JP2019528307A - Alk阻害剤としてのアミノピリミジン類 - Google Patents

Alk阻害剤としてのアミノピリミジン類 Download PDF

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Abstract

本開示は、式(I)で表される化合物ならびに薬学的に許容される塩、水和物、および溶媒和物(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、R3、R4、R5、R6、およびR7は本明細書に記載される定義の通りである)を提供する。本開示はまた、癌などのALKの阻害に反応する状態または障害の処置に使用するための式(I)の化合物を提供する。

Description

背景
本開示は、未分化リンパ腫キナーゼ阻害剤、ならびに未分化リンパ腫キナーゼの阻害が利益をもたらす状態および疾患を処置する治療方法を提供する。
未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)は、受容体型チロシンキナーゼのインスリン受容体スーパーファミリーの一員であり、造血器腫瘍および非造血器腫瘍における発癌に関与している。全長ALK受容体タンパク質の異常な発現が神経芽細胞腫および膠芽腫において報告され、ALK融合タンパク質が未分化大細胞型リンパ腫に生じている。ALK融合タンパク質の研究はまた、ALK陽性悪性腫瘍を有する患者に対する新しい治療的処置の可能性を高めている。Pulford et al., Cell.Mol.Life.Sci.61:2939−2953(2004)。
小分子ALK阻害剤は、癌を含む、ALKが役割を果たす疾患および状態の処置のための治療可能性を有する。Roskoski,Pharmacological Research68:68−94(2013)。ALK阻害剤は、US8,039,479およびWO2015/130014に開示されている。
ALK阻害に反応する癌および他の疾患を処置および/または予防するための新たな薬剤、例えば小分子が継続して必要とされている。
一態様において、本開示は、以下の式I〜VIのうちのいずれか1つで表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物を提供し、これらを総称して「本開示の化合物」と称する。本開示の化合物はALK阻害剤であり、したがってALK阻害が利益をもたらす疾患もしくは状態を処置または予防するのに有用である。
別の態様において、本開示は、治療有効量の本開示の化合物をそれを必要とする個体、例えばヒトに投与することによって状態もしくは疾患を処置または予防する方法を提供する。目的の疾患または状態は、ALKの阻害によって処置可能または予防可能であり、例えば、癌、慢性自己免疫疾患、炎症性状態、増殖性疾患、敗血症、またはウイルス感染症である。対象における癌などの望ましくない増殖性細胞の増殖を予防する方法であって、治療有効量の本開示の化合物を望ましくない増殖性細胞によって特徴付けられる状態を発症するリクスがある対象に投与することを含む、方法をまた提供する。いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、望ましくない細胞の増殖をそれらの細胞においてアポトーシスを誘導することによって低減し得る。
別の態様において、本開示は、有効量の少なくとも1つの本開示の化合物を個体に投与することを含む、個体においてALKを阻害する方法を提供する。
別の態様において、本開示は、本開示の化合物ならびに賦形剤および/または薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物を提供する。
別の態様において、本開示は、ALKの阻害が利益をもたらす疾患もしくは状態、例えば癌を処置または予防するために使用するための、本開示の化合物ならびに賦形剤および/または薬学的に許容される担体を含む組成物を提供する。
別の態様において、本開示は、(a)本開示の化合物、(b)第2の治療活性剤、ならびに(c)任意選択により、賦形剤および/または薬学的に許容される担体を含む、組成物を提供する。
別の態様において、本開示は、目的の疾患もしくは状態、例えば癌の処置または予防における使用のための本開示の化合物を提供する。
別の態様において、本開示は、目的の疾患または状態、例えば癌の処置をするための医薬の製造のための本開示の化合物の使用を提供する。
別の態様において、本開示は、本開示の化合物、ならびに任意選択により、目的の疾患、障害または状態の処置に有用な第2の治療剤を含むパッケージ化された組成物、およびその疾患または状態、例えば癌の処置に使用するための指示書を含むパッケージ添付文書を含む、キットを提供する。
別の態様において、本開示は、本開示の化合物を調製する方法を提供する。
本開示のさらなる実施形態および利点は、一部には以下の説明に記載され、該説明から導かるかまたは本開示の実施によって習得することができるであろう。本開示の実施形態および利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘された要素および組み合わせによって実現し、達成される。
上記の概要および下記の詳細な説明は両方とも、例示的および説明的に過ぎず、特許請求の範囲に記載の本発明を限定するものではないことを理解されたい。
化合物番号5および6が、マウスにおけるKARPAS299異種移植モデルにおいて腫瘍増殖を阻害することを示す折れ線グラフである。
本開示の化合物は、ALK阻害剤である。
一実施形態において、本開示の化合物は、式I:
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であって、式中、
1aおよびR1bは、独立して、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜8シクロアルキルからなる群から選択され、
2aおよびR2bは、独立して、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜8シクロアルキルからなる群から選択され、
は、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、およびC4〜8ヘテロシクロからなる群から選択され、
は、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
はハロであり、
はC1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
は、水素、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
ただし、R1a、R1b、R2a、およびR2bがそれぞれ水素である場合、RはC3〜6シクロアルキルおよびC4〜8ヘテロシクロからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式II:
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であって、式中、
1aおよびR1bは、水素、C1〜4アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から独立して選択され、
2aおよびR2bは、水素、C1〜4アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から独立して選択され、
は、水素、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、およびC4〜8ヘテロシクロからなる群から選択され
ただし、R1a、R1b、R2a、およびR2bがそれぞれ水素である場合、RはC3〜6シクロアルキルおよびC4〜8ヘテロシクロからなる群から選択される。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式IまたはIIで表される化合物であり、ただし、R1a、R1b、R2a、およびR2bがそれぞれ水素である場合、RはC4〜8ヘテロシクロである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式IまたはIIで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R1bおよびR2bはそれぞれ、水素である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式IまたはIIで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R1a、R1b、R2a、およびR2bはそれぞれ、水素である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式Iまたは式IIで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R1bおよびR2bはそれぞれ水素であり、R1aおよびR2aはそれぞれ、C1〜4アルキルである。別の実施形態において、R1aおよびR2aはそれぞれ、メチルである。別の実施形態において、R1aおよびR2aは、シス立体化学的関係を有する。別の実施形態において、R1aおよびR2aは、トランス立体化学的関係を有する。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式Iまたは式IIで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R1bおよびR2bはそれぞれ水素であり、R1aおよびR2aはそれぞれ、C3〜6シクロアルキルである。別の実施形態において、R1aおよびR2aはそれぞれ、シクロプロピルである。別の実施形態において、R1aおよびR2aは、シス立体化学的関係を有する。別の実施形態において、R1aおよびR2aは、トランス立体化学的関係を有する。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式IまたはIIで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R1a、R1b、R2aおよびR2bはそれぞれC1〜3アルキルである。別の実施形態において、R1a、R1b、R2a、およびR2bはそれぞれ、メチルである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式III:
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、該化合物は約90%以上の鏡像体過剰率を有し、R1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルまたはC3〜6シクロアルキルであり、Rは式IIに関して定義した通りである。他の実施形態において、該化合物は、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上の鏡像体過剰率を有する。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式IV:
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、該化合物は約90%以上の鏡像体過剰率を有し、R1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルまたはC3〜6シクロアルキルであり、Rは式IIに関して定義した通りである。他の実施形態において、該化合物は、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上の鏡像体過剰率を有する。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式V:
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、該化合物は約90%以上の鏡像体過剰率を有し、R1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルまたはC3〜6シクロアルキルであり、Rは式IIに関して定義した通りである。他の実施形態において、該化合物は、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上の鏡像体過剰率を有する。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式VI:
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、該化合物は約90%以上の鏡像体過剰率を有し、R1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルまたはC3〜6シクロアルキルであり、Rは式IIに関して定義した通りである。他の実施形態において、該化合物は、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上の鏡像体過剰率を有する。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式III〜VIのうちのいずれか1つで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R1aおよびR2aはそれぞれ、C1〜3アルキルである。別の実施形態において、R1aおよびR2aはそれぞれ、メチルである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式III〜VIのうちのいずれか1つで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、R1aおよびR2aはそれぞれ、C3〜6シクロアルキルである。別の実施形態において、R1aおよびR2aはそれぞれシクロプロピルである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜VIのうちのいずれか1つで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、Rは水素である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜VIのうちのいずれか1つで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、RはC1〜3アルキルである。他の実施態様において、Rはメチルである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、式I〜VIのうちのいずれか1つで表される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、式中、RはC3〜6シクロアルキルである。他の実施形態において、Rは、
からなる群から選択されるC3〜6ヘテロシクロである。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表1の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物である。表1の化合物はラセミ体である。
別の実施形態において、本開示の化合物は、表2の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物である。表2の化合物は、鏡像異性的に濃縮されている(enantiomerically enriched)。
他の実施形態において、本開示の化合物は、5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物である。
本開示の化合物はALKを阻害し、様々な疾患および状態の処置または予防において有用である。特に、本開示の化合物は、ALKの阻害が利益をもたらす疾患もしくは状態、例えば、癌および増殖性疾患を処置または予防する方法において有用である。本開示の治療方法は、治療有効量の本開示の化合物をそれを必要とする個体に投与することを含む。本方法はまた、本開示の化合物に加えて、第2の治療剤を個体に投与することを包含する。第2の治療剤は、それを必要とする個体を苦しめる疾患もしくは状態の処置に有用であることが既知である薬物、例えば化学療法剤、および/または特定の癌の処置に有用であることが既知である放射線から選択される。
本開示のある特定の化合物は、立体異性体、すなわち光学異性体および立体配座異性体(または配座異性体)ならびに互変異性体を含む、原子の空間的配置のみが異なる異性体として存在し得る。本開示は、純粋な個々の立体異性体調製物としておよびそれぞれの濃縮調製物としての両方と、そのような立体異性体のラセミ混合物ならびに当業者に周知の方法に従って分離し得る個々のジアステレオマーおよび鏡像異性体の両方と、を含む、すべての立体異性体を含む。
本明細書で使用される場合、「立体異性体」という用語は、空間における原子の配向(orientation)のみが異なる個々の分子のすべての異性体についての一般的用語である。立体異性体には、鏡像異性体および互いに鏡像ではない2つ以上のキラル中心を有する化合物の異性体(ジアステレオマー)が含まれる。
「キラル中心」または「不斉炭素原子」という用語は、4つの異なる基が結合している炭素原子を指す。
「鏡像異性体」および「鏡像異性(enantiomeric)」という用語は、その鏡像に重ね合わせることができない分子を指し、したがって光学活性であり、鏡像異性体は一方向に偏光面を回転させ、その鏡像化合物は反対方向に偏光面を回転させる。
「ラセミ」または「ラセミ体」という用語は、等分の鏡像異性体の混合物を指し、この混合物は光学不活性である。
「絶対配置」という用語は、キラル分子実体(または基)の原子の空間的配列およびその立体化学的記述、例えばRまたはSを指す。
本明細書で使用される立体化学の用語および慣例は、別段に示されない限り、Pure&Appl.Chem68:2193(1996)に記載されるものと一致することを意図している。
「鏡像体過剰率」または「ee」という用語は、一方の鏡像異性体が他方と比較してどの程度存在するかについての尺度を指す。RおよびS鏡像異性体の混合物について、鏡像体過剰率パーセントは、|R−S|*100と定義され、ここで、RおよびSは、R+S=1となる混合物中の鏡像異性体のそれぞれのモルまたは重量分率である。キラル物質の旋光度の理解をもって、鏡像体過剰率パーセントを([α]obs/[α]max)*100と定義し、ここで、[α]obsは、鏡像異性体の混合物の旋光度であり、[α]maxは純粋な鏡像異性体の旋光度である。鏡像体過剰率の決定は、NMR分光法、キラルカラムクロマトグラフィー、または光学旋光測定(optical polarimetry)を含む、様々な分析技術を用いて可能である。ある特定の本開示の化合物は、約70%以上、例えば、約80%以上、約90%以上、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、または約99%以上のeeを有し得る。
「鏡像異性的に純粋な」または「エナンチオピュアな(enantiopure)」という用語は、(検出限界内で)分子のすべてが同じキラリティーセンス(chirality sense)を有するキラル物質の試料を指す。
「鏡像異性的に濃縮された」または「エナンチオ濃縮された(enantioenriched)」との用語は、鏡像異性体比が50:50より大きいキラル物質の試料を指す。鏡像異性的に濃縮された化合物は、鏡像異性的に純粋であり得る。
本開示の化合物の塩、水和物、および溶媒和物をまた、本明細書に開示される方法において使用することができる。本開示は、本開示の化合物の塩の調製および使用を包含する。本明細書で使用される場合、薬学的な「薬学的に許容される塩」とは、本開示の化合物の塩または双性イオンの形態をいう。本開示の化合物の塩は、化合物の最終的な単離および精製の際に、または化合物を好適なカチオンを有する酸と反応させることによって別個に調製することができる。本開示の化合物の薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸で形成される酸付加塩であり得る。薬学的に許容される塩の形成に使用することができる酸の例には、硝酸、ホウ酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸などの有機酸が含まれる。本開示の化合物の塩の非限定的な例には、限定するものではないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセリンリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、アスコルビン酸塩、イセチオン酸塩、サリチル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2‐ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンジスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、およびp−トルエンスルホン酸塩が含まれる。さらに、本開示の化合物中に存在する利用可能なアミノ基は、塩化、臭化、およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル;塩化、臭化、およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステリル;ならびに臭化ベンジルおよびフェネチルで四級化することができる。上記に照らして、本明細書中に見られる本開示の任意の参照化合物は、本開示の化合物としての化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物を含むことを意図している。
本開示は、本開示の化合物の溶媒和物の調製および使用を包含する。溶媒和物は、典型的には、化合物の生理学的活性または毒性を有意に変化させず、それゆえ薬理学的等価物として機能し得る。本明細書で使用される「溶媒和物」という用語は、例えば、二溶媒和物(disolvate)、一溶媒和物(monosolvate)、または半溶媒和物(hemisolvate)などの溶媒分子との、本開示の化合物の組み合わせ、物理的会合、および/または溶媒和であり、溶媒分子と本開示の化合物との割合はそれぞれ、約2:1、約1:1、または約1:2である。この物理的会合は、水素結合を含む、様々な程度のイオン結合および共有結合を伴う。ある特定の場合において、溶媒和物は、1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合などに単離され得る。したがって、「溶媒和物」は、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。本開示の化合物は、水、メタノール、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態として存在することができ、本開示は、本開示の化合物の溶媒和形態および非溶媒和形態の両方を含むことを意図する。
溶媒和物の1つの種類は、水和物である。「水和物」は、溶媒分子が水である溶媒和物の特定の下位群を指す。溶媒和物は、典型的には、薬理学的な等価物として機能することができる。溶媒和物の調製は当該分野で既知である。例えば、酢酸エチルおよび水とのフルコナゾールの溶媒和物の調製を記載する、M.Caira et al,J.Pharmaceut.Sci.,93(3):601−611(2004)を参照のこと。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製は、van Tonder et al.,AAPS Pharm.Sci.Tech.,5(1):Article12(2004)、およびA.L.Bingham et al.,Chem.Commun.603−604(2001)に記載されている。典型的かつ非限定的な溶媒和物を調製する方法は、本開示の化合物を20℃超〜約25℃の温度で所望の溶媒(有機物、水、またはそれらの混合物)に溶解し、次いで結晶を形成するのに充分な速度で溶液を冷却し、既知の方法、例えば、濾過により結晶を単離することを伴う。赤外分光法などの分析技術を用いて、溶媒和物結晶中に溶媒の存在を確認することができる。
本開示は、阻害が有益な効果を有する様々な疾患および状態の処置のためのALK阻害剤としての本開示の化合物を提供する。本開示の化合物は、典型的には、100μM未満、例えば、約50μM未満、約25μM未満、および約5μM未満、約1μM未満、約0.5μM未満、約0.1μM未満、約0.05μM未満、約0.01μM未満、約0.005μM未満、または約0.001μM未満のALKに対する結合親和性(IC50)を有する。一実施形態において、本開示は、ALKの阻害が利益をもたらす疾患または状態に罹患している個体を処置する方法であって、治療有効量の本開示の化合物をそれを必要とする個体に投与することを含む、方法に関する。
本開示の化合物はALK阻害剤であるので、ALKによって媒介される多くの疾患および状態はこれらの化合物を使用することによって処置することができる。したがって、本開示は、一般に、状態または障害に罹患しているもしくは罹患するリスクがある動物、例えば、ヒト患者における、ALKまたはそのアイソフォームもしくは変異体の阻害に反応する状態または障害を処置する方法であって、該動物に有効量の1つ以上の本開示の化合物を投与することを含む、方法に関する。
本開示はさらに、阻害を必要とする動物、例えば、ヒトにおける、ALKまたはそのアイソフォームもしくは変異体を阻害する方法であって、該動物に有効量の少なくとも1つの本開示の化合物を投与することを含む、方法に関する。
本開示の方法は、本開示の化合物をニートな(neat)化合物としてまたは医薬組成物として投与することによって達成することができる。本開示の化合物の医薬組成物またはニートな化合物の投与は、目的の疾患もしくは状態の発症中または発症後に行うことができる。典型的には、医薬組成物は滅菌され、投与されたときに有害反応を引き起こすであろう毒性、発癌性、または変異原性化合物を含まない。
本開示の化合物、ならびに任意選択により、ALKまたはそのアイソフォームもしくは変異体の阻害が利益をもたらす疾患および状態の処置に有用な別々にまたは一緒にパッケージ化された第2の治療剤、およびこれらの活性剤を使用するための指示書を有する添付文書を含む、キットをさらに提供する。
一実施形態において、本開示の化合物は、ALKタンパク質の阻害が利益をもたらす疾患または状態の処置に有用な第2の治療剤と組み合わせて投与される。第2の治療剤は、本開示の化合物とは異なる。本開示の化合物および第2の治療剤は、所望の効果を達成するために同時または逐次的に投与することができる。さらに、本開示の化合物および第2の治療剤は、単一組成物または2つの別個の組成物から投与することができる。
第2の治療剤は、その所望の治療効果を与える量で投与される。各第2の治療剤の有効な投与量範囲は当該分野で既知であり、第2の治療剤はそれを必要とする個体にそのような確立された範囲内で投与される。
本開示の化合物および第2の治療剤は、単一単位用量(single−unit dose)として一緒にまたは複数単位用量(multi−unit doses)として別々に投与することができ、本開示の化合物は、第2の治療剤の前に投与されるかまたはその逆の順序で投与される。1つ以上の用量の本開示の化合物および/または1つ以上の用量の第2の治療剤を投与することができる。したがって、本開示の化合物は、1つ以上の第2の治療剤、例えば、限定するものではないが、抗癌剤と組み合わせて使用することができる。
本開示の方法によって処置可能な疾患および状態は、限定するものではないが、癌および他の増殖性疾患、炎症性疾患、敗血症、自己免疫疾患、およびウイルス感染症を含む。一実施形態において、本開示の方法によって処置可能な疾患および状態は、癌、慢性自己免疫障害、炎症性状態、または増殖性障害である。一実施形態において、ヒト患者は、本開示の化合物または本開示の化合物を含む医薬組成物で処置され、該化合物は、該患者においてALKを阻害するのに充分な量で投与される。
一実施形態において、本開示の化合物によって処置または予防される疾患は癌である。別の実施形態において、本開示は、処置または予防が必要な対象における癌を処置または予防する方法であって、該対象に治療有効量の本開示の化合物を投与することを含む、方法を提供する。特定の作用機序に限定されるものではないが、いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、ALKを阻害することによって癌を処置または予防することができる。処置可能な癌の例には、限定するものではないが、表3の癌のうちのいずれか1つ以上が含まれる。
別の実施形態において、癌は、白血病、例えば、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、および混合型白血病(MLL)から選択される白血病である。別の実施形態において、癌は、NUT正中線癌である。別の実施形態において、癌は、多発性骨髄腫である。別の実施形態において、癌は、小細胞肺癌(SCLC)などの肺癌である。別の実施形態において、癌は、神経芽細胞腫である。別の実施形態において、癌は、バーキットリンパ腫である。別の実施形態において、癌は、子宮頸癌である。別の実施形態において、癌は、食道癌である。別の実施形態において、癌は、卵巣癌である。別の実施形態において、癌は、大腸癌である。別の実施形態において、癌は、前立腺癌である。別の実施形態において、癌は、乳癌である。
別の実施形態において、癌は、未分化大細胞型リンパ腫、非小細胞肺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、神経芽細胞腫、未分化甲状腺癌、および横紋筋肉腫である。
別の実施形態において、癌は、乳癌、大腸癌、食道扁平上皮癌、および腎細胞癌である。
別の実施形態において、本開示は、限定するものではないが、良性軟部組織腫瘍、骨腫瘍、脳腫瘍および脊髄腫瘍、眼瞼および眼窩腫瘍、肉芽腫、脂肪腫、髄膜腫、多発性内分泌腫瘍、鼻ポリープ、下垂体腫瘍、プロラクチノーマ、偽脳腫瘍、脂漏性角化症、胃ポリープ、甲状腺結節、膵臓の嚢胞腫瘍、血管腫、声帯結節、ポリープ、および嚢腫(cyst)、キャッスルマン病、慢性毛巣疾患、皮膚線維腫、外毛根鞘嚢腫(pilar cyst)、化膿性肉芽腫、ならびに若年性ポリープ症候群などの良性増殖性疾患の処置方法を提供する。
本開示の化合物はまた、処置を必要とする哺乳動物、特にヒトにおいて、有効量の本化合物を投与することにより、感染性および非感染性の炎症性事象ならびに自己免疫疾患および他の炎症性疾患を処置することができる。本明細書に記載の化合物および方法を用いて処置される自己免疫ならびに炎症性疾患、障害、および症候群には、骨盤内炎症性疾患、尿道炎、日光皮膚炎(skin sunburn)、副鼻腔炎、肺炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎、胆嚢炎、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶反応、移植臓器超急性拒絶反応、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、自己免疫性多腺性疾患(自己免疫性多腺性症候群としても既知である)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、血管炎、自己免疫性溶血性および血小板減少状態、グッドパスチャー症候群、アテローム性動脈硬化症、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、I型糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性関節炎、変形性関節症、慢性特発性血小板減少性紫斑病、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変性関節疾患、白斑、自己免疫性下垂体機能低下症、ギランバレー症候群、ベーチェット病、強皮症、菌状息肉症、急性炎症反応(急性呼吸窮迫症候群および虚血/再灌流障害など)、ならびにグレーブス病が含まれる。
別の実施形態において、本開示は、処置を必要とする哺乳動物、特にヒトに、有効量の本開示の化合物を投与することによる、LPS誘発性内毒素ショックおよび/または細菌誘発性敗血症などの全身性炎症反応症候群を処置するための方法を提供する。
別の実施形態において、本開示は、ウイルス感染症および疾患を処置するための方法を提供する。本明細書に記載の化合物および方法を用いて処置されるウイルス感染症ならびに疾患の例には、限定するものではないが、ヒトパピローマウイルス、ヘルペスウイルス、エプスタインバールウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、B型肝炎ウイルス、およびC型肝炎ウイルスを含む、エピソーム系のDNAウイルスが含まれる。
別の実施形態において、本開示は、処置を必要とする対象に治療有効量の本開示の化合物を投与することにより、上記の疾患、特に、癌、炎症性疾患、および/またはウイルス性疾患において、インビボでタンパク質メチル化、遺伝子発現、細胞増殖、細胞分化、および/またはアポトーシスを調節する方法を提供する。
別の実施形態において、本開示は、細胞を本開示の化合物と接触させることにより、内因性または異種プロモーター活性を調節する方法を提供する。
本開示の方法において、典型的には薬学的規範(pharmaceutical practice)に従って製剤化した治療有効量の本開示の化合物を、それを必要とするヒトに投与する。そのような処置が必要かどうかは個々の症例に依存し、存在する徴候、症状、および/もしくは機能不全、特定の徴候、症状、および/または機能不全を発症する恐れ、ならびにその他の要因を考慮した医学的評価(診断)に供される。
本開示の化合物は、任意の好適な経路、例えば、経口、口腔内、吸入、舌下、直腸内、膣内、槽内、もしくは腰椎穿刺による髄腔内、経尿道、経鼻、経皮的(percutaneous)すなわち経皮(transdermal)、または非経口(静脈内、筋肉内、皮下、冠動脈内、皮内、乳房内、腹腔内、関節内、髄腔内、球後(retrobulbar)、肺内注入および/または特定部位での外科的移植を含む)投与によって投与することができる。非経口投与は、針および注射器を用いてまたは高圧技術を用いて達成することができる。
医薬組成物は、本開示の化合物がその意図された目的を達成するのに有効な量で投与されるものを含む。正確な処方、投与経路および投与量は、診断された状態または疾患を考慮して個々の医師によって決定される。投与量および投与間隔は、治療効果を維持するのに充分である本開示の化合物のレベルを提供するために個々に調整することができる。
本開示の化合物の毒性および治療有効性は、例えば、動物において毒性を生じない最も高い用量として定義される化合物の最大耐量(MTD)を決定するための細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定することができる。最大耐量と治療効果(例えば、腫瘍増殖の抑制)との間の用量比が治療指数である。投与量は、使用される剤形および利用される投与経路に応じて、この範囲内で変わり得る。治療有効量の決定は、特に本明細書に提供される詳細な開示に照らして、充分に当業者の能力の範囲内である。
治療での使用に必要な本開示の化合物の治療有効量は、処置される状態の性質、活性が所望される期間、ならびに患者の年齢および状態によって変動し、最終的には担当医によって決定される。投与量および投与間隔は、所望の治療効果を維持するのに充分なALK阻害剤の血漿レベルをもたらすように個々に調整することができる。所望の用量は、単回用量で、または適切な間隔、例えば1日に1、2、3、もしくは4回以上の細分用量(subdose)として投与される複数回用量として、好都合に投与することができる。複数回用量がしばしば所望され、または必要とされる。例えば、本開示の化合物は、4日間隔で1日1用量として送達される4用量(q4d×4)、3日間隔で1日1用量として送達される4用量(q3d×4)、5日間隔で1日に1用量送達(qdx5)、1週間に1用量で3週間(qwk3)、5回の日用量、2日休んで、さらに5回の日用量(5/2/5)の頻度で、または状況に適していると決定された任意の用量レジメンで投与することができる。
本開示の方法で使用される本開示の化合物は、1用量あたり約0.005〜約500ミリグラム、1用量あたり約0.05〜約250ミリグラム、または1用量あたり約0.5〜約100ミリグラムの量で投与することができる。例えば、本開示の化合物は、1用量当たり、0.005〜500ミリグラムのすべての用量を含む、約0.005、0.05、0.5、5、10、20、30、40、50、100、150、200、250、300、350、400、450、または500ミリグラムの量で投与できる。
本開示の化合物を含む組成物の投与量または本開示の化合物を含む組成物は、約1ng/kg〜約200mg/kg、約1μg/kg〜約100mg/kg、または約1mg/kg〜約50mg/kgであり得る。組成物の投与量は、任意の投与量であり得、限定するものではないが、約1μg/kgを含む。組成物の投与量は、限定するものではないが、約1μg/kg、約10μg/kg、約25μg/kg、約50μg/kg、約75μg/kg、約100μg/kg、約125μg/kg、約150μg/kg、約175μg/kg、約200μg/kg、約225μg/kg、約250μg/kg、約275μg/kg、約300μg/kg、約325μg/kg、約350μg/kg、約375μg/kg、約400μg/kg、約425μg/kg、約450μg/kg、約475μg/kg、約500μg/kg、約525μg/kg、約550μg/kg、約575μg/kg、約600μg/kg、約625μg/kg、約650μg/kg、約675μg/kg、約700μg/kg、約725μg/kg、約750μg/kg、約775μg/kg、約800μg/kg、約825μg/kg、約850μg/kg、約875μg/kg、約900μg/kg、約925μg/kg、約950μg/kg、約975μg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約60mg/kg、約70mg/kg、約80mg/kg、約90mg/kg、約100mg/kg、約125mg/kg、約150mg/kg、約175mg/kg、約200mg/kgまたはそれ以上を含む、任意の投与量であり得る。上記の投与量は平均的な場合の例示であるが、より高いまたはより低い投与量に利点がある個々の場合もあり得、その場合も本開示の範囲内である。実際には、医師が、特定の患者の年齢、体重、および反応によって変わり得る、個々の患者に最も適した実際の投与レジメンを決定する。
上記のように、本開示の化合物は、第2の治療活性剤と組み合わせて投与することができる。いくつかの実施形態において、第2の治療剤は、エピジェネティックな(epigenetic)薬物である。本明細書で使用される場合、「エピジェネティックな薬物」という用語は、エピジェネティックな調節因子を標的化する治療剤を指す。エピジェネティックな調節因子の例には、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ、ヒストンアルギニンメチルトランスフェラーゼ、ヒストン脱メチル化酵素、ヒストン脱アセチル化酵素(histone deacetylases)、ヒストンアセチル化酵素(histone acetylases)、およびDNAメチルトランスフェラーゼが含まれる。ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤には、限定するものではないが、ボリノスタットが含まれる。
別の実施形態において、化学療法剤または他の抗増殖剤を、増殖性疾患および癌を処置するために本開示の化合物と組み合わせることができる。本開示の化合物と組み合わせて使用することができる療法および抗癌剤の例には、手術、放射線療法(例えば、ガンマ線、中性子線放射線療法、電子線放射線療法、陽子線療法、小線源療法、および全身性放射性同位体)、内分泌療法、生体応答調節物質(例えば、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子(TNF)、温熱療法および寒冷療法、任意の有害作用を減弱させる薬剤(例えば、制吐剤)、ならびに任意の他の認可された化学療法薬が含まれる。
抗増殖化合物の例には、限定するものではないが、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン、抗アンドロゲン、ゴナドレリンアゴニスト、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管活性剤、アルキル化剤、レチノイド、カロテノイドもしくはトコフェロール、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、MMP阻害剤、mTOR阻害剤、代謝拮抗剤、プラチン化合物、メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤、ビスホスホネート、抗増殖性抗体、ヘパラナーゼ阻害剤、Ras発癌性アイソフォーム阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、造血器腫瘍の処置に使用される化合物、Flt−3阻害剤、Hsp90阻害剤、キネシン紡錘体タンパク質阻害剤、MEK阻害剤、抗腫瘍抗生物質、ニトロソウレア、プロテインもしくは脂質キナーゼ活性を標的化/低減する化合物、プロテイン/脂質ホスファターゼ活性を標的化/低減する化合物、または任意のさらなる抗血管新生化合物が含まれる。
非限定的かつ例示的なアロマターゼ阻害剤には、限定するものではないが、アタメスタン、エキセメスタン、およびホルメスタンなどのステロイド、ならびにアミノグルテチミド、ログレチミド、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾール、およびレトロゾールなどの非ステロイドが含まれる。
非限定的な抗エストロゲンには、限定するものではないが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェン、およびラロキシフェン塩酸塩が含まれる。抗アンドロゲンとしては、限定するものではないが、ビカルタミドが含まれる。ゴナドレリンアゴニストには、限定するものではないが、アバレリクス、ゴセレリン、および酢酸ゴセレリンが含まれる。
例示的なトポイソメラーゼI阻害剤には、限定するものではないが、トポテカン、ギマテカン、イリノテカン、カンプトテシンおよびその類似体、9−ニトロカンプトテシン、ならびに高分子カンプトテシンコンジュゲートPNU−166148が含まれる。トポイソメラーゼII阻害剤には、限定するものではないが、アントラサイクリン、例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、およびネモルビシン;アントラキノン、例えば、ミトキサントロンおよびロゾキサントロン;ならびにポドフィロトキシン、例えば、エトポシドおよびテニポシドが含まれる。
微小管活性剤には、微小管安定化化合物、微小管不安定化化合物、およびマイクロチューブリン重合阻害剤(限定するものではないが、パクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサンを含む);ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン、硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチン、および硫酸ビンクリスチン、およびビノレルビン;ディスコデルモライド;コルヒチンおよびエポチロン、ならびにそれらの誘導体が含まれる。
例示的かつ非限定的なアルキル化剤には、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、およびニトロソウレア、例えば、カルムスチンおよびロムスチンが含まれる。
例示的かつ非限定的なシクロオキシゲナーゼ阻害剤には、Cox−2阻害剤、5−アルキル置換2−アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、バルデコキシブ、または5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸、例えば、ルミラコキシブが含まれる。
例示的かつ非限定的なマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤(「MMP阻害差異」)には、コラーゲンペプチド模倣阻害剤および非ペプチド模倣阻害剤、テトラサイクリン誘導体、バチマスタット、マリマスタット、プリノマスタット、メタスタット、BMS−279251、BAY12−9566、TAA211、MMI270B、およびAAJ996が含まれる。
例示的かつ非限定的なmTOR阻害剤には、ラパマイシンの哺乳動物標的(mTOR)を阻害する化合物、および抗増殖活性を有する化合物、例えば、シロリムス、エベロリムス、CCI−779、およびABT578が含まれる。
例示的かつ非限定的な代謝拮抗剤には、5−フルオロウラシル(5−FU)、カペシタビン、ゲムシタビン、DNA脱メチル化化合物、例えば、5−アザシチジンおよびデシタビン、メトトレキサートおよびエダトレキサート、ならびに葉酸アンタゴニスト、例えば、ペメトレキセドが含まれる。
例示的かつ非限定的なプラチン化合物には、カルボプラチン、シス−プラチン、シスプラチナム(cisplatinum)、およびオキサリプラチンが含まれる。
例示的かつ非限定的なメチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤には、ベンガミドまたはその誘導体およびPPI−2458が含まれる。
例示的かつ非限定的なビスホスホネートには、エチドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸、およびゾレドロン酸が含まれる。
例示的かつ非限定的な抗増殖性抗体には、トラスツズマブ、トラスツズマブ−DM1、セツキシマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、PR064553、および2C4が含まれる。「抗体」という用語は、所望の生物活性を示す限り、インタクトな(intact)モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つのインタクトな抗体から形成された多重特異性抗体、および抗体断片を含むことを意味する。
例示的かつ非限定的なヘパラナーゼ阻害剤には、ヘパリン硫酸分解を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、PI−88およびOGT2115が含まれる。
本明細書で使用されるH−Ras、K−Ras、またはN−Rasなどの「Ras発癌性アイソフォーム阻害剤」という用語は、Rasの発癌活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、L−744832、DK8G557、チピファルニブ、およびロナファミブを指す。
例示的かつ非限定的なテロメラーゼ阻害剤には、テロメラーゼの活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、テロメラーゼ受容体を阻害する化合物、例えば、テロメスタチンが含まれる。
例示的かつ非限定的なプロテアソーム阻害剤には、限定するものではないがボルテゾミッドを含む、プロテアソームの活性を標的化、低減、または阻害する化合物が含まれる。
本明細書で使用される「造血器腫瘍の処置に使用される化合物」という語句は、FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt−3R)の活性を標的化、低減、または阻害する化合物であるFMS様チロシンキナーゼ阻害剤;インターフェロン、I−β−D−アラビノフランシルシトシン(ara−c)、及びビスルファン;ならびに未分化リンパ腫キナーゼを標的化、低減、または阻害する化合物であるALK阻害剤を含む。
例示的かつ非限定的なFlt−3阻害剤には、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248、およびMLN518が含まれる。
例示的かつ非限定的なHSP90阻害剤には、HSP90の内因性ATPase活性を標的化、低減、もしくは阻害する化合物、またはユビキチンプロテオソーム経路を介してHSP90クライアントタンパク質を分解する、標的化、低減、もしくは阻害する化合物が含まれる。HSP90の内因性ATPase活性を標的化、低減、または阻害する化合物は、特に、HSP90のATPase活性を阻害する化合物、タンパク質、または抗体、例えば、17−アリルアミノ、17−デメトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体;他のゲルダナマイシン関連化合物;ラジシコール、およびHDAC阻害剤である。
本明細書で使用される「プロテインもしくは脂質キナーゼ活性またはプロテインもしくは脂質ホスファターゼ活性を標的化/低減する化合物、または任意のさらなる抗血管新生化合物」という語句は、プロテインチロシンキナーゼおよび/もしくはセリンおよび/もしくはスレオニンキナーゼ阻害剤または脂質キナーゼ阻害剤、例えば、a)血小板由来成長因子受容体(PDGFR)の活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、PDGFRの活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブ、SUlOl、SU6668、およびGFB−111;b)線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)の活性を標的化、低減、または阻害する化合物;c)インスリン様成長因子受容体I(IGF−IR)の活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、IGF−IRの活性を標的化、低減、または阻害する化合物;d)Trk受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化、低減、もしくは阻害する化合物、またはエフリンB4阻害剤;e)Axl受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的化、低減、または阻害する化合物;f)Ret受容体チロシンキナーゼの活性を標的化、低減、または阻害する化合物;g)Kit/SCFR受容体チロシンキナーゼの活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、イマチニブ;h)c−Kit受容体チロシンキナーゼの活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、イマチニブ;i)c−Ablファミリーのメンバー、それらの遺伝子融合産物(例えば、Bcr−Ablキナーゼ)および変異体の活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブまたはニロチニブ;PD180970;AG957;NSC680410;PD173955;またはダサチニブ;j)セリン/スレオニンキナーゼのプロテインキナーゼC(PKC)およびRafファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK、FAK、PDK1、PKB/Aktのメンバー、およびRas/MAPKファミリーメンバー、ならびに/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーの活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、米国特許第5,093,330号に開示されるスタウロスポリン誘導体、例えば、ミドスタウリン;さらなる化合物の例には、UCN−01、サフィンゴール、BAY43−9006、ブリオスタチン1、ペリホシン;イルモホシン;RO318220およびRO320432;GO6976;Isis3521;LY333531/LY379196;イソキノリン化合物;ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;PD184352またはQAN697、またはAT7519が含まれる;k)プロテイン−チロシンキナーゼの活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、メシル酸イマチニブまたはチルホスチン、例えば、チルホスチンA23/RG−50810;AG99;チルホスチンAG213;チルホスチンAG1748;チルホスチンAG490;チルホスチンB44;チルホスチンB44(+)鏡像異性体;チルホスチンAG555;AG494;チルホスチンAG556、AG957、およびアダホスチン(4−{[(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}−安息香酸アダマンチルエステル;NSC680410、アダホスチン);1)受容体チロシンキナーゼの上皮成長因子ファミリー(ホモ二量体またはヘテロ二量体としてのEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびそれらの変異体の活性を標的化、低減、または阻害する化合物、例えば、CP358774、ZD1839、ZM105180;トラスツズマブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、OSI−774、Cl−1033、EKB−569、GW−2016、抗体El.l、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3、およびE7.6.3、ならびに7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン誘導体;ならびにm)c−Met受容体の活性を標的化、低減、または阻害する化合物を含む。
プロテインまたは脂質ホスファターゼの活性を標的化、低減、または阻害する例示的な化合物には、ホスファターゼ1、ホスファターゼ2A、またはCDC25の阻害剤、例えば、オカダ酸またはその誘導体が含まれる。
さらなる抗血管新生化合物には、プロテインまたは脂質キナーゼの阻害とは無関係である、活性のための別の作用機序を有する化合物、例えば、サリドマイドおよびTNP−470が含まれる。
追加の非限定的かつ例示的な化学療法化合物(そのうちの1つ以上を本発明のALK阻害剤と組み合わせて使用することができる)には、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチナム、PKC412、6−メルカプトプリン(6−MP)、リン酸フルダラビン、オクトレオチド、SOM230、FTY720、6−チオグアニン、クラドリビン、6−メルカプトプリン、ペントスタチン、ヒドロキシウレア、2−ヒドロキシ−1H−イソインドール−1,3−ジオン誘導体、l−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンもしくはその薬学的に許容される塩、l−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンスクシネート、アンジオスタチン、エンドスタチン、アントラニル酸アミド、ZD4190、ZD6474、SU5416、SU6668、ベバシズマブ、rhuMAb、rhuFab、マクゴン(macugon);FLT−4阻害剤、FLT−3阻害剤、VEGFR−2IgGI抗体、RPI4610、ベバシズマブ、ポルフィマーナトリウム、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11−a−エピヒドロコチゾール、コルテキソロン、17a−ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロン、デキサメタゾン、フルオシノロン、植物アルカロイド、ホルモン化合物および/もしくはアンタゴニスト、生体応答調節物質、例えば、リンホカインもしくはインターフェロン、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体、shRNA、ならびにsiRNAが含まれる。
第2の治療剤(そのうちの1つ以上をまた、本開示のALK阻害剤と組み合わせることができる)の他の例としては、限定するものではないが、アルツハイマー病の処置、例えば、ドセペジルおよびリバスチグミン;パーキンソン病の処置、例えば、L−DOPA/カルビドパ、エンタカポン、ロピンロール、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキセフェンジル、およびアマンタジン;多発性硬化症(MS)を処置するための薬剤、例えば、ベータインターフェロン(例えば、AVONEX(登録商標)およびREBIF(登録商標))、グラチラマー酢酸塩、およびミトキサントロン;喘息の処置、例えば、アルブテロールおよびモンテルカスト;統合失調症を処置するための薬剤、例えば、ジプレキサ、リスパダール、セロクエル、およびハロペリドール;抗炎症剤、例えば、コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL−1RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジン;免疫抑制剤を含む免疫調節剤、例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびスルファサラジン;神経栄養因子、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、または抗パーキンソン病剤;心血管疾患を処置するための薬剤、例えば、ベータ遮断薬、ACE阻害薬、利尿薬、硝酸塩、カルシウムチャネル遮断薬、またはスタチン;肝疾患を処置するための薬剤、例えば、コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤;血液障害を処置するための薬剤、例えば、コルチコステロイド、抗白血病剤、または成長因子;または免疫不全障害を処置するための薬剤、例えば、ガンマグロブリンが含まれるが、これらに限定されない。
上記の第2の治療活性剤(そのうちの1つ以上を本開示の化合物と組み合わせて使用することができる)は、当該分野で記述されるように調製および投与される。
本開示の化合物は、典型的には、意図する投与経路および標準的な薬学規範に関して選択された薬学的担体と混合して投与される。本開示に従って使用するための医薬組成物は、本開示の化合物の加工を容易にする賦形剤および/または補助剤を含む1つ以上の生理学的に許容される担体を使用して従来様式で製剤化される。
これらの医薬組成物は、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠形成(dragee−making)、乳化、カプセル化、封入(entrapping)、または凍結乾燥プロセスによって製造することができる。適切な製剤は、選択された投与経路に依存する。治療有効量の本開示の化合物が経口投与される場合、組成物は、典型的には、錠剤、カプセル剤、散剤、液剤またはエリキシル剤の形態である。錠剤形態で投与する場合、組成物はさらにゼラチンまたはアジュバントなどの固体担体を含有することができる。錠剤、カプセル剤、および散剤は、約0.01%〜約95%、好ましくは約1%〜約50%の本開示の化合物を含有する。液体形態で投与する場合、水、石油、または動物油もしくは植物油などの液体担体を添加することができる。組成物の液体形態は、生理食塩水、デキストロースもしくは他の糖類溶液、またはグリコールをさらに含むことができる。液体形態で投与する場合、組成物は、約0.1重量%〜約90重量%、好ましくは約1重量%〜約50重量%の本開示の化合物を含有する。
治療有効量の本発明の化合物が静脈内、皮膚または皮下注入により投与される場合、組成物は、発熱物質を含まない非経口的に許容される水溶液の形態である。pH、等張性、安定性などを考慮して、そのような非経口的に許容される溶液を調製することは、当業者の技術範囲内である。静脈内、皮膚、または皮下注入のための好ましい組成物は、典型的には、等張性ビヒクルを含有する。
本開示の化合物は、当技術分野において周知である薬学的に許容される担体と容易に組み合わせることができる。別の一態様において、本開示の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物を提供する。標準的な薬学的担体は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,19th ed.1995に記載されている。処置される患者による経口摂取のために、そのような担体により、活性剤を錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとして製剤化することが可能となる。経口使用のための医薬組成物は、本開示の化合物を固体賦形剤に添加し、得られた混合物を任意選択により粉砕し、所望する場合には好適な補助剤を添加した後に顆粒混合物を加工することによって得ることができる。好適な賦形剤には、例えば、充填剤およびセルロース製剤が含まれる。所望する場合、崩壊剤を添加することができる。
本開示の化合物は、注入、例えばボーラス注入または持続注入による非経口投与のために製剤化することができる。注入用の製剤は、例えばアンプルまたは複数回投与用容器中において防腐剤が添加された単位剤形で提供することができる。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤、溶液剤(solutions)、またはエマルジョン剤などの形態をとることができ、懸濁化剤、安定剤、および/または分散剤などの製剤化剤(formulatory agent)を含有することができる。
非経口投与用の医薬組成物は、水溶性形態の活性剤の水溶液を含む。さらに、本開示の化合物の懸濁剤は、適切な油性注入用懸濁剤として調製することができる。好適な親油性溶媒またはビヒクルには、脂肪油または合成脂肪酸エステルが含まれる。水性注入用懸濁剤は、懸濁剤の粘度を高める物質を含むことができる。任意選択により、懸濁液はまた、好適な安定剤または化合物の溶解度を高め、高濃度溶液の調製を可能にする剤を含むことができる。あるいは、本発明の組成物は、使用前に、好適なビヒクル、例えば発熱物質を含まない滅菌水で構成するための粉末形態であることができる。
本開示の化合物はまた、例えば従来の坐剤基剤を含有する坐剤または停留浣腸剤などの直腸用組成物中に製剤化することができる。上記の製剤に加えて、本開示の化合物はまたデポー製剤として製剤化することができる。そのような長時間作用型製剤は、移植(例えば皮下もしくは筋肉内)または筋肉内注入により投与することができる。したがって、例えば、本開示の化合物は、好適なポリマー材料もしくは疎水性材料(例えば、許容される油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂を用いて製剤化することができる。
特に、本開示の化合物は、デンプンもしくはラクトースなどの賦形剤を含有する錠剤の形態で、または単独もしくは賦形剤との混合物のいずれかとして、カプセル剤もしくはオビュール剤(ovules)の形態で、または香味剤もしくは着色剤を含むエリキシル剤または懸濁剤の形態で、経口、口腔内、または舌下投与することができる。そのような液体製剤は、懸濁化剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて調製することができる。本開示の化合物はまた、非経口的に、例えば、静脈内、筋肉内、皮下または冠動脈内に注入することができる。非経口投与の場合、本開示の化合物は、溶液を血液と等張にするために、他の物質、例えば、塩またはマンニトールもしくはグルコースなどの単糖類を含有することができる滅菌水溶液の形態で典型的に使用される。
別の実施形態において、本開示は、本開示の方法を実施するために使用を容易にする様式でパッケージ化された本開示の化合物(または本開示の化合物を含む医薬組成物)を含む、キットを提供する。一実施形態において、キットは、容器に貼付されたラベルを有するまたは本開示の方法を実施するための化合物もしくは組成物の使用を記載するキットに含まれる密閉された瓶または器(vessel)などの容器にパッケージ化された、本開示の化合物(または本開示の化合物を含む医薬組成物)を含む。一実施形態において、該化合物または組成物は、単位剤形でパッケージ化される。キットはさらに、意図する投与経路に従って組成物を投与するのに好適なデバイスを含むことができる。
「ALKの阻害が利益をもたらす疾患または状態」という用語は、ALKが例えばその疾患もしくは状態の発症、進行、発現に重要であるもしくは必要である疾患もしくは状態、またはALK阻害剤によって処置されることが既知である疾患もしくは疾患に関する。そのような状態の例には、限定するものではないが、癌、慢性自己免疫疾患、炎症性疾患、増殖性疾患、敗血症、およびウイルス感染症が含まれる。当業者は、化合物が任意の特定の細胞型についてALK阻害剤によって媒介される疾患または状態を処置するかどうかを、例えば特定の化合物の活性を評価するために好都合に使用することができるアッセイによって容易に決定することができる。「未分化リンパ腫キナーゼ」または「ALK」という用語は、ALKのアイソフォームおよび変異体を含む。
「第2の治療剤」との用語は、本開示の化合物とは異なる、目的の疾患または状態を処置することが既知である治療剤を指す。例えば、癌が目的の疾患または状態である場合、第2の治療剤は、例えば、タキソールのような既知の化学療法薬または放射線であり得る。
「疾患」または「状態」という用語は、一般的には病理学的状態または機能であるとみなされ、特定の徴候、症状、および/もしくは機能不全の形態で顕在化し得る、障害および/または異常を意味する。以下に実証されるように、本開示の化合物はALK阻害剤であり、ALK阻害が利益をもたらす疾患および状態を処置または予防するのに使用することができる。
本明細書で使用される場合、「処置する(treat)」、「処置する(treating)」、「処置(treatment)」などの用語は、疾患もしくは状態および/またはそれらに関連する症状を排除、低減、または緩和することを指す。除外するものではないが、疾患または状態の処置は、疾患、状態、またはそれらに関連する症状が完全に排除されることを必要としない。「処置する」という用語および同義語は、治療有効量の本開示の化合物を、そのような処置を必要とする対象に投与することを企図する。処置は、例えば症状を抑制するために、症候的に適応され得る。処置は、短期間にわたって行われ、中期にわたって適応され、または例えば維持療法の状況の中での長期治療であり得る。
本明細書で使用される場合、「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」および「予防(prevention)」という用語は、疾患もしくは状態および/またはそれに付随する症状の発症を予防する方法、または対象が疾患に罹患することを妨げる方法を指す。本明細書で使用される場合、「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」および「予防(prevention)」はまた、疾患および/またはそれに付随する症状の発症を遅延させ、対象が疾患に罹患するリスクを低減させることを含む。「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」および「予防(prevention)」という用語は、疾患もしくは状態の再発症または疾患もしくは状態の再発を有しないが、そのリスクにあるまたはそれを受けやすい対象において、疾患もしくは状態の再発症または既に制御された疾患もしくは状態の再発の可能性を低減することを指す、「予防的処置」を含み得る。
本明細書で使用される場合、「治療有効量」または「有効用量」という用語は、本開示の方法によって投与される場合に、処置を必要とする個体に、目的の状態または疾患を処置するための活性成分を有効に送達するのに充分な活性成分の量を指す。癌または他の増殖性障害の場合において、治療有効量の薬剤は、望ましくない細胞増殖を低減する(すなわち、ある程度阻止する、好ましくは停止させる)、癌細胞数を減らす、腫瘍サイズを小さくする、癌細胞の末梢器官への浸潤を阻害する(すなわち、ある程度阻止する、好ましくは停止させる)、腫瘍転移を阻害する(すなわち、ある程度阻止する、好ましくは停止させる)、腫瘍成長をある程度阻害する、および/または癌に関連する症状のうちの1つ以上をある程度軽減することができる。投与される化合物または組成物が成長を妨げるおよび/または存在する癌細胞を死滅させる範囲で、該化合物または組成物は細胞増殖抑制性および/または細胞毒性であり得る。
「容器」という用語は、医薬品の保管、出荷、調剤(dispensing)、および/または取り扱いに好適なそのための任意の入れ物および栓(closure)を意味する。
「添付文書」という用語は、医師、薬剤師、および患者が製品の使用に関する充分な情報に基づいた決定を下すために必要な安全性および有効性のデータと共に、製品の投与方法に関する説明を提供する医薬品に付随する情報を意味する。パッケージ添付文書は一般に、医薬品の「ラベル」とみなされる。
「並行(concurrent)投与」、「組み合わせて投与する」、「同時投与」、および類似の語句は、2つ以上の薬剤が処置される対象に並行して投与されることを意味する。「並行して」とは、各薬剤が同時に投与されるか、または異なる時点において任意の順序で逐次的に投与されることのいずれかを意味する。しかしながら、同時に投与されない場合、各薬剤が、所望の治療効果をもたらすように、順番にかつ充分に近い時間で個体に投与され、協調して作用できることを意味する。例えば、本開示の化合物は、第2の治療剤として同時にまたは異なる時点において任意の順序で逐次的に投与することができる。本開示の化合物および第2の治療剤は、任意の適切な形態でおよび任意の適切な経路により、別々に投与することができる。本開示の化合物および第2の治療剤が並行して投与されない場合、本開示の化合物および第2の治療剤を、それらを必要とする対象に任意の順序で投与することができることが理解される。例えば、本開示の化合物は、第2の治療剤の処置法(例えば、放射線療法)を施す前に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間または12週間前に)、それと同時に、またはその後に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間または12週間後に)、それらを必要とする対象に投与することができる。様々な実施形態において、本開示の化合物および第2の治療剤は、1分間空けて、10分間空けて、30分間空けて、1時間未満空けて、1時間空けて、1時間〜2時間空けて、2時間〜3時間空けて、3時間〜4時間空けて、4時間〜5時間空けて、5時間〜6時間空けて、6時間〜7時間空けて、7時間〜8時間空けて、8時間〜9時間空けて、9時間〜10時間空けて、10時間〜11時間空けて、11時間〜12時間空けて、24時間以下空けて、または48時間以内で空けて投与される。一実施形態において、併用療法の成分は、約1分間〜約24時間空けて投与される。
本開示を説明する文脈における(特に特許請求の範囲の文脈における)「a」、「an」、「the」との用語、および類似の指示対象の使用は、別段の指示がない限り、単数形および複数形の両方を包含すると解釈する。本明細書中の値の範囲に対する列挙は、本明細書中に別段の指示がない限り、単に、その範囲内に含まれる各個別の値を個々に指す簡潔な方法として役立つことを意図しており、各個別の値は、本明細書中で個々に列挙されているかのように本明細書中に組み込まれる。本明細書で提供される任意およびすべての例または例示的な言語(例えば、「など」)の使用は、本開示をよりよく説明することを意図しており、別段の主張がない限り、本開示の範囲を限定するものではない。本明細書中の言語は、特許請求の範囲に記載されていない任意の要素を本開示の実施に必須であることを示しているとして解釈されるべきではない。
本開示において、「アルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として使用される場合、置換されていない直鎖または分枝鎖脂肪族炭化水素であって、1〜12個の炭素原子を含むもの、すなわちC1〜12アルキル、または指定された炭素原子数を含むもの、例えば、メチルなどのCアルキル、エチルなどのCアルキル、プロピルまたはイソプロピルなどのCアルキル、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルなどのC1〜3アルキルなどを指す。一実施形態において、アルキルはC1〜4アルキルである。非限定的かつ例示的なC1〜12アルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、3−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルが含まれる。例示的なC1〜4アルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、およびイソ−ブチルが含まれる。
本開示において、「シクロアルキル」という用語は、それ自体または別の基の一部として使用される場合、3〜12個の炭素原子(すなわちC3〜12シクロアルキル)または指定された炭素数を有する1または2個の環を含む、飽和または部分不飽和(1または2個の二重結合を含む)環式脂肪族炭化水素を指す。一実施形態において、シクロアルキル基は、2個の環を有する。一実施形態において、シクロアルキル基は、1個の環を有する。別の実施形態において、シクロアルキル基は、C3〜8シクロアルキルから選択される。別の実施形態において、シクロアルキル基は、C3〜6シクロアルキルから選択される。非限定的かつ例示的なシクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノルボルニル、デカリン、アダマンチル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルが含まれる。
本開示において、「複素環」または「ヘテロシクロ」という用語は、それ自体または別の基の一部として使用される場合、3〜14の環員を有する(すなわち3〜14員ヘテロシクロ)1、2、または3個の環を含む、飽和または部分不飽和(例えば1または2個の二重結合を含む)環式基であって、環のうちの1つの少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子に置き換えられているものを指す。各ヘテロ原子は、酸素、スルホキシドおよびスルホンを含む硫黄、および/または酸化もしくは四級化することができる窒素原子からなる群から独立して選択される。「ヘテロシクロ」との用語は、環−CH−が−C(=O)−で置き換えられている基、例えば、2−イミダゾリジノンなどの環式ウレイド基、ならびにβ−ラクタム、γ−ラクタム、δ−ラクタム、ε−ラクタム、およびピペラジン−2−オンなどの環式アミド基を含むことを意味する。一実施形態において、ヘテロシクロ基は、1個の環ならびに1もしくは2個の酸素原子および/または窒素原子を含む、3〜8員の環式基である。一実施形態において、ヘテロシクロ基は、1個の環ならびに1もしくは2個の酸素原子および/または窒素原子を含む、4、5、または6員の環式基である。一実施形態において、ヘテロシクロ基は、1個の環および1個の酸素原子または窒素原子を含む、4または6員の環式基である。ヘテロシクロは、任意選択により、炭素原子または窒素原子を介して分子の残りの部分に結合することができる。非限定的かつ例示的なヘテロシクロ基には、ジオキサニル、テトラヒドロピラニル、2−オキソピロリジン−3−イル、ピペラジン−2−オン、ピペラジン−2,6−ジオン、2−イミダゾリジノン、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、およびインドリニルが含まれる。
実施例1
5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号2)の合成
工程A:4−(5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
2,2,6,6−テトラメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(1.0g、3.77mmol)、Pd(dppf)Cl(110mg、0.15mmol)、およびKCO(1.56g、11.31mmol)の溶液に、DME−HO(22mL、10:1混合物)中の1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン(883mg、3.77mmol)の溶液を添加した。混合物を窒素下で80℃で12時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、生成物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチル/メタノール(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(0.99g、収率90%)。H NMR(400MHz、CDCl)δppm7.88(d、J=7.6Hz、1H)、6.97(d、J=11.6Hz、1H)、5.63(s、1H)、2.34(s、3H)、2.09−2.02(m、3H)、1.28(s、6H)、1.26(s、6H)。
工程B:4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
20mLの2−プロパノール中のtert−ブチル4−(5−ニトロ−2−ビニルフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(0.99g、3.4mmol)の溶液に、CsCO(3.32g、10.2mmol)を添加した。混合物を60℃で一晩撹拌し、室温に冷却した後、大部分の2−プロパノールを減圧下で蒸発させた。水を添加し、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水NaSOで乾燥し、濃縮し、粗生成物を酢酸エチル/メタノール(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を淡黄色油状物として得た(0.9g、79%)。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.62(s、1H)、6.72(s、1H)、5.57(t、J=1.7Hz、1H)、4.63−4.60(m、1H)、2.26(s、3H)、2.10−2.20(m、3H)、1.38(d、J=6.0Hz、6H)、1.28(s、6H)、1.25(s、6H)。
工程C:2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリンの合成
20mLのエタノール中の4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(320mg、0.96mmol)の溶液に、数滴の10%HCl、続いて鉄粉(322mg、5.76mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物を無色の油状物として得た(250mg、収率86%)。H NMR(400MHz、CDCl)δ6.54(s、1H)、6.51(s、1H)、5.47(s、1H)、4.49−4.45(m、1H)、3.68(s、2H)、2.17(s、3H)、2.05(s、2H)、1.34(d、J=6.0Hz、6H)、1.25(s、6H)、1.23(s、6H)。
工程D:5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリン(250mg、0.828mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(286mg、0.828mmol)、キサントホス(48mg、0.083mmol)、Pd(OAc)(9.3mg、0.042mmol)、およびCsCO(810mg、2.48mmol)を無水THF(10mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし(bubbled)、次いで反応容器(reaction vessel)を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮後、粗生成物を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(130mg、収率26%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD)δ8.37 (dd、J=8.3、1.1Hz、1H)、8.24(s、1H)、7.99 (dd、J=8.0、1.6Hz、1H)、7.80−7.62(m、2H)、7.52−7.38(m、1H)、6.76(s、1H)、5.62(t、J=1.7Hz、1H)、4.70−4.58(m、1H)、3.44−3.33(m、1H)、2.50(d、J=1.7Hz、2H)、2.14(s、3H)、1.63(s、6H)、1.59(s、6H)、1.34(d、J=6.0Hz、6H)、1.27(d、J=6.8Hz、6H)。
実施例2
5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号1)の合成
工程A:4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1,2,2,6,6−ペンタメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
37%ホルムアルデヒド(365mg、4.5mmol)、酢酸(135mg、2.25mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(sodium triacetoxyborohydride)(477mg、2.25mmol)を、DCM(20mL)中の4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,2,6,6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(500mg、1.5mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。水を添加して反応物をクエンチし、混合物をDCMで抽出した。溶媒を下で除去し、残渣を酢酸エチル/メタノール(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(460mg、収率88%)を黄色がかった油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δppm7.62(s、1H)、6.76(s、1H)、5.42(s、1H)、4.65−4.56(m、1H)、2.38(s、3H)、2.28(s、3H)、2.22(s、2H)、1.37(d、J=6.1Hz、6H)、1.24(s、6H)、1.20(s、6H)。
工程B:2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリンの合成
20 mLのエタノール中の4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1,2,2,6,6−ペンタメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(460mg、1.33mmol)の溶液に、数滴の10 % HCl、続いて鉄粉(448mg、8.0mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物(410mg、収率98%)を無色の油状物として得た。MSm/z=317[M+H]。H NMR(400MHz、CDCl)δ6.53(s、2H)、5.32(s、1H)、4.40−4.40(m、1H)、3.67(s、2H)、2.35(s、3H)、2.19(s、3H)、2.20−2.17(m、2H)、1.33(d、J=6.1Hz、6H)、1.20(s、6H)、1.17(s、6H)。
工程C:5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリン(154mg、0.488mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(168mg、0.488mmol)、キサントホス(28mg、0.0488mmol)、Pd(OAc)(5.5mg、0.0244mmol)、およびCsCO(477mg、1.464mmol)を無水THF(10mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし、次いで反応容器を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮後、粗生成物を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(110mg、収率36%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD)δ8.36(d、J=8.3Hz、1H)、8.25(s、1H)、8.00 (dd、J=7.9、1.6Hz、1H)、7.80−7.62(m、2H)、7.55−7.40(m、1H)、6.78(s、1H)、5.62(d、J=2.5Hz、1H)、4.72−4.55(m、1H)、3.42−3.33(m、1H)、2.98(s、3H)、2.95−2.82(m、1H)、2.44(d、J=18.1Hz、1H)、2.15(s、3H)、1.65(s、3H)、1.61(s、3H)、1.59(s、3H)、1.56(s、3H)、1.34 (dd、J=6.0、1.8Hz、6H)、1.27(d、J=6.8Hz、6H)。
実施例3
5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号5)の合成
工程A:tert−ブチル4−(5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(620mg、2mmol)、Pd(dppf)Cl(58mg、0.08mmol)、およびKCO(828mg、6mmol)をDME−HO(22mL、10:1混合物)中の1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン(470mg、2mmol)の溶液に添加した。混合物を窒素下で80℃で12時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、生成物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(640mg、収率95%)を黄色がかった油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δppm7.89(d、J=7.5Hz、1H)、7.02(d、J=11.5Hz、1H)、5.68(s、1H)、4.10−4.07(m、2H)、3.65(t、J=5.6Hz、2H)、2.39−2.32(m、2H)、2.33(s、3H)、1.52(s、9H)。
工程B:tert−ブチル4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
20mLの2−プロパノール中のtert−ブチル4−(5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(640mg、1.9mmol)の溶液に、CsCO(1.862g、5.7mmol)を添加した。混合物を60℃で一晩撹拌し、室温に冷却した後、大部分の2−プロパノールを減圧下で蒸発させた。水を添加し、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水NaSOで乾燥し、濃縮し、粗生成物をヘキサン/酢酸エチル(8/2、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(650mg、91%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.63(s、1H)、6.79(s、1H)、5.62(s、1H)、4.65−4.62(m、1H)、4.4.10−4.07(m、2H)、3.64(t、J=5.6Hz、2H)、2.36−2.34(m、2H)、2.25(s、3H)、1.52(s、9H)、1.39(d、J=6.1Hz、6H)。
工程C:4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
ジクロロメタン(5mL)中のtert−ブチル4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(217mg、0.576mmol)の溶液をトリフルオロ酢酸(1mL)に添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸を真空下で除去し、100mLのジクロロメタンを添加し、飽和NaHCO溶液で洗浄した。水層をさらに2回ジクロロメタン(各100mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解し、次いでテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(173mg、1.728mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(244mg、1.152mmol)、および酢酸(69mg、1.152mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を水(80mL)を添加してクエンチし、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、酢酸エチル/メタノール(9/1、v/v)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2工程で170mg、82%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.63(s、1H)、6.83(s、1H)、5.62−5.59(m、1H)、4.58−4.56(m、1H)、4.11−4.01(m、2H)、3.43−3.28(m、4H)、2.78(t、J=5.6Hz、2H)、2.60−2.56(m、1H)、2.40−2.36(m、2H)、2.23(s、3H)、1.86−1.82(m、2H)、1.69−1.65(m、2H)、1.35(d、J=6.1Hz、6H)。
工程D:2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリンの合成
30mLのエタノール中の4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(2.4g、6.66mmol)の溶液に、4mLの10%HCl、続いて鉄粉(2.23g、40mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物(2.0g、収率91%)を淡黄色の油状物として得た。MSm/z=331[M+H]。
工程E:5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリン(330mg、1mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(345mg、1mmol)、キサントホス(58mg、0.1mmol)、Pd(OAc)(11mg、0.05mmol)、およびCsCO(975mg、3mmol)を無水THF(20mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし、次いで反応容器を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮後、粗生成物を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(125mg、収率20%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)δ9.46(s、1H)、8.46(d、J=8.3Hz、1H)、8.27(s、1H)、8.06(s、1H)、7.85(dd、J=8.3、1.5Hz、1H)、7.66(t、J=8.3Hz、1H)、7.59(s、1H)、7.37(t、J=7.6Hz、1H)、6.73(s、1H)、5.57−5.50(m、1H)、4.58−4.54(m、1H)、3.96−3.87(m、2H)、3.47−3.43(m、1H)、3.31(t、J=11.1Hz、2H)、3.17(d、J=3.1Hz、2H)、2.70(t、J=5.5Hz、2H)、2.29(t、J=4.5Hz、2H)、2.07(s、3H)、1.78−1.74(m、2H)、1.49−1.45(m、2H)、1.23(d、J=6.0Hz、6H)、1.16(d、J=6.8Hz、6H)。
実施例4
5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(オキセタン−3−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号6)の合成
工程A:tert−ブチル4−(4−アミノ−5−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
20mLのエタノール中のtert−ブチル4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(217mg、0.576mmol)の溶液に、数滴の10%HCl、続いて鉄粉(194mg、3.457mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物を淡黄色の油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく直接使用した。
工程B:5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(オキセタン−3−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
tert−ブチル4−(4−アミノ−5−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(120mg、0.348mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(120mg、0.348mmol)、キサントホス(28mg、0.048mmol)、Pd(OAc)(5.5mg、0.024mmol)、およびCsCO(400mg、1.23mmol)を無水THF(8mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし、次いで反応容器を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン(5mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、反応物を室温で6時間撹拌した。ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸を真空下で除去し、40mLのジクロロメタンを添加し、飽和NaHCO溶液で洗浄した。水層をさらに2回ジクロロメタン(各40mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解し、次いでオキセタン−3−オン(75mg、1.04mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(118mg、0.56mmol)、および酢酸(34mg、0.56mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を水(80mL)を添加してクエンチし、ジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥した。濃縮後、粗生成物を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(40mg、収率19%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD)δppm8.38(d、J=8.0Hz、1H)、8.23(s、1H)、8.00−7.98(m、1H)、7.78−7.69(m、2H)、7.48−7.44(m、1H)、6.82(s、1H)、5.69−5.62(m、1H)、5.02−4.90(m、4H)、4.70−4.55(m、2H)、4.00−3.80(m、2H)、3.65−3.40(m、2H)、3.42−3.35(m、1H)、2.74(s、2H)、2.14(s、3H)、1.34(d、J=6.1Hz、6H)、1.27(d、J=6.8Hz、6H)。
実施例5
5−クロロ−N−(4−((シス)−2,6−ジメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルフェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号9)の合成
工程A:シス−1−(4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルピペリジン−4−オンの合成
水(20mL)中のアセトンジカルボン酸(4g、27.4mmol)の溶液に、40%アセトアルデヒド(6g、54.8mmol)を添加した。次いで、4−メトキシフェニルメタンアミン(3.75g、27.4mmol)を10分間にわたり少量ずつ添加した。得られた黄色溶液を室温で3日間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(3×60mL)で抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥した。溶液を濾過し、蒸発させて、褐色の残渣を得た。ジクロロメタン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより、異性体ピペリドンを分離した。所望の表題化合物(4.0g、59%)を淡黄色の油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.30(d、J=8.5Hz、2H)、6.87(d、J=8.5Hz、2H)、3.86(d、J=13.7Hz、1H)、3.81(s、3H)、3.55(d、J=13.7Hz、1H)、3.28−3.24(m、2H)、2.49−2.45(m、2H)、2.20−2.16(m、2H)、1.09(d、J=6.6Hz、6H)。
工程B:シス−2,6−ジメチルピペリジン−4−オンの合成
シス−1−(4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルピペリジン−4−オン(4.0g、16.2mmol)をエタノール(20mL)に溶解し、触媒(0.4g、10%Pd−C)を添加した。混合物を水素雰囲気下で12時間撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を減圧下で蒸発させて、表題化合物(1.8g、収率88%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ3.58−3.50(m、2H)、2.50−2.48(m、2H)、2.20−2.11(m、2H)、1.17(d、J=6.6Hz、6H)。
工程C:tert−ブチル−シス−2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート
ジ−tert−ブチルジカーボネート(3.14g、14.4mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.1g、24mmol)を、ジクロロメタン(30mL)中のシス−1−(4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルピペリジン−4−オン(1.54g、12mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をヘキサン/酢酸エチル(8/2、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2.0g、収率73%)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ4.41−4.39(m、2H)、2.85(dd、J=17.8、6.5Hz、2H)、2.37(dd、J=17.8、1.9Hz、2H)、1.50(s、9H)、1.25(d、J=6.8Hz、6H)。
工程D:tert−ブチル−シス−2,6−ジメチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート)の合成
THF(20mL)中のtert−ブチル−シス−2,6−ジメチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(500mg、2.2mmol)の溶液に、THF中の2.0M LDA(1.1mL、2.2mmol)を−78℃でゆっくりと添加した。20分後、1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメチルスルホニル)メタンスルホンアミド(786mg、2.2mmol)の溶液を混合物にゆっくり添加した。反応混合物を0℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をヘキサン/酢酸エチル(20/1、v/v)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(600mg、収率76%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ5.78−5.70(m、1H)、4.45−4.30(m、2H)、2.85−2.78(m、1H)、2.25−2.15(m、1H)、1.48(s、9H)、1.37(d、J=6.3Hz、3H)、1.24(d、J=6.5Hz、3H)。
工程E:tert−ブチル−シス−2,6−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル−シス−2,6−ジメチル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(600mg、1.67mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(467mg、1.84mmol)、酢酸カリウム(490mg、5.01mmol)、1,10−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(47mg、0.084mmol)、およびジクロロメタン中の[1,10−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体(61mg、0.084mmol)の懸濁液を、1,4−ジオキサン(10mL)中で80℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(500mg、収率89%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ6.61−6.57(m、1H)、4.21−4.17(m、2H)、2.44−2.33(m、1H)、2.22−2.13(m、1H)、1.48(s、9H)、1.30−1.20(m、15H)、1.05(d、J=6.4Hz、3H)。
工程F:tert−ブチル−シス−4−(5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル−シス−2,6−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(500mg、1.48mmol)、Pd(dppf)Cl(43mg、0.06mmol)、およびKCO(613mg、4.44mmol)を、DME−HO(22mL、10:1混合物)中の1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン(417mg、1.78mmol)の溶液に添加した。混合物を窒素下で80℃で12時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、生成物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(420mg、収率78%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.89(d、J=7.5Hz、1H)、7.00(d、J=11.5Hz、1H)、5.87−5.84(m、1H)、4.44−4.32(m、2H)、2.94−2.84(m、1H)、2.35(s、3H)、2.11−2.02(m、1H)、1.51(s、9H)、1.38(d、J=6.4Hz、3H)、1.21(d、J=6.4Hz、3H)。
工程G:tert−ブチル−シス−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
20mLの2−プロパノール中のtert−ブチル−シス−4−(5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(420mg、1.15mmol)の溶液に、CsCO(1.128g、3.46mmol)を添加した。混合物を60℃で一晩撹拌し、室温に冷却した後、大部分の2−プロパノールを減圧下で蒸発させた。水を添加し、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、濃縮し、粗生成物をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(450mg、97%)を黄色がかった油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.63(s、1H)、6.77(s、1H)、5.82−5.79(m、1H)、4.63−4.60(m、1H)、4.38−4.34(m、2H)、2.92−2.87(m、1H)、2.27(s、3H)、2.11−2.00(m、1H)、1.51(s、9H)、1.39−1.36(m、9H)、1.21(d、J=6.3Hz、3H)。
工程H:tert−ブチル−シス−4−(4−アミノ−5−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−2,6−ジメチル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
20mLのエタノール中のtert−ブチル−シス−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(230mg、0.569mmol)の溶液に、数滴の10%HCl、続いて鉄粉(191mg、3.42mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物を淡黄色の油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく直接使用した。
工程I:5−クロロ−N−(4−(シス−2,6−ジメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルフェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
tert−ブチル−シス−4−(4−アミノ−5−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−2,6−ジメチル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(213mg、0.57mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(197mg、0.57mmol)、キサントホス(33mg、0.057mmol)、Pd(OAc)(6mg、0.029mmol)、CsCO(555mg、1.71mmol)を無水THF(20mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし、次いで反応容器を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン(5mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、反応物を室温で6時間撹拌した。ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸を真空下で除去した。残渣を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(110mg、収率33%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD)δ8.35(d、J=8.3Hz、1H)、8.24(s、1H)、7.99(d、J=7.7Hz、1H)、7.74(t、J=7.7Hz、1H)、7.64(s、1H)、7.49(t、J=7.7Hz、1H)、6.80(s、1H)、5.65−5.59(m、1H)、4.65−4.61(m、1H)、4.21−4.17(m、1H)、3.82−3.78(m、1H)、3.41−3.37(m、1H)、2.70−2.60(m、1H)、2.40−2.36(m、1H)、2.12(s、3H)、1.54(d、J=6.9Hz、3H)、1.49(d、J=6.5Hz、3H)、1.33(d、J=6.0Hz、6H)、1.26(d、J=6.8Hz、6H)。
実施例6
5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−((シス)−1,2,6−トリメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号10)の合成
工程A:シス−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1,2,6−トリメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
ジクロロメタン(5mL)中のtert−ブチル−シス−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(230mg、0.57mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸を真空下で除去し、100mLのジクロロメタンを添加し、飽和NaHCO溶液で洗浄した。水層をさらに2回ジクロロメタン(各100mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解し、次いで37%ホルムアルデヒド(138mg、1.71mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(181mg、0.855mmol)、および酢酸(51mg、0.855mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を水(80mL)を添加してクエンチし、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、酢酸エチル/メタノール(9/1、v/v)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2工程で190mg、91%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.61(s、1H)、6.79(s、1H)、5.50−5.46(m、1H)、4.60−4.56(m、1H)、3.27−3.09(m、2H)、2.55−2.51(m、1H)、2.43(s、3H)、2.25(s、3H)、2.01−1.97(m、1H)、1.36(dd、J=6.0、2.2Hz、6H)、1.21(d、J=6.7Hz、3H)、1.12(d、J=6.5Hz、3H)。
工程B:2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(シス−1,2,6−トリメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリンの合成
20mLのエタノール中のシス−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1,2,6−トリメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(181mg、0.57mmol)の溶液に、数滴の10%HCl、続いて鉄粉(191mg、3.42mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物を黄色の油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく直接使用した。
工程C:5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(シス−1,2,6−トリメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(シス−1,2,6−トリメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)アニリン(164mg、0.57mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(197mg、0.57mmol)、キサントホス(33mg、0.057mmol)、Pd(OAc)(6mg、0.029mmol)、およびCsCO(555mg、1.71mmol)を無水THF(20mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし、次いで反応容器を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(50mg、15%収率)を得た。H NMR(400MHz、CDOD)δ8.35(d、J=8.2Hz、1H)、8.24(s、1H)、7.81−7.89(m、1H)、7.76−7.71(m、1H)、7.65(s、1H)、7.51−7.47(m、1H)、6.84(s、1H)、5.59−5.57(m、1H)、4.68−4.64(m、1H)、4.08−3.95(m、2H)、3.42−3.36(m、1H)、2.97(s、3H)、2.81−2.71(m、1H)、2.46−2.44(m、1H)、2.13(s、3H)、1.60(d、J=6.8Hz、3H)、1.50(d、J=5.5Hz、3H)、1.33(d、J=6.0Hz、6H)、1.27(d、J=6.8Hz、6H)。
実施例7
5−クロロ−N−(4−((シス)−2,6−ジシクロプロピル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルフェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号15)の合成
工程A:シス−2,6−ジシクロプロピル−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−4−オンの合成
水(20mL)中のアセトンジカルボン酸(3.0g、20.5mmol)の溶液に、シクロプロパンカルバルデヒド(2.876g、41mmol)を添加した。次いで、4−メトキシフェニルメタンアミン(2.8g、20.5mmol)を10分間にわたり少量ずつ添加した。得られた黄色溶液を室温で3日間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(3×60mL)で抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥した。溶液を濾過し、蒸発させて、褐色の残渣を得た。ヘキサン/酢酸エチル(7/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより、異性体ピペリドンを分離した。所望の表題化合物(34.0g、54%)を淡黄色の油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.35(d、J=8.6Hz、2H)、6.88(d、J=8.6Hz、2H)、4.34(d、J=13.9Hz、1H)、3.95(d、J=13.9Hz、1H)、3.83(s、3H)、2.64−2.38(m、6H)、0.81−0.77(m、2H)、0.71−0.38(m、4H)、0.35−0.30(m、2H)、0.10−0.03(m、2H)。
工程B:シス−2,6−ジシクロプロピルピペリジン−4−オンの合成
シス−2,6−ジシクロプロピル−1−(4−メトキシベンジル)ピペリジン−4−オン(3.0g、11mmol)をエタノール(20mL)に溶解し、触媒(0.3g、10%Pd−C)を添加した。混合物を水素雰囲気下で12時間撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を減圧下で蒸発させて、表題化合物(1.52g、収率91%)を得た。この生成物をさらに精製することなく次の工程で直接使用した。
工程C:tert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレートの合成
ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.73g、7.95mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.71g、13.24mmol)をジクロロメタン(20mL)中のシス−2,6−ジシクロプロピルピペリジン−4−オン(1.0g、6.62mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.85g、収率51%)を無色の油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ3.83−3.81(m、2H)、2.90(dd、J=17.4、6.0Hz、2H)、2.54(dd、J=17.4、2.7Hz、2H)、1.52(s、9H)、0.91−0.88(m、2H)、0.75−0.72(m、2H)、0.62−0.43(m、4H)、0.18−0.15(m、2H)。
工程D:tert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート)の合成
THF(20mL)中のtert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(1.7g、6.77mmol)の溶液に、THF中の2.0M LDA(3.39mL、6.78mmol)を−78℃でゆっくり添加した。20分後、1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメチルスルホニル)メタンスルホンアミド(2.417g、6.77mmol)の溶液を混合物にゆっくり添加した。反応混合物を0℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧下下で蒸発させ、残渣をヘキサン/酢酸エチル(20/1、v/v)を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.6g、収率58%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ5.77(d、J=4.7Hz、1H)、4.20−4.18(m、1H)、2.82−2.84(m、1H)、2.73−2.61(m、1H)、2.57−2.49(m、1H)、1.55−1.53(m、1H)、1.49(s、9H)、1.09−1.06(m、1H)、0.62−0.42(m、6H)、0.35−0.25(m、1H)、0.22−0.11(m、1H)。
工程E:tert−ブチルシス−2,6−ジシクロプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(1.6g、4.13mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.255mg、4.96mmol)、酢酸カリウム(1.214mg、12.39mmol)、1,10−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(114mg、0.21mmol)、およびジクロロメタン中の[1,10−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)錯体(154mg、0.21mmol)の懸濁液を、1,4−ジオキサン(20mL)中で80℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)のカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.6g、収率99%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ6.49(d、J=4.7Hz、1H)、4.07−4.05(m、1H)、2.80−2.78(m、1H)、2.50−2.38(m、1H)、2.30−2.28(m、1H)、1.48(s、9H),1.39−1.25(m、1H)、1.28(s、12H)、1.08−1.00(m、1H)、0.55−0.37(m、6H)、0.30−0.20(m、1H)、0.14−0.05(m、1H)。
工程F:tert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(1.35g、3.74mmol)、Pd(dppf)Cl(109mg、0.15mmol)、およびKCO(1.55g、11.22mmol)を、DME−HO(22mL、10:1混合物)中の1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン(1.05g、4.49mmol)の溶液に添加した。混合物を窒素下で80℃で12時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、生成物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.20g、収率77%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.90(d、J=7.5Hz、1H)、7.04(d、J=11.5Hz、1H)、5.80−5.65(m、1H)、4.30−4.26(m、1H)、3.30−3.20(m、1H)、2.65−2.55(m、1H)、2.49(dd、J=16.2、5.8Hz、1H)、2.37(s、3H)、1.53(s、9H)、1.40−1.30(m、1H)、0.95−0.83(m、1H)、0.68−0.49(m、6H)、0.35−0.14(m、2H)。
工程G:tert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
20mLの2−プロパノール中のtert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(5−フルオロ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(670mg、1.61mmol)の溶液に、CsCO(1.574g、4.83mmol)を添加した。混合物を60℃で一晩撹拌し、室温に冷却した後、大部分の2−プロパノールを減圧下で蒸発させた。水を添加し、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、濃縮し、粗生成物をヘキサン/酢酸エチル(9/1、v/v)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(700mg、95%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ7.65(s、1H)、6.82(s、1H)、5.70−5.66(m、1H)、4.66−4.56(m、1H)、4.33−4.30(m、1H)、3.28−3.20(m、1H)、2.67−2.56(m、1H)、2.47(dd、J=16.0、5.1Hz、1H)、2.28(s、3H)、1.53(s、9H)、1.42−1.24(m、2H)、1.40(d、J=6.0Hz、6H)、0.70−0.44(m、6H)、0.34−0.25(m、1H)、0.20−0.10(m、1H)。
工程H:tert−ブチル−シス−4−(4−アミノ−5−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−2,6−ジシクロプロピル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレートの合成
20mLのエタノール中のtert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(380mg、0.833mmol)の溶液に、数滴の10%HCl、続いて鉄粉(280mg、5.0mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物を薄淡黄色の油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく直接使用した。
工程I:5−クロロ−N−(4−((シス)−2,6−ジシクロプロピル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルフェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
tert−ブチル−シス−4−(4−アミノ−5−イソプロポキシ−2−メチルフェニル)−2,6−ジシクロプロピル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(350mg、0.822mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(283mg、0.822mmol)、キサントホス(48mg、0.0822mmol)、Pd(OAc)(9mg、0.0411mmol)、およびCsCO(801mg、2.466mmol)を無水THF(20mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし、次いで反応容器を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン(5mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、反応物を室温で6時間撹拌した。ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸を真空下で除去した。残渣を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(150mg、収率29%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD)δ8.36(d、J=8.3Hz、1H)、8.24(s、1H)、7.99(d、J=8.0、1H)、7.79−7.68(m、1H)、7.67(s、1H)、7.48(t、J=7.7Hz、1H)、6.83(s、1H)、5.62(s、1H)、4.70−4.58(m、1H)、3.44−3.35(m、2H)、2.90−2.79(m、1H)、2.72−2.52(m、2H)、2.14(s、3H)、1.33(d、J=6.1Hz、6H)、1.27(d、J=6.9、6H)、1.20−1.03(m、2H)、0.84−0.71(m、6H)、0.54−0.44(m、2H)。
実施例8
5−クロロ−N−(4−((シス)−2,6−ジシクロプロピル−1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルフェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン(化合物番号16)の合成
工程A:シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの合成
ジクロロメタン(5mL)中のtert−ブチル−シス−2,6−ジシクロプロピル−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(390mg、0.855mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。ジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸を真空下で除去し、100mLのジクロロメタンを添加し、飽和NaHCO溶液で洗浄した。水層をさらに2回ジクロロメタン(各100mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解し、次いで37%ホルムアルデヒド(208mg、2.56mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(290mg、1.368mmol)、および酢酸(82mg、1.368mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を水(80mL)を添加してクエンチし、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、酢酸エチル/メタノール(9/1、v/v)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2工程で275mg、87%)を黄色の油状物として得た。MSm/z=371(M+H)。
工程B:4−(シス−2,6−ジシクロプロピル−1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルアニリンの合成
20mLのエタノール中のシス−2,6−ジシクロプロピル−4−(5−イソプロポキシ−2−メチル−4−ニトロフェニル)−1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(370mg、1.0mmol)の溶液に、数滴の10%HCl、続いて鉄粉(336mg、6.0mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、鉄粉を濾過により除去した。エタノールを減圧下で除去し、表題化合物を淡黄色の油状物として得た。この生成物をさらに精製することなく直接使用した。
工程C:5−クロロ−N−(4−(シス−2,6−ジシクロプロピル−1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルフェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの合成
4−(シス−2,6−ジシクロプロピル−1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−2−イソプロポキシ−5−メチルアニリン(270mg、0.794mmol)、2,5−ジクロロ−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−4−アミン(274mg、0.794mmol)、キサントホス(46mg、0.0794mmol)、Pd(OAc)(9mg、0.040mmol)、およびCsCO(801mg、2.465mmol)を無水THF(20mL)に溶解した。Nを反応混合物を通して5分間バブリングし、次いで反応容器を密封し、マイクロ波照射下で150℃に30分間加熱した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(水中10%〜60%アセトニトリルの勾配)により精製して、表題化合物(110mg、収率21%)を得た。MSm/z=650(M+H)。
実施例9
インビトロ活性
H3122およびKappas−299細胞をType Culture Collection(Manassas、VA、米国)から購入し、元のストックから開始してから2ヶ月以内に使用した。すべての細胞株を推奨通りに培養した。細胞増殖阻害アッセイのために、ストックから最終濃度としての0.2%DMSOを含有する培地まで稀釈した異なる濃度の試験化合物で、細胞を処理した。WST−8細胞増殖アッセイキット(Dojindo Molecular Technologies)を使用し、製造元の指示に従って、細胞生存率を決定した。3つ組での3回の独立した実験を行った。データをPrismソフトウェアを使用して分析し、DMSO対照に対する50%の細胞増殖阻害(IC50)値を決定した。
実施例10
野生型および変異型ALKの阻害
N末端GST融合タンパク質として発現された野生型ヒトALKタンパク質の細胞質ドメイン(アミノ酸1058〜1620)をCarna Biosciences,Inc(日本)から購入した。精製後にN末端タグを切断して、変異ALKタンパク質をSF9昆虫細胞中で発現させた。Perkin Elmer Life Sciences(Waltham、MA)から得たLance(登録商標)TR−FRETアッセイキットを用いて、すべての酵素のキナーゼ活性を評価した。2.5μLの化合物溶液および5μLのタンパク質溶液を、黒色の低容量384ウェルマイクロタイタープレートに添加し、これを室温で穏やかに振盪しながら30分間インキュベートし、続いて2.5μLの蛍光標識ペプチド基質(ULight(商標)−IRS−1(Tyr983)ペプチド)およびATP混合溶液に添加した。アッセイの直前に、キナーゼ反応を1mM EGTA、1mM MgCl、および2mM DTT、0.01%Tween−20を含む50mM HEPES(pH7.5)中で行った。ATP、基質、およびDMSOの最終濃度は、それぞれ100μM、20nM、および0.5%であった。異なるALKタンパク質の濃度を、野生型およびすべての変異型ALKタンパク質の両方について比較可能な酵素活性を達成するように相応に調整した。最終ALK濃度は、野生型、F1174L、L1196M、S1206Y、G1269A、およびG1202Rについて、それぞれ1nM、1nM、1nM、128nM、2nM、および4nMであった。室温で穏やかに振盪しながら暗所で90分間反応を行った後、製造元から得た検出緩衝液中の20μM EDTAおよび2nM Eu−W1024抗ホスホチロシン抗体(PT66)混合溶液10μLを添加して反応を停止させ、ペプチド基質のリン酸化を検出した。最終混合物を暗所で1時間インキュベートした後、プレートをTecan Infinite M−1000マルチモードプレートリーダー(Tecan、Durham NC)上で320nmの励起波長で読み取った。ペプチド基質リン酸化に対応する665〜620nmの強度比を用いて、620および665nmの両方において発光強度を測定した。阻害剤のIC50値は、665/620nm対阻害剤濃度の比を非線形回帰によるシグモイド型用量反応曲線(可変傾斜(variable slope))に適合することによって得た。表5および6を参照のこと。
実施例11
キナーゼ活性
LeadHunter Discovery Services(現在、DiscoverX Corporation(Fremont、CA94538、米国))から得たKINOMEscan(商標)スクリーニングプラットフォームを用いて、化合物番号5を一連のヒトキナーゼに対する活性に対してスクリーニングした。表7を参照のこと。
実施例12
薬物動態
日常的に行われる薬物動態研究を、化合物番号5についてSDラットおよびビーグル犬で実施した。表8および9を参照のこと。
実施例13
インビボ有効性
薬物の調製
化合物番号5および6を98%PEG200:2%TPGS(Sigma)の溶液に溶解した。LDK378(セリチニブ)は既知のALK阻害剤である。
細胞培養
ヒトリンパ腫細胞KARPAS299を、10%ウシ胎児血清、100単位/mlのペニシリン、および100単位/mlのストレプトマイシン(GIBCO(商標)、Invitrogen Corp.)を補充したRPMI1640培地中において、37℃、95%空気、5%二酸化炭素で維持し、週2回継代した。
異種移植腫瘍細胞の注入
異種移植用の腫瘍細胞をPBSで2回洗浄し、5mg/mlのマトリゲルタンパク質最終濃度のために1:1のPBSおよびマトリゲル(BD Biosciences、Invitrogen Corp.)の氷冷混合物に再懸濁した。0.1ml中5×10個の細胞で、細胞を各マウスの脇腹領域に皮下(s.c.)注入した。すべての腫瘍をSCIDマウス(系統:236C.B−17 SCID、Charles River)に接種した。
異種移植腫瘍の増殖および体重のモニタリング
マウスで増殖している腫瘍のサイズをキャリパスを用いて二次元で測定した。腫瘍体積(mm)=(AxB)/2であり、ここで、AおよびBはそれぞれ腫瘍の長さおよび幅(mm)である。処置中、腫瘍体積および体重を週に3回測定した。処置を停止した後、腫瘍の体積および体重を少なくとも週に1回測定した。
毒性およびエンドポイントの評価
腫瘍が動物の全体重の10%を超えることはできなかった。動物が2つ以上の腫瘍を有する場合、すべての腫瘍の総重量が動物の総体重の10%を超えることはできなかった。実験期間の終了時においてまたは腫瘍サイズが総体重の10%に近づいたとき、動物を安楽死させた。顕著な罹患率(morbidity)または体重の20%超の体重減少を示した動物を安楽死させた。
インビボ抗腫瘍有効性の決定
処置を開始する前に、腫瘍を平均150mm(70〜270mm)の体積まで増殖させたが、その時点で腫瘍への血管供給は十分に確立されていたはずである。許容可能なサイズ範囲内の腫瘍を有するマウスを無作為に分けて、7匹のマウスの処置群とした。薬物を1日1回で3週間、経口投与した。対照群はビヒクルのみを摂取した。図1を参照のこと。
上記の実施形態および例示は、本開示の範囲に関して限定することを意図するものではなく、本明細書に提示される特許請求の範囲は、本明細書に明示的に提示されているかどうかに関わらずすべての実施形態および例示を包含することを意図すると理解すべきである。
本明細書で引用されるすべての特許および公開物は、参照によりその全体が本明細書に完全に組み込まれる。

Claims (50)

  1. 式I:
    を有する化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    1aおよびR1bは、独立して、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜8シクロアルキルからなる群から選択され、
    2aおよびR2bは、独立して、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜8シクロアルキルからなる群から選択され、
    は、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、およびC4〜8ヘテロシクロからなる群から選択され、
    は、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    はハロであり、
    は、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    は、水素およびC1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    ただし、R1a、R1b、R2a、およびR2bがそれぞれ水素である場合、RはC3〜6シクロアルキルおよびC4〜8ヘテロシクロからなる群から選択される]。
  2. 式II
    を有する化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    1aおよびR1bは、独立して、水素、C1〜4アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    2aおよびR2bは、独立して、水素、C1〜4アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    は、水素、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、およびC4〜8ヘテロシクロからなる群から選択される]。
  3. 1bおよびR2bがそれぞれ、水素である、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  4. 1aおよびR2aがそれぞれ、水素である、請求項3に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  5. 1aおよびR2aがそれぞれ、C1〜4アルキルである、請求項3に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  6. 1aおよびR2aがそれぞれ、メチルである、請求項5に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  7. 1aおよびR2aがそれぞれ、C3〜6シクロアルキルである、請求項3に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  8. 1aおよびR2aがそれぞれ、シクロプロピルである、請求項3に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  9. 1aおよびR2aが、シス立体化学的関係を有する、請求項5〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  10. 1aおよびR2aが、トランス立体化学的関係を有する、請求項5〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  11. 1a、R1b、R2a、およびR2bがそれぞれ、C1〜3アルキルである、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  12. 1a、R1b、R2a、およびR2bがそれぞれ、メチルである、請求項1もしくは2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  13. 式III:
    を有する請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    前記化合物は、90%以上の鏡像体過剰率を有する]。
  14. 式IV:
    を有する請求項4に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    前記化合物は、90%以上の鏡像体過剰率を有する]。
  15. 式V:
    を有する請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    前記化合物は、90%以上の鏡像体過剰率を有する]。
  16. 式VI:
    を有する請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物[式中、
    1aおよびR2aは、それぞれ独立して、C1〜4アルキルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    前記化合物は、90%以上の鏡像体過剰率を有する]。
  17. 1aおよびR2aがそれぞれ、C1〜3アルキルである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  18. 1aおよびR2aがそれぞれ、メチルである、請求項16に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  19. 1aおよびR2aがそれぞれ、C3〜6シクロアルキルである、請求項13〜16のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  20. 1aおよびR2aがそれぞれ、シクロプロピルである、請求項19に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  21. が水素である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  22. がC1〜3アルキルである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  23. がメチルである、請求項22に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  24. がC3〜6ヘテロシクロである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  25. が、
    からなる群から選択される、請求項24に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  26. 表1の化合物のうちの1つ以上から選択される請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  27. 5−クロロ−N−(2−イソプロポキシ−5−メチル−4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)フェニル)−N−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンである、請求項26に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  28. 請求項1〜27のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物、および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  29. 患者に治療有効量の請求項1〜27のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を投与することを含む、患者の処置方法であって、前記患者が、癌、慢性自己免疫障害、炎症性状態、または増殖性障害を有する、方法。
  30. 前記患者が癌を有する、請求項29に記載の方法。
  31. 前記癌が表3の癌のうちの1つ以上から選択される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記癌が、未分化大細胞型リンパ腫、非小細胞肺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、神経芽細胞腫、未分化甲状腺癌、横紋筋肉腫、乳癌、大腸癌、食道扁平上皮癌、および腎細胞癌からなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
  33. 前記疾患または状態の処置に有用な治療有効量の第2の治療剤を投与することをさらに含む、請求項29〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 癌、慢性自己免疫障害、炎症性状態、または増殖性障害の処置に使用するための、請求項28に記載の医薬組成物。
  35. 癌の処置に使用するための、請求項34に記載の医薬組成物。
  36. 前記癌が表3の癌のうちの1つ以上から選択される、請求項35に記載の医薬組成物。
  37. 前記癌が、未分化大細胞型リンパ腫、非小細胞肺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、神経芽細胞腫、未分化甲状腺癌、横紋筋肉腫、乳癌、大腸癌、食道扁平上皮癌、および腎細胞癌からなる群から選択される、請求項35に記載の医薬組成物。
  38. 癌、慢性自己免疫障害、炎症性状態、または増殖性障害の処置に使用するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物。
  39. 癌の処置に使用するための、請求項38に記載の化合物。
  40. 前記癌が表3の癌のうちの1つ以上から選択される、請求項39に記載の化合物。
  41. 前記癌が、未分化大細胞型リンパ腫、非小細胞肺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、神経芽細胞腫、未分化甲状腺癌、横紋筋肉腫、乳癌、大腸癌、食道扁平上皮癌、および腎細胞癌からなる群から選択される、請求項39に記載の化合物。
  42. 癌、慢性自己免疫障害、炎症性状態、または増殖性障害を処置するための医薬の製造のための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物の使用。
  43. 癌の処置のための請求項42に記載の使用。
  44. 前記癌が表3の癌のうちの1つ以上から選択される、請求項43に記載の使用。
  45. 前記癌が、未分化大細胞型リンパ腫、非小細胞肺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、神経芽細胞腫、未分化甲状腺癌、横紋筋肉腫、乳癌、大腸癌、食道扁平上皮癌、および腎細胞癌からなる群から選択される、請求項43に記載の使用。
  46. 請求項1〜27のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物、および前記化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を癌、慢性自己免疫障害、炎症性状態、または増殖性障害を有する患者に投与するための指示書を含む、キット。
  47. 前記患者が癌を有する、請求項46に記載のキット。
  48. 前記癌が表3の癌のうちの1つ以上から選択される、請求項47に記載のキット。
  49. 前記癌が、未分化大細胞型リンパ腫、非小細胞肺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、神経芽細胞腫、未分化甲状腺癌、横紋筋肉腫、乳癌、大腸癌、食道扁平上皮癌、および腎細胞癌からなる群から選択される、請求項47に記載のキット。
  50. 1つ以上の追加の治療剤をさらに含む、請求項46〜49のいずれか一項に記載のキット。
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