JP2019533731A - Cbdとコパキソンの併用療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、概して、MS、およびMS治療に付随する副作用を治療、予防、改善または遅延するためのグラチラマー酢酸塩(GA)およびカンナビジオール(CBD)の使用方法に関する。【選択図】なし

Description

本開示は、自己免疫疾患を治療するための併用療法、特に、多発性硬化症を治療するための併用療法に関する。
コパキソン(Teva Pharmaceuticals)としても知られているグラチラマー酢酸塩(GA)は、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)の患者、および多発性硬化症(MS)の最初の臨床症状を経験した患者に対して、再発の頻度を減らすために用いられている。
カンナビジオール(CBD)は、大麻で同定されている少なくとも113の活性カンナビノイドの1つである。それは主要な植物性カンナビノイドの一つであり、植物抽出物の最大40%を占める。CBDは、副作用の欠如、特に精神活性の欠如(典型的にはΔ9−THCに関連しているような)、および幾つかの精神運動学習および心理学的機能との非干渉性を示す臨床報告により、広範囲の潜在的医療用途を有すると考えられている。
経鼻投与によるMSの治療に使用するための、GAおよびカンナビジオール(CBD)を含む組成物は、特許文献1に記載されている。
米国特許第6,410,588号(特許文献2)は、慢性関節リウマチ(RA)、MSおよび炎症性腸疾患(IBD)などの炎症性疾患の治療のためのCBDの使用を開示している。
国際公開第2008/120207号 米国特許第6,410,588号
Gallily R et al.,Overcoming the Bell Shaped Dose−Response of Cannobidiol by using Cannabis Extract enriched in Cannabidiol,Pharmacology & Pharmacy 2015;6,75−85
本開示は、概して、グラチラマー酢酸塩(GA)およびカンナビジオール(CBD)を含む併用療法が多発性硬化症(MS)の治療に有効であり、また、例えば注入、特に皮下(s.c.)注射による、GAの投与に伴う副作用(または有害反応)の軽減にも有効であるという所見に基づくものである。
注入用のグラチラマー酢酸塩(GA、コパキソン、コポリマー1)は、慢性または再発寛解型MSの承認薬である。GAの臨床的および免疫学的効果は、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)、MS用の実験動物モデル、およびヒトの臨床試験で広く研究されている。市販のコパキソンは皮下投与のみを意図しており(静脈内投与はされない)、投与スケジュールが製品の濃度に依存する。患者の少なくとも5%の治療中止に繋がる、コパキソン投与の最も一般的な副作用には、とりわけ、注入部位反応、じんましん、血管拡張、発疹、呼吸困難、過敏症および胸痛が含まれる。
具体的には、本明細書に開示される技術の発明者は、CBDを含む調製物、典型的には精製形態のCBDを含む調製物、またはCBDからなる形態の調製物の投与が、MSの動物モデルにおいて明らかにされているように、MSの症状に対するGAの効果を増強することを見出した。特に、CBDが、GAの皮下投与に伴う皮膚病変(局所的注入部位反応とも呼ばれる)の軽減に効果的であることが見出された。
経鼻投与のためのGAとCBDの特定の組み合わせが、以前にMSの治療に提案されているが(特許文献1)、それらは鼻粘膜の刺激のために慢性MSの長期治療には不適当であることが分かっており、急性MSの即時緩和により有用であると考えられている。
より具体的には、本明細書に示されるように、GAの皮下(s.c.)投与およびCBDの腹腔内(i.p)投与を使用する併用療法は、GAまたはCBD単独と比較して、MSの治療においてより有効であった(図4を参照されたい)。本発明に係る併用療法は、MSの病理学的症状の軽減に有効であるだけでなく、特に、GAの皮下注射に伴う副作用の軽減にもさらに有効であった。
すなわち、本発明は、その主な態様の一つにおいて、MSを治療、予防または改善する方法またはMS発症を遅延させる方法を、それを必要とする対象者(例えば、MSに罹患している対象者、またはその疾病に罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者)に提供するものであり、当該方法が、治療に有効な量のGAと治療に有効な量のCBDとを含む併用療法を対象者に施すことを含む。
なお、ここで提案する併用療法は、いくつかの実施形態において、注入、特に皮下注射によって、GAが投与される場合に適用可能であることを理解されたい。
ここで考えられている併用療法の重要な特性は、その成分のそれぞれ一つであるGAまたはCBD単独と比較して、MSの治療、予防、改善、またはMSの発症またはMS症状の発現の遅延に有効であることである。
さらに別の態様では、本発明は、対象者へのGAの投与に伴う少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去する方法を提供するものであり、当該方法が、有効量のCBDを対象者に投与するステップを含み、その有効量が、GAの少なくとも1の副作用を軽減するのに十分なものとされる。GAが皮下注射により投与される場合、少なくとも1の副作用がGAの皮下注射に関連する可能性がある。
本発明によれば、ここで提案する併用療法で治療される対象者は、GAによる治療からおそらく利益を得ることが見出され又は判定された人であり、この対象者のために、GAおよびCBDの有効量を定めた治療プロトコルが調整または提案され、一つの成分の量が他の成分の量に基づいて調節または決定されるか、または投与の時間、順序、投与レジメンに加えて対象者の健康および個人的要因にとりわけ依存し得る他の任意の1つのプロトコルパラメータに対して調整される。
より具体的には、ある場合には、治療の対象者が、評価時に、注入されるGAで治療された対象者であり、CBDの投与の量および頻度が、同時のGA治療を考慮して決定される。他の場合には、対象者が、注入されるGAに関連する副作用に罹患しやすい、あるいは罹患していることが疑われる又は知られている人であり、本明細書で規定されるように、CBDの投与がそのような副作用の軽減または減少を助ける。
さらに他の場合には、CBDがGAの投与前に投与される。いくつかの実施形態では、CBDがGAの投与直後に投与される。他の実施形態では、それら2つが別々の剤形で同時に投与されるか、注入、好ましくは皮下注射に適した担体中にGAとCBDを含む単一の混合組成物として投与される。
本明細書に記載されるように、例えば皮下注射される、GAおよびCBDを含む併用療法は、(注入可能な)GAに関連する、副作用の低減および治療効果の増強の両方において非常に有益な効果を有することが見出された。なお、CBDとGAの「組み合わせた」または「一緒の」投与に対する言及は、2以上のタイプの治療を含む治療スケジュールを指していることを理解されたい。本開示によれば、併用療法は、単一の治療サイクルで少なくとも2つの物質を投与することを含むレジメンを意味する。併用療法は、理解されるように、とりわけ、治療スケジュール、CBDとGA(投与)の予め設定された比率、治療サイクル数などの様々なパラメータの評価を必要とする。併用療法の評価は治療の開始前に実施することができる。例えば、後の投与が有効な併用療法をもたらすのに十分な時点であるという条件において、患者がGAで治療される期間中に、GAの投与前の任意の時点で、またはGAの投与後の任意の時点で、CBDを投与することができる。
本明細書に記載のCBDおよびGAは、例えば、静脈内、腹腔内または筋肉内注射のような非経口注入により、全身的に、良好な医療行為に従って、本発明の方法により投与および投薬することができる。別の実施例では、CBDおよびGAは、静脈内投与、皮下投与、経皮投与、局所投与、筋肉内投与、関節内投与、結膜下投与、または粘膜投与、経口投与または眼内投与を含む任意の適切な経路によって部位に導入することができる。2つの成分の投与は、同じまたは異なる投与方法により、同じまたは異なる頻度で、すなわち同じまたは異なる時点で行うことができる。
本開示は、GAおよびCBDを含む医薬組成物も提供し、その一方または各々が担体中にある。そのような組成物において、GAおよびCBDは、非経口投与、経口投与、経皮投与に適合した同じ組成物中に存在し得る。いくつかの場合において、そのような組成物は、皮下注射用に適合されており、皮下注射に適した担体を含む。医薬組成物は、MSに罹患している対象者、またはその疾病に罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者において、MSの治療、予防、改善または発症の遅延のために適用される。
いくつかの場合では、本実施例において実証されるように、GAおよびCBDが、非経口、経口、経皮(すなわち、皮下)投与の何れかに適応した別々の組成物として、同時にまたは連続して投与される。特定の実施形態では、GAとCBDの両方を皮下注射による投与に適合させることができる。
本明細書中に記載されるように、ここで提案する併用療法は、皮膚病変または部位反応または疼痛などの関連する副作用を有する注入用のGAの投与に関連し得る(ノースウェールズのTeva Pharmaceuticals USA,Incによるコパキソン処方情報、2009年)。
本発明はさらに、CBDと組み合わせて投与される組成物を調製するためのGAの使用を提供する。
さらに、本発明は、GAと組み合わせて投与される組成物を調製するためのCBDの使用を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、別々のリザーバに有効量のGAと有効量のCBDを含むキットを提供し、当該キットが、併用療法において有効量のGAと有効量のCBDを使用するための説明書をさらに含む。
成分であるGAおよびCBDのそれぞれ一つは、単独でよりも組み合わせにおいてより良好に作用するもので、本明細書では、用語「より有効な」または「増強された」効果によって表現される。そのような増強された効果は、単独で投与された場合の成分の治療上有効な投与量の観点からも、成分のそれぞれ一つに関連する副作用の減少または治療効果の増加の臨床症状を示すことができる。
すなわち、さらに別の態様において、本発明は、対象者に有効量のCBDを投与する方法において使用するための、有効量の注入されるGA、好ましくは皮下注射されるGAを提供するものであり、GAの有効量が、CBDに関連する少なくとも1の効果を増強するように選択される。
更なる態様において、本発明は、有効量の注入されるGA、好ましくは皮下注射されるGAを対象者に投与する方法において使用するための有効量のCBDを提供するものであり、CBDの有効量が、GAに関連する少なくとも1の効果を増強するように選択される。
また、本発明は、有効量の注入されるGAを対象者に投与する方法において使用するための有効量のCBDも提供し、ここで、有効量のCBDが、注入されるGAの対象者への投与に付随する少なくとも1の副作用を軽減または減少するように選択される。
本明細書に記載のように、本開示は、中枢神経系(CNS)に影響を及ぼす慢性の炎症性脱髄性疾患であるMS(以前は、多発性硬化症または播種性脳脊髄炎として知られていた)に注意を向けている。その疾患の発症は通常、特定の集団や国にもよるが、10万人当たり2〜150人の有病率で若年成人に起こる。MSは、脳磁気共鳴画像法(MRI)上で脱髄性病変の形で現れるCNSに影響を及ぼす複数(少なくとも2)の神経学的発作の存在を特徴とする。MSはいくつかの形態をとり、新たな症状が別個の発現(再発型)において生じるか、またはゆっくりと蓄積していく(進行型)。殆どの人が、最初に再発寛解型MS(RRMS)と診断され、数年後に二次進行型MS(SPMS)を発症する。発現または発作の間に、症状が完全になくなることもあるが、特に進行した疾患では、多くの場合、永続的な神経学的問題が持続する。RRMSは患者の約85%に、SPMSは約15%に発生する。なお、本発明のプロトコル、組成物およびキットは、小児、若年成人および成人の対象者における、MSの両形態、RRMSおよびSPMSの治療に適用可能であることを理解されたい。
本明細書に開示されている主題をよりよく理解し、それが実際にどのように実行されるのかを例示するために、添付の図面を参照しながら、単なる非限定的な例として実施形態を説明することとする。
図1は、対照(賦形剤)および腹腔内注入した5mg/kgのCBDで処置したマウスのEAEモデルにおける実験の結果を示している。 図2は、対照(賦形剤)および腹腔内注入した5mg/kgのCBDで処置したマウスにおいてEAEモデルを用いた別の実験を示している。 図3は、腹腔内注入したCBD5mg/kgおよびGA(コパキソン)(1mg/マウス、皮下注射)で処置したEAEマウスを示している。 図4は、対照(賦形剤)、CBD単独(5mg/kg、腹腔内注入)、GA(コパキソン)(1mg/マウス、皮下注入)、およびCBDとコパキソンの組合せで処置したEAEマウスを示している。
本発明を説明する前に、本発明は、本明細書に記載の方法および実験条件に限定されるものではなく、また、特定の実施形態を説明するために本明細書で使用した用語は、限定することを意図したものではないことに留意されたい。他に規定されない限りは、本明細書で使用するすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味を有するものとする。本明細書に記載したものと同様または同等の任意の方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、ここでは特定の方法および材料を説明することとする。
本発明の一態様は、MSを治療、予防、改善する方法またはMS発症を遅延させる方法を、それを必要とする対象者(例えば、MSに罹患している対象者、またはその疾病に罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者)に提供することであり、当該方法が、治療に有効な量のGAと治療に有効な量のCBDとを含む併用療法を対象者に施すことを含む。
いくつかの態様では、GAが注入により投与される。
更なる態様では、GAが皮下注射により投与される。
ここで考えられている併用療法の重要な特性は、その成分のそれぞれ一つであるGAまたはCBD単独と比較して、MSの治療、予防、改善または発症遅延に有効であることである。ここで提案する併用療法に関しての「有効」という用語は、(1)GAとCBDの併用が、成分のそれぞれ一つ単独よりも、MSの一次症状および/または二次症状(少なくとも1つの症状)の軽減により有効である場合、(2)併用が、単独で投与したときのGAまたはCBDの副作用(少なくとも1つの症状)の軽減により有効である場合、(3)併用が、GAまたはCBDの単独での投与と比較して、GAまたはCBD治療用量の減少により有効である場合など、数多くの状況に適用される。有効という概念は、症状の発症、期間、重症度、再発およびそれらの全体的な発生という状況において、さらに適用される。
すなわち、特定の態様では、本発明は、MSの治療、予防、改善または発症遅延を、それを必要とする対象者において行う方法として表現ことができ、当該方法が、治療に有効な量の注入されるGAと治療に有効な量のCBDとを含む併用療法を対象者に施すことを含み、併用療法が、MSの治療、予防、改善または発症遅延に有効である。
別の観点から、本発明は、対象者に有効量のCBDを投与する方法において使用するための有効量の注入されるGAとして表現することができ、有効量のGAが、有効量のCBDに関連する少なくとも1の効果を増強するように選択される。これに関連して、本明細書における「増強する」および「有効な」という用語は、本明細書で定義されているように、あるいは当技術分野で知られているように同様のものである。
MSのための併用療法をその黙示的な方法および組成物およびキットとともに用いる治療概念は、慢性MSまたは急性MSを治療するために、またはMSの発症、悪化若しくは再発を予防するために、適用することができる。換言すれば、本療法は、MSに罹患している対象者、またはMSに罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者に適用することができる。
これに関連して、ビタミンDの血中濃度の検査がMS発症リスクの予測に使用されるなど、MS素因、重症度および再発を予測するための多数の臨床ツールが開発されており、MSの重症度と臨床経過を予測する数多くの免疫マーカー、より近年では遺伝的マーカーが存在する。
いくつかの実施形態では、本併用療法が、MSの再発の予防、例えば再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者の再発の頻度の低減に適用可能である。
より具体的には、臨床単位としてのMSは、個人間でかつ経時的に変わる症状により非常に性質が異なる。典型的なMSは:
・1または複数の手足、典型的には片側、足および体幹のしびれまたは脱力感;
・通常は一度に片目で生じる、部分的または完全な失明(多くの場合、眼球運動中に痛みを伴う);
・長期にわたる複視;
・体の様々な部分のうずきまたは疼痛;
・特定の首の動きに伴って発生する電気ショックの感覚(レルミット症候);
・震え、協調の欠如または不安定歩行;
・不明瞭な発語;
・倦怠感;
・目眩;および/または
・腸と膀胱の機能の問題
を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の併用療法が、MSの少なくとも1つの症状を治療、予防、改善または遅延させるのに有効である。
既に述べたように、殆どのMS患者は再発寛解型疾患経過(RRMS)を有し、RRMSを有する特定の患者は最終的にSPMSとして知られる症状が着実に進行する。
いくつかの実施形態では、本発明による併用療法が、RRMSにおけるMS再発の少なくとも1つの症状、SPMSの少なくとも1つの症状を治療、予防、改善または遅延させるのに有効である。
特定の実施形態では、併用療法が、SPMSに特に関連する運動性および歩行についての問題を治療、予防、改善または遅延させるのに有効である。
数多くの実施形態において、用語「予防」および「遅延」は、本明細書では、特にリスクのある集団において、疾病の発症および発現、再発の回避、MS症状発現の再発のリスクの低減に関して、延長をもたらすために使用されるものであり、上記集団には、とりわけ、MSの家族歴を有する患者、特定のウイルス感染症(中でも注目すべきは、エプスタイン・バーウイルス)、特定の自己免疫疾患(例えば、甲状腺疾患、1型糖尿病および炎症性腸疾患)、喫煙患者(喫煙者はRRMSを発症する可能性が高い)が含まれる。
「予防」および「遅延」という用語は、MS状態に関連する二次症状の軽減を伝えるためにさらに使用され、その二次症状には(特に):
・筋肉の硬直または痙攣;
・麻痺(通常は脚に生じる);
・膀胱、腸または性機能に関する問題;
・健忘症または気分変動などの精神的変化;
・うつ病;および/または
・てんかん
を含む。
さらに、本発明は、対象者へのGAの投与に関連する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去する方法を提供することも考えられ、当該方法が、有効量のCBDを患者に投与するステップを含み、その有効量が、その副作用を軽減するのに十分なものとされる。
数多くの実施形態では、少なくとも1の副作用が注入により投与されるGAに関連すると考えられる。いくつかの実施形態では、少なくとも1の副作用が、GAの皮下注射に関連する。
GA(コパキソン)に関連する一般的な副作用は:
・注射部位反応(例えば、疼痛、発赤、痛み、かゆみ、腫脹または腫瘤);
・吐き気、嘔吐;
・悪寒、脱力感、発熱またはインフルエンザの症状;
・関節痛、頸部痛、背痛を含む身体の痛み;
・複視;
・頭痛;
・尿意切迫の増加;
・手や足の腫れ;
・膣のかゆみまたはおりもの;および/または
・口内または唇の白斑または痛み
を含む。
即時反応は:
・紅潮(ほてり、発赤または緊張感);
・胸の痛み;
・頻拍;
・不安;
・息切れ;および/または
・かゆみ
を含むことができる。
深刻な副作用は:
・目眩;
・失神;
・感染症(発熱、持続的な喉の痛みなど);
・精神的/気分の変化(うつ病など);
・注入部位の激痛;
・震え(振戦);および/または
・視力の問題
を含むことができる。
GAの投与と同時に有効量の純粋または精製CBDを併用投与することにより、上述した副作用のうちの少なくとも1つが、発症、発現または重症度に関して軽減されると考えられる。
さらに、本発明の併用療法で治療される対象者は、GAによる治療からおそらく利益を得ることが見出され又は判定された人と考えられ、この対象者のために、GAおよびCBDの有効量を定めた治療プロトコルが調整され、一つの成分の量が他の成分の量に基づいて調節または決定されるか、または投与の時間、順序、投与レジメンに加えて対象者の健康および個人的要因にとりわけ依存し得る他の任意の1つのプロトコルパラメータに対して調整される。
換言すれば、本発明によれば、併用療法におけるCBDおよびGA成分の有効治療用量は、治療する医師によって決定された個別の投与レジメンに従う。
多くのMS患者は、1回の皮下投与で20mg投与されるレジメンを用いてコパキソンの形態のGAで治療される。このため、数多くの実施形態では、本発明の併用療法におけるGAおよびCBDの1日用量は、1回の皮下投与で投与されるコパキソンの形態の20mgのGAと、経口投与または皮下投与または経皮投与に適した製剤中の100−1500mgの範囲のCBDである。
いくつかの実施形態では、コパキソンが、1回の皮下投与で20mgの形態で投与され、CBDが、100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500mgまたはそれ以上の1日用量で投与され、それにより上述した治療効果を達成することができる。
CBDは、例えば、経口または経皮(皮下)適用のために、オイルの形態で、コパキソンの皮下注射の前後または同時に投与することができる。
また、コパキソンで治療されたMS患者は、週に3回、最低48時間の間隔をあけて、皮下投与される40mgを使用する。このため、更なる実施形態では、本発明の併用療法におけるGAおよびCBDの一日用量は、例えば、週に3回、少なくとも48時間の間隔で投与されるコパキソンの形態の40mgのGAと、経口投与または皮下投与に適した製剤で、1日当たり100−1500mgの範囲のCBDである。
そのような場合、コパキソンは1週間に3回、40mgの形態(すなわち、毎週120mgの用量)で皮下投与され、CBDは、上述した治療効果を達成するために、100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500mg/日(または700,1400,2100,2800,3500,4200,4900,5600,6300,7000,7700,8400,9100,9800,10500mg/週)またはそれ以上、投与される。
そのような場合、CBDは、コパキソン注射の前または間に別々に、またはコパキソン注射と一緒に投与することができる。
より具体的には、治療される対象者は、評価時に注入用GAで治療されている人であり、CBDの投与の量および頻度は、同時のGA治療を考慮して決定される。
いくつかの実施形態では、対象者は、注入用GAに関連する副作用に罹患し易いか、罹患すると疑われているか又は知られている人であり、本明細書で規定されるように、CBDの投与はそのような副作用の低減または軽減を助ける。
いくつかの実施形態では、CBDがGAの投与前に投与される。いくつかの実施形態では、CBDがGAの投与直後に投与される。他の実施形態では、それら2つが別々の投薬形態で、または注入、好ましくは皮下注射に適した担体中にGAとCBDを含む単一の混合組成物として、同時に投与される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1の副作用がGAの皮下投与によって引き起こされる皮膚病変である。本明細書中に記載されるように、そのような皮膚病変は、局所的な注入部位反応から生じることが当該分野で知られている任意の病変である。
グラチラマー酢酸塩(GA、Teva Pharmaceuticalsによって市販されているコパキソンの有効成分であるコポリマー1、Cop−1としても知られている)に言及するとき、それは、4.7−13KDaの平均分子量を有し、L−グルタミン酸、L−アラニン、L−チロシンおよびL−リジンの4つの天然アミノ酸を含有する合成ポリペプチドの酢酸塩からなるランダムポリマーを意味する。GAは、特異的抗体により同定され、その生物学的活性は、マウスにおけるEAEの誘導を妨げるその能力により決定される。
コパキソンは、それ自体知られた組成物を意味しており、無色透明から僅かに黄色がかった無菌の皮下注射用の非発熱性溶液として入手可能であり、1mLあたり、pH約5.5〜7.0で20mgまたは40mgのGAおよび40mgのマンニトールを含む。
より広い意味では、用語「GA」(Co−1)は、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)の合成類似化合物を意味し、それは、神経系における神経の髄鞘形成の過程において重要であると考えられ、よってMSの発病に関与すると考えられる。MSの治療におけるその治療的効果は、免疫調節および神経保護を介したものであると考えられている。
同じ生物学的メカニズムによって作用するGA類似体および誘導体は、同じ併用療法の一部とすることができると考えられる。例えば、 プロバマー酢酸塩(PAまたはCop−2も含む)は、規定された比率の4つのアミノ酸の構造的に類似したコポリマー混合物であり、それはGAよりも改善された効力を有するように合理的に設計されている。PAおよびGAは、同様の作用機序を共有し、どちらもMHC IIに競合的に結合し、Tヘルパー細胞(Th)2様応答を促す。PAはRRMSのフェーズIIテストを受けている。
このため、本明細書で使用されるGAという用語は、EAEの緩和という共通の生物学的特徴を有するMBPに似ている様々なアミノ酸コポリマーを包含する。
EAEの急性および慢性/再発性のモデルにおいて、げっ歯類と霊長類の両方で、経口GAの効果を試験した。経口GAは、ラット、マウスおよびアカゲザルで誘発された急性EAEを抑制することが分かった。このため、本明細書で使用される「GA」という用語は、注入されるGAまたは皮下注射されるGAに必ずしも関連するものではなく、経口経路を含む他の経路を介して投与されるGAにさらに適用可能である。
カンナビジオールまたはCBDという用語はともに、化合物2−[(1R,6R)−6−イソプロペニル−3−メチルシクロヘキス−2−エン−1−イル]−5−ペンチルベンゼン−1,3−ジオールまたはそれらのエナンチオマーを示している。それはさらに以下の化学式の化合物を示している。
Figure 2019533731
これに関連して、「カンナビジオール」という用語は、合成または単離されたCBDに適用される。なお、本発明において、この用語は大麻、粗大麻または大麻抽出物、あるいは天然にCBDを含有する植物材料のチンキ剤には適用されないことを強調しておく。合成CBDは様々な方法によって製造することができ、そのような方法の例は、PCT/IL01/00537(米国特許第8,071,641号)に記載されている。純粋なまたは実質的に純粋なCBDは、数多くの方法によって植物材料から得ることができ、それらの例は、米国特許第6,403,123号およびGaoniおよびMechoulam(J.Am.Chem.Soc.93:217−224(1971))に記載されている。
純粋なまたは単離されたCBDは、例えばHPLCで測定したときに、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上、または99.5%以上のクロマトグラフィー純度を有するCBDの調製物を意味する。合成または精製CBDは、結晶形態またはエタノール溶液として貯蔵することができる。
いくつかの実施形態では、CBDは、CBDからなる配合物もしくは材料、または他の如何なる大麻由来の材料も含まない配合物または材料のことを云う。いくつかの実施形態では、CBDがTHCを含まない。
より広い観点から、CBDは、カンナビノイドCB1およびCB2受容体に対して非常に低い親和性を有するが、それら受容体の間接的拮抗薬として作用する非向精神性カンナノイドである。したがって、用語「合成」、「単離された」または「精製されたCBD」は、同じ活性および同じ作用機序を示すCBDエナンチオマーおよび誘導体をさらに包含する。例えば、カンナビジオール−ジメチルヘプチル(CBD−DMHまたはDMH−CBDとしても知られる)は、ジメチルヘプチル鎖をペンチル鎖に置き換えた合成CBD同族体である。この化合物は精神活性ではなく、CBDと同様の抗けいれん性および抗炎症性を有している。
本明細書中に記載されるように、CBDおよび皮下注射されるGAを含む併用療法は、治療と、注射されるGAに関連する副作用の低減の両方において大きな効果を有することが見出された。なお、CBDとGAの「組み合わせた」または「一緒の」投与に対する言及は、2以上のタイプの治療を含む治療スケジュールを指していることを理解されたい。本開示によれば、併用療法は、単一の治療サイクルで少なくとも2つの物質を投与することを含むレジメンを指している。併用療法は、理解されるように、とりわけ、治療スケジュール、CBDとGA(投与)の予め設定された比率、治療サイクル数などの様々なパラメータの評価を必要とする。併用療法の評価は治療の開始前に実施することができる。例えば、後の投与が有効な併用療法をもたらすのに十分な時点であるという条件において、患者がGAで治療される期間中に、GAの投与前の任意の時点で、またはGAの投与後の任意の時点で、CBDを投与することができる。
本明細書に記載のCBDおよびGAは、例えば、静脈内、腹腔内または筋肉内注射のような非経口注入により、全身的に、良好な医療行為に従って、本発明の方法により投与および投薬することができる。別の実施例では、CBDおよびGAは、静脈内投与、皮下投与、経皮投与、局所投与、筋肉内投与、関節内投与、結膜下投与、または粘膜投与、例えば経口投与または眼内投与を含む任意の適切な経路によって部位に導入することができる。2つの成分の投与は、同じまたは異なる投与方法により、同じまたは異なる頻度で、すなわち同じまたは異なる時点で行うことができる。
本開示のいくつかの実施形態によれば、GAおよびCBDの投与は異なる投薬形態である。換言すれば、GAとCBDは同じ組成物中に存在しない。上述したように、局所投与、経腸投与、非経口投与、経口投与、吸入投与を含む様々な投与方法が当技術分野において知られているが、それらに限定されるものではない。例えば、注射(例えば、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内または皮内注射を用いる)、注入(例えば、腹腔内)、経皮、経粘膜、吸入または舌下による。
例えば、GAは、非経口で、好ましくは皮下投与により、投与することができ、CBDは、経口、舌下、注射(皮下注射など)、吸入、スモーキング、経鼻、経皮または局所投与(局所投与は注入部位であることが好ましい)により、投与することができる。好ましくは、それら2つは両方とも経鼻投与されず、最も好ましくは、それら2つはどちらも経鼻投与されない。
いくつかの実施形態において、GAおよびCBDは異なる経路で投与することができる。いくつかの好ましい実施形態では、GAが皮下投与される。いくつかの他の実施形態では、CBDが局所的に、経口的に、舌下的にまたは吸入により投与される。いくつかの更なる実施形態では、CBDが腹腔内投与によって投与される。いくつかの更なる実施形態では、CBDが経皮投与によって投与される。いくつかの更なる実施形態では、CBDが坐剤によって投与される。理解されるように、CBDは点滴剤として、スプレーとして、または噴霧により投与される。いくつかの更なる実施形態では、CBDが口腔内で噴霧される。いくつかの更なる実施形態では、GAが皮下投与され、CBDが経皮投与により投与される。いくつかの更なる実施形態では、GAが皮下投与され、CBDが座薬によって投与される。いくつかの実施形態では、CBDは局所投与され、好ましくは注入部位に投与される。上述したように、GAは、腹部、大腿部(右および/または左)、腕部(右および/または左)および臀部(右および/または左)に、皮下注射することができる。いくつかの態様では、GAが腹部に皮下注射により投与され、CBDが、腹腔内注射または注入により、またはGA投与に付随する副作用を減らして併用効果を増大させる他の任意の方法により、投与される。
いくつかの実施形態では、GAおよびCBDの各々が別々に投与される、すなわち同じ組成物/剤形中にはない。そのような投与により、各成分を最も有効な部位に投与することが可能になる。換言すれば、GAを皮下投与することができ、CBDを局所的または経口的にまたは吸入により投与することができる。いくつかの実施形態では、GAが皮下投与され、CBDが局所投与される。いくつかの更なる実施形態では、CBDをGA注入部位に局所的に、好ましくはその注入に近い時間窓(前または後)で、投与することができる。
いくつかの実施形態では、GAおよびCBDがそれぞれ毎日投与される。いくつかの他の実施形態では、GAが週に3回投与され、CBDが毎日投与される。例えば、GAは、皮下注射により20mgの1日用量で、または週に3回、40mgの用量で投与することができ、CBDは、毎日、またはGAが投与されるのと同じ日に1週間に3回、投与することができる。CBDは、1日に10−1500mg、好ましくは1日に1−3mg/kg、または1日に10−150mg、または1日に200,300,400mgまたは1日に1200−1500mgの用量で、毎日または週に3回投与される。
いくつかの実施形態では、GAおよびCBDが、非経口投与、経口投与または経皮投与(皮下投与も含む)に適した、別々の組成物で、または同じ組成物で、同時に投与される。
いくつかの実施形態では、特にGAおよびCBDが同じ組成物中に存在する場合に、そのような組成物が皮下注射により投与されるように適合される。
このため、さらに別の態様では、本発明は、皮下注射に適した担体中にGAおよびCBDを含む医薬組成物を提供する。そのような組成物は、MSに罹患している対象者、またはその疾病に罹患していると予測される対象者またはその疾病を潜在的に発症すると診断された対象者において、MSの治療、予防、改善または発症の遅延のために使用されることが意図される。
数多くの実施形態では、医薬組成物がさらに、症状、疾患および投与経路に関連して促進する、更なる成分、賦形剤および/または薬物を含むことができる。
本明細書に詳述したように、様々な投与方法が、GAおよびCBDを含む組成物の投与に適用可能であることが当技術分野において知られている。例えば、局所投与、経腸投与、非経口投与である。より具体的には、GAおよびCBDを含む組成物は、注射(例えば、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内または皮内注射を用いる)、注入(例えば、腹腔内)、経皮、経粘膜、経口、座薬、吸入または舌下で投与される。そのような実施形態によれば、GAおよびCBDを含む組成物は経鼻投与によって投与されない。
いくつかの実施形態では、GAおよびCBDを含む組成物が、注入により、例えば皮下注射により、投与される。
注入のために、医薬組成物の活性成分は、有機溶液中、好ましくはラッカセイ油、ゴマ油、オリーブ油および類似の担体のような油性担体、またはリポソーム担体に配合されるようにしてもよく、それに対して、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジルなどのさらに別の賦形剤が必要に応じて添加されるようにしてもよい。
本発明の医薬組成物に適した投与経路の一つは、Erikksonによる米国特許第6,525,030号に記載されているように、骨膜下注入である。経粘膜投与のために、浸透すべき障壁に適した浸透剤が製剤に使用される。そのような浸透剤は、一般に当技術分野において公知である。
CBDおよびGAはそれぞれ、それを必要とする対象者に有効量で投与することができる。分かるように、本明細書における目的のための「有効量」は、当技術分野で知られているような考慮によって決定することができる。その量は、とりわけ、治療される疾患の種類および重症度ならびに治療レジメンに応じて、所望の治療効果を達成するのに有効でなければならない。一般に知られているように、有効量は、例えば体内の分布プロフィール、体内半減期などの様々な薬理学的パラメータを含む様々な要因、望ましくない副作用(もしあれば)、年齢および性別などの要因等に依存するものとなる。本開示において、本明細書に記載されるように、有効量のCBDおよび有効量のGAは、その組合せが所望の治療効果を有するように選択される。典型的には、GAは、1日に20,40または80mgの用量で、または週に3回投与され、CBDは、1日に10−1500mg、好ましくは10,500、より好ましくは1日に10−150mgの範囲の用量で、または週に3回投与される。
本発明の別の態様は、CBDと組み合わせて投与される組成物の調製のためのGAの使用を提供することである。
さらに別の態様は、GAと組み合わせて投与される組成物の調製のためのCBDの使用を提供することである。
いくつかの実施形態では、GAまたはCBDの組成物は、CBDの組成物またはGAを含む組成物とはそれぞれ別個に調合される。いくつかの更なる実施形態では、明細書に詳述されるように、GAおよびCBDは、同じ医薬組成物内で、多くは親油性薬物(CBD)および親水性薬物(GA)の両方を担持するように適合された配合物、例えば、リポソーム、マイクロエマルジョンおよびナノエマルジョン、ナノキャリア、ナノまたはマイクロカプセルなどにおいて調合される。
本発明はさらに、別々のリザーバに、有効量のGAおよび有効量のCBDを含む医療キットであって、MSの治療のための併用療法において有効量のGAおよび有効量のCBDを使用するための説明書をさらに含む医薬キットを提供する。
いくつかの実施形態では、異なるリザーバが、固体または液体もしくは溶液形態の活性物質を含む異なるシリンジまたは異なる調合容器であり、あるいはCBDが吸入に適した形態である。
前述したように、本開示において、MSを治療、予防、改善または遅延させるとは、その疾患を有することが知られている患者、または疾患を有する傾向がある患者、または疾患を有すると診断された患者において、疾患活動性の欠如の状態を達成することを意味している。MSに関連して、この疾患が将来再び現れることが予想される場合には、活性MSの欠如を指すのに一般的に使用される。MSは、別個の発現において生じる症状(再発型)またはゆっくりと蓄積する症状(進行型)の何れかに関連しているため、部分的寛解は、発現または発作の強度および頻度の50%以上の減少として定義することができる。完全寛解は、疾患のそのような症状すべての完全な消失として定義することができる。
いくつかの実施形態では、MSの治療は、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者における再発の頻度を減らすことを指している。本発明の組合せにおいて、併用療法において使用される2つの成分の各々は他方を増強することができる。本明細書で使用される「増強」という用語は、併用療法の結果である薬理学的応答(効果)であって、各成分または薬剤に対する個々の応答の各々よりも大きい薬理学的応答を指している。CBDによるGAの治療効果の増強について言及する場合、(i)GA単独またはCBD単独で治療された患者と比較した、併用療法で治療された患者の少なくとも1の診断パラメータの改善、または(ii)より低いGA用量またはより長い投与間隔で同じ改善を得ること、のうちの少なくとも一方を包含することに留意すべきである。
少なくとも1つの診断パラメータは、オリゴクローナルバンドなどのMSの診断または予後診断に使用される任意のパラメータを指すことができる。オリゴクローナルバンド(OCB)は、患者の血清または脳脊髄液(CSF)中に検出される免疫グロブリンのバンドである。MSでは、免疫グロブリンG抗体のOCBが通常検出される。さらに、少なくとも1のパラメータは、Poser基準またはMcDonald基準など、MSの診断または予後診断についての当該分野で公知の任意の基準を指している。理解されるように、それら基準のそれぞれ一つは、患者の状態に関連する結論をもたらす一連の規則を指している。例えば、Poser基準とは、CDMS、LSDMS、CPMS、LSPMSまたはMS無しという5つの結論を導き出すことができる一連の規則を指しており、それぞれは次のように定義されている。(1)CDMS−臨床的に明確なMS:2回の発作と臨床的証拠または臨床関連領域の証拠を必要とする。(2)LSDMS−実験的に支持される明確なMS:オリゴクローンバンドおよび臨床的証拠または臨床関連領域の証拠を示す。(3)CPMS−臨床的に可能性が高いMS:制限の組合せは少ない。(4)LSPMS−実験的に支持される可能性が高いMS:このカテゴリーに入るには、2回の発作のみで十分である。(5)MS無し−MSを有するという臨床的証拠がない。McDonald基準は、臨床的根拠に基づいてMSを診断するためのスキームを維持したが、臨床的証拠が欠如している場合、磁気共鳴画像法(MRI)所見を用いることができることも提案している。この基準は、最初の脱髄発作を呈する患者におけるMSの診断を容易にするとともに、特異性を損なうことなくMSを診断するための感度を大幅に高めるために使用される。
本明細書における「治療」または「予防」という用語は、本明細書に詳述されている状態の抑制、軽減、低減および緩和を含む、対象者に投与することの治療的に好ましい効果の全範囲を指している。より具体的には、疾患の繰り返しまたは再発の治療または予防は、疾患の発症の予防または延期、症状の発症の予防または延期、および/または発症するであろう症状または発症すると予想される症状の重症度の軽減を含む。これらはさらに、現在の症状を改善すること、さらなる症状を予防すること、および症状の根底にある代謝の原因を改善または予防することを含む。
なお、本明細書で言及する「抑制」、「軽減」、「緩和」という用語は、約1%〜99.9%、具体的には、約1%〜約5%、約5%〜10%、約10%〜15%、約15%〜20%、約20%〜25%、約25%〜30%、約30%〜35%、約35%〜40%、約40%〜45%、約45%〜50%、約50%〜55%、約55%〜60%、約60%〜65%、約65%〜70%、約75%〜80%、約80%〜85%、約85%〜90%、約90%〜95%、約95%〜99%、または約99%〜99.9%のうちの何れか一つ程度のプロセスの遅延、抑制または減少に関連することを理解されたい。
本明細書に記載されているように、GAの皮下投与は皮膚病変の発生を招く可能性がある。例えば、注入部位における皮膚の下の永久的なへこみ(皮下脂肪萎縮、またはまれに壊死)が、脂肪組織の局所的な破壊により、生じることがある。これは、GAの使用の推奨によっても、すなわち、適切な注入技術に従って皮膚の変化を監視するように、示される。本発明者は、驚くべきことに、GAをCBDと組み合わせて皮下注射したときに、それらの皮膚病変の消失または減少が観察されることを見出した。
本明細書に記載の皮膚病変または注入部位反応は、GAの投与時に起こる局所的皮膚反応を指している。そのような病変または反応は通常、薬物が皮膚内に逃げるときに起こり、その周囲の皮膚と比較して異なる外観をもたらす。例示的な皮膚病変または部位反応には、瘢痕、浮腫、疼痛、発赤、痛み、かゆみ、腫脹または硬い腫瘤が含まれる。本明細書に記載の皮膚病変は、良性の皮膚病変であり、本明細書に記載のように、組織学によって特徴付けることができる。そのため、併用療法は、GAによる治療後の皮膚病変を患っている患者への投与に特に適している。本開示において、皮膚病変の減少は、皮膚病変の重症度の減少、皮膚病変の出現頻度の減少、皮膚病変の数の減少または皮膚病変の予防のうちの少なくとも1つを指している。
非限定的な実施例
実施例1:GAを伴う又は伴わないCBDによるSJLマウスにおけるEAEの抑制
材料
CBDはTHC Pharm GmBh(独国)から入手した。
プロテオリピドタンパク質(PLP)(139−151)は(中国のGP)から購入した。
CFAおよび百日咳毒素(PT)はSigmaから購入した。
方法
SJL/J雌マウスはHarlenから購入した。6−7週齢のマウスを以下の実験に使用した。すべての実験は、エルサレムのヘブライ大学の倫理委員会によって承認されたプロトコルに従って行われた。マウスをケージに収容し、食物と水を自由に摂取させた。それらを、室温で、12時間の明暗サイクルで維持した。
Hooke Laboratoriesのプロトコル(http://hookelabs.com/protocols/eaeAI_SJL)に記載されている方法に従って、マウスに百日咳ワクチンとともにCFA中に乳化したPLP(139−151)で免疫性を与えた。再発寛解型(RR)−EAEモデルを誘導するためにPLPを使用した。EAE実験では、6−7週齢のSJL/J雌マウスを使用した。神経学的麻痺症状(6−7匹のマウス/群)の出現についてマウスを毎日観察し、以下に示す0−5の基準で採点した。
0 神経学的徴候なし
0.5 遠位四肢
1 引きずり失敗
2 立ち直り反射が緩い(仰向けに寝かせたときに反転するのが難しい)
3 アタキシン後肢麻痺(後肢を引きずる)
4 後肢の麻痺
5 完全麻痺(不動状態)
6 マウスの死
統計的評価
生のp値をexact one−tailのマンホイットニー検定から得て、ボンフェローニ補正のホルム修正を用いて(各実験内で)多重比較について調整した。
組織学
CFAと混合したPLP(139−151)の皮下注射および2回の百日咳毒素注射およびマウスにおける麻痺徴候の出現(通常、EAEの開始後9−11日後)に続いて、マウスの治療を開始した。
治療は週に5回、日々行い、通常約60日間続けた。GAは(1mg/マウスの注射用量で)皮下投与し、CBDは5mg/kgの用量で腹腔内投与した。
PLP 139−151の投与は3段階の麻痺を誘発し、1つの実験では、それは1段階のみの誘発であった。周知のように、3つのピークはヒトにおける生理学的徴候により類似していると考えられるが、1つのピークは、許容されると考えられ、多くのMS研究において使用されている。
結果
CBD単独療法の効果は、マウスのEAEモデルにおいて実証された。図1は、3回のハッキリした再発放出サイクルを有するEAEを示し、図2は、あまりハッキリしないサイクルを有するEAEを示している。両方の場合において、腹腔内注入された5mf/kgのCBDが、臨床スコアの著しい減少を引き起こした。
CBDとコパキソンの単独療法の比較効果を同じモデルでさらに研究した。図3は、5mg/kg(腹腔内投与)のCBDまたはコパキソン(皮下注射による1mg/マウス)を投与したマウスにおけるデータを示している。CBD単独またはコパキソン単独での治療は、臨床スコアを有意に減少させた。
本発明の併用療法の効果は、同じ実験モデルにおいて実証された。図4は、上述した図3のように投与された1−3サイクルの単独療法または併用療法を用いた縦断的研究を示している。データは、CBDおよびコパキソン(すなわち、GA)を含む併用療法が、臨床スコアに関して、単独療法それぞれの効果よりも有意に大きかったという効果を示している。
病理学
単剤療法(CBDまたはコパキソン)および併用療法(CBD+コパキソン)の研究は、EAEマウスにおける免疫細胞の脊髄への浸入の組織学的研究(すなわち、MSコア病理学)も含んでいた。対照の未治療のSJL雌マウスにPLPを注射した60日後、脊髄の白色部分への免疫細胞の大量の侵入がエオシン/ヘマトキシリン染色部分において観察された。対照的に、CBD、コパキソンまたはコパキソン+CBDの何れかによる治療後に、そのような脊髄への浸入のほぼ全体の減少が観察された。
皮膚創傷
併用療法(CBD+コパキソン)の特異的効果が、コパキソンの皮下注射部位で観察された。コパキソンのみで治療されたマウス(7匹のマウスのうち2匹)では、背中の繰り返し行われたコパキソン注入部位に皮膚病変が発生した。CBDまたはCBDとコパキソンの併用療法で治療したマウスでは、そのような病変は観察されなかった。病変(皮膚創傷)は、皮膚の腫脹、治癒しない開放創傷および血栓の出現を特徴とした。
これらの結果は、コパキソンとCBDとの同時投与が、皮下投与単独の場合にコパキソンに特徴的な皮膚創傷の形成を予防することを実証した。

Claims (45)

  1. グラチラマー酢酸塩(GA)の注入に付随する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去する方法であって、
    GAの注入に付随する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去するのに十分な有効量のカンナビジオール(CBD)を対象者に投与するステップを含み、CBDとは異なるカンナビノイドを含まないことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    GAが、多発性硬化症(MS)の治療、予防、改善または発症の遅延を目的として、対象者に注入により投与されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    少なくとも1の副作用が注入部位反応であることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、
    注入部位反応が、瘢痕、浮腫、疼痛、発赤、痛み、かゆみ、腫脹および硬い腫瘤のなかから選択されることを特徴とする方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法において、
    CBDおよびGAが連続して投与されることを特徴とする方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法において、
    CBDおよびGAが別々の組成物で投与されることを特徴とする方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法において、
    CBDがGAの注入部位に局所的に投与されることを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法において、
    GAが皮下(s.c)注射されることを特徴とする方法。
  9. 対象者における多発性硬化症(MS)の治療、予防、改善または発症の遅延のための方法であって、
    治療有効量の注入されるグラチラマー酢酸塩(GA)および治療有効量のカンナビジオール(CBD)を含む併用療法を対象者に施すステップを含み、併用療法がMSの治療、予防、改善または遅延に有効であり、併用療法がCBDとは異なるカンナビノイドを含まないことを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    CBDおよびGAが連続して投与されることを特徴とする方法。
  11. 請求項9に記載の方法において、
    CBDおよびGAが別々の組成物で投与されることを特徴とする方法。
  12. 請求項9乃至11の何れか一項に記載の方法において、
    CBDが局所的に投与されることを特徴とする方法。
  13. 請求項9乃至11の何れか一項に記載の方法において、
    GAが皮下注射により投与されることを特徴とする方法。
  14. 請求項9乃至13の何れか一項に記載の方法において、
    CBDがGAの注入部位に投与されることを特徴とする方法。
  15. 請求項9乃至14の何れか一項に記載の方法において、
    当該方法が、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者における再発の頻度を減少させることを目的とすることを特徴とする方法。
  16. 請求項9乃至15の何れか一項に記載の方法において、
    CBDが、GAの注入に付随する少なくとも1の副作用を軽減、抑制、緩和または除去するのに十分な有効量で投与されることを特徴とする方法。
  17. 対象者に有効量のCBDを投与する方法において使用するための注入される有効量のGAであって、当該有効量のGAが、CBDの投与に付随する少なくとも1の効果を増強するように選択されることを特徴とする有効量のGA。
  18. 請求項17に記載の有効量のGAにおいて、
    増強することが、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者における再発の頻度を減少させることを含むことを特徴とする有効量のGA。
  19. 請求項17に記載の有効量のGAにおいて、
    GAがCBDに連続して投与されることを特徴とする有効量のGA。
  20. 請求項17に記載の有効量のGAにおいて、
    GAがCBDとは別の組成物で投与されることを特徴とする有効量のGA。
  21. 請求項17に記載の有効量のGAにおいて、
    CBDが局所的に、任意選択的にはGA投与部位に投与されることを特徴とする有効量のGA。
  22. 請求項17に記載の有効量のGAにおいて、
    GAが皮下注射されることを特徴とする有効量のGA。
  23. 有効量の注入されるGAを対象者に投与する方法において使用するためのCBDの有効量であって、CBDの有効量が、注入されるGAに付随する少なくとも1の効果を増強するように選択されるか、またはGAの注入による投与に付随する少なくとも1の副作用を軽減または減少させるように選択されることを特徴とする有効量。
  24. 請求項23に記載の有効量において、
    増強することが、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)を有する患者における再発の頻度を減少させることを含むことを特徴とする有効量。
  25. 請求項23に記載の有効量において、
    少なくとも1の副作用が注入部位反応であることを特徴とする有効量。
  26. 請求項23に記載の有効量において、
    対象者が、GAの投与により引き起こされる注入部位反応を患っていることを特徴とする有効量。
  27. 請求項25または26に記載の有効量において、
    注入部位反応が、瘢痕、浮腫、疼痛、発赤、痛み、かゆみ、腫脹および硬い腫瘤のなかから選択されることを特徴とする有効量。
  28. 請求項23乃至27の何れか一項に記載の有効量において、
    CBDがGAから連続して投与されることを特徴とする有効量。
  29. 請求項23乃至27の何れか一項に記載の有効量において、
    CBDがGAとは別の組成物で投与されることを特徴とする有効量。
  30. 請求項23に記載の有効量において、
    CBDがGAの投与部位に局所的に投与されることを特徴とする有効量。
  31. 請求項23に記載の有効量において、
    GAが皮下注射されることを特徴とする有効量。
  32. 別々のリザーバまたは容器に、有効量のGAおよび有効量のCBDを含むキットであって、使用説明書をさらに含むことを特徴とするキット。
  33. 請求項32に記載のキットにおいて、
    使用説明書が、MSの治療のために、または対象者に対する有効量のGAの投与に付随する少なくとも1の副作用を軽減するために、有効量のGAおよび有効量のCBDを組み合わせて使用するためのものであることを特徴とするキット。
  34. 請求項32に記載のキットにおいて、
    異なるリザーバまたは容器が異なるシリンジであることを特徴とするキット。
  35. 請求項32に記載のキットにおいて、
    別々のリザーバまたは容器が、異なる製剤容器の形態であることを特徴とするキット。
  36. CBDと組み合わせて投与される組成物を調製するための注入用GAの使用。
  37. 注入用GAと組み合わせて投与される組成物を調製するためのCBDの使用。
  38. 請求項36または37に記載の使用において、
    GAの組成物がCBDの組成物とは別に調合されることを特徴とする使用。
  39. 非経口投与、経口投与、局所的投与または経皮投与に適合した、GAおよびCBDを含む医薬組成物であって、当該組成物が、CBDとは異なるカンナビノイドを含まないことを特徴とする医薬組成物。
  40. 請求項39に記載の医薬組成物において、
    注入用に適合されていることを特徴とする医薬組成物。
  41. 請求項40に記載の医薬組成物において、
    皮下注射用に適合されていることを特徴とする医薬組成物。
  42. 請求項39に記載の医薬組成物において、
    多発性硬化症に罹患している対象者において、またはその疾患に罹患することが予測される対象者または潜在的にその疾患を発症すると診断された対象者において、多発性硬化症の治療、予防、改善または発症の遅延のために使用することを特徴とする医薬組成物。
  43. 請求項1または9に記載の方法において、
    CBDが使用される唯一のカンナビノイドであることを特徴とする方法。
  44. 請求項1または9に記載の方法において、
    併用療法がGAおよびCBDから構成されることを特徴とする方法。
  45. 請求項1または9に記載の方法において、
    CBDが大麻植物抽出物ではないことを特徴とする方法。
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