JP2019536561A - 歯列メッシュからのブレース除去のための方法およびシステム - Google Patents

歯列メッシュからのブレース除去のための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

少なくとも部分的にコンピュータによって実行される、歯列のデジタルモデルを生成するための方法は、ブレース、歯群、および歯肉組織を含む、歯列弓に沿った歯列を表現する3Dデジタルメッシュを取得する。本方法は、デジタルメッシュを処理し、取得されたメッシュから1つ以上の初期ブラケット位置を自動的に検出すること、初期ブラケット位置を処理し、歯面にもたれたブレースのためのブラケット区域を識別すること、ブラケットの間に延びる1本以上のブレースワイヤを識別すること、1つ以上のブラケットおよび1本以上のワイヤを歯列モデルから除去すること、ならびに1つ以上のブラケットが除去されたデジタルメッシュ歯列モデル内に、再構築された歯面を形成すること、によって、3Dデジタルメッシュを変更し、デジタルメッシュ歯列モデルを生成する。変更された3Dデジタルメッシュ歯列モデルは、表示されるか、記憶されるか、またはネットワークを通じて別のコンピュータへ伝送される。

Description

本開示は、概して、3次元メッシュによって表現された要素の操作に関し、より詳細には、反射率撮像を用いて得られた表面輪郭画像における歯冠表面の特徴付けのための方法および装置に関する。
コンピュータ支援診断、補綴物の設計および製作、ならびに全体的に改善された患者ケアのために、3次元(3D)撮像および3D画像処理に対する歯科/歯科矯正施術者の関心が高まってきている。頭蓋計測および分析のために、3D撮像および3D画像処理は、柔軟性、精度、および繰り返し性の観点から大きな利点をもたらす。3D頭蓋計測分析は、例えば、投影における透視投影、拡大、頭部の位置付けの2D幾何学的誤差などの、2次元(2D)頭蓋計測分析の従来の方法に関連付けられる短所のいくつかを克服する。3D頭蓋計測は、2D頭蓋計測の場合のように、離散的な測定に大きく依存するのではなく、算出に基づくため、より正確である客観的なデータをもたらすことが示されている。
3D頭蓋計測方法を用いる初期の研究は、患者の頭部のコーンビームコンピュータ断層撮影(cone beam computed tomography、CBCT)を用いた顎顔面の解剖学的構造の3D撮像およびパラメトリック分析を利用した。CBCT法を用いる場合、3D頭蓋計測分析の重要な役割は、各歯または歯群のグループのための慣性軸が算出される上顎弓および下顎弓の数学モデルを定義することであった。これは、今度は、患者の取得されたCBCT頭部ボリュームからの個々の歯群のセグメント化を必要とした。
従来、歯科矯正治療手順の間において、治療の進捗を評定するために、複数の2D−X線頭部図の取得が用いられている。従来の3D頭蓋計測分析もこの目的のために用いることができ、複数のCBCTスキャンを必要とする。しかし、2D,3D−X線撮像方法はどちらも患者を電離放射線に曝露する。放射線への全体的な患者の曝露を低減することが、特に、より若年の患者のために、望まれる。
光学的口腔内スキャンは、概して、歯列物体の輪郭を作成し、歯群、歯肉、および他の口腔内構造の視覚化の改善に役立っている。可視または近可視光を用いた表面輪郭の特徴付けは、歯の状態の評定のために特に有用になり得、修復歯科学などのための、様々な種類の歯科手順のための価値を認めている。これは、歯科施術者が様々な問題を識別すること、ならびに患者の歯群および支持構造に関連する他の測定および観察を確認することを支援するための有用なツールを提供することができる。表面輪郭情報はまた、個々の歯群などの歯列構成要素の3Dモデルを生成するために用いることができ、次に、個々の歯群に関連する位置および配向情報を歯科矯正治療進捗の評定において用いることができる。表面輪郭撮像の適切な使用によって、患者の歯列の複数の2D,3D−X線取得の必要性を回避することができる。
医療用途、工業用途、および他の用途における様々な種類の物体から表面輪郭情報を得るための多数の技法が開発された。光学3次元(3D)測定方法は、様々な仕方で表面上に導かれる光を用いて形状および空間情報を提供する。輪郭撮像のために用いられる撮像方法の種類の中に、縞模様または構造化光投影デバイスがある。構造化光投影撮像は、パターン光または構造化光ならびにカメラ/センサ三角測量を用いて、様々な種類の構造のための表面輪郭情報を得る。構造化光投影画像を処理すると、点群を生成することができる。次に、表面に対する少なくとも平面近似を再構築するために、点群または複数の点群からメッシュを形成することができる。
メッシュ表現は、歯群および歯肉の表面構造を示すために特に有用になることができ、ハンドヘルドカメラを用いて、有害な放射線レベルを必要とすることなく得ることができる。しかし、従来の画像処理アプローチを用いるときに、メッシュ表現は、コーンビームコンピュータ断層撮影(CBCT)、または患者を放射線に曝露する他の技法を用いて得られる固有の汎用性および有用性のいくらかを欠くことが見いだされた。メッシュ表現が、期待に沿わない結果をもたらすのみであった1つの領域は、セグメント化に関連する。セグメント化は、施術者が、歯の歯冠および他の可視部分を歯肉および関連支持構造から識別し、隔離することを可能にする。メッシュ画像のセグメント化のための従来の方法は、しばしば、不正確になり得、歯牙構造を支持組織と区別できない場合がある。
以下のものなどの、メッシュ画像のためのセグメント化問題に対処するための様々なアプローチが提案されている。
(i)トーマス・クロンフェルド(Thomas Kronfeld)らによる記事(非特許文献1)に記載されている方法は、単一の処理反復において全ての歯および歯肉表面を分離しようと試みる能動輪郭セグメント化方法を利用する。しかし、記載されているアプローチは、トポロジーに依存しない方法ではなく、特に、顎メッシュ内に欠落した歯群が存在する場合には、失敗する可能性がある。
(ii)ページ,D.L.(Page,D.L.)らによる「Perception−based 3D Triangle Mesh Segmentation Using Fast Marching Watershed」と題する記事(非特許文献2)は、メッシュセグメント化のために高速マーチングウォーターシェッド方法を用いることを記載している。記載されている高速マーチングウォーターシェッド方法は、ユーザがシード点を手動で入力することを必要とする。シード点は、セグメント化を受ける領域の輪郭の両側に配置されなければならない。次に、本方法は、シード情報を用いて、1つのステップにおいて全ての領域をセグメント化しようと試みる。顎メッシュのセグメント化のために、この種の方法は各歯および歯肉を同時にセグメント化する。このせいで、本方法はあまり望ましくないものになる。なぜなら、歯群を歯肉領域からセグメント化することは、通例、歯群を互いにセグメント化するタスクのために必要とされるものとは異なるパラメータおよび処理を必要とするからである。代替のセグメント化要件を有する異なる種類の歯列構成要素のために異なるセグメント化戦略を用いれば、より良好な性能がもたらされるであろう。
(iii)彼の論文、「Evaluation of software developed for automated segmentation of digital dental models」の支援のために、J.M.ムーン(J.M.Moon)は、セグメント化プロセスを、2つのステップ:歯肉構造からの歯群の分離、および個々の歯物体への全弓構造のセグメント化に分解するソフトウェアツールを用いた。ムーンの論文において用いられるソフトウェアツールは、メッシュ内の最大曲率を見つけ、ユーザが、曲率閾値を手動で選定し、歯をセグメント化するために用いられる辺縁頂点を得ることを必要とする。ソフトウェアはまた、誤ったセグメント化結果を除去するために、ユーザが辺縁を手動で編集することも必要とする。形状および位置の特徴の分析を目的として、このソフトウェアツールは、歯肉領域からの歯群領域の分離において色情報を利用しない。
(iv)ジョーンズ,T.N.(Jones,T.N.)らによる「Manipulating a digital dentition model to form models of individual dentition components」と題する特許文献1は、隣接した歯群を表現する歯列モデルの部分を分離する方法を開示している。
歯のセグメント化のための従来の方法は、試験事例の限定されたセットにおいては或る程度の成功を呈するが、これらの方法はいずれも、頑健で、かつ商業的に採算が合うとは思われない。加えて、従来の方法は、スキャンされた歯列メッシュモデル内に頻繁に現れる歯科矯正ブレースおよびブラケットを適切にセグメント化することができるとは思われない。
歯科矯正治療プロセスの最中の異なる間隔において、進捗評定のための歯群メッシュモデルの明瞭な3D視像を得るために、口腔内スキャンを遂行する前に、物理的ブラケットブレースを歯群から除去することが望ましい。しかし、歯の粗面上における、剥離、染色、およびプラーク蓄積などの因子のゆえに、ブレースを除去することによって、エナメルが損傷を受け得る。ブラケット除去の間に失われるエナメルの厚さは、およそ150ミクロンであると推定された。損傷およびエナメルの喪失を防止するために、可能な場合には、ブレース構造の除去をせずに済ますことに利点があろう。1つの解決策は、物理的ブレースを歯群から除去することなく歯列/歯列弓をスキャンし、メッシュの操作によって歯列弓メッシュを浄化することである。
「Methods of preparing a virtual dentition model and fabricating a dental retainer therefrom」と題する、シナダー Jr.(Cinader Jr.)らによる特許文献2は、患者の歯群、および歯群に接続された歯科矯正装置のデジタルデータファイルを得ることによって提供され、装置の下にある歯群の表面を表現する他のデータを有するデータファイルからのデータと組み合わせられる歯科患者の歯列の仮想モデルを開示している。この開示では、仮想モデルは、歯科用保定装置を作製するために用いることができる患者の現在の歯列の物理モデルを準備する際に用いられる。この開示はまた、歯科矯正装置を表現するデータを除去するために画像操作ソフトウェアにおいて用いられる編集ツールも記している。‘165号開示に記載されている画像操作ソフトウェアは、画像の部分が、技術者によって、コンピュータマウスまたは他の入力デバイスを用いて識別され、削除される、「Geomagic Studio」(Research Triangle Park,N.C.のGeomagic,Inc.から)である。特許文献2の開示は、組み合わせられたデータをデジタル的に/手動で微調整し、彫刻するために用いられる「ZBrush」(Los Angeles,Calif.のPixologic,Inc.から)として知られるソフトウェアにさらに言及している。これらの方法は相当な操作者技能を必要とし得、結果は非常に主観的になり得る。
その結果、歯/歯冠表面再構築のためのブラケットの除去を含む歯および歯肉構造のメッシュ表現のセグメント化のための、好ましくは、人の介入をほとんどまたは全く伴わない、改善された方法および/または装置が必要とされている。
米国特許出願公開第2003/0039389号明細書 米国特許第8738165号明細書
"Snake-Based Segmentation of Teeth from Virtual Dental Casts", Thomas Kronfeld et al., Computer-Aided Design & applications, 7(a), 2010 "Perception-based 3D Triangle Mesh Segmentation Using Fast Marching Watershed", D.L. Page et al., Proc. Intl. Conf. on Computer Vision and Pattern Recognition, vol. II, pp.27-32, June 2003
本出願の一態様は、医療および歯科用途において用いられるボリューム撮像および視覚化に関連した歯のセグメント化および/または操作の技術を進歩させることである。
本出願の別の態様は、少なくとも、関連技術における、上述の、および他の欠点に、全体的または部分的に対処することである。本出願の別の態様は、少なくとも、本明細書に記載されている利点を、全体的または部分的にもたらすことである。
本開示に係る特定の例示的な方法および/または装置の諸実施形態は、ブレースの表現が除去または低減され、明瞭にするために歯面が追加または復元された、3D歯列モデルの改善された視覚化および評定の特定の必要性に対処することができる。復元された3D歯列モデルは、CBCTおよび他のX線ボリューム撮像方法を用いて得られた内部構造とともに用いることができるか、あるいは患者から得られた反射率画像データと相関させることができる。
これらの目的は単なる説明のための例として与えられているにすぎず、このような目的は本出願の1つ以上の実施形態の例示であり得る。例示的な方法および/または装置の諸実施形態によって固有に達成される他の好ましい目的および利点も、当業者が想到するか、または当業者に明らかになり得る。本発明は添付の特許請求の範囲によって規定される。
本開示の一態様によれば、再構築された歯列のデジタルモデルを生成するための方法であって、ブレース、歯群、および歯肉を含む患者の歯列の3Dデジタルメッシュモデルを得ることと、3Dデジタルメッシュ歯列モデルからブレースのワイヤ部分を除去することによって3Dデジタルメッシュ歯列モデルを変更することと、3Dデジタルメッシュ歯列モデルからブレースのブラケット部分を除去することによって3Dデジタルメッシュ歯列モデルを変更することと、ブレースのワイヤ部分およびブラケット部分によって以前に覆われていた変更された3Dデジタルメッシュ歯列モデルの歯群表面を近似することと、再構築された3Dデジタルメッシュ歯列モデルを表示するか、記憶するか、またはネットワークを通じて別のコンピュータへ伝送することと、を含むことができる方法が提供される。
本開示の別の態様によれば、患者の歯列のデジタルモデルを生成するための方法であって、本方法はコンピュータによって少なくとも部分的に実行され、本方法は、歯列弓に沿った患者の歯列を表現する3Dデジタルメッシュを取得することであって、デジタルメッシュは、ブレース、歯群、および歯肉組織を含む、取得することと、3Dデジタルメッシュを変更し、デジタルメッシュ歯列モデルを生成することであって、(i)デジタルメッシュを処理し、取得されたメッシュから1つ以上の初期ブラケット位置を自動的に検出すること、(ii)初期ブラケット位置を処理し、歯面にもたれたブレースのためのブラケット区域を識別すること、(iii)ブラケットの間に延びる1本以上のブレースワイヤを識別すること、(iv)1つ以上のブラケットおよび1本以上のワイヤを歯列モデルから除去すること、(v)1つ以上のブラケットが除去されたデジタルメッシュ歯列モデル内に、再構築された歯面を形成すること、によって、3Dデジタルメッシュを変更し、デジタルメッシュ歯列モデルを生成することと、変更された3Dデジタルメッシュ歯列モデルを表示するか、記憶するか、またはネットワークを通じて別のコンピュータへ伝送することと、を含むことができる方法が提供される。
本発明の上述の、および他の目的、特徴、および利点は、添付の図面に示されるとおりの、本発明の諸実施形態の以下のより具体的な説明から明らかになるであろう。図面の要素は必ずしも互いに対して原寸に比例しているとは限らない。
患者の歯群および関連構造の表面輪郭撮像のための撮像装置の構成要素を示す概略図である。 ハンドヘルドカメラまたは他のポータブル撮像デバイスを用いて表面輪郭情報を得るためにパターン光がどのように用いられるのかを概略的に示す図である。 光の複数の線を有するパターンを用いた表面撮像の一例を示す図である。 図3に示されるものなどの、構造化光撮像から生成された点群を示す図である。 三角形メッシュの単純な形態のポリゴンメッシュを示す図である。 本開示の一実施形態に係るメッシュセグメント化のためのハイブリッドシーケンスを示す論理フロー図である。 本開示の一実施形態に係る歯のハイブリッドセグメント化のためのワークフローシーケンスを示す論理フロー図である。 セグメント化が不十分な歯の一例を示す図である。 改善されたセグメント化の一例を示す図である。 シード線トレースパターンの一例を示す図である。 ブロック線トレースパターンの一例を示す図である。 本開示の特定の実施形態に係る、歯のメッシュのセグメント化処理を洗練するためのマークアップ命令の吟味および入力のための操作者インターフェース画面を示す図である。 本開示の特定の実施形態に係る、歯のメッシュのセグメント化処理を洗練するためのマークアップ命令の吟味および入力のための操作者インターフェース画面を示す図である。 本開示の特定の実施形態に係る、歯のメッシュのセグメント化処理を洗練するためのマークアップ命令の吟味および入力のための操作者インターフェース画面を示す図である。 本出願の例示的な一実施形態に係る、歯メッシュ表面からのブラケット除去のためのシーケンスを示す論理フロー図である。 歯群、ブラケットおよび歯肉を包含する歯列メッシュの一例を示す図である。 本出願の例示的な一実施形態に係る、3D歯列メッシュからの例示的な結果として生じた分離された歯群を示す図である。 3D歯列メッシュの歯面からブラケットを除去し、その後、歯面を再構築する一例を示す図である。 3D歯列メッシュの歯面からブラケットを除去し、その後、歯面を再構築する一例を示す図である。 3D歯列メッシュの歯面からブラケットを除去し、その後、歯面を再構築する一例を示す図である。 ブラケットが除去された歯メッシュ表面上の穴、および穴を充填するよう近似された初期パッチを示す図である。 ブラケットが除去された歯メッシュ表面上の穴、および穴を充填するよう近似された初期パッチを示す図である。 歯面メッシュパッチ内の三角形の初期配置、および歯面メッシュパッチのための三角形の変更された配置を示す図である。 例示的な補正された3D歯列メッシュを示す図である。 本開示の一実施形態に係る処理ロジックによる自動的なブレースおよびブラケットの検出および除去のための例示的なシーケンスを示す論理フロー図である。 ブラケット区域の検出のためのプロセスを示す論理フロー図である。 図15において与えられたステップに従うシーケンスのための画像を示す図である。 上述のシーケンスを用いて得られた例示的な粗いブラケットを示す図である。 ブレースワイヤの検出を示す図である。 マスクの生成のための頂点の配置を示す図である。 概略図において反対側へ不正確に延び得るマスクのための刈り取り操作を示す図である。 後処理シーケンスを示す図である。 例示的な高速マーチングプロセスを示す図である。 マスク境界に沿った異なるシード点からの到達時間のための例示的な高速マーチング計算を示す図である。 本開示の一実施形態に係るブラケット領域の洗練のための異なるアプローチのシーケンスを用いた結果を示す図である。 凸包計算を用いたブラケット領域の任意選択的な洗練のステップを示す図である。 上述のシーケンスを用いて得られた微調整されたブラケット領域を示す図である。 ブラケット除去後の回復された歯面を示す図である。 本出願の別の例示的な実施形態に係る歯メッシュ表面からのブラケット除去のためのシーケンスを示す論理フロー図である。 本出願の1つの例示的な実施形態に係る、ブラケットを歯メッシュから分離するための描写命令の吟味および入力のための操作者インターフェース画面の実施形態を示す図である。図29はまた、ブラケットを囲む閉輪郭またはスネークの一例を示す図である。 閉輪郭内の強調されたメッシュ頂点の一例を示す図である。 ブラケットが除去された後の再構築された歯面の一例を示す図である。 本出願の1つの例示的な実施形態に係る、ブラケットを有する歯列モデルの一例、ブラケットが識別された同じ歯列モデル、およびブラケットが除去された後の再構築された歯群をそれぞれ示す図である。 本出願の1つの例示的な実施形態に係る、ブラケットを有する歯列モデルの一例、ブラケットが識別された同じ歯列モデル、およびブラケットが除去された後の再構築された歯群をそれぞれ示す図である。 本出願の1つの例示的な実施形態に係る、ブラケットを有する歯列モデルの一例、ブラケットが識別された同じ歯列モデル、およびブラケットが除去された後の再構築された歯群をそれぞれ示す図である。 歯群、ブリッジを架け渡されたブラケット、および歯肉組織を包含する歯列メッシュの一例を示す図である。 本出願の例示的な諸実施形態に係る、ブラケットの間のブリッジ(例えば、ワイヤ)がもぎ取られた例示的な歯列メッシュを示す図である。 ブリッジ(例えば、ワイヤ)の検出を示す例示的な歯列メッシュを示す図である。 本出願の例示的な諸実施形態に係る、ブリッジワイヤをもぎ取った後のブラケット除去および表面再構築の例示的な結果を示す図である。 本開示の一実施形態に係る、歯メッシュ表面からのブリッジを架け渡されたブラケットの除去のためのシーケンスを示す論理フロー図である。 本開示の別の実施形態に係る、歯メッシュ表面からのブリッジを架け渡されたブラケットの除去のためのシーケンスを示す論理フロー図である。
下記のことは、図面を参照した、例示的な諸実施形態の詳細な説明である。図面において、同じ参照符号は、いくつかの図の各々における構造の同じ要素を特定する。
それらが用いられる場合、用語「第1」、「第2」などは、必ずしも何らかの順序または優先度の関係を表すわけではなく、1つの要素または時間間隔を他とより明瞭に区別するために用いられ得る。
用語「例示的(exemplary)」は、説明が理想的であるか、または好ましいことを示唆するのではなく、説明が一例として用いられることを指示する。
用語「信号通信する(in signal communication)」は、本出願において使用するとき、2つ以上のデバイスおよび/または構成要素が、何らかの種類の信号経路を通じて伝わる信号を介して互いに通信する能力を有することを意味する。信号通信は有線式または無線式であり得る。信号は、情報、電力、および/またはエネルギーを、第1のデバイスおよび/または構成要素から第2のデバイスおよび/または構成要素へ、第1のデバイスおよび/または構成要素と第2のデバイスおよび/または構成要素との間の信号経路に沿って通信し得る、通信、電力、データ、またはエネルギー信号であり得る。信号経路は、第1のデバイスおよび/または構成要素と第2のデバイスおよび/または構成要素との間の物理、電気、磁気、電磁気、光、有線、および/または無線接続を含み得る。信号経路はまた、第1のデバイスおよび/または構成要素と第2のデバイスおよび/または構成要素との間の追加のデバイスおよび/または構成要素を含み得る。
本開示の文脈において、用語「ピクセル」および「ボクセル」は、個々のデジタル画像データ要素、すなわち、測定された画像信号強度を表現する単一の値を記述するために互換的に用いられ得る。従来、個々のデジタル画像データ要素は、3次元またはボリューム画像については、ボクセル、および2次元(2D)画像については、ピクセルと呼ばれている。本明細書における説明の目的のために、用語、ボクセルおよびピクセルは、概して、同等と考えることができ、或る範囲の数値を有することができる画像要素データを記述する。ボクセルおよびピクセルは、空間部位および画像データコード値の両方の属性を有する。
「パターン光」は、所定の空間パターンを有する光を指示するために用いられ、これにより、光は、1本以上の識別可能な平行線、曲線、格子もしくはチェッカーボードパターン、または照明のない区域によって分離された光の区域を有する他の特徴などの、1つ以上の特徴を有する。本開示の文脈において、表現「パターン光」および「構造化光」は同等であると考えられ、両方とも、輪郭画像データを得るために患者の頭部上に投影される光を識別するために用いられる。
本開示の文脈において、用語「観察者(viewer)」、「操作者(operator)」、および「ユーザ(user)」は同等であると考えられ、観察する施術者、技術者、または表示モニタ上に複数の構造化光画像の組み合わせから形成された輪郭画像を観察して操作する他の人を指す。
「観察者の命令」、「操作者の命令」、または「操作者のコマンド」は、観察者によって入力される明示的コマンドから得ることができるか、あるいは例えば、機器設定を行うなどの、何らかの他のユーザアクションに基づいて暗黙的に得るか、または導出し得る。例えば、表示モニタおよびキーボードを用いるインターフェースなどの、操作者インターフェース上に入力される入力に関して、用語「コマンド」および「命令」は、操作者の入力を指すために互換的に用いられ得る。
本開示の文脈において、光の単一の投影線は「1次元」パターンと考えられる。なぜなら、線は、ラインレーザから投影されるときなどは、ほとんど無視できる幅を有し、その支配的次元である長さを有するからである。同時に、またはスキャンされた配置で、横並びに投影された2本以上のこのような線が2次元パターンをもたらす。例示的な諸実施形態では、光の線は、直線状、曲線状、または3次元的であることができる。
用語「3Dモデル」、「点群」、「3D表面」、および「メッシュ」は、本開示の文脈において同義的に用いられ得る。密な点群は、点群を形成するためのボリューム撮像技術の当業者によく知られた技法を用いて形成され、概して、点群から、表面特徴に対応する頂点の点を識別する方法に関連する。それゆえ、密な点群は、1つ以上の反射率画像から再構築された輪郭データを用いて生成される。密な点群の情報は、歯群および歯肉表面のための高密度でのポリゴンモデルの基盤としての役割を果たす。
本開示によれば、表現「幾何プリミティブ」は、画像の区域を指示するために操作者によって入力され得る基本的な2D幾何形状を指す。例として、限定するものではいが、幾何プリミティブは、線、曲線、点、および他の開いた形状、ならびに円、閉じた曲線、長方形および正方形、多角形、および同様のものなどの、操作者によって形成され得る閉じた形状を含むことができる。
本開示の諸実施形態は、歯および顎構造の視覚化のための多重のCBCTスキャンの必要性を解消する助けとなることができる例示的な方法および/または装置を提供する。例示的な方法および/または装置の諸実施形態は、例えば、単一のCBCTボリュームを、歯科矯正治療の様々な段階における根部位置を追跡する能力を有する光学口腔内スキャンと組み合わせるために用いることができる。これを達成するために、口腔内スキャンは、口腔内スキャンからの、個々の歯冠などの、露出部分が、CBCTボリュームからセグメント化された個々の歯および根部構造と揃うことができるよう、セグメント化される。
図1は、構造化光パターン46を用いた投影および撮像のための撮像装置70を示す概略図である。撮像装置70は、本開示の一実施形態によれば、画像取得のためにハンドヘルドカメラ24を用いる。制御論理プロセッサ80、またはカメラ24の一部であり得る他の種類のコンピュータが、構造化光を生成する照明アレイ10の動作を制御し、撮像センサアレイ30の動作を制御する。歯22からなどの、表面20からの画像データが撮像センサアレイ30から得られ、メモリ72内に記憶される。画像を取得するカメラ24の構成要素と信号通信する制御論理プロセッサ80は、受信された画像データを処理し、マッピングをメモリ72内に記憶する。次に、メモリ72からの得られた画像は任意選択的にレンダリングされ、ディスプレイ74上に表示される。メモリ72はまた、ディスプレイ74の画像内容を一時的に記憶するための表示バッファを含み得る。
表面の構造化光投影撮像では、線のパターンが、照明アレイ10から、所与の角度から物体の表面に向かって投影される。次に、表面からの投影パターンは、輪郭線の外観に基づいて表面情報を分析するために三角測量を利用して、輪郭画像として別の角度から観察される。新たな部位における追加の測定を得るために投影パターンが空間的に徐々にシフトされる位相シフトが、通例、構造化光投影撮像の一部として適用され、表面の輪郭マッピングを完成し、輪郭画像における全体的解像度を増大させるために用いられる。
図2の概略図は、光の単一の線Lの例を用いて、ハンドヘルドカメラまたは他のポータブル撮像デバイスを用いて表面輪郭情報を得るためにパターン光がどのように用いられるのかを示す。照明アレイ10が光のパターンを表面20上へ導き、線L’の対応する画像が撮像センサアレイ30上に形成されると、マッピングが得られる。撮像センサアレイ30上の各ピクセル32は、表面20による変調に応じて照明アレイ10上の対応するピクセル12に写像する。図2において示されるとおりのピクセル位置のシフトは、表面20の輪郭に関する有用な情報をもたらす。図2に示される基本パターンは、種々の照明源およびシーケンスを用いて、ならびに1つ以上の異なる種類のセンサアレイ30を用いて、多数の仕方で実施することができることを理解することができる。照明アレイ10は、Texas Instruments,Dallas,TXからのデジタル光プロセッサまたはDLPデバイスを用いて提供されるものなどの、液晶アレイまたはデジタルマイクロミラーアレイなどの、光変調のために用いられる多数の種類のアレイのうちの任意のものを利用することができる。この種の空間光変調器は、マッピングシーケンスのために必要に応じて光パターンを変更するために、照明経路内で用いられる。
図1および図2に示される配置を複製する構造化光パターンを示す画像を複数回投影し、取り込むことによって、カメラ上の輪郭線の画像は、撮像された物体の多数の表面点の位置を同時に確認する。これは、多くのサンプル点を集めるプロセスの速度を速めることができ、その一方で、光の平面(および通常は同様に受光カメラ)は、物体の外面の一部または全てに光の平面を「塗りつぶす」ために横方向に移動される。
図3は、光の複数の線を有するパターンを用いた表面撮像を示す。線パターンを徐々にシフトさせること、および他の技法は、各投影線に対応するセグメントをはっきりと識別することが難しくなり得る、表面に沿った突然の遷移から生じ得る不正確さおよび混乱を補償することを助ける。図3では、例えば、線分16が、線分18と同じ照明線からのものであるのか、それとも隣接した線分19と同じ照明線からのものであるのかを判定することが難しくなり得る。
画像が取得されたときの物体相対座標系におけるカメラの瞬時位置および光の線の瞬時位置を知ることによって、コンピュータおよびソフトウェアは三角測量方法を用いて、数多くの照明された表面点の座標を計算することができる。平面が、物体の表面の一部または全てと最終的に交差するように移動されるにつれて、次第に増加する点の座標が蓄積される。この画像取得の結果、頂点の点または頂点の点群を識別し、ボリュームの表面の範囲を表現するために用いることができる。例として、図4は、Carestream Heath,Inc.,Rochester NY,USAによって作製された構造化光撮像装置、CS3500 3Dカメラから、図3に示されるものなどのパターン化された照明からの結果を用いて生成された密な点群50を示す。点群50は、歯面および他の口腔内表面上の、あるいは、より一般的には、現実世界の物体の表面の、サンプリングされた点の物理部位をモデル化している。可変解像度を得ることができる。図4の例は例示的な100ミクロンの解像度を示す。点群内の点は、物体の3次元表面上の実際の測定された点を表現する。
表面構造は、隣接した頂点が線分によって接続される、ポリゴンメッシュを形成することによって点群表現から近似することができる。頂点にとって、その隣接した頂点は、ユークリッド距離の観点からその頂点に最も近い頂点である。
例として、図5は、三角形メッシュの単純な形態の3Dポリゴンメッシュモデル60を示す。三角形メッシュが、点群から生成され、その近似表面形状によって3D物体を表現するためのデジタルモデルとして用いられ得る、隣接した境界を共有する三角形平面セグメントの形態の基本メッシュ構造を形成する。三角形メッシュまたはより複雑なメッシュ構造などの、ポリゴンメッシュモデルを形成するための方法および装置が、輪郭撮像技術の当業者にとって周知である。メッシュモデルのポリゴン単位、および隣り合ったポリゴン間の関係は、本開示の諸実施形態において、歯群の境界における特徴(例えば、曲率、最小曲率、縁部、空間関係など)を抽出するために用いることができる。
口腔内撮像において、デジタルモデルからの画像内容の個々の構成要素のセグメント化は、歯科施術者にとって、例えば、歯科矯正治療、ならびにクラウン、インプラント、および他の補綴具の準備を含む、様々な手順において有効になり得る。歯肉からの歯群の、および互いからの歯群の、メッシュベースのセグメント化のための様々な方法が提案され、実証されている。しかし、従来のセグメント化解決策の欠点は、相当なレベルの操作者の技能および高度の計算の複雑性の要求を含む。歯の構成要素および他の歯列特徴をセグメント化する問題への従来のアプローチは、多くの場合、期待に沿わない結果をもたらした。本開示に係る例示的な方法および装置の諸実施形態は、ポリゴンメッシュデータを一種のソースデジタルモデルとして利用することができ、例えば、第1に、デジタルモデルの必要とされるセグメント化の、少なくとも、接近した、または粗い近似を提供することができる自動セグメント化を遂行し、第2に、操作者の対話が、自動的な結果において観察された誤りおよび矛盾を改善、補正、または浄化することを可能にする、1つを超える段階で動作することができる、セグメント化を用いて、このような問題に対処する。これにより、操作者の時間または技能レベル、あるいは必要なコンピュータリソースに対する相当な要求を伴わずに、純粋に自動的な仕方では達成することが難しい、非常に正確な結果をもたらすことができる。例示的な方法および装置の諸実施形態におけるこのハイブリッドアプローチは、計算および画像処理能力を、自動処理の結果をチェックし、補正し、洗練するための操作者の知覚と組み合わせる助けとなることができる。
図6Aの論理フロー図は、本開示の例示的な一実施形態に係る、歯のメッシュのセグメント化、および口内から歯群などの個々の特徴または口腔内構成要素を識別するためのデジタルモデルの生成のためのハイブリッドシーケンスを示す。画像取得ステップS100において、患者の歯列の複数の構造化光画像を取り込み、輪郭画像のセットを処理のために提供する。次に、点群生成ステップS110が、輪郭画像のセットを用いて患者の歯列の点群を生成する。ポリゴンメッシュ生成ステップS120が、点群の結果からの隣接した点を接続することによってポリゴンメッシュを形成する。三角形メッシュは、表面輪郭を近似するために容易に生成することができる一種のポリゴンメッシュを提供する。より複雑なポリゴンメッシュ構成を代わりに用いることもできる。
図6Aのシーケンスを続けると、ポリゴンメッシュを所与として、セグメント化ステップS130を実行することができる。歯科輪郭画像のために、例えば、セグメント化ステップS130は、歯群を歯肉組織と区別するとともに、1本の歯を別のものと区別することができる。次に、セグメント化の結果を表示し、この初期自動セグメント化処理の結果を示すことができる。自動セグメント化ステップS130は中間画像を提供することができる。それゆえ、自動的なステップS130はセグメント化処理の大部分を遂行することができるが、結果の操作者の吟味および洗練からさらに恩恵を受けることができる。その自動処理のために、セグメント化ステップS130は、上述したとおりの、高速マーチングウォーターシェッドアルゴリズム、いわゆるスネークベースのセグメント化、および撮像技術の当業者に知られている他の方法などの、多数の既知のセグメント化技法のうちの任意のものを用いることができる。
図6Aはまた、例えば、図1に示される基本的な装置を用いて、自動セグメント化処理の結果を洗練するための中間画像との観察者の対話を可能にすることができる任意選択的な繰り返しループを示す。受け入れの操作者の命令のステップS140を実行することができる。ステップS140の間には、観察者が、表示された結果上において、シード点、シード線、ブロック線、境界特徴、またはさらなるセグメント化の洗練および処理を可能にするためにセグメント化の結果の1つ以上の目立った特徴を識別する他の標識を指示する。観察者のマークアップの命令によって、セグメント化ステップS130は少なくとも2回目が実行される。この2回目は、入力された観察者の命令からの入力マークアップを用いる。自動または手動処理の様々な段階において、異なるセグメント化アルゴリズムを適用することが可能であることを理解することができる。セグメント化処理の最終結果は、例えば、表示し、記憶し、有線または無線ネットワークなどを通じてコンピュータ間で伝送することができる。
それゆえ、図6Aに示されるプロセスは、自動セグメント化が、例えば、歯肉組織からの歯群のセグメント化などの、より容易に達成することができる粗いセグメント化(例えば、第1のセグメント化)を遂行することを可能にすることができる。それゆえ、例えば、歯および歯肉の区分を自動化することができる。一実施形態では、歯および歯肉の区分は、メッシュ内の頂点の曲率を計算し、次に、閾値処理アルゴリズムを用いて、大きな負の曲率を有する辺縁頂点を識別する、自動的な曲率ベースの方法を用いることができる。代替的に、歯肉からの歯のセグメント化のために、色ベースのセグメント化を用いることができる。この種の方法は、画像の領域から平均色相値を得、画像内容を区分する閾値を算出することができる。
ハイブリッド式の歯のセグメント化システムのためのワークフローの例示的な実施形態が図6Bの論理フロー図に示されている。ステップS120において説明され、図4および図5に示されるものなどの歯列メッシュを受け取ると、制御論理プロセッサ80(図1)は、完全に自動的な歯のセグメント化ツールが呼び出され、歯群および歯肉領域を描写し、個々の歯群領域を描写する、自動セグメント化ステップS202を開始する。完全に自動的な歯のセグメント化ツールは、文献において公開されているか、またはさもなければ画像処理技術の当業者に周知の能動輪郭モデルなどの例示的なアルゴリズムを利用する。歯群の描写は、個々にセグメント化された歯群を効果的に作成する。しかし、これらの生成された歯群は、セグメント化が不十分な口腔内構成要素を包含する場合がある。次に、第1のチェックステップS204が、セグメント化が不十分な口腔内構成要素についてチェックする。ステップS204における不正確または不完全なセグメント化についてのチェックは、訓練された人工知能アルゴリズムをセグメント化の結果に適用することなどによって、計算的に達成するか、または観察者による目視検査に従うなど、観察者の対話によって達成することができる。例として、図7Aは、例示的な、セグメント化が不十分であるか、または誤ってセグメント化された歯302を示す。図7Aに示されるように、セグメント化された歯の境界306は実際の歯の境界308と揃っていない。
図6Bにおけるワークフロープロセスをなおも参照すると、チェックステップS204が、1つ以上のセグメント化が不十分な歯群を計算的または視覚的に識別した場合には、同様に自動化されているが、或る程度の操作者の調整を可能にするセグメント化手順を活動化する、一次の支援付きセグメント化ステップS206が実行する。一次の支援付きセグメント化ステップS206は、パラメータ調整ステップS210における1つ以上のパラメータの操作者の調整を可能にするセグメント化のためのアルゴリズムを適用する。追加のセグメント化処理が必要であるかどうかを判定するための別のチェックステップS208が実行する。調整可能パラメータは、ステップS210において、計算的に、または操作者の命令によって明示的に変更することができる。後続の図は、パラメータ調整のための例示的な操作者インターフェースを示す。
一次の支援付きセグメント化ステップS206において利用される例示的なアルゴリズムは、メッシュ最小曲率ベースのセグメント化方法などの、周知の技法であることができる。調整可能パラメータは曲率の閾値であることができる。ステップS210におけるパラメータ調整の助けにより、セグメント化が不十分な歯の補正を行うことができる。図7Bは、図7Aと比べると、今や実際の境界とよく揃った、セグメント化された歯の境界316を示す歯312の画像を示す。
しかし、図6Bに示される例示的なワークフローの実施形態から明らかであるように、ステップS206において遂行される歯群の描写は、セグメント化が不十分な口腔内構成要素または特徴を依然として作成する場合があり、そのため、繰り返しのセグメント化プロセスが有用である。ステップS208における不十分なセグメント化のチェックは、人工知能アルゴリズムをセグメント化の結果に適用することなどによって、計算的に達成するか、または、ユーザによって遂行される目視検査によって、より直接的に達成することができる。ステップS210において調整される調整可能パラメータに加えて、ハイブリッド式の歯のセグメント化システムは、任意選択的に、ユーザが、歯のセグメント化プロセスを補助するために、歯の領域上のシード線などの例示的な幾何プリミティブを追加し、歯同士の間、または歯群と歯肉との間のブロック線を追加することを可能にする。図8Aは、メッシュ画像62に追加された、歯を標識するための例示的なシード線406を示す。図8Bは、メッシュ画像62に追加された、2本の歯の間の空間を指示するための例示的なブロック線408を示す。
図6Bのシーケンスにおける3つの基本ステップ、ステップS206、ステップS208、およびステップS210は、ステップS202およびチェックステップS204の完全自動セグメント化に続く例示的な一次セグメント化ループ54を構成する。この例示的な一次セグメント化ループ54は、ステップS204において識別されたとおりの、自動セグメント化ステップS202の完全自動セグメント化からのセグメント化の誤りを補正することを意図されている。例示的な一次セグメント化ループ54は、必要に応じて、1回以上実行することができる。例示的な一次セグメント化ループ54が成功すると、セグメント化は完了となることができる。
しかし、場合によっては、一次セグメント化ループ54によってもたらされるものを超えた追加のセグメント化処理が必要とされる。セグメント化処理は、とりわけ、歯の叢生、不規則な歯の形状、スキャンからのアーチファクト、不明瞭な歯の輪郭、および区別不可能な隙間などの、様々な因子によって複雑になり得る。追加のセグメント化が必要とされる場合には、より対話的なセグメント化アプローチを提供するための例示的な二次セグメント化ループ56を用いることができる。二次セグメント化ループ56は、対話的セグメント化ステップS212、別のチェックステップS214、および操作者マークアップステップS216を含むことができる。対話的セグメント化ステップS212は、他の区域からセグメント化されるべき画像の区域を指示するために操作者と協働するセグメント化プロセスを活動化することができる。対話的セグメント化ステップS212は、画像セグメント化技術の当業者に知られた「高速マーチング」方法などの例示的なアルゴリズムによって実施される、自動シーケンスを有することができる。ステップS212は、活動化の前、または処理の最中に、操作者が入力するシードもしくはシード線または他の種類の幾何プリミティブにより、歯の領域の画像の母集団を必要とし得る。特定の例示的な諸実施形態では、シード線または他の特徴は、歯列メッシュが任意選択的な操作者の調整(例えば、二次セグメント化ループ56またはステップ212などの後続の操作)のためにシステムに入力されるときに、ステップS100、S110、およびS120において自動的に生成され得る。加えて、特徴、シードまたはシード線は、操作者マークアップステップS216において、ユーザによってセグメント化プロセスに追加され得る。ステップS212からの結果は、ステップS216において、ユーザによる検査を受ける。ハイブリッドの自動/対話的セグメント化処理の結果は、次に、表示ステップS220において表示するとともに、記憶し、別のコンピュータへ伝送することができる。
図6Bのシーケンスに従えば、本開示のいくつかの例示的な方法および装置は、人間と機械との相乗効果による対話的セグメント化の恩恵をもたらすハイブリッド式の歯のセグメント化を提供する。
図9A〜図9Cは、本開示の特定の例示的な実施形態に係る、メッシュのセグメント化処理を洗練するためのマークアップ命令の吟味および入力のためのシーケンスの部分のための操作者インターフェース画面52を示す。暫定的なメッシュセグメント化の結果が画面52上の表示区域86内に示されている。セグメント化処理アルゴリズムの全体的積極性または他のパラメータもしくは特性のためのレベルを設定するための調整コントローラ84などの、セグメント化プロセスの調整のための多数のコントローラ90が利用可能である。任意選択的な選択コントローラ88は、観察者が、適用されるべき1つ以上のセグメント化アルゴリズムを指定することを可能にする。これは、所与のメッシュデジタルモデルのためのセグメント化タスクを遂行する際に、1つの特定の種類のセグメント化アルゴリズムがよりうまくいくと思われるか、それとも別のものがよりうまくいくと思われるかを評定する機会を操作者に与える。操作者は、結果をオリジナルと比較し、パラメータを調整し、操作者のマークアップを用いた、および用いない、連続したセグメント化の試みの結果を観察することができる。
図9Aはまた、図8Aに関して以前に示されたとおりの、セグメント化処理を補正または洗練するための操作者のシード線の命令として入力されるトレースパターン96を示している。本開示の一実施形態によれば、従来のセグメント化ルーチンにとっては処理が困難になり得る大臼歯または他の歯の特徴などの、セグメント化のための特定の特徴を指示するシード点を提供するために、トレースパターン96または他の任意の標識/幾何の形態の操作者の標識を用いることができる。次に、シード標識は、上述されたとおりの、高速マーチングアルゴリズムまたは他のアルゴリズムの種類への入力として用いることができる。場合によっては、例えば、隣接した歯群は互いに正確にセグメント化されないことがあり、操作者のマークアップは、標準のセグメント化論理ではうまくいかないセグメント化処理のための有用な案内を提供することができる。図9Aが示すように、操作者は、入力されたマークアップが消去されるか、またはセグメント化プロセッサに提供されることを可能にする利用可能なコントローラ90を有することができる。図9Bが示すように、セグメント化によって識別された様々な歯群または他の構造を差別化するために、色または濃淡を用いることができる。例えば、個々の歯群などの、個々のセグメント化された要素を表示するための追加のコントローラ90を用いることもできる。図9Cが強調するように、例示的な実施形態によっては、個々のコントローラ90は、個々に、または組み合わせて用いることができる。
一実施形態では、互いからの個々の歯群のセグメント化は、曲率閾値を用いて辺縁および境界頂点を計算し、次に、様々な成長技法を用いて、辺縁検出に対する各歯の境界を画定することができる。
例示的な実施形態によっては、コントローラ90は、限定するものではないが、シードまたは境界幾何形状の入力/調整、選択されたセグメント化手順の入力/調整、セグメント化するべき物体の数の入力/調整、選択された物体の細分、セグメント化された物体の表示の変更などを含むことができる。
<再構築を伴うブラケットおよびワイヤの除去>
図10の論理フロー図は、本開示の一実施形態に係る、歯列3Dメッシュからのブラケット除去のためのワークフローの例示的な実施形態を示す。図10に示されるように、取得ステップS1002において、仮想またはデジタル3D歯列メッシュモデルを得る。例えば、デジタル3D歯列メッシュモデルは、構造化光を利用する口腔内スキャナを用いることによって得ることができる。
図11は、図10のステップS1002において取得することができる例示的な3D歯列メッシュを示す図である。図11に示されるように、3D歯列メッシュ1100は、ブラケット1102、歯肉組織1104、および歯群1106を含むことができる。好ましくは、図10の例示的なワークフロープロセスからの結果は、3D歯列メッシュ1100からの歯群1106および歯肉組織1104を含むが、ブラケット1102、およびブラケット1102によって以前に覆われていた歯面を有せず、歯面が正確に再構築された3D歯列メッシュになるであろう。
図10に示されるように、分離ステップS1004およびS1006は、得られた歯列3Dメッシュのための歯のセグメント化方法を構成する。本明細書に記載されているように、一実施形態では、ステップS1004およびS1006は、図6Aに示される歯のメッシュのセグメント化のためのハイブリッドシーケンスの同様のステップによって実施することができる。代替的に、別の実施形態では、ステップS1004およびS1006は、図6Bに示されるハイブリッド式の歯のセグメント化方法またはシステムの同様のステップによって実施することができる。セグメント化は各歯をその隣り合った歯群および隣接した歯肉組織と区別する。
図10におけるワークフローを続け、図11、図12、ならびに図13A、図13B、および図13Cを参照すると、除去ステップS1008において、ブラケット1102を3D歯列メッシュ1100(例えば、歯面)から自動的に除去する。1つの例示的な実施形態では、ステップS1006の結果生じた、分離された(またはセグメント化された)歯群は、以下において説明されるブラケットの除去および表面の再構築を個々に受けることができる。図12は、3D歯列メッシュ1100内に包含される、例示的な、結果として生じた、分離された歯群1202を示す図である。
除去ステップS1008において、分離された歯群1202の表面からブラケットを自動的に除去するために、各々の個々にセグメント化された歯(または歯冠)を調査し、処理する。図13Aに、除去されるべきブラケット1302を有する例示的なセグメント化された歯1202が示されている。1つの例示的な実施形態では、自動ブラケット除去アルゴリズムが、まず、ブラケット1302の境界を検出する。3D歯列メッシュ1100内のブラケット境界を検出するために、撮像技術の当業者に知られた様々なアプローチを用いることができる。1つの例示的な実施形態では、ブラケット境界の検出は、歯面のメッシュ内の頂点の曲率を検出して計算し、次に、閾値処理アルゴリズムを用いて、高い曲率度を指示する、大きな負の曲率値を有する辺縁頂点を識別する、自動的な曲率ベースのアルゴリズムを用いることができる。
図13Aに示されるように、これらの識別された辺縁頂点は、ブラケット1302を包囲する閉じた3D曲線またはブラケット境界1303(もしくはブラケットの境界頂点)を形成する。次に、閉じた3D境界内のメッシュ頂点を3D歯列メッシュ1100内で除去する。図13Bが示すように、これは歯面上の間隙または穴1304を生じさせる。図13Bは、ブラケット1302が除去された、例示的なセグメント化された歯1202を示す図である。図13Bに示されるように、ブラケットの穴1304内には小さな白斑が存在し得る。これらの白斑はブラケット1302自体に属せず、元のブラケットの背後の他のアーチファクトであり得る。これらのアーチファクトは、ブラケット1302が自動ブラケット除去アルゴリズムによって3D歯列メッシュ1100から除去された後に見えるようになり得る。
図10のフロー図を再び参照すると、再構築ステップS1010において、ブラケットが除去された、セグメント化された歯1202の歯面を自動的に再構築する。3D歯列メッシュ1100内の穴を充填するために、撮像技術の当業者に知られた様々なアプローチを用いることができる。図13Cに、自動的に再構築された歯面1306を有する例示的なセグメント化された歯1202が示されている。例示的な諸実施形態では、穴充填手順(例えば、歯または歯冠表面の再構築)は、穴を充填するための初期パッチを生成するための第1のステップ、および再構築されたメッシュを平滑化し、質の向上したポリゴン(例えば、三角形)をメッシュ内に得るための第2のステップを含むことができる。
図13Dは、ブラケットを表現するメッシュ部分が除去された後の3D歯冠メッシュ表面を形成する3D歯列メッシュ1100の部分を概略的に示す。閉じたポリゴン1303’は、(除去された)ブラケットの境界を表現する。閉じたポリゴン1303’によって囲まれた領域1308は、ブラケットの除去によって残された間隙または穴である。まず、ステップS1010において、(例えば、閉じたポリゴン1303’内の)領域1308の歯面または穴を充填するための初期パッチを生成する。一実施形態では、初期パッチは、閉じたポリゴン1303’内の頂点を接続し、図13Eに示されるパターンを形成することによって形成されたものなどの、例示的な規定のパターンで配置された複数の三角形1310を包含する。次に、再構築ステップS1010において、初期パッチの三角形1310などのポリゴンをさらに変更または最適化することができる。図13Fに、三角形1310を変更するか、または最適に配置する1つの例示的な手順が示されている。この手順では、4つの点A、B、C、およびDが三角形1310内の2つの三角形ABDおよびCDBを形成し、これらが、三角形1310’の改善されたセット内の三角形ABCおよびCDAになるように再配置される。改善された三角形配置は、長く、薄い三角形を低減するか、または回避することができる。
図10のシーケンスの再構築ステップS1010の第2の部分において、より良好な質を得るために、初期パッチを有する3Dメッシュを平滑化することができる。一実施形態では、ステップS1010の第2の部分は、局所情報を大域的に用いて初期パッチ内に作り出された点の位置を補正することができる。それゆえ、初期パッチ(例えば、ポリゴン1303’の穴内の三角形1310、1310’)、および図13Dにおける穴1308’を包囲する(もしくはその近くの)三角形1312などの、周囲の領域を含む3Dメッシュは、各メッシュ頂点の部位をその近傍の頂点の幾何学的中心に調整するラプラス平滑化方法を用いて平滑化することができる。
例えば、ポアソンの方程式をディリクレ境界条件とともに用いてパッチ洗練アルゴリズムを実施することができる、メッシュ平滑化の一実装形態が、The Visual Computer(2007) 2007年12月、23巻、12号、987〜997ページにおける「A robust hole−filling algorithm for triangular mesh」においてウェイ・ザオ(Wei Zhao)らによって説明されている。ポアソンの方程式は、次の式(1),(2)のように公式化される。
ここで、fは未知のスカラー関数であり、Δfはラプラス演算子であり、hは案内ベクトル場であり、div(h)はhの発散であり、fは、境界条件を与える既知のスカラー関数である。ウェイ・ザオの方法において用いられるとおりの離散的な三角形メッシュ上の案内ベクトル場は、定義域がメッシュ表面の全ての点のセットである、区分的定数ベクトル関数として定義される。定数ベクトルは三角形ごとに定義され、このベクトルは三角形と同一平面上にある。
図10の表示ステップS1012において、自動的に再構築された歯面1306(図13C参照)を有する例示的なセグメント化された歯1202を表示することができる。1つの例示的なセグメント化された歯1202について説明したが、ステップS1008、S1010およびS1012は、全てのブラケットが3D歯列メッシュ1100から除去されるまで、繰り返し遂行することができる。このように、各々の追加のセグメント化された歯面が補正された後に、ステップS1012において、結果として生じた補正された3D歯列メッシュ1100を表示することができる。代替的に、ステップS1008およびS1010は、結果として生じた補正された3D歯列メッシュ1100をステップ1012において表示する前に、3D歯列メッシュ1100内の全ての歯群のために遂行することができる。図13Gは、例示的な補正された3D歯列メッシュ1316を示す。
<ブレースおよびブラケットの検出および除去>
特定の例示的な方法および/または装置の諸実施形態は、初期(例えば、粗い)ブラケットの検出、後続のワイヤの検出、および検出された(例えば、分離された)初期ブラケットの洗練、次に、初期ブラケットを初期3Dメッシュから除去し、その後、様々な表面再構築技法によって充填し得ることによる、自動的なブレースの検出および除去を提供することができる。
図14の論理フロー図は、本開示の一実施形態に係る処理ロジックによる、事前ステップとしての歯のセグメント化を行わない、自動的なブレースおよびブラケットの検出および除去のための例示的なシーケンスを示す。粗いブラケット検出ステップS1302が、後述されるものなどのアプローチを用いて、ブラケットの推定位置を提供する。次に、ブレースワイヤ検出ステップS1304が、ブラケット領域にわたって延びる接続ワイヤを検出する。マスク生成ステップS1308がブラケットのためのマスクを生成する。これらのマスクは検出のための探索区域を狭める。処理ステップS1310が、マスクをさらに画定するための刈り取りおよび他のモルフォロジー演算を提供する。高速マーチング適用ステップS1320が、画定されたマスク領域に従って高速マーチングアルゴリズムを実行する。洗練ステップS1330が、モルフォロジー演算子を用いて、検出されたブラケット区域または領域の必要な洗練を遂行する。微調整ステップS1340が、次に除去ステップのために用いられる、微調整されたブラケット領域を生成する。
<粗いブラケットの検出>
ステップS1302における粗いブラケットの検出は、図15のフロー図において説明されるように、および図16のシーケンスにおいて視覚的に示されるように進行することができる。計算ステップS1306において、システムは、撮像された歯列のための適切な適合である放物線502を計算する。これは、通例、曲率検出論理を用いて、図示のとおりの上面図画像500における画像内容から実行される。放物線502は、撮像された内容を用いて、弓内の歯群の縁部に沿ってトレースすることができる。この処理を所与として、サイド検出ステップS1312において、次に、弓の頬側504または、代替的に、反対の舌側を識別する。
弓および放物線502の舌側または頬側504の位置を確認すると、次に、ブラケット区域検出ステップS1324において、その側に配置された1つ以上のブラケット区域または領域506を識別することができる。本開示の一実施形態によれば、ブラケット区域506の検出は、放物線502に沿った点のために繰り返される、以下の一般的シーケンスを用いる。
(i)生成された放物線502からその側に向けて法線を外方に延ばす。
(ii)所定のピクセル数または算出された寸法内などの、局所的近傍内における、延ばした法線の最大長を検出する。
(iii)検出された最大から所定の距離以内に位置するメッシュ上の近くの点を選択する。
これらのサブステップは、図16の例において示されるように、候補ブラケット区域または領域508を識別する。これらの候補区域508を、歯群にもたれたブラケットの特徴をより正確に識別し、各ブラケットを対応する歯面と区別するために処理することができる。
区域508が識別されると、決定ステップS1328が、処理誤差を補正するために後処理が必要であるか否かを判定する。後処理が必要とされない場合には、ブラケット区域は満足に画定された。後処理が必要とされる場合には、誤検出補正ステップS1332において、偽陽性を除去するために、およびクラスタ化ステップS1344において、近接し、同じブラケット510に属すると仮定することができるブラケット区域のさらなるクラスタ化を果たすために、さらなる処理を適用する。図17は、図15の上述の粗いブラケット検出シーケンスを用いて得られた例示的な粗いブラケット510を示す。
<ブレースワイヤの検出>
図14のシーケンスからのブレースワイヤ検出ステップS1304は、図18に示されるように、および以下に説明されるように進行することができる。
粗いブラケット510はブレースワイヤ512によって接続されている場合がある。処理は、各ブラケット領域から延びるワイヤを検出することができる。改善されたブラケットの除去を得るために、これらのワイヤを除去することが有用である。
図18および図19に示されるとおりのブラケット領域内の頂点Vごとに、処理は、例示的な5mmの半径内などの、好適な半径内における最近傍探索を遂行することができ、その結果、近傍頂点のセットVNが得られる。次に、処理はVN内の頂点の各々の法線をチェックする。
検出されたワイヤは個々のブラケットの識別を容易にすることができる。VN内の少なくとも1つの頂点のための法線が頂点Vの法線の反対方向に向いていると判定された場合には(例えば、2つの法線ベクトルのドット積が<−0.9である場合には)、このとき、Vはワイヤ(またはブリッジ)上の候補頂点と考えられる。これは、例えば、ワイヤの特徴と歯との間に空間が存在するため、測定することができる。この手順をメッシュ全体に適用することができ、その結果、多数の候補頂点を有するセットが生じる。
候補頂点のセットを用いて、複数の接続された領域を計算する。接続された領域の各々は、撮像技術の当業者によく知られ、ワイヤ検出などの形状検出のために用いられる、主成分分析(principal component analysis)PCAなどの、形状検出アルゴリズムを用いて分析することができる。
図18は、ブラケットの間に延びるワイヤ512のためのワイヤ検出の結果を示す。次に、これらの検出されたワイヤを用いて、接続されたブラケットをアルゴリズム的に識別し、分離することができる。
<初期マスクの生成>
分離された粗いブラケットを何らかの仕方で検出すると(ステップS1302を用いて初めに検出するか、またはワイヤ検出ステップS1304からの結果を用いて検出する)、個々の粗いブラケットごとに初期マスクを生成することができる。これらの初期マスクは、高速マーチングブラケット検出における探索区域を狭めるために有用になり得る。実際には、適切な初期マスクは、ブラケットに属する全ての構成要素(基部、パッド、スロット、フック、バンドなど)を覆うのに足るだけ十分に大きくなければならない。
図14におけるステップS1308およびS1310からの初期マスクの生成および処理は以下のように実行することができる。図19の概略図を参照すると、この処理はブラケットごとにマスクを生成することができる。マスクは、後続の高速マーチングブラケット検出のための関心領域(region of interest、ROI)を画定するために用いられる。
マスク生成のための処理は、図19を参照して、以下のシーケンスを用いることができる。
(i)顎メッシュの配向。z軸は咬合平面と直交する。
(ii)ソーティング。各歯列弓内の、ワイヤ検出によって分離された、ブラケットをソートし、ブラケットごとに中心、法線、および従法線の特徴を計算する。
(iii)識別。各ブラケットの種類を、第3大臼歯上、または他の歯群上の、舌側または頬側のいずれかとして識別する。ブラケットごとにマスク生成のために適した半径を設定する。
(iv)半径探索。ブラケットごとの初期マスク520を生成するために、各初期ブラケットの中心から半径探索を実行する。マスクは、ブラケットを包含するのに足るだけ十分に大きくなければならない。
各マスク520の図心を、図19において平坦化した形態で表現されるように、弓に沿った各々の隣り合うものに接続する。
<初期マスクの処理>
図14のステップS1310における初期マスクの処理は、マスクをその対応するブラケットのために正しく成形し、初期マスクが不正確であり、同じ歯の反対側へ延びるか、または歯群の間に延びる区域を除去する刈り取り操作を遂行する。図20は、画像530における概略図において反対側へ不正確に延びるマスクのための刈り取り操作を示す。刈り取りの結果が画像532の例に示されている。画像540に示されるとおりの、歯群にわたって不正確に延びるマスクのための刈り取りが画像542に示されている。
歯列弓の一方の端部から開始して、ブラケット自身の中心から、歯列弓に沿って位置する全てのブラケットを一方の側から他方へソートすることによって形成された系列内の次のブラケットの中心までのベクトルとして、従法線bnを定義することができる。各ブラケットのz軸、法線n、および従法線bnを示す、図19に示されるように、z軸と従法線とのクロス積を用いてブラケットの法線を生成することができる。
図20の画像530における概略図において、画像532における刈り取りとともに示されるように、マスクが反対側へ延びる場所における刈り取りのために、マスク内の各頂点において以下の処理を実行することができる。
(i)頂点ごとに、Dnormal、法線およびブラケット法線のドット積を計算する:
normal=<Nvi,Nbracket
ここで、Nviは頂点vの法線であり、Nbracketはブラケットの法線である。(表記法<a,b>はドット積を指示し、代替的に、a・bと表すことができる。)
(ii)Dnormalの値が所定の閾値未満(例えば、−0.1未満)である頂点を除去する。このドット積の値は、反対方向へ向かうベクトルを指示する。
図20の画像540における概略図において、画像542における刈り取りとともに示されるように、マスクが、隣り合った歯群へ延びる場所における刈り取りのために、マスク内の各頂点において以下の処理を実行することができる。
(i)頂点ごとにDbinormalを計算する:
binormal=<Nvi,BNbracket>*Sgn(<Dirvi,BNbracket>)
ここで、Nviは頂点vの法線であり、BNbracketはブラケットの従法線であり、Dirviはブラケットの中心から頂点vへの方向であり、Sgn(x)は(x)の+/−の符号を返す。
(ii)Dbinormalの値が閾値よりも小さい(例えば、−0.1よりも小さい)頂点を除去する。
刈り取りの後に、図21のシーケンスに示されるように、後処理手順を各マスクに適用することができる。画像550は、マスクされた領域を完成するために充填され得る囲まれた間隙556を示す。不連続の領域を接続し、不正確に刈り取りされた可能性のある領域を充填するために、刈り取り後の残りの頂点には膨張が施される。膨張に続いて、囲まれた区域552、554に示されるように、歯同士の間に位置するマスクの領域を除去するための収縮プロセスを行うことができる。画像560は、画像550の囲まれた領域の改善を示す。
画像570における区域572内に囲まれて示されるように、主たるブラケットマスク領域以外に、いくつかの小さい残留領域が存在し得る。これらは、例えば、余剰な区域であり得る。これらの小さい領域は、検出して除去することができ、最も大きい接続された領域のみを、結果として生じた初期マスクとして保持する。画像580は、膨張および収縮の両方の処理の後に完成したマスクを示す。
<高速マーチング処理>
うまく刈り取りされたマスクが得られると、マスクの境界をシード頂点として用いて、各マスク内で高速マーチングアルゴリズムを適用することができる。高速マーチングアルゴリズム内では、シード頂点のための到達時間を0に設定することができる。マスク内の頂点のための到達時間は、図22に概略的に示されるように、共通の高速マーチングプロセスを用いて計算することができる。
高速マーチング処理は、各々のマスクされた領域内の頂点間の最も可能性の高い経路を決定するために、重み関数または費用関数を用いる。図22は、高速マーチング方法を用いて所与の頂点間の経路のために適用することができる異なる計算を示す。図23は、高速マーチング方法を用いたマスク境界に沿った異なるシード点からの到達時間のための例示的な高速マーチング計算を示す図である。マスクされた領域590が、図23における画像595に示されるとおりの比較のために用いられるグレースケールまたはカラーコード化された到達時間とともに示されている。
高速マーチング処理のために、曲率値κを用いることができる。最小のκの値(例えば、κ=−10などの負の値を有する)は非常に高い曲率を指示することに留意されたい。ブラケットの境界は、曲率の高い絶対値によって特徴付けられる。
高速マーチングアルゴリズムは、グラフにおける各辺に付与される重みを計算するために、速度関数を適用する。ブラケットの除去のために、平坦な領域では、低減された辺の重み、および非常に湾曲した領域では、より大きな辺の重み値が必要である。
高速マーチングの実行のための速度関数は、辺に沿った2つの近傍の頂点の法線差に基づく。式(3)において、vおよびvは2つの隣り合う頂点であり、法線差は、メッシュ表面上の測地線内の法曲率κnormalの、vからvまでの積分に等しい。
normalの値は、式(4)のように、vおよびvの法曲率平均と、vからvまでの距離Sの積で近似される。
速度関数の実施においては、平均曲率を用いることができる。平均曲率は(法曲率と比べて)容易に計算され、非常に湾曲した領域における伝搬する前止部(propagating front stop)のための推定におけるあり得る差を懸念することなく機能する。したがって、速度関数は次の式(5)のように定義される。ここで、κmeanは平均曲率であり、wnormalは重み値である。
マスクされた高速マーチングによる処理のために用いられる速度関数は、処理される区域の辺に沿った2つの近傍の頂点の法線差として定義することができる。頂点vおよびvが、2つの隣り合った頂点である場合には(すなわち、表示媒体に対して互いの最近傍内にある場合には)、法線差は、測地線内の法曲率κnormalの、頂点vからvまでの積分に等しい。法線差は、vおよびvの法曲率平均と、vからvまでの距離Sの積で近似される。
<検出されたブラケット領域の洗練>
検出されたブラケット領域の最終洗練のために、形態学的処理を用いることができる。図24は、本開示の一実施形態に係るブラケット領域の洗練のための異なるアプローチのシーケンスを用いた結果を示す。画像600は、ブラケットおよびブレースを有する典型的な画像のための高速マーチングの結果を示す。画像610は、撮像技術の当業者に周知の、画像閾値処理の結果を示す。画像620は、膨張および充填プロセスの結果を示す。画像630は、最大サイズの領域を用いた、画像収縮後の結果を示す。
図25は、凸包計算を用いたブラケット領域の任意選択的な洗練のステップを示す。以下のシーケンスを凸包処理のために用いることができる。
(i)画像700に示されるように、メッシュ内のブラケット領域の境界を計算する。図示の例では、大きな間隙がブラケット領域内に存在する。
(ii)画像710に示されるように、境界頂点を境界の2D−PCA平面に投影する。
(iii)画像720に示されるように、PCA平面内の凸包を計算する。
(iv)画像730に示されるように、近傍でない頂点などの、接続された点の対を検出して記録する。
(v)画像740に示されるように、元の3D境界内の対になった頂点を測地線と接続し、2次元多様体凸包を形成する。
結果として生じた凸包は、画像700内に現れている間隙を接続し、全ブラケットを覆う。
図26は、上述のシーケンスを用いて得られた微調整されたブラケット領域を示す。
図27は、図26における結果に、前の段落において詳述された表面再構築プロセス、および図13A〜図14を参照して説明されたシーケンスを適用することによるブラケットの画定および除去の後の回復された歯面を示す。
図28は、3D歯列メッシュ上におけるブラケットの除去のための本開示の別の例示的な実施形態のワークフローを示す論理フロー図である。図10に示されるワークフローと異なり、図28に示されるワークフローは、別個のステップとしての歯のセグメント化を必要としない。取得ステップS1402において3D歯列メッシュを受け取る。受け取ったメッシュは歯群、ブラケット、および歯肉組織を包含する。次に、命令ステップS1404において、3D歯列メッシュ内のブラケットに関する命令を操作者から受け取る。
図29は、ユーザが、3D歯列メッシュ内のブラケットを識別するための情報を入力することを可能にする例示的なグラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)を表示する図である。図29に示されるように、1つの例示的なGUIインターフェース1500は、ノードが、入力されたノードに基づいてブラケット1502の境界を自動的に囲む「スネーク」演算のために、ユーザによって配置されることを可能にする。図29に、自動的な「スネーク」演算によって生成された例示的なブラケット境界1503が示されている。「スネーク」は、例えば、場合によりノイズの多い2D画像から物体の外形を描写することによる、画像処理における自動的な物体セグメント化においてしばしば用いられる能動形状モデルである。スネークの能動形状モデルは、物体追跡、形状認識、セグメント化、縁部検出、およびステレオマッチングのような用途において用いられるものと同様である。スネーク能動形状モデルまたは能動輪郭モデルを用いる方法は撮像技術の当業者に周知である。
図30は、ユーザが図29における「実行」コマンドボタン1504を押した後に3D歯列メッシュ内で強調された境界1503によって囲まれた頂点1602を示す。識別された頂点1602は、元の3D歯列メッシュから除去されることになる。1つの例示的な実施形態では、GUI1500は、ユーザに、頂点1602のための中間結果を検査させることができ、満足した場合には、ユーザは「切り取り」ボタン1506を押す。頂点1602はそれらの強調(例えば、色、テクスチャなど)を変更し、これらの頂点の特徴が元の3D歯列メッシュから除去されることになることを指示する。1つの例示的な実施形態では、「切り取り」ボタン1506を押すことは、ステップS1404における操作者の命令に基づいて除去ステップS1406においてブラケットを歯群表面から自動的に除去するための処理を引き起こす。
ブラケットの除去後に、再構築ステップS1408において、歯面を充填または再構築する。1つの例示的な実施形態では、ステップS1408は、ユーザが図29における「充填」ボタン1506を押すと遂行され、歯面を再構築し、ブラケットの除去によって生じたあらゆる穴または間隙を除去する。ステップS1408は、図10に関して本明細書に記載されているものなどの既知のアルゴリズムを用いて遂行することができる。図31は、ブラケットが除去された後の再構築された歯面1702の一例を示す。
図28のシーケンスにおいて示される手順は、3D歯列メッシュに関して、歯ごとに遂行するか、隣接した歯群の小グループに対して遂行するか、または全ての歯群に対して同時に遂行することができる。
図32〜図34は、3D顎メッシュからの全てのブラケットの完全な並行した除去をもたらすプロセスにおける一連の段階を示す図である。図32は、歯群、ブラケット、および歯肉組織を有する3D歯列メッシュ1800を示す図である。図33は、除去されることになる頂点1802が、強調された形で示された、「スネーク」切り取り演算の中間結果を示す図である。図34は、全てのブラケットが除去され、全ての充填演算が完了した後における、最終的な再構築された歯群表面1806の各々を示す図である。
「切り取り」ボタンを押すこと、「充填」ボタンを押すこと、および「実行」ボタンを押すことなどの上述のユーザアクションは例示的なものであることに留意されたい。実際のアプリケーションでは、これらの別個のアクションは必ずしも順次に開始されなくてもよく、コンピュータソフトウェアによって自動的に達成することができる。
場合によっては、口腔内スキャナによって作成された3D歯列モデルは、2つの隣り合ったブラケットに架け渡されたワイヤを包含する場合がある。この状況では、上述された諸実施形態は、ブラケットおよびワイヤの除去のために不十分である場合がある。図35Aは別の例示的な歯列モデルを示す図である。図35Aに示されるように、歯列モデル2100は、ブラケット2102、歯肉組織2104、歯群2106、ならびにワイヤ2108が少なくともブラケット2110およびブラケット2112を接続している、ブリッジを架け渡されたブラケットを含む。概して、ワイヤ2108は全てのブラケット2102を接続しているであろう。図35A、図35B、および図35Cの比較において示されるように、本開示の例示的な方法および装置によれば、ワイヤ2108は、識別されると、自動的または対話的に消すことができる。
図36に、ブリッジを架け渡されたブラケットの除去のための実際の結果2204が示されている。図36における表面が再構築された歯2210および歯2212は、ブラケットおよびワイヤ2108が除去される前の図35Aにおけるブラケット2110およびブラケット2112に対応する。
図37は、本開示の一実施形態に係る、歯メッシュ表面からのブリッジを架け渡されたブラケットの除去のための例示的なシーケンスを示す論理フロー図である。図37に示されるように、取得ステップS2302において、ブリッジを架け渡されたブラケットを有する歯列モデルを得る。その直後に、自動的に「ブリッジをもぎ取ること」を含む切り取りステップS2304が行われる。ブリッジ(またはワイヤ)を自動的にもぎ取るために用いることができる1つの例示的な検出の実施形態は、以下のように説明される。
除去ステップS2306において、歯列メッシュモデル内の頂点Vを所与として、処理ロジックは、例示的な5mmの半径を用いて最近傍探索を遂行し、その結果、近傍の頂点のセットVNがもたらされる。以前のセクションにおいて説明されたように、システムはセットVN内の頂点Vの各々の法線をチェックする。法線がVの法線の反対方向に向いている少なくとも1つの頂点がVN内に存在することが分かった場合には(例えば、これらの2つの法線ベクトルのドット積が<−0.9である場合には)、このとき、頂点Vはワイヤ(またはブリッジ)上にある。図35Cに、ステップS2306の結果得られた、例示的なブリッジ(ワイヤ)の検出の結果2118が示されている。ステップS2306において検出された(例えば、ワイヤ2108に関連付けられる)3D留置(detention)メッシュのこれらの頂点を、後続の除去ステップS2306および再構築ステップS2308において、3D留置(detention)メッシュから排除または除去する。
除去ステップS2306は、例示的な自動的な方法または対話的な方法のいずれかを利用して、切り離されたブラケットを除去する。再構築ステップS2308において、ブラケットが除去された歯面を自動的に再構築し、表示ステップS2310において、結果を検査のために表示する。例えば、ステップS2306およびS2308は、図10および図28のために上述されたようにそれぞれ遂行することができる。
図38は、ブリッジを架け渡されたブラケットの除去のための別の例示的な方法の実施形態を示す論理フロー図である。図38に示されるように、取得ステップS2402において、ブリッジを架け渡されたブラケットを有する歯列モデルを取得する。その直後に、対話的に「ブリッジをもぎ取る」対話ステップS2404が行われる。1つの例示的な実施形態では、ステップS2404において、対話的操作は、薄いワイヤに属するメッシュ頂点を選択して削除することによって、人からの支援を受けて薄いワイヤを効果的に消す。1つの例示的な実施形態では、ステップS2404は、「消去」、「塗りつぶし」(例えば、操作者が、ワイヤを示すピクセルを識別する)、「自動塗りつぶし」、「承認」(例えば、塗りつぶしもしくは自動塗りつぶし)、および「消去」のための選択可能な操作者アクションを有するGUIを用いて、操作者の命令に基づいて、ブリッジを対話的にもぎ取るか、またはワイヤを3D歯列メッシュから除去することができる。次に、除去ステップS2406が、上述されたように、自動的な方法または対話的な方法のいずれかを利用して、切り離されたブラケットを除去する。上述されたように、再構築ステップS2408において、ブラケットが除去された歯面を自動的に再構築することができる。次に、表示ステップS2410において、結果を検査のために表示する。
本明細書に記載されているように、3D歯列モデル内において、ブリッジを架け渡されたブラケットを除去し、歯群表面を復元するための例示的な方法および/または装置の諸実施形態は、説明のための例であることを意図されており、本出願はそのように限定されない。例えば、1つの例示的な実施形態では、識別された部分を、ブラケットおよび/またはワイヤを完全に覆う領域内へ(例えば、好ましくは、ブラケットおよび/またはワイヤの境界を若干越えるよう)成長させ、その領域を3D歯列モデル表面から除去し、穴充填技法を用いて、除去された領域表面を復元することによって、得られた3D歯列モデル内において人の介入を行わずにブラケットおよび/またはワイヤの部分を自動的に識別することによって、ブリッジを架け渡されたブラケットを除去し、歯群表面を復元することができる。例示的な実施形態によっては、穴の充填は、歯面部分に加えて歯肉組織の部分を充填することができる。ブレースが適用される前に得られた歯列メッシュモデルなどからの、以前に取得された患者の表面データを、再構築された歯面を生成するために用いることができる。
一実施形態と一貫して、本開示は、電子メモリに記憶され、そこからアクセスされる画像データのための画像取得および画像データ処理のためのシステム機能を制御する、記憶された命令を有するコンピュータプログラムを用いることができる。画像処理技術の当業者によって理解され得るように、本発明の実施形態のコンピュータプログラムは、好適なソフトウェアプログラムを提供されると、画像プロセッサの役割を果たし、これにより、プロセッサが、本明細書に記載されているように、データを取得し、処理し、伝送し、記憶し、表示するように動作する、パーソナルコンピュータまたはワークステーションなどの、好適な汎用コンピュータシステムによって利用され得る。例えば、ネットワーク化されたプロセッサの構成を含む、多くの他の種類のコンピュータシステムアーキテクチャを、本発明のコンピュータプログラムを実行するために用いることができる。
本発明の方法を遂行するためのコンピュータプログラムはコンピュータ可読記憶媒体内に記憶されてもよい。この媒体は、例えば、ハードドライブもしくは取り外し可能デバイスなどの磁気ディスク、または磁気テープなどの磁気記憶媒体、光ディスク、光テープ、または機械可読光符号化などの光記憶媒体、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、またはリードオンリーメモリ(read only memory、ROM)などのソリッドステート電子記憶デバイス、あるいはコンピュータプログラムを記憶するために利用される任意の他の物理デバイスもしくは媒体を含み得る。本発明の方法を遂行するためのコンピュータプログラムはまた、インターネットあるいは他のネットワークまたは通信媒体を経由して画像プロセッサに接続されたコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されてもよい。画像データ処理技術の当業者は、このようなコンピュータプログラム製品の均等物をハードウェアの形態で構築することもできることをさらに容易に認識するであろう。
本開示の文脈において「コンピュータアクセス可能メモリ」と同等の、用語「メモリ」は、画像データを記憶し、それに作用するために用いられ、データベースを含む、コンピュータシステムがアクセス可能な任意の種類の一時的またはより永続的なデータ記憶作業域を指すことができることに留意されたい。メモリは、例えば、磁気または光記憶装置などの長期記憶媒体を用いる、不揮発性のものであることができるであろう。代替的に、メモリは、マイクロプロセッサまたは他の制御論理プロセッサデバイスによって一時的バッファまたは作業域として用いられるランダムアクセスメモリ(RAM)などの、電子回路を用いる、より揮発性の高い性質のものであることができるであろう。例えば、表示データは、通例、表示デバイスに直接関連付けられており、表示されるデータを提供するために必要に応じて定期的にリフレッシュされる一時的記憶バッファ内に記憶される。この一時的記憶バッファは、この用語が本開示において使用されるとき、メモリであると考えることもできる。メモリはまた、算出および他の処理を実行し、その中間結果および最終結果を記憶するためのデータ作業域としても用いられる。コンピュータアクセス可能メモリは、揮発性、不揮発性、あるいは揮発性および不揮発性の種類のハイブリッドの組み合わせであることができる。
本開示のコンピュータプログラム製品は、よく知られている様々な画像操作アルゴリズムおよびプロセスを利用し得ることが理解される。本発明のコンピュータプログラム製品の実施形態は、実装に有用である、本明細書に具体的に示されるか、または記載されていないアルゴリズムおよびプロセスを組み込み得ることがさらに理解されるであろう。このようなアルゴリズムおよびプロセスは、画像処理技術の当業者レベルの範囲内である従来のユーティリティを含み得る。画像を作成し、さもなければ処理するか、または本発明のコンピュータプログラム製品と協働するためのこのようなアルゴリズムおよびシステム、ならびにハードウェアおよび/またはソフトウェアの追加の態様は、本明細書において具体的に示されるか、または記載されておらず、当技術分野において知られたこのようなアルゴリズム、システム、ハードウェア、構成要素、および要素から選択することができる。
本明細書において、用語「a」または「an」は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つ(at least one)」または「1つ以上(one or more)」の任意の他の例または語法とは独立して、1つ(one)、または1つを超える(more than one)を含むように用いられる。本明細書において、用語「または(or)」は、非排他的なまたは(or)に言及するために用いられる。そのため、「AまたはB(A or B)」は、別途指示されない限り、「AであるがBでない(A but not B)」、「BであるがAでない(B but not A)」、および「AかつB(A and B)」を含む。本明細書において、用語「〜を含む(including)」および「in which」は、それぞれの用語「〜を備える(comprising)」および「wherein」の平易な英語の同義語として用いられる。また、添付の特許請求の範囲において、用語「〜を含む(including)」および「〜を備える(comprising)」はオープンエンドなものである。すなわち、請求項においてこのような用語の後に列挙されているもののほかにも要素を含むシステム、デバイス、物品、またはプロセスも依然として、その請求項の範囲内に含まれると見なされる。
特定の例示的な方法および/または装置の諸実施形態は、初期(例えば、粗い)ブラケットの検出、後続のワイヤの検出、および検出された(例えば、分離された)初期ブラケットの洗練、次に、初期ブラケットを初期3Dメッシュから除去し得ることによる、自動的なブレースの検出および除去を提供することができる。本出願に係る例示的な諸実施形態は、本明細書に記載されている様々な特徴を(個々に、または組み合わせて)含むことができる。
本発明は1つ以上の実装形態に関して示されたが、示された例に対して、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、変更および/または変形を行うことができる。したがって、本開示の実施形態は、全ての点において、例示として考慮されるべきであり、限定として考慮されるべきではない。加えて、本発明の特定の特徴は、いくつかの実装形態のうちの1つに関して開示された可能性があるが、このような特徴は、任意の所与の、または特定の機能のために所望され、有利になり得るため、他の実装形態の1つ以上の他の特徴と組み合わせることができる。用語「〜のうちの少なくとも1つ(at least one of)」は、列挙された項目のうちの1つ以上を選択することができることを意味するために用いられる。用語「約(about)」は、変更が、示された実施形態に対するプロセスまたは構造の不適合を生じさせない限り、列挙された値をいくらか変更することができることを指示する。本明細書の考慮および本明細書において開示された本発明の実施から、本発明の他の実施形態が当業者に明らかになるであろう。本明細書および実施例は単に例示として考慮されるにすぎず、本発明の真の範囲および趣旨は添付の特許請求の範囲によって示されることが意図されており、その均等物の意味および範囲に含まれる全ての変更が特許請求の範囲に包含されることが意図されている。

Claims (19)

  1. 患者の歯列のデジタルモデルを生成するための方法であって、前記方法が少なくとも部分的にコンピュータによって実行され、
    歯列弓に沿った前記患者の歯列を表現する3Dデジタルメッシュを取得することであって、前記デジタルメッシュは、ブレース、歯群、および歯肉組織を含む、ことと、
    前記3Dデジタルメッシュを変更し、デジタルメッシュ歯列モデルを生成することであって、
    (i)前記デジタルメッシュを処理し、前記取得されたメッシュから1つ以上の初期ブラケット位置を自動的に検出すること、
    (ii)前記初期ブラケット位置を処理し、歯面にもたれたブレースのためのブラケット区域を識別すること、
    (iii)ブラケットの間に延びる1本以上のブレースワイヤを識別すること、
    (iv)1つ以上のブラケットおよび1本以上のワイヤを前記歯列モデルから除去すること、
    (v)前記1つ以上のブラケットが除去された前記デジタルメッシュ歯列モデル内に、再構築された歯面を形成すること、
    によって生成することと、
    前記変更された3Dデジタルメッシュ歯列モデルを表示するか、記憶するか、またはネットワークを通じて別のコンピュータへ伝送することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記1つ以上のブラケットを除去することが、高速マーチングアルゴリズムを用いて前記1つ以上のブラケットを検出することをさらに含むことを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、前記歯群を自動的に歯肉組織と区別することと、個々の歯群を自動的に互いに区別することと、をさらに含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、前記3Dデジタルメッシュを取得することが、構造化光を利用する口腔内スキャナを用いることを含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記歯群のセグメント化を遂行することをさらに含むことを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、前記1つ以上のブラケットを除去することが、曲率検出アルゴリズムを用いて前記1つ以上のブラケットを検出することをさらに含むことを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、ブラケット除去によって生じた前記歯面内の間隙を識別することをさらに含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、1本以上のワイヤを除去することによって前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルを前記変更することが、前記3Dデジタルメッシュ歯列モデル内の前記ブレースを複数のブラケット区分に分離することを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、前記再構築された歯面を形成することが、前記ブレースが取り付けられる前に取得された、前記患者の以前の3Dデジタルメッシュ歯列モデルからのデータを用いることを特徴とする方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、前記再構築された歯面を形成することが、
    ポリゴン充填プロセスを用いて、前記変更された3Dデジタルメッシュ歯列モデル内の複数の穴の各々を充填し、パッチを当てられた表面を生成すること、および
    前記3Dデジタルメッシュ歯列モデル内の前記パッチを当てられた表面を平滑化し、前記再構築された3Dデジタルメッシュ歯列モデルを生成すること、
    を含む穴充填アルゴリズムを用いることを特徴とする方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、前記3Dデジタルメッシュを変更し、前記デジタルメッシュ歯列モデルを生成するために、前記デジタルメッシュを処理し、前記取得されたメッシュから1つ以上の初期ブラケット位置を自動的に検出することが、
    (i)前記3Dデジタルメッシュに従って歯列弓に沿った放物線を計算すること、
    (ii)前記歯列弓の頬側または舌側の歯面を検出すること、
    (iii)前記頬側または舌側の前記弓から前記メッシュの表面に向かって延びる法線の長さを検出すること、ならびに
    (iv)前記検出された法線の近くにある前記デジタルメッシュ上の点を選択すること、
    による粗いブラケットの検出を含むことを特徴とする方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記3Dデジタルメッシュを変更し、前記デジタルメッシュ歯列モデルを生成するために、1つ以上のブラケットおよび1本以上のワイヤを前記歯列モデルから除去することが、
    (i)前記検出された少なくとも1つのブラケットに従って初期マスクを生成すること、
    (ii)前記初期マスクを処理し、前記検出された少なくとも1つのブラケットに従ってマスク形状を補正すること、
    (iii)高速マーチングアルゴリズムを実行し、前記補正されたマスク内に境界のあるブラケット領域を検出すること、ならびに
    (iv)モルフォロジー処理を用いて前記ブラケット領域検出を洗練すること、
    によって、分離して検出された粗いブラケットを洗練することを含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項1に記載の方法であって、前記得られたメッシュモデルに対して自動的な歯の構成要素のセグメント化を遂行し、自動セグメント化の結果を表示することをさらに含み、前記自動セグメント化の結果が1つ以上の歯群を前記患者の歯肉組織と区別し、前記自動セグメント化の結果が前記メッシュモデル内で個々の歯群を互いに区別することを特徴とする方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、操作者の命令に従って前記自動セグメント化の結果の対話的セグメント化を遂行することをさらに含み、前記自動セグメント化の結果が前記個々の歯群を互いに区別することを特徴とする方法。
  15. 請求項1に記載の方法であって、1つ以上のブラケットを除去することが、
    操作者の命令に従って前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルに対して前記1つ以上のブラケットの対話的セグメント化を遂行し、制御論理プロセッサを用いて、前記セグメント化されたブラケット部分を除去して前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルを形成することを含み、前記操作者の命令が、トレースされた線分を含むことを特徴とする方法。
  16. 請求項1に記載の方法であって、前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルを前記変更することが、凸包を計算することをさらに含むことを特徴とする方法。
  17. 歯列のデジタルモデルを生成するように構成された装置であって、
    ブレース、歯群、および歯肉組織を含む前記患者の歯列の3Dデジタルメッシュモデルを得るための撮像装置と、
    前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルから前記ブレースのワイヤ部分を除去することによって、前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルを変更するための処理ロジックと、
    前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルから前記ブレースのブラケット部分を除去することによって、前記3Dデジタルメッシュ歯列モデルを変更するための処理ロジックであって、前記処理ロジックが、歯列弓に従って生成された曲線から延びる法線を用いる、処理ロジックと、
    前記ブレースの前記ワイヤ部分および前記ブラケット部分によって以前に覆われていた前記変更された3Dデジタルメッシュ歯列モデルの歯群表面を再構築するための手段と、
    前記再構築された3Dデジタルメッシュ歯列モデルを表示するか、記憶するか、またはネットワークを通じて別のコンピュータへ伝送するための命令を用いてプログラムされた制御論理プロセッサと、
    を備えることを特徴とする装置。
  18. 患者の歯列のデジタルモデルを生成するための方法であって、前記方法が少なくとも部分的にコンピュータによって実行され、
    前記患者の歯列を表現し、ブレース、歯群、および歯肉組織を含む3Dデジタルメッシュを取得することと、
    前記3Dデジタルメッシュを変更し、デジタルメッシュ歯列モデルを生成することであって、
    (i)前記3Dデジタルメッシュから延びる少なくとも1つのブラケットを検出すること、
    (ii)前記検出された少なくとも1つのブラケットに従って初期マスクを生成すること、
    (iii)前記初期マスクを処理し、前記検出された少なくとも1つのブラケットに従ってマスク形状を補正すること、
    (iv)高速マーチングアルゴリズムを実行し、前記補正されたマスク内に境界のあるブラケット領域を検出すること、
    (v)モルフォロジーを用いて前記ブラケット領域の検出を洗練すること、
    (vi)前記ブラケットを前記ブラケット領域から除去し、前記歯面を再構築すること、
    によって、前記3Dデジタルメッシュを変更し、デジタルメッシュ歯列モデルを生成することと、
    前記再構築された歯面を表示することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記初期マスクを処理することが、1つ以上のマスク頂点に対するドット積を計算することを含み、前記ブラケット領域を洗練することが、膨張および充填を適用することを含み、前記ブラケット領域を洗練することが、凸包を計算することを含むことを特徴とする方法。
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