伝統的な全膝関節形成の器具は、適切な遠位大腿骨(femur)のソーカット(saw cut)の位置合わせを決定するための髄内器具、および近位脛骨に対するソーカットを位置合わせするための骨髄外(extramedullary)器具を利用する。従って、近位脛骨から切り離された遠位大腿骨を準備することは許容可能である。膝関節を構成する単一の下肢の身体部位として遠位大腿骨および近位脛骨を切断する抱き合わされた努力(conjoined effort)は存在しない。
この現代の器具使用プロセスは、1970年代にインソール(Insall)によって確立された原理に背く。大衆向けの(Popular)全膝関節形成器具は、それがほとんどの外科医によって教示し理解しおよび利用することがより簡単であるので、この不正確な髄内器具プロセスを教示する。
インソール博士は、全膝関節形成(TKA)を行うときの大腿骨の構成要素の外旋(ER)の必要性を認識した。1990年に、インソール博士は、およそ3度のERの必要性を、「膝の後内側コーナーにおける豊富な軟組織」のせいだとした。
実際に、大腿骨の構成要素のこの所定のERが無い場合は、1)膝蓋骨のトラッキング(tracking)は、滑車溝(trochlear)に関連してアンバランスになり、および2)内側区画(medial compartment)は、膝が40度を超えて曲げられた状態で、外側区画(lateral compartment)よりも著しく大幅に圧縮されることとなり、および3)膝蓋骨は、外側に(laterally)トラッキングする(track)であろう。
TKAを行うときの遠位大腿骨の正常形態の変更(alternation)の理由は、十分に理解されていない。
大腿骨顆を大腿骨顆の正常形態に対しておよそ3度外旋させる必要性の理由は、近位脛骨の正常形態の外科的変更の手がかりである。
近位脛骨の正常の解剖学的構造
よく知られているように、正常の近位脛骨の側面X線において、内側脛骨(meidal tibial)のプラトーの平面は、外側脛骨(lateral tibial)のプラトーよりもおよそ3mm遠位に存在する。
正常の膝のCATスキャンにおいて明らかなのは、2つの脛骨のプラトーの平面間の高度差である。
近位脛骨において脛骨の垂直軸に直角にソーカットがなされる場合、内側脛骨の区画は、外側脛骨のプラトーに対して高められることとなる。この比高(relative elevation)は、今度は内側大腿骨顆を高めることとなり、膝の屈曲および伸展を通して膝蓋骨の適切なトラッキングを維持するために、等しい量の後方内側大腿骨顆(内側脛骨のプラトーの比高に等しい)の取り除きを必要とする。外側よりも内側において顆の約3mm、より多くの取り除きを成し遂げるのは、およそ3度(3mm)の外旋である。
「外旋ガイド」のための最も一般的な調整位置は、3度である。この位置は、外側大腿骨顆よりも内側大腿骨顆から約3mm、より多く取り除くこととなる。現実は、および従って、誤差は、顆およびプラトーの関節軟骨(articular cartilage)の摩耗ならびに内側および外側プラトー間のプラトーの高さの違いが、屈曲および伸展の両方のための内側および外側区画内における圧縮力平衡させるために、1度から6度の間の外旋の調整を必要とすることとなることである。
等しい区画圧縮が適切な外旋によって成し遂げられた後に初めて、適切な靭帯(ligament)のリリースを成し遂げることができる。
外旋を正しく得るための方法(Method for Getting External Rotation Right)
内側および外側区画の等しい圧縮は、後方大腿骨顆のカットを近位脛骨のカットに平行にさせることによってのみ、得られ得る。
これを成し遂げるためには、
脛骨のカットガイドを、プラフォンの中央を覆って遠位にセンタリングする脛骨の位置合わせロッドを用いて、適所にピン留めする。プラフォンは、足首関節の天井、すなわち、脛骨の遠位端の関節面である。
遠位大腿骨を切除した後、4イン1の大腿骨のカットガイドを、遠位大腿骨のカット表面を覆って、適所に置く。4イン1のカッティングガイドを、前方大腿骨の切除のためのカットスロットの直下に位置するホワイトサイドライン上の中央に置かれたピンに吊るす。このカットスロットの場所は、適切な前方切除のために、遠位前方大腿骨皮質を参照する。中央に置かれたピンは、任意選択的に、大腿骨における対応する穴内に嵌合する4イン1のカットガイドの骨接触側部上に位置する突き出るポストによって置き換えられてもよい。
適切な大きさの4イン1のカットガイドを利用して、このガイドは、それから、後方カットスロットが脛骨のカットガイド上のカットスロットと平行になるまで、「回転させられる」。
適当な固定ピン/ねじは、大腿骨および脛骨のカットガイドを固定する。全てのカットを、それから成すことができ、適切な膝蓋骨のトラッキングを保証する。
等しいおよび長方形の間隙が、屈曲および伸展の両方において予想できる。軟組織のリリースは、それから、内側および外側区画における圧縮力をさらに平衡させるために実施される。
本開示の少なくとも以下の態様は、膝関節形成の先行技術を超える新規および非自明の貢献であると信じられる。
1)遠位大腿骨のカットの内反(varus)/外反(valgus)、ならびに2)前方および後方大腿骨のカットの屈曲/伸展の正確な知識を遂行するための、遠位前方大腿骨(DAF)および大腿骨の頭部の正確な位置の参照。両方のデータ点は、遠位大腿骨のピンまたは穴の位置に含まれる。
滑車溝の中心にある遠位大腿骨のピン上の4イン1の大腿骨のカッティングブロックの上側の中心部分を「吊るす工程(hanging)」による大腿骨の適切な外旋の決定。ブロックの中心を通る近位/遠位軸は、脛骨の長手方向軸と位置合わせされ、これは、膝の90度の屈曲において大腿骨の滑車溝(ホワイトサイドライン)を脛骨の軸と位置合わせさせる。遠位大腿骨のピンは、任意選択的に、大腿骨における対応する穴内に嵌合する4イン1のカットガイドの骨接触側部上に位置する突き出るポストによって置き換えられてもよい。
大腿骨の構成要素の適切なERを用いて、後方大腿骨のカットおよび近位脛骨のカットは、90度の膝屈曲において、平行になる。従って、4イン1の大腿骨のカッティングブロックを、近位脛骨のカットスロットを追加することによって、5イン1のカッティングブロックに拡張することができる。
5イン1の(有効な(effective))ブロックは、遠位大腿骨のピンまたは穴において上方に(近位に)および足関節(ankle)の中央まで延びる脛骨の位置合わせロッドまで遠位に取り付けられる。膝蓋骨は、それから、適切にトラッキングすることとなる。
大腿骨および脛骨における長方形の間隙のために、等しい圧縮が、屈曲および伸展の両方において膝の内側および外側区画間に存在することとなる。
その他:
大腿骨の頭部の発見。
ゴールポストマーカー/標的を用いて大腿骨の頭部の領域にわたって手術台に固定されたバー。
大腿骨の頭部を位置判定する(locating)超音波法。
基準DAFまで案内し、および次いで大腿骨の頭部のゴールポスト/標的に接続して、遠位大腿骨のピンの場所を決定する。関節鏡視下手術(Arthroscopic procedure)が考えられる。
調節可能な4イン1の大腿骨のカットガイド。
本開示は、証明された全膝関節形成の器具の原理と矛盾のない器具および技術を用いる膝関節の骨組織および軟組織の準備を教示する。
本テクノロジーの例示的な実施形態は、全体を通して同様の部分は同様の数字によって指定される図面を参照することによって最もよく理解されるであろう。本明細書において概して記載されおよび図面に示されるようなシステムの構成要素は、多種多様な異なる構成に配置されおよび設計され得ることは容易に理解されよう。従って、装置、システム、および方法の実施形態の以下のより詳細な記載は、本出願または本出願への優先権を主張する任意の他の出願において請求されるように本発明の範囲を制限するように意図されるものではなく、本テクノロジーの例示的な実施形態を単に代表する。
語句「に接続される(connected to)」、「に連結される(coupled to)」および「と連通している(in communication with)」は、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、および熱的相互作用を含む、2つ以上の実体間の相互作用の任意の形態を言う。2つの構成要素は、例えそれらが互いと直接的に接触していなかったとしても、互いに対して機能的に連結されていてもよい。用語「当接する(abutting)」は、直接的に物理的接触をしているアイテムをいうが、アイテムは、必ずしも一緒にくっつけられていなくてもよい。語句「流体連通(fluid communication)」は、1つの機能内部の流体が他の機能内に移ることができるように接続された2つの機能を言う。
「例示的な(exemplary)」は、本明細書において、「実施例(example)、実例(instance)、または例(illustration)として役立つこと」を意味するように使用される。本明細書において、「例示的」として記載されるいずれの実施形態も、必ずしも、他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈される必要はない。実施形態の様々な態様が図面に示されている一方で、図面は、特に示されない限りは、必ずしも縮尺するように描かれる必要はない。
参照の標準医療面(Standard medical planes)および記述的専門用語が、本明細書に採用される。矢状面(sagittal plane)は、本体を右および左部分に分割する。中央矢状面(mid-sagittal plane)は、本体を、左右両側に対称的に、右半分および左半分に分割する。冠状面(coronal plane)は、本体を、前方および後方部分に分割する。横断面は、本体を、上方(superior)および下方(inferior)部分に分割する。前方は、本体の前部に向かう方を意味する。後方は、本体の背部に向かう方を意味する。上方は、頭部に向かう方を意味する。下方は、足部に向かう方を意味する。内側は、本体の正中線に向かう方を意味する。外側は、本体の正中線から離れる方を意味する。軸の(Axial)は、本体の中心軸に向かう方を意味する。背軸の(Abaxial)は、本体の中心軸から離れる方を意味する。同側の(Ipsilateral)は、本体の同一の側を意味する。反対側の(Contralateral)は、本体の反対の側を意味する。これらの記述的用語は、生物または無生物の本体に適用されてもよい。
膝関節形成に関連する標準的な専門用語は、本明細書に採用される。内反は、O脚の外見をもたらす膝より下の脚の遠位部の内側への偏向を意味する。外反は、X脚の外見をもたらす、膝より下の脚の遠位部の外側への偏向を意味する。
図1から図32は、器具システム1500を示す。
図1は、フットホルダー組立品1870の一部内に足(不図示、下腿は脛骨104および腓骨122によって表される)を固定するステップを示す。フットホルダー組立品1870は、フットレシーバー1872、下方のバー1874、ブリッジ1878、標的取り付けブロック1880、蟻継ロック1881、標的1882、およびつまみねじ1884を含む。ブリッジ1878、標的取り付けブロック1880、蟻継ロック1881、標的1882、およびつまみねじ1884は、図6から図7Cに示される。
図2は、大腿骨の支持アーム組立品1786を、手術台(不図示)に対して、大腿骨の支持アーム組立品の一部が臀部領域(hip area)を越えて(over)延びるように、固定するステップを示す。本ステップは、特許文献1の図69のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。大腿骨の支持アーム組立品1786は、ポスト1788、バー1790、第1のクランプ本体1792、第2のクランプ本体1794、ばね1796、保持リング1798、つまみねじ1800、およびねじ1802を含む。大腿骨の支持アーム組立品1786は、大腿骨の支持アーム組立品786または2786と類似していてもよくまたは同一であってもよい。
図3は、大腿骨100の頭部118の中心120を越えて延びるように大腿骨ヘッドファインダー1918を位置付けするステップを示す。この位置合わせは、画像化法、例えば蛍光透視法を使用して検証されてもよい。70。大腿骨ヘッドファインダー1918は、大腿骨ヘッドファインダー918または2918と類似していてもよくまたは同一であってもよい。
図4は、カラー1926をバー1790に対して大腿骨ヘッドファインダー1918の傍に固定するステップを示す。図3および図4のステップは、特許文献1の図70のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。カラー1926は、カラー926または2926と類似していてもよくまたは同一であってもよい。好ましくは、図1から図4のステップは、患者の滅菌ドレーピングの前に生じてもよい。
図5は、大腿骨ヘッドファインダー1918を取り除き、およびカラー1926の傍において標的クランプ組立品1818をバー1790に固定するステップを示す。本ステップは、特許文献1の図71のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。好ましくは、このステップは、大腿骨の支持アーム組立品1786が特許文献1の図71のドレープ902のような滅菌ドレープで覆われた後に生じてもよい。従って、カラー1926および大腿骨の支持アーム組立品1786は、ドレープの下で非滅菌であってもよく、および標的クランプ組立品1818は、ドレープの上で滅菌されていてもよい。標的クランプ組立品1818は、標的1820、保持リング1822、第1のクランプ本体1824、第2のクランプ本体1826、レバー1828、リンク1830、およびピン1832を含む。実施例は、2つのリンク1830および8つのピン1832を示す。標的クランプ組立品1818は、標的クランプ組立品818または2818と類似していてもよくまたは同一であってもよい。
図6は、ブリッジ1878、標的取り付けブロック1880、蟻継ロック1881、標的1882、およびつまみねじ1884を、下方のバー1874およびフットレシーバー1872に対して組み立てて、完全なフットホルダー組立品1870を形成するステップを示す。図7Aから図7Cは、フットホルダー組立品1870を示す。
下方のバー1874は、凹部1004の両側に、左右両側性の(bilateral)ソケット1000、1002を含む。下方のバー1874は、下方のバー874または2874と類似していてもよくまたは同一であってもよい。ブリッジ1878は、中央のブリッジ1006、および2つの脚1008、1010であって各脚はブリッジ1006の一端から延びおよび自由端において終端する脚、を備える馬蹄形状のまたはU字形状の部品(part)である。自由端は、それぞれ、タブ1012、1014を有する。各タブは、その先端で分岐して、弾性スナップ機能を形成する。ブリッジ1006は、背中合わせの(back to back)ポケット1018、1020間に延びる貫通スロット1016を含む。標的1882は、1つの端部においてボウル1024内で終端する細長い柄(stem)1022を備える概してスプーン形状のまたは柄杓形状の部品である。柄1022は、柄の長さに沿って延びるアンダーカットされたレール1026を含む。標的取り付けブロック1880は、長方形または正方形の貫通穴1028を備える概して長方形または正方形の本体を有する。アンダーカットされたチャネル1030は、標的取り付けブロック1880の1つの側部を横切りおよび穴1028を横切って延びる。標的取り付けブロック1880の反対の側部は、アンダーカットされたチャネル1030に対して横方向または垂直に延びる左右両側性の棚またはレッジ1032、1034を含む。蟻継ロック1881は、本体の1つの側部から延びるねじ山が付けられたシャフト1038を備える、概して長方形または正方形の本体1036を含む、細長い部品である。左右両側性の棚またはレッジ1038、1040は、シャフト1038の反対の側部上で、本体のこの側部を横切って延びる。シャフト1038の反対側において、アンダーカットされたチャネル1044は、本体1036を横切って、左右両側性のレッジ1038、1040に対して横方向にまたは垂直に延びる。つまみねじ1884は、拡大されたマッシュルーム「キャップ」の反対側に、ねじ山が付けられたソケット1048を備える、マッシュルーム形状の本体1046を含む。フットレシーバー1872は、フットホルダー872またはフットレシーバー2872と類似していてもよくまたは同一であってもよい。
タブ1012はソケット1000に受け入れられ、およびタブ1014はソケット1002に受け入れられる。タブ1012、1014は、ソケット1000、1002とスナップ係合しおよびスナップ係合解除してもよい。標的取り付けブロック1880は、レッジ1032、1034がポケットの壁の頂部に静置される(rest)ように、ポケット1018または1020内に少なくとも部分的に受け入れられる。標的取り付けブロック1880は、ポケット1018内に示される。蟻継ロック1881の本体1036は、アンダーカットされたチャネル1030、1044が同一方向に向きおよび位置合わせされるように、ならびにシャフト1038がブリッジ1878のスロット1016を通って延びおよびつまみねじ1884のソケット1048に螺入するように、標的取り付けブロック1880における穴1028内に少なくとも部分的に受け入れられる。つまみねじ1884は、どちらか1つが標的取り付けブロック1880によって占有されていない、ポケット1018または1020内に部分的に受け入れられる。つまみねじ1884は、ポケット1020内に示される。標的1882のアンダーカットされたレール1026は、アンダーカットされたチャネル1030、1044内に受け入れられる。つまみねじ1884を締めることは、アンダーカットされたレール1026をブリッジ1878に対して適所に係止させる。つまみねじ1884を緩めることは、標的1882が、ブリッジ1878に対して前方から後方の方向におよび内側から外側の方向(medial to lateral direction)に移動されることを可能にする。
図8Aおよび図8Bは、大腿骨のピンガイド組立品1501を前方遠位大腿骨に連結させるステップを示す。本ステップは、特許文献1の図72のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。本ステップは、大腿骨の延長ロッド組立品1506(図19)を介して大腿骨のピンガイド組立品1501を標的クランプ組立品1818の標的1820に連結させる工程を含んでいてもよい。本ステップは、大腿骨のピンガイド組立品1501および/または大腿骨の延長ロッド組立品1506を、それが大腿骨100を通って延びるように(as it extends)、脚の機械軸202と位置合わせさせる工程を含んでいてもよい。図9Aから図9Cは、ベース1502、ハンドル1516、ピンガイド1521、ねじ1513、およびピンスリーブ1515を含む、大腿骨のピンガイド組立品1501を示す。実施例は、2つのねじ1513を示す。大腿骨のピンガイド組立品1501および/または大腿骨の延長ロッド組立品1506を脚の機械軸202と位置合わせする工程は、ベース1502を遠位大腿骨の内側−外側幅(medial-lateral width)内にセンタリングする工程、および同時に、大腿骨の延長ロッド組立品1506を大腿骨の頭部118の中心120を通り過ぎるように位置合わせする工程、を含んでいてもよい。本ステップは、骨接触表面1518の遠位縁部を前方大腿骨の切除214が大腿骨から出るように計画された遠位前方大腿骨上の個所に位置付ける工程を含んでいてもよい。
ベース1502は、骨接触表面1518および反対側の上表面1520を備える細長いプレートである。ベース1502は、遠位部分1522および遠位部分よりも狭い近位先端に向かって先細りする近位部分1524を有する。長手方向軸1503はベース1502の長さに沿って遠位および近位部分1522、1524間に延び、軸1503の部分のみが明確さのために示される。ベース1502は、遠位部分1522を通る穴1526を含む。ポケット1528は、穴1526の周りの骨接触表面1518に凹まされている。ポケット1528は、穴1526の周りの座ぐり(counterbore)として記載されてもよい。ベース302は、遠位および近位部分1522、1524間に2つの貫通穴1530、1532を含む。各穴1530、1532、1534は、少なくとも1つの側壁上に棚1536を含む。棚1536は、穴1530、1532、1534の周りの座ぐりとして示されているが、代わりに、片側だけに(unilaterally)位置付けられていてもよい。ベース1502は、骨接触表面1518から突き出るスパイク1538のような1つまたは複数の摩擦要素を含んでいてもよい。本実施例におけるスパイク1538は、ベース1502における対応する穴1539内に挿入される鋭い先導先端を備える別個の止めねじである。
ハンドル1516は、骨対向表面(bone facing surface)1562および反対側の上側面1564を備えるベース部分1561を含む。ベース部分1561は、遠位部分1566および近位部分1568を有する。ベース部分1561は、遠位から近位に配置された一連の穴1571、1573、1575、1577を有する。任意選択的なタブ1579は、穴1571、1573間において上側面から延びていてもよい。ストーク1570は、遠位および近位部分1566、1568間において上側面1564から突き出る。ストーク1570は、スロット1583および貫通穴1585を備える近位自由端1581において終端する。
ピンガイド1521は、遠位部分1525と近位部分1527との間に延びる概して弓形の本体1523を有する。遠位部分1525は、長手方向のスロット1531を備える長手方向の穴1529を含む。穴1529およびスロット1531は、遠位−近位方向に延びる。近位部分1527は、ポケット1533およびポケットと交差する穴1535、1537を含む。ピンスリーブ1515は、一端における拡大された頭部1543および長手方向の貫通穴1545を備える円筒状のシャフト1541を含む。
ピンスリーブ1515のシャフト1541は、頭部1543が遠位にあるように、ピンガイド1521の穴1529内に受け入れられる。ハンドル1516の遠位部分1566は、ピンガイド1521のポケット1533内に受け入れられる。ねじ1513のうちの1つは穴1535、1571を通って延び、および他のねじ1513は穴1537、1573を通って延びて、ピンガイド1521をハンドル1516に固定する。スパイク1538は、穴1539内に受け入れられ、スパイクは、任意選択的に、ベース1502と一体的に形成されていてもよい。ファスナー(不図示)は穴1526、1575を通って延び、および第2のファスナーは、(左膝に関して)穴1530、1577、または(右膝に関して)穴1532、1577を通って延びて、ベース1502をハンドルに固定する。ピンスリーブ1515、ピンガイド1521、ハンドル1516、およびベース1502が記載されるように一緒に連結されるときに、穴1545は、骨接触表面1518、またはスパイク1538によって画定されるスパイクが遠位前方大腿骨と接触する理論的な骨接触平面と、位置合わせされてもよい。好ましくは、穴1545は、骨接触表面1518と平行、近く予定されている(upcoming)前方大腿骨の切除214と平行、または近く予定されている遠位大腿骨の切除206と垂直であってもよい。大腿骨の延長ロッド組立品1506の内側ロッド1606はスロット1583内に受け入れられ、およびピン1601は貫通穴1585および内側ロッドを通って延びて、使用時に大腿骨の延長ロッド組立品がその周りを旋回するヒンジを形成する。
図10は、大腿骨のピンガイド組立品1501のピンスリーブ1515を通して遠位大腿骨内に大腿骨のピン1505を置くステップを示す。大腿骨のピン1505は、穴1545内に受け入れられる。好ましくは、本ステップは、ベース1502の骨接触表面1518および/またはスパイク1538が遠位前方大腿骨と接触する間に、および大腿骨のピンガイド組立品1501および/または大腿骨の延長ロッド組立品1506が脚の機械軸202と位置合わせされる間に、生じる。好ましくは、大腿骨のピン1505は、大腿骨の髄内管(intramedullary canal)の前方および近く予定されている前方大腿骨の切除214の意図される場所の後方において、強い高密度の滑車下の骨内に置かれる。
図11は、大腿骨のピン1505が遠位大腿骨内に置かれた後にピンスリーブ1515を取り除くステップを示す。ピンスリーブ1515は、穴1529から外に遠位に、および大腿骨のピン1505に沿って遠位に、スライドする。これは、スロット1531を露出させる。
図12は、大腿骨のピン1505が遠位大腿骨内に置かれた後に大腿骨のピンガイド組立品1501を取り除くステップを示す。大腿骨のピンガイド組立品1501は、大腿骨のピン1505がスロット1531を通って出るように、前方に持ち上げられてもよい。本ステップは、スプール1608を標的1820から前方に取り除く工程を含んでいてもよい。大腿骨のピン1505は、1)遠位大腿骨の切除206の適切な内反/外反の配向、2)前方大腿骨の切除214および後方大腿骨の切除220の屈曲/伸展の配向、および3)滑車溝(ホワイトサイドライン)の中央についての情報をエンコードする。大腿骨のピン1505は、ピン1505の周りのカットガイドの回転式の調整を可能にし、これは膝蓋骨の適切なトラッキングを保証する。より具体的には、大腿骨のカットガイドは、ピン1505の周りの内反−外反の回転のために調整されてもよい。
図13は、脛骨のセンタリングピン1507を、近位脛骨の標的として役立つように脛骨の結節粗面内に置く工程を示す。脛骨のセンタリングピン1507は、フリーハンドでまたはガイド(不図示)を用いて置かれてもよい。脛骨のセンタリングピン1507は、近位脛骨106の内側−外側幅内にセンタリングされおよび/または脛骨の結節粗面の内側−外側幅内にセンタリングされてもよい。
図14Aおよび図14Bは、スリーインワンのカットガイド組立品1321を大腿骨100、脛骨104、およびフットホルダー組立品1870に連結させるステップを示す。本ステップは、スリーインワンのカットガイド組立品1321の穴を大腿骨のピン1505上で(over)スライドさせる工程を含んでいてもよい。本ステップは、スリーインワンのカットガイド組立品1321のスロットを脛骨のピン1507上で(over)スライドさせる工程を含んでいてもよい。スリーインワンのカットガイド組立品1321は、大腿骨のピン1505の周りで、スロットが脛骨のピン1507を受け入れる回転位置まで、旋回してもよい。本ステップは、スリーインワンのカットガイド組立品1321を脛骨の延長ロッド組立品1511に連結させる工程、および脛骨の延長ロッド組立品をフットホルダー組立品1870の標的1882に連結させる工程を含んでいてもよい。本ステップは、スリーインワンのカットガイド組立品1321および/または脛骨の延長ロッド組立品1511を、それが脛骨104を通って延びるように、脚の機械軸と位置合わせする工程を含んでいてもよい。図15Aから図15Cに示されるスリーインワンのカットガイド組立品1321は、前方大腿骨のカットガイド1326、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328、脛骨のレール1323、およびボタン組立品1327を含む。スリーインワンのカットガイド組立品1321は、脛骨の延長ロッド組立品1511に連結され、これは、フットホルダー組立品1870に連結される。図14Bは、脛骨104にとって、脛骨のシャフト軸201が大腿骨100の大腿骨のシャフト軸200と90度の角度1315を形成するように位置付けられることが好ましいことを示す。前方大腿骨のカットガイド1326および後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328は、それぞれ、大腿骨のピン1505および脛骨のピン1507を用いて、遠位大腿骨および近位脛骨にピン留めされる。実施例は、2つの脛骨のレール1323および2つのボタン組立品1327を示す。ボタン組立品1327は、ボタン、ばね、およびダボピン(dowel pin)を含む。脛骨の延長ロッド組立品1511(図19)は、外側ロッド1605、内側ロッド1607、スリーブ1611、リング1613、ピン1601、およびボール1617を含む。脛骨の延長ロッド組立品1511は、脛骨の延長ロッド313、511、2511または大腿骨の延長ロッド306、506、1506、2506と類似していてもよくまたは同一であってもよい。スリーインワンのカットガイド組立品1321および/または脛骨の延長ロッド組立品1511を脚の機械軸と位置合わせする工程は、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328を、脛骨のピン1507を覆ってセンタリングする工程、および同時に、脛骨の延長ロッド組立品1511を、足関節の内側/外側中心、第二趾、または前方脛骨のスパインを通り過ぎるように位置合わせする工程、を含んでいてもよい。
前方大腿骨のカットガイド1326は、遠位側部1050、反対側の近位側部1052、および前方側部1054を有する。ソースロット(saw slot)1056は、前方大腿骨のカットガイド1326を通って遠位から近位方向に延びる。ボス1058は、遠位側部1050の中央部分から延びる。貫通穴1060は、ボス1058を通って延びる。貫通穴1060は、大腿骨のピン1505を受け入れ、それによって、計画された場所において前方大腿骨の切除214が大腿骨から出るように、ソースロット1056を位置付ける。左右両側性の貫通穴1062、1064は、ボス1058の両側に位置する。穴1062、1064は、遠位側部1050に示されるような座ぐり1066、1068を含んでいてもよい。穴1062、1064は、それらが遠位から近位に延びるにつれて合流してもよい。左右両側性の長方形または正方形の貫通穴1070、1072は、ボス1058の両側に位置し、穴1070、1072は、穴1062、1064の外側に示されるが、代わりに内側にあり得る。穴1070、1072は、前方側部1054を通過して前方から後方の方向に前方大腿骨のカットガイド1326を通って延びる。
後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328は、遠位側部1074、反対側の近位側部1076、および前方側部1078を有する。ソースロット1080、1082は、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328を通って遠位から近位方向に延びる。ソースロット1080、1082は平行であってもよく、または、それらの間に鋭角があってもよい。アーム1084は、遠位側部1074の中央部分から遠位におよび後方に延びる。アーム1084の自由端1085は、縦方向のスロット1086、ならびにアームを通りおよびスロットを横切って延びる穴1088を含む。左右両側性の貫通穴1090、1092は、アーム1084の両側に位置する。穴1090、1092は、遠位側部1074に示されるような座ぐり1094、1096を含んでいてもよい。穴1062、1064は、それらが遠位から近位に延びるにつれて合流してもよい。左右両側性の長方形または正方形のボス1100、1102は、アーム1084の両側の遠位側部1074から延びる。ボス1100、1102は、穴1090、1092の外側に示されるが、代わりに内側にあり得る。長方形または正方形のポケット1104、1106は、ボス1100、1102の遠位外観(distal aspect)内に凹まされている。円形の穴1108、1110は、ポケット1104、1106の近位端内に凹まされている。長方形または正方形の貫通穴1112、1114は、ボス1100、1102を通って遠位から近位方向に延びる。前方に面する棚(anterior facing shelf)1116は、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328の前方および後方部分間に形成される。左右両側性の長方形または正方形の貫通穴1118、1120は、ボスのアームの両側に位置し、穴1118、1120は、穴1090、1092の外側に示されるが、代わりに内側にあり得る。穴1118、1120は、前方側部1078を通過して前方から後方の方向に後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328を通って延びる。後方に面する棚1122、1124(Posterior facing shelves)は、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328の近位側部に形成される。棚1122は、スリーインワンのカットガイド1321が患者の解剖学的構造に適合するインプラントのサイズに調整されるときに、脛骨の近位外観(proximal aspect)上に静置される。
脛骨のレール1323は、前方端1126、後方端1128および近位側部1130を備える概して長方形の細長い部品である。一連の戻り止め1132、本実施例では溝は、近位側部1130の中央部分に沿って延びる。しるし1134が、脛骨のレール1323上に存在していてもよい。
ボタン組立品1327は、ボタン本体1136、ばね1138、およびピン1140を含む。ボタン本体1136は、一端における拡大された頭部1144を備える概して長方形のシャフト1142を含む。概して長方形の貫通穴1146は、シャフト1142を通って横方向に延びる。貫通穴1148は、シャフト1142を通っておよび穴1146を横切って、横方向に延びる。
脛骨のレール1323の前方端1126は、後方端1128が後方に突出し、および近位側部1052、1130が同一方向に向くように、前方大腿骨のカットガイド1326の穴1070、1072内に受け入れられる。前方端1126は、穴1070、1072内に固定されてもよい。ばね1138は、ボタン本体1136の各穴1146内に受け入れられる。ボタン本体1136は、シャフト1142が穴1112、1114内にあり、ばね1138が穴1108、1110内にあり、頭部1144がポケット1104、1106内にあり、および穴1148が近位に露出されてピン1140を受け入れるように、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328内に受け入れられる。取り付けられた前方大腿骨のカットガイド1326を伴う脛骨のレール1323の後方端1128は、ばね1138が脛骨のレール1323の遠位にありおよびピン1140が戻り止め1132と係合するように、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328の穴1118、1120の前方端内に受け入れられおよびボタン本体1136の穴1146を通して進められる。脛骨の延長ロッド組立品1511の内側ロッド1607は、スロット1086内に受け入れられ、およびピン1601は、穴1088および内側ロッドを通って延びて、使用時に脛骨の延長ロッド組立品がその周りを旋回するヒンジを形成する。
図16は、前方大腿骨のカットガイド1326および後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328を通して骨ピン1329を推進させることによって、スリーインワンのカットガイド組立品1321を大腿骨100および脛骨104にさらに固定するステップを示す。好ましくは、本ステップは、スリーインワンのカットガイド組立品1321および/または脛骨の延長ロッド組立品1511が脚の機械軸202と位置合わせされる間に生じる。
図17は、前方大腿骨の切除214、後方大腿骨の切除220、および近位脛骨の切除210を成すステップを示す。前方大腿骨の切除214は、遠位大腿骨内に位置付けられた大腿骨のピン1505上に担持される前方大腿骨のカットガイド1326内のソースロット1056を通して、遠位前方大腿骨皮質、特に、前方大腿骨の切除214のための所望の出口点を直接的に参照しながら、成される。後方大腿骨の切除220は、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328内の大腿骨のソースロット1080を通して成される。近位脛骨の切除210は、後方大腿骨および脛骨のカットガイド1328内の脛骨のソースロット1082を通して成される。近位脛骨の切除210は、膝関節を取り囲む軟組織が無傷でありおよび自然の解剖学的構造によって負荷が掛けられている(loaded)間に、成されることに注意されたい。従って、軟組織を平衡させる従来のステップは、大いに軽減されまたは完全に除去されてもよい。
図18は、前方大腿骨の切除214、後方大腿骨の切除220、および近位脛骨の切除210が成された後に、スリーインワンのカットガイド組立品1321を取り除くステップを示す。
図19は、遠位大腿骨のカットガイド組立品1519を大腿骨100に連結させるステップを示す。本ステップは、遠位大腿骨のカットガイド組立品1519を、大腿骨の延長ロッド組立品1506を介して、前方遠位大腿骨および標的クランプ組立品1818の標的1820に連結させる固定を含んでいてもよい。本ステップは、遠位大腿骨のカットガイド組立品1519および/または大腿骨の延長ロッド組立品1506を、それが大腿骨100を通って延びるように、脚の機械軸202と位置合わせする工程を含んでいてもよい。図20Aから図20Cに示される遠位大腿骨のカットガイド組立品1519は、大腿骨のピンブロック1514、大腿骨のライザー1504、ねじ1150、ピン1152、および遠位大腿骨のカットブロック組立品1638を含む。遠位大腿骨のカットガイド組立品1519は、大腿骨の延長ロッド組立品1506に連結される。大腿骨の延長ロッド組立品1506は、外側ロッド1604、内側ロッド1606、スプール1608、スリーブ1610、リング1612、保持リング1614、およびピン1601を含む。大腿骨の延長ロッド組立品1506は、大腿骨の延長ロッド306、506、2506または脛骨の延長ロッド313、511、1511、2511と類似していてもよくまたは同一であってもよい。図20Aから図20Cに示される遠位大腿骨のカットブロック組立品1638は、遠位大腿骨のカットブロック1637および2つのペグ1646を含む。遠位大腿骨のカットガイド組立品1519および/または大腿骨の延長ロッド組立品1506を脚の機械軸202と位置合わせする工程は、大腿骨のピンブロック1514を遠位大腿骨の内側−外側幅内にセンタリングする工程、および同時に、大腿骨の延長ロッド組立品1506を大腿骨の頭部118の中心120を通り過ぎるように位置合わせする工程を含んでいてもよい。本ステップは、4つの解剖学上の参照点、内側大腿骨顆の遠位マージン、大腿骨のピン1505(これは、遠位前方大腿骨皮質および脚の機械軸を参照することによって置かれた)、前方大腿骨の切除214、ならびに脚の機械軸202を(直接的に)参照してもよい。
大腿骨のピンブロック1514は、骨対向表面1154および反対側の上表面1156を備える略三角形のプレートである。骨対向表面1154は、前方大腿骨の切除214に対して(against)位置付けられる。大腿骨のピンブロック1514は、遠位部分1566および近位部分1568を有する。大腿骨のピンブロック1514は、骨ピンを受け入れる幾つかの貫通穴1162、1164、1166を備えて例示され、2つの取り付け穴1168が同様に示される。2つの近位穴1162が示され、12個の中央の穴1164が示され、および4つの遠位穴1166が示されるが、任意の数の穴が設けられていてもよい。左右の穴1162は、それらが骨対向表面1154に近づくにつれて一緒に合流してもよい。穴1164の左の群および右の群もまた、それらが骨対向表面1154に近づくにつれて一緒に合流してもよい。穴1166の左の群および右の群は、大腿骨のピンブロック514が大腿骨100に固定されたままである間に大腿骨の切除がカットされてもよいように、内側−外側方向に十分に広く間隔が空けられた個々の穴を含んでいてもよい。これらの広く間隔が空けられた穴1166は、広く間隔が空けられた穴1166を通り抜ける骨ピンが上顆(epicondyles)を貫通するように、取り付け穴1168の外側に位置していてもよい。大腿骨のピンブロック1514は、広く間隔が空けられた穴1166を支持するように、示されるように広げられてもよい。大腿骨のピンブロック514は、盲穴1170および貫通穴1172を含む。前述の穴1162、1164、1166、1168、1170、1172の全ては、少なくとも、大腿骨のピンブロックの上表面1154を通って延びる。遠位部分1566は、その近位表面にディンプル1176を含む横断的なアンダーカットされたチャネル1174を含む。
大腿骨のライザー1504は、遠位部分1178および近位部分1180を備える概して湾曲したバーである。2つの穴1182、1184は、遠位部分1178内に、前方に、延びる。近位部分1180は、長手方向のスロット1186およびスロット1186を横切って延びる横断的な穴1188を含む。
遠位大腿骨のカットブロック1637は、近位取り付け部分1190および遠位パドル1192を含む。取り付け部分1190は、バーの各端部から延びるペグ1646を備えるバー1194を含む。ペグ1646は平行であり、および本実施例において、それらはバー1194における穴1196に連結される別個のピンであり、代わりに、ペグ1646はバー1194と一体的であってもよい。バー1194は、バー1194を通って前方−後方方向に延びるソースロット1198を含む。パドル1192は、遠位内側顆に対して位置付けられる近位表面1200を含む。ソースロット1198は、示される実施例において、近位表面1200から9mmオフセットされる。
ピン1152は、大腿骨のピンブロック1514の穴1170および大腿骨のライザー1504の穴1182内に受け入れられる。ねじ1150は、穴1172、1184を通って延びて、大腿骨のピンブロック514および大腿骨のライザー1504を一緒に固定する。ペグ1646は、遠位大腿骨のカットブロック1637の穴1196内に受け入れられ、および適所にプレス嵌めされまたは別の方法で固定されてもよい。ペグは、また、大腿骨のピンブロック514の穴1168内にも受け入れられて、遠位大腿骨のカットブロック組立品1638を大腿骨のピンブロックに連結する。
図21は、骨ピン1329を用いて遠位大腿骨のカットガイド組立品1519を遠位大腿骨にさらに固定するステップを示す。好ましくは、本ステップは、大腿骨のピンブロック1514の骨対向表面1154が前方大腿骨の切除214と接触する間に、および大腿骨のピンガイド組立品1501および/または大腿骨の延長ロッド組立品1506が脚の機械軸202と位置合わせされる間に、生じる。これは、遠位大腿骨の切除206の精度を向上させる。
図22は、大腿骨のピン1505を取り除くステップおよび遠位大腿骨の切除206を成すステップを示す。遠位大腿骨の切除206は、遠位大腿骨のカットブロック1637内のソースロット1198を通して成される。
図23Aおよび図23Bは、遠位大腿骨のカットブロック組立品1638を取り除くステップを示し、ならびに遠位大腿骨のカットブロック1637、任意選択的なインサート1202、および大腿骨のピンブロック1514によって提供される調整性を例示する。任意選択的なインサート1202は、遠位大腿骨のカットに調整性を提供するように、遠位大腿骨のカットガイド組立品1519内に含まれてもよい。遠位大腿骨のカットブロック1637のソースロット1198を通して成されたカットは、標準ゼロ位置にある。遠位大腿骨のカットブロック組立品1638が取り除かれた場合、インサート1202の遠位表面1208に対して成されたカットは、標準位置より2mm近位にある。インサート1202が取り除かれた場合、大腿骨のピンブロック1514の遠位表面1566に対して成されたカットは、標準位置より4mm近位である。インサート1202は、長手方向の近位のアンダーカットされたレール1204およびレール上の保持タブ(retention tab)1206を備える細長いバーである。
図24は、遠位大腿骨のカットブロック組立品1638の代わりに、面取りカットガイド1751を大腿骨のピンブロック1514に連結させるステップを示す。図24から図25は、面取りカットガイド1751のビューを示す。面取りカットガイド1751は、遠位表面1212、反対側の近位表面1214、および前方表面1216を備える概して長方形の本体1210を含む。面取りカットガイド1751は、遠位表面1212において交差し、ならびにそれらが近位表面1214に向かって延びるにつれて前方および後方に分岐する、2つのソースロット1218、1220を有する。左右両側性のタブ1222、1242は、ソースロット1218、1220の両側において面取りカットガイド1751から延びる。左右両側性の貫通穴1226、1228は、それぞれタブ1222、1242を通って遠位から近位方向に延びる。L字型プレート1230は、前方表面1216から前方におよび近位に延びる。L字型プレート1230は、前方プレート1231および近位プレート1234を含む。近位プレート1234は、後方表面1236を含む。タブ1222、1224が遠位大腿骨100に対して内側におよび外側に延びるように、近位表面1214は、遠位大腿骨の切除206に対して位置付けられ、および後方表面1236は、大腿骨のピンブロック1514の上表面1156に対して位置付けられる。
図26は、骨ピン1329を用いて、面取りカットガイド1751を遠位大腿骨にさらに固定するステップを示す。好ましくは、本ステップは、近位表面1214が遠位大腿骨の切除206と密接に接触し、および後方表面1236が上表面1156と密接に接触している間に生じる。
図27Aは、前方面取りカット216および後方面取りカット218を成すステップを示す。前方面取りカット216は、面取りカットガイド1751における前方ソースロット1218を通して成される。後方面取りカット218は、面取りカットガイド1751における後方ソースロット1220を通して成される。
面取りカットガイド1751は、図23Bに例示されるように、遠位大腿骨の切除206を調整することができるように取り除かれてもよい。面取りカットガイド1751は、次いで、前方および後方面取りカット216、218が同様に調整され得るように、再度位置付けされてもよい。
図27Bは、膝が、適切な屈曲/伸展の間隙が確立されていることを実証するための動きの範囲を通して移動されてもよいように、インプラントトライアル1238を後方大腿骨の切除220および面取りカットガイド1751に連結する任意選択的なステップを示す。好ましくは、本ステップは、面取りカットガイド1751および遠位大腿骨のカットブロック組立品1638が大腿骨に固定されたままである間に生じる。
図28Aから図31Bは、図18から図27Bに例示されるステップの代替案として行われてもよい、遠位大腿骨の切除206および前方および後方面取りカット216、218を成すための一群のステップを例示する。
図28Aは、遠位大腿骨のカットガイド1240を、骨ピン1329を用いて、図17の遠位前方大腿骨100およびスリーインワンのカットガイド組立品1321に連結するステップを示す。本ステップの利点は、図8Aにおいて確立された脚の機械軸202に対する当初の位置合わせが、大腿骨のピン1505、脛骨のピン1507、脛骨の延長ロッド組立品1511、および標的1882を介して位置されることである。図28Bおよび図28Cを参照して、遠位大腿骨のカットガイド1240は、遠位表面1242、近位表面1244、ならびに前方表面1246および後方表面1262を含む。ソースロット1248および1つまたは複数の穴1250は、遠位大腿骨のカットガイド1240を通って前方から後方の方向に延びる。5つの穴1250、1252、1254、1256、1258が示される。穴は、前方表面1246において座ぐりされていてもよい。タブ1260は、遠位表面1242から遠位に延びる。後方表面1262は、前方大腿骨の切除214に対して位置付けられ、タブ1242は、前方大腿骨のカットガイド1326のソースロット1056内に受け入れられ、および遠位表面1242は、近位表面1052に対して位置付けられる。
図29Aは、大腿骨のピン1505、スリーインワンのカットガイド組立品1321および脛骨の延長ロッド組立品1511を取り除き、ならびに遠位大腿骨のカットガイド1240のソースロット1248を通して遠位大腿骨の切除206を成すステップを示す。
図30Aは、骨ピン1329を用いて、面取りカットガイド1264を遠位大腿骨および遠位大腿骨のカットガイド1240に連結するステップを示す。面取りカットガイド1264は、遠位表面1266、近位表面1268、および前方表面1270を含む。面取りカットガイド1264は、遠位表面1266において交差し、ならびにそれらが近位表面1268に向かって延びるにつれて前方および後方に分岐する、2つのソースロット1272、1274を有する。左右両側性のタブ1276、1278は、ソースロット1272、1274の両側において面取りカットガイド1264から延びる。左右両側性の貫通穴1280、1282は、タブ1276、1278を通ってそれぞれ遠位から近位方向に延びる。プレート1284は、前方表面1270から前方に延びる。スロット1286は、プレート1284を通って遠位から近位方向に延びる。近位表面1268は、遠位大腿骨の切除206に対して位置付けられ、遠位大腿骨のカットガイド1240のタブ1260は、面取りカットガイド1264のスロット1286内に受け入れられ、およびプレート1284は、遠位表面1242に対して位置付けられてもよい。
図31Aおよび31Bは、前方および後方面取りカット216、218を成すステップを示す。前方面取りカット216は、面取りカットガイド1264のソースロット1272を通して成され、および後方面取りカット218は、ソースロット1274を通して成される。
図32は、前方大腿骨の切除214、前方面取りカット216、遠位大腿骨の切除206、後方面取りカット218、後方大腿骨の切除220および近位脛骨の切除210を成した後、ならびに全ての器具を取り除いた後の、大腿骨100、脛骨104、および腓骨122を示す。図32は、図18から図27Bに示されるステップに関する、または図28Aから図31Bに示されるステップに関する、終点を表す。
図33から図58Bは、別の器具システム2500を示す。
図33は、フットホルダー組立品2870の一部内に足(不図示)を固定するステップを示す。本ステップは、図1のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。フットホルダー組立品2870は、フットレシーバー2872、下方のバー2874、ブリッジ2878、標的取り付けブロック2880、蟻継ロック2881、標的2882、およびつまみねじ2884を含む。ブリッジ2878、標的取り付けブロック2880、蟻継ロック2881、標的2882、およびつまみねじ2884は、図38に示される。フットホルダー組立品2870は、フットホルダー組立品870または1870と類似していてもよくまたは同一であってもよい。
図34は、大腿骨の支持アーム組立品の一部が臀部領域を越えて延びるように、大腿骨の支持アーム組立品2786を手術台(不図示)に固定するステップを示す。本ステップは、特許文献1の図69および/または本出願の図2のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。大腿骨の支持アーム組立品2786は、ポスト2788、バー2790、第1のクランプ本体2792、第2のクランプ本体2794、ばね2796、保持リング2798、つまみねじ2800、およびねじ2802を含む。大腿骨の支持アーム組立品2786は、大腿骨の支持アーム組立品786または1786と類似していてもよくまたは同一であってもよい。
図35Aから図35Bは、大腿骨100の頭部の中心120を越えて延びるように大腿骨ヘッドファインダー2918を位置付けするステップを示す。本ステップは、特許文献1の図70および/または本出願の図3のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。図35Aは斜視図であり、および図35Bは上面図である。大腿骨ヘッドファインダー2918は、大腿骨ヘッドファインダー918または1918と類似していてもよくまたは同一であってもよい。画像化法、例えばX線写真(radiographs)、蛍光透視法、Cアーム等は、大腿骨ヘッドファインダー2918を大腿骨の頭部の中心120を越えて正確に位置付けることを容易にすることができる。
あるいはまた、大腿骨の頭部の中心は、超音波を使用して位置付けられてもよい。超音波機器は、大腿骨の神経または他の神経血管構造の術前の識別(identification)のための手術室内に既に存在していてもよい。発明者らは大腿骨の頭部および寛骨臼の弧は超音波図に明確に現れることを観察した。大腿骨の頭部または寛骨臼の弧は、大腿骨の頭部の中心の場所を決定するために使用されてもよい。皮膚マークは、大腿骨の頭部の中心の上に(over)作られてもよい。皮膚マークは、ペン、粘着ステッカー、クリップ、または皮膚ステープル、皮膚貫通スタッド、または同種のもので作られてもよい。皮膚ピンチングまたは皮膚浸透(penetrating)マークは、超音波ゲルの存在下において好ましい可能性がある。皮膚マークは、バー2790上の大腿骨ヘッドファインダー2918によって支持されてもよい測沿線を用いて大腿骨の支持アーム組立品2786に移されてもよい。図35Aにおける線119は、大腿骨ヘッドファインダー2918によって支持されおよび大腿骨の頭部の中心120の上の(over)皮膚マークの上に(over)位置付けられる測沿線を示す。
図36は、カラー2926を大腿骨ヘッドファインダー2918の傍らでバー2790に固定するステップを示す。本ステップは、特許文献1の図70および/または本出願の図4と類似していてもよくまたは同一であってもよい。カラー2926は、カラー926または1926と類似していてもよくまたは同一であってもよい。
前述のステップは、患者が滅菌ドレープされる前に行われてもよい。これは、それは手術時間が料金を課され始める(begins to toll)前に起こるので、有利である。
図37は、大腿骨ヘッドファインダー2918を取り除きおよび標的クランプ組立品2818をカラー2926の傍らにバー2790に固定するステップを示す。本ステップは、特許文献1の図71および/または本出願の図5のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。標的クランプ組立品2818は、標的2820、保持リング2822、第1のクランプ本体2824、第2のクランプ本体2826、レバー2828、リンク2830、およびピン2832を含む。実施例は、2つのリンク2830および8つのピン2832を示す。標的クランプ組立品2818は、標的クランプ組立品818または1818と類似していてもよくまたは同一であってもよい。取り付けられたカラー2926を伴う大腿骨の支持アーム組立品2786は、大腿骨ヘッドファインダー2918が取り除かれた後および標的クランプ組立品2818がバー2790に連結される前に、特許文献1の図71によって示されるのと同様の方法で、滅菌ドレープによって覆われていてもよい。
図38は、ブリッジ2878、標的取り付けブロック2880、蟻継ロック2881、標的2882、およびつまみねじ2884を下方のバー2874およびフットレシーバー2872に組み立てて、完全なフットホルダー組立品2870を形成するステップを示す。本ステップは、図6のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。
図39は、正常の外側脛骨のプラトーの高さ(level)において脛骨の隆起(eminence)のベースにおいて小さい仮の近位脛骨の切除209を成すステップを示し、これは、切除209が外側(lateral)関節面の中心のような小さい領域に限定されるような状況において、任意選択的に、脛骨のサイジングノッチと称されてもよい。仮の近位脛骨の切除209は、示されるように、脛骨のプラトーの前方部分に関係していてもよく、または、それは、示されるよりもそれほど広範囲でないかもしくはより広範囲であってもよい。例えば、仮の近位脛骨の切除209は、脛骨の隆起のみに関係していてもよい。仮の近位脛骨の切除209は、摩耗していない(unworn)外側脛骨のプラトーの高さおよび大腿骨−脛骨の実際のジョイントラインをマークする。
図40Aから図40Bは、大腿骨のピンブロック組立品2501を前方遠位大腿骨と連結させるステップを示す。本ステップは、特許文献1の図72のステップおよび/または本出願の図8Aと類似していてもよくまたは同一であってもよい。図40Aは斜視図であり、および図40Bは上面図である。大腿骨のピンブロック組立品2501は、ベース2502、ハンドル2516、ピンガイド2514、ねじ2513、およびピンスリーブ2515を含む。実施例は、2つのねじ2513を示す。大腿骨のピンブロック組立品2501は、大腿骨の延長ロッド組立品2506に連結される。大腿骨の延長ロッド組立品2506は、外側ロッド2604、内側ロッド2606、スプール2608、スリーブ2610、リング2612、保持リング2614、およびピン2601を含む。大腿骨の延長ロッド組立品2506は、大腿骨の延長ロッド306、506、1506または脛骨の延長ロッド313、511、1511、2511と類似していてもよくまたは同一であってもよい。スプール2608は、大腿骨の延長ロッド組立品2506が大腿骨の頭部の中心120を越えて延びるように、標的2820内に静置される。
図41Aから図41Bは、大腿骨のピンブロック組立品2501の斜視図を示す。ピンガイド2514は、第1の穴2519および第2の穴2521を含む。大腿骨のピンブロック組立品2501は、図9Aの大腿骨のピンガイド組立品1501と類似していてもよい。第1の穴2519は、長手方向のスロット2523を含む。第1の穴2519は、ピンスリーブ2515を受け入れる。第1の穴2519は、ベース2502の骨接触表面2518、またはベースの骨接触表面から突き出るスパイク2538によって画定される理論的な骨接触平面に平行であってもよい。第2の穴2521は、第1の穴から前方に間隔が空けられている。第2の穴2521は、ベース2502の骨接触表面2518もしくはベースの骨接触表面から突き出るスパイク2538によって画定される理論的な骨接触平面に平行であってもよく、第1の穴2519に平行であってもよく、または近く予定されている前方大腿骨の切除214に対応するように、換言すれば、前方大腿骨の切除214と同一平面内に位置合わせされてもよい。第2の穴2521は、第2の穴を通過するガイドワイヤ、Kワイヤ、ピン、ドリル、または同種のものが、ベース2502の骨接触表面2518、またはベースの骨接触表面から突き出るスパイク2538によって画定される理論的な骨接触平面、または前方大腿骨の切除214(これは、骨接触表面2518または理論的な骨接触平面に対してある角度を成していてもよい)と位置合わせされるように、位置していてもよい。好ましくは、第2の穴2521は、ガイドワイヤ等がベース2502の遠位縁部2517において前方大腿骨皮質から出るように位置する。第2の穴2521は、以下で論じられる遠位前方大腿骨の切除214が満足のいく場所において遠位前方大腿骨皮質と交差することとなることを確かめるために使用されてもよい。これは、遠位前方大腿骨の切除214は、それが前方大腿骨にノッチを形成するように、深すぎず、および最終的なインプラントが骨表面より上に位置する(sits)ように、浅すぎないことを保証する。
代替的な配置において、穴2519は、大腿骨の横断面に平行、または換言すれば、近く予定されている遠位大腿骨の切除206に垂直であってもよい。また、穴2521は、大腿骨の横断面に平行、または換言すれば、遠位大腿骨の切除206に垂直であってもよい。任意選択的に、大腿骨のピンブロック組立品2501は、第1および第2の穴が、骨接触表面2518に関しておよび/または大腿骨/脚の機械軸202に関して、一緒にまたは別個に調整されることを可能にしてもよい。好ましくは、調整性は、ピンガイド2514の遠位部とベース2502の遠位部との間で生じる。
図42は、大腿骨のピン2505を、大腿骨のピンブロック組立品2501のピンスリーブ2515および第1の穴2519を通して遠位大腿骨内に置くステップを示す。本ステップは、図10のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。大腿骨のピン2505は、1)遠位大腿骨の切除206の適切な内反/外反の配向、2)遠位前方大腿骨の切除214および遠位後方大腿骨の切除220の屈曲/伸展の配向、3)滑車溝(ホワイトサイドライン)の中央についての情報をエンコードする。大腿骨のピン2505は、ピン2505の周りの大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010の回転式の調整を可能にし、これは、膝蓋骨の適切なトラッキングを保証する。より具体的には、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010は、大腿骨ポスト3122の周りの内反−外反回転のために調整されてもよく、これは、大腿骨のピン2505によって創出された穴3004内部で回転する。遠位大腿骨の切除206、遠位前方大腿骨の切除214、遠位後方大腿骨の切除220、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010、大腿骨ポスト3122、および穴3004は、以下に、より詳細に論じられる。図42は、また、第2の穴2521を通して遠位大腿骨内に大腿骨のピン2507を置くステップを示す。大腿骨のピン2507は、遠位前方大腿骨の切除214が満足のいく場所において遠位前方大腿骨皮質と交差することとなることを実証するために一時的に遠位大腿骨内に置かれ、および次いで取り除かれてもよい。大腿骨のピン2505は、好ましくは、直径5mmのドリルである。大腿骨のピン2507は、好ましくは、直径3.2mmのピンである。大腿骨のピンブロック組立品2501は、大腿骨100の前方表面にピン留めされないことに留意されたい。
図43は、大腿骨のピン2505が遠位大腿骨内に配置された後に、ピンスリーブ2515を第1の穴2519から取り除くステップを示す。本ステップは、図11のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。図43は、また、第2の穴2521から大腿骨のピン2507を取り除くステップを示す。
図44は、大腿骨のピン2505が遠位大腿骨内に置かれおよびピンスリーブ2515が第1の穴2519から取り除かれた後に、大腿骨のピンブロック組立品2501を取り除くステップを示す。本ステップは、図12のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。大腿骨のピン2505は、スロット2523(図41B)を通って第1の穴2519から外側に滑り出る。換言すれば、大腿骨のピンブロック組立品2501は、大腿骨のピン2505から前方に滑り落ちる。
図45Aから図45Bは、膝角度ガイド2930を用いて膝角度を90度に設定するステップを示す。図45Aは斜視図であり、および図45Bは側面図である。膝角度ガイド2930は、膝角度フレーム2932およびロッド2934を含む。膝角度フレーム2932は、大腿骨のピン2505を受け入れる穴2936およびロッド2934を受け入れる左右両側性の穴2938、2940を含む。穴2938は右膝と共に使用され、および穴2940は例示されるように左膝と共に使用される。穴2938、2940は、互いに平行である。図45Bを参照して、大腿骨のピン2505は、長手方向中心軸2942を有する。ロッド2934は、長手方向中心軸2944を有する。軸2944の配向は、ロッド2934を受け入れる穴2940、または右膝のための穴2938によって設定される。90度の角度2946は、軸2944と膝角度フレーム2932の左のアーム2950の軸2948との間に存在する。小さい鋭角2952が、任意選択的に、軸2942および軸2948間に存在していてもよい。角度2952は、ゼロ度より大きくてもよく、またはゼロ度と等しくてもよい。例示される角度2952は、3度である。換言すれば、例示される軸2942は、遠位前方大腿骨皮質に平行、従って、遠位前方大腿骨の切除214に平行であり、および遠位大腿骨の切除206に対して3度の角度にある。他の実施例において、軸2942は、遠位大腿骨の切除206に垂直であってもよく、および従って、遠位前方大腿骨の切除214と小さい鋭角を形成し得る。例示される膝角度ガイド2930は、近位脛骨の切除210が成されたときに、その勾配(slope)が正確になるように、遠位大腿骨の切除206に平行なロッド2934(軸2944)を保持する。
図46は、遠位大腿骨のカットガイド組立品2960を大腿骨100に連結するステップを示す。遠位大腿骨のカットガイド組立品2960は、遠位プレート2962、遠位大腿骨のカットガイド2964、およびインターロック2966を含む。遠位プレート2962は、大腿骨のピン2505を覆って(over)スライドする。インターロック2966は、遠位大腿骨のカットガイド2964が遠位プレート2962に対して前方−後方方向に自由にスライドできるように、遠位大腿骨のカットガイド2964を遠位プレート2962に連結する。2つのピン2968、2970は、遠位大腿骨のカットガイド2964を大腿骨100に固定して示される。
図47Aから図47Bは、遠位大腿骨のカットガイド組立品2960の分解斜視図を示す。遠位プレート2962は、内側プレート部分2972、外側プレート部分2974、および穴2976、2978、2980、2982、2984を含む。遠位大腿骨のカットガイド2964は、スロット2986、穴2988、2990、および穴2992、2994、2996を含む。穴2992、2994、2996の各々は、任意選択的に、示されるように穴のクラスターであってもよい。インターロック2966は、本体2998および2つのポスト3000、3002を含む。大腿骨のピン2505は、穴2976内に受け入れられる。ポスト3000は、穴2988および2978内に受け入れられる。ポスト3002は、穴2990および2980内に受け入れられる。ピン2968は、穴2992またはそのクラスター内の別の穴内に受け入れられる。ピン2970は、穴2994またはそのクラスター内の別の穴内に受け入れられる。別のピン(不図示)は、任意選択的に、穴2996またはそのクラスター内の別の穴内に受け入れられてもよい。ソーブレード(不図示)は、スロット2986内に受け入れられて、遠位大腿骨の切除206を成す。
図48は、インターロック2966、遠位プレート2962、大腿骨のピン2505を取り除きおよび遠位大腿骨の切除206を成すステップを示す。遠位大腿骨の切除206は、遠位大腿骨のカットガイド2964におけるソースロット2986を通して成される。大腿骨のピン2505を取り除くことは、遠位大腿骨内に穴3004を残す。穴3004は、高密度な強い滑車下の骨内における大腿骨の髄内管よりも前方にある。
図49Aから図49Dは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010を大腿骨100に、および近位脛骨のカットガイド3012を脛骨104に、連結するステップを示す。本ステップは、図14Aのステップに類似していてもよい。図49Aは、斜視図である。図49Bは、図49Aの一部の詳細図である。図49Cは、正面図である。図49Dは、側面図である。フォーインワンのカットガイド組立品3010は、調節可能な組立品である。フォーインワンのカットガイド組立品3010は、前方カットガイド3014、前方面取りガイド3016、後方面取りガイド3018、後方カットガイド3020、ギア組立品3022、およびねじ3024を含む。4つのねじ3024が、2つは前方面取りガイド3016内におよび2つは後方面取りガイド3018に、示される。フォーインワンのカットガイド組立品3010および近位脛骨のカットガイド3012は、ラッチ機構3026によって、一緒に調整可能に連結される。近位脛骨のカットガイド3012は、脛骨の延長ロッド組立品2511に連結される。脛骨の延長ロッド組立品2511は、外側ロッド2605、内側ロッド2607、スリーブ2611、リング2613、ピン2601、およびボール2617を含む。脛骨の延長ロッド組立品2511は、脛骨の延長ロッド313、511、1511または大腿骨の延長ロッド306、506、1506、2506と類似していてもよくまたは同一であってもよい。ボール2617は、脛骨の延長ロッド組立品2511が遠位脛骨104の中心を越えて(over)延びるように、標的2882内に静置される。大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010および近位脛骨のカットガイド3012は、ボール2617を標的2882内に位置付けるために、穴3004内における大腿骨ポスト3122の周りの内反−外反回転のために調整されてもよい。
図50Aから図50Dは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010、近位脛骨のカットガイド3012、およびラッチ機構3026を示す。図50Aから図50Bは斜視図である。図50Cから図50Dは分解斜視図である。近位脛骨のカットガイド3012は、側壁3032、3034によって画定される近位のアンダーカットされたチャネル3030、ソースロット3036、穴3038、3040、3042、スロット3050によって分離されるアーム3046、3048に分岐しおよび迎合的ピンレシーバー3052内に終端する遠位アーム3044、を備える本体3028を含む。スロット3050は、図14Aに示されるやり方で脛骨のピン1507を受け入れてもよい。ピンレシーバー3052は、脛骨の延長ロッド組立品2511のピン2601を受け入れる。穴3038、3040、3042は、示されるような穴のクラスターであってもよい。ラッチ機構3026は、本体3054、レバー3056、およびピン3058、3060を含む。本体3054は、近位のアンダーカットされたレール3062、遠位のアンダーカットされたレール3064、グリップ部分3066、凹部3068、および穴3070、3072を含む。レバー3056は、歯3074、ノッチ3076、ボタン3078、穴3080、およびばねアーム3082を含む。レバー3056は、歯3074がグリップ部分3066の反対側にありおよびボタン3078が露出された状態で、凹部3068内に受け入れられる。ピン3060は、穴3070およびノッチ3076内に受け入れられる。ピン3058は、穴3072、3080内に受け入れられる。遠位のアンダーカットされたレール3064は、近位脛骨のカットガイド3012が大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010に対して近位−遠位方向または上方−下方方向(大腿骨に対して)に調整され得るように、近位のアンダーカットされたチャネル3030内に受け入れられる。
任意選択的に、仮の脛骨の切除209を成す目的のために、近位脛骨のカットガイド3012を、その図50Aに例示される位置よりも前方かつ遠位に、換言すれば、後方カットガイド3020よりも遠位に位置付けることができ、その結果、アンダーカットされたチャネル3180およびアンダーカットされたチャネル3030は、近位脛骨のカットガイド3012が大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010に対して近位−遠位方向または上方−下方方向(大腿骨に対して)に調整され得るように、連続的なアンダーカットされたチャネルを形成するように位置合わせされる。本体3054およびレバー3056を含むラッチ機構3026は、もちろん、この配置を補完するために再構成され得る。
任意選択的に、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010および近位脛骨のカットガイド3012は、ファイブインワンのカットガイド組立品として一緒に組み合わされてもよい。この配置において、近位脛骨のカットガイド3012は、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010に対して前方−後方方向(大腿骨に対して)に調節可能であってもよく、およびまた、近位−遠位方向に調節可能であってもよい。ギア組立品3022は、もちろん、この配置を補完するために、付加的なギアおよびラックを備えて再構成され得る。
図51Aから図51Eは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010を示す。図51Aは、正面図である。図51Bは、図51Aの線51B−51Bに沿って取った横断面図である。図51Cは、図51Aの線51C−51Cに沿って取った横断面図である。図51Dから図51Eは、分解斜視図である。前方カットガイド3014は、内側ソースロット3124、外側ソースロット3126、内側ラック3130を備えるプレート3128、概して長方形の穴3132、丸穴3134、ボス3136、および大腿骨ポスト3122を含む。概して長方形の穴3132は、内側チャネル3250および外側チャネル3252を含む。大腿骨ポスト3122は、ボス3136に連結される別個の部品として示されるが、大腿骨ポスト3122は、ボス3136と一体的に形成されてもよい。例示される大腿骨ポスト3122は、骨接触表面2518または理論的な骨接触平面に平行である大腿骨のピン2505に適合するように配向されるが、しかしながら、大腿骨ポスト3122は、大腿骨の横断面に平行または換言すれば遠位大腿骨の切除206に垂直である大腿骨のピン2505に適合するように配向されてもよい。任意選択的に、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010は、大腿骨ポスト3122およびボス3136の代わりに、遠位プレート2962の穴2976に類似する貫通穴を備えて設計されてもよい。貫通穴の設計は、組立品3010における部品の多くに影響を与える可能性がある。前方面取りガイド3016は、内側ソースロット3138、外側ソースロット3140、穴3142、3144、穴3146、3148、3150、3152、および概して長方形のチャネル3154を含む。穴3142、3144は、ねじ3024を受け入れる。穴3146、3148、3150、3152は、骨ねじ(不図示)を受け入れてもよく、および骨ねじ頭部がソースロット3138、3140を塞がないように、示されるように座ぐりされていてもよい。概して長方形のチャネル3154は、内側チャネル3254、外側チャネル3256、内側リップ3262、および外側リップ3264を含む。後方面取りガイド3018は、内側ソースロット3156、外側ソースロット3158、穴3160、3162、穴3164、3166、3168、3170、および概して長方形のチャネル3172を含む。穴3160、3162は、ねじ3024を受け入れる。穴3164、3166、3168、3170は、骨ねじ(不図示)を受け入れてもよく、および骨ねじ頭部がソースロット3156、3158を塞がないように、示されるように座ぐりされていてもよい。穴3146、3148、3150、3152、3164、3166、3168、3170のうちのいくつかまたは全てを通して骨ねじを置くことによって、前方面取りガイド3016および後方面取りガイド3018は、ソーイング工程の間、適所に係止される。骨ねじは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010における係止機構の代わりに役目を果たしてもよく、およびそれに置き換えられてもよい。骨ねじまたは係止機構は、ギア組立品3022をソーイング工程の間に生み出される負荷から隔離する役目を果たす。概して長方形のチャネル3172は、内側チャネル3258、外側チャネル3260、内側リップ3266、および外側リップ3268を含む。プレート3128は、リップ3262、3264、3266、3268の内表面に接触して(against)スライドする。後方カットガイド3020は、内側ソースロット3174、外側ソースロット3176、概して長方形のソケット3178、および側壁3182、3184によって画定された遠位のアンダーカットされたチャネル3180を含む。近位のアンダーカットされたレール3062は、近位脛骨のカットガイド3012が大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010に対して近位−遠位方向または上方−下方方向(大腿骨に対して)に調整され得るように、遠位のアンダーカットされたチャネル3180内に受け入れられる。ギア組立品3022は、穴3132、チャンネル3154、3172、およびソケット3178内に受け入れられる。
大腿骨ポスト3122は、任意選択的に、従来のフォーインワンのカットガイドの骨対向側上に、穴3004との係合のために一体的に形成されまたは別個の部品として、含まれてもよい。あるいはまた、従来のフォーインワンのカットガイドは、任意選択的に、大腿骨のピン2505を受け入れる貫通穴を含んでいてもよい。これらの任意選択的な配置のいずれも、従来のフォーインワンのカットガイドが大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010に対して本明細書に記載された方法で回転式に調整されることを可能にする。
図52Aから図52Bは、ギア組立品3022の分解斜視図である。ギア組立品3022は、ハウジング3084、ボルト3086、ボルト頭部のピン3088、任意選択的な第2のボルト頭部のピン3090、サドルブロック3092、前方ラック3094、後方ラック3096、第1の内側ギア3098、第2の内側ギア3100、第3の内側ギア3102、第1の外側ギア3104、第2の外側ギア3106、第3の外側ギア3108、第4の外側ギア3110、第1のシャフト3112、第2のシャフト3114、第3のシャフト3116、第4のシャフト3118、および第5のシャフト3120を含む。
ハウジング3084は、穴3188、3190、3192、3194、3196、3198、3200、3202、3204、長方形のボス3206、3208、内側レール3210、外側レール3212、および窓3214を含む。穴3188は、ボルト3086を受け入れる。穴3190は、ボルト頭部のピン3088を受け入れる。任意選択的な穴3192は、任意選択的な第2のボルト頭部のピン3090を受け入れる。ボス3206は、穴3194を取り囲む。ボス3208は、穴3196を取り囲む。内側レール3210は、内側チャネル3250、3254、3258内に受け入れられる。外側レール3212は、外側チャネル3252、3256、3260内に受け入れられる。好ましくは、レール3210、3212およびチャネル3250、3252、3254、3256、3258、3260は、蟻継(例示される)のような、相補的なアンダーカット形状である。アンダーカット係合は、概して長方形のチャネル3154、3172が多用の間に広がるのを防止するように作用する。
ボルト3086は、頭部3216、周囲の溝3218、シャフト3220、およびトルク駆動機能3222を含む。溝3218は、ボルト頭部のピン3088および、もしあれば、任意選択的な第2のボルト頭部のピン3090を受け入れる。シャフト3220は、頭部3216の反対側の端部から少なくとも部分的にねじ山が付けられている。
サドルブロック3092は、概して長方形の本体3224、ねじ山が付けられた穴3226、ボス3228、および湾入部(indentation)3229を含む。本体3224は、ボス3228がレール3210、3212の近くでハウジング3084から突き出しおよび湾入部3229が第1の内側ギア3098に面するように、窓3214内に受け入れられる。ねじ山が付けられた穴3226は、シャフト3220を受け入れる。ボス3228は、穴3134内に受け入れられる。
前方ラック3094は、ラック3230、穴3232、および穴3234を含む。穴3232、3234は、ねじ3024を受け入れる。
後方ラック3096は、ラック3236、穴3238、および穴3240を含む。穴3238、3240は、ねじ3024を受け入れる。
図51Bから図51Cを参照して、内側ラック3130は、第1の内側ギア3098と噛合し、これは第2の外側ギア3106の六角形のボスに取り付けられる。第2の外側ギア3106は、従って、第1の内側ギア3098と共に回転する。第2の外側ギア3106は、第1の外側ギア3104と噛合し、これは前方ラック3094と噛合し、これは前方面取りガイド3016にねじ3024で固定される。第2の外側ギア3106は、また、第3の外側ギア3108とも噛合する。第3の外側ギア3108は、第4の外側ギア3110と噛合し、これは第2の内側ギア3100の六角形のボスに取り付けられる。第2の内側ギア3100は、従って、第4の外側ギア3110と共に回転する。第2の内側ギア3100は、第2の内側ギア3102と噛合し、これは後方ラック3096と噛合し、これは後方面取りガイド3018にねじ3024で固定される。
第1のシャフト3112は、第1の内側ギア3098および第2の外側ギア3106を支える(bears)。第1のシャフト3112は、穴3196内に受け入れられる。第2のシャフト3114は、第2の内側ギア3100および第4の外側ギア3110を支える。第2のシャフト3114は、穴3198内に受け入れられる。第3のシャフト3116は、第2の内側ギア3102を支える。第3のシャフト3116は、穴3200内に受け入れられ、および窓3214内において片持ちされる。第4のシャフト3118は、第1の外側ギア3104を支える。第4のシャフト3118は、穴3202内に受け入れられ、および窓3214内において片持ちされる。第5のシャフト3120は、第3の外側ギア3108を支える。第5のシャフト3120は、穴3204内に受け入れられ、および窓3214内において片持ちされる。
フォーインワンのカットガイド組立品3010を、ガイド3016、3018、3020のソースロット3138、3140、3156、3158、3174、3176を(それぞれ)膝システムの大腿骨の構成要素のサイズの範囲のための切除表面の漸進的な配置に対応するように、調整することができる。前方カットガイド3014のソースロット3124、3126は、使用時に大腿骨ポスト3122は大腿骨の穴3004内にあるので、大腿骨100に関して静止している。示される実施例において、各ガイド3016、3018、3020の前方−後方位置は、制御されおよび同期化された方法で、前方カットガイドに対して独立的に調節可能である。ガイドは、各ガイドはその独自の割合または速度で前方カットガイドに対して移動してもよいので、独立的に調節可能である。各ガイドに対して行われる調整は、ボルト3088を時計回りおよび反時計回りに回転させることが各ガイドをその独自の速度で移動させるように、ギア組立品3022によって制御されおよび同期化され、およびガイドの相対速度は、フォーインワンのカットガイド組立品3010が特定のサイズに調整されたときに、ソースロットは全てそのサイズに対応するように位置付けられるように、選択される。人工補綴物のサイズを示すための図52Aにおけるハウジング3084上に示されるしるし3186に注意されたい。聴覚性、視覚性、または触覚性のフィードバックは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010が個別のインプラントのサイズに設定されたことを明確に表示するために、提供されてもよい。任意選択的に、そのような明確な表示器を欠く配置において、スペーサーは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010が個別のインプラントのサイズに設定されたことを実証するために、使用されてもよい。1つの実施例として、スペーサーは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010の前方カットガイド3014、前方面取りガイド3016、後方面取りガイド3018、および後方カットガイド3020間に生じる1つまたは複数の間隙3015、3017、3019(図53Cから図53D)と係合する1つまたは複数のプロング、プレート、またはフィンガーを有していてもよい。スペーサーは、任意の切除を成す前に取り除かれてもよい。ガイドの相対速度は、設計変更事項にすぎず、および1つの膝システムから次の膝システムへ変化することとなる。示される実施例は、前方カットガイド3014に対するガイド3016、3018、3020の比例運動(proportional motion)を提供する。また、1つまたは複数のガイドが特定の膝システムの設計理論的根拠によって時にはより早くおよび時にはより遅く移動してもよいように、非比例運動(non-proportional motion may)が提供されてもよいことが考えられる。
図53Aから図53Dは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010を調整し、近位脛骨のカットガイド3012を調整し、ならびに大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010および近位脛骨のカットガイド3012を大腿骨100および脛骨104にそれぞれピン留めするステップを示す。大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010および近位脛骨のカットガイド3012は、穴3004内における大腿骨ポスト3122の周りの内反−外反回転のために調整されてもよい。大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010は、ボルト3088を時計回りおよび反時計回りに回転させてガイド3016、3018、3020のソースロット3138、3140、3156、3158、3174、3176の前方−後方位置を(それぞれ)変更することによって、サイズに合わせて調整されてもよい。近位脛骨のカットガイド3012は、ラッチ機構3026によって大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010に連結され、これは、ソースロット3036をソースロット3174、3176から所定の前方−後方距離に固定し、および近位脛骨のカットガイド3012が脛骨のプラトーの上を(over)滑り入りおよび滑り出ることを可能にする。好ましくは、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010は、まずボルト3088を大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010がその閉じられたまたは最も小さい状態(図49Aから図51Cに示される)になるまで回転させ、および次いでボルト3088を反対側の方向に回転させて、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010がその全開のまたは最も大きい状態に向かって近位脛骨のカットガイド3012が仮の脛骨の切除209に接触する(図53Bから図54に示される)まで移動させることによって、調整される。この段階において、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010がサイズ間にある場合は、ボルト3088は、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010を次のより小さいサイズに調整するために回転されてもよい。ピン3242、3244、3246、3248は、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010および近位脛骨のカットガイド3012を大腿骨100および脛骨104にそれぞれ固定する。ピン3242は穴3194内に受け入れられ、ピン3244は穴3038内に受け入れられ、ピン3246は穴3040内に受け入れられ、およびピン3248はスロット3050内に受け入れられる。
図54は、前方大腿骨の切除214、前方面取りカット216、後方面取りカット218、後方大腿骨の切除220、および近位脛骨の切除210を成すステップを示す。前方大腿骨の切除214は、前方カットガイド3014におけるソースロット3124、3126を通して成される。前方面取りカット216は、前方面取りガイド3016におけるソースロット3138、3140を通して成される。後方面取りカット218は、後方面取りガイド3018におけるソースロット3156、3158を通して成される。後方大腿骨の切除220は、後方カットガイド3020におけるソースロット3174、3176を通して成される。近位脛骨の切除210は、近位脛骨のカットガイド3012におけるソースロット3036を通して成される。
図55は、前方大腿骨の切除214、前方面取りカット216、後方面取りカット218、後方大腿骨の切除220、および近位脛骨の切除210を成した後に、大腿骨のフォーインワンのカットガイド組立品3010、近位脛骨のカットガイド3012、脛骨の延長ロッド組立品2511、および関連したピンを取り除くステップを示す。本ステップは、図32のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。
図56は、大腿骨の構成要素130、脛骨の構成要素132、関節のインサート134、および膝蓋骨の構成要素136を、準備された膝関節にインプラントするステップを示す。本ステップは、特許文献1の図88のステップと類似していてもよくまたは同一であってもよい。大腿骨の構成要素130は、遠位大腿骨100に固定され、脛骨の構成要素132は近位脛骨104に固定され、関節のインサート134は脛骨の構成要素132に連結され、および膝蓋骨の構成要素136は膝蓋骨112に固定される。図56に示されるインプラント構成要素は、膝関節形成のための1セットのインプラント構成要素の1つの実施例である。また、示される構成要素のサブセットが使用されてもよい。また、単顆の(unicompartmental)構成要素が使用されてもよい。
図57は、本システムの別の大腿骨のピンブロック組立品3270を従来の参照システムの遠位大腿骨のカットガイド3272に連結し、およびピンスリーブ2515を通して大腿骨のピン2505を遠位大腿骨内に置くことによって、髄内参照システムまたは他の従来の参照システムから本明細書に開示されるシステムに変換するステップを示す。本ステップは、図40Aに示されるような、大腿骨のピンブロック組立品2501を前方遠位大腿骨に連結するステップ、および図42に示されるような、ピンスリーブ2515および大腿骨のピンブロック組立品2501の第1の穴2519を通して大腿骨のピン2505を遠位大腿骨内に置くステップ、の代わりに行われてもよい。図57のステップは、図44に示されるような、遠位大腿骨内における大腿骨のピン2505の等価位置を、等価な穴3004の形成を含んで、もたらすことができる。図57のステップは、遠位大腿骨の切除206および仮の近位脛骨の切除209が成された後に生じてもよい。
図58Aから図58Bは、大腿骨のピンブロック組立品3270および遠位大腿骨のカットガイド3272の分解斜視図である。大腿骨のピンブロック組立品3270は、本体3274、ピンスリーブ2515、前方参照ピン3276、およびつまみねじ3278を含む。
本体3274は、ピンガイドアーム3280、遠位大腿骨のパドル3282、および前方参照アーム3284を含む。ピンガイドアーム3280は、第1の穴2519および長手方向のスロット2523に相当する、長手方向のスロット3288を備える第1の穴3286を含む。第1の穴3286は、ピンスリーブ2515を受け入れ、これは大腿骨のピン2505を受け入れる。スロット3288は、大腿骨のピン2505よりも幅広である。ピンガイドアーム3280は、第2の穴2521に相当する任意選択的な第2の穴(不図示)を含んでいてもよい。前方参照アーム3284は、第1の穴3290、スロット3292、および第2の穴3294を含む。第1の穴3290は、前方参照ピン3276を受け入れる。スロット3292は、第1の穴3290を長手方向に分割し、およびアーム3284の自由端を分岐する。第2の穴3294は、第1の穴3290に対して横断的に、アーム3284の分岐された自由端を通って延びる。第2の穴3294は、つまみねじ3278をねじ式に受け入れ、これは、第1の穴3290が前方参照ピン3276をグリップするように締められ、または前方参照ピンが第1の穴内部において移動可能であるように緩められることができる。
前方参照ピン3276は、狭い遠位端3296および広い近位端3298の間に延びる。遠位端3296は使用時に前方遠位大腿骨皮質に接触し、一方、近位端3298はハンドルとしての役割を果たす。遠位端3296は、示されるように、先端部に向かって先細になっていてもよい。近位端3298は、溝(図示される)、ローレット切(knurling)、ねじ山、バンプ、または粗面組織のようなグリップ機能3300を含んでいてもよい。前方参照ピン3276は、任意選択的に、図58Bに提供される拡大詳細図において最もよく見られる、しるし3302を含んでいてもよい。しるし3302は、参照線、数字、アイコン、または他のマークを含んでいてもよい。
遠位大腿骨のカットガイド3272は、ソースロット3304、ピンの穴3306、3308、3310、および穴3312、3314を含む。ソースロット3304は、遠位大腿骨の切除206を成すためのソーブレード(不図示)を受け入れる。ソースロット3304は、また、図57に示されるように、遠位大腿骨のパドル3282を受け入れる。ピンの穴3306、3308、3310は、骨ピン3316を受け入れる。各ピンの穴3306、3308、3310は、示されるように、穴のクラスターであってもよい。しるし3318があってもよい。
本明細書に開示される任意の方法は、記載される方法を実行するための1つもしくは複数のステップまたは動作(action)を含む。方法のステップおよび/または動作は、互いと交換されてもよい。換言すれば、ステップまたは動作の特定の順序が実施形態の適切な操作のために必要とされる場合を除いて、特定のステップの順序および/または使用および/または動作は、修正されてもよい。
本明細書を通した「実施形態(an embodiment)」または「実施形態(the embodiment)」への言及は、その実施形態と組み合わせて記載される特定の機能、構造または特徴が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通して記述されるような引用される語句またはそれらの変形は、必ずしも全てが同一の実施形態に言及するわけではない。
同様に、実施形態の上記記載において、様々な機能は、時には、開示を合理化する目的のために、それらの単一の実施形態、図、または記載に一緒にグループ化されることは理解されたい。この開示の方法は、しかしながら、この出願または本出願に優先権を主張する任意の出願における任意の請求項は、その請求項に明示的に記述されたものよりも多くの機能を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の態様は、任意の単一の上述の開示された実施形態の全ての機能よりも少ない機能の組み合わせにおいて成立する。従って、この発明の詳細な説明に続く特許請求の範囲は、これによって、別個の実施形態としてそれ自身を主張する各請求項と共に、この発明の詳細な説明内に明示的に組み込まれる。本開示は、独立請求項のそれらの従属請求項との全ての順列を含む。
機能または要素に関する用語「第1の(first)」の特許請求の範囲における記述は、第2のまたは付加的なそのような機能または要素の存在を必ずしも意味するものではない。ミーンズプラスファンクション形式で記述される要素は、米国特許法第112条第6項(35 U.S.C. §112 Para. 6)に従って解釈されるように意図される。変更は、上述の実施形態の詳細に対して、本テクノロジーの根底にある原理から逸脱することなく行われてもよいことは、当業者にとって明らかになるであろう。
本テクノロジーの具体的な実施形態および適用が例示されおよび記載されてきたが、本テクノロジーは、本明細書に開示される正確な構成および構成要素に限定されないことは理解されたい。当業者にとって明らかになるであろう様々な修正、変更、および変形は、本明細書に開示される配置、操作、および本テクノロジーの方法およびシステムの詳細において、特許請求の範囲に記載される本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われてもよい。