図1A及び図1Bを参照すると、極端紫外(EUV)光源100が、ターゲットと放射パルスとの間の相互作用によって生成されたEUV光155を出力装置160に供給する。EUV光源100は、現在のターゲット110が拡張ターゲット領域115内を移動する際に、現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性(速さ、速度、及び加速度など)を測定し分析する機能又は構成要素を含む。現在のターゲット110は、チャンバ175内部に画定されたターゲット空間120に向かう軌道TRに概ね沿って移動し、その方向は、ターゲット(又は軸)方向ATとしてみなすことができる。現在のターゲット110の軸方向ATは、3次元座標系、即ち、チャンバ175によって定義されるX、Y、Z座標系内にある。現在のターゲット110の軸方向ATは、一般的に、チャンバ175の座標系の−X方向と平行な成分を有する。しかしながら、現在のターゲット110の軸方向ATは、−X方向に垂直なY方向及びZ方向のうちの1つ又は複数に沿った成分を有することもある。
図1B及び図2Bを参照すると、EUV光源100は、現在のターゲット110の決定された移動特性の分析に基づいて、ターゲット空間120に向けられる放射パルス135の1つ又は複数の特性を調節する。放射パルス135の1つ又は複数の特性を調節すると、ターゲット空間120内のターゲット位置122における居合わせているターゲット110’と放射パルス135との相対的アライメントが向上する。居合わせているターゲット110’とは、(たった今調節された)放射パルス135がターゲット空間120に到達した時点で、ターゲット空間120に入ったターゲットである。放射パルス135の1つ又は複数の特性に対するそのような調節により、居合わせているターゲット110’と放射パルス135との間の相互作用が改善され、そのような相互作用により生成される(図1Aに示したような)EUV光150の量が増加する。
実施態様によっては、居合わせているターゲット110’は現在のターゲット110である。これらの実施態様では、放射パルス135の1つ又は複数の特性に対する調節は、比較的に短い時間枠で行われる。比較的に短い時間枠は、現在のターゲット110の移動特性の分析が完了した後の時間から、現在のターゲット110がターゲット空間120に入る時間までの間に、放射パルス135の1つ又は複数の特性が調節されることを意味する。放射パルス135の1つ又は複数の特性を、この比較的に短い時間枠内で調節することができるので、現在のターゲット110(その移動特性はたった今分析されたばかり)と放射パルス135との間の相互作用をもたらすのに十分な時間がある。
他の実施態様では、居合わせているターゲット110’は別のターゲット、即ち、現在のターゲット110以外のターゲットであり、時間的に現在のターゲット110に続いている。これらの実施態様では、放射パルス135の1つ又は複数の特性に対する調節は、比較的に長い時間枠内で行われ、その結果、現在のターゲット110(その移動特性はたった今分析されたばかり)と放射パルス135との間の相互作用をもたらすことは実現可能ではない。一方、その別の(即ち後の)ターゲットと放射パルス135との間の相互作用をもたらすことは実現可能である。比較的に長い時間枠は、現在のターゲット110の移動特性の分析が完了した後から現在のターゲット110がターゲット空間120に入るまでの時間よりも長い時間枠である。この比較的に長い時間枠に応じて、その別のターゲットは、現在のターゲット110に隣り合うことがある。又は、その別のターゲットは、現在のターゲット110に隣り合う中間ターゲットに隣り合うことがある。
EUV光源100は、現在のターゲット110及びターゲット空間120に向けられた各ターゲットの移動特性を決定することができ、且つ、短い時間ウィンドウ内で、放射パルス135の特性(1つ又は複数)を調節することもできる。具体的には、現在のターゲット110の移動特性は、前の隣り合うターゲット110Pが前の放射パルス135Pと相互作用した(図2A)後で、次のターゲットが拡張ターゲット領域115に入る前に、決定される。このようにして、ターゲット空間120に向けられた全ての又はほぼ全てのターゲットの移動特性を決定することができ、その結果、特定の放射パルスが相互作用することになるターゲットの決定された移動特性に合わせて、その特定の放射パルスに対する具体的な調節を行うことができるようになる。
短い時間ウィンドウでこの拡張ターゲット領域115内で現在のターゲット110の移動特性を測定し分析することにより、現在のターゲット110がターゲット空間120に向かって移動する際の様々な力の影響又は効果、及び現在のターゲット110に加えられる効果を決定することが可能になる。例えば、現在のターゲット110に加えられる力及び効果には、光源140によって供給される、前の放射パルス135P(図2Aに示す)と前のターゲット110P(図2Aに示す)との間のターゲット空間120内部のターゲット位置122での相互作用から形成された残留プラズマ130に起因して現在のターゲット110に加えられるプラズマ押し戻し力125が含まれる。そのようなプラズマ押し戻し力125は、プラズマ電力が増加するにつれてより大きくなることがあり、プラズマ電力は前の放射パルス135Pの電力、及び前の放射パルス135Pと前のターゲット110Pとの間の相互作用の効率に依存する。従って、これらの出力電力が増加するにつれて、プラズマ押し戻し力125の影響を考慮に入れ、プラズマ押し戻し力125の影響を低減するための調節を行うことが重要になる。現在のターゲット110に加えられる他の力及び効果には、現在のターゲット110がターゲット空間120に向かって移動する際の現在のターゲット110の生成及び搬送における不安定性、及び現在のターゲット110がターゲット空間120に向かって移動する際に現在のターゲット110が他のガス流(水素ガスなど)と相互作用することに起因するターゲット軌道の乱れが含まれる。
現在のターゲット110(並びに前のターゲット110P及びこれらのターゲットよりも前及び後に放出されるターゲット)は、ターゲット送達システム145によって生成され、且つ軌道又は経路TRに沿ってターゲット空間120に向けられ、現在のターゲット110は、軌道TRに沿った各地点でそれ自体の軸方向ATに沿って向けられる。実施態様によっては、ターゲット送達システム145から放出された直後の現在のターゲット110の軸方向ATは、3次元座標系X、Y、Zの−X方向と整列している即ち平行である。現在のターゲット110は、ある速度でその軸方向ATに沿って移動し、そのような移動は、ターゲット送達システム145における特性に基づいて予測することができる。ターゲット送達システム145によって放出された各ターゲットは、僅かに異なる実際の軌道を有することがあり、この軌道は、ターゲット放出時のターゲット送達システム145の物理的特性、並びにチャンバ175内部の環境に依存する。
しかしながら、上述のように、現在のターゲット110に加えられる様々な力及び効果(X方向並びにY方向及びZ方向に沿って加えられるプラズマ押し戻し力125など)が、現在のターゲット110の移動を、予測された移動からそらせるか又は変化させることがある。例えば、プラズマ押し戻し力125は、現在のターゲット110(並びに居合わせているターゲット110’)をX方向に沿って減速させるか、又は現在のターゲット110を予測不可能な態様でY方向又はZ方向に沿って移動させることがある。居合わせているターゲット110’(これは現在のターゲット110であり得る)の移動に対するこれらの力及び効果(プラズマ押し戻し力125など)の影響を考慮に入れないと、光源140によって生成されターゲット空間120内部のターゲット位置122に向けられた放射パルス135は、居合わせているターゲット110’がターゲット位置122に到達したときに、居合わせているターゲット110’を完全に捉え損ねてしまうか、又は居合わせているターゲット110’と効率的に相互作用しないことがある。この非効率的な相互作用は、居合わせているターゲット110’によって生成されるEUV光150の量の低下につながることがあり、従って、リソグラフィ露光装置などの出力装置160に向かって光源100から出力されるEUV光155の量の低下につながることがある。更に、この非効率的な相互作用は、居合わせているターゲット110’が放射パルス135と相互作用した後に、居合わせているターゲット110’の材料から余分なデブリを生成することがある。このデブリは、チャンバ175の内部又は光学系を汚染し、チャンバ内部及び/又はチャンバ175内部の光学系の汚染は、内部及び/又は光学系を清掃するために或いは光学系を交換するために、EUV光源100の停止を強いることがある。
現在のターゲット110は、例えば、0.1〜10m/s程度で速度(例示的な移動特性)を変化させるプラズマ押し戻し力125を経験することがある。現在のターゲット110の速度に対するそのような変化を決定するために、EUV光源100は、ターゲット位置122での放射パルスと居合わせているターゲット110’との相対位置、例えば、5μm未満の相対位置、の許容可能な精度を保証するために、約0.1m/s以下(例えば、約0.04m/s又は0.02m/s以下)であり得る水準内で速度の変化を検出できるべきである。
再び図1Aを参照すると、拡張ターゲット領域115は、プラズマ押し戻し力125が現在のターゲット110に影響を及ぼし、現在のターゲット110の移動を所望の移動からそらせる領域である。このずれを定量化することにより、放射パルス135がターゲット空間120内部で居合わせているターゲット110’と効率的に相互作用することを保証するために、放射パルス135をどのように調節するかを決定することが可能になる。居合わせているターゲット110’が現在のターゲット110以外のターゲットである場合、現在のターゲット110に対する様々な力の効果は居合わせているターゲット110’に対する様々な力の効果と同様であると仮定することができ、その結果、現在のターゲット110以外のターゲットと相互作用する放射パルス135を調節するように分析を適用することができる。
従って、拡張ターゲット領域115は、(図2Aに示すような)前のターゲット110Pと(図2Aに示すような)前の放射パルス135Pとの相互作用から形成された残留プラズマ130を含むことがある。拡張ターゲット領域115とターゲット送達システム145との間の第1の領域165は、プラズマ押し戻し力125が現在のターゲット110に対してはるかに弱い効果を有する領域とみなすことができる。従って、拡張ターゲット領域115における現在のターゲット110の移動特性(速さ又は方向など)は、第1の領域165における現在のターゲット110の移動特性とは異なることが予測される。そのような相違は、居合わせているターゲット110’がターゲット空間120内部のターゲット位置122に到達したときに、放射パルス135を居合わせているターゲット110’と効率的に相互作用させるのを困難にすることがある、というのも、居合わせているターゲット110’は、ターゲット空間120内部で予定されていたのとは異なる位置に到達することがあり、従って、放射パルス135は居合わせているターゲット110’を完全に又は部分的にさえぎることができないことがあるからである。
現在のターゲット110の移動特性を測定するために、EUV光源100は、図1Aに示すように、拡張ターゲット領域115において現在のターゲット110と相互作用する1つ又は複数の診断プローブ107を提供する診断システム105を含む。具体的には、1つ又は複数の診断プローブ107は、前の隣り合うターゲット110Pがターゲット空間120において前の放射パルス135Pと既に相互作用した後でのみ、拡張ターゲット領域115において現在のターゲット110と相互作用する。1つ又は複数の診断プローブ107は、−X方向及び−Y方向の平面内にある方向に沿って、例えば−Y方向に沿って、向けられることがある。更に、1つ又は複数の診断プローブ107は、診断システム105が全てのターゲット110について情報を分析するように、拡張ターゲット領域115を通過する全てのターゲット110と相互作用するように構成されることがある。
現在のターゲット110と1つ又は複数の診断プローブ107との間の相互作用により、診断システム105によって検出することができる情報(光又は光子など)がリリースされる。診断システム105は、リリースされた情報に基づいてデータを出力し、そのデータは、現在のターゲット110の移動特性を決定するために使用することができる。EUV光源100は、診断システム105からこのデータを受け取る制御システム170も含む。制御システム170はこのデータを分析し、この分析に基づいて現在のターゲット110の移動特性を決定する。
EUV光源100は、拡張ターゲット領域115における現在のターゲット110の移動特性について測定及び分析を行い、また、居合わせているターゲット110’と放射パルス135とが互いに効率的に相互作用してEUV光150を生成するように、ターゲット空間120内部のターゲット位置122において居合わせているターゲット110’と相互作用することになる放射パルス135の1つ又は複数の特性を変更する。ターゲット空間120内部のターゲット位置122において居合わせているターゲット110’と相互作用する放射パルス135は、前の放射パルス135Pを生成した後で光源140によって生成されたまさに次の放射パルスであってもなくてもよい。
EUV光源100が測定及び分析、並びに放射パルス135に対する調節又は変更を行う時間枠は、ターゲット送達システム145が各ターゲットを生成し軌道TRに沿って放出する速度、及びターゲット送達システム145とターゲット空間120との間の距離、のうちの1つ又は複数によって制限される。例えば、ターゲット送達システム145が50kHzの繰り返し率でターゲットを生成し、ターゲットがターゲット送達システム145から放出される際にターゲットの速度が毎秒70メートル(m/s)である場合、軌道TR内の各ターゲットは、軌道TRに沿って約1.4ミリメートル(mm)だけ物理的に離れている又は間隔を空けていることになる。これらの例示的な条件を考えると、各ターゲットは、20マイクロ秒(μs)毎に、診断システム105の診断プローブ107の経路を横切ることになる。この例では、EUV光源100は、前のターゲット110Pと前の放射パルス135Pとが相互作用した直後の20μsの時間枠内で、且つ、ターゲット同士の間隔(この例では、1.4mm)よりも短い距離内で、現在のターゲット110についての測定及び分析を行い、並びに放射パルス135への変更を作用させなくてはならない。
プラズマ押し戻し力125は、ターゲット空間120から外に延び、この力の大きさはターゲット空間120からの距離と共に減少する。例えば、プラズマ押し戻し力125は、距離の線形倍数又は距離の2乗で減少することがある。例えば、ターゲット空間120内部で生成されたプラズマ押し戻し力125は、任意の方向に沿って、例えばX方向に沿って、ターゲット空間120から1.0〜1.5mm又は更には最大で10mmまで外の、現在のターゲット110に影響を及ぼすことがある。対照的に、ターゲット空間120とターゲット送達システム145との間の距離は、約1メートル(m)である。
EUV光源100はチャンバ175を含み、チャンバ175はターゲット空間120、第1の領域165、及び第1の領域165よりもターゲット空間120に近い拡張ターゲット領域115を画定し、これらは全て3次元座標系X、Y、Zの内部である。ターゲット送達システム145は、第1の領域165及び拡張ターゲット領域115の両方と重なる軌道又は経路TRに沿って、現在のターゲット110を放出するように構成される。上述のように、ターゲット送達システム145は特定の速度でターゲットのストリームを放出し、EUV光源100は、現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性についての測定及び分析を行うのに必要な合計時間を決定する際に、並びにターゲット空間120内部のターゲット位置122において居合わせているターゲット110’と相互作用する放射パルス135への変更を作用させる際に、この速度を考慮に入れなくてはならない。
EUV光源100は集光器180を含み、集光器180はプラズマから放射されたEUV光150を可能な限り多く集光し、そのEUV光150を集光されたEUV光155として出力装置160に向け直す。
EUV光源100はビーム送達システム185を含み、ビーム送達システム185は、光源140からターゲット空間120へ、概ねZ方向に沿って、放射パルス135P、135のビームを向ける(但し、ビーム135、135Pは、Z方向に対して傾斜していることがある)。ビーム送達システム185は、放射パルス135、135Pのビームの方向又は角度を変更する光学ステアリング部品185Aと、放射パルス135、135Pのビームをターゲット空間120に集束させる集束アセンブリ185Bと、を含むことがある。例示的な光学ステアリング部品185Aは、必要に応じて屈折又は反射により放射パルスのビームを誘導又は方向付けするレンズ及びミラーなどの光学素子を含む。ビーム送達システム185は、光学部品185A及び集束アセンブリ185Bの様々なフィーチャを制御又は移動させる作動システムを含むこともある。
各ターゲット(居合わせているターゲット110’、現在のターゲット110、前のターゲット110P、及びターゲット送達システム145によって生成された他の全てのターゲットなど)は、プラズマに変換されるとEUV光を放射する材料を含んでいる。各ターゲットは、ターゲット空間120内部のターゲット位置122における、光源140によって生成された放射パルス135との相互作用を通じて、少なくとも部分的に又は大部分がプラズマに変換される。
ターゲット送達システム145によって生成される(現在のターゲット110及び前のターゲット110Pを含む)各ターゲットは、ターゲット物質と任意選択的にターゲット以外のパーティクルなどの不純物とを含むターゲット混合物である。ターゲット物質は、EUV範囲内に輝線を有するプラズマ状態に変換することができる物質である。ターゲット物質は、例えば、液体又は溶融金属の液滴、液体流の一部、固体パーティクル又はクラスター、液滴内部に含まれる固体パーティクル、ターゲット材料の泡、又は液体流の一部の中に含まれる固体パーティクルであり得る。ターゲット物質は、例えば、水、スズ、リチウム、キセノン、又はプラズマ状態に変換されたときにEUV範囲内に輝線を有する任意の材料を含むことがある。例えば、ターゲット物質は、元素スズとすることができ、これは、純粋なスズ(Sn)として、又はSnBr4、SnBr2、SnH4などのスズ化合物として、又はスズ・ガリウム合金、スズ・インジウム合金、スズ・インジウム・ガリウム合金、若しくはこれらの合金の任意の組み合わせなどのスズ合金として、使用されることがある。不純物が存在しない状況では、各ターゲットはターゲット物質のみを含む。本明細書で提供する考察では、各ターゲットがスズなどの溶融金属から作製される液滴である例が用いられる。しかしながら、ターゲット送達システム145によって生成される各ターゲットは他の形態をとることがある。
現在のターゲット110は、溶融ターゲット材料にターゲット送達システム145のノズルを通過させることにより、且つ、現在のターゲット110がターゲット空間120へドリフトできるようにすることにより、ターゲット空間120に供給することができる。実施態様によっては、現在のターゲット110は、力によって、ターゲット空間120に向けられることがある。現在のターゲット110は、1つ又は複数の放射パルス135と既に相互作用した材料であることがあり、或いは、現在のターゲット110は、1つ又は複数の放射パルス135とまだ相互作用していない材料であることがある。
光源140は、ビーム送達システム185を介してターゲット空間120に向けられる複数の放射パルスを生成するように構成される。ターゲット空間120内部のターゲット位置122においてターゲットと相互作用する各放射パルスは、そのターゲットの少なくとも一部を、EUV光150を放射するプラズマに変換する。
EUV光源100は、光源140及び制御システム170に結合された調節システム190も含む。制御システム170は、調節システム190に制御信号を送信することにより、放射パルス135と居合わせているターゲット110’との相対位置を制御するように構成される。制御信号は、調節システム190が、放射パルス135の放出のタイミング、及び放射パルス135が移動する方向、のうちの1つ又は複数を調節するようにする。
図3を参照すると、例示的な診断システム305が示されている。診断システム305は、制御システム170又は制御システム470(以下で考察する)の制御下で、診断プローブ107として、現在のターゲット110の軌道TRに向けられる少なくとも2つの診断用光ビーム320、330を生成する照明モジュール300であり得るプローブモジュール300を含む。上述のように、診断プローブ107(この場合、診断用光ビーム320、330)は、拡張ターゲット領域115内で現在のターゲット110と相互作用する。従って、診断用光ビーム320は、拡張ターゲット領域115内で位置322及び時刻T320において現在のターゲット110と相互作用するように向けられ、診断用光ビーム330は、拡張ターゲット領域115内で位置328及び時刻T330において現在のターゲット110と相互作用するように向けられる。時刻T330は、時刻T320の後である。診断用光ビーム320、330は、現在のターゲット110が横断するレーザカーテンを形成する。図3に示すような幾つかの実施態様では、診断用光ビーム320、330は、軌道TRを−X方向に対して直角(約90°の角度)に横切る経路に沿って向けられることがある。
更に、診断用光ビーム320、330は、既知の距離、例えばΔdと呼ばれることがある値だけ、X方向に沿って互いに離れている。例えば、離隔距離Δdは、ターゲット間の間隔よりも短くすることができ、この距離を、ターゲット間の間隔に基づいて決定又は設定して、診断用光ビーム320、330と現在のターゲット110との間の相互作用に基づいて行われる測定の精度を高めることができる。一般的にある程度まで、離隔距離Δdが大きくなるほど、行われる測定の精度が高くなる。例えば、離隔距離Δdは、約250μm〜800μmの間であり得る。
診断用光ビーム320、330と現在のターゲット110との間の相互作用により、制御システム170又は470が、−X方向に沿った現在のターゲット110の速度Vなどの移動特性を決定することが可能になる。多くのターゲットに渡って、速度V又は変化する速度Vの傾向を決定することが可能である。現在のターゲット110の移動に関して幾つかの仮定がなされる場合、診断用光ビーム320、330のみを使用して、−X方向に沿った現在のターゲット110の移動特性の変化を決定することも可能である。
実施態様によっては、照明モジュール300は、2つの診断用光ビームに分割される光ビームを生成する単一の光源を含む(そのような例示的な設計を図5に示す)。例えば、単一の光源はYAGレーザなどの固体レーザとすることができ、これは、1070nmで50Wの電力で動作するネオジムドープYAG(Nd:YAG)レーザであり得る。この例では、照明モジュール300は、YAGレーザからの光ビームを、診断用光ビーム320、330としてターゲット110の軌道TRに向けられる2つの別個の診断用光ビームに分割する1つ又は複数の光学素子(ビームスプリッタ又はミラーなど)も含む。他の実施態様では、照明モジュール300は、2つのレーザなどの一対の光源を含み、その各々がそれ自体の診断用光ビーム320、330を生成する。
診断システム305は、検出モジュール335も含む。検出モジュール335は、拡張ターゲット領域115内での現在のターゲット110とそれぞれの診断用光ビーム320、330との間の相互作用から生じるデータを検出し、検出したデータを制御システム170又は470に出力するように構成される。例えば、検出モジュール335は、それぞれの診断用光ビーム320、330がターゲット110に当たった際に現在のターゲット110から反射される光340、350の強度などの1次元の態様又は特性を検出することにより、相互作用の各々を検出することができる。更に、制御システム170又は470は、検出モジュール335からのデータを分析することができ、この分析に基づいて、現在のターゲット110から反射された光340、350の最大強度が検出モジュール335に到達した時刻を検出することができる。現在のターゲット110から反射された光340、350は、現在のターゲット110から反射されたそれぞれの診断用光ビーム320、330の一部であり得る。EUV光源100が現在のターゲット110の軌道の変化を検出することができる精度は、検出モジュール335の解像度に制限される。
実施態様によっては、検出モジュール335は、光検出器と、光340、350が光検出器に入る前にこれらを方向付けて修正するための反射光学系又は屈折光学系、フィルタ、開口などの1つ又は複数の光学コンポーネントとを含む。
照明モジュール300によって生成される診断プローブ(及び診断用光ビーム320、330)の波長は、光源140によって生成される放射パルス135の波長とは十分に異なっているべきであり、その結果、検出モジュール335は、現在のターゲット110から反射された光340、350と、放射パルス135からの迷光とを区別することができる。実施態様によっては、診断用光ビーム320、330の波長は、532nm又は1550nmである。
診断システム105、305が、診断用光ビーム320、330のうちの1つ又は複数の偏光状態を変化させる光学部品を含むことも可能である。
実施態様によっては、レーザ源によって生成される診断用光ビーム320、330はガウシアンビームであり、従って、各診断用光ビーム320、330の光強度の横方向プロファイルは、ガウス関数を用いて記述することができる。そのような関数では、光強度は光ビーム320又は330の軸からの横方向の距離と相関がある。診断用光ビーム320、330の横方向プロファイルは、現在のターゲット110から反射された光340、350を検出モジュール335がどのように測定するかも決定する、というのも、診断用光ビーム320、330の横方向プロファイルが異なると、検出モジュール335によって検出される光340、350の1つ又は複数の態様が変化することがあるからである。診断用光ビーム320、330が、図7に示すように、現在のターゲット110の軌道TRと直角ではない角度を定める経路に沿って向けられることになっている場合、診断用光ビーム320又は330の横方向プロファイルを使用して、Y方向の成分を有する現在のターゲット110の移動特性を決定することができる。
制御システム170又は470は、診断システム105、305から出力されるデータを分析し、この分析に基づいて、放射パルス135と居合わせているターゲット110’との相対位置を制御するように構成される。この目的を達成するために、図4を参照して、例示的な制御システム470は、診断システム305からの出力を受け取る検出サブコントローラ400を含む。検出サブコントローラ400は、診断システム305の検出モジュール335からの出力を分析し、この分析に基づいて、現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定する。検出サブコントローラ400は、この決定に基づいて、光源140から出力される放射パルス135に対する調節が必要であるのかどうかも決定し、調節が必要である場合、検出サブコントローラ400は、光源140とインターフェイスする光源サブコントローラ405に適切な信号を送信する。
実施態様によっては、診断システム305の検出モジュール335は、光340、350の光子が検出されたときに生成される電圧信号などの、1次元の信号を出力する。従って、検出モジュール335は、光340、350の1次元の態様(光子など)を検出する。検出サブコントローラ400は、検出モジュール335からの出力(電圧信号など)を、現在のターゲット110と診断用光ビーム320との間の相互作用から生成された光340に関連した値、及び現在のターゲット110と診断用光ビーム330との間の相互作用から生成された光350に関連した値、に変換する。これらの2つの値を使用して、ターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定することができる。
例えば、検出サブコントローラ400は、検出モジュール335からの電圧信号を、現在のターゲット110と診断用光ビーム320との間の相互作用から生成された光340の最大強度に対応する第1の値、及び現在のターゲット110と診断用光ビーム330との間の相互作用から生成された光350の最大強度に対応する第2の値、に変換することができる。これらの最大強度の2つの値は、以下でより詳細に考察するように、デジタル方式でタイムスタンプを押され、その後ターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定するために使用することができる。
サブコントローラ400は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのフィールド・プログラマブル・ハードウェア回路400Aを含むことがあり、これは製造後に顧客又は設計者によって設定されるように設計された集積回路である。回路400Aは、検出モジュール335からタイムスタンプの値を受け取り、受け取った値に対して計算を行い、1つ又は複数のルックアップテーブルを使用して居合わせているターゲット110’がターゲット位置122に到達する時刻を推定する、専用ハードウェアであり得る。特に、回路400Aを使用して、比較的に短い時間枠内で放射パルス135の1つ又は複数の特性を調節可能にするための計算を迅速に行って、回路400Aによって移動特性が分析されたばかりの現在のターゲット110と相互作用する放射パルス135の1つ又は複数の特性の調節を可能にすることができる。
例えば、回路400Aは、タイムスタンプに対する減算ステップを実行して、差ΔTの値を決定することができる。回路400Aは、記憶された離隔距離Δdの値、及び診断用光ビーム330と現在のターゲット110の軌道TRとの交点とターゲット位置122との間のX方向に沿った距離DRB2の値、にアクセスする。従って、回路400Aは、サブコントローラ400内部の又は制御システム470の他のコンポーネント内部の他のソフトウェアの使用を必要としない、単純で高速な技術を使用して、計算を迅速に行うことができる。例えば、回路400Aは、離隔距離Δdの値を仮定した差ΔTの具体的な値に対する速度Vの組、及び速度Vによって除算されるDRB2の様々な値と相関があるターゲット位置122への到達時刻の組、を記憶する飛行時間ルックアップテーブルにアクセスして、制御システム470の他のコンポーネントによる使用のために、到達時刻をサブコントローラ400に迅速に出力することができる。
制御システム470は、ビーム送達システム185とインターフェイスするように特に構成されたサブコントローラ410、プローブモジュール300とインターフェイスするように特に構成されたサブコントローラ412、及びターゲット送達システム145とインターフェイスするように特に構成されたサブコントローラ415も含む。更に、制御システム470は、図1には示していない光源100の他のコンポーネントとインターフェイスするように特に構成された他のサブコントローラを含むことがある。
制御システム470は一般的に、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちの1つ又は複数を含む。制御システム470は、メモリ450を含むこともあり、メモリ450は読み出し専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリであり得る。コンピュータプログラム命令及びデータを具体的に組み入れるのに適した記憶装置は、例として、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスク及び着脱可能ディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、及びCD−ROMディスクを含む、全ての形態の不揮発性メモリを含む。制御システム470は、1つ又は複数の入力装置455(キーボード、タッチスクリーン、マイクロホン、マウス、手持ち式入力装置、等)、及び1つ又は複数の出力装置460(スピーカー及びモニターなど)も含むことがある。
制御システム470は、1つ又は複数のプログラマブル・プロセッサ465、及びプログラマブル・プロセッサ(プロセッサ465など)による実行のために機械可読記憶装置内に具体的に組み入れられた1つ又は複数のコンピュータプログラム467を含む。1つ又は複数のプログラマブル・プロセッサ465はその各々が、命令のプログラムを実行して、入力データを操作し適切な出力を生成することにより、所望の機能を実行することができる。一般的に、プロセッサ465はメモリ450から命令及びデータを受け取る。前述のもののいずれも、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)によって補われるか、又はこれに組み込まれることがある。
更に、サブコントローラ400、405、410、412、415のうちの任意の1つ又は複数は、それ自体のデジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェア、並びに専用メモリ、入出力装置、プログラマブル・プロセッサ、及びコンピュータプログラムを含むことがある。同様に、サブコントローラ400、405、410、412、415のうちの任意の1つ又は複数は、メモリ450、入力装置455、出力装置460、プログラマブル・プロセッサ465、及びコンピュータプログラム467にアクセスし使用することができる。
制御システム470は別個の完全なユニットとして示されているが、コンポーネント及びサブコントローラ400、405、410、412、415の各々が光源100内部の別個のユニットであることも可能である。
図5を参照すると、例示的な診断システム505が、照明モジュール500などのプローブモジュールを有するものとして示されており、照明モジュール500は、制御システム170、470、670の制御下で光ビーム510を生成する単一の光源502と、一組の光学コンポーネント515、517と、診断プローブ107として作用する一対の診断用光ビーム520、530と、を含む。光学コンポーネント515、517の組は、光ビーム510を2つの診断用光ビーム520、530に分割し、且つ診断用光ビーム520、530を現在のターゲット110の軌道TRに向けるように構成され設計されている。例によっては、光学コンポーネントは、光ビーム510を診断用光ビーム520、530に分割するビームスプリッタ515である。例えば、ビームスプリッタ515は、誘電体ミラー、ビームスプリッタキューブ、又は偏光ビームスプリッタであり得る。診断用光ビーム520、530の両方を現在のターゲット110の軌道TRに向けるように、診断用光ビーム520、530のいずれか一方又は両方を向け直すように、反射光学系などの1つ又は複数の光学コンポーネント517を配置することができる。光学コンポーネント515、517の組は、図示されていないか又は図示されているものとは異なる構成の、他の光学コンポーネントを含むことがある。
診断システム505は検出モジュール535を含み、検出モジュール535は、それぞれの診断用光ビーム520、530がターゲット110に当たった際に現在のターゲット110から反射される光540、550を検出するように構成される。検出モジュール535は、(光子の形態での)光を電流に変換し、その電流に関連した電圧を出力するフォトダイオードなどのデバイスを含むことがある。従って、この例では、検出モジュール535からの出力は1次元の電圧信号を構成し、この信号は制御システム670に出力される。検出モジュール535は、必要に応じて光学フィルタ、増幅器、及び組み込みレンズを含むこともある。フォトダイオードは、光540、550からの光子がフォトダイオードに吸収されたときに電流を生成し、生成した電流に対応する電圧信号を出力する。検出モジュール535は、光540が検出されたときにアナログパルス560を、光550が検出されたときにアナログパルス570を、電圧信号として生成する。これらのパルス560、570は、更なる処理のために、検出モジュール535から制御システム670に出力される。
図示するように、検出モジュール535は、両方の相互作用(即ち、光540、550の両方)を検出することができるフォトダイオード検出器などの単一のデバイスを含む。単一のデバイスを使用するそのような設計は、複雑さを低減し、データをより効率的に分析することを可能にする。他の実施態様では、検出モジュール535は、1つ又は複数のフォトトランジスタ、光依存性抵抗器、及び光電子増倍管を含む。他の実施態様では、検出モジュール535は、1つ又は複数の熱検出器、例えば焦電検出器、ボロメーター、又は較正済電荷結合素子(CCD)若しくはCMOSなど、を含む。
図6を参照すると、診断システム505からの出力を処理してX方向に沿った現在のターゲット110の速度(移動特性)の値を決定するための、例示的な制御システム670が、示されている。例示的な制御システム670は、診断システム505からパルス560、570を受け取る検出サブコントローラ600を含む。検出サブコントローラ600は、パルス560、570を受け取り、この信号をフィルタリングし、この信号を増幅し、必要に応じてそれを区別する弁別器モジュール605を含む。(パルス560、570から生成された)各現在のターゲット110信号の導関数のゼロクロスで、弁別器モジュール605はデジタルトリガーパルス610、620をそれぞれ生成する。弁別器モジュール605は、フィルタ及び利得回路並びに弁別機能を備えたピーク予測回路を含む電気回路であり得る。
検出サブコントローラ600は、デジタルトリガーパルス610、620を受け取り、且つ個々のトリガーパルス610、620のそれぞれにT520及びT530としてデジタル方式でタイムスタンプを押す時間モジュール625も含む。タイムスタンプT520とT530との差は、ΔTとして与えられる。検出サブコントローラ600は、ΔTの値が入力される移動特性モジュール635を含む。従って、検出サブコントローラ600は、現在のターゲット110から反射されたそれぞれの光540、550に関連した信号を、更なる分析に使用することができるタイムスタンプなどのそれぞれの単一のデータ値に変換する。
移動特性モジュール635は、移動特性モジュール635の内部又は外部にあり得るメモリ450からのΔdの値にもアクセスする。移動特性モジュール635は、拡張ターゲット領域115における現在のターゲット110の速度の値を決定する。例えば、移動特性モジュール635は、決定されたΔTの値及びΔdの値を使用し、それらの値を、メモリ450などのメモリに記憶された所定の値の組と比較して、現在のターゲット110の速度の値を決定することができる。別の例として、移動特性モジュール635は、X方向に沿った現在のターゲット110の平均速度Vを、Δd/ΔTとして計算することができる。
移動特性モジュール635は、現在のターゲット110の移動について仮定がなされるなら、現在のターゲット110の加速度を推定又は決定することもできる。多くのターゲットに渡って、速度V又は変化する速度Vの傾向を決定することが可能である。
移動特性モジュール635は、居合わせているターゲット110’(これは現在のターゲット110であり得る)がターゲット空間120内部のターゲット位置122にいることになる予測時間も決定する。移動特性モジュール635は、現在のターゲット110がターゲット位置122に到達する予測時間を決定することができる、というのも、現在のターゲット110の速度Vの値が、ターゲット位置122に対する現在のターゲット110及び診断放射ビーム530についての他の情報に加えて、決定されたからである。具体的には、移動特性モジュール635は、診断用光ビーム530と現在のターゲット110の軌道TRとの交点とターゲット位置122との間のX方向に沿った距離DRB2を知っている。移動特性モジュール635は、現在のターゲット110が診断用光ビーム530の経路を通過した時刻も知っている。従って、現在のターゲット110のターゲット位置122への到達を、距離DRB2を速度Vで除算したもの(即ち、DRB2/V)として、推定又は決定することが可能である。
移動特性モジュール635からの出力は制御信号であり光源サブコントローラ405に向けられ、光源サブコントローラ405は、光源140に結合された調節システム190とインターフェイスする。移動特性モジュール635からの制御信号は、調節システム190に光源140の態様を調節させ、それによって放射パルス135の放出のタイミング及び放射パルス135が移動する方向のうちの1つ又は複数を調節させる命令を提供する。
図7を参照すると、他の実施態様では、例示的な診断システム705は、診断プローブ107として3つの診断用光ビーム720、725、730を生成する照明モジュール700を含む。診断用光ビーム720、725、730は、現在のターゲット110の軌道TRに沿ったそれぞれの位置722、724、728に向けられて、それぞれの時刻T722、T724、T728において現在のターゲット110と相互作用する。診断用光ビーム720、725、730と現在のターゲット110とのそれぞれの相互作用により、光740、745、750が生成される。従って、診断システム705は検出モジュール735を含み、検出モジュール735は、それぞれの診断用光ビーム720、725、730が現在のターゲット110と相互作用した際に現在のターゲット110から反射される光740、745、750を検出するように構成される。検出モジュール735は、光を電流に変換するフォトダイオードなどのデバイスを含むことがある。診断システム705は、制御システム870に結合されることがあり、制御システム870は制御システム170の特定の実施態様であり、図8を参照して考察される。
第3の診断用光ビーム725を含めることにより、−X方向に沿った現在のターゲット110の速度Vなどの移動特性だけでなく、−X方向に沿った現在のターゲット110の移動特性の変化も決定することが可能になる。従って、第3の診断用光ビーム725の使用により、制御システム170が、−X方向に沿った現在のターゲット110の速度Vと加速度Aの両方を決定することが可能になる。
更に、第3の診断用光ビーム725は軌道TRに対して直角ではない角度で軌道TRに向けられているので、制御システム870は、−X方向に垂直な方向に沿って、例えば後述するようにY方向に沿って、現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性(速度又は軌道など)を決定することができる。
診断用光ビーム720、730は、現在のターゲット110の軌道TRを−X方向に対して直角(90°)又はほぼ直角に横切る経路に沿って向けられる。診断用光ビーム725は、現在のターゲット110の軌道TRを−X方向に対して直角ではない角度(例えば、約45°の角度)で横切る経路に沿って向けられる。従って、診断用光ビーム720、730は一般的に−Y方向に沿って移動し、一方、診断用光ビーム725は、X及びYによって画定される平面内の方向に沿って(一般的に−Y及び−X又はX方向のいずれかに沿って)移動する。
上述のように、診断用光ビーム720、725、730は、現在のターゲット110がターゲット空間120に向かって移動するにつれて、且つ拡張ターゲット領域115内にある間に、現在のターゲット110と相互作用する。診断用光ビーム720、725、730は、以下で考察するように、既知の距離だけX方向に沿って互いに離れており、この既知の情報を使用して、現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定することができる。例えば、−X方向に沿った現在のターゲット110の速度及び加速度を決定することができる。更に、Y方向に沿った変位又は動きに関する情報を決定することもできる。
図8を参照すると、診断システム705と現在のターゲット110との間の相互作用から得られるデータを分析するために、例示的な検出サブコントローラ800を、制御システム870の一部として設計することができる。例えば、検出サブコントローラ800は、診断システム705から出力されたパルス760、765、770を受け取る。パルス760、765、770は、それぞれの光740、745、750が検出されたときに検出モジュール735によって生成されるアナログパルスに対応する。
X方向に沿った診断用光ビーム720と730との間の距離は既知であり、Δd1(X)と表わすことができる。一例では、離隔距離Δd1(X)は100μmである。従って、制御システム870が診断用光ビーム720、730を使用して、例えば、図5及び図6に関して上述した方法を使用して、拡張ターゲット領域115における−X方向に沿った現在のターゲット110の速度V1を決定することができる。具体的には、制御システム170は、軌道TRに沿ったそれぞれの位置722、728におけるそれぞれの診断用光ビーム720、730と現在のターゲット110との間の相互作用から生成される光740、750に関連したタイムスタンプT722及びT728を決定する。制御システム870は、これらのタイムスタンプ間の差ΔT1(X)を計算する。制御システム870は、決定されたΔT1(X)及びΔd1(X)の値に基づいて、拡張ターゲット領域115における−X方向に沿った現在のターゲット110の速度V1の値を決定する。例えば、制御システム870は、X方向に沿った現在のターゲット110の速度V1をΔd1(X)/ΔT1(X)として計算することができる。
更に、制御システム870は、軌道TRに沿った位置724における診断用光ビーム725と現在のターゲットとの間の相互作用から生成された光745に関連したタイムスタンプT724を決定する。位置722、724にある診断用光ビーム720と725との間の−X方向に沿った距離は既知であり、Δd2(X)と表わすことができる。位置724、728にある診断用光ビーム725と730との間の−X方向に沿った距離も既知であり、Δd3(X)と表わすことができる。この追加の情報を使用して、制御システム870は、タイムスタンプT724とT722との間の時間差ΔT2(X)、及びタイムスタンプT728とT724との間の時間差ΔT3(X)を計算することができる。従って、制御システム870は、現在のターゲットが位置722と724との間を移動する際の−X方向に沿った現在のターゲットの速度V2をΔd2(X)/ΔT2(X)として、且つ、現在のターゲットが位置724と728との間を移動する際の−X方向に沿った現在のターゲットの速度V3をΔd3(X)/ΔT3(X)として、決定することができる。
診断用光ビーム725を診断用光ビーム720、730のうちの1つ又は複数と組み合わせて使用して、−X方向に沿った現在のターゲット110の移動特性(例えば、加速度A)の変化を決定することができる。具体的には、制御システム870は、位置724における診断用光ビーム725と現在のターゲット110との相互作用から生成された光745に関連したタイムスタンプT724を決定する。このようにして、タイムスタンプT722とT724との間の差ΔT2(X)及び位置722と724との間の距離Δd2(X)に基づいて、診断用光ビーム720と診断用光ビーム725との間の現在のターゲット110に対する速度V2(X)を決定することができる。更に、タイムスタンプT724とT728との間の差ΔT3(X)及び位置724と728との間の距離Δd3(X)に基づいて、診断用光ビーム725と診断用光ビーム730との間の現在のターゲット110に対する速度V3(X)を決定することができる。これら2つの速度間の差(V2(X)−V3(X))を、時間差で除算して、−X方向に沿った現在のターゲット110の加速度を得ることができる。例えば、現在のターゲット110は時刻T724において速度V2(X)を有し、時刻T728において速度V3(X)を有すると仮定することができ、従って、加速度Aを、(V2(X)−V3(X))/(T724−T728)と決定することができる。
上述のように、照明モジュール700内部のレーザ源によって生成される診断用光ビーム720、725、730は、ガウシアンビームであり得る。この場合には、各診断用光ビーム720、725、730の光強度の横方向プロファイルは、ガウス関数を用いて記述することができる。そのような関数では、光強度は光ビーム720、725、又は730の軸からの横方向の距離と相関がある。ガウス形状は比較的に単純であるので、診断用光ビーム725のこの特定の態様を使用して、診断用光ビーム720、725、730と現在のターゲット110との間の相互作用から得られるデータを処理することができる。
制御システム870が診断用光ビーム725を使用して、現在のターゲット110の軌道を決定する、具体的には、現在のターゲット110がY方向に沿って移動する距離又は速度を決定することができる。これは、診断用光ビーム725が、X方向及びY方向によって画定される平面内で傾斜して向けられているので、決定されることができる。
図9Aに示すように、診断用光ビーム720は、位置722で軌道TRを横切る。診断用光ビーム720は、−Y方向に概ね整列しているその軸920Aによって画定される方向に沿って移動する。図9Aでは、現在のターゲット110はX方向と概ね整列しており(Y=0であり)、従って現在のターゲット110は、測定可能なY方向成分を持たない。対照的に、図9Bでは、現在のターゲット110は、−Y方向に沿って量dYだけX方向からオフセットされている。しかしながら、このオフセットは診断用光ビーム720の軸920Aと依然として整列しているので、現在のターゲットからの反射光740は、有意な量では変化しない。更に、両方の例(図9A及び図9B)で反射光740が検出される時刻は同じであるかほぼ同じである、というのも、ターゲット110と診断用光ビーム720との間の相互作用はほぼ同時に発生するからである。なお、診断用光ビーム720の強度は、ビームウエストからの距離に応じた量だけ変化するが、その変化は、測定可能であるほど十分に有意ではいか、又は反射光740の強度の変化として現れるほど十分に有意ではないことがある。
対照的に、図9Cに示すように、診断用光ビーム725は位置724Cで軌道TRを横切り、現在のターゲット110は時刻T724Cで診断用光ビーム725と相互作用する。この場合には、診断用光ビーム725は、XY平面内にある方向に沿って移動し、その軸925AはX方向とY方向の両方の成分を有する。従って、ビーム725の強度は、X方向とY方向の両方に沿ってガウス関数に従って低下する。現在のターゲット110は、−X方向と整列しており、Y方向に沿ったいかなる感知できるほどの動きも持たない。対照的に、図9Dに示すように、現在のターゲット110は距離dYだけY方向に沿ってシフトされている。図9Dでは、診断用光ビーム725は、その軸925AがX方向とY方向の両方の成分を有し、オフセットされた現在のターゲット110が、異なる位置724Dにおいて、時刻T724Cより後の時刻T724Dにおいて、最高強度の光ビーム725と相互作用することになるように向けられる。従って、検出モジュール735は、図9Cにおける反射光745Cを検出するよりも後の時刻に、図9Dにおける反射光745Dを検出する。反射光745C又は745Dが検出モジュール735によって検出される時刻のこの差を使用して、現在のターゲット110がどれ位Y方向に沿ってシフトしているのかを決定することができる。
具体的には、現在のターゲット110に対する時間差ΔT2(X)が前のターゲット110Pに対する時間差ΔT2(X)よりも大きい場合、これは現在のターゲット110が前のターゲット110Pに比べてY方向に沿って移動したことを意味する。対照的に、現在のターゲット110に対する時間差ΔT2(X)が前のターゲット110Pに対する時間差ΔT2(X)よりも小さい場合、これは現在のターゲット110が前のターゲット110Pに比べて−Y方向に沿って移動したことを意味する。
図10を参照すると、他の実施態様では、例示的な診断システム1005は、光ビーム1010を生成する単一の光源1002を含む照明モジュール1000を含む。診断システム1005は、診断プローブ107として作用する複数の診断用光ビーム1020、1025、1030を生成する。この目的を達成するために、照明モジュール1000は、回折光学系1015、及び集束レンズなどの屈折光学系1017も含む。光ビーム1010は、回折光学系1015を通って向けられ、回折光学系1015は光ビーム1010を複数の光ビームに分割し、この複数の光ビームは、別個の方向に沿って進み、屈折光学系1017を通って向けられて、診断用光ビーム1020、1025、1030を生成する。診断用光ビーム1020、1025、1030は、現在のターゲット110の軌道TRに向けられる。回折光学系1015は、診断用光ビーム1020、1025、1030が軌道TRにおいて設定距離(例えば、0.65mm)だけ離れるように、光ビーム1010を分割することができる。更に、屈折光学系1017は、診断用光ビーム1020、1025、1030の各々の焦点(又はビームウエスト)が確実に軌道TRと重なるようにすることができる。
回折光学系1015及び屈折光学系1017の設計のおかげで、診断用光ビーム1020、1025、1030は、軌道TRに向かって扇形に広がり、異なる別個の角度で軌道TRと交差するように、向けられる。例えば、診断用光ビーム1025は、−X方向に対して直角又はほぼ直角に軌道TRと交差することができる。診断用光ビーム1020は、−X方向に対して90°よりも小さな角度で軌道TRと交差することができ、診断用光ビーム1030は、−X方向に対して90°よりも大きな角度で軌道TRと交差することができる。診断用光ビーム1020、1025、1030の各々はガウシアンビームとすることができ、その結果、各診断用光ビーム1020、1025、1030の光強度の横方向プロファイルは、ガウス関数を用いて記述することができる。各診断用光ビーム1020、1025、1030のビームウエストは、軌道TR又は−X方向で重なるように構成することができる。
回折光学系1015は、入力光ビーム1010の別個の空間的に離間した複製を生成する、矩形又は2値位相回折格子であり得る。診断用光ビーム1020、1025、1030間の離隔距離は、ターゲットがターゲット送達システム145から放出される速度並びにターゲットの大きさ及び材料に応じて、調節又はカスタマイズすることができる。回折光学系1015を用いて、4つ以上の診断用光ビーム1020、1025、1030を生成することも可能である。多数の診断用光ビームを生成することにより、拡張ターゲット領域115を通して現在のターゲット110の座標位置を記録又は検出することが可能になり、従って、現在のターゲット110の速度及び加速度をより正確に決定することが可能になり、また、プラズマ押し戻し力125の結果としての現在のターゲット110のダイナミクスを理解するためのツールが提供される。
実施態様によっては、回折光学系1015は、2値位相回折格子である。
診断システム1005は検出モジュール1035も含み、検出モジュール1035は、現在のターゲット110がそれぞれの診断用光ビーム1020、1025、1030を横切る際に現在のターゲット110から反射される光1040、1045、1050を受け取る。検出モジュール1035は、光1040、1045、1050の光子を電流に変換し、且つその電流に基づいて1次元電圧信号を出力する検出デバイスを含むことがある。例えば、検出モジュール1035は、光1040、1045、1050を電気信号に変換するフォトダイオードなどの光子検出デバイスを含むことがある。
図11を参照すると、実施態様によっては、居合わせているターゲット110’はターゲット空間120内部で2つの放射パルスと相互作用する。例えば、光源140は、ターゲット1120内部の第1のターゲット位置1122Aに予備放射パルス1135Aを供給し、ターゲット空間1120内部の第2のターゲット位置1122Bに主放射パルス1135Bを供給するように構成されることがある。放射パルス1135A、1135Bは、Z方向に沿って向けられることがある。
第1のターゲット位置1122Aでの予備放射パルス1135Aと居合わせているターゲット1110’との間の相互作用により、居合わせているターゲット1110’は変形するように形状を修正し、ターゲット空間1120を通って移動するにつれて形状的に膨張するようになる。第2のターゲット位置1122Bでの主放射パルス1135Bと修正された居合わせているターゲット1110’との間の相互作用は、修正された居合わせているターゲット1110’の少なくとも一部を、EUV光1150を放射するプラズマ1130に変換する。居合わせているターゲット1110’が予備放射パルス1135Aと相互作用する際に、居合わせているターゲット1110’の材料の一部がプラズマに変換されることもあり得る。しかしながら、予備放射パルス1135Aの特性は、居合わせているターゲット1110’に対する予備放射パルス1135Aによる主要な作用が、居合わせているターゲット1110’の幾何分布の変形及び修正となるように、選択され制御される。
予備放射パルス1135Aと居合わせているターゲット1110’との間の相互作用により、居合わせているターゲット1110’の表面から材料が除去されることになり、この除去は、居合わせているターゲット1110’を変形させる力を供給し、その結果、予備放射パルス1135Aとの相互作用の前の居合わせているターゲット1110’の形状とは異なる形状を居合わせているターゲット1110’が有するようになる。例えば、予備放射パルス1135Aと相互作用する前は、居合わせているターゲット1110’は、ターゲット送達システム145を出てゆく際の液滴に似た形状を有することがあるが、予備放射パルス1135Aとの相互作用の後では、居合わせているターゲット1110’の形状は変形し、その結果、その形状は、居合わせているターゲット1110’が第2のターゲット位置1122Bに到達したときには、円盤状(パンケーキの形状など)に近くなっている。予備放射パルス1135Aとの相互作用の後では、居合わせているターゲット1110’は、イオン化されていない材料(プラズマではない材料)か、又は最小限にイオン化された材料となり得る。予備放射パルス1135Aとの相互作用の後では、居合わせているターゲット1110’は、例えば、液体若しくは溶融金属の円盤、空隙若しくは実質的なギャップを持たないターゲット材料の連続的セグメント、マイクロ又はナノ・パーティクルの霧、又は原子蒸気の雲、であり得る。
更に、居合わせているターゲット1110’の表面から材料を除去する、予備放射パルス1135Aと居合わせているターゲット1110’との間の相互作用は、図11に示すように、居合わせているターゲット1110’にZ方向に沿った何らかの推進力又は速さを獲得させることができる力をもたらすことができる。居合わせているターゲット1110’が第1のターゲット位置1122Aから第2のターゲット位置1122BまでX方向に移動する際の居合わせているターゲット1110’の膨張、及びZ方向における獲得される速さは、予備放射パルス1135Aのエネルギー、とりわけ、居合わせているターゲット1110’に届けられた(即ち、居合わせているターゲット1110’によって捕らえられた)エネルギーに依存する。
光源140は、予備放射パルス1135Aのビーム及び主放射パルス1135Bのビームをそれぞれのターゲット位置1122A、1122Bに向けて生成するように設計されることがある。更に、上述のように、EUV光源100は、現在のターゲット110の決定された1つ又は複数の移動特性の分析に基づいて、ターゲット空間120に向けられる放射パルス135の1つ又は複数の特性を調節する。従って、EUV光源100が、予備放射パルス1135Aの1つ若しくは複数の特性、主放射パルス1135Bの1つ若しくは複数の特性、又は予備放射パルス1135Aと主放射パルス1135Bの両方の1つ若しくは複数の特性、を調節することが可能である。
図12を参照すると、例示的な光源1240は、予備放射パルス1135Aのビーム及び主放射パルス1135Bのビームを、ターゲット空間1120内部のそれぞれのターゲット位置1122A、1122Bに向けて生成するように設計されている。
光源1240は、予備放射パルス1135Aのビームが通過する一連の1つ又は複数の光増幅器を含む第1の光増幅システム1200と、主放射パルス1135Bのビームが通過する一連の1つ又は複数の光増幅器を含む第2の光増幅システム1205と、を含む。第1のシステム1200からの1つ又は複数の増幅器は、第2のシステム1205内にあってもよく、或いは、第2のシステム1205内の1つ又は複数の増幅器は、第1のシステム1200内にあってもよい。或いは、第1の光増幅システム1200は、第2の光増幅システム1205とは完全に別々とすることもできる。
更に、必須ではないが、光源1240は、第1のパルス光ビーム1211を生成する第1の光発生器1210と、第2のパルス光ビーム1216を生成する第2の光発生器1215とを含むことがある。光発生器1210、1215はそれぞれ、例えば、レーザ、主発振器などのシードレーザ、又はランプであり得る。光発生器1210、1215として使用することができる例示的な光発生器は、例えば100kHzの繰り返し率で動作することができる、Qスイッチ型の、無線周波数(RF)励起された、軸流の、二酸化炭素(CO2)発振器である。
光増幅システム1200、1205内部の光増幅器はそれぞれ、それぞれのビームパス上に利得媒質を含み、それらのビームパスに沿って、それぞれの光発生器1210、1215からの光ビーム1211、1216が伝搬する。光増幅器の利得媒質が励起されると、その利得媒質は光ビームに光子を提供し、光ビーム1211、1216を増幅して、予備放射パルスビーム1135A又は主放射パルスビーム1135Bを形成する増幅済光ビームを生成する。
光ビーム1211、1216又は放射パルスビーム1135A、1135Bの波長は、互いに異なっていることがあり、その結果、放射パルスビーム1135A、1135Bは、光源1240内部の任意の地点で合成されたとしても、互いから分離することができる。放射パルスビーム1135A、1135BがCO2増幅器によって生成される場合、予備放射パルスビーム1135Aは10.26マイクロメートル(μm)又は10.207μmの波長を有することがあり、主放射パルスビーム1135Bは10.59μmの波長を有することがある。これらの波長は、分散光学系又はダイクロイックミラー又はビームスプリッタコーティングを使用して、より容易にビーム1135A、1135Bを分離できるように選択される。ビーム1135A、1135Bの両方が同じ増幅器チェーン内で一緒に伝搬する状況(例えば、光増幅システム1200の増幅器のうちの幾つかが、光増幅システム1205の中にある状況)では、それら別個の波長を使用して、2つのビーム1135A、1135Bが同じ増幅器を通過しているとしても、2つのビーム1135A、1135B間の相対利得を調節することができる。
例えば、ビーム1135A、1135Bは、一旦分離されると、チャンバ175内部の2つの別々の位置(それぞれ第1及び第2のターゲット位置1122A、1122Bなど)に向けられるか又は集束されることがある。特に、ビーム1135A、1135Bの分離により、ターゲット1110が、予備放射パルス1135Aのビームと相互作用した後で、第1のターゲット位置1122Aから第2のターゲット位置1122Bまで移動する間に、膨張することが可能になる。
光源1240は、ビームパス結合器1225を含むことがあり、このビームパス結合器1225は、予備放射パルス1135Aのビームと主放射パルス1135Bのビームを重ね合わせ、光源1240とビーム送達システム185との間の距離の少なくとも一部に渡って、ビーム1135A、1135Bを同じ光路上に配置する。更に、光源1240は、ビームパス分離器1226を含むことがあり、このビームパス分離器1226は、主放射パルス1135Bのビームから予備放射パルス1135Aのビームを分離し、その結果、2つのビーム1135A、1135Bを、チャンバ175内部で別々に向け集束させることができる。
更に、予備放射パルス1135Aのビームは、主放射パルス1135Bのビームのパルスエネルギーよりも小さなパルスエネルギーを有するように構成することができる。これは、予備放射パルス1135Aは、居合わせているターゲット1110’の形状を修正するために使用され、一方、主放射パルス1135Bは、修正された居合わせているターゲット1110’をプラズマ1130に変換するために使用されるからである。例えば、予備放射パルス1135Aのエネルギーは、主放射パルス1135Bのエネルギーよりも5〜100倍小さいことがある。
実施態様によっては、各光増幅システム1200、1205は、3つの光増幅器の組を含むが、1つの増幅器のみ又は4つ以上の増幅器を使用することもできる。実施態様によっては、各システム1200、1205内の光増幅器の各々は利得媒質を含み、この利得媒質は、CO2を含み、約9.1μm〜約11.0μmの間、特に約10.6μmの波長の光を、1000よりも大きな利得で増幅することができる。各システム1200、1205内の光増幅器を、同様に、又は異なる波長で動作させることが可能である。光増幅システム1200、1205内で使用するのに適した増幅器及びレーザは、パルスガス放電CO2増幅器などのパルスレーザデバイスを含むことがあり、このパルスガス放電CO2増幅器は、約9.3μm又は約10.6μmで放射を発生させ、例えば、DC又はRF励起を伴い、例えば10kW以上の比較的に高電力で、且つ例えば50kHz以上の高パルス繰り返し率で動作する。システム1200、1205の各々において使用することができる例示的な光増幅器は、摩耗のないガス循環及び容量性RF励起を伴う軸流高出力CO2レーザである。
更に、必須ではないが、光増幅システム1200及び1205のうちの1つ又は複数は、前置増幅器として機能する第1の増幅器を含むことがある。前置増幅器は、存在する場合には、放散冷却CO2レーザシステムであり得る。
光増幅システム1200、1205は、図12には示されていない、それぞれの光ビーム1211、1216を方向付け成形するための光学素子を含むことがある。例えば、光増幅システム1200、1205は、ミラーなどの反射光学系、及びビームスプリッタ又は部分透過ミラーなどの部分透過光学系、及びダイクロイックビームスプリッタ、を含むことがある。
光源1240は、光学系1220も含み、光学系1220は、光源1240を通じて光ビーム1211、1216を方向付けるための1つ又は複数の光学系(ミラーなどの反射光学系、ビームスプリッタなどの部分反射的且つ部分透過的光学系、プリズム又はレンズなどの屈折光学系、受動光学系、能動光学系、等)を含むことがある。
光増幅器は別々の専用システムとすることができるが、光増幅システム1200の増幅器のうちの少なくとも1つが光増幅システム1205内にあり、光増幅システム1205の増幅器のうちの少なくとも1つが光増幅システム1200内にあるようにすることができる。光増幅システム1200、1205間で増幅器及び光学系のうちの少なくとも幾つかが重複するそのようなシステムでは、予備放射パルス1135Aのビームと主放射パルス1135Bのビームとがまとめて結合されて、その結果、ビーム1135Aの1つ又は複数の特性の変化がビーム1135Bの1つ又は複数の特性に変化を引き起こすことができ、逆も同様である、ことが可能である。
図13を参照すると、居合わせているターゲット110’に対するプラズマ押し戻し力125を補償するために、(制御システム170、470、670、又は870の制御下で)EUV光源100によって手順1300が行われる。本明細書では考察しない他の手順が、動作中にEUV光源100によって行われることがある。手順1300は、拡張ターゲット領域115と少なくとも部分的に重なる残留プラズマ130を形成することを含み、残留プラズマは、ターゲット空間120での前のターゲット110Pと前の放射パルス135Pとの間の相互作用から形成されたプラズマである(1305)。図14A及び図14Bに示すように、前のターゲット110Pは、前の放射パルス135Pがターゲット位置122に接近するにつれて、ターゲット位置122に接近する。図15A及び図15Bに示すように、前の放射パルス135P及び前のターゲット110Pが相互作用した後で、残留プラズマ130が形成され、プラズマ押し戻し力125が生成される。
現在のターゲット110が、ターゲット送達システム145からターゲット空間120に向かって軌道TRに沿って放出される(1310)。現在のターゲット110は、残留プラズマ130が前のターゲット110Pと前の放射パルス135Pとの間の相互作用から形成される(1305)前に、放出することができる(1310)。例えば、図14A及び図14Bに示すように、現在のターゲット110は、ターゲット送達システム145からターゲット空間120に向かって軌道TRに沿って放出された(1310)。
(現在のターゲット110が拡張ターゲット領域115内部にあるときの)現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定する(1315)。現在のターゲットの移動特性は、拡張ターゲット領域115内部の第1の位置(位置322など)における第1の診断用光ビーム(ビーム320など)と現在のターゲット110との間の第1の相互作用を検出することにより、且つ、拡張ターゲット領域115内部の第2の位置(位置328など)における第2の診断用光ビーム(ビーム330など)と現在のターゲット110との間の第2の相互作用を検出することにより、決定することができる(1315)。第1の診断用光ビーム(ビーム320など)は、第1の位置(位置322など)にある現在のターゲット110に向けられ、第2の診断用光ビーム(ビーム330など)は、第2の位置(位置328など)にある現在のターゲット110に向けられる。
第1の相互作用は、現在のターゲットから反射された第1の診断用光ビーム(光ビーム320など)の少なくとも一部を検出する(例えば、光340が検出される)ことにより、(例えば、検出モジュール335において)検出することができる。第2の相互作用は、現在のターゲット110から反射された第2の診断用光ビーム(光ビーム33など)の一部を検出モジュール335によって検出する(例えば、光350が検出される)ことにより、(例えば、検出モジュール335において)検出することができる。現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性は、反射された部分のこれらの検出に基づいて、決定することができる(1315)。
例えば、図16A〜図17Bを参照すると、診断システム305を制御システム170、470、670、870と組み合わせて使用して、現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定する。図16A及び図16Bでは、現在のターゲット110は診断用光ビーム320と相互作用し、その相互作用からの光340は、検出モジュール335によって検出される。図17A及び図17Bでは、現在のターゲット110は診断用光ビーム330と相互作用し、その相互作用からの光350は、検出モジュール335によって検出される。上述のように、検出モジュール335はデータを処理のために制御システム170、470、670、870に出力して、現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定する。
制御システム170、470、670、870は、決定された移動特性のいずれかが許容範囲外であるかどうかを判定する(1320)。移動特性のいずれかが許容範囲外である(1320)場合、制御システム170、470、670、870は放射パルス135の1つ又は複数の特性(例えば、1つ又は複数の予備放射パルス1135A及び主放射パルス1135Bのうちの1つ又は複数の特性)を調節して、それによって、現在のターゲット110の決定された1つ又は複数の移動特性に基づいて、放射パルス135と居合わせているターゲット110’との相対位置を制御する(1325)。放射パルス135(これはステップ1325で調節されていることがある)はターゲット空間120に向けられ、その結果、放射パルス135と居合わせているターゲット110’とがターゲット空間120において相互作用する(1330)。例えば、図18A及び図18Bに示すように、居合わせているターゲット110’はターゲット空間120内部のターゲット位置122に接近中であり、やはりターゲット位置に向けられている放射パルス135に調節が加えられる。また、図19A及び図19Bに示すように、居合わせているターゲット110’は、ターゲット位置122で現在の放射パルス135と相互作用している。
決定され得る1つ又は複数の移動特性(1315)は、速さ、速度、方向、加速度、又は3次元座標系の方向X、Y、又はZのいずれかに沿った現在のターゲット110の位置、のうちの1つ又は複数を含む。
図11に示すような幾つかの実施態様では、放射パルス135は、エネルギーを居合わせているターゲット110’に届けて居合わせているターゲット110’の幾何分布を修正する予備放射パルス1135Aであり得る。この場合は、手順1300は、現在の予備放射パルス1135Aを居合わせているターゲット110’に向けた後で、主放射パルス1135Bを居合わせているターゲット110’に向けて、それによって居合わせているターゲット110’の少なくとも一部を、EUV光1150を放射するプラズマに変換することを含むこともある。図19C及び図19Dは、EUV光1150を生成するための主放射パルス1135Bと居合わせているターゲット110’との間の相互作用を示す。
手順1300は、決定された1つ又は複数の移動特性を分析することを含むこともある(1315)。例えば、制御システム170、470、670、870は、−X方向に沿った現在のターゲット110の速度を判断し、居合わせているターゲット110’がターゲット位置122にいつ到達するかを予測することができる。制御システム170、470、670、870は、放射パルス135と居合わせているターゲット110’とがターゲット位置122において効率的に相互作用するように、放射パルス135がいつ放出されるかを調節することができ、或いは、放射パルス135の方向を調節することができる(1325)。従って、放射パルス135と居合わせているターゲット110’との相対位置に対するこの調節は、現在のターゲット110の決定された移動特性の分析に基づいている。
図19Cに示すように、次の現在のターゲット110Nは、ターゲット110がターゲット送達システム145から放出される速度に従った時点で放出される。
実施態様によっては、速度Vに加えて現在のターゲット110の加速度Aを決定することができる(1315)。そのような実施態様では、決定すること(1315)は、拡張ターゲット領域内部の第3の位置における第3の診断用光ビームと現在のターゲットとの間の第3の相互作用を検出することを更に含み、第3の位置は第1及び第2の位置とは異なっている。例えば、図20A及び図20Bに示すように、現在のターゲット110はターゲット空間120に向けられ、また、拡張ターゲット領域115内にある間に、現在のターゲット110は診断用光ビーム720、725、730とそれぞれの位置722、724、728で順次相互作用する。上述のように、結果として生じる光740、745、750は検出モジュール735によって検出され、検出モジュール735は制御システム170、470、670、870によって分析されるデータを出力し、これらの制御システムは、このデータを使用して現在のターゲット110の加速度A並びに速度Vを決定することができる。更に、制御システム170、470、670、870は、現在のターゲット110と第3の診断用ビーム725との間の相互作用から得られる追加情報を使用して、−X方向に垂直な方向(Y方向など)に沿った現在のターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定することができる。
図3を再び参照すると、他の実施態様では、診断システム305の検出モジュール335は、別個の診断位置322及び328におけるそれぞれの診断用光ビーム320及び330とターゲット110との間の相互作用から生成された光340及び350の2次元描写(画像など)を追加で又は代わりに検出するように設計される。この目的を達成するために、検出モジュール335は、以下で考察するように、画像記録装置(カメラなど)を含む。更に、それぞれの検出モジュール535及び735において光540、550、及び740、745、750の2次元描写の検出を行うことも同様に可能である。実施態様によっては、制御システム170、470、670、870は2次元描写を分析して、1次元の態様(光の強度など)を分析する必要無しに、ターゲット110の移動特性の全てを決定することができる。
或いは、診断システム105を、2次元描写を検出して記録し、これらの2次元描写からの情報のみを使用してターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定するように構成することが可能である。初めに、2次元描写のみを使用する設計について図24〜図26を参照して以下で説明して考察し、その後、図27を参照して、2次元描写及び1次元の態様(光の強度など)の両方を使用する設計について説明し考察する。
診断プローブ(例えば、光ビーム)とターゲット110との間の相互作用から生成される光の2次元描写(画像など)を検出するように構成された診断システム2105の例示的な設計について、図21Aに示しており、次に説明する。次に考察するように、光の2次元描写を検出することにより、診断システム2105は、診断機能の全てを可能にするのに十分な情報を制御システム170に供給する。診断システム2105は、ターゲット送達システム145から放出される各ターゲット110と診断プローブとの間の相互作用から生成される光の2次元描写を検出するように構成される。
例えば、制御システム170は、現在の放射パルス135の焦点の近距離(例えば、1mm)以内の3次元座標系のX方向、Y方向、及びZ方向のいずれかに沿って現在のターゲット110の座標位置を決定することができる。制御システム170は、X方向、Y方向、及びZ方向のいずれかに沿って現在のターゲット110の速度を決定することができ、同時に、別のターゲット110が拡張ターゲット領域115に入る前に居合わせているターゲット110’と相互作用する放射パルス135の1つ又は複数の特性を調節することができる。全てのターゲット110に対してこの検出及び分析を行うことができ、また、放射パルス135を修正するための作動システムが十分に高速である場合には、検出及び分析を行った同じターゲット110に対してフィードバック制御を行うことができる。制御システム170は、X方向、Y方向、又はZ方向のいずれかに沿った現在のターゲット110の移動特性(座標位置など)を決定することができる。制御システム170は、X方向、Y方向、及びZ方向のいずれか又は全てに沿って各ターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定することができ、また、拡張ターゲット領域115に入る各ターゲット110について、居合わせているターゲット110’と相互作用する放射パルス135の1つ又は複数の特性を調節することができる。従って、この決定及び調節は、ターゲット110がターゲット送達システム145から放出される速度以上の繰り返し速度で行われる。例えば、この繰り返し速度は少なくとも50KHzであり得る。これは、現在のターゲット110の移動特性の決定、及び居合わせているターゲット110’と相互作用する放射パルス135の調節が、20μsの時間枠内で行われることを意味する。制御システム170は、ターゲット110に対するプラズマ押し戻し力125の効果を観察するために、放射パルス135の焦点の近傍でのターゲット110のダイナミクス及び動きを決定することができる。
診断システム2105は、少なくとも2つの診断プローブ2120、2130を生成するように設計されたプローブモジュール2100を含む。2つの診断プローブ2120、2130のみが図21Aに示されているが、3つ以上を使用することも可能である。診断プローブ2120又は2130は、軌道TRに沿った1つ又は複数の位置で、1つ又は複数の時刻に、ターゲット110と相互作用することができる。例えば、診断プローブ2120は、第1の位置LTR1で第1の時刻T2120にターゲット110と相互作用することができ、診断プローブ2130は、第2の位置LTR2で第2の時刻T2130にターゲット110と相互作用することができる。別の例として、診断プローブ2120は、第1の時刻T2120と第2の時刻T2130の両方でターゲット110と相互作用することができ、診断プローブ2130は、第1の時刻T2120と第2の時刻T2130の両方でターゲット110と相互作用することができる。
プローブモジュール2100は、診断プローブ2120、2130として診断用光ビームを生成するイメージングモジュールであり得る。実施態様によっては、プローブモジュール2100は、診断プローブ2120、2130として診断用レーザビームを生成するレーザ源である。診断プローブ2120、2130の波長は、ターゲット110との相互作用の他の態様に影響を及ぼす。例えば、診断プローブ2120、2130の波長は、ターゲット110が散乱しているかどうかに影響を与えることがある。別の例として、検出モジュール2135(以下で考察する)の応答性、光解像度、サンプリングレート、フレームレート、及び露光時間のうちの任意の1つ又は複数は、診断プローブ2120、2130の波長に依存する。
診断用レーザビームは、放射パルス135の波長とは異なる波長を有することがあり、診断用光ビーム2120、2130とターゲット110とのいかなる干渉も防止又は低減するのに十分なほど低いパワーを有することがある。診断プローブ2120、2130の波長はまた、ターゲット空間120内で生成されるプラズマ130の輝線との重複を回避又は低減するようにも選択される。診断プローブ2120、2130の波長は、診断プローブ2120、2130が通るように向けられる光学素子のいずれかの波長帯域と一致するように選択されるべきである。更に、診断プローブ2120、2130のビーム品質、安定性、パワーレベルなどの他の態様が、用途に応じて選択又は調節されることがある。診断プローブ2120、2130の波長は、検出モジュール2135(以下で考察する)によって記録される高い信号対雑音比を可能にするように選択される。例えば、診断用光ビーム2120、2130の波長は、約1030nmなどの赤外領域にあることがあり、約9.6Wの電力を有することがある。診断用光ビーム2120、2130はレーザ光であり得る。他の例では、診断用光ビーム2120、2130の波長は、可視領域にある。
診断用光ビーム2120、2130は、(図24及び図25に示すように)平行光ビームとすることができ、或いは(図26及び図27に示すように)軌道TRの上又は近傍に集束される光ビームとすることができる。診断用光ビーム2120、2130は、X方向及びY方向によって画定される平面(XY平面)内にある方向に沿って向けられることがある。図21Aの例に示すように、診断用光ビーム2120、2130は−Y方向に沿って向けられる。診断用光ビーム2120、2130は、それらの方向に応じて互いに重なり合うことがある。更に、診断用光ビーム2120、2130が(図24に示すように)互いに重なり合うか、又は図24及び図25に示すように、ターゲット110が軌道TRに沿った距離に沿って移動するにつれて、複数の位置で複数の時刻においてターゲット110と重なることが可能である。
プローブモジュール2100は、例えば1020nm〜1070nmの間の赤外波長の、最大50Wの出力の、ビーム品質M2が1に近い、診断用光ビーム2120、2130を生成する調節可能な連続波レーザであり得る。レーザは、ファイバーレーザ源であり得る。他の実施態様では、プローブモジュール2100はパルスレーザであり得る。
実施態様によっては、診断用光ビーム2120、2130は、軌道TRを横切るカーテンとして連続的に生成されることがある。他の実施態様では、診断用光ビーム2120、2130は、例えば、ターゲット110が軌道TRに沿った特定の位置にあると予測さされるときのみなど、特定の時間にのみ生成される。この場合には、プローブモジュール2100は、制御システムからのタイミング信号によってトリガー(又はパルス)されて、特定の時間に1つ又は複数の診断用光ビーム2120、2130を生成することがある。
診断システム2105は、検出モジュール2135も含み、検出モジュール2135は、ターゲット110が拡張ターゲット領域115を通って軌道TRに沿って移動する際に、現在のターゲット110と診断プローブ2120、2130のうちの1つ又は複数との間の相互作用に起因して生成される光2140、2150の1つ又は複数の2次元描写2141、2151を記録する。検出モジュール2135は、2次元描写2141、2151を記録するための1つ又は複数の2次元記録装置2135A、2135Bを含む。検出モジュール2135は、以下で考察するように、必要に応じて、結像レンズ又はミラーなどの他の光学素子を含むこともある。
2つの記録装置2135A、2135Bのみが図21Aに示されているが、用途に応じて、3つ以上又は1つのみの記録装置を使用することができる。具体的には、3つの方向全て(X、Y、及びZ)におけるターゲット110の軌道を再現するために、ターゲット110の動きに関する十分な情報を収集するために、少なくとも2つの記録装置2135A、2135Bを使用する。ターゲット110の加速度に関して妥当な仮定がなされる場合には、3つの方向全て(X、Y、及びZ)におけるターゲット110の軌道は、たった1つの記録装置を用いて再現することができる。
診断プローブ2120、2130が光ビームである幾つかの実施態様では、生成される光2140、2150は、ターゲット110を横切る診断用光ビーム2120、2130であり、図24に示すように、そのような横切った光は、診断用光ビームの少なくとも一部を覆い隠すターゲット110の影を含んでいる。この種の配置は、2次元描写2141、2151として横切った光ビーム内部の影を生成し、影絵配置とみなすことができる。そのような実施態様では、2次元記録装置2135A、2135Bは、プローブモジュール2100が配置される側と反対側であるターゲット軌道TRの側面に配置されることがある。
診断プローブ2120、2130が光ビームである他の実施態様では、図25〜図27に示すように、生成される光2140、2150は、現在のターゲット110が軌道TRに沿って移動する際に現在のターゲット110から散乱又は反射された光である。そのような実施態様では、2次元記録装置2135A、2135Bは、プローブモジュール2100が配置される側と同じ側であるターゲット軌道TRの側面に配置されることがある。
各2次元記録装置2135A、2135Bは、光2140、2150の2次元描写2141、2151(画像とみなすことができる)を取り込むカメラであり得る。従って、例えば、2次元記録装置2135A、2135Bは、数千又は数百万のフォトサイト(又は画素)の2次元配列を含む。光2140、2150は各画素の感光性領域に向けられ、各画素では、光は電子に変換され、電子は集められて電圧信号になり、これらの信号の配列は2次元画像2141、2151を形成する。記録装置2135Aは、その2次元配列が以下の2つの軸、即ち、Z方向である第1の軸、及びXY平面内にある軸である第2の軸、によって画定される平面内にあるように、配置される。従って、記録装置2135Aの2次元配列の法線は、XY平面内にある。図21Aの例に示すように、記録装置2135Aは、その2次元配列がXZ平面内にあり、その法線がY方向に沿っているように配置される。同様に、記録装置2135Bは、その2次元配列が、Z方向である第1の軸、及びXY平面内の軸である第2の軸によって画定される平面内にあるように、配置される。従って、記録装置2135Bの2次元配列の法線は、XY平面内にある。図21Aの例に示すように、記録装置2135Bも、その2次元配列がXZ平面内にあり、その法線がY方向に沿っているように配置される。他の例示的な配置を以下に示す。
2次元記録装置2135A、2135Bを制御システム170によって制御して、特定の時刻における画像を記録することができる。2次元記録装置2135A、2135Bは、描写2141、2151を、分析のために制御システム170に送る。制御システム170は、2次元描写2141、2151を分析して、X方向、Y方向、及びZ方向のうちの1つ又は複数に沿ったターゲット110の移動特性を決定する。
記録装置2135A、2135Bは、前のターゲット110Pが前の放射パルス135Pと相互作用した後で且つ次のターゲットが拡張ターゲット領域115に入る前に、現在のターゲット110に対する光2140、2150の2次元画像2141、2151を検出し、記録し、出力するのに十分な速さを持つ「高速」カメラであるべきである。カメラのフレームレートは、診断システム2105がターゲット空間120に向けられた全てのターゲットに対して分析を行うことができるように、ターゲット送達システム145がターゲットを生成するレート以上であるべきである。従って、ターゲット送達レートが50kHzである場合、カメラのフレームレートは50kHz以上であるべきである。適切な高速カメラ2135A、2135Bの例は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)である。カメラは、約300μsの露光時間、約1696×1710画素の例示的な解像度、約8μmの画素サイズ、及び1.0の利得を有することがある。
他の実施態様では、カメラ2135A、2135Bは、電荷結合素子(CCD)又は赤外カメラである。
本明細書で考察するように、診断システム2105は、拡張ターゲット領域115におけるターゲット110の移動特性を決定するのに有用である。しかしながら、診断システム2105は、拡張ターゲット領域115内部の位置以外の位置におけるターゲット110の移動特性を決定するのに有用であることもある。従って、他の実施態様では、診断システム2105は拡張ターゲット領域115の外側の領域に設置される。例えば、そのような実施態様では、診断システム2105は、診断プローブ2120、2130が、拡張ターゲット領域115とターゲット送達システム145との間である第1の領域165において、ターゲット110と完全に又は部分的に相互作用するように、設置される。第1の領域165は、プラズマ押し戻し力125が現在のターゲット110に対してはるかに弱いか又は問題にならないほど小さな効果を有する領域とみなすことができる。
上述のように、ターゲット110は、2つの位置、即ち、第1の時刻T2120において第1の位置LTR1で、及び第2の時刻T2130において第2の位置LTR2で、診断プローブ2120、2130のうちの1つ又は複数と相互作用する。2つの位置においてターゲット110と1つ又は複数の診断プローブ2120、2130との間で相互作用させることにより、制御システム170は、位置LTR1でのチャンバ175のX方向、Y方向、及びZ方向におけるターゲット110の座標位置P1(X、Y、Z)、及び位置LTR2でのチャンバ175のX方向、Y方向、及びZ方向におけるターゲット110の座標位置P2(X、Y、Z)を導き出すことができる。具体的には、チャンバ175内部のターゲット110の座標位置P1(X、Y、Z)及びP2(X、Y、Z)は、まず、記録装置2135A、2135Bのセンサによって取り込まれた2次元画像2141、2151内部の1つ又は複数の関心領域(ROI)の位置を特定することによって、決定することができる。ターゲット110の座標位置P1(X、Y、Z)及びP2(X、Y、Z)は、以下のデータのうちの1つ又は複数を使用して計算される。そのデータとは、記録された画像内の1つ又は複数の関心領域(ROI)、ターゲット110が第1の位置LTR1を横切る時刻(これは、ターゲット110が診断プローブ2120と相互作用する時刻に相当する)、ターゲット110が第2の位置LTR2を横切る時刻(これは、ターゲット110が診断プローブ2130と相互作用する時刻に相当する)、及び、記録装置2135A、2135Bのセンサのそれぞれの平面、である。センサ2135Aの平面は、2つの線、即ち、チャンバ175のZ方向と平行なZs方向に沿った線、及び、Xs−Ys平面内のある方向に沿った線によって画定され、なお、Xs方向はチャンバ175のX方向と平行であり、Ys方向はチャンバ175のY方向と平行である。
図21Bを参照すると、画像内の1つ又は複数の関心領域(ROI)は、光2140、2150がそれぞれの記録装置2135A、2135Bのセンサに当たっている画像内の画素に相当する。例えば、図21Bを参照すると、カメラ2135Bによって取り込まれた例示的な描写2151が示されている。この例では、制御システム170は、ターゲット110が位置LTR2を横切ったときのターゲット110の位置に対応する画像内の領域を表す、単一のROIを特定する。制御システム170は、この描写2151を分析し、重心と呼ばれることもあるROIの中心モーメントを決定する。ROIの中心モーメントは、C(Xs、Ys、Zs)と表わすことができる。
例えば、Y方向に沿ったROIの重心は、次式によって与えられることがある。
但し、miは画素iにおける電圧又は電流の値であり、Yiは画素iの座標であり、IはROIの内部に含まれる。X方向及びZ方向に対しても、同様の計算を行うことができる。更に、同様の分析が、カメラ2135Aによって取り込まれた描写2141に対して行われる。
一旦ROIの中心モーメントが設定されると、制御システム170は、読み出される画素の行及び列の数を調節している完全なROIを定義する。なお読み出される画素の数は、記録装置2135A、2135Bのフレームレートに依存する。ROIは、見られているターゲット110の体積と一致するように定義されることがある。
一旦制御システム170が描写2151内部の各ROIを識別すると、制御システム170は、ROIを分析して、チャンバ175内部の位置LTR2におけるX方向、Y方向、及びZ方向に沿ったターゲット110の座標位置P2を決定する。例えば、制御システム170は、Xs方向、Ys方向、及びZs方向の各々に沿った各ROIの中心モーメント(重心など)C(Xs、Ys、Zs)を決定することができ、一旦各重心C(Xs、Ys、Zs)が決定されると、制御システム170は、チャンバ175の位置LTR2におけるX方向、Y方向、及びZ方向に沿ったターゲット110の座標位置P2を推定することができる。
チャンバ175のZ方向に沿ったターゲット110の座標位置P2は、センサのZs方向に沿ったROIの中心(重心)(CZs)と直線的に相関がある、というのも、記録装置2135AのセンサのZs方向は、チャンバ175のZ方向と平行であるからである。従って、P2(Z)=係数*CZsであり、係数は、画素のサイズ、及び記録装置2135B又は2135Aの光学倍率、のうちの1つ又は複数に依存することがある一定値である。
チャンバ175のX方向に沿ったターゲット110の座標位置P2、及びチャンバ175のY方向に沿ったターゲット110の座標位置P2は、Xs−Ys方向に沿って得られる重心(CXsYs)を使用して推定することができる。しかしながら、Xs−Ys方向に沿った重心CXsYsは、Xs−Ys平面内にあるので、追加の情報無しでは、チャンバ175のX方向に沿ったターゲット110の座標位置P2、及びチャンバ175のY方向に沿ったターゲット110の座標位置P2を決定することは不可能である。
実施態様によっては、チャンバ175のX方向及びY方向の両方に沿って座標位置P2を決定するために使用される追加の情報は、記録装置2135Bのセンサの平面とは異なる平面内にあるセンサを有する第2の記録装置(記録装置2135Aなど)において位置LTR2でのターゲット110の画像を取得することを含む。他の実施態様では、使用される追加の情報は、ターゲット110が位置LTR1を横切る時刻T2120とターゲット110が位置LTR2を横切る時刻T2130との時間差であり得る。
記録装置2135B(又は2135A)のセンサ平面における重心の値をチャンバ175の座標系に変換するために必要とされる他の追加の情報は、記録装置2135B(及び2135A)がチャンバ175のX方向及びY方向に対して配置される角度を含む。この値は、既知の値であり、記録装置2135A、2135Bがチャンバ175内に設置されるときに測定又は決定されることがある。
一旦座標位置P1(X、Y、Z)及びP2(X、Y、Z)が決定されると、制御システム170は、以下のようにして、位置LTR1とLTR2との間のX方向、Y方向、及びZ方向におけるターゲット110の平均速度V(X、Y、Z)を導出することができる。X方向における平均速度V(X)は、[P2(X)−P1(X)]/[T2130−T2120]によって求められ、Y方向における平均速度V(Y)は、[P2(Y)−P1(Y)]/[T2130−T2120]によって求められ、Z方向における平均速度V(Z)は、[P2(Z)−P1(Z)]/[T2130−T2120]によって求められる。
別の例示的な実施態様では、ターゲット110は、第1の位置LTR1及び第2の位置LTR2とは異なる第3の位置LTR3において診断プローブ2120、2130(又は図示されていない第3の診断プローブ)のうちの1つ又は複数と相互作用する。例えば、第3の位置LTR3は、軌道TRに沿って第2の位置LTR2とターゲット空間120との間にあり得る。この追加の相互作用は、検出モジュール2135によって記録される。制御システム170は、ターゲット110の移動特性に関する追加の情報を導き出すことができる。例えば、制御システム170は、第3の位置LTR3でのX方向、Y方向、及びZ方向におけるターゲット110の座標位置P3(X、Y、Z)を導き出すことができる。制御システム170は、以下の3つの一次方程式を使用して、X方向、Y方向、及びZ方向の各々に沿ったターゲット110の加速度A(X、Y、Z)を導き出すこともできる。
第1の方程式は、位置LTR3でのX方向に沿ったターゲット110の座標位置、P3(X)と、位置LTR2と位置LTR3との間のX方向に沿ったターゲット110の加速度A23(X)との間の関係を次のように提供する。
P3(X)=P2(X)+V(X)*T23+1/2A23(X)*T23 2、但しT23は、ターゲット110が位置LTR2から位置LTR3まで移動するのにかかる時間である。
第2の方程式は、位置LTR3でのY方向に沿ったターゲット110の座標位置、P3(Y)と、Y方向に沿ったターゲット110の加速度A23(Y)との間の関係を次のように提供する。
P3(Y)=P2(Y)+V(Y)*T23+1/2A23(Y)*T23 2、但しT23は、ターゲット110が位置LTR2から位置LTR3まで移動するのにかかる時間である。
第3の方程式は、位置LTR3でのZ方向に沿ったターゲット110の座標位置、P3(Z)と、Z方向に沿ったターゲット110の加速度A23(Z)との間の関係を次のように提供する。
P3(Z)=P2(Z)+V(Z)*T23+1/2A23(Z)*T23 2、但しT23は、ターゲット110が位置LTR2から位置LTR3まで移動するのにかかる時間である。
これらの3つの一次方程式を、A23(X)、A23(Y)、及びA23(Z)について解くことができる。一次方程式を使用するこの例示的な手法を、任意の数の位置L及び座標位置P(X、Y、Z)に拡張して、ターゲット110の軌道を決定するための追加データを取得することができる。
図22を参照すると、例示的な制御システム2270が示されている。制御システム2270は、診断システム2105を制御し、診断システム2105からの情報を分析し、この分析に基づいて、光源100の態様をどう修正するかを決定するように構成される。この目的を達成するために、制御システム2270は、トリガー源2271、分析モジュール2272、及び決定モジュール2274を含む、診断サブコントローラ2200を含む。決定モジュール2274の出力は、光源サブコントローラ2205、ビーム送達サブコントローラ2210、ターゲット送達サブコントローラ2215、及び光源100の他の態様を制御することができる他のサブコントローラ2220のうちの1つ又は複数に送られる。決定モジュール2274の出力は、プローブモジュール2100の動作を制御するプローブサブコントローラ2212にも送られることがある。
トリガー源2271は、診断システム2105の1つ又は複数の構成要素に動作するよう指示を出すために、1つ又は複数のデジタルトリガー信号を診断システム2105に供給する任意の適切なソースであり得る。実施態様によっては、トリガー源2271は、ターゲット送達システム145からのターゲット110の放出に関連している。他の実施態様では、トリガー源2271は、特定の位置でターゲット110から散乱された光を検出するために軌道TRに沿って配置された、フォトダイオードなどの光子検出デバイスからの出力に関連している。そのような実施態様では、トリガー源2271は、フォトダイオードからの出力を受け取り、1つ又は複数のデジタルタイムスタンプ信号を出力する、弁別器を含むことがある。トリガー源2271からの1つ又は複数のトリガー信号は、1つ又は複数の2次元記録装置2135A、2135Bに、いつ2次元描写を記録するかを指示するために、検出モジュール2135に供給される。トリガー源2271は、トリガー信号の開始に応じて、検出モジュール2135に各トリガー信号を出力する前に、各トリガー信号に追加される時間遅延信号を含むことも可能である。例えば、トリガー源2271が前のターゲット110Pに対するフォトダイオードからの出力を受け取る場合、現在のターゲット110が診断プローブ2120、2130を通過するときにのみ光を記録するように検出モジュール2135を動作させるために、各トリガー信号に時間遅延信号が追加されることがある。
更に、トリガー源2271からの各トリガー信号は、検出モジュール2135内の記録装置2135A、2135Bが、ターゲット110と診断プローブ2120、2130との間の相互作用から生成された光をどれ程長く記録すべきかに応じて、可変であるか又は調節可能である長さ又は持続時間を有することがある。従って、トリガー源2271からの各トリガー信号の持続時間は、記録装置2135A、2135B上のシャッターとして作用する。
図22を参照すると、分析モジュール2272は、検出モジュール2135から2次元描写(画像)を受け取り、その画像に対して処理を行う。分析モジュール2272は、画像に対して様々な種類の分析を行うように構成された、様々なサブモジュールを含む。例えば、分析モジュール2272は、検出モジュール2135から画像を受け取り、そのデータを処理に適したフォーマットに変換する入力サブモジュール2300を含むことがある。分析モジュール2272は、検出モジュール2135からの画像を準備する(例えば、背景雑音を除去する、画像をフィルタリングする、及び利得補償する)前処理サブモジュール2305を含むことがある。分析モジュール2272は、画像内の1つ又は複数の関心領域(ROI)を特定するなどの画像の処理を行う画像サブモジュール2310を含むことがあり、各ROIは、軌道TRに沿ったターゲット110の位置に相当する。画像サブモジュール2310は、画像内の各ROIの面積を計算し、各関心領域の重心を計算する。分析モジュール2272は、決定モジュール2274に出力するために計算済データ(ROIの面積及び重心など)を準備する出力サブモジュール2315を含むことがある。
決定モジュール2274は、分析モジュール2272からの出力に基づいて、ターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定し、それらの移動特性のいずれかが許容範囲外であるかどうかを決定する。決定モジュール2274は、移動特性のいずれかが許容範囲外である場合に、光源100の他の態様を調節する必要があるかどうかも決定する。
図24を参照すると、例示的な診断システム2405が影絵配置で設計されており、この配置では、光がターゲット110の一方の側からターゲット110を照射し、イメージングは、ターゲット110の他方の側で行われる。診断システム2405は、プローブモジュール2400及び検出モジュール2435を含む。
プローブモジュール2400は2つ以上の光源2402、2404を含み、各光源2402、2404は、それぞれの診断用光ビーム2420、2430を生成し軌道TRに向けるように構成される。この例での診断用光ビーム2420、2430は、光ビーム2420、2430のそれぞれの軸A2及びA4に対して横方向に沿って拡張されており、それぞれの屈折光学系2412、2414を使用することにより、平行にされている。光源2402、2404は、連続波レーザ源であり得る。この例では、各診断用光ビーム2420、2430は、ターゲット110が軌道TRのプローブ距離DPに沿って移動する際にターゲット110と相互作用する。プローブ距離DPは、検出モジュール2435が、軌道TRに沿った複数の位置における診断用光ビーム2420、2430とターゲット110との間の相互作用から生成される光を記録できるようにする範囲を有する。従って、図24の例では、ターゲット110と各診断用光ビーム2420、2430との間の相互作用は、それぞれ光2140、2150を生成し、その光は、2つの時刻、即ち、ターゲットが位置LTR1を通過するのに対応するt1と、ターゲットが位置LTR2を通過するのに対応するt2と、において記録される。図24では2つの記録位置が示されているが、ターゲット110の移動特性についてどれ位多くの情報が望まれているかに応じて、1つの位置のみで記録することにより、又は3つ以上の位置で記録することにより、ターゲット110の移動特性を正確に決定することが可能になる。
検出モジュール2435は、光源2402、2404が配置されている側とは反対側の軌道TRの側面に配置された2つ以上の2次元記録装置2435A及び2435Bを含む。このようにして、記録装置2435Aは、診断用光ビーム2420とターゲット110との間の相互作用から生成された光2440の2次元描写2441を記録するように配置され、記録装置2435Bは、診断用光ビーム2430とターゲット110との間の相互作用から生成された光2450の2次元描写2451を記録するように配置される。記録装置2435Aは、そのセンサ平面に対する法線がチャンバ175のX方向に対して角度αAになるように配置され、記録装置2435Bは、そのセンサ平面に対する法線がチャンバ175のX方向に対して角度αBになるように配置される。
診断用光ビーム2420、2430の生成、及びそれぞれの記録装置2435A、2435Bにおける描写2441、2451の記録のタイミングを調停するには、2つの方法がある。両方の方法において、記録装置2435Aは光2440の描写2441を記録し、記録装置2435Bは光2450の描写2451を記録する。
第1の方法では、診断用光ビーム2420、2430は連続的に生成され、軌道TRを横切るように向けられる。記録装置2435A、2435B上のシャッターは、描写2441、2451が特定のターゲットに対して2回だけ記録されるように構成される。1回目は、ターゲット110が位置LTR1を通過する際に発生し(この時点では、シャッターは短い間開かれる)、2回目は、ターゲット110が位置LTR2を通過する際に発生する(この時点では、シャッターは短い間開かれる)。
第2の方法では、診断用光ビーム2420、2430は、光を2回、即ち、1回目はターゲット110が位置LTR1を通過するときで、2回目はターゲットが位置LTR2を通過するときに、生成するようにパルス化される。記録装置2435A、2435B上のシャッターは、記録装置2435Aが描写2441を記録し、記録装置2435Bが描写2451を記録するように十分に長く開かれ、なおこの描写2441は、パルス化診断ビーム2420が位置LTR1及びLTR2でターゲット110と相互作用する際の両方の時刻においてパルス化診断ビーム2420から生成された光2440を含み、描写2451は、パルス化診断ビーム2430が位置LTR1及びLTR2の両方でターゲット110と相互作用する際の両方の時刻においてパルス化診断ビーム2430から生成された光2450を含む。
ターゲット110が位置LTR1を通過する際のターゲット110の存在は、ターゲット110が診断用光ビーム2420を覆い隠すことによって形成される影2442として、描写2441に現れる。ターゲット110が位置LTR1を通過する際のターゲット110の存在はまた、ターゲット110が診断用光ビーム2430を覆い隠すことによって形成される影2452として、描写2451にも現れる。同様に、ターゲット110が位置LTR2を通過する際のターゲット110の存在は、ターゲット110が診断用光ビーム2420を覆い隠すことによって形成される影2443として、描写2441に現れる。ターゲット110が位置LTR2を通過する際のターゲット110の存在はまた、ターゲット110が診断用光ビーム2430を覆い隠すことによって形成される影2453として、描写2451にも現れる。
図25を参照すると、例示的な診断システム2505が散乱イメージング配置で設計されており、この配置では、光がターゲット110を照射するのと同じ側であるターゲット110の側面で、イメージングが行われる。診断システム2505は、プローブモジュール2500及び検出モジュール2535を含む。
プローブモジュール2500は、診断用光ビーム2520を生成し軌道TRに向けるように構成された光源2502を含む。診断用光ビーム2520は、その軸に対して横方向に沿って拡張され、屈折光学系2512を使用することにより平行化される。光源2502は、連続波レーザであり得る。診断用光ビーム2520は、ターゲット110が軌道TRのプローブ距離DPに沿って移動する際にターゲット110と相互作用する。プローブ距離DPは、検出モジュール2535が、軌道TRに沿った、時刻t1及びt2にそれぞれ対応する複数の位置LTR1及びLTR2における診断用光ビーム2520とターゲット110との間の相互作用から生成される光2540A、2540B、2550A、2550Bを記録できるようにする範囲を有する。図25では2つの記録位置が示されているが、ターゲット110の移動特性についてどれ位多くの情報が望まれているかに応じて、1つの位置のみで記録することにより、又は3つ以上の位置で記録することにより、ターゲット110の移動特性を正確に決定することが可能になる。
検出モジュール2535は、光源2502と同じ側に配置された2つ以上の2次元記録装置2535A及び2535Bを含む。このようにして、記録装置2535Aは、位置LTR1における診断用光ビーム2520とターゲット110との間の相互作用から生成された光2540A、及び位置LTR2における診断用光ビーム2520とターゲット110との間の相互作用から生成された光2540Bの2次元描写2541を記録するように配置される。更に、記録装置2535Bは、位置LTR1における診断用光ビーム2520とターゲット110との間の相互作用から生成された光2550A、及び位置LTR2における診断用光ビーム2520とターゲット110との間の相互作用から生成された光2550Bの2次元描写2551を記録するように配置される。
上記の考察と同様に、診断システム2505によって行われる記録及びイメージングを好時機に行うための2つの主要な方法がある。第1の方法では、光ビーム2520は連続的に生成され、軌道TRを横切るように向けられる。記録装置2535A、2535B上のシャッターは、描写2541、2551が特定のターゲットに対して2回だけ記録されるように構成される。1回目は、ターゲット110が位置LTR1を通過する際のt1で発生し(この時点では、シャッターはデータを取得するために短い間開かれる)、2回目は、ターゲット110が位置LTR2を通過する際のt2で発生する(この時点では、シャッターはデータを取得するために再度短い間開かれる)。より多くの位置が記録される場合には、シャッターはそれらの追加の位置に対して開くように構成される。第2の方法では、光ビーム2520は、2つの時刻t1及びt2において光を生成するようにパルス化され、記録装置2535A、2535B上のシャッターは、プローブ距離DP全体をカバーするように、従って両方のパルスでの相互作用を取り込むように、十分に長く開かれる。
ターゲット110が位置LTR1を通過する際のターゲット110の存在は、記録装置2535Bに向かってターゲット110から反射又は散乱された光ビーム2520から形成される輝点2552として、描写2551内に現れる。ターゲット110が位置LTR1を通過する際のターゲット110の存在はまた、記録装置2535Aに向かってターゲット110から反射又は散乱された光ビーム2520から形成される輝点2542として、描写2541内にも現れる。ターゲット110が位置LTR2を通過する際のターゲット110の存在は、記録装置2535Bに向かってターゲット110から反射又は散乱された光ビーム2520から形成される輝点2553として、描写2551内に現れる。ターゲット110が位置LTR2を通過する際のターゲット110の存在はまた、記録装置2535Aに向かってターゲット110から反射又は散乱された光ビーム2520から形成された輝点2543として、描写2541内にも現れる。
図26を参照すると、別の実施態様では、診断システム2605は、診断用光ビーム2620、2625、2630が軌道TR上又はその近傍で集束されるように設計される。診断システム2605は、光ビーム2610を生成する単一の光源2602を含むプローブモジュール2600を含む。診断システム2605は、診断プローブとして作用する診断用光ビーム2620、2625、2630を生成する。
この目的を達成するために、プローブモジュール2600は、分割光学系2615、及び集束レンズなどの屈折光学系2617も含む。光ビーム2610は、分割光学系2615を通って向けられ、分割光学系2615は光ビーム2610を複数の光ビームに分割し、この複数の光ビームは、別個の方向に沿って進み、屈折光学系2617を通って向けられて、診断用光ビーム2620、2625、2630を生成する。診断用光ビーム2620、2625、2630は、現在のターゲット110の軌道TRに向けられる。分割光学系2615は、診断用光ビーム2620、2625、2630が軌道TRにおいて設定距離(例えば、0.65mm)だけ離れるように、光ビーム110を分割することができる。更に、屈折光学系2617は、診断用光ビーム2620、2625、2630の各々の焦点(又はビームウエスト)が確実に軌道TRと重なるようにすることができる。
分割光学系2615及び屈折光学系2617の設計のおかげで、診断用光ビーム2620、2625、2630は、軌道TRに向かって扇形に広がり、異なる別個の角度で軌道TRと交差するように、向けられる。例えば、診断用光ビーム2625は、−X方向に対して直角又はほぼ直角に軌道TRと交差することができる。診断用光ビーム2620は、−X方向に対して90°よりも小さな角度で軌道TRと交差することができ、診断用光ビーム2630は、−X方向に対して90°よりも大きな角度で軌道TRと交差することができる。診断用光ビーム2620、2625、2630の各々はガウシアンビームとすることができ、その結果、各診断用光ビーム2620、2625、2630の光強度の横方向プロファイルは、ガウス関数を用いて記述することができる。各診断用光ビーム2620、2625、2630のビームウエストは、軌道TR又は−X方向で重なるように構成することができる。
実施態様によっては、分割光学系2615は、入力光ビーム2610の別個の空間的に離間した複製を生成する、矩形又は2値位相回折格子などの回折光学系である。診断用光ビーム2620、2625、2630間の離隔距離は、ターゲットがターゲット送達システム145から放出される速度並びにターゲットの大きさ及び材料に応じて、調節又はカスタマイズすることができる。実施態様によっては、分割光学系2615は、2値位相回折格子などの回折光学系である。
分割光学系2615を用いて、4つ以上の診断用光ビーム2620、2625、2630を生成することも可能である。多数の診断用光ビームを生成することにより、拡張ターゲット領域115を通して現在のターゲット110の座標位置を記録又は検出することが可能になり、従って、現在のターゲット110の速度及び加速度をより正確に決定することが可能になり、また、プラズマ押し戻し力125の結果としての現在のターゲット110のダイナミクスを理解するためのツールが提供される。
回折光学系について上記で説明したが、代わりに、分割光学系2615として、他の種類の光学系を使用することが可能である。例えば、分割光学系2615は、代わりに又は加えて、複屈折性結晶、強度ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタ、又はダイクロイックビームスプリッタのうちの任意の1つ又は複数を含むことがある。
診断システム2605は検出モジュール2635も含み、検出モジュール2635は、現在のターゲット110がそれぞれの診断用光ビーム2620、2625、2630を横切る際に現在のターゲット110から反射される光2640、2645、2650を受け取る。検出モジュール2635は、結像レンズ2637及び2次元記録装置2636を含む。結像レンズ2637は、できるだけ多くの光2640、2645、2650を取り込み、画像記録装置2636の像面に集束させる。
画像記録装置2636は、各反射光2640、2645、2650の2次元描写(画像)を取り込むカメラである。カメラ2636は、2次元画像の組を制御システム2270に出力し、制御システム2270は、この2次元画像の組を使用して、上述のように、X方向だけでなくY方向及びZ方向にも沿ったターゲット110の移動特性を決定する。カメラ2636は、次のターゲットが拡張ターゲット領域115に入る前に、特定のターゲット110について各反射光2640、2645、2650の2次元画像を検出し、記録し、出力するように十分に速いという点で、「高速」カメラであるべきである。
カメラ2636は、反射光2640、2645、2650の各画像を取り込み、画像の組を制御システム2270に出力し、制御システム2270はその画像の組を分析し、上述のように、チャンバ175のX方向、Y方向、及びZ方向の各々に沿ったターゲット110の座標位置を決定するために、画像内の各ROIの重心を計算する。
図27を参照すると、診断システム2705は、診断プローブとターゲット110との間の相互作用から生成される光の、1次元の特性又は値(上述のように、光子の数など)と、2次元の描写との両方を検出するように設計されている。この目的を達成するために、診断システム2705は、その検出モジュール2735が光2740、2745、2750を分割するように設計されており、その結果、この光の一部がフォトダイオード2738に当たり、且つ光の一部が2次元記録装置2736に当たる、という点を除いては、診断システム2605と同様に設計されている。このようにして、フォトダイオード2738は、各反射光2740、2745、2750の1次元の態様を取り込み、例えば、フォトダイオード2738は、光子の数を取り込み、光子の数に対応した電圧信号を出力する。フォトダイオード2738は、上述の検出モジュール535のフォトダイオードと同様に動作する。2次元記録装置2736は、上述の記録装置2636と同様に動作する。
診断システム2705に接続された制御システム170は、フォトダイオード2738からのパルスを受け取って処理し、タイムスタンプ、ひいては移動特性を計算するのに使用するための時間差、を決定するための、図6及び図8に示したような検出サブコントローラ600又は800を含む。診断システム2705に接続された制御システム170はまた、2次元記録装置2736から出力された画像を受け取って処理するための、図22に示したような診断サブコントローラ2200も含む。制御システム170は、フォトダイオード2738から得られたデータに基づいて、軌道に沿った様々な位置で、チャンバ175のX方向に沿ったターゲット110の座標位置Pを決定することができる。制御システム170は、図21A及び図21Bに関連して上述したのと同様の態様で、2次元記録装置2736から得られたデータに基づいて、チャンバ175のY方向及びZ方向に沿ったターゲット110の座標位置Pを決定することができる。
図28を参照すると、ターゲット110に対するプラズマ押し戻し力125を補償するために、(制御システム2270の制御下で)EUV光源100によって手順2800が行われる。手順2800は、複数のターゲット110をターゲット空間120に向けてそれぞれの軌道に沿って放出することを含む(2805)。ターゲット空間120は、複数の放射パルス135を受け取るように配置される。ターゲット110がターゲット空間120に到達する前で、且つ前の隣り合うターゲット110Pがターゲット空間120において前の放射パルス135Pと相互作用した後に、複数の診断用光プローブ(プローブ2120、2130など)が、ターゲット110の軌道TRに沿った診断位置(位置LTR1、LTR2など)においてターゲット110と相互作用する(2810)。制御システム2270の制御下で、検出モジュール2135は、ターゲット110と診断用光プローブとの間の相互作用に起因して生成された光(光2140、2150など)の複数の2次元描写(2次元画像など)を検出する(2815)。制御システム2270は、検出された2次元描写(例えば、画像)を分析する(2820)。制御システム2270は(決定モジュール2274を介して)、検出された2次元描写の分析に基づいて、ターゲット110の1つ又は複数の移動特性を決定する(2825)。
診断位置においてターゲット110と相互作用する(2810)複数の診断用光プローブは、本明細書で説明した診断用光プローブ、例えば、図24の診断用光プローブ2420、2430、図25の診断用光プローブ2520、又は図26の診断用光プローブ2620、2625、2630、などのいずれかであり得る。
制御システム2270は、以下のように2次元画像を分析する。例えば、入力サブモジュール2300)は、画像のデータを、処理に適したフォーマットに変換することができる。前処理サブモジュール2305は、例えば、背景雑音を除去し、画像をフィルタリングし、信号を増幅することによって、画像を準備する。画像サブモジュール2310は、各画像内の1つ又は複数の関心領域(ROI)を決定し、各ROIは、軌道TRに沿ったターゲット110の位置に相当する。画像サブモジュール2310はまた、画像内の各ROIの取り囲まれたエネルギーを計算し、各関心領域の重心を計算する。出力サブモジュール2315は、決定モジュール2274に出力するために計算済データ(ROIの面積及び重心など)を準備する。
決定モジュール2274は、移動特性のうちのいずれかが許容範囲外であるかどうかも判断し(2830)、加えて、移動特性のいずれかが許容範囲外である場合に、光源100の態様を調節する必要があるかどうかも判断する(2835)。例えば、決定モジュール2274は、放射パルス135と居合わせているターゲット110’が互いに効率的に相互作用するように、放射パルス135のタイミング又は放射パルス135が進む方向を調節する必要があると決定することがある(2840)。決定モジュール2274は、ターゲット110の何らかの長期的な動的問題を補償するために、ターゲット送達システム145の態様を調節する必要があると決定することがある。調節が(2840などで)行われた後、居合わせているターゲット110’がターゲット空間120内にある間に、放射パルス135が居合わせているターゲット110’に向けられ、それによって、放射パルス135と居合わせているターゲット110’とを相互作用させる(2845)。
ターゲットの1つ又は複数の移動特性は、システム座標のいずれか、例えば、チャンバ175のX方向、Y方向、又はZ方向に対して、決定することができる。決定されるターゲット110の移動特性は、上述のように、チャンバ175のX方向、Y方向、又はZ方向のいずれかに沿ったターゲットの座標位置、速度、及び加速度のうちの1つ又は複数を含む。
検出された2次元画像は、画像内の1つ又は複数の関心領域を特定することと、特定された関心領域の各々について中心領域又はモーメント(重心)を計算することとによって分析することができ、そのような関心領域は、画像内のターゲット110の位置に相当する。
光の2次元描写を検出し分析することができ、ターゲットの1つ又は複数の移動特性を、特定のターゲットに対して、その特定のターゲットがターゲット空間120に入る前に、決定することができる。更に、実施態様によっては、ターゲット110がプラズマ押し戻し力125によって影響を受けている間に、ターゲット110が複数の診断プローブ2140、2150と相互作用する。
フォトダイオード2738も診断システム2705内に実装される場合、手順2800は、ターゲットと診断プローブとの間の各相互作用に関連した時間を検出することと、検出された時間を分析することと、検出された時間の分析に基づいて、軸方向(X方向)に沿ったターゲットの1つ又は複数の移動特性を決定することと、も含むことがある。
(2次元記録装置2736と併せて使用される)フォトダイオード2738は、タイムスタンプを押す目的で使用することができ、従って、診断システム2705のタイミング態様を制御するための、制御システム2270のトリガー源2271を提供するために使用することができる。例えば、タイムスタンプを使用して、検出モジュール2735及びプローブモジュール2700のうちの1つ又は複数をトリガーすることができる。
他の実施態様が、以降の特許請求の範囲の範疇にある。
他の実施態様では、検出された現在のターゲット110の移動特性は、現在のターゲット110の速さ、現在のターゲット110の方向又は軌道、及び現在のターゲット110の加速度である。
実施態様によっては、診断システム105は、1つ又は複数の診断プローブ107が、第1の領域165内で又は部分的に第1の領域165内部でターゲット110と相互作用するように、1つ又は複数の診断プローブ107を提供するように構成される。例えば、診断システム2105はその態様で構成されることがある。