JP2019520589A - 結像機器および測定装置用の微小位置標定方法および装置 - Google Patents

結像機器および測定装置用の微小位置標定方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、結像機器用の空間座標系を定義する微小位置標定装置(100)に関する。本発明によれば、微小位置標定装置(100)は、互いに隣接する、少なくとも1つの第1ゾーン(1)および第2ゾーン(2)を含み、各ゾーン(1,2)は、巨視的なサイズの面積にわたり空間的に延在し、各ゾーン(1,2)は、基本セル(11)または前記ゾーン(1,2)の各面積にわたり延在する複数の基本セル(21,22,23,24)のタイリングを含み、第1ゾーンまたは第2ゾーン(1,2)の各基本セル(11,21,22,23,24)は、方位パターン(1111,2111)、位置調整パターン(1112,2112,2212,2312,2412)、および周期的空間パターン(112,113,212,213,222,223,232,233,242,243)を含み、結像機器により結像され、微小位置標定装置の空間座標系における結像機器の位置および/または方位を決定すべく構成されている。

Description

本発明は、試料の特性評価システム用の空間マーキング装置および方法に関する。
本発明はより具体的には、顕微鏡または計測機器における位置および方位をマーキ
ングして、試料上でサブマイクロメートルまたはナノメートルレベルの位置調整精度
および再現性が得られるようにする装置に関する。
最後に、本発明は、計測または分析機器における位置および方位をマーキングする
方法に関する。
ナノテクノロジー時代の到来により、異なる要素のナノメートルスケールでの製造
、動作、および経年変化を制御すべく極めて精密な測定を行う能力が必須となってい
る。従って繰り返し問題となるのは、異なる時点および/または異なる測定機器を用
いて取得された測定値の再位置標定および共位置標定である。例えば、異なる種類の
測定として、光学顕微鏡検査、ラマン顕微鏡検査、マイクロメートルまたはサブマイ
クロメートルレベルの空間分解能で試料の画像を形成する電子顕微鏡検査測定がある
本明細書において、位置および/または方位の精度は、絶対精度および再現性の両
方の概念を意味する。
ここで測定値の再位置標定は、試料の同一箇所の測定値を異なる時点で取得する可
能性を意味し、当該試料は複数の測定の間に特定の物理的、化学的、または他の処理
を受けた可能性がある。現在求められる再位置標定の精度は、試料の構造および各種
測定の空間分解能に依存するが、一般にマイクロメートル、サブマイクロメートル、
またはナノメートルのスケールである。
ここで測定値の共位置標定は、試料の同一箇所で異なる測定値を取得する可能性を
意味し、各測定値は他の測定値に対する補完的な情報を与える。例えば、異なる測定
値は、物理的または化学対照および/または異なる空間分解能に基づいていてよい。
位置標定された測定値を取得するには試料に対して入射ビームおよび/または検出
システムの位置調整の精度が重要であるため、測定値の再位置標定および共位置標定
は第1に、高い空間精度を要する。測定値の再位置標定および共位置標定は第2に、
測定値の高い再現性を必要とする。実際、安定した試料上に対して同一条件下で測定
を繰り返して同一の結果が得られることが重要である。精度および再現性のこれらの
条件は、異なる技術により分析すべく試料を転送可能にすることが重要である。
測定値の再位置標定および共位置標定の課題は、測定機器の基準座標系の座標系へ
の変換に帰着される。昨今、当分野において複数の解決策がある。
特性評価装置は、例えば文献US7630628号明細書により知られており、試
料の位置標定された1つの測定点において、特性評価したい試料に対する測定機器の
位置調整を可能にする位置調整システムを含む。文献US7630628号明細書の
位置調整システムは特に、試料を載せる試料台を含み、制御手段が当該台を精密且つ
再現可能な仕方で移動可能にする。これにより、試料が試料台に固定されていて、且
つ実行中の2つの測定の間を試料が往来しなければ、実質的に同一の2つの測定点で
2つの測定値を取得することが可能になる。しかし、文献US7630628号明細
書の位置調整システムでは、試料に対する測定機器の位置を知ること、すなわち試料
に対して測定機器を絶対的に位置調整することができない。
特許文献米国特許出願公開2013/0077160A1号明細書に、結像顕微鏡
の試料台の整列マーキング装置が記載されている。整列マーキング装置は、異なるサ
イズの、例えばL字状の1つ以上の幾何学的または英数字パターンを含む。当該パタ
ーンは有利な特徴として、座標の基準系の方位を画定する回転非対称且つ鉛直軸を有
している。座標の基準系を定義すべく、オペレータは手動または自動的に、結像系に
応じて適切なスケールでパターンの位置調整を行わなければならない。当該装置は、
精密且つ往々にして面倒な事前位置調整を必要とする。位置標定精度は、ピクセルサ
イズと結像系および画像処理システムの分解能により制約される。また、角度方位の
精度Δαは約10-2ラジアンに制約される。この角度精度の制約は、整列マークと試
料との距離に応じて位置調整誤差をもたらす。約5mmの距離dで、位置調整誤差d
Δαは約50ミクロンに比例し、これは微視的スケールの用途には不充分である。
特許文献米国特許出願公開2012/0133757A1号明細書に、光学顕微鏡
および電子顕微鏡の並進台に適合可能な試料台装置が記載されている。試料台は、肉
眼で視認可能且つ間隔が空けられた幾何学的形状の3つの整列マークを含む。3つの
整列マークは、試料台に接続された基準マーカーを画定する。結像系および画像処理
システムにより、整列マークの位置と方位を認識して基準座標系を決定することが可
能になる。試料の注目ゾーンは、当該基準座標系内で示すことができ、試料が整列マ
ークを支持する試料台に固定されたまま、後で同一機器または別の機器で見つけるこ
とができる。しかし、当該システムは、各整列マークを結像系の視野に収めるために
精密な手動事前位置調整を必要とする。試料のサイズに比べて整列マークが小さいほ
ど、事前位置調整は面倒になる。また、当該システムは、限定された拡大範囲に限ら
れる。整列マークが特定の機器の視野に適合されている場合、拡大率が過度に小さい
測定機器はそれを区別できず、拡大率が過度に大きい測定機器は画像全体を形成する
ことができない。更に、当該システムの位置標定精度は概ね結像系のピクセルサイズ
のレベルである。実際、手動マーキングを行う間、精度はオペレータの動作により調
整され、ピクセルのサイズを上回らない。自動マーキングの場合、使用するパターン
により、約1ピクセルの精度で位置のマーキングが可能になる。更に、当該システム
は、空間的に分離された少なくとも3つの整列マークの使用を必要とし、整列マーク
間の距離が座標系の各方向における角度精度を決定する。3つの整列マークが試料か
ら離れて配置されている結果、当該装置は嵩張る。最後に、当該装置は、支持部の熱
膨張効果に影響され易く、位置調整誤差を誘発して当該装置の精度が制約される。
最後に、特許文献FR2993988号明細書により、試料の背面に固定された整
列照準が知られている。光学的結像系は、整列照準の画像を形成する。画像処理シス
テムは、整列照準の画像から、結像系に関する測定機器の較正を受けた、測定機器に
対する試料の位置および方位を与える。しかし、当該整列照準は、拡大率が大幅に異
なる場合に適していない。特許文献FR2993988号明細書はまた、ガラススラ
イドへの金属堆積により形成された、回転対称性を有しない自己相似構造のパターン
を含むマルチモードおよびマルチスケールマーカーを開示している。当該マーカーは
一方で、異なる拡大率で光学顕微鏡検査により観察可能にする光学的コントラストを
有しているため、マルチスケールマーカーである。当該マーカーは他方、電子顕微鏡
検査で観察可能にする凹凸構造を備えているため、マルチモードである。しかし、当
該マルチモードおよびマルチスケールマーカーの位置調整および方位の精度は基本的
にピクセルのサイズにより制約される。
文献米国特許出願公開2016/124431A1号明細書に、組込マーカーを含
むマルチスケールマーキング装置が記載されている。文献米国特許出願公開2014
/049818A1号明細書は、所定の場所に配置される基準点を含む顕微鏡スライ
ドを記載する。
本発明の目的の一つは、試料のマルチモーダルな特性評価を行う、すなわち異なる
技術により当該試料をナノメートルスケールで分析すべく、極めて広範な測定機器に
おいてナノメートルスケールでの共位置標定可能な測定を実行可能にする装置および
方法を提案することである。
本発明の別の目的は、異なる時点での測定を実行すべく、または例えば異なる拡大
率で顕微鏡を介した、試料の同一箇所を中心とするマルチスケール特性評価を実行す
べく、試料の同一箇所の再位置標定可能な測定をサブマイクロメートルまたはナノメ
ートル精度で可能にすることである。
現行技術の上述の短所を克服すべく、本発明は、結像機器用の微小位置標定装置を
提案するものであり、当該微小位置標定装置は、空間座標系を定義すると共に、試料
または試料台への固定に適している。
より具体的には、本発明による微小位置標定装置を提案するものであり、当該微小
位置標定装置は、互いに隣接する、少なくとも1つの第1ゾーンおよび1つの第2ゾ
ーンを含み、前記第1または第2ゾーンが、巨視的なサイズの第1または第2の面積
にわたり空間的に延在し、前記第1または第2ゾーンが、微小位置標定装置の空間座
標系内で所定の位置および所定の方位を有し、前記第1または第2ゾーンが、基本セ
ルまたは、前記第1または第2ゾーンの第1または第2の面積にわたり延在する複数
の基本セルのタイリングを含み、第1ゾーンの各基本セルが第1の基本面積にわたり
延在し、第2ゾーンの各基本セルが、第1の基本面積とは異なる第2の基本面積にわ
たり延在し、第1または第2の基本面積が、サブマイクロメートルから巨視的までの
サイズ範囲に延在し、第1ゾーンの各基本セルが、第1の基本面積の第1の空間周期
関数に関連付けられた第1の周期的空間パターンを含み、および/または、第2ゾー
ンの各基本セルが、第1の空間周期とは異なる第2の空間周期に関連付けられた第2
の周期的空間パターンを含み、第2の基本面積の関数、前記第1ゾーンおよび/また
は第2ゾーンの各基本セルが更に、微小位置標定装置の空間座標系における方位パタ
ーンおよび位置調整パターンを含み、前記第1または第2の基本セルの少なくとも一
方が、前記結像機器がその画像を形成するのに適し、当該画像から微小位置標定装置
の空間座標系における前記画像の位置または方位を導く。
当該微小位置標定装置により、第1ゾーンおよび/または第2ゾーンの少なくとも
1つの基本セルの画像を提供しながら、巨視的サイズである第1ゾーンおよび/また
は第2ゾーンの上で結像機器を容易に位置調整できるようになる。画像処理システム
により、このように形成された画像を解析し、その結果から、一方で関連付けられた
空間周期を、他方で、微小位置標定装置のマーカー内で結像されたセルの位置および
方位を導くことができる。このために必要とされるのは、1セルの面積が、結像機器
の実視野以下であること、および結像されたセルのゾーンに関連付けられた周期的パ
ターンの空間周期が結像機器の空間分解能よりも大きいことだけである。結像機器に
対する試料の相対移動を可能にする並進台は次いで、微小位置標定装置に固定された
試料の測定位置を極めて正確に決定可能にすべく較正することができる。当該微小位
置標定装置により、微小位置標定装置のマーカー内の結像機器の座標を容易に決定す
ること、従ってマイクロメートル、サブマイクロメートル、またはナノメートルレベ
ルの精度および再現性で試料上の測定位置を位置標定することが可能になる。
本発明に準拠する微小位置標定装置の他の非限定的且つ有利な特性は、個々に、ま
たは全ての技術的に可能な組み合わせに応じて、以下の通りである。
−第1ゾーンの面積は第2ゾーンの面積に等しく、
−第1の空間周期は第2の空間周期の2倍、または第2の空間周期の2倍数以上で
あり、
−第1の周期的空間パターンは第1ゾーンの各基本セルの面積の少なくとも50パ
ーセントを覆い、および/または、第2の周期的空間パターンは第2ゾーンの各基本
セルの面積の少なくとも50パーセントを覆い、
−各基本セルは更に識別パターンを含み、
−第1の周期的空間パターンは同一の第1の空間周期で2つの横方向に沿って周期
的であり、および/または第2の周期的空間パターンは同一の第2の空間周期で前記
2つの横方向に沿って周期的であり、
−微小位置標定装置は更に、自身の全面積を覆う少なくとも1つの他の空間的に均
一なゾーンを含み、
−方位パターン、位置調整パターン、および周期的空間パターンは、薄い金属層の
堆積および/または食刻により形成され、
−各基本セルは、多角形状、好適には正方形であって、各辺の長さが、前記基本セ
ルの周期的空間パターンの空間周期の1単位〜数十の間の整数倍に等しく、
−微小位置標定装置は、第1ゾーンから分離された少なくとも1つのゾーンを含み
、分離されたゾーンの各基本セルは同一の第1の空間周期に関連付けられた同一の第
1の周期的空間パターンを含み、分離されたゾーンの各基本セルは第1の空間周期の
基本面積関数にわたり延在し、
−微小位置標定装置は、巨視的スケールで非対称な形状の微小位置標定装置を形成
すべく配置された複数のゾーンを含み、
−微小位置標定装置は、複数のゾーンを含み、当該複数のゾーンの各ゾーンは巨視
的サイズの面積にわたり空間的に延在し、当該複数のゾーンの各ゾーンは1つの基本
セルまたは前記ゾーンの各面積にわたり延在する複数の基本セルのタイリングを含み
、前記複数のゾーンは、各々の前記ゾーンの基本セルに共通の接合点の周囲に配置さ
れていて、接合点の周囲の各々の前記ゾーンの各基本セルが、一方では基本面積と、
他方では前記ゾーンの基本面積の周期的空間パターン関数と1対1に関連付けられて
いる。
本発明はまた、上述の実施形態の1つによる少なくとも1つの微小位置標定装置を
含む顕微鏡検査装置用の試料台を提案する。
本発明はまた、結像機器、試料台、制御装置、および少なくとも1つの微小位置標
定装置を含む測定装置を提案するものであり、微小位置標定装置は試料または試料台
に固定され、結像機器は画像、例えば試料の顕微鏡検査画像を取得すべく構成され、
制御装置は微小位置標定装置の座標系内で前記画像の座標を提供すべく構成されてい
る。
特定の実施形態において、測定装置は更に、当該移動システムの座標系内における
試料台の移動を測定する装置と一体化された試料台を移動させるシステムを含み、制
御装置は、微小位置標定装置の座標系内での試料台の移動を制御すべく構成されてい
る。好適には、顕微鏡検査装置は、1、2、または3つの横方向に沿って、並進移動
する台を含み、当該移動台は少なくとも1つの微小位置標定装置を含む。
別の特定の実施形態において、測定装置は、試料に対して入射ビームを走査する装
置を含み、制御装置は入射ビームを走査することにより移動を制御すべく構成され、
制御装置は、微小位置標定装置の座標系内でのビームの走査に応じて、画像を一点ず
つ再構築するのに適した信号を処理するシステムを含む。例えば、ビーム走査システ
ムは、試料に対する1または2つの横方向に沿って光子ビームまたは粒子ビームを走
査するのに適している。

別の特定の実施形態において、測定装置は、先端を有する走査プローブ顕微鏡検査
装置、および前記先端を分析対象の試料に相対的に移動させるシステムを含み、制御
装置は、微小位置標定装置の座標系内での走査プローブの走査移動に応じて画像を一
点ずつ再構築するのに適した信号を処理するシステムを含む。
本発明はまた、以下のステップ、すなわち
−微小位置標定装置を試料台または分析対象の試料に固定して前記試料に関連付け
られた空間座標系を定義するステップと、
−微小位置標定装置の少なくとも1つの基本セルの画像を形成すべく結像機器を配
置するステップと、
−ゾーンの少なくとも1つの基本セルの前記画像を処理して、一方では微小位置標
定装置のマーカーの基本セルの方位および位置を、他方では微小位置標定装置のゾー
ンに関連付けられた空間周期を抽出して、当該空間周期から微小位置標定装置の空間
座標系内における前記画像の方位および位置を導くステップと
を含む、試料の微小位置標定方法に関する。
非限定的な例として与える添付図面に関する以下の記述により、本発明の構成要素
および実現方法が理解されよう。
従来技術による位置標定照準の一部の画像を示す。 識別、方位、および位置パターンの符号化を示す位置標定照準基本セルの模式図を示す。 一実施形態による複数のゾーンを含む微小位置標定装置の巨視的ビューを模式的に示す。 微小位置標定装置の第1ゾーンであって1つの単一基本セルを含む第1ゾーンの一例の模式図を示す。 微小位置標定装置の第2ゾーンであって4つの基本セルのタイリングを含む第2ゾーンの一例の模式図を示す。 4つの微小位置標定ゾーンおよび1つの巨視的なマークを含む別の微小位置標定装置の巨視的ビューを模式的に示す。 微小位置標定装置(図6A)に対向する、および/または試料(図6B)に対向する測定位置にある結像機器を側面図として模式的に示す。 一実施形態による微小位置標定装置を備えた顕微鏡検査装置を上面図として模式的に示す。 微小位置標定装置の4つの異なるゾーン間の接合の画像の拡大図を模式的に示す。 結像機器の視野の微小位置標定装置上で位置調整を示す巨視的ビューを示す。 微小位置標定装置の座標系に関して試料台を移動させる、および/または測定ビームを走査するシステムの較正に用いる異なる軌道点を示す。 微小位置標定装置の座標系に関して試料台を移動させる、および/または測定ビームを走査するシステムの較正に用いる他の軌道点の位置を示す。 同一空間周期に割り当てられた分離ゾーン、および試料台を移動させる、および/または測定ビームを走査するシステムの較正に用いる異なる軌道点を含む微小位置標定装置の別の例の巨視的ビューを示す。 微小位置標定装置を用いることにより、試料上で較正および位置調整を行う方法を示す。 微小位置標定装置を用いることにより、試料上で較正および位置調整を行う別の方法を示す。 複数の微小位置標定装置を含む試料台のビューを示す。
装置
本明細書において、基準点、マーカー、または座標系の各用語は同義に用いられて
いる。このようなマーカーは、少なくとも1つの空間基準位置と少なくとも1つの空
間サイズ、および好適には2つの空間サイズ更には3つの空間サイズを含んでいる。
マーカーは好適には正規直交である。
図1において、従来技術による位置標定照準31の一部の画像と、当該位置標定照
準31の画像を形成すべく配置された結像機器の視野の中心部を重ね合わせて示す。
当該位置標定照準31は、支持部と、微細構造パターンを含む少なくとも1つの層
を含んでいる。当該位置標定照準31は、試料の平坦面に固定されるべく構成されて
いる。有利な特徴として、パターンを含む層は、光学的結像系により適切な拡大率で
結像される適切な光学的コントラストと、微細構造パターンの画像を形成するのに適
した分解能とを有している。特に有利な特徴として、較正照準31は、ガラススライ
ドへの金属堆積により生成され、一方では光学顕微鏡検査により異なる拡大率で観察
するのに充分な光学的コントラストを、他方では電子顕微鏡検査法により原子間力顕
微鏡により観察可能な凹凸構造を与える。
図1に、点Oおよび直交軸線11X、11Yからなるマーカーを示す。当該正規直
交マーカー(O,11X,11Y)は、位置標定照準31に接続された座標系を形成
する。図1において、点160と直交軸線161、162に中心を合わされた十字形
からなる別のマーカーを示す。当該マーカー(160,161,162)は、結像機
器に接続された座標系を形成する。例示的な一実施形態において、結像機器は、検出
器のマトリクス、ピクセルのマトリクス、および位置標定照準を検出器のマトリクス
に光学的に結合する画像形成光学系を含んでいる。円166は、結像機器の視野を模
式的に表し、点160は画像形成光学系の軸上にある。照準の一部の画像の検出に基
づく較正により、位置標定照準31に接続された座標系(O,11X,11Y)と、
結像機器に接続された座標系(160,161,162)との間での座標変換式を決
定することが可能になる。
より具体的には、較正照準31は、規則的な2次元タイリングを形成する複数の基
本セルを含んでいる。
各基本セル310は、位置標定照準31のマーカー(O,11X,11Y)の前記
基本セルの位置を示す位置調整パターン、および位置標定照準31のマーカー(O,
11X,11Y)の前記基本セルの方位を示す方位パターンを含んでいる。また、各
基本セル310は、図1に白黒チェックパターンの形式で示す少なくとも1つの周期
的パターンを含んでいるため、マーカー(O,11X,11Y)に対する結像機器の
位置調整の精度を向上させることが可能になる。特に有利な特徴として、各基本セル
310は、位置標定照準および/または分析対象の試料に関する情報の符号化識別パ
ターンを含んでいる。
図2に、基本セル310の構造の一例を模式的に示す。ここで基本セル310は、
4つの別々のサブセル310A(基本セル310の左上のサブセル)、310B(右
上)、310C(左下)、および310D(右下)を含んでいる。ここで各サブセル
、310A、310B、310C、310Dは正方形であって約100ミクロンの辺
を有している。サブセル310Aは、方位パターン310A1を含み、当該方位は位
置標定照準31の軸11X、11Yに対して予め決定されている。ここで、方位パタ
ーン310A1はL字形であり、Lの各分岐は軸11Xまたは11Yに平行である。
更に、図1に見られるように、ここで各基本セルは、各基本セル内でマーカー(O,
11X,11Y)に対して同様に配置および方向付けられた、同一形状且つ同一サイ
ズの同一方位パターンを含んでいる。ここで残りのサブセル310Aは、各基本セル
に固有な位置調整を符号化すると共に、位置標定照準31のマーカー(O,11X,
11Y)内で当該基本セルの位置を決定する2次元パターンを形成する。
各基本セル310は、少なくとも1つの周期的パターンを含んでいる。図2に示す
例において、全ての基本セルは各々、同一の周期的パターンを有する2つのサブセル
310B、310Cを含んでいる。当該周期的パターンは、少なくとも2行と2列を
含む白黒正方形のチェックパターンからなる。図示する例において、各チェックパタ
ーンは、交互に黒および白色の10個の正方形の10行および10列、すなわち合計
100個の正方形を含んでいる。全ての正方形は、位置標定照準の面積全体にわたり
同一サイズである。本例では、チェックパターンの各正方形の一辺の長さは約10ミ
クロンに等しい。
当該周期的パターンにより、位置標定照準31に対する結像系の位置調整の精度を
向上させることが可能になる。
各基本セル310は、セル310の識別を符号化する2次元パターンであるサブセ
ル310Dを含んでいる。有利な特徴として、サブセル310Dの識別パターンは、
位置標定照準31の各基本セル310について同一であるため、試料および/または
位置標定照準31に関する同一情報に対して、毎回、例えば試料の参照およびサブセ
ル310Bまたは310Cの周期的パターンの正方形のサイズを符号化する。一変型
例において、識別パターンは、例えば、位置標定照準の参照、基本セルのスケールを
符号化することができ、符号により位置標定照準の位置標定情報を正しく解釈できる
ようになる。またある変型例において、識別パターンは位置標定照準の各基本セル毎
に異なっていてもよい。
結像機器は、画像を取得して処理する手段を含んでいる。結像機器は、位置標定照
準31の一部の画像を取得すべく配置および構成されている。より具体的には、結像
機器は、位置標定照準31の1つ以上の基本セル310の画像310Pを形成すべく
構成されている。
特に図1において、結像機器は有利な特徴として、位置標定照準31の一部の画像
が中心基本セル310Fの完全な画像を含むように配置されていて、当該画像は、
−当該基本セル310Fの方位パターンおよび位置調整パターンの画像と、
−当該基本セル310Fの周期的パターンの画像と、
−当該基本セル310Fの識別パターンの画像と
を含んでいる。
結像機器は、位置標定照準31の少なくとも1つの一部の画像を取得し、当該画像
は有利な特徴として検出器のマトリクスの平面内に形成されている。ここで光学的結
像機器の実視野が位置標定照準31の全体をカバーしていないため、光学的結像機器
322により結像される位置標定照準31の一部は例えば黒丸により区切られている
(図1参照)。
位置標定照準に対する結像機器の位置および方位を決定するために、画像処理シス
テムは、光学的結像機器により取得された位置標定照準の一部の画像を解析する。画
像処理システムは、取得された画像を用いて基本セルを識別し、当該基本セルから位
置標定照準31の基本セル310の異なるサブセル内に符号化された特定の情報を抽
出する。
より具体的には、位置標定照準31の一部の画像は、画像内に存在する少なくとも
1つの、好適にはより多くの方位パターンを識別すべく、形状認識の従来技術により
解析される。画像処理システムは、当該画像から結像機器の2軸161、162に対
する方位パターンの方位を導く。照準の軸11X、11Yに対する方位パターンの方
位が既知のため、画像解析手段は従って、位置標定照準31の2軸11X、11Yに
対する結像機器の2軸161、162の方位を決定する。図1に示すケースにおいて
、当該相対方位は例えば、軸161と軸11Xがなす角度を測定することにより簡単
に定量化できる。
同様に、画像処理システムは、位置標定照準31のマーカー(O,11X,11Y
)に対する光学的結像機器の点160の位置を決定する。このために、画像処理シス
テムは特に、画像中心160を含む中心基本セル310Fを識別する。画像処理シス
テムは、位置標定照準31に対する画像中心160の第1の位置調整を決定すべく、
中心基本セル310Fの位置調整パターンを復号化する。例えば、画像処理システム
は、形状認識により、中心基本セル310Fの位置調整パターンを識別し、当該位置
調整パターンから軸11Xに沿った中心基本セル310Fの位置を符号化する第1の
バイナリ値と、軸11Yに沿って中心基本セル310Fの位置を符号化する第2のバ
イナリ値を導く。
画像解析手段は従って、位置標定照準31に対する画像中心322の第2の位置調
整を決定する。より精密な当該第2の位置調整は、中心基本セル310Fの周期的チ
ェックパターンを含むサブセルに実現される。
実際、従来の画像処理技術により、画像処理システムは、周期的パターンを有する
サブセルのサブピクセル位置調整を決定可能にするものであり、すなわち、例えば当
該サブセルの各々の位置が1ピクセルの100分の3よりも高い精度で決定される。
このために、結像機器の拡大率は、チェックパターンの各正方形が約6〜12ピクセ
ルの面積を覆うように選択される。
従って、サブセル310B、310Cの周期的パターンにより、位置標定照準31
のマーカー(O,11X,11Y)内で画像中心160の位置調整の精度を向上させ
ることが可能になる。その結果、当該周期的パターンにより、試料11に対する結像
機器の位置調整の精度を向上させることが可能になる。
従って、画像処理システムは画像から位置標定照準31の一部、すなわち
−検出された画像内に存在する基本セルの少なくとも1つの方位パターンの識別を
利用して、位置標定照準31が位置標定のマーカーの軸(11X,11Y)に対する
結像機器の軸(161,162)の方位と、
−中心基本セル310F位置調整パターンの読み取り、および周期的パターンを含
む中心基本セル310Fのサブセルのサブピクセル位置調整を利用して、位置標定照
準31のマーカー(O,11X,11Y)内で結像機器の点160の位置と
を決定する。
図1に示す照準は、図2に模式的に示すような基本セルのタイリングを含み、従っ
て結像機器の基準点に対する試料の任意の点の位置および方位を決定することが可能
になる。測定機器が結像系とは別個である場合、測定機器と結像系との間の座標変換
を較正して測定機器により測定された点の位置を決定するだけで済む。
しかし、本開示から、図1に画像を示す位置標定照準は極めて異なる拡大率には適
していないという問題が生じる。実際、基本セルのサイズが結像機器の拡大率に適し
ていない場合、当該結像系は照準の位置と方位を導くための画像解析が行えない。そ
の理由は、パターンが大き過ぎて完全な基本セルの画像が形成できないか、または逆
に小さ過ぎて検出システム内のピクセル数が基本セルの画像を解析するには不充分な
ためである。
本開示は、任意の結像系を備えた測定機器を試料に対して極めて正確に位置調整す
ることを可能にする結像系の微小位置標定装置を提案する。
図3は、第1実施形態による微小位置標定装置100を巨視的スケールで示す。そ
のような微小位置標定装置は、試料、試料台、または移動台に固定されるべく構成さ
れている。微小位置標定装置100は、透明または反射基板を含む自己接着シート、
および微細構造またはナノ構造パターンを含む少なくとも1つの層の形式で示すこと
ができる。
当該微小位置標定装置は、結像系の拡大率の複数のスケールと互換性を有している
。特に有利な特徴として、当該微小位置標定装置は例えば、マルチモード微小位置標
定装置を構成すべく、異なる光学的または粒子ビームあるいは走査プローブ結像系に
より結像できる金属微細構造からなる。
図3において、微小位置標定装置100の一例が表されている。当該微小位置標定
装置100は、略平坦な物体の形式で示されている。当該微小位置標定装置100の
寸法は、例えば4mm×2mmである。微小位置標定装置100は8つのゾーンを含
んでいる。本例では、1〜8まで番号を付けられたゾーンが全て、1mmの辺および
1mm2の同一表面積を有する同一の正方形の形状をなしている。ここでゾーン1〜
8は互いに隣接する行および列に配置されている。より具体的には、ほぼ周期的パタ
ーンで塗りつぶされた各ゾーン1、または2、3、5、6、7は異なる結像系に適し
ている。従って、基本セルの空間周期は、結像系および観察対象視野の拡大率に応じ
て選択される。一方で、基本セルのサイズは、少なくとも1つの完全な基本セルが結
像系の観察視野に含まれるように設定されている。他方で、当該基本セルのパターン
は、結像機器および画像処理システムが当該基本パターンから画像を形成して解析で
きるように程度に充分大きい。
最後に、各ゾーン1〜8の面積は、選択されたゾーン上での、または2つのゾーン
間の界面あるいは複数のゾーン間の接合点での観察および結像系の事前位置調整を容
易にすべく充分に大きい。
特に有利な特徴として、パターンは異なる結像系に対してコントラストを有してい
る。従って、光学顕微鏡を介して結像されるべく構成されたゾーンは有利な特徴とし
て、光学放射場内で反射および非反射パターンからなる。更に、原子顕微鏡を介して
結像されるべく構成された別のゾーンは有利な特徴として、凹凸段を有するパターン
からなる。最後に、走査型電子顕微鏡を介して結像されるべく構成されたゾーンは、
電荷が流れるのを可能にしながら、電子に対する顕著なコントラストを有するパター
ンを含んでいる。

特定の実施形態によれば、微小位置標定装置は更に、大視野および低拡大率の結像
系を介した事前位置調整を、例えば形状認識により画像を処理するシステムにより完
結させることを可能にする1つ以上の巨視的マークを含んでいる。
微小位置標定装置100は、固体試料に接着により固定、または試料台に固定、あ
るいは試料台または顕微鏡スライドまたはストリップに一体化、あるいはまた試料台
の並進台に固定するのに適している。重要なのは、微小位置標定装置100が、使用
期間全体にわたり観察対象試料に堅牢に固定されたままであることである。
例えば、ゾーン1、2、3、5、6、7は、上述のような基本セルにより満たされ
ている一方、ゾーン4、8は空間的に均一である。各ゾーン1、2、3、5、6、7
は、基本セル、または複数の基本セルのタイリングからなる。同一ゾーン内で、全て
の基本セルが同一の表面積および同一の基本パターンサイズを有しているが、2つの
隣接するゾーンの基本セルは、表面積および基本パターンサイズの点で異なる寸法を
有している。
従って、一実施形態において、各ゾーン1、2、3、5、6、7は例えば以下のよ
うに異なるサイズの基本セルを含んでいる。
Figure 2019520589
図3において、肉眼または低拡大率光学結像装置により全体を見た微小位置標定装
置100をF字形状として示しており、従って非対称な構造となっている。ゾーン1
の左上隅は、当該微小位置標定装置100の座標系(0,11X,11Y)の原点と
同じである。
より具体的には、ゾーン1は、表Iの例によれば、100の×100個の基本セル
11のタイリングを含んでいる(表I参照)。各基本セル11は、基本面積が100
ミクロン2の10ミクロン×10ミクロンの正方形である。ゾーン1の基本セル11
は、好適には100行および100列のコンパクトなタイリングを形成すべく配置さ
れている。図4Aに、4つのサブセル、すなわちサブセル111(左上)、サブセル
112(右上)、サブセル113(左下)、およびサブセル114(右下)を含む基
本セル11を示す。図3、4Aに示す例において、ゾーン1は正方形であり、各基本
セル11および各サブセルもまた正方形をなしている。サブセル111は、例えば幾
何学的または英数字形状、ここでは逆L字形の位置符号化パターン1112および方
位パターン1111を含んでいる。サブセル114は識別パターンを含んでいる。サ
ブセル112、113は、黒ボックス1101および白ボックス1102のチェック
パターンからなる同一の周期的パターン110を含んでいる。ここで、同一寸法の白
黒基本ボックスは、チェックパターンに配置されていて、各基本ボックス1101、
1102は軸11X、11Yの各々に沿った一辺が0.5マイクロメートル(または
ミクロン)の正方形である。10×10個の基本セル11のタイリングは従って、ゾ
ーン1の面積全体、すなわち面積1mm×1mm全体を覆う。表Iに示すように、当
該ゾーン1は特に、例えば原子間力顕微鏡またはAFM型の走査プローブ顕微鏡によ
る、あるいは最小サイズが0.5ミクロンの周期的パターン110を空間的に分解し
ながら、10ミクロンの辺を有する基本セルの画像の形成に適した走査型電子顕微鏡
またはSEMによる解析に適している。
上述のように、ゾーン1により、原子間力顕微鏡または走査型電子顕微鏡の位置調
整および方位調整が、座標系(O,11X,11Y)における約1ナノメートルの位
置調整精度で可能になる。
ゾーン2はゾーン1に隣接し、ゾーン1と同一の座標系内に位置している。ゾーン
2は、表Iの例によれば、50×50個の基本セルのタイリングを含んでいる(表I
参照)。ゾーン2の各基本セルは、サイズが20ミクロン×20ミクロンの正方形で
あり、基本面積は400ミクロン2である。ゾーン2の基本セル21、22、23、
24は、好適には20行および20列の、コンパクトなタイリングを形成すべく配置
される。図4Bに、4つの基本セル21、22、23、24のタイリングの一例を示
す。図4Aのセル11と同様に、各基本セル21、22、23、24は4つのサブセ
ルを含んでいる。図示する本例において、ゾーン2は正方形であって各セルおよびサ
ブセルもまた正方形をなしている。基本セル21、または22、23、24は、位置
符号化パターン2112、または2212、2312、2412を含んでいる。各基
本セル21、22、23、24は、ここではL字状である同一の方向パターン211
1を含んでいる。各基本セル21、22、23、24は識別パターン214、224
、234および244を含んでいる。有利な特徴として、識別パターン214、22
4、234および244は、同一ゾーン2の全ての基本セル21、22、23、24
に対して同一である。好適には、識別パターンは、同一装置100の各ゾーン毎に異
なる。代替的に、識別パターンは、同一の微小位置標定装置100の全てのゾーンに
対して同一であってよい。各ゾーンの識別は、このケースでは、各基本セルの位置パ
ターンに符号化することができる。
各基本セル21、22、23、24はまた、黒ボックスおよび白ボックスのチェッ
クパターンからなる第2の周期的パターン210を含んでいる。ここで、各周期的パ
ターン210は同一サイズの白黒ボックスを含み、各々の黒または白ボックスは一辺
が1ミクロンの正方形である。周期的パターン210はまた、各々の軸11X、11
Yに沿った、空間周期が2ミクロンの周期的パターンである。このように形成された
50×50個の基本セルのタイリングがゾーン2の全面積、すなわち1mm×1mm
の総面積を覆う。当該ゾーン2は特に、表Iに示すように、最小サイズが1ミクロン
の周期的パターン110を空間的に分解しながら、一辺が20ミクロンの基本セルの
画像を形成するのに適した拡大率100倍の光学顕微鏡による分析に適している。
従って、ゾーン2により、座標系(O,11X,11Y)内でサブマイクロメート
ルレベルの位置調整精度で拡大率100倍の光学顕微鏡の位置調整および方位調整が
可能になる。
同様に、ゾーン3、またはゾーン5およびゾーン6は、25×25、または5×5
および2×2つの基本セルのタイリングからなる。ゾーン3、またはゾーン5および
ゾーン6の各基本セルのサイズは、40ミクロン×40ミクロン、または200ミク
ロン×200ミクロン、および500ミクロン×500ミクロンである。ゾーン3、
またはゾーン5およびゾーン6の各基本セルの面積は、1600ミクロン2、または
40000ミクロン2、および250000ミクロン2である。基本セルのタイリング
は、ゾーン3、またはゾーン5およびゾーン6の全面積、すなわち1mm×1mmの
総面積を覆う。ゾーン3、ゾーン5およびゾーン6の基本セルは、上述のゾーン1ま
たはゾーン2の基本セルと同様に形成される。ゾーン3、ゾーン5およびゾーン6の
全てのセルは、位置パターン、方位パターン、識別パターン、および周期的パターン
を含んでいる。ゾーン3、ゾーン5およびゾーン6の基本セルの周期的パターンはこ
こでまた、各々の軸11X、11Yに沿った周期的パターンである。ゾーン3の周期
的パターンの空間周期は4ミクロンであり、各々の黒または白ボックスは一辺が2マ
イクロメートルの正方形である。ゾーン5の周期的パターンは20ミクロンの空間周
期を有し、各々の黒または白ボックスは一辺が10マイクロメートルの正方形である
。ゾーン6の基本セルの周期的パターンは50ミクロンであり、各々の黒または白ボ
ックスの空間周期は一辺が25マイクロメートルの正方形である。
ゾーン3は特に、表Iに示すように、ボックスのサイズが2ミクロンの周期的パタ
ーンを空間的に分解しながら、一辺が40ミクロンの基本セルの画像を形成するのに
適した拡大率50倍の光学顕微鏡による分析に適している。従って、ゾーン3により
、座標系(O,11X,11Y)内でマイクロメートルまたはサブマイクロメートル
レベルの位置調整精度で拡大率50倍の光学顕微鏡の位置調整および方位調整が可能
になる。
ゾーン5は特に、ボックスのサイズが10ミクロンの周期的パターンを空間的分解
しながら、一辺が200ミクロンの基本セルの画像を形成するのに適した拡大率10
倍の光学顕微鏡による分析に適している。従って、ゾーン5により、座標系(O,1
1X,11Y)内でマイクロメートルまたはサブマイクロメートルレベルの位置調整
精度で拡大率10倍の光学顕微鏡の位置調整および方位調整が可能になる。
ゾーン6は特に、ボックスのサイズが25ミクロンの周期的パターンを空間的に分
解しながら、一辺が500ミクロンの基本セルを分析するのに適した赤外微小分光測
定装置、すなわちマイクロFTIRによる分析に適している。従って、ゾーン6によ
り、座標系(O,11X,11Y)内でマイクロメートルレベルの位置調整精度で赤
外微小分光計の位置調整および方位調整が可能になる。
ゾーン7は、例えば、サイズが1000ミクロン×1000ミクロンで面積が1m
2の単一基本セルを含んでいる。ゾーン7の基本セルは、位置パターン、方位パタ
ーン、識別パターン、および周期的パターンを含んでいる。ゾーン7の基本セルの周
期的パターンはまた、各々の軸11X、11Yに沿った、空間周期が100ミクロン
で、各々の黒または白ボックスが一辺50マイクロメートルの正方形の周期的パター
ンである。ゾーン7は特に、ボックスのサイズが50ミクロンの周期的パターンを空
間的に分解しながら、一辺が1mmの基本セルを分析するのに適した巨視的装置によ
る分析に適している。従って、ゾーン7により、座標系(O,11X,11Y)内で
約10ミクロンの位置調整精度で赤外微小分光計の位置調整および方位調整が可能に
なる。
ゾーン1、2、3、5、6、7からなる微小位置標定装置100は従って、極めて
コンパクトでありながら、座標(O,11X,11Y)の同一システムに関するマル
チスケール位置標定装置を形成する。微小位置標定装置100は、位置調整のスケー
ルを極めて動的に設定可能であり、サブミリメートルレベルからナノメートルレベル
の精度にわたる範囲の位置調整精度を可能にする。微小位置標定装置100により、
複数オーダーの規模で変動し得る拡大率で結像系による位置調整が可能になる。
図5に、微小位置標定装置100の別の例を示す。図5において、微小位置標定装
置100は、4つの微細構造ゾーン1、2、3、4、および別の均一なゾーン9を含
んでいる。ゾーン9は好適には、光学反射率が100%に近い金属ゾーンである。
ゾーン1、2および3が正方形であって同一面積(2mm×2mm)を有している
ことが分かる。ゾーン4は、1mm×1mmの3つのサブセルからなり、3mm2
面積に延在するL字形である。ゾーン4はまた、位置パターン、方位パターン、およ
び周期的パターンを含んでいる。微小位置標定装置100は、幅4mm、長さ5mm
の矩形面積を占有している。4つのゾーンは、接合点99の周辺で隣接している。
表IIに各ゾーン1、2、3、4の主な特徴を要約している。
Figure 2019520589
ユーザーは、例えば分析対象である注目ゾーンの外側を試料に接着または成形する
ことにより、当該微小位置標定装置100を試料または試料台に配置することができ
る。ユーザーが結像機器を用いて微小位置標定装置100のゾーンを探索する際に、
機器の拡大率により、微小位置標定装置100のパターンの、特に当該装置の位置お
よび方位からの自動読み取りが可能になる。
図6Aは、結像機器60、試料台80、移動台55、および制御装置70を含む測
定装置の側面図を模式的に示す。試料88は試料台80の上に配置される。ここで微
小位置標定装置100は、試料88の外部で試料台80に取り付けられ、結像機器6
0は、例えば顕微鏡レンズ61を含んでいる。図6Aにおいて、試料台は、結像機器
60が微小位置標定装置100の画像を形成すべく配置されている。制御装置70に
より、当該画像から、微小位置標定装置100の空間座標系(O,11X,11Y,
11Z)と結像機器60の正規直交マーカー(160,161,162,163)と
の間の伝達関数を導くことが可能になる。好適には、制御装置70は並進台55にお
いて、微小位置標定装置100を結像機器60の視野内に維持しながら、試料台の1
回以上のわずかな移動を制御する。試料台のこの/これらの移動に続いて微小位置標
定装置から1つ以上の画像が取得される。実行された移動の方向および距離が既知の
ため、処理システムにより、並進台55の並進軸(54,51,52,53)に接続
された座標系と、微小位置標定装置100の空間座標系(O,11X,11Y,11
Z)との間の伝達関数を導くことが可能になる。
図6Bにおいて、制御装置70は並進台55で測定対象の試料88が結像機器60
の視野内に位置するように試料台の移動を制御する。試料の1つ以上の画像が取得さ
れる。結像機器、試料台、および微小位置標定装置の各座標系の間の伝達関数が既知
のため、処理システムにより、微小位置標定装置100の空間座標系(O,11X,
11Y,11Z)に対する試料上の結像機器の位置を極めて正確に決定することが可
能になる。
図7は図6Aの装置を上面図として模式的に表しており、更に、結像機器60の観
察用スクリーン66を描いている。移動台55は、結像機器60に固定された移動キ
ャリッジ57およびスタンド56を含んでいる。キャリッジ57により、試料台80
を結像機器60に対して移動させることが可能になる。キャリッジは、例えば、正規
直交マーカー(54,51,52,53)の軸に沿って並進移動可能なように載置さ
れている。キャリッジは好適にはモーター駆動され、正規直交マーカー(54,51
,52,53)に位置センサを含んでいる。モーター駆動キャリッジ57は、自身も
位置センサから情報を受信する制御装置70により制御される。
試料88は、キャリッジ57の上に配置されている。ここで微小位置標定装置は試
料に固定されている。結像機器60は視野168の画像を形成する。当該画像は観察
スクリーン66に現れる。

キャリッジ57の移動は、3本の交軸51、52、53に沿って台の座標系内でマ
ーキングされる。しかし、マーキングされた値は、センサの精度に起因する、および
は移動システムの機械設計に起因する誤差を含んでいる可能性がある。上述のように
、微小位置標定装置100は、自身の座標系(0,11X,11Y,11Z)を含ん
でいる。最後に、制御装置70は結像機器60により取得された測定値を受信する。
制御装置70はまた、微小位置標定装置100からの画像を処理する画像処理システ
ムを含んでいる。
第1の位置測定値が微小位置標定装置の第1の点について取得され、次いでキャリ
ッジを所定量だけ移動させ、第2の位置測定値が微小位置標定装置の第2の点につい
て取得される。
これらの測定値から、制御装置70は第1に、結像機器の正規直交マーカー(16
0,161,162,163)と、微小位置標定装置100の座標系(0,11X,
11Y,11Z)との間の伝達行列を較正可能にする。第2に、制御装置70は、台
55の正規直交マーカー(54,51,52,53)と、微小位置標定装置100の
座標系(0,11X,11Y,11Z)との間の伝達行列が較正可能にする。制御装
置70は従って、試料88を支持するキャリッジ57と結像機器60との間の相対移
動に応じて、例えば顕微鏡検査または微小分光測定から測定値を取得可能にし、これ
らの測定値は、試料88に接続された微小位置標定装置100のマーカー内で絶対的
且つ極めて正確にマーキングされている。
図6A〜6Bに示すシステムにより、微小位置標定装置の座標系(0,11X,1
1Y,11Z)内で極めて正確にマーキングされた顕微鏡検査または微小分光測定か
ら測定値を取得することが可能になる。当業者であれば、試料に接続された微小位置
標定装置の座標系内でマーキングされた画像を取得すべく、試料に対するビーム走査
顕微鏡検査または微小分光測定機器に微小位置標定装置を適合させることは特に困難
ではないだろう。
図8に、図6A、6Bに示すような結像系または測定機器を介して見た、図5に関
して記述した微小位置標定装置の画像の拡大図を示す。ユーザーは、結像機器の中心
160を微小位置標定装置100の4つのゾーン1、2、3、4の接合点99の近く
で予め位置調整する。結像機器は、ここでは矩形である視野168を有している。事
前位置調整の精度は、視野内で接合点99の画像を形成可能にする約0.1mm〜1
mmである。画像は従って4つのゾーン1〜4の各々の少なくとも一部を取得する。
しかし、結像機器の視野がゾーン4の基本セルの一部しか取得しないことが分かる。
画像処理システムでは、基本セルが大き過ぎるゾーン4の画像が解析可能にならない
。他方、ゾーン1、2の基本セルの画像は小さ過ぎるため、解像度が劣悪であり、基
本セルのパターンの区別が不可能なためゾーン1、2内における基本セルの位置およ
び方位を決定することができない。しかし、接合点99に隣接するゾーン3の基本セ
ルの画像は結像系の視野に完全に収まり、画像処理システムはゾーン3の基本セルの
周期的パターンを完全に解像する。画像処理システムは有利な特徴として、例えば形
状認識により、ゾーン3の基本セルを自動的に検出し、当該基本セルから微小位置標
定装置100の座標系(0,11X,11Y)に対する結像機器の座標系(160,
161,162)の位置および方位を抽出すべく構成されている。
結像系のマーカー内の接合点99の位置をマーキングした後で、ユーザーは次いで
移動台のマーカー内のキャリッジを僅かに移動させる。画像処理システムにより、画
像に生じた移動を正確に測定し、当該移動から台の座標系と微小位置標定装置100
の座標系との間の伝達行列を導くことができる。
微小位置標定装置100は特に、従来技術の装置に比べて以下の利点を有している
。微小位置標定装置100内での適切なゾーンの検索は、結像機器の拡大率に適した
基本セルのサイズに制約されないゾーンの程度により容易になる。所望のゾーンに狙
いを定めるには、サブミリメートルレベルの精度の事前位置調整で充分である。微小
位置標定装置100は、従来技術のシステムにおける正確だが面倒な事前位置調整ス
テップを省略する。微小位置標定装置100は、光学顕微鏡または電子顕微鏡等、極
めて多様な測定システムに適合すべくマルチモーダルである。微小位置標定装置10
0はマルチスケールである。これは、極めて多様な範囲の拡大率に適している。また
、当該微小位置標定装置により、一意な座標系内における全ての位置がマーキング可
能になるが、これは自身も符号として構成された異なるパターンの配置の定義により
可能なためである。周期的パターンを利用して、微小位置標定装置100は極めて広
範なサブピクセルレベルの位置標定精度を提供する。実際、周期的パターンが画像の
約50%を塗りつぶす場合、サブピクセルレベルの位置標定技術が使用可能であり、
1ピクセルの100分の1よりも良好な位置標定精度でパターンの中心がマーキング
可能になり、従って結像機器または結像系の分解能を上回ることができる。更に、周
期的パターンを利用して、微小位置標定装置100は、10-4ラジアンよりも良好な
精度で試料の方位を決定可能にする。微小位置標定装置100は、あまり嵩張らず、
注目ゾーンの邪魔にならずに試料の注目ゾーンのより近くに配置できる。微小位置標
定装置100はコンピュータによる自動読み取りを可能にする。
本開示の微小位置標定装置100は、一意且つ同一の微小位置標定装置100の全
てのゾーンに共通の座標系を含んでいる。異なるゾーンは単に並置されず、各ゾーン
および各基本セルは公知の方法で極めて正確に配置されている。当該構成は、微小位
置標定装置100の基準点の座標の決定が、使用する結像機器および拡大率から独立
していることを保証にするために必須である。実際、座標変換動作は、微小位置標定
装置100内のゾーン1、2、3、4の配置に関する初期知識を必要とする。
微小位置標定装置100の観察により、座標系内での測定に用いる結像機器の位置
および方位を決定することが可能になる。また、周期的パターンの正確なサイズが知
られていることで、微小位置標定装置100はまた、結像機器の視野および拡大率を
測定することも可能にする。
ユーザーは、試料台および/または測定機器の並進台の軸を構成すること、すなわ
ち微小位置標定装置100の座標系に対する並進軸の方位を測定することが容易に行
える。ユーザーは従って、並進台と試料の間の座標変換を行い、試料上を所定の方法
で移動を可能にする。この目的のため、ユーザーは、例えば既知の方向(例:台の軸
X)に沿って並進台を移動させることにより、微小位置標定装置100の2つの連続
的な画像を記録する。これらの画像の解析により得られる微小位置標定装置の位置か
ら、ユーザーおよび/または適切な一つのソフトウェアは、軸Xの求める方位を導く
図9に、本開示による微小位置標定装置の使用例を示す。
図9において、例えば図7、8に関して記述したような、微細構造パターンおよび
その接合点99を有する4つのゾーン1、2、3、4を含む微小位置標定装置を示し
ている。各ゾーンが占有する面積は巨視的スケールに延在し、接合点は概ね肉眼で視
認できる。接合点99は有利な特徴として微小位置標定装置100の中心に位置して
いる。結像機器は、寸法がH×Wの視野168の画像を形成しており、ここにHおよ
びWは結像機器の拡大率により定義される。結像機器は、例えば、2次元CCDカメ
ラの検出器または2次元ビーム走査および一点毎の画像再構築システムを含んでいる
。この場合必要とされるのは、面積が(L/2)×(L/2)の視野168の中心1
60が適切なパターンサイズのゾーン上に予め位置調整することだけであり、ここに
長さである。実際、このケースにおいて、視野168内に微小位置標定装置の適切な
サイズの基本セルが常に存在する。
逆に、異なる整列マークを含む従来技術による装置では、H×Wの面積内で各整列
マーク予め位置調整して当該整列マークが結像機器の視野内にあるようにする必要が
ある。しかし、結像機器の拡大率が増大するほど、視野が小さくなり、(L/2)×
(L/2)とH×Wの差が広がる。従来技術の整列マーク装置は従って、結像機器の
拡大率が高いほど、事前位置調整を実現すべく一般に持続期間を延ばす必要がある。
方法
図10に、上述のようなモーター駆動の移動台を備えた結像機器およびマルチスケ
ール微小位置標定装置100から試料の観察位置を決定する方法を示す。
本方法は、以下のステップ、すなわち、
a)少なくとも1つのマルチスケール微小位置標定装置100で観察すべく試料を
固定するステップと、
b)結像機器が微小位置標定装置100の少なくとも1つのゾーンであって、当該
機器の拡大率に適したゾーンの画像を生成すべく、特性評価対象の試料を結像機器内
で第1の位置P1に配置し、移動台のマーカー内の点P1の空間座標(Xp1,Yp
1)を記録して、結像機器により第1の画像を取得するステップと、
c)微小位置標定装置100の前記部分の第1の画像の解析から、マルチスケール
微小位置標定装置100の座標系内における前記測定機器の位置および方位を、当該
位置が、微小位置標定装置100の座標系内で表された空間座標(Xm1,Ym1)
および微小位置標定装置100の座標系と結像機器の軸との角度ALPHA1により
マーキングされるように決定して、画像解析および観察されたパターンのサイズに関
する知識から、結像機器の拡大率を決定するステップと、
d)試料と、自身も固定された微小位置標定装置とを、モーター駆動且つコンピュ
ータ制御の移動台により、台のマーカー内の座標(Xp2,Yp2)の点P2まで移
動させ、当該位置において、結像機器が常に、コントラストおよび拡大率が位置の自
動読み取りに適した照準のゾーン内にあることを確認し、さもなければ適切な点P2
へ移動させ、画像解析から、微小位置標定装置100の座標系内でマーキングされた
座標(Xm2,Ym2)を決定し、ステップc)およびd)で取得された測定値から
、台の座標系と微小位置標定装置100の座標系との間で座標を変換する式を決定す
るステップと、
e)試料と、自身も固定された微小位置標定装置とを、モーター駆動且つコンピュ
ータ制御の移動台により、移動台の座標系の座標(Xp3,Yp3)によりマーキン
グされた試料上で位置標定された測定点P3まで移動させるステップと、
f)d)で定義された座標変換式から、前記測定機器により前記位置標定された測
定点における試料の物理または化学特性を決定すべく、前記試料に接続された微小位
置標定装置100の座標系内で位置標定された測定点P3の絶対位置(Xm3,Ym
3)を導くステップと
を含んでいる。
ステップc)は結像機器を較正するステップである。当該ステップc)において、
ユーザーは微小位置標定照準の適切なゾーンを、結像機器が当該ゾーンの画像を形成
すべく配置し、次いで当該画像から照準の基準点における結像機器の方位および結像
機器の拡大率を導くステップである。
ステップd)は移動台を較正するステップである。ユーザーは、試料全体および視
野を、結像機器の視野内に照準を維持しながら、ここではモーター駆動且つコンピュ
ータ制御された移動台を用いて既知量だけ移動させて照準の第2の画像を形成する。
当該画像から照準の基準点と移動台の基準点との変換関数が導かれる。
ステップd)は試料上の注目点を測定するステップである。ユーザーは、結像機器
が試料上で測定値を取得すべく、移動台を用いて試料全体および照準を移動させて試
料の位置調整を行う。コンピュータ制御された移動台は当該台の基準点内における試
料上の注目点の座標を提供し、ユーザーは当該画像から基準点を変更すべく照準の基
準点内の注目点の絶対座標を導く。
図10はまた、試料上の観察位置を決定する方法の一変型例を示す。
実験を通じて、台の移動に関する知識の不正確さが、動作精度を制約する要因とな
り得ることが分かっている。また、図10に関して記述した方法を適用した後で、結
像機器を微小位置標定装置100の異なる点P1、P2、P3、P4の方へ向けさせ
るべく台を移動させて更なる位置の測定値を取得することにより精度を向上させるこ
とを提案する。
図10に、初期軌道P1、P2、次いで点P3とP4の距離を増大させるべくゾー
ン1の対角線で辿る最適化された軌道P3〜P4を示す。実験を通じて、当該方法に
より台の軸と照準の軸がなす角度を決定する際の誤差を減少させることが可能になる
ことが分かっている。有利な特徴として、軌道P3〜P4は、台のヒステリシスの影
響を避け、且つ測定値のノイズを減少させるべく複数回辿られる。
図11に、初期軌道P1、P2、次いでゾーン1内に含まれる正方形の形状をなし
、一方でなるべく面積が大きい最適化された軌道P3〜P4〜P5〜P6を示す。実
験を通じて、そのような経路は台に固有の誤差を減少させる傾向があることが分かっ
ている。
図12に、同一の第1の空間周期に割り当てられた2つの分離されたゾーン1、1
0を有する微小位置標定装置100を示す。微小位置標定装置100は更に、同一の
第2の空間周期に割り当てられた他の2つの分離されたゾーン2、20、および第3
の空間周期に割り当てられたゾーン3を含んでいる。点P3の位置はゾーン1内で画
定され、ゾーン10内の点P4の位置は、点P3とP4の距離がなるべく大きくなる
ように画定される。そのような微小位置標定装置100により、距離が微小位置標定
装置100の最大サイズに近い軌道P3〜P4を実現することが可能になり、これは
角度に関する精度に有利である。
絶対再位置調整方法
図13に、再位置調整方法の一例を示す。
初期点P3を、上述の方法に従い、微小位置標定装置100のゾーン1内で決定す
る。次いで、試料の異なる位置で測定値を取得すべく、例えば図13の矢印で示す一
連の移動が行われる。微小位置標定装置100のマーカーに試料台の移動が正確にマ
ーキングされるものの、例えば移動台のキャリッジの移動の不正確さや機械的遊びに
起因して位置誤差が生じて蓄積し得る。試料上の点P0の位置を確認または修正する
ために必要とされるのは、初期点P3の方向への移動だけである。別の正確な位置測
定値がゾーン1で取得され、必要ならば、試料に対して固定されたままである微小位
置標定装置のマーカーにおいて位置修正が適用される。
当該調整装置および方法には特にラマン顕微鏡検査での用途がある。微小位置標定
装置は有利な特徴として試料台に永久に取り付けられている。
結像機器の拡大率が変化する間におけるマルチスケールな方法
光学顕微鏡のまたはラマン顕微鏡では、顕微鏡レンズを交換することにより拡大率
を変更することは一般的である。レンズの中心が僅かに、典型的には数十ミクロン程
度異なり、またレンズ交換の機械的システムが一般に1ミクロンを超えない精度およ
び再現性を有しているため、観察の中心は一般に維持されない。
また、観察中心160で有用と思われる点P0の周囲に観察ゾーンを位置調整する
ユーザーは、拡大率を高めるべくレンズを交換した場合に必ずしも当該同一ゾーンを
見るとは限らない。
この短所を克服すべく、上述の手順を用いて第1の観察セッションにおける点P0
のマーキングを初期化したならば直ちに、ユーザーは、ゾーン1の初期点に対して、
レンズおよび拡大率を変更して以下の自動手順を開始することができる(図14参照
)。
・試料を移動させてマルチスケール微小位置標定装置100のゾーン6、すなわち
新たな拡大率に適したゾーン6を観察ゾーン内に収める命令を台に与える。注目する
ゾーン6は、新たなレンズによりもたらされた位置が不確実な数十または数百ミクロ
ンよりもサイズが顕著に大きいため、結像器が所望のゾーンを観察できるように、縁
から充分に離れたゾーンに常に照準を合わせることが可能である。
・取得された画像から微小位置標定装置のマーカーのゾーン6の点P3の位置を決
定する。
・当該位置から、2つの顕微鏡レンズの位置の差異を導き、次いで台の座標系と微
小位置標定装置の座標系との間の変換式を適合させる。可能性として、照準の同一ゾ
ーンにおける追加的な移動および測定値を用いて差異に関する知識を改良することが
できる。
・先の顕微鏡レンズにより結像されたゾーンの中心との差異を前提に、点P0を結
像機器の視野の中心に収めるべく試料を移動させる命令を台に与える。
本実施形態において、本開示の微小位置標定装置のいくつの特性が重要であるかが
分かる。実際、観察方法に適したゾーンは極めて大きく、且つ測定機器の視野よりも
一般に大きいため、ユーザーは、新たな顕微鏡レンズによる位置に関する知識の不正
確さにもかかわらず、当該位置が読み取り可能なゾーンを確実に視認できる。また、
異なる観察方法および異なる拡大率に対応するゾーンは、事前に公知の仕方で相互に
配置されており、微小位置標定装置の一意な基準点に正確に位置標定されている。
顕微鏡検査装置に永久に固定された微小位置標定装置により、異なる拡大率を有す
る顕微鏡レンズの調整を制御することが可能になる。実際、同一装置の2つのレンズ
間の初期偏心が微小位置標定装置により測定可能であるため、微小位置標定装置のマ
ーカーにおける時間経過に伴う偏心の変動を極めて正確に測定することが可能である
試料が微小位置標定装置に対して顕著なサイズを有している、例えば5cmよりも
大きい試料の場合、照準が試料の長辺を5mm測定している際に、受容可能な誤差よ
りも大きい位置調整誤差に起因して、照準と台の軸がなす角度を決定する際に最小誤
差が生じる恐れがある。方位および位置誤差を減少させるべく、測定点に最も近い微
小位置標定装置のマーカー内で測定値を取得すべく試料に配置する複数の照準を選択
することができる。
図15に、複数の、例えばここでは2つの微小位置標定装置100、700が固定
された試料台900を示す。当該試料台900は例えば、各々が微小位置標定装置1
00、700を搭載したラベルが接着された顕微鏡スライドを含んでいる。当該試料
台には、例えば、ラマン顕微鏡用の研磨済みステンレス鋼製、またはガラスあるいは
石英製の挿入部材500、または別の種類の光学または粒子ビームあるいは走査プロ
ーブ顕微鏡用のフィルタが配置される。挿入部材500は、接着剤、周囲温度で固体
のワックス、および熱い液体、または他の一時的固定手段により試料台900に一時
的に固定することができる。
従来技術の装置とは異なり、マーカーを形成するために、互いに逆向きに広がり、
且つ位置が正確に知られている少なくとも3つの位置調整マークを配置する必要がな
い。各々の微小位置標定装置100、700はここでは自身のマーカーを搭載してい
る。
較正は、観察方法に適したゾーンにおいて、微小位置標定装置100のうち1つに
、次いで上方に位置調整された別の微小位置標定装置700に対して上述の方法の動
作を実行して、当該微小位置標定装置から、画像取得を用いて、台の基準点における
他方の照準700の点の位置、およびその方位を導くものであり、可能性として、測
定の不確実さを減少させるべく当該動作を繰り返す。次いで、複数の微小位置標定装
置上に連続的に位置調整することにより上述の再設定動作を適用することができる。
微小位置標定装置はまた、いくつかの測定機器を用いる共位置標定観察に適してい
る。複数の測定機器により観察を共位置標定すべく、各機器に上述の手順を用いる。
微小位置標定装置100の異なるゾーンは、測定値が取得されたゾーンから独立して
、微小位置標定装置100アセンブリの一意で全体的な基準点の既知の座標を有して
いるため、微小位置標定装置100の平面内で決定された座標は、初期位置の決定に
用いるゾーンから独立している。
例えば、原子間力顕微鏡と光学顕微鏡の適合をこのように実現することができる。
有利な特徴として上述のような微小位置標定装置100を用いて、2種類の顕微鏡の
整列を実現することができる。
台の移動を正確に把握するために、位置センサの情報の項目を有していることが有
用である。多くの台が位置センサを有している。代替的に、当該情報項目は、光学観
察顕微鏡と結合された微小位置標定装置により取得することができる。この目的のた
め、考慮する光学顕微鏡の拡大率での光学的読み取りに適していて、且つ移動台の経
路に対応する面積にわたり延在しているゾーンが台または試料のいずれかに固定され
、光学観察顕微鏡が測定機器に固定されている。

特定の機器が、一体化された複数の観察方法を含んでいる。本開示の微小位置標定
装置は、結像系による複数の拡大率および/または方法の適合を可能にする。
例えば、ラマン顕微鏡は、一方で拡大率が異なるカメラおよびレンズを用いた全視
野観察、および他方で試料の面積にわたるレーザスポットの走査により取得された共
焦モードでの観察を可能にすべく構成されていてよい。異なる動作方法で取得された
画像を重ね合わせるために、装置の異なる動作方法(センタリング、方位、スケール
に関する)に取得される測定値を、画像解析を損なう可能性がある位置および/また
は方位の差異を生じさせることなく、極めて正確に適合できることが重要である。空
間分解能が200nm程度と良好なラマン顕微鏡検査において、200nmよりも良
好な異なる動作方法の適合が求められる。しかし、そのような精度で観察の適合を決
定することは困難である。
これを行うべく、本方法は、異なる動作方法および拡大率に適したゾーンを有する
上述のような微小位置標定装置100に基づいている。微小位置標定装置100の特
定のゾーンを複数の動作方法に適合させることができる。
このために、適合方法のステップは以下の通りである。
・ラマン顕微鏡の動作方法と拡大率に対応する結像系を介して適切なゾーンを観察
すべく微小位置標定装置を第1の位置P1に位置調整するステップと、
・当該動作方法で画像を取得し、当該画像から、微小位置標定装置の基準点の座標
(Xm1,Ym1)、微小位置標定装置に対する当該動作方法の方位、および画像の
サイズの画定に用いる基本セルのサイズを例えばピクセル単位で導くステップと、
・動作方法変更、すなわち微小位置標定装置の同一ゾーンが新たな動作方法に適し
ている場合、画像を取得し、当該画像から、微小位置標定装置の基準点の座標(Xm
2,Ym2)、微小位置標定装置に対する当該新規な動作方法の方位、および画像の
サイズの画定に用いる基本パターンのサイズを画像のサイズの画定に用いて単位で導
くステップと、
・結像機器の二つの動作方法の差異は、微小位置標定装置の基準点の座標(Xm2
−Xm1,Ym2−Ym1)を用いてベクトルP1P2により与えられる。二つの動
作方法間の方位の差異もまた、各方法における基本のパターンのサイズと同様に(例
えば、広視野光学顕微鏡検査用のカメラのピクセルのサイズ、または走査式ラマン微
小分光計における走査ステップにより)決定される。
動作方法が変更された場合、微小位置標定装置のゾーンを変更して、初期位置に関
する知識を前提として、微小位置標定装置の適切なゾーンを観察視野に収める、既知
量の移動を行う必要がある。当該移動ベクトルをVと表記する。微小位置標定装置の
別のゾーンから新たな画像が取得され、当該画像から微小位置標定装置の新たな位置
P2、従って結像機器に対する方位および基本セルのサイズが画像のサイズの画定に
用いた単位で導かれる。二つの動作方法の差異は従って、ベクトルP1P2−Vによ
り与えられる。拡大率は、画像のサイズを画定する単位の基本セルのサイズの比率を
、基本セルの実際のサイズの比率で除算したものに等しい。
必要ならば、移動台の基準点のベクトルVの座標(Vxp,Vyp)と、微小位置
標定装置の基準点の座標(Vxm,Vym)との間の対応を、例えば位置P1から、
観察視野を微小位置標定装置の同一ゾーンに維持するように移動台を既知量(Xp0
,Yp0)だけ移動させて、微小位置標定装置の基準点の新たな位置P3の座標(X
m3,Ym3)を決定することにより決定することができる。座標変換式は、Xm1
,Ym1、Xm3,Ym3、Xp0,Yp0から得られる。
複数の動作方法および/または拡大率との間の再設定を定期的且つ自動的に実現す
べく、本明細書では微小位置標定装置を顕微鏡の試料台の、好適には台が観察ゾーン
に収めることを可能にするゾーンの縁または角に固定することを考える。本開示によ
る微小位置標定装置の、巨視的整列マーキング装置と比較した利点は、結像系が不正
確な事前位置調整を解決した点である。
一例として、シリコン基板上に生成され、例えば周期的パターンの空間半周期が2
ミクロンで基本セルの一辺が40ミクロンで厚さが20nm〜150nmの金または
クロム製の金属パターンを有する一辺が2mmのゾーンを含む微小位置標定装置が、
100倍のレンズを有する結像系およびラマン観察の両方の較正に適している。同一
種類のパターンを有する、周期的パターンの空間半周期が10ミクロンで基本セルの
一辺が200ミクロンである一辺が2mmの別のゾーンにより、同一顕微鏡の10倍
レンズを100倍の動作方法に適合させることが可能になる。

Claims (15)

  1. 結像機器(60,61)用の微小位置標定装置(100)であって、空間座標系(
    O,11X,11Y)を画定すると共に、試料または試料台への固定に適している微
    小位置標定装置(100)において、
    前記微小位置標定装置(100)が、互いに隣接する、少なくとも1つの第1ゾー
    ン(1)および1つの第2ゾーン(2)を含み、前記第1または第2ゾーン(1,2
    )が、巨視的な寸法の第1または第2の面積にわたり空間的に延在し、前記第1また
    は第2ゾーン(1,2)が、前記微小位置標定装置の前記空間座標系(O,11X,
    11Y)内で所定の位置および所定の方位を有し、前記第1または第2ゾーン(1,
    2)が、基本セル(11)または、前記第1または第2ゾーン(1,2)の第1また
    は第2の面積にわたり延在する複数の基本セル(21,22,23,24)のタイリ
    ングを含み、前記第1ゾーン(1)の各基本セル(11)が第1の基本面積にわたり
    延在し、前記第2ゾーン(2)の各基本セル(21,22,23,24)が、前記第
    1の基本面積とは異なる第2の基本面積にわたり延在し、前記第1または第2の基本
    面積が、サブマイクロメートルから巨視的までのサイズ範囲に延在し、前記第1ゾー
    ン(1)の各基本セル(11)が、前記第1の基本面積の第1の空間周期関数に関連
    付けられた第1の周期的空間パターン(110)を含み、および/または、前記第2
    ゾーン(2)の各基本セル(21,22,23,24)が、前記第1の空間周期とは
    異なる第2の空間周期に関連付けられた第2の周期的空間パターン(210)を含み
    、前記第2の基本面積の関数、前記第1ゾーン(1)および/または第2ゾーン(2
    )の各基本セル(11,21,22,23,24)が更に、前記微小位置標定装置の
    前記空間座標系(O,11X,11Y)における方位パターン(1111,2111
    )および位置調整パターン(1112,2112,2212,2312,2412)
    を含み、前記第1または第2の基本セルの少なくとも一方が、前記結像機器(60,
    61)がその画像を形成するのに適し、当該画像から微小位置標定装置(100)の
    空間座標系における前記画像の位置または方位を導くことを特徴とする微小位置標定
    装置(100)。
  2. 前記第1の空間周期が、前記第2の空間周期の2倍以上である、請求項1に記載の
    微小位置標定装置(100)。
  3. 前記第1の周期的空間パターン(110)が前記第1ゾーン(1)の各基本セル(
    11)の面積の少なくとも50パーセントを覆い、および/または、前記第2の周期
    的空間パターン(210)が前記第2ゾーン(2)の各基本セル(21,22,23
    ,24)の面積の少なくとも50パーセントを覆う、請求項1または2のいずれか1
    項に記載の微小位置標定装置(100)。
  4. 前記第1の周期的空間パターン(110)が同一の第1の空間周期で2つの横方向
    に沿って周期的であり、および/または前記第2の周期的空間パターン(210)が
    同一の第2の空間周期で前記2つの横方向に沿って周期的である、請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の微小位置標定装置(100)。

  5. 前記方位パターン、前記位置調整パターン、および前記周期的空間パターンが、薄
    い金属層の堆積および/または食刻により形成される、請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の微小位置標定装置(100)。
  6. 各基本セルが、多角形状であって、各辺の長さが、前記基本セルの周期的空間パタ
    ーンの空間周期の1単位〜数十の間の整数倍に等しい、請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の微小位置標定装置(100)。
  7. 前記第1ゾーン(1)から分離された少なくとも1つのゾーン(10)を更に含み
    、前記分離されたゾーン(10)の各基本セル(11)が前記同一の第1の空間周期
    に関連付けられた前記同一の第1の周期的空間パターン(110)を含む、請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の微小位置標定装置(100)。
  8. 巨視的スケールで非対称な形状の微小位置標定装置(100)を形成すべく配置さ
    れた複数のゾーン(1,2,3,4,5,6,7,8)を含む、請求項1〜7のいず
    れか1項に記載の微小位置標定装置(100)。
  9. 複数のゾーン(1,2,3,4)を含み、前記複数のゾーン(1,2,3,4)の
    各ゾーン(1,2,3,4)が巨視的サイズの面積にわたり空間的に延在し、前記複
    数のゾーン(1,2,3,4)の各ゾーン(1,2,3,4)が1つの基本セル(1
    1)または前記ゾーン(1,2,3,4)の各面積にわたり延在する複数の基本セル
    (21,22,23,24)のタイリングを含み、前記複数のゾーン(1,2,3,
    4)の各ゾーン(1,2,3,4)が、各々の前記ゾーン(1,2,3,4)の基本
    セル(11,21)に共通の接合点(99)の周囲に配置されていて、前記接合点(
    99)の周囲の各々の前記ゾーン(1,2,3,4)の各基本セルが、一方では基本
    面積と、他方では前記ゾーン(1,2,3,4)の基本面積の周期的空間パターン(
    110,210)関数と1対1に関連付けられている、請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の微小位置標定装置(100)。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の少なくとも1つの微小位置標定装置を含む、
    顕微鏡検査装置用の試料台。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の結像機器(60,61)、試料台(88,9
    00)、制御装置(70)、および少なくとも1つの微小位置標定装置(100,7
    00)を含む測定装置であって、前記微小位置標定装置(100,700)が、試料
    または前記試料台(88,900)に固定され、前記結像機器(60,61)が画像
    を取得すべく構成され、前記制御装置(70)が前記微小位置標定装置(100,7
    00)の座標系内で前記画像の座標を提供すべく構成される測定装置。
  12. 前記移動システムの座標系内における前記試料台の移動を測定する装置と一体化さ
    れた前記試料台を移動させるシステムを更に含み、前記制御装置(70)が、前記微
    小位置標定装置(110)の座標系内での前記試料台の移動を制御すべく構成される
    、請求項11に記載の測定装置。
  13. 前記測定装置が、試料に対して入射ビームを走査する装置を含み、前記制御装置(
    70)が、前記入射ビームを走査することにより移動を制御すべく構成され、前記制
    御装置(70)が、前記微小位置標定装置(110)の座標系内でのビームの走査に
    応じて、画像を一点ずつ再構築するのに適した信号を処理するシステムを含む、請求
    項11に記載の測定装置。
  14. 前記測定装置が、先端を有する走査プローブ顕微鏡検査装置、および前記先端を分
    析対象の試料に相対的に移動させるシステムを含み、前記制御装置(70)が、前記
    微小位置標定装置(110)の座標系内での前記走査プローブの走査移動に応じて画
    像を一点ずつ再構築するのに適した信号を処理するシステムを含む、請求項11に記
    載の測定装置。
  15. −請求項1〜9のいずれか1項に記載の微小位置標定装置(100)を試料台また
    は分析対象の試料に固定して前記試料に関連付けられた空間座標系を定義するステッ
    プと、
    −前記微小位置標定装置(100)の少なくとも1つの基本セル(11,21,2
    2,23,24)の画像を形成すべく結像機器を配置するステップと、
    −少なくとも1つの基本セル(11,21,22,23,24)の前記画像を処理
    して、当該画像から前記微小位置標定装置(100)の空間座標系内における前記画
    像の方位および位置を導くステップと
    を含む、試料の微小位置標定(100)方法。
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