JP2019532665A - 細菌を保存するための方法および組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、35 U.S.C § 119(e)の下で、2016年10月28日に出願された米国特許仮出願第62/414489号の利益を主張する;これはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、細菌を保存するための方法および組成物を提供する。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、栄養素は、酵母エキス、ルリア−ベルターニブロス、または植物ペプトンである。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、栄養素は酵母エキスである。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、酵母エキスの濃度は、0.5%〜2.0%である。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、緩衝液は、ヒスチジン緩衝液またはトリス緩衝液である。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、緩衝液はヒスチジン緩衝液である。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、緩衝液はpH約7.0である。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、緩衝液は、10mM〜50mMの濃度である。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、還元されている。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、スクロース、酵母エキス、システイン、およびヒスチジン緩衝液を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、および20mMのヒスチジン緩衝液を含む。
本明細書に記載の組成物のいずれも、賦形剤をさらに含み得る。いくつかの態様において、賦形剤は安定化剤である。いくつかの態様において、安定化剤は還元剤である。いくつかの態様において、還元剤はメタ重亜硫酸ナトリウムである。いくつかの態様において、メタ重亜硫酸ナトリウムは、0.05%である。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、1つ以上の科、網、属および/または種の細菌を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、細菌は嫌気性細菌である。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、嫌気性細菌は、偏性嫌気性細菌である。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、嫌気性細菌は、通性嫌気性細菌である。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、安定化組成物は、特定の事象の後、コロニー形成単位の少なくとも1%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または最大100%の回収を可能にする。いくつかの態様において、特定の事象は、1以上の凍結融解サイクルまたは凍結乾燥サイクルである。
本明細書に提供される方法のいくつかの態様において、細菌は、Clostridium bolteae、Anaerotruncus colihominis、Ruminococcus torques、Clostridium symbiosum、Blautia producta、Dorea longicatena、Erysipelotrichaceae bacterium、およびSubdolinogranulum spp.からなる群から選択される1つ以上の細菌株を含む。本明細書に提供される方法のいくつかの態様において、細菌は、配列番号1〜8からなる群から選択される核酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有する16S rDNA配列を含む1つ以上の細菌株を含む。
一側面において、本開示は、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、および0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウムを含む組成物を提供する。一側面において、本開示は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、および0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウムを含む組成物を提供する。
本発明の各限定は、本発明の様々な態様を包含し得る。したがって、任意の1つの要素または要素の組み合わせを含む本発明の各限定は、本発明の各側面に含まれ得ることが想定される。本発明は、その適用において、以下の説明に記載されているかまたは図面に示されている構成の詳細および構成要素の配置に限定されない。本発明は他の態様が可能であり、様々な方法で実施または実行することができる。
嫌気性細菌を含む細菌組成物の保存は挑戦的である。細菌は凍結してプレート上または溶液中で再増殖することができるが、この方法の標準化は困難であった。治療目的に使用できる細菌を保存する必要性がある。凍結保存および凍結乾燥などの保存方法は、好気性細菌に関して十分に確立されており、保存方法での好気性細菌の生存および回収に影響する多くの要因が理解されている(Prakash et al. FEMS Microbiol Lett (2013)339:1-9)。しかしながら、嫌気性細菌に使用するための保存方法の開発は、十分ではない。嫌気性細菌を用いたかかる開発および研究は、嫌気性細菌を扱うことの重大な困難性によって妨げられている(Mori et al. "The Challenges of Studying the Anaerobic Microbial World" Microbes Environ. (2014) 29(4) 335-337)。ヒト腸マイクロバイオームから得られた細菌株などの嫌気性細菌が、ヒト疾患の処置において可能性を示していることを考えると、高レベルの細菌回収を可能にする、嫌気性細菌を保存するための改善された方法が必要とされる。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、二糖はスクロースである。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、スクロースは、6.0%以上10.0%以下の濃度であり、例えば、6.0%、6.1%、6.2%、6.3%、6.4%、6.5%、6.6%、6.7%、6.8%、6.9%、7.0%、7.1%、7.2%、7.3%、7.4%、7.5%、7.6%、7.7%、7.8%、7.9%、8.0%、8.1%、8.2%、8.3%、8.4%、8.5%、8.6%、8.7%、8.8%、8.9%、9.0%、9.1%、9.2%、9.3%、9.4%、9.5%、9.6%、9.7%、9.8%、9.9%、9.0%、または10.0%である。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、スクロースは、7.0%〜8.0%の濃度、例えば7.0%、7.1%、7.2%、7.3%、7.4%、7.5%、7.6%、7.7%、7.8%、7.9%、または8.0%である。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、栄養素は、酵母エキス、ルリア−ベルターニブロス、または植物ペプトンである。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、栄養素は酵母エキスである。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、酵母エキスの濃度は、0.5%以上2.0%以下、例えば、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、または2.0%である。いくつかの態様において、組成物は、動物性生成物ではない栄養素を含む。いくつかの態様において、組成物は、動物の血液ではない栄養素を含む。いくつかの態様において、組成物は、栄養素を含まない。
いくつかの態様において、システイン以外またはこれに加えての抗酸化剤が、組成物に添加される。システイン以外またはこれに加えて組成物に添加することができる抗酸化剤としては、イヌリン、リボフラビン、アスコルビン酸(ビタミンC)、トコフェロール、トコトリエノール、ビタミンE、カロチノイド、カロチン、プロビタミンA、ビタミンA、没食子酸プロピル、三級ブチルヒドロキノン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ユビキノール、グルタチオン、チオール、ポリフェノール、カテコール、チリラザド(titilazada)、NXY−059(ジスフェントンナトリウム、Cerovive)、シュウ酸、フィチン酸、タンニン、オイゲノール、リポ酸、尿酸、コエンザイムQ、メラトニン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの態様において、組成物は、抗酸化剤を含まない。
いくつかの態様において、安定化剤は還元剤である。いくつかの態様において、還元剤はメタ重亜硫酸ナトリウムである。いくつかの態様において、組成物は、メタ重亜硫酸ナトリウムを、0.01%以上0.1%以下、例えば0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.1%含む。いくつかの態様において、組成物は、メタ重亜硫酸ナトリウムを0.05%含む。
いくつかの態様において、安定化剤は酸性アミノ酸である。いくつかの態様において、酸性アミノ酸は、グルタミン酸ナトリウムである。いくつかの態様において、安定化剤は塩基性アミノ酸である。いくつかの態様において、塩基性アミノ酸はアルギニンである。
いくつかの態様において、安定化剤は、中性界面活性剤である。いくつかの態様において、中性界面活性剤はポロキサマーである。いくつかの態様において、安定化剤はポリマーである。いくつかの態様において、ポリマーは、非イオン性トリブロックコポリマーである。いくつかの態様において、ポリマーはポロキサマーである。いくつかの態様において、ポリマーは、ポリビニルピロリドン(例えば、KOLLIDON(登録商標))である。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は還元されている。組成物を還元するための方法は当技術分野で知られており、組成物を嫌気性環境に入れること、および組成物を、嫌気性チャンバー内の混合ガス雰囲気に暴露することを含む。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、スクロース、酵母エキス、システイン、およびヒスチジン緩衝液を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%〜8.0%の濃度のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、および20mMのヒスチジン緩衝液を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、および20mMのヒスチジン緩衝液を含む。いくつかの態様において、組成物は、細菌株も含む。いくつかの態様において、細菌株は嫌気性細菌株である。
本明細書で使用される「細菌」および「細菌株」という用語は、交換可能であることが理解されるべきである。
細菌株を含む組成物は、凍結乾燥して細菌株を保存することができる。いくつかの態様において、組成物または組成物の細菌株は、凍結乾燥されている。細菌を含む組成物などの組成物を凍結乾燥する方法は、当技術分野において知られている。例えば、米国特許第3,261,761号;米国特許第4,205,132号;PCT公報WO 2014/029578、WO 2012/098358、WO 2012/076665およびWO 2012/088261を参照;これらはその全体が参照により本明細書に組み入れられる。しかしながら、嫌気性細菌などの特定の細菌の凍結乾燥を可能にする条件を見出すことは挑戦的である。例えば、Peiren et al., Appl Microbol Biotechnol (2015) 99: 3559を参照。一側面において、本明細書に提供される安定化および保存の方法は、細菌株、特に嫌気性細菌株の製造を可能にする組成物を生成する能力を許容することが、理解されるべきである。本開示の前には、公表された方法のいずれも、細菌株、特に嫌気性細菌株の製造を可能にするであろう安定化および保存のレベルを提供できなかった。
本明細書で論じられるように、いくつかの態様において、細菌は、例えば感度アッセイにおいて感受性であると決定され得、凍結乾燥における温度勾配速度が増加される。いくつかの態様において、細菌は感受性であると決定され得、凍結乾燥サイクルは、2.5℃/分の温度勾配速度を有する1つ以上のステップを含む。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびClostridium symbiosumの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびClostridium symbiosumの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。いくつかの態様において、固体組成物は凍結ケーキである。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびDorea longicatenaの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびDorea longicatenaの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。いくつかの態様において、固体組成物は凍結ケーキである。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびSubdrinogranulum spp.の凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびSubdrinogranulum spp.の凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。いくつかの態様において、固体組成物は凍結ケーキである。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびAnaerotruncus colihominisの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびAnaerotruncus colihominisの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。いくつかの態様において、固体組成物は凍結ケーキである。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびClostridium symbiosumの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびClostridium symbiosumの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。いくつかの態様において、固体組成物は凍結ケーキである。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびDorea longicatenaの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびDorea longicatenaの凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。いくつかの態様において、固体組成物は凍結ケーキである。
本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびSubdolinogranulum spp.の凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。本明細書に提供される組成物のいくつかの態様において、組成物は、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびSubdolinogranulum spp.の凍結乾燥によって生成された固体組成物を含む。いくつかの態様において、固体組成物は凍結ケーキである。
一側面において、本開示は、本明細書で提供される組成物を生成するための方法を提供する。本明細書に提供される方法のいくつかの態様において、方法は、凍結防止剤、栄養素、抗酸化剤、および緩衝液を組み合わせて混合物を作ること、続いて混合物を還元して組成物を生成することを含む。いくつかの態様において、方法はさらに、細菌の添加を含む。
概要
様々な凍結乾燥配合物を、嫌気性細菌Dorea longicatenaの凍結乾燥について評価した。実験計画を図1に示す。
Dorea langicatenaの接種物を、単一コロニーから開始し、対数増殖後期に対応する約0.68のOD600に到達させ、次いでより大きなフラスコに移した。細菌の40mlのアリコートをペレット化した。ペレット化した細菌は1.6×107cfu/mlであった。(cfu=コロニー形成単位)
図2および表2に示す配合物を、嫌気性チャンバー内で調製した。マンニトールおよびソルビトールは結晶質であり、一方スクロースおよびトレハロースは非晶質であった。図2に示す配合物成分に加えて、全ての配合物は1%の酵母エキス、および0.05%のシステインを含んでいた。ヒスチジンおよびトリス塩基緩衝液の濃度は、20mMであった。配合物を、0.22マイクロMのフィルターを通して濾過した。細菌ペレットを含有する16本の50mlコニカルチューブを2〜8℃のチャンバーに保存したものが提供された。各チューブ内の細菌数は、1.6×107cfu/mlであった。ペレットを20mlの凍結乾燥配合物で2回洗浄し、3900rpmで10分間回転させた。配合物の重量オスモル濃度は、292〜329ミリオスモルの範囲であった。洗浄したペレットを、25mlの凍結乾燥緩衝液に再懸濁し、各凍結乾燥配合物について5つのバイアルを調製した。4つのバイアルを凍結乾燥サイクルに使用し、1つのバイアルを対照として−80℃に保った。バイアルに、直径20mmのタイプIエラストマークロロブチルストッパーで部分的に栓をした。16本の50mlコニカルチューブのうちの1本を培地で洗浄し、凍結乾燥サイクルの対照として使用した。
表2:例1で用いた配合物
凍結乾燥サイクルを、以下の表3に示す凍結乾燥パラメータを用いて行った。
表3.凍結乾燥サイクル
試料を4℃に2時間冷却し、−50℃で2時間凍結した。16の配合物は異なるTg’を有するため、一次乾燥は−25℃に設定した。スクロースなどの非晶質の糖は−32℃の転移を有し、結晶マンニトールは約15℃の共晶温度を有することが知られている。−25℃での一次乾燥は、大部分の配合物が凍結乾燥中に転移または共晶温度未満にとどまるように選択された。圧力プロファイルは、ピラニ圧力が約63時間の凍結乾燥で100mtorrに達したことを示唆している。一次乾燥の終了を確実にするために、一次乾燥を73時間に延長した。結合水を、二次乾燥中に除去した。ピラニ圧力プロファイルに基づいて、二次乾燥は81時間の凍結乾燥で完了した。凍結乾燥を88時間まで延長して、結合水の完全な除去を確実にした。
凍結乾燥配合物の物理的外観を図3に示す。データは、結晶性ソルビトールを含有する配合物および培地を含有する配合物を除いて、他の13個の配合物のすべてのケーキが、崩壊せず無傷であることを示す。ソルビトールを含有する配合物のケーキは崩壊し、泡立ちと共に上昇した。同様に、培地のみを含む配合物も崩壊した。
ケーキの外観に基づき、この凍結乾燥の実行は、非晶質トレハロースおよびスクロースならびに結晶マンニトールを含有する配合物に対して許容できるように見える。ソルビトールおよび培地を含む配合物のケーキは、凍結乾燥後に崩壊した。
凍結乾燥ケーキを嫌気性チャンバーに移し、ケーキを、5mlの試料を代表するものとして、開いて5mlの培地に再懸濁した(培地のHiVeg培地に再懸濁)。希釈液を、101から106〜107に調製し、100μLの各希釈液をEggerth Gagnonプレートに分配し、滅菌ガラスビーズを用いて広げた。5%のウマ血液が濃縮された還元前のEggerth Gagnonプレート上に、プレーティングを行った。インキュベーションを37℃で、嫌気性チャンバー内のインキュベーター内で行った。コロニー形成単位は、プレーティング後48〜72時間にカウントした。
凍結乾燥実験と評価された試料の生存能力とを合わせた結果を、図4および表4に示す。最良の結果は、緩衝液としてHis pH7.0またはTris pH7.5、および糖としてスクロースまたはトレハロースを用いて得られる。
表4:配合物実験の結果
概要
この研究では、嫌気性細菌Dorea longicatenaの凍結乾燥のための凍結乾燥配合物および成分を評価した。
Dorea longicatenaの接種物を、40mLのVegitone培地を含有する50mL遠心チューブ内の単一コロニーから開始した。接種物を一晩増殖させ、2本のチューブを用い、1リットルのボトルに750mLのVegitoneを開始OD0.025で接種した。これを20時間増殖させ、OD0.68で収穫した。40mLのアリコートを、16本の50mL遠心チューブに加えた。チューブを3560RCFで10分間遠心し、上清を捨てた。チューブを密封し、BD EZPakガス発生パウチ(Becton, Dicksinon and Company; Franklin Lakes, NY)を備えたBD EZPak嫌気性容器に入れて、嫌気性環境を確保した。生存能力試験の前に、箱を2〜8℃の冷蔵庫に入れた。
表5に示された配合物を調製して、細菌培養物の凍結乾燥を評価した。試験した各配合物には、1%の酵母エキスおよび0.05%のL−システインを添加した。酵母エキスを添加して、各株に動物を含まない栄養素を供給した。L−システインは、酸素曝露を軽減するために、還元剤として添加した。
生存能力試験の前に、バイアルを25mLの培地に再懸濁し、プレーティングして、開始生存能力を決定した。
各試料を、表5に示す配合物緩衝液を使用して2回洗浄した。出発試料を濃縮するために、25mLの容量を最終再懸濁に使用した。表5に示す各配合物は、別々の20mLバイアルに5mLのアリコートを加え、次いで100mTorrで−25℃の一次乾燥および100mTorrで20℃の二次乾燥を用いて凍結乾燥した。
凍結乾燥後、各バイアルを5mLの培地に再懸濁し、EGHB上にプレーティングすることによって、最終生細胞数を決定した(表6)。データは、凍結防止剤としてスクロースまたはトレハロースを含有する配合物中で凍結乾燥した細菌が、回収可能であったことを示している。マンニトールを含む配合物は、回収可能で生存可能な細菌を生じず、凍結乾燥用のみの培地の使用は、不十分な回収をもたらした。ソルビトールを含む配合物は、凍結乾燥ケーキの形成が乏しかった。スクロースとトレハロースの両方で生存能力が得られたので、ヒスチジンを緩衝液として選択した。配合物6および10をさらに評価した。
*配合物は表5に示す配合物に対応する。
^試料の汚染あり;値の決定不可能。
概要
選択された数の最適化された凍結乾燥配合物を、8つの異なる嫌気性株の凍結乾燥について評価した。実験計画を図1に示す。
表7に示す細菌株の各々の接種物を、単一コロニーから開始して表8に示すODに到達させ、次いでより大きいフラスコに移した。細菌の40mlのアリコートをペレット化した。ペレット化した細菌のcfuを図5に示す。
表7:例3で使用した細菌株
細菌株は、配列相同性/同一性によって識別された、最も近い既知の類縁により識別された。
2つの凍結乾燥配合物を評価した:
−配合物A:20mMのヒスチジンpH7.0、1%の酵母エキス、0.05%のシステインおよび7.5%のトレハロース、重量オスモル濃度305mOsmo/kg。
−配合物B:20mMのヒスチジンpH7.0、1%の酵母エキス、0.05%のシステインおよび7.0の%スクロース、重量オスモル濃度315mOsmo/kg。
配合物は、嫌気性チャンバー内で調製した。細菌ペレットを含有する16本の50mlコニカルチューブを使用した。各チューブ内の細菌数は株ごとに異なり、1.4×107〜2.75×109cfu/mlの間で変動した(図5参照)。細菌ペレットを20mlの凍結乾燥配合物で2回洗浄し、3900rpmで10分間回転させた。配合物の重量オスモル濃度は、305〜315ミリオスモルの範囲であった。ペレットを、20mlの凍結乾燥配合物緩衝液に再懸濁し、4つのバイアルにそれぞれ充填した(20ml中に5ml充填)。3つのバイアルを凍結乾燥し、1つのバイアルを対照として−80℃に保った。バイアルに、直径20mmのタイプIエラストマークロロブチルストッパーで部分的に栓をした。
凍結乾燥の実行は、下記の表9に示す凍結乾燥パラメータを用いて実施した。
表9:凍結乾燥サイクル
各凍結乾燥配合物データの物理的外観は、いずれのケーキも崩壊していないことを示した。凍結乾燥ケーキの色は、細菌株によりわずかに異なった。
凍結乾燥ケーキを嫌気性チャンバーに移し、ケーキを、5mlの試料を代表するものとして、5mlの培地に開けて再懸濁した(ペプトン酵母エキスグルコース培地+ツイーンに再懸濁)。希釈液を、101から106から107に準備し、100μLの各希釈液をEggerth Gagnonプレートに分配し、滅菌ガラスビーズを用いて広げた。5%のウマ血液が濃縮された還元前のEggerth Gagnonプレート上にプレーティングを行った。インキュベーションを37℃で、嫌気性チャンバー内のインキュベーター内で行った。コロニー形成単位は、プレーティング後48〜72時間にカウントした。
凍結乾燥実験の結果および評価された試料の生存能力を、図5および表10に示す。配合物AおよびBは、細菌株2〜5および7〜8に対して良好な回収能力を提供する。
凍結乾燥サイクルの、配合物AおよびBでの細菌株に対する影響は、試料の凍結乾燥と、試料の凍結のみ(すなわち、試料を−80℃で凍結するが試料を真空「凍結−融解」にさらさないこと)を比較することにより評価した。凍結融解試料の生存能力は、凍結乾燥サイクルを経た試料の生存能力と同じ方法で評価した。
凍結融解サイクル実験の結果を、図5および表10に示す。配合物AおよびBは、細菌株2〜5および7〜8に対して良好な安定性を提供する。株1および6をさらに評価した。
表10:例3の生存能力結果
凍結乾燥後の収量を改善するために、細菌株1および6(Clostridium bolteaeおよびDorea longicatena)の凍結乾燥配合物を、追加の賦形剤を用いてさらに評価した(表11および12)。株1および6は、それぞれOD2.83および1.27で収穫された。培養物を遠心チューブに等分し、3560RCFで10分間ペレット化した。上清を捨て、試験で使用するまで、ペレットをBD EZPakガス発生パウチを備えたBD EZPak嫌気性容器に入れた。
細菌株の生存能力を評価するために、最終凍結乾燥細菌を5mLの培地に再懸濁し、プレーティングして、凍結乾燥後の生細胞数を決定した。配合物中の賦形剤および株1および6の結果を、それぞれ表11および12に示す。株1および6の凍結乾燥前の初期生細胞数は、それぞれ2.14×109CFU/mLおよび5.15×107CFU/mLであった。凍結乾燥後の平均は、2つのバイアルからの結果の平均である。
表12:株6の凍結乾燥配合物賦形剤および生存能力
この研究は、製造用の凍結乾燥プロセスをスケールアップするために使用されるであろう凍結乾燥トレイ(例えば、GORE(登録商標)Lyoguard(登録商標)凍結乾燥トレイ)における、凍結乾燥パラメータを評価するために行われた。例1〜4に記載された以前の研究は、20mLバイアル中で行われた。株3(Ruminococcus torques)の工学バッチを、別々の凍結乾燥トレイ中の配合物緩衝液のトレイと比較した。
細菌培養物を、7%スのクロース、1%の酵母エキス、0.05%のL−システイン、20mMのヒスチジン、pH7.0の配合物緩衝液中にダイアフィルトレーションした10リットルの発酵槽容量で増殖させた。凍結乾燥トレイを、750mLの容量で満たした。凍結乾燥サイクルは、毎分1℃の傾斜速度で行った。凍結乾燥サイクルのデータを図6に示す。圧力プロファイルは、ピラニ圧力が48時間で70mTorrに達したことを示す。結合水が二次乾燥中に除去され、ピラニは57時間で70mTorrに達した。凍結乾燥後の凍結乾燥トレイの外観は、無傷で崩壊していない凍結乾燥ケーキを示し(データは示さず)、サイクルの妥当性を実証した。70mTorrおよび−10℃を使用する一次乾燥ステップと、70mTorrおよび20℃を使用する二次乾燥ステップとが、菌株3の凍結乾燥トレイ中での凍結乾燥に成功した。細菌組成物を凍結乾燥するためのこのスケールアップされた方法は、他の細菌株に適用することができる。
さらなる研究を行って、配合物中の賦形剤としての0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウムおよび2.5℃/分の増加温度勾配を用いて、細菌の回収率を評価した。細菌株2(Anaerotruncus colihominis)の培養物を、1mLのクライオバイアルを備えた500mLの遠心分離ボトルに接種した。培養物を一晩増殖させ、OD0.325で収穫した。この細菌をスピンダウンし、7%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、および20mMヒスチジンを含有する凍結乾燥配合物緩衝液で洗浄した。細菌を再度ペレット化し、上清を捨て、ペレットを最終容量100mLの同じ凍結乾燥配合物緩衝液に再懸濁した。7mLの再懸濁物を20mLバイアルに等分し、温度保持点の間で2.5℃/分の温度勾配速度を用いて凍結乾燥した。
細菌株1〜8のそれぞれについての配合物および凍結乾燥サイクル条件を、表13に示す。
表13:凍結乾燥配合物および条件
Claims (79)
- 凍結防止剤、栄養素、抗酸化剤、および緩衝液を含む組成物。
- 凍結防止剤が糖である、請求項1に記載の組成物。
- 糖が二糖である、請求項2に記載の組成物。
- 二糖がスクロースである、請求項3に記載の組成物。
- スクロースが、6.0%〜10.0%の濃度である、請求項4に記載の組成物。
- スクロースが、7.0%〜8.0%の濃度である、請求項4または5に記載の組成物。
- 二糖がトレハロースである、請求項3に記載の組成物。
- トレハロースが、6.0%〜10.0%の濃度である、請求項7に記載の組成物。
- トレハロースが、7.0%〜8.0%の濃度である、請求項7または8に記載の組成物。
- 栄養素が、酵母エキス、ルリア−ベルターニブロス、または植物ペプトンである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
- 栄養素が酵母エキスである、請求項10に記載の組成物。
- 酵母エキスの濃度が、0.5%〜2.0%である、請求項11に記載の組成物。
- 抗酸化剤が、イヌリン、リボフラビン、またはシステインである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
- 抗酸化剤がシステインである、請求項13に記載の組成物。
- システインの濃度が、0.01%〜0.5%である、請求項14に記載の組成物。
- 緩衝液が、ヒスチジン緩衝液またはトリス緩衝液である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
- 緩衝液が、ヒスチジン緩衝液である、請求項16に記載の組成物。
- 緩衝液が、約pH7.0である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
- 緩衝液が、10mM〜50mMの濃度である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が還元されている、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、トレハロース、酵母エキス、システイン、およびヒスチジン緩衝液を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、および20mMのヒスチジン緩衝液を含む、請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、スクロース、酵母エキス、システイン、およびヒスチジン緩衝液を含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、および20mMのヒスチジン緩衝液を含む、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、賦形剤をさらに含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の組成物。
- 賦形剤が安定化剤である、請求項25に記載の組成物。
- 安定化剤が還元剤である、請求項26に記載の組成物。
- 還元剤がメタ重亜硫酸ナトリウムである、請求項27に記載の組成物。
- メタ重亜硫酸ナトリウムの濃度が、0.05%である、請求項28に記載の組成物。
- 組成物が、細菌をさらに含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載の組成物。
- 細菌が嫌気性細菌である、請求項1〜30のいずれか一項に記載の組成物。
- 嫌気性細菌が偏性嫌気性細菌である、請求項31に記載の組成物。
- 細菌が、クロストリジウム網に属する1種以上の細菌株を含む、請求項32に記載の組成物。
- 細菌が、クロストリジウム科に属する1種以上の細菌株を含む、請求項33に記載の組成物。
- 細菌が、クロストリジウム属に属する1種以上の細菌株を含む、請求項34に記載の組成物。
- 細菌が、Clostridium bolteae、Anaerotruncus colihominis、Ruminococcus torques、Clostridium symbiosum、Blautia producta、Dorea longicatena、Erysipelotrichaceae bacterium、およびSubdolinogranulum spp.からなる群から選択される1種以上の細菌株を含む、請求項30〜35のいずれか一項に記載の組成物。
- 1種以上の細菌株が、配列番号1〜8からなる群から選択される核酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有する16S rDNA配列を含む、請求項30〜36のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、組成物1mL当たり少なくとも1×108コロニー形成単位の細菌を含む、請求項30〜37のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が安定化組成物である、請求項1〜38のいずれか一項に記載の組成物。
- 安定化組成物が、ある期間にわたって、細菌のコロニー形成単位の少なくとも1%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または最大100%の回収を可能にする組成物である、請求項39に記載の組成物。
- 期間が、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも4週間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、または少なくとも1年間以上である、請求項40に記載の組成物。
- 安定化組成物が、特定の事象の後、コロニー形成単位の少なくとも1%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または最大100%の回収を可能にする、請求項39〜41のいずれか一項に記載の組成物。
- 特定の事象が、1回以上の凍結融解サイクルまたは凍結乾燥サイクルである、請求項42に記載の組成物。
- 細菌を保存するための方法であって、方法が、
細菌を、請求項1〜43のいずれか一項に記載の組成物に添加すること;および
細菌を含む組成物を、凍結乾燥サイクルに供すること、
を含む、前記方法。 - 凍結乾燥サイクルが、温度勾配速度が0.5℃/分〜3℃/分である1つ以上のステップを含む、請求項44に記載の方法。
- 温度勾配速度が1℃/分である、請求項45に記載の方法。
- 温度勾配速度が2.5℃/分である、請求項45に記載の方法。
- 細菌を、組成物に添加する前に、感度アッセイにおいて評価することをさらに含む、請求項44〜47のいずれか一項に記載の方法。
- 感度アッセイが、グラム染色または凍結融解アッセイである、請求項48に記載の方法。
- 請求項48または49に記載の方法であって、細菌が感受性であると評価された場合に、
(i)賦形剤を組成物に添加する;および/または
(ii)凍結乾燥サイクルが、温度勾配速度が2.5℃/分の1つ以上のステップを含む、
前記方法。 - 賦形剤が安定化剤である、請求項50に記載の方法。
- 安定化剤が還元剤である、請求項51に記載の方法。
- 還元剤がメタ重亜硫酸ナトリウムである、請求項52に記載の方法。
- メタ重亜硫酸ナトリウムの濃度が、0.05%である、請求項53に記載の方法。
- 方法が、細菌を含む組成物を凍結乾燥サイクルに供した後に、コロニー形成単位の数を測定することをさらに含む、請求項44〜54のいずれか一項に記載の方法。
- 方法が、細菌を含む組成物を凍結乾燥サイクルに供する前に、コロニー形成単位の数を測定することをさらに含む、請求項44〜55のいずれか一項に記載の方法。
- 方法が、
細菌を含む組成物を凍結乾燥サイクルに供する前のコロニー形成単位の数と、細菌を含む組成物を凍結乾燥サイクルに供した後のコロニー形成単位の数を比較すること、および
細菌の保存レベルを決定すること、
をさらに含む、請求項56に記載の前記方法。 - 方法が、コロニー形成単位の少なくとも1%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、最大100%の保存をもたらす、請求項44〜57のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜58のいずれか一項に記載の組成物を生成する方法であって、方法が、
凍結防止剤、栄養素、抗酸化剤、および緩衝液を組み合わせて混合物を作製すること;および
混合物を還元し、それによって組成物を生成すること、
を含む、前記方法。 - 賦形剤を混合物に添加することをさらに含む、請求項59に記載の方法。
- 賦形剤が安定化剤である、請求項60に記載の方法。
- 安定化剤が還元剤である、請求項61に記載の方法。
- 還元剤がメタ重亜硫酸ナトリウムである、請求項62に記載の方法。
- 細菌を混合物に添加することをさらに含む、請求項59〜63のいずれか一項に記載の方法。
- 細菌が偏性嫌気性細菌である、請求項64に記載の方法。
- 細菌が、クロストリジウム網に属する1種以上の細菌株を含む、請求項64または65に記載の方法。
- 細菌が、クロストリジウム科に属する1種以上の細菌株を含む、請求項64〜66のいずれか一項に記載の方法。
- 細菌が、クロストリジウム属に属する1種以上の細菌株を含む、請求項67に記載の方法。
- 細菌が、Clostridium bolteae、Anaerotruncus colihominis、Ruminococcus torques、Clostridium symbiosum、Blautia producta、Dorea longicatena、Erysipelotrichaceae bacterium、およびSubdolinogranulum spp.からなる群から選択される1種以上の細菌株を含む、請求項64〜68のいずれか一項に記載の方法。
- 細菌が、配列番号1〜8からなる群から選択される核酸配列と少なくとも97%の配列同一性を有する16S rDNA配列を含む1つ以上の細菌株を含む、請求項64〜69のいずれか一項に記載の方法。
- 細菌を混合物に添加する前に、細菌を感度アッセイで評価することをさらに含む、請求項64〜70のいずれか一項に記載の方法。
- 感度アッセイが、グラム染色または凍結融解アッセイである、請求項71に記載の方法。
- 細菌が感受性であると評価された場合、賦形剤が混合物に添加される、請求項71または72に記載の方法。
- 7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、および0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウムを含む、組成物。
- 7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、および0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウムを含む、組成物。
- 7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびクロストリジウム網に属する1種以上の細菌株を含む、組成物。
- 7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、およびクロストリジウム網に属する1種以上の細菌株を含む、組成物。
- 7.5%のトレハロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびクロストリジウム網に属する1種以上の細菌株を含む、組成物。
- 7.0%のスクロース、1%の酵母エキス、0.05%のシステイン、20mMのヒスチジン緩衝液、0.05%のメタ重亜硫酸ナトリウム、およびクロストリジウム網に属する1種以上の細菌株を含む、組成物。
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