JP2019530324A - 周波数領域における相関関数を取得するための装置および方法 - Google Patents

周波数領域における相関関数を取得するための装置および方法 Download PDF

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Abstract

周波数領域における相関関数を取得するための装置および方法である。直接拡散方式DSSS信号および拡散コード間の相関関数を取得するための装置および方法が開示される。入力されるDSSS信号がサンプリングされるサンプリングレートと比べて、比較的低サンプリングレートにおける複数のコードレプリカサンプルが、メモリに格納される。相関演算子は、格納されたコードレプリカサンプルを複製することによって取得され、現在処理されているDSSS信号サンプルのブロックと同数のサンプルを持つ相関演算子を取得する。例えば、DSSS信号のサンプリングレートが、コードレプリカサンプルに用いられるサンプリングレートの整数N倍に等しい場合、格納されたレプリカサンプルは、相関演算子を取得すべく、N回複製される。その後、相関演算子に、DSSS信号サンプルのブロックが乗じられ、積分されて、相関関数を取得する。

Description

本発明は、周波数領域における相関関数の算出に関する。より具体的には、本発明は、直接拡散方式(Direct Sequence Spread Spectrum:DSSS)信号および拡散コードのレプリカ間の相関関数の取得に関する。
DSSS変調は、全地球航法衛星システム(GNSS)、無線周波数測距システム、無線周波数時間転送システム、対妨信受信機およびチャネルサウンディングを含む、広範囲の用途において用いられている。DSSS信号の一例が、図1に示されており、そこには、擬似ノイズ「チップ」のシーケンスで位相変調された搬送波が含まれており、各チップは、情報ビットよりもはるかに短い持続時間を有する。チップのシーケンスは、拡散コードと呼ばれ、そこには、擬似乱数(PRN)シーケンスが含まれる。チップ信号よりもはるかに低いビットレートを有するデータ信号は、受信されたDSSS信号に拡散コードのレプリカを乗じることより、受信されたDSSS信号から復元可能である。
多くのデジタル信号処理(DSP)アルゴリズムは、受信機において、DSSS信号を拡散コードのレプリカと相関付けることを要求する。この相関処理がなければ、受信機がダウンリンク信号を自動追尾および追跡し、GNSSコンステレーションにおいて、衛星からの到着時間の測定を行うことは不可能となるので、GNSS受信機におけるこの相関プロセスは最も重要なDSPプロセスであると考えられよう。一般に、DSSS相関プロセスには、着信サンプルを、フィルタカーネルと呼ばれ得る候補の拡散コードのレプリカに対し相関付けること、および相関関数におけるピークを検出することが含まれる。正確に到着時間を推測するために、多くのGNSS実装では、GNSS受信機における、チップ当たりの1サンプルであるフィルタカーネルのネイティブサンプルレートよりも、はるかに大きい信号のサンプルレートを用いる。
GNSS受信機で相関関数を取得するためのフーリエベースの追跡アルゴリズムについて、「A Real-time FFT Based Block Processing Method with Near Linear Scaling(M. Turner, A. R.(2015), ION ITM)」に開示されている。当該アルゴリズムは、50%ゼロパディングされた時間領域のサンプルのブロックを、周波数領域のサンプルのブロックに変換し、取得中に得られたドップラー位相補正を適用し、当該周波数領域のサンプルに関連するフーリエ変換された拡散コードを乗じ、1つのデータシンボル期間にわたりデータを蓄積して、基礎となる相関関数を、多くの高速フーリエ変換(FFT)ブロックにわたり積分する。次に、さらなる処理のために、逆FFT(IFFT)演算が行われ、相関関数を時間領域に変換し直す。
この方法の1つの欠点としては、必要とされる瞬間のメモリ帯域幅および容量が、非常に急速に許容できないほど大きくなることである。例えば、PRNサイクル当たり4092チップを有するガリレオオープンサービスPRN信号を、50倍のオーバーサンプリングレートでオーバーサンプリングする場合、衛星追跡チェーン毎のフーリエ領域格納要件は、4092×50(アップサンプル)×13(ビット)×2(ゼロパディング)×2(複素数)=10639200(ビット)=10.6Mビットである。追跡チェーン毎のメモリ帯域幅は、50(オーバーサンプルレート)×1023000(チップレート)×2(ゼロパディング)×13(ビット幅)×2(複素数)=2659800000(ビット/秒)=2.66(Gビット/秒)である。従って、GNSSコンステレーションの100個の衛星からのダウンリンク信号を追跡するには、サンプルレート50MS/sを持つ高性能受信機に対し、266Gb/sの合計帯域幅および1Gbの格納容量が要求されることになる。現在、最もメモリが豊富な市販のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、24.2Mビットのブロックランダムアクセスメモリ(BRAM)を含んでおり、従って、上記の例においては、最大2つの追跡チャネルを蓄積できるのみである。この制限により、オフFPGAチップ高速揮発性メモリを用いなければ、フーリエベースの追跡アルゴリズムは、FPGA実装については非現実的なものとなる。
本発明は、この点に鑑みなされた。
本発明の第1の態様により、直接拡散方式DSSS信号および拡散コード間の相関関数を算出するための装置が提供され、上記装置は、複数のコードレプリカサンプルを格納するように構成されたメモリであって、上記複数のコードレプリカサンプルは、取得された第1のサンプリングレートにおける上記拡散コードの時間‐周波数領域変換されたレプリカの複素共役のサンプルを含む、メモリと、上記第1のサンプリングレートより高い第2のサンプリングレートにおける上記DSSS信号のサンプルのブロックを受信し、および、上記サンプルを時間領域から周波数領域へ変換して、複数の周波数領域信号サンプルを取得する、ように構成された時間‐周波数領域変換ユニットと、上記格納されたレプリカサンプルを複製することによって、相関演算子を取得し、および、上記周波数領域信号サンプルに、上記複製された、格納されたレプリカサンプルを乗じて、複数の乗算されたサンプルを取得するように構成された乗算ユニットと、上記乗算されたサンプルを受信し、および、上記DSSS信号のサンプルの複数のブロックにわたり積分を行って、上記相関関数を算出するように構成された積分ユニットと、を備える。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、上記第2のサンプリングレートは、整数Nが乗じられた上記第1のサンプリングレートに等しく、上記乗算ユニットは、上記格納されたレプリカサンプルをN回複製することによって、上記相関演算子を取得するように構成されている。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、上記第2のサンプリングレートは、非整数の乗数Xが乗じられた上記第1のサンプリングレートに等しく、上記乗算ユニットは、上記格納されたレプリカサンプルを整数N回複製することによって、上記相関演算子を取得し、および、補間または間引きされた信号サンプルのサンプリングレートが上記相関演算子のサンプリングレートに合致するように、上記周波数領域信号サンプルに上記複製された、格納されたレプリカサンプルを乗じる前に、上記周波数領域信号サンプルに周波数領域補間または間引きを適用する、ように構成されている。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、装置は、さらに、上記相関関数に移動平均フィルタ相関行列を乗じるように構成されている移動平均フィルタユニットを備える。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、装置は、さらに、上記相関関数に変調行列を乗じて、上記DSSS信号で用いられる変調スキームに対応するように構成されている変調ユニットを備える。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、装置は、各々が上記DSSS信号の上記サンプルのブロックおよび異なる拡散コード間の相関関数を算出するように構成されている、複数の信号処理分岐をさらに備え、上記移動平均フィルタユニットおよび/または上記変調ユニットが、上記複数の信号処理分岐間で共有される結果、上記移動平均フィルタユニットおよび/または上記変調ユニットは、上記複数の信号処理分岐から複数の相関関数を受信するように構成されている。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、上記積分ユニットは、上記DSSS信号における連続データシンボル期間の遷移にわたり上記積分を行い、および、上記取得された相関関数の極性に基づき、上記データシンボル期間の各々におけるデータシンボルの極性を判断するように構成されている。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、装置は、さらに、上記取得された相関関数を、上記周波数領域から上記時間領域へ変換するように構成されている周波数‐時間領域変換ユニットをさらに備える。
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイチップにおいて具現化される。
本発明の第2の態様により、直接拡散方式DSSS信号および複数のコードレプリカサンプルを用いる拡散コード間の相関関数を算出する方法であって、上記複数のコードレプリカサンプルは、取得された第1のサンプリングレートにおける上記拡散コードの時間‐周波数領域変換されたレプリカの複素共役のサンプルを含む、方法は、上記第1のサンプリングレートより高い第2のサンプリングレートにおける上記DSSS信号のサンプルのブロックを受信する段階と、上記サンプルを、時間領域から周波数領域へ変換して、複数の周波数領域信号サンプルを取得する段階と、格納された上記レプリカサンプルを複製することによって、相関演算子を取得する段階と、上記周波数領域信号サンプルに、上記複製された、格納されたレプリカサンプルを乗じて、複数の乗算されたサンプルを取得する段階と、上記乗算されたサンプルを、上記DSSS信号のサンプルの複数のブロックにわたり積分して、上記相関関数を算出する段階と、を備える、方法が提供される。
第2の態様に係るいくつかの実施形態において、上記第2のサンプリングレートは、整数Nが乗じられた上記第1のサンプリングレートに等しく、上記相関演算子は、上記格納されたレプリカサンプルをN回複製することによって取得される。
第2の態様に係るいくつかの実施形態において、上記第2のサンプリングレートは、非整数の乗数Xが乗じられた上記第1のサンプリングレートに等しく、上記相関演算子は、上記格納されたレプリカサンプルを整数N回複製することによって、および、補間または間引きされた信号サンプルのサンプリングレートが上記相関演算子のサンプリングレートに合致するように、上記周波数領域信号サンプルに上記複製された、格納されたレプリカサンプルを乗じる前に、上記周波数領域信号サンプルに周波数領域補間または間引きを適用することによって、取得される。
第2の態様に係るいくつかの実施形態において、方法は、上記相関関数に移動平均フィルタ相関行列を乗じる段階をさらに備える。
第2の態様に係るいくつかの実施形態において、方法は、上記相関関数に変調行列を乗じて、上記DSSS信号において用いられる変調スキームに対応する段階をさらに備える。
第2の態様に係るいくつかの実施形態において、方法は、複数の信号処理分岐を用いて、上記DSSS信号の上記サンプルのブロックおよび異なる拡散コード間の相関関数を算出する段階をさらに備え、上記移動平均フィルタ相関行列および/または上記変調行列は、上記複数の信号処理分岐から上記複数の相関関数を受信するように構成された共有ユニットによって適用される。
第2の態様に係るいくつかの実施形態において、上記積分は、上記DSSS信号における連続データシンボル期間の遷移にわたり行われ、上記方法は、さらに、上記取得された相関関数の極性に基づき、上記データシンボル期間の各々におけるデータシンボルの極性を判断する段階をさらに備える。
第2の態様に係るいくつかの実施形態において、方法は、上記取得された相関関数を、周波数領域から時間領域へ変換する段階をさらに備える。
本発明の第3の態様により、実行時に第2の態様に係る方法を実行するコンピュータプログラム命令を格納するように構成されたコンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
ここより、以下の添付図面を参照して、専ら例示としてのみ、本発明の実施形態について説明する。
全地球航法衛星システム(GNSS)信号の例を示す。 本発明の一実施形態による、DSSS信号を復調するための装置を示す。 本発明の一実施形態による、DSSS信号および拡散コードのレプリカ間の相関関数を算出するための装置を示す。 本発明の一実施形態による、GNSS受信機における複数の衛星を追跡するための装置を示す。 本発明の一実施形態による、図3の装置により出力された相関関数の例を示す。 本発明の一実施形態による、DSSS信号および拡散コードのレプリカ間の相関関数を算出する方法を示すフローチャートである。
以下の詳細な説明では、本発明に係る特定の例示的な実施形態のみについて、専ら例示として図示および説明している。当業者が理解する通り、説明された実施形態は、様々な異なる方法で修正されてよく、それらはすべて本発明の範囲から逸脱することはない。特に、以下、本発明の実施形態は、GNSS信号の追跡に関し説明されているが、本明細書に開示された原理は、他のタイプのDSSS信号にも適用可能であることを理解されたい。従って、図面および説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないとみなすべきである。本明細書を通して、同様の参照番号は、同様の要素を示す。
ここで図2を参照すると、本発明の一実施形態によるDSSS信号を復調するための装置が示されている。装置は、DSSS取得相関器210、DSSS追跡相関器220およびDSSS追跡アルゴリズム230を備える。本実施形態においては、別個の取得相関器210および追跡相関器220が示されているが、他の実施形態においては、単一の相関器が取得プロセスおよび追跡プロセスの両方のための相関付けを実行してよい。取得相関器210は、粗いドップラー位相補正を取得し、これらを追跡相関器220に渡す。
取得相関器210および追跡相関器220の両方は、受信されたDSSS信号のIおよびQサンプルを受信する。例えば、図2の装置を含む受信機は、さらに、DSSS信号を受信するように構成されたアンテナと、受信されたDSSS信号を増幅するように構成された増幅器と、増幅されたDSSS信号をIF信号にダウンコンバートするように構成されたダウンコンバーティングモジュールと、当該IF信号をサンプリングし、DSSS信号のデジタル化サンプルを出力するように構成されたアナログ‐デジタルコンバータ(ADC)を備えてよい。IおよびQサンプルは、ADC出力サンプルに局部発振器のサイン波形およびコサイン波形を乗じることで、ADC出力サンプルから取得されてよい。
また、図2に示すように、取得相関器210および追跡相関器220は両方とも、メモリに格納されたレプリカ拡散コードのサンプルを受信する。取得相関器210および追跡相関器220は両方とも、受信されたI/Q信号サンプルおよびレプリカ拡散コードのサンプル間の相関関数を取得するように構成されている。実施形態により、取得相関器210および追跡相関器220のうち一方または両方が、周波数領域の相関付け方法を用いて、相関関数を取得してよい。本発明の一実施形態による、周波数領域におけるDSSS信号および拡散コードのレプリカ間の相関関数を取得するための装置の例が、図3に示されている。
図3に示すように、本実施形態の装置は、DSSS信号のサンプルのブロックを受信し、および、当該サンプルを時間領域から周波数領域へと変換して、複数の周波数領域信号サンプルを取得するように構成された時間‐周波数領域変換ユニット321を備える。本実施形態において、時間‐周波数領域変換ユニット321は、FFT変換を適用するよう構成されているが、他の実施形態においては、異なるタイプの時間‐周波数変換が用いられてよい。
装置は、周波数領域信号サンプルに、相関演算子を乗じて、複数の乗算されたサンプルを取得するように構成された乗算ユニット322をさらに備える。乗算ユニット322は、メモリ323に格納されたレプリカサンプルから相関演算子を生成するように構成されている。以下、相関演算子を取得する方法について、詳細に説明する。装置は、乗算されたサンプルを受信し、および、DSSS信号のサンプルの複数のブロックにわたり積分を行って、相関関数を取得するように構成された積分ユニット324をさらに備える。
本実施形態において、装置は、相関関数を積分ユニット324から受信し、および、移動平均フィルタ関数を適用するように構成された移動平均フィルタ325と、移動平均フィルタが適用された後に、バイナリオフセットキャリア(BOC)変調を適用するように構成されたBOCユニット326をさらに備える。以下の説明から明らかなように、いくつかの実施形態においては、移動平均フィルタ関数および/またはBOC変調は、例えば、乗算が行われる前の相関演算子の生成時、または、乗算後であるが積分前といった、処理チェーンにおける異なるステージにおいて適用されてよい。さらに、いくつかの実施形態においては、BOC変調が受信されたDSSS信号において用いられない場合、BOCユニット326は省略されてよく、または、必要に応じ、別のタイプの変調が適用されてよい。
最後に、本実施形態において、装置は、受信機においてさらなる処理を行うために、サンプルを、周波数領域から時間領域へと変換し直すように構成されたIFFTユニット327を備える。いくつかの実施形態において、IFFTユニット327は省略されてよく、さらなる処理は周波数領域において実行されてよい。例えば、周波数‐時間領域変換を実行する必要なく、周波数領域において、1つのデータシンボルから次のデータシンボルまでの積分が計算されて、データシンボルの極性を判断してよい。
本実施形態において、メモリ323は、第1のサンプリングレートを有する複数のコードレプリカサンプルを格納するように構成されている。本実施形態において、格納されるコードレプリカサンプルの当該サンプリングレートは、拡散コードのネイティブ「ベースバンド」サンプルレートに等しい。コードレプリカサンプルは、第1のサンプリングレートにおける、拡散コードの時間‐周波数領域変換されたレプリカの複素共役のサンプルを含む。FFTユニット321は、第1のサンプリングレートより高く、且つ、本実施形態において、第1のサンプリングレートの整数N倍に等しい第2のサンプリングレートにおけるDSSS信号のI、Q信号サンプルを受信する。現在処理されているDSSS信号サンプルのブロックと同数のサンプルを持つ相関演算子を生成すべく、乗算ユニット322は、格納されたレプリカサンプルをN回複製するように構成されている。ここより、格納されたレプリカサンプルから相関演算子を取得する方法について説明する。
線形代数表記を用いた、持続時間tにわたる時間領域の複素相関の基本的定義は、以下のようになる。
Figure 2019530324
式中、Cは、持続時間tにわたるレプリカ拡散コードから導出された相関演算子行列であり、sは、同時間にわたりサンプリングされた信号ベクトルであり、fは出力された相関関数である。一般に、相関演算子レプリカは、信号と同一レートでサンプリングされる必要があり、巡回またはゼロパディング相関のために定義されてよい。従って、本実施形態においては、格納されたレプリカコードサンプルはN回複製され、正しいサンプルレートを持つ相関演算子を生成する。受信されるDSSS信号サンプルと同一のサンプリングレートにおけるレプリカコードサンプルを格納するのに対し、格納されたレプリカコードサンプルを単にN回レプリケートするだけでよいという理由は、以下の説明から明らかになろう。
相関行列Cは、各行にわたり、または各列にわたり、単一のサンプルシフトにおけるレプリカで埋められた巡回行列である。レプリカは、BOC等の追加の変調も含んでよく、この場合、追加の変調が相関演算子行列Cに表される。以下に、この相関行列の対称性が示される。
Figure 2019530324
上に説明した通り、レプリカのサンプルレートは、処理されるDSSS信号のサンプルレートと合致するように上げる必要がある。本発明の実施形態における、フーリエ領域相関演算子が取得される処理を理解するために、時間領域相関行列を考えることが有用であろう。時間領域相関行列は、対応するフーリエ領域の式が導出可能な特定の一連の線形演算子を用いて定義されてよい。
まず、持続時間tのレプリカは、DSSS信号サンプルに用いられるサンプリングレートよりも低レートでサンプリングされる。本実施形態において、持続時間tのレプリカは、レプリカコードのビットレートに等しい、そのネイティブサンプルレートでサンプリングされる。いくつかの実施形態において、レプリカは、BOC(1,1)変調等の任意の追加の変調を含んでよいが、図3の実施形態においては、周波数領域での積分の後に、任意の追加の変調が適用される。
値0または1を取るPRNについては、ベースバンドサンプルレートは、チップ当たりの1サンプルに対応する。連続的なフィルタカーネルについては、このサンプルレートは恣意的である。いずれの場合も、格納されるレプリカコードサンプルのサンプリングレートは、フィルタカーネルの帯域幅を包含するのに十分であるように選択される必要がある。本実施形態において、レプリカコードサンプルに選択されたサンプリングレートは、拡散コードのネイティブレートの整数倍である。ネイティブレートでサンプリングされたコードレプリカは、C(「ベースバンド」フィルタカーネル」とも呼ばれる)で示され、DSSS信号サンプルレートに補間されたこのベクトルのフーリエバージョンは、
Figure 2019530324
で示される。DSSS信号サンプルレートおよびネイティブフィルタサンプルレート間の比は、lと定義される。
N個の行および列を含む相関演算子行列Cは、1)フーリエ補間ベースバンドレプリカをパンクチャ(puncturing)して、ゼロ埋めのアップサンプリングされたベースバンドフィルタカーネルを生成し、2)得られたゼロで埋められたレプリカにBOC変調を適用し、3)移動平均フィルタを適用して、相関関係フィルタカーネルとして用いられるゼロ次のサンプルアンドホールドレプリカを生成し、および4)左および右の乗算された置換行列を適用することによって、線形演算子を用いて、フーリエ補間ベースバンドレプリカから導出されてよい。このプロセスは、巡回相関演算子行列Cが、当該フィルタから合成されることを可能にし、これは、行列形式で以下のように記述できる。
Figure 2019530324
式中、Pは、N次のi番目の巡回置換行列である。
Figure 2019530324
式中、Mは、移動平均フィルタ相関行列である。
Figure 2019530324
式中、Bは、BOC(1,1)変調行列である。
Figure 2019530324
式中、
Figure 2019530324
は、コニカデルタであり、
Figure 2019530324
はデイラックデルタ関数であり、Zはフーリエ補間されたレプリカをゼロパディングされたベースバンドフィルタカーネルに変換するためのサンプルゼロ化行列である。
Figure 2019530324
は、第1の列にレプリカ
Figure 2019530324
およびその他の場所はどこもゼロを持つ行列である。
式(3)中のMBZC項は、Rの列1のレプリカが、要求される信号サンプルレートで、BOC(1,1)変調が適用されて、サンプルアンドホールドアップサンプリングされたベースバンドレプリカCに変換されるように、Rtの列1にレプリカを作成する。左および右に適用される巡回置換行列Pおよび最終的な総和は、ベクトルを隣接する列に漸進的にシフトし、行をバレルシフトすることで、相関行列が構築されることを保証する。フーリエ相似変換の下、式(3)は次のように書き直すことができる。
Figure 2019530324
さらに、離散フーリエ変換行列はユニタリであるので、スケーリング定数範囲内にあるためには、
Figure 2019530324
であり、式(8)は、次のように展開されてよい。
Figure 2019530324
グループ化された項は、かっこで囲まれた演算子の、離散時間基底関数系からフーリエ基底関数系への相似変換であることに留意されたい。それぞれの新しい基底関数系表現を示すべく、当該演算子を書き直すと、式(10)は以下のように簡素化されてよい。
Figure 2019530324
フーリエ領域における、
Figure 2019530324
Figure 2019530324
Figure 2019530324
および
Figure 2019530324
は、すべて対角行列である。というのは、それらはすべて時間領域における巡回行列であるからである。これは、以下のように、式(11)のリファクタリングを可能にする。
Figure 2019530324
さらに、
Figure 2019530324
Figure 2019530324
および
Figure 2019530324
は、すべて対角行列であるので、よって、
Figure 2019530324
も、対角行列である必要がある。式(13)中の総和項は、時間領域において、ベースバンドフィルタカーネルcおよびDSSS信号サンプルレートへのゼロ埋めアップサンプリングから、構築された周波数領域相関行列である。フーリエ領域において、この演算子は、行列の対角線にわたり、ゼロで埋められたレプリカcのフーリエ変換である。
上記の通り、本実施形態において、乗算ユニット322は、現在処理されているDSSS信号サンプルのブロックと同数のサンプルを持つ相関演算子を生成すべく、格納されたレプリカサンプルをN回複製するよう構成されている。これは、フーリエ領域におけるゼロで埋められていないベクトルを単に複数回レプリケートして、ベクトル全体を埋めることによって、ゼロ埋めのアップサンプリングされたベクトルのフーリエ変換が構築可能であるという理解に基づいている。これは、周期的なゼロ埋めが、フーリエ基底関数系をサブサンプリングするように動作するために生じ、これが、フーリエ積分のエイリアシングおよび反復するフーリエ領域フィルタカーネルをもたらす。従って、本発明の実施形態において、フーリエ領域における完全ゼロ次のサンプルアンドホールド相関演算子は、ベースバンドサンプルレートにおける、フーリエ変換されたベースバンドコードレプリカサンプルのみを格納し、格納されたコードレプリカサンプルをN回複製し、および、対角演算子を合成されたレプリカに適用することによって、構築されてよい。
従って、ベースバンドサンプルレートおよび信号サンプルレートの比がMである場合、周波数領域におけるレプリカのための格納要件において、M倍の低減が存在することになり、ここでMは、上記の例のような整数値を取ってよい、または、非整数値を取ってよい。
さらに、GNSS受信機等、複数の拡散コードが追跡される必要のある本発明の実施形態においては、同様の属性が用いられ、さらなる効率の向上が実現されてよい。図4は、本発明の一実施形態による、GNSS受信機における複数の衛星を追跡するための装置を示す。図4に示す通り、装置は、複数の処理チェーンを含み、当該チェーンの各々は、GNSSコンステレーションにおける異なる衛星を追跡すべく、FFTユニット421によって出力されたフーリエ変換された信号サンプルを、異なる拡散コードと相関付けるように構成されている。各処理チェーンは、乗算ユニット422、メモリ(わかりやすくするため、図4では省略)および積分ユニット424を含む。また、本実施形態においては、複数の処理チェーンは、移動平均フィルタ425、BOCユニット426およびIFFTユニット427を共有するように構成されている。この構成は、移動平均フィルタ行列MおよびBOC行列Bが、個々の処理チェーンによって用いられる特定のコードレプリカから独立しており、従って、それらはすべての処理チェーンによって出力される相関関数に適用されてよいという点を利用している。
図3および図4に示す実施形態においては、積分ユニット324、424は、全シンボル相当のサンプルが処理されるまで、サンプルの蓄積を継続するよう構成されてよい。次に、積分ユニット324、424によって出力された積分された相関関数は、IFFTユニット327、427によって時間領域に変換し直されて、時間領域相関ピークを復元してよい。
本発明の一実施形態による、相関ピークの例が、図5に示されている。本実施形態において、受信されたDSSS信号は、Coarse/Acquision(CA)拡散コードにより、変調されたグローバルポジションシステム(GPS)信号である。CA拡散コードは、ミリ秒ごとに反復されるPRNシーケンスを含み、PRNシーケンス当たり1023チップが存在する。本実施形態において、信号および拡散コードは、1秒当たり20.46ミリオンサンプル(Mサンプル)のレートでサンプリングされる。従って、チップ当たり20のサンプル、並びにそれぞれのFFTおよび逆FFTにおいて20460のサンプルが存在する。また、相関関数は、20460のサンプルを有することになり、信号に対する拡散コードのすべての位相を反映する。
GPS CAコードのPRN自己相関関数のマグニチュードは、約30デシベル(dB)である。図5は、上記のパラメータに対し、取得された相関関数を示す。図5に示すように、相関関数は、相関ピークを含む。相関ピークが発生する相関ビンのインデックスは、受信された信号のコード位相を示す。また、本実施形態においては、チップ当たり20のサンプルが存在するので、相関ピークの周囲に20の前半相関ビンおよび後半相関ビンが存在することになり、これは、DSSS信号およびレプリカ拡散コード間の最大プラスマイナス1チップのコード位相差異に対応する。±1チップより大きなコード位相差異においては、相関結果がゼロに近くなる。
ここで、図6を参照すると、本発明の一実施形態による、DSSS信号および拡散コードのレプリカ間の相関関数を取得する方法を示すフローチャートが示されている。図6に示される方法は、図3に示す積分ユニット324まで(積分ユニット324を含む)の装置における処理ブロックによって実行される一連の処理に対応する。いくつかの実施形態において、方法は、図3の移動平均フィルタ325、BOCユニット326およびIFFTユニット327のうちの何れかによって実行される処理に対応する追加のステップをさらに備えてよい。さらに、いくつかの実施形態においては、図6に示す方法に類似する方法が、図4の実施形態に示される複数の処理分岐の各々によって実行されて、DSSS信号および異なる拡散コード間の複数の相関関数を取得してよい。
図6に示すように、方法は、ステップS601において、メモリに格納されたレプリカサンプルのサンプリングレートよりも高いサンプリングレートにおけるDSSS信号のサンプルのブロックが、受信されることで開始される。次に、ステップ602において、受信されたDSSS信号サンプルは、時間領域から周波数領域へと変換され、複数の周波数領域信号サンプルを取得する。次に、ステップS603において、格納されたレプリカサンプルを複製することによって、相関演算子が取得され、ステップS604において、周波数領域信号サンプルが取得された相関演算子で乗じられて、複数の乗算されたサンプルを取得する。最後に、ステップS605において、乗算されたサンプルが、DSSS信号のサンプルの複数のブロックにわたり積分され、相関関数を算出する。
図3および4を参照して説明した通り、図6に示すような方法は、受信されたDSSS信号がサンプリングされるレートよりもはるかに低いサンプリングレートにおけるレプリカコードサンプルが格納されてよいので、レプリカコードサンプルを格納するために必要とされるメモリ容量において大幅な低減をもたらす。
フーリエベースの相関アルゴリズムを用いる場合において、格納する必要のあるコードレプリカサンプル数の大幅な低減を実現可能である本発明の実施形態について説明した。具体的には、格納される必要のあるコードレプリカサンプル数は、レプリカのアップサンプルレートに等しい係数分の1に低減される。これは、ベースバンドレプリカのフーリエ変換は略一定の包絡線を有し、従って、周波数領域において、すべてのサンプルにわたり均一に量子化可能であるという事実を利用することで可能にされる。従って、ベースバンドレプリカを格納するために、必要とされるビットは、より少なくなる。
さらに、この低減したビット幅は、コードレプリカサンプルを格納するために必要な格納容量の低減に加え、追加の利点も有する。乗算ユニット322、422内で実装される数値演算は、より少数のシリコンゲートで実装可能であり、また、周波数領域相関関数の格納に用いられる、得られる蓄積レジスタもより小型化されてよい。FPGAで実装される場合、信号ルーティングも、蓄積ビット幅の対応する低減によって簡素化される。例えば、図4に示すような実施形態は、24.2Mビットの専用BRAMを持つFPGAにおいて実装される場合、約350の衛星を追跡可能であろう。
本発明の上記の実施形態においては、DSSS信号のネイティブサンプリングレートは、コードレプリカサンプルが格納されるサンプリングレートの整数倍である。従って、格納されたレプリカサンプルは、格納されたレプリカサンプルを整数の回数複製することによって、DSSS信号のネイティブサンプリングレートに合致するようアップサンプリングされる。これにより、現在処理されているDSSS信号サンプルのブロックと同数のサンプルを有する相関演算子をもたらし、周波数領域の乗算が行われることを可能にする。しかしながら、他の実施形態においては、DSSS信号のネイティブサンプリングレートは、コードレプリカサンプルのサンプリングレートの非整数倍であってよい。
このような非整数アップサンプリングの実施形態においては、乗算ユニットは、格納されたレプリカサンプルを整数の回数複製することによって、相関演算子を取得するよう構成されてよく、DSSS信号は、格納されたレプリカサンプルが複製される整数レートに近い他のレートでサンプリングされる。DSSS信号のこれらのサンプルは、上記と同一の態様でフーリエ変換される。その後、信号サンプルレートが、格納されたレプリカサンプルに適用された整数アップサンプルレートより遅い場合、DSSS信号のフーリエ変換の中央にゼロがパディングされ、効果的にフーリエ補間を行う。代替的に、信号サンプルレートが、格納されたレプリカサンプルに適用された整数アップサンプルレートより速い場合、DSSS信号のフーリエ変換の中央から余分なサンプルが削除され、効果的にフーリエ間引きを行う。この処理は、レプリカおよび信号のサンプルレートが合致することを保証する。すなわち、補間または間引きされたDSSS信号サンプルのサンプリングレートが、相関演算子のサンプリングレートに合致し、補間または間引きされた周波数領域のDSSS信号サンプルが、当該相関演算子で乗じられることを可能にする。この方法は、整数アップサンプル方法に十分近い近似値が、受容可能なレベルの精度をもたらすことを可能にする。
図面を参照して、本発明の特定の実施形態について本明細書において説明されたが、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、多くの変形例および修正例がなされ得ることを理解されたい。

Claims (17)

  1. 直接拡散方式(DSSS)信号および拡散コード間の相関関数を算出するための装置であって、
    複数のコードレプリカサンプルを格納するように構成されたメモリであって、前記コードレプリカサンプルは、第1のサンプリングレートにおいて取得された、前記拡散コードの時間‐周波数領域変換されたレプリカの複素共役のサンプルを含む、メモリと、
    前記第1のサンプリングレートより高い第2のサンプリングレートにおける、前記DSSS信号のサンプルのブロックを受信し、および、前記サンプルを時間領域から周波数領域へ変換して、複数の周波数領域信号サンプルを取得する、ように構成された時間‐周波数領域変換ユニットと、
    前記格納されたコードレプリカサンプルを複製することによって相関演算子を取得し、および、前記周波数領域信号サンプルに、前記複製された、格納されたコードレプリカサンプルを乗じて、複数の乗算されたサンプルを取得するように構成された乗算ユニットと、
    前記乗算されたサンプルを受信し、および、前記DSSS信号のサンプルの複数のブロックにわたり積分を行って、前記相関関数を算出するように構成された積分ユニットと、を備える、装置。
  2. 前記第2のサンプリングレートは、整数Nが乗じられた前記第1のサンプリングレートに等しく、前記乗算ユニットは、前記格納されたコードレプリカサンプルをN回複製することによって、前記相関演算子を取得するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第2のサンプリングレートは、非整数の乗数Xが乗じられた前記第1のサンプリングレートに等しく、前記乗算ユニットは、前記格納されたコードレプリカサンプルを整数N回複製することによって、前記相関演算子を取得し、および、周波数領域補間または間引きされた信号サンプルのサンプリングレートが前記相関演算子のサンプリングレートに合致するように、前記周波数領域信号サンプルに、前記複製された、格納されたコードレプリカサンプルを乗じる前に、前記周波数領域信号サンプルに周波数領域補間または間引きを適用する、ように構成されている、請求項1に記載の装置。
  4. 前記相関関数に移動平均フィルタ相関行列を乗じるように構成されている移動平均フィルタユニットをさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記相関関数に変調行列を乗じて、前記DSSS信号で用いられる変調スキームに対応するように構成されている変調ユニットをさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 各々が前記DSSS信号の前記サンプルのブロックおよび異なる拡散コード間の相関関数を算出するように構成されている、複数の信号処理分岐をさらに備え、
    前記移動平均フィルタユニットおよび/または変調ユニットが、前記複数の信号処理分岐間で共有されることで、前記移動平均フィルタユニットおよび/または前記変調ユニットは、前記複数の信号処理分岐から複数の相関関数を受信するように構成されている、請求項4または5に記載の装置。
  7. 前記積分ユニットは、前記DSSS信号における連続データシンボル期間の遷移にわたり前記積分を行い、および、前記取得された相関関数の極性に基づき、前記連続データシンボル期間の各々におけるデータシンボルの極性を判断するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記取得された相関関数を、前記周波数領域から前記時間領域へ変換するように構成されている周波数‐時間領域変換ユニットをさらに備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイチップにおいて具現化される、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 直接拡散方式(DSSS)信号および拡散コード間の相関関数を複数のコードレプリカサンプルを用いて算出する方法であって、前記コードレプリカサンプルは、第1のサンプリングレートにおいて取得された、前記拡散コードの時間‐周波数領域変換されたレプリカの複素共役のサンプルを含む、方法は、
    前記第1のサンプリングレートより高い第2のサンプリングレートにおける前記DSSS信号のサンプルのブロックを受信する段階と、
    前記サンプルを、時間領域から周波数領域へ変換して、複数の周波数領域信号サンプルを取得する段階と、
    格納された前記コードレプリカサンプルを複製することによって、相関演算子を取得する段階と、
    前記周波数領域信号サンプルに、前記複製された、格納されたコードレプリカサンプルを乗じて、複数の乗算されたサンプルを取得する段階と、
    前記乗算されたサンプルを、前記DSSS信号のサンプルの複数のブロックにわたり積分して、前記相関関数を算出する段階と、を備える、方法。
  11. 前記第2のサンプリングレートは、整数Nが乗じられた前記第1のサンプリングレートに等しく、前記相関演算子は、前記格納されたコードレプリカサンプルをN回複製することによって取得される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第2のサンプリングレートは、非整数の乗数Xが乗じられた前記第1のサンプリングレートに等しく、前記相関演算子は、前記格納されたコードレプリカサンプルを整数N回複製することによって、および、周波数領域補間または間引きされた信号サンプルのサンプリングレートが前記相関演算子のサンプリングレートに合致するように、前記周波数領域信号サンプルに、前記複製された、格納されたコードレプリカサンプルを乗じる前に、前記周波数領域信号サンプルに周波数領域補間または間引きを適用することによって、取得される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記相関関数に移動平均フィルタ相関行列を乗じる段階をさらに備える、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記相関関数に変調行列を乗じて、前記DSSS信号において用いられる変調スキームに対応する段階をさらに備える、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 複数の信号処理分岐を用いて、前記DSSS信号の前記サンプルのブロックおよび異なる拡散コード間の相関関数を算出する段階をさらに備え、
    前記移動平均フィルタ相関行列および/または変調行列は、前記複数の信号処理分岐から複数の前記相関関数を受信するように構成された共有ユニットによって適用される、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記積分は、前記DSSS信号における連続データシンボル期間の遷移にわたり行われ、前記方法は、
    前記取得された相関関数の極性に基づき、前記連続データシンボル期間の各々におけるデータシンボルの極性を判断する段階をさらに備える、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. コンピュータに、請求項10から16のいずれか一項に記載の方法を実行させるための、コンピュータプログラム。
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