収流路基板70とは、インク受入室61が流路形成基板30のインク流入室131に重なり、インク収容室71が流路形成基板30のインク排出室140に重なるように、流路形成基板30に装着される。圧力室側基板50による流路形成基板30への圧力室プレート40の挟持・装着、および、流路形成基板30への供給流路基板60と回収流路基板70の装着は、適宜な接着剤を用いて液密になされる。
配線基板90は、接続部位91が矩形貫通孔51の底部に位置するリード電極45に電気的に接続するよう押し付けられ、その押し付け状態を維持したまま、適宜な接着剤を用いて装着される。これにより、液体噴射ヘッド26が得られる。なお、以下では、「装着」および「固定」を同意義で表現する。
パーツ装着に続いては、得られた液体噴射ヘッド26をキャリッジ25(図1参照)に通常環境の作業場において組み込む、キャリッジ組込が行われる(工程S130)。このキャリッジ組込では、液体噴射ヘッド26をキャリッジ25の所定位置に組み込むことの他、供給流路基板60と液体容器14との間の流路接続、および、回収流路基板70と液体容器14との流路接続もなされる。
上記した流路構成を有する液体噴射ヘッド26では、液体容器14から図示しないポンプにより供給されたインクは、供給流路基板60におけるインク受入室61を経て、流路形成基板30のインク流入室131と供給液室132に流れ込み、共用供給路であるインク流入室131と供給液室132とに充満する。こうして充満したインクは、継続供給されるインクに押し出され、ノズルNごとの個別流路である供給流路133を経て圧力室Cに供給され、この圧力室Cにおいて、制御ユニット20により駆動制御される圧電素子44の振動を受けてノズルNから噴射される。液体容器14からのインク供給は、ノズルNからのインク噴射がなされている印刷状況下においても、ノズルNからのインク噴射を伴わない状況下でも継続される。複数の圧力室Cには、複数のノズルNに対して共用のインク流入室131と供給液室132からノズルごとに分岐した供給流路133を経て、インクが個別に供給される。
圧力室Cへのインク供給が継続されている状況において、ノズルNからインク噴射されなかったインクは、それぞれの圧力室Cを通過した後に、圧力室Cごとの回収連通流路135と第1回収流路136を経て、複数のノズルNに対して共用の第2回収流路137とインク回収室139とインク排出室140に押し出され、回収流路基板70のインク収容室71に送り出される。その後、インクは液体容器14に還流する。
以上説明した第1実施形態の液体噴射装置100は、ノズルNごとの圧電素子44にリード電極45を介して電気的に接続された配線基板90を、装着の際の荷重を及ぼす部位である接続部位91が流路形成基板30の共用回収路の一部である第2回収流路137の流路域に重なるように、装着する。流路形成基板30は、接続部位91が重なる第2回収流路137の流路域に、第2回収流路137の流路深さを突出高さとした複数の流路内凸部138を点在させている。よって、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、配線基板90を圧電素子44にリード電極45を介して電気的に接続する際の押し付け荷重を第2回収流路137の流路域に点在する複数の流路内凸部138で受けることができるので、第2回収流路137の流路形状を変形させない、若しくはその変形を抑制したり回避できる。また、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、押し付け荷重を複数の流路内凸部138で受けた状態でリード電極45と接続部位91との電気的な接続ができることから、この電気的な接続を確実に行うことができる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、Z方向からの平面視において、配線基板90の接続部位91の長さを、共用回収路の一部である第2回収流路137の流路長より短くした。よって、第1実施形態の液体噴射装置100は、配線基板90の装着の際の押し付け荷重を共用回収路の一部である第2回収流路137の流路域にしか及ぼさないので、配線基板90の押し付け荷重を第2回収流路137の流路域に点在する複数の流路内凸部138でより確実に受けることができる。この結果、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、共用回収路の一部である第2回収流路137の流路形状の変形を、より確実に抑制、若しくは回避できる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、図2Aに示すように、流路内凸部138を、ノズルプレート52における複数のノズルNの並びに沿って列状に点在させて有する。よって、次の利点がある。配線基板90の電気的な接続対象である圧電素子44は、複数のノズルNの並びに沿って列状に並んでいることから、配線基板90は、リード電極45を介した圧電素子44との電気的な接続部位91を、圧電素子44の並びに沿った板状体とする。第1実施形態の液体噴射装置100は、第2回収流路137の流路深さと同じ突出高さの複数の流路内凸部138を、配線基板90の板状体の接続部位91に重ねてノズルNの並びに沿って列状に点在させる。このため、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、配線基板90の装着の際の流路形状の変化を、単純な並びの流路内凸部138を設けることで簡便、且つ、確実に抑制、若しくは回避できる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、流路内凸部138の凸部頂上側からの平面視において、流路内凸部138の矩形形状凸部138aの両端に平面視三角形状の端凸部138b,138cを形成した上で、矩形形状凸部138aを第2回収流路137を流れるインクの流れに沿って配設した。これにより、次の効果が得られる。図7は、共用回収路である第2回収流路137に矩形形状凸部138aを配設したことで得られる効果を説明する説明図である。図7に黒塗り矢印に示すように、それぞれの第1回収流路136から流れ出たインクは、インク回収室139に向けて、第2回収流路137を−X方向に流れる。流路内凸部138の矩形形状凸部138aは、インクの流れ方向であるX方向に沿っており、インク流れの上流側の端凸部138bは、平面視三角形状の頂点をインク流れの上流側に向けている。よって、第1回収流路136から流れ出たインクは、インク流れの上流側の端凸部138bで矩形形状凸部138aの長辺方向に沿うよう案内されて、第2回収流路137を流れる。この結果、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、インクが端凸部138bに衝突する際に、インクの流れに大きな乱れが起きないようにできる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、矩形形状凸部138aを第2回収流路137を流れるインクの流れに沿って配設した上で、インクの流れ方向の下流側に当たる矩形形状凸部138aの端部に平面視三角形状の端凸部138cを形成した。端凸部138cは、平面視三角形状の頂点をインク流れの下流側に向けているので、矩形形状凸部138aの長辺方向に沿って流れるインクは、端凸部138cの側で合流するように端凸部138cにより案内されて、第2回収流路137を流れる。この結果、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、インクが端凸部138cを通過する際に、インクの流れに大きな乱れが起きないようにできる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、圧力室Cが設けられた圧力室プレート40を、流路形成基板30に対して供給流路基板60と回収流路基板70と同じ側に、流路形成基板30に積層した。よって、供給流路基板60と回収流路基板70とが圧力室プレート40に積層されている構成と比較すると、積層方向からの平面視において圧力室プレート40を小型化することができる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、流路形成基板30に対する圧力室プレート40や圧力室側基板50等の積層方向において、流路内凸部138に重なる位置に、配線基板90のうちリード電極45と接触する接続部位91を位置させる。よって、配線基板90の形状や姿勢によらず、接続部位91を圧電素子44に電気的に接続する際の押し付け荷重を、流路内凸部138で受けることができる。なお、配線基板90が1以上の接続部位91を有する場合、少なくとも1つの接続部位91が流路内凸部138に重なってもよいし、任意の1以上の接続部位91を包含する最小面積の領域の重心が流路内凸部138に重なってもよい。さらに、接続部位91の一部が流路内凸部138に重なってもよい。
第1実施形態の液体噴射装置100は、流路形状の変形の抑制、或いは回避が可能な液体噴射ヘッド26と、この液体噴射ヘッド26へのインク供給と還流したインクを貯留する液体容器14を備えるので、液体噴射ヘッド26からのインク噴射により得られる印刷物の品質を高めることができる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、ノズルNごとの圧力室Cに、インク流入室131から供給流路133までの供給流路からインクを供給し、ノズルNごとの圧力室Cを通過してノズルNから噴出されなかったインクを、回収連通流路135からインク排出室140までの回収流路で回収する。こうしたインクの供給・回収に際し、圧力室Cに供給されるインクは、供給流路のうちの共用供給路であるインク流入室131と供給液室132に充満し、圧力室Cを通過したインクは、回収流路のうちの共用回収路であるインク回収室139とインク排出室140に充満する。共用供給路を構成するインク流入室131と供給液室132は、その流路域に亘って可撓性の供給側可撓プレート53で閉鎖され、共用回収路を構成するインク回収室139とインク排出室140とは、その流路域に亘って可撓性の回収側可撓プレート54で閉鎖されている。このため、インク流入室131と供給液室132に充満したインクに及ぶインク供給圧の変動は、供給側可撓プレート53の撓みにより減衰される。また、インク回収室139とインク排出室140に充満したインクに及ぶインク供給圧の変動やインク噴射の際に発生するインク噴射圧は、回収側可撓プレート54の撓みにより減衰される。この結果、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、新たなインク噴射の際のインク噴射圧に、直前に噴射済みインクのインク噴射圧が及ぼす影響を低減できる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、供給側可撓プレート53による流路域閉鎖対象となる共用供給路のインク流入室131と供給液室132、および、回収側可撓プレート54による流路域閉鎖対象となる共用回収路のインク回収室139とインク排出室140とを、配線基板90の接続部位91から離して備える。すなわち、Z方向からの平面視において供給側可撓プレート53と供給液室132とが重なる流路域に対して、配線基板90の接続部位91がZ方向からの平面視において重ならない。また、Z方向からの平面視において回収側可撓プレート54とインク回収室139とが重なる流路域に対して、配線基板90の接続部位がZ方向からの平面視において重ならない。よって、共用回収路の一部である第2回収流路137に重なる配線基板90を共用供給路や第2回収流路137以外の共用回収路に重ならないようにできるので、インク流入室131と供給液室132、および、インク回収室139とインク排出室140の流路域を広く確保して、供給側可撓プレート53および回収側可撓プレート54の撓みを介したインクの圧力減衰効果を確保できる。また、配線基板90の装着に伴う押し付け荷重を、インク流入室131と供給液室132の流路域、および、インク回収室139とインク排出室140の流路域に掛からないようにできる。このため、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、供給側可撓プレート53と回収側可撓プレート54とで流路域を液密に閉鎖済みの状態で配線基板90を押し付け装着しても、共用供給路であるインク流入室131と供給液室132や共用回収路であるインク回収室139とインク排出室140の流路形状の変形や可撓プレートの変形が起きないようにできる。
第1実施形態の液体噴射装置100の製造方法、詳しくは液体噴射ヘッド26の製造方法によれば、配線基板90を圧電素子44にリード電極45を介して電気的に接続する際の押し付け荷重を第2回収流路137に点在・配設した流路内凸部138で受けることができる。よって、第1実施形態の製造方法によれば、配線基板90の押し付け装着部位に当たる第2回収流路137の流路形状の変形を抑制、若しくは回避しつつ、液体噴射装置100の液体噴射ヘッド26を製造できる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、ノズルNから噴出されなかったインクが最初に通過する回収連通流路135とインク回収室139とを連通するに当たり、流路形成基板30の基板上面に陥没凹溝として形成した第2回収流路137により、基板下面側にプレート装着座141を形成する。例えば、流路形成基板30の基板下面に形成された陥没凹溝や貫通孔の一部の流路域をノズルプレート52で液密に閉鎖し、陥没凹溝や貫通孔の残りの流路域を回収側可撓プレート54で液密に閉鎖する構成の場合、ノズルプレート52で閉鎖する流路域と、回収側可撓プレート54で閉鎖する流路域とが流路形成基板30の基板下面で連続するため、これらの流路域を液密に閉鎖しつつ、ノズルプレート52および回収側可撓プレート54を流路形成基板30の基板下面に装着することが難しい。しかしながら、前述のように、流路形成基板30の基板上面に形成した第2回収流路137により、流路形成基板30の基板下面に形成された陥没凹溝や貫通孔の流路域のうち、ノズルプレート52で閉鎖する流路域と、回収側可撓プレート54で閉鎖する流路域とが流路形成基板30の基板下面で連続しないため、これらの流路域を液密に閉鎖しやすい。よって、図4に示すように、ノズルプレート52および回収側可撓プレート54を、確実に流路形成基板30の基板下面に装着できる。
第1実施形態の液体噴射装置100は、供給側可撓プレート53の閉鎖対象となるインク流入室131と供給液室132の流路域と、回収側可撓プレート54の閉鎖対象となるインク回収室139とインク排出室140の流路域とを、ノズルプレート52が装着される基板下面とした。よって、第1実施形態の液体噴射装置100によれば、ノズルプレート52と供給側可撓プレート53および回収側可撓プレート54を流路形成基板30の基板下面に装着すれば済むので、プレート装着に拘わる組み付け工数の低減やコスト低下を図ることができる。
B.第2実施形態:
図8は、第2実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Aを図4相当に断面視して示す説明図である。図9は、第2実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Aを図5相当に断面視して示す説明図である。なお、以下の説明に当たっては、既述した各流路構成や各構成部材については、その機能が同じであれば、説明の便宜上、同一の符合を用いることとする。
図8は、第2実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Aを図4相当に断面視して示す説明図である。図9は、第2実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Aを図5相当に断面視して示す説明図である。なお、以下の説明に当たっては、既述した各流路構成や各構成部材については、その機能が同じであれば、説明の便宜上、同一の符合を用いることとする。
図8と図9に示す液体噴射ヘッド26Aは、流路形成基板30を、圧力室プレート40の側の第1流路基板30Uにノズルプレート52の側から第2流路基板30Dを液密に接合した基板積層形態とした点と、流路内凸部138を第1流路基板30Uにおいて第2回収流路137の流路深さを突出高さとして突出させて点在させた点に特徴がある。そして、インク流入室131からインク排出室140までの各流路は、第1流路基板30Uと第2流路基板30Dとで別々に、或いは両流路基板の接合により、次のように形成される。
インク流入室131は、第1流路基板30UをZ方向に貫通し、Y方向に沿って長形の矩形貫通孔である(図2A参照)。供給液室132は、第2流路基板30DをZ方向に貫通し、Y方向に沿って長形の矩形貫通孔であって、+X方向において、第1流路基板30Uのインク流入室131と連通し、供給側可撓プレート53により流路域に亘って閉鎖される。供給流路133は、第1流路基板30UをZ方向に貫通する貫通孔であり、圧力室Cを第2流路基板30Dの供給液室132に連通する。供給流路133は、圧力室Cごとに設けられる。インク流入室131や供給液室132は、矩形でなく多角形や円形でもよい。
ノズルNごとのノズル連通流路134は、第1流路基板30UをZ方向に貫通する貫通孔である上流側連通流路134Uと第2流路基板30DをZ方向に貫通する貫通孔である下流側連通流路134Dとに分けられ、第1流路基板30Uに第2流路基板30Dが積層することで形成される。ノズルNごとの回収連通流路135は、第2流路基板30Dの基板下面にノズルNごとに形成された矩形陥没凹溝である。回収連通流路135は、矩形でなく多角形や円形でもよい。ノズルNごとの第1回収流路136は、第2流路基板30DをZ方向に貫通する貫通孔であり、回収連通流路135により、ノズル連通流路134の下流側連通流路134Dと連通する。
ノズルNごとの第1回収流路136は、第2流路基板30DをZ方向に沿って貫通する矩形形状の貫通孔である。第2実施形態の液体噴射ヘッド26Aでは、第1回収流路136が合流する第2回収流路137を、図8に示すように、第1流路基板30Uの基板下面に第1回収流路136と連続するようにY方向に沿って形成された長形の矩形陥没凹溝とし、第1流路基板30Uの基板下面に第2流路基板30Dが液密に積層・装着されることで、閉鎖して形成される。この第2実施形態の液体噴射ヘッド26Aでは、インク回収室139が省略され、第2回収流路137は、Y方向に沿って第1流路基板30Uを貫通する長形の矩形貫通孔であるインク排出室140(図2A参照)に、直接、連通する。そして、流路内凸部138は、第1流路基板30Uにおける第2回収流路137の流路底壁面から突出し、その頂上面を第2流路基板30Dの基板上面に接触させて、Y方向において、第2回収流路137の流路内に点在し、配線基板90の接続部位91と重なっている。
第1流路基板30Uにおいて隣り合う個別供給路の供給流路133と上流側連通流路134Uは、隔壁136Aのうちの第1流路基板30Uの側の第1隔壁136UAで区画されている。第2流路基板30Dにおいて隣り合う個別回収路の下流側連通流路134Dと回収連通流路135および第1回収流路136は、隔壁136Aのうちの第2流路基板30Dの側の第2隔壁136DAで区画されている。よって、これら流路は、図9には示されていない。
上記構成を有する液体噴射ヘッド26Aの製造手順では、工程S100でのパーツ準備における流路形成基板30の準備が、第1流路基板30Uと第2流路基板30Dとを既述した流路構成を有する基板として形成した上で、両基板を適宜な接着剤で液密に積層することでなされる。他の工程は、既述した通りである。
以上説明した液体噴射ヘッド26Aを有する第2実施形態の液体噴射装置は、流路形成基板30を第1流路基板30Uに第2流路基板30Dが液密に積層した基板積層形態とした上で、第1流路基板30Uと第2流路基板30Dとで個別に、或いは、両流路基板でインクの供給流路と回収流路とを形成する。具体的には、回収連通流路135と第2回収流路137を除く各種流路を、第1流路基板30Uまたは第2流路基板30Dを貫通する貫通孔で形成できる。この結果、液体噴射ヘッド26Aを有する第2実施形態の液体噴射装置によれば、第1流路基板30Uと第2流路基板30Dとにおいて、それぞれの基板における流路形状を簡略化でき、この簡略化により、流路形成の工数低減やコスト低下を図ることができる。
液体噴射ヘッド26Aを有する第2実施形態の液体噴射装置によっても、配線基板90の接続部位91を、流路形成基板30の共用回収路の一部である第2回収流路137に設けた流路内凸部138に重なるように装着するので、流路形状の変形の抑制といった効果を奏することができる。
C.第3実施形態:
図10は、第3実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Bを図4相当に断面視して示す説明図である。図11は、第3実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Bを図5相当に断面視して示す説明図である。図12は、共用供給路である第2回収流路137における流路内凸部138の形成の様子を示す説明図である。
図10は、第3実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Bを図4相当に断面視して示す説明図である。図11は、第3実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Bを図5相当に断面視して示す説明図である。図12は、共用供給路である第2回収流路137における流路内凸部138の形成の様子を示す説明図である。
図10と図11に示す液体噴射ヘッド26Bは、液体噴射ヘッド26Aと、流路形成基板30を第1流路基板30Uと第2流路基板30Dの基板積層形態とした点で共通し、第2回収流路137の流路域において流路内凸部138をX方向に2列の列状に点在させて有する点と、共用供給路の側の供給液室132にも流路内凸部138を点在させて有する点に特徴がある。供給液室132に点在する流路内凸部138は、第1流路基板30Uの基板下面から突出し、その頂上面を供給側可撓プレート53に接触させて、圧力室側基板50の基板周壁部位と重なっている。
図10と図12に示すように、液体噴射ヘッド26Bは、第2回収流路137においては、この第2回収流路137におけるインクの流れ方向、即ちX方向に沿って流路内凸部138を列状に有し、各列においては、流路内凸部138をY方向に点在させている。そして、インク流れ方向の下流側の流路内凸部138は、圧力室側基板50の基板周壁部位と重なっている。各列の流路内凸部138は、図12に示すように、X方向において並んでいるが、隣り合う列においていわゆる千鳥状に流路内凸部138が並ぶようにしてもよい。
以上説明した液体噴射ヘッド26Bを有する第2実施形態の液体噴射装置は、配線基板90の装着に伴う荷重を流路内凸部138で受けることによる効果の他、次の効果を奏することができる。圧力室プレート40を挟持するよう圧力室側基板50を流路形成基板30に装着する際、その押し付けに伴い、第2回収流路137と供給液室132には、配線基板90の装着の際の荷重より小さいとはいえ、圧力室側基板50の基板周壁部位から押し付け荷重が掛かる。液体噴射ヘッド26Bを有する第2実施形態の液体噴射装置は、図10や図12に示すように第2回収流路137においてインク流れの下流側に設けた流路内凸部138と、図10に示すように供給液室132に設けた流路内凸部138とで、圧力室側基板50を流路形成基板30に装着する際の押し付け荷重を受ける。よって、液体噴射ヘッド26Bを有する第2実施形態の液体噴射装置によれば、圧力室側基板50の装着の際にあっても、第2回収流路137や供給液室132の流路形状の変形を抑制したり、変形を回避できる。
D.第4実施形態:
図13は、第4実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Cを図4相当に断面視して示す説明図である。図14は、第4実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Cを図5相当に断面視して示す説明図である。
図13は、第4実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Cを図4相当に断面視して示す説明図である。図14は、第4実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Cを図5相当に断面視して示す説明図である。
図13と図14に示す液体噴射ヘッド26Cは、液体噴射ヘッド26Aと、流路形成基板30を第1流路基板30Uと第2流路基板30Dの基板積層形態とした点で共通し、インク回収室139をその流路域に亘って回収側可撓プレート54で閉鎖する点に特徴がある。
液体噴射ヘッド26Cは、インク回収室139を第2流路基板30DをZ方向に貫通し、Y方向に沿った長形の矩形貫通孔とし、このインク回収室139と第1回収流路136との間に、プレート装着座141を形成する。そして、ノズルプレート52と回収側可撓プレート54とは、第2流路基板30Dの基板下面においてプレート装着座141に掛けて装着される。これにより、第4実施形態の液体噴射ヘッド26Cを有する液体噴射装置によれば、インクの回収側のインク回収室139において、回収側可撓プレート54により圧力減衰を図ることができる。
なお、図14において、第1流路基板30Uの供給流路133と上流側連通流路134U、および、第2流路基板30Dの下流側連通流路134Dと回収連通流路135および第1回収流路136が示されていないのは、既述したように、これら流路が第1隔壁136UAや第2隔壁136DAで区画されているからである。
E.第5実施形態:
図15は、第5実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Dを図4相当に断面視して示す説明図である。図16は、第5実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Dを図5相当に断面視して示す説明図である。
図15は、第5実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Dを図4相当に断面視して示す説明図である。図16は、第5実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Dを図5相当に断面視して示す説明図である。
図15と図16に示す液体噴射ヘッド26Dは、液体噴射ヘッド26Cと、流路形成基板30を第1流路基板30Uと第2流路基板30Dの基板積層形態とした点と、インク回収室139を回収側可撓プレート54で閉鎖した点で共通し、配線基板90をインクの共有供給路の流路域に重ねた上で、この重なり箇所の供給液室132に流路内凸部138を配設した点に特徴がある。
供給液室132は、第2流路基板30DをZ方向に貫通する貫通孔として形成され、供給液室132に連通する個別供給路の供給流路133は、第1流路基板30UをZ方向に貫通する貫通孔として形成されている。この供給液室132には、既述した液体噴射ヘッド26Bと同様、第1流路基板30Uの基板下面から突出した流路内凸部138が点在し、それぞれの流路内凸部138は、その頂上面を供給側可撓プレート53に接触させて、配線基板90の接続部位91と重なっている。
なお、図16において、第1流路基板30Uの供給流路133と上流側連通流路134U、および、第2流路基板30Dの回収連通流路135と第1回収流路136が示されていないのは、既述したように、これら流路が第1隔壁136UAや第2隔壁136DAで区画されているからである。
以上説明した液体噴射ヘッド26Dを有する第5実施形態の液体噴射装置によっても、配線基板90を流路形成基板30の共用供給路の一部である第2回収流路137に点在させた流路内凸部138に重なるように装着するので、流路形状の変形の抑制といった効果を奏することができる。
F.第6実施形態:
図17は、第6実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Eを図4相当に断面視して示す説明図である。図18は、第6実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Eを図5相当に断面視して示す説明図である。
図17は、第6実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Eを図4相当に断面視して示す説明図である。図18は、第6実施形態の液体噴射装置における液体噴射ヘッド26Eを図5相当に断面視して示す説明図である。
図17と図18に示す液体噴射ヘッド26Eは、流路形成基板30における流路構成は第1実施形態の液体噴射ヘッド26と同様であり、圧力室Cの圧力変動を起こす圧電素子44に、駆動信号生成用の半導体チップ56を搭載したインターポーザ基板50Aを用いた点に特徴がある。インターポーザ基板50Aは、貫通電極55によってその表側と裏側とにそれぞれ設けられたリード電極45と半導体チップ56との導通をとって、半導体チップ56を圧電素子44に電気的に接続する。インターポーザ基板50Aは、ノズルプレート52とは反対の側から流路形成基板30に装着される。よって、インターポーザ基板50Aは、既述した配線基板90に相当し、リード電極45と協働して本発明における通電部の一形態を構成する。インターポーザ基板50Aの装着は、貫通電極55とリード電極45との電気的な接続が保持されるよう、適宜な接着剤を用いてなされる。
インターポーザ基板50Aにより圧力室プレート40を挟持するよう流路形成基板30に装着する際、その荷重は、共用回収路であるインク回収室139に掛かるほか、貫通電極55のZ方向側に当たる回収連通流路135と、共有供給路である供給液室132にも掛かる。隣り合う第1回収流路136を区画する隔壁136Aは、Y方向に並んだ回収連通流路135をも区画することから、回収連通流路135に掛かった荷重を、回収連通流路135における隔壁136Aでも受け止めることができる。また、液体噴射ヘッド26Eは、共用回収路であるインク回収室139と共有供給路である供給液室132とにおいて、インターポーザ基板50Aの装着の際の荷重が掛かる流路域、即ち、図17に示すように、インターポーザ基板50Aの周壁部位と重なっている箇所に、流路内凸部138を点在して備える。供給液室132における流路内凸部138は、第1流路基板30Uの基板下面から突出してその頂上面を供給側可撓プレート53に接触させている。インク回収室139における流路内凸部138は、第1流路基板30Uの基板下面から突出してその頂上面を回収側可撓プレート54に接触させている。よって、液体噴射ヘッド26Eを有する第6実施形態の液体噴射装置によっても、半導体チップ56を搭載済みのインターポーザ基板50Aを装着する際の流路形状の変形を抑制、若しくは回避できる。
G.他の実施形態:
(F−1)既述した実施形態では、流路形成基板30が形成するインク流入室131の側から圧力室Cにインクを供給し、圧力室Cを通過したインクをインク排出室140の側から回収したが、このインクの流れを逆向きとしてもよい。具体的には、図4に示すインク排出室140の側から圧力室Cにインクを供給し、圧力室Cを通過したインクをインク流入室131の側から回収してもよい。
(F−1)既述した実施形態では、流路形成基板30が形成するインク流入室131の側から圧力室Cにインクを供給し、圧力室Cを通過したインクをインク排出室140の側から回収したが、このインクの流れを逆向きとしてもよい。具体的には、図4に示すインク排出室140の側から圧力室Cにインクを供給し、圧力室Cを通過したインクをインク流入室131の側から回収してもよい。
(F−2)既述した実施形態では、流路内凸部138を、凸部頂上側からの平面視において、長形の矩形形状凸部138aの両端に、平面視三角形状の端凸部138b,138cを有するものとした。しかしながら、流路内凸部138は、共用流路の流路底面から、共用流路の流路深さを突出高さとして突出していれば、各種の平面視形状とできる。例えば、流路内凸部138を、高さ方向断面が円錐台の柱状体として突出した凸形状としたり、円柱体として突出した凸形状や、平面視形状が菱形の柱状体として突出した凸形状としてもよい。また、流路内凸部138の突出高さは、配線基板90の装着の際の荷重が受けれるよう、実質的に共用流路の流路深さと同じであればよい。
(F−3)既述した実施形態では、流路内凸部138を、第2回収流路137の溝底面や第1流路基板30Uの基板下面から突出させて流路形成基板30や第1流路基板30Uと一体としたが、これに限らない。例えば、流路内凸部138を別部材として個別に形成し、共用流路である第2回収流路137の溝底面や第1流路基板30Uの基板下面に適宜な接着剤で固定するようにしてもよい。このようにすれば、流路形成基板30や第1流路基板30Uを、凸部を有しない簡便な流路構成とできるので、基板形性が簡略化できる。
(F−4)既述した実施形態では、ノズルNを一列に有する液体噴射ヘッド26としたが、ノズルNを列状に2列有する形態としてもよい。
(F−5)本発明は、インクを噴射する液体噴射装置に限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の液体噴射装置にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置に本発明は適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置。
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射装置。
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置。
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置。
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置。
(6)潤滑油の噴射装置。
(7)樹脂液の噴射装置。
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置。
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置。
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置。
(11)他の任意の微小量の液滴を噴射させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置。
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射装置。
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置。
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置。
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置。
(6)潤滑油の噴射装置。
(7)樹脂液の噴射装置。
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置。
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置。
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置。
(11)他の任意の微小量の液滴を噴射させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置。
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から噴射される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が消費できるような材料であればよい。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。液体の代表的な例としてはインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
H.他の形態:
本発明は、上述の実施形態や実施形態、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
本発明は、上述の実施形態や実施形態、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、液体噴射ヘッドが提供される。この液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射ヘッドであって、複数の前記ノズルを有するノズルプレートと、圧力室への前記液体の供給に用いる供給流路と、前記ノズルと前記圧力室とを連通する連通流路からの前記液体の回収に用いる回収流路とを有する流路形成基板と、前記圧力室の圧力を変化させる圧力発生部と電気的に接続されたリード電極と、前記リード電極と接触し、前記リード電極を介して前記圧力発生部へ信号を供給する通電部と、を備え、前記通電部は、前記流路形成基板と前記ノズルプレートが積層された積層方向において、前記供給流路と前記回収流路のうちで複数の前記ノズルに共用される共用流路の流路域に重なる位置にあり、前記流路形成基板は、前記共用流路の流路域に、複数の凸部を有し、前記凸部は、前記共用流路の流路底面から、前記共用流路の流路深さを突出高さとして突出している。
この形態の液体噴射ヘッドは、ノズルごとの圧力発生部に電気的に接続された通電部が重なる共用流路の流路域に、共用流路の流路深さを突出高さとした複数の凸部を点在させている。よって、共用流路の流路域に通電部を圧力発生部に電気的に接続する際の押し付け荷重が掛かっても、この押し付け荷重を、共用流路の流路域に点在した複数の凸部で受けることができる。この結果、この形態の液体噴射装置によれば、通電部の装着の際の流路形状の変形を抑制、若しくは回避できる。また、この形態の液体噴射装置によれば、押し付け荷重を複数の凸部で受けた状態で通電部と圧力発生部との電気的な接続ができることから、この電気的な接続を確実に行うことができる。
(2)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記供給流路は、複数の前記ノズルへの液体供給に共用される共用供給路と、前記共用供給路から分岐して圧力室に至る個別供給路とを含み、前記回収流路は、前記連通流路を含む個別回収路と、前記個別回収路が合流して複数の前記ノズルからの液体回収に共用される共用回収路とを含み、前記通電部は、前記共用供給路と前記共用回収路の少なくとも一方を前記共用流路として、前記流路域に重なる位置にあるようにしてもよい。こうすれば、共用供給路または共用回収路の流路域に通電部を圧力発生部に電気的に接続する際の押し付け荷重が掛かっても、この押し付け荷重を、共用供給路または共用回収路の流路域に点在した複数の凸部で受けることができる。この結果、この形態の液体噴射装置によれば、通電部の装着の際の流路形状の変形を抑制、若しくは回避できる。また、この形態の液体噴射装置によれば、押し付け荷重を複数の凸部で受けた状態で通電部と圧力発生部との電気的な接続ができることから、この電気的な接続を確実に行うことができる。
(3)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記凸部は、前記ノズルの数よりも少ないようにしてもよい。こうすれば、液体に仮に気泡が混入していても、この液体が共用供給路または共用回収路の流路域を液体が流れる際に、気泡が凸部に引っかかる可能性を低減できる。また、凸部がノズルプレートにおける複数のノズルの並びに沿って列状に点在していれば、次の利点がある。通電部の電気的な接続対象である圧力発生部は、複数のノズルの並びに沿って列状に並んでいることから、通電部は、圧力発生部との電気的な接続部位を、圧力発生部の並びに沿った板状体とする。よって、凸部を複数のノズルの並びに沿って列状に点在させれば、通電部の板状体の接続部位に複数のノズルの並びに沿って列状に点在する凸部を対向させるので、通電部の装着の際の流路形状の変化を、単純な並びの凸部を設けることで抑制、若しくは回避できる。
(4)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記凸部は、前記積層方向からの平面視において、前記共用流路における前記液体の流れ方向の上流側を向いた頂点を有するようにしてもよい。こうすれば、液体が凸部に衝突する際に、頂点により流体が案内されて液体の流れに乱れが起きないので、液体の流れの乱れによる気泡発生を抑制できる。この結果、この形態の液体噴射ヘッドによれば、液体の流れ自体の乱れや気泡混入に伴う不具合の抑制が可能となる。
(5)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記凸部は、前記平面視において、前記共用流路における前記液体の流れ方向の下流側を向いた頂点を有するようにしてもよい。こうすれば、下流側に向いた凸部の頂点を流体が通過する際に、頂点により流体が案内されて液体の流れに乱れが起きないので、液体の流れの乱れによる気泡発生を抑制できる。この結果、この形態の液体噴射ヘッドによっても、液体の流れ自体の乱れや気泡混入に伴う不具合の抑制が可能となる。
(6)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記流路形成基板は、前記共用流路の流路域可撓性の可撓プレートで液密に閉鎖するようにしてもよい。こうすれば、共用流路である共用供給路や共用回収路において、可撓プレートにより液体の圧力変動の減衰効果を確保できる。また、通電部を圧力発生部に電気的に接続する際の押し付け荷重を凸部で受け止めるので、可撓プレートで流路域を液密に閉鎖済みの状態で通電部を圧力発生部に電気的に接続しても、共用供給路や共用回収路の流路形状の変形や可撓プレートの変形が起きないようにできる。
(7)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、さらに、前記圧力室が設けられた圧力室プレートと、前記液体を導入する導入口と、前記導入口から導入された前記液体を受け入れる受入室とを有する供給流路基板と、前記共用回収路から回収された前記液体を収容する収容室と、前記液体を排出する排出口とを有する回収流路基板と、を備え、前記積層方向において、前記圧力室プレートと前記供給流路基板と前記回収流路基板とは、前記流路形成基板に対して同じ側にて、前記流路形成基板に積層されているようにしてもよい。こうすれば、圧力室プレートと供給流路基板と回収流路基板とは、流路形成基板に対して同じ側にて、流路形成基板に積層されているので、供給流路基板と回収流路基板とが圧力室プレートに積層されている構成と比較すると、積層方向からの平面視において圧力室プレートを小型化することができる。
(8)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記積層方向において前記凸部に重なる位置に、前記通電部のうち前記リード電極と接触する接続部位があってもよい。こうすれば、通電部の形状や姿勢によらず、接続部位を圧力発生部に電気的に接続する際の押し付け荷重を、凸部で受けることができる。なお、通電部が1以上の接続部位を有する場合、少なくとも1つの接続部位が凸部に重なってもよいし、任意の1以上の接続部位を包含する最小面積の領域の重心が凸部に重なってもよい。さらに、接続部位の一部が凸部に重なってもよい。
(9)本発明の他の形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、上記したいずれかの形態の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドへ供給され、前記液体噴射ヘッドから還流される前記液体を貯留する液体容器と、を備える。この液体噴射装置によれば、流路形状の変形の抑制、或いは回避が可能な液体噴射ヘッドを有することから、液体噴射により得られる物の品質を高めることが可能となる。
(10)本発明の他の形態によれば、液体噴射装置の製造方法が提供される。この製造方法は、液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射装置の製造方法であって、複数の前記ノズルを有するノズルプレートを準備し、前記ノズルごとの圧力室への前記液体の供給に用いる供給流路と、前記ノズルと前記圧力室とを連通する連通流路からの前記液体の回収に用いる回収流路と、前記供給流路と前記回収流路のうちで前記複数のノズルに共用される共用流路の流路域に点在し、前記共用流路の流路底面から前記共用流路の流路深さを突出高さとして突出した複数の凸部とを有する流路形成基板を準備し、前記圧力室の圧力を変化させる圧力発生部に電気的に接続されたリード電極と固定される通電部を準備し、前記ノズルプレートと前記流路形成基板とが積層された積層方向からの平面視において、前記通電部を、前記凸部に重なるように、前記リード電極に固定する。
この形態の製造方法によれば、通電部を装着部位に装着して圧力発生部に電気的に接続する際の押し付け荷重を共用流路の凸部で受けることができるので、流路形状の変形を抑制、若しくは回避しつつ、液体噴射装置を製造できる。
また、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、液体噴射方法等の形態で実現することができる。
12…媒体、14…液体容器、20…制御ユニット、22…搬送機構、23…搬送ベルト、24…ヘッド移動機構、25…キャリッジ、26…液体噴射ヘッド、26A…液体噴射ヘッド、26B…液体噴射ヘッド、26C…液体噴射ヘッド、26D…液体噴射ヘッド、26E…液体噴射ヘッド、30…流路形成基板、30U…第1流路基板、30D…第2流路基板、40…圧力室プレート、42…振動部、44…圧電素子、45…リード電極、50…圧力室側基板、50A…インターポーザ基板、50a…被覆凹溝、51…矩形貫通孔、52…ノズルプレート、53…供給側可撓プレート、54…回収側可撓プレート、55…貫通電極、56…半導体チップ、60…供給流路基板、61…インク受入室、62…インク導入口、70…回収流路基板、71…インク収容室、72…インク排出口、90…配線基板、91…接続部位、100…液体噴射装置、131…インク流入室、132…供給液室、133…供給流路、134…ノズル連通流路、134D…下流側連通流路、134U…上流側連通流路、135…回収連通流路、136…第1回収流路、136A…隔壁、136UA…第1隔壁、136DA…第2隔壁、137…第2回収流路、138…流路内凸部、138a…矩形形状凸部、138b…端凸部、138c…端凸部、139…インク回収室、140…インク排出室、141…プレート装着座、C…圧力室、N…ノズル
Claims (10)
- 液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射ヘッドであって、
複数の前記ノズルを有するノズルプレートと、
圧力室への前記液体の供給に用いる供給流路と、前記ノズルと前記圧力室とを連通する連通流路からの前記液体の回収に用いる回収流路とを有する流路形成基板と、
前記圧力室の圧力を変化させる圧力発生部と電気的に接続されたリード電極と、
前記リード電極と接触し、前記リード電極を介して前記圧力発生部へ信号を供給する通電部と、を備え、
前記通電部は、前記流路形成基板と前記ノズルプレートが積層された積層方向において、前記供給流路と前記回収流路のうちで複数の前記ノズルに共用される共用流路の流路域に重なる位置にあり、
前記流路形成基板は、前記共用流路の流路域に、複数の凸部を有し、
前記凸部は、前記共用流路の流路底面から、前記共用流路の流路深さを突出高さとして突出している、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1に記載の液体噴射ヘッドであって、
前記供給流路は、複数の前記ノズルへの液体供給に共用される共用供給路と、前記共用供給路から分岐して圧力室に至る個別供給路とを含み、
前記回収流路は、前記連通流路を含む個別回収路と、前記個別回収路が合流して複数の前記ノズルからの液体回収に共用される共用回収路とを含み、
前記通電部は、
前記共用供給路と前記共用回収路の少なくとも一方を前記共用流路として、前記流路域に重なる位置にある、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッドであって、
前記凸部は、前記ノズルの数よりも少ない、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドであって、
前記凸部は、
前記積層方向からの平面視において、前記共用流路における前記液体の流れ方向の上流側を向いた頂点を有する、
液体噴射ヘッド。 - 請求項4に記載の液体噴射ヘッドであって、
前記凸部は、
前記平面視において、前記共用流路における前記液体の流れ方向の下流側を向いた頂点を有する、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドであって、
前記流路形成基板は、
前記共用流路の流路域を可撓性の可撓プレートで液密に閉鎖する、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドであって、
さらに、前記圧力室が設けられた圧力室プレートと、
前記液体を導入する導入口と、前記導入口から導入された前記液体を受け入れる受入室とを有する供給流路基板と、
前記共用回収路から回収された前記液体を収容する収容室と、前記液体を排出する排出口とを有する回収流路基板と、を備え、
前記積層方向において、前記圧力室プレートと前記供給流路基板と前記回収流路基板とは、前記流路形成基板に対して同じ側にて、前記流路形成基板に積層されている、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドであって、
前記積層方向において前記凸部に重なる位置に、前記通電部のうち前記リード電極と接触する接続部位がある、
液体噴射ヘッド。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドへ供給され、前記液体噴射ヘッドから還流される前記液体を貯留する液体容器と、を備える液体噴射装置。 - 液体を噴射する複数のノズルを有する液体噴射装置の製造方法であって、
複数の前記ノズルを有するノズルプレートを準備し、
前記ノズルごとの圧力室への前記液体の供給に用いる供給流路と、前記ノズルと前記圧力室とを連通する連通流路からの前記液体の回収に用いる回収流路と、前記供給流路と前記回収流路のうちで前記複数のノズルに共用される共用流路の流路域に点在し、前記共用流路の流路底面から前記共用流路の流路深さを突出高さとして突出した複数の凸部とを有する流路形成基板を準備し、
前記圧力室の圧力を変化させる圧力発生部に電気的に接続されたリード電極と固定される通電部を準備し、
前記ノズルプレートと前記流路形成基板とが積層された積層方向からの平面視において、前記通電部を、前記凸部に重なるように、前記リード電極に固定する、
液体噴射装置の製造方法。
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JP2018124369A JP2020001317A (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 液体噴射ヘッドと液体噴射装置とその製造方法 |
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