JP2019524995A - 高降伏強度鋼 - Google Patents

高降伏強度鋼 Download PDF

Info

Publication number
JP2019524995A
JP2019524995A JP2019500481A JP2019500481A JP2019524995A JP 2019524995 A JP2019524995 A JP 2019524995A JP 2019500481 A JP2019500481 A JP 2019500481A JP 2019500481 A JP2019500481 A JP 2019500481A JP 2019524995 A JP2019524995 A JP 2019524995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
mpa
rolling
yield strength
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019500481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7028856B2 (ja
Inventor
ダニエル・ジェームズ・ブラナガン
アンドリュー・イー・フレリックス
ブライアン・イー・ミーチャム
アンドリュー・ティー・ボール
グラント・ジー・ジャスティス
カーティス・アール・クラーク
シェン・チェン
スコット・ティー・アンダーソン
スコット・ティー・ラリッシュ
テイラー・エル・ギデンズ
ローガン・ジェイ・テュー
アラ・ヴイ・セルグエヴァ
ジェーソン・ケー・ワレーザー
Original Assignee
ザ・ナノスティール・カンパニー・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ・ナノスティール・カンパニー・インコーポレーテッド filed Critical ザ・ナノスティール・カンパニー・インコーポレーテッド
Publication of JP2019524995A publication Critical patent/JP2019524995A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7028856B2 publication Critical patent/JP7028856B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D7/00Modifying the physical properties of iron or steel by deformation
    • C21D7/02Modifying the physical properties of iron or steel by deformation by cold working
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/58Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with more than 1.5% by weight of manganese
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B3/00Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
    • B21B3/02Rolling special iron alloys, e.g. stainless steel
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/02Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/42Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with copper

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

この開示は、最大抗張力(UTS)に大幅に影響を与えることなく降伏強度が増加され得、且つ、場合によっては、最大抗張力及び全伸びにおける大幅な減少無しで、より高い降伏強度が得られ得る高降伏強度鋼に関する。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2016年7月8日に出願された米国仮特許出願番号第62/359,844及び2017年4月7日に出願された米国仮特許出願番号第62/482,954の利益を主張し、参照によって本明細書に完全に組み込まれる。
この開示は、高降伏強度鋼に関する。特有の構造及びメカニズムに起因して、最大抗張力(UTS)に大幅に影響を与えることなく降伏強度が増加され得、且つ、場合によっては、最大抗張力及び全伸びにおける大幅な減少無しで、より高い降伏強度が得られ得る。これらの新しい鋼は、自動車における旅客ケージ等の、比較的高いUTS及び全伸びと共に比較的高い降伏強度が所望される無数の用途に関して優位点を提供し得る。
第3世代先進高強度鋼(AHSS)は、自動車用途、及び特に自動車車体用途に関して現在開発されている。先進高強度鋼(AHSS)鋼は、4%から30%の伸びを有する700MPa超の引張強度によって分類され、且つ、マルテンサイト鋼(MS)、二相(DP)鋼、変態誘起塑性(TRIP)鋼、及び複相(CP)鋼等のタイプを含む。第3世代AHSSに関する例示的目標は、World Auto Steelによって発行される車体鋼に関するバナナチャートにおいて提供される(図1)。
最大抗張力(UTS)及び全伸び等の引張特性は、特性の組み合わせを確立するための重要なベンチマークである。しかしながら、AHSS材料は、降伏強度(YS)によって一般的に分類されない。材料の降伏強度はまた、自動車設計者にとって非常に重要である。なぜなら一旦部品が使用されると、部品が降伏を超えて応力をかけられる場合、部品は永久的に(塑性的に)変形することになるからである。高降伏強度を有する材料は、より低い降伏強度を有するものよりも高い応力レベルに対して永久的な変形に抵抗する。変形に対するこの抵抗は、構造が永久的に撓み変形する前に、より大きい負荷に耐えることを材料から作製された構造に可能にさせることによって有用である。より高い降伏強度を有する材料はそれによって、部品における変形に対する同じ抵抗を維持しつつ、ゲージ圧下による関連部品重量を減少させることを自動車設計者に可能にさせ得る。多くのタイプの第3世代AHSSの新興グレードは、引張強度及び延性の様々な組み合わせを有するにもかかわらず、低い初期降伏強度に苦しむ。
通常の稼働中に早期の降伏を経験し且つ永久的な塑性変形を受ける自動車における構成要素は、ほとんどの設計基準に基づいて受け入れられないであろう。しかしながら、衝突イベントでは、より低い降伏強度が、高い歪み硬化係数と組み合わせるとき特に、有利であり得る。これは、衝撃吸収帯としばしば呼ばれる乗員室のフロントエンド及びバックエンドにおいて特に真実である。これらの領域では、より高い延性を有するより低い降伏強度材料は変形し且つ歪み硬化し得て、衝突イベントの間に強度を増加させ、高い初期延性に起因した高いレベルのエネルギー吸収につながる。
自動車の他の領域に関して、低い降伏強度が受け入れられないであろう。具体的には、これは、自動車の旅客ケージと呼ばれるものを含むであろう。旅客ケージでは、旅客ケージ内への非常に限定された変形/侵入のみが許されるので、利用される材料は、高降伏強度を有さなくてはならない。一旦旅客ケージが貫通すると、これは占有者の怪我や死につながり得る。そのため、高降伏強度を有する材料がこれらの領域に関して必要とされる。
材料の降伏強度は、工業規模上の多数の方法において増加され得る。材料は、調質圧延と呼ばれるプロセスにおいて(<2%の減少によって)少量冷間圧延され得る。このプロセスは、材料における少量の塑性歪みを導入し、材料の降伏強度は、材料が調質パスの間に受けた歪みの量に対応してわずかに増加される。材料における降伏強度を増加する他の1つの方法は、ホール−ペッチ強化として知られる材料の結晶粒径における減少を通る。より小さい結晶粒は、材料における初期転位運動に関する必要とされる剪断応力を増加させ、初期変形は、印加される負荷がより高くなるまで遅延する。粒径は、塑性変形後のアニーリングの間に生じる成長プロセス、及び再結晶の間の粒成長を制限するための変更されたアニーリングスケジュール等のプロセス修正によって減少され得る。固溶体に存在する合金元素の追加等の合金への化学修飾はまた、材料の降伏強度を増加させ得るが、これらの合金元素の追加は、材料が溶けている間に行わなくてはならず、増加したコストをもたらし得る。
AHSSの低降伏強度バージョンから旅客ケージにおける高降伏強度を開発することは可能なルートである。しかしながら、多くの金属加工操作において、一様に完成部品を歪み硬化することは困難である。これは、部品の厳しく冷間加工された領域が非常に高い降伏でありつつ、その後変形し得且つ乗客空間内への受け入れられない侵入を引き起こし得る、より低い降伏強度領域がいまだに存在するであろうことを意味する。
完全にアニールされた状態からの冷間加工鋼は、降伏強度及び引張強度を増加させるための既知のルートである。それは、降伏強度及び引張強度を増加させる冷間圧延による加工の間にシートにわたって一様に適用され得る。しかしながら、このアプローチは、全伸びにおける、しばしば20%よりかなり低いレベルへの、減少をもたらす。伸びが減少するにつれて、冷間形成能もまた減少し、AHSSの有用性における減少をもたらす複雑な形状を有する部品を製造するための能力を減少させる。30%全伸びの最小値を有する、より高い延性は、一般的に、冷間スタンピングプロセスによって複雑な形状を形成することが必要とされる。ロール成形等のプロセスが、より低い伸び材料から部品を生成するために用いられ得る一方で、これらのプロセスからの部品の幾何学的複雑さは制限される。冷間圧延はまた、部品に冷間成形されるその能力をさらに減少させることになる材料への異方性を導入し得る。
a.少なくとも70原子%の鉄、及び、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される少なくとも4つ以上の元素を含む金属合金を供給するステップと、前記合金を融解させるステップと、10−4K/sから10K/sの速度で冷却するステップと、>5.0mmから500mmまでの厚さへ凝固させるステップと、
b.0.5から5.0mmまでの厚さを有する第1のシートフォームに前記合金を加工するステップであって、第1のシートがX(%)の全伸び、Y(MPa)の最大抗張力、及びZ(MPa)の降伏強度を有する、ステップと、
c.以下の引張特性の組み合わせA又はBの内の1つを示す第2のシートフォームに150℃から400℃までの温度範囲において前記合金を永久的に変形させるステップと:を含む、金属合金における降伏強度を増加させるための方法:
A.(1)全伸びX=X±7.5%;
(2)最大抗張力Y=Y±100MPa;及び
(3)降伏強度Z≧Z+100MPa、
B.(1)最大抗張力Y=Y±100MPa;及び
(2)降伏強度Z≧Z+200MPa。
任意で、上記引張特性の組み合わせA又はBのいずれかを示すステップ(c)において形成された第2のシートはその後、≦150℃の温度で永久的な変形にさらされ得る。
従って、本明細書の発明はまた、
a.少なくとも70原子%の鉄、及び、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される少なくとも4つ以上の元素を含む金属合金を供給するステップと、前記合金を融解させるステップと、10−4K/秒から10K/秒までの速度で冷却するステップと、>5.0mmから500mmまでの厚さへ凝固させるステップと、
b.5.0から0.5mmまでの厚さを有する第1のシートフォームに前記合金を加工するステップと;
c.第2のシートフォームに150℃から400℃までの温度範囲において前記合金を永久的に変形させるステップと;
d.以下の引張特性の組み合わせを示す第2のシートフォームに<150℃の温度において前記合金を永久的に変形させるステップと、を含む金属合金において降伏強度を増加させるための方法に関する:
(1)全伸び=10.0から40.0%;
(2)最大抗張力=1150から2000MPa;
(3)降伏強度=550から1600MPa。
本明細書で製造される金属合金は、車両、鉄道車両、鉄道タンク車/ワゴン、ドリルカラー、ドリルパイプ、パイプケーシング、用具接合部、ウェルヘッド、加圧ガス貯蔵タンク、又は、液化天然ガスキャニスタにおいて特定の実用性を提供する。より具体的には、合金は、白色の車体、車両フレーム、シャーシ又はパネルにおいて実用性を見出す。
以下の詳細な説明は、例示的目的のために提供され且つこの発明の任意の態様を限定するものとして考えられない添付の図面への参照によってより良く理解され得る。
第3世代AHSSに関する目標特性を有するWorld Auto Steel「バナナプロット」である。 本明細書の合金における高降伏強度を製造するための方法1のまとめである。 本明細書の合金における特性の目標組み合わせ及び高降伏強度を製造するための方法2のまとめである。 冷間圧延前後における本明細書の合金における最大抗張力である。 冷間圧延前後における本明細書の合金における引張伸びである。 冷間圧延前後における本明細書の合金における降伏強度である。 冷間圧延前後における本明細書の合金における磁気相体積パーセントである。 様々な圧下による冷間圧延後の合金2に関する引張応力−歪み曲線である。 合金2からのホットバンドにおける微細構造の後方散乱SEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像;b)高倍率画像。 合金2からのホットバンドにおける微細構造の明視野TEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像;b)高倍率画像。 合金2からのホットバンドにおけるナノスケール析出物を示すTEM顕微鏡写真である。 合金2からの冷間圧延シートにおける微細構造の後方散乱SEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像;b)高倍率画像。 合金2からの冷間圧延シートにおける微細構造のTEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像;b)高倍率画像。 冷間変形後の合金2シートにおいて見出されるナノスケール析出物を示すTEM顕微鏡写真である。 異なる温度での20%圧下による圧延後の合金2に関する工学的引張応力−歪み曲線である。 合金2における引張試験の間の磁気相体積パーセント(Fe%)における変化である。 異なる温度での20%圧下による圧延後の合金7に関する工学的応力−歪み曲線である。 異なる温度での20%圧下による圧延後の合金18に関する工学的応力−歪み曲線である。 異なる温度での20%圧下による圧延後の合金34に関する工学的応力−歪み曲線である。 異なる温度での20%圧下による圧延後の合金37に関する工学的応力−歪み曲線である。 様々な圧下率へ200℃で圧延された合金2に関する代表的な工学的応力−歪み曲線である。 200℃での圧下率の関数としての合金2の降伏及び最大抗張力である。 200℃での圧下率の関数としての合金2の降伏強度及び全伸びである。 圧下率の関数としての合金2における変形誘起相変態上の200℃での圧延の効果である。 合金2からのホットバンドにおける微細構造の後方散乱SEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像;b)高倍率画像。 30%圧下への200℃での圧延後の合金2における微細構造の後方散乱SEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像;b)高倍率画像。 70%圧下への200℃での圧延後の合金2における微細構造の後方散乱SEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像;b)高倍率画像。 10%圧下による200℃での圧延後の合金2における微細構造の明視野TEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像及びb)高倍率画像。 30%圧下による200℃での圧延後の合金2における微細構造の明視野TEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像及びb)高倍率画像。 70%圧下による200℃での圧延後の合金2における微細構造の明視野TEM顕微鏡写真である:a)低倍率画像及びb)高倍率画像。 圧延法の組み合わせによって加工された合金2に関する工学的応力−歪み曲線である。 圧延法の組み合わせによって加工された合金7に関する工学的応力−歪み曲線である。 圧延法の組み合わせによって加工された合金18に関する工学的応力−歪み曲線である。 圧延法の組み合わせによって加工された合金34に関する工学的応力−歪み曲線である。 異なる方法及びそれらの組み合わせによって加工された合金2シートに関する工学的応力−歪み曲線の比較である。 異なる温度での合金2の試験後の引張サンプルゲージにおける引張伸び及び磁気相体積パーセントである。 周囲温度での及び200℃での圧下率の関数としての磁気相体積パーセントである。 冷間圧延及び200℃での圧延の両方によって製造されたアニールシートに関する工学的応力−歪み曲線の例である。 合金2に関する圧下率限界対圧延温度である。
図2は、条件3a又は3bにおいて提供されるような2つの条件のいずれかをもたらすルートによって低降伏強度材料から高降伏強度を開発するための好ましい方法1のまとめを表す。方法1のステップ1では、開始条件は、金属合金を供給することである。この金属合金は、少なくとも70原子%の鉄、及び、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される少なくとも4つ以上の元素を含むであろう。合金の化学的性質は、融解され、10−4K/sから10K/sの速度で好ましくは冷却され、>5.0mmから500mmの厚さへ凝固される。鋳造プロセスは、インゴット鋳造、ブルーム鋳造、連続鋳造、薄スラブ鋳造、厚スラブ鋳造、薄ストリップ鋳造、ベルト鋳造等を含む多種多様なプロセスにおいて行われ得る。好ましい方法は、薄スラブ鋳造、厚スラブ鋳造及び薄ストリップ鋳造によるシート形状における連続鋳造であろう。好ましい合金は、少なくとも10体積パーセントから100体積パーセントまでのオーステナイト(γ−Fe)の割合、及び、150から400℃までの温度範囲において間におけるすべての増分を示すであろう。
方法1のステップ2では、合金は好ましくは、0.5から5.0mmの厚さを有するシート形状へ加工される。このステップ2は、熱間圧延、又は、熱間圧延及び冷間圧延を含み得る。熱間圧延の場合、好ましい温度範囲は、700℃且つ前記合金のTm以下の温度であろう。冷間圧延が採用される場合、このようなものは周囲温度であると理解される。熱間圧延又は熱間圧延及び冷間圧延後、シートは、好ましくは650℃の温度から前記合金の融点(Tm)以下の温度までの範囲において、追加的に熱処理され得ることに留意されたい。
したがって、鋳造製品からシートを製造するためのステップは、特定の製造ルート及び特定の目標とされた目的に応じて変わり得る。例として、この目標厚さのシートへ達するための1つのプロセスルートとして厚スラブ鋳造を考える。合金は好ましくは、典型的には厚さにおいて150から300mmの厚さ範囲において、水冷モールドを通して鋳造されるであろう。冷却後の鋳造インゴットはその後好ましくは、酸化物を含む表面欠陥を除去するためのいくつかの表面処理を含み得る熱間圧延に関して用意されるであろう。インゴットはその後、厚さにおいて典型的には15から100mmのトランスファーバースラブをもたらすいくつかのパスを含み得る粗圧延機ホットローラーを通るであろう。このトランスファーバーはその後、厚さにおいて典型的には1.5から5.0mmのホットバンドコイルを製造するための連続/タンデム熱間圧延仕上げスタンドを通るであろう。追加のゲージ圧下が必要とされる場合、冷間圧延は、パス当たり様々な圧下、可変数のパスで、且つ、タンデム圧延機、Z−圧延機及びリバース圧延機を含む異なる圧延機において行われ得る。典型的には冷間圧延厚さは、0.5から2.5mm厚さであろう。好ましくは、冷間圧延された材料は、650℃から前記合金の融点(Tm)以下の温度までの温度範囲で部分的に又は完全に、のいずれかで冷間圧延プロセスから失われた延性を回復するためにアニールされる。
他の1つの例は、好ましくは、薄スラブ鋳造プロセスを通して鋳造材料を加工することであろう。この場合では、鋳造が典型的には、水冷モールドを通ることによって厚さにおいて35から150mmを形成する後で、新たに形成されたスラブは、補助トンネル炉による冷却無しの熱間圧延、又は、目標温度まで直接的にスラブを持っていくために適用される誘導加熱へ直接的に行く。スラブはその後、好ましくは1から10個のマルチスタンド仕上げ圧延機において直接的に熱間圧延される。熱間圧延後、ストリップは、厚さにおいて1から5mmの典型的な厚さを有するホットバンドコイルへ圧延される。さらなる加工が必要とされる場合、冷間圧延は、上記と同様のやり方において適用され得る。ブルーム鋳造は、上記例と同様であるだろうが、より大きい厚さが、典型的には200から500mm厚さまで鋳造され得、初期の破砕機ステップが、初期の鋳造厚さを減少させてそれを熱間圧延粗圧延機を通り抜けることを可能にするために必要とされるであろう旨に留意されたい。
ステップ1からステップ2へにおける鋳造材料から行くことにおける特定のプロセスにもかかわらず、一旦シートが0.5mmから5.0mmまでの好ましい範囲において形成されると、シートはその後、X(%)の全伸び、Y(MPa)の最大抗張力及びZ(MPa)の降伏強度を示すであろう。この合金に関する好ましい特性は、900から2050MPaまでの最大抗張力値、10から70%までの引張伸びになり、降伏強度は200から750MPaまでの範囲である。
方法1のステップ3では、合金は、150℃から400℃までの温度範囲において永久的に(つまり、塑性的に)変形する。このような永久的な変形は、圧延によって提供され得、厚さにおける減少を引き起こす。これは、例えば、鋼コイルの進展の最終段階の間に行われ得る。周囲温度で開始するシートによる最終的なゲージ圧下に関する従来の冷間圧延を行うよりむしろ、高温圧延が今は好ましくは、150から400℃の目標温度範囲において行われる。1つの方法は、冷間圧延機を通る前に目標温度範囲へシートを加熱することであろう。シートは、トンネル圧延機、放射ヒーター、抵抗ヒーター又は誘導ヒーターを通ることを含む様々な方法によって加熱され得る。他の1つの方法は、圧下ローラーを直接的に加熱することであろう。例示のための第3の例は、シートを低温バッチアニールし、その後、これを目標温度範囲で冷間圧延機を通して送ることであろう。代わりに、シートは、ロール成形、金属スタンピング、金属延伸、ハイドロフォーミング等を含む様々な方法によって部品を作製する間に永久的な変形を提供する様々なプロセスを用いて、高温範囲で部品に変形され得る。
150から400℃の温度範囲において合金を永久的に変形させるための特定のプロセスにもかかわらず、図2における条件3a及び条件3bにおいて示される2つの区別できる条件が形成され得る。条件3aでは、ステップ2における及びステップ3後の前記合金を比較すると、全伸び及び最大抗張力は比較的影響を受けないが、降伏強度は増加する。具体的には、全伸びXは、X±7.5%に等しく、引張強度Yは、Y±100MPaに等しく、降伏強度Zは≧Z+100MPaである。条件3aにおけるこの合金に関する好ましい特性は、800から2150MPaまでの最大抗張力値(Y)、2.5%から77.5%までの引張伸び(X)、及び≧300MPaの降伏強度(Z)であろう。より好ましくは、降伏強度は、300から1000MPaまでの範囲に入り得る。
条件3bでは、ステップ2における及びステップ3後の前記合金を比較すると、最大抗張力は比較的影響を受けないが、降伏強度は増加する。具体的には、最大抗張力YはY±100MPaに等しく、降伏強度Zは≧Z+200MPaである。条件3bにおけるこの合金に関する好ましい特性は、800から2150MPaまでの最大抗張力値(Y)、及び≧400MPaの降伏強度(Z)であろう。より好ましくは、降伏強度は、400から1200MPaまでの範囲に入り得る。加えて、条件3aとは異なり、全伸び低下は7.5%より大きい、つまり、ステップBでは、全伸び(X)は以下のように画定される:X<X−7.5%。
様々な事例によって示されることになるように、通常の変形によって、金属材料は、歪み硬化する/加工硬化するであろう。これは、例えば、応力(σ)と歪み(ε)との間の関係σ=Kεにおける歪み硬化指数(n)によって示される。これの予期しない影響は、材料が永久的に変形するときに、基本的な材料特性が変化することである。初期条件を最終的な条件と比較することは、降伏強度及び引張強度が総延性における同等の減少と共に増加する典型的且つ予想される挙動を示すであろう。この効果を示すために特定の事例が提供され、その後、これをこの開示において記載される新しい材料挙動と対比する。
図3は、本開示の方法2のまとめを確認する。方法2における最初の3ステップは、方法1と同一であり、ステップ4は、方法2に関する追加のステップである。示されるように、ステップ4は、条件3a又は条件3bのいずれかにおいて本明細書の合金へ適用され得る。
前に示されたように、図2の説明では、特性の様々な組み合わせ(つまり、全伸び、最大抗張力及び降伏強度)が、各条件3a又は3bに関して提供される。詳細な説明及び後続の事例においてさらに示されることになるように、条件3a又は3bにおけるその合金は、それらの特定の構造によってさらに特徴付けられ得る。これはその後、周囲から≦150℃までの温度で、又はより好ましくは0℃から150℃までの温度の範囲で、合金を永久的に変形させるさらなる任意のステップの使用によって最終的な特性のさらなる調整を可能にする。これは、例えば、図3に示されるような鋼コイルの製造の間に他の1つのステップを追加することによって行われ得る。このケースでは、ステップ4は、0.5から2.0%圧下までの又は>2%から50%までのより大きな圧下でのスキンパス(つまり、表面品質又は平滑化における改善のためにも時々用いられる小さな圧下圧延パス)であり得、特性の特定の組み合わせを開発する。代わりのアプローチは、例えば、方法1によって加工されたシートから部品を作製することにおいて行われ得る。方法2の任意のステップ4では、シートは、ロール成形、金属スタンピング、金属延伸、ハイドロフォーミング等を含む様々な変形プロセスを用いて部品へとその後作製され得る。方法2におけるステップ4を有効にするための厳密なプロセスにもかかわらず、最終的な特性は、10から40%までの引張伸び、1150から2000MPaまでの最大抗張力、及び550から1600MPaまでの降伏強度を有する特性を示すように検討される前記合金によって開発され得る。
合金
高降伏強度を開発するための新しいプロセスルートへつながるこの用途における構造及びメカニズムは、表1において提供される合金の以下の化学的性質に関連する。
表1からわかり得るように、本明細書の合金は、70原子%Fe超を有する鉄系金属合金である。加えて、本明細書の合金は、それらがFe、及び、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される少なくとも4つ以上の又は5つ以上の又は6つの元素を含むことが理解され得る。加えて、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される4つ以上の、又は5つ以上の元素の存在に関して、このような元素は、以下の示される原子パーセントで存在する:Si(0から6.13原子%);Mn(0から15.17原子%);Cr(0から8.64原子%);Ni(0から9.94原子%);Cu(0から1.86原子%);及びC(0から3.68原子%)。最も好ましくは、本明細書の合金は、それらが、Si,Mn,Cr,Ni,Cu及びCと共に70原子%以上のレベルでのFeを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成り、すべての他の元素の不純物のレベルは0から5000ppmまでの範囲である。
実験用スラブ鋳造
合金は、表1における原子比率に従って既知の化学的性質を有する商用利用可能な鉄系添加剤(ferroadditive)粉末及びベース鋼原料を用いて、3,400グラム装填物に計量された。上記で示唆したように、不純物は、用いられる原料に応じて様々なレベルで存在し得る。不純物元素は一般的に、以下の元素を含むであろう;Al,Co,Mo,N,Nb,P,Ti,V,W,及びS。存在する場合、0から5000ppm(100万分の1)までの範囲であり、好ましくは0から500ppmまでの範囲であろう。
装填物は、Indutherm VTC800V真空チルト鋳造機内に配されたジルコニア被覆シリカるつぼ内に装填された。機械はその後、融液の酸化を防止するために鋳造前に2回、鋳造及び融解チャンバーを真空にし、且つ、大気圧へとアルゴンによってフラッシュした。融液は、合金組成及び装填物質量に応じておよそ5から7分、完全に溶融されるまで14kHz RF誘導コイルによって加熱された。最後の固体が融解されるのが観察された後で、それは、追加で30から45秒の間加熱されることが許可され、過加熱を提供し、溶融均一性を確保した。鋳造機はその後、チャンバーを真空にし、るつぼを傾けて、水冷銅ダイにおける50mm厚さ、75から80mm幅及び125mm深さのチャネル内に融液を注ぎ、図2及び3におけるステップ1を表すであろう。プロセスは、>5.0から500mmまでの範囲での好ましい鋳放し厚さへ適合され得る。融液は、チャンバーが大気圧へとアルゴンによって満たされる前に、200秒間真空下で冷却されることが許可された。
実験用熱間圧延
本明細書の合金は、好ましくは、実験用シートに加工された。実験用合金加工は、連続鋳造によって製造されるスラブからホットバンド製造をシミュレートするために開発され、図2及び3におけるステップ2を表すであろう。工業的熱間圧延は、目標温度へトンネル炉においてスラブを加熱し、その後、700℃から合金の融点(Tm)までの好ましい温度範囲において目標ゲージに到達するためにリバース圧延機若しくはマルチスタンド圧延機のいずれか、又は両方の組み合わせにそれを通過させるによって実施される。いずれかの圧延機タイプ上の圧延の間、スラブの温度は、空気への及び作業ロールへの熱損失に起因して徐々に減少しているので、最終的なホットバンドは、非常に低下した温度である。これは、1100℃と1250℃との間へトンネル炉において加熱し、その後熱間圧延することによって実験室においてシミュレートされる。実験用圧延機は、各熱間圧延パスの間の熱の、より大きい損失を引き起こす工業用圧延機よりも遅いので、スラブは、パスの間に4分間再加熱されて、温度における低下を減少させ、実験用圧延機を出るときの目標ゲージでの最終的な温度は一般的に、炉温度及び最終的な厚さに応じて、1000℃から800℃までの範囲である。
熱間圧延の前に、実験用スラブは、加熱するためのLucifer EHS3GT−B18炉において予熱された。炉の設定点は、合金融点及び熱間圧延プロセスにおける点に応じて、1100℃と1250℃との間で変わり、初期温度はより高い圧下を促進するためにより高く設定され、後の温度はホットバンド上の表面酸化を最小限にするために、より低く設定される。スラブは、それらが目標温度に達することを確保するために熱間圧延前に40分間浸ることが許可され、その後、トンネル炉からFenn Model 061 2 高圧延機内へ押し出された。50mm鋳造物は、空気冷却が許可される前に圧延機を通して5から10パスに関して熱間圧延される。熱間圧延後の最終的な厚さ範囲は、好ましくは、20%から50%までの範囲をとるパス当たりの可変圧下によって1.8mmから4.0mmまでである。
熱間圧延後、スラブ厚さは、1.8から2.3mmまでのホットバンドの最終的な厚さへ減少された。加工条件は、熱間圧延の量を変化させること及び/又は冷間圧延ステップを追加することによって調節され得て、0.5から5.0mmまでの好ましい厚さ範囲を製造する。引張試料は、ワイヤEDMを用いて実験用ホットバンドから切られた。引張特性は、InstronのBluehill制御及び分析ソフトウェアを利用して、Instron機械試験フレーム(Model 3369)上で測定された。1.8から2.3mmまでの厚さへ加工された、熱間圧延条件における合金の引張特性は、表2にリスト化される。
最大抗張力値は、13.8から68.5%までの引張伸びによって913から2000MPaまで変わり得る。降伏強度は、250から711MPaまでの範囲である。本明細書の鋼合金からのホットバンドの機械的特性は、合金の化学的性質、加工条件、及び、加工条件への材料力学的応答に依存する。
事例
比較事例#1 周囲温度での圧延への従来の応答
表1においてリスト化される本明細書の合金からのホットバンドは、比較目的のために、複数の冷間圧延パスを通して1.2mmの最終的な目標ゲージ厚さへ冷間圧延された。引張試料は、ワイヤEDMを用いて各冷間圧延シートから切られた。引張特性は、InstronのBluehill制御及び分析ソフトウェアを利用して、Instron 機械試験フレーム(Model 3369)上で測定された。すべての試験は、変位制御において周囲温度にて行われた。
冷間圧延後の本明細書の合金の引張特性は、表3にリスト化される。分かり得るように、降伏強度は、711MPaで最大値を有するホットバンドにおける範囲にわたって大幅に増加する(表2)。冷間圧延後、降伏強度は1037から2000MPaまで変わる。冷間圧延後の最大抗張力値は、1431から2222MPaまでの範囲である。しかしながら、引張伸びにおける低下は、4.2から31.1%までの変化によって冷間圧延後の本明細書の各合金に関して記録される。本明細書の合金の引張特性上の冷間圧延の効果における一般的な傾向は、図4及び図6に示される。
相対的な磁気相含有量は、表4においてリスト化される本明細書の各合金に関してホットバンド及び冷間圧延後の両方においてFeritscopeによって測定され、選択された合金に関して図7に示される。ホットバンドにおける0.1から56.4Fe%の磁気相体積パーセントは、変形の間の相変態を確認する冷間圧延後に1.6から84.9Fe%までの範囲へ増加する。
この比較事例は、降伏強度が冷間圧延によって(つまり、周囲温度で)本明細書の合金において増加され得ることを実証する。最大抗張力もまた増加しているが、冷間圧延は、特定の用途における制限因子であり得る引張伸びにおける低下によって示される合金延性における大幅な減少につながる。強化は、最大抗張力における増加によって示されるように、冷間圧延前後における磁気相体積パーセントの測定によって表現されるようなフェライトへのオーステナイトの相変態に関連する。
比較事例#2 合金2における降伏強度上の冷間圧下率効果
合金2は、4.4mmの厚さを有するホットバンドへ加工された。ホットバンドはその後、複数の冷間圧延(つまり、周囲温度で)パスを通して異なる圧下によって冷間圧延された。冷間圧延後、サンプルは、10分間850℃で中間アニーリングによって熱処理された。これは、前の冷間加工を除去するための完全にアニールされた条件を表す各サンプルに関する開始条件を表した。この開始条件から、表5において提供されるような異なるパーセンテージ(つまり、0%、4.4%、9.0%、15.1%、20.1%、25.1%及び29.7%)での後続の冷間圧延は、引張試験に関する最終的なゲージが1.2mmの目標一定厚さであろうように適用された。アニーリング後の最終的なステップとしての冷間圧下を増加することによって、材料降伏強度の対応する増加は、図8における引張応力−歪み曲線によって実証される。試験からの引張特性は、表5においてリスト化される。合金2の降伏強度は、アニール状態における初期値と比較して圧下のレベルに応じて666から1140MPaまで増加する(表5)。また、Feritscopeによって測定される磁気相体積パーセントは、アニール状態における1.0Fe%の初期値と比較して表5に示されるように12.9Fe%まで増加する。降伏強度増加は、冷間圧延後の減少した引張伸びによって合金延性を犠牲にして達成されることに留意すべきである。
この比較事例#2は、本明細書の合金における降伏強度が、冷間圧下率によって変えられ得、引張強度における増加によって、しかし延性における減少によって、比較的より高い降伏強度を達成することを実証する。適用される冷間圧下率が高くなるほど、達成される降伏強度は高くなり、記録される引張伸びは低くなる。
比較事例#3 合金2からのホットバンドにおける冷間圧延間の構造変態
4mmの厚さを有する合金2からのホットバンドは、10分間850℃での中間アニーリングによって複数の冷間圧延パスを通して1.2mmの最終的な厚さへ冷間圧延された。ホットバンド及び冷間圧延シートの微細構造は、走査電子顕微鏡法(SEM)及び透過電子顕微鏡法(TEM)によって調査された。
SEMサンプルを用意するために、片は、EDMによって切られ、エポキシにおいて取り付けられ、9μm、6μm及び1μmダイヤモンド懸濁溶液によって及び最終的に0.02μmシリカによって次第に研磨された。TEM試料を用意するために、サンプルは、EDMによってシートから切られ、その後、毎回、減少したグリットサイズのパッドによって研削することによって薄くされた。60から70μm厚さまでさらに薄くすることは、それぞれ9μm、3μm及び1μmダイヤモンド懸濁溶液によって研磨することによって行われる。直径3mmのディスクは、箔から打ち抜かれ、最終的な研磨は、ツインジェット研磨装置を用いて電気研磨によって実行された。用いられる化学溶液は、メタノール塩基において混合された30%硝酸であった。TEM観察に関する不十分な薄い領域に備えて、TEM試料は、Gatan Precision Ion Polishing System(PIPS)を用いてイオンミリングされ得る。イオンミリングは通常4.5keVで行われ、傾斜角度は4°から2°へ減少されて、薄い領域を広くする。TEM調査は、200kVで動作するJEOL 2100高分解能顕微鏡を用いて行われた。
ホットバンド構造のSEM分析は、直線の境界を有する比較的大きいオーステナイト粒を明らかにした(図9)。明視野TEM像は、ホットバンド構造が転位をほとんど含まず、粒界が、再結晶構造に関して典型的である直線且つ鋭い(図10)ことを示す。TEM調査はまた、ナノ析出物が微細構造において存在することを示した(図11)。
ホットバンドが冷間圧延を受けたとき、ホットバンド構造の選択された領域におけるオーステナイト相は、応力下での微細なフェライト相へ変換する。冷間圧延シートの後方散乱SEM像は、変換された且つ微細な構造、及び変形双晶の存在を示す(図12)。図13におけるTEM像によって示されるように、高い転位密度は、残留オーステナイト粒において生成され、200から300nmのサイズを有するフェライトの微細な粒が形成される。変形双晶形成もまた、残留オーステナイト粒において観測された。冷間圧延間の相変態プロセスの一部としての追加のナノ析出物もまた観測された(図14)。
この事例は、変形双晶形成及び転位密度増加並びにナノ析出物によるフェライトへの相変態に起因した粒微細化によって合金強化(最大抗張力における増加)につながる冷間圧延の間の初期ホットバンドオーステナイト構造からの微細構造進化を実証する。
事例#4 合金2の降伏強度上の圧延温度効果
開始材料は、商用ホットバンド製造での加工を真似る50mm厚さ実験用鋳造スラブの熱間圧延によって用意されるおよそ2.5mm厚さを有する合金2からのホットバンドであった。開始材料は、1166MPaの平均最大抗張力、53.0%の平均引張伸び、及び304MPaの平均降伏強度を有した。開始材料はまた、0.9Fe%の磁気相体積パーセントを有した。
ホットバンドは、酸化物を除去するためにメディアブラストされ、且つ、プレートが温度に到達することを許可するために圧延の前に少なくとも30分間Yamato DKN810機械対流式オーブン内に装填された。ホットバンドは、徐々に減少するロールギャップを有するFenn Model 061圧延機上で圧延され、且つ、総目標とされる20%圧下のための各後続の圧延パスに関する一定の開始温度(つまり、50、100、150、200、250℃、300℃、350℃及び400℃)を確保するためにパス間で少なくとも10分間炉内に装填された。サンプルは、ASTM E8標準形状においてEDMカットされた。引張特性は、InstronのBluehill制御及び分析ソフトウェアを利用して、Instron機械試験フレーム(Model 5984)上で測定された。すべての引張試験は、固定された底部治具及び動く上部治具を有する変位制御において周囲温度で実行された;ロードセルは、上部治具に取り付けられる。
特定された温度での圧延後の合金2の引張特性は、表6においてリスト化される。圧延温度に応じて、降伏強度は、ホットバンドにおける250から711MPaまでの値と比較して589から945MPaまでの範囲へ増加する(表2)。合金2の最大抗張力は、21.2から60.5%までの引張伸びによって1132から1485MPaまで変わる。例の応力−歪み曲線は、図15に示される。分かり得るように、合金2からのホットバンドの200℃の温度での圧延は、図3におけるステップ3aと一致する極限強度及び延性における最小限の変化によって降伏強度を増加させる可能性を実証する。
磁気相体積パーセント(Fe%)は、圧延後に測定され、引張ゲージにおいて破断から少なくとも10mmが表7において報告される。分かり得るように、100℃以上の温度での圧延後の磁気相体積パーセントは、周囲温度での合金2を冷間圧延した後のもの(18.0Fe%、表4)と比較して、0.3から9.7Fe%までの範囲において大幅に低い。磁気相体積パーセントにおける大幅な増加は、温度での圧延後の合金2において測定され、引張試験された(表7、図16)。引張試験後、サンプルの引張試験における磁気相体積パーセントは、圧延温度に応じて25.2から52.1Fe%まで変わる。
この事例は、本明細書の合金における降伏強度が、高温での圧延によって増加され得、それによってフェライトへのオーステナイトの相変態が減少されることを実証する。Fe%における大幅な低下は、圧延温度が100℃より大きいときに生じる。さらに、150℃から400℃の温度での本明細書の合金からのホットバンドの圧延は、延性における大幅な変化なしで(つまり、プラスマイナス7.5パーセントに制限された変化(±7.5%引張伸び))降伏強度を増加させ(例えば、元々の値より少なくとも100MPa以上の値へ降伏強度を増加させること)、ほぼ同じレベルで(つまり、元々の値と比較して±100MPa)最大抗張力を維持する能力を実証する。
事例#5 合金7、合金18、合金34及び合金37の降伏強度上の圧延温度効果
開始材料は、商用加工を真似る50mm厚さ実験用鋳造の熱間圧延によって用意されるおよそ2.5mmの初期厚さを有する合金7、合金18、合金34及び合金37の各々からのホットバンドであった。合金7、18、34及び37は、1100℃と1250℃との間の温度での熱間圧延によっておよそ2.5mmの厚さを有するホットバンドに加工され、その後、酸化物を除去するためにメディアブラストされた。ホットバンド材料の引張特性は、表2において以前にリスト化された。ホットバンドは、酸化物を除去するためにメディアブラストされ、且つ、プレートが所望の温度に到達することを許可するために圧延の前に少なくとも30分間Yamato DKN810機械対流式オーブン内に装填された。結果として得られる清潔なホットバンドは、徐々に減少するロールギャップを有するFenn Model 061圧延機上で圧延され、且つ、一定の温度を確保するためにパス間で少なくとも10分間炉内に装填された。ホットバンドは、目標とされる20%圧下へ圧延され、サンプルは、ASTM E8標準形状においてEDMカットされた。引張特性は、InstronのBluehill制御及び分析ソフトウェアを利用して、Instron機械試験フレーム(Model 5984)上で測定された。すべての引張試験は、固定された底部治具及び動く上部治具を有する変位制御において周囲温度で実行された;ロードセルは、上部治具に取り付けられる。
特にそれらの伸び、降伏強度及び最大抗張力の、各合金の応答は、調査される温度の全範囲にわたってモニタリングされた。各合金は、最低で100℃から最高で400℃までの範囲の温度での圧延後に試験された。合金7に関して、引張伸びは14.7%から35.5%までの範囲であり、最大抗張力は1218MPaから1601MPaまでの範囲であり、降伏強度は調査される温度範囲にわたって557MPaから678MPaまでの範囲であり(表8)、Fe%数は引張試験前に29.9から41.7まで、試験後に57.7から65.4までの範囲である(表9)。合金18に関して、引張伸びは43.0%から51.9%までの範囲であり、最大抗張力は1083MPaから1263MPaまでの範囲であり、降伏強度は150から400℃まで772MPaから924MPaまでの範囲であり(表10)、Fe%数は引張試験前に6.8から12.3まで、150から400℃範囲における試験後に31.5から39.6までの範囲である(表11)。合金34に関して、引張伸びは21.1%から31.1%までの範囲であり、最大抗張力は1080MPaから1140MPaまでの範囲であり、降伏強度は150から400℃範囲において869MPaから966MPaまでの範囲であり(表12)、Fe%数は引張試験前に0.4から1.0まで、試験後に0.8から2.1までの範囲である(表13)。合金37に関して、引張伸びは1.5%から9.0%までの範囲であり、最大抗張力は1537MPaから1750MPaまでの範囲であり、降伏強度は150から400℃範囲において1384MPaから1708MPaまでの範囲であり(表14)、Fe%数は引張試験前に74.5から84.3まで、試験後に71.1から85.6までの範囲である(表15)。
本明細書の各合金に関する代表的な曲線は、同時比較のための同じおよそ20%圧下への冷間圧延後、且つ、試験されたホットバンドからの参照曲線を参照して図17から図20において示される。
この事例は、本明細書の合金における降伏強度が増加され得るが、100℃以上から400℃までの温度での圧延時にフェライトへのオーステナイトの相変態が減少されることを実証する。降伏強度、最大抗張力及び引張伸びにおける変化の例は、図2におけるステップ3a及び3bの両方に関して提供された。
事例#6 合金2の降伏強度上の200℃での圧延の圧下の効果
合金2は、実験用鋳造からのおよそ2.5mmの厚さを有するホットバンドへ加工された。熱間圧延に続いて、合金2は、およそ10%から40%までの範囲である変化する圧下率へ200℃で圧延された。圧延パス間で、合金2シート材料は、温度を維持するために10分間200℃で対流炉において配された。所望の圧下率が達成されたとき、ASTM E8引張サンプルは、ワイヤEDMを介して切られ、試験された。
異なる圧下率(0.0から70.0%)による200℃での圧延後の合金2の引張特性は、表16にリスト化され、任意の圧延実験前のデータも含む。図21は、200℃での圧下率の関数としての合金2に関する代表的な引張曲線を示す。材料の降伏強度が、30%圧下まで最大抗張力を変化させることなく(つまり、プラス又はマイナス100MPaの変化)、圧下を増加させることによって急速に増加することが観測される。図22は、200℃での圧下率の関数としての最大抗張力及び降伏強度に関する傾向の比較を提供し、降伏強度増加が比較的急速である一方で、最大抗張力変化が30.4%圧下率まで図2におけるステップ3aの特性変化と一致し、且つ、39.0%圧下率でのステップ3bの特性変化と一致することを示す。
合金2の全伸びは、図23において200℃での圧下率の関数としてプロットされる。合金2の降伏強度は、200℃での圧延の間の追加の圧下によって増加している一方で、利用可能な延性は>30%圧下まで急速に減少しないことを実証する。これは、実験用圧延を用いてシミュレートされ、タンデム圧延機圧延、Z−圧延機圧延及びリバース圧延機圧延を含む商用圧延法は、圧延の間にストリップ張力を追加的に適用することになるので圧下の厳密な量、それによって延性減少は変化し得ることに留意されたい。
磁気相体積パーセント(Fe%)は、200℃での圧延後に、及び引張ゲージ(つまり、引張試料において存在する減少したゲージセクション)における引張試験後に再び、サンプルに関するFischer Feritscope FMP30を用いて測定された。表17に示されるこれらの測定は、圧延プロセスの間に且つ後続の引張試験の間に合金において生じる変形誘起相変態の量を示唆する。圧延及び引張試験後の合金2における変形誘起相変態の量は、図24に示される。磁気相体積パーセントが、増加する圧下率と共にわずかに増加するのみなので、変形誘起相変態は、200℃で大幅に抑制されることが分かり得る。200℃での圧延は、引張試験の間も変形誘起相変態上の効果を有するように実証され、増加する圧下率が、材料における変態の量を抑制する。
*異なる加工が適用された:合金2は、およそ9.3mmの厚さによって1250℃でホットバンドに加工され、その後、酸化物を除去得するためにメディアブラストされ、その後4.6mm(〜50%圧下)へ200℃で圧延された。材料はその後、10分間850℃でアニールされ、且つ、およそ50.4、60.1及び70%圧下へ200℃で圧延された。
この事例は、本明細書で記載される合金の降伏強度が、200℃での圧延によって合金2に関するここで示されるような周囲よりも大きい温度で圧下率を変えることによって調整され得ることを実証する。本開示の広い文脈では、温度範囲は、表7に関する以前の事例において提供されるように150℃と400℃との間であると検討される。この圧延の間、変形経路は、比較的制限された変形誘起相変態が生じているように修正されて、冷間圧延状態における降伏強度を増加させつつ、大幅な延性を保持し且つ最大抗張力を維持するための能力をもたらす。それによって、圧延のパラメーターは、延性又は最大抗張力を犠牲にすることなく材料の降伏強度を改善するように最適化され得る。
事例#7 200℃での圧延後の合金2における微細構造
合金2は、商用のホットバンド製造での加工を真似る実験用鋳造からの9mmの厚さを有するホットバンドへ加工された。ホットバンドは、50%圧下によって冷間圧延され、且つ、商用のシート製造での冷間圧延加工を真似る空気冷却によって10分間850℃でアニールされた。メディアブラスティングは、アニーリングの間に形成される酸化物を除去するために用いられた。その後、合金は、破損又は圧延機に制限された圧下まで再び冷間圧延された。サンプルは、それらが均一な温度であることを確保するために冷間圧延前に少なくとも30分間対流オーブンにおいて200℃へ加熱され、且つ、一定の温度を確保するためにパス間で10分間再加熱された。合金2シートは、最初に30%の圧下によって、その後、70%の最大圧下へ冷間圧延された。初期構造の及び圧延後の微細構造は、走査電子顕微鏡法(SEM)によって調査された。SEMサンプルを用意するために、片は、EDMによって切られ、エポキシにおいて取り付けられ、9μm、6μm及び1μmダイヤモンド懸濁溶液によって及び最終的に0.02μmシリカによって次第に研磨された。
図25は、ミクロンサイズ粒内部でアニーリング双晶を有するほぼ大部分オーステナイトである冷間圧延前の微細構造の後方散乱SEM像を示す。30%圧下による冷間圧延後、図26に示されるように、バンド構造は、異なる配向を有する異なる領域において見られ得る。おそらく、同様の配向を有するバンドは、1つのオーステナイト粒における変形双晶であり、一方で異なる方向におけるバンドは、他の1つの結晶配向粒における双晶である。いくつかの粒微細化は、選択された領域において観測され得る。
圧下率が70%へ増加された後で、バンドはもはや視えず、体積を通して微細な構造は見られ得る(図27)。図27bにおける高倍率画像において示されるように、10μmより非常に小さいサイズを有する微細アイランドが識別され得る。圧延プロセスの間に安定なオーステナイトにおいて与えられる高い変形を考慮すると、オーステナイトは、典型的には100から500nmの範囲において劇的に微細化され得る。Feritscope測定は、オーステナイトが、200℃で安定であり、ほぼ100%のオーステナイトが圧延後に維持されることを示唆する。
この事例は、微細化がフェライトへのオーステナイト変態を通して生じるとき冷間圧延とは対照的にオーステナイトの微細構造微細化及び70%の高い圧下率でさえ200℃での圧延の間に本明細書の合金におけるオーステナイト安定化(つまり、フェライトへの変態に対する抵抗)を実証する。
事例#8 合金2における微細構造上の200℃での圧下率の効果
温度での圧延が合金2の降伏強度における大幅な増加をもたらし、一方で高い引張伸びが維持された。TEM調査が200℃で圧延された合金2上で実施されて、圧延歪みの関数として200℃での圧延の間の構造変化を分析した。この事例では、50mm厚さの実験用鋳造スラブは、最初に熱間圧延され、結果として得られるホットバンドはその後、異なる歪みへ200℃で圧延された。構造進化を示すために、圧延シートの微細構造は、透過電子顕微鏡法(TEM)によって調査された。TEM試料を用意するために、サンプルは、ワイヤEDMを用いてシートから切られ、その後、毎回、減少したグリットサイズのパッドによって研削することによって薄くされた。60から70μm厚さサンプルまでさらに薄くすることは、それぞれ9μm、3μm及び1μmダイヤモンド懸濁溶液によって研磨することによって行われた。直径3mmのディスクは、箔から打ち抜かれ、最終的な研磨は、ツインジェット研磨装置を用いて電気研磨によって実行された。用いられる化学溶液は、メタノール塩基において混合された30%硝酸であった。TEM観察に関する不十分な薄い領域に備えて、TEM試料は、Gatan Precision Ion Polishing System(PIPS)を用いてイオンミリングされた。イオンミリングは通常4.5keVで行われ、傾斜角度は4°から2°へ減少されて、薄い領域を広くする。TEM調査は、200kVで動作するJEOL 2100高分解能顕微鏡を用いて行われた。
図28は、10%圧下による200℃で圧延された合金2における微細構造の明視野TEM像を示す。オーステナイト粒は、絡まった転位によって満たされ、転位セル構造が示されることが分かり得る。しかしながら、比較的低い圧延歪みに起因して、元々のオーステナイト粒界はいまだに視える。オーステナイトが200℃での圧延の間に安定であることが留意される。電子線回折は、オーステナイトが、Feritscope測定とも一致する支配的な相であることを示唆する。10%圧下による200℃での圧延は、ホットバンドにおける303MPaから529MPAへ平均降伏強度を増加させる(表16を参照)。シートが30%へ圧延されるとき、TEMは、図29に示されるように、粒における、より高い転位密度を定性的に示し、且つ、明確な転位セル構造が示される。加えて、いくつかの変形双晶が、オーステナイト粒内で見られる。10%圧延サンプルと同様に、オーステナイト相は、電子線回折によって確認されるように、維持される。しかしながら、オーステナイトの元々の粒界はもはや視えない。30%圧下による200℃での圧延は、968MPaの平均降伏強度をもたらす(表16)。70%圧下による圧延後(図30)、定性的により高い転位密度が続き、TEMから見られ得、転位セルは、30%圧延サンプルにおけるものと同様である(図29)。加えて、変形双晶はサンプルにおいても存在する。30%圧延サンプルと同様に、オーステナイトは、電子線回折によって検証される圧延の間にいまだに安定なままである。
この事例は、本明細書の合金が、70%圧下までによる200℃での圧延の間にオーステナイト構造を維持することを実証する。転位セル形成及び双晶形成を含む構造変化は、200℃での圧延後の降伏強度における増加につながる。
事例#9 圧延法の組み合わせによるプロセスルート
合金2、合金7、合金18及び合金34は、〜2.7mmの厚さを有するホットバンドに加工され、これは、酸化物を除去するためにメディアブラストされ、且つ20%圧下へ200℃で圧延された。材料は、分割され、その後、周囲温度での圧下の範囲で圧延された。ASTM E8引張サンプルは、ワイヤEDMによって切られ、且つ、InstronのBluehillソフトウェアを用いてInstron 5984フレームにおいて試験された。
組み合わされた圧延後の選択された合金の引張特性は、表18から表21においてリスト化される。圧延法の組み合わせ後の降伏強度における大幅な増加は、ホットバンド状態と比較して、又は、200℃での圧延厚さにおける〜20%圧下による圧延及び周囲温度での後続の圧下率の直後に、すべての3つの合金において観測された。合金2に関して1216MPaまでの(ホットバンドにおける降伏強度は200℃での圧延後に309MPa及び803MPaである)、合金7における1571MPaまでの(ホットバンドにおける降伏強度は200℃での圧延後に333MPa及び575MPaである)、合金18における1080MPaまでの(ホットバンドにおける降伏強度は200℃での圧延後に390MPa及び834MPaである)、及び、合金34における1248MPaまでの(ホットバンドにおける降伏強度は200℃での圧延後に970MPa及び1120MPaである)降伏強度が記録された。図31から図34は、それぞれ合金2、7、18及び34に関する対応する引張曲線を示す。冷間圧延後の最大抗張力における増加もまた、引張伸びにおける減少と共に本明細書のすべての合金において観測された(表18から21を参照)。引張試験の前及び後の両方での、各検査された条件における本明細書の選択された合金の磁気相体積パーセントの分析は、表22から表25においてリスト化される。冷間圧延は、本明細書の合金からの加工されたシートにおける、より高いFe%、その後、引張試験の間に生じる変態に起因したFe%におけるさらなる増加につながる。
この事例は、0.5mmから5.0mmの厚さでシートに合金を加工することによって、その後、150℃から400℃の範囲における温度で1回のパスにおいて変形させ(圧延し)且つ厚さを減少させることによって、その後≦150℃の温度で厚さにおける後続の減少によって達成され得る、特性の組み合わせの第3の区別できるセットを生成することへの経路を実証する。これは、冷間圧延のみと比較してより比較的より高い降伏強度、及び温度での圧延のみと比較してより高い引張強度を提供するために観測される。
事例#10 特性組み合わせを調整するための例の方法
合金2からのホットバンドは、図2及び図3において提供されるステップに従う、特性の組み合わせ及びより高い降伏強度へ向かう本明細書の異なる方法によってシートに加工された。合金2は、最初に鋳造され、その後、2.5から2.7mm厚さであった熱間圧延を介してシートに加工された。引張比較に関して、参照ホットバンドバンド材料は、試験前にゲージを減少させるために、〜1.8mmへ熱間圧延された。図2の例に関して(つまり、200℃で20%圧延された)、ホットバンドは、200℃での20%減少によって圧延された。圧延前に、それは、200℃で20%圧延される前に30分間200℃まで加熱され、温度を維持するために圧延パス間で10分再加熱された。図3の例に関して(つまり、200℃で20%圧延され、その後周囲温度で10%冷間圧延)、200℃での20%圧下を含んだプロセスステップは繰り返され、10%の周囲温度圧下率の追加のステップが適用された。引張試料は、ワイヤEDMを用いる各方法によって加工されたシートから切られた。引張特性は、InstronのBluehill制御及び分析ソフトウェアを利用して、Instron機械試験フレーム(Model 5984)上で測定された。すべての試験は、変位制御において周囲温度にて行われた。
最適に近い各加工方法で達成される特性の組み合わせを有する代表的な応力−歪み曲線は、図35に示される。分かり得るように、降伏強度は、合金最大抗張力(つまり34MPa増加)及び伸び(つまり1.8%減少)における最小限変化によって200℃で圧延することによって大幅に増加し得る(つまり469MPa増加)。これは、図2における例の条件3aによって提供される。ステップ3の開始条件からの周囲温度で10%にて追加的に圧延されたサンプルに関して、その後これは図3におけるステップ4を満足するであろう。分かり得るように、この場合では、これは、より高い降伏強度(つまり688MPa増加)及び引張強度(つまり224MPa増加)へのルートであるが、全伸びにおける減少(つまり25.1%減少)がついてくる。図3におけるステップ4を満足することはまた、例えば様々なプロセスによって部品をコールドスタンピングすることによって行われ得、それによってスタンプされた部品における領域は、部品を形成することにおいて部分的に使い果たされた同等の、より低い延性と共に、より高い降伏強度及び引張強度を経験するであろうことに留意されたい。
この事例は、様々な方法による本明細書の合金における高降伏強度の達成、及び、本明細書の合金からの結果として得られるシートにおける様々な強度/伸びの組み合わせを提供するそれらの組み合わせを実証する。
事例#11 合金2の引張特性上の試験温度の効果
合金2は、後続のアニーリングにより目標厚さへ熱間圧延及び冷間圧延することによってスラブから1.4mm厚さを有するシート形状において製造された。引張試料は、ワイヤEDMを用いて合金2シートから切られた。引張特性は、−40℃から200℃までの範囲における異なる温度で測定された。
異なる温度での合金2シートの引張特性は、表26にリスト化される。磁気相体積パーセントは、表26においてもリスト化されるFeritscopeを用いた各温度での試験後の引張サンプルゲージにおいて測定された。分かり得るように、降伏及び最大抗張力は、試験温度を増加することによって減少し、一方で引張伸びは増加している。試験温度の関数としての引張伸び及び磁気相体積パーセント(Fe%)は、高温でのより高い伸びにもかかわらず試験後の引張サンプルゲージにおける磁気相体積パーセントが大幅に低下し且つ200℃での試験後にゼロへ近づくことを示す図36においてプロットされる。試験後の引張サンプルゲージにおける磁気相体積パーセントにおける減少は、応力下でのフェライトへのその変態を抑制する高温でのより高いオーステナイト安定度を示す。
この事例は、本明細書の合金の多成分合金化は、オーステナイト安定度の大幅な増加をもたらし、圧延の間のフェライトへの変態は、表26における最後の列において明確に提供されるように冷間圧延と比較して高温で抑制されることが示されることを実証する。それは、それ自身の圧延の間のより高い延性、及び、例えばスタンピング、延伸等の後続のシート形成操作でのより高い成形性を提供する。
事例#12 目標ゲージに向かう加工ステップにおける圧下
合金2は、4.4mmの厚さを有するホットバンドへ加工された。ホットバンドの2つのセクションはその後、周囲温度で1回、及び200℃で1回、圧延された。200℃でプレートは、圧延前に30分間機械対流式オーブンにおいて加熱され、一定の温度を確保するためにパス間で10分間再加熱された。
周囲温度での圧延の場合では、破損がおよそ42%圧下で生じた一方で、70%超の圧下が、圧延機の限界が達成されたときに破損無しで200℃での圧延の間に適用された。圧延機限界は、材料がいまだにさらなる圧下率のための能力を有する一方でFenn Model 061圧延機が冷間圧延の間のパス当たりの大幅な減少をもはや為しえないときに生じた。
磁気相体積パーセント(Fe%)は、冷間圧延及び200℃での圧延の間の圧下の異なるレベルでFeritscopeによって測定された。データは図37に示される。分かり得るように、磁気相体積パーセント(Fe%)は、周囲温度での圧下によって急速に増加して、〜42%での圧延に関する材料限界につながる。200℃での圧延の場合では、磁気相体積パーセント(Fe%)は、>70%の最大圧下率でさえ3Fe%下のままである。
1.2mmの最終的な厚さを有する合金2からのシートは、冷間圧延及び200℃での圧延の両方を利用することによって製造された。冷間圧延の場合では、圧延は、中間アニーリングによって循環されて、合金延性を回復し、且つ最終的な圧延ステップで29%の圧下によって目標厚さを達成した。引張サンプルは、両方の圧延法によって製造される1.2mm厚さを有するシートからEDMカットされ、且つ135秒間1000℃でアニールされた。引張特性は、InstronのBluehill制御及び分析ソフトウェアを利用して、Instron機械試験フレーム(Model 3369)上で測定された。すべての試験は、固定された底部治具及び動く上部治具を有する変位制御において周囲温度で実行された;ロードセルは、上部治具に取り付けられる。
冷間圧延及び200℃での圧延の両方によって製造されたアニールシートに関する工学的応力−歪み曲線の例は、図38に示される。分かり得るように、目標厚さに向かう異なる圧延法にもかかわらず、アニーリング後のシートの最終的な特性は同様である。
この事例は、オーステナイトが安定であり且つ200℃での合金2に関してここで実証されるようにフェライトへ移動しない圧延が、目標シートゲージへ向かう加工ステップにおける圧下を可能にするであろう本明細書の合金の圧延能力を大幅に改善することを実証する。そのため、この高温圧延は、>70%のこの例において提供されるように高い冷間圧延圧下率によってほぼ最終的な目標ゲージに到るために用いられ得る。このほぼ最終的なゲージ材料はその後、開始特性(つまり、初期条件)を回復するためにアニールされ得る。その後、最終的な目標ゲージは、図2又は図3におけるステップ及び手順の後で150から400℃までのこの出願において提供される温度範囲における圧延によって得られ得る。
事例##13 限界圧下率における変化
ホットバンドは、およそ9mm厚さを有する合金2から用意された。それは、60分間200から250℃へ加熱され、且つ、一貫した温度を確保するために圧延パス間での10分再加熱によっておよそ4.5mmへ圧延された。4.5mmで一回、それは、分割され、10分間850℃でアニールされ、空気冷却を可能にされた。材料は、酸化物を除去するためにメディアブラストされ、圧延前に少なくとも30分間所望の温度へ再加熱され、一貫した温度を確保するためにパス間で10分間再加熱された。材料は、シートの端から少なくとも2インチにおいて伝搬するこのような目に見える割れによって特徴付けられる破損(目に見える割れ)まで圧延された。約70%圧下で、圧延機は、材料を圧下するために必要不可欠な負荷を達成することに困難性を有し、圧延は停止され、これは、装置限界であり、材料限界ではない。室温圧延に関するコントロール材料は、破損まで室温で圧延された4.4mm厚さでのホットバンドであった。圧延温度の関数としての最大圧下率の結果は、表27及び図39において提供される。
この事例は、限界圧下率が温度の増加につれて増加することを本明細書の合金に関して実証する。したがって、本明細書の合金は、150℃から400℃までの範囲に入る温度へ加熱されるときに破損前に20%超の厚さにおける圧下による永久的な変形を可能にするために検討されることが分かり得る。より好ましくは、本明細書の合金は、それらが、このような温度範囲において加熱されるときに破損前に40%超の厚さにおける圧下による永久的な変形を可能にできると検討される。これは、目標ゲージに達するための工業的材料の加工を含む圧延操作に関する、非常により大きな潜在的な変形を提供する。割れ前のより大きな圧下は、より少ないステップ(つまり、冷間圧延及び再結晶アニーリング)が、鋼製造の間の特定の目標ゲージを達するために必要とされ得ることを意味する。追加的に、高温で実証された、より大きな成形性は、スタンピング、ロール成形、延伸、ハイドロフォーミング等を含む様々な成形操作から部品を作製することにおいて有益であろう。

Claims (19)

  1. a.少なくとも70原子%の鉄、及び、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される少なくとも4つ以上の元素を含む金属合金を供給するステップと、前記合金を融解させるステップと、10−4K/秒から10K/秒までの速度で冷却するステップと、>5.0mmから500mmまでの厚さへ凝固させるステップと、
    b.0.5から5.0mmまでの厚さを有する第1のシートフォームに前記合金を加工するステップであって、前記第1のシートがX(%)の全伸び、Y(MPa)の最大抗張力、及びZ(MPa)の降伏強度を有する、ステップと、
    c.以下の引張特性の組み合わせA又はBの内の1つを示す第2のシートフォームに150℃から400℃までの温度範囲において前記合金を永久的に変形させるステップと:を含む、金属合金における降伏強度を増加させるための方法:
    A.(1)全伸びX=X±7.5%;
    (2)最大抗張力Y=Y±100MPa;及び
    (3)降伏強度Z≧Z+100MPa、
    B.(1)最大抗張力Y=Y±100MPa;及び
    (2)降伏強度Z≧Z+200MPa。
  2. 前記合金が、少なくとも70原子%の鉄、及び、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される5つ以上の元素を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記合金が、少なくとも70原子%の鉄、並びに、Si,Mn,Cr,Ni,Cu及びCを含む、請求項1に記載の方法。
  4. ステップ(b)において形成された前記合金が、10.0から70.0%のX値、900MPaから2050MPaのY値、及び200MPaから750MPaのZ値を示す、請求項1に記載の方法。
  5. 前記引張特性の組み合わせAが、以下の通りである、請求項1に記載の方法:X=2.5%から77.5%、Y=800MPaから2150MPa、及びZ≧300MPa。
  6. 前記引張特性の組み合わせBが、以下の通りである、請求項1に記載の方法:Y=800MPaから2150MPa、及びZ≧300MPa。
  7. ステップ(c)において形成される前記第1のシートが、前記第1の合金シートの厚さを減少させることによって前記第2の合金シートに永久的に変形される、請求項1に記載の方法。
  8. ステップ(b)が、700℃の温度から前記合金の融点(Tm)以下の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
  9. ステップ(b)の後で、合金が、650℃の温度から前記合金の融点(Tm)以下の温度で熱処理される、請求項1に記載の方法。
  10. ステップ(c)において、合金が、破損前に20%超の厚さにおける圧下によって永久的に変形される、請求項1に記載の方法。
  11. ステップ(c)において形成される前記第1のシートが、ロール成形、金属スタンピング、金属延伸又はハイドロフォーミングのプロセスによって前記第2の合金シートに永久的に変形される、請求項1に記載の方法。
  12. >5.0mmから500mmの厚さで形成された前記合金が、10体積パーセント超のオーステナイトを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 第2のシートへステップ(c)における150℃から400℃の温度範囲において前記合金を永久的に変形させた後で、前記第2のシートが、≦150℃の温度範囲で永久的に変形される、請求項1に記載の方法。
  14. a.少なくとも70原子%の鉄、及び、Si,Mn,Cr,Ni,Cu又はCから選択される少なくとも4つ以上の元素を含む金属合金を供給するステップと、前記合金を融解させるステップと、10−4K/秒から10K/秒までの速度で冷却するステップと、>5.0mmから500mmまでの厚さへ凝固させるステップと、
    b.5.0から0.5mmまでの厚さを有する第1のシートフォームに前記合金を加工するステップと;
    c.第2のシートフォームに150℃から400℃までの温度範囲において前記合金を永久的に変形させるステップと;
    d.以下の引張特性の組み合わせを示す第2のシートフォームに<150℃の温度において前記合金を永久的に変形させるステップと、を含む金属合金において降伏強度を増加させるための方法:
    (1)全伸び=10.0から40.0%;
    (2)最大抗張力=1150から2000MPa;
    (3)降伏強度=550から1600MPa。
  15. ステップ(b)が、700℃の温度から前記合金の融点(Tm)以下の温度で実施される、請求項14に記載の方法。
  16. ステップ(b)の後で、合金が、650℃の温度から前記合金の融点(Tm)以下の温度で熱処理される、請求項14に記載の方法。
  17. 永久的に変形させる前記ステップが、ロール成形、金属スタンピング、金属延伸又はハイドロフォーミングのプロセスを含む、請求項14に記載の方法。
  18. ステップ(d)において形成される前記永久的に変形した部品が、車両フレーム、車両シャーシ又は車両パネルにおいて配置される、請求項14に記載の方法。
  19. ステップ(d)における前記永久的に変形した部品が、ドリルカラー、ドリルパイプ、パイプケーシング、用具接合部、ウェルヘッド、加圧ガス貯蔵タンク、鉄道タンク車/タンクワゴン、又は液化天然ガスキャニスタの内の1つにおいて配置される、請求項14に記載の方法。
JP2019500481A 2016-07-08 2017-07-07 高降伏強度鋼 Active JP7028856B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662359844P 2016-07-08 2016-07-08
US62/359,844 2016-07-08
US201762482954P 2017-04-07 2017-04-07
US62/482,954 2017-04-07
PCT/US2017/041027 WO2018009750A1 (en) 2016-07-08 2017-07-07 High yield strength steel

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019524995A true JP2019524995A (ja) 2019-09-05
JP7028856B2 JP7028856B2 (ja) 2022-03-02

Family

ID=60892551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019500481A Active JP7028856B2 (ja) 2016-07-08 2017-07-07 高降伏強度鋼

Country Status (11)

Country Link
US (1) US20180010204A1 (ja)
EP (1) EP3481972B1 (ja)
JP (1) JP7028856B2 (ja)
KR (1) KR102195866B1 (ja)
CN (1) CN109563603B (ja)
CA (1) CA3030322A1 (ja)
ES (1) ES2933436T3 (ja)
MX (1) MX2019000057A (ja)
PL (1) PL3481972T3 (ja)
PT (1) PT3481972T (ja)
WO (1) WO2018009750A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11427584B2 (en) 2016-11-14 2022-08-30 Hovione Scientia Limited Process for the preparation of umeclidinium bromide

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20190003003A1 (en) * 2017-06-30 2019-01-03 The Nanosteel Company, Inc. Retention Of Mechanical Properties In Steel Alloys After Processing And In The Presence Of Stress Concentration Sites
WO2019028157A1 (en) * 2017-08-01 2019-02-07 Ak Steel Properties, Inc. MANUFACTURE OF ULTRA-HIGH RESISTANCE CARRIER PARTS USING HIGH STRENGTH / LOW INITIAL RETURN STEELS THROUGH A TUBULAR HYDROFORMING PROCESS
EP3740596A4 (en) * 2018-01-17 2021-07-21 The Nanosteel Company, Inc. ALLOYS AND METHODS FOR DEVELOPING ELASTICITY LIMIT DISTRIBUTIONS DURING THE FORMATION OF METAL PARTS
US20190382875A1 (en) * 2018-06-14 2019-12-19 The Nanosteel Company, Inc. High Strength Steel Alloys With Ductility Characteristics
US11560605B2 (en) * 2019-02-13 2023-01-24 United States Steel Corporation High yield strength steel with mechanical properties maintained or enhanced via thermal treatment optionally provided during galvanization coating operations

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0559447A (ja) * 1991-08-28 1993-03-09 Nippon Steel Corp 表面品質と加工性の優れたCr−Ni系ステンレス鋼薄板の製造方法
JP2004190050A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Kobe Steel Ltd 温間加工による伸び及び伸びフランジ性に優れた高強度鋼板、温間加工方法、及び温間加工された高強度部材または高強度部品
JP2006052432A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Nissan Motor Co Ltd 破断分離が容易な高強度コネクティングロッド用鍛造品の製造方法
JP2006152361A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Jfe Steel Kk 薄鋼板およびその製造方法、並びに形状凍結性に優れた部品の製造方法
JP2010180473A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Daido Steel Co Ltd クラッキングコンロッド及びその製造方法
US20140238556A1 (en) * 2013-02-22 2014-08-28 The Nanosteel Company, Inc. Class of Warm Forming Advanced High Strength Steel
CN104328360A (zh) * 2014-11-20 2015-02-04 北京科技大学 双相孪生诱导塑性超高强度汽车钢板及其制备工艺
JP2015516505A (ja) * 2012-03-14 2015-06-11 バオシャン アイアン アンド スティール カンパニー リミテッド ストリップ連続鋳造法による700MPa級高強度耐候性鋼の製造方法
KR20150074938A (ko) * 2013-12-24 2015-07-02 주식회사 포스코 연질 고규소 강판 및 그 제조방법

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1223687C (zh) * 2002-08-30 2005-10-19 上海宝钢集团公司 具有纳米析出的亚微米晶粒钢板及其制造方法
US8419869B1 (en) * 2012-01-05 2013-04-16 The Nanosteel Company, Inc. Method of producing classes of non-stainless steels with high strength and high ductility
KR20160040447A (ko) * 2013-02-22 2016-04-14 더 나노스틸 컴퍼니, 인코포레이티드 온간 성형 초고강도 강
RS61682B1 (sr) * 2013-10-28 2021-05-31 Nanosteel Co Inc Proizvodnja metalnog čelika livenjem slabova
US20160319387A1 (en) * 2013-12-24 2016-11-03 Posco Soft high-silicon steel sheet and manufacturing method thereof
WO2016049328A1 (en) * 2014-09-24 2016-03-31 The Nanosteel Company, Inc. High ductility steel alloys with mixed microconstituent structure
CN104593675A (zh) * 2015-02-06 2015-05-06 深圳市晶莱新材料科技有限公司 一种同时具有twip与trip效应金属材料制备方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0559447A (ja) * 1991-08-28 1993-03-09 Nippon Steel Corp 表面品質と加工性の優れたCr−Ni系ステンレス鋼薄板の製造方法
JP2004190050A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Kobe Steel Ltd 温間加工による伸び及び伸びフランジ性に優れた高強度鋼板、温間加工方法、及び温間加工された高強度部材または高強度部品
JP2006052432A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Nissan Motor Co Ltd 破断分離が容易な高強度コネクティングロッド用鍛造品の製造方法
JP2006152361A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Jfe Steel Kk 薄鋼板およびその製造方法、並びに形状凍結性に優れた部品の製造方法
JP2010180473A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Daido Steel Co Ltd クラッキングコンロッド及びその製造方法
JP2015516505A (ja) * 2012-03-14 2015-06-11 バオシャン アイアン アンド スティール カンパニー リミテッド ストリップ連続鋳造法による700MPa級高強度耐候性鋼の製造方法
US20140238556A1 (en) * 2013-02-22 2014-08-28 The Nanosteel Company, Inc. Class of Warm Forming Advanced High Strength Steel
KR20150074938A (ko) * 2013-12-24 2015-07-02 주식회사 포스코 연질 고규소 강판 및 그 제조방법
CN104328360A (zh) * 2014-11-20 2015-02-04 北京科技大学 双相孪生诱导塑性超高强度汽车钢板及其制备工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11427584B2 (en) 2016-11-14 2022-08-30 Hovione Scientia Limited Process for the preparation of umeclidinium bromide

Also Published As

Publication number Publication date
KR102195866B1 (ko) 2020-12-29
WO2018009750A1 (en) 2018-01-11
EP3481972B1 (en) 2022-09-07
MX2019000057A (es) 2019-05-02
CA3030322A1 (en) 2018-01-11
EP3481972A1 (en) 2019-05-15
KR20190028481A (ko) 2019-03-18
CN109563603A (zh) 2019-04-02
US20180010204A1 (en) 2018-01-11
PT3481972T (pt) 2023-01-12
JP7028856B2 (ja) 2022-03-02
ES2933436T3 (es) 2023-02-08
EP3481972A4 (en) 2020-02-26
CN109563603B (zh) 2021-11-05
PL3481972T3 (pl) 2023-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7028856B2 (ja) 高降伏強度鋼
RU2661692C2 (ru) Горячекатаный стальной лист для прокатанной заготовки переменной толщины, прокатанная заготовка переменной толщины и способы для их производства
EP3052671B1 (en) Recrystallization, refinement, and strengthening mechanisms for production of advanced high strength metal alloys
KR102274903B1 (ko) 슬라브 주조에 의한 금속 강철 제조
EP1411137B1 (en) Method for processing of continuously cast aluminum sheet
US11254996B2 (en) Delayed cracking prevention during drawing of high strength steel
US11186900B2 (en) High-strength cold rolled steel sheet and method for manufacturing the same
US11560605B2 (en) High yield strength steel with mechanical properties maintained or enhanced via thermal treatment optionally provided during galvanization coating operations
JP7262470B2 (ja) 合金、および、金属部品の形成中に降伏強度分布を発達させるための方法
JP2007321208A (ja) 高強度鋼の製造方法
JP2020526666A (ja) 加工後の及び応力集中サイトの存在下での鋼合金における機械的特性の保持
WO2015126424A1 (en) Warm forming advanced high strength steel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210510

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7028856

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150