JP2019537628A - 併用療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、概して、大麻植物抽出物およびコパキソンを含む方法において利用される方法および配合物に関する。【選択図】

Description

本開示は、自己免疫疾患を治療するための併用療法、特に、多発性硬化症を治療するための併用療法に関する。
カンナビノイドはカンナビノイド受容体に作用する化合物である。このグループには、100を超える様々な化合物、合成化合物、および植物中に天然に存在する化合物(植物性カンナビノイド)が含まれる。カンナビノイドの治療効果は、様々な症状について以前より述べられている。医学的な大麻の研究には、主にカンナビスサティバとカンナビスインディカ植物からの、一部は抽出の形態の、多くの異なる種類のカンナビノイドが記載されている。大麻抽出物の数多くの例の中で、特定の大麻抽出物が、米国特許出願第2014/0259228号(特許文献1)および第2016/0073566号(特許文献2)に記載されている。
コパキソン(Teva Pharmaceuticals)としても知られているグラチラマー酢酸塩(GA)は、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)の患者、および多発性硬化症(MS)の最初の臨床症状を経験した患者に対して、再発の頻度を減らすために用いられている。
カンナビジオール(CBD)およびGAを含む組成物およびそれらの使用は、国際公開第2008/120207号に記載されている(特許文献3)。
米国特許公開第2014/259228号 米国特許公開第2016/073566号 国際公開第2008/120207号
Gallily R et al.,Overcoming the Bell Shaped Dose−Response of Cannobidiol by using Cannabis Extract enriched in Cannabidiol,Pharmacology & Pharmacy 2015;6,75−85
本開示は、概して、グラチラマー酢酸塩(GA)および少なくとも1の大麻植物抽出物を含む併用療法が多発性硬化症(MS)の治療に有効であり、また、GAの投与に伴う副作用(または有害事象)、特にGAの皮下(s.c.)注射に付随する副作用の軽減にも有効であるという所見に基づくものである。
注入用のグラチラマー酢酸塩(GA、コパキソン、コポリマー1)は、慢性または再発寛解型MSの承認薬である。GAの臨床的および免疫学的効果は、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)、MS用の実験動物モデル、およびヒトの臨床試験で広く研究されている。市販のコパキソンは皮下使用のみを意図しており(静脈内投与はされない)、投与スケジュールが製品の濃度に依存する。患者の少なくとも5%の治療中止に繋がる、コパキソンに対する最も一般的な副作用には、注入部位反応、じんましん、血管拡張、発疹、呼吸困難、過敏症および胸痛が含まれる。
具体的に、本技術の発明者は、大麻植物抽出物の投与が、MSの治療におけるGAの効果を増強するとともに、GAの皮下投与に付随する皮膚病変(局所注入反応とも呼ばれる)も減少させることを見出した。
経鼻投与のためのGAとCBDの以前の組み合わせが、MSの治療に提案されているが(国際公開第2008/120207号)、それらは鼻粘膜の刺激のために慢性MSの長期治療には不適当であることが分かっており、急性MSの即時緩和により有用であると考えられている。
より具体的には、本明細書で実証されるように、GAと、大麻植物抽出物、例えば高レベルのCBDを含む抽出物(ただし、CBDのみからなるものではない)とを含む併用療法は、GAまたは大麻植物抽出物単独と比較して、MSの治療に有効であった(図3を参照)。この例では、GAは皮下投与によって導入され、大麻抽出物は腹腔内(i.p.)投与によって導入された。併用療法は、MSの病理学的症状の軽減に有効であるだけでなく(実施例1を参照)、GAの皮下注射に関連する副作用の軽減にもさらに有効であった(実施例2を参照)。
すなわち、本発明は、その態様の1つにおいて、対象者におけるMSの治療、予防、改善またはMSの発症を遅延させる方法を提供するものであり、当該方法が、治療有効量のGAと治療有効量の大麻植物抽出物とを含む併用療法を対象者に施すことを含む。
なお、ここで提案する併用療法は、いくつかの実施形態において、GAが注入により投与される場合、特に皮下注射される場合に、適用可能であることを理解されたい。
ここで考えられている併用療法の重要な特性は、その成分のそれぞれ一つであるGAまたは大麻抽出物単独と比較して、MSの治療、予防、改善または発症の遅延に関してより有効であることである。
さらに別の態様では、本発明は、対象者へのGAの投与に伴う少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去する方法を提供するものであり、当該方法が、有効量の少なくとも1の大麻抽出物を対象者に投与するステップを含み、その有効量が、少なくとも1の副作用を軽減するのに十分なものとされる。GAが皮下注射により投与される場合、少なくとも1の副作用がGAの皮下注射に関連する可能性がある。
本発明によれば、ここで提案する併用療法で治療される対象者は、GAによる治療からおそらく利益を得ることが見出され又は判定された人であり、この対象者のために、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物の有効量を定めた治療プロトコルが調整または提案され、一つの成分の量が他の成分の量に基づいて調節または決定されるか、または投与の時間、順序、投与レジメンに加えて対象者の健康および個人的要因にとりわけ依存し得る他の任意の1つのプロトコルパラメータに対して調整される。
より具体的には、ある場合には、治療の対象者が、評価時に、GAで治療された対象者であり、大麻抽出物の投与の量および頻度が、同時のGA治療を考慮して決定される。いくつかの実施形態では、対象者が、注入可能なGAに関連する副作用に罹患しやすい、あるいは罹患していることが疑われる又は知られている人であり、本明細書で規定されるように、大麻抽出物の投与がそのような副作用の軽減または減少を助ける。
さらに他の場合では、少なくとも1の大麻植物抽出物が、GAの投与の前に投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1の大麻植物抽出物が、GAの投与直後に投与される。他の実施形態では、それら二つが同時に投与される。
GA成分とは異なり、本発明の併用療法に使用される大麻植物抽出物は、大麻植物、最も多くの場合は、サティバ種、インディカ種またはRuderalis種から得られる植物由来材料または組成物の混合物を基礎とする。当然のことながら、抽出物の材料組成および他の特性は変化してもよく、さらに、本発明に係る併用療法の所望の特性を満たすように調整されるものであってもよい。
大麻植物抽出物は、例えば、大麻植物からの直接抽出によって得られるため、それには、それらのなかのいくつかの天然に存在する化合物の組合せ、少なくとも1の天然カンナビノイド、すなわち、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、2つの主要な天然カンナビノイド、並びに、さらに少ないカンナビノイド、例えば、CBG(カンナビゲルロール)、CBC(カンナビクロメン)、CBL(カンナビシクロール)、CBV(カンナビバリン)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、CBDV(カンナビジバリン)、CBCV(カンナビクロメバリン)、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGM(カンナビゲルモノメチルエーテル)のうちの1つまたは組合せなどが含まれる。
ここで提案する併用療法にとって特に興味深いのは、CBDが豊富な大麻植物抽出物、または低濃度のTHCを有する大麻植物抽出物であり、それらは、Avidekel種の形で例示されている(実施例1および2を参照)。
前述したように、本明細書で言及されるTHCおよびCBDは、それらの異性体、誘導体または前駆体、例えば、(−)−トランス−Δ9−テトラヒドロカンナビノール(Δ9−THC)、Δ8−THCおよびΔ9−CBD、さらに、それらのそれぞれの2−カルボン酸(2−COOH)から誘導されるTHCおよびCBD(さらに、熱、光またはアルカリ性条件によって触媒されるTHC−AおよびCBD−A)なども示している。
本明細書に記載されるように、大麻植物の抽出物およびGAを含む併用療法は、治療と、注入可能なGAに関連する副作用の低減の両方において大きな効果を有することが見出された。なお、大麻植物の抽出物とGAの「組み合わせた」または「一緒の」投与に対する言及は、2以上のタイプの治療を含む治療スケジュールを指していることを理解されたい。本開示によれば、併用療法は、単一の治療サイクルで少なくとも2つの物質を投与することを含むレジメンを意味する。併用療法は、理解されるように、とりわけ、治療スケジュール、大麻植物抽出物とGA(投与)の予め設定された比率、治療サイクル数などの様々なパラメータの評価を必要とする。併用療法の評価は治療の開始前に実施することができる。例えば、後の投与が有効な併用療法をもたらすのに十分な時点であるという条件において、患者がGAで治療される期間中に、GAの投与前の任意の時点で、またはGAの投与後の任意の時点で、大麻植物抽出物を投与することができる。
本明細書に記載のGAおよび大麻抽出物は、例えば、静脈内、腹腔内または筋肉内注射のような非経口注入により、全身的に、良好な医療行為に従って、本発明の方法により投与および投薬することができる。別の実施例では、大麻抽出物およびGAは、静脈内投与、皮下投与、経皮投与、局所投与、筋肉内投与、関節内投与、結膜下投与、または粘膜投与、および経口投与または眼内投与を含む任意の適切な経路によって部位に導入することができる。2つの成分の投与は、同じまたは異なる投与方法により、同じまたは異なる頻度で、すなわち同じまたは異なる時点で行うことができる。
また、本開示は、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物を含む医薬組成物も提供するものであり、多くの場合、少なくとも1の大麻植物抽出物が、Avidekel種由来の抽出物など、CBDに富みTHCに乏しいものである。GAおよび大麻抽出物が同じ組成物中に存在するそのような組成物では、組成物を、非経口投与、経口投与または経皮投与に適合させることができる。多くの場合、そのような組成物は、皮下注射用に適合されており、皮下注射に適した担体を含む。上記医薬組成物は、MSに罹患している対象者、またはその疾病に罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者において、MSの治療、予防、改善または発症の遅延のために適用される。
本明細書中に記載されるように、ここで提案する併用療法は、皮膚病変または部位反応または疼痛などの関連する副作用を有する注入用のGAの投与に関連し得る(ノースウェールズのTeva Pharmaceuticals USA,Incによるコパキソン処方情報、2009年)。
さらに、本発明は、少なくとも1の大麻植物抽出物と組み合わせて投与される組成物を調製するためのGAの使用、またはGAと組み合わせて投与される組成物を調製するための少なくとも1の大麻植物抽出物の使用を提供する。
さらに、本発明は、GAと組み合わせて投与される組成物を調製するための少なくとも1の大麻植物抽出物の使用を提供する。
本発明によれば、成分であるGAおよび大麻抽出物の各々は、単独でよりも組み合わせにおいてより良好に作用するもので、本明細書では、用語「より有効な」または「増強された」効果によって表現される。そのような増強された効果は、単独で投与された場合の成分の治療上有効な投与量の観点からも、成分のそれぞれ一つに関連する副作用の減少または治療効果の増加の臨床症状を示すことができる。成分の一方が他方を増強すると云う場合、その成分が、組み合わせて投与したときに、組み合わせて投与した他方の成分の効果を増大、強化、より強くする、またはより高い有効性を与えることができることを意味する。
すなわち、本発明は、さらに別の態様において、対象者に有効量の少なくとも1の大麻抽出物を投与する方法において使用するための有効量の注入されるGA、例えば皮下注射されるGAを提供するものであり、有効量のGAが、有効量の大麻抽出物に関連する少なくとも1の効果を、増強、増大、強化、より強くする、またはより高い有効性を与えるように選択される。
さらに、本発明は、別々のリザーバに、有効量のGAおよび有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を含むキットであって、併用療法で、有効量のGAおよび有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を使用するための説明書をさらに含むキットを提供する。
さらに、本発明は、有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を対象者に投与する方法において使用するための有効量のGAを提供するものであり、有効量のGAが、有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物に関連する少なくとも1の効果を、増強、増大、強化、より強くする、またはより高い有効性を与えるように選択される。
さらに、本発明は、対象者に有効量のGAを投与する方法において使用するための有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を提供するものであり、有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物が、有効量のGAに関連する少なくとも1の効果を増強するように選択される。
さらに、本発明は、有効量のGAを対象者に投与する方法において使用するための有効量の少なくとも1種の大麻植物抽出物を提供するものであり、少なくとも1の大麻植物抽出物の有効量が、対象者に対する有効量のGAの投与に付随する少なくとも1の副作用を低減または軽減するように選択される。
さらに、本発明は、MSを治療する方法における、本明細書に記載の「Avidekel」として知られる大麻植物から得られる治療有効量の大麻植物抽出物の使用を提供する。
さらに、本発明は、MSの治療または予防のための組成物の調製に使用するための、本明細書に記載の「Avidekel」として知られる大麻植物から得られる抽出物を提供する。
また、MSの治療または予防のための、本明細書に記載の「Avidekel」として知られる大麻植物の抽出物を含む組成物または配合物も提供されており、任意選択的には、抽出物が、前記治療または予防に使用される唯一の活性物質である。いくつかの実施形態では、組成物が、MSの治療または予防において知られている1または複数の追加の薬物または活性物質をさらに含む。
また、本開示は、多発性硬化症に罹患している対象者、またはその疾病に罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者において、多発性硬化症の治療、予防、改善、または発症を遅延させる方法も提供し、当該方法が、本明細書に記載の「Avidekel」として知られる大麻植物から得られる治療有効量の大麻植物抽出物を対象者に投与することを含む。
本明細書に記載のように、本開示は、中枢神経系(CNS)に影響を及ぼす慢性の炎症性脱髄性疾患であるMS(以前は、多発性硬化症または播種性脳脊髄炎として知られていた)に注意を向けている。その疾患の発症は通常、特定の集団や国にもよるが、10万人当たり2〜150人の有病率で若年成人に起こる。MSは、脳磁気共鳴画像法(MRI)上で脱髄性病変の形で現れるCNSに影響を及ぼす複数(少なくとも2)の神経学的発作の存在を特徴とする。MSはいくつかの形態をとり、新たな症状が別個の発現(再発型)において生じるか、またはゆっくりと蓄積していく(進行型)。殆どの人が、最初に再発寛解型MS(RRMS)と診断され、数年後に二次進行型MS(SPMS)を発症する。発現または発作の間に、症状が完全になくなることもあるが、特に進行した疾患では、多くの場合、永続的な神経学的問題が持続する。RRMSは患者の約85%に、SPMSは約15%に発生する。なお、本発明のプロトコル、組成物およびキットは、小児、若年成人および成人の対象者における、MSの両形態、RRMSおよびSPMSの治療に適用可能であることを理解されたい。
本明細書に開示されている主題をよりよく理解し、それが実際にどのように実行されるのかを例示するために、添付の図面を参照しながら、単なる非限定的な例として実施形態を説明することとする。
図1は、経口投与された16%のCBDおよび1%のTHCを含む大麻植物の抽出物(Avidekelとして表示)で治療したEAEマウスを示している。 図2は、腹腔内投与されたAvidekelの抽出物または皮下投与されたコパキソンの何れかで治療されたEAEマウスを示している。 図3は、Avidekel(腹腔内)の抽出物またはコパキソン(皮下)を単独でまたは組合せにより治療したEAEマウスを示している。
本発明を説明する前に、本発明は、本明細書に記載の方法および実験条件に限定されるものではなく、また、特定の実施形態を説明するために本明細書で使用した用語は、限定することを意図したものではないことに留意されたい。他に規定されない限りは、本明細書で使用するすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味を有するものとする。本明細書に記載したものと同様または同等の任意の方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、ここでは特定の方法および材料を説明することとする。
本発明の1つの主な態様は、MSの治療、予防、改善またはMSの発症の遅延を必要とする対象者において、MSを治療、予防、改善する方法またはMSの発症を遅延させる方法を提供するものであり、当該方法が、治療有効量のGAと治療有効量の大麻植物抽出物とを含む併用療法を対象者に施すことを含む。
いくつかの態様では、GAが注入により投与される。
更なる態様では、GAが皮下注射により投与される。
本併用療法の重要な特徴は、その成分のそれぞれ一つであるGAまたは大麻抽出物単独と比較して、MSの治療、予防、改善または発症遅延により有効であることである。ここで提案する併用療法に関しての「有効」という用語は、(1)GAと大麻に基づく併用が、成分のそれぞれ一つ単独よりも、MSの一次症状および/または二次症状(少なくとも1つの症状)の軽減により有効である場合、(2)併用が、単独で投与したときのGAの副作用(少なくとも1つの症状)の軽減により有効である場合、(3)併用が、GA単独の投与と比較して、GA用量の減少により有効である場合など、数多くの状況に適用される。有効という概念は、症状の発症、期間、重症度、再発およびそれらの全体的な発生という状況において、さらに適用される。
すなわち、特定の態様では、本発明は、MSの治療、予防、改善または発症遅延を、それを必要とする対象者において行う方法として表現ことができ、当該方法が、治療に有効な量の注入されるGAと治療に有効な量の大麻抽出物とを含む併用療法を対象者に施すことを含み、併用療法が、その疾患の治療、予防、改善または発症遅延に有効である。
別の観点から、本発明は、対象者に有効量の大麻抽出物を投与する方法において使用するための有効量の注入されるGAとして表現することができ、有効量のGAが、有効量の大麻抽出物に関連する少なくとも1の効果を増強するように選択される。これに関連して、「増強する」および「有効な」という用語は、同様のものである。
MSのための併用療法をその黙示的な方法および組成物およびキットとともに用いる本治療概念は、慢性MSまたは急性MSを治療するために、またはMSの発症、悪化若しくは再発を予防するために、適用することができる。
換言すれば、本療法は、MSに罹患している対象者、またはMSに罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者に適用することができる。
これに関連して、ビタミンDの血中濃度の検査がMS発症リスクの予測に使用されるなど、MS素因、重症度および再発を予測するための多数の臨床ツールが開発されており、MSの重症度と臨床経過を予測する数多くの免疫マーカー、より近年では遺伝的マーカーが存在する。
いくつかの実施形態では、本併用療法が、例えば再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者の再発の頻度の低減を含む、MSの再発の予防に適用可能である。
より具体的には、臨床単位としてのMSは、個人間でかつ経時的に変わる症状により非常に性質が異なる。典型的なMSは:
・1または複数の手足、典型的には片側、足および体幹のしびれまたは脱力感;
・通常は一度に片目で生じる、部分的または完全な失明(多くの場合、眼球運動中に痛みを伴う);
・長期にわたる複視;
・体の様々な部分のうずきまたは疼痛;
・特定の首の動きに伴って発生する電気ショックの感覚(レルミット症候);
・震え、協調の欠如または不安定歩行;
・不明瞭な発語;
・倦怠感;
・目眩;および/または
・腸と膀胱の機能の問題
を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の併用療法が、MSの少なくとも1つの症状を治療、予防、改善または遅延させるのに有効である。
既に述べたように、殆どのMS患者は再発寛解型疾患経過(RRMS)を有し、RRMSを有する特定の患者は最終的にSPMSとして知られる症状が着実に進行する。
いくつかの実施形態では、本発明による併用療法が、RRMSにおけるMS再発の少なくとも1つの症状、SPMSの少なくとも1つの症状を治療、予防、改善または遅延させるのに有効である。
特定の実施形態では、併用療法が、SPMSに特に関連する運動性および歩行についての問題を治療、予防、改善または遅延させるのに有効である。
いくつかの実施形態において、用語「予防」および「遅延」は、本明細書では、特にリスクのある集団において、MS症状発現の再発のリスクの低減を伝えるために使用されるものであり、上記集団には、とりわけ、MSの家族歴を有する患者、特定のウイルス感染症(中でも注目すべきは、エプスタイン・バーウイルス)、特定の自己免疫疾患(例えば、甲状腺疾患、1型糖尿病および炎症性腸疾患)、喫煙患者(喫煙者はRRMSを発症する可能性が高い)が含まれる。
「予防」および「遅延」という用語は、MS状態に関連する二次症状の軽減を伝えるためにさらに使用され、その二次症状には(特に):
・筋肉の硬直または痙攣;
・麻痺(通常は脚に生じる);
・膀胱、腸または性機能に関する問題;
・健忘症または気分変動などの精神的変化;
・うつ病;および/または
・てんかん
を含む。
さらに、本発明は、対象者へのGAの投与に関連する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去する方法を提供することも考えられ、当該方法が、有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を患者に投与するステップを含み、その有効量が、少なくとも1の副作用を軽減するのに十分なものとされる。
数多くの実施形態では、少なくとも1の副作用が注入によるGA投与に関連すると考えられる。いくつかの実施形態では、少なくとも1の副作用が、GAの皮下注射に関連する。
GA(コパキソン)に関連する一般的な副作用は:
・注射部位反応(例えば、疼痛、発赤、痛み、かゆみ、腫脹、腫瘤);
・吐き気、嘔吐;
・悪寒、脱力感、発熱またはインフルエンザの症状;
・関節痛、頸部痛、背痛を含む身体の痛み;
・複視;
・頭痛;
・尿意切迫の増加;
・手や足の腫れ;
・膣のかゆみまたはおりもの;および/または
・口内または唇の白斑または痛み
を含む。
即時反応は:
・紅潮(ほてり、発赤または緊張感);
・胸の痛み;
・頻拍;
・不安;
・息切れ;および/または
・かゆみ
を含むことができる。
深刻な副作用は:
・目眩;
・失神;
・感染症(発熱、持続的な喉の痛みなど);
・精神的/気分の変化(うつ病など);
・注入部位の激痛;
・震え(振戦);および/または
・視力の問題
を含むことができる。
GAの投与と同時に有効量の大麻抽出物を追加投与することにより、上述した副作用(有害反応も含む)のうちの少なくとも1つが発症、発現または重症度に関して軽減されると考えられる。これらの薬剤の各々を投与するためのタイミングは以下で述べることとする。
さらに、併用療法で治療される対象者は、投与の時間、順序、投与レジメンに加えて対象者の健康および個人的要因に応じて、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物の有効量を定めた治療プロトコルが調整される人と考えられる。換言すれば、本発明によれば、併用療法における大麻およびGA成分の有効治療用量は、治療する医師によって決定された個別の投与レジメンに従う。
多くのMS患者は、1回の皮下投与で20mg投与されるレジメンを用いてコパキソンの形態のGAで治療される。このため、数多くの実施形態では、本併用療法の成分の1日用量は、1回の皮下投与で投与されるコパキソンの形態の20mgのGAと、経口投与または経皮投与に適した製剤中の100−1050mgの範囲の少なくとも1の大麻抽出物である。
さらなる実施形態において、上記レジメンは、1回の皮下投与で投与される20mgのコパキソンの一日量と、経口投与または経皮投与に適した製剤中に100−1050mgの範囲のAvidekelの抽出物を含むことができる。
具体的には、コパキソンが1回の皮下投与で20mg投与される場合、大麻抽出物(Avidekelも含む)は、上述した治療効果を達成するために、100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500mgまたはそれ以上の一日量で投与される。
大麻抽出物(Avidekel、または複数の抽出物も含む)は、例えば、経口または経皮(皮下を含む)適用のために、オイルの形態で、コパキソンの皮下注射の前後または同時に投与することができる。
また、コパキソンで治療されるMS患者は、週に3回、最低48時間の間隔をあけて、皮下投与される40mgを使用する。このため、更なる実施形態では、併用療法におけるGAおよび大麻成分の一日用量は、例えば、週に3回、少なくとも48時間の間隔で投与されるコパキソンの形態の40mgのGAと、経口投与または経皮投与または皮下投与に適した製剤で、1日当たり100−1500mgの範囲の少なくとも1の大麻抽出物である。数多くの実施形態では、そのようなレジメンが、Avidekelの大麻抽出物を使用することができる。そのような場合、コパキソンは1週間に3回、40mgの形態(すなわち、毎週120mgの用量)で皮下投与され、少なくとも1の大麻抽出物(例えば、Avidekel)は、上述した治療効果を達成するために、100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500mg/日(または700,1400,2100,2800,3500,4200,4900,5600,6300,7000,7700,8400,9100,9800,10500mg/週)またはそれ以上、投与される。
そのような場合、大麻成分は、コパキソン注入の前または間に別々に、またはコパキソン注入と一緒に投与することができる。
すなわち、いくつかの実施形態では、治療される対象者は、評価時に注入用GAで治療されている人であり、大麻抽出物の投与の量および頻度は、同時のGA治療を考慮して決定される。いくつかの実施形態では、対象者は、注入用GAに関連する副作用に罹患し易いか、罹患すると疑われているか又は知られている人であり、本明細書で規定されるように、大麻抽出物の投与はそのような副作用の低減または軽減を助ける。
いくつかの実施形態では、少なくとも1の大麻植物抽出物が、GAの投与前に投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも1の大麻植物抽出物がGAの投与直後に投与される。他の実施形態では、それら二つが同時に投与される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1の副作用がGAの皮下投与によって引き起こされる皮膚病変である。本明細書中に記載されるように、そのような皮膚病変は、局所的な注入部位反応から生じることが当該分野で知られている任意の病変である。
本明細書において、グラチラマー酢酸塩(GA、Teva Pharmaceuticalsによって市販されているコパキソンの有効成分であるコポリマー1、Cop−1としても知られている)に言及するとき、それは、4.7−13KDaの平均分子量を有し、L−グルタミン酸、L−アラニン、L−チロシンおよびL−リジンの4つの天然アミノ酸を含有する合成ポリペプチドの酢酸塩からなるランダムポリマーを意味する。GAは、特異的抗体により同定され、その生物学的活性は、マウスにおけるEAEの誘導を妨げるその能力により決定される。
コパキソンは、無色透明から僅かに黄色がかった無菌の皮下注射用の非発熱性溶液として市販されているものを意味しており、1mLあたり、pH約5.5〜7.0で20mgまたは40mgのGAおよび40mgのマンニトールを含む。
より広い意味では、用語「GA」(Co−1)は、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)の合成類似化合物を意味し、それは、神経系における神経の髄鞘形成の過程において重要であると考えられ、よってMSの発病に関与すると考えられる。MSの治療におけるその治療的効果は、免疫調節および神経保護を介したものであると考えられている。
同じ生物学的メカニズムによって作用するGA類似体および誘導体は、同じ併用療法の一部とすることができると考えられる。例えば、 プロバマー酢酸塩(PAまたはCop−2も含む)は、規定された比率の4つのアミノ酸の構造的に類似したコポリマー混合物であり、それはGAよりも改善された効力を有するように合理的に設計されている。PAおよびGAは、同様の作用機序を共有し、どちらもMHC IIに競合的に結合し、Tヘルパー細胞(Th)2様応答を促す。PAはRRMSのフェーズIIテストを受けている。
このため、本明細書で使用されるGAという用語は、EAEの緩和という共通の生物学的特徴を有するMBPに似ている様々なアミノ酸コポリマーを包含する。
EAEの急性および慢性/再発性のモデルにおいて、げっ歯類と霊長類の両方で、GAの経口投与の効果を試験した。経口GAは、ラット、マウスおよびアカゲザルで誘発された急性EAEを抑制することが分かった。このため、本明細書で使用されるGAという用語は、注入されるGAまたは皮下注射されるGAに必ずしも関連するものではなく、他の経路、特に経口経路を介して投与されるGAにさらに適用可能である。
対照的に、本発明の併用療法において使用される大麻植物抽出物は、雌性大麻植物の乾燥樹脂産生雌花房から得られる多数の植物由来材料または組成物の混合物を基礎とする。カンナビノイドの多様性および含有量の点で最も有利な種類の大麻は、サティバ種、インディカ種およびRuderalis種に属する。
このため、多くの実施形態では、本発明の併用療法において使用される少なくとも1の大麻植物抽出物が、雌のC.サティバ、C.インディカ、またはC.Ruderalisの植物の花に由来する抽出物である。
さらなる実施形態では、大麻植物抽出物が、「Avidekel」として知られる大麻植物から得られる(米国特許出願第2014/0259228号および米国植物特許出願第2016/0073566号)。
抽出物の材料組成および他の特性は変わることがあり、さらに、本発明に係る併用療法の所望の特性を満たすように調整することができるため、抽出物が得られる大麻植物は、天然に存在する大麻植物および/または栽培品種から選択することができ、例えば、C.サティバとC.インディカの交配種を含むことができる。「栽培品種」という用語は、一般に、より高い生存率、風味の増加、色彩および匂い、または薬効のような、繁殖中に維持される望ましい特性を強化するために選択された植物の集まりを指している。
なお、本発明に従って使用されるカンナビノイド材料は、合成または半合成カンナビノイドではなく、リン脂質/エタノール/プロピレングリセロール系の小胞の形で運ばれるものではないことを強調しておきたい。
さらに、いくつかの実施形態では、本発明のカンナビノイド材料の組成物は、大麻植物から直接得られる少なくとも1の大麻植物抽出物に基づくものである。そのような植物由来抽出物は、典型的には、いくつかの天然化合物の組合せ、それらのうちの少なくとも1の天然カンナビノイドを含み、さらには、窒素化合物、アミノ酸、タンパク質、酵素、糖タンパク質、炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、脂肪酸、エステルおよびラクトン、ステロイド、テルペン、非カンナビノイドフェノール、フラボノイド、ビタミンおよび顔料を含み、それらの相対存在量が大麻品種間で異なる。
主な天然カンナビノイドは以下の表1に列挙されている。
Figure 2019537628
単一の大麻植物は、これらのクラスから80種類を超える特定のカンナビノイドを含むことができる。
このため、いくつかの実施形態では、併用療法に含まれる少なくとも1の大麻抽出物は、その天然由来により、テトラヒドロカンナビノール型およびカンナビノール型(THC、CBN)、カンナビジオール型(CBD)、カンナビゲルロール型(CBG)、カンナビクロメン型(CBC)、カンナビエルソイン型(CBE)、イソ−テトラヒドロカンナビノール型(iso−THC)、カンナビシクロル型(CBL)、カンナビシトラン型(CBT)、それらの誘導体、前駆体または組合せを含むことができる。
カンナビゲロール型化合物に由来するすべてのクラスは、主に前駆体が環化される方法において異なる。典型的なカンナビノイドは、脱カルボキシル化(熱、光またはアルカリ性条件によって触媒される)によって、それぞれの2−カルボン酸(2−COOH、−Aでも示される)から誘導される。また、テトラヒドロカンナビノールおよびカンナビジオール酸前駆体、THC−AおよびCBD−Aも、本併用療法に関連する。
数多くの関連する植物性カンナビノイドは以下の通りである。
・THC(テトラヒドロカンナビノール、2つのイソ型Δ9−THC、Δ8−THCおよび酸性型のTHC−Aを含む)
・CBD(カンナビジオールおよび酸性型のCBD−A)
・CBN(カンナビノール)
・CBG(カンナビゲロール)
・CBC(カンナビクロメン)
・CBL(カンナビシクロル)
・CBV(カンナビバリン)
・THCV(テトラヒドロカンナビバリン)
・CBDV(カンナビジバリン)
・CBCV(カンナビクロメバリン)
・CBGV(カンナビゲロバリン)
・CBGM(カンナビゲルモノメチルエーテル)
相対的含有量および向精神作用の観点から見た2つの主なカンナビノイドは、THCとCBDである。これら2種類のカンナビノイド以外に、併用療法に含まれる植物由来抽出物には、様々な比率の、THCおよびCBD代謝物、例えば11−ヒドロキシΔ−THC(活性代謝物)およびΔカルボキシTHC(不活性代謝物)、および7−COOH−CBD誘導体、または7−ヒドロキシCBD(7−OH−CBD)も含まれる可能性が高い。
数多くの実施形態では、併用療法に含まれる植物由来抽出物が、他のカンナビノイド、例えば、CBN、CBG、CBC、CBL、CBV、THCV、CBDV、CBCV、CBGVをさらに含むことができ、さらには、誘導体、酸性型、例えば、THCA、CBDA(2−カルボン酸、2−COOHも含む)、および他の誘導体、例えばCBGM、またはそれらの任意の組合せも含むことができる。
ここで提案する併用療法に関連する可能性があるのは、植物起源の別の群の活性剤、すなわちテルペン(テルペノイドも含む)である。テルペノイドは、米国食品医薬品局およびその他の規制機関によって一般に安全と認められているフレーバおよびフレグランス成分である。それらは、大麻ベースの抽出物の治療指数の増加に寄与する特有の治療効果と関連している。
2つの主なカンナビノイド、THCおよびCBDに関して、いくつかの実施形態では、大麻植物抽出物がCBDを豊富に含むと特徴付けることができると考えられる。いくつかの実施形態では、抽出物が、少なくとも10%、少なくとも11%、少なくとも13%、少なくとも14%、少なくとも15%、少なくとも16%、少なくとも17%、少なくとも18%、少なくとも20%、少なくとも25%のCBD(wt)、またはそれ以上を含むことができる。
さらに他の実施形態では、大麻植物抽出物が、低濃度のTHC、例えば、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満または1%(wt)未満のTHCを有すると特徴付けることができる。
特定の実施形態では、大麻植物抽出物が、CBDを豊富に含み、THCに乏しく、例えば、15−18%の範囲のCBDおよび0.5−3.75%(w/w)の範囲のTHCを含むことができる。
さらに他の実施形態では、大麻植物抽出物が、16−18%のCBDおよび0.5−1%のTHCを含むことができる。
前述したように、本明細書で言及されるTHCおよびCBDは、それらの異性体、誘導体または前駆体、例えば、(−)−トランス−Δ9−テトラヒドロカンナビノール(Δ9−THC)、Δ8−THCおよびΔ9−CBD、さらに、それらのそれぞれの2−カルボン酸(2−COOH)から誘導されるTHCおよびCBD、THC−AおよびCBD−Aなども示している。
いくつかの実施形態では、大麻植物抽出物が、米国特許出願第2014/0259228号および米国植物特許出願第2016/0073566号に記載の大麻植物から得られる抽出物である。いくつかの実施形態では、大麻植物抽出物が、Gallily R et al.,2015(非特許文献1)に記載の方法によって調製することができる。
いくつかの実施形態では、大麻植物抽出物が、「Avidekel」として知られる大麻植物(米国特許出願第2014/0259228号および米国植物特許出願第2016/0073566号)から得られる。
「抽出物」(「濃縮物」とも呼ばれる)という用語は、本明細書では、溶媒の使用により、または当該分野で公知の他の任意の抽出技術の使用により、植物または植物材料からの1または複数の物質の分離(または単離)の産物として得られる植物由来材料を指している。抽出物は、植物材料を水もしくは水含有溶媒で、または少なくとも1の適切な溶媒を含む非水性系から抽出することによって得ることができ、そのような溶媒には、例えば、ペンタン、デカン、シクロヘキサン、ヘキサン、石油エーテル、クロロメタン、エタノール、ブタノール、アセトン、ジクロロメタン、クロロホルム、イソプロパノール、プロパノール、酢酸エチル、メタノール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、グリセロール、エーテル、油、水または他の適切な溶媒、およびそれらの溶媒の任意の混合物が含まれる。抽出は、当技術分野における任意の従来の方法、または大麻成分を抽出するのに特に適したそのような方法によって行うことができる。いくつかの実施形態によれば、抽出が超臨界CO抽出、加熱またはエタノール抽出による。
植物は、未処理の植物として(例えば、植物全体として)抽出に供されてもよく、あるいは植物は、乾燥、半乾燥、切断、細断、粉砕、粉末化などのうちの何れか一つによって事前に処理されるものであってもよい。
本明細書に記載の大麻植物抽出物およびGAは、例えば、静脈内、腹腔内または筋肉内注射のような非経口注入により、全身的に、良好な医療行為に従って、本発明の方法により投与および投薬することができる。別の実施例では、大麻植物抽出物およびGAは、静脈内投与、皮下投与、経皮投与、局所投与、筋肉内投与、関節内投与、結膜下投与、または粘膜投与、例えば経口投与、鼻腔内投与、または眼内投与を含む任意の適切な経路によって部位に導入することができる。2つの成分の投与は、同じまたは異なる投与方法により、同じまたは異なる頻度で、すなわち同じまたは異なる時点で行うことができる。
本開示によれば、GAおよび大麻植物抽出物の投与は異なる投薬形態である。換言すれば、GAと大麻植物抽出物は同じ組成物中に存在しない。上述したように、局所投与、経腸投与、非経口投与を含む様々な投与方法が当技術分野において知られているが、それらに限定されるものではない。例えば、注射(例えば、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内または皮内注射を用いる)、注入(例えば、腹腔内)、経皮、経粘膜、鼻腔内投与、吸入または舌下による。例えば、GAは、非経口で、皮下投与により、投与することができ、大麻植物抽出物は、経口、舌下、注射(皮下注射など)、吸入、スモーキング、経鼻、経皮または局所投与(局所投与は注入部位であることが好ましい)により、投与することができる。
いくつかの実施形態において、GAおよび大麻植物抽出物は異なる経路で投与することができる。いくつかの実施形態では、GAが皮下投与される。いくつかの他の実施形態では、大麻植物抽出物が局所的に、経口的に、舌下的にまたは吸入により投与される。いくつかの他の実施形態では、大麻植物抽出物が経鼻投与される。いくつかの更なる実施形態では、大麻植物抽出物が腹腔内投与によって投与される。いくつかの更なる実施形態では、大麻植物抽出物が経皮投与によって投与される。いくつかの更なる実施形態では、大麻植物抽出物が坐剤によって投与される。理解されるように、大麻植物抽出物は点滴剤として、スプレーとして、または噴霧により投与される。いくつかの更なる実施形態では、大麻植物抽出物が鼻腔または口腔内で噴霧される。いくつかの実施形態では、GAが皮下投与され、大麻植物抽出物が経鼻投与される。いくつかの更なる実施形態では、GAが皮下投与され、大麻植物抽出物が経皮投与により投与される。いくつかの更なる実施形態では、GAが皮下投与され、大麻植物抽出物が座薬によって投与される。いくつかの実施形態では、大麻植物抽出物は局所投与され、好ましくは注入部位に投与される。上述したように、GAは、腹部、大腿部(右および/または左)、腕部(右および/または左)および臀部(右および/または左)に、皮下注射することができる。いくつかの態様では、GAが腹部に皮下注射により投与され、大麻植物抽出物が、腹腔内注射または注入により、またはGA投与に付随する副作用を減らして併用効果を増大させる他の任意の方法により、投与される。
いくつかの実施形態では、GAおよび大麻植物抽出物の各々が別々に投与される、すなわち同じ組成物/剤形中にはない。そのような投与により、各成分を最も有効な部位に投与することが可能になる。換言すれば、GAを皮下投与することができ、大麻植物抽出物を局所的または経口的により投与することができる。いくつかの実施形態では、GAが皮下投与され、大麻植物抽出物が局所投与される。いくつかの更なる実施形態では、大麻植物抽出物をGA注入部位に局所的に、好ましくはその注入に近い時間窓(前または後)で、投与することができる。
いくつかの実施形態では、GAおよび大麻植物抽出物がそれぞれ毎日投与される。いくつかの他の実施形態では、GAが週に3回投与され、大麻植物抽出物が毎日投与される。例えば、GAは、皮下注射により20mgの1日用量で、または週に3回、40mgの用量で注入により投与することができ、抽出物は、毎日、またはGAが投与されるのと同じ日に1週間に3回、投与することができる。
いくつかの他の実施形態では、GAおよび大麻植物抽出物が同時に投与される。そのような実施形態によれば、GAおよび大麻植物抽出物が同じ組成物中に存在する。
本開示は、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物を含む医薬組成物を提供する。数多くの実施形態では、少なくとも1の大麻植物抽出物が、CBDが豊富でTHCが乏しい抽出物である。
さらなる実施形態では、少なくとも1の大麻植物抽出物が、15−18%の範囲のCBDおよび0.5−3.75%(w/w)の範囲のTHCを含む。
さらなる実施形態では、大麻植物抽出物が、16−18%のCBDおよび0.5−1%のTHCを含む。
さらに他の実施形態では、大麻植物抽出物が、本明細書に記載の「Avidekel」として知られる大麻植物から得られる。
GAおよび少なくとも1種の大麻植物抽出物を含む医薬組成物は、多発性硬化症に罹患している対象者、またはその疾病に罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者において、多発性硬化症の治療、予防、改善または発症の遅延のために使用されるものである。
数多くの実施形態では、医薬組成物がさらに、症状、疾患および投与経路に関連して促進する、更なる成分、賦形剤および/または薬物を含むことができる。
本明細書に詳述したように、様々な投与方法が、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物を含む組成物の投与に適用可能であることが当技術分野において知られている。例えば、局所投与、経腸投与、非経口投与である。より具体的には、GAおよび大麻植物抽出物を含む組成物は、注射(例えば、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内または皮内注射を用いる)、注入(例えば、腹腔内)、経皮、経粘膜、経口、座薬、吸入または舌下で投与される。そのような実施形態によれば、GAおよび大麻植物抽出物を含む組成物は経鼻投与によって投与されない。
いくつかの実施形態では、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物を含む組成物が、注入により、例えば皮下注射により、投与される。
本発明は、別々のリザーバに有効量のGAおよび有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を含むキットに関してさらに表現することができ、当該キットが、MSの治療のための併用療法において、有効量のGAおよび有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を使用するための説明書をさらに含む。
いくつかの実施形態では、異なるリザーバが、固体または液体もしくは溶液形態の活性物質を含む異なるシリンジまたは異なる調合容器である。
本発明の別の態様は、少なくとも1の大麻植物抽出物と組み合わせて投与される組成物を調製するためのGAの使用を提供することである。
さらに別の態様は、GAと組み合わせて投与される組成物を調製するための少なくとも1の大麻植物抽出物の使用を提供することである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1の大麻植物抽出物が、15−18%の範囲のCBDおよび0.5−3.75%(w/w)の範囲のTHCを含む、CBDが豊富でTHCが乏しい抽出物である。
いくつかの実施形態では、大麻植物抽出物が、16−18%のCBDおよび0.5−1%のTHCを含む。
いくつかの実施形態では、大麻植物抽出物が、本明細書に記載されるように「Avidekel」として知られる大麻植物から得られる。
大麻植物抽出物は、CBDが高くて、好ましくはTHCが低い大麻植物から、最も好ましくはここに例示されているようなAvidekel植物抽出物から得ることができる。
いくつかの実施形態では、GAの組成物または少なくとも1の大麻植物抽出物の組成物がそれぞれ、少なくとも1の大麻植物抽出物の組成物またはGAを含む組成物とは別々に調合される。いくつかの更なる実施形態では、本明細書に詳述するように、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物が、同じ医薬組成物中に配合される。
前述したように、本開示において、MSを治療、予防、改善または遅延させるとは、その疾患を有することが知られている患者、または疾患を有する傾向がある患者、または疾患を有すると診断された患者において、疾患活動性の欠如の状態を達成することを意味している。MSに関連して、この疾患が将来再び現れることが予想される場合には、活性MSの欠如を指すのに一般的に使用される。MSは、別個の発現において生じる症状(再発型)またはゆっくりと蓄積する症状(進行型)の何れかに関連しているため、部分的寛解は、発現または発作の強度および頻度の50%以上の減少として定義することができる。完全寛解は、疾患のそのような症状すべての完全な消失として定義することができる。
いくつかの実施形態では、MSの治療は、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者における再発の頻度を減らすことを指している。本発明の組合せにおいて、併用療法において使用される2つの成分の各々は他方を増強することができる。本明細書で使用される「増強」という用語は、併用療法の結果である薬理学的応答(効果)であって、各成分または薬剤に対する個々の応答の各々よりも大きい薬理学的応答を指している。大麻植物抽出物によるGAの治療効果の増強について言及する場合、(i)GA単独または植物抽出物単独で治療された患者と比較した、併用療法で治療された患者の少なくとも1の診断パラメータの改善、または(ii)より低いGA用量またはより長い投与間隔で同じ改善を得ること、のうちの少なくとも一方を包含することに留意すべきである。
少なくとも1つの診断パラメータは、オリゴクローナルバンドなどのMSの診断または予後診断に使用される任意のパラメータを指すことができる。オリゴクローナルバンド(OCB)は、患者の血清または脳脊髄液(CSF)中に検出される免疫グロブリンのバンドである。MSでは、免疫グロブリンG抗体のOCBが通常検出される。さらに、少なくとも1のパラメータは、Poser基準またはMcDonald基準など、MSの診断または予後診断についての当該分野で公知の任意の基準を指している。理解されるように、それら基準のそれぞれ一つは、患者の状態に関連する結論をもたらす一連の規則を指している。例えば、Poser基準とは、CDMS、LSDMS、CPMS、LSPMSまたはMS無しという5つの結論を導き出すことができる一連の規則を指しており、それぞれは次のように定義されている。(1)CDMS−臨床的に明確なMS:2回の発作と臨床的証拠または臨床関連領域の証拠を必要とする。(2)LSDMS−実験的に支持される明確なMS:オリゴクローンバンドおよび臨床的証拠または臨床関連領域の証拠を示す。(3)CPMS−臨床的に可能性が高いMS:制限の組合せは少ない。(4)LSPMS−実験的に支持される可能性が高いMS:このカテゴリーに入るには、2回の発作のみで十分である。(5)MS無し−MSを有するという臨床的証拠がない。McDonald基準は、臨床的根拠に基づいてMSを診断するためのスキームを維持したが、臨床的証拠が欠如している場合、磁気共鳴画像法(MRI)所見を用いることができることも提案している。この基準は、最初の脱髄発作を呈する患者におけるMSの診断を容易にするとともに、特異性を損なうことなくMSを診断するための感度を大幅に高めるために使用される。
「治療」または「予防」という用語は、本明細書に詳述されている状態の抑制、軽減、低減および緩和を含む、対象者に投与することの治療的に好ましい効果の全範囲を指している。より具体的には、疾患の繰り返しまたは再発の治療または予防は、疾患の発症の予防または延期、症状の発症の予防または延期、および/または発症するであろう症状または発症すると予想される症状の重症度の軽減を含む。これらはさらに、現在の症状を改善すること、さらなる症状を予防すること、および症状の根底にある代謝の原因を改善または予防することを含む。
なお、本明細書で言及する「抑制」、「軽減」または「緩和」という用語は、約1%〜99.9%、具体的には、約1%〜約5%、約5%〜10%、約10%〜15%、約15%〜20%、約20%〜25%、約25%〜30%、約30%〜35%、約35%〜40%、約40%〜45%、約45%〜50%、約50%〜55%、約55%〜60%、約60%〜65%、約65%〜70%、約75%〜80%、約80%〜85%、約85%〜90%、約90%〜95%、約95%〜99%、または約99%〜99.9%のうちの何れか一つ程度のプロセスの遅延、抑制または減少に関連することを理解されたい。
本明細書中に記載されるように、注射可能なGAの投与は、皮膚病変または部位反応または疼痛などの副作用に関連しており、注射部位における皮膚の下の永久的なへこみ(脂肪萎縮、またはまれに壊死)が、脂肪組織の局所的な破壊により生じることがある。これは、適切な注入技術に従って皮膚の変化を監視するように推奨されるコパキソンの処方情報にも示されている。ここで提案する併用療法は、驚くべきことに、観察されるそれらの皮膚病変の減少と関連することが見出されている。
本明細書に記載の「皮膚病変」または「注入部位反応」は、GAの投与時に起こる局所的皮膚反応を指している。そのような病変または反応は通常、薬物が皮膚内に逃げるときに起こり、その周囲の皮膚と比較して異常な成長または異なる外観をもたらす。例示的な皮膚病変または部位反応には、瘢痕、浮腫、疼痛、発赤、痛み、かゆみ、腫脹または硬い腫瘤が含まれるが、それらに限定されるものではない。さらに、本開示によれば、皮膚病変または部位反応は、治癒しない開放創傷または血栓の出現も指している。そのため、併用療法は、GAによる治療後の皮膚病変を患っている患者への投与に特に適している。本開示において、皮膚病変の減少は、皮膚病変の重症度の減少、皮膚病変の出現頻度の減少、皮膚病変の数の減少または皮膚病変の予防のうちの少なくとも1つを指している。
大麻植物抽出物およびGAはそれぞれ、それを必要とする対象者に有効量で投与することができる。周知のように、本明細書における目的のための「有効量」は、当技術分野で知られているような考慮によって決定することができる。その量は、とりわけ、治療される疾患の種類および重症度ならびに治療レジメンに応じて、所望の治療効果を達成するのに有効でなければならない。一般に知られているように、有効量は、例えば体内の分布プロフィール、体内半減期などの様々な薬理学的パラメータを含む様々な要因、望ましくない副作用(もしあれば)、年齢および性別などの要因等に依存するものとなる。本開示において、本明細書に記載されるように、有効量の大麻植物抽出物および有効量のGAは、その組合せが所望の治療効果を有するように選択される。
非限定的な実施例
実施例1:GAを伴う又は伴わない大麻抽出物によるSJLマウスにおけるEAEの抑制
材料
16%のCBD、1%のTHC(Avidekelとして知られる)を含む大麻ドライフラワーをイスラエルのTikun Olamから入手した。
プロテオリピドタンパク質(PLP)(139−151)は(中国のGP)から購入した。
CFAおよび百日咳毒素(PT)はSigmaから購入した。
方法
SJL/J雌マウスはHarlenから購入した。6−7週齢のマウスを以下の実験に使用した。すべての実験は、エルサレムのヘブライ大学の倫理委員会によって承認されたプロトコルに従って行われた。マウスをケージに収容し、食物と水を自由に摂取させた。それらを、室温で、12時間の明暗サイクルで維持した。
Hooke Laboratoriesのプロトコル(http://hookelabs.com/protocols/eaeAI_SJL)に指定されている方法に従って、マウスに百日咳ワクチンとともにCFA中に乳化したPLP(139−151)で免疫性を与えた。再発寛解型(RR)−EAEモデルを誘導するためにPLPを使用した。
EAE実験では、約6−7週齢のSJL/j雌マウスを使用した。神経学的麻痺症状(7匹のマウス/群)の出現についてマウスを毎日観察し、以下に示す0−5の基準で採点した。
0 神経学的徴候なし
0.5 遠位四肢
1 引きずり失敗
2 立ち直り反射が緩い(仰向けに寝かせたときに反転するのが難しい)
3 アタキシン後肢麻痺(後肢を引きずる)
4. 後肢の麻痺
5. 完全麻痺(不動状態)
6. マウスの死
CFAと混合したPLP(139−151)の皮下注射および2回の百日咳毒素注射およびマウスにおける麻痺徴候の出現(通常、EAEの開始後9−11日後)に続いて、マウスの治療を開始した。
治療は週に5回、日々行い、通常約60日間続けた。GAは(1mg/マウスの注射用量で)皮下投与し、大麻抽出物は腹腔内投与した。
PLP 139−151の投与は3段階の麻痺を誘発し、1つの実験では、それは1段階のみの誘発であった。周知のように、3つのピークはヒトにおける生理学的徴候により類似していると考えられるが、1つのピークは、許容されると考えられ、多くのMS研究において使用されている。
統計的評価
生のp値をexact one−tailのマンホイットニー検定から得て、ボンフェローニ補正のホルム修正を用いて(各実験内で)多重比較について調整した。
結果
大麻の単独療法の効果を図1に示している。経口投与された50mg/KgのAvidekel植物抽出物(16%のCBD、1%のTHC)による治療は、最初のピークで45%、3番目のピークで46%、麻痺を著しく減少させた。
単独療法としての大麻またはGAの比較効果を図2に示している。具体的には、PLP注射後に麻痺の1つのピークのみが観察された。GA(コパキソンによって例示される)または大麻植物抽出物(Avidekelによって例示される)で治療された動物すべてにおいて、臨床スコアが少なくとも32−35%減少した。
大麻抽出物およびGAを含む併用療法の効果を図3に示している。Avidekel植物抽出物(16%のCBD、1%のTHC)を腹腔内投与により、またはコパキソンとしてGAを皮下投与により、または、Avidekelおよびコパキソンの組合せを上述した投与により、マウスを治療した。図3は、大麻植物抽出物単独でまたはGAと組み合わせて治療したマウスにおける臨床スコアの著しい低下を示している。大麻植物抽出物とGAの組合せは、各成分単独と比較してより大きな効果を示した。
特に、この結果は、Avidekel(CBDを強化した)として示される植物由来の大麻抽出物が、EAEマウスモデルにおける麻痺症状を大幅に改善することを実証している。
実施例2:GAを伴う又は伴わない大麻抽出物によるSJLマウスの病理学的研究
単剤療法(大麻抽出物またはコパキソン)および併用療法(大麻抽出物+コパキソン)の研究は、EAEマウスにおける免疫細胞の脊髄への浸入の組織学的研究(すなわち、MSコア病理学)も含んでいた。対照の未治療のSJL雌マウスにPLPを注射した60日後、脊髄の白色部分への免疫細胞の大量の侵入がエオシン/ヘマトキシリン染色部分において観察された。対照的に、Avidekel(CBDで強化された大麻抽出物)、GA、またはGA+Avidekelの何れかによる治療後に、そのような脊髄への浸入のほぼ全体の減少が観察され、これはAvidekel単独およびGAを伴うAvidekelの組織レベルの効果を示している。
皮膚創傷
併用療法(Avidekel+コパキソン)の特異的効果が、GAの皮下注射部位で観察された。コパキソンのみで治療されたマウス(7匹のマウスのうち2匹)では、マウスの背中の繰り返し行われたコパキソン注入部位に皮膚病変が発生した。コパキソン注入の有無にかかわらず、Avidekelで治療を受けたマウスでは、そのような病変は観察されなかった。病変(皮膚創傷)は、皮膚の腫脹、治癒しない開放創傷および血栓の出現を特徴とした。
これらの結果は、コパキソンとAvidekel抽出物との同時投与が、皮下投与単独の場合にコパキソンに特徴的な皮膚創傷の形成を予防することを実証した。

Claims (51)

  1. グラチラマー酢酸塩(GA)を対象者に注入することに付随する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去する方法であって、
    GAの注入による投与と同時に、またはGAの注入による投与の前または後に、有効量の大麻植物抽出物を患者に投与するステップを含み、大麻植物抽出物の量が、前記少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去するのに十分な量とされることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    多発性硬化症(MS)を治療、予防、改善または発症を遅延させるために対象者がGAで治療されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、
    少なくとも1の副作用が注入部位反応であることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が、GAの投与により引き起こされる注入部位反応に罹患している対象者に投与されることを特徴とする方法。
  5. 請求項3または4に記載の方法において、
    注入部位反応が、瘢痕、浮腫、疼痛、発赤、痛み、かゆみ、腫脹および硬い腫瘤のなかから選択されることを特徴とする方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法において、
    少なくとも1つの大麻植物抽出物およびGAが連続して投与されることを特徴とする方法。
  7. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法において、
    少なくとも1の大麻植物抽出物およびGAが別々の組成物で投与されることを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法において、
    少なくとも1の大麻植物抽出物が局所的に投与されることを特徴とする方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載の方法において、
    GAが皮下注射されることを特徴とする方法。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の方法において、
    少なくとも1の大麻植物抽出物が、GAの注入部位に投与されることを特徴とする方法。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物がカンナビスサティバであることを特徴とする方法。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が少なくとも1のカンナビノイドを含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項1乃至12の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が14−18%(w/w)のCBDを含むことを特徴とする方法。
  14. 請求項1乃至12の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が0.8−3.75%(w/w)のTHCを含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項1に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が、大麻植物「Avidekel」から得られることを特徴とする方法。
  16. 対象者における多発性硬化症(MS)の治療、予防、改善または発症の遅延のための方法であって、
    治療有効量のグラチラマー酢酸塩(GA)および治療有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を含む併用療法を対象者に施すステップを含み、併用療法が、MSを治療、予防、改善または発症を遅延させるのに有効であることを特徴とする方法。
  17. 請求項16に記載の方法において、
    少なくとも1の大麻植物抽出物およびGAが連続して投与されることを特徴とする方法。
  18. 請求項16または17に記載の方法において、
    少なくとも1の大麻植物抽出物およびGAが別々の組成物で投与されることを特徴とする方法。
  19. 請求項16乃至18の何れか一項に記載の方法において、
    少なくとも1の大麻植物抽出物が局所的に投与されることを特徴とする方法。
  20. 請求項16乃至19の何れか一項に記載の方法において、
    GAが皮下注射されることを特徴とする方法。
  21. 請求項16乃至20の何れか一項に記載の方法において、
    少なくとも1の大麻植物抽出物が、GAの注入部位に投与されることを特徴とする方法。
  22. 請求項16乃至21の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物がカンナビスサティバであることを特徴とする方法。
  23. 請求項16乃至22の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が少なくとも1のカンナビノイドを含むことを特徴とする方法。
  24. 請求項16乃至23の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が14−18%(w/w)のCBDを含むことを特徴とする方法。
  25. 請求項1乃至24の何れか一項に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が0.8−3.75%(w/w)のTHCを含むことを特徴とする方法。
  26. 請求項16に記載の方法において、
    大麻植物抽出物が、大麻植物「Avidekel」から得られることを特徴とする方法。
  27. 請求項16乃至26の何れか一項に記載の方法において、
    当該方法が、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者における再発の頻度を減少させることを目的とすることを特徴とする方法。
  28. 対象者に有効量のグラチラマー酢酸塩(GA)を投与することを含む方法で使用するための有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物であって、有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物が、GAに付随する少なくとも1の効果を増強するか、またはGAに付随する少なくとも1の副作用を軽減または減少させるように選択されることを特徴とする有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物。
  29. 有効量のグラチラマー酢酸塩(GA)および有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物を含むキットであって、使用説明書をさらに含むことを特徴とするキット。
  30. 請求項29に記載のキットにおいて、
    使用説明書が、有効量のGAと有効量の少なくとも1の大麻植物抽出物とを組み合わせて使用するためのものであることを特徴とするキット。
  31. 請求項30に記載のキットにおいて、
    組み合わせが、MSの治療における使用のため、または対象者への有効量のGAの投与に付随する少なくとも1の副作用を軽減するためのものであることを特徴とするキット。
  32. 請求項30に記載のキットにおいて、
    GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物が、キットの別々の区画またはリザーバにあることを特徴とするキット。
  33. 請求項32に記載のキットにおいて、
    異なる区画またはリザーバが異なるシリンジであることを特徴とするキット。
  34. 請求項32に記載のキットにおいて、
    別々の区画またはリザーバが、GAおよび少なくとも1の大麻植物抽出物を固体または液体または溶液形態で含む異なる調合容器であることを特徴とするキット。
  35. 少なくとも1の大麻植物抽出物と組み合わせて投与される組成物を調製するためのグラチラマー酢酸塩(GA)の使用。
  36. グラチラマー酢酸塩(GA)と組み合わせて投与される組成物を調製するための少なくとも1の大麻植物抽出物の使用。
  37. 請求項35または36に記載の使用において、
    GAの組成物が、少なくとも1の大麻植物抽出物の組成物とは別に調合されることを特徴とする使用。
  38. グラチラマー酢酸塩(GA)および少なくとも1の大麻植物抽出物を含むことを特徴とする医薬組成物。
  39. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    大麻植物がカンナビスサティバであることを特徴とする医薬組成物。
  40. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    大麻植物抽出物が少なくとも1のカンナビノイドを含むことを特徴とする医薬組成物。
  41. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    大麻植物抽出物が14−18%(w/w)のCBDを含むことを特徴とする医薬組成物。
  42. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    大麻植物抽出物が0.8−3.75%(w/w)のTHCを含むことを特徴とする医薬組成物。
  43. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    大麻植物抽出物が、大麻植物の「Avidekel」から得られることを特徴とする医薬組成物。
  44. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    多発性硬化症に罹患している対象者において、またはその疾患に罹患することが予測される対象者またはその疾患を潜在的に発症すると診断された対象者において、多発性硬化症の治療、予防、改善または発症の遅延のために使用することを特徴とする医薬組成物。
  45. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    局所投与、経腸投与または非経口投与のためのものであることを特徴とする医薬組成物。
  46. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    注射、注入、経皮投与、経粘膜投与、経口投与、座薬投与、吸入投与または舌下投与による送達のためのものであることを特徴とする医薬組成物。
  47. 請求項38に記載の医薬組成物において、
    皮下注射による送達のためのものであることを特徴とする医薬組成物。
  48. 多発性硬化症に罹患している対象者において、またはその疾患に罹患することが予測される対象者またはその疾患を潜在的に発症すると診断された対象者において、多発性硬化症を治療、予防、改善または発症を遅延させるための方法であって、対象者に治療有効量の大麻植物抽出物を投与するステップを含み、大麻植物抽出物が、任意選択的に大麻植物「Avidekel」から得られることを特徴とする方法。
  49. 多発性硬化症に罹患している対象者において、またはその疾患に罹患することが予測される対象者またはその疾患を潜在的に発症すると診断された対象者において、多発性硬化症を治療、予防、改善または発症を遅延させるために使用される治療有効量の大麻植物抽出物であって、大麻植物「Avidekel」から得られたものであることを特徴とする大麻植物抽出物。
  50. グラチラマー酢酸塩(GA)を対象者に注入することに付随する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去する方法であって、治療有効量の大麻植物抽出物を対象者に投与するステップを含み、大麻植物抽出物が、任意選択的に大麻植物「Avidekel」から得られることを特徴とする方法。
  51. グラチラマー酢酸塩(GA)の注入に付随する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去するために使用される治療有効量の大麻植物抽出物であって、大麻植物「Avidekel」から得られたものであることを特徴とする大麻植物抽出物。
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