JP2019531846A - 創傷閉鎖デバイス - Google Patents

創傷閉鎖デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2019531846A
JP2019531846A JP2019531580A JP2019531580A JP2019531846A JP 2019531846 A JP2019531846 A JP 2019531846A JP 2019531580 A JP2019531580 A JP 2019531580A JP 2019531580 A JP2019531580 A JP 2019531580A JP 2019531846 A JP2019531846 A JP 2019531846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stabilization structure
wound closure
closure device
wound
stabilization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019531580A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019531846A5 (ja
Inventor
サラ・ジェニー・コリンソン
レイモンド・エム・ダン
ヴィクトリア・ジョディ・ハモンド
エドワード・ヤーベリー・ハートウェル
マーカス・ダミアン・フィリップス
マーク・リチャードソン
カール・ディーン・サックスビー
ティム・スターン
マイケル・サグルー
ベンジャミン・ウィルキンソン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Smith and Nephew Inc
Original Assignee
Smith and Nephew Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Smith and Nephew Inc filed Critical Smith and Nephew Inc
Publication of JP2019531846A publication Critical patent/JP2019531846A/ja
Publication of JP2019531846A5 publication Critical patent/JP2019531846A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/05Bandages or dressings; Absorbent pads specially adapted for use with sub-pressure or over-pressure therapy, wound drainage or wound irrigation, e.g. for use with negative-pressure wound therapy [NPWT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/90Negative pressure wound therapy devices, i.e. devices for applying suction to a wound to promote healing, e.g. including a vacuum dressing
    • A61M1/91Suction aspects of the dressing
    • A61M1/912Connectors between dressing and drainage tube
    • A61M1/913Connectors between dressing and drainage tube having a bridging element for transferring the reduced pressure from the connector to the dressing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/90Negative pressure wound therapy devices, i.e. devices for applying suction to a wound to promote healing, e.g. including a vacuum dressing
    • A61M1/91Suction aspects of the dressing
    • A61M1/915Constructional details of the pressure distribution manifold
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/90Negative pressure wound therapy devices, i.e. devices for applying suction to a wound to promote healing, e.g. including a vacuum dressing
    • A61M1/91Suction aspects of the dressing
    • A61M1/916Suction aspects of the dressing specially adapted for deep wounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/90Negative pressure wound therapy devices, i.e. devices for applying suction to a wound to promote healing, e.g. including a vacuum dressing
    • A61M1/96Suction control thereof
    • A61M1/966Suction control thereof having a pressure sensor on or near the dressing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M27/00Drainage appliance for wounds or the like, i.e. wound drains, implanted drains

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

陰圧創傷閉鎖システムおよびかかるシステムを使用するための方法が説明される。本発明の好ましい実施形態は、組織の動きを可能にするように主に収縮することによって創傷の閉鎖を助長する。いくつかの実施形態は、取外し可能セクションを有する安定化構造体を使用し得る。

Description

本願は、特に陰圧の適用と組み合わせることにより大きな創傷の閉鎖を補助するための、創傷治療用の装置、方法、およびシステムの実施形態について記載する。
陰圧閉鎖療法は、創傷治療に利用されてきたものであり、多くの場合に治癒速度を向上させると共に、創傷部位から滲出液および他の有害物質の除去も行い得る。
腹部コンパートメント症候群は、浮腫および他のかかる原因による腹膜腔内の流体蓄積によって引き起こされ、結果として腹腔内圧の大幅な上昇をもたらし、これが器官の機能不全を引き起こし最終的には結果として死を招く恐れがある。原因としては、敗血および重度の外傷が含まれる。腹部コンパートメント症候群の治療は、腹腔の減圧を可能にするための腹部切開を必要とする場合があり、そのため大きな創傷が患者に生じ得る。この場合に、二次感染および他の合併症のリスクを最小限に抑える間、および下層にある浮腫が治まった後に、この創傷の閉鎖が優先事項となる。しかし、以下においてさらに説明するように、急性開腹状況は、コンパートメント症候群に加えて他の理由により引き起こされる場合がある。
外科手術、外傷、または他の状況のいずれかの結果による他の大きな創傷または切開創傷もまた、閉鎖を必要とする場合がある。例えば、胸骨切開、筋膜切開、および他の腹部創傷の結果による創傷が、閉鎖を必要とし得る。既存の創傷の創傷離開が、下層筋膜閉鎖が不完全であることまたは感染などの二次要因に起因し得る、生じ得るもう1つの合併症である。
既存の陰圧治療システムは、最終的に創傷閉鎖を可能にするものの、依然として非常に長い閉鎖時間を必要とする。これらのシステムは、縫合糸などの他の組織固定手段と共に組み合わされてもよいが、下層の筋組織および筋膜組織が、完全な創傷閉鎖が可能となるように適切には再度隣接されないというリスクも存在する。さらに、発泡体または他の創傷フィラーが創傷に挿入される場合には、創傷および発泡体に対する陰圧印加により、大気圧が創傷を圧迫して、発泡体が創縁に対して下方および外方に押し付けられる。創傷フィラーのこの下方への押し付けにより、治癒プロセスが減速され、創縁同士の接合が減速されるまたは妨げられる。さらに、特定タイプの筋膜炎の形態の筋膜炎症が、急速かつ過度の組織喪失をもたらす恐れがあり、これは場合によってはさらに高度な陰圧治療システムを必要とするものに相当する。したがって、創傷の治療および閉鎖のための改良された装置、方法、およびシステムを提供する必要がある。
米国仮出願第62/393,477号 米国仮出願第62/416,545号 米国特許第8,235,955号 米国特許第7,753,894号 出願第12/886,088号 出願第13/092,042号 出願第13/365,615号 出願第13/942,493号 PCT出願番号PCT/US2013/050619 PCT出願番号PCT/US2013/050698 PCT出願番号PCT/IB2013/01555 PCT出願番号PCT/US2014/025059 PCT出願番号PCT/GB2014/050746 PCT出願番号PCT/US2014/061627 出願第12/922,118号
本発明の実施形態は、創傷閉鎖を促進する陰圧創傷閉鎖デバイス、陰圧創傷閉鎖方法、および陰圧創傷閉鎖システムに関する。本明細書に記載される創傷は、任意の創傷を包含し得ると共に、特定の位置またはタイプの創傷に限定されない点が、当業者には理解されよう。このデバイス、方法、およびシステムは、現行で使用される創傷フィラー材料を繰り返し配置する必要性を軽減するように機能し、治癒速度を向上させ得る。このデバイス、方法、およびシステムは、創傷流体を除去するために陰圧と共に同時に使用され得る。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスが、
創傷内に挿入するための安定化構造体と、
安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層であって、安定化構造体の上部表面と形状合致する頂部発泡体層と、
安定化構造体の下方に位置するための底部発泡体層であって、安定化構造体の下部表面と形状合致する底部発泡体層と
を備えてもよく、
頂部発泡体層もしくは底部発泡体層、またはその両方は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面に沿って少なくとも部分的に湾曲する。
いくつかの実施形態では、安定化構造体は、水平面に沿って少なくとも部分的に湾曲し得る。頂部発泡体層、底部発泡体層、および安定化構造体のうちの少なくとも1つは、安定化構造体の長さに沿って湾曲するが幅に沿って湾曲せず、または安定化構造体の幅に沿って湾曲するが長さに沿って湾曲しないものであり得る。いくつかの実施形態では、頂部発泡体層、底部発泡体層、および安定化構造体のうちの少なくとも1つは、安定化構造体の長さおよび幅の両方に沿って湾曲してもよい。頂部発泡体層、底部発泡体層、および安定化構造体のうちの少なくとも1つは、ドーム形状であってもよい。安定化構造体、頂部発泡体層、および底部発泡体層はそれぞれ、長円形状部または眼形状部を有してもよい。安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、この水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成されてもよい。安定化構造体の長さは、安定化構造体の幅よりも大きくてもよい。創傷閉鎖デバイスは、創傷に対して陰圧を供給するように構成された吸引ポートをさらに備えてもよい。
いくつかの実施形態では、創傷内に挿入するための安定化構造体であって、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面に沿って少なくとも部分的に湾曲する、安定化構造体を備えてもよい。
いくつかの実施形態では、安定化構造体は、安定化構造体の幅のみに沿って、長さには沿わずに湾曲してもよく、またはいくつかの実施形態では、安定化構造体は、安定化構造体の幅および長さの両方に沿って湾曲してもよい。安定化構造体は、1つまたは複数の切離し可能セグメントを備えてもよい。安定化構造体は、長円形状部または眼形状部を有してもよい。安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、この水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成されてもよい。安定化構造体の長さは、安定化構造体の幅よりも大きくてもよい。創傷閉鎖デバイスは、創傷に対して陰圧を供給するように構成された吸引ポートをさらに備えてもよい。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、創傷内に挿入するための安定化構造体であって、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面に沿って屈曲されるように構成される、安定化構造体を備えてもよい。
いくつかの実施形態では、安定化構造体は、可逆的に屈曲されるように構成されてもよい。安定化構造体は、安定化構造体の長さに沿って屈曲されるように構成されてもよい。安定化構造体は、2つ以上の方向において屈曲されるように、または一方向のみにおいて実質的により大きく屈曲されるように構成されてもよい。安定化構造体は、可撓性材料を含んでもよい。安定化構造体は、1つまたは複数のV字形状切欠部を備えてもよい。創傷閉鎖デバイスは、安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層であって、安定化構造体の頂部と形状合致する頂部発泡体層、もしくは、安定化構造体の下方に位置するための底部発泡体層であって、安定化構造体の底部と形状合致する底部発泡体層、またはその両方をさらに備えてもよい。安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、この水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成されてもよい。安定化構造体の長さは、安定化構造体の幅よりも大きくてもよい。創傷閉鎖デバイスは、創傷に対して陰圧を供給するように構成された吸引ポートをさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体、頂部発泡体層、および底部発泡体層はそれぞれ、長円形状部または楕円形状部を少なくとも部分的に有してもよい。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスが、創傷内に挿入するための安定化構造体であって、安定化構造体が上部表面および下部表面を備え、上部表面および下部表面が上部表面と下部表面との間の厚さとして定義される高さを規定し、安定化構造体が長さおよび幅を有し、安定化構造体が安定化構造体の長さ若しくは幅、またはその両方にわたり変化する厚さを備える、安定化構造体を備えてもよい。
いくつかの実施形態では、安定化構造体は、安定化構造体の長さにわたり変化するが幅にわたり変化しない、安定化構造体の幅にわたり変化するが長さにわたり変化しない、または定化構造体の長さおよび幅の両方にわたり変化する厚さを備えてもよい。安定化構造体の厚さは、安定化構造体の長さに沿って一方の端部または両端部においてより薄くてもまたは厚くてもよい。いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層であって、安定化構造体の頂部と形状合致する頂部発泡体層、もしくは、安定化構造体の下方に位置するための底部発泡体層であって、安定化構造体の底部と形状合致する底部発泡体層、またはその両方をさらに備えてもよい。安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、この水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成されてもよい。安定化構造体の長さは、安定化構造体の幅よりも大きくてもよい。創傷閉鎖デバイスは、創傷に対して陰圧を供給するように構成された吸引ポートをさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体、頂部発泡体層、および底部発泡体層はそれぞれ、長円形状部または楕円形状部を少なくとも部分的に有してもよい。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、
創傷内に挿入するための安定化構造体
を備えてもよく、
安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成され、
安定化構造体は、1つまたは複数の切離し可能セグメントを備える。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の切離し可能セグメントは、装着要素を備えてもよい。安定化構造体は、1つまたは複数の切離し可能セグメントにより少なくとも部分的に囲まれた内方セグメントを備えてもよい。内方セグメントは、1つまたは複数の切離し可能セグメントの装着要素を受けるように構成された受け要素を備えてもよい。1つまたは複数の切離し可能セグメントは、垂直方向のみにまたは水平方向のみに取り外されるように構成されてもよい。1つまたは複数の切離し可能セグメントは、垂直方向もしくは水平方向、またはその両方に取り外されるように構成されてもよい。安定化構造体は、眼形状部を有してもよい。創傷閉鎖デバイスは、創傷に対して陰圧を供給するように構成された吸引ポートをさらに備えてもよい。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、
第1の安定化構造体であって、第1の安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、第1の安定化構造体と、
第1の安定化構造体を覆って位置決めされた第2の安定化構造体であって、第2の安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、第2の安定化構造体と
を備えてもよい。
いくつかの実施形態では、第2の安定化構造体は、第1の安定化構造体の頂部に対して装着されてもよい。第2の安定化構造体は、第1の安定化構造体の装着要素を受けるように構成された受け要素を備えてもよい。第1の安定化構造体は、第2の安定化構造体の装着要素を受けるように構成された受け要素を備えてもよい。第2の安定化構造体は、第1の安定化構造体から切離し可能になるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、第2の安定化構造体を覆って位置決めされた第3の安定化構造体を備え、第3の安定化構造体は、第3の安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される。第3の安定化構造体は、第2の安定化構造体の頂部に対して装着されてもよい。創傷閉鎖デバイスは、創傷に対して陰圧を供給するように構成された吸引ポートをさらに備えてもよい。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、
創傷内に挿入するための安定化構造体と、
安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層と、
頂部発泡体層の上方に位置決めされるように構成された吸引ポートであって、創傷に対して陰圧を供給するように構成され、陰圧下において座屈に抵抗するように構成される吸引ポートと
を備えてもよい。
いくつかの実施形態では、吸引ポートは、頂部発泡体層に比べて比較的剛性であってもよい。吸引ポートは、ワッシャを備えてもよい。吸引ポートは、頂部発泡体層に対して事前装着されてもよい。安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、中心線および2つの楕円形状部を備える安定化構造体であって、楕円形状部が中心線をまたぎ相互にミラーイメージをなす、安定化構造体を備えてもよく、安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖キットは、
1つまたは複数の安定化構造体であって、各安定化構造体が、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、1つまたは複数の安定化構造体
を備えてもよく、
1つまたは複数の安定化構造体のそれぞれは、頂部発泡体層および底部発泡体層を備え、
1つまたは複数の安定化構造体のそれぞれは、装着要素を備え、装着要素が、創傷閉鎖デバイスの受け要素に対して装着されるように構成される。
いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、創傷閉鎖デバイスの長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、胸骨切開後に胸骨を閉鎖する方法は、
胸骨中の間隙内に安定化構造体を挿入するステップであって、安定化構造体が、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、ステップと、
安定化構造体の下方に器官保護層を位置決めするステップと
を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、安定化構造体は、胸骨に対して閉鎖力を印加するように構成されてもよい。胸骨を閉鎖する方法は、胸骨中の間隙を囲む皮膚に対して封着された少なくとも1つのドレープで安定化構造体を覆うステップと、陰圧源により少なくとも1つのドレープを経由して創傷に対して陰圧を印加するステップであって、陰圧の印加によりクランプ構造体を座屈させる、ステップとをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書において説明される創傷閉鎖デバイス、方法、またはキットが、陰圧源をさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書において説明される創傷閉鎖デバイス、方法、またはキットが、安定化構造体を覆い創傷の周囲にシールを形成するように構成された1つまたは複数のドレープをさらに備えてもよい。特定の実施形態では、安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において横並びに設けられた複数のセルを備えてもよく、各セルが、水平面に対して垂直な垂直方向に延在する複数の壁部により画定され得る。
ポンプおよび創傷ドレッシングの構成要素および装置を備える、安定化構造体および関連装置ならびに減圧を用いて創傷を治療する方法の特定の実施形態が、2016年9月12日に出願された米国仮出願第62/393,477号と、2016年11月2日に出願された米国仮出願第62/416,545号において見られ、これらの両仮出願は、参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部とみなされるべきである。創傷閉鎖デバイス、安定化構造体、および関連装置の他の実施形態が以下で説明される。
本発明の他の特徴および利点が、添付の図面と組み合わせて本発明の以下の詳細な説明を参照することにより明らかになろう。
陰圧治療システムの一実施形態を示す図である。 安定化構造体の一実施形態を示す図である。 安定化構造体の一実施形態を示す図である。 安定化構造体の一実施形態を示す図である。 安定化構造体および安定化構造体を作製する方法の別の実施形態の図である。 安定化構造体および安定化構造体を作製する方法の別の実施形態の図である。 安定化構造体および安定化構造体を作製する方法の別の実施形態の図である。 安定化構造体および安定化構造体を作製する方法の別の実施形態の図である。 安定化構造体および安定化構造体を作製する方法の別の実施形態の図である。 開口腹部創傷の一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法における1つのステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法における1つのステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法のステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法のステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法のステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法のステップの写真である。 創傷を治療する方法のステップの写真である。 創傷を治療する方法のステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法のステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法のステップの一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法のステップの実施形態の写真である。 創傷を治療する方法の一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法の一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法の一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法の一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法の一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法の一実施形態を示す図である。 創傷を治療する方法の一実施形態を示す図である。 安定化構造体の一実施形態を示す図である。 安定化構造体の一実施形態を示す図である。 安定化構造体の一実施形態を示す図である。 安定化構造体の一実施形態を示す図である。 安定化構造体および発泡体層の実施形態を示す図である。 安定化構造体および発泡体層の実施形態を示す図である。 安定化構造体および発泡体層の実施形態を示す図である。 安定化構造体および発泡体層の実施形態を示す図である。 外方シェルまたは切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 外方シェルまたは切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 外方シェルまたは切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 外方シェルまたは切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 外方シェルまたは切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 延長セルおよび凹部を備える安定化構造体の一実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 切離し可能セグメントを有する安定化構造体の実施形態を示す図である。 積重ね可能な安定化構造体を有する創傷閉鎖デバイスの一実施形態を示す図である。 創傷閉鎖デバイスまたは安定化構造体を用いて胸骨開口を閉鎖する方法の一実施形態を示す図である。 創傷閉鎖デバイスまたは安定化構造体を用いて胸骨開口を閉鎖する方法の一実施形態を示す図である。 創傷閉鎖デバイスまたは安定化構造体を用いて胸骨開口を閉鎖する方法の一実施形態を示す図である。 幅のみに沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。 幅のみに沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。 幅のみに沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。 幅のみに沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。 幅および長さの両方に沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。 幅および長さの両方に沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。 幅および長さの両方に沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。 幅および長さの両方に沿って湾曲した安定化構造体の一実施形態を示す図である。
本章または本明細書の他の箇所に開示される実施形態は、ポンプと、創傷ドレッシング構成要素および創傷ドレッシング装置とを備える、陰圧を用いて創傷を治療する装置および方法に関する。あるとすれば創傷被覆物およびパッキング材料を備える装置ならびに構成要素は、時として本章または本明細書の他の箇所においてドレッシングと総称される。
本明細書全体を通じて創傷について言及がなされる点が認識されよう。創傷という用語は、広く解釈されるべきであり、皮膚が裂けた、切れた、もしくは穿孔された、あるいは外傷により挫傷または任意の他の表層的なもしくは他の症状もしくは欠陥が患者の皮膚に引き起こされた、あるいは陰圧治療による恩恵を被る、開放創および閉鎖創を包含する点を理解されたい。したがって、創傷は、流体が生成され得るまたはされ得ない組織の任意の損傷領域として幅広く定義される。かかる創傷の例としては、外科手術、外傷、胸骨切開、筋膜切開、もしくは他の症状のいずれかの結果としての腹部創傷または他の大きな創傷もしくは切開創傷、し開創、急性創傷、慢性創傷、亜急性し開創、外傷性創傷、皮膚弁および皮膚移植片、裂傷、擦過傷、挫傷、熱傷、電気熱傷、糖尿病性潰瘍、褥瘡性潰瘍、ストマ、外科創傷、外傷、および静脈性潰瘍、または同様のものが含まれるが、それらに限定されない。
本章または本明細書の他の箇所で使用されるように、-X mmHgなどの減圧レベルまたは陰圧レベルは、760mmHg(または1気圧、29.93inHg、101.325kPa、14.696psi等)に相当する標準大気圧未満の圧力レベルを表す。したがって、-X mmHgの陰圧値は、760mmHg未満のX mmHgである絶対圧、または換言すれば(760-X)mmHgの絶対圧を反映したものである。さらに、-X mmHg「未満の」または「よりも低い」陰圧は、大気圧により近い圧力に相当する(例えば-40mmHgは-60mmHg未満である)。-X mmHg「超の」または「よりも高い」陰圧は、大気圧からより離れた圧力に相当する(例えば-80mmHgは-60mmHg超である)。
本開示のいくつかの実施形態についての陰圧範囲は、約-80mmHgか、または約-10mmHg〜-200mmHgの間であることが可能である。これらの圧力は、通常の大気圧に対するものである点に留意されたい。したがって、-200mmHgは、実際的には約560mmHgとなる。いくつかの実施形態では、圧力範囲は、約-40mmHg〜-150mmHgの間であることが可能である。代替的には、最大で-75mmHgまでの、最大で-80mmHgまでの、または-80mmHg超の圧力範囲を利用することが可能である。また、他の実施形態では、-75mmHg未満の圧力範囲を利用することが可能である。代替的には、約-100mmHg超の、またはさらには-150mmHg超の圧力範囲が、陰圧装置により供給され得る。いくつかの実施形態では、陰圧範囲は、約-20mmHgまたは約-25mmHgの低さであることも可能であり、これは、フィステルを減少させるために有用であり得る。本明細書で説明される創傷閉鎖デバイスのいくつかの実施形態では、創傷収縮の増大は、周辺創傷組織における組織拡張の増大を引き起こし得る。この効果は、場合によっては創傷閉鎖デバイスの実施形態により創傷に印加される引張力の増加と組み合わされて、例えば創傷に印加される陰圧を経時的に変化させることによってなど、組織に印加される力を変化させることによって増大され得る。いくつかの実施形態では、陰圧は、例えば正弦波を利用して、方形波を利用して、および/または1つまたは複数の患者生理指標(例えば心拍)との同期においてなど、経時的に変更され得る。
先述に関連するさらなる開示を見出し得る出願の例としては、2012年8月7日に発行された「Wound treatment apparatus and method」と題する米国特許第8,235,955号、および2010年7月13日に発行された「Wound cleansing apparatus with stress」と題する米国特許第7,753,894号が含まれる。これらの両出願は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。本章または本明細書の他の箇所に記載される実施形態と共に使用することに関連した教示を含み得る他の出願としては、米国特許出願公開第2011/0213287号として公開された2010年9月20日に出願された「Systems And Methods For Using Negative Pressure Wound Therapy To Manage Open Abdominal Wounds」と題する出願第12/886,088号、米国特許出願公開第2011/0282309号として公開された2011年4月21日に出願された「Wound Dressing And Method Of Use」と題する出願第13/092,042号、および米国特許出願公開第2012/0209227号として公開された2012年2月3日に出願された「Negative Pressure Wound Closure Device」と題する出願第13/365,615号が含まれ得る。これらの各出願の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載される実施形態と共に使用することに関連した教示を含み得るさらなる出願は、米国特許出願公開第2014/0180225号として公開された2013年7月15日に出願された「Negative Pressure Wound Closure Device」と題する出願第13/942,493号、WO2014/014871Alとして公開された「Negative Pressure Wound Closure Device」と題する2013年7月16日に出願されたPCT出願番号PCT/US2013/050619、WO2014/014922Alとして公開された「Negative Pressure Wound Closure Device」と題する2013年7月16日に出願されたPCT出願番号PCT/US2013/050698、WO2013/175309Alとして公開された2013年5月5日に出願された「Devices and Methods for Treating and Closing Wounds with Negative Pressure」と題するPCT出願番号PCT/IB2013/01555、WO2014/165275Alとして公開された2014年3月12日に出願された「Negative Pressure Wound Closure Device and Systems and Methods of Use in Treating Wounds with Negative Pressure」と題するPCT出願番号PCT/US2014/025059、およびWO2014/140578A1として公開された2014年3月13日に出願された「Compressible Wound Fillers and Systems and Methods of Use In Treating Wounds With Negative Pressure」と題するPCT出願番号PCT/GB2014/050746、およびPCT/US2014/061627として公開された2014年10月21日に出願された「Negative Pressure Wound Closure Device」である。前述の出願の全てが、参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部とみなされるべきである。
本明細書全体を通じて、いくつかの実施形態では、細長ストリップ、延長ストリップ、または長手方向ストリップに関して言及がなされる点が理解されよう。これらの用語は、広く解釈されるべきであり、いくつかの実施形態では2つの平行なまたは実質的に平行な面を有する延長材料を指す点を理解されたい。この場合に、断面において、これらの面に対して垂直に測定される材料の厚さは、これらの面に対して平行に測定される材料の高さよりも比較的小さい。いくつかの実施形態では、ストリップは、別個の長さの材料から構成され得るが、他の実施形態では、ストリップは、2つの平行なまたは実質的に平行な面を有する構造体全体の細長部分を単に指す場合がある。いくつかの実施形態では、ストリップは、矩形のまたはほぼ矩形形状の面を有し、面の長さは、面の高さよりも長い。いくつかの実施形態では、面の長さは、面の高さの2倍超、4倍超、6倍超、8倍超、10倍超、12倍超またはそれ以上の大きさであってもよい。
本章また本明細書の他の箇所において、創傷に対して言及する場合の「水平な」という用語は、創傷を囲む皮膚に対してほぼ平行な方向または平面を示す。創傷に対して言及する場合の「垂直な」という用語は、水平面に対して垂直に延在する方向を一般的に指す。創傷に対して言及する場合の「長手方向の」という用語は、創傷の最も長い方向における水平面内の方向を一般的に指す。創傷に対して言及する場合の「側方の」という用語は、長手方向に対して垂直な水平面内の方向を一般的に指す。また、「水平な」、「垂直な」、「長手方向の」、および「側方の」という用語は、本明細書全体にわたり記載される安定化構造体および創傷閉鎖デバイスを説明するためにも使用され得る。これらの構造体またはデバイスを説明する場合に、これらの用語は、その構造体またはデバイスが必ずある特定の配向で創傷内に配置されることを必要とすると解釈されるべきではないが、特定の実施形態では、そうすることが好ましい場合がある。
図1は、創傷101に挿入された創傷パッカー102を備える陰圧治療システム100の一実施形態を示す。創傷パッカー102は、発泡体などの多孔性材料を含んでもよく、いくつかの実施形態では、本章または本明細書の他の箇所でさらに詳細に説明される創傷閉鎖デバイスの1つまたは複数の実施形態を備えてもよい。いくつかの実施形態では、創傷101に挿入される任意の創傷閉鎖デバイスの外周部または頂部もまた、発泡体または他の多孔性材料で覆われてもよい。単一のドレープ104または複数のドレープが、創傷101を覆い配置されてもよく、好ましくは創傷101の外周部の皮膚に接着または封着されて液密シールを形成する。開口106が、ドレープ104を貫通して形成されてもよく、ドレープ104内に手動により形成または穿孔されて、創傷101からポンプ110などの陰圧源への流体連結をもたらすことが可能である。好ましくは、開口106とポンプ110との間の流体連結は、導管108によりなされる。いくつかの実施形態では、導管108は、Smith & Nephewにより製造されるRENASYS(登録商標)Soft Port(商標)を備えてもよい。当然ながら、いくつかの実施形態では、ドレープ104は、開口106を必ずしも備えなくてもよく、ポンプ110への流体連結は、ドレープの下方に導管108を配置することによってなされてもよい。いくつかの創傷、特により大きな創傷では、1つまたは複数の開口106を介して流体連結された複数の導管108が、使用され得る。
いくつかの実施形態では、ドレープ104は、1つまたは複数の波形部または起伏部を備えてもよい。好ましくは、波形部は、創傷の長手方向軸に沿って整列され、そのため創傷の長手方向軸に対して垂直な方向に優先的に座屈することによって創傷の閉鎖を支援し得る。かかる波形部は、創傷表面に対して平行なおよび創傷閉鎖方向への収縮力の印加を補助し得る。かかるドレープの例は、(米国特許出願公開第2011/0054365号として公開された)2010年11月17日に出願された「Vacuum Closure Device」と題する出願第12/922,118号において見ることができる。この特許文献は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
使用時に、創傷101は、調製および洗浄される。腹部創傷などのいくつかの例では、非接着性または低接着性の器官保護層(図示せず)が、任意の露出された内臓を覆って適用され得る。次いで、創傷パッカー102は、創傷に挿入され、液密シールを形成するようにドレープ104で覆われる。次いで、導管108の第1の端部が、例えば開口106を介して創傷と流体連通状態におかれる。導管108の第2の端部は、ポンプ110に連結される。次いで、ポンプ110は、創傷101に陰圧を供給し、創傷101から創傷滲出液を排出するために作動され得る。また、以下でおよび前述の創傷閉鎖デバイスの実施形態に関連してさらに詳細に説明されるように、陰圧は、例えば両創縁に近似することなどによって創傷101の閉鎖の助長を補助し得る。
本明細書の本章でまたは本明細書の他の箇所で開示される任意の構造または構成要素が、放射線不透過性材料を含み得る。有利には、放射線不透過性材料により、臨床医は、構造体から外れて創傷内で紛失してしまう場合のある創傷閉鎖デバイスのピースをより容易に見つけることが可能となる。放射線不透過性材料のいくつかの例としては、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、次炭酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、およびタングステンが含まれる。
図2A〜図3Eの安定化構造体および創傷閉鎖デバイス
図2Aは、平行または準平行に配置された複数の細長ストリップ2006を備える安定化構造体2000の一実施形態の図であり、この安定化構造体2000の長手方向部分は、創傷の長手方向軸と整列され得る。また、実施形態では、細長ストリップ2006は非平行な様式で配置されてもよい。この安定化構造体2000内の様々なセルは、様々な形状およびサイズを有し得る。以下でさらに詳細に説明されるように、細長ストリップ2006、介在部材2010、およびセル2004の長さおよび形状は、安定化構造体のより優れた閉鎖を促進するように設計され得る。特定の実施形態では、細長ストリップと介在部材との間の連接部2900が、安定化構造体の回転および閉鎖をより良好に促進するように薄くなされ得る。いくつかの実施形態では、安定化構造体は、創傷の形状へと形状設定され得るように引裂き可能である。本明細書の他の箇所において説明されるように、引裂きは、介在部材と細長ストリップとの間の交差部にて、または細長ストリップもしくは介在部材に沿った任意の適切な位置にて完遂され得る。
本明細書の本章でまたは本明細書の他の箇所で開示される全ての安定化構造体は、任意の創傷サイズに対応するように形作られ得る。しかし、臨床環境のニーズによりよく対応するために、特定の実施形態では、本明細書において説明される安定化構造体は、一方がより小型の安定化構造体であり、もう一方が約1.25倍、約1.5倍、約1.75倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約4倍、約5倍、または約5倍超だけより大型の安定化構造体である、2つのサイズのパックで提供されてもよい。いくつかの実施形態では、パックは、3サイズ、4サイズ、5サイズ、または6以上のサイズなどの3つ以上のサイズを備えてもよい。パック内のこれらの安定化構造体は、上述の比率などの相互に相対的な様々なサイズのものであってもよい。
特定の実施形態では、安定化構造体2000は、陰圧印加を伴ってまたは伴わずに、本明細書の本章または他の箇所で説明される任意の様式で座屈し得る。例えば、安定化構造体は、陰圧の印加時に、ある面においては別の面においてよりもさらに著しく座屈し得る。いくつかの実施形態では、安定化構造体は、安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、この水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される。実施形態では、特定の列が第1の方向に座屈し、別の列が同一のまたは逆の方向に座屈し得る。特定の実施形態では、安定化構造体は、安定化構造体の幅に沿って座屈し得る一方で、安定化構造体の長さに沿っておよび垂直方向においては比較的剛性的に留まる。
安定化構造体は、シリコーン、ポリウレタンなどの可撓性プラスチック、ポリ塩化ビニルなどの剛性プラスチック、半剛性プラスチック、半可撓性プラスチック、生体適合性材料、複合材料、金属、および発泡体を含む、本明細書の本章または他の箇所において説明される任意の材料からなるものであってもよい。特定の実施形態では、安定化構造体は、臨床医が創傷内において安定化構造体のピースをより容易に見つけることを可能にするために放射線不透過性材料を含んでもよい。
図2Aに戻ると、安定化構造体2000は、少なくとも部分的に楕円形状を画定する外縁部を有し得る。上述のように、安定化構造体2000は、横並びに設けられた複数のセル2004を備えてもよく、これらのセル2004はそれぞれ、1つまたは複数の壁部により画定され、各セルは、頂端部および底端部を有し、開口がこれらの頂端部および底端部を貫通して延在する。本章および本明細書の他の箇所に記載される他の安定化構造体と同様に、安定化構造体2000は、1つまたは複数のセル2004を座屈させることにより座屈するように構成される。いくつかの実施形態では、セルは、ほぼ同一形状およびサイズをいずれも有するが、他の実施形態では、セルは、異なる形状およびサイズを有する。いくつかの実施形態では、本章または本明細書の他の箇所に記載されるような安定化構造体は、安定化構造体の中心部分が上方に膨出するようにドーム状であってもよい。例えば、安定化構造体の下方部分が、凹状であってもよく、安定化構造体の上方部分が、凸状である。
細長ストリップ2006は、本明細書の他の箇所において説明されるものなどの1つの単一材料から作製されてもよく、または複数の材料から作製されてもよい。例えば、細長ストリップ2006は、より剛性の材料のセクションまたはより可撓性の材料のセクションを備えてもよい。細長ストリップ2006は、安定化構造体2000の湾曲状外方外周部を助長するために長さ方向に沿って湾曲されてもよい。細長ストリップは、安定化構造体2000の中心から離れるように長さ方向に沿って外方に湾曲されてもよい。細長ストリップ2006の湾曲部のアーチは、著しく変化してもよく、一部のストリップ2006は、大きく湾曲され、他のストリップ2006は、最小限だけ湾曲されるかまたは直線状ですらある。
同様に、安定化構造体2000は、細長ストリップ2006に連結された複数の介在部材2010をさらに備えることが可能である。介在部材2010は、いずれも同様の形状およびサイズを有してもよく、また様々な形状およびサイズを有してもよい。介在部材は、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において開示される任意の材料から構成されてもよい。さらに、介在部材は、複数の材料から構成されてもよい。
有利には、安定化構造体2000の楕円形状により、構造体は創傷の形状により良好に対応することが可能となり得る。ほとんどの創傷は、丸みを帯びた形状であり、したがって楕円形状の安定化構造体2000は、創傷内により良好に嵌り得る。
実施形態では、外方外周部2002は、安定化構造体の座屈を助長するように削減エッジ2012を有してもよい。削減エッジ2012にて安定化構造体の質量を取り除くことにより、安定化構造体は、削減エッジ2012にてより自由に座屈することが可能となり、したがって創傷内へのより良好な合致が可能となる。さらに、削減エッジ2012にて質量を削減することにより、安定化構造体2000の座屈中および座屈後に周辺組織を挟んでしまうことが減り得る。
安定化構造体2000ならびに本章または本明細書の他の箇所に記載される全ての安定化構造体および創傷閉鎖デバイスは、多様な時間スケールで動的に座屈し得る。特定の実施形態では、座屈の大半が、陰圧の印加時に初めの数分以内に引き起こされ得る。しかし、初期座屈後には、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスは、はるかにより遅い速度で座屈し続け、それにより長い期間にわたって上昇する長手方向引張力を印加し、創縁同士を共により近くに引き寄せ得る。経時的に創縁同士を共により近くに低速で引き寄せることより、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスは、周辺の治癒しつつある組織がこのデバイスまたは安定化構造体の閉鎖と相乗効果的に再形成されるのを可能にする。低速の動的創傷閉鎖により、周辺組織は、加速度的に治癒することが可能となり得る。なぜならば、構造体またはデバイスが低速で座屈することにより、新たに形成されたまたは脆弱な組織に過剰な速度で応力をかけることなく、創縁同士が共により近づくからである。
いくつかの実施形態では、本章または本明細書の他の箇所に記載される安定化構造体は、ある期間にわたって創傷内に配置され、次いで除去されるかまたは別の安定化構造体と交換され得る。例えば、安定化構造体は、ある期間にわたり創傷に挿入されて、縁同士を共により近くに引き寄せることによって創傷の閉鎖を促進することが可能である。ある時間期間の経過後に、安定化構造体は、例えばより小さなサイズまたは低密度の安定化構造体など、異なるサイズまたは座屈性の安定化構造体と交換され得る。このプロセスは、繰り返し反復され、それにより経時的に創縁同士を共に継続的に引っ張り、修復の継続および周辺組織の再形成を可能にし得る。特定の実施形態では、安定化構造体は、少なくとも約1時間未満、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約6時間、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、少なくとも約24時間、少なくとも約2日、少なくとも約4日、少なくとも約6日、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、または3週間超にわたり創傷内に留まるように構成される。
特定の実施形態では、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスの座屈の最大で90%までが、陰圧の印加時に初めの数分以内に引き起こされ、座屈の残りの10%は、長い分数、時間数、日数、週数、または月数の期間にわたって低速で引き起こされ得る。他の実施形態では、座屈の最大で約80%まで、最大で約70%まで、最大で約60%まで、最大で約50%まで、最大で約40%まで、最大で約30%まで、最大で約20%まで、最大で約10%まで、または約0%が、陰圧の印加時に初めの数分以内に即座に引き起こされ、残りの座屈は、長い分数、時間数、日数、週数、または月数にわたってなどはるかにより低速で引き起こされる。他の実施形態では、安定化構造体は、可変速度で座屈することが可能である。いくつかの実施形態では、座屈の全体が低速で引き起こされる一方で、他の実施形態では、座屈の全体が初めの数分以内にほとんど即座に引き起こされる。さらなる実施形態では、座屈は任意の速度で引き起こされ得、この速度は経時的に変化し得る。特定の実施形態では、座屈速度は、構造体の部分を追加および/または除去することによって、または陰圧および灌注流体の適用の制御によって可変的に変更され得る。
図2Aに戻ると、いくつかの実施形態では、安定化構造体2000のパターンは、安定化構造体の最大限の閉鎖を助長するように設計される。好ましくは、最大限の閉鎖は、細長部材の長さに対して垂直な方向および水平面内となる。以下でさらに詳細に説明されるように、さらなる閉鎖は、細長ストリップ2006の長さ、介在部材2010の長さ、およびセル2004の形状を変更することによって達成され得る。セル2004の形状は、本章または本明細書の他の箇所に記載される任意の形状を備えてもよい。例えば、図2Aに示すように、セル2004は、より小さなダイヤモンド形状部2020がより大きなダイヤモンド形状部2022内に配置された、ダイヤモンド形状または平行六面体形状部であってもよい。かかる構造は、安定化デバイス2000のより優れた全体閉鎖をもたらすことにより、創傷の最大限の閉鎖を実現する。さらに、より大きなダイヤモンド形状部2022内に配置されたより小さなダイヤモンド形状部2020は、荷重をより大きな面積にわたって分散して、マトリクスの下方の組織構造に対して損傷が加えられる可能性を低減する。また、この構造は、発泡体またはドレープがマトリクス内に引かれ創傷閉鎖を妨げる可能性を低減させ得る。
図2B〜図2Cは、図2Aの安定化構造体実施形態の異なる図を示す。図2Aに関連して上述したように、安定化構造体は、セル2004と、介在部材2010と、細長ストリップ2006とを備えるが、ここでは創傷2910の模倣形状が、比較のためにさらに含まれている。
本章または本明細書の他の箇所に記載される安定化構造体のいずれもが、任意の適切な手段から作製され得る。例えば、安定化構造体は、成形により作製されてもよく、または3Dプリンティング技術を利用して直接的にプリントされてもよい。特定の実施形態では、図2A〜図2Cの安定化構造体は、3Dプリンティングにより単一のポリマーから作製され得る。いくつかの実施形態では、安定化構造体は、1つのポリマー、2つのポリマー、3つのポリマー、または4つ以上のポリマーから作製され得る。安定化構造体は、本章または本明細書の他の箇所において開示される任意の材料から作製され得る。安定化構造体は、固体材料ブロックからこの構造体を切断することにより作製され得る。切断のために使用される方法としては、例えばウォータージェット切断、レーザ切断、または型抜きなどが含まれ得る。安定化構造体は、セル2004の壁部に沿ってサイズへと切断され得る。例えば、細長ストリップ2006の外部面に沿った介在部材が、安定化構造体を適切にサイズ設定するために切り落とされ得る。安定化構造体は、壁部に沿って、細長ストリップの任意の部分に沿って、および/または介在部材の任意の部分に沿って切断され得る。
いくつかの実施形態では、図2A〜図2Cの安定化構造体2000は、デバイスの一部分がデバイスの残りの部分から分離されるのを可能にするミシン目または切離し可能セクションを備えるように構成され得る。例えば、ミシン目は、安定化構造体2000内に含まれる様々なセル2004間の接合部2900に組み込まれることによって、安定化構造体2000の形状を変更するために各列またはセルの除去を可能にし得る。
本章または本明細書の他の箇所に記載される全ての安定化構造体または創傷閉鎖デバイスに該当するものとして、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスは、安定化構造体が創傷の形状へと形状設定され得るように引裂き可能なものであってもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体は、介在部材と細長ストリップとの間の交差部にて引き離され得る一方で、さらなる実施形態では、細長ストリップまたは介在部材は、任意の適切な位置で引き離され得る。
図3A〜図3Eは、図2A〜図2Cの安定化構造体などの安定化構造体の設計を生成するための方法を示す。様々なタイプの閉鎖(例えば、最大限の閉鎖)を助長するために、細長ストリップ、介在部材、およびセルの形状、サイズ、および位置が、様々な方法により決定され得る。例えば、図3Aに示すように、各座屈可能セル2030は、4つの側部を有し、介在部材および/または延長ストリップ間の各交差部は、ピン継手2032によりモデリングされ得る。さらに、安定化構造体2034の全体が、長円形創傷モデル2036の内部にモデリングされ得る。図3Aに示すように、安定化構造体2034は、開状態2038から半座屈状態2040に、完全座屈状態2042まで座屈するようにモデリングされ得る。いくつかの臨床シナリオでは、完全に平坦化された安定化構造体になるまで最大限に閉鎖することが、可能な限り共に近づくように創縁同士を引き寄せることによって最大の創傷閉鎖もたらすために望ましい場合がある。
図3Bに示すように、特定の実施形態では、創傷閉鎖に対して細長ストリップ、介在部材、およびセルの最適な形状、サイズ、および位置を決定するプロセスは、ミラーライン2050(安定化構造体の長手方向軸に対して垂直な横軸とも呼ばれ得る)の両側のミラーパターンとして安定化構造体をモデリングし、それにより安定化構造体の湾曲および座屈を対称にすることによって助長され得る。ミラー軸は、安定化構造体の短軸に沿ったものであってもよく、または長軸に沿ったものであってもよい。代替的には、ミラーラインは、安定化構造体を対角方向に横断してなど、安定化構造体内の任意の適切な位置に配置され得る。特定の実施形態では、この方法は、中心線の付近の大ダイヤモンド形状セルに至り得る。これらの大ダイヤモンド形状構造部2052は、より大きな形状内により小さなダイヤモンド形状部2054を備えることによって安定化構造体をさらに支持するようにさらに細分化され得る。いくつかの実施形態では、より大きな形状部2052内のこれらのより小さな形状部2054は、本章または本明細書の他の箇所において開示される任意の形状を備えてもよい。より大きなセルは、2つのより小さな形状部、3つのより小さな形状部、4つのより小さな形状部、または5つ以上のより小さな形状部によりさらに細分化されてもよい。ミラーラインは、創傷の長手方向配向に対して垂直な線に限定される必要はない点が、当業者には理解されよう。代わりに、ミラーラインは、創傷の長手方向軸に沿ってまたは創傷の長手方向軸に対してある角度にて配置されてもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体は、複数のミラーラインを含み、それにより対称のまたは異なる複数の下位セクションを有してもよい。
図3Cに示すように、4面セルが座屈するためには、単純な公式:a+b=c+dに従わなければならない。ここで、a、b、c、およびdは、図3Cのセル2060などの安定化構造体内の単一のセルの各側部の長さである。項cおよびbが共に座屈すると、dおよびaも共に座屈する。かかる公式は、座屈性を最大化させる安定化構造体用のパターンを展開するための基礎となり得る。
図3Dは、図3Cで説明されるコンセプトの拡張を示す。基本公式a+b=c+dを使用することにより、細長ストリップは、水平ミラーライン2050に向かって漸進的に延伸され(a4>a3>a2>a1)、それにより安定化構造体の湾曲が実現されると共に、いずれの介在部材2062も細長ストリップ2064に対して垂直に(すなわち90度の内角を有する)ならぬように妨げられる。図3Dに示すように、b1の値は、その値点にて任意のオフセット値xが様々なセル形状の構成を容易にするようにも選択され得るように選択され得る。図3Dに視覚的に示されるa1〜a4についての漸進的な値を使用することにより(2066)、b1〜b4の値が計算され得る(2068)。各セルの様々な壁部についての等式2068から導出された計算値を使用することにより、図3A〜図3Bに示すものなどの完全に座屈する安定化構造体の設計が可能となる。
いくつかの実施形態では、安定化構造体設計を生成するための方法は、初期形状構成を加速させるためのステップを含んでもよい。例えば、図3Eで介在部材2036により視覚化されるような、特定の列内の左から右への全ての部材、その場合には、交互の垂直部材もまた同一長さとなるパターンが出現する。同一長さの壁部は、各符号2070、2072、2074、および2076により示される。初期設計が生成されると、次いで各セルは、延伸、短縮、除去により修正され得るか、または図3Dの公式に従って挿入されて、安定化構造体全体の所望の形状を実現し得る。
図4〜図11Gの創傷閉鎖および治療方法
本章または本明細書の他の箇所に記載される安定化構造体および/または創傷閉鎖デバイスは、創傷を閉鎖するための方法またはシステムと組み合わせて使用されてもよい。創傷を閉鎖するための使用方法のいくつかの実施形態では、本章または本明細書の他の箇所に記載される実施形態のいずれかの安定化構造体または創傷閉鎖デバイスの中の1つまたは複数が、創傷内に配置される。いくつかの実施形態では、器官保護層が、安定化構造体の配置前に創傷内に設けられ得る。特定の実施形態では、発泡体または他の多孔性材料が、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスの下方、上方、または周囲のいずれかにおいて、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスと共に創傷内に配置されてもよい。また、発泡体または他の多孔性材料が、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスの外周部を囲んでもよい。安定化構造体または創傷閉鎖デバイスは、例えば特定のサイズおよび形状を有することによって、または構造体のセル内にある特定の体積の発泡体もしくは他の多孔性材料を備えることによってなど、本章または本明細書の他の箇所に記載されるような任意の様式で座屈するように構成されてもよい。安定化構造体または創傷閉鎖デバイスは、創傷の形状により良好に対応するように、本章または本明細書の他の箇所に記載される任意の様式でさらに変更されてもよい。創傷内への配置後に、安定化構造体または創傷閉鎖デバイスは、液密ドレープによって封止され得る。液密ドレープは、陰圧の印加のために構成されたポートを備えることが可能である。次いで、陰圧源がこのポートに連結され、陰圧が創傷に印加され得る。安定化構造体または創傷閉鎖デバイスは、創傷治癒を最も良好に促進するのに望ましいような様々な形状およびサイズの安定化構造体または創傷閉鎖デバイスによって、経時的に交換されてもよい。
図4〜図11Gは、本章および本明細書の他の箇所に記載されるような安定化構造体を備える創傷閉鎖デバイスを使用した創傷を治療するための方法の実施形態を示す写真および図である。方法の非限定的な実施形態をより良く説明するために、図10のステップには番号が付されており、それにより読者がこの方法のこれらのステップをより容易に辿ることができるようになっている。しかし、これらのステップは、任意の順序で実施され得るものであり、いずれの付番方式も明瞭化を専ら目的とするに過ぎない。さらに、いくつかの実施形態では、これらの方法の種々のステップが排除されてもよい。他の実施形態では、追加のステップが、本章および本明細書の他の箇所に記載される方法に基づく方法に追加されてもよい。本章に記載される多孔性層および構造体は、発泡体などの本明細書の他の箇所に記載される任意の材料または構造体からなるものであってもよい。
図4は、以下ではるかにより詳細に説明されるような創傷閉鎖デバイスを用いた治療前の、開放創3100の一実施形態を示す。図4の開放創は、特に図1との関連で本明細書の他の箇所に記載される創傷と同様である。いくつかの例では、本明細書の他の箇所に記載されるように、かかる創傷は、外科切開または他の手段により形成され得る。
図5は、創傷閉鎖デバイスを用いて開放創3100を治療するための方法における初期ステップの一実施形態を示す。治療前に、創傷は、パッド3180で洗浄されてもよく、皮膚3190は、図2A〜図3Eに関連して説明されるものなどの創傷閉鎖デバイスの適用のために調製されてもよい。
図6は、開放創3100の治療のための方法における初期ステップの一実施形態を示す。いくつかの実施形態では、組織保護層3170が、陰圧閉鎖療法領域または他の潜在的損傷部から下層組織を保護するために創傷を覆って配置され得る。したがって、特定の実施形態は、創傷部位3100を覆って配置されるようなサイズに切断され得る組織保護層3170を用意する。組織保護層3170は、創傷部位にまたは近傍の露出された筋膜に接着しない材料であることが可能である。かかる組織保護層は、生体適合性ポリマーなどの任意の適切な材料から構成され得る。例えば、Smith & Nephewにより製造されRENASYS(登録商標)の下で販売される器官保護層が、組織保護層としての役割を果たし、腹腔および/または創傷床3100を覆って配置され、腹膜溝を越えて押し込まれてもよい。さらなる例では、フルオロポリマーポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの材料が適用可能であり得る。なぜならば、これらの材料は、一般的に非接着性であり、外科移植片に使用される。一実施形態では、組織保護層は透過性である。例えば、組織保護層3170は、創傷部位3100からの流体の除去または創傷部位3100への陰圧の伝達を可能にするために、穴、スリット、またはチャネルなどの開口を備え得る。さらなる実施形態では、組織保護層は、脚、腕、肩、または背中などの身体の他の部位の非腹部損傷に対して使用されてもよい。特定の実施形態では、組織保護層は、創傷内および創傷周囲の圧力を測定するように構成されたセンサを備えてもよい。例えば、センサは、創傷に印加される陰圧レベルを測定するために、または腹部創傷下の下層器官に対する圧力を測定するために使用され得る。
図7A〜図7Cは、開放創の治療のための方法における可能な初期ステップの実施形態を示す。しかし、上述のように、これらのステップは、この順序で実施される必要はなく、任意の順序で実施され得る。図7Aでは、発泡体などの多孔性材料の2つの片である底部片3102および頂部片3116が、創傷3100のサイズに近似するように選択される。いくつかの実施形態では、頂部片および底部片は、同一厚さのものである。しかし、特定の実施形態では、逆に、頂部片3116は、底部片3102の厚さの少なくとも2倍、少なくとも4倍、少なくとも10倍、または10倍超であってもよい。図7Bは、開放創の治療のための方法におけるさらなるステップの一実施形態を示す。底部片3102は、切断または他の適切な手段により創傷の形状に形状設定され、その後図7Cに示すようにおよび図8Aでさらに以下で図示されるように創傷3100内に配置され得る。
図8A〜図8Bは、創傷床3100内に配置された、成形後の発泡体層3102(例えば15mm発泡体層)の写真である。図9A〜図9Cでは、図2A〜図3Eに開示される安定化構造体と同様の安定化構造体3104または本明細書の他の箇所において説明される任意の他の安定化構造体が、創傷の形状にある。安定化構造体は、切断もしくは他の適切な手段により創傷の形状へと形状設定されてもよく、または安定化構造体は、初めから創傷が容易に収容し得るサイズであってもよい。創傷床へのデバイスの挿入を補助するために、デバイスは、創傷部位内への進入を容易にするように若干内方にまたは水平方向に変形され得る。いくつかの実施形態では、デバイスは、挿入時に若干捩じられてもよく、次いで創傷の壁部との接触時に解放される。特定の実施形態では、創傷閉鎖デバイス3104は、マトリクスの長手方向側部が創傷3100の長手方向軸に整列するように配置され得る。図9Bを引き続き参照すると、別の発泡体層3116(例えば10mm発泡体層)が、創傷閉鎖デバイス3104上に配置される。
図9Cは、図9A〜図9Bの安定化構造体および発泡体に対するポート3122の適用の写真である。ブリッジ発泡体部分3118が、創縁にて発泡体層3116に密着する状態で配置され得る。ブリッジ発泡体部分3118は、ドレープ片3120がブリッジ発泡体部分3118と無傷の皮膚との間に配置された状態で、無傷の皮膚を覆って延在してもよい。さらに、吸引ポート3122が、間にドレープセクション3120を有する状態でブリッジ部分3118に連結されてもよい。代替的な実施形態では、ブリッジ部分3118および吸引ポート3122は、図8A〜図9Bに示す異なるステップ時に創傷上に配置されてもよい。
図10では、ステップ1〜4に示すように、デバイスは、1つまたは複数のドレープ3120により覆われ得る。穴が、ブリッジ発泡体部分を覆うドレープ中に形成されてもよく、吸引ポート3122は、この穴の上方に配置され得る。1つまたは複数のドレープの頂部表面上の保護層3124が、ドレープ3120の適用後に除去されてもよい。ドレープ3120が適用され、ポートが定位置に置かれると、陰圧が、真空源からドレープを通して創傷に印加され得る。この陰圧により、安定化構造体は、本明細書の他の箇所に記載されるように水平方向に座屈し得る。多孔性層を通して安定化構造体に接着された組織アンカーは、創傷の組織に係合し、創傷の閉鎖を容易化し得る。
特定の実施形態では、吸引ポートは、発泡体層3116の中心部分上に直接的に配置され得る。かかる実施形態では、発泡体層は、陰圧下にある間に安定化構造体と共に内方に座屈することにより、吸引ポートを座屈させ得る。座屈を回避するために、吸引ポートは、発泡体と比較して剛性であり、座屈に抵抗してもよい。ワッシャが吸引ポートの内部、下方、または周囲に配置されることにより、剛性を与え座屈に抵抗させてもよい。
いくつかの実施形態では、吸引ポートは、ドレープがポートの周囲に位置決めされ得るように、頂部発泡体層に対して事前装着されてもよい。硬質ポートまたは軟質ポートが使用されてもよく、かかるポートは、さらに上述のものなどのワッシャと組み合わせて使用されてもよい。さらなる実施形態では、吸引ポートは、陰圧に対してポートの開口を依然として維持しつつ、座屈母体と共に部分的にのみ座屈することが可能である。
図11A〜図11Cは、上方発泡体層3116が創傷内に配置され、その後ブリッジ部分3118が配置され1つまたは複数のドレープまたは創傷カバー3120が配置されるのをさらに示す図である。図11D〜図11Gは、創傷の治療および閉鎖のための方法における複数のステップの一実施形態を示す。図11Dに示すように、吸引ポート3122が、剥離ライナ3126から分離され、その後図8A〜図10に示すように創傷に適用される。図11Eは、創傷滲出液の収集に備えて陰圧閉鎖療法デバイス3130内に挿入されつつあるキャニスタ3128を示す。図11Fは、吸引ポートに連結されたチューブと、陰圧閉鎖療法デバイス3130に連結されたチューブとの間のスナップ連結を示す。この連結がなされると、陰圧創傷治療は、図11Gに示されるように開始し得る。
本明細書に記載される実施形態のいずれかと組み合わされ得るかまたはいずれかに組み込まれ得る、創傷閉鎖デバイス、安定化構造体、関連装置、および使用方法に関するさらなる詳細は、本明細書全体中の他の箇所におよびWO2014/014922A1として公開された2013年7月16日に出願された国際出願番号PCT/US2013/050698に記載される。この国際出願の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
図12〜図13Cの安定化構造体
図12は、図2A〜図3Eの安定化構造体と同様の安定化構造体4100の一実施形態の図である。安定化構造体4100は、3Dプリンティングによってまたは図3A〜図3Eに記載の計算方法によってなど、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明される任意の手段により構成され得る。さらに、安定化構造体4100は、図2A〜図3Eに関連して説明される材料などの、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明される任意の材料から構成され得る。図2A〜図3Eの安定化構造体と同様に、安定化構造体4100は、平行または準平行に配置された複数の細長ストリップ4106を備え、この安定化構造体4100の長手方向部分は、創傷の長手方向軸と整列され得る。また、実施形態では、細長ストリップ4106は非平行な様式で配置されてもよい。この安定化構造体4100内の様々なセルは、様々な形状およびサイズを有し得る。以下でさらに詳細に説明されるように、細長ストリップ4106、介在部材4110、およびセル4104の長さおよび形状は、安定化構造体のより優れた閉鎖を促進するように設計され得る。
実施形態では、図12の安定化構造体は、延長セクション4120を備えることにより、図2A〜図3Eの安定化構造体とは異なる。延長セクション4120は、安定化構造体4100の長手方向軸に沿って外方に延在する1つまたは複数の追加セルを備える。延長セクション4120により、安定化構造体は、長尺切開創傷内により良好に嵌ることが可能となり得る。さらに、延長セクション4120の追加は、安定化構造体4100の座屈中に周辺組織を挟んでしまうことを防止する役割を果たし得る。延長セクションは、約6個の追加セル、12個の追加セル、16個の追加セル、20個の追加セル、30個の追加セル、または31個以上の追加セルを備えてもよい。
図12に示すように、延長セクション4120は、その幅にわたり漸減するセルを有する追加の列を備え得る。例えば、延長セクション4120は、4つのセルの列と、その後の2つのセルの列と、その後の2つのセルの別の列とを備え得る。いくつかの実施形態では、6つのセルの列が、4つのセルの列に先行する。延長セクション4120は、安定化構造体の長手方向軸に沿って安定化構造体の縁部の大部分によって形成された実質的楕円形部の外方エッジを越えて延在する。特定の実施形態では、延長セクションは、安定化構造体の両端部から長手方向軸に沿って延在し得る。いくつかの実施形態では、延長セクション4120は、安定化構造体の側部4122に沿った連続的な外縁部とは対照的に、安定化構造体の長手方向エッジにて安定化構造体の外方壁部に対して段状外縁部を与える。
延長セクション4120がない場合には、安定化構造体は、その長円形の実質的に全長に沿って非段状側壁部を備える。しかし、延長セクションを有する場合には、その追加の列により、安定化構造体4126の平坦状長円端部とは対照的に、追加列に基づく段状外縁部4124を提供し得る。延長セクションのさらなる実施形態が、図13A〜図13Cに関連して以下でさらに詳細に説明される。
いくつかの実施形態では、安定化構造体は、安定化構造体の正中線に対してミラーイメージをなす2つの部分的楕円状部分、すなわち楕円形状部の形態であってもよい。
図13A〜図13Cは、図2A〜図3Eおよび図12の安定化構造体と同様の安定化構造体4200の実施形態の図である。本明細書の他の箇所において開示される安定化構造体と非常によく似て、安定化構造体4200は、細長ストリップ4206、セル4204、および介在部材4210を備える。安定化構造体4200は、安定化構造体の長手方向軸の両端部に延長セクション4220をさらに備える。図12に関連して上述したように、延長セクション4220により、安定化構造体は、創傷の輪郭内により良好に嵌ることが可能になり得る。さらに、延長セクション4220は、安定化構造体の座屈後に周辺組織を挟んでしまうことを防止し得る。上述のように、延長セクションは複数のセルを備え得る。
図13A〜図13Cの安定化構造体および本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において開示される任意の安定化構造体は、様々なサイズで製造され得る。実際の創傷の想定され得るサイズおよび形状は、非常に多様になり得るものであり、したがって適切な安定化構造体は、様々なサイズにおいて用意されてもよい。例えば、非座屈状の安定化構造体の長さが、約少なくとも25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、175mm、200mm、250mm、300mm、350mm、400mm、450mm、500mm、750mm、または750mm超であってもよい。特定の実施形態では、非座屈状の安定化構造体の幅が、少なくとも10mm、15mm、25mm、35mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、175mm、200mm、250mm、300mm、350mm、400mm、450mm、500mm、または500mm超であってもよい。
図13Cに示すように、いくつかの実施形態では、非座屈状の安定化構造体は、約242mmの長さを有し得る。しかし、安定化構造体は、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において開示される任意のサイズであってもよい。安定化構造体のセル4204は、様々なサイズであってもよく、例えばセル4204の幅は、約少なくとも5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、50mm、または50mm超であってもよい。例えば、セルの長さは、約少なくとも5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、50mm、または50mm超であってもよい。
いくつかの実施形態では、延長セクション4220は、第1の4個セル列と、その後の2個セル列と、その後の別の2個セル列とを備え得る。4個セル列は、6個セル列の後に続き得る。しかし、さらなる実施形態では、延長セクションは、列ごとに様々な個数のセルを、および異なる列数を備えてもよい。例えば、延長セクションは、1列、2列、3列、4列、5列、6列、または7列以上を備えてもよい。実施形態では、これらの列は、1個のセル、2個のセル、3個のセル、4個のセル、5個のセル、6個のセル、8個のセル、10個のセル、16個のセル、または17個以上のセルを備えてもよい。
図13Aに戻ると、特定の実施形態では、延長セクションは、安定化構造体の長手方向軸に対して準平行である壁部4230を備える一連のセル4104を備え得る。これらのセル壁部は、安定化構造体4200の長手方向軸に対して角度4240をなして延在する壁部を備える安定化構造体中の他の箇所のセル壁部と対照をなす。
延長セクション4220を備える安定化構造体の実施形態では、安定化構造体の中心長手方向軸に最も近い細長部材4206が、延長セクションを備えない安定化構造体の実施形態よりもさらに長手方向軸に沿って延在する。例えば、最内細長ストリップが、最長のストリップであり、2番目に最内となる細長ストリップが、2番目に最も長いものであり、等となる。延長セクションの存在により、安定化構造体は、上方から見た場合に長円形状よりもむしろ眼形状により近いものに見えるようになる。
図13A〜図13Cに示すように、実施形態では、安定化構造体4200は眼形状であってもよい。この眼形状部は、湾曲状の上方エッジおよび下方エッジが眼の角の各長手方向ポールの点に向かって収斂する、ヒトの眼のように形状設定されて見えるものであってもよい。ここでは、外方壁部は、延長セクション4220にて収斂するように内方に湾曲する4250。この形状は、外方壁部が延長セクション4220へと直線で収斂するよりダイヤモンド状の形状部(図示せず)と対照的である。しかし、いくつかの実施形態では、安定化構造体は、眼形状よりもむしろダイヤモンドの形状であってもよい。
安定化構造体4200は、安定化構造体4200の外方壁部から外方に延在するタブ4212をさらに備える。かかるタブは、安定化構造体の頂部または底部またはその両方から外方に延在し得る。タブは、図17Bにより図示されるように安定化構造体の全ての外方セルから延出してもよく、または図17Aに示すように交互であってもよい。これらのタブは、安定化構造体を構成するために使用される材料などの、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明される任意の材料から構成され得る。特定の実施形態では、タブは、安定化構造体の一部として3Dプリンティングされ得る。
タブ4212は、発泡体層に対してタブを接着するために使用され得るアンカー層をさらに備え得る。実施形態では、タブは、適切な接着剤で被覆されることにより、発泡体層に対してタブを接着することを可能にしてもよい。安定化構造体の上方層および下方層に対する発泡体装着は、図14A〜図14Dに関連して以下でさらに詳細に説明される。タブは、安定化構造体を囲む組織の上方もしくは下方において、または安定化構造体の縁部の周囲を覆う発泡体などの他の構造体の周囲において、外方に延在する役割をさらに果たし得る。
図13A〜図13Cの安定化構造体は、図2A〜図3Eに関連して上述したものなどの様々なサイズで提供され得る。上述のように、ある臨床状況では、安定化構造体のサイズの調節を最小限に抑えることが有利となり得るため、したがって、適切なサイズの創傷に対して嵌められ得る様々なサイズの安定化構造体を備えるキットが提供されてもよい。例えば、このキットは、大サイズおよび小サイズの2つのみのサイズの母体を備えてもよい。より大きなサイズの安定化構造体は、より小さなサイズの安定化構造体のサイズの少なくとも約1.25倍、1.5倍、1.75倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍、5倍、6倍、または6倍超であってもよい。
図14A〜図14Dの安定化構造体および発泡体層
図14A〜図14Dは、図2A〜図3Eおよび図12〜図13Cに関連して上述したものなどの安定化構造体との組合せにおける発泡体層の図および写真である。以下において説明される発泡体層は、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明される任意のタイプの発泡体を含んでもよい。可能な発泡体としては、ポリマーから作製された連続気泡発泡体および/または網状発泡体が含まれ得る。適切な発泡体としては、例えばポリウレタン、シリコーン、疎水性材料、親水性材料、連続気泡材料、独立気泡材料、連続気泡-独立気泡混合材料、網状材料、ポリエステル、シリコーン、および/またはポリビニルアルコールなどからなる発泡体が含まれる。実施形態では、本明細書において説明される発泡体層は、経時的に特性を変化させる材料を含んでもよい。例えば、ある特定の発泡体が、最初は剛性であるが、湿った場合にはより可撓性になる、および/または材料の劣化により経時的に剛性を喪失するものであってもよい。
本明細書の本章または他の箇所において説明される発泡体層は、様々な適切な厚さを有し得る。例えば、発泡体層が、少なくとも約1mm、3mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、または50mm超の厚さを有してもよい。単一の発泡体層同士が相互に上に重ねられて、より大きな合計厚さの発泡体を形成してもよく、例えば15mm厚の発泡体層が10mm発泡体層の上に重ねられて25mmの合計厚さの発泡体を形成してもよい。
実施形態では、本明細書の本章または他の箇所において説明される任意の発泡体層が、上述のものなどの器官保護層に対して事前装着されてもよい。例えば、下方に位置する器官に最も近い最下発泡体層が、創傷内への配置前に器官保護層に対して装着されることにより、初めに創傷内に器官保護層を配置するステップを行うことを臨床医が省くことができる。特定の実施形態では、器官保護層は、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明されるものなどの安定化構造体の下面に対して事前装着され得る。実施形態では、器官保護層は、創傷内に配置された最下発泡体層の頂部に対して装着されることにより、安定化構造体と最下発泡体層との間に器官保護層を位置決めし得る。器官保護層は、最下発泡体層または安定化構造体を完全に包囲し得る。底部発泡体層および/または器官保護層の存在は、安定化構造体との直接的な相互作用により下方に位置する腸を損傷から保護する役割を果たし得る。
図14A〜図14Cは、安定化構造体4302(図2A〜図3Eおよび図12〜図13Cに関連して上述した安定化構造体と同様の)、頂部多孔性発泡体層4352、ならびに底部多孔性発泡体層4354を備える創傷閉鎖デバイス4300の実施形態の図および写真である。以下でさらに詳細に説明されるように、頂部多孔性層4352および底部多孔性層4354は、安定化構造体4302の形状に形状合致するように任意の所望の方法で形状設定され得る。実施形態では、頂部発泡体層および底部発泡体層は、創傷内に配置される前に安定化構造体4302に対して装着され得る。有利には、発泡体層の事前装着により、臨床医が完遂する必要のあるステップ数が軽減される。
本明細書の他の箇所において説明されるように、安定化構造体4302は、タブ4304を備え得る。有利には、これらのタブは、安定化構造体に発泡体層を装着するためのより大きな表面積を与える。これらのタブを有さない場合には、接着剤が、安定化構造体の幅細上方エッジに対して塗布されることが必須となり、脆弱な装着または非装着部分が生じる可能性がある。上述のように、タブは、安定化構造体の頂部エッジおよび底部エッジの上に位置し得る。実施形態では、接着剤ではなく、タブが接着剤と非常によく似た作用をし得るアンカー内に覆われることにより、発泡体層は、創傷内に配置される前に安定化構造体に対して装着されることが可能となり得る。安定化構造体は、底部発泡体層、頂部層、またはそれらの両方に対して事前装着され得る。特定の実施形態では、接着剤は、タブまたは他の位置に対してではなく安定化構造体の中心長手方向細長部材に対して塗布されてもよい。中心細長部材のみに対して接着剤を塗布することにより、安定化構造体は、発泡体による抵抗を伴わずに座屈し得る。
図14A〜図14Cは、底部発泡体が幅、長さ、またはそれらの両方のいずれかにより頂部発泡体よりも大きい、創傷閉鎖デバイスの実施形態を示す。この場合に、発泡体層は、リップを作製するために安定化構造体から外方に延在し、それにより発泡体リップが、筋膜などの周辺組織層の上方または下方に延在することが可能となる。リップは、拡張しつつある下方に位置する内臓により印加される上方への力に抵抗するための下方向への力を提供することによって、安定化構造体を定位置に維持する役割を果たし得る。特定の実施形態では、リップは、閉鎖デバイスが適切に位置決めされ得るように、創傷床内への配置中に折りたたまれることが必要となり得る。その後、リップは、デバイスの固定および周辺組織への陰圧印加を補助するために広げられ周辺組織中に延在し得る。
特定の実施形態では、創傷閉鎖デバイス4300は、本明細書の他の箇所においてさらに詳細に説明されるようにドーム状に形状設定されてもよい。特定の実施形態では、安定化構造体がドーム形状であってもよく、および/または底部発泡体層および/または頂部発泡体層がドーム形状であってもよい。安定化構造体は、上方表面が凹状であり下方表面が凸状となるように形状設定されてもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体の上方表面が凸状であり、下方表面が凹状である。任意の発泡体層(頂部発泡体層、底部発泡体層、中間発泡体層、またはさらなる発泡体層)が、凹状である上方層と、凸状である下方層とを備え得る。いくつかの実施形態では、任意の発泡体層(頂部発泡体層、底部発泡体層、中間発泡体層、またはさらなる発泡体層)が、凸状である上方層と、凹状である下方層とを備え得る。
頂部層は、安定化構造体の頂部に対してサイズ設定されることにより、座屈状の安定化構造体のサイズへと創傷を閉鎖することを容易にし得る。母体から外方に延在するリップは、創傷内におけるより良好な嵌りを可能にするように丸みをつけられ得る。対照的に、図14Cの実施形態では、底部層が頂部層よりも小さくてもよい。有利には、頂部層は、安定化構造体内にまたは安定化構造体と創傷のエッジとの間にドレープを引き下げることを防止し得る。
特定の実施形態では、発泡体層は、本明細書の本章または他の箇所において開示される任意の厚さであってもよい。底部発泡体層4354は、約15mm厚または約10mm厚であってもよい。例えば、図14Bの底部発泡体4354は、図14Bの底部発泡体よりも厚くてもよい。
図14Dは、合計で3つの発泡体層を伴う創傷閉鎖デバイス4400の一実施形態を示す。ここでは、創傷閉鎖デバイス4400は、安定化構造体4402、頂部発泡体層4452、底部発泡体層4454、および中間発泡体層4456を備える。安定化構造体は、中間発泡体層、頂部発泡体層、またはそれらの両方に対して事前装着され得る。さらに、底部発泡体層は、中間発泡体層に対して事前装着されてもよく、または創傷内に別個に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、頂部層は15mm厚または10mm厚であり、中間層は15mm厚であり、底部層は10mm厚である。発泡体層は、接着剤またはアンカーを介してなど任意の適切な手段により装着され得る。図14Dに図示するように、最下発泡体層は、創傷閉鎖デバイスから周辺組織中へと外方に延在するリップを備え得る。上述のように、かかるリップは、デバイスを定位置に固定し得る。底部発泡体層は、中間発泡体層および/または頂部発泡体層よりも幅広であってもおよび/または長くてもよい。特定の実施形態では、安定化構造体の頂部および底部の上の発泡体に加えて、発泡体が安定化構造体の外縁部全体に対して装着され得る。発泡体が、接着剤またはアンカー層によってなど任意の適切な手段により安定化構造体の縁部に対して装着され得る。発泡体が安定化構造体の縁部に対して適用されると、安定化構造体は、頂部発泡体層および底部発泡体層がさらに存在する場合には視認不能となる。
図14A〜図14Dの発泡体層の実施形態では、発泡体層は、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明される任意のタイプの適切な発泡体材料を含み得る。例えば、発泡体は、ポリウレタンなどの「黒色発泡体」および/またはポリビニルアルコール(PVA)を含む「白色発泡体」を含み得る。PVA発泡体を伴う実施形態では、他のタイプの発泡体層に比べてより薄い発泡体層が必要とされ得る。なぜならば、PVA発泡体は、他のタイプの発泡体よりもしばしばより高い弾性および密度を有するからである。さらに、PVA発泡体は、湿潤状態になると、側方すべりを支援し得る。いくつかの実施形態では、これらの発泡体層は、ガーゼなどの他のフィラーまたはFryおよびKosselによるものなどの他のメッシュ/ネット製品と組み合わされ得る。
図15A〜図19の創傷閉鎖システムおよび装置
いくつかの例では、サイズが調節可能な安定化構造体が望ましい。例えば、サイズが調節可能な安定化構造体が、様々な創傷サイズに対応し得る。また、単一の創傷が、創傷の治癒につれてそのサイズを変化させる場合があり、サイズが調節可能な安定化構造体は、かかる場合には有用となり得る。いくつかの実施形態では、安定化構造体が、安定化構造体のサイズを縮小するために取り外され得る取外し可能外方シェルまたは切離し可能セグメントを有し得る。さらに、複数の外方シェルおよび/または切離し可能セグメントが、安定化構造体のサイズをさらに縮小するために取り外されてもよい。
図15A〜図15Cは、図2A〜図2C、図9A、図12、図13A〜図14Dに開示される安定化構造体と同様の安定化構造体5000の実施形態を示す。ここでは、安定化構造体5000は、内方セグメント5002と、外方シェルまたは切離し可能セグメント5004とを備え、外方シェル5004は、安定化構造体5000のサイズを縮小するために取り外され得る。
いくつかの実施形態では、図15Aに示すように、安定化構造体5000は、1つまたは複数の外方シェル5004が内方セグメント5002から引裂き可能になるように、内方セグメント5002の輪郭に沿って事前切込み5008を備えてもよい。図15Bに示す安定化構造体5100などのいくつかの実施形態では、外方シェル5104および内方セグメント5102は、界面5109にて緊密にインターロックすることにより、安定化構造体を切断する必要性を伴うことなく容易な取外しを可能にする。外方シェル5104は、Velcro(登録商標)などの装着要素、接着剤、フック、爪、または任意の他の適切な手段を備え得る。特定の実施形態では、内方セグメント5102は、外方シェル5104の装着要素を受けるように構成される受け要素を備える。いくつかの実施形態では、外方シェルと内方セグメントとの間の界面5209は、図15Cに示すように少なくとも部分的にジグソー形状または凹凸形状を備える。外方シェルの延長セル5212は、外方シェル5204が力の印加により内方セグメント5202から分離され得るように、内方セグメントの凹部5214内に嵌り込み得る。
いくつかの実施形態では、複数の外方シェルまたは切離し可能セグメントが、安定化構造体のサイズをさらに縮小するために取り外され得る。例えば、図15Dは、内方セグメント5302、第1の外方シェルまたは切離し可能セグメント5304、および第2の外方シェルまたは切離し可能セグメント5306を有する安定化構造体5300の一実施形態を示す。いくつかの実施形態では、3つ以上の外方シェルまたは切離し可能セグメントが、取り外され得る。例えば、3つの外方シェル、4つの外方シェル、5つの外方シェル、または6つ以上の外方シェルが存在してもよい。いくつかの実施形態では、外方シェルは、各セクションが創傷のサイズまたは形状に応じて選択的に取り外され得るように、例えば安定化構造体の長手方向軸をまたぐ各側に2つのセクションをなど複数のセクションを備え得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の外方シェルは、垂直方向に取り外されるように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の外方シェルは、水平方向に取り外されるように構成される。
図15Eは、図2A〜図2C、図9A、図12、図13A〜図14Dにおいて先に開示された安定化構造体と同様の安定化構造体6000の一実施形態を示す。ここでは、安定化構造体6000は、内方セグメント6002、第1の外方シェルまたは切離し可能セグメント6004、および第2の外方シェルまたは切離し可能セグメント6006を備える。いくつかの実施形態では、第1の切離し可能セグメント6004は、内方セグメント6002を少なくとも部分的にまたは完全に囲み、第2の切離し可能セグメントまたは外方シェル6006は、第1の切離し可能セグメントまたは外方シェル6004を少なくとも部分的にまたは完全に囲む。いくつかの実施形態では、各セグメントが眼形状部を有し得る。創傷の形状へと安定化構造体を調節するために、実施形態では、安定化構造体のセグメント6002、6004が、内方セグメント6002などのより小さな安定化構造体を形成するように構造体全体から取り外され得る。特定の実施形態では、切離し可能セグメントまたは外方シェルが、安定化構造体の外縁部全体を包囲してもよく、いくつかの実施形態では、セグメントが、安定化構造体の小部分のみを備えてもよい。特定の実施形態では、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個の切離し可能セグメントまたは外方シェルが存在してもよい。いくつかの実施形態では、切離し可能セグメントまたは外方シェルは、各セクションが創傷のサイズまたは形状に応じて選択的に取り外され得るように、例えば安定化構造体の長手方向軸をまたぐ各側に2つのセクションをなど複数のセクションを備え得る。
図15A〜図18Eの安定化構造体ならびに本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において開示される任意の安定化構造体および/または創傷閉鎖デバイスの外方シェルまたは切離し可能セクションは、任意の適切な方向に取り外され得ることが当業者には理解されよう。例えば、安定化構造体は、外方シェルまたは切離し可能セクションが安定化構造体の最長寸法部に対して平行なx-y面内において水平方向に取り外され得るように構成され得る。特定の実施形態では、安定化構造体は、切離し可能セクションが垂直方向のz軸方向に取外し可能となり得るように構成されてよい。安定化構造体は、水平方向に取外し可能な少なくとも1つの外方シェルまたは切離し可能セクションと、垂直方向に取外し可能な1つのシェルまたはセクションを有し得る。外方シェルまたは切離し可能セクションは、装着要素および受け要素としてスロットおよび/またはチャネルを使用することなどにより単一の方向のみに取り外され得るように、安定化構造体に対して装着され得る。
実施形態では、安定化構造体セグメントは、より小さな構造体を作製するために安定化構造体6000から切断され得る。特定の実施形態では、安定化構造体は、セグメント6002、6004を安定化構造体から手で引裂き可能にし容易に取り外すことが可能になるように、これらのセグメントの形状に沿って事前切込みを有し得る。切離し可能セグメントは、接着剤、Velcro(登録商標)または他の適切な接着手段により安定化構造体の残りの部分に対して固着され得る。特定の実施形態では、取外し可能セクションは、構造体同士が共に圧搾される締付けによりおよび/または摩擦により一体に保持され得る。いくつかの実施形態では、磁石および/または吸引カップがこれらのセグメントを一体に保持するために使用され得る。
図14A〜図14Dに関連して上述した安定化構造体と同様に、安定化構造体5000、5100、5200、5300、または6000は、構造体の上方に、下方に、または上方および下方の両方に多孔性層を有し得る。特定の実施形態では、安定化構造体は、上方層および/または下方層などの多孔性層に対して装着され得る。かかる実施形態では、安定化構造体の様々なセグメントが、相互に対して直接的には装着されず、代わりにセグメント同士は、安定化構造体の頂部および/または底部に対して装着された多孔性層によって一体的に保持される。実施形態では、多孔性層は、切離し可能セグメントと整列された事前切込みおよび/または穿孔を有することにより、看護人が発泡体の部分を引き裂き、発泡体セクションと共に安定化構造体からセグメントを取り外すことを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体を一体的に保持する発泡体層は、安定化構造体の側部/縁部の周囲に位置決めされ得る。
図16A〜図16Bは、図15A〜図15Dの安定化構造体と同様の安定化構造体7100の実施形態を示す。図15A〜図15Dの安定化構造体と同様に、安定化構造体7100は、切離し可能セグメント7104および7106と、内方セグメント7102とを備える。ここでは、切離し可能セグメントは、内方セグメントの縁部の全体の周囲には延在しなくてもよい。代わりに、切離し可能セグメント7104および/または7106は、内方セグメント7102の各側で2つの鏡像構造体へと分割される。図16Cに示すように、複数の切離し可能セグメントは一度に取り外されてもよい。
図16Dは、切離し可能セグメントが内方セグメントの縁部の全体の周囲に延在する安定化構造体7200の一実施形態を示す。ここでは、切離し可能セグメントの2つの鏡像セクションが、安定化構造体の端部にてリンクされる7206。
図17は、図15A〜図16Dの安定化構造体と同様の安定化構造体7300を示す。ここでは、切離し可能セクション7304は、内方セグメント7302または別の切離し可能セグメント7304の凹部7308内に嵌る延長セル7306を備える。実施形態では、これらの延長セルは、個々のセグメントが力の印加により相互から分離され得るように、凹部内にスナップ嵌めされるように構成される。例えば、分離は、看護人による力の印加によって行われ得る。
図18A〜図18Dは、図15A〜図17に示す安定化構造体と同様の安定化構造体7400の実施形態を示す。ここでは、切離し可能セグメント7404が、1つまたは複数の装着要素7406を備え、この装着要素7406は、爪、フック、舌部、ねじ、釘、または他の適切な装着手段の形態であってもよい。装着要素7406は、溝、穴、窓、または任意の適切な手段の形態であり得る受け要素7408に対して装着される。これらの装着要素は、安定化要素が受け要素から装着要素を分離させるのに適した力を印加することによってサイズ調整されるまで、内方セグメントまたは別の切離し可能セグメントに対する切離し可能セグメントの装着を維持する役割を果たす。特定の実施形態では、切離し可能セグメントおよび内方セグメントは、装着要素および受け要素の両方を備え得る。例えば、切離し可能セグメントは、切離し可能要素同士を交互に積み重ねることが可能となるように、一方の側に装着要素をおよび他方の側に受け要素を備え得る。特定の実施形態では、セグメントは、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、10個、15個、20個、30個、または31個以上の装着要素を備え得る。いくつかの実施形態では、セグメントは、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、10個、15個、20個、30個、または31個以上の受け要素を備え得る。
図18Bは、装着要素7506が爪である安定化構造体7000の一実施形態を示す。図18Cは、装着要素7602が、溝7604である受け要素内に嵌る舌部である、安定化構造体7600の一実施形態を示す。図18Dは、装着要素7702がフック状であり、受け要素がこれらのフックを受けるように構成された、安定化構造体7700の一実施形態を示す。図18Eは、接着剤が、他の切離し可能セグメントまたは内方セグメントの外方表面に対して固着するために切離し可能セグメントの特定のエリアに対して塗布され得る、安定化構造体7800の一実施形態を示す。接着剤は内方セグメントに塗布され得る。
特定の実施形態では、図15A〜図18Eに関連して上記で開示されたものなどの切離し可能セグメントは、安定化構造体から分離したキット内にパッケージングされてもよく、各切離し可能セグメントは、頂部発泡体、底部発泡体、それらの両方を有してもよく、または発泡体をまったく有さなくてもよい。別個にパッケージングされた切離し可能セグメントは、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において開示されるものなどの装着要素および/または受け要素を備え得る。その場合に、かかる別個にパッケージングされた切離し可能セグメントは、安定化構造体のサイズを増大させおよび/または形状を変化させるために主要安定化構造体に対して付加される。特定の実施形態では、切離し可能セグメントの各キットは、1個の切離し可能セグメント、2個の切離し可能セグメント、3個の切離し可能セグメント、4個の切離し可能セグメント、5個の切離し可能セグメント、または6個以上の切離し可能セグメントを収容し得る。いくつかの実施形態では、切離し可能セグメントは、三日月の形状であってもよい。
図19は、図2A〜図3E、図12〜図18Eに関連してなど本明細書の他の箇所において開示されるものと同様の安定化構造体15002、15004、15006を備える創傷閉鎖デバイス15000の分解図を示す。しかし、ここでは、安定化構造体15002、15004、15006は、より大きな深さを有する創傷閉鎖デバイス15000を形成するために相互に積み重ねられ得る。かかる大きな深さは、単一の安定化構造体では不十分な恐れがある多量の脂肪組織を有するなど付加的な腹部組織を有する患者においては有利となり得る。いくつかの実施形態では、創傷閉鎖デバイスは、2個の積重ね可能安定化構造体、3個の積重ね可能安定化構造体、4個の積重ね可能安定化構造体、5個の積重ね可能安定化構造体、または6個以上の積重ね可能安定化構造体を備え得る。図15〜図18Eにおいて上述した切離し可能セグメントと同様に、積重ね可能安定化構造体は、キットとして個別にパッケージングされ得る。実施形態では、個別にパッケージングされた積重ね可能安定化構造体は、上部表面および/または下部表面上に発泡体を有することにより、積み重ねられた安定化構造体の最上表面および/または最下表面上におよび/または積み重ねられた安定化構造体同士の間に発泡体が存在するのを可能にし得る。実施形態では、積重ね可能安定化構造体は、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において開示されるものなどの装着要素および/または受け要素を含むことにより、積重ね可能安定化構造体同士が相互に装着されるのを可能にする。
図20A〜図20Cの胸骨開口を閉鎖する方法
胸骨正中切開術は、胸骨に沿って垂直方向切開部を形成するタイプの外科手技である。図20Aは、ヒトの胸骨16002を貫通した胸骨切開16000の一実施形態を示す。かかる切開は、胸骨鋸または他の適切な切断デバイスで完遂され得る。かかる胸骨切開により、胸骨の2つの半部への分離が結果的に得られ、これらは医師が心臓などの下方に位置する器官へアクセスできるように胸骨開口へと拡張され得る。胸骨切開は、開心術を実施する場合に一般的に利用される。特定の実施形態では、以下でさらに詳細に説明されるように、図2A〜図3E、図12〜図19に関連して上述したものなどの安定化構造体が、胸骨開口の閉鎖を強化するために胸骨開口内に配置され得る。
図20B〜図20Cは、図2A〜図3E、図12〜図19に関連して上述したものなどの安定化構造体または創傷閉鎖デバイスを使用して胸骨開口17005を閉鎖する方法17000を示す。図20Bに示すように、胸骨開口17005は、図20Aに関連して説明したものなどのヒトの胸骨を貫通する胸骨切開17001と、その後の胸骨の2つの半部の分離とによって形成され得る。いくつかの実施形態では、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明される器官保護層または組織保護層などの器官保護層17002が、胸骨開口17005内において心臓または任意の露出された組織を覆って配置され得る。いくつかの実施形態では、器官保護層17002は、開口17005からの流体除去または開口17005への陰圧伝達を可能にするために、穴、スリット、またはチャネルなどの開口(図示せず)を備え得る。特定の実施形態では、器官保護層17002は、例えば剛化ポリマーなどの典型的な器官保護層よりも剛直な適切な材料からなるものであってもよい。それにより、より剛直な器官保護層が、NPWTの力から下方に位置する心臓または他の器官をより良好に保護し得る。実施形態では、器官保護層は、親水性PVA発泡体、または本明細書の本章においてもしくは本明細書の他の箇所において説明される任意の適切な発泡体を含み得る。
任意には、底部発泡体層(図示せず)が、器官保護層17002を覆って配置されてもよい。この底部発泡体層は、胸骨の下方において外方に延在し、任意には発泡体を覆って配置された安定化構造体に対して装着され得る。実施形態では、安定化構造体は、胸骨開口の下方、内部、または上方に位置決めされ得る。安定化構造体から外方に延在することにより、底部発泡体層は、安定化構造体が下方に位置する器官からの圧力によって上方へと付勢されるのを防ぎ得る。
特定の実施形態では、安定化構造体17004は、胸骨の骨同士の間において直接的に、胸骨開口内に配置される。本明細書の他の箇所において説明される安定化構造体と同様に、かかる構造体は、陰圧下で座屈することにより、胸骨開口のエッジ同士を共に引き寄せる役割を果たす。安定化構造体は、組織アンカーが開口17005の周辺組織に係合するように組織アンカーにより縁部において囲まれ、開口17005の閉鎖を容易化し得る。図15A〜図19に関連して上記で開示される安定化構造体と同様に、胸骨開口内に配置された安定化構造体は、開口のサイズおよび形状に適切に合致するようにサイズ調整可能であってもよい。
いくつかの実施形態では、オプションの頂部発泡体層(図示せず)が、安定化構造体の上部に適用され得る。この頂部発泡体層は、胸骨開口の外部で外方へと延在してもよく、および/または頂部発泡体は、安定化構造体の上方ではあるが依然として胸骨開口内に配置されてもよい。実施形態では、発泡体層が、胸骨開口内で安定化構造体の周縁部の周りに適用され得る。
特定の実施形態では、ドレープ(図示せず)が、頂部発泡体の頂部に対して適用されることにより、安定化構造体上への気密シールを形成し、それにより陰圧印加を可能にし得る。陰圧は、例えば約1時間、6時間、12時間、24時間、48時間、または48時間超など、本明細書の本章においてまたは本明細書の他の箇所において説明される任意の時間長さにわたり安定化構造体に対して印加され得る。
実施形態では、安定化クリップが、安定化構造体に対して装着されることにより、胸骨の骨同士の間において安定化構造体を定位置に維持する役割を果たし得る。いくつかの実施形態では、安定化クリップは、安定化構造体を定位置に維持するために胸骨に対して直接的にクリップ留めされ得る。
図21A〜図22Dの創傷閉鎖システムおよび装置
本明細書の他の箇所において論じるように、安定化構造体は、ドーム形状部またはボウル形状部などの非平坦形状部を有するように、水平面に沿って湾曲状または屈曲状であり得る。
図21A〜図21Dは、図2A〜図2C、図9A、図12、図13A〜図14Dに関連して開示される安定化構造体と同様の安定化構造体18000の一実施形態の様々な図である。図21A〜図21Dはそれぞれ、安定化構造体の長さが前方から後方に配設され、幅が左から右へと配設され、高さが頂部から底部へと配設されるように安定化構造体18000が配向される場合の、斜視図、上面図、側面図、および正面図である。ここでは、安定化構造体18000は、その幅のみに沿って湾曲する。いくつかの実施形態では、安定化構造体18000の上部表面および/または下部表面は、創傷の形状に対してより良好に対応し得るように安定化構造体の幅に沿って湾曲状であってもよい。かかる湾曲状の安定化構造体は、湾曲状表面の中/上に位置する創傷にとって有用となり得る。図21A〜図21Dに示すものなどの特定の実施形態では、安定化構造体18000は、上方表面がその幅に沿って凹状であり、下部表面がその幅に沿って凸状であるように形状設定される。高さは、図21Dにより示すように安定化構造体にわたって一定であり得る。特定の実施形態では、安定化構造体の上方表面は、その幅に沿って凸状であり、下部表面はその幅に沿って凹状であり得る。特定の実施形態では、上方表面および下部表面が共に、その幅に沿って凹状または凸状であってもよい。いくつかの実施形態では、上方表面または下部表面のいずれかがその幅に沿って湾曲状であり、その他方が平坦状である。同様に、いくつかの実施形態では、上方表面および/または下部表面は、安定化構造体の幅ではなく長さに沿って湾曲状であってもよい。
安定化構造体が、その上方表面および/または下部表面が安定化構造体の幅および長さの両方に沿って湾曲状になるように形状設定されてもよい。図22A〜図22Bは、安定化構造体の幅および長さに沿って上方表面が凹状であり下部表面が凸状になるように形状設定され、したがって安定化構造体がボウル形状である、安定化構造体19000の実施形態の様々な図を示す。図22A〜図22Dはそれぞれ、安定化構造体19000の長さが前方から後方に配設され、幅が左から右へ配設され、高さが上部から下部へ配設されるように安定化構造体19000が配向された場合の、安定化構造体19000の斜視図、上面図、側面図、および正面図である。いくつかの実施形態では、上方表面は凸状であり、下部表面は安定化構造体の長さおよび幅に沿って凹状である。上方表面および下部表面の両方が、その長さおよび幅に沿って凹状または凸状のいずれかであってもよい。いくつかの実施形態では、上方表面および/または下部表面は、長さに沿って凹状であり、幅に沿って凸状であるか、または長さに沿って凸状であり、幅に沿って凹状である。いくつかの実施形態では、上方表面および下部表面の一方のみがその幅および長さに沿って湾曲状であり、他方の表面は平坦状である。
本明細書の他の箇所において説明される創傷閉鎖デバイスと同様に、創傷閉鎖デバイスが、図21A〜図22Dに関連して説明される湾曲状安定化構造体に加えて、任意の底部発泡体層、頂部発泡体層、中間発泡体層、および/またはさらなる発泡体層を備えてもよく、さらにこれらの発泡体層の任意のものが、創傷または安定化構造体に対してより良好に対応するために、安定化構造体の長さおよび/または幅に沿って湾曲状であってもよい。いくつかの実施形態では、頂部発泡体層の下方表面および/または底部発泡体層の上方表面は、これらの発泡体層が湾曲状安定化構造体とより緊密に合致し得るように湾曲状であってもよい。いくつかの実施形態では、発泡体層は、創傷閉鎖デバイスが創傷部位により良好に対応するように、安定化構造体とは無関係に湾曲状であってもよい。
本明細書において説明される任意の安定化構造体および/または発泡体層は、本章においてまたは図21A〜図22Dに関連して説明されるような湾曲状安定化構造体および/または発泡体層と置換され得る。いくつかの実施形態では、施術者が創傷部位の形状により良好に対応するように適切な形状を有する創傷閉鎖デバイスを選択および/または組み立てることができるように、水平面に沿ってそれぞれ異なる湾曲度を有する安定化構造体および/または発泡体層がキット内に共にパッケージングされ得る。
可変湾曲部を有する創傷閉鎖システムおよび装置
本明細書の他の箇所において説明されるものなどの水平面に沿って湾曲された安定化構造体に加えて、いくつかの例では、可変湾曲部を有する安定化構造体が望ましい場合がある。なぜならば、創傷の形状および曲線は、患者が姿勢を変えるにつれて変化し得るからである。例えば、図7に関連して説明される創傷と同様の腹部創傷開口の場合に、安定化構造体は、患者が例えば上半身を起こすなど姿勢を変化させた場合に創傷に対してより良好に対応するように、創傷の長さに沿って屈曲される必要がある場合がある。
いくつかの実施形態では、安定化構造体が、力の印加を伴ってまたは伴わずにその長さに沿って屈曲してもよい。例えば、図2A〜図2C、図9A、図12、図13A〜図19、図21A〜図22Dに関連して説明されるものと同様の安定化構造体が、安定化構造体が力の印加時にその長さに沿って屈曲し屈曲形状を保持することを可能にし得る、ヒンジとして機能する手段を有し得る。例えば、安定化構造体は、長さに沿った安定化構造体の屈曲を助長するためのヒンジとして機能するような、細長ストリップおよび/または介在部材に沿った1つまたは複数のV字形状切欠部を有してもよい。いくつかの実施形態では、V字形状切欠部の中の少なくとも1つが、細長ストリップが介在部材に合流するノードにてまたはその付近にて設けられ得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのV字形状切欠部が、ノード同士の間の中間において細長ストリップ上に設けられ得る。
細長ストリップに沿ったV字形状切欠部のサイズおよび個数は、安定化構造体の所望の屈曲性の度合いに応じて変更され得る。より大型のおよび/またはより多数のV字形状切欠部を有する安定化構造体は、より活動的またはより力の弱い患者に適したものになり得るように、安定化構造体に対してより高い屈曲性を与え得る。いくつかの実施形態では、V字形状切欠部は、安定化構造体が一方向に屈曲され得るように、一方向に作製される。いくつかの実施形態では、切欠部は、安定化構造体が両方向に屈曲され得るように、両方向へと作製され得る。安定化構造体は、機械接合部など、安定化構造体を屈曲可能にするために現場にて熟練者が利用できる任意の他の適切な手段を有してもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体の少なくとも一部が、安定化構造体がヒンジとして機能する手段を用いてまたは用いずに屈曲され得るように、十分な可撓性を有する材料から作製されてもよい。
変化する厚さを有する創傷閉鎖システムおよび装置
本明細書の他の箇所において論じるように、創傷閉鎖デバイスが、周辺組織に位置合わせされた状態で創傷内に配置され得る。いくつかの場合では、脂肪、皮膚、または筋などの創傷の周辺組織の厚さは、創傷に沿って一定ではない場合があり、したがって創傷の深さもまた一定ではない場合がある。例えば、図4、図6、図8Aに関連して図示および説明されるものなどの腹部創傷は、脂肪組織が剣状骨の付近よりも恥骨の付近において一般的により厚いため、一定ではない深さを有し得る。さらに、より多量の体脂肪を有する患者の場合には、恥骨に向かうにつれて脂肪の厚さが増大する傾向は、より高くなる。他方で、体脂肪がより低い患者の腹部創傷の場合には、脂肪組織は中間においてより厚く、恥骨および剣状骨の付近の両端部にてより薄くなる場合がある。一定ではない深さを有するかかる創傷の場合に、長さに沿って厚さが変化する創傷閉鎖デバイスが、創傷に対してより良好に対応し得る。
本明細書の他の箇所において説明される創傷閉鎖デバイスと同様に、変化する厚さを有する創傷閉鎖デバイスは、安定化構造体およびオプションの発泡体層(例えば底部発泡体層、中間発泡体層、および/または頂部発泡体層)を備え得る。いくつかの実施形態では、図2A〜図2C、図9A〜図9C、図12、図13A〜図19、図21A〜図22Dに関連して説明されるものと同様の安定化構造体および/または任意の発泡体層が、創傷閉鎖デバイスの長さおよび/または幅に沿って変化する厚さを有し得る。例えば、安定化構造体および/または任意の発泡体層が、創傷閉鎖デバイスの長さおよび/または幅の一方の端部においてより厚く、他方の端部においてより薄くてもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体および/または任意の発泡体層が、両端部にてより厚く、中間においてより薄くてもよい。いくつかの実施形態では、安定化構造体および/または任意の発泡体層が、両端部にてより薄く、中間においてより厚くてもよい。
いくつかの実施形態では、施術者が、創傷部位の形状により良好に対応するように適切な安定化構造体および/または発泡体層を選択し得るおよび/または適切な安定化構造体および/または発泡体層を用いて創傷閉鎖デバイスを組み立て得るように、異なるパターンの変化厚さを有する安定化構造体および/または発泡体層がキット内に共にパッケージングされてもよい。
他の変形形態
本開示は、特定の実施形態について記載するが、本開示に示され記載される方法およびデバイスの多数の態様が、種々に組み合わされておよび/または修正されることにより、さらなる実施形態または許容可能な例を形成し得る点が、当業者には理解されよう。全てのかかる修正および変更は、本開示の範囲内に含まれるように意図される。実際に、多様な設計およびアプローチが、可能であり、本開示の範囲内に含まれる。本明細書において開示される特徴、構造、またはステップは、いずれも必須または不可欠なものではない。さらに、例示の実施形態を本明細書に記載したが、本開示に基づき当技術者により理解されるような均等な要素、修正、省略、組合せ(例えば様々な実施形態にわたる態様の)、代替、適合化、および/または変更を有するあらゆる実施形態の範囲。特定の実施形態について記載したが、これらの実施形態は、専ら例として示され、保護範囲を限定するようには意図されない。
特定の態様、実施形態、または例と組み合わせて記載される特徴、材料、特性、または群は、適合不能でない限りは本章または本明細書の他の箇所に記載される任意の他の態様、実施形態、または例に適用可能であると理解されたい。本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、概要、および図面を含む)で開示される全ての特徴および/または同様に開示される任意の方法またはプロセスの全てのステップは、かかる特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意の組合せで組み合わされてもよい。保護は、任意の前述の実施形態の詳細に限定されない。保護は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、概要、および図面を含む)に開示される特徴の中の任意の新規の1つもしくは任意の新規の組合せにまで、または同様に開示される任意の方法もしくはプロセスのステップの中の任意の新規の1つもしくは任意の新規の組合せにまで及ぶ。
さらに、個別の実装形態のコンテクストで本開示内に記載される特定の特徴もまた、単一の実装形態との組合せで実装され得る。逆に、単一の実装形態のコンテクストで記載される様々な特徴もまた、複数の実装形態において個別にまたは任意の適切な下位組合せで実装され得る。さらに、特徴が、特定の組合せで機能するものとして上述される場合があるが、いくつかの場合では、特許請求される組合せからの1つまたは複数の特徴が、その組合せから削除され得ると共に、その組合せが、下位組合せまたは下位組合せの変更例として特許請求されてもよい。
さらに、動作が、図面に示されるか、または特定の順序で本明細書にて記載されるが、かかる動作は、図示する特定の順序もしくは一連の順序で実施される必要はなく、または全ての動作が、所望の結果を達成するために実施される必要はない。図示または記載されない他の動作が、例の方法およびプロセスに組み込まれ得る。例えば、1つまたは複数の動作が、記載される動作のいずれかの前、後、同時、または間に実施され得る。さらに、動作は、他の実装形態では再構成または順序再設定され得る。いくつかの実施形態では、図示するおよび/または開示するプロセスで実施される実際のステップは、図面に示すものとは異なり得る点が当業者には認識されよう。実施形態によっては、上述のステップのいくつかが除去されてもよく、他が追加されてもよい。さらに、上記に開示した特定の実施形態の特徴および属性が、異なる方法で組み合わされてさらなる実施形態を形成してもよく、これらの実施形態はいずれも、本開示の範囲内に含まれる。また、上述の実装形態における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実装形態においてかかる分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、記載された構成要素およびシステムは、一般的には単一の製品において共に一体化され得るかまたは複数の製品へとパッケージングされ得る点を理解されたい。
本開示の目的として、特定の態様、利点、および新規の特徴が本明細書に記載される。必ずしも全てのかかる利点が、任意の特定の実施形態に従って達成され得るわけではない。したがって、例えば、本開示は、本明細書で教示または示唆され得るような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような1つの利点または利点群を達成する態様で具現化または実施されてもよい点が、当業者には認識されよう。
「可能である」または「してもよい」などの条件的表現は、特に別様の指定がない限り、または使用されるような文脈内で別様に理解されない限りは、特定の実施形態が特定の特徴、要素、および/またはステップを含むが、他の実施形態はそれらを含まないことを伝えるように一般的には意図される。したがって、かかる条件的表現は、特徴、要素、および/またはステップが、1つまたは複数の実施形態にとっては何らかにおいて必要とされることを、あるいは1つまたは複数の実施形態が、これらの特徴、要素、および/またはステップが任意の特定の実施形態に含まれるもしくは実装されるべきであるか否かをユーザの入力または誘発によりまたはよることなく決定するためのロジックを必ず含むことを示唆するようには一般的に意図されない。
特に別様の指定がない限り、「X、Y、およびZの中の少なくとも1つ」という表現などの接続的表現は、言い方を変えればアイテム、項等がX、Y、またはZのいずれかであり得ることを伝えるために一般的に使用されるような文脈で理解される。したがって、かかる接続的表現は、特定の実施形態が少なくとも1つのX、少なくとも1つのY、および少なくとも1つのZの存在を必要とすることを示唆するようには一般的には意図されない。
本明細書において、「約」、「ほぼ」、および「実質的に」という用語などの本明細書で使用される度合いの表現は、所望の機能を依然として果たすまたは所望の結果を達成する述べられた値、量、または特性に近い値、量、または特性を表す。例えば、「約」、「ほぼ」、および「実質的に」という用語は、述べられた量の10%未満以内、5%未満以内、1%未満以内、0.1%未満以内、および0.01%未満以内である量を指し得る。別の例としては、特定の実施形態では、「ほぼ平行の」および「実質的に平行の」という用語は、15度以下、10度以下、5度以下、3度以下、1度以下、または0.1度以下等だけ厳密な平衡から逸脱した値、量、または特性を指す。
本開示の範囲は、本章または本明細書の他の箇所で好ましい実施形態の特定の開示により限定されるようには意図されず、本章もしくは本明細書の他の箇所に示されるようなまたは将来的に示されるような特許請求の範囲によって定義され得る。特許請求の範囲の文言は、特許請求の範囲で使用される文言に基づき広く解釈されるべきであり、本明細書にまたは本願の手続きの中で説明される例に限定されるべきではない。それらの例は、非排他的なものとして解釈されるべきである。
100 陰圧治療システム
101 創傷
102 創傷パッカー
104 ドレープ
106 開口
108 導管
110 ポンプ
2000 安定化構造体
2002 外方外周部
2004 セル
2006 細長ストリップ
2010 介在部材
2012 削減エッジ
2020 より小さなダイヤモンド形状部
2022 より大きなダイヤモンド形状部
2030 座屈可能セル
2032 ピン継手
2034 安定化構造体
2036 長円形創傷モデル、介在部材
2038 開状態
2040 半座屈状態
2042 完全座屈状態
2050 ミラーライン
2052 大ダイヤモンド形状構造部
2054 より小さなダイヤモンド形状部
2060 セル
2062 介在部材
2064 細長ストリップ
2070 壁部
2072 壁部
2074 壁部
2076 壁部
2900 連接部
3100 開放創、創傷部位、創傷床
3102 底部片、発泡体層
3104 安定化構造体、創傷閉鎖デバイス
3104 創傷閉鎖デバイス
3116 頂部片、発泡体層
3118 ブリッジ部分
3120 ドレープセクション
3122 吸引ポート、ポート
3124 保護層
3126 剥離ライナ
3130 陰圧閉鎖療法デバイス
3170 組織保護層
3180 パッド
3190 皮膚
4100 安定化構造体
4104 セル
4106 細長ストリップ
4110 介在部材
4120 延長セクション
4122 側部
4124 段状外縁部
4126 安定化構造体
4200 安定化構造体
4204 セル
4206 細長ストリップ、細長部材
4210 介在部材
4212 タブ
4220 延長セクション
4230 壁部
4240 角度
4300 創傷閉鎖デバイス
4302 安定化構造体
4304 タブ
4352 頂部多孔性発泡体層
4354 底部多孔性発泡体層
4400 創傷閉鎖デバイス
4402 安定化構造体
4452 頂部発泡体層
4454 底部発泡体
4456 中間発泡体層
5000 安定化構造体
5002 内方セグメント
5004 外方シェル、切離し可能セグメント
5008 事前切込み
5100 安定化構造体
5102 内方セグメント
5104 外方シェル
5109 界面
5202 内方セグメント
5204 外方シェル
5209 界面
5212 延長セル
5214 凹部
5300 安定化構造体
5302 内方セグメント
5304 切離し可能セグメント
5306 切離し可能セグメント
6000 安定化構造体
6002 内方セグメント
6004 第1の外方シェル、第1の切離し可能セグメント
6006 第2の外方シェル、第2の切離し可能セグメント
7000 安定化構造体
7100 安定化構造体
7102 内方セグメント
7104 切離し可能セグメント
7200 安定化構造体
7300 安定化構造体
7302 内方セグメント
7304 切離し可能セグメント
7306 延長セル
7308 凹部
7400 安定化構造体
7404 切離し可能セグメント
7406 装着要素
7408 受け要素
7506 装着要素
7600 安定化構造体
7602 装着要素
7604 溝
7700 安定化構造体
7702 装着要素
7800 安定化構造体
15000 創傷閉鎖デバイス
15002 安定化構造体
16000 胸骨切開
16002 胸骨
17000 方法
17001 胸骨切開
17002 器官保護層
17004 安定化構造体
17005 開口
17005 胸骨開口
18000 安定化構造体
19000 安定化構造体

Claims (66)

  1. 創傷閉鎖デバイスであって、
    創傷内に挿入するための安定化構造体と、
    前記安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層であって、前記安定化構造体の上部表面と形状合致する頂部発泡体層と、
    前記安定化構造体の下方に位置するための底部発泡体層であって、前記安定化構造体の下部表面と形状合致する底部発泡体層と
    を備え、
    前記頂部発泡体層もしくは前記底部発泡体層、またはその両方は、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面に沿って少なくとも部分的に湾曲する、創傷閉鎖デバイス。
  2. 前記安定化構造体は、前記水平面に沿って少なくとも部分的に湾曲する、請求項1に記載の創傷閉鎖デバイス。
  3. 前記頂部発泡体層、前記底部発泡体層、および前記安定化構造体のうちの少なくとも1つは、前記安定化構造体の前記長さに沿って湾曲するが前記幅には沿って湾曲しない、請求項1または2に記載の創傷閉鎖デバイス。
  4. 前記頂部発泡体層、前記底部発泡体層、および前記安定化構造体のうちの少なくとも1つは、前記安定化構造体の前記幅に沿って湾曲するが前記長さには沿って湾曲しない、請求項1から3のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  5. 前記頂部発泡体層、前記底部発泡体層、および前記安定化構造体のうちの少なくとも1つは、前記安定化構造体の前記長さおよび前記幅の両方に沿って湾曲する、請求項1から4のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  6. 前記頂部発泡体層、前記底部発泡体層、および前記安定化構造体のうちの少なくとも1つは、ドーム形状である、請求項5に記載の創傷閉鎖デバイス。
  7. 前記安定化構造体、前記頂部発泡体層、および前記底部発泡体層はそれぞれ、長円形状部または眼形状部を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  8. 創傷内に挿入するための安定化構造体であって、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面に沿って少なくとも部分的に湾曲する、安定化構造体
    を備える、創傷閉鎖デバイス。
  9. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の前記幅のみに沿って、前記長さには沿わずに湾曲する、請求項8に記載の創傷閉鎖デバイス。
  10. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の前記幅および前記長さの両方に沿って湾曲する、請求項8に記載の創傷閉鎖デバイス。
  11. 前記安定化構造体は、1つまたは複数の切離し可能セグメントを備える、請求項8から10のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  12. 前記安定化構造体は、長円形状部または眼形状部を有する、請求項8から11のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  13. 創傷内に挿入するための安定化構造体であって、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面に沿って屈曲されるように構成される、安定化構造体
    を備える、創傷閉鎖デバイス。
  14. 前記安定化構造体は、可逆的に屈曲されるように構成される、請求項13に記載の創傷閉鎖デバイス。
  15. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の前記長さに沿って屈曲されるように構成される、請求項13または14に記載の創傷閉鎖デバイス。
  16. 前記安定化構造体は、可撓性材料を含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  17. 前記安定化構造体は、1つまたは複数のV字形状切欠部を備える請求項13から16のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  18. 前記安定化構造体は、一方向のみにおいて実質的により大きく屈曲されるように構成される、請求項13から17のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  19. 前記安定化構造体は、2つ以上の方向において屈曲されるように構成される、請求項13から17のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  20. 前記安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層であって、前記安定化構造体の頂部と形状合致する頂部発泡体層、もしくは、
    前記安定化構造体の下方に位置するための底部発泡体層であって、前記安定化構造体の底部と形状合致する底部発泡体層、またはその両方
    をさらに備える、請求項13から19のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  21. 創傷閉鎖デバイスであって、
    創傷内に挿入するための安定化構造体であって、前記安定化構造体は上部表面および下部表面を備え、前記上部表面および前記下部表面は前記上部表面と前記下部表面との間の厚さとして定義される高さを規定し、前記安定化構造体は長さおよび幅を有し、前記安定化構造体は前記安定化構造体の前記長さ若しくは前記幅、またはその両方にわたり変化する厚さを備える、安定化構造体
    を備える、創傷閉鎖デバイス。
  22. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の前記長さにわたり変化するが前記幅にわたり変化しない厚さを備える、請求項21に記載の創傷閉鎖デバイス。
  23. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の前記長さおよび前記幅の両方にわたり変化する厚さを備える、請求項21に記載の創傷閉鎖デバイス。
  24. 前記安定化構造体の前記厚さは、前記安定化構造体の前記長さに沿って一方の端部または両端部においてより薄い、請求項21から23のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  25. 前記安定化構造体の前記厚さは、前記安定化構造体の前記長さに沿って一方の端部または両端部においてより厚い、請求項21から23のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  26. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の前記幅にわたり変化するが前記長さにわたり変化しない厚さを備える、請求項21に記載の創傷閉鎖デバイス。
  27. 前記安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層であって、前記安定化構造体の頂部と形状合致する頂部発泡体層、もしくは、
    前記安定化構造体の下方に位置するための底部発泡体層であって、前記安定化構造体の底部と形状合致する底部発泡体層、またはその両方
    をさらに備える、請求項21から26のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  28. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、請求項1から27のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  29. 前記安定化構造体の前記長さは、前記安定化構造体の前記幅よりも大きい、請求項1から28のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  30. 創傷内に挿入するための安定化構造体
    を備え、
    前記安定化構造体は、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成され、
    前記安定化構造体は、1つまたは複数の切離し可能セグメントを備える、創傷閉鎖デバイス。
  31. 前記1つまたは複数の切離し可能セグメントは、装着要素を備える、請求項30に記載の創傷閉鎖デバイス。
  32. 前記安定化構造体は、1つまたは複数の切離し可能セグメントにより少なくとも部分的に囲まれた内方セグメントを備える、請求項30または31に記載の創傷閉鎖デバイス。
  33. 前記内方セグメントは、前記1つまたは複数の切離し可能セグメントの装着要素を受けるように構成された受け要素を備える、請求項32に記載の創傷閉鎖デバイス。
  34. 前記1つまたは複数の切離し可能セグメントは、垂直方向のみに取り外されるように構成される、請求項30から33のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  35. 前記1つまたは複数の切離し可能セグメントは、水平方向のみに取り外されるように構成される、請求項30から33のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  36. 前記1つまたは複数の切離し可能セグメントは、垂直方向に取り外されるように構成される、請求項30から33のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  37. 前記1つまたは複数の切離し可能セグメントは、水平方向に取り外されるように構成される、請求項30から33および36のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  38. 前記安定化構造体は、眼形状部を有する、請求項30から37のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  39. 創傷閉鎖デバイスであって、
    第1の安定化構造体であって、前記第1の安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、第1の安定化構造体と、
    前記第1の安定化構造体を覆って位置決めされた第2の安定化構造体であって、前記第2の安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、第2の安定化構造体と
    を備える、創傷閉鎖デバイス。
  40. 前記第2の安定化構造体は、前記第1の安定化構造体の頂部に対して装着される、請求項39に記載の創傷閉鎖デバイス。
  41. 前記第2の安定化構造体は、前記第1の安定化構造体の装着要素を受けるように構成された受け要素を備える、請求項40に記載の創傷閉鎖デバイス。
  42. 前記第1の安定化構造体は、前記第2の安定化構造体の装着要素を受けるように構成された受け要素を備える、請求項41に記載の創傷閉鎖デバイス。
  43. 前記第2の安定化構造体は、前記第1の安定化構造体から切離し可能になるように構成される、請求項39から42のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  44. 前記創傷閉鎖デバイスは、前記第2の安定化構造体を覆って位置決めされた第3の安定化構造体を備え、前記第3の安定化構造体は、前記第3の安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、請求項39から43のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  45. 前記第3の安定化構造体は、前記第2の安定化構造体の頂部に対して装着される、請求項44に記載の創傷閉鎖デバイス。
  46. 創傷に対して陰圧を供給するように構成された吸引ポートをさらに備える、請求項1から45のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  47. 創傷内に挿入するための安定化構造体と、
    前記安定化構造体の上方に位置するための頂部発泡体層と、
    前記頂部発泡体層の上方に位置決めされるように構成された吸引ポートであって、前記創傷に対して陰圧を供給するように構成され、前記陰圧下において座屈に抵抗するように構成される吸引ポートと
    を備える、創傷閉鎖デバイス。
  48. 前記吸引ポートは、前記頂部発泡体層に比べて比較的剛性である、請求項47に記載の創傷閉鎖デバイス。
  49. 前記吸引ポートは、ワッシャを備える、請求項47または48に記載の創傷閉鎖デバイス。
  50. 前記吸引ポートは、前記頂部発泡体層に対して事前装着される、請求項47から49のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  51. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、請求項47から50のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  52. 中心線および2つの楕円形状部を備える安定化構造体であって、前記楕円形状部は、前記中心線をまたぎ相互にミラーイメージをなす、安定化構造体
    を備え、
    前記安定化構造体は、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、創傷閉鎖デバイス。
  53. 前記安定化構造体、前記頂部発泡体層、および前記底部発泡体層はそれぞれ、長円形状部または楕円形状部を少なくとも部分的に有する、請求項1から52のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス。
  54. 創傷閉鎖キットであって、
    1つまたは複数の安定化構造体であって、各安定化構造体が、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、1つまたは複数の安定化構造体
    を備え、
    前記1つまたは複数の安定化構造体のそれぞれが、頂部発泡体層および底部発泡体層を備え、
    前記1つまたは複数の安定化構造体のそれぞれが、装着要素を備え、前記装着要素は、創傷閉鎖デバイスの受け要素に対して装着されるように構成される、創傷閉鎖キット。
  55. 前記創傷閉鎖デバイスは、前記創傷閉鎖デバイスの長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、請求項54に記載の創傷閉鎖キット。
  56. 胸骨切開後に胸骨を閉鎖する方法であって、
    胸骨中の間隙内に安定化構造体を挿入するステップであって、前記安定化構造体は、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において、前記水平面に対して垂直な垂直面内においてよりもさらに座屈するように構成される、ステップと、
    前記安定化構造体の下方に器官保護層を位置決めするステップと
    を含む、方法。
  57. 前記安定化構造体は、前記胸骨に対して閉鎖力を印加するように構成される、請求項56に記載の方法。
  58. 前記胸骨中の前記間隙を囲む皮膚に対して封着された少なくとも1つのドレープで前記安定化構造体を覆うステップと、
    陰圧源により前記少なくとも1つのドレープを経由して前記創傷に対して陰圧を印加するステップであって、陰圧の前記印加によりクランプ構造体を座屈させる、ステップと
    をさらに含む、請求項56または57に記載の方法。
  59. 陰圧源をさらに備える、請求項1から58のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス、方法、またはキット。
  60. 前記安定化構造体を覆い前記創傷の周囲にシールを形成するように構成された1つまたは複数のドレープをさらに備える、請求項1から59のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス、方法、またはキット。
  61. 前記安定化構造体は、前記安定化構造体の長さおよび幅に対して平行な水平面内において横並びに設けられた複数のセルを備え、各セルが、前記水平面に対して垂直な垂直方向に延在する複数の壁部により画定される、請求項1から60のいずれか一項に記載の創傷閉鎖デバイス、方法、またはキット。
  62. 前述の説明において記載される特徴の中の1つまたは複数を備える、減圧を用いて創傷を治療するための装置。
  63. 前述の説明において記載される特徴の中の1つまたは複数を備える、創傷を治療するための方法。
  64. 前述の説明において記載される特徴の中の1つまたは複数を備える、創傷閉鎖デバイス。
  65. 前述の説明において記載される特徴の中の1つまたは複数を備える、創傷閉鎖システム。
  66. 前述の説明において記載される特徴の中の1つまたは複数を備える、創傷閉鎖キット。
JP2019531580A 2016-08-30 2017-08-29 創傷閉鎖デバイス Pending JP2019531846A (ja)

Applications Claiming Priority (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662381289P 2016-08-30 2016-08-30
US62/381,289 2016-08-30
US201662393477P 2016-09-12 2016-09-12
US62/393,477 2016-09-12
US201662416545P 2016-11-02 2016-11-02
US62/416,545 2016-11-02
US201762524090P 2017-06-23 2017-06-23
US62/524,090 2017-06-23
US201762538602P 2017-07-28 2017-07-28
US62/538,602 2017-07-28
PCT/US2017/049212 WO2018044949A1 (en) 2016-08-30 2017-08-29 Wound closure devices

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019531846A true JP2019531846A (ja) 2019-11-07
JP2019531846A5 JP2019531846A5 (ja) 2020-10-01

Family

ID=59856623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019531580A Pending JP2019531846A (ja) 2016-08-30 2017-08-29 創傷閉鎖デバイス

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20190262182A1 (ja)
EP (2) EP4085884A1 (ja)
JP (1) JP2019531846A (ja)
CN (1) CN109963536A (ja)
WO (1) WO2018044949A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9421132B2 (en) 2011-02-04 2016-08-23 University Of Massachusetts Negative pressure wound closure device
MX2014014325A (es) 2012-05-24 2015-08-06 Smith & Nephew Inc Dispositivos y metodos para tratar y cerrar heridas con presion negativa.
CN104812343B (zh) 2012-07-16 2019-06-18 史密夫和内修有限公司 负压伤口闭合设备
CN105188622A (zh) 2013-03-13 2015-12-23 史密夫和内修有限公司 负压伤口封闭装置以及用于以负压处理伤口的系统和方法
EP4209201A1 (en) 2015-04-29 2023-07-12 Smith & Nephew, Inc. Negative pressure wound closure device
WO2018041805A1 (en) 2016-08-30 2018-03-08 Smith & Nephew Plc Systems for applying reduced pressure therapy
US11096832B2 (en) 2016-09-27 2021-08-24 Smith & Nephew Plc Wound closure devices with dissolvable portions
WO2018085457A1 (en) 2016-11-02 2018-05-11 Smith & Nephew Inc. Wound closure devices
EP3638168A1 (en) 2017-06-13 2020-04-22 Smith & Nephew PLC Wound closure device and method of use
WO2018229010A1 (en) * 2017-06-13 2018-12-20 Smith & Nephew Plc Collapsible structure and method of use
AU2018285239B2 (en) 2017-06-14 2023-09-21 Smith & Nephew Plc Collapsible sheet for wound closure and method of use
EP3638170B1 (en) 2017-06-14 2024-03-13 Smith & Nephew PLC Collapsible structure for wound closure and method of use
EP3638173A1 (en) 2017-06-14 2020-04-22 Smith & Nephew, Inc Control of wound closure and fluid removal management in wound therapy
AU2018284233B2 (en) 2017-06-14 2024-01-04 Smith & Nephew, Inc. Fluid removal management and control of wound closure in wound therapy
US11607344B2 (en) 2017-07-27 2023-03-21 Smith & Nephew Plc Customizable wound closure device and method of use
WO2019030136A1 (en) 2017-08-07 2019-02-14 Smith & Nephew Plc WELD CLOSURE DEVICE WITH PROTECTIVE LAYER AND METHOD OF USE
WO2019042790A1 (en) 2017-08-29 2019-03-07 Smith & Nephew Plc SYSTEMS AND METHODS FOR MONITORING WOUND CLOSURE
US20210268166A1 (en) * 2018-07-12 2021-09-02 Kci Licensing, Inc. Abdominal dressing with user selection of fascial closure force profile
WO2020124038A1 (en) * 2018-12-13 2020-06-18 University Of Massachusetts Negative pressure wound closure devices and methods
US11666490B2 (en) * 2020-02-28 2023-06-06 Boston Scientific Scimed, Inc. Medical systems, devices, and related methods
CN113368295B (zh) * 2021-06-07 2022-04-15 北京科技大学 一种定向排出渗液的抗菌大变形定制化敷料的制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015061352A2 (en) * 2013-10-21 2015-04-30 Smith & Nephew, Inc. Negative pressure wound closure device
WO2015110409A1 (en) * 2014-01-21 2015-07-30 Smith & Nephew Plc Wound treatment apparatuses

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0508528D0 (en) 2005-04-27 2005-06-01 Smith & Nephew SAI with macrostress
US7753894B2 (en) 2004-04-27 2010-07-13 Smith & Nephew Plc Wound cleansing apparatus with stress
GB0804654D0 (en) 2008-03-13 2008-04-16 Smith & Nephew Vacuum closure device
US8791315B2 (en) 2010-02-26 2014-07-29 Smith & Nephew, Inc. Systems and methods for using negative pressure wound therapy to manage open abdominal wounds
US8721606B2 (en) * 2010-03-11 2014-05-13 Kci Licensing, Inc. Dressings, systems, and methods for treating a tissue site
US9061095B2 (en) 2010-04-27 2015-06-23 Smith & Nephew Plc Wound dressing and method of use
US9421132B2 (en) 2011-02-04 2016-08-23 University Of Massachusetts Negative pressure wound closure device
AU2012212070A1 (en) 2011-02-04 2013-09-19 University Of Massachusetts Negative pressure wound closure device
MX2014014325A (es) 2012-05-24 2015-08-06 Smith & Nephew Inc Dispositivos y metodos para tratar y cerrar heridas con presion negativa.
CN104812343B (zh) 2012-07-16 2019-06-18 史密夫和内修有限公司 负压伤口闭合设备
IN2015DN00399A (ja) * 2012-07-16 2015-06-19 Univ Massachusetts
CN105188622A (zh) * 2013-03-13 2015-12-23 史密夫和内修有限公司 负压伤口封闭装置以及用于以负压处理伤口的系统和方法
CN105007870B (zh) 2013-03-14 2019-12-13 史密夫及内修公开有限公司 在利用负压处理伤口中使用的可压缩的伤口填充物、系统和方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015061352A2 (en) * 2013-10-21 2015-04-30 Smith & Nephew, Inc. Negative pressure wound closure device
WO2015110409A1 (en) * 2014-01-21 2015-07-30 Smith & Nephew Plc Wound treatment apparatuses

Also Published As

Publication number Publication date
CN109963536A (zh) 2019-07-02
EP4085884A1 (en) 2022-11-09
WO2018044949A8 (en) 2019-03-28
EP3506866B1 (en) 2022-07-27
US20190262182A1 (en) 2019-08-29
WO2018044949A1 (en) 2018-03-08
EP3506866A1 (en) 2019-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019531846A (ja) 創傷閉鎖デバイス
JP7248622B2 (ja) 装置
US11617684B2 (en) Wound closure devices
US11590030B2 (en) Wound closure device with protective layer and method of use
JP7179022B2 (ja) 創傷閉鎖装置および使用方法
US11419767B2 (en) Negative pressure wound closure device and systems and methods of use in treating wounds with negative pressure
EP3288509B1 (en) Negative pressure wound closure device
JP2019528151A (ja) 陰圧創傷閉鎖デバイス
BR112015000933A2 (pt) dispositivo de fechamento de ferimento de pressão negativa
US20230233380A1 (en) Customizable wound closure device and method of use

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200819

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210705

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20211004

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20211203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20211203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220810

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220810

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220823

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220830

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20221028

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20221101