JP2020000562A - 電気掃除機の吸込口体及びこの吸込口体を備えた電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気掃除機の吸込口体の長手方向両端部での吸引力の低下を抑制しながら、塵埃がスムーズに電気掃除機に吸引される電気掃除機の吸込口体を提供すること。【解決手段】上ケースと下ケースとで構成されるケース体と、ケース体の被清掃面と対向する面に設けられた開口と、開口から視認可能で、ケース体内に回転可能に収容される回転ブラシと、電気掃除機の接続部、あるいは電気掃除機の接続部と接続される延長管と接続可能に設けられた、通風路を有する接続管部と、を備え、ケース体には、回転ブラシが収容される円弧形状の回転ブラシ室が設けられ、回転ブラシ室の円弧形状は、ケース体の前端から内部側へ向かって形成され、接続管部の通風路との通風部を確保しつつ、回転ブラシ室の円弧形状の内部側の端部に仕切り壁を設けたものである。【選択図】図8
Description
本発明は電気掃除機の吸込口体と電気掃除機に関する。
電気掃除機には、本体内部に塵挨を含んだ空気を吸引するための吸引風を生じさせる電動送風機が設けられ、この電動送風機により生み出された吸引風によって本体内部に塵挨を含んだ空気を吸引するための吸込口体が接続されており、被清掃面の塵埃を掻き上げるための回転ブラシを有する吸込口体が知られている。(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
一般的に電機掃除機と接続される吸引風の吸引部は、吸込口体の長手方向の中央部に設けられている。そのため、吸込口体の長手方向の中央部に比べ両端部に向かっていくほど吸引風の風速が小さくなり吸引力は弱くなる。
特許文献1に記載の電気掃除機の吸込口体は、回転ブラシが収容される空間と吸引部とが、吸込口体の長手方向のおいて同様に形成されているので、やはり吸込口体の長手方向の中央部に比べ両端部に向かっていくほど吸引風の風速が小さくなり吸引力は弱くなる。
特許文献2に記載の電気掃除機の吸込口体は、吸引力が弱くなることを抑制するため、回転ブラシが収容される空間が囲うように形成されているが、回転ブラシが掻き上げた塵埃が吸引部との間にある空間の壁に撃ち付けられ、回転ブラシが収容される空間側に戻ることが頻繁に起こり、塵埃がスムーズに電気掃除機に吸引されていかず塵埃の吸引に時間が掛かる。
本発明は、かかる課題を解決するために、電気掃除機の吸込口体の長手方向両端部での吸引力の低下を抑制しながら、塵埃がスムーズに電気掃除機に吸引される電気掃除機の吸込口体を提供することを目的とする。
課題を解決する本発明に係る電気掃除機の吸込口体は、上ケースと下ケースとで構成されるケース体と、ケース体の被清掃面と対向する面に設けられた開口と、開口から視認可能で、ケース体内に回転可能に収容される回転ブラシと、電気掃除機の接続部、あるいは電気掃除機の接続部と接続される延長管と接続可能に設けられた、通風路を有する接続管部と、を備え、ケース体には、回転ブラシが収容される円弧形状の回転ブラシ室が設けられ、回転ブラシ室の円弧形状は、ケース体の前端から内部側へ向かって形成され、接続管部の通風路との通風部を確保しつつ、回転ブラシ室の円弧形状の内部側の端部に仕切り壁を設けたものである。
本発明によれば、接続管部の通風路との通風部を確保したので塵埃がスムーズに吸引され、回転ブラシ室の円弧形状の内部側の端部に仕切り壁を設けたので回転ブラシが収容される空間を囲むように小さくでき、吸引力の低下を抑制することができる。
実施の形態1
(電気掃除機の構成)
図1は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を備える電気掃除機の概略構成を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を備える電気掃除機本体の側面図、図3は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を備える電気掃除機本体の中心を前後方向で切断し側面から見た断面図である。
(電気掃除機の構成)
図1は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を備える電気掃除機の概略構成を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を備える電気掃除機本体の側面図、図3は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を備える電気掃除機本体の中心を前後方向で切断し側面から見た断面図である。
以下、図1から図3により本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を備える電気掃除機の構成について説明する。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略することがある。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略することがある。
図1に示すように、本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体1は、後段で詳しく説明する吸込口体1に回動可能に取付けられた、通風路を有する接続管部1aにより延長管2の一端と接続されている。
延長管2の他端は操作部4及び手元ハンドル部3aを備える管体3の一端と接続され、管体3の他端には可撓性軟質管5bと接続部5aから成るホース体5が接続されている。ホース体5の接続部5aが電機掃除機本体6の挿入口7に接続され、掃除機100が構成される。
延長管2は外郭を射出成形で形成された硬質の樹脂で構成した部品であり、図示しない伸縮構造を有し、一端が吸込口体1と接続され、他端が管体3の一端と接続されて吸引風の風路の一部を構成している。
管体3に備えられた手元ハンドル部3aも、管体3と射出成形で一体に形成された硬質の樹脂で構成されているが、使用者が握りやすくなるように、使用者が握る箇所の一部に軟質の樹脂部品を使用してもよい。
管体3には図3に示す、電機掃除機本体6に内包された電動送風機15を起動させたり、駆動を停止させたりする入り切りスイッチ、電動送風機23の駆動力を強くしたり弱くしたりする出力可変スイッチ、後述する吸込口体1に収容された回転ブラシを駆動させるための回転ブラシ駆動スイッチを備えた操作部4が設けられている。
管体3も吸引風の風路の一部を構成しており、延長管2が接続されている側の他端がホース体5の可撓性軟質管5bと接続される。可撓性軟質管5bは、中空で蛇腹のような可撓性を有する軟質樹脂部品で構成されている。
電機掃除機本体6の外郭は射出成形で形成された樹脂部品で構成されている。電機掃除機本体6には、電機掃除機本体6を持ち運ぶときに使用されるハンドル9が設けられている。ハンドル9も射出成形で形成された樹脂部品で形成されている。
また、電機掃除機本体6の前側には、図1〜図3に示すように集塵ユニット(集塵部)8を収容する集塵ユニット収容部6aが設けられている。集塵ユニット収容部6aには挿入口7が設けられ、一端が管体3と接続されているホース体5の他端に設けられた接続部5aを挿入口7に挿入することで、ホース体5が電機掃除機本体6に接続される。
図2に示すように、使用者が清掃するときに電機掃除機本体6を被清掃面上で取り回しやすくするため、電機掃除機本体6の下面には進行方向を変えることができるキャスタータイプの前輪10を、電機掃除機本体6の後方には口径の大きい後輪11を備えている。
図3に示すように、電機掃除機本体6内の後方寄りに電動送風機15が設けられている。電動送風機15は、駆動させることにより、後述する吸込口体1から空気と一緒に塵埃を吸引する吸引風を発生させる。
また、電機掃除機本体6内の後方寄りで、電動送風機15の側方には図示しない制御基板が設けられていて、実装された図示しないマイコンに包含される制御手段は、操作部4に設けられた入り切りスイッチの操作により、電動送風機15を起動させたり、電動送風機15の駆動を停止させたりして、電動送風機15の動作を制御できる。
電動送風機15を挟み、制御基板の反対側に電源コードを巻き取り保持する図示しないコードリールが設けられている。電源コードは、図2に示す電源プラグ12を持って引き出すことにより本体外へ引き出される。本体外へ引き出された電源コードは、図2に示す電源コード巻き取りボタン13を操作することにより巻き取られ電機掃除機本体6内に保持される。
(空気の流れ)
次に、図3を使い空気の流れ、動作を説明する。なお、空気の流れはホース体5、延長管2、吸込口体1が電機掃除機本体6に接続された状態についての説明であるが、便宜上、ホース体5は図3から省略している。
次に、図3を使い空気の流れ、動作を説明する。なお、空気の流れはホース体5、延長管2、吸込口体1が電機掃除機本体6に接続された状態についての説明であるが、便宜上、ホース体5は図3から省略している。
まず、管体3に設けられた操作部4の入り切りスイッチを操作すると、電動送風機15が駆動する。
それにより、後述する吸引口体1の開口21から塵埃を含んだ空気を吸引すると、延長管2、管体3、ホース体5を経由して電機掃除機本体6内の集塵ユニット8内に吸引される。
集塵ユニット(集塵部)8内に吸引された塵埃を含んだ空気は、旋回部61で塵埃を遠心分離しながら上方から下方へ旋回して下りていく。その過程で塵埃排出口a62から比較的大きい塵埃を集塵室8a内に排出し、さらに旋回部61の逆円錐状となっている下端に向けて旋回して、小さめの細かい塵埃を塵埃排出口b63から集塵室8a内に排出する。
塵埃が分離された空気は旋回部61内を上昇し、排気筒64に設けられた複数の小孔を通過し集塵ユニット排出口65から本体吸込み口66に吸引され、電機掃除機本体6側に吸引される。
電機掃除機本体6内に吸引された空気は、集塵ユニット8で分離しきれなかった微細な塵埃を含んでいる可能性があるので、微細な塵埃で電動送風機15が不具合を起こさないよう、電動送風機15に吸引される前に吸気側フィルター67を通過させ微細な塵埃を捕集する。吸気側フィルター67はHEPAフィルターという、塵埃捕集効率の高いフィルターで構成されている。
吸気側フィルター67を通過し電動送風機15に吸引された後、電動送風機15から排出された空気は、電機掃除機本体6外へ排出される前に、さらに排気側フィルター68を通過する。
排気側フィルター68はULPAフィルターという、HEPAフィルターよりも塵埃捕集効率が高いフィルターで構成されている。これは電機掃除機本体6外へ排出される空気をよりきれいにするためのものである。
排気側フィルター68を通過した空気は、電機掃除機本体6の底面付近等を通過して本体排気口69を通過、さらに本体排気口69を覆うように設けられたカバー部材(排気口カバー)70を通過して電機掃除機本体6外へ排出される。
なお、本発明の実施の形態1の吸込口体1が接続される電気掃除機は、吸い込んだ塵埃を含む空気から遠心分離で塵埃を分離するサイクロン式の構成で説明したがサイクロン式に限定されるものではなく、集塵袋である紙パックにより空気と塵埃を分離する紙パック方式の電気掃除機でもよい。
また、本発明の実施の形態1の吸込口体1が接続される電気掃除機は、ホース体を備え、電源コードを接続して商用電源で電動送風機を駆動するキャニスタータイプの構成で説明したがキャニスタータイプに限定されるものではなく、二次電池により電動送風機を駆動するコードレスのハンディやスティックというタイプの電気掃除機でもよい。
(吸込口体の構成)
次に、図4から図11により、本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体の構成について詳しく説明する。
次に、図4から図11により、本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体の構成について詳しく説明する。
図4は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を上方から見た平面図、図5は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体を下方(被清掃面側)から見た平面図、図6は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体から回転ブラシを取り外した状態で下方(被清掃面側)から見た平面図、図7は図4に示す切断線A−Aで切断し側面方向から見た本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体の断面図、図8は図4に示す切断線B−Bで切断し側面方向から見た本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体の断面図、図9は図6に示す切断線C−Cで切断し前側方向から見た本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体の断面図、図10は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体から取り外した傾斜部の単体図、図11は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の吸込口体の傾斜部を構成する部品の組付状態を示す要部断面図である。
吸込口体1は、電動送風機15の駆動により発生する吸引空気により、被清掃面(床面)にある塵埃を空気と一緒に吸引するものである。吸込口体1は、射出成形で形成された硬質の樹脂成形部品である上ケース1aと、同様に射出成形で形成された硬質の樹脂成形部品である下ケース1bと、接続管部31で構成される。
上ケース1aと下ケース1bは前後方向が短く左右方向が長くなっており、左右の中心部に接続管部31が回動及び前後方向の可動が可能な状態で取付けられ、アルファベットのT字状になっている。接続管部31は、図7に示すように摺動嵌合部31cを上ケース1aと下ケース1bで上下から挟み込みようにして取付けられる。
接続管部31は、接続部31dを有しており、延長管2の一端に接続部31dを挿入して延長管2と接続される。
吸込口体1の前側には緩衝部材16が取付けられている。緩衝部材16は軟質の樹脂素材で形成されており、清掃時に吸込口体1が壁や家具等に当たっても、それらが傷付かないようにするためのものである。
吸込口体1は図5に示すように、被清掃面側に開口21を有する。開口21は被清掃面(床面)にある塵埃を空気と一緒に吸引するための開口である。開口21内には被清掃面(床面)から塵埃を掻き上げるための回転ブラシ17が収容されている。
回転ブラシ17は、吸込口体1に収容された図示しない電動機で駆動される。回転ブラシ17は、図示しないギア、プーリー、ベルト等により電動機から動力が伝達され回転する。
また、吸込口体1は図5に示すように、被清掃面側の後ろ側に車輪18が取付けられている。車輪18は、吸込口体1が被清掃面上をスムーズにするためのものである。
さらに、吸込口体1は図5に示すように、被清掃面側に拭き部材19、20a、20b、20c、20dが設けられている。拭き部材19、20a、20b、20c、20dは例えば起毛布で、吸引しきれなかった細かい塵埃を拭き取るためのものである。
それから、吸込口体1は図5に示すように、被清掃面側に後述する傾斜部22を構成する傾斜部下面部材23が、吸込口体1の被清掃面側の一部を構成するように取付けられている。傾斜部下面部材23は下ケース1bの平面部とほぼ同一の平面となるように取付けられている。傾斜部下面部材23は開口21の一辺である開口後端辺23aを形成している。
傾斜部22は、図7、図10に示すように傾斜部下面部材23と傾斜部上面部材24の2部品で構成される。傾斜部下面部材23と傾斜部上面部材24は、どちらも射出成形で形成された硬質の樹脂成形部品である。
図7に示すように、傾斜部22は、傾斜部下面部材23に設けられた凸部23bと、傾斜部上面部材24に設けられた溝部24dを嵌め合わせ、傾斜部上面部材24の下ケース嵌合部24cを下ケースの一部と嵌め合わせた状態で、図示しない例えばネジのような締結部材で取付けられる。
傾斜部下面部材23に設けられた凸部23bと、傾斜部上面部材24に設けられた溝部24dを嵌め合わせるようにすることで、合わせ目から空気が抜け難くなるようにしている。
図7に示すように、吸込口体1内には回転ブラシ17を収容する回転ブラシ室41が設けられている。回転ブラシ室は、下ケース1bの一部である回転ブラシ室壁面部材(円弧形状)41aを備える。
回転ブラシ室壁面部材(円弧形状)41aから接続管部31方向へ連なる連通空間天面51aと、第1傾斜面24a及び第2傾斜面24bで連通空間51を形成している。連通空間51は、開口21及び回転ブラシ室41と、接続管部31の吸引口31bを通る通風路31aとを通風可能に連通する空間である。
図7に示すように、傾斜部22の第1傾斜面24a及び第2傾斜面24bは、開口21の開口後端辺23aから、接続管部31の吸引口31b側へ向かって上昇するように傾斜している。このように傾斜させることで、吸引した塵埃を含む吸引風がスムーズに開口21から接続管部31の吸引口31bへ導くことができる。
また、連通空間天面51aも傾斜部22の第1傾斜面24a及び第2傾斜面24bと同じ方向に傾斜するように形成されている。傾斜部22の第1傾斜面24a及び第2傾斜面24bと連通空間天面51aが同じ方向に傾斜していることで、吸引風に乱流が発生し難くなるので吸引性能が向上し、乱流による気流音の抑制もできる。
傾斜部22の第1傾斜面24aと第2傾斜面24bの異なる2つの傾斜面を備える。図7に示すように第1傾斜面24aは第2傾斜面24bよりも傾斜が緩やかになっている。第1傾斜面24aは図9、図10に示すように吸込口体1の中央部に設けられている。吸込口体1の中央部には接続管部31が取付けられている。
接続管部31は前後方向の可動が可能であると前述したが、図7に示す接続管部31は前方に最大限に可動させた状態である。図7に示すように接続管部31を前方に最大限に可動させた状態のとき、第1傾斜面24aは、接続管部31の吸引口31bの最下端よりも下にくるようになっている。
接続管部31を前方に最大限に可動させた状態のとき、傾斜が第2傾斜面24bと同じ傾斜であった場合、接続管部31の吸引口31bを一部覆うようになってしまう。つまり、風路を一部覆うようになってしまうので吸引性能が低下してしまう。また、風路が一部覆われた状態で吸引すると風切音が発生してしまう。
よって、接続管部31を前方に最大限に可動させた状態であっても吸引性能を低下させないように、また、風切音が発生しないようにするため、傾斜部22が接続管部31の吸引口31bの一部を覆うことが無いように第1傾斜面24aと第2傾斜面24bで傾斜の角度を異ならせ、第1傾斜面24aを第2傾斜面24bよりも緩やかにしている。
傾斜部22は前後方向だけではなく、左右の長手方向にも傾斜が設けられている。図10に示すように、傾斜部22の中央部寄りの高さH2は、端部寄りの高さH1よりも高い。つまり、H2>H1のように端部寄りから中央部寄りに高くなるように傾斜している。
言い換えると、吸込口体1の端部寄りから接続管部31の一端側にある吸引口31bに向かって傾斜している。このように傾斜させることで、吸込口体1の端部寄りで吸引された塵埃を含む吸引風が、スムーズに接続管部31の吸引口31bに吸引できるようになる。
図8は図4に示す切断線B−Bで切断した切断図である。つまり、中央部から端部側にずれた位置の切断図ということである。端部側にずれた位置では、回転ブラシ室壁面部材(円弧形状)41aの円弧の延長上に仕切り壁41bが設けられている。仕切り壁41bは図9に示すように、中央部の一定の幅Wを除き両側に形成されている。
吸引口31bを有する接続管部31は吸込口体1の中央部に取付けられている。吸引風は接続管部31の吸引口31bがある中央部が一番強く風速が速いが、吸込口体1は左右に長い形状であるため、左右の端部に近くなるほど、風速が遅くなり吸引力が弱くなってしまう。
そこで、吸引風の風速低下を抑制するため、中央部から両側へ延びる回転ブラシ室41の回転ブラシ室壁面部材(円弧形状)41aの円弧の延長上に仕切り壁41bを設けることで、回転ブラシ室41の空間を狭くするようにしている。吸引風の通過する空間が狭くなることで風速の低下を抑制でき、吸引力の低下が抑制できる。
但し、仕切り壁41bを長くしすぎると、回転ブラシ17が掻き上げた塵埃が仕切り壁41bに衝突し、回転ブラシ17側に跳ね返されたりすることでスムーズに接続管部31の吸引口31bに吸引されない虞があり、図8に示すように仕切り壁41の下端41cが回転ブラシ17の回動軸Fを通る、被清掃面を水平としたときに被清掃面と平行な直線Gまでとなるように仕切り壁41は形成されている。
被清掃面と平行な直線Gまでとなるように仕切り壁41を形成することで、回転ブラシ17が掻き上げた塵埃が仕切り壁41bに衝突する塵埃の量を減らし、回転ブラシ17側に跳ね返される塵埃の量を減らすことができ、塵埃がスムーズに接続管部31の吸引口31bに吸引されるようになる。
仕切り壁41bを挟んで回転ブラシ室41と反対側には塵埃一次滞留部42が設けられている。この塵埃一次滞留部42には、回転ブラシ17が掻き上げた塵埃が傾斜部22と仕切り壁41の下端41cとの間を通り、接続管部31の吸引口31bに吸引されるまで一時的に滞留する空間であるが、塵埃一次滞留部42に滞留する塵埃は仕切り壁41により回転ブラシ17側に戻り難く、接続管部31の吸引口31bに吸引されやすくなっている。
この仕切り壁41は、左右に長い形状の吸込口体1において、左右の端部寄りの風速が遅くなり吸引力が低下することを抑制するために設けているものであるので、吸引力が最も強い中央部、つまり接続管部31の吸引口31bが取付けられている箇所では、仕切り壁41を設けていない、あるいは他の場所よりも低くしている範囲がある。
風速が速い箇所の近辺では、仕切り壁41が塵埃を含んだ空気の吸引の妨げになることがあるので、図9に示すようにWの範囲で仕切り壁41を設けていない、あるいは他の場所よりも低く構成されている。
この範囲Wの寸法は、図7に示す接続管部31の通風路31aの内径φDと同じかそれ以上、つまりW≧φDに設定されている。このようにすることで、仕切り壁41を設けていない、あるいは他の場所よりも低く構成された範囲が接続管部31の通風路31aよりも狭くならず、空気の吸引を妨げることがない。
仕切り壁41の回転ブラシ室41側は回転ブラシ室壁面部材(円弧形状)41aの内面に沿って図8に示す垂線Eに重なるように構成されており、開口21の開口後端辺23aも同様に垂線Eに重なるように構成されている。
つまり、仕切り壁41の回転ブラシ室41側と開口後端辺23aは、被清掃面側から垂直方向でみたときに同一直線上に配置されている。このように配置することで、吸引風の流れを乱れにくく、言い換えると乱流を起こし難くすることができる。なお、全くの同一線上でなくとも、垂線Eを境に前後5mm程度のずれの範囲であれば、ほぼ同様に乱流を起こし難い構成にできる。
以上のように、傾斜部22の第1傾斜面24a及び第2傾斜面24bは、開口21の開口後端辺23aから、接続管部31の吸引口31b側へ向かって上昇するように傾斜させるようにしたので、吸引した塵埃を含む吸引風がスムーズに開口21から接続管部31の吸引口31bへ導くことができる。
また、連通空間天面51aが傾斜部22の第1傾斜面24a及び第2傾斜面24bと同じ方向に傾斜するようにしたので、吸引風に乱流が発生し難くなるので吸引性能が向上し、乱流による気流音の抑制もできる。
さらに、傾斜部22が接続管部31の吸引口31bの一部を覆うことが無いように第1傾斜面24aと第2傾斜面24bで傾斜の角度を異ならせ、第1傾斜面24aを第2傾斜面24bよりも緩やかにしたので、接続管部31を前方に最大限に可動させた状態であっても吸引性能を低下させないように、また、風切音が発生しないようにできる。
それから、傾斜部22を吸込口体1の端部寄りから接続管部31の一端側にある吸引口31bに向かって傾斜させるようにしたので、吸込口体1の端部寄りで吸引された塵埃を含む吸引風が、スムーズに接続管部31の吸引口31bに吸引できる。
また、左右に長い吸込口体1の左右の端部に近い箇所の吸引風の風速低下を抑制するため、中央部から両側へ延びる回転ブラシ室41の回転ブラシ室壁面部材(円弧形状)41aの円弧の延長上に仕切り壁41bを設け、回転ブラシ室41の空間を狭くするようにしたので風速の低下を抑制でき、吸引力の低下が抑制できる。
さらに、吸引力が最も強い中央部の接続管部31の吸引口31bが取付けられている箇所では、仕切り壁41を設けていない、あるいは他の場所よりも低くしている範囲Wが設定され、その範囲Wは接続管部31の通風路31aの内径φDと同じかそれ以上に設定されているので、接続管部31の通風路31aよりも狭くならず、空気の吸引を妨げることがない。
1 吸込口体、1a 上ケース、1b 下ケース、2 延長管、3 管体、3a 手元ハンドル部、4 操作部、5 ホース体、5a 接続部、5b 可撓性軟質管、6 電気掃除機本体、6a 集塵ユニット収容部、7 挿入口、8 集塵ユニット(集塵部)、8a 集塵室、8b 塵埃分離部、9 ハンドル、10 前輪、11 後輪、12 電源プラグ、13 電源コード巻き取りボタン、15 電動送風機、16 緩衝部材、17 回転ブラシ、18 車輪、19 拭き部材、20a 拭き部材、20b 拭き部材、20c 拭き部材、20d 拭き部材、21 開口、22 傾斜部、23 傾斜部下面部材、23a 開口後端辺、23b 凸部、24 傾斜部上面部材、24a 第1傾斜面、24b 第2傾斜面、24c 下ケース嵌合部、24d 溝部、31 接続管部、31a 通風路、31b 吸引口、31c 摺動嵌合部、31d 接続部、41 回転ブラシ室、41a 回転ブラシ室壁面部材(円弧形状)、41b 仕切り壁、41c 仕切り壁下端、42 塵埃一次滞留部、51 連通空間、51a 連通空間天面、61 旋回部、62 塵埃排出口a、63 塵埃排出口b、64 排気筒、65 集塵ユニット排出口、66 本体吸込み口、67 吸気側フィルター、68 排気側フィルター、69 本体排気口、70 カバー部材(排気口カバー)、100 電気掃除機。
Claims (11)
- 上ケースと下ケースとで構成されるケース体と、
前記ケース体の被清掃面と対向する面に設けられた開口と、
前記開口から視認可能で、前記ケース体内に回転可能に収容される回転ブラシと、
電気掃除機の接続部、あるいは前記電気掃除機の接続部と接続される延長管と接続可能に設けられた、通風路を有する接続管部と、を備え、
前記ケース体には、前記回転ブラシが収容される円弧形状の回転ブラシ室が設けられ、前記回転ブラシ室の円弧形状は、前記ケース体の前端から内部側へ向かって形成され、前記接続管部の通風路との通風部を確保しつつ、前記回転ブラシ室の円弧形状の内部側の端部に仕切り壁を設けた電気掃除機の吸込口体。 - 前記接続管部は、前記ケース体の長手方向の中央部に可動可能に取付けられ、
前記接続管部の一端側は前記ケース体内に収容されるように構成され、他端側は前記ケース体外で電気掃除機の接続部、あるいは前記電気掃除機の接続部と接続される延長管と接続可能に構成されており、
前記接続管部の前記一端側には、前記開口及び前記ブラシ室と通気可能な連通空間を介して連通する吸引口を有し、前記開口の後端辺から前記接続管部の前記一端側に向かって傾斜する傾斜部が設けられた請求項1に記載の電気掃除機の吸込口体。 - 前記ブラシ室と前記接続管部の前記吸引口とを連通する前記連通空間の天面は、前記傾斜部と同じ方向に傾斜している請求項2に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 前記仕切り壁は、前記接続管部が取付けられた前記ケース体の長手方向の中央部において、一定の幅で設けられていない、あるいは高さが低く形成されている範囲がある請求項1から請求項3何れか1項に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 前記仕切り壁が設けられていない、あるいは高さが低く形成されている前記一定の幅は、前記接続管部の前記通風路の内径以上である請求項4に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 前記仕切り壁の前記回転ブラシ室側の端部と、前記開口の前記後端辺は、被清掃面側から垂直方向で見たときに同一直線上を含む決められた範囲にある請求項2から請求項5何れか1項に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 前記傾斜部は、前記ケース体の長手方向の中央部で前記仕切り壁が設けられていない、あるいは高さが低く形成されている箇所と、前記仕切り壁がある、あるいは高さが低く形成されていない箇所とで傾斜の角度が異なる請求項2から請求項6何れか1項に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 前記傾斜部は、前記開口の後端辺から前記接続管部の前記一端側に向かって傾斜するとともに、前記傾斜部の左右方向の端部から前記接続管部の前記一端側に向かって傾斜している請求項2から請求項7何れか1項に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 前記仕切り壁は、前記回転ブラシ室の円弧形状が円の半周を超えないように形成されている請求項1から請求項8何れか1項に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 前記仕切り壁の下端が、前記回転ブラシの回転軸中心を通る被清掃面と平行な直線を超えないように形成されている請求項9に記載の電気掃除機の吸込口体。
- 塵埃を吸い込むための吸引風を発生させる電動送風機と、
前記塵埃を収容するための集塵部を設けた掃除機本体と、
取り回しのための把持部と、
前記電動送風機の切入及び強弱を操作する操作部と、
請求項1から請求項10何れか1項に記載の電気掃除機の吸込口体と、
を備えたことを特徴とする電気掃除機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018123781A JP2020000562A (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 電気掃除機の吸込口体及びこの吸込口体を備えた電気掃除機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018123781A JP2020000562A (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 電気掃除機の吸込口体及びこの吸込口体を備えた電気掃除機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020000562A true JP2020000562A (ja) | 2020-01-09 |
Family
ID=69097665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018123781A Pending JP2020000562A (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 電気掃除機の吸込口体及びこの吸込口体を備えた電気掃除機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020000562A (ja) |
-
2018
- 2018-06-29 JP JP2018123781A patent/JP2020000562A/ja active Pending
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