JP2019528254A - 改善された5r−ベンジルオキシアミノピペリジン−2s−ギ酸エステル及びそのシュウ酸塩の調製方法 - Google Patents

改善された5r−ベンジルオキシアミノピペリジン−2s−ギ酸エステル及びそのシュウ酸塩の調製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019528254A
JP2019528254A JP2019503212A JP2019503212A JP2019528254A JP 2019528254 A JP2019528254 A JP 2019528254A JP 2019503212 A JP2019503212 A JP 2019503212A JP 2019503212 A JP2019503212 A JP 2019503212A JP 2019528254 A JP2019528254 A JP 2019528254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
benzyloxyaminopiperidine
glutamic acid
reaction
formate
sodium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019503212A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6694109B2 (ja
Inventor
保林 王
保林 王
聿新 戚
聿新 戚
銀龍 趙
銀龍 趙
玉奇 騰
玉奇 騰
軍 陳
軍 陳
立柱 鞠
立柱 鞠
新発 李
新発 李
Original Assignee
新発薬業有限公司
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新発薬業有限公司 filed Critical 新発薬業有限公司
Publication of JP2019528254A publication Critical patent/JP2019528254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6694109B2 publication Critical patent/JP6694109B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/08Bridged systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/41Preparation of salts of carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C55/00Saturated compounds having more than one carboxyl group bound to acyclic carbon atoms
    • C07C55/02Dicarboxylic acids
    • C07C55/06Oxalic acid
    • C07C55/07Salts thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D211/00Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings
    • C07D211/04Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D211/06Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D211/36Heterocyclic compounds containing hydrogenated pyridine rings, not condensed with other rings with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D211/60Carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル及びそのシュウ酸塩の調製方法に関し、L−グルタミン酸又はL−グルタミン酸ナトリウム塩を原料とし、アルカリ性条件下にてクロロ酢酸と置換反応させて化合物IIIを調製する;酸性化試薬が存在する条件にてアルコールとエステル化反応して化合物IVを得る;強アルカリの作用下にて、化合物(IV)は分子内での縮合反応により環を形成し、加水分解脱炭酸反応、エステル化反応が順番に進むことにより化合物Vを得る;化合物Vとベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩とが有機アルカリの存在にて縮合反応が進み、化合物VIを得る;化合物VIを還元してキラル分割することにより5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)を得、当該化合物IIbを中和させることにより5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)を得る。得られる5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)又は5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)はアビバクタム(I)の調製に用いられる。本発明に用いられる原料は安価で且つ入手しやすく、反応の選択性が高く、生産プロセスが環境に優しい。【選択図】なし

Description

本出願は、5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル及びそのシュウ酸塩の調製方法に関し、医薬生化学の分野に属する。
5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル及び5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩はアビバクタムを調製するための肝心な中間体である。
アビバクタムはジアザビシクロオクタノン化合物の非β−ラクタム系抑制剤に属する。アビバクタムはA型(ESBLとKPCを含む)とC型のβ−ラクタマーゼを抑制することができる。アビバクタムは各種のセファロスポリンとカルバペネム系抗生物質とともに用いる場合、広域スペクトル抗菌活性を有し、特に、基質特異性拡張型β−ラクタマーゼを含む大腸菌とクレブス肺炎桿菌、
過剰なAmpC酵素を含む大腸菌及びAmpCと基質特異性拡張型β−ラクタマーゼを同時に含む大腸菌に対する活性が顕著である。式Iはアビバクタムのナトリウム塩であり、そのCAS番号が1192491−61−4であり、化学名が[(1R,2S,5R)−2−(アミノカルボニル)−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタ−6−イル]硫酸ナトリウムであり、構造式が下記の式Iのように示される。
Figure 2019528254
5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステルを調製するための肝心な中間体である。特許文献1には5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステルとアビバクタムの合成方法が提案されいる。特許文献2及び3には反応経路1のように示される5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステルの合成が提案されており、その本質は、N(窒素原子)が保護されたL−ピログルタミン酸エステルを出発原料とし、トリメチルスルフォキソニウム・アイオダイドにより開環して炭素鎖を形成し、ベンジルオキシアミンによりカルボニル基をイミンに転換し、酸性化条件下にて保護基を脱し、アルカリ性条件下にて閉環し、最後に還元剤により還元し、キラル分割により製品IIbを得る。当該方法は価格が比較的高い出発原料及びトリメチルスルフォキソニウム・アイオダイドを用いるものであるため、総収率が高くない。
Figure 2019528254
反応経路1
特許文献4には、N(窒素原子)が保護されたL−ピログルタミン酸エステルをも出発原料とし、トリメチルスルフォキソニウム・アイオダイドにより開環して炭素鎖を形成するという他の合成方法(反応経路2を参照)が提案されている。反応経路1とは違って、当該特許文献においてまずイリジウムの触媒により閉環し、選択的還元によりS−配置のアルコールを得、次にN−ベンジルオキシ−2−ニトロフェニルスルホンアミドにより立体配置反転が実現するとともにヒドロキシがアミノに転換される;まず水酸化リチウムとチオグリコール酸の作用下にて2−ニトロフェニルスルホンクロリド基を脱し、次にトリフルオロ酢酸によりN(窒素原子)を保護する保護基を脱して製品を得る。当該方法は操作が煩雑で且つ高価なイリジウムの触媒が用いられるものであるため、総収率が15%のみである。
Figure 2019528254
反応経路2
前記反応経路1及び反応経路2にはいずれも価格が比較的高い出発原料及びトリメチルスルフォキソニウム・アイオダイドが炭素鎖を形成する方法として用いられ、且つ反応経路2には高価なイリジウムの触媒が用いられる。この二種の反応経路は保護、脱保護が必要であるため、操作が極めて煩雑であり、溶液の使用量が大きく、「三廃」の排出量が大きく、原子の利用率が低く、環境に優しくない。また、前記反応経路により得られる製品は収率が低く、工業的な製造に有利ではない。
WО2012172368A US2010197928 US2013012712 US20140275001
本発明は先行技術における上記問題点に鑑みてなされたものであり、改善されたアビバクタム中間体の調製方法を提供し、前記中間体は5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)及び5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)である。即ち、本発明は改善された5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)及び5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)の調製方法を提供するものである。
本発明はL−グルタミン酸又はL−グルタミン酸ナトリウム塩を出発原料とするものであるため、安価で且つ入手しやすい。各工程の反応は選択性が高く、目標生成物の収率が高い。
以下、本明細書で用いられる用語を説明する。
化合物III:N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III);
化合物IV:N−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV);
化合物V:ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V);
化合物VI:5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI);
目標生成物1:5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb);
目標生成物2:5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа);
本明細書で用いられる化合物の番号は構造式の番号と完全に一致しており、いずれも同じ化合物を指す。
本願に係る発明は以下のとおりである。
無機アルカリ又は有機アルカリにより提供されるアルカリ性条件下にて、10〜70℃の反応温度にてL−グルタミン酸又はL−グルタミン酸ナトリウム塩をクロロ酢酸と置換反応させ、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)を調製して得るという工程(1)と、
酸性化試薬が存在する条件にて、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)とアルコールとをエステル化反応させてN−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)を調製して得るという工程(2)と、
溶媒と強アルカリの作用下にて、N−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)は分子内での縮合反応が進み、縮合反応により得られる生成物は加水分解脱炭酸反応、エステル化反応が順番に進み、ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)を調製して得るという工程(3)と、
得られるピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)とベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩とが有機アルカリが存在する溶媒の中で縮合反応が進み、5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)を得るという工程(4)と、
前記5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)を選択的に還元してキラル分割することにより5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)を得るという工程(5)とを含み、
前記工程(2)において、前記酸性化試薬は塩化チオニル又はトリホスゲンであり、
前記工程(3)において、前記溶媒はテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン又はメトキシシクロペンタンであり、前記加水分解脱炭酸反応は無機酸の作用下にて進むものであり、前記エステル化反応は塩化チオニル又はトリホスゲンとアルコールとの存在下にて進むものであることを特徴とする5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
本発明において、前記5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)を調製する工程と、且つ得られる5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)を中和させて5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステル(IIa)を得るという工程とを含む5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステル(IIa)の調製方法。
本発明の反応経路は以下のとおりである(反応経路3)。
Figure 2019528254
前記反応式において、RはH、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンであり、R’はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチルを例とするC1−6脂肪族置換基、一般式がC13−であるヘキシル又はベンジル、オルト−メチルベンジルもしくはパラ−メチルベンジルを例とする任意に置換されたC6−9芳香族アルコールもしくはアルキル化芳香族アルコールである。
本発明において、さらに、工程(1)における前記アルカリ性条件は無機アルカリ又は有機アルカリを加えることにより提供されるものであり、前記無機アルカリは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カルシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム又は酢酸カルシウムからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、前記有機アルカリはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせである。
本発明において、好ましくは、工程(1)における前記L−グルタミン酸ナトリウム塩はL−グルタミン酸モノナトリウム塩又はL−グルタミン酸ジナトリウム塩である。
本発明において、さらに、工程(1)におけるクロロ酢酸と無機アルカリ又は有機アルカリとL−グルタミン酸又はL−グルタミン酸ナトリウム塩とのモル比が(1.0〜3.0):(1.0〜4.0):1である。
本発明において、好ましくは、工程(1)における前記反応温度が25〜55℃であり、反応時間が1〜9時間である。さらに、前記反応温度が30〜45℃であり、反応時間が3〜7時間である。
本発明において、工程(2)において塩化チオニルを酸性化試薬として用いる場合、塩化チオニルとN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)とのモル比が(3.0〜6.0):1であり、前記エステル化反応の温度が30〜95℃であり、60〜85℃が好ましい。
本発明において、工程(2)においてトリホスゲンを酸性化試薬として用いる場合、トリホスゲンとN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)とのモル比が(1.0〜2.0):1であり、前記エステル化反応の温度が50〜100℃であり、70〜90℃が好ましい。
本発明において、工程(2)における前記エステル化反応の時間は1〜8時間であり、5〜7時間が好ましい。
本発明において、工程(2)における前記アルコールは任意なC1−6飽和脂肪族アルコールであり、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、t−ペンタノール、ヘキサノールからなる群より一つを選択するのが好ましいか、或いは前記アルコールは任意に置換されたC6−9芳香族アルコール又はアルキル化芳香族アルコールであり、ベンジルアルコール、オルト−メチルベンジルアルコール、パラ−メチルベンジルアルコールからなる群より一つを選択するのが好ましい。
本発明において、好ましくは、前記アルコールとN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)との質量比が(1〜30):1であり、より好ましくは(10〜25):1であり、さらに好ましくは(5.0〜15.0):1である。
本発明において、工程(3)における前記溶媒とN−アルコキシカルボキシメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)との質量比が4:1〜20:1である。前記強アルカリは水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド又はナトリウムベンジルオキシドであり、前記強アルカリとN−アルコキシカルボキシメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)とのモル比が(1.0〜2.0):1である。
本発明において、工程(3)における前記分子内での縮合反応により環を形成する反応温度は−20〜30℃である。原料を安全に投入し、過温を防止するために、特に好ましくは、N−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)を滴下し始める時に0℃を超えないように温度を制御し、滴下を終えた後で反応温度が20〜25℃である。分子内での縮合反応により環を形成する反応時間は約2〜5時間である。
本発明において、工程(3)における加水分解脱炭酸反応の温度は20〜60℃であり、20〜30℃が好ましい。前記加水分解脱炭酸反応の時間は2〜6時間である。
本発明において、工程(3)におけるエステル化反応に用いられるアルコールはメタノール、エタノール又はベンジルアルコールであり、当該アルコールとN−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)との質量比が(1〜30):1であり、(5〜15):1がさらに好ましい。塩化チオニル又はトリホスゲンとN−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)とのモル比が(0.3〜3.0):1であり、前記エステル化反応の温度は50〜100℃である。好ましくは、エステル化反応時間は1〜8時間である。
本発明において、工程(4)における前記溶媒は酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、前記有機アルカリはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせである。前記溶媒とピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)との質量比が4:1〜12:1である。
工程(4)において、前記ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩とピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)とのモル比が(0.9〜1.5):1であり、前記縮合反応の温度は40〜80℃であり、好ましくは50〜65℃である。工程(4)において、前記縮合反応は2〜5時間である。
本発明において、工程(5)における前記選択的還元は濃硫酸の存在で酢酸エチルに還元剤を加えて進むものである;前記酢酸エチルと5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)との質量比が5:1〜20:1である;さらに好ましくは、前記還元剤は水素化ホウ素ナトリウム、トリシアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリプロピオニルオキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、トリシアノ水素化ホウ素カリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素カリウム又はトリプロピオニルオキシ水素化ホウ素カリウムである。好ましくは、前記還元剤と5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)とのモル比が(2.0〜4.0):1である。前記濃硫酸の質量分率が90〜98%である;前記質量分率が98%の濃硫酸と5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)とのモル比が(3.0〜6.0):1である。
本発明において、工程(5)における前記キラル分割はシュウ酸を用いて行うものである;キラル分割は先行技術によって行えればよい。
前記工程(1)〜(5)を含み、且つ溶媒の中で得られる5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)をアルカリで中和させることにより5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)を得るという工程(6)をさらに含む5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)の調製方法。
好ましくは、工程(6)における前記溶媒は酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、前記溶媒と化合物(IIb)との質量比が4:1〜12:1である。
好ましくは、工程(6)におけるアルカリは炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カルシウム、アンモニア水からなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせである;当該アルカリと5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)とのモル比が(1.5〜3.0):1である。
好ましくは、工程(6)における中和の反応温度は10〜40℃である;好ましくは、中和の反応時間が2〜5時間である。
なお、本発明に係る前記各反応工程において、得られる各中間生成物に必要な分離、洗浄などの後処理はいずれも先行技術によって行えればよい。本発明の実施例は好ましい実施形態のみであり、これらに限られない。
本発明で得られる5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)又は5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)を原料とし、既知の方法によりアビバクタム(I)を調製し、アビバクタム(I)を調製する反応式は以下のように示される(反応経路4)。
Figure 2019528254
(RはH、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオン)
1、本発明において、L−グルタミン酸又はL−グルタミン酸ナトリウム塩を出発原料とし、置換反応によりN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)を調製して得る。用いられる原料は安価で入手しやすく、且つ分子構造が目標生成物の調製に適し、背景技術に言及された保護剤を用いる必要がなく、原料は原子経済性が高い。
2、本発明で提供された反応経路は5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)及びそのシュウ酸塩に関する新規な調製方法であり、各工程における反応の反応選択性が高く、例えば、制御された反応温度とpHに基づいて、工程(1)においてアミノとクロロ酢酸塩のSN2置換反応しかなく、他の反応できる官能基が全くないため、反応選択性は100%に達する;工程(2)において三つのカルボキシル基がすべてエステル化され、カルボキシル基しか関連するエステル化反応ができないため、反応選択性は100%である;工程(3)において分子内での縮合反応が進み、六員環の閉環方式が二種あるが、脱炭酸後で二種の閉環方式には同じ生成物が得られるため、当該工程の反応選択性は100%である;工程(4)はベンジルオキシアミンとカルボニルとが反応するものであり、原料を投入する割合を制御することにより、反応選択性がほぼ100%であるようにイミン製品を得られる。
3、驚くことに、本発明者らは、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)をエステル化させる際に塩化チオニル又はトリホスゲンを酸性化試薬として用い、反応が終わった後で生じた二酸化硫黄又は二酸化炭素が気体の形で系から排出されるため、後処理が非常に便利であることを見出した。
4、本発明において、原料が安価で且つ入手しやすく、反応条件が制御されやすく、反応選択性が高く、操作性が高く、プロセスが簡潔であり、目標生成物の収率が高い。例えば、5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)の総収率が60%より高く(L−グルタミン酸ナノナトリウム塩、即ち味の素に準じて計算する)、最高収率が75%に達し、製品のコストが低い。廃液の排出が少なくなってプロセスが環境に優しい。
5、本発明で調製された5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)及び5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)は肝心な中間体化合物としてアビバクタム(I)の調製に用いらえるのが可能であり、原子は経済性が高く、プロセスが環境に優しく、アビバクタムのコストダウンと工業的な清潔な生産である。
5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸メチルシュウ酸塩(IIb)の核磁気スペクトルチャート 5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エチルシュウ酸塩(IIb)の核磁気スペクトルチャート 5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸ベンジルシュウ酸塩(IIb)の核磁気スペクトルチャート
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、これらの実施例に限定されていない。
特に断らない限り、実施例で記載される「%」はいずれも質量百分率を意味するものとする。
ガスクロマトグラフ又は液体クロマトグラフにより反応過程と製品の純度をモニターし、キラルカラム(ES−OVS、150mm×4.6mm、アジレント・テクノロジー(Agilent Technologies))が配置される液体クロマトグラフにより光学純度(面積比%)を検測し、収率とe.e%値を算出する。
<実施例1:N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに水150g、クロロ酢酸14.5gを加えて攪拌する;30%水酸化ナトリウムの水溶液を用いて系のpHを10〜11に調節する;L−グルタミン酸14.7g(0.10モル)を加え、30〜35℃にて4時間攪拌しながら反応させ、反応が終わった後冷却する。温度を0〜5℃に維持し、30%塩酸を滴下して系のpHを2〜3に調節し、ろ過し、アセトンを用いてそれぞれ10gの濾過ケークを2回洗浄し、乾燥させてHPLC純度が99.5%で且つ収率が90.2%であるN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸18.5gを得る。
<実施例2:N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに水150g、クロロ酢酸14.5gを加えて攪拌する;20%炭酸ナトリウムの水溶液を用いて系のpHを10〜11に調節する;L−グルタミン酸モノナトリウム塩(味の素)16.9g(0.10モル)を加え、40〜45℃にて6時間攪拌しながら反応させ、反応が終わった後冷却する。温度を0〜5℃に維持し、30%塩酸を滴下して系のpHを2〜3に調節し、ろ過し、アセトンを用いてそれぞれ10gの濾過ケークを2回洗浄し、乾燥させてHPLC純度が99.6%で且つ収率が92.2%であるN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸18.9gを得る。得られるN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸をそれぞれ実施例3、4、5に用いる。
<実施例3:N−メトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジメチル(IV1)の調製>
攪拌機、温度計、還流凝縮管(30%水酸化ナトリウム水溶液で吸収する装置に接続する)が配置される1000mLの四つ口フラスコにメタノール350g、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)20.5g(0.10モル)、塩化チオニル60.0g(0.5モル)を加えて加熱し、60〜65℃にて7時間反応させる。20〜25℃まで冷却し、窒素ガスで系中の塩化水素ガスを置換し、30分間置換した後、過剰な塩化チオニルとメタノールを蒸留により回収し、次に残り物に新鮮なメタノール350g、炭酸カリウム34.5g(0.25モル)を加え、20〜25℃にて1時間攪拌する。ろ過し、それぞれ50gの濾過ケークをメタノールで2回洗浄し、濾過液を合わせて、常圧蒸留によりメタノールを回収した後、減圧蒸留によりHPLC純度が99.5%で且つ収率が89.5%である無色透明液体N−メトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジメチル(IV1)22.1gを得る。得られるN−メトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジメチル(IV1)を実施例6に用いる。
<実施例4:N−エトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエチル(IV)の調製>
攪拌機、温度計、還流凝縮管(30%水酸化ナトリウム水溶液で吸収する装置に接続する)が配置される1000mLの四つ口フラスコにエタノール400g、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)20.5g(0.10モル)、トリホスゲン19.5g(0.2モル)を加えて加熱し、70〜75℃にて6時間反応させる。20〜25℃まで冷却し、窒素ガスで系中の塩化水素ガスを置換し、30分間置換した後、エタノールを蒸留により回収し、次に残り物に新鮮なエタノール400g、炭酸カリウム34.5g(0.25モル)を加え、20〜25℃にて1時間攪拌する。ろ過し、それぞれ50gの濾過ケークをメタノールで2回洗浄し、濾過液を合わせて、常圧蒸留によりメタノールを回収した後、減圧蒸留によりHPLC純度が99.7%で且つ収率が92.3%である無色透明液体N−エトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエチル(IV)26.7gを得る。得られるN−エトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエチル(IV)を実施例7に用いる。
<実施例5:N−ベンジルオキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジベンジル(IV)の調製>
攪拌機、温度計、還流凝縮管(30%水酸化ナトリウム水溶液で吸収する装置に接続する)が配置される1000mLの四つ口フラスコにベンジルアルコール300g、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)20.5g(0.10モル)、塩化チオニル60.0g(0.5モル)を加え、80〜85℃にて6時間反応させる。20〜25℃まで冷却し、窒素ガスで系中の塩化水素ガスを置換し、1時間置換した後、過剰な塩化チオニルとベンジルアルコールを蒸留により回収し、次に残り物に新鮮なベンジルアルコール400g、炭酸カリウム34.5g(0.25モル)を加え、20〜25℃にて1時間攪拌する。ろ過し、それぞれ100gの濾過ケークをベンジルアルコールで2回洗浄し、濾過液を合わせて、常圧蒸留によりベンジルアルコールを回収した後、減圧蒸留によりHPLC純度が99.1%で且つ収率が91.6%である薄い黄色い透明液体N−ベンジルオキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジベンジル43.5gを得る。得られるN−ベンジルオキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジベンジル(IV)を実施例8に用いる。
<実施例6:ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸メチル(V)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコにテトラヒドロフラン200g、ナトリウムメトキシド6.0g(0.11モル)を加え、−5〜0℃まで冷却し、当該温度にてN−メトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジメチル(IV)24.5g(0.1モル)のテトラヒドロフラン(20g)溶液を滴下し、滴下を終えた後、20〜25℃にて4時間攪拌しながら反応させる。ろ過し、それぞれ50gの濾過ケークをテトラヒドロフランで2回洗浄し、濾過液を合わせて、常圧蒸留によりテトラヒドロフランを回収した後、得られた固体に水100g、30%塩酸15g、1,2−ジクロロエタン200gを加え、20〜25℃にて攪拌しながら加水分解反応が2時間進む。次に、層化し、それぞれ50gの水層を1,2−ジクロロエタンで抽出し、有機相を合わせて、当該有機相にメタノール200g、塩化チオニル30.0g(0.25モル)を加えて加熱して、60〜65℃にてエステル化反応が7時間進む。
得られた生成物を以下のように後処理を行う。20〜25℃まで冷却し、窒素ガスで系中の塩化水素ガスを置換し、30分間置換した後、過剰な塩化チオニル、メタノールと1,2−ジクロロエタンを蒸留により回収し、次に残り物に新鮮なメタノール350g、炭酸カリウム34.5g(0.25モル)を加え、20〜25℃にて1時間攪拌する。ろ過し、それぞれ50gの濾過ケークをメタノールで2回洗浄し、濾過液を合わせて、常圧蒸留によりメタノールを回収した後、減圧蒸留によりGC純度が99.6%で且つ収率が87.5%である無色透明液体ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸メチル(V1)13.7gを得る。得られたピペリジン−5−オン−2S−ギ酸メチル(V)を実施例9に用いる。
<実施例7:ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エチル(V)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコにテトラヒドロフラン200g、ナトリウムエトキシド7.5g(0.11モル)を加え、−5〜0℃まで冷却し、当該温度にてN−エトキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエチル(IV)(29.0g、0.1モル)のテトラヒドロフラン(20g)溶液を滴下し、滴下を終えた後、20〜25℃にて4時間攪拌しながら反応させる。ろ過し、それぞれ50gの濾過ケークをテトラヒドロフランで2回洗浄し、濾過液を合わせて、常圧蒸留によりテトラヒドロフランを回収した後、得られた固体に水100g、30%塩酸15g、1,2−ジクロロエタン200gを加え、20〜25℃にて攪拌しながら2時間反応させる。層化し、それぞれ50gの水層を1,2−ジクロロエタンで抽出し、有機相を合わせて、当該有機相にエタノール300g、トリホスゲン30.0g(0.1モル)を加えて加熱して、60〜65℃にて7時間反応させる。20〜25℃まで冷却し、窒素ガスで系中の塩化水素ガスを置換し、50分間置換した後、1,2−ジクロロエタンとエタノールを蒸留により回収し、次に残り物に新鮮なエタノール350g、炭酸カリウム34.5g(0.25モル)を加え、20〜25℃にて1時間攪拌する。ろ過し、それぞれ50gの濾過ケークをメタノールで2回洗浄し、濾過液を合わせて、有機相を合わせて、常圧蒸留によりエタノールを回収した後、減圧蒸留によりGC純度が99.8%で且つ収率が89.2%である無色透明液体ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エチル(V)15.2gを得る。得られたピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エチル(V)を実施例10に用いる。
<実施例8:ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸ベンジル(V)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコにテトラヒドロフラン200g、60%水素化ナトリウム4.1g(0.1モル)を加え、−5〜0℃まで冷却し、当該温度にてN−ベンジルオキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジベンジル(IV)47.5g(0.1モル)のテトラヒドロフラン(20g)溶液を滴下し、滴下を終えた後、20〜25℃にて5時間攪拌する。ろ過し、それぞれ50gの濾過ケークをテトラヒドロフランで2回洗浄し、濾過液を合わせて、常圧蒸留によりテトラヒドロフランを回収した後、得られた固体に水100g、30%塩酸15g、1,2−ジクロロエタン200gを加え、20〜25℃にて攪拌しながら3時間反応させる。層化し、それぞれ100gの水層を1,2−ジクロロエタンで抽出し、有機相を合わせて、当該有機相にベンジルアルコール250g、塩化チオニル30.0g(0.25モル)を加えて加熱して、80〜85℃にて7時間反応させる。20〜25℃まで冷却し、窒素ガスで系中の塩化水素ガスを置換し、50分間置換した後、過剰な塩化チオニル、1,2−ジクロロエタンとベンジルアルコールを蒸留により回収し、次に残り物に新鮮なベンジルアルコール350g、炭酸カリウム34.5g(0.25モル)を加え、20〜25℃にて1時間攪拌する。ろ過し、それぞれ100gの濾過ケークをベンジルアルコールで2回洗浄し、濾過液を合わせて、減圧蒸留によりベンジルアルコールを回収した後、さらに減圧蒸留によりGC純度が99.5%で且つ収率が88.6%である薄い黄色い無色透明液体ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸ベンジル(V)20.6gを得る。得られたピペリジン−5−オン−2S−ギ酸ベンジル(V)を実施例11に用いる。
<実施例9:5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸メチル(VI)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル220g、ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸メチル(V)25.0g(0.16モル)、ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩27.0g(0.17モル)、トリエチルアミン18.2g(0.18モル)をそれぞれ加える。50〜55℃にて4時間攪拌しながら反応させ、冷却し、水100gを加え、層化し、それぞれ25gの有機相層を飽和食塩水で2回洗浄し、有機相中の溶媒を回収した後、減圧蒸留によりGC純度が98.0%で且つ収率が98.5%である薄い黄色い透明液体5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸メチル(VI)を得る。得られた5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸メチル(VI)を実施例12に用いる。
<実施例10:5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エチル(VI)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに1,2−ジクロロエタン250g、ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エチル(V)26.0g(0.16モル)、ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩26.0g(0.16モル)、トリエチルアミン17.2g(0.17モル)をそれぞれ加える。50〜55℃にて4時間攪拌しながら反応させ、冷却し、水100gを加え、層化し、それぞれ25gの有機相層を飽和食塩水で2回洗浄し、有機相中の溶媒を回収した後、減圧蒸留によりGC純度が98.2%で且つ収率が98.5%である薄い黄色い透明液体5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エチルを得る。得られた5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エチル(VI)を実施例13に用いる。
<実施例11:5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジル(VI)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル250g、ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸ベンジル(V)37.0g(0.16モル)、ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩27.0g(0.17モル)、トリエチルアミン18.2g(0.18モル)をそれぞれ加える。60〜65℃にて4時間攪拌しながら反応させ、冷却し、水100gを加え、層化し、それぞれ25gの有機相層を飽和食塩水で2回洗浄し、有機相中の溶媒を回収した後、減圧蒸留によりGC純度が98.0%で且つ収率が99.5%である薄い黄色い透明液体5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジルを得る。得られた5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジル(VI)を実施例14に用いる。
<実施例12:5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸メチルシュウ酸塩(IIb)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル200g、5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸メチル(VI)21.0g(0.08モル)を加え、−20℃にて濃硫酸40.3g(0.4モル)を滴下し、滴下を終えた後1時間攪拌する。
−20℃にてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム38.0g(0.18モル)を加え、−20℃〜−15℃にて5時間攪拌しながら反応させる。温度を−10℃以下に維持し、水100gを加えてクエンチを行い、アンモニア水で中和する。層化し、それぞれ25gの有機相層を飽和食塩水で2回洗浄する。有機相を濃縮して溶媒を回収し、次に得られた残り物に酢酸エチル80g、メタノール40g、シュウ酸二水合物10.4g(0.08モル)を加え、45℃まで加熱し、1時間攪拌した後、冷却してろ過する。まず酢酸エチル/メタノール(2:1)の混合液を用いて濾過ケークを洗浄し、次に酢酸エチル50gを用いて洗浄する。真空乾燥し、単一の異性体を有する5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸メチルシュウ酸塩(IIb)を得、そのキラルHPLC純度が99.5%で且つ総収率が63.5%(L−グルタミン酸ナノナトリウム塩(即ち味の素)の投入で算出した総収率)である。
得られる製品の核磁気共鳴データ(図1を参照)はHNMR(400MHz,DMSO−d6)δ:1.40(1H,q),1.64(1H,q),1.85(1H,d),2.12(1H,dd),2.62(1H,t),3.06(1H,m),3.36(1H,d),3.74(3H,s),3.93(1H,dd),4.58(2H,s),7.33(5H,m)である。
<実施例13:5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エチルシュウ酸塩(IIb)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル200g、5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エチル(VI)22.0g(0.08モル)を加え、−20℃にて濃硫酸40.3g(0.4モル)を滴下し、滴下を終えた後、1時間攪拌する。−20℃にてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム38.0g(0.18モル)を加え、−20℃〜−15℃にて5時間攪拌しながら反応させる。温度を−10℃以下に維持し、水100gを加えてクエンチを行い、アンモニア水で中和する。層化し、それぞれ25gの有機相層を飽和食塩水で2回洗浄する。有機相を濃縮して溶媒を回収し、次に得られた残り物に酢酸エチル80g、メタノール40g、シュウ酸二水合物10.4g(0.08モル)を加え、45℃まで加熱し、1時間攪拌した後、冷却してろ過する。まず酢酸エチル/メタノール(2:1)の混合液を用いて濾過ケークを洗浄し、次に酢酸エチル50gを用いて洗浄する。真空乾燥し、単一の異性体を有する5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エチルシュウ酸塩(IIb)を得、そのキラルHPLC純度が99.6%で且つ総収率が65.4%(L−グルタミン酸ナノナトリウム塩(即ち味の素)の投入で算出した総収率)である。
得られる製品の核磁気共鳴データ(図2を参照)はH−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:1.21,(3H,t),1.41(1H,q),1.68(1H,q),1.85(1H,d),2.13(1H,dd),2.62(1H,t),3.11(1H,m),3.38(1H,d),3.93(1H,dd),4.18(2H,q),4.58(2H,s),7.33(5H,m)である。
<実施例14:5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジルシュウ酸塩(IIb)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル200g、5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジル(VI)27.0g(0.08モル)を加え、−20℃にて濃硫酸40.3g(0.4モル)を滴下し、滴下を終えた後、1時間攪拌する。−20℃にてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム38.0g(0.18モル)を加え、−20℃〜−15℃にて5時間攪拌しながら反応させる。温度を−10℃以下に維持し、水100gを加えてクエンチを行い、アンモニア水で中和する。層化し、それぞれ25gの有機相層を飽和食塩水で2回洗浄する。有機相を濃縮して溶媒を回収し、次に得られた残り物に酢酸エチル80g、メタノール40g、シュウ酸二水合物10.4g(0.08モル)を加え、45℃まで加熱し、1時間攪拌した後、冷却してろ過する。まず酢酸エチル/メタノール(2:1)の混合液を用いて濾過ケークを洗浄し、次に酢酸エチル50gを用いて洗浄する。真空乾燥し、単一の異性体を有する5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジルシュウ酸塩(IIb)を得、そのキラルHPLC純度が99.5%で且つ総収率が65.0%(L−グルタミン酸ナノナトリウム塩(即ち味の素)の投入で算出した総収率)である。
得られる製品の核磁気共鳴データ(図3を参照)はH−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:1.41(1H,q),1.68(1H,q),1.88(1H,d),2.17(1H,dd),2.62(1H,t),3.09(1H,m),3.38(1H,d),3.99(1H,dd),4.58(2H,s),5.23(2H,s),7.35(10H,m)である。
<実施例15:5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸メチル(IIа)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル300g、5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸メチルシュウ酸塩(IIb)42.5g(0.12モル)、濃度が20%の重炭酸ナトリウム溶液100g(0.24モル)を加え、30〜35℃にて攪拌しながら2時間反応させる。層化し、それぞれ60gの水層を酢酸エチルで2回抽出する。有機相層を合わせて、それぞれ50gの当該有機相層を飽和塩化ナトリウム溶液で2回洗浄する。得られた有機相の溶媒を回収した後、減圧蒸留によりGC純度が99.8%で且つ収率が97.3%である薄黄色い粘性の油状物5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸メチルを得る。
<実施例16:5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エチル(IIа)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル300g、5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸メチルシュウ酸塩(IIb)44.0g(0.12モル)、濃度が20%の重炭酸ナトリウム溶液100g(0.24モル)を加え、20〜25℃にて攪拌しながら2時間反応させる。層化し、それぞれ60gの水層を酢酸エチルで2回抽出する。有機相層を合わせて、それぞれ50gの当該有機相層を飽和塩化ナトリウム溶液で2回洗浄する。得られた有機相の溶媒を回収した後、減圧蒸留によりGC純度が99.5%で且つ収率が96.8%である薄黄色い粘性の油状物5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エチルを得る。
<実施例17:5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジル(IIа)の調製>
攪拌機と温度計が配置される500mLの四つ口フラスコに酢酸エチル350g、5−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジルシュウ酸塩(IIb)51.0g(0.12モル)、濃度が20%の重炭酸ナトリウム溶液100g(0.24モル)を加え、30〜35℃にて攪拌しながら3時間反応させる。層化し、それぞれ100gの水層を酢酸エチルで2回抽出する。有機相層を合わせて、それぞれ50gの当該有機相層を飽和塩化ナトリウム溶液で2回洗浄する。得られた有機相の溶媒を回収した後、減圧蒸留によりGC純度が99.6%で且つ収率が96.5%である薄黄色い粘性の油状物5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸ベンジルを得る。

Claims (10)

  1. 無機アルカリ又は有機アルカリにより提供されるアルカリ性条件下にて、10〜70℃の反応温度にてL−グルタミン酸又はL−グルタミン酸ナトリウム塩をクロロ酢酸と置換反応させ、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)を調製して得るという工程(1)と、
    酸性化試薬が存在する条件にて、N−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)とアルコールとをエステル化反応させてN−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)を調製して得るという工程(2)と、
    溶媒と強アルカリの作用下にて、N−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)は分子内での縮合反応が進み、縮合反応により得られる生成物は加水分解脱炭酸反応、エステル化反応が順番に進み、ピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)を調製して得るという工程(3)と、
    得られるピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)とベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩とが有機アルカリが存在する溶媒の中で縮合反応が進み、5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)を得るという工程(4)と、
    前記5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)を選択的に還元してキラル分割することにより5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)を得るという工程(5)とを含み、
    前記工程(2)において、前記酸性化試薬は塩化チオニル又はトリホスゲンであり、
    前記工程(3)において、前記溶媒はテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン又はメトキシシクロペンタンであり、前記加水分解脱炭酸反応は無機酸の作用下にて進むものであり、前記エステル化反応は塩化チオニル又はトリホスゲンとアルコールとの存在下にて進むものである
    ことを特徴とする5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  2. 工程(1)における前記無機アルカリは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カルシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム又は酢酸カルシウムからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、前記有機アルカリはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、好ましくは、前記L−グルタミン酸ナトリウム塩はL−グルタミン酸モノナトリウム塩又はL−グルタミン酸ジナトリウム塩である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  3. 工程(1)における前記クロロ酢酸と無機アルカリ又は有機アルカリとL−グルタミン酸又はL−グルタミン酸ナトリウム塩とのモル比が(1.0〜3.0):(1.0〜4.0):1であり、好ましくは、工程(1)における前記反応温度が25〜55℃である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  4. 工程(2)において塩化チオニルを酸性化試薬として用いる場合、塩化チオニルとN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)とのモル比が(3.0〜6.0):1であり、前記エステル化反応の温度が30〜95℃であり、好ましくは工程(2)においてトリホスゲンを酸性化試薬として用いる場合、トリホスゲンとN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)とのモル比が(1.0〜2.0):1であり、前記エステル化反応の温度が50〜100℃である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  5. 工程(2)における前記アルコールはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、t−ペンタノール、ヘキサノールからなる群より一つを選択するか、或いはベンジルアルコール、オルト−メチルベンジルアルコール、パラ−メチルベンジルアルコールからなる群より一つを選択し、好ましくは、前記アルコールとN−カルボキシメチル−L−グルタミン酸(III)との質量比が(1〜30):1である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  6. 工程(3)における前記溶媒とN−アルコキシカルボキシメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)との質量比が4:1〜20:1であり、前記強アルカリは水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド又はナトリウムベンジルオキシドであり、好ましくは、前記強アルカリとN−アルコキシカルボキシメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)とのモル比が(1.0〜2.0):1である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  7. 工程(3)における加水分解脱炭酸反応の温度は20〜60℃であり、エステル化反応に用いられるアルコールはメタノール、エタノール又はベンジルアルコールであり、当該アルコールとN−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)との質量比が(1〜30):1であり、塩化チオニル又はトリホスゲンとN−アルコキシカルボニルメチル−L−グルタミン酸ジエステル(IV)とのモル比が(0.3〜3.0):1であり、前記エステル化反応の温度は50〜100℃である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  8. 工程(4)における前記溶媒は酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、前記有機アルカリはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、前記溶媒とピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)との質量比が4:1〜12:1であり、前記ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩とピペリジン−5−オン−2S−ギ酸エステル(V)とのモル比が(0.9〜1.5):1であり、前記反応温度は40〜80℃である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  9. 工程(5)における前記選択的還元は濃硫酸の存在で酢酸エチルに還元剤を加えて進むものであり、好ましくは、前記還元剤は水素化ホウ素ナトリウム、トリシアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリプロピオニルオキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、トリシアノ水素化ホウ素カリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素カリウム又はトリプロピオニルオキシ水素化ホウ素カリウムであり、好ましくは、前記還元剤と5−ベンジルオキシイミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(VI)とのモル比が(2.0〜4.0):1である
    請求項1に記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩の調製方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩を調製する工程と、且つ溶媒の中で得られる5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)をアルカリで中和させることにより5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)を得るという工程を含み、
    前記溶媒は酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエンからなる群より選ばれた一つ又はそれらの組み合わせであり、前記溶媒と化合物(IIb)との質量比が4:1〜12:1であり、好ましくは、前記アルカリと5R−ベンジルオキシアミノピぺリジン−2S−ギ酸エステルシュウ酸塩(IIb)とのモル比が(1.5〜3.0):1である
    ことを特徴とする5R−ベンジルオキシアミノピペリジン−2S−ギ酸エステル(IIа)の調製方法。

JP2019503212A 2017-08-18 2018-03-02 改善された5r−ベンジルオキシアミノピペリジン−2s−ギ酸エステル及びそのシュウ酸塩の調製方法 Expired - Fee Related JP6694109B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201710714244.XA CN109400521B (zh) 2017-08-18 2017-08-18 一种改进的5r-苄氧氨基哌啶-2s-甲酸酯、其草酸盐的制备方法
CN201710714244.X 2017-08-18
PCT/CN2018/077915 WO2019033746A1 (zh) 2017-08-18 2018-03-02 一种改进的5r-苄氧氨基哌啶-2s-甲酸酯、其草酸盐的制备方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019528254A true JP2019528254A (ja) 2019-10-10
JP6694109B2 JP6694109B2 (ja) 2020-05-13

Family

ID=65362160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019503212A Expired - Fee Related JP6694109B2 (ja) 2017-08-18 2018-03-02 改善された5r−ベンジルオキシアミノピペリジン−2s−ギ酸エステル及びそのシュウ酸塩の調製方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US10662190B2 (ja)
EP (1) EP3546451A4 (ja)
JP (1) JP6694109B2 (ja)
KR (1) KR102212493B1 (ja)
CN (1) CN109400521B (ja)
AU (1) AU2018317559B2 (ja)
CA (1) CA3041432A1 (ja)
RU (1) RU2713400C9 (ja)
WO (1) WO2019033746A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109956941B (zh) * 2017-12-25 2020-08-04 新发药业有限公司 一种阿维巴坦的简便制备方法
CN110759853B (zh) * 2019-11-11 2023-06-13 上海科利生物医药有限公司 一种(s)-n-boc-3-羟基哌啶的制备方法
CN113135850B (zh) * 2020-01-20 2023-08-22 新发药业有限公司 一种高光学纯度手性氧代氮杂环烷化合物的制备方法
CN112174909B (zh) * 2020-10-20 2022-05-03 中山奕安泰医药科技有限公司 阿瑞匹坦中间体的制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010539147A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 ノヴェクセル 二置換ピペリジン及び中間体の製法
WO2012133486A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 株式会社カネカ 環状アミン化合物の製造法
WO2013038330A1 (en) * 2011-09-13 2013-03-21 Wockhardt Limited Nitrogen containing compounds and their use
JP2014517027A (ja) * 2011-06-17 2014-07-17 アストラゼネカ アクチボラグ trans−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3,2,1]オクタン−2−カルボキサミドとその塩が含まれる複素環式化合物を製造するための方法
WO2014152996A1 (en) * 2013-03-14 2014-09-25 Cubist Pharmaceuticals, Inc. Crystalline form of a beta-lactamase inhibitor

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2825705B1 (fr) * 2001-06-08 2005-05-20 Aventis Pharma Sa Nouveaux composes heterocycliques, leur preparation et leur utilisation comme medicaments, notamment comme anti-bacteriens
DK2657234T3 (da) * 2010-12-22 2017-02-20 Meiji Seika Pharma Co Ltd Optisk aktivt diazabicyclooctanderivat og fremgangsmåde til fremstilling heraf
WO2017045510A1 (zh) * 2015-09-16 2017-03-23 山东轩竹医药科技有限公司 β-内酰胺酶抑制剂及其用途
CN107540601B (zh) * 2016-06-28 2019-07-19 新发药业有限公司 5r-苄氧氨基哌啶-2s-甲酸酯及其草酸盐的便捷制备方法
CN106432060A (zh) * 2016-09-27 2017-02-22 海口南陆医药科技股份有限公司 一种阿维巴坦钠关键中间体的手性异构体的制备方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010539147A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 ノヴェクセル 二置換ピペリジン及び中間体の製法
WO2012133486A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 株式会社カネカ 環状アミン化合物の製造法
JP2014517027A (ja) * 2011-06-17 2014-07-17 アストラゼネカ アクチボラグ trans−7−オキソ−6−(スルホオキシ)−1,6−ジアザビシクロ[3,2,1]オクタン−2−カルボキサミドとその塩が含まれる複素環式化合物を製造するための方法
WO2013038330A1 (en) * 2011-09-13 2013-03-21 Wockhardt Limited Nitrogen containing compounds and their use
WO2014152996A1 (en) * 2013-03-14 2014-09-25 Cubist Pharmaceuticals, Inc. Crystalline form of a beta-lactamase inhibitor

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JOURNAL OF ORGANIC CHEMISTRY, vol. Vol.25(12), JPN6019045984, 1960, pages 2105 - 2107, ISSN: 0004161379 *

Also Published As

Publication number Publication date
AU2018317559A1 (en) 2019-03-28
EP3546451A4 (en) 2020-08-05
US10662190B2 (en) 2020-05-26
KR20190041473A (ko) 2019-04-22
JP6694109B2 (ja) 2020-05-13
CN109400521B (zh) 2020-05-08
WO2019033746A1 (zh) 2019-02-21
RU2713400C9 (ru) 2020-06-16
US20190256514A1 (en) 2019-08-22
AU2018317559B2 (en) 2020-05-21
CA3041432A1 (en) 2019-02-21
RU2713400C1 (ru) 2020-02-05
EP3546451A1 (en) 2019-10-02
CN109400521A (zh) 2019-03-01
KR102212493B1 (ko) 2021-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019528254A (ja) 改善された5r−ベンジルオキシアミノピペリジン−2s−ギ酸エステル及びそのシュウ酸塩の調製方法
US11142499B1 (en) Method of preparing 5R-[(benzyloxy) amino] piperidine-2S-carboxylic acid or a derivative thereof
US10035772B2 (en) Processes for the preparation of 4-alkoxy-3-(acyl or alkyl)oxypicolinamides
TWI438188B (zh) 用於合成醫藥品之中間化合物的製造方法
RU2711358C1 (ru) Простой способ получения авибактама
KR20190085004A (ko) 트리아졸로피리딘 화합물의 제조 방법
RU2722932C1 (ru) Способ получения промежуточного соединения для получения авибактама
RU2722625C1 (ru) Способ получения промежуточного соединения для получения авибактама
JP2002524550A (ja) N−置換ヒドロキシシクロアルキルアミン誘導体の製造方法
KR20090110368A (ko) Glyt-1 억제제의 합성 방법
KR20180118054A (ko) 의약품 합성용 중간체 화합물의 제조 방법
EP2755945A1 (en) ARYLATED beta-DICARBONYL COMPOUNDS AND PROCESS FOR THE PREPARATION THEREOF
CN109928970B (zh) 一种瑞利巴坦中间体的简便制备方法
KR20120022421A (ko) 신규의 로수바스타틴 엔-메틸벤질아민 염 및 그의 제조방법
WO2023226900A1 (zh) 2-(哌嗪-2-基)乙腈类衍生物及其制备方法和应用
CN117466796A (zh) 一种((2R,7aS)-2-氟六氢-1H-吡咯嗪-7a-基)甲醇的制备方法
JP2006347888A (ja) 2−アラルキル又はヘテロアラルキルマロン酸化合物の製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6694109

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees