本発明は、通信分野に関し、より具体的には、ダウンリンクデータ送信方法、ネットワークデバイス、及びユーザプレーンデバイスに関する。
マシン型通信(Machine Type Communication, MTC)は、セルラーネットワークにおいてデータを伝送するために実行されるマシントゥマシン(Machine to Machine)通信である。従来の携帯電話のユーザとは異なり、マシン型通信の端末は、通常は、さまざまなタイプの情報に関するセンシングデバイスである。この種のデバイスの共通の特徴は、そのデバイスが、小さなサイズを有するとともに、そのデバイスのバッテリーによって給電されて、収集されたデータを周期的に報告する必要があるということである。この種のデバイスは、通常、高い密度で大規模に展開されるので、それらのデバイスを回収して再充電するのは困難である。したがって、この種のデバイスのパフォーマンス及び寿命は、それらのデバイスのバッテリーによって直接的に制限される。マシン型端末デバイスのエネルギー消費をどのように減少させ、そして、寿命をどのように長くするかは、(例えば、5G等の)将来的な通信ネットワークにおいて緊急的に解決することが必要な問題となっている。
従来技術においては、ネットワーク側は、ページング及びユーザプレーンバッファリングを使用して、マシン型端末デバイスへとダウンリンクデータを伝送する。具体的にいうと、ある端末デバイスのためのダウンリンクデータが、そのネットワーク側のユーザプレーンデバイスに到達すると、そのダウンリンクデータは、最初に、そのユーザプレーンデバイスの中でバッファリングされる。さらに、そのユーザプレーンデバイスは、そのネットワーク側の制御プレーンデバイスをトリガして、その端末デバイスのためのページング手順を開始させる。その端末デバイスがネットワークにアクセスした後に、ユーザプレーンデバイスは、その端末デバイスへとそのバッファリングされたデータを送信する。そのネットワーク側は、その端末デバイスのためのページング手順を開始して、トラッキングエリア更新(Tracking Area updating, TAU)手順又は周期的なTAU手順を実行することをその端末デバイスに要求し、それにより、その端末デバイスの到達可能性を保証する。
しかしながら、その端末デバイスがTAU手順又は周期的なTAU手順を実行するときに、その端末デバイスの電力消費が増加する。
この出願は、ダウンリンクデータ送信方法、ネットワークデバイス、及びユーザプレーンデバイスを提供して、端末デバイスの電力消費を減少させる。
第1の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、端末デバイスが送信した第1のメッセージを第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記第1のメッセージは、前記端末デバイスの識別情報を搬送する、ステップと、ネットワーク側が前記端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを前記識別情報に基づいて前記第1のネットワークデバイスによって決定するステップと、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得するステップと、前記第1のネットワークデバイスによって前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信するステップと、を含む、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
本発明のこの実施形態における第1のネットワークデバイスは、制御プレーンデバイスであるということに留意すべきである。例えば、第1のネットワークデバイスは、制御プレーンエンティティ(Control Plane Entity, CPE)であってもよい。CPEは、例えば、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity, MME)又はサービングGPRSサポートノード(Serving GPRS Support Node, SGSN)等の物理ネットワーク要素であってもよい。CPEは、代替的に、仮想マシン、ソフトウェアプログラムパッケージ等であってもよい。このことは、本発明のこの実施形態において特に限定されない。
加えて、第1のネットワークデバイスは、制御プレーンシグナリングを使用することによって、端末デバイスにそのバッファリングされているダウンリンクデータを送信する。
ある1つの可能な実装において、前記識別情報は、前記端末デバイスの一時識別子であり、前記一時識別子は、第2のネットワークデバイスのデバイス識別子を含み、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得する前記ステップは、前記デバイス識別子に基づいて、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスにコンテキスト要求メッセージを送信するステップと、前記コンテキスト要求メッセージに対して前記第2のネットワークデバイスが送信する応答メッセージを前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記応答メッセージは、前記ダウンリンクデータを搬送する、ステップと、前記第1のネットワークデバイスによって、前記応答メッセージから前記ダウンリンクデータを取得するステップと、を含む。
同様に、本発明のこの実施形態における第2のネットワークデバイスは、制御プレーンデバイスである。例えば、第2のネットワークデバイスは、CPEであってもよい。同様に、CPEは、MME、SGSN、仮想マシン、ソフトウェアプログラムパッケージ等であってもよい。
ある1つの可能な実装において、前記識別情報は、前記端末デバイスの一時識別子であり、前記一時識別子は、第2のネットワークデバイスのデバイス識別子を含み、前記ダウンリンクデータは、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有しているユーザプレーンデバイスの中にバッファリングされ、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得する前記ステップは、前記デバイス識別子に基づいて、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスにコンテキスト要求メッセージを送信するステップと、前記コンテキスト要求メッセージに対して前記第2のネットワークデバイスが送信する応答メッセージを前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記応答メッセージは、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記ネットワーク側が前記端末デバイスのための前記バッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、ステップと、前記第1のネットワークデバイスによって、前記第1の指示情報に基づいて、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有している前記ユーザプレーンデバイスから前記ダウンリンクデータを取得するステップと、を含む。
本明細書におけるユーザプレーンデバイスは、例えば、サービングゲートウェイ(Serving GateWay, S-GW)又はパケットデータネットワーク(Packet Data Network, PDN)ゲートウェイ(PDN GateWay, P-GW)等の物理ネットワーク要素であってもよい。代替的に、ユーザプレーンデバイスは、仮想マシン、ソフトウェアプログラムパッケージ等であってもよい。このことは、本発明のこの実施形態においては特に限定されない。
本発明の複数の実施形態においては、端末デバイスの一時識別子は、複数の形態を有するということを理解すべきである。例えば、一時識別子は、全地球的に一意の一時識別子(Globally Unique Temporary UE Identity, GUTI)、UEのインターネットプロトコル(Internet Protocol, IP)アドレス、又はセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary identity, C-RNTI)であってもよい。
ある1つの可能な実装において、前記識別情報は、前記端末デバイスの永久識別子であり、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得する前記ステップは、前記第1のネットワークデバイスによって加入者データ管理に位置更新要求メッセージを送信するステップと、前記加入者データ管理が送信する第2の指示情報及びデバイス識別子を前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記第2の指示情報は、前記デバイス識別子によって識別される第2のネットワークデバイスが前記端末デバイスのための前記バッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、ステップと、前記デバイス識別子に基づいて、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスから前記ダウンリンクデータを取得するステップと、を含む。
端末デバイスの永久識別子は、複数の形態を有するということを理解すべきである。例えば、永久識別子は、国際移動電話加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity, IMSI)又は国際移動電話機器識別子(International Mobile Equipment Identity, IMEI)であってもよい。このことは、本発明のこの実施形態においては限定されない。
加入者データ管理(Subscriber Data Management, SDM)は、UEのための加入者データを提供するネットワーク機能エンティティであり、そのネットワーク機能エンティティは、例えば、進化型パケットコア(Evolved Packet Core, EPC)の中のホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server, HSS)等であるということを理解すべきである。
選択的に、ある1つの実施形態において、端末デバイスが送信した第1のメッセージを第1のネットワークデバイスによって受信する前記ステップの前に、当該方法は、第1のユーザプレーンデバイスが送信した前記ダウンリンクデータを前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記第1のユーザプレーンデバイスは、前記第1のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、ステップと、前記第1のネットワークデバイスが、前記端末デバイスが現在到達不可能であるということを決定するときに、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータをバッファリングするステップと、をさらに含む。
第2の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、第1のネットワークデバイスが送信したコンテキスト要求メッセージを第2のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記コンテキスト要求メッセージは、端末デバイスの識別情報を搬送し、前記識別情報は、前記第2のネットワークデバイスのデバイス識別子を搬送する、ステップと、前記第2のネットワークデバイスによって前記第1のネットワークデバイスに、前記コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信するステップと、を含み、前記応答メッセージは、前記第1のネットワークデバイスが、前記ダウンリンクデータを取得するのに使用される、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
本発明のこの実施形態において、第1のネットワークデバイス及び第2のネットワークデバイスの各々は、制御プレーンデバイスである。
本発明のこの実施形態における第1のネットワークデバイスは、UEの移動中の現在のコアネットワークの制御プレーンデバイスであり、第2のネットワークデバイスは、元のコアネットワークの制御プレーンデバイスであるということに留意すべきである。
ある1つの可能な実装において、前記ダウンリンクデータは、前記第2のネットワークデバイスの中にバッファリングされ、前記応答メッセージは、前記ダウンリンクデータを搬送し、それによって、前記第1のネットワークデバイスは、前記応答メッセージから前記ダウンリンクデータを取得する。
ある1つの可能な実装において、前記ダウンリンクデータは、前記第2のネットワークデバイスのユーザプレーンデバイスの中にバッファリングされ、前記第2のネットワークデバイスによって前記第1のネットワークデバイスに、応答メッセージを送信する前記ステップの前に、当該方法は、前記第2のネットワークデバイスによって、前記ユーザプレーンデバイスから前記ダウンリンクデータを取得するステップをさらに含む。
ある1つの可能な実装において、前記応答メッセージは、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記ダウンリンクデータが、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有しているユーザプレーンデバイスの中にバッファリングされているということを示すのに使用され、それによって、前記第1のネットワークデバイスは、前記第1の指示情報に基づいて、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有している前記ユーザプレーンデバイスから前記ダウンリンクデータを取得し、前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信する。
ある1つの可能な実装において、当該方法は、前記第2のネットワークデバイスによって前記端末デバイスの登録要求を受信するステップであって、前記登録要求は、前記第2のネットワークデバイスが属しているコアネットワークに登録することを前記端末デバイスが要求するのに使用され、前記登録要求は、前記端末デバイスのタイプ情報及び/又は前記端末デバイスが要求するサービスタイプを搬送する、ステップと、前記第2のネットワークデバイスによって、前記端末デバイスの前記タイプ情報及び/又は前記端末デバイスが要求する前記サービスタイプに基づいて、バッファポリシーを生成するステップと、前記第2のネットワークデバイスが前記端末デバイスのための前記ダウンリンクデータを受信するときに、前記第2のネットワークデバイスによって、前記バッファポリシーにしたがって、前記ダウンリンクデータをバッファリングするステップと、をさらに含む。
第3の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、第1のネットワークデバイスが送信したデータ転送トンネル確立要求を第1のユーザプレーンデバイスによって受信するステップであって、前記第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信した後に、前記データ転送トンネル確立要求は、前記第1のネットワークデバイスによって前記第1のユーザプレーンデバイスに送信され、前記第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、ステップと、前記第1のユーザプレーンデバイスによってデータ転送トンネルを確立し、そして、前記第1のネットワークデバイスに前記データ転送トンネルのトンネル識別子を送信し、それによって、前記第1のネットワークデバイスは、前記第2のネットワークデバイスに前記トンネル識別子を送信し、そして、前記第2のネットワークデバイスは、第2のユーザプレーンデバイスに前記トンネル識別子を送信する、ステップであって、前記第2のユーザプレーンデバイスは、前記第2のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、ステップと、前記データ転送トンネルを使用することによって、前記第2のユーザプレーンデバイスが送信した前記ダウンリンクデータを前記第1のユーザプレーンデバイスによって受信するステップと、前記第1のユーザプレーンデバイスによって前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信するステップと、を含む、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
第4の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、第2のネットワークデバイスが送信したトンネル識別子を第2のユーザプレーンデバイスによって受信するステップであって、前記第2のネットワークデバイスが、第1のネットワークデバイスに第1の指示情報を送信した後に、前記トンネル識別子は、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスに送信され、前記第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用され、前記トンネル識別子は、第1のユーザプレーンデバイスが確立したデータ転送トンネルを識別するのに使用され、前記データ転送トンネルは、前記ネットワーク側においてバッファリングされている前記端末デバイスのための前記ダウンリンクデータを転送するのに使用され、前記第1のユーザプレーンデバイスは、前記第1のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、ステップと、前記データ転送トンネルを使用することによって、前記第2のユーザプレーンデバイスによって前記第1のユーザプレーンデバイスに前記ダウンリンクデータを送信し、それによって、前記第1のユーザプレーンデバイスは、前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信する、ステップと、を含む、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
第5の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのネットワークデバイスは、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第6の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのネットワークデバイスは、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第7の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、第3の態様にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのユーザプレーンデバイスは、第3の態様にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第8の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、第4の態様にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのユーザプレーンデバイスは、第4の態様にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第9の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ネットワークデバイスは、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行する。
第10の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ネットワークデバイスは、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行する。
第11の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ユーザプレーンデバイスは、第3の態様にしたがった方法を実行する。
第12の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ユーザプレーンデバイスは、第4の態様にしたがった方法を実行する。
第13の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するのに使用される。
第14の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するのに使用される。
第15の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第3の態様にしたがった方法を実行するのに使用される。
第16の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第4の態様又は第4の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するのに使用される。
本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法によれば、端末デバイスの識別情報を使用することによって、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定すると、第1ネットワークデバイスは、そのダウンリンクデータを取得し、そして、端末デバイスにそのダウンリンクデータを送信する。このような方法で、その端末デバイスは、もはや、ネットワーク側でバッファリングされているダウンリンクデータを受信するために、TAU手順を開始する必要はなく、それにより、端末デバイスのシグナリング手順を減少させ、結果として、端末デバイスのエネルギー消費を減少させる。
本発明の複数の実施形態における複数の技術的解決方法をより明確に説明するために、以下の記載は、本発明のそれらの複数の実施形態を説明するために必要とされる複数の添付の図面を簡潔に説明する。明らかなことではあるが、以下の説明におけるそれらの複数の添付の図面は、本発明のそれらの複数の実施形態のうちのいくつかを示しているにすぎず、当業者は、さらに、創造的な努力なくして、これらの複数の添付の図面から他の図面を導き出すことが可能である。
本発明のある1つの実施形態に適用可能なダウンリンクデータ送信方法のアーキテクチャ図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったコンピュータデバイス(又は、システム)200の概略的な図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法300のフローチャートである。
本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法400のフローチャートである。
本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。
本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。
本発明のさらに別の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信の概略的な対話図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイス800の概略的なブロック図である。
本発明の他の実施形態にしたがったネットワークデバイス900の概略的なブロック図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス1000の概略的なブロック図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス2000の概略的なブロック図である。
以下の記載は、本発明の複数の実施形態において複数の添付の図面を参照して、本発明のそれらの複数の実施形態における技術的解決方法を明確かつ完全に説明する。明らかなことではあるが、それらの説明される実施形態は、本発明のそれらの複数の実施形態のすべてではなくいくつかにすぎない。創造的な努力なくして本発明のそれらの複数の実施形態に基づいて当業者が得ることが可能であるすべての他の実施形態は、本発明の保護の範囲に属するものとする。
図1は、本発明のある1つの実施形態に適用可能なダウンリンクデータ送信方法の構成図である。図1に示されているように、システムは、加入者データ管理、制御プレーンエンティティ#1、制御プレーンエンティティ#2、ユーザプレーンエンティティ#1、ユーザプレーンエンティティ#2、無線アクセスネットワークノード、及びユーザ機器を含む。
理解を容易にするために、本発明のこの実施形態においては、ネットワーク要素について最初に説明する。
加入者データ管理(Subscriber Data Management, SDM)は、例えば、EPCネットワークの中のHSS等のネットワーク機能エンティティであり、そのネットワーク機能エンティティは、3GPP通信システムの中のUEに加入データを提供する。
制御プレーンエンティティ(Control Plane Entity, CPE)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project, 3GPP)通信システムにおいて制御プレーンネットワーク機能を提供するエンティティである。その制御プレーンエンティティは、制御プレーンネットワーク機能を実行し、そして、定義されたインターフェイスを介して他の外部エンティティ又は他のネットワーク機能エンティティと通信する役割を担う。制御プレーンエンティティは、例えば、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity, MME)又はSGSN等の物理ネットワーク要素であってもよく、或いは、仮想マシン又はソフトウェアプログラムパッケージであってもよい。
ユーザプレーンエンティティ(User Plane Entity, UPE)は、3GPP通信システムにおいてユーザプレーンネットワーク機能を提供するエンティティである。そのエンティティは、ユーザプレーンネットワーク機能を実行し、そして、定義されたインターフェイスを介して他の外部エンティティ又は他のネットワーク機能エンティティと通信する役割を担う。ユーザプレーンエンティティは、例えば、S-GW又はP-GW等の物理ネットワーク要素であってもよく、或いは、仮想マシン又はソフトウェアプログラムパッケージであってもよい。
無線アクセスネットワーク(Radio Access Network, RAN)ノードは、基地局、分散型基地局、クラウド無線アクセスネットワーク(Cloud RAN, CRAN)デバイス、又は、無線アクセスネットワークコントローラ及び基地局を含むアクセスネットワークデバイスであってもよい。基地局は、従来の2G、3G、又は4G基地局であってもよく、又は、5G技術をサポートする将来的な基地局であってもよい。
本発明のこの実施形態において説明される端末デバイスは、また、ユーザ機器(User Equipment, UE)、端末(Terminal)、又は、モバイルユーザ機器等と称されてもよいということを理解すべきである。端末デバイスは、無線アクセスネットワーク(例えば、Radio Access Network, RAN)を介して1つ又は複数のコアネットワークと通信してもよい。端末デバイスは、例えば、モバイル電話(又は、"セルラー"フォンと称される)等のモバイル端末及びモバイル端末を有するコンピュータであってもよい。例えば、端末デバイスは、無線アクセスネットワークとの間で音声及び/又はデータを交換する携帯用の、ポケットサイズの、ハンドヘルドの、コンピュータ内蔵型の、又は車載型のモバイル装置であってもよい。本発明のこの実施形態においては、端末デバイスは、モバイル電話、情報センシングデバイス、(ウェアラブルデバイス、スマート時計、スマートメーター、又は、スマート水道メーター等の)インテリジェント端末、マルチメディアデバイス、及び、ストリーミングデバイス等を含む。
図1に示されているように、制御プレーンエンティティ#1は、ユーザ機器が現在アクセスしているコアネットワークの制御プレーンネットワークデバイスである。制御プレーンエンティティ#2は、ユーザ機器の元のコアネットワークの制御プレーンネットワークデバイスである。それに対応して、ユーザプレーンエンティティ#1は、現在アクセスされているコアネットワークのユーザプレーンネットワークデバイスである。ユーザプレーンエンティティ#2は、元のコアネットワークのユーザプレーンネットワークデバイスである。制御プレーンエンティティ#1又はユーザプレーンエンティティ#1が取得するユーザ機器のためのダウンリンクデータは、無線アクセスネットワークノードを使用することによってそのユーザ機器に配信される。
図2に示されているコンピュータデバイス(又はシステム)200によって、図1に示されている加入者データ管理、制御プレーンエンティティ#1、制御プレーンエンティティ#2、ユーザプレーンエンティティ#1、ユーザプレーンエンティティ#2、無線アクセスネットワークノード、及びユーザ機器を実装してもよいということに留意すべきである。
図2は、本発明のある1つの実施形態にしたがったコンピュータデバイス(又はシステム)200の概略的な図である。そのコンピュータデバイス200は、少なくとも1つのプロセッサ201、メモリ202、通信バス203、及び少なくとも1つの通信インターフェイス204を含む。
プロセッサ201は、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、或いは、本発明の解決方法のプログラム実行を制御するように構成される1つ又は複数の集積回路であってもよい。
メモリ202は、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)又は静的な情報及び命令を格納することが可能である他のタイプの静的な記憶デバイス、又は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)又は情報及び命令を記憶することが可能である他のタイプのダイナミック記憶デバイスであってもよく、或いは、電気的に消去可能かつプログラム可能な読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory, EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(Compact Disc Read-Only Memory, CD-ROM)、又は、他のコンパクトディスク記憶装置、(圧縮された光ディスク、レーザディスク、光ディスク、ディジタル多用途ディスク、及びブルーレイディスク等を含む)光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶媒体、又は他の磁気記憶デバイス、又は、命令又はデータ構造の形態で望まれるプログラムコードを搬送し又は格納することが可能であるとともに、コンピュータがアクセスすることが可能であるいずれかの他の媒体であってもよい。しかしながら、メモリは、それらには限定されない。メモリは、独立して存在していてもよく、通信バス203を使用することによってプロセッサに接続される。メモリは、代替的に、プロセッサと一体化されてもよい。
メモリ202は、本発明の複数の解決方法を実行するために、アプリケーションプログラムコードを格納するように構成され、プロセッサ201は、メモリ202の中に格納されているアプリケーションプログラムコードを実行するように構成される。
特定の実装の場合に、ある1つの実施形態においては、プロセッサ201は、1つ又は複数のCPUを含んでもよい。例えば、図2に示されているプロセッサ201は、CPU#0及びCPU#1を含む。
特定の実装の場合に、ある1つの実施形態においては、コンピュータデバイス200は、複数のプロセッサを含んでもよく、各々のプロセッサは、シングルコア(single-CPU)プロセッサであってもよく、又は、マルチコア(multi-CPU)プロセッサであってもよい。本明細書におけるプロセッサは、(例えば、コンピュータプログラム命令等の)データを処理するように構成される1つ又は複数のデバイス、回路、及び/又は処理コアであってもよい。
特定の実装の場合に、ある1つの実施形態においては、コンピュータデバイス200は、出力デバイス205及び入力デバイス206をさらに含んでもよい。出力デバイス205は、プロセッサ201と通信し、そして、複数の方式で情報を表示してもよい。例えば、出力デバイス205は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display, LCD)、発光ダイオード(light emitting diode, LED)ディスプレイデバイス、陰極線管(cathode ray tube, CRT)ディスプレイデバイス、又は、プロジェクター(projector)であってもよい。入力装置206は、プロセッサ201と通信し、そして、複数の方式でユーザ入力を受信してもよい。例えば、入力デバイスは、マウス、キーボード、タッチスクリーンデバイス、又は、センシングデバイス等であってもよい。
コンピュータデバイス200は、汎用のコンピュータデバイス或いは専用のコンピュータデバイスであってもよい。特定の実装において、コンピュータデバイス200は、デスクトップコンピュータ、携帯用コンピュータ、ネットワークサーバ、パームトップコンピュータ(Personal Digital Assistant, PDA)、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、無線端末デバイス、通信デバイス、組み込み型デバイス、又は、図2の構成と同様の構成を有するデバイスであってもよい。本発明のこの実施形態においては、コンピュータデバイス200のタイプは限定されない。
理解及び説明を容易にするために、以下の記載は、ある1つの例として図1に示されているアーキテクチャを使用するとともに、第1のネットワークデバイスのある1つの例としてCPE#1を使用して、本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を説明する。
本発明の複数の実施形態において、数字"第1の"及び"第2の"は、例えば、異なる指示情報の間の区別といったように、複数の異なる対象の間の区別を意図しているにすぎず、本発明の複数の実施形態の保護の範囲に対するいずれかの限定として解釈されるべきではないということを理解すべきである。
さらに、以下の複数の実施形態にしたがった方法において示されている複数のステップ又は複数の動作は、例であるにすぎず、他の動作又は様々な動作の変形を実行してもよいということを理解すべきである。加えて、特定の実装において、本発明の複数の実施形態の中での順序と異なる順序で、それらの複数のステップを実行してもよく、本発明のそれらの複数の実施形態の中に示されている複数の動作又はステップのすべてが実行されなくてもよい。代替的に、本発明のそれらの複数の実施形態に示されている動作又はステップよりも多くの動作又はステップを実行してもよい。
理解及び説明を容易にするために、以下の記載は、端末デバイスの1つのみの例として、UE#1を使用し、第1のネットワークデバイスの1つのみの例として、CPE#1を使用し、第2のネットワークデバイスの1つのみの例として、CPE#2を使用し、第1のユーザプレーンデバイスの1つのみの例として、UPE#1を使用し、そして、第2のネットワークデバイスの1つのみの例として、UPE#2を使用して、本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を詳細に説明する。
本発明の複数の実施形態における(例えば、以下の実施形態におけるCPE#1等の)第1のネットワークデバイスは、UEの移動中にそのUEが現在アクセスしているコアネットワークの制御プレーンデバイスであり、(例えば、以下の実施形態におけるCPE#2等の)第2のネットワークデバイスは、UEの移動中のオリジナルのコアネットワークの制御プレーンデバイスであるということを理解すべきである。
同様にして、(例えば、以下の実施形態におけるUPE#1等の)第1のユーザプレーンデバイスは、現在アクセスされているコアネットワークのユーザプレーンデバイスであり、(例えば、以下の実施形態におけるUPE#2等の)第2のユーザプレーンデバイスは、元のコアネットワークのユーザプレーンデバイスである。
図3は、本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法300の概略的なフローチャートである。図3に示されているように、その方法300は、主に、ステップ310乃至340を含む。
310. UE#1は、CPE#1に第1のメッセージを送信し、CPE#1は、UE#1が送信した第1のメッセージを受信する。
第1のメッセージは、UE#1の識別情報を搬送する。
第1メッセージは、アタッチ要求メッセージ又はアップリンクデータ送信要求メッセージ等であってもよいということに留意すべきである。そのアップリンクデータ送信要求メッセージは、UE#1が、送信する必要があるアップリンクデータを有しているということを示すのに使用される。具体的には、UE#1が、CPE#1にアタッチ要求メッセージ又はアップリンクデータ送信要求メッセージを送信するプロセスについては、従来技術を参照すべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
従来技術とは異なり、アタッチ要求メッセージ又はアップリンクデータ送信要求メッセージは、UE#1の識別情報を搬送している。
具体的には、本明細書における識別情報は、例えば、全地球的に一意の一時識別子(Globally Unique Temporary UE Identity, GUTI)等のUE#1の一時識別子であってもよく、又は、例えば、国際移動電話加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity, IMSI)等のUE#1の永久識別子であってもよい。特定の実施形態を参照して、以下で詳細な説明を提供する。
320. CPE#1は、識別情報に基づいて、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定する。
具体的には、CPE#1は、UE#1の識別情報に基づいて、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータがネットワーク側でバッファリングされているか否かを知ることが可能であり、ネットワーク側が、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定したときに、以降のステップ330及び340を実行することが可能である。
330. CPE#1は、ダウンリンクデータを取得する。
具体的には、本発明のこの実施形態において、CPE#1は、ネットワーク側でダウンリンクデータがバッファリングされている異なった場所に応じて、異なる方式でUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを取得する。
方式1
ダウンリンクデータは、CPE#1の中に局所的にバッファリングされている。
選択的に、ある1つの実施形態において、UE#1が送信した第1のメッセージをCPE#1が受信する前に、その方法は、
CPE#1は、UPE#1が送信したダウンリンクデータを受信し、そのUPE#1は、CPE#1に専用のユーザプレーンデバイスであり、そして、
UE#1が現在到達不可能であるということをCPE#1が決定するときに、そのCPE#1は、ダウンリンクデータをバッファリングする、
手順をさらに含む。
方式1においては、ダウンリンクデータは、CPE#1の中に局所的にバッファリングされているので、そのCPE#1は、UE#1に、そのUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを直接的に送信することが可能である。
UEが現在到達不可能であるということは、ネットワーク側がUEを現在ページングすることができないということを意味するということを理解すべきである。
方式2
ダウンリンクデータは、CPE#2の中に局所的にバッファリングされている。
選択的に、ある1つの実施形態において、識別情報は、UE#1の永久識別子であり、永久識別子は、CPE#2のデバイス識別子を含む。
CPE#1がダウンリンクデータを取得することは、
CPE#1が、デバイス識別子に基づいて、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、
CPE#1が、コンテキスト要求メッセージに対してCPE#2が送信する応答メッセージを受信し、その応答メッセージは、ダウンリンクデータを搬送し、そして、
CPE#1が、応答メッセージからダウンリンクデータを取得する、
手順を含む。
方式2においては、UE#1の識別情報は、(例えば、GUTI等の)一時識別子であり、その一時識別子は、CPE#2の識別子(Identity, ID)を含む。
このような方法で、CPE#1は、その一時識別子からCPE#2のIDを取得し、そして、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信する。
コンテキスト要求メッセージは、CPE#1が、CPE#2からUE#1のコンテキストを要求して取得するのに使用されるということを理解することが可能である。
UE#1のためのダウンリンクデータは、CPE#2の中に局所的にバッファリングされているので、CPE#2は、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージにそのダウンリンクデータを追加することが可能であり、そして、CPE#1にその応答メッセージを送信する。したがって、CPE#1は、その応答メッセージからUE#1のためのダウンリンクデータを取得することが可能である。
方式3
ダウンリンクデータは、CPE#1及びCPE#2が共有しているユーザプレーンデバイスUPE#1の中にバッファリングされている。
選択的に、ある1つの実施形態において、識別情報は、UE#1の一時識別子であり、その一時識別子は、CPE#2のデバイス識別子を含む。
CPE#1がダウンリンクデータを取得することは、
CPE#1が、デバイス識別子に基づいて、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、
CPE#1が、コンテキスト要求メッセージに対してCPE#2が送信する応答メッセージを受信し、その応答メッセージは、第1の指示情報を搬送し、その第1の指示情報は、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用され、そして、
CPE#1が、第1の指示情報に基づいて、CPE#1及びCPE#2が共有しているユーザプレーンデバイスから、そのダウンリンクデータを取得する、
手順を含む。
具体的には、方式3において、UE#1のためのダウンリンクデータは、CPE#1及びCPE#2が共有しているユーザプレーンデバイスにバッファリングされる。方式2とは異なり、CPE#2は、CPE#1に送信される応答メッセージに指示情報を付加して、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということをCPE#1に通知する。したがって、CPE#1は、共有されているユーザプレーンデバイスから、UE#1のためのダウンリンクデータを取得することが可能である。
方式4
ダウンリンクデータは、CPE#2に専用のユーザプレーンデバイスUPE#2の中にバッファリングされる。
方式4は、図4を参照して以下で詳細に説明される。
340. CPE#1は、UE#1にダウンリンクデータを送信する。
上記の複数のステップを使用することによって、CPE#1は、それに対応して、UE#1のためのダウンリンクデータがネットワーク側においてバッファリングされている異なる特定の場所に応じて、異なる取得方式によって、そのUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを取得し、そして、UE#1に、そのUE#1のための取得されたバッファリングされているダウンリンクデータを送信することが可能である。
従来技術においては、移動を伴うシナリオにおいて、ネットワーク側でバッファリングされているダウンリンクデータを取得するときに、UEは、ネットワーク側への(あるトリガ又はある周期に基づく)TAU手順を開始する必要がある。しかしながら、そのTAU手順は、そのUEの電力消費を有意に増加させる。このことは、具体的には、以下ように説明される。(1) UEは、移動の間に頻繁に起動させられて、TAU手順を実行する必要がある。(2) UEがTAU手順を実行するときに、データ報告期間が、まだ到来していない場合がある。この場合には、そのUEは、送信されるアップリンクデータを有してはいないが、それでもなお、TAU手順を実行する必要がある。そのTAU手順が終了した後であって、UEのためのデータ報告期間が到来する場合には、そのUEは、さらに、ネットワーク側への接続の要求を開始する必要がある。(3) UEがトラッキングエリアリスト(Tracking Area list, TA list)と交差して移動するときに、UEがTAU手順をトリガすることを可能とするために、そのUEは、ブロードキャストチャネルを常にモニタリングして、そのUEがTAリストの外に移動するか否かを決定する必要がある。
本発明のこの実施形態においては、端末デバイスの識別情報に基づいて、ネットワーク側がその端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定すると、ネットワークデバイスは、ダウンリンクデータを取得し、そして、端末デバイスにそのダウンリンクデータを送信する。その端末デバイスは、ネットワーク側においてバッファリングされているそのダウンリンクデータを、もはや、TAU手順を開始することによって受信する必要はなく、それにより、その端末デバイスの電力消費を減少させる。
図4は、本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法400の概略的なフローチャートである。
410. CPE#1は、UPE#1にデータ転送トンネル確立要求を送信し、そのUPE#1は、そのCPE#1が送信したデータ転送トンネル確立要求を受信する。
CPE#2が送信するとともに、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示す指示情報をCPE#1が受信した後に、本明細書におけるデータ転送トンネル確立要求は、CPE#1によってUPE#1に送信されるということに留意すべきである。
420. UPE#1は、データ転送トンネルを確立し、CPE#1にそのデータ転送トンネルのトンネル識別子を送信する。
S430乃至S440. CPE#1は、CPE#2にトンネル識別子を送信し、CPE#2は、UPE#2にトンネル識別子を送信し、そして、UPE#2は、CPE#2が送信したトンネル識別子を受信する。
450. UPE#2は、トンネル識別子を修正し、そして、データ転送トンネルの確立を完了した後に、データ転送トンネルを使用することによって、UPE#1にダウンリンクデータを送信し、UPE#1は、UPE#2が送信したダウンリンクデータを受信する。
ステップ450において、UPE#2がトンネル識別子を修正することは、UPE#2が、元の側でのトンネル識別子を修正することを意味するということを理解すべきである。
460. UPE#1は、UE#1にダウンリンクデータを送信する。
本発明のこの実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法400は、方式4に対応している。方式4において、UPE#2の中にバッファリングされているUE#1のためのダウンリンクデータは、帯域幅及びサービス品質等の要因により、シグナリングプレーンにおける伝送には適してはいないが、ユーザプレーンにおける伝送には適しているデータである。したがって、ダウンリンクデータを転送するために、元のコアネットワークのユーザプレーンデバイスと現在アクセスされているコアネットワークのユーザプレーンデバイスとの間に、データ転送トンネルを確立する必要がある。
上記の実施形態においては、UE#1の識別情報は、一時識別子である。以下の実施形態は、UE#1の識別情報が永久識別子である場合の本発明のこの実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を説明する。
選択的に、ある1つの実施形態において、識別情報は、UE#1の永久識別子であり、CPE#1がダウンリンクデータを取得することは、
CPE#1が、SDMに位置更新要求メッセージを送信し、
CPE#1が、SDMが送信する第2指示情報及びデバイス識別子を受信し、第2指示情報は、デバイス識別子によって識別されるCPE#2がUE#1のためのダウンリンクデータをバッファリングしているということを示すのに使用され、
CPE#1は、デバイス識別子に基づいて、CPE#2からダウンリンクデータを取得する、
手順を含む。
この実施形態において、静かな状態においては(例えば、電力節約モードにおいては)、UEは、そのUEの中に格納されているコンテキストを削除してもよい。ネットワークに登録するときに、そのUEは、そのUEの一時識別子の代わりに、常に、永久識別子を提供する。代替的に、一時識別子が有効でなくてもよい。
UEが、永久識別子を使用して、ネットワークに登録する場合には、CPE#1は、CPE#2を見つけることができない。この場合には、バッファリングされているデータを配信するプロセスを完了するのを支援することを、UEの加入者データ管理SDMに要求する。
UE#1が、現在到達不可能であるときは、コアネットワークは、UE#1のためのダウンリンクデータをバッファリングし、UEのためのダウンリンクデータが待機中であるということをSDMに通知する。その次に、UE#1が、(例えば、IMSI等の)永久識別子を使用することによって、ターゲットコアネットワークにアクセスするプロセスにおいて、そのターゲットコアネットワークが、UE#1の位置を更新することをSDMに要求するときに、そのSDMは、UE#1のためのダウンリンクデータが待機中であるということをそのターゲットコアネットワークに通知し、そして、そのターゲットコアネットワークに、元のコアネットワークの制御プレーンデバイス(すなわち、CPE#2)の識別子を送信する。そのターゲットコアネットワークは、元のコアネットワークと対話して、バッファリングされているダウンリンクデータを取得し、そして、そのターゲットコアネットワークは、UE#1にそのバッファリングされているダウンリンクデータを転送する。
元のコアネットワークの制御プレーンデバイスの識別子を取得した後に、ターゲットコアネットワークは、上記の複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて説明されている方法を使用することによって、UE#1のためのバッファリングされているデータを取得してもよく、そして、そのUE#1にそのバッファリングされているデータ送信してもよいということを理解すべきである。
さらに、本発明のこの実施形態においては、UEが到達不可能であるということは、ネットワーク側がUEをページングすることができないということを意味し、したがって、そのUEは、ネットワーク側が送信したデータを受信することが不可能であるということを理解すべきである。
選択的に、ある1つの実施形態において、当該方法は、
CPE#2が、UE#1の登録要求を受信し、その登録要求は、CPE#2が属しているコアネットワークに登録することをUE#1が要求するのに使用され、その登録要求は、UE#1のタイプ情報及び/又はUE#1が要求するサービスタイプを搬送し、
CPE#2が、UE#1のタイプ情報及び/又はUE#1が要求するサービスタイプに基づいて、バッファポリシーを生成し、そして、
CPE#2がUE#1のためのダウンリンクデータを受信するときに、CPE#2が、バッファポリシーにしたがって、ダウンリンクデータをバッファリングする、
手順をさらに含む。
上記の複数の実施形態における前提は、UEのためのダウンリンクデータがネットワーク側においてバッファリングされるということであるということを理解すべきである。本発明のこの実施形態において、マシン型のUEの電力消費を減少させるために、UEがネットワークへの登録を開始するときに、CPEは、UEのタイプ情報及び/又はUEが要求するサービスに基づいて、そのUEのためのバッファポリシーを生成し、そして、そのUEとの関連でバッファリングされているデータを格納する。そのUEのためのダウンリンクデータが到達すると、CPEは、バッファポリシーにしたがって、そのUEのためのダウンリンクデータをバッファリングする必要があるか否かを決定し、それにより、UEの電力消費を減少させるとともに寿命を延ばす。代替的に、例えば、UEが非マシン型の端末デバイスであるか、又は、比較的強力な電力供給能力を有しているとき、或いは、UEが要求するサービスタイプがリアルタイムパフォーマンスについて比較的高い要件を有するときは、そのCPEは、バッファポリシーにしたがって、そのUEのためのダウンリンクデータをバッファリングする代わりに、ページング手順を直接的に開始してもよい。UEのためのダウンリンクデータが到達するときに、ネットワーク側がUEへのページング手順を直接的に開始する従来技術と比較して、UEのエネルギー消費を減少させることが可能である。
本明細書においては、UE#1のタイプ情報は、UE#1がマシン型の端末であるか否かを示すのに使用される。
マシン型の端末は、通常は、例えば、赤外線センサ、レーザースキャナ、ガスセンサ、及び温度コントローラ等の様々なタイプの情報のためのセンシングデバイスであるということを理解すべきである。この種のデバイスの共通の特性は、デバイスが小さなサイズであり、デバイスのバッテリーによって給電する必要があるということである。この種のデバイスは、通常、高い密度で大規模に展開されているので、それらのデバイスを回収して再充電することは困難であり、それらのデバイスのパフォーマンス及び寿命は、それらのデバイスのバッテリーによって直接的に制限される。したがって、マシン型の端末のエネルギー消費量を減少させることが重要である。
例えば、CPEは、UEのダウンリンクデータについてリアルタイムパフォーマンスを保証する必要があるか否かに基づいて、バッファポリシーを決定する。
UEのためのダウンリンクデータが到達するときに、そのUEが現在到達不可能である場合には、CPEは、バッファポリシーにしたがって、対応する手順を実行する。例えば、そのUEのダウンリンクデータについてリアルタイムパフォーマンスを保証する必要がある場合には、そのCPEは、ページングを開始し、そのUEをページングした後に、UEにそのダウンリンクデータを送信する。そのUEのダウンリンクデータについてリアルタイムパフォーマンスを保証する必要がない場合には、そのCPEは、そのダウンリンクデータをバッファリングする。
ダウンリンクデータは、その後、本発明の複数の実施形態によって提供される複数の方式でUEに送信されてもよい。
複数の実施形態を参照して、ある1つの例を使用することによって、上記の複数の方式(すなわち、方式1乃至方式4)にしたがって本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を以下で説明する。
図5は、本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。図5に示されているように、この実施形態は、主に、ステップ501乃至505を含む。
501. UE#1は、CPE#1にアタッチ要求を送信し、CPE#1は、UE#1が送信したアタッチ要求を受信し、そのアタッチ要求は、UE#1のIDを搬送する。
具体的には、この実施形態において、UE#1は、静かな状態において(例えば、電力節約モードにおいて)、CPE#2のサービスエリアに移動した後に、CPE#1へのアタッチ要求を開始する。例えば、UE#1が、送信されるアップリンクデータ又は報告される定期的なデータを有しているときに、UE#1は、アタッチ(Attach)手順を開始する。他の例では、UE#1は、最初に、サービス要求(Service request)手順を開始し、そのサービス要求手順が失敗した後に、CPE#1へのアタッチ手順を開始する。
アタッチ手順及びサービス要求手順の具体的なプロセスについては、従来技術を参照すべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
UE#1の識別情報が一時識別子であるときは、その一時識別子は、CPE#2のIDを含む。
502. CPE#1は、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、CPE#2は、CPE#1が送信したコンテキスト要求メッセージを受信する。
ステップ501において、UE#1の一時識別子は、CPE#2のIDを含むということを理解することが可能である。したがって、CPE#1は、その一時識別子からCPE#2のIDを取得し、そして、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信することが可能である。そのコンテキスト要求メッセージは、CPE#2からUE#1のコンテキストをCPE#1が要求するのに使用される。
503. CPE#2は、CPE#1に、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信し、CPE#1は、CPE#2が送信した応答メッセージを受信し、その応答メッセージは、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを搬送する。
具体的にいうと、CPE#2は、応答メッセージを使用することによって、CPE#1に、UE#1のコンテキスト、及び、UEが静かな状態にあるときにバッファリングされるUE#1のためのダウンリンクデータを送信する。
504. CPE#1は、以降のアタッチ手順を実行する。
505. CPE#1は、UE#1にアタッチ受け入れ(Attach Accept)メッセージを送信し、UE#1は、CPE#1が送信したアタッチ受け入れメッセージを受信する。
アタッチ受け入れメッセージは、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを搬送する。
本発明のこの実施形態におけるダウンリンクデータは、例えば、ショートメッセージサービス(Short Message Service, SMS)等の、シグナリングプレーンを介した送信に適している小さなパケットデータであってもよいということに留意すべきである。このような方法で、CPE#1がCPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信するときに、CPE#2は、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージに、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを追加し、そして、CPE#1に応答メッセージを送信してもよく、それによって、CPE#1は、アタッチ受け入れメッセージを使用することによって、UE#1にダウンリンクデータを送信する。
選択的に、本発明のこの実施形態において、UE#1のためのダウンリンクデータが、CPE#2に専用のユーザプレーンデバイスUPE#2の中にバッファリングされる場合に、ステップ502とステップ503との間に、さらに、ステップ506およびステップ507を含めてもよい。
506. CPE#2は、UPE#2にデータバッファリング要求を送信し、UPE#2は、CPE#2のバッファデータ要求を受信する。
具体的には、データバッファリング要求は、UE#1の一時識別子を搬送する。
507. UPE#2は、UE#1の一時識別子に基づいて、CPE#2に、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを送信し、CPE#2は、UPE#2が送信するUE#1のためのダウンリンクデータを受信する。
その後、CPE#2は、応答メッセージにダウンリンクデータを付加して、CPE#1にその応答メッセージを送信し、CPE#1は、UE#1にそのダウンリンクデータを送信する。
図6は、本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。図6に示されているように、この実施形態における手順は、主に、ステップ601乃至604を含む。
601. UE#1は、CPE#1に非アクセス階層(Non Access Stratum, NAS)メッセージ#1を送信し、CPE#1は、UE#1が送信したNASメッセージ#1を受信する。
具体的には、NASメッセージ#1は、UE#1がネットワーク側に送信する(例えば、シグナリングプレーンを介して送信することが可能である小さなパケットデータ等の)アップリンクデータ及びUE#1のIDを搬送する。
602. CPE#1は、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、CPE#2は、CPE#1が送信したコンテキスト要求メッセージを受信する。
603. CPE#2は、CPE#1に、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信し、CPE#1は、CPE#2が送信した応答メッセージを受信する。
応答メッセージは、UE#1のコンテキスト、及び、ネットワーク側においてバッファリングされているUE#1のためのダウンリンクデータを搬送する。
604. CPE#1は、UE#1にNASメッセージ#2を送信し、UE#1は、CPE#1が送信したNASメッセージ#2を受信し、NASメッセージ#2は、ダウンリンクデータを搬送する。
図7は、本発明のさらに別の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信の概略的な対話図である。図7に示されているように、この実施形態は、主に、ステップ701から707を含む。
701. UE#1は、CPE#1にアタッチ要求を送信し、CPE#1は、UE#1が送信したアタッチ要求を受信する。
上記の実施形態と同様に、アタッチ要求は、UE#1の(例えば、IMSI等の)永久識別子を搬送する。
702. CPE#1は、SDMに位置更新要求を送信し、SDMは、CPE#1が送信した位置更新要求を受信する。
703. SDMは、CPE#2に位置取り消し要求を送信し、CPE#2は、SDMが送信した位置取り消し要求を受信する。
位置取り消し要求は、指示情報#1を搬送し、その指示情報#1は、UE#1のためのバッファリングされているデータを蓄えておくようにCPE#2に指示するのに使用される。
この実施形態において、SDMは、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータが存在するということを示す情報を格納するということに留意すべきである。その情報は、前もって、CPE#2によってSDMに通知される。したがって、SDMが、CPE#1が送信した位置更新要求を受信するときに、SDMは、ステップ703において、CPE#2に送信される位置取り消し要求に指示情報#1を追加して、UE#1のためのバッファリングされているデータを蓄えておくようにCPE#2に要求し(又は指示し)、それにより、UE#1のためのバッファリングされているデータが、CPE#2によって削除されないということを保証する。
一方で、従来技術においては、ステップ703において、SDMがCPE#2に送信する位置取り消し要求は、指示情報#1と同様のいかなる情報も搬送しない。加えて、CPE#2は、受信した位置取り消し要求に基づいて、UE#1のためのバッファリングされているデータを含むUE#1のコンテキストのすべてを削除する。その結果、UE#1のためのバッファリングされているデータは、失われ、UE#1によって受信することができない。
704. CPE#2は、SDMに位置取り消し確認メッセージを送信し、SDMは、CPE#2が送信した位置取り消し確認メッセージを受信する。
具体的には、位置取り消し確認メッセージは、指示情報#2を搬送する。その指示情報#2は、CPE#2がUE#1のためのバッファリングされているデータを蓄えているということをSDMに通知するのに使用される。
705. SDMは、CPE#1に、位置更新要求に対する応答メッセージを送信し、CPE#1は、SDMが送信した応答メッセージを受信する。
応答メッセージは、指示情報#3を搬送する。その指示情報#3は、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているデータを有しているということをCPE#1に通知するのに使用される。
加えて、応答メッセージは、さらに、CPE#2のIDを搬送する。
したがって、CPE#1は、応答メッセージからCPE#2のIDを取得し、そして、ステップ706及び707を実行する。
706. CPE#1は、CPE#2から、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを取得する。
ステップ706において、CPE#1は、CPE#2の取得したIDに基づいて、上記の実施形態にしたがったいずれかの方式で、UE#1のためのダウンリンクデータを取得してもよいということに留意すべきである。このことは、本発明のこの実施形態においては限定されない。
707. CPE#1は、UE#1に、バッファリングされているダウンリンクデータを送信する。
この実施形態において、UEが一時識別子を提供しない場合、又は、一時識別子が有効ではない場合には、ターゲットコアネットワークのCPEが、元のコアネットワークのCPEを見つけ、そして、そのUEのためのバッファリングされているデータを取得するということをさらに保証してもよく、それにより、ネットワーク側によるUEへのバッファリングされているデータの配信の信頼性を改善する。
本発明の複数の実施形態によって提供されるダウンリンクデータ送信方法は、図1乃至図7を参照して上記で詳細に説明されている。本発明の複数の実施形態における第1のネットワークデバイス及び第2のネットワークデバイスは、図8及び図9を参照して以下で説明される。
図8は、本発明のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイス800の概略的なブロック図である。図8に示されているように、ネットワークデバイス800は、
端末デバイスが送信した第1のメッセージを受信するように構成される受信ユニット810であって、第1のメッセージは、端末デバイスの識別情報を搬送する、受信ユニット810と、
ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを識別情報に基づいて決定するように構成される処理ユニット820であって、
処理ユニット820は、さらに、ダウンリンクデータを取得するように構成される、処理ユニット820と、
端末デバイスにダウンリンクデータを送信するように構成される送信ユニット830と、を含む。
本発明のこの実施形態において提供されるネットワークデバイス800は、方法300において説明されている第1のネットワークデバイスに対応していてもよい。加えて、ネットワークデバイス800の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法300において第1のネットワークデバイスが実行する対応する手順を実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ネットワークデバイス800は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、ネットワークデバイス800が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット810、処理ユニット820、及び送信ユニット830を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
図9は、本発明の他の実施形態にしたがったネットワークデバイス900の概略的なブロック図である。図9に示されているように、ネットワークデバイス900は、
第1のネットワークデバイスが送信したコンテキスト要求メッセージを受信するように構成される受信ユニット910であって、コンテキスト要求メッセージは、第1のネットワークデバイスが、端末デバイスの識別情報を受信し、そして、ネットワーク側がその端末デバイスのためのバッファリングされているデータを有しているということを決定した後に、第1のネットワークデバイスによって当該ネットワークデバイスに送信され、識別情報は、当該ネットワークデバイスのデバイス識別子を搬送する、受信ユニット910と、
第1のネットワークデバイスに、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信するように構成される送信ユニット920と、を含み、応答メッセージは、第1のネットワークデバイスがダウンリンクデータを取得するのに使用される。
本発明のこの実施形態において提供されるネットワークデバイス900は、方法300において説明されている第2のネットワークデバイスに対応していてもよい。加えて、ネットワークデバイス900の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法300において第2のネットワークデバイスが実行する動作又は処理プロセスを実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ネットワークデバイス900は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、ネットワークデバイス900が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット910及び送信ユニット920を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
本発明の複数の実施形態によって提供されるダウンリンクデータ送信方法は、図1乃至図7を参照して上記で詳細に説明されている。本発明の複数の実施形態における第1のネットワークデバイス及び第2のネットワークデバイスは、図10及び図11を参照して以下で説明される。
図10は、本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス1000の概略的なブロック図である。図10に示されているように、そのユーザプレーンデバイス1000は、
第1のネットワークデバイスが送信したデータ転送トンネル確立要求を受信するように構成される受信ユニット1100であって、第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信した後に、データ転送トンネル確立要求は、第1のネットワークデバイスによって当該ユーザプレーンデバイスに送信され、第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、受信ユニット1100と、
データ転送トンネルを確立するように構成される処理ユニット1200と、
第1のネットワークデバイスに、処理ユニットが確立するデータ転送トンネルのトンネル識別子を送信するように構成され、それによって、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスにトンネル識別子を送信し、そして、第2のネットワークデバイスは、第2のユーザプレーンデバイスにトンネル識別子を送信する、送信ユニット1300であって、第2のユーザプレーンデバイスは、第2のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、送信ユニット1300と、を含む。
受信ユニット1100は、さらに、データ転送トンネルを使用することによって、第2のユーザプレーンデバイスが送信したダウンリンクデータを受信するように構成される。
送信ユニット1300は、さらに、端末デバイスにダウンリンクデータを送信するように構成される。
本発明のこの実施形態において提供されるユーザプレーンデバイス1000は、方法400において説明されている第1のユーザプレーンデバイスに対応していてもよい。加えて、ユーザプレーンデバイス1000の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法400において第1のユーザプレーンデバイスが実行する動作又は処理プロセスを実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ユーザプレーンデバイス1000は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわち、ユーザプレーンデバイス1000が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット1100及び送信ユニット1300を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
図11は、本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス2000の概略的なブロック図である。図11に示されているように、そのユーザプレーンデバイス2000は、
第2のネットワークデバイスが送信したトンネル識別子を受信するように構成される受信ユニット2100であって、第2のネットワークデバイスが、第1のネットワークデバイスに第1の指示情報を送信した後に、トンネル識別子は、第1のネットワークデバイスによって第2のネットワークデバイスに送信され、第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用され、トンネル識別子は、第1のユーザプレーンデバイスが確立したデータ転送トンネルを識別するのに使用され、データ転送トンネルは、ネットワーク側においてバッファリングされている端末デバイスのためのダウンリンクデータを転送するのに使用され、第1のユーザプレーンデバイスは、第1のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、受信ユニット2100と、
データ転送トンネルを使用することによって、第1のユーザプレーンデバイスにダウンリンクデータを送信するように構成され、それによって、第1のユーザプレーンデバイスは、端末デバイスにダウンリンクデータを送信する、送信ユニット2200と、を含む。
本発明のこの実施形態において提供されるユーザプレーンデバイス2000は、方法400において説明されている第2のユーザプレーンデバイスに対応していてもよい。加えて、ユーザプレーンデバイス2000の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法400において第1のユーザプレーンデバイスが実行する動作又は処理プロセスを実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ユーザプレーンデバイス2000は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわち、ユーザプレーンデバイス2000が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット2100及び送信ユニット2200を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
上記の複数のプロセスの順序番号は、本発明の複数の実施形態における実行順序を意味するものではないということを理解すべきである。それらの複数のプロセスの実行順序は、それらの複数のプロセスの機能及び内部論理にしたがって決定されるべきであり、本発明のそれらの複数の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
当業者は、本明細書に開示されている複数の実施形態において説明されている複数の例と関連して、電子的なハードウェアによって、又は、コンピュータソフトウェア及び電子的なハードウェアの組み合わせによって、ユニット及びアルゴリズムステップを実装することが可能であるということを認識することが可能である。機能が、ハードウェアによって実行されるか、又は、ソフトウェアによって実行されるかは、特定の適用及び技術的解決方法の設計上の制約条件によって決まる。当業者は、複数の異なる方法を使用して、各々の特定の適用について、説明した機能を実装することが可能であるが、その実装は、本発明の範囲を超えると解釈されるべきではない。
説明の利便性及び簡潔さのために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照するべきであるということを、当業者は明確に理解することが可能であり、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願によって提供される複数の実施形態において、他の方式によって、それらの開示されているシステム、装置、及び方法を実装してもよいということを理解すべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、ある1つの例に過ぎない。例えば、ユニットの分割は、論理的な機能の分割であるにすぎず、実際の実装においては、他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ、又は、一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、いくつかの特徴を無視してもよい。加えて、いくつかのインターフェイスを使用することによって、示され又は議論されている相互結合又は直接結合又は通信接続を実装してもよい。電気的な形態、機械的な形態、又は他の形態で、それらの装置又はユニットの間の間接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は、物理的に分離されていなくてもよく、複数のユニットとして示されている部分は、複数の物理的なユニットであってもよく、又は、複数の物理的なユニットでなくてもよく、1つの場所に位置していてもよく、又は、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。実際の要件に基づいて、複数のユニットのうちの一部又はすべてを選択して、それらの複数の実施形態の解決方法の目的を達成してもよい。
加えて、本発明の複数の実施形態における複数の機能的なユニットを一体化して、1つの処理ユニットとしてもよく、又は、それらの複数のユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、又は、2つ又はそれ以上のユニットを一体化して、1つのユニットとしてもよい。
複数の機能が、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売され又は使用されるときは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の中に、それらの複数の機能を格納してもよい。そのような理解に基づいて、本発明の複数の技術的解決方法は、本質的に、或いは、先行技術に寄与する部分又はそれらの技術的解決方法のうちのいくつかは、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、複数の命令を含み、それらの複数の命令は、本発明の複数の実施形態において説明されている複数の方法のステップのうちのすべて又は一部を実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)コンピュータデバイスに指示する。上記の記憶媒体は、プログラムコードを格納することが可能であるUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM, Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM, Random Access Memory)、磁気ディスク、又は光ディスク等のいずれかの媒体を含む。
上記の説明は、本発明の特定の実装であるにすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図してはいない。本発明によって開示されている技術的範囲の中で当業者が容易に考え出すことができるあらゆる変形又は置換は、本発明の保護範囲に属するものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲にしたがうものとする。
本発明は、通信分野に関し、より具体的には、ダウンリンクデータ送信方法、ネットワークデバイス、及びユーザプレーンデバイスに関する。
マシン型通信(Machine Type Communication, MTC)は、セルラーネットワークにおいてデータを伝送するために実行されるマシントゥマシン(Machine to Machine)通信である。従来の携帯電話のユーザとは異なり、マシン型通信の端末は、通常は、さまざまなタイプの情報に関するセンシングデバイスである。この種のデバイスの共通の特徴は、そのデバイスが、小さなサイズを有するとともに、そのデバイスのバッテリーによって給電されて、収集されたデータを周期的に報告する必要があるということである。この種のデバイスは、通常、高い密度で大規模に展開されるので、それらのデバイスを回収して再充電するのは困難である。したがって、この種のデバイスのパフォーマンス及び寿命は、それらのデバイスのバッテリーによって直接的に制限される。マシン型端末デバイスのエネルギー消費をどのように減少させ、そして、寿命をどのように長くするかは、(例えば、5G等の)将来的な通信ネットワークにおいて緊急的に解決することが必要な問題となっている。
従来技術においては、ネットワーク側は、ページング及びユーザプレーンバッファリングを使用して、マシン型端末デバイスへとダウンリンクデータを伝送する。具体的にいうと、ある端末デバイスのためのダウンリンクデータが、そのネットワーク側のユーザプレーンデバイスに到達すると、そのダウンリンクデータは、最初に、そのユーザプレーンデバイスの中でバッファリングされる。さらに、そのユーザプレーンデバイスは、そのネットワーク側の制御プレーンデバイスをトリガして、その端末デバイスのためのページング手順を開始させる。その端末デバイスがネットワークにアクセスした後に、ユーザプレーンデバイスは、その端末デバイスへとそのバッファリングされたデータを送信する。そのネットワーク側は、その端末デバイスのためのページング手順を開始して、トラッキングエリア更新(Tracking Area updating, TAU)手順又は周期的なTAU手順を実行することをその端末デバイスに要求し、それにより、その端末デバイスの到達可能性を保証する。
しかしながら、その端末デバイスがTAU手順又は周期的なTAU手順を実行するときに、その端末デバイスの電力消費が増加する。
この出願は、ダウンリンクデータ送信方法、ネットワークデバイス、及びユーザプレーンデバイスを提供して、端末デバイスの電力消費を減少させる。
第1の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、端末デバイスが送信した第1のメッセージを第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記第1のメッセージは、前記端末デバイスの識別情報を搬送する、ステップと、ネットワーク側が前記端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを前記識別情報に基づいて前記第1のネットワークデバイスによって決定するステップと、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得するステップと、前記第1のネットワークデバイスによって前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信するステップと、を含む、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
本発明のこの実施形態における第1のネットワークデバイスは、制御プレーンデバイスであるということに留意すべきである。例えば、第1のネットワークデバイスは、制御プレーンエンティティ(Control Plane Entity, CPE)であってもよい。CPEは、例えば、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity, MME)又はサービングGPRSサポートノード(Serving GPRS Support Node, SGSN)等の物理ネットワーク要素であってもよい。CPEは、代替的に、仮想マシン、ソフトウェアプログラムパッケージ等であってもよい。このことは、本発明のこの実施形態において特に限定されない。
加えて、第1のネットワークデバイスは、制御プレーンシグナリングを使用することによって、端末デバイスにそのバッファリングされているダウンリンクデータを送信する。
ある1つの可能な実装において、前記識別情報は、前記端末デバイスの一時識別子であり、前記一時識別子は、第2のネットワークデバイスのデバイス識別子を含み、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得する前記ステップは、前記デバイス識別子に基づいて、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスにコンテキスト要求メッセージを送信するステップと、前記コンテキスト要求メッセージに対して前記第2のネットワークデバイスが送信する応答メッセージを前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記応答メッセージは、前記ダウンリンクデータを搬送する、ステップと、前記第1のネットワークデバイスによって、前記応答メッセージから前記ダウンリンクデータを取得するステップと、を含む。
同様に、本発明のこの実施形態における第2のネットワークデバイスは、制御プレーンデバイスである。例えば、第2のネットワークデバイスは、CPEであってもよい。同様に、CPEは、MME、SGSN、仮想マシン、ソフトウェアプログラムパッケージ等であってもよい。
ある1つの可能な実装において、前記識別情報は、前記端末デバイスの一時識別子であり、前記一時識別子は、第2のネットワークデバイスのデバイス識別子を含み、前記ダウンリンクデータは、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有しているユーザプレーンデバイスの中にバッファリングされ、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得する前記ステップは、前記デバイス識別子に基づいて、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスにコンテキスト要求メッセージを送信するステップと、前記コンテキスト要求メッセージに対して前記第2のネットワークデバイスが送信する応答メッセージを前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記応答メッセージは、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記ネットワーク側が前記端末デバイスのための前記バッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、ステップと、前記第1のネットワークデバイスによって、前記第1の指示情報に基づいて、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有している前記ユーザプレーンデバイスから前記ダウンリンクデータを取得するステップと、を含む。
本明細書におけるユーザプレーンデバイスは、例えば、サービングゲートウェイ(Serving GateWay, S-GW)又はパケットデータネットワーク(Packet Data Network, PDN)ゲートウェイ(PDN GateWay, P-GW)等の物理ネットワーク要素であってもよい。代替的に、ユーザプレーンデバイスは、仮想マシン、ソフトウェアプログラムパッケージ等であってもよい。このことは、本発明のこの実施形態においては特に限定されない。
本発明の複数の実施形態においては、端末デバイスの一時識別子は、複数の形態を有するということを理解すべきである。例えば、一時識別子は、全地球的に一意の一時識別子(Globally Unique Temporary UE Identity, GUTI)、UEのインターネットプロトコル(Internet Protocol, IP)アドレス、又はセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary identity, C-RNTI)であってもよい。
ある1つの可能な実装において、前記識別情報は、前記端末デバイスの永久識別子であり、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータを取得する前記ステップは、前記第1のネットワークデバイスによって加入者データ管理に位置更新要求メッセージを送信するステップと、前記加入者データ管理が送信する第2の指示情報及びデバイス識別子を前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記第2の指示情報は、前記デバイス識別子によって識別される第2のネットワークデバイスが前記端末デバイスのための前記バッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、ステップと、前記デバイス識別子に基づいて、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスから前記ダウンリンクデータを取得するステップと、を含む。
端末デバイスの永久識別子は、複数の形態を有するということを理解すべきである。例えば、永久識別子は、国際移動電話加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity, IMSI)又は国際移動電話機器識別子(International Mobile Equipment Identity, IMEI)であってもよい。このことは、本発明のこの実施形態においては限定されない。
加入者データ管理(Subscriber Data Management, SDM)は、UEのための加入者データを提供するネットワーク機能エンティティであり、そのネットワーク機能エンティティは、例えば、進化型パケットコア(Evolved Packet Core, EPC)の中のホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server, HSS)等であるということを理解すべきである。
選択的に、ある1つの実施形態において、端末デバイスが送信した第1のメッセージを第1のネットワークデバイスによって受信する前記ステップの前に、当該方法は、第1のユーザプレーンデバイスが送信した前記ダウンリンクデータを前記第1のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記第1のユーザプレーンデバイスは、前記第1のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、ステップと、前記第1のネットワークデバイスが、前記端末デバイスが現在到達不可能であるということを決定するときに、前記第1のネットワークデバイスによって前記ダウンリンクデータをバッファリングするステップと、をさらに含む。
第2の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、第1のネットワークデバイスが送信したコンテキスト要求メッセージを第2のネットワークデバイスによって受信するステップであって、前記コンテキスト要求メッセージは、端末デバイスの識別情報を搬送し、前記識別情報は、前記第2のネットワークデバイスのデバイス識別子を搬送する、ステップと、前記第2のネットワークデバイスによって前記第1のネットワークデバイスに、前記コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信するステップと、を含み、前記応答メッセージは、前記第1のネットワークデバイスが、前記ダウンリンクデータを取得するのに使用される、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
本発明のこの実施形態において、第1のネットワークデバイス及び第2のネットワークデバイスの各々は、制御プレーンデバイスである。
本発明のこの実施形態における第1のネットワークデバイスは、UEの移動中の現在のコアネットワークの制御プレーンデバイスであり、第2のネットワークデバイスは、元のコアネットワークの制御プレーンデバイスであるということに留意すべきである。
ある1つの可能な実装において、前記ダウンリンクデータは、前記第2のネットワークデバイスの中にバッファリングされ、前記応答メッセージは、前記ダウンリンクデータを搬送し、それによって、前記第1のネットワークデバイスは、前記応答メッセージから前記ダウンリンクデータを取得する。
ある1つの可能な実装において、前記ダウンリンクデータは、前記第2のネットワークデバイスのユーザプレーンデバイスの中にバッファリングされ、前記第2のネットワークデバイスによって前記第1のネットワークデバイスに、応答メッセージを送信する前記ステップの前に、当該方法は、前記第2のネットワークデバイスによって、前記ユーザプレーンデバイスから前記ダウンリンクデータを取得するステップをさらに含む。
ある1つの可能な実装において、前記応答メッセージは、第1の指示情報を搬送し、前記第1の指示情報は、前記ダウンリンクデータが、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有しているユーザプレーンデバイスの中にバッファリングされているということを示すのに使用され、それによって、前記第1のネットワークデバイスは、前記第1の指示情報に基づいて、前記第1のネットワークデバイス及び前記第2のネットワークデバイスが共有している前記ユーザプレーンデバイスから前記ダウンリンクデータを取得し、前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信する。
ある1つの可能な実装において、当該方法は、前記第2のネットワークデバイスによって前記端末デバイスの登録要求を受信するステップであって、前記登録要求は、前記第2のネットワークデバイスが属しているコアネットワークに登録することを前記端末デバイスが要求するのに使用され、前記登録要求は、前記端末デバイスのタイプ情報及び/又は前記端末デバイスが要求するサービスタイプを搬送する、ステップと、前記第2のネットワークデバイスによって、前記端末デバイスの前記タイプ情報及び/又は前記端末デバイスが要求する前記サービスタイプに基づいて、バッファポリシーを生成するステップと、前記第2のネットワークデバイスが前記端末デバイスのための前記ダウンリンクデータを受信するときに、前記第2のネットワークデバイスによって、前記バッファポリシーにしたがって、前記ダウンリンクデータをバッファリングするステップと、をさらに含む。
第3の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、第1のネットワークデバイスが送信したデータ転送トンネル確立要求を第1のユーザプレーンデバイスによって受信するステップであって、前記第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信した後に、前記データ転送トンネル確立要求は、前記第1のネットワークデバイスによって前記第1のユーザプレーンデバイスに送信され、前記第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、ステップと、前記第1のユーザプレーンデバイスによってデータ転送トンネルを確立し、そして、前記第1のネットワークデバイスに前記データ転送トンネルのトンネル識別子を送信し、それによって、前記第1のネットワークデバイスは、前記第2のネットワークデバイスに前記トンネル識別子を送信し、そして、前記第2のネットワークデバイスは、第2のユーザプレーンデバイスに前記トンネル識別子を送信する、ステップであって、前記第2のユーザプレーンデバイスは、前記第2のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、ステップと、前記データ転送トンネルを使用することによって、前記第2のユーザプレーンデバイスが送信した前記ダウンリンクデータを前記第1のユーザプレーンデバイスによって受信するステップと、前記第1のユーザプレーンデバイスによって前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信するステップと、を含む、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
第4の態様によれば、この出願は、ダウンリンクデータ送信方法であって、当該方法は、第2のネットワークデバイスが送信したトンネル識別子を第2のユーザプレーンデバイスによって受信するステップであって、前記第2のネットワークデバイスが、第1のネットワークデバイスに第1の指示情報を送信した後に、前記トンネル識別子は、前記第1のネットワークデバイスによって前記第2のネットワークデバイスに送信され、前記第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用され、前記トンネル識別子は、第1のユーザプレーンデバイスが確立したデータ転送トンネルを識別するのに使用され、前記データ転送トンネルは、前記ネットワーク側においてバッファリングされている前記端末デバイスのための前記ダウンリンクデータを転送するのに使用され、前記第1のユーザプレーンデバイスは、前記第1のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、ステップと、前記データ転送トンネルを使用することによって、前記第2のユーザプレーンデバイスによって前記第1のユーザプレーンデバイスに前記ダウンリンクデータを送信し、それによって、前記第1のユーザプレーンデバイスは、前記端末デバイスに前記ダウンリンクデータを送信する、ステップと、を含む、ダウンリンクデータ送信方法を提供する。
第5の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのネットワークデバイスは、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第6の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのネットワークデバイスは、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第7の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、第3の態様にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのユーザプレーンデバイスは、第3の態様にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第8の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、第4の態様にしたがった方法を実行するように構成される。具体的には、そのユーザプレーンデバイスは、第4の態様にしたがった方法を実行するように構成されるユニットを含む。
第9の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ネットワークデバイスは、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行する。
第10の態様によれば、この出願は、ネットワークデバイスを提供し、そのネットワークデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ネットワークデバイスは、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行する。
第11の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ユーザプレーンデバイスは、第3の態様にしたがった方法を実行する。
第12の態様によれば、この出願は、ユーザプレーンデバイスを提供し、そのユーザプレーンデバイスは、プロセッサ及びメモリを含む。そのメモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのプロセッサは、メモリからそのコンピュータプログラムを呼び出し、そして、そのコンピュータプログラムを実行する、ように構成される。そのプログラムが実行されると、ユーザプレーンデバイスは、第4の態様にしたがった方法を実行する。
第13の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第1の態様又は第1の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するのに使用される。
第14の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第2の態様又は第2の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するのに使用される。
第15の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第3の態様にしたがった方法を実行するのに使用される。
第16の態様によれば、この出願は、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供し、そのコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムを格納するように構成され、そのコンピュータプログラムは、命令を含み、その命令は、第4の態様又は第4の態様のいずれかの可能な実装にしたがった方法を実行するのに使用される。
本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法によれば、端末デバイスの識別情報を使用することによって、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定すると、第1ネットワークデバイスは、そのダウンリンクデータを取得し、そして、端末デバイスにそのダウンリンクデータを送信する。このような方法で、その端末デバイスは、もはや、ネットワーク側でバッファリングされているダウンリンクデータを受信するために、TAU手順を開始する必要はなく、それにより、端末デバイスのシグナリング手順を減少させ、結果として、端末デバイスのエネルギー消費を減少させる。
本発明の複数の実施形態における複数の技術的解決方法をより明確に説明するために、以下の記載は、本発明のそれらの複数の実施形態を説明するために必要とされる複数の添付の図面を簡潔に説明する。明らかなことではあるが、以下の説明におけるそれらの複数の添付の図面は、本発明のそれらの複数の実施形態のうちのいくつかを示しているにすぎず、当業者は、さらに、創造的な努力なくして、これらの複数の添付の図面から他の図面を導き出すことが可能である。
本発明のある1つの実施形態に適用可能なダウンリンクデータ送信方法のアーキテクチャ図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったコンピュータデバイス(又は、システム)200の概略的な図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法300のフローチャートである。
本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法400のフローチャートである。
本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。
本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。
本発明のさらに別の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイス800の概略的なブロック図である。
本発明の他の実施形態にしたがったネットワークデバイス900の概略的なブロック図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス1000の概略的なブロック図である。
本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス2000の概略的なブロック図である。
以下の記載は、本発明の複数の実施形態において複数の添付の図面を参照して、本発明のそれらの複数の実施形態における技術的解決方法を明確に説明する。明らかなことではあるが、それらの説明される実施形態は、本発明のそれらの複数の実施形態のすべてではなくいくつかにすぎない。創造的な努力なくして本発明のそれらの複数の実施形態に基づいて当業者が得ることが可能であるすべての他の実施形態は、本発明の保護の範囲に属するものとする。
図1は、本発明のある1つの実施形態に適用可能なダウンリンクデータ送信方法の構成図である。図1に示されているように、システムは、加入者データ管理、制御プレーンエンティティ#1、制御プレーンエンティティ#2、ユーザプレーンエンティティ#1、ユーザプレーンエンティティ#2、無線アクセスネットワークノード、及びユーザ機器を含む。
理解を容易にするために、本発明のこの実施形態においては、ネットワーク要素について最初に説明する。
加入者データ管理(Subscriber Data Management, SDM)は、例えば、EPCネットワークの中のHSS等のネットワーク機能エンティティであり、そのネットワーク機能エンティティは、3GPP通信システムの中のUEに加入データを提供する。
制御プレーンエンティティ(Control Plane Entity, CPE)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project, 3GPP)通信システムにおいて制御プレーンネットワーク機能を提供するエンティティである。その制御プレーンエンティティは、制御プレーンネットワーク機能を実行し、そして、定義されたインターフェイスを介して他の外部エンティティ又は他のネットワーク機能エンティティと通信する役割を担う。制御プレーンエンティティは、例えば、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity, MME)又はSGSN等の物理ネットワーク要素であってもよく、或いは、仮想マシン又はソフトウェアプログラムパッケージであってもよい。
ユーザプレーンエンティティ(User Plane Entity, UPE)は、3GPP通信システムにおいてユーザプレーンネットワーク機能を提供するエンティティである。そのエンティティは、ユーザプレーンネットワーク機能を実行し、そして、定義されたインターフェイスを介して他の外部エンティティ又は他のネットワーク機能エンティティと通信する役割を担う。ユーザプレーンエンティティは、例えば、S-GW又はP-GW等の物理ネットワーク要素であってもよく、或いは、仮想マシン又はソフトウェアプログラムパッケージであってもよい。
無線アクセスネットワーク(Radio Access Network, RAN)ノードは、基地局、分散型基地局、クラウド無線アクセスネットワーク(Cloud RAN, CRAN)デバイス、又は、無線アクセスネットワークコントローラ及び基地局を含むアクセスネットワークデバイスであってもよい。基地局は、従来の2G、3G、又は4G基地局であってもよく、又は、5G技術をサポートする将来的な基地局であってもよい。
本発明のこの実施形態において説明される端末デバイスは、また、ユーザ機器(User Equipment, UE)、端末(Terminal)、又は、モバイルユーザ機器等と称されてもよいということを理解すべきである。端末デバイスは、無線アクセスネットワーク(例えば、Radio Access Network, RAN)を介して1つ又は複数のコアネットワークと通信してもよい。端末デバイスは、例えば、モバイル電話(又は、"セルラー"フォンと称される)等のモバイル端末及びモバイル端末を有するコンピュータであってもよい。例えば、端末デバイスは、無線アクセスネットワークとの間で音声及び/又はデータを交換する携帯用の、ポケットサイズの、ハンドヘルドの、コンピュータ内蔵型の、又は車載型のモバイル装置であってもよい。本発明のこの実施形態においては、端末デバイスは、モバイル電話、情報センシングデバイス、(ウェアラブルデバイス、スマート時計、スマートメーター、又は、スマート水道メーター等の)インテリジェント端末、マルチメディアデバイス、及び、ストリーミングデバイス等を含む。
図1に示されているように、制御プレーンエンティティ#1は、ユーザ機器が現在アクセスしているコアネットワークの制御プレーンネットワークデバイスである。制御プレーンエンティティ#2は、ユーザ機器の元のコアネットワークの制御プレーンネットワークデバイスである。それに対応して、ユーザプレーンエンティティ#1は、現在アクセスされているコアネットワークのユーザプレーンネットワークデバイスである。ユーザプレーンエンティティ#2は、元のコアネットワークのユーザプレーンネットワークデバイスである。制御プレーンエンティティ#1又はユーザプレーンエンティティ#1が取得するユーザ機器のためのダウンリンクデータは、無線アクセスネットワークノードを使用することによってそのユーザ機器に配信される。
図2に示されているコンピュータデバイス(又はシステム)200によって、図1に示されている加入者データ管理、制御プレーンエンティティ#1、制御プレーンエンティティ#2、ユーザプレーンエンティティ#1、ユーザプレーンエンティティ#2、無線アクセスネットワークノード、及びユーザ機器を実装してもよいということに留意すべきである。
図2は、本発明のある1つの実施形態にしたがったコンピュータデバイス(又はシステム)200の概略的な図である。そのコンピュータデバイス200は、少なくとも1つのプロセッサ201、メモリ202、通信バス203、及び少なくとも1つの通信インターフェイス204を含む。
プロセッサ201は、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、或いは、本発明の解決方法のプログラム実行を制御するように構成される1つ又は複数の集積回路であってもよい。
メモリ202は、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)又は静的な情報及び命令を格納することが可能である他のタイプの静的な記憶デバイス、又は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)又は情報及び命令を記憶することが可能である他のタイプのダイナミック記憶デバイスであってもよく、或いは、電気的に消去可能かつプログラム可能な読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory, EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(Compact Disc Read-Only Memory, CD-ROM)、又は、他のコンパクトディスク記憶装置、(圧縮された光ディスク、レーザディスク、光ディスク、ディジタル多用途ディスク、及びブルーレイディスク等を含む)光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶媒体、又は他の磁気記憶デバイス、又は、命令又はデータ構造の形態で望まれるプログラムコードを搬送し又は格納することが可能であるとともに、コンピュータがアクセスすることが可能であるいずれかの他の媒体であってもよい。しかしながら、メモリは、それらには限定されない。メモリは、独立して存在していてもよく、通信バス203を使用することによってプロセッサに接続される。メモリは、代替的に、プロセッサと一体化されてもよい。
メモリ202は、本発明の複数の解決方法を実行するために、アプリケーションプログラムコードを格納するように構成され、プロセッサ201は、メモリ202の中に格納されているアプリケーションプログラムコードを実行するように構成される。
特定の実装の場合に、ある1つの実施形態においては、プロセッサ201は、1つ又は複数のCPUを含んでもよい。例えば、図2に示されているプロセッサ201は、CPU#0及びCPU#1を含む。
特定の実装の場合に、ある1つの実施形態においては、コンピュータデバイス200は、複数のプロセッサを含んでもよく、各々のプロセッサは、シングルコア(single-CPU)プロセッサであってもよく、又は、マルチコア(multi-CPU)プロセッサであってもよい。本明細書におけるプロセッサは、(例えば、コンピュータプログラム命令等の)データを処理するように構成される1つ又は複数のデバイス、回路、及び/又は処理コアであってもよい。
特定の実装の場合に、ある1つの実施形態においては、コンピュータデバイス200は、出力デバイス205及び入力デバイス206をさらに含んでもよい。出力デバイス205は、プロセッサ201と通信し、そして、複数の方式で情報を表示してもよい。例えば、出力デバイス205は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display, LCD)、発光ダイオード(light emitting diode, LED)ディスプレイデバイス、陰極線管(cathode ray tube, CRT)ディスプレイデバイス、又は、プロジェクター(projector)であってもよい。入力装置206は、プロセッサ201と通信し、そして、複数の方式でユーザ入力を受信してもよい。例えば、入力デバイスは、マウス、キーボード、タッチスクリーンデバイス、又は、センシングデバイス等であってもよい。
コンピュータデバイス200は、汎用のコンピュータデバイス或いは専用のコンピュータデバイスであってもよい。特定の実装において、コンピュータデバイス200は、デスクトップコンピュータ、携帯用コンピュータ、ネットワークサーバ、パームトップコンピュータ(Personal Digital Assistant, PDA)、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、無線端末デバイス、通信デバイス、組み込み型デバイス、又は、図2の構成と同様の構成を有するデバイスであってもよい。本発明のこの実施形態においては、コンピュータデバイス200のタイプは限定されない。
理解及び説明を容易にするために、以下の記載は、ある1つの例として図1に示されているアーキテクチャを使用するとともに、第1のネットワークデバイスのある1つの例としてCPE#1を使用して、本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を説明する。
本発明の複数の実施形態において、数字"第1の"及び"第2の"は、例えば、異なる指示情報の間の区別といったように、複数の異なる対象の間の区別を意図しているにすぎず、本発明の複数の実施形態の保護の範囲に対するいずれかの限定として解釈されるべきではないということを理解すべきである。
さらに、以下の複数の実施形態にしたがった方法において示されている複数のステップ又は複数の動作は、例であるにすぎず、他の動作又は様々な動作の変形を実行してもよいということを理解すべきである。加えて、特定の実装において、本発明の複数の実施形態の中での順序と異なる順序で、それらの複数のステップを実行してもよく、本発明のそれらの複数の実施形態の中に示されている複数の動作又はステップのすべてが実行されなくてもよい。代替的に、本発明のそれらの複数の実施形態に示されている動作又はステップよりも多くの動作又はステップを実行してもよい。
理解及び説明を容易にするために、以下の記載は、端末デバイスの1つのみの例として、UE#1を使用し、第1のネットワークデバイスの1つのみの例として、CPE#1を使用し、第2のネットワークデバイスの1つのみの例として、CPE#2を使用し、第1のユーザプレーンデバイスの1つのみの例として、UPE#1を使用し、そして、第2のユーザプレーンデバイスの1つのみの例として、UPE#2を使用して、本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を詳細に説明する。
本発明の複数の実施形態における(例えば、以下の実施形態におけるCPE#1等の)第1のネットワークデバイスは、UEの移動中にそのUEが現在アクセスしているコアネットワークの制御プレーンデバイスであり、(例えば、以下の実施形態におけるCPE#2等の)第2のネットワークデバイスは、UEの移動中のオリジナルのコアネットワークの制御プレーンデバイスであるということを理解すべきである。
同様にして、(例えば、以下の実施形態におけるUPE#1等の)第1のユーザプレーンデバイスは、現在アクセスされているコアネットワークのユーザプレーンデバイスであり、(例えば、以下の実施形態におけるUPE#2等の)第2のユーザプレーンデバイスは、元のコアネットワークのユーザプレーンデバイスである。
図3は、本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法300の概略的なフローチャートである。図3に示されているように、その方法300は、主に、ステップ310乃至340を含む。
310. UE#1は、CPE#1に第1のメッセージを送信し、CPE#1は、UE#1が送信した第1のメッセージを受信する。
第1のメッセージは、UE#1の識別情報を搬送する。
第1メッセージは、アタッチ要求メッセージ又はアップリンクデータ送信要求メッセージ等であってもよいということに留意すべきである。そのアップリンクデータ送信要求メッセージは、UE#1が、送信する必要があるアップリンクデータを有しているということを示すのに使用される。具体的には、UE#1が、CPE#1にアタッチ要求メッセージ又はアップリンクデータ送信要求メッセージを送信するプロセスについては、従来技術を参照すべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
従来技術とは異なり、アタッチ要求メッセージ又はアップリンクデータ送信要求メッセージは、UE#1の識別情報を搬送している。
具体的には、本明細書における識別情報は、例えば、全地球的に一意の一時識別子(Globally Unique Temporary UE Identity, GUTI)等のUE#1の一時識別子であってもよく、又は、例えば、国際移動電話加入者識別子(International Mobile Subscriber Identity, IMSI)等のUE#1の永久識別子であってもよい。特定の実施形態を参照して、以下で詳細な説明を提供する。
320. CPE#1は、識別情報に基づいて、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定する。
具体的には、CPE#1は、UE#1の識別情報に基づいて、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータがネットワーク側でバッファリングされているか否かを知ることが可能であり、ネットワーク側が、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定したときに、以降のステップ330及び340を実行することが可能である。
330. CPE#1は、ダウンリンクデータを取得する。
具体的には、本発明のこの実施形態において、CPE#1は、ネットワーク側でダウンリンクデータがバッファリングされている異なった場所に応じて、異なる方式でUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを取得する。
方式1
ダウンリンクデータは、CPE#1の中に局所的にバッファリングされている。
選択的に、ある1つの実施形態において、UE#1が送信した第1のメッセージをCPE#1が受信する前に、その方法は、
CPE#1は、UPE#1が送信したダウンリンクデータを受信し、そのUPE#1は、CPE#1に専用のユーザプレーンデバイスであり、そして、
UE#1が現在到達不可能であるということをCPE#1が決定するときに、そのCPE#1は、ダウンリンクデータをバッファリングする、
手順をさらに含む。
方式1においては、ダウンリンクデータは、CPE#1の中に局所的にバッファリングされているので、そのCPE#1は、UE#1に、そのUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを直接的に送信することが可能である。
UEが現在到達不可能であるということは、ネットワーク側がUEを現在ページングすることができないということを意味するということを理解すべきである。
方式2
ダウンリンクデータは、CPE#2の中に局所的にバッファリングされている。
選択的に、ある1つの実施形態において、識別情報は、UE#1の永久識別子であり、永久識別子は、CPE#2のデバイス識別子を含む。
CPE#1がダウンリンクデータを取得することは、
CPE#1が、デバイス識別子に基づいて、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、
CPE#1が、コンテキスト要求メッセージに対してCPE#2が送信する応答メッセージを受信し、その応答メッセージは、ダウンリンクデータを搬送し、そして、
CPE#1が、応答メッセージからダウンリンクデータを取得する、
手順を含む。
方式2においては、UE#1の識別情報は、(例えば、GUTI等の)一時識別子であり、その一時識別子は、CPE#2の識別子(Identity, ID)を含む。
このような方法で、CPE#1は、その一時識別子からCPE#2のIDを取得し、そして、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信する。
コンテキスト要求メッセージは、CPE#1が、CPE#2からUE#1のコンテキストを要求して取得するのに使用されるということを理解することが可能である。
UE#1のためのダウンリンクデータは、CPE#2の中に局所的にバッファリングされているので、CPE#2は、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージにそのダウンリンクデータを追加することが可能であり、そして、CPE#1にその応答メッセージを送信する。したがって、CPE#1は、その応答メッセージからUE#1のためのダウンリンクデータを取得することが可能である。
方式3
ダウンリンクデータは、CPE#1及びCPE#2が共有しているユーザプレーンデバイスUPE#1の中にバッファリングされている。
選択的に、ある1つの実施形態において、識別情報は、UE#1の一時識別子であり、その一時識別子は、CPE#2のデバイス識別子を含む。
CPE#1がダウンリンクデータを取得することは、
CPE#1が、デバイス識別子に基づいて、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、
CPE#1が、コンテキスト要求メッセージに対してCPE#2が送信する応答メッセージを受信し、その応答メッセージは、第1の指示情報を搬送し、その第1の指示情報は、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用され、そして、
CPE#1が、第1の指示情報に基づいて、CPE#1及びCPE#2が共有しているユーザプレーンデバイスから、そのダウンリンクデータを取得する、
手順を含む。
具体的には、方式3において、UE#1のためのダウンリンクデータは、CPE#1及びCPE#2が共有しているユーザプレーンデバイスにバッファリングされる。方式2とは異なり、CPE#2は、CPE#1に送信される応答メッセージに指示情報を付加して、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということをCPE#1に通知する。したがって、CPE#1は、共有されているユーザプレーンデバイスから、UE#1のためのダウンリンクデータを取得することが可能である。
方式4
ダウンリンクデータは、CPE#2に専用のユーザプレーンデバイスUPE#2の中にバッファリングされる。
方式4は、図4を参照して以下で詳細に説明される。
340. CPE#1は、UE#1にダウンリンクデータを送信する。
上記の複数のステップを使用することによって、CPE#1は、それに対応して、UE#1のためのダウンリンクデータがネットワーク側においてバッファリングされている異なる特定の場所に応じて、異なる取得方式によって、そのUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを取得し、そして、UE#1に、そのUE#1のための取得されたバッファリングされているダウンリンクデータを送信することが可能である。
従来技術においては、移動を伴うシナリオにおいて、ネットワーク側でバッファリングされているダウンリンクデータを取得するときに、UEは、ネットワーク側への(あるトリガ又はある周期に基づく)TAU手順を開始する必要がある。しかしながら、そのTAU手順は、そのUEの電力消費を有意に増加させる。このことは、具体的には、以下ように説明される。(1) UEは、移動の間に頻繁に起動させられて、TAU手順を実行する必要がある。(2) UEがTAU手順を実行するときに、データ報告期間が、まだ到来していない場合がある。この場合には、そのUEは、送信されるアップリンクデータを有してはいないが、それでもなお、TAU手順を実行する必要がある。そのTAU手順が終了した後であって、UEのためのデータ報告期間が到来する場合には、そのUEは、さらに、ネットワーク側への接続の要求を開始する必要がある。(3) UEがトラッキングエリアリスト(Tracking Area list, TA list)を横断するときに、UEがTAU手順をトリガすることを可能とするために、そのUEは、ブロードキャストチャネルを常にモニタリングして、そのUEがTAリストの外に移動するか否かを決定する必要がある。
本発明のこの実施形態においては、端末デバイスの識別情報に基づいて、ネットワーク側がその端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを決定すると、ネットワークデバイスは、ダウンリンクデータを取得し、そして、端末デバイスにそのダウンリンクデータを送信する。その端末デバイスは、ネットワーク側においてバッファリングされているそのダウンリンクデータを、もはや、TAU手順を開始することによって受信する必要はなく、それにより、その端末デバイスの電力消費を減少させる。
図4は、本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法400の概略的なフローチャートである。
410. CPE#1は、UPE#1にデータ転送トンネル確立要求を送信し、そのUPE#1は、そのCPE#1が送信したデータ転送トンネル確立要求を受信する。
CPE#2が送信するとともに、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示す指示情報をCPE#1が受信した後に、本明細書におけるデータ転送トンネル確立要求は、CPE#1によってUPE#1に送信されるということに留意すべきである。
420. UPE#1は、データ転送トンネルを確立し、CPE#1にそのデータ転送トンネルのトンネル識別子を送信する。
S430乃至S440. CPE#1は、CPE#2にトンネル識別子を送信し、CPE#2は、UPE#2にトンネル識別子を送信し、そして、UPE#2は、CPE#2が送信したトンネル識別子を受信する。
450. UPE#2は、トンネル識別子を修正し、そして、データ転送トンネルの確立を完了した後に、データ転送トンネルを使用することによって、UPE#1にダウンリンクデータを送信し、UPE#1は、UPE#2が送信したダウンリンクデータを受信する。
ステップ450において、UPE#2がトンネル識別子を修正することは、UPE#2が、元の側でのトンネル識別子を修正することを意味するということを理解すべきである。
460. UPE#1は、UE#1にダウンリンクデータを送信する。
本発明のこの実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法400は、方式4に対応している。方式4において、UPE#2の中にバッファリングされているUE#1のためのダウンリンクデータは、帯域幅及びサービス品質等の要因により、シグナリングプレーンにおける伝送には適してはいないが、ユーザプレーンにおける伝送には適しているデータである。したがって、ダウンリンクデータを転送するために、元のコアネットワークのユーザプレーンデバイスと現在アクセスされているコアネットワークのユーザプレーンデバイスとの間に、データ転送トンネルを確立する必要がある。
上記の実施形態においては、UE#1の識別情報は、一時識別子である。以下の実施形態は、UE#1の識別情報が永久識別子である場合の本発明のこの実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を説明する。
選択的に、ある1つの実施形態において、識別情報は、UE#1の永久識別子であり、CPE#1がダウンリンクデータを取得することは、
CPE#1が、SDMに位置更新要求メッセージを送信し、
CPE#1が、SDMが送信する第2指示情報及びデバイス識別子を受信し、第2指示情報は、デバイス識別子によって識別されるCPE#2がUE#1のためのダウンリンクデータをバッファリングしているということを示すのに使用され、
CPE#1は、デバイス識別子に基づいて、CPE#2からダウンリンクデータを取得する、
手順を含む。
この実施形態において、静かな状態においては(例えば、電力節約モードにおいては)、UEは、そのUEの中に格納されているコンテキストを削除してもよい。ネットワークに登録するときに、そのUEは、そのUEの一時識別子の代わりに、常に、永久識別子を提供する。代替的に、一時識別子が有効でなくてもよい。
UEが、永久識別子を使用して、ネットワークに登録する場合には、CPE#1は、CPE#2を見つけることができない。この場合には、バッファリングされているデータを配信するプロセスを完了するのを支援することを、UEの加入者データ管理(SDM)に要求する。
UE#1が、現在到達不可能であるときは、コアネットワークは、UE#1のためのダウンリンクデータをバッファリングし、UEのためのダウンリンクデータが待機中であるということをSDMに通知する。その次に、UE#1が、(例えば、IMSI等の)永久識別子を使用することによって、ターゲットコアネットワークにアクセスするプロセスにおいて、そのターゲットコアネットワークが、UE#1の位置を更新することをSDMに要求するときに、そのSDMは、UE#1のためのダウンリンクデータが待機中であるということをそのターゲットコアネットワークに通知し、そして、そのターゲットコアネットワークに、元のコアネットワークの制御プレーンデバイス(すなわち、CPE#2)の識別子を送信する。そのターゲットコアネットワークは、元のコアネットワークと対話して、バッファリングされているダウンリンクデータを取得し、そして、そのターゲットコアネットワークは、UE#1にそのバッファリングされているダウンリンクデータを転送する。
元のコアネットワークの制御プレーンデバイスの識別子を取得した後に、ターゲットコアネットワークは、上記の複数の実施形態のうちのいずれか1つにおいて説明されている方法を使用することによって、UE#1のためのバッファリングされているデータを取得してもよく、そして、そのUE#1にそのバッファリングされているデータ送信してもよいということを理解すべきである。
さらに、本発明のこの実施形態においては、UEが到達不可能であるということは、ネットワーク側がUEをページングすることができないということを意味し、したがって、そのUEは、ネットワーク側が送信したデータを受信することが不可能であるということを理解すべきである。
選択的に、ある1つの実施形態において、当該方法は、
CPE#2が、UE#1の登録要求を受信し、その登録要求は、CPE#2が属しているコアネットワークに登録することをUE#1が要求するのに使用され、その登録要求は、UE#1のタイプ情報及び/又はUE#1が要求するサービスタイプを搬送し、
CPE#2が、UE#1のタイプ情報及び/又はUE#1が要求するサービスタイプに基づいて、バッファポリシーを生成し、そして、
CPE#2がUE#1のためのダウンリンクデータを受信するときに、CPE#2が、バッファポリシーにしたがって、ダウンリンクデータをバッファリングする、
手順をさらに含む。
上記の複数の実施形態における前提は、UEのためのダウンリンクデータがネットワーク側においてバッファリングされるということであるということを理解すべきである。本発明のこの実施形態において、マシン型のUEの電力消費を減少させるために、UEがネットワークへの登録を開始するときに、CPEは、UEのタイプ情報及び/又はUEが要求するサービスタイプに基づいて、そのUEのためのバッファポリシーを生成し、そして、そのUEとの関連でバッファリングされているデータを格納する。そのUEのためのダウンリンクデータが到達すると、CPEは、バッファポリシーにしたがって、そのUEのためのダウンリンクデータをバッファリングする必要があるか否かを決定し、それにより、UEの電力消費を減少させるとともに寿命を延ばす。代替的に、例えば、UEが非マシン型の端末デバイスであるか、又は、比較的強力な電力供給能力を有しているとき、或いは、UEが要求するサービスタイプがリアルタイムパフォーマンスについて比較的高い要件を有するときは、そのCPEは、バッファポリシーにしたがって、そのUEのためのダウンリンクデータをバッファリングする代わりに、ページング手順を直接的に開始してもよい。UEのためのダウンリンクデータが到達するときに、ネットワーク側がUEへのページング手順を直接的に開始する従来技術と比較して、UEのエネルギー消費を減少させることが可能である。
本明細書においては、UE#1のタイプ情報は、UE#1がマシン型の端末であるか否かを示すのに使用される。
マシン型の端末は、通常は、例えば、赤外線センサ、レーザースキャナ、ガスセンサ、及び温度コントローラ等の様々なタイプの情報のためのセンシングデバイスであるということを理解すべきである。この種のデバイスの共通の特性は、デバイスが小さなサイズであり、デバイスのバッテリーによって給電する必要があるということである。この種のデバイスは、通常、高い密度で大規模に展開されているので、それらのデバイスを回収して再充電することは困難であり、それらのデバイスのパフォーマンス及び寿命は、それらのデバイスのバッテリーによって直接的に制限される。したがって、マシン型の端末のエネルギー消費量を減少させることが重要である。
例えば、CPEは、UEのダウンリンクデータについてリアルタイムパフォーマンスを保証する必要があるか否かに基づいて、バッファポリシーを決定する。
UEのためのダウンリンクデータが到達するときに、そのUEが現在到達不可能である場合には、CPEは、バッファポリシーにしたがって、対応する手順を実行する。例えば、そのUEのダウンリンクデータについてリアルタイムパフォーマンスを保証する必要がある場合には、そのCPEは、ページングを開始し、そのUEをページングした後に、UEにそのダウンリンクデータを送信する。そのUEのダウンリンクデータについてリアルタイムパフォーマンスを保証する必要がない場合には、そのCPEは、そのダウンリンクデータをバッファリングする。
ダウンリンクデータは、その後、本発明の複数の実施形態によって提供される複数の方式でUEに送信されてもよい。
複数の実施形態を参照して、ある1つの例を使用することによって、上記の複数の方式(すなわち、方式1乃至方式4)にしたがって本発明の複数の実施形態におけるダウンリンクデータ送信方法を以下で説明する。
図5は、本発明のある1つの実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。図5に示されているように、この実施形態は、主に、ステップ501乃至505を含む。
501. UE#1は、CPE#1にアタッチ要求を送信し、CPE#1は、UE#1が送信したアタッチ要求を受信し、そのアタッチ要求は、UE#1のIDを搬送する。
具体的には、この実施形態において、UE#1は、静かな状態において(例えば、電力節約モードにおいて)、CPE#2のサービスエリアに移動した後に、CPE#1へのアタッチ要求を開始する。例えば、UE#1が、送信されるアップリンクデータ又は報告される定期的なデータを有しているときに、UE#1は、アタッチ(Attach)手順を開始する。他の例では、UE#1は、最初に、サービス要求(Service request)手順を開始し、そのサービス要求手順が失敗した後に、CPE#1へのアタッチ手順を開始する。
アタッチ手順及びサービス要求手順の具体的なプロセスについては、従来技術を参照すべきである。本明細書においては、詳細は説明されない。
UE#1の識別情報が一時識別子であるときは、その一時識別子は、CPE#2のIDを含む。
502. CPE#1は、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、CPE#2は、CPE#1が送信したコンテキスト要求メッセージを受信する。
ステップ501において、UE#1の一時識別子は、CPE#2のIDを含むということを理解することが可能である。したがって、CPE#1は、その一時識別子からCPE#2のIDを取得し、そして、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信することが可能である。そのコンテキスト要求メッセージは、CPE#2からUE#1のコンテキストをCPE#1が要求するのに使用される。
503. CPE#2は、CPE#1に、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信し、CPE#1は、CPE#2が送信した応答メッセージを受信し、その応答メッセージは、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを搬送する。
具体的にいうと、CPE#2は、応答メッセージを使用することによって、CPE#1に、UE#1のコンテキスト、及び、UEが静かな状態にあるときにバッファリングされるUE#1のためのダウンリンクデータを送信する。
504. CPE#1は、以降のアタッチ手順を実行する。
505. CPE#1は、UE#1にアタッチ受け入れ(Attach Accept)メッセージを送信し、UE#1は、CPE#1が送信したアタッチ受け入れメッセージを受信する。
アタッチ受け入れメッセージは、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを搬送する。
本発明のこの実施形態におけるダウンリンクデータは、例えば、ショートメッセージサービス(Short Message Service, SMS)等の、シグナリングプレーンを介した送信に適している小さなパケットデータであってもよいということに留意すべきである。このような方法で、CPE#1がCPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信するときに、CPE#2は、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージに、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを追加し、そして、CPE#1に応答メッセージを送信してもよく、それによって、CPE#1は、アタッチ受け入れメッセージを使用することによって、UE#1にダウンリンクデータを送信する。
選択的に、本発明のこの実施形態において、UE#1のためのダウンリンクデータが、CPE#2に専用のユーザプレーンデバイスUPE#2の中にバッファリングされる場合に、ステップ502とステップ503との間に、さらに、ステップ506およびステップ507を含めてもよい。
506. CPE#2は、UPE#2にデータバッファリング要求を送信し、UPE#2は、CPE#2のデータバッファリング要求を受信する。
具体的には、データバッファリング要求は、UE#1の一時識別子を搬送する。
507. UPE#2は、UE#1の一時識別子に基づいて、CPE#2に、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを送信し、CPE#2は、UPE#2が送信するUE#1のためのダウンリンクデータを受信する。
その後、CPE#2は、応答メッセージにダウンリンクデータを付加して、CPE#1にその応答メッセージを送信し、CPE#1は、UE#1にそのダウンリンクデータを送信する。
図6は、本発明の他の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。図6に示されているように、この実施形態における手順は、主に、ステップ601乃至604を含む。
601. UE#1は、CPE#1に非アクセス階層(Non Access Stratum, NAS)メッセージ#1を送信し、CPE#1は、UE#1が送信したNASメッセージ#1を受信する。
具体的には、NASメッセージ#1は、UE#1がネットワーク側に送信する(例えば、シグナリングプレーンを介して送信することが可能である小さなパケットデータ等の)アップリンクデータ及びUE#1のIDを搬送する。
602. CPE#1は、CPE#2にコンテキスト要求メッセージを送信し、CPE#2は、CPE#1が送信したコンテキスト要求メッセージを受信する。
603. CPE#2は、CPE#1に、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信し、CPE#1は、CPE#2が送信した応答メッセージを受信する。
応答メッセージは、UE#1のコンテキスト、及び、ネットワーク側においてバッファリングされているUE#1のためのダウンリンクデータを搬送する。
604. CPE#1は、UE#1にNASメッセージ#2を送信し、UE#1は、CPE#1が送信したNASメッセージ#2を受信し、NASメッセージ#2は、ダウンリンクデータを搬送する。
図7は、本発明のさらに別の実施形態にしたがったダウンリンクデータ送信方法の概略的な対話図である。図7に示されているように、この実施形態は、主に、ステップ701から707を含む。
701. UE#1は、CPE#1にアタッチ要求を送信し、CPE#1は、UE#1が送信したアタッチ要求を受信する。
上記の実施形態と同様に、アタッチ要求は、UE#1の(例えば、IMSI等の)永久識別子を搬送する。
702. CPE#1は、SDMに位置更新要求を送信し、SDMは、CPE#1が送信した位置更新要求を受信する。
703. SDMは、CPE#2に位置取り消し要求を送信し、CPE#2は、SDMが送信した位置取り消し要求を受信する。
位置取り消し要求は、指示情報#1を搬送し、その指示情報#1は、UE#1のためのバッファリングされているデータを蓄えておくようにCPE#2に指示するのに使用される。
この実施形態において、SDMは、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータが存在するということを示す情報を格納するということに留意すべきである。その情報は、前もって、CPE#2によってSDMに通知される。したがって、SDMが、CPE#1が送信した位置更新要求を受信するときに、SDMは、ステップ703において、CPE#2に送信される位置取り消し要求に指示情報#1を追加して、UE#1のためのバッファリングされているデータを蓄えておくようにCPE#2に要求し(又は指示し)、それにより、UE#1のためのバッファリングされているデータが、CPE#2によって削除されないということを保証する。
一方で、従来技術においては、ステップ703において、SDMがCPE#2に送信する位置取り消し要求は、指示情報#1と同様のいかなる情報も搬送しない。加えて、CPE#2は、受信した位置取り消し要求に基づいて、UE#1のためのバッファリングされているデータを含むUE#1のコンテキストのすべてを削除する。その結果、UE#1のためのバッファリングされているデータは、失われ、UE#1によって受信することができない。
704. CPE#2は、SDMに位置取り消し確認メッセージを送信し、SDMは、CPE#2が送信した位置取り消し確認メッセージを受信する。
具体的には、位置取り消し確認メッセージは、指示情報#2を搬送する。その指示情報#2は、CPE#2がUE#1のためのバッファリングされているデータを蓄えているということをSDMに通知するのに使用される。
705. SDMは、CPE#1に、位置更新要求に対する応答メッセージを送信し、CPE#1は、SDMが送信した応答メッセージを受信する。
応答メッセージは、指示情報#3を搬送する。その指示情報#3は、ネットワーク側がUE#1のためのバッファリングされているデータを有しているということをCPE#1に通知するのに使用される。
加えて、応答メッセージは、さらに、CPE#2のIDを搬送する。
したがって、CPE#1は、応答メッセージからCPE#2のIDを取得し、そして、ステップ706及び707を実行する。
706. CPE#1は、CPE#2から、UE#1のためのバッファリングされているダウンリンクデータを取得する。
ステップ706において、CPE#1は、CPE#2の取得したIDに基づいて、上記の実施形態にしたがったいずれかの方式で、UE#1のためのダウンリンクデータを取得してもよいということに留意すべきである。このことは、本発明のこの実施形態においては限定されない。
707. CPE#1は、UE#1に、バッファリングされているダウンリンクデータを送信する。
この実施形態において、UEが一時識別子を提供しない場合、又は、一時識別子が有効ではない場合には、ターゲットコアネットワークのCPEが、元のコアネットワークのCPEを見つけ、そして、そのUEのためのバッファリングされているデータを取得するということをさらに保証してもよく、それにより、ネットワーク側によるUEへのバッファリングされているデータの配信の信頼性を改善する。
本発明の複数の実施形態によって提供されるダウンリンクデータ送信方法は、図1乃至図7を参照して上記で詳細に説明されている。本発明の複数の実施形態における第1のネットワークデバイス及び第2のネットワークデバイスは、図8及び図9を参照して以下で説明される。
図8は、本発明のある1つの実施形態にしたがったネットワークデバイス800の概略的なブロック図である。図8に示されているように、ネットワークデバイス800は、
端末デバイスが送信した第1のメッセージを受信するように構成される受信ユニット810であって、第1のメッセージは、端末デバイスの識別情報を搬送する、受信ユニット810と、
ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを識別情報に基づいて決定するように構成される処理ユニット820であって、
処理ユニット820は、さらに、ダウンリンクデータを取得するように構成される、処理ユニット820と、
端末デバイスにダウンリンクデータを送信するように構成される送信ユニット830と、を含む。
本発明のこの実施形態において提供されるネットワークデバイス800は、方法300において説明されている第1のネットワークデバイスに対応していてもよい。加えて、ネットワークデバイス800の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法300において第1のネットワークデバイスが実行する対応する手順を実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ネットワークデバイス800は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、ネットワークデバイス800が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット810、処理ユニット820、及び送信ユニット830を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
図9は、本発明の他の実施形態にしたがったネットワークデバイス900の概略的なブロック図である。図9に示されているように、ネットワークデバイス900は、
第1のネットワークデバイスが送信したコンテキスト要求メッセージを受信するように構成される受信ユニット910であって、コンテキスト要求メッセージは、第1のネットワークデバイスが、端末デバイスの識別情報を受信し、そして、ネットワーク側がその端末デバイスのためのバッファリングされているデータを有しているということを決定した後に、第1のネットワークデバイスによって当該ネットワークデバイスに送信され、識別情報は、当該ネットワークデバイスのデバイス識別子を搬送する、受信ユニット910と、
第1のネットワークデバイスに、コンテキスト要求メッセージに対する応答メッセージを送信するように構成される送信ユニット920と、を含み、応答メッセージは、第1のネットワークデバイスがダウンリンクデータを取得するのに使用される。
本発明のこの実施形態において提供されるネットワークデバイス900は、方法300において説明されている第2のネットワークデバイスに対応していてもよい。加えて、ネットワークデバイス900の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法300において第2のネットワークデバイスが実行する動作又は処理プロセスを実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ネットワークデバイス900は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、ネットワークデバイス900が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット910及び送信ユニット920を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
本発明の複数の実施形態によって提供されるダウンリンクデータ送信方法は、図1乃至図7を参照して上記で詳細に説明されている。本発明の複数の実施形態における第1のユーザプレーンデバイス及び第2のユーザプレーンデバイスは、図10及び図11を参照して以下で説明される。
図10は、本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス1000の概略的なブロック図である。図10に示されているように、そのユーザプレーンデバイス1000は、
第1のネットワークデバイスが送信したデータ転送トンネル確立要求を受信するように構成される受信ユニット1100であって、第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークデバイスが送信した第1の指示情報を受信した後に、データ転送トンネル確立要求は、第1のネットワークデバイスによって当該ユーザプレーンデバイスに送信され、第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用される、受信ユニット1100と、
データ転送トンネルを確立するように構成される処理ユニット1200と、
第1のネットワークデバイスに、処理ユニットが確立するデータ転送トンネルのトンネル識別子を送信するように構成され、それによって、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスにトンネル識別子を送信し、そして、第2のネットワークデバイスは、第2のユーザプレーンデバイスにトンネル識別子を送信する、送信ユニット1300であって、第2のユーザプレーンデバイスは、第2のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、送信ユニット1300と、を含む。
受信ユニット1100は、さらに、データ転送トンネルを使用することによって、第2のユーザプレーンデバイスが送信したダウンリンクデータを受信するように構成される。
送信ユニット1300は、さらに、端末デバイスにダウンリンクデータを送信するように構成される。
本発明のこの実施形態において提供されるユーザプレーンデバイス1000は、方法400において説明されている第1のユーザプレーンデバイスに対応していてもよい。加えて、ユーザプレーンデバイス1000の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法400において第1のユーザプレーンデバイスが実行する動作又は処理プロセスを実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ユーザプレーンデバイス1000は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわち、ユーザプレーンデバイス1000が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット1100及び送信ユニット1300を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
図11は、本発明のある1つの実施形態にしたがったユーザプレーンデバイス2000の概略的なブロック図である。図11に示されているように、そのユーザプレーンデバイス2000は、
第2のネットワークデバイスが送信したトンネル識別子を受信するように構成される受信ユニット2100であって、第2のネットワークデバイスが、第1のネットワークデバイスに第1の指示情報を送信した後に、トンネル識別子は、第1のネットワークデバイスによって第2のネットワークデバイスに送信され、第1の指示情報は、ネットワーク側が端末デバイスのためのバッファリングされているダウンリンクデータを有しているということを示すのに使用され、トンネル識別子は、第1のユーザプレーンデバイスが確立したデータ転送トンネルを識別するのに使用され、データ転送トンネルは、ネットワーク側においてバッファリングされている端末デバイスのためのダウンリンクデータを転送するのに使用され、第1のユーザプレーンデバイスは、第1のネットワークデバイスに専用のユーザプレーンデバイスである、受信ユニット2100と、
データ転送トンネルを使用することによって、第1のユーザプレーンデバイスにダウンリンクデータを送信するように構成され、それによって、第1のユーザプレーンデバイスは、端末デバイスにダウンリンクデータを送信する、送信ユニット2200と、を含む。
本発明のこの実施形態において提供されるユーザプレーンデバイス2000は、方法400において説明されている第2のユーザプレーンデバイスに対応していてもよい。加えて、ユーザプレーンデバイス2000の中の複数のモジュール又は複数のユニットは、それぞれ、方法400において第2のユーザプレーンデバイスが実行する動作又は処理プロセスを実行するように構成される。簡潔さのために、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この実施形態においては、ユーザプレーンデバイス2000は、機能ユニットの形態で示されるということを理解すべきである。本明細書における"ユニット"は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、集積論理回路、及び/又は上記の複数の機能を提供することが可能である他の構成要素であってもよい。単純な実施形態においては、当業者は、モビリティ管理ネットワーク要素、すなわち、ユーザプレーンデバイス2000が、図2に示されている形態であってもよいということを理解することが可能である。図2におけるプロセッサ及びメモリを使用することによって、受信ユニット2100及び送信ユニット2200を実装することが可能である。具体的には、そのプロセッサは、メモリの中に格納されているコンピュータプログラムを実行して、そのプロセッサの機能を実装する。
上記の複数のプロセスの順序番号は、本発明の複数の実施形態における実行順序を意味するものではないということを理解すべきである。それらの複数のプロセスの実行順序は、それらの複数のプロセスの機能及び内部論理にしたがって決定されるべきであり、本発明のそれらの複数の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
当業者は、本明細書に開示されている複数の実施形態において説明されている複数の例と関連して、電子的なハードウェアによって、又は、コンピュータソフトウェア及び電子的なハードウェアの組み合わせによって、ユニット及びアルゴリズムステップを実装することが可能であるということを認識することが可能である。機能が、ハードウェアによって実行されるか、又は、ソフトウェアによって実行されるかは、特定の適用及び技術的解決方法の設計上の制約条件によって決まる。当業者は、複数の異なる方法を使用して、各々の特定の適用について、説明した機能を実装することが可能であるが、その実装は、本発明の範囲を超えると解釈されるべきではない。
説明の利便性及び簡潔さのために、上記のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照するべきであるということを、当業者は明確に理解することが可能であり、本明細書においては、詳細は繰り返しては説明されない。
この出願によって提供される複数の実施形態において、他の方式によって、それらの開示されているシステム、装置、及び方法を実装してもよいということを理解すべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、ある1つの例に過ぎない。例えば、ユニットの分割は、論理的な機能の分割であるにすぎず、実際の実装においては、他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又は構成要素を組み合わせ、又は、一体化して、他のシステムとしてもよく、或いは、いくつかの特徴を無視してもよい。加えて、いくつかのインターフェイスを使用することによって、示され又は議論されている相互結合又は直接結合又は通信接続を実装してもよい。電気的な形態、機械的な形態、又は他の形態で、それらの装置又はユニットの間の間接的な結合又は通信接続を実装してもよい。
個別の部分として説明されている複数のユニットは、物理的に分離されていてもよく、又は、物理的に分離されていなくてもよく、複数のユニットとして示されている部分は、複数の物理的なユニットであってもよく、又は、複数の物理的なユニットでなくてもよく、1つの場所に位置していてもよく、又は、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。実際の要件に基づいて、複数のユニットのうちの一部又はすべてを選択して、それらの複数の実施形態の解決方法の目的を達成してもよい。
加えて、本発明の複数の実施形態における複数の機能的なユニットを一体化して、1つの処理ユニットとしてもよく、又は、それらの複数のユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、又は、2つ又はそれ以上のユニットを一体化して、1つのユニットとしてもよい。
複数の機能が、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売され又は使用されるときは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の中に、それらの複数の機能を格納してもよい。そのような理解に基づいて、本発明の複数の技術的解決方法は、本質的に、或いは、先行技術に寄与する部分又はそれらの技術的解決方法のうちのいくつかは、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、複数の命令を含み、それらの複数の命令は、本発明の複数の実施形態において説明されている複数の方法のステップのうちのすべて又は一部を実行するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)コンピュータデバイスに指示する。上記の記憶媒体は、プログラムコードを格納することが可能であるUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM, Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM, Random Access Memory)、磁気ディスク、又は光ディスク等のいずれかの媒体を含む。
上記の説明は、本発明の特定の実装であるにすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図してはいない。本発明によって開示されている技術的範囲の中で当業者が容易に考え出すことができるあらゆる変形又は置換は、本発明の保護範囲に属するものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲にしたがうものとする。