JP2020000718A - パンツ型の着用物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドシール域を剥離する際に、シートの積層枚数が変化する境界近傍において横裂きを生じることのないパンツ型着用物品を提供する。【解決手段】シール部51の配置態様は一様であって、第1及び第2ウエスト域11,12のうちの少なくとも第1ウエスト域の一方の側縁部は、ウエスト開口26側に位置する第1域と、レッグ開口27側に位置する第2域とを有する。第1域と第2域とにおいてサイドシール域50の面積が所定の範囲内であって、第1域を形成するシートの積層枚数が第2域を形成するシートの積層枚数よりも多くなっている。第1域は、外面側に位置する、主として第1繊維から構成された第1不織布と、内面側に位置する、主として第2繊維から構成された第2不織布とを含み、第1不織布の横方向における引張強度が第2不織布の横方向における引張強度よりも低く、かつ、第1繊維の融点が第2繊維の融点よりも低くなっている。【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨ておむつ、おむつカバーを含むパンツ型の着用物品に関する。
従来、前後ウエスト域の両側縁部どうしを互いに接合するサイドシームによって、パンツ型の形状をなす使い捨て着用物品は、知られている。例えば、特許文献1には、縦方向へ断続的に配置された複数のシール部を有するサイドシール域を介して、前後ウエスト域の両側縁部どうしが互いに接合されたパンツ型着用物品が開示されている。サイドシール域は、ウエスト開口側に位置する上側域、レッグ開口側に位置する下側域、上下側域間に位置する中間域に区分されている。
特開2018−477号公報
特許文献1に開示された発明に係るパンツ型着用物品では、サイドシール域のシール部の配置態様を適宜調整して、中間域のシール強度を上下側域のシール強度よりも低くなるようにすることによって、着用中における上下側域の剥離を抑制するとともに、おむつの廃棄時における中間域の剥離を容易にすることができる。
しかしながら、上側域は構成シートの積層数が多くて質量が高く、かつ、高いシール強度を有するために、上側域と中間域とにおいて剛性差が生じる。それによって、剥離操作するときに、シール部の配置態様が変化する上側域と中間域との境界近傍において、横裂きを生じるおそれがある。同様に、下側域は中間域よりもシートの積層数が多くて質量が高く、かつ、高いシール強度を有するために、中間域と下側域とにおいて剛性差が生じ、剥離操作するときに、シールの配置態様が変化する中間域と下側域との境界近傍において横裂きを生じるおそれがある。
また、かかる横裂きを抑制するために、シートの積層数等に応じてシール部の配置態様をさらに詳細に設計変更することも考えられるが、その場合には、製品ごとに製造時のシール形成工程において、製造装置の構成や加圧・加熱条件を変更しなければならず、製造コストの観点から好ましくない。
本発明の課題は、サイドシール域を剥離する際に、シートの積層数が変化する境界近傍において横裂きを生じることのないパンツ型着用物品の提供に関する。
前記課題を解決するために、本願の第1及び第2発明は、縦方向及び横方向を有し、第1ウエスト域と、第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域の両側縁部を互い重ね合せて、前記縦方向へ不連続に延びる複数のシール部を有するサイドシール域を介して接合することによって画成されたウエスト開口と一対のレッグ開口とを含むパンツ型着用物品に関する。
本発明に係るパンツ型着用物品は、前記第1及び第2ウエスト域のうちの少なくとも前記第1ウエスト域の一方の側縁部は、前記ウエスト開口側に位置する第1域と、前記レッグ開口側に位置する第2域とを有し、前記第1域と前記第2域とにおいて前記サイドシール域の面積が所定の範囲内であって、前記第1域を形成するシートの積層枚数が前記第2域を形成するシートの積層枚数よりも多く、前記第1域は、外面側に位置する、主として第1繊維から構成された第1不織布と、内面側に位置する、主として第2繊維から構成された第2不織布とを含み、前記第1不織布の前記横方向における引張強度が前記第2不織布の前記横方向における引張強度よりも低く、かつ、前記第1繊維の融点が前記第2繊維の融点よりも低いことを特徴とする。
本発明に係るパンツ型着用物品は、以下の好ましい実施態様を含む。
(1)前記第2域は、前記第1不織布と前記第2不織布とを含む。
(2)前記第1繊維が、前記横方向へ延在する、熱可塑性樹脂の連続繊維であって、前記第1不織布がスパンメルト不織布である。
(3)前記第1繊維の少なくとも一部は、前記シール部の外周縁近傍において切断されている。
(4)前記第1繊維は主としてポリエチレン繊維であって、前記第2繊維は主としてポリオレフィン繊維である。
(5)前記第1不織布の横方向における引張強度は、前記第2不織布の縦方向における引張強度よりも小さい。
本発明に係るパンツ型着用物品においては、廃棄時に、前後ウエスト域の側縁部どうしを分離する際に、シートの積層数が変化する境界近傍において横裂きを生じることがなく、サイドシール域においてスムーズに引裂・剥離を行うことができる。
本発明に係るパンツ型着用物品の実施形態の一例におけるパンツ型の使い捨ておむつの斜視図。 使い捨ておむつを内面側から視た、各弾性体の最大伸長時(弾性材料の収縮作用によるギャザーがなくなる程度)まで縦方向及び横方向に伸展したおむつの一部破断展開平面図。 使い捨ておむつの分解斜視図。 図1のIV−IV線に沿う断面図。 (a)サイドシール域の拡大平面図。(b)図5(a)のV(b)−V(b)線に沿う断面図。 (a)図4(b)の一点鎖線VI(a)で囲まれた領域の拡大図。(b)図4(b)の一点鎖線VI(b)で囲まれた領域の拡大図 (a)第1分離態様によって、前後ウエスト域の両側縁部が分離される様子を示す図。(b)第2分離態様によって、前後ウエスト域の両側縁部が分離される様子を示す図。(c)第3分離態様によって、前後ウエスト域の両側縁部が分離される様子を示す図。 (a)第1変形例における前ウエスト域の側縁部の断面図。(b)第2変形例における図8(a)と同様の図。(c)第3変形例における図8(a)と同様の図。 (a)第4変形例における図5(a)と同様の図。(b)第5変形例における図5(a)と同様の図。
下記の実施の形態は、本発明に係る吸収性物品用の実施形態の一例における使い捨てのパンツ型おむつ(以下、単に、おむつ)10に関し、発明の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。図2及び図3において、後述する各弾性体は、その収縮力に抗して、横方向X及び縦方向Yへの収縮力により、各弾性体が取り付けられた部材に生じたギャザーが自然な視覚によって実質的に無くなっているように見える程度にまで伸長された状態にある。
図1〜図9を参照すると、おむつ10は、縦方向Y及びそれに交差する横方向Xと、肌対向面及びその反対側の非肌対向面と、横方向Xの長さ寸法を二等分する縦断中心線Pと、縦方向Yの長さ寸法を二等分する横断中心線Qとを有し、縦断中心線に関してほぼ対称であり、前ウエスト域(第1ウエスト域又は第2ウエスト域)11と、後ウエスト域(第2ウエスト域又は第1ウエスト域)12と、前ウエスト域11および後ウエスト域12の間に位置するクロッチ域13とを含む。なお、本発明の実施形態に係るパンツ型の吸収性物品は、例えば、新生児、乳幼児及び大人用の、使い捨てのパンツ型おむつやパンツ型のオムツカバーを含む。
おむつ10は、前ウエスト域11を形成する前ウエストパネル14と、後ウエスト域12を形成する後ウエストパネル15と、前後ウエストパネル14,15間において縦方向Yへ延び、クロッチ域13を形成する吸収パネル16とを有する。前ウエストパネル14と後ウエストパネル15とは、例えば同形同大に形成されている。
吸収パネル16は、前ウエスト域11の肌対向面側に位置する前端部19Aと、後ウエスト域12の肌対向面に位置する後端部19Bと、前後端部19A,19B間に位置する中間部19Cとを有する。本実施形態において、吸収パネル16の前後端部19A,19Bは、それぞれ、前後ウエスト域11,12の肌対向面側に位置して固定されているが、前後端部19A,19Bが前後ウエスト域11,12の非肌対向面に位置するように、吸収パネル16を前後ウエストパネル14,15の外面に固定されていてもよい。
前ウエスト域11の両側縁部28と後ウエスト域12の両側縁部29とが、縦方向Yへ断続的に延びるサイドシール域50を介して互いに接合される。サイドシール域50は、縦方向Yへ離隔して配置された複数のシール部51を有する。サイドシール域50を介して前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29どうしが接合されることによって、おむつ10の両側縁部7,8が形成されるとともに、ウエスト開口26と一対のレッグ開口27とが画成されている。シール部51は、ヒートシール、ソニック等の溶着手段による各種公知の接合手段またはそれらの組み合わせによって形成することができる。
前ウエストパネル14は、前レッグ開口の一部を形成する内端縁(前ウエスト域の内端縁)14aと、前ウエスト開口を形成する外端縁(前ウエスト域の外端縁)14bと、内外端縁14a,14b間において縦方向Yへ延びる両側縁14c,14d(前ウエスト域の両側縁)とによって画定された横長矩形状を有する。
図2,3を参照すると、前ウエストパネル14は、肌対向面(内面)側に位置する不透液性の内層シート17と、非肌対向面(外面)側に位置する不透液性の外層シート18とを有する。外層シート18は、内層シート17と接合される主体部18Aと、内層シート17の外端縁から縦方向Yの外方に延出する折曲部18Bとを有する。折曲部18Bは、吸収パネル16の前端部19Aを前ウエストパネル14の肌対向面側に配置した状態においてそれを被覆するように、横方向Xへ延びる折曲ライン24Aに沿って縦方向の内側へ折り曲げられて内層シート17及び前端部19Aの肌対向面側に固定される。内層シート17と外層シート18の主体部18Aとの間には、複数条のストランド状又はストリング状の前ウエスト弾性体20が横方向Xへ収縮可能に固定されている。
後ウエストパネル15は、後レッグ開口の一部を形成する内端縁(後ウエスト域の内端縁)15aと、後ウエスト開口を形成する外端縁(後ウエスト域の外端縁)15bと、内外端縁15a,15b間において縦方向Yへ延びる両側縁(後ウエスト域の両側縁)15c,15dとを有する。
後ウエストパネル15は、肌対向面側に位置する不透液性の内層シート21と、非肌対向面側に位置する不透液性の外層シート22とを有する。外層シート22は、内層シート21と接合される主体部22Aと、内層シート21の外端縁から縦方向Yの外方に延出する折曲部22Bとを有する。折曲部22Bは、吸収パネル16の後端部19Bを後ウエストパネル15の肌対向面側に配置した状態においてそれを被覆するように、横方向Xへ延びる折曲ライン24Bに沿って縦方向の内側へ折り曲げられて内層シート21及び後端部19Bの肌対向面側に固定される。内層シート21と外層シート22の主体部22Aとの間には、複数条のストランド状又はストリング状の後ウエスト弾性体23が横方向Xへ収縮可能に固定されている。
前ウエストパネル14の外層シート18と後ウエストパネル15の外層シート22とは、第1不織布71から形成される。第1不織布71は、熱可塑性合成樹脂を含む繊維不織布であって、スパンメルト繊維不織布、なかでも、スパンボンド繊維不織布、SMS(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド)繊維不織布が好適に使用される。また、これら不織布を構成する連続繊維(第1繊維)は、各種公知の合成繊維である、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)を含むポリオレフィン系の熱可塑性繊維が好適に使用される。本実施形態においては、第1不織布71として、ポリエチレン繊維を主として含むスパンボンド繊維不織布が使用されている。
第1不織布71は、連続繊維からなるスパンメルト不織布から形成されることによって、短繊維を含むエアスルー不織布等と異なり、繊維の自由末端が着用者の肌に直接触れることはない。特に、着用者の指先が触れたときに指紋に繊維の自由末端が当たることなく、かつ、連続繊維であって自由度が高いことから指の指紋にまとわりつくように触れて柔らかかつ良好な肌触り性を与えることができる。また、短繊維等を用いる場合と異なり、繊維の解繊工程を要しないので、製造工程が少なく、製造コストを抑えることができる。
第1不織布71は、連続繊維から構成されるスパンボンド繊維不織布又はSMS繊維不織布が用いられることによって、短繊維からなるその他の合成繊維に比べて、シート表面において毛羽立ちがなく、滑らかな、かつ、柔らかくてソフトな触感を与えることができる。また、スパンボンド繊維不織布は、他の繊維不織布に比べて不織布強度が高い傾向にあるために、着用時におむつ10を引き上げる際や着用中においてシート破れが生じ難い。
ここで、第1不織布71の「滑らかな、かつ、柔らかくてソフトな触感」は、おむつ10を着用する着用者による触感のほかに、着用者が乳幼児等の場合には、その着用を補助する母親等の着用補助者による触感を含む。特に、着用補助者は、着用を補助する際に、その指先におむつ10の内外面の一部が触れたときの触感によって、そのおむつ10の柔軟性や良好な肌触り性を判断する。具体的には、着用補助者に対して、おむつ10の内外面を形成する第1不織布71に触れたときに、指の指紋に繊維がまとわり付くような触感を与えることによって、そのおむつ10が柔軟性及び肌触り性に優れたものであると認識させることができる。
第1不織布71は、主としてポリエチレン繊維からなる第1繊維を含む繊維不織布であって、シート全体に対するポリエチレン繊維の含有率は、70〜100質量%である。ポリエチレン繊維は、ポリプロピレン繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維等の他の熱可塑性樹脂繊維に比べて柔軟であるから、ポリエチレン繊維の含有率が少なくとも70質量%であることによって、ポリエチレン繊維の含有率が70質量%以下である従来の不織布に比べて、柔軟性に優れる。また、ポリエチレン繊維は、繊維径が比較的に大きいことから、繊維間隙が比較的に大きく、通気性に優れる。したがって、おむつ10の外層シート18,22として第1不織布71を使用することによって着用者の肌に優しくフィットするとともに、おむつ10内部の蒸れを抑制することができる。
第1不織布71が連続したポリエチレン繊維を用いたスパンボンド不織布から形成される場合には、カレンダーエンボス方式による熱処理によって連続繊維が互いに熱融着された複数の融着部分を有する。融着部分では、各構成繊維が熱融着されて繊維形状を維持しておらず、一部がフィルム化しており、各構成繊維の非融着部分に比べて剛性が高くなっている。
第1不織布71の面積に対する融着部分の総面積率は、第1不織布71の風合いや引張強度に関連するが、かかる観点から、融着部分の総面積率は5〜25%であることが好ましい。総面積率が5%以下の場合には、引張強度が低くなって吸収性着用物品の着用中に一部が破れてしまうおそれがあり、一方、総面積率が25%以上の場合には、第1不織布71が全体的に硬くなって、風合いを損ねるおそれがある。
第1不織布71の質量は、例えば、10〜30g/mであって、好ましくは、12〜25g/m、微荷重(0.49hPa)下の厚さ寸法は、0.10〜0.60mmである。第1不織布71の質量が10g/m未満である場合には、柔軟性に優れるものの十分な引張強度を得ることが困難になる。第1不織布71の質量が30g/mを超える場合には、比較的に高い引張強度を得ることができるが、十分な柔軟性を得ることができず、また、通気性が低下するおそれがある。
第1不織布71の0.49hPa(≒0.5gf/cm)荷重下における見掛け密度は、0.02〜0.1g/cm、好ましくは、0.04〜0.08g/cm、49.03hPa荷重下における見掛け密度は、0.1〜0.2g/cm、好ましくは、0.12〜0.18g/cmである。また、第1不織布71の0.49hPa荷重下における比容積は、10〜50cm/g、好ましくは、12.0〜18.0cm/g,49.03hPa荷重下における比容積は、5.0〜10cm/g、好ましくは4.0〜8.0cm/gである。
第1不織布71の構成繊維(主としてポリエチレン繊維)の平均繊維径は、14〜22μmである。第1不織布71の繊維径が比較的に大きいことから、単位面積当たりの繊維本数が比較的に少なく、繊維密度が低く抑えられることによって繊維間隙が多く形成され、良好な通気性を有するといえる。
前ウエストパネル14の内層シート17と後ウエストパネル15の内層シート21とは、第1不織布71とは異なる、第2不織布72から形成されている。第2不織布72は、熱可塑性合成樹脂を含む繊維不織布であって、スパンメルト繊維不織布、なかでも、スパンボンド繊維不織布、SMS(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド)繊維不織布が好適に使用される。また、これら不織布を構成する第2繊維は、各種公知の合成繊維である、ホモポリマー又はコポリマーのポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)を含むポリオレフィン系の熱可塑性繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等の成分を単一で使用してなる単一繊維やこれらの複数の成分からなる複合繊維等を混合したものを用いることができる。
複合繊維としては、少なくとも2種以上の互いに異なる融点を有する成分を含んだものが好ましく、例えば、芯鞘型繊維、サイドバイサイド型繊維、海島型繊維、扁平、Y型、C型等の異型繊維等が使用される。特に、工業的な安価性から、鞘部の成分の融点が芯部の成分の融点よりも低い芯鞘繊維、特に、PET/PE、PP/PE(芯部/鞘部)等の芯鞘繊維が好適に使用される。
第2不織布72の質量は、例えば、10〜30g/mであって、好ましくは、12〜25g/m、微荷重(0.49hPa)下の厚さ寸法は、0.1〜0.6mmである。また、第2不織布72の0.49hPa(≒0.5gf/cm)荷重下における見掛け密度は、0.02〜0.1g/cm、好ましくは、0.04〜0.08g/cm、49.03hPa荷重下における見掛け密度は、0.1〜0.2g/cm、好ましくは、0.12〜0.18g/cmである。
本実施形態において、第2不織布72には、第2繊維としてポリオレフィン繊維を主として含むスパンボンド繊維不織布が使用されている。第1不織布71は、第2不織布72に比べて少なくとも横方向X(不織布製造時の機械方向MD)における引張強度が低く、かつ、第1不織布71を主として構成する第1繊維の融点は、第2不織布72を主として構成する第2繊維の融点よりも低くなっている。
<融点の測定方法>
熱可塑性樹脂繊維からなる第1繊維及び第2繊維の「融点」は、示差走熱量分析計において、昇温速度10℃/分で測定した場合の、固形状から液状に変化する際の吸熱ピークのピークトップ温度を意味する。示差走熱量分析計としては、例えば、島津製作所社製のDSC−60型DSC測定装置を用いることができる
第1及び第2不織布71,72の質量は、JISL1096法に基づいて測定した。見掛け密度は、これらの測定によって得られた質量と厚さ寸法とによって算出された平均値(N=3)から求めた。第1及び第2不織布71,72の比容積は、不織布の質量をその厚さで除することによって、算出した。
前ウエスト弾性体20は、外端縁14bに沿って横方向Xに延びる複数条の前上方ウエスト弾性体20Aと、前上方ウエスト弾性体20Aと内端縁14aとの間に位置する前下方ウエスト弾性体20Bとを有する。後ウエスト弾性体23は、外端縁15bに沿って横方向Xに延びる複数条の後上方ウエスト弾性体23Aと、後上方ウエスト弾性体23Aと内端縁15aとの間に位置する後下方ウエスト弾性体23Bとを有する。
前下方ウエスト弾性体20Bは、吸収パネル16の前端部19Aの両側部とおむつ10の平面視において互いに重なるように位置し、後下方ウエスト弾性体23Bは、吸収パネル16の後端部19Bの両側部と平面視において互いに重なるように位置している。前後下方ウエスト弾性体20B,23Bは、それぞれ、吸収パネル16の前後端部19A,19Bの中央部において切断、除去されて非弾性化されており、該中央部には前後下方ウエスト弾性体20B,23Bの収縮力が作用しない非弾性域45,46が画成されている。
前後ウエスト弾性体20,23において、前後上下方ウエスト弾性体20A,20B,23A,23Bは、縦方向Yにおいて互いに間隔を空けて横方向Xへ延びる複数条の糸状、ストリング状、ストランド状の弾性材料である。複数条の弾性体20A,20B,23A,23Bは、内外層シート17,18,21,22の間において、例えば、1.5〜3.0倍、好ましくは、2.2〜2.7倍に伸長された状態で取り付けられる。なお、伸長倍率が1.0倍とは、各弾性体の非伸長状態における長さ(自然長)を1としたときの伸び度合いを示したものであって、例えば、伸長倍率が1.5倍とは、非伸長状態における各弾性体の長さから0.5だけ伸長増加されていることを意味する。
弾性材料としては、天然ゴムのほか、スチレン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン等の各種公知の合成ゴムを制限なく用いることができる。各弾性体の繊度に特に制限はないが、200〜1100dtex,好ましくは、300〜1000dtexである。繊度が200dtex以下の場合には、各弾性体20,23間のピッチよってギャザーの形状、大きさをコントロールした状態において所要の伸縮性を発揮することができないおそれがある。各弾性体の繊度が1100dtex以上の場合には、おむつ10の非肌対向面側に位置する外層シート18,22を介して各弾性体が外部から透視しやすくなるので、外観上、下着ではなくおむつであると認識されやすくなり、審美性が損なわれる。
本実施形態においては、内外層シート17,18,21,22は、それらの間に介在された各弾性体の全周に連続的又は部分的に塗布された接着剤を介して互いに接合されている。したがって、各弾性体間のピッチが、内外層シート17,18,21,22を互いに接合する接合ラインの離間寸法(ピッチ)ともいえる。内外層シート17,18,21,22が各弾性体20,23の全周に塗布された接着剤によってのみ互いに固定されることによって、内外層シート17、18,21,22のいずれか1つが後記の第1不織布71で形成されていることと相俟って、内層シート17,18,21,22と前後ウエスト弾性体20,23とからなる伸縮性シートが比較的に柔軟となる。
なお、図示していないが、前後ウエストパネル14,15のウエスト開口26側にいて、前後上方ウエスト弾性体20A,23Aに加えて又はそれに代えて弾性伸縮性を有するシートを配置してもよい。かかる場合には、糸状の弾性材料を有する場合に比べて、着用者の肌に優しくフィットされる。
吸収パネル16は、前後端縁16a,16bと両側縁16c,16dとによって画定された縦長方形状であって、前後端部19A,19Bが、前後ウエストパネル14,15の肌対向面にホットメルト接着剤を塗布してなる前後接合域(図示せず)を介して互いに接合されている。前後接合域におけるホットメルト接着剤の塗布態様は、例えば、縦方向Yへ延びる複数のライン状のほかに、Ω状、スパイラル状、波状等の各種公知の形状を採用することができる。
図2及び図3を参照すると、吸収パネル16は、肌対向面側に位置する親水性/透液性の内面シート(身体側ライナ)31と、吸収体33と、吸収体33の非肌対向面側に位置する疎水性の被覆シート40と、吸収体33と被覆シート40との間に位置し、少なくとも吸収体33の底面を被覆する大きさを有する、不透液性のプラスチックフィルムから形成された防漏フィルム34とを有する。吸収体33は、吸液性コア35と吸液性コア35の全体を包被するコアラップシート36とを有する。
吸液性コア35は、所要の形状に賦形された半剛性のパネル形状であって、横方向Xへ延びる前後端縁と、前後端縁間において縦断中心線Pに向かって(横方向Xの内側へ向かって)凸曲して延びる両側縁とを有する。また、吸液性コア35は、フラッフ木材パルプと、超吸収性ポリマー粒子(SAP)との混合物から形成されている。
被覆シート40は、防漏フィルム34が配置された主体部41と、防漏フィルム34の両側縁に沿って縦方向Yへ延びる折曲ライン25A,25Bよりも横方向Xの外側に位置する両側部42とを有する。両側部42は、折曲ライン25A,25Bに沿って縦断中心線P側へ折り曲げられて主体部41に重ねられる。両側部42と防漏フィルム34との間には、縦方向Yへ延びる複数条のストリング状又はストランド状のレッグ弾性体38が伸長状態で収縮可能に取り付けられている。レッグ弾性体38は、例えば、繊度が470〜740dtexであって、収縮又は弛緩された状態から1.7〜2.3倍に伸長されて固定された弾性材料を用いることができる。おむつ10のレッグ開口縁部には、レッグ弾性体38が配設されたレッグ弾性域39が形成されており、レッグ弾性域39の収縮作用によってレッグ開口縁部が着用者の大腿部にフィットされて排泄物の横漏れを効果的に抑制しうる。
図4を参照すると、前ウエスト域11の両側縁部28は、ウエスト開口26側に位置する上側域28Aと、レッグ開口27側に位置する下側域28Bと、上側域28Aと下側域28Bとの間に位置する中間域28Cとを有する。後ウエスト域12の両側縁部29は、ウエスト開口側に位置する上側域29Aと、レッグ開口側に位置する下側域29Bと、上側域29Aと下側域29Bとの間に位置する中間域29Cとを有する。
前ウエスト域11の両側縁部の上側域28Aは、外層シート18の主体部18Aと、内層シート17と外層シート18の折曲部18Bとの3層構造、下側域28B及び中間域28Cは、外層シート18と内層シート17との2層構造を有する。また、後ウエスト域12の上側域29Aは、外層シート22の主体部22Aと、内層シート21と外層シート22の折曲部22Bとの3層構造、下側域29B及び中間域29Cは、外層シート22と内層シート21との2層構造を有する。
図5(a),(b)を参照すると、おむつ10の両側縁部7,8は、説明の便宜上、ウエスト開口側に位置する上側域61と、レッグ開口側に位置する下側域62と、上側域61と下側域62との間に位置する中間域63とに区分されている。おむつ10の両側縁部7,8は、前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29がサイドシール域50を介して互いに接合されて形成されており、上側域61は、前後ウエスト域11,12の上側域28A,29A、中間域62は前後ウエスト域11,12の中間域28C,29C,下側域63は前後ウエスト域11,12の下側域28B,29Bから形成される。なお、各図及び以降の段落においては、おむつ10の(一方)側縁部7とそれを形成する前後ウエスト域11,12の側縁部28,29のみを対象として説明することがあるが、特に記載がない限りにおいて、おむつ10の(他方)側縁部8とそれを形成する前後ウエスト域11,12の側縁部28,29も同様の構成を有する。
おむつ10の両側縁部7,8の上側域61は、前後ウエスト域11,12の上側域28A,29Aが互いに接合されてなる6層構造を有し、下側域62は、2層構造を有する前後ウエスト域11,12の下側域28B,29Bから構成された4層構造、中間域63は、2層構造を有する前後ウエスト域11,12の中間域28C,29Cから構成された4層構造を有する。したがって、おむつ10の両側縁部7,8において、上側域61は、そのシート積層枚数が下側域62及び中間域63のシート積層枚数よりも多くなっている。
おむつ10の両側縁部7,8の縦方向Yの寸法L1は、100〜250mmであって、各域61−63の縦寸法は、縦寸法L1の20−40%の大きさを有する。本実施形態においては、両側縁部7,8の縦方向Yの縦寸法L1は150mmであって、各域61−63は全長を3等分にした縦方向Yの寸法を有する。ただし、おむつ10の両側縁部7,8は、上側域61と上側域61よりもシート枚数の少ない下側域62との2つに区分されていてもよく、その場合には、前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29も同様に、上側域28A,29Aと下側域28B,29Bとの2つに区分される。また、上側域61は6層構造を有することから全体の質量が比較的に高く、110〜140g/mであるのに対し、4層構造を有する下側域62、中間域63の質量は、50〜80g/mである。
サイドシール域50を構成するシール部51は、おむつ10の両側縁部7,8において一様に配置されている。サイドシール域50の総面積(シール部51の面積の合計)は40〜200mmであって、円形状の複数のシール部51が、0.5〜4.0mmの離間寸法(ピッチ)R1を空けて縦方向Yへ配置されている。離間寸法R1は、シール部51の各面積及びサイドシール域50に要するシール強度等によって適宜調整することが可能であるが、サイドシール域50が適度なシール強度を有するために、両側縁部7,8の縦寸法L1に対するサイドシール域50の縦寸法(離間寸法R1を除き、各シール部51の縦方向の寸法の合計寸法)の占有率は、20%以上であることが好ましい。また、シール部51は、横方向Xの寸法W1が0.8〜3.5mmであって、図示した略円形のほかに、横長楕円形、縦長楕円形、三角形、長方形、正方形、菱形等の公知形状を有していてもよいし、ハート形、星形、リボン形等の装飾的な形状であってもよい。
おむつ10の両側縁部7,8において、上側域61、中間域63及び下側域62におけるサイドシール域50の面積(シール部51の総面積)は所定の範囲内にある。ただし、本願発明の技術的効果を奏するためには、各域61−63のサイドシール域50の面積が所定の範囲内において、ほぼ同じであることが好ましい。また、各61−63のサイドシール域50の面積が所定の範囲内にある限りにおいて、各域61−63に位置するシール部51の形状、大きさ、離間寸法は、適宜変更することができる。したがって、各域61−63において、シール部51の配置パターンが互いに異なるものであっても、サイドシール域50の面積がほぼ同じであることもある。
おむつ10の廃棄時に、前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29の連結を解除するときの態様は、複数存在している。例えば、図7(a)を参照すると、着用者又は着用補助者が、おむつ10の廃棄時に、前後ウエスト域11,12を把持して互いに離間する方向へ引っ張ることによって、シール部51の外周縁に沿って前ウエスト域11の側縁部28(又はウエスト域12の側縁部29)に開孔53が形成されて、前ウエスト域11が後ウエスト域12から分離される(第1分離態様)。
図7(b)を参照すると、着用者又は着用補助者が、おむつ10の廃棄時に、前後ウエスト域11,12を把持して互いに離間する方向へ引っ張ることによって、サイドシール域50の内側縁に沿って縦方向Yへ延びる引裂きラインK1に沿って前ウエスト域11の側縁部28(又は後ウエスト域12の側縁部29)が縦に引裂かれて、前ウエスト域11が後ウエスト域12から分離される(第2分離態様)。
また、図7(c)を参照すると、着用者又は着用補助者が、おむつ10の廃棄時に、前後ウエスト域11,12を把持して互いに離間する方向へ引っ張ることによって、シール部51における前後ウエスト域11,12の界面(外層シート18,21の折曲部18B,21Bの接触面)において剥離して、前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29にシール部51の一部が残存した状態で、前ウエスト域11が後ウエスト域12から分離される(第3分離態様)。
通常、前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29を互いに分離するときには、第1〜第3分離態様のいずれか1つの態様のみによって分離されるものではなく、縦方向Yへ断続的に配置されたシール部51ごとに、これらの分離態様の2つないし3つの態様が生じていると考えられる。
おむつの両側縁部が、シート枚数の多い領域とシート枚数の少ない領域とを有する場合には、引張強度が異なることによって、サイドシール域を剥離して前後ウエスト域の両側縁部の接合を解除するときに、シート枚数の変化する境界近傍において剛性差が生じて、横方向Xの外側又は内側へ向かって横裂きが生じるおそれがある。横方向Xの外側へ横裂きが生じた場合には、おむつの一部が分離されるとともに、引裂かれた部分から再び引裂きを開始しなければならないので、上手く把持して引裂操作を行うことができない。一方、横方向Xの内側へ横裂きが生じた場合には、おむつ内部に収容された排泄物が外部に漏れ出るおそれがある。かかる廃棄時の横裂きを抑制するために、シート枚数の相違に合せて、サイドシール域の接合強度をシール部の面積、配置態様、ピッチ等によって調整する従来技術が知られているが、製造するおむつのシート構成に合せてサイドシール域を形成するシール形成工程の製造装置の構成を適宜変更しなければならず、製造上の負担が大きくなっていた。
本発明に係るおむつ10においては、おむつ10の両側縁部の上側域61が下側域62に比べてシートの積層枚数が多く、かつ、サイドシール域50の接合面積や接合態様が一様であっても、サイドシール域50における上側域61のシール強度と下側域62のシール強度とにおいて大きな差異がない。したがって、シートの積層数の異なる領域の境界近傍において横裂きが生じるのを抑制することができ、おむつ10の両側縁部においてサイドシール域50をウエスト開口26側からレッグ開口27へ向かってスムーズに剥離することができる。
具体的には、サイドシール域50における上側域61のシール強度の最大値は、中間域63及び下側域62の平均シール強度の値の6倍未満である。前者が後者の6倍を超える場合には、シール強度の差が大きくなって、おむつの両側縁部において横方向の内側又は外側への横裂きが生じるおそれがある。
本発明において、このように、シール部51の配置態様が一様であっても、上側域61のシール強度と下側域62のシール強度とが大きく相違しない理由としては、i)上側域61の外層シート18,22が、主として第1繊維(ポリエチレン繊維)からなる第1不織布71が構成され、内層シート17,21が主として第2繊維(ポリプロピレン繊維)からなる第2不織布72から構成されていること、ii)第1不織布71の横方向Xにおける引張強度が第2不織布72の横方向Xにおける引張強度よりも低いこと、iii)第1繊維の融点が第2繊維の融点よりも低いこと、が挙げられ、前記i)〜iii)が必要な要件であるといえる。
すなわち、おむつ10の外面を形成する外層シート18,21が比較的に低い横方向Xの引張強度を有することによって、上側域61のシート積層数が中間域63及び下側域62よりも多い場合であっても、横方向Xの引張強度の差が大きくならず、前後ウエスト域11,12の側縁部7,8を縦に引裂くときに、横裂きが生じ難くなる。また、第1繊維の融点が比較的に低いことによって低温シール性に優れるといえるが、製造時のシール工程において第1不織布71の内面側に位置する第2不織布72の第2繊維の融点以上に加熱されることによって、第1繊維が脆くなりシール性が低下する。それによって、外面側に位置する外層シート18,21がシール部51において剥離しやすくなり、上側域61のシール強度が比較的に低くなるといえる。このように、上側域61のシール強度を低減するためには、第1不織布71の第1繊維の融点が、第2不織布72の第2繊維の融点よりも20℃以上低いことが好ましい。
また、上側域61において、第1不織布71の枚数が、第2不織布72の枚数よりも多いことが好ましい。上側域61において、第1不織布71が少なくとも第2不織布72の外側に位置し、かつ、その枚数が第2不織布72よりも多いことによって、上側域61が3層構造以上の複層構造を有する場合であっても、比較的に引張強度が低くなって、シートの引裂き及びシール部51における剥離が容易になるといえる。
第1不織布71の第1繊維は、横方向Xへ延在する連続繊維である。比較的に引張強度の低い第1不織布71が連続繊維から構成されていることによって、繊維どうしの溶着又は接着による接合点(交点)における接合が解除されたとしても、短繊維に比べてシートに含まれる自由端末の数が少ないことから、シート切れを生じ難いといえる。したがって、おむつ10の廃棄時にサイドシール域50を剥離する際に、短繊維を用いる場合に比べて横裂きが生じ難いといえる。
図7(d)を参照すると、シール部51において、第1不織布71の連続繊維からなる第1繊維81の少なくとも一部が切断されている。横方向Xへ連続的に延びる連続繊維からなる第1繊維81が製造時のシール形成工程において切断されることによって、シール部51の外周縁に沿って複数の自由端末81aが形成される。シール部51の外周縁に沿って複数の自由端末81aが形成されることによって、前ウエスト域11を引裂ラインK1に沿って引裂きし易くなるとともに、図7(a)に示すように、シール部51の外周縁に沿って開孔53が形成されて、前ウエスト域11の側縁部28を後ウエスト域12の側縁部29から分離することができる。サイドシール域50による引裂・剥離を容易にするためには、シール部51を横断する第1繊維81のうちの20%以上の繊維が切断されていることが好ましい。
<引張強度及び伸度>
下記の表1は、第1及び第2不織布71,72の引張強度及び伸度の測定結果を示したものである。かかるシートの引張強度及び伸度は、(株)島津製作所のオートグラフ型引張試験機(型式AG−KN)を用いて測定した。
<測定方法>
まず、第1及び第2不織布71,72から長さ寸法(縦方向Y又は横方向X)100mm×幅寸法(横方向X又は縦方向Y)50mmを切り出して試料とする。次に、試料を引張試験機にセットして、チャック間距離100mm、引張速度100mm/minの条件下において伸長する。試料を5%,10%,30%(5mm,10mm,30mm)伸長させた際の引張強度をそれぞれ測定して、「5%伸長時の引張強度」「10%伸長時の引張強度」「30%伸長時の引張強度」とした。また、伸長時に得られる引張強度の最大値を「最大引張強度」とし、その時点での伸度を「最大伸度」とした。縦方向Yと横方向Xとのそれぞれについて、第1及び第2不織布71,72の引張強度及び伸度を測定した。縦方向Yは、不織布製造時の機械方向であるMD方向、横方向Xは機械方向に直交するCD方向を意味する。
表1を参照すると、第1不織布71の横方向X(MD方向)の最大引張強度は13.38N/50mm、縦方向Y(CD方向)の最大引張強度は8.04N/50mmであるのに対して、第2不織布72の横方向Xの最大引張強度は58.89N/50mm、縦方向Yの最大引張強度は15.87N/50mmであった。横方向X及び縦方向Yにおいて、第1不織布71の最大引張強度は、第2不織布72の最大引張強度の約60%以下の大きさであることから、低い引張強度を有するものであって、上側域61において複数積層されていたとしても、全体として引張強度が高くなることはなく、おむつ10の廃棄時に容易にシートを引き裂くことができる。また、第1不織布71の横方向Xの最大引張強度は、第2不織布72の縦方向Yの最大引張強度よりも低くなっている。これによって、廃棄時に第1不織布71を起点として引裂き易くなるといえる。
また、第1不織布71の横方向Xの最大伸度は87.5%、縦方向Yの最大伸度は137.24%、第2不織布72のMD方向の最大伸度は58.89%、縦方向Yの最大伸度は87.78%であった。第1不織布71の最大伸度は、横方向X及び縦方向Yともに、第2不織布72の最大伸度の約1.5倍であることから、比較的に質量の高い上側域61全体が着用時において身体形状及び身体の動きに追従して伸び易くなるといえる。
<平均シール強度>
下記の表2は、各実施例1−4及び比較例1−8に係るおむつの平均シール強度の測定結果である。平均シール強度の測定は、(株)島津製作所のオートグラフ型引張試験機(型式AG−KN)を用いて測定した。実施例及び比較例のおむつの前後ウエスト域の両側縁部は、それぞれ、上側域が、肌対向面側に位置する内層、非肌対向側に位置する外層、内外層間に位置する中間層との3層構造を有し、中間域及び下側域が内外層の2層構造を有する。前後ウエスト域の両側縁部は、同形同大のドット状の複数のシール部が一様に配置されたサイドシール域を介して互いに接合されており、サイドシール域は、おむつの両側縁から横方向Xの内側へ延びる20mm幅の領域内に位置している。また、第1不織布71は、主としてポリエチレン繊維から構成されたポリエチレン(PE)不織布、第2不織布72は、主としてポリプロピレン繊維から構成されたポリプロピレン(PP)不織布である。
実施例1,3及び比較例1,3,5,7に係るおむつにおいては、サイドシール域の各シール部が直径1.4mmの円形状を有し、各シール部が縦方向へ一列に2.6mmの間隔を空けて配置された態様であって、サイドシール域の総面積が57.7mmである。実施例2,4及び比較例2,4,6,8に係るおむつにおいては、サイドシール域の各シール部が直径1.4mmの円形状を有し、各シール部が縦方向へ一列に1.6mmの間隔を空けて配置された態様であって、サイドシール域の総面積は76.64mmである。
<実施例1>
外層:第1不織布71、中間層:第2不織布72、内層:第2不織布72
<実施例2>
外層:第1不織布71、中間層:第2不織布72、内層:第2不織布72
<実施例3>
外層:第1不織布71、中間層:第1不織布71、内層:第2不織布72
<実施例4>
外層:第1不織布71、中間層:第1不織布71、内層:第2不織布72
<比較例1>
外層:第2不織布72、中間層:第2不織布72、内層:第1不織布71
<比較例2>
外層:第2不織布72、中間層:第2不織布72、内層:第1不織布71
<比較例3>
外層:第2不織布72、中間層:第1不織布71、内層:第1不織布71
<比較例4>
外層:第2不織布72、中間層:第1不織布71、内層:第1不織布72
<比較例5>
外層:第2不織布72、中間層:第2不織布72、内層:第2不織布72
<比較例6>
外層:第2不織布72、中間層:第2不織布72、内層:第2不織布72
<比較例7>
外層:第1不織布71、中間層:第1不織布71、内層:第1不織布71
<比較例8>
外層:第1不織布71、中間層:第1不織布71、内層:第1不織布71
シール強度の測定は、以下の方法によって行った。
まず、実施例1−4及び比較例1−8のおむつの両側縁部(縦方向Yの寸法が150mm)において、両側縁から横方向の内側に25mm離間した位置に赤ペンで縦方向へ延びるカットラインを付ける。カットラインに沿って両側縁部を切カットして、サイドシール域全体を含む測定用の試料(25mm×150mm)を得た。次に、試料のうちの前ウエスト域の上端縁部と後ウエスト域の上端縁部とをそれぞれチャック(チャック間距離20mm)に固定して、ピール速度500mm/minの条件下において180°方向にサイドシール域を剥離して、上側域、中間域及び下側域における平均シール強度を測定した。かかる平均シール強度の測定を5回行い、その平均値を各域の平均シール強度(N)D2,D3,D4とした。また、測定されたシール強度のうちの最大値(上側域のシール強度の最大値)を最大シール強度(N)D1とした。
表2を参照すると、実施例1−4において、上側域のシール強度の最大値D1は、下側域の平均シール強度の値D4の6倍未満であった。したがって、上側域のシール強度と下側域のシール強度とにおいて大きな差が生じておらず、上側域から中間域、下側域へ向かってサイドシール域をスムーズに引裂・剥離することができる。また、実施例1,2のD1/D4は、6.0以下であった。比較例1,2は、実施例1,2と同様に、第1不織布が1層、第2不織布が2層の3層構造を有しているのに拘わらず、D1/D4の値がそれぞれ、11.67、17.5となっている。これは、実施例1,2では、第1不織布が外層に位置することで、第2不織布が外層に位置する場合に比べてシール強度が低下していることを意味している。
また、実施例3,4と比較例3,4とを比較すると、ともに第1不織布が2層、第2不織布が1層の3層構造を有しているにも拘わらず、実施例3、4のD1/D4の値が6.0以下であるのに対し、比較例3のD1/D4の値が17.1、比較例4のD1/D4の値が18.48となっている。これは、実施例1,2と同様に、実施例3,4では、引張強度が低く、低い融点を有する第1繊維から主として構成された第1不織布が外層に位置する態様を有し、前後ウエスト域の両側縁部の外面が第1不織布71から形成されていることから、シール強度が低下したことによるもの考えられる。
図8(a)〜(c)及び図9(a),(b)は、それぞれ、本発明に係るおむつ10の他の変形例の一例として示す、第1〜第5変形例にかかる前ウエスト域11の側縁部28の実施態様を説明するための図である。なお、各変形例に係るおむつ10の基本的構成は、本発明に係るおむつ10の基本的構成と同様であって、相違する構成についてのみ以下に説明する。また、各図においては、前ウエスト域の一方の側縁部28についてのみ説明しているが、他方の側縁部28についても同様の構成を有していることが好ましい。さらに、前ウエスト域11の両側縁部28ではなく、後ウエスト域12の両側縁部29がかかる構成を有していてもよいし、前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29がかかる構成を有するものであってもよい。
<第1変形例>
図8(a)を参照すると、本変形例では、ウエスト開口26側からレッグ開口27側へ向かって、繊維不織布又はプラスチックフィルムから形成された中間シート91が配置されている。前ウエスト域11の側縁部28の上側域28Aは、説明の便宜上、外層シート18の主体部18A、内層シート17、中間シート91及び外層シート18の折曲部18Bからなる4層構造を有し、中間域28Cは、外層シート18の主体部18A、内層シート17及び中間シート91となる3層構造を有し、下側域28Bは外層シート18の主体部18Aと内層シート17との2層構造を有する。
本変形例によれば、各域28A−28Cのシートの積層数及び引張強度の相関関係が上側域28A>中間域28C>下側域28Bとなっている。したがって、通常であれば、引張強度が変化する上側域28Aと中間域28Cとの境界近傍及び中間域28Cと下側域28Bとの境界近傍において横裂きが生じやすくなるが、本実施形態においては、最も積層数の多い上側域28Aの外側に第1不織布71が位置し、かつ、上側域28Aにおいて第1不織布71の枚数が第2不織布72のそれよりも多いことから比較的に引張強度及びシール強度が低くなる。したがって、最も積層数の多い上側域28Aの最大シール強度と最も積層数の少ない下側域28Bの平均シール強度との差が小さくなって、ウエスト開口26側からレッグ開口27側へスムーズにシートの引き裂き及びシールの剥離を行うことができ、横裂きを効果的に抑制することができる。
<第2変形例>
図8(b)を参照すると、本変形例によれば、外層シート18の主体部18Aと折曲部18Bとが上側域28Aにのみ位置している。上側域28Aは、外層シート18の主体部18A、第2不織布72からなる中間シート91、内層シート17及び折曲部18Bの4層構造を有し、中間域28C及び下側域28Bは、中間シート91及び内層シート17のみから形成されている。本変形例においては、上側域28Aが中間域28C及び下側域28Bよりも2層多くなっているが、かかる場合であっても、上側域28Aの最大シール強度と下側域28Bの平均シール強度との差が6倍未満であって比較的に大きくないことから、上側域28Aと中間域28C、中間域28Cと下側域28Bのそれぞれの境界近傍において横裂きを生じることなく、スムーズに前後ウエスト域11,12の側縁部28,29を分離することができる。
<第3変形例>
図8(c)を参照すると、本変形例によれば、外層シート18Aの折曲部18Bと中間シート91とが上側域28Aにのみ配置されていることに加えて、下側域28Bには外層シート18Aの外面に第1不織布71から形成された最外層シート92が配置されている。上側域28Aは、第1不織布71からなる外層シート18の主体部18Aと折曲部18B、それらに介在して位置する、第2不織布72から形成された中間シート91と内層シート17との4層構造を有し、中間域28Cは、内層シート17と外層シート18の主体部18Aとの2層構造、下側域28Bは、内層シート17、外層シート18の主体部18A及び最外層シート92の3層構造をそれぞれ有する。
本変形例においては、シートの積層数及び引張強度の相関関係が、上側域28A>下側域28B>中間域28Cとなっているが、上側域28A及び中間域28Cとが複数枚の第1不織布71を含むことによって、縦方向Yにおいてそれらの間に位置する中間域28Cとの間に大きな引張強度及びシール強度の相違が生じることはない。したがって、おむつ10の廃棄時に、上側域28Aと中間域28Cとの境界近傍及び中間域28Cと下側域28Bとの境界近傍において横裂きが生じるのを抑制することができ、スムーズに前後ウエスト域11,12の両側縁部28,29を互いに分離することができる。
<第4変形例>
図9(a)を参照すると、本変形例に係るシール部94が、比較的に小さなドット状であって、縦方向Y及び横方向Xへ互いに重ならないように間隔を空けて配置されている。シール部94の直径は0.8〜1.2mm、ピッチR2,R3は、1.4〜1.8mmである。このように、シール部94が比較的に小さくても、いわゆる千鳥状に配置されることによって、サイドシール域50全体としては所要のシール強度を発揮するとともに、各シール部94の離間部分の横方向Xの内側又は外側には他のシール部94が位置しているので、離間部分における横裂きを効果的に抑制することができる。
<第5変形例>
図9(b)を参照すると、本変形例に係るシール部95は、矩形外枠状であって、その内部に楕円状の非シール部分96を有する。シール部95がかかる形状を有することによって、接合面積を減少させてシール強度が比較的に低くなるように調整することができるとともに、シール部95間の離間部分が比較的に小さくなって、横裂きを防止することができる。
シール部95の各寸法についていえば、縦方向Yの寸法L2が3.0〜5.0mm、横方向Xの寸法W1が1.5〜3.0mm、非シール部分96の横方向Xの寸法W2が0.5〜1.5mm、縦方向Yの寸法L3が2.0〜3.0mm、ピッチR4が0.5〜1.5mmである。
本明細書、図面及び特許請求の範囲の記載から当業者をして理解できるようなすべての特徴構成は、特定の他の特徴に関連してのみ組み合わされて説明されていたとしても、独立して、または、他の1つまたは複数の特徴構成と任意に組み合わせることができる。
10 パンツ型着用物品(使い捨てのパンツ型おむつ)
11 前ウエスト域(第1又は第2ウエスト域)
12 後ウエスト域(第1又は第2ウエスト域)
13 クロッチ域
17 内層シート(内層)
18 外層シート(外層)
18A 外層シートの主体部
18B 外層シートの折曲部
21 内層シート(内層)
22 外層シート(外層)
22A 外層シートの主体部
22B 外層シートの折曲部
28 前ウエスト域の側縁部
28A 上側域(第1域)
28B 下側域(第2域)
28C 中間域(第2域)
29 後ウエスト域の側縁部
29A 上側域(第1域)
29B 下側域(第2域)
29C 中間域(第2域)
50 サイドシール域
51 シール部
71 第1不織布
72 第2不織布
91 中間シート(中間層)
81 第1繊維
X 横方向
Y 縦方向

Claims (6)

  1. 縦方向及び横方向を有し、第1ウエスト域と、第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域の両側縁部を互い重ね合せて、前記縦方向へ不連続に延びる複数のシール部を有するサイドシール域を介して接合することによって画成されたウエスト開口と一対のレッグ開口とを含むパンツ型着用物品において、
    前記第1域と前記第2域とにおいて前記サイドシール域の面積が所定の範囲内であって、
    前記第1及び第2ウエスト域のうちの少なくとも前記第1ウエスト域の一方の側縁部は、前記ウエスト開口側に位置する第1域と、前記レッグ開口側に位置する第2域とを有し、
    前記第1域を形成するシートの積層枚数が前記第2域を形成するシートの積層枚数よりも多く、
    前記第1域は、外面側に位置する、主として第1繊維から構成された第1不織布と、内面側に位置する、主として第2繊維から構成された第2不織布とを含み、
    前記第1不織布の前記横方向における引張強度が前記第2不織布の前記横方向における引張強度よりも低く、かつ、前記第1繊維の融点が前記第2繊維の融点よりも低いことを特徴とする前記着用物品。
  2. 前記第2域は、前記第1不織布と前記第2不織布とを含む請求項1に記載の着用物品。
  3. 前記第1繊維が、前記横方向へ延在する、熱可塑性樹脂の連続繊維であって、前記第1不織布がスパンメルト不織布である請求項1又は2に記載の着用物品。
  4. 前記第1繊維の少なくとも一部は、前記シール部の外周縁近傍において切断されている請求項3に記載の着用物品。
  5. 前記第1繊維は主としてポリエチレン繊維であって、前記第2繊維は主としてポリオレフィン繊維である請求項1〜4のいずれかに記載の着用物品。
  6. 前記第1不織布の横方向における引張強度は、前記第2不織布の縦方向における引張強度よりも小さい請求項1〜5のいずれかに記載の着用物品。
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