JP2020000818A - 椅子型牽引装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1〜3を用いて説明する。本実施の形態では、利用者の下肢を支持する座部1と、前記利用者の背部と頭部を支持する背凭れ部2を移動可能な状態に配置する椅子状の臥台3と、その臥台3の一部に、臥台3と平行して上アーム4が取付けられるパンタグラフ機構5を備えている。
当該構成において、駆動手段13の伸縮アームを伸ばすことにより、図2(b)に示すように、パンタグラフ機構5は、横方向に拡大し、縦方向に縮む方向に変形することになる。この結果、臥台3は、徐々に水平方向に近づくが、このとき、パンタグラフ機構5の作用により、背凭れ部2の上端部8は、後方にあまり移動することなく、ほぼ垂直方向の下方に移動することになる。
なお、上記説明では、第1上アーム4を臥台3に平行に取付ける構成としているが、臥台3は、金属で強固な構造を有する場合が多く、第1上アームとして兼用させることは可能である。
しかしながら、万一、臥台3の下部に挟み込んだ場合は、早期に、その旨を検知し、軽く当たった程度の範囲内で、装置の鉛直方向への移動を停止することが望ましい。
また、モーションセンサを用いた場合、機器の配置方法等によっては、機器本体の一部等を異物と誤検出してしまう場合があり、人を挟みこんだことを適切に検知することが困難な場合が生じ得る。
本実施の形態の構造原理の主要部を図3に示す。挟み込み検知部のベース部(以下、「挟み込みベース部」という。)は、臥台3の座部側に取り付けられ、後述する外装部品の連結金具を接続する固定具20,21(椅子背面側、座面下部側)と、この固定具20,21に取り付けられたリミットスイッチ16(上部側、下部側の計4個)から構成される。
ここで、複数面での挟み込みを検出できるよう、連結金具22,23の孔25の形状を工夫している。具体的には、外装部品24全体を臥台3の座部側へ向かって可動させるために、ピン18,19(例えば、孔の両側にボルトとナットを配するように組み合わせたもの)が平行移動可能な孔と、ピン18,19どちらか片方を軸に外装部品24が回転可能となる孔を重ね合わせた扇状の孔(例えば、扇の要側に回転軸が嵌るように配置した孔)としている。挟み込みベース部と挟み込みセンサ部は上部側ピン18、下部側ピン19の左右を合わせて、計4本のピンにより連結され、ピン18,19と孔25、ピン18,19と固定具20,21、連結金具(連結部材)22,23には、比較的大きなクリアランスを設ける事で、単純な回転運動だけでなく、捩れの動きにも追従するようにする。
また、図6において、挟み込みを検出したい部分を大きく分けて、右から範囲D、範囲E、範囲Fとする(図6(a)参照)。範囲Dで挟み込みが発生した場合、左側のピンを軸にして挟み込みセンサ部の右部が可動し、右側のリミットスイッチ16が押下され、挟み込みを検出する(図6(b)参照)。範囲Fは範囲Dと同様のため割愛する。範囲Eで挟み込みが発生した場合は、下部側ピン19を軸に挟み込みセンサ部上部が可動するためであるから、図5の範囲Aと同義となる。このように、どの角度で挟み込んだかに拘らず、即ち、一平面ではない複数面に跨る挟み込みを検出する事が可能となる。
また、本構成に準じる限りは、例えば光電スイッチや磁気センサなど、変位を検出可能なセンサであればリミットスイッチの代替として利用する事も可能である。
実施の形態2の構造略図を図7に示す。
外観および動作は実施の形態1と同じだが、内部構造を変更する事により、実施の形態1で用いたリミットスイッチの数量を4個から2個に減らしたものである。
挟み込みベース部51は、臥台3側に取り付けられ、後述する挟み込み検出の動きを伝達するリンク(計4本)を取り付けるリンク固定具26,27 (椅子背面側、座面下部側)と、リンク固定具26,27にそれぞれピンにより連結された4つのリンク28~31(椅子背面側リンク左右、座面下部側リンク左右)と、挟み込み検出用のリミットスイッチ16(リンク動作検出部)が取り付けられたリミットスイッチ固定具32(左右の計2つ)より構成される。
次に、挟み込みセンサ部52は、挟み込み検出の動きを伝達するリンクと連結するための連結金具(連結部材)33,34 (椅子背面側、座面下部側)が取り付けられた外装部品24により構成される。
挟み込みベース部51と挟み込みセンサ部52の連結は、椅子背面側において、椅子背面側リンク28,29は、その片端が鉤爪状に形作られており、その鉤爪状に加工された箇所に、連結金具(連結部材)33 (椅子背面側)両端の軸を引っ掛けることで連結する。
座面下部側は、座面下部側リンクを、連結金具(連結部材)34 (座面下部側)に設けられた孔に通すことで連結する。
また、実施の形態1と同様に、バネを用いずとも、挟み込みセンサ部52と挟み込みベース部51の各リンクは挟み込みセンサ部52自体の自重により適正位置に常に位置しており、押下位置からも自重により適正位置まで復帰する事ができる。
複数面の挟み込みを検知するために、4つのリンク28〜31を用いた機構を有している事を特徴としている。
各リンク先端部について、椅子背面側のリンク28,29は挟み込みセンサ部52から座面下部側のリンク30,31に接触するために、また、座面下部側のリンク30,31はリミットスイッチ16を押下するために、L字形状となっている。
挟み込みの検出時は、最終的に座面下部側のリンク30,31が回転することで、2つあるリミットスイッチのいずれか一方または両方を座面下部側リンク30,31のL字形状部で押下する事で検知する。
実施の形態1と同様に、図10において挟み込みを検出したい部分を大きく分けて3分割し、上から範囲A、範囲B、範囲Cとする。
範囲Aで挟み込みが発生した場合、座面下部側のリンク30,31と、座面下部側の連結金具(連結部材)34の接触点aを軸にして、挟み込みセンサ部52が可動する。その回転により椅子背面側のリンク28,29が、椅子背面側の連結金具(連結部材)33によって臥台3方向に押し込まれ、結果的に椅子背面側のリンク28,29の先端部がリンク固定具26のピン固定部を中心に臥台3方向に回転する。更にその回転により、椅子背面側のリンク28,29の先端部で座面下部側のリンク30,31をイスフレーム方向に押し込み、座面下部側のリンク固定具27との固定部を中心にして回転させることにより、座面下部側リンク30,31の先端部がリミットスイッチ16を押下し、挟み込みを検出する事が出来る。
範囲Dで挟み込みが発生した場合、左側リンク29,31と座面下部側および椅子背面側の連結金具(連結部材)33,34の接触点c,dを軸にして挟み込みセンサ部52の右部が可動し、座面下部側のリンク30が、座面下部側の連結金具(連結部材)34によりイスフレーム方向に押し込まれ、座面下部側リンク30の先端が臥台3方向へ回転することにより、座面下部側リンク30の先端部が右側のリミットスイッチ16が押下し、挟み込みを検出する事が出来る。範囲Fは範囲Dと同様のため割愛する。
範囲Eで挟み込みが発生した場合は、図10の範囲Aもしくは範囲Cと同義となる。
このように、平面ではない複数面に跨る挟み込みを検出部の変位をリンクに伝えることにより、2個のリミットスイッチで効果的に検出する事が可能となる。
更に、本構成に準じる限りは、リミットスイッチに代えて、例えばテープスイッチや空気圧を利用した接触センサや、光電スイッチや磁気センサなどの変位を検出可能なセンサであれば、代替可能である。
実施の形態3の構造略図を図12に示す。
外観および動作は実施の形態1および実施の形態2と同じだが、座面下部側リンクを左右一体とする事により、1つのリミットスイッチのみで、全方向の挟み込みを検出する事が可能となる。
挟み込みベース部53挟み込み検知部は、臥台3の座部側に取り付けられる。ここで、後述する挟み込み検出の動きを伝達するリンク35~37(計3本)を取り付けるリンク固定具38,39(椅子背面側、座面下部側)と、リンク固定具にそれぞれピンにより連結された3つのリンク35~37(椅子背面側リンク左右、座面下部側リンク)と、リミットスイッチ16(リンク動作検出部)が取り付けられたリミットスイッチ固定具40(1つ)より構成される。
次に、挟み込みセンサ部54は、実施の形態2と同様であり、挟み込み検出の動きを伝達するリンクと連結するための連結金具(連結部材)33,34(椅子背面側、座面下部側)が取り付けられた外装部品により構成される。
挟み込みベース部53と挟み込みセンサ部54の連結方法は実施の形態2と同様であるため、割愛する。
複数面の挟み込みを検知するための機構動作は、実施の形態2の図9と同様であるが、座面下部側のリンクを連結板により左右を連結させ1つの部品とし、3つのリンクを用いた機構を特徴としている。
挟み込みの検出時は、最終的に座面下部側のリンクが回転することで、リミットスイッチ16が押下られた事を検知できる。
挟み込み検知動作については、実施の形態2と同様であるため割愛するが、座面下部側のリンクが1つであるため、リミットスイッチ1つで複数面の検知が可能である。
更に、本構成に準じる限りは、リミットスイッチに代えて、例えばテープスイッチや空気圧を利用した接触センサや、光電スイッチや磁気センサなどの変位を検出可能なセンサであれば代替可能である。
2 背凭れ部
3 臥台
4 上アーム(第1上アーム)
6 下アーム(第1下アーム)
7 第1ヒンジ
10 第2下アーム
11 第2上アーム
12 第2ヒンジ
13 駆動手段
15 挟み込み検知部
16 リミットスイッチ
18 上部側ピン
19 下部側ピン
20 椅子背面側固定具
21 座面下部側固定具
22 椅子背面側連結金具(連結部材)
23 座面下部側連結金具(連結部材)
24 外装部品
25 孔
26 椅子背面側のリンク固定具
27 座面下部側のリンク固定具
28 椅子背面左側のリンク
29 椅子背面右側のリンク
30 座面下部左側のリンク
31 座面下部右側のリンク
32 リミットスイッチ固定具
33 椅子背面側の連結金具(連結部材)
34 座面下部側の連結金具(連結部材)
35 椅子背面左側のリンク
36 椅子背面右側のリンク
37 座面下部側のリンク
38 椅子背面側のリンク固定具
39 座面下部側のリンク固定具
40 リミットスイッチ固定具
Claims (7)
- 利用者の上半身を保持する背凭れ部と、前記利用者の下半身を保持する座部と、前記背凭れ部及び座部を載置する臥台と、前記臥台上で前記背凭れ部及び座部を離間駆動するための離間駆動手段と、前記臥台を水平方向又は鉛直方向にチルティングするための傾動機構部とを備え、前記臥台の中央より前記座部側に、前記臥台を水平方向から鉛直方向に移す際に、前記臥台の座部側と地面との間の異物の挟み込みを検知するための挟み込み検知部を配してなる椅子型牽引装置。
- 前記挟み込み検知部は、前記臥台における前記座部側下方及び前方の二面に配されてなる請求項1記載の椅子型牽引装置。
- 前記挟み込み検知部は、面状の覆いで構成されてなる請求項1または2記載の椅子型牽引装置。
- 前記挟み込み検知部は、前記面状の覆いの臥台側の四隅に配されたセンサで検出してなる請求項3記載の椅子型牽引装置。
- 前記挟み込み検知部は、四隅に配されたセンサのいずれかが反応したことを検出した場合に、挟み込みと判断してなる請求項4記載の椅子型牽引装置。
- 四辺形の四隅に相当する4箇所を支点としてそれぞれ回動可能に配置された4本のリンクと、前記4本のリンクにおける左右各2本ずつを連結する連結部材と、前記連結部材の動作に連動する左右の各リンク動作検出部を備え、前記連結部材は、前記各2本のリンクのいずれが回動しても、前記左右の各リンク動作検出部を押下げ可能とすべく連結してなる請求項1記載の椅子型牽引装置。
- 四辺形の四隅に相当する4箇所を支点としてそれぞれ回動可能に配置された4本のリンクと、前記4本のリンクを連結する連結部材と、前記連結部材の動作に連動するリンク動作検出部を備え、前記連結部材は、前記4本のリンクのいずれが回動しても、前記リンク動作検出部を押下げ可能とすべく連結してなる請求項1記載の椅子型牽引装置。
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