JP2019524630A - ガラス物品形成装置および方法 - Google Patents

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Abstract

溶融装置を開示し、それは、後壁部、前壁部、第1の側壁部、第2の側壁部、この間に延伸する縦方向中心線、並びに、第1および第2の側壁部の間の中心線に直交する幅を有する溶融槽を含む。溶融槽は、第1の回転軸を有する第1の供給スクリュー、および、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを、更に含み、第1の回転軸は、縦方向中心線と第1の側壁部の間に位置し、第2の回転軸は、縦方向中心線と第2の側壁部の間に位置する。第1および第2の回転軸の一方または両方が、各々の側壁部から、溶融槽の幅の約15%以下の距離に位置する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2016年8月26日出願の米国仮特許出願第62/379,822号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、参照により全体として、本明細書に完全に記載されたものとして組み込まれる。
本発明は、概して、ガラス物品を溶融材料から形成する装置および方法に関し、特に、溶融材料の不均質性を低下させる溶融装置および方法に関する。
ガラス物品、例えば、表示装置の製造で用いられるガラスシートの大量生産では、初めに、原料を溶かして、下流側の形成工程でガラス物品に形成しうる粘性溶融材料を生成する。例えば、様々な金属酸化物、改質剤、融剤、および、清澄剤などを含む原料を混合して、溶融炉に注入し、原料を、材料が溶ける温度、例えば、融点まで加熱しうる。不十分か不均一に溶けた場合には、粒子(石)の残留から粘度変化に亘る範囲の異常を、最終製品に生じ、それは、ナノメートル程度であることが多い小さい厚さ変化として現れうる。最終製品が、ガラスシート、例えば、ガラスドロー工程で引き出されたガラスリボンから形成されたガラスシートの場合には、生じた厚さ変化は、観察者が容易に視認しうるものである。ガラスシートを、表示パネルまたはカバーガラスなど、表示装置での利用で用いる場合には、そのような観察しうるような現象は、容認することができない。
新たな溶融槽を設計する場合には、高性能の既存の溶融槽を基にすることが多い。つまり、新しい溶融槽を構成する場合、その新しい溶融槽の設計は、様々な処理特性または製品属性について、既に高性能を実現した既存の溶融槽の設計の影響を大きく受けることが多い。これらの特性、および/または、属性は、製造処理、例えば、時間またはコストの削減のために重要であるか、並びに/若しくは、欠陥の削減された製品などの最終製品の購入者およびユーザにとって重要である。しかしながら、既存の溶融槽の構成を外れる必要があることがあり、その場合には、設計者が基にする指針がないことがありうる。このように既存の例がないと、溶融槽が、重要だと思われる1つ以上の処理特性または製品属性について期待に反していないかを見出すだけでも、新しい溶融槽の構成に関連したコストが大きく上昇しうる。
本開示は、溶融材料、例えば、表示装置で用いるガラスシートなどの高品質光学ガラスの製造に適した溶融ガラスを生成するように構成された溶融槽を設計するための装置および方法を、開示する。特に、本開示は、溶融ガラスの均質性に関連する最終ガラス製品の光学的欠陥の発生を、削減または最小にしうる装置および方法を、開示する。
つまり、溶融装置を開示し、それは、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、後壁部から前壁部に延伸する縦方向中心線、および、第1の側壁部の内面と第2の側壁部の内面の間に延伸して、縦方向中心線に直交する幅を有する溶融槽を含む。溶融槽は、例えば、耐火性溶融槽であってもよい。装置は、第1の回転軸を有し、第1のスクリュー供給部に回転自在に載置されて、第1の原料を溶融槽へと供給するように構成された第1の供給スクリューも、含む。いくつかの実施形態において、第1の回転軸と第1の側壁部の内面の間の第1の回転軸に垂直な線上の距離は、溶融槽の幅の約15%以下である。第1の回転軸に垂直な線は、例えば、後壁部の内面に位置しうる。
いくつかの実施形態において、装置は、第2の回転軸を有し、第2のスクリュー供給部に回転自在に載置されて、第2の原料を、溶融槽に供給するように構成された第2の供給スクリューを、更に含み、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の第2の回転軸に垂直な線上の距離は、溶融槽の幅の約15%以下である。第2の原料は、例えば、第1の原料と同じであってもよいが、更なる実施形態において、第2の原料は、第1の原料と異なる原料であってもよい。第2の回転軸に垂直な線は、例えば、後壁部の内面に位置しうる。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸は、第1の側壁部の内面から、約40センチメートル以下、例えば、約38センチメートル以下に位置しうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸は、第2の側壁部の内面から、約40センチメートル以下、例えば、約38センチメートル以下に位置しうる。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸は、第1の側壁部と略平行である。いくつかの実施形態において、第2の回転軸は、第2の側壁部と略平行である。
いくつかの実施形態において、第2の回転軸は、第1の回転軸と略平行である。いくつかの実施形態において、第1の回転軸と第2の回転軸は、縦方向中心線から等距離である。
装置は、溶融槽の内部に露出した複数の電極を含みうる。例えば、溶融槽は、底壁部を更に含み、複数の電極が、溶融槽の内部まで底壁部を通って延伸したものでありうるが、更なる実施形態において、その代わりに、または、追加で、電極は、第1および第2の側壁部の一方または両方を通って延伸しうる。例えば、複数の電極の各電極は、溶融槽の内部へと、少なくとも15センチメートル、例えば、底壁部から少なくとも15センチメートルの距離で延伸しうる。いくつかの実施形態において、複数の電極は、モリブデンを含みうるが、更なる実施形態において、電極は、スズ、例えば、酸化スズなどの他の適した導電材料を含みうる。
いくつかの実施形態において、溶融槽は、電気昇温気体燃焼溶融槽であり、溶融槽の内部に、第1および第2の側壁部の一方または両方を通って露出した複数の燃焼バーナーを含みうる。
他の実施形態において、溶融槽への注入方法を開示し、それは、原料を、溶融槽の内部へと、第1の回転軸を有する第1の供給スクリューを用いて供給する工程を含み、溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、後壁部から前壁部に延伸する縦方向中心線、および、第1の側壁部の内面と第2の側壁部の内面の間に延伸して、縦方向中心線に直交する幅を有する。溶融槽は、例えば、耐火性溶融槽であってもよい。第1の供給スクリューは、第1のスクリュー供給部に回転自在に載置されうる。第1の回転軸と第1の側壁部の内面の間の第1の回転軸に垂直な線上の距離は、溶融槽の幅の約15%以下でありうる。
方法は、原料を、溶融槽の内部へと、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを用いて、供給する工程を更に含みうるものであり、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の第2の回転軸に垂直な線上の距離は、溶融槽の幅の約15%以下である。第2の供給スクリューは、第2のスクリュー供給部に回転自在に載置されうる。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸は、第1の側壁部の内面から、約40センチメートル以下に位置しうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸は、第2の側壁部の内面から、約40センチメートル以下に位置しうる。
いくつかの実施形態において、加熱工程は、溶融槽内で収容した溶融材料と接触した複数の電極間に電流を流す工程を含む。いくつかの実施形態において、複数の電極は、溶融材料へと、溶融槽の底壁部を通って延伸しうる。例えば、複数の電極の各電極は、溶融材料へと、少なくとも15センチメートルの距離で延伸しうる。いくつかの実施形態において、複数の電極は、モリブデンを含みうるが、更なる実施形態において、電極は、スズ、例えば、酸化スズなどを含みうる。
方法は、溶融材料を、溶融槽の内部に第1および第2の側壁部を通って露出した複数の燃焼バーナーを用いて加熱する工程を、更に含みうる。
いくつかの実施形態において、溶融槽を、電流と燃焼バーナーの組合せで加熱してもよく、その場合、溶融材料に、電流および燃焼バーナーによって導入される全エネルギーの約20%以上は、電流によるものであり、約80%以下は、燃焼バーナーによるものでありうる。
方法は、溶融ガラスを、約0.25%未満の平均脈理コントラストを有するガラスシートへと引き出す工程を、更に含みうる。
更に、他の実施形態において、ガラス物品の形成方法を開示し、方法は、溶融材料を、溶融槽で形成する工程を含み、溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、後壁部から前壁部に延伸する縦方向中心線、および、第1の側壁部の内面と第2の側壁部の内面の間に延伸して、縦方向中心線に直交する幅を有する。溶融材料を、例えば、原料を溶融槽で加熱することによって形成しうる。方法は、溶融材料を、加熱する工程(それによって、溶融材料の温度を所定の温度に維持する)と、第1の原料を、溶融槽の内部へと、第1の回転軸を有する第1の供給スクリューを用いて、供給する工程とを、更に含みうる。第1の回転軸と第1の側壁部の内面の間の後壁部の内面での距離は、溶融槽の幅の約15%以下でありうる。方法は、溶融材料を、形成装置に送出する工程と、溶融材料を、ガラス物品へと形成する工程とを、更に含みうる。
いくつかの実施形態において、方法は、第2の原料を、溶融槽の内部へと、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを用いて、供給する工程を含みうるものであり、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の後壁部の内面での距離は、溶融槽の幅の約15%以下でありうる。いくつかの実施形態において、第1と第2の原料は同じである。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸、および、第2の回転軸は、各々、第1の側壁部の内面、および、第2の側壁部の内面から、約40センチメートル以下に位置しうる。
いくつかの実施形態において、加熱工程は、溶融材料と接触した複数の電極間に電流を流す工程を含みうる。
複数の電極は、例えば、モリブデンを含みうるが、更なる実施形態において、電極は、スズ、例えば、酸化スズなどを含みうる。
いくつかの実施形態において、方法は、溶融材料を、溶融槽の内部に第1および第2の側壁部を通って露出した複数の燃焼バーナーを用いて加熱する工程を含み、溶融材料に、電流および燃焼バーナーによって導入された全エネルギーの約20%以上は、電流によるものであり、約80%以下は、燃焼バーナーによるものでありうる。
いくつかの実施形態において、ガラス物品は、ガラスリボン、例えば、形成体から引き出されたガラスリボンでありうる。
更に、他の実施形態において、ガラス物品の形成方法を記載する。方法は、溶融材料を、溶融槽で形成する工程を含み、溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、後壁部から前壁部に延伸する縦方向中心線、および、第1の側壁部の内面と第2の側壁部の内面の間に延伸して、縦方向中心線に直交する幅を有する。方法は、溶融材料を、加熱して、溶融材料内に、縦方向中心線に対して第1の側壁部に向かう第1の方向に、縦方向中心線からの距離の関数として変化する第1のフロー速度で流れる溶融材料の第1の流れを含む対流セルを形成する工程を含みうる。方法は、第1のフロー速度が最高の場合の第1の側壁部の内面からの第1の方向に沿った第1の距離を計算する工程と、第1の原料を、溶融槽の内部へと、第1の回転軸を有する第1の供給スクリューを用いて、供給する工程であって、第1の回転軸と第1の側壁部の内面の間の距離は、計算した第1の距離に略等しいものである工程と、ガラス物品を、溶融材料を用いて形成する工程とを、更に含みうる。例えば、第1の回転軸と第1の側壁部の内面の間の距離は、計算した第1の距離から10%以内でありうる。いくつかの実施形態において、第1の回転軸と第1の側壁部の内面の間の距離は、溶融槽の幅の約15%以下でありうる。いくつかの実施形態において、第1の回転軸と第1の側壁部の間の距離は、約40センチメートル以下、例えば、約38センチメートル以下でありうる。
いくつかの実施形態において、対流セルは、縦方向中心線に対して第2の側壁部に向かう第2の方向に、縦方向中心線からの距離の関数として変化する第2のフロー速度で流れる溶融材料の第2の流れを含みうる。したがって、方法は、第2のフロー速度が最高の場合の第2の側壁部の内面からの第2の方向に沿った第2の距離を計算する工程と、第2の原料を、溶融槽の内部へと、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを用いて、供給する工程とを、更に含み、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の距離は、計算した第2の距離に略等しいものでありうる。
例えば、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の距離は、第2の距離から10%以内でありうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の距離は、溶融槽の幅の約15%以下でありうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸と第2の側壁部の間の距離は、約40センチメートル以下、例えば、約38センチメートル以下でありうる。
いくつかの実施形態において、溶融材料に、加熱工程によって導入された全エネルギーの約20%以上は、電流によるものであり、約80%以下は、燃焼バーナーによるものである。
更に、他の実施形態において、溶融装置を記載し、溶融装置は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、後壁部から前壁部に延伸する縦方向中心線、および、第1の側壁部の内面と第2の側壁部の内面の間に延伸して、縦方向中心線に直交する幅を有する溶融槽を含む。溶融槽は、例えば、耐火性溶融槽であってもよい。装置は、縦方向中心線と第1の側壁部の間の後壁部に配置された第1の供給口、および、縦方向中心線と第2の側壁部の間の後壁部に配置された第2の供給口とを、更に含みうる。装置は、原料を、第1の供給口および第2の供給口を各々通って、溶融槽へと供給するように構成された第1の回転軸を有する第1の供給スクリュー、および、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューとを含みうる。いくつかの実施形態において、第1の回転軸と第1の側壁部の内面の間の後壁部に沿った距離、および、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の後壁部に沿った距離は、両方共、溶融槽の幅の約15%以下である。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸は、第1の側壁部と略平行でありうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸は、第2の側壁部と略平行でありうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸は、第1の回転軸と略平行である。いくつかの実施形態において、第1の回転軸と第2の回転軸は、縦方向中心線から等距離である。
装置は、溶融槽の内部に露出した複数の電極を、更に含みうる。例えば、溶融槽は、底壁部を含み、複数の電極は、溶融槽の内側へと、底壁部を通って延伸したものでありうるが、更なる実施形態において、その代わりに、または、追加で、電極は、第1および第2の側壁部の一方または両方を通って、溶融槽へと延伸しうる。複数の電極の各電極は、溶融槽の内部へと、溶融槽の底壁部から少なくとも15センチメートルの距離で延伸しうる。
いくつかの実施形態において、複数の電極は、モリブデンを含みうるが、更なる実施形態において、複数の電極は、スズ、例えば、酸化スズなどの他の適した導電材料を含みうる。
いくつかの実施形態において、溶融槽は、溶融槽の内部に、第1および第2の側壁部の一方または両方を通って露出した複数の燃焼バーナーも含みうる。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸、および、第2の回転軸は、各々、第1の側壁部の内面、および、第2の側壁部の内面から、約40センチメートル以下、例えば、約38センチメートル以下に位置しうるものであり、いくつかの実施形態において、第1の回転軸、および、第2の回転軸は、各々、第1の側壁部の内面、および、第2の側壁部の内面から、約28センチメートル以下に位置しうる。例えば、約5cmから約28cmの範囲、約5cmから約20cmの範囲、約5cmから約15cmの範囲、または、約5cmから約10cmの範囲など、約5cmから約38cmの範囲である。
本明細書に開示した実施形態の更なる特徴および利点を、次の詳細な記載に示し、それは、部分的には、当業者には、その記載から容易に明らかであるか、または、次の詳細な記載、請求項、および、添付の図面を含む本明細書に記載の発明を実施することによって分かるだろう。
ここまでの概略的記載および次の詳細な記載の両方が、実施形態を示し、請求した発明の本質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図すると、理解すべきである。添付の図面は、更なる理解のために含められたものであり、本明細書に組み込まれて、その一部を構成する。図面は、本開示の様々な実施形態を示し、明細書の記載と共に、本開示の原理および動作を説明する役割を果たす。
溶融槽の内部を示したものであり、溶融材料、および、その表面で、溶融槽の供給口から延伸するバッチスネーク状パターンを示している。 例示的なガラス製造装置の立面図であり、原料を溶かして溶融材料を形成するための溶融槽を含んでいる。 図2のガラス製造装置で用いるのに適した溶融槽の斜視図である。 図3の溶融槽の上面断面図である。 図3の溶融槽の上面断面図であり、ホットスポットから出た表面対流を示している。 図3の溶融槽の縦断面図であり、溶融材料の中で横方向に循環する対流を示している。 3つの異なる溶融槽における溶融材料の表面から深さ7.62cmでの対流の横方向の速度を、モデル化して示したグラフであり、3つの溶融槽は、原料供給位置が、溶融槽の側壁部の内面に対して、更に、横方向の表面下の流れの最高速度に対して異なる。 溶融槽の側壁部に対して第1の供給位置を有する第1の溶融槽を用いて形成されたガラスシート内で検出された脈理の大きさを、時間の関数として示すグラフである。 図8の第1の溶融槽の供給位置でのものより小さい、溶融槽の側壁部に対して第3の供給位置を有する第3の溶融槽を用いて形成されたガラスシート内で検出された脈理の大きさを、時間の関数として示す他のグラフである。
ここで、本開示の実施形態を詳細に示し、その例を添付の図面に示す。全図を通して、同じ、または、類似の部分を参照するには、可能な限り、同じ参照番号を用いる。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で実施しうるものであり、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
本明細書において、範囲を、1つの「約」特定の値から、および/または、他の「約」特定の値までと表しうる。そのような範囲を表した場合には、他の実施形態は、その1つの特定の値から、および/または、他の特定の値までを含む。同様に、値を、「約」を付けて近似値で表した場合には、その特定の値が、他の実施形態を形成すると理解される。
例えば、上、下、右、左、前、後ろ、上部、底部など、本明細書で用いた方向を示す用語は、示された図面についての記載にすぎず、絶対的な方向を暗示することを意図していない。
そうでないことが明記されない限りは、本明細書に示した、いずれの方法も、その工程が特定の順序で行われることを必要とするとも、装置について、特定の向きであることを必要とするとも解釈されることを、全く意図していない。したがって、方法の請求項が、その工程が行われる順序を実際に記載しないか、いずれの装置の請求項も、個々の構成要素の順序も向きも実際に記載しないか、請求項または明細書で、そうではなく、工程が特定の順序に限定されると具体的に記載しないか、または、装置の構成要素の特定の順序または向きを記載しない場合には、いかなる点でも、特定の順序または向きが推定されることを、全く意図していない。これは、工程の配列、動作フロー、構成要素の順序、または、構成要素の向きについての論理事項、文法構成または句読点に由来する単純な意味、並びに、本明細書に記載の実施形態の数またはタイプを含む解釈についてありうるような、記載がないという根拠に当てはまる。
本明細書において、原文の英語で単数を表す不定冠詞および定冠詞は、文脈から、そうでないことが明らかでない限りは、複数のものを含む。したがって、例えば、単数を表す不定冠詞を構成要素に付けて記載した場合には、文脈から、そうでないことが明らかでない限りは、そのような構成要素を2つ以上有する態様を含む。
本明細書において、「バッチ」および「原料」という用語は、同義語であり、交換して用いうる。「材料」および「溶融物」(名詞として用いた場合)は、同義語であり、交換して用いうる。
原料を溶かして、例えば、溶融ガラスなどの溶融材料を生成する技術の当業者であれば、溶融材料内で生じた対流が、例えば、熱エネルギーを、溶融材料に亘って分散させて、溶融材料の混合など、少なくともいくつかの目的を果たすことが分かるだろう。対流は、燃焼バーナーから溶融物に加えられた熱エネルギーから生じうるが、電気昇温処理では、熱エネルギーは、燃焼バーナーと、溶融槽の少なくとも1つの壁部を通って溶融物内に配置された電極の両方から加えられうる。溶融槽の形状を変えることで、溶融槽から流れ出る溶融材料の均質性も変化させうることを、見出した。処理データおよび分析結果は、均質性の乱れと、例えば、冠部温度、原料充填安定性、左右の充填バランス、および、他の処理特性を用いて測定した溶融物表面の状態との間に、強い相関関係を示した。次に、バッチ充填状態、および、そのシステムの高速タイムラプス動画で観察した溶融物の表面のバッチフローパターンを分析したところ、性能(例えば、溶融効率、および、製品の品質)の改善は、バッチが溶融槽の外側の近くに位置し続けて、溶融物の中心表面には、バッチパターンが実質的にないままであるバッチ充填パターンと、相関関係がありうることを示した。溶融物の表面上の(バッチがバッチ山から外に向かうにつれて、波状で変化するパターンであることがあるので、「スネーク状パターン」と称されることが多い)バッチパターンは、典型的には、溶融槽のフロー方向に沿って、および、溶融槽を横切る方向に、非常に不規則で変化して曲流することが観察された。図1は、溶融槽の後壁部に配置されて、バッチ材料を、供給口118を介して溶融槽の内部へと供給する一対のスクリュー供給部から始まる例示的なバッチスネーク状パターン8を示している。表面のバッチパターンを、例えば、ガラス基板(例えば、ガラスシート)などの最終物品に現れる均質性能にマッピングすることによって、パターンが規則的なほど、高性能に関連することを見出し、それは、特に、バッチスネーク状パターンが、溶融槽の側壁部に近接し、スクリュー供給部の下流側の溶融物ホットスポットの近くで溶融物の中心に向きを変えるだけのバッチパターンの場合に、顕著だった。
理論に縛られることを望まないが、溶融槽を通過できる不均質部分は、溶融槽の中心線における、または、その近くのホットスポットを通るバッチスネーク状部分から始まり、次に、溶融槽を出る溶融材料の流れに加わって運ばれると、仮定した。溶融槽の中心線における、または、その近くの原料は、高温の溶融物としての時間が、完全に反応するか、または、溶けるためには十分ではないと考えられる。したがって、生成された溶融材料は、例えば、高濃度シリカ領域、および/または、他の不均質部分を含みうる。不均質な溶融材料の小さい領域が、溶融処理と送出処理の混合作用後に残留できてしまった場合に、次に、この材料は、ドロー処理に進み、不均質性(例えば、粘度の差)が、ナノメートル程度の厚さのずれが繰り返すパターンとして、引き出されたリボンに分布されうる。人間の目は、本来、これらのタイプの回折またはレンズ形成パターンには敏感である。そのようなパターン欠陥を、「脈理」と称する。
様々な溶融槽の設計を数学モデルで更に分析したところ、横方向の対流(それによって、溶融物表面との結びつきが弱い結果として、バッチスネーク状部分の下向きの面に横方向の力が加わる)が、いくつかの溶融槽の設計で、他のものより、非常に高いことが分かった。特に、溶融槽の後壁部のスクリュー供給部の位置は、最終物品に生じる脈理の大きさに、直接影響しうることを見出した。
図2は、例示的なガラス製造装置10を示している。いくつかの例において、ガラス製造装置10は、溶融槽14を含みうる溶融炉12を、含みうる。溶融槽14は、典型的には、アルミナまたはジルコニアを含む耐火セラミック材料など、耐火セラミック材料などの耐火材料から形成される。いくつかの例において、溶融槽14を、耐火セラミック煉瓦で構成しうる。
溶融槽14の他に、溶融炉12は、任意で、原料を加熱して、原料を溶融ガラスに変えるように構成された加熱部(例えば、燃焼バーナー、および/または、電極)などの1つ以上の更なる構成要素を含みうる。例えば、溶融炉12は、電気昇温気体燃焼溶融槽を含みうるもので、その場合には、エネルギーを、原料および/または溶融物に、(天然ガスなどの可燃性燃料を燃やす)燃焼バーナーと、電流を溶融物および/または原料に流し、それにより、溶融物および/または原料をジュール加熱してエネルギーを加え、次に、溶融槽の原料が伝導加熱される直接加熱との両方によって、加える。本明細書において、電気昇温溶融槽は、溶融物に直接加熱(ジュール加熱)を介して加えられたエネルギー量が、燃焼と電流を組み合わせた加熱で加えられた全エネルギー量の約20%から80%の範囲である溶融槽であり、例えば、約40%、約60%、80%以上など、約30%以上であり、全ての範囲、および、それらの間の部分範囲を含む。
更なる例において、溶融炉12は、溶融槽からの熱損失を削減する熱管理装置(例えば、断熱部)を含みうる。更なる例において、溶融炉12は、原料を溶かしてガラス溶融物にするのを容易にする電子装置および/または、電気機械装置を含みうる。更に、溶融炉12は、支持構造物(例えば、支持台、支持部材など)、または、他の構成要素を含みうる。
いくつかの例において、溶融炉12を、例えば、決まっていない長さのガラスリボンなどのガラス物品を製造するように構成されたガラス製造装置の構成要素として組み込みうるものであるが、更なる実施形態においては、ガラス製造装置を、限定するものではないが、ガラス棒、ガラス管、ガラスエンベロープ(例えば、照明器具用のガラスエンベロープ(例えば、電球など))、ガラスレンズなどの他のガラス物品を形成するように構成しうる。いくつかの例において、溶融炉を、本明細書に開示の態様から恩恵を受けうるスロットドロー装置、フロートバス装置、ダウンドロー装置(例えば、フュージョンダウンドロー装置)、アップドロー装置、押圧装置、ローリング装置、管引出し装置、または、任意の他のガラス製造装置を含むガラス製造装置の構成要素として、組み込みうる。例として、図2は、溶融炉12を、次の処理で個々のガラスシートにするガラスリボンをフュージョンドローするフュージョンダウンドローガラス製造装置10の構成要素として、概略的に示している。
ガラス製造装置10(例えば、フュージョンダウンドロー装置10)は、任意で、溶融槽からの溶融材料のフロー方向に対して、溶融槽14の上流側に位置する上流側ガラス製造装置16を含みうる。いくつかの例において、上流側ガラス製造装置16の一部または全体を、溶融炉12の一部として組み込みうる。
図示した実施形態に示したように、上流側ガラス製造装置16は、原料保存容器18、例えば、スクリュー供給部などの原料送出装置20、および、原料送出装置に接続されたモータ22を含みうる。原料保存容器18は、矢印26が示すように、溶融炉12の溶融槽14に1つ以上の供給口を通って供給されうる大量の原料24を保存するように構成されうる。原料24は、1つ以上のガラス形成酸化金属、および、1つ以上の改質剤を含みうる。いくつかの例において、原料送出装置20は、モータ22よって、動力を与えられて、原料送出装置20が、所定な量の原料24を、原料保存容器18から溶融槽14に送出するようにしうる。更なる例において、モータ22は、原料送出装置20に動力を与えて、原料24を、溶融槽14の下流側で感知した溶融材料の高さに基づいて制御された速度で、導入するようにしうる。その後、溶融槽14内の原料24を加熱して、溶融原料28を形成しうる。典型的には、初めの溶融工程において、原料は、溶融槽に、例えば、様々な「サンド」を含む粉状の材料として、加えられうる。原料24は、以前の運転で生じた廃ガラス(つまり、カレット)も含みうる。燃焼バーナーを用いて、溶融処理を始めうる。電気昇温溶融処理において、原料の電気抵抗が十分に低下すると(例えば、原料が十分に溶けた時に)、原料および/または溶融物と接触して配置された電極間に電位を生じ、それによって、原料および/または溶融物を通って電流が流れることによって、電気昇温が始まる。
ガラス製造装置10は、任意で、溶融槽14を出る溶融材料のフロー方向に対して、溶融槽14の下流側に配置された下流側ガラス製造装置30も含みうる。いくつかの例において、下流側ガラス製造装置30の一部を、溶融炉12の一部として組み込みうる。例えば、いくつかの場合、下記のような第1の接続路32、または、下流側ガラス製造装置30の他の部分を、ガラス溶融炉12の一部として組み込みうる。第1の接続路32を含む下流側ガラス製造装置の構成要素は、貴金属から形成しうる。適した貴金属は、白金、イリジウム、ロジウム、オスニウム、ロテニウム、および、パラジウム、(「白金族」金属)、若しくは、それらの合金からなる金属の群から選択された白金族金属を含む。例えば、ガラス製造装置の下流側構成要素は、重量で約70%から約90%の白金、および、重量で約10%から約30%のロジウムを含む白金‐ロジウム合金から形成しうる。しかしながら、他の適した金属は、モリブデン、パラジウム、レニウム、タンタル、チタン、タングステン、および、それらの合金を含みうる。
下流側ガラス製造装置30は、清澄槽34などの第1の調整(つまり、処理)槽を含み、それは、溶融槽14の下流側に配置されて、溶融槽14に、上記のような第1の接続路32を介して連結されうる。いくつかの例において、溶融材料28は、溶融槽14から清澄槽34へ、第1の接続路32を介して重力送りされうる。例えば、重力が、溶融材料28を、第1の接続路32の内側通路を通って、溶融槽14から清澄槽34へ押し出しうる。しかしながら、他の調整槽を、溶融槽14の下流側、例えば、溶融槽14と清澄槽34の間に配置しうると理解すべきである。いくつかの実施形態において、調整槽を、溶融槽と清澄槽に間に用いて、第1の溶融槽からの溶融材料を、調整槽に入る前に、第2の槽で更に加熱して溶融処理を続けるか、または、第1の溶融槽内の溶融材料の温度より低い温度まで冷却しうる。
気泡を、清澄槽34内の溶融材料28から、様々な技術によって除去しうる。例えば、原料24は、加熱された場合に、化学還元反応を生じて酸素を放出する酸化スズなどの高価化合物(つまり、清澄剤)を含みうる。他の適した清澄剤は、限定するものではないが、ヒ素、アンチモン、鉄、および、セリウムを含む。清澄槽34内の溶融材料を、溶融槽内の溶融材料の温度より高い温度まで加熱して、それにより、清澄剤を加熱する。清澄剤の温度による化学還元により生成された酸素の気泡が、清澄槽内の溶融材料を通って上昇し、溶融槽内の溶融物に生じた気体が、清澄剤によって生成された酸素の気泡内へと融合または拡散されうる。拡大して浮力が高まった気泡は、次に、清澄槽内の溶融ガラスの自由表面に上昇し、その後、放出されうる。更に、酸素を含む気泡は、溶融物内を上昇する時に、清澄槽内の溶融材料を機械的に混合しうる。
下流側ガラス製造装置30は、清澄槽34から下流側に流れる溶融材料を混合する混合装置36などの他の調整槽を、更に含みうる。混合装置36を用いて、均質な溶融物組成を提供し、それにより、そうでない場合には、清澄槽を出る溶融ガラスに存在する化学的または熱的な不均質性を最小にしうる。図示したように、清澄槽34は、混合装置36に、第2の接続路38によって連結されうる。いくつかの例において、溶融材料28を、清澄槽34から混合装置36に、第2の接続路38を通って重量送りしうる。例えば、重力が、溶融材料28を、第2の接続路38の内側通路を通って、清澄槽34から混合装置36に押し出しうる。混合装置36を、清澄槽34の下流側に示しているが、他の実施形態において、混合装置36を、清澄槽34の上流側に配置しうることに留意すべきである。更に他の実施形態において、下流側ガラス製造装置30は、多数の混合装置、例えば、清澄槽34の上流側の混合装置、および、清澄槽34の下流側の混合装置を含みうる。これらの多数の混合装置は、同じ設計であっても、互いに異なる設計であってもよい。
下流側ガラス製造装置30は、混合装置36の下流側に配置されうる送出槽40などの他の調整槽を、更に含みうる。送出槽40は、溶融材料28を調整して、下流側形成装置に供給しうる。例えば、送出槽40は、蓄積部、および/または、フロー制御部として作動して、溶融材料28が一定に流れるように調節して、それを、形成体42に、放出路44を介して供給しうる。図示したように、混合装置36を、送出槽40に、第3の接続路46を介して連結しうる。いくつかの例において、溶融材料28を、混合装置36から送出槽40に、第3の接続路46を介して重量送りしうる。例えば、重力が、溶融材料28を、第3の接続路46の内側通路を通って、混合装置36から送出槽40に押し出しうる。
下流側ガラス製造装置30は、注入路50を含む上記のような形成体42を含む形成装置48を、更に含みうる。放出路44は、溶融材料28を、送出槽40から、形成装置48の注入路50に送出するように配置されうる。フュージョンダウンドローガラス製造装置の形成体42は、形成体の上面に配置された溝部52、および、形成体の底縁部(根元部)56に沿ってドロー方向に収束する一対の収束形成面54を含みうる。形成体の溝部に、送出槽40、放出路44および注入路50を介して送出された溶融材料は、溝部の壁部を越えて溢れて、溶融材料の別々の流れとして、収束形成面54に沿って下降する。溶融材料の別々の流れは、下方で根元部に沿って合流し、ガラスリボンに、重力、縁部ロールおよび引張ロール(不図示)などによって張力を加えることにより、根元部56からドロー方向60に引き出される1つのガラスリボン58を生成し、ガラスが冷却されて、ガラスの粘度が高まる時に、ガラスリボンの寸法が制御される。つまり、ガラスリボン58は、粘弾性転移して、ガラスリボン58に安定した寸法特性を与える機械的特性を取得する。いくつかの実施形態において、ガラスリボン58は、個々のガラスシート62へと、ガラスリボンの弾性域でガラス分離装置(不図示)によって分離されるが、更なる実施形態において、ガラスリボンは、スプールに巻かれうる。
ここで、図2、3を参照すると、溜まり部110を形成する後壁部100、前壁部102、第1の側壁部104、第2の側壁部106、および、底壁部108を示しており、それらの壁部は、溶融処理中に、溜まり部110内の溶融材料28を保持するように配置されている。溶融槽14は、典型的には、上壁部112を有する矩形の形状であり、第2の側壁部106は、第1の側壁部104と平行で、後壁部100は、前壁部102と平行である。溶融槽14は、縦方向に後壁部100の内面から前壁部102の内面に延伸する長さL、および、長さLに直交する方向、つまり、横方向に第1の側壁部104の内面から対向する第2の側壁部106の内面に延伸する幅Wを有する。つまり、長さLおよび幅Wが、溜まり部110の長さ、および、幅を画定する。縦方向中心線CLが、溶融槽の長さに沿って延伸し、溶融槽を二等分する(つまり、中心線CLは、第1および第2の側壁部104、106の両方から等距離である)。
上壁部112は、典型的には、溜まり部110の上に延伸し、必ずしも弓なりでなくてもよいが、冠部と称しうる。溶融槽14は、第1の側壁部104および第2の側壁部106の上部に配置された複数のバーナー口114を含み、それらのバーナー口114は、複数の各燃焼バーナー116を含み、燃焼バーナーは、それから生じた炎が、溶融槽内の溶融材料の上方に延伸するように配置されうるものであるが、更なる実施形態において、上方からの燃焼バーナーの代わりに、または、それに追加して、沈められた燃焼部を備えうる。
溶融槽14は、後壁部100を通って開口した少なくとも1つの供給口118を更に含み、原料送出装置20は、原料24を、溶融材料(例えば、溶融ガラス)へと処理するために、溜まり部に、少なくとも1つの供給口118を通って送出するように構成されうる。更なる実施形態において、後壁部100は、多数の供給口118および多数の原料送出装置20、例えば、2つの供給口118a、118b、および、2つのバッチ送出装置20a、20bを含みうるが、更なる実施形態において、2つ以上の供給口および2つ以上の原料送出装置を備えてもよい。各原料送出装置20は、同じ原料を、溶融槽へと注入するか、または、各原料送出装置は、異なる原料を、溶融槽へと注入してもよく、例えば、第1の原料送出装置20が、第1の原料を注入し、第2の原料送出装置20が、第2の原料を注入してもよい。1つの原料送出装置によって注入された原料は、第2の原料送出装置と同じ速度で注入されなくてもよい。
図4に示したように、溶融槽14は、溜まり部110へと、溶融槽の1つ以上の壁部、例えば、底壁部108を通って延伸し、溶融槽内の溶融材料を加熱するように構成された複数の電極120を更に含み、電極は、電源(不図示)と電気的に接続しているが、更なる実施形態において、その代わりに、または、それに追加して、複数の電極120が、溜まり部110へと、第1の側壁部104、および/または、第2の側壁部106を通って延伸しうる。電極は、少なくとも15センチメートル、溶融材料へと延伸しうる。いくつかの実施形態において、溜まり部110の溶融材料に電極116によって加えられた熱エネルギー(X)を、溶融材料にバーナー116を介して加えられた熱エネルギー(Y)と比較すると、X:Yの比となり、Xは、約20%から約80%の範囲で、Yは、約20%から約80%の範囲で、それらの全ての範囲、および、それらの間の部分範囲を含みうる。例えば、溜まり部110内の溶融材料に電極120を介して加えられた熱エネルギーを、バーナー116を介したものと比較すると、例えば、20%:80%、30%:70%、40%:60%、50%:50%、60%:40%、70%:30%、または、80%:20%であり、それらの間の全ての比を含みうる。
熱電対(不図示)を、溶融槽の様々な壁部の1つ以上に埋め込みうる。例えば、溶融槽の中心線に沿って縦方向に底壁部108に埋め込んだ熱電対は、溶融材料の底部の温度を提供し、側壁部に埋め込んだ熱電対は、溶融物の側面側の温度を提供しうる。上壁部に配置された熱電対は、冠部の温度を提供しうる。様々な熱電対から取得した温度の値を用いて、溶融動作性能を監視、評価しうる。
再び、図2を参照すると、各原料送出装置20は、原料保存容器18と接続された空洞円筒部122、および、円筒部内に回転自在に載置された供給スクリュー124を含む。供給スクリュー124は、モータ22に連結した軸部126を含み、回転軸128、および、軸部126の長さに沿って延伸する、らせん状の刃130を含みうる。したがって、各原料送出装置20を、スクリュー供給部と称しうるものであり、それは、供給スクリュー124が、それを中心に回転する回転軸を有する。例えば、図4を参照すると、いくつかの実施形態において、溶融槽14は、原料24を溶融槽に第1の供給スクリュー124aを用いて第1の供給口118aなどを通って送出するように構成された第1のスクリュー供給部20a、および、原料24を溶融槽14に第2の供給スクリュー124bを用いて第2の供給口118bなどを通って送出するように構成された第2のスクリュー供給部20bを含みうる。いくつかの実施形態において、第1の回転軸128aは、第1の側壁部104と略平行でありうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸128bは、第2の側壁部106と略平行でありうる。いくつかの実施形態において、第2の回転軸128bは、第1の回転軸128aと略平行でありうる。いくつかの実施形態において、第1の回転軸128aと第2の回転軸128bは、縦方向中心線CLから等距離でありうる。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸128aからの(例えば、後壁部100に近接して、例えば、後壁部100の内面に沿って測定した)第1の回転軸に垂直な線に沿った距離d1は、溶融槽の幅Wの約15%以下である。更に、(例えば、後壁部100に近接して、例えば、後壁部100の内面に沿って測定した)第2の回転軸128bに垂直な線に沿った距離d2は、溶融槽の幅Wの約15%以下である。
いくつかの実施形態において、第1の回転軸128aおよび第2の回転軸128bの一方または両方が、各々、第1および第2の側壁部の内面から約40センチメートル以下に位置しうる。つまり、いくつかの実施形態において、d1およびd2の一方または両方が、約40センチメートル以下でありうる。いくつかの実施形態において、第1の回転軸128aおよび第2の回転軸128bは、各々、第1および第2の側壁部の内面から約38センチメートル以下に位置しうる。例えば、d1および/またはd2は、約5センチメートルから約38センチメートルの範囲、約5センチメートルから約28センチメートルの範囲、約5センチメートルから約20センチメートルの範囲、または、約10センチメートルから約20センチメートルの範囲など、約5センチメートルから約40センチメートルの範囲でありうる。
動作において、1つ以上の原料送出装置20は、原料24を、溶融槽14の下流側に配置されて製造装置10内の溶融材料の高さを感知して、モータ22とプログラマブルロジックコントローラ(PLC)133などを介して通信する1つ以上の高さプローブ132から受信した信号に応じて、溶融槽14に送出する。例えば、高さプローブ132は、清澄槽34の中、または、その下流側に配置されうる。いくつかの実施形態において、高さプローブ132を、図2に示したように、接続路38内に配置しうる。各原料送出装置は、原料の溶融槽への供給を、例えば、高さプローブからの信号に応じて制御するように構成された制御装置(例えば、PLC133)と、電気的に接続されうる。供給スクリュー124が回転すると、原料が、原料保存容器18から円筒部122に提供されて、供給スクリュー124の回転によって、円筒部122を通って押し込まれる。原料が円筒部122の端部に達すると、原料は溜まり部110に入り、典型的には、原料が、スクリュー供給部出口の下方に積み上がり(バッチ山)、溶融ガラスの表面に浮かぶ泡沫状のスカム層134と繋がる(図6を参照)。スカム層は、溶融副産物を含み、後壁部100から前壁部102に向かう方向に延伸して、概してシリカを多く含み、溶融工程中に放出された気体と合わさって、溶融ガラスに溶けにくいものである。スカム層134は、前壁部に近付きうるもので、いくつかの実施形態において、溶融物の全面に亘って延伸しうる。原料24が、バッチ山から前方に広がるにつれて、原料は、前壁部に向かって伝播する直線状ではない流れを形成し、それは、「バッチスネーク状パターン」(図1を参照)と称される。バーナー116からの放射および対流熱伝達により、原料の加熱および溶融が助けられる。同様に、電圧を電極120に加えて、電極の群、例えば、電極の対の間に電流を流して、電流が、溶融ガラスを、その内側から加熱しうる。したがって、溶融物自体から伝達された熱が、原料を、更に溶かす。
原料送出装置20によって導入された全ての原料が、溶融槽14内で完全に溶けるのではないことに留意すべきである。例えば、供給口118の真下のバッチ山の重さは、原料24の一部を、スカム層134を通って溶融物の中へと早く押し込みうる。原料の構成成分のうち重い個々の成分も、スカム層134を通って早く下降し、溶融材料を通って循環しうる。しかしながら、バッチスネーク状パターン8がバッチ山の前方に達して、最終的にスカム層134を通って下降し、溶融物内に溶ける時には、粒状の原料は、スカム層内に十分な長さの時間保持されてから、前壁部102に達しうる。これらの粒状物が、最終的に、前壁部102の近くで、スカム層の下の溶融材料と合わさる場合、粒状の原料が溶融物内に完全に溶けるのに十分な長さの時間がなく、その結果、不完全に溶けた粒状物が、溶融槽14を出て下流側ガラス製造装置30に入る溶融材料の流れの中に運ばれうる。このように、スカム層134は、粒状の原料が溶融処理を実質的に迂回する経路を提供することにより、例えば、ガラスシート62などの最終ガラス物品の不純物の原因となりうる。
ここで、図5、6を参照すると、溶融材料28に、燃焼バーナー116、および/または、様々な電極120に加えられた電圧を介して加えられる熱エネルギーを制御して、(溜まり部110内の溶融物の最高温度の領域である)ホットスポット160を溶融材料28の主要部に生成して、ホットスポットと、それより低温の溶融槽の後壁部、前壁部、および、側壁部の間の温度差により、溶融物内で対流を生じるようにしうる。例えば、溶融槽14の上壁部112を除いて示した上面図である図5は、ホットスポット160から外側に放射状に向いたフローベクトル162a、162bを含むフローベクトルパターンを示している。フローベクトル162a、162bは、各々、ホットスポット160から縦方向に後壁部100に向かう溶融ガラスの流れ、および、ホットスポット160から、反対向きの縦方向に前壁部102に向かう溶融ガラスの流れを示し、中間の概して裏側に向いた各フローベクトルは、裏側に向いた(縦方向)フロー成分を含み、概して前方に向いた各フローベクトルは、それとは反対の前方に向いた(縦方向)フロー成分を含むことに留意すべきである。同様に、2つの反対方向の流れが横方向に発生し、横方向の各流れは、ホットスポット160から、隣接した側壁部に向かい、つまり、横方向フローベクトル162cは、中心線CLから第1の側壁部104に向かう方向への移動を示し、横方向フローベクトル162dは、中心線CLから第2の側壁部106に向かう方向への移動を示す。中間の概して幅方向に向いた各フローベクトルは、横方向フロー成分を含む。4つのフローベクトルのみを示したが、フローベクトルは、ホットスポット160から外側に多数の方向に向かうものであって、単に、4つのフローベクトル(2つの縦方向フローベクトル、および、2つの横方向フローベクトル)のみを示していると理解すべきである。縦方向フローベクトルおよび横方向フローベクトルのいずれでもない各フローベクトルであっても、縦方向フロー成分および横方向フロー成分を含むものである。本明細書において、別段の記載がない限りは、横方向は、縦軸(中心線)CLに直交する方向のことを称し、縦方向は、中心線CLと平行な方向のことを称する。ホットスポット160内の溶融ガラスは、溜まり部110の底部から汲み上がり、溶融物の表面近くで、外側に、溶融槽の側壁部、後壁部および前壁部に向かって広がる。例えば、図6は、溶融槽14の横方向の断面図であり、溶融材料の横方向の対流を示しており、それは、ホットスポット内を上昇し、溶融物の表面近くで溶融物の各部分を横切り、次に、側壁部で、溜まり部110の底部に向かって下降し、溶融槽の底部をホットスポットに向かって流れる。したがって、図示したように、2つの反対方向に回転する対流(例えば、「セル」)を生じる。同様の流れが、縦方向にも生じる。
溶融槽を設計変更する間に、最終ガラス物品における脈理の集中は、溶融物の表面でのバッチフローパターンと強い相関関係があることを見出した。つまり、バッチスネーク状パターン8が、側壁部104、106に近接して溶融物の表面を横切る場合に、脈理が最も削減されることを、見出した。理論に縛られることを望まないが、側壁部に近接して溶融物の表面を横切るバッチスネーク状パターン8は、溶融物内に滞留する時間が長いので、溶融槽の中心線の近くを横切って、したがって、ホットスポット160に、より直接に達するバッチスネーク状パターンよりも、完全に溶融されて、溶融物内に分散すると考えられる。更に、対流の速度、特に、(溶融槽の中心線、特にホットスポットから、外側に横方向に延伸する方向の)横方向フロー速度と、スクリュー供給部の位置の間に相関関係があることも見出した。つまり、原料を溶融槽へと送出するように配置されたスクリュー供給部が、側壁部に近いほど、より安定したバッチスネーク状パターンを生じた。安定したバッチスネーク状パターンとは、側壁部に沿って近接して、前壁部に向かう方向に流れる傾向のあるバッチスネーク状パターンを意味する。反対に、バッチスネーク状パターンは、溶融槽の中心線の近くで始まるほど、溶融槽内でランダムに曲折する傾向があり、したがって、脈理を生じ易くなることを見出した。
対流は、無次元のスケーリングファクターであるレイリー数Raを用いて、画定、評価され、それは、Ra=(gβΔTx)/(να)で表されて、gは、重力による加速度、βは、溶融物の公称熱膨張率、ΔTは、温度差による対流、xは、特性長、νは、動粘度、αは、溶融物の熱拡散率を示す。対流力の強さは、溶融槽、および、その中の溶融材料の高温ゾーンと低温ゾーンの間での密度差の大きさを生じさせるガラスの熱膨張率β、高温から低温範囲の溶融槽内の溶融材料の粘度、高温ゾーンと低温ゾーンの温度差(ΔT)、および、高温ゾーンと低温ゾーンの間の距離によって決まる。溶融槽内の流れを、レイリー数を用いて、例えば、ANSYS(登録商標),Incから入手可能なFluent(登録商標)など、市販されているソフトウェアパッケージを用いて、モデル化しうる。
図7は、溶融材料の表面から深さ3インチ(7.62センチメート)におけるモデル化して正規化した横方向フロー速度(溶融槽の中心線CLに直交して、そこから、側壁部、例えば、第1の側壁部104、および/または、106に向かう方向の溶融材料の流れ)を、側壁部からの距離の関数として示すグラフである。データは、3つの異なる溶融槽についてのフロー速度を示しており、曲線140(ひし形のデータ点)で示した第1の槽は、要求を満たさない脈理性能を示し、曲線142(正方形のデータ点)で示した第2の槽は、第1の溶融槽よりも更に低い脈理性能を示し、曲線144(三角形のデータ点)で示した第3の溶融槽は、第1および第2の溶融槽の両方よりも優れた非常に改良された脈理性能を示した。矢印146は、第1の溶融槽について、側壁部から供給スクリュー軸の距離(約79cm、または、溶融槽の溜まり部の全幅Wの約16%以内)を指し、矢印148は、第2の溶融槽について、側壁部から供給スクリュー軸の距離(約48cm、または、溶融槽の溜まり部の全幅Wの約27%以内)を指し、矢印150は、第3の溶融槽について、側壁部から供給スクリュー軸の距離(約38cm、または、溶融槽の溜まり部の全幅Wの約14%以内)を指している。示されているように、最も高い脈理性能は、第1および第2の溶融槽と比べて側壁部から供給スクリュー軸の距離が短い第3の溶融槽で実現された。更に、図8は、第1の溶融槽について、パーセントコントラストとしての脈理性能を、時間の関数で示し、図9は、第3の溶融槽について、パーセントコントラストとしての脈理性能を、時間の関数で示している。原料24が溶融槽に側壁部から約38cm以内で供給された第3の溶融槽について、脈理が非常に削減されたことが、明確に示されている。脈理は、近赤外線光源、光ファイバ、および、自由区間平行光ビームを出射する離散自由空間光学機器を用いて測定される。平行光ビームは、例えば、平坦なガラスシートなどの最終製品を通り抜けて、反対側の検出アセンブリに入射し、そこで、透過された光が、レンズによって合焦されて、指向性スリット開口部を有するセンサ部によって、検出される。平行光ビームのコヒーレンス長は、ガラスシートの厚さ未満で、ビームの幅に亘り均一な位相面を有する。ビームが、脈理を有するガラスシートを通り抜けると、ビームの位相は、厚さの変化により、弱く変調される。この光学的効果は、回折格子の効果、並びに、ゼロ次、および、2つの一次回折域の生成と同様である。これらの回折域は、伝播を続けると干渉し、基板からの距離の関数としての強度の最大値および最小値を生じる。合焦レンズを用いて、コントラストを高め、センサ部への光路長を短くし、更に、スリット開口部を用いて、適切な量の空間分解能を実現すると共に、振動の影響を受けないようにする。基板を横切る方向にセンサ部を移動させることによって、脈理を測定し、それを、全て、検出器によって検出した電力量を記録しながら行う。検出器信号プロファイルにデジタルフィルタリングを行って、脈理コントラストを抽出しうる。
図9に示した第3の溶融槽についての測定結果は、8日間の平均脈理性能は、約0.25%のコントラストより十分に低く、一度だけ、0.5%より高く、1%未満のコントラストであったことを示している。これと比べて、図8に示した第1の溶融槽についての測定結果は、同じ期間の平均脈理性能は、約0.25%のコントラストより十分に高いことを示している。
このように、溶融材料を溶融槽溜まり部に形成する第1の工程を含む方法を開示し、溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を含み、更に、後壁部から前壁部の内面に延伸する縦方向中心線、および、縦方向中心線に直交して、第1の側壁部の内面と第2の側壁部の内面の間に延伸する幅を有する。溶融材料は、原料および/またはカレットを、例えば、原料の上方に炎を生じるように配置された燃焼バーナーなどの適した熱源を用いて加熱することによって、形成しうる。熱源は、原料を溶融させて、溶融材料28(例えば、溶融ガラス)を形成する。溶融槽は、例えば、耐火性溶融槽でありうる。
他の工程において、溶融材料を、更に加熱して、溶融材料28内に、縦方向中心線に対して第1の側壁部に向かう第1の方向に第1のフロー速度で流れる溶融材料の第1の流れ(例えば、フローベクトル162c)を含む対流セルを形成しうるものであり、第1のフロー速度は、縦方向中心線CLからの距離の関数として、変化する。更に、溶融材料28内の対流セルは、縦方向中心線に対して第2の側壁部に向かう第2の方向に第2のフロー速度で流れる溶融材料の第2の流れ(例えば、フローベクトル162d)を含みうるものであり、第2のフロー速度は、縦方向中心線CLからの距離の関数として、変化する。溶融ガラスの表面の上方に延伸する炎を生成するように配置された燃焼バーナーを介して、または、溶融ガラス内に延伸した電極によって溶融ガラスに流された電流によって、または、燃焼と電流の両方によって、更に加熱を行いうる。溶融槽は、例えば、電気昇温溶融槽でありうる。
他の工程において、第1のフロー速度が最高である場合の第1の側壁部、例えば、側壁部104の内面からの第1の方向に沿った第1の距離を、計算する。最高フロー速度を、溶融材料の表面の下で、例えば、溶融材料の表面から約3センチメートルから、溶融材料の表面から約13センチメートルの範囲の距離、例えば、約4センチメートルから約12センチメートルの範囲、例えば、約4センチメートルから約8センチメートルの範囲の位置で計算しうるもので、全ての範囲、それらの間の部分範囲を含む。
任意の工程において、第2のフロー速度が最高である場合の第2の側壁部、例えば、側壁部106の内面からの第2の方向に沿った第2の距離を、計算する。最高フロー速度を、溶融材料の表面の下で、例えば、溶融材料の表面から約3センチメートルから、溶融材料の表面から約13センチメートルの範囲の距離、例えば、約4センチメートルから約12センチメートルの範囲、例えば、約4センチメートルから約8センチメートルの範囲の位置で計算しうるもので、全ての範囲、それらの間の部分範囲を含む。
更に他の工程において、原料を、溶融槽の内部へと、第1のスクリュー供給部、例えば、第1の回転軸128aを有する第1の供給スクリュー124aを含むスクリュー供給部20aを用いて供給しうるものであり、第1のスクリュー供給部は、第1の回転軸と第1の側壁部104の内面の間の距離d1が、計算した第1の距離に略等しく、例えば、計算した第1の距離から約10%以内となるように配置されうる。
いくつかの実施形態において、第2のフロー速度が最高である場合の第2の側壁部の内面からの第2の方向に沿った第2の距離を、計算する。原料を、溶融槽の内部へと、第2のスクリュー供給部、例えば、第2の供給スクリュー124bおよび第2の回転軸128bを含むスクリュー供給部20bを用いて供給しうるものであり、第2のスクリュー供給部は、第2の回転軸と第2の側壁部の内面の間の距離d2が、第2のフローベクトル162dについて計算した距離に略等しく、例えば、計算した距離から約10%以内となるように配置されうる。しかしながら、いくつかの実施形態において、溶融物が、ある程度は対称であるとみなして、1つの距離だけ、例えば、第1のフロー速度が最高である場合の第1の側壁部の内面から第1の方向に沿った第1の距離だけを計算して、第2の距離は、第1の距離に略等しいとみなしても、十分でありうる。つまり、d2は、d1に等しくなりうる。
当業者には、本開示の精神および範囲を逸脱することなく、本開示の実施形態に様々な変更および変形が可能なことが分かるだろう。したがって、本開示は、そのような変更および変形も、添付の請求項、および、それらの等価物の範囲内である限りは、網羅することを意図する。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
溶融装置において、
後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、前記後壁部から前記前壁部に延伸する縦方向中心線、および、前記第1の側壁部の内面と前記第2の側壁部の内面の間に延伸して、前記縦方向中心線に直交する幅を有する溶融槽と、
第1の回転軸を有し、第1の原料を、前記溶融槽へと供給するように構成された第1の供給スクリューと、
を含み、
前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の該第1の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下であることを特徴とする装置。
実施形態2
第2の回転軸を有し、第2の原料を、前記溶融槽に供給するように構成された第2の供給スクリューを、
更に含み、
前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の該第2の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下である、実施形態1に記載の装置。
実施形態3
前記第1の回転軸、および、前記第2の回転軸は、各々、前記第1の側壁部の前記内面、および、前記第2の側壁部の前記内面から、約38センチメートル以下に位置するものである、実施形態2に記載の装置。
実施形態4
前記第2の供給された材料は、前記第1の供給された材料と同じものである、実施形態2に記載の装置。
実施形態5
前記第1の回転軸、および、前記第2の回転軸は、各々、前記第1の側壁部の前記内面、および、前記第2の側壁部の前記内面から、約28センチメートル以下に位置するものである、実施形態2から4のいずれか1つに記載の装置。
実施形態6
前記第1の回転軸は、前記第1の側壁部と略平行である、実施形態1に記載の装置。
実施形態7
前記第2の回転軸は、前記第2の側壁部と略平行である、実施形態2から6のいずれか1つに記載の装置。
実施形態8
前記第2の回転軸は、前記第1の回転軸と略平行である、実施形態2から7のいずれか1つに記載の装置。
実施形態9
前記溶融槽は、該溶融槽の内部に露出した複数の電極を含むものである、実施形態1から8のいずれか1つに記載の装置。
実施形態10
前記溶融槽は、底壁部を更に含み、前記複数の電極が、該溶融槽の内部まで前記底壁部を通って延伸したものである、実施形態9に記載の装置。
実施形態11
前記複数の電極は、モリブデンを含むものである、実施形態9または10に記載の装置。
実施形態12
前記溶融槽は、該溶融槽の内部に前記第1および第2の側壁部を通って露出した複数の燃焼バーナーを含むものである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の装置。
実施形態13
前記第1の回転軸に垂直な前記線は、前記後壁部の前記内面に位置するものである、実施形態1から12のいずれか1つに記載の装置。
実施形態14
前記第2の回転軸に垂直な前記線は、前記後壁部の前記内面に位置するものである、実施形態2から13のいずれか1つに記載の装置。
実施形態15
前記第1の回転軸と前記第2の回転軸は、前記縦方向中心線から等距離である、実施形態2から14のいずれか1つに記載の装置。
実施形態16
溶融槽への注入方法において、
第1の原料を、溶融槽の内部へと、第1の回転軸を有する第1の供給スクリューを用いて、供給する工程を、
含み、
前記溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、前記後壁部から前記前壁部に延伸する縦方向中心線、および、前記第1の側壁部の内面と前記第2の側壁部の内面の間に延伸して、前記縦方向中心線に直交する幅を有し、
前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の該第1の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下であることを特徴とする方法。
実施形態17
第2の原料を、前記溶融槽の内部へと、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを用いて、供給する工程を、
更に含み、
前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の該第2の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下である、実施形態16に記載の方法。
実施形態18
前記第1の回転軸、および、前記第2の回転軸は、各々、前記第1の側壁部の前記内面、および、前記第2の側壁部の前記内面から、約40センチメートル以下に位置するものである、実施形態17に記載の方法。
実施形態19
前記溶融槽は、前記供給工程の間に溶融材料を収容するものであり、
前記溶融材料を、該溶融材料と接触した複数の電極間に電流を流すことによって、加熱する工程を、
更に含む、実施形態16から18のいずれか1つに記載の方法。
実施形態20
前記複数の電極は、前記溶融材料へと、前記溶融槽の底壁部を通って延伸するものである、実施形態19に記載の方法。
実施形態21
前記複数の電極の各電極は、前記溶融材料へと、少なくとも15センチメートルの距離で延伸するものである、実施形態19に記載の方法。
実施形態22
前記複数の電極は、モリブデンを含むものである、実施形態19に記載の方法。
実施形態23
前記加熱工程は、前記溶融材料を、前記溶融槽の内部に前記第1および第2の側壁部を通って露出した複数の燃焼バーナーを用いて加熱する工程を、更に含むものである、実施形態19に記載の方法。
実施形態24
前記溶融材料に、前記電流および前記燃焼バーナーによって導入された全エネルギーの約20%以上は、該電流によるものであり、約80%以下は、該燃焼バーナーによるものである、実施形態23に記載の方法。
実施形態25
前記溶融材料は、溶融ガラスであり、
前記溶融ガラスを、約0.25%未満の平均脈理コントラストを有するガラスシートへと引き出す工程を、
更に含む、実施形態19に記載の方法。
実施形態26
前記第1の原料と前記第2の原料は、同じである、実施形態17から25のいずれか1つに記載の方法。
実施形態27
ガラス物品の形成方法において、
溶融材料を、溶融槽で形成する工程であって、前記溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、前記後壁部から前記前壁部に延伸する縦方向中心線、および、前記第1の側壁部の内面と前記第2の側壁部の内面の間に延伸して、前記縦方向中心線に直交する幅を有するものである工程と、
前記溶融材料を、加熱する工程と、
第1の原料を、前記溶融槽の内部へと、第1の回転軸を有する第1の供給スクリューを用いて、供給する工程であって、前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の内面の間の前記後壁部の前記内面での距離は、該溶融槽の前記幅の約15%以下である工程と、
前記溶融材料を、形成装置に送出する工程と、
前記溶融材料を、ガラス物品へと形成する工程と、
を含む方法。
実施形態28
第2の原料を、前記溶融槽の内部へと、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを用いて、供給する工程を、
更に含み、
前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の前記後壁部の前記内面での距離は、該溶融槽の前記幅の約15%以下である、実施形態27に記載の方法。
実施形態29
前記第1の回転軸、および、前記第2の回転軸は、各々、前記第1の側壁部の前記内面、および、前記第2の側壁部の前記内面から、約40センチメートル以下に位置するものである、実施形態28に記載の方法。
実施形態30
前記加熱工程は、前記溶融材料と接触した複数の電極間に電流を流す工程を含むものである、実施形態27から29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態31
前記複数の電極は、モリブデンを含むものである、実施形態30に記載の方法。
実施形態32
前記加熱工程は、前記溶融材料を、前記溶融槽の内部に前記第1および第2の側壁部を通って露出した複数の燃焼バーナーを用いて加熱する工程を、含むものである、実施形態30に記載の方法。
実施形態33
前記溶融材料に、前記電流および前記燃焼バーナーによって導入された全エネルギーの約20%以上は、該電流によるものであり、約80%以下は、該燃焼バーナーによるものである、実施形態32に記載の方法。
実施形態34
前記第1の原料と前記第2の原料は、同じである、実施形態28から33のいずれか1つに記載の方法。
実施形態35
前記ガラス物品は、ガラスリボンである、実施形態27から34のいずれか1つに記載の方法。
実施形態36
前記形成工程は、前記ガラスリボンを、形成体から引き出す工程を含むものである、実施形態35に記載の方法。
実施形態37
ガラス物品の形成方法において、
溶融材料を、溶融槽で形成する工程であって、前記溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、前記後壁部から前記前壁部に延伸する縦方向中心線、および、前記第1の側壁部の内面と前記第2の側壁部の内面の間に延伸して、前記縦方向中心線に直交する幅を有するものである工程と、
前記溶融材料を、加熱して、該溶融材料内に、前記縦方向中心線に対して前記第1の側壁部に向かう第1の方向に、該縦方向中心線からの距離の関数として変化する第1のフロー速度で流れる溶融材料の第1の流れを含む対流セルを形成する工程と、
前記第1のフロー速度が最高の場合の前記第1の側壁部の前記内面からの前記第1の方向に沿った第1の距離を計算する工程と、
第1の原料を、前記溶融槽の内部へと、第1の回転軸を有する第1の供給スクリューを用いて、供給する工程であって、前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の距離は、前記計算した第1の距離に略等しいものである工程と、
ガラス物品を、前記溶融材料を用いて形成する工程と、
を含む方法。
実施形態38
前記対流セルは、前記縦方向中心線に対して前記第2の側壁部に向かう第2の方向に、該縦方向中心線からの距離の関数として変化する第2のフロー速度で流れる前記溶融材料の第2の流れを含むものであり、
前記第2のフロー速度が最高の場合の前記第2の側壁部の前記内面からの前記第2の方向に沿った第2の距離を計算する工程と、
第2の原料を、前記溶融槽の内部へと、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを用いて、供給する工程と、
を更に含み、
前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の距離は、前記計算した第2の距離に略等しいものである、実施形態37に記載の方法。
実施形態39
前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の前記距離は、前記計算した第1の距離から10%以内である、実施形態37に記載の方法。
実施形態40
前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の前記距離は、前記計算した第2の距離から10%以内である、実施形態38に記載の方法。
実施形態41
前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の前記距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下である、実施形態37に記載の方法。
実施形態42
前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の前記距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下である、実施形態38から41のいずれか1つに記載の方法。
実施形態43
前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面間の前記距離は、約40センチメートル以下である、実施形態37に記載の方法。
実施形態44
前記溶融材料に、前記加熱工程によって導入された全エネルギーの約20%以上は、電流によるものであり、約80%以下は、燃焼バーナーによるものである、実施形態37から43のいずれか1つに記載の方法。
実施形態45
前記形成工程は、前記溶融材料を、形成装置に送出する工程を含むものである、実施形態37から44のいずれか1つに記載の方法。
実施形態46
前記形成工程は、前記溶融材料を、形成体から引き出す工程を含むものである、実施形態45に記載の方法。
実施形態47
前記ガラス物品は、ガラスリボンである、実施形態46に記載の方法。
実施形態48
溶融装置において、
後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、前記後壁部から前記前壁部に延伸する縦方向中心線、および、前記第1の側壁部の内面と前記第2の側壁部の内面の間に延伸して、前記縦方向中心線に直交する幅を有する溶融槽と、
前記縦方向中心線と前記第1の側壁部の間の前記後壁部に配置された第1の供給口、および、該縦方向中心線と前記第2の側壁部の間の該後壁部に配置された第2の供給口と、
第1の原料を、前記第1の供給口および前記第2の供給口を各々通って、前記溶融槽へと供給するように構成された第1の回転軸を有する第1の供給スクリュー、および、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューと、
を含み、
前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の前記後壁部に沿った距離、および、前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の該後壁部に沿った距離は、両方共、前記溶融槽の前記幅の約15%以下である装置。
実施形態49
前記第1の回転軸は、前記第1の側壁部と略平行である、実施形態48に記載の装置。
実施形態50
前記第2の回転軸は、前記第2の側壁部と略平行である、実施形態48または49に記載の装置。
実施形態51
第2の回転軸は、前記第1の回転軸と略平行である、実施形態48から50のいずれか1つに記載の装置。
実施形態52
前記溶融槽の内部に露出した複数の電極を、
更に含む、実施形態48から51のいずれか1つに記載の装置。
実施形態53
前記溶融槽は、底壁部を、更に含み、
前記複数の電極は、前記溶融槽の前記内側へと、前記底壁部を通って延伸するものである、実施形態52に記載の装置。
実施形態54
前記複数の電極は、モリブデンを含むものである、実施形態52に記載の装置。
実施形態55
前記溶融槽は、該溶融槽の前記内部に、前記第1および第2の側壁部を通って露出した複数の燃焼バーナーを含むものである、実施形態52から54のいずれか1つに記載の装置。
実施形態56
第1の回転軸と前記第2の回転軸は、前記縦方向中心線から等距離である、実施形態48から55のいずれか1つに記載の装置。
12 溶融炉
14 溶融槽
20 原料送出装置
28 溶融材料
42 形成体
100 後壁部
102 前壁部
104、106 側壁部
108 底壁部
112 上壁部
116 燃焼バーナー
118 供給口
120 電極
124a、124b 供給スクリュー
128 回転軸

Claims (14)

  1. 溶融装置において、
    後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、前記後壁部から前記前壁部に延伸する縦方向中心線、および、前記第1の側壁部の内面と前記第2の側壁部の内面の間に延伸して、前記縦方向中心線に直交する幅を有する溶融槽と、
    第1の回転軸を有し、第1の原料を、前記溶融槽へと供給するように構成された第1の供給スクリューと、
    を含み、
    前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の該第1の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下であることを特徴とする装置。
  2. 第2の回転軸を有し、第2の原料を、前記溶融槽に供給するように構成された第2の供給スクリューを、
    更に含み、
    前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の該第2の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第1の回転軸、および、前記第2の回転軸は、各々、前記第1の側壁部の前記内面、および、前記第2の側壁部の前記内面から、約38センチメートル以下に位置するものである、請求項2に記載の装置。
  4. 前記第2の回転軸は、前記第1の回転軸と平行である、請求項2または3に記載の装置。
  5. 前記溶融槽は、底壁部を更に含み、複数の電極が、該溶融槽の内部まで前記底壁部を通って延伸したものである、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記複数の電極は、モリブデンを含むものである、請求項5に記載の装置。
  7. 前記第1の回転軸と前記第2の回転軸は、前記縦方向中心線から等距離である、請求項2から6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 溶融槽への注入方法において、
    第1の原料を、溶融槽の内部へと、第1の回転軸を有する第1の供給スクリューを用いて、供給する工程を、
    含み、
    前記溶融槽は、後壁部、前壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部を有し、更に、前記後壁部から前記前壁部に延伸する縦方向中心線、および、前記第1の側壁部の内面と前記第2の側壁部の内面の間に延伸して、前記縦方向中心線に直交する幅を有し、
    前記第1の回転軸と前記第1の側壁部の前記内面の間の該第1の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下であることを特徴とする方法。
  9. 前記原料を、前記溶融槽の内部へと、第2の回転軸を有する第2の供給スクリューを用いて、供給する工程を、
    更に含み、
    前記第2の回転軸と前記第2の側壁部の前記内面の間の該第2の回転軸に垂直な線上の距離は、前記溶融槽の前記幅の約15%以下である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1の回転軸、および、前記第2の回転軸は、各々、前記第1の側壁部の前記内面、および、前記第2の側壁部の前記内面から、約40センチメートル以下に位置するものである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記溶融槽は、前記供給工程の間に溶融材料を収容するものであり、
    前記溶融材料を、該溶融材料と接触した複数の電極間に電流を流すことによって、加熱する工程を、
    更に含む、請求項8から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記複数の電極は、前記溶融材料へと、前記溶融槽の底壁部を通って延伸するものである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記複数の電極は、モリブデンを含むものである、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記溶融材料は、溶融ガラスであり、
    前記溶融ガラスを、約0.25%未満の平均脈理コントラストを有するガラスシートへと引き出す工程を、
    更に含む、請求項11から13のいずれか1項に記載の方法。
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