JP2019520139A - 静脈空気捕捉チャンバ - Google Patents

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Abstract

透析に使用するための静脈空気捕捉チャンバは、第1および第2の流体入口ポート(102)で終端する上方に延伸している流体入口を含む。第1および第2の流体入口ポート(102)は、流体入口上で約180°の角度で対向して位置決めされている。静脈空気捕捉チャンバはまた、チャンバ本体の底部に流体出口(104)も含む。静脈空気捕捉チャンバは、改善された流体力学を提供し、停滞流れと乱気流との両方を低減する。静脈空気捕捉チャンバはまた、チャンバを通る流体の双方向の流れも提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、透析に使用するための静脈空気捕捉チャンバに関する。静脈空気捕捉チャンバは、停滞流れと乱気流との両方を低減し、チャンバを通って流れる液体からの気泡の捕捉を改善する。静脈空気捕捉チャンバは、システムプライミングの態様を自動化する双方向の流れをさらに提供する。
静脈空気捕捉チャンバは、血液透析において血液が透析器から患者に戻される前に、血液から同伴気泡を分離する使用される。従来の静脈空気捕捉チャンバは、チャンバ内の停滞流れ領域と、血液と空気との混合領域の両方を受け、その結果、体外回路における凝固傾向が高まる。多くの場合、乱流の血液表面は、空気がさらに血液に混入して、これにより血液中への空気の混合、血栓症の活性化、透析器の詰まり、および血液透析処置を受けている患者に送達され得る微小気泡を促進するような形態で空気と接触する。さらに、赤血球は、高い剪断応力のために損傷を受ける可能性がある。血液が増加した速度で静脈空気捕捉チャンバに流れるとき、剪断応力は悪化する。したがって、従来のチャンバは、血液凝固を阻害することができず、かつ/または望ましくないことに血栓症を活性化する。
透析システムの従来のプライミングは、訓練およびモニタリングを必要とする複雑なプロセスである。自動プライミングは、流体が一方向にのみ流れ得る従来の静脈空気捕捉チャンバでは使用されない。透析器プライミングは、使用前に透析器から空気を除去する。一般に、透析器コンパートメントからの空気除去を容易にするために、プライミング中に透析器を逆さにするか、または「反転」させなければならない。次いで、透析器を逆さにして、生理学的に適合する生理食塩水を透析器の底部から導入して、垂直に位置決めされた透析器の上部から空気を押し出し、生理食塩水で置換する。空気が透析器から除去されない場合、空気は透析器膜の中空繊維の詰まりおよび閉塞を引き起こし、処置中の透析器の効率を低下させる可能性がある。透析器内に閉じ込められた空気は、血液と透析液コンパートメントとの間の拡散を防止することによって、透析器のクリアランスを低減することができる。加えて、患者に戻された血液中の凝塊は、血栓症の危険性を高める可能性がある。最後に、技術者はエラーを引き起こし、プライミングのための工程を一貫して実行することができない。
したがって、血液中への新しい空気の混入、高剪断応力に起因する凝固または溶血を引き起こすことなく、気泡を血液から効果的に分離することができる静脈空気捕捉チャンバが必要とされている。プライミング工程の間に透析器を逆さにするか、または「反転させる」必要性を回避する単純化されたプライミングプロセスを可能にする、双方向の流れが可能な静脈空気捕捉チャンバが必要とされている。システムおよび方法は、プライミングを単純化し、自動化し、ユーザビリティを向上させる必要がある。また、システムのプライミングを自動化し、湿った繊維が空気を閉じ込めるリスクを最小限に抑える双方向点滴チャンバが必要とされている。
本発明の第1の態様は、静脈空気捕捉チャンバに関する。本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、上部分および底部分を含むチャンバ本体と、チャンバ本体の底部分からチャンバ本体の上部分まで上方に延伸して第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートで終端する流体入口チューブを形成する、流体入口であって、第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートが、チャンバ本体の中心軸によって形成される円平面に対して接線方向に配設され、第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートが、流体入口上に約180°の角度で対向して位置決めされる、流体入口と、チャンバ本体の底部分上の流体出口と、を備える。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートは、チューブの流体流れに対して約90°回転して位置決めされている。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、流体出口は、チャンバの底部から上方の方向に減少する直径を有する円筒形テーパを形成するメッシュフィルタを含み、かつ実質的に平面の表面で終端している。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、チャンバ本体の形状は、実質的に卵形である。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、チャンバ本体は、小径円筒部と大径円筒部とを備え、大径円筒部が、大径円筒部に対してより高い位置に位置決めされている。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、流体入口は、チャンバ本体の大径円筒部に位置決めされ、流体出口は、小径円筒部の底部に位置決めされている。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、チャンバ本体は、9〜13cmの高さを有する。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、小径円筒部は、小径円筒部の上部から小径円筒部の底部まで内側に傾斜している。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、小径円筒部は、3〜7cmの高さを有する。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、大径円筒部は、4〜8cmの高さを有する。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、流体入口において流体入口ポートの底部分と同一平面上にあるチャンバ本体の内側に位置決めされた螺旋流誘導棚を備える。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、螺旋流誘導棚は、下方に傾斜している。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、チャンバ本体の上部分を覆うキャップを備える。
本発明の第1の態様のうちの任意の実施形態では、キャップは、2つのポートを含む。
本発明の第1の態様の一部であるものとして開示する特徴のうちのいずれかは、単独で、または組み合わせてのいずれかで、本発明の第1の態様に含まれ得る。
本発明の第2の態様は、体外流路に関する。本発明の第2の態様のうちの任意の実施形態では、体外流路は、透析器であって、透析器の血液側および透析器の透析液側、ならびに透析器の血液側に流体接続された血液入口および透析器の血液側に流体接続された血液出口、を含む透析器と、血液ポンプと、透析器および患者に流体接続可能な静脈血ラインに位置決めされた第1の態様に記載の静脈点滴チャンバと、を備える。
本発明の第2の態様のうちの任意の実施形態では、体外流路は、透析器および患者に流体接続可能な動脈血ラインに位置決めされた動脈空気捕捉チャンバを備える。
本発明の第2の態様のうちの任意の実施形態では、血液ポンプは非拍動性ポンプであり得る。
本発明の第2の態様の一部であるものとして開示する特徴のうちのいずれかは、単独で、または組み合わせてのいずれかで、本発明の第2の態様に含まれ得る。
本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様の体外流路を通して血液を圧送する工程と、透析器の透析液側を通して透析液を圧送する工程と、を含む、方法に関し、体外流路を通して血液を圧送する工程が、50mL/分〜500mL/分の血液流量で血液を圧送するように血液ポンプを制御することを含む。
本発明の第3の態様のうちの任意の実施形態では、方法は、静脈空気捕捉チャンバを指定された充填レベルまで充填する工程を含み、指定された充填レベルは、血液流量に基づく。
本発明の第3の態様のうちの任意の実施形態では、血液流量が50mL/分〜200mL/分であるときに、指定された充填レベルは40%〜65%であり、血液流量が100mL/分〜275mL/分であるときに、指定された充填レベルは50%〜75%であり、血液流量が275mL/分〜500mL/分であるときに、指定された充填レベルは65%〜85%であり、血液流量が500mL/分以上であるときに、指定された充填レベルは70%〜85%である。
本発明の第3の態様のうちの任意の実施形態では、血液流量は275〜500mL/分であり、指定された充填レベルは65%〜80%である。
本発明の第3の態様の一部であるものとして開示する特徴のうちのいずれかは、単独で、または組み合わせてのいずれかで、本発明の第3の態様に含まれ得る。
本発明の第4の態様は、透析器をプライミングするための方法に関する。本発明の第4の態様のうちの任意の実施形態では、生理学的に適合する生理食塩水は、本発明の第2の態様の体外流路を通って圧送され、透析器の透析液側を通ってさらに圧送される。
本発明の第4の態様の一部であるものとして開示する特徴のうちのいずれかは、単独で、または組み合わせてのいずれかで、本発明の任意の他の態様に含まれ得る。
静脈空気捕捉チャンバの一般化された写真を示す。 (図2aおよび図2b)静脈空気捕捉チャンバの詳細図である。 (図2aおよび図2b)静脈空気捕捉チャンバの詳細図である。 (図3aおよび図3b)静脈空気捕捉チャンバ用の流体入口設計の詳細図である。 (図3aおよび図3b)静脈空気捕捉チャンバ用の流体入口設計の詳細図である。 (図4aおよび図4b)静脈空気捕捉チャンバ本体の詳細図である。 (図4aおよび図4b)静脈空気捕捉チャンバ本体の詳細図である。 (図5a〜図5f)静脈空気捕捉チャンバの回路図を示す。 (図5a〜図5f)静脈空気捕捉チャンバの回路図を示す。 (図5a〜図5f)静脈空気捕捉チャンバの回路図を示す。 (図5a〜図5f)静脈空気捕捉チャンバの回路図を示す。 (図5a〜図5f)静脈空気捕捉チャンバの回路図を示す。 (図5a〜図5f)静脈空気捕捉チャンバの回路図を示す。 (図6aおよび図6b)静脈空気捕捉チャンバ上で使用すべきキャップの回路図を示す。 (図6aおよび図6b)静脈空気捕捉チャンバ上で使用すべきキャップの回路図を示す。 体外流路の図である。 静脈空気捕捉チャンバのコンピュータ支援設計写真を示す。 (図9aおよび図9b)異なる本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図9aおよび図9b)異なる本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図10aおよび図10b)実質的に円形の本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図10aおよび図10b)実質的に円形の本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図11aおよび図11b)実質的に卵形の本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図11aおよび図11b)実質的に卵形の本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図12aおよび図12b)平行な円筒本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図12aおよび図12b)平行な円筒本体形状を有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図13aおよび図13b)2つの対向して位置決めされた流体入口と異なる本体形状とを有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図13aおよび図13b)2つの対向して位置決めされた流体入口と異なる本体形状とを有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図14aおよび図14b)2つの対向して位置決めされた流体入口と流体入口の異なる位置とを有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図14aおよび図14b)2つの対向して位置決めされた流体入口と流体入口の異なる位置とを有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図15aおよび図15b)2つの対向して位置決めされた流体入口と小径円筒部および大径円筒部の異なる相対的サイズとを有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図15aおよび図15b)2つの対向して位置決めされた流体入口と小径円筒部および大径円筒部の異なる相対的サイズとを有する空気捕捉チャンバの速度分布ベクトル図を示す。 (図16aおよび図16b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図16aおよび図16b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図16aおよび図16b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図16aおよび図16b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 65%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図18a〜図18d)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図18a〜図18d)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図18a〜図18d)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図18a〜図18d)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図19aおよび図19b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをz断面図で示す。 (図19aおよび図19b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをz断面図で示す。 (図20aおよび図20b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをx断面図で示す。 (図20aおよび図20b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをx断面図で示す。 (図21aおよび図21b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する入口ポートの近傍の速度分布ベクトルを示す。 (図21aおよび図21b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する入口ポートの近傍の速度分布ベクトルを示す。 (図22aおよび図22b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有するy方向の速度分布ベクトルを示す。 (図22aおよび図22b)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有するy方向の速度分布ベクトルを示す。 60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する静脈空気捕捉チャンバ内の圧力分布を示す。 (図24a〜図24c)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 (図24a〜図24c)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 (図24a〜図24c)60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 60%の充填レベルと0.104m/sの入口速度とを有する滞留時間分布を示す。 (図26aおよび図26d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図26aおよび図26d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図26aおよび図26d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図26aおよび図26d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 75%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図28a〜図28d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図28a〜図28d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図28a〜図28d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図28a〜図28d)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図29aおよび29b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをz断面図で示す。 (図29aおよび29b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをz断面図で示す。 (図30aおよび図30b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをx断面図で示す。 (図30aおよび図30b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをx断面図で示す。 (図31aおよび図31b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する入口ポートの近傍の速度分布ベクトルを示す。 (図31aおよび図31b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する入口ポートの近傍の速度分布ベクトルを示す。 (図32aおよび図32b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有するy方向の速度分布ベクトルを示す。 (図32aおよび図32b)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有するy方向の速度分布ベクトルを示す。 充填レベル65%と入口速度0.288m/sとを有する静脈空気捕捉チャンバ内の圧力分布を示す。 (図34a〜図34c)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 (図34a〜図34c)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 (図34a〜図34c)65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 65%の充填レベルと0.288m/sの入口速度とを有する滞留時間分布を示す。 (図36a〜図36d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図36a〜図36d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図36a〜図36d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図36a〜図36d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルを示す。 (図37a〜図37d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図37a〜図37d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図37a〜図37d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図37a〜図37d)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをy断面図で示す。 (図38aおよび図38b)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをz断面図で示す。 (図38aおよび図38b)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをz断面図で示す。 (図39aおよび図39b)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをx断面図で示す。 (図39aおよび図39b)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する速度分布ベクトルをx断面図で示す。 (図40aおよび図40b)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する入口ポートの近傍の速度分布ベクトルを示す。 (図40aおよび図40b)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する入口ポートの近傍の速度分布ベクトルを示す。 75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有するy方向の速度分布ベクトルを示す。 75%充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する静脈空気捕捉チャンバ内の圧力分布を示す。 (図43a〜図43c)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 (図43a〜図43c)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 (図43a〜図43c)75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する最大剪断速度を示す。 75%の充填レベルと0.52m/sの入口速度とを有する滞留時間分布を示す。 停滞流れの存在を検出するための実験の設定を示す。 (図46a〜図46c)50mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在を示す。 (図46a〜図46c)50mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在を示す。 (図46a〜図46c)50mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在を示す。 (図47aおよび図47b)100mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在を示す。 (図47aおよび図47b)100mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在を示す。 (図48aおよび図48b)275mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在を示す。 (図48aおよび図48b)275mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在を示す。 (図49aおよび図49b)どのように500mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在。 (図49aおよび図49b)どのように500mL/分の流量の充填レベルの関数としての停滞流れの存在または不在。 流体−空気界面に不安定な領域が存在するかどうかを判定するための実験の設定を示す。 50mL/分の流量と50%の充填レベルとを有する安定した界面を示す。 100mL/分の流量と50%の充填レベルとを有する安定した界面を示す。 (図53aおよび図53b)充填レベルの関数としての275mL/分の流量を有する安定した流体−空気界面の存在または不在。 (図53aおよび図53b)充填レベルの関数としての275mL/分の流量を有する安定した流体−空気界面の存在または不在。 (図54aおよび図54b)充填レベルの関数としての500mL/分の流量を有する安定した流体−空気界面の存在または不在。 (図54aおよび図54b)充填レベルの関数としての500mL/分の流量を有する安定した流体−空気界面の存在または不在。 (図55aおよび図55b)従来の静脈空気捕捉チャンバと本静脈空気捕捉チャンバとの比較を図示する。 (図55aおよび図55b)従来の静脈空気捕捉チャンバと本静脈空気捕捉チャンバとの比較を図示する。 (図56a〜図56c)従来の空気捕捉チャンバと双方向の空気捕捉チャンバとの両方を使用した透析およびプライミングのために組み立てられた体外流路を示す。 (図56a〜図56c)従来の空気捕捉チャンバと双方向の空気捕捉チャンバとの両方を使用した透析およびプライミングのために組み立てられた体外流路を示す。 (図56a〜図56c)従来の空気捕捉チャンバと双方向の空気捕捉チャンバとの両方を使用した透析およびプライミングのために組み立てられた体外流路を示す。 静脈血液ラインの詳細図を示す。
別様に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、概して、当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。
冠詞「a」および「an」(1つの)は、冠詞の1つまたは1つより多くの(すなわち、少なくとも1つの)文法的目的語を指すために本明細書で使用される。一例として、「an element」は、1つの要素または1つより多くの要素を意味する。
用語「約90°の回転」は、角度が90°または90°に近い3つの点によって画定される角度を指す。
用語「約180°」は、角度が180°または180°に近い3つの点によって画定される角度を指す。
「動脈空気捕捉チャンバ」は、血液と混合された空気を分離および捕捉する体外流路の動脈ラインに配置される装置である。
用語「動脈血ライン」は、血液を患者から透析器に運ぶ体外流路内の流体ラインを指す。
用語「血液流量」は、流体ライン内を移動する血液の速度を指す。
「血液入口」は、それを通って血液が構成要素に入ることができる流体接続部である。
「血液出口」は、それを通って血液が構成要素を出ることができる流体接続部である。
用語「血液ポンプ」は、血液を患者から透析器に圧送し、患者に戻すために体外流路に位置付けられたポンプを指す。
用語「透析器の血液側」は、それを通って血液が透析中に通過する透析器の部分を指す。
用語「底部分」および「底部セクション」は、通常の使用のために位置決めされたときの構成要素の中心よりも低い高さの構成要素の部分を指す。
「キャップ」は、第2の構成要素の上部に嵌まる構成要素である。
「中心軸」は、構成要素の上部から底部までの構成要素の中心の仮想線である。
用語「チャンバ本体」は、空気捕捉チャンバの内部空間を指す。
用語「円平面」は、実質的に円形形状を有する水平平面を指す。
用語「comprising(〜を備える)」は、「comprising」という単語の後に続くものは何でも含むが、それに限定されない。したがって、本用語の使用は、列挙された要素が必要とされるか、または必須であるが、他の要素が随意であり、存在する場合もあり、しない場合もあることを示す。
用語「consisting of(〜から成る)」は、「consisting of」という語句の後に続くものは何でも含むが、それに限定されない。したがって、本語句は、限定された要素が必要とされるか、または必須であり、他の要素が存在しなくてもよいことを示す。
用語「consisting essentially of(本質的に〜から成る)」は、「consisting essentially of」という用語の後に続くものは何でも、および説明される装置、構造、または方法の基本的動作に影響を及ぼさない付加的要素、構造、行為、もしくは特徴を含む。
用語「血液ポンプを制御すること」または「血液ポンプを制御する」は、血液ポンプの圧送速度を設定することを指す。
用語「円筒形テーパ」は、構成要素の基部で実質的に円形であり、かつ構成要素の上部の点に向かって狭くなる構成要素の三次元形状を指す。
用語「減少する直径」は、構成要素の1つの端部から構成要素の対向する端部に向かってより狭くなる構成要素の三次元形状を指す。
用語「透析器の透析液側」は、それを通って透析液が透析中に移動する透析器の部分を指す。
「透析」は濾過の一種であるか、または膜を通して選択に拡散するプロセスである。透析は透析液に透析すべき流体から膜を通って拡散することにより、特定の犯意の分子量の溶質を除去する。透析中、透析すべき流体はフィルタ膜を通過し、透析液はその膜の他方の側を通過する。溶解した溶質は、流体どうしの拡散によりフィルタ膜を横切って輸送される。透析液は、透析すべき流体から溶質を除去するために使用される。透析液はまた、他の流体に富化をもたらすこともできる。
用語「透析器」は、半透過性膜によって分離される2つの流路を有するカートリッジまたは容器を指す。1つの流路は血液用であり、1つの流路は透析液用である。膜は、中空繊維、平坦なシート、または螺旋巻装の形態、もしくは当業者に既知である他の従来の形態であり得る。膜は、以下の材料、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ(メチルメタクリレート)、改変セルロース、または当業者に既知である他の材料から選択され得る。
用語「配設された」は、第2の構成要素上の第1の構成要素の配置を指す。
用語「下方に傾斜すること」は、構成要素が、容器またはより大きい構成要素の外縁に近傍のより高い高度にあり、かつ容器またはより大きい構成要素の中心に対してより低い高度にある構成要素の構成を指す。
用語「体外流路」は、それを通って血液が透析中に移動する経路である。
用語「充填すること」または「充填する」は、流体を構成要素または容器に加えることを意味する。
用語「充填レベル」は、構成要素内の流体のレベルを指す。
用語「流体接続された」、「流体接続可能な」および「流体接続」は、1つの点から別の点への流体またはガスの通過を提供する能力を指す。2つの点は、すべて任意のタイプである、コンパートメント、モジュール、システム、構成要素、および再充填器のうちの任意の1つまたはそれを上回るものの内側もしくはそれらの間にあり得る。
用語「チューブの流体流れ」は、通常の操作で使用されるときに流体がチューブを通って移動する方向を指す。
「流体入口」は、それを通って流体が構成要素に入ることができる流体接続部である。
「流体入口ポート」は、それを通って流体が構成要素に入ることができる流体入口の開口部である。
「流体入口チューブ」は、それを通って流体が構成要素または容器を出ることができる流体接続部である。
「流体出口」は、それを通って流体が構成要素を出ることができる流体接続部である。
用語「同一平面上」は、第2の構成要素または構造体に対する第1の構成要素または構造体の位置を指し、第1の構成要素または構造体は、第2の構成要素または構造体と接触する。
用語「内径」は、構成要素の壁から構成要素の中心を通って対向する側の壁までの距離を指す。
用語「内側に傾斜すること」は、容器が、上部分または底部分のいずれかに対向する部分上よりも小さい直径を有する容器の構成を指す。
「大径円筒部」または「大円筒部」は、少なくとも2つの円筒を含む構成要素においてより大きい直径を有する円筒を指す。
「メッシュフィルタ」は、構造体の間に開口部を提供するインターレース構造体または相互接続構造体からなる構成要素である。
用語「対向して位置決めされた」は、2つの構成要素が実質的に対向方向に面している、2つの構成要素の相対的な位置を指す。
「患者」または「被験体」は、任意の動物種のメンバー、好ましくは、哺乳類種、随意に、ヒトである。被験体は、明白に健康な個人、疾患に罹患している個人、または疾患を治療されている個人であり得る。
「生理学的に適合する生理食塩水」は、生きている人の血流に安全に導入できる溶液である。
「ポート」は、それを通って流体または気体が構成要素に入るかまたは構成要素から出ることができる構成要素の開口部である。
用語「位置決めされた」は、特定の構成要素または構造体の位置を指す。
用語「より高く位置決めされた」は、システムが通常の使用状態にあるときに、「より高く位置決めされた」構成要素がより高い仰角にある2つの構成要素の相対位置を指す。
「プライミング」は、使用のためのシステムまたは構成要素の準備を指す。任意の実施形態では、用語「プライミング」は、システム、流体ライン、または他の構成要素の中に液体を圧送して、システム、流体ライン、または他の構成要素を流体で充填するプロセスを指すことができる。
用語「プライミング工程」は、システムをプライミングするためにとられる個別のアクションを指す。
用語「圧送すること」、「圧送された」、または「圧送する」は、流体、気体、またはそれらの組み合わせをポンプで移動させることを指す。
用語「小径円筒部」または「小円筒部」は、少なくとも2つの円筒を含む構成要素中のより小さい直径を有する円筒を指す。
用語「指定された充填レベル」は、流体で充填された構成要素のパーセンテージ等の、構成要素内の流体のレベルを指し、他のシステムパラメータによって決まる所定のレベルである。
「螺旋流誘導棚」は、より大きい構造体の内部の流体を螺旋流路内で移動させる棚を指す。
用語「実質的に卵形」は、丸くされた端部とわずかに細長い形状とを有する構成要素を指す。
用語「実質的に平面な表面」は、一般に平坦な表面である構成要素の外表面を指す。
用語「接線方向」または「接線方向に」は、第2の構成要素上の第1の構成要素の位置を指し、第1の構成要素は、第2の構成要素の水平面内の空間を占める。
用語「終端すること」は、構成要素または構造体の外縁部を指す。
用語「上部分」は、通常の使用のために位置決めされたときに構成要素の中心より高い高さにある構成要素の部分を指す。
用語「上方に延伸すること」は、通常の動作中に、構成要素が第2の構成要素の底部分から上部分まで位置決めされる構成要素の構成を指す。
「静脈空気捕捉チャンバ」は、血液と混合された空気を分離および捕捉する体外流路の静脈ラインに配置された装置である。
用語「静脈血ライン」は、血液を透析器から患者に運ぶ体外流路内の流体ラインを指す。
静脈空気捕捉チャンバ
本発明は、血液透析用の静脈空気捕捉チャンバ、および血液と空気との接触または混合を最小化する透析を実施するための方法に関する。空気捕捉チャンバは、使い捨てまたは非使い捨てのセットに適合させることができ、プライミングと血液戻し特徴部との間に双方向の流れを提供する。プライミング中の双方向の流れは、プライミングプロセス中に透析器を手動で反転させる必要のないコンパクトな携帯型血液透析システムで実施することができる。静脈空気捕捉チャンバの構造的特徴部は、血液凝固または血栓症の活性化を抑制するために、停滞領域および高い剪断応力を最小化する。
図1は、本発明による静脈空気捕捉チャンバを図示する。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、チャンバ本体101と、チャンバ本体101の底部分から上部分まで上方に延伸して、流体入口チューブ103を形成する流体入口と、流体出口104と、流体出口104を覆う任意選択によるメッシュフィルタ105と、を備える。メッシュフィルタ105は、円筒形テーパを有する円錐形状であり得、円錐の直径がチャンバ本体101の上部まで上方の方向に減少している。円錐形状は、実質的に平面な表面または点で終端し得る。本発明のいくつかの実施形態では、静脈チャンバはメッシュフィルタ105を備えない。本明細書に記載するように、流体入口103は、流体入口103上に配置された2つの流体入口ポート102で終端することができ、流体入口ポートは、チャンバ本体101の中心軸によって形成される円平面に対して接線方向に配設される。2つの流体入口ポート102は、チューブの流体流れまたはチューブの垂直軸に対して約90°回転して位置決めされる第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートであり得る。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、2つの流体入口ポート102は、図1に示すように、流体入口チューブ103上に対向して位置決めされ、かつ約180°の角度で離間配置され得る。
図2aは、本明細書に記載する静脈空気捕捉チャンバの非限定的な実施形態を図示する。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、チャンバ本体201を備え得る。チャンバ本体は、小径円筒部203と大径円筒部202との2つの部分を備え、大径円筒部202は、小径円筒部203に対してより高い位置に位置決めされる。上方に延伸する流体入口は、流体入口ポート205を有する流体入口チューブ204を形成し得る。流体入口チューブ204は、小径円筒部202内のチャンバ本体に入ることができる。流体出口206は、チャンバ本体201の底部分に配置され得、任意選択によるメッシュフィルタ207を備え得る。任意選択によるメッシュフィルタ207は、当技術分野で既知の任意のタイプのメッシュフィルタであり得る。メッシュフィルタ207は、チャンバ本体201の底部から上方の方向に減少する直径を有し、かつ図2aに図示するような実質的に平面な表面で終端する円筒形のテーパを有し得る。
図2bは、流体入口設計の詳細図を図示する。図2bに示すように、流体入口チューブ204は、2つの対向して位置決めされた流体入口ポート205を備え得る。対向して位置決めされた流体入口ポート205は、チャンバ本体201の中心軸の周りに形成された円平面内に配置され得る。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、流体入口ポート205は、流体入口チューブ204に対して約180°で位置決めされ得る。
図3aおよび図3bは、流体入口設計の変形例を示す。図3aに図示するように、流体入口ポート302は、チャンバ本体の内壁301に近い位置に、かつ下方への流体流れを促進するために、表面が下方に傾斜した小径円筒部303から離れた位置に位置付けられ得る。図3bに図示するように、流体入口ポート305は、代わりに、小径円筒部306の近くに、さらにチャンバ本体の内壁304から離れて位置付けられ得る。下方に傾斜した表面は、下方の流体流れを促進にするために、図3aに示す丸い崖縁部および急な傾斜部を有し得る。傾斜した表面はまた、小径円筒部303の内周に沿って外側に放射状に広がることもできる。
図4aおよび図4bは、チャンバ本体の異なる実施形態を図示する。図4aに示す実施形態は、大径円筒部402に対するチャンバ本体の短い小径円筒部401を提供する。上方に延伸する流体入口403は、大径円筒部402に入る。流体出口404は、小径円筒部401の底部にある。図4bは、小径円筒部405と、大径円筒部406と、流体入口407と、流体出口408と、を有する同様の静脈空気捕捉チャンバを図示する。図4aにおいて、静脈空気捕捉チャンバは、大径円筒部406に対してより長い小径円筒部405を有する図4bの静脈空気捕捉チャンバよりも、大径円筒部402に対してより短い小径円筒ポション401を有する。静脈空気捕捉チャンバの小円筒部の高さは、3〜7cmを含む任意の高さに設定され得る。大円筒部は、4〜8cmを含む任意の高さであり得る。
図5a〜図5cは、本発明の静脈空気捕捉チャンバの非限定的な実施形態の概略図を示す。図5aに図示するように、静脈空気捕捉チャンバは、本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態において、チャンバ本体501と、上方に延伸する流体入口504と、チャンバ本体501の底部分に位置決めされた流体出口505と、を備え得る。上述したように、チャンバ本体501は、大径円筒部502と小径円筒部503とを備え、大径円筒部502は、小径円筒部503に対してより高い位置に位置決めされ得る。
本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、大径円筒部502は、任意のサイズの直径を有し得る。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、大径円筒部502の内径518は、1.8〜4.0cmの任意のサイズに設定され得る。大径円筒部502の外径519は、1.9〜4.1cmの任意のサイズに設定され得る。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、小径円筒部503は、小径円筒部503の上部から小径円筒部503の底部まで内側に傾斜し得る。したがって、小径円筒部の上部の近傍では、小径円筒部503の内径は、直径510で示すように、1.2〜2.0cmであり得る。小径円筒部503の底部分において、内径は、直径509で示されるように、1.1〜1.9cmであり得るが、小径円筒部503の上部に対して小さくすることができる。本発明の第1、第2、または第3の態様のうちの任意の実施形態では、小径円筒部503の高さは、高さ508として示される2.5〜4.1cmであり得る。
本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、高さ513によって示される9〜13cmの全高さを有し得る。静脈空気捕捉チャンバは、静脈空気捕捉チャンバの上部から流体出口505の上部まで測定された、高さ512で示される8〜11cmの高さを有し得る。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、チャンバ壁506は、幅507で示されるように、0.1〜0.3cmの厚さを有し得る。
本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、流体入口504は、流体入口チューブを形成し得る。流体入口チューブは、幅514で示されるように、0.3〜0.6cmの幅を有し得る。チャンバ本体は、高さ515によって示されるように、チャンバ本体501から0.6〜1.0cmの距離まで流体入口チューブ上に延伸し得る。流体入口504は、直径511で示されるように、流体入口チューブ上で0.35〜0.8cmの直径を有し得る。流体出口505は、直径516によって示されるように、0.3〜0.6cmの制限された直径を有する流体出口チューブを形成し得る。流体出口チューブは、直径517によって示されるように、0.35〜0.9cmの全直径を有し得る。
本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、螺旋流誘導棚535が、静脈空気捕捉チャンバに含まれ得る。螺旋流誘導棚535は、チャンバを通る流体流れを平滑にするのを助け、特に小さい流量で停滞領域を除去することができる特徴部である。螺旋流誘導棚535は、下方に傾斜し、流体流れを促進するために丸い崖縁部を有し得る。図5aに図示するように、本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、螺旋流誘導棚535は、流体入口504の底部分と同一平面上に位置決めされ得、下方に傾斜し得る。
図5bは、図5aに図示する静脈空気捕捉チャンバの底面図を示す。軸520は、チャンバ本体の大径円筒部の中心軸である。軸521は、流体出口505上のチャンバ本体の小径円筒部の中心軸である。流体入口504は、中心軸522を有する。軸523は、流体入口504および流体出口505の平面に沿ってチャンバ本体を通る軸である。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、流体入口504の中心軸522からチャンバの小径円筒部の中心軸521までの水平距離は、1.0〜1.8cmであり得る。
図5cは、静脈点滴チャンバの異なる断面図である。図5cに示すように、流体出口505の中心軸525とチャンバ本体の大径円筒部の中心軸520との間の距離は、幅524で示される0.3〜0.6cmであり得る。螺旋流誘導棚535は、流体入口504の底部分と同一平面上に示されている。
図5dは、図5cの特徴部Cとして標識された流体入口504の詳細図を示す。上述したように、流体入口504は、流体入口504上に、チャンバ壁506に沿って約180°の角度で対向して位置決めされた2つの流体入口ポート526を有する2つの流体入口ポート526を備え得る。対向して位置決めされた流体入口ポート526は、2つの流体入口ポート526を分離する流体入口チップ527によって形成される。本発明の第1、第2、第3または第4の態様のうちの任意の実施形態では、流体入口ポート526は、直径528で示される0.15〜0.35cmの直径を有し得る。流体入口ポートの幅528は、流体入口チップ527の、角度529として示される70°〜130°であり得る角度を画定することになる。
図5eは、図5aに詳細Bとして示す、チャンバ本体501に入る流体入口504を図示する。図5eに示すように、各流体入口ポート526は、高さ530として示される0.50〜1.0cmの高さを有し得る。任意の実施形態では、流体入口ポート526の上部は、半径531で示される0.55〜0.80cmの半径を有する円を画定する曲線で湾曲し得る。
図5fは、図5aの詳細Dとして示す、チャンバ壁506内の特徴部の拡大図である。特徴部532は、チャンバ壁506内の突起である。特徴部532は、チャンバ壁506から、幅533として示される0.01〜0.02cmだけ延伸し得る。特徴部532は、半径534で示される、0.04〜0.06cmの半径を有する円を画定する丸くされ得る。
図6aは、静脈点滴チャンバのキャップ部分601の概略図である。キャップ601は、2つのポート602を備え得る。ポート602は、チャンバレベルおよび圧力モニタリングを調整する際の空気、および薬物または生理学的に適合する生理食塩水を添加する際の液体のために使用される。各ポート602は、直径603として示される直径0.15〜0.4cmのチューブを含み得る。ポート602は、それ自体、直径604として示される0.3〜0.5cmの内径を有し得る。各ポート602は、キャップ601の外面上で高さ605として示される0.7〜0.9cmの高さまで延伸し得る。チャンバ本体の上部に嵌合するために、キャップは、チャンバ本体の縁部が嵌合する受容スロット608を有し得る。受容スロット608の内縁部は、直径607として示される1.8〜4.0cmの内径を画定し得る。受容スロット608の外縁部は、直径606として示される2.2〜4.4cmの内径を画定し得る。キャップ601は、受容スロット608の内縁部上に幅610で示される0.08〜0.12cmの厚さと、受容スロット608の外縁部上に幅609で示される0.10〜0.14cmの厚さと、を有し得る。キャップ601は、高さ611として示される、0.1〜0.3cmの上部厚さを有し得る。キャップ601の基部から受容スロット608の底部までの高さは、高さ612として示される0.5〜0.7cmであり得る。
図6bは、キャップ601の上面図を示す概略図である。説明したように、キャップ601は、図6aのポート602としてまとめて示される第1のポート613と第2のポート614とを備え得る。各ポート613および614は、中心軸615および616をそれぞれ有し得る。各ポート613および614の中心軸615および616は、キャップ601の中心軸617から均等に離間配置され得る。ポート613および614の各々は、キャップ601の中心軸618上に位置決めされ得る。ポート613の中心軸615とポート614の中心軸616との間の距離は、1.0〜2.0cmであり得る。
図7に示すように、本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、血液透析のための体外流路に使用され得る。体外流路は、透析器701を備え得る。患者709からの血液は、動脈血ライン702を通して圧送され、透析器701に流体接続され、血液入口704を通って透析器701に入ることができる。血液は、静脈血ライン703に流体接続されている血液出口705を介して透析器701を出て、患者709に戻るように圧送され得る。当業者であれば、図7に描画される体外流路は例示のためのものに過ぎず、追加の構成要素、センサ、ラインおよびポンプを含めることができることを理解するであろう。血液ポンプ708を使用して、体外回路を通して血液を圧送することができる。動脈血ライン702内の血液は、本明細書に記載するように、動脈空気捕捉チャンバ706を通って圧送され得る。動脈空気捕捉チャンバ706は、血液ポンプ708の上流または下流のいずれかを含む、動脈ライン702の任意の位置に配置され得る。静脈血ライン703はまた、静脈空気捕捉チャンバ707を備え得る。血液は、透析器701に入ると、透析器701の血液側に入ることができる。透析器701はまた、半透膜によって血液側から分離された透析器701の透析液側も備え得る。血液中の溶質は、半透膜を通過し、透析液に入り、そこで溶質を除去するか、または透析液を廃棄することができる。当業者であれば、本明細書に記載する実験に関連する流量は、体外流路を通る血液流量と同等であることを理解するであろう。ユーザは、使用中、血液流量および充填レベルの組み合わせを実現するように血液ポンプ708を制御して、停滞流れまたは過度に高い剪断応力を回避しながら、静脈空気捕捉チャンバ707が空気を捕捉することを可能にすることができる。血液ポンプ708は、当該技術分野で使用される任意の種類のポンプであり得る。
本明細書に記載する滞留時間、剪断応力および空気捕捉に関する有利な結果に加えて、本明細書に記載する静脈空気捕捉チャンバは、好都合には、チャンバ本体を通る双方向の流体流れを可能にする。双方向の流体流れの機能性は、流体ラインのプライミングのために透析器を反転させる必要なしに、単純化されたプライミングプロセスを可能にする。本明細書に記載する静脈空気捕捉チャンバは、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリカーボネート(PC)を含むが、これに限定されない当技術分野で既知の任意の材料から構成することができる。
図55aおよび図55bは、本静脈空気捕捉チャンバと従来の空気捕捉チャンバとの間の差異を図示する。図55aに示すように、従来の静脈空気捕捉チャンバ5501は、空気捕捉チャンバ5501の上部に流体入口5502を有し、空気捕捉チャンバ5501の底部に流体出口5503を有する。流体は、流体出口5503から流体入口5502へ移動することができないので、従来の静脈空気捕捉チャンバ5501は、双方向の流れを可能にすることができない。対照的に、図55bに示すように、静脈空気捕捉チャンバ5504は、両方とも静脈空気捕捉チャンバ5504の底部分に位置決めされた流体入口5505と流体出口5506とを有する。したがって、流体は流体出口5506から流体入口5505に移動することができ、流体が静脈空気捕捉チャンバ5504を通って双方向に移動することを可能にする。
上述したように、本発明の静脈空気捕捉チャンバは、有利には、静脈空気捕捉チャンバを通る双方向の流れを可能にし、透析システムをプライミングするプロセスを単純化する。本発明の第1、第2、または第3の態様のうちの任意の実施形態では、体外流路に使用される動脈空気捕捉チャンバもまた、双方向の流れを可能にすることができる。図56aは、透析に使用するように構成された従来の体外流路を示す。患者からの血液は、図56aの動脈血ライン5602上の矢印によって示されるように、血液入口5607に入る動脈血ライン5602を通って透析器5601に移動する。透析器5601からの血液は、血液出口5608を通って出て、静脈血ライン5603上の矢印で示されるように、静脈血ライン5603を通って患者に戻る。透析器5601に到達する前に血液から空気を除去するために、動脈空気捕捉チャンバ5604が動脈血ライン5602に配置される。患者に戻される前に血液から空気を除去するために、静脈空気捕捉チャンバ5605が静脈血ライン5603内に配置される。血液ポンプ5606は、体外流路を通って血液を移動させる駆動力を提供する。
図56bは、システムのプライミングのために組み立てられた体外流路を示す。透析器5601および体外流路をプライミングするために、重力により、透析器5601の上部から空気を押し出すように、生理学的に適合する生理食塩水が透析器5601の底部から透析器5601の上部まで透析器5601を通って圧送される必要がある。プライミングプロセスは、通常の使用の場合とは対向する方向に流体が体外流路を通って移動することを必要とする。従来の空気捕捉チャンバは、双方向の流体流れを可能としないので、体外流路を通る流体流れの方向を単純に逆転することはできない。代わりに、透析器5601の上部から血液出口5608を通して、かつ静脈空気捕捉チャンバ5605を通して静脈ライン5603に流体および空気を移動させるために、透析器および体外流路全体を反転させなければならず、図56bの静脈ライン5603上の矢印で示されるように、反転された後の透析器および体外流路は透析器5601の上に接続される。
図56cは、本発明の双方向の空気捕捉チャンバを使用する体外流路を示す。有利なことに、本発明の動脈空気捕捉チャンバ5604および静脈空気捕捉チャンバ5609は、双方向の流れを可能にするので、システムは、透析器5601を反転させる必要なくプライイングされ得る。流体は、動脈空気捕捉チャンバ5604の流体出口を通って流れ込むことができ、動脈空気捕捉チャンバ5604の流体入口から流れ出すことができるので、かつ流体は、静脈空気捕捉チャンバ5609の流体出口を通って流れ込むことができ、静脈空気捕捉チャンバ5609の入口を通って流れ出すことができるので、体外流路内の流体流れの方向を逆転させることができ、図56cの動脈血ライン5602および静脈血ライン5603の上の矢印によって示されるように、単純に血液ポンプ5606の方向を変えることによって、流体および空気を透析器5601の上部から除去することができる。
図57は、本明細書に記載する静脈空気捕捉チャンバとともに使用され得る非限定的な静脈血ラインの組み立ての詳細図である。静脈血ラインは、本明細書に記載するような静脈空気捕捉チャンバ5701を備え得る。静脈血ラインは、ルアーコネクタ5702を介して患者に接続することができ、かつ透析器コネクタ5705を介して透析器出口に接続することができる。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、ルアーコネクタ5702は任意選択的に、体外流路全体を通して流体の再循環を可能にする再循環コネクタを含み得る。ラインクランプ5703を使用して、必要に応じて、静脈血ラインを通る血流を制限または停止することができる。採血のために静脈血ラインにサンプルポート5704が含まれ得る。上述したように、静脈空気捕捉チャンバ5701は、捕捉された空気の除去、充填レベルの調整、圧力の監視、または薬物の添加のためのライン5706およびライン5707を含む2つのポートを有するキャップを備えることができる。ライン5706および5707の各々は、ルアーコネクタ5709および5708でそれぞれ終端し得る。ライン5706のラインクランプ5710およびライン5707のラインクランプ5711を使用して、ラインを通る空気または流体の移動を制御することができる。
図8は、本発明による静脈空気捕捉チャンバのコンピュータ支援設計を図示する。上述したように、本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、静脈空気捕捉チャンバは、チャンバ本体801と、流体入口802と、流体出口803と、メッシュフィルタ804と、を備え得る。静脈空気捕捉チャンバはまた、チャンバ本体801の上部分を覆うキャップ805を備え得る。キャップ805は、チャンバによって捕捉された空気の除去、チャンバ内の圧力の測定、または液体の添加もしくは除去のための1つ以上のポート806を備え得る。本明細書に記載するように、チャンバ本体801は、2つの円筒部と、小径円筒部807と、大径円筒部808と、を備え得る。大径円筒部808は、小径円筒部807に対してよりも高く位置決めされ、流体出口803が、小径円筒部807の底部に配置され得る。本発明の第1、第2、第3、または第4の態様のうちの任意の実施形態では、流体入口802は、チャンバ本体801の大径円筒部808に入ることができる。
本明細書に記載する計算流れモニタリングに基づいて、静脈空気捕捉チャンバはチャンバ本体と、チャンバ本体の中心軸によって形成される円平面に対して接線方向の流体入口上に約180°の角度で対向して位置決めされた2つの流体入口ポートで終端する上方に延伸する流体入口と、メッシュフィルタを含む流体出口と、含んで構成される。静脈空気捕捉チャンバの開示される特徴部の各々の、静脈空気捕捉チャンバを通る流体の流れに対する影響を判定するために、概説されるように、静脈空気捕捉チャンバのいくつかの構成について、計算流体力学(CFD)分析を実施した。CFD分析は、幾何学形状および充填レベルを最適化するために、静脈空気捕捉チャンバのいくつかの構成をシミュレートした。CFD分析を実施するために、図9に示されるモデルと同様に、静脈空気捕捉チャンバのコンピュータ支援設計モデルを作成した。CFD分析は、多相(空気および血液)ならびに粘性の層流を仮定して実施した。使用した血液類似体の密度は、1,044kg/mであり、粘度は0.00271PaSであった。流れ領域はチャンバの内面を基準とし、入口ポートおよび出口ポートは、ANSYS Fluentを使用して作成した。使用した初期条件および境界条件は安定しており、チャンバ充填は考慮しなかった。入口速度は、流量および入口配管セクションの領域(ID 4.5mmおよび面積15.89mm)に基づいて計算し、入口ポートに指定した。本明細書に記載する実験で使用した入口速度は、0.104m/s(100ml/分)、0.288m/s(275ml/分)、および0.52m/s(500ml/分)であった。ANSYSの領域適応/パッチツールを使用して、チャンバ容積を流体の充填レベルとして指定した。シミュレーションは、メッシュフィルタの有無にかかわらず実行した。メッシュフィルタを考慮すると、シミュレーション中にフィルタを多孔質セルゾーンとして扱った。CFD分析の元の数値を着色した。図を元の形状とより良く区別するために、ある特定の部分が色および相対速度を示すリード線で示される。
実験1
図9aおよび図9bは、異なる本体形状を有する静脈空気捕捉チャンバの速度ベクトル分布図を示す。図9aおよび図9bに示される静脈空気捕捉チャンバの両方は、平坦な入口ポート設計を有し、流体入口ポートは、上方に延びる流体入口の上部に位置決めされる。図9aの静脈空気捕捉チャンバは実質的に円形の本体を有し、図10bの静脈空気捕捉チャンバは実質的に卵形状の本体を有する。図9aおよび9bのそれぞれのチャンバはメッシュフィルタを欠いている。図9aおよび図9bの凡例は、赤色の大きい速度の流れから、橙色、黄色、緑色、水色を経て、次いで青色に遷移する。同じ色遷移が、本発明の各流れ図に適用される。たとえば、図9bは、赤色5.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色4.13e−01m/s、黄色3.38e−01m/s、緑色2.38e−01m/s、水色1.38e−01m/sを経て、青色1.40e−07で示される小さい速度の流れに遷移する。
図9aaに図示するように、流体は、より小さい速度の水色領域902を通って下方に移動する前に、大きい速度の緑色領域901の平坦な入口ポートから真っ直ぐ上方に流れる。図9bに示すように、流体は、より小さい速度の水色領域904を通って下方に移動する前に、大きい速度の緑色の領域903の平坦な入口ポートから真っ直ぐ上方に流れる。いずれの場合においても、平坦な入口ポートは強い上方噴流を生成し、流体−空気界面を不安定にし、界面に乱流を生成する可能性を引き起こす。噴流が到達することができる高さは流量によって決まり、これは流体−空気界面での乱流を伴わずに安定した流体−空気界面を維持することを困難にし得る。さらに、噴流は、図9aおよび図9bの両方に上方への流れが存在するので、本体形状ではなく入口ポート設計によって決まる。追加の実験は、同じ平坦な流体入口ポートが、平行な円筒形状を有するチャンバ本体内に同じ上方への流れストリームを提供することを示した。実験1の分析に基づいて、平坦な流体入口ポートは、望ましくない上方への流れを提供する。
実験2
速度分布ベクトル図はまた、流体入口チューブの流体流れに対して約90°回転して位置決めされ、チャンバ本体の中心軸によって形成される円平面に対して接線方向に配設された流体入口ポートで終端する上方に延伸する流体入口を有するチャンバについて生成され、図10〜図12に示されている。図10〜図12に図示する静脈空気捕捉チャンバの各々はメッシュフィルタを欠いている。図10aおよび図10bは、実質的に円形形状を有する静脈空気捕捉に関する速度分布ベクトルを図示する。図10aおよび図10bの凡例は、赤色5.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色4.13e−01m/s、黄色3.38e−01m/s、緑色2.38e−01m/s、水色1.38e−01m/sを経て、青色4.51e−07で示される小さい速度の流れに遷移する。図11aおよび図11bは、実質的に卵形状の静脈空気捕捉に関する速度分布ベクトルを図示する。図11aおよび図11bの凡例は、赤色5.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色3.63e−01m/s、黄色3.38e−01m/s、緑色2.38e−01m/s、水色1.38e−01m/sを経て、青色1.21e−05で示される小さい速度の流れに遷移する。図12aおよび図12bは、平行な円筒本体形状を有する静脈空気捕捉に関する速度分布ベクトルを図示する。図12aおよび図12bの凡例は、赤色5.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色4.13e−01m/s、黄色3.38e−01m/s、緑色2.38e−01m/s、水色1.38e−01m/sを経て、青色4.55e−05で示される小さい速度の流れに遷移する。図10bは、図10aのチャンバの線1101での断面図である。図11bは、図11aのチャンバの線1201での断面図である。図12bは、図12aのチャンバの線1301での断面図である。
図10aに図示するように、流体は単一の噴射を形成し、この噴射はわずかに減速し、より小さい速度の水色領域1003のチャンバ本体内に下方に回転する前に、大きい速度の緑色領域1002の空気捕捉チャンバに入る。図10bに図示するように、下方に移動する流体は、水色領域1004として示される流体入口に対向するチャンバ壁の近傍のより大きい速度と、青色領域1005として示されるチャンバ本体の中心を通るより小さい速度と、を有する。図11aに図示するように、流体は入口ポートから流れ出て、チャンバ壁に衝突し、2つの流れに分割され、一方は、上方への流れであり、他方は、大きい速度の青色領域1102および1103の下方への流れである。図11bに図示するように、下方に移動する流体は、水色領域1104として示される流体入口に対向するチャンバ壁の近傍のより大きい速度と、青色領域1105として示されるチャンバ本体の中心を通るより小さい速度と、を有する。図11aおよび図11bに図示する流れは、図10aおよび図10bに図示する流れとは異なり、また、図11aおよび図11bの実質的に卵形の本体が、流体が流れるための、図10aおよび図10bに図示する丸い本体よりも小さい空間体を提供するので、分割流体流れを引き起こす可能性がある。図11aの上方への流れは、流体レベルを不安定にさせる可能性があり、下方への流れは、泡を出口ポートにもたらす可能性がある。図12aおよび12baに示すように、流体はまた、より大きい速度の水色領域1202および1203として示される2つの流れも形成する。図12bに図示するように、下方に移動する流体は、水色領域1204として示される流体入口に対向するチャンバ壁の近傍のより大きい速度、および青色領域1205として示されるチャンバ本体の中心を通るより小さい速度を有する。図12aおよび図12bに図示する分割流体流れストリームは、不安定な流体レベルおよび出口ポート内の泡を引き起こす可能性があり、それはまた、流体が流れるための、平行な円筒設計が図10aおよび図10bの円形設計よりも小さい空間を提供することにも起因し得る。
実験2の分析に基づいて、流体入口チューブの流体流れに対して約90°回転して位置決めされ、チャンバ本体の中心軸によって形成される円平面に対して接線方向に配設された流体入口ポートは、丸いチャンバ内に強い下方への流れを提供し、卵形状または平行な円筒形状のチャンバ本体内に分割流を提供する。
実験3
図13aおよび図13bは、チャンバ本体の中心軸の周りに形成される円形平面内に配置され、図2に図示するように、流体入口チューブに対して約180°で対向して位置決めされた2つの流体入口ポートを含む上方に延伸する流体入口チューブを有する静脈空気捕捉チャンバの速度分布ベクトルを図示する。図13aは、平行な円筒形状を有するチャンバ本体の速度分布ベクトルを図示し、図13bは、実質的に卵形状を有するチャンバ本体の速度分布ベクトルを図示する。図13aおよび図13bの凡例は、赤色2.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色1.65e−01m/s、黄色1.35e−01m/s、緑色8.50e−02m/s、水色4.50e−02m/sを経て、青色8.50e−05で示される小さい速度の流れに遷移する。
図13aに図示するように、流体入口ポートからの流体流れは、チャンバ本体の壁によって大きく制限され、不均一な流れを引き起こす。流体は、赤色領域1301および1302のチャンバの側部近傍の大きい速度と、緑色領域1305のチャンバの中心を通る中程度の速度と、1303および1304として標識された青色領域の小さい速度と、を有する。対照的に、図13bでは、流体入口ポートの周りの流体流れは、より平滑および均一であり、緑色領域1308のチャンバの中心を通るより大きい速度と、水色領域1306および1307のチャンバの側部近傍のわずかにより小さい速度と、を有する。
実験4
図3を参照して説明したように、流体入口ポートは、図3aに図示するように、チャンバ本体の内壁に近い位置に、小径円筒部から離れて位置付けられ得、流体入口ポートは、図3bに図示するように、小径円筒部により近く位置付けられ得る。図14aは、チャンバ本体の中心軸の周りに形成される円平面に配置され、流体入口チューブに対して約180°で対向して位置決めされた2つの流体入口ポートを含む上方に延伸する流体入口チューブを有する、流体入口ポートが、小径円筒の中心により近く位置付けられたチャンバ本体の速度ベクトル分布図を図示し、図14bは、チャンバ本体の壁により近く位置付けられた流体入口ポートを有する同様のチャンバの速度の流れ図を図示する。図14aおよび図14bの凡例は、赤色2.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色1.65e−01m/s、黄色1.35e−01m/s、緑色8.50e−02m/s、水色4.50e−02m/sを経て、青色5.42e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
図14aは、赤色領域1403、緑色領域1404、水色領域1405、および青色領域1406の流体を図示する。図14bは、赤色領域1407、緑色領域1408、水色領域1409、および青色領域1410の流体を図示する。図14aに示すように、流体入口ポートが小径円筒の中心により近く位置決めされた実施形態は、円1401で図示される小さい速度の流れの大きい領域を提供する。小さい速度領域は、チャンバ本体内に停滞した流れをもたらすことがある。図14bに図示するように、著しく小さい領域の小さい速度の流れが存在し、これは円1402に示すように、チャンバを通る有利な流体流れを提供する。
実験5
図4aおよび図4bに関して述べたように、チャンバ本体の小径円筒部は、図4aのような短い小径円筒部または図4bのような長い小径円筒部のいずれかとして構成され得る。図15aは、チャンバ本体の中心軸の周りに形成される円平面内に配置され、流体入口チューブに対して約180°で対向して位置決めされた2つの流体入口ポートを含む上方に延伸する流体入口チューブを有する静脈空気捕捉チャンバの、大径円筒部に対して短い小径円筒部を有する、速度分布ベクトル図を図示する。図15bは、大径円筒部に対して長い小径円筒部を有する同一の静脈空気捕捉チャンバの速度分布ベクトルを図示する。図15aの凡例は、赤色2.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色1.65e−01m/s、黄色1.35e−01m/s、緑色8.50e−02m/s、水色4.50e−02m/sを経て、青色3.09e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図15bの凡例は、赤色3.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色2.48e−01m/s、黄色2.03e−01m/s、緑色1.48e−01m/s、水色6.75e−02m/sを経て、青色2.86e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
図15aに図示するように、短い小径円筒部は、1501として標識された黄色領域では約0.13〜0.14m/sの強い流れ、青色領域1503ではより小さい速度を有する不均一な速度分布をもたらす。対照的に、図16bに示す長い小径円筒部は、より均一な流速、および1502として標識された緑色領域において約0.03〜0.06m/sの著しく弱い流れをもたらし、青色領域1504の速度はより小さい速度である。静脈空気捕捉チャンバの小径円筒部内の小さい速度の均一な流れは、流体出口に入る前に泡を捕捉するのに役立つ。
実験6
実験1〜5で実施された分析に基づいて、静脈空気捕捉チャンバを、チャンバ本体の中心軸の周りに形成される円形平面内に配置され、流体入口チューブに対して約180°で対向して位置決めされた2つの流体入口ポートと、長い小径円筒部と、実質的に卵形状の本体および流体出口上のメッシュフィルタと、を含み、実験6〜8の各々で使用する上方に延伸する流体入口チューブを有するさらなる分析のために選択した。図16a〜図16dは、100mL/分の流量に対応して、60%の充填レベルおよび0.104m/sの入口速度の条件で、このような静脈空気捕捉チャンバの速度分布ベクトルを図示する。図16aは、チャンバ本体の正面図を図示し、図16bは、チャンバ本体の背面図を図示し、図16cはチャンバ本体の右側面図を図示し、図16dは、チャンバ本体の左側面図を図示する。図16a〜図16dの各々において、線1601はファイリングレベルを表す。図17は、図16a〜図16dと同一の静脈空気捕捉チャンバを示すが、線1701によって表されるように65%の充填レベルを有する。
図16a〜図16dの凡例は、赤色1.04e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色8.58e−02m/s、黄色7.02e−02m/s、緑色4.96e−02m/s、水色2.87e−02m/sを経て、青色1.07e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図17の凡例は、赤色1.04e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色8.58e−02m/s、黄色7.02e−02m/s、緑色4.96e−02m/s、水色2.87e−02m/sを経て、青色4.15e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
特定の入口流速の充填レベルを設定する際に、流体−空気界面における乱流を伴わない流れが、領域内の血液の滞留時間を最小化し、流体中に気泡を閉じ込めることを避けるために重要である。図16a〜図16dの各々に示すように、図16a〜図16dの青色領域1602として示される、緑色領域1603および流体−空気界面の大きい速度を有する巨大な流れとの間に、遷移領域が存在する。より小さい速度の青色領域1604も、空気捕捉チャンバの底部に存在する。図17において、緑色の巨大な流れ領域1703と流体空気界面1701との間に、青色の遷移領域1702が存在する。空気捕捉チャンバの底部近傍に、より小さい速度の青色領域1704も存在する。遷移領域において、速度は、巨大な流れ領域に対して小さい。しかしながら、図16a〜図16dと図17とを比較すると、図16a〜図16dの遷移領域はより小さい。結果は、静脈空気捕捉チャンバの充填レベルが遷移領域を最小化するために使用することができ、0.104m/sの入口流速に対して60%以下の充填レベルが使用されるべきであることを示唆している。図18〜図25に図示する図の各々において、使用される条件は、0.104m/sまたは100mL/分の流体入口流速および60%充填レベルである。
図18a〜図18dは、チャンバ本体内の様々な高さにおける速度分布ベクトルの断面を示す。図18aは、7.5cmの高さでの断面を示し、12.5cmの静脈空気捕捉チャンバ内の60%の充填レベルの条件における流体−空気界面として設定されている。図18bは、6cmの高さの断面を示し、図18cは、4cmの高さの断面を示し、図18dは、3cmの高さ断面を示す。図18a、図18c、および図18dの凡例は、赤色5.00e−02m/sで示される大きい速度の流れから、橙色4.13e−02m/s、黄色3.38e−02m/s、緑色2.13e−02m/s、水色1.13e−02m/sを経て、青色1.07e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図18bの凡例は、赤色1.04e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色8.58e−02m/s、黄色7.02e−02m/s、緑色4.96e−02m/s、水色2.87e−02m/sを経て、青色1.07e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
図18aに示すように、すべての速度ベクトルが青色であるので、速度は小さいが、流体−空気界面で速度は維持される。図18bに示す流体入口ポートの近傍の流体は均一であり、緑色領域1801および1802ではより大きい速度であり、青色領域1803ではより小さい速度である。図18cは、水色部分1804および青色部分1805を図示する。図18dは、水色部分1806および青色部分1807を図示する。どのレベルにも停滞流れの観察可能な領域はない。しかしながら、図18bに示すように、流体は循環流れを示し、より長い滞留時間を生成する可能性がある。
図19aおよび図19bは、z=0の平面または対称平面における速度分布ベクトルの断面図を示す。図19bは、図19aの円1902内の領域の拡大図である。図19aおよび図19bの各々において、線1901は充填レベルを表し、60%に設定されている。図19aおよび図19bの凡例は、赤色5.00e−02m/sで示される大きい速度の流れから、橙色3.83e−02m/s、黄色3.38e−02m/s、緑色2.13e−02m/s、水色1.13e−02m/sを経て、青色1.07e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
図19aおよび図19bは、水色領域1903および1904ならびに緑色領域1905を図示する。残りの流体は青色で示されている。図19aおよび図19bに示すように、停滞流れの観察可能な領域はない。しかしながら、図19bに示すように、循環流れが存在し、これは滞留時間を延ばす可能性がある。
図20aおよび図20bは、小径円筒部の中心線を横切る、x=0の部分の速度分布チャンバの断面図を示す。図20aおよび図20bの各々において、2001として記された線は、60%の充填レベルを表す。図20bは、円2002に示される図20aの領域の拡大図である。図20aおよび図20bの凡例は、赤色5.00e−02m/sで示される大きい速度の流れから、橙色3.83e−02m/s、黄色3.38e−02m/s、緑色2.13e−02m/s、水色1.13e−02m/sを経て、青色1.07e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図20aおよび図20bにおいて、領域2003および2006は水色であり、領域2004および2005は緑色である。
示すように、静脈空気捕捉チャンバ内に停滞流れの領域はない。しかしながら、円の流れ領域が存在し、これは滞留時間を延ばす可能性がある。図16〜図20に示すように、100mL/分の入口流量および60%の充填レベルの条件で、静脈空気捕捉チャンバ内に循環流れ領域が存在する。循環流れ領域内の流体は、より長い時間チャンバ内に留まり、100ml/分以下等の低い入口流量での処理のリスクを引き起こす。循環流れ領域は、本明細書に記載するように、流量が増加すると大きく減少する。
図21aおよび図21bは、入口ポート内の速度分布を図示する。図21aおよび図21bの凡例は、赤色2.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色1.65e−01m/s、黄色1.35e−01m/s、緑色8.50e−02m/s、水色5.50e−02m/sを経て、青色1.07e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図21aは、赤色領域2101、緑色領域2102、および青色領域2103を示す。図21bは、赤色領域2104、緑色領域2105、ならびに青色領域2106および2107を示す。図21aおよび図21bに示すように、入口ポート内に小さい速度または停滞流れ領域は存在しない。
図22aおよび図22bは、複数の断平面を通るチャンバ本体を通るy方向の速度の断面図を示す。図22aにおいて、最大速度スケールは0.06m/sに設定され、0.06m/sを超える速度のみが示されている。図22bにおいて、最大速度スケールは0.02m/sに設定され、0.02m/sより大きい速度が示されている。図22aの凡例は、赤色−6.00e−02m/sで示される小さい速度の流れから、橙色−7.11e−02m/s、黄色−8.86e−01m/s、緑色−1.07e−01m/s、水色−1.25e−01m/sを経て、青色−1.49e−01m/sで示される大きい速度の流れに遷移する。図22bの凡例は、赤色−2.00e−02m/sで示される小さい速度の流れから、橙色−4.26e−02m/s、黄色−6.16e−02m/s、緑色−9.41e−02m/s、水色−1.14e−01m/sを経て、青色1.49e−01m/sで示される大きい速度の流れに遷移する。すべての可視速度ベクトルは赤色で示されている。上述したように、静脈空気捕捉チャンバの重要な機能は、血液が患者に戻される前に、血液中の気泡を捕捉することである。泡を捕捉するために、y方向の流体速度を0.06m/s未満に維持すべきである(Replacement of Renal Function by Dialysis、第5版参照)。図22aに示すように、0.06m/sより大きい速度ベクトルは示されておらず、これはy方向の速度が0.06m/s未満であることを意味する。図22bに示すように、0.02m/s以上の速度がチャンバ内に存在する。
図23は、静脈空気捕捉チャンバ内の代表的な圧力分布であり、圧力分布を示している。100ml/分の流量の条件では、圧力は−752〜0Paまたは−5.6mmHg〜0mmHgの範囲である。図23の凡例は、赤色0.00パスカルから、橙色−1.69e+02パスカル、黄色−2.42e+02パスカル、緑色−4.32e+2パスカル、水色−5.82e+02パスカルを経て、青色−7.52e+02パスカルの低さまで遷移する。圧力は静脈空気捕捉チャンバの出口の近傍で最大であり、静脈空気捕捉チャンバを通る高さが増加するにつれて減少する。
高剪断応力等の静脈空気捕捉チャンバを通る不適切な流れ状態は、患者にとって危険であり得る危険なレベルの溶血を生じ得る。推奨されているように(Kidney Int、Paul等、2003年を参照)、赤血球損傷の剪断応力閾値は、4000dynes/cm2(400Pa)の短期曝露および2000dynes/cm2(200Pa)の長期暴露である。図24aは、z=0の平面におけるチャンバ本体内の代表的な歪み分布を示し、歪み分布を示すための適切な表現である。図24bおよび図24cは、流体入口および流体出口の近傍の代表的な歪み分布である。図24a〜図24cの凡例は、赤色5.33e+02 1/sで示される剪断応力から、橙色4.40e+02 1/s、黄色3.60e+02 1/s、緑色2.54e+02 1/s、水色1.21e+02 1/sを経て、青色6.04e−01 1/sで示される低剪断応力に遷移する。すべての可視剪断応力は緑色で示されている。図24aに示すように、最大剪断速度は約533 1/s、または1.45Paの最大剪断応力(0.00271PaSの粘度を考慮している)であり、これは安全閾値よりはるかに小さい。したがって、説明した静脈空気捕捉チャンバは、100ml/分の入口流速および60%の充填レベルで、患者に安全に使用することができる。図24aに示すように、最高レベルの歪みは、流体入口および流体出口に集中する。しかしながら、図24bおよび図24cに示すように、最高の歪みレベルは、依然として危険なレベルより十分に低いままである。
図25は、100ml/分の入口流量および60%の充填レベルの条件での静脈空気捕捉チャンバ内の滞留時間分布を示す。図25に示すように、最大滞留時間は約54秒である。ANSYS Fluentの限界により、3Dの滞留時間分布のみが提示される。
実験7
図26a〜図26dは、流体出口上にメッシュフィルタを含む上述したような静脈空気捕捉チャンバの場合、275mL/分の流量に対応して、65%の充填レベルおよび0.288m/sの入口速度の条件でのそのような静脈空気捕捉チャンバの速度分布ベクトルを図示する。図26aは、チャンバ本体の正面図を図示し、図26bは、チャンバ本体の背面図を図示し、図26cはチャンバ本体の右側面図を図示し、図26dは、チャンバ本体の左側面図を図示する。図26a〜図26dの各々において、線2601はファイリングレベルを表す。図27は、図26a〜図26dと同一の静脈空気捕捉チャンバを示すが、線2701によって表されるように75%の充填レベルを有する。図26a〜図26dおよび図27の凡例は、赤色2.88e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色2.37e−01m/s、黄色1.95e−01m/s、緑色1.38e−01m/s、水色7.92−02m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
図26a〜図26dの各々に示すように、図26a〜図26dの領域2602として示される、大きい速度を有する巨大な流れの緑色領域2603と流体−空気界面2601との間に、遷移領域が存在する。空気捕捉チャンバの底部の近傍に、より小さい速度の青色領域2604も存在する。図27において、緑色の巨大な流れ領域2703と流体空気界面2701との間に、遷移領域2702が存在する。空気捕捉チャンバの底部の近傍に、より小さい速度の青色領域2704が存在する。遷移領域において、速度は、巨大な流れ領域に対して小さい。しかしながら、図26a〜図26dと図27とを比較すると、図26a〜図26dの遷移領域はより小さい。結果は、静脈空気捕捉チャンバの充填レベルが遷移領域を最小化するために使用することができ、0.288m/sの入口流速に対して65%以下の充填レベルが使用されるべきであることを示唆している。図28〜図35に図示する図の各々において、使用される条件は、0.288m/sまたは275mL/分の流体入口流速および65%充填レベルである。
図28a〜図28dは、チャンバ本体内の様々な高さにおける速度分布ベクトルの断面を図示する。図28aは、7.75cmの高さでの断面を示し、12.5cmの静脈空気捕捉チャンバ内の65%の充填レベルの条件における流体−空気界面として設定されている。図28bは、6cmの高さの断面を示し、図28cは、4cmの高さの断面を示し、図28dは、3cmの高さの断面を示す。図28aの凡例は、赤色4.00e−02m/sで示される大きい速度の流れから、橙色3.30e−02m/s、黄色2.70e−02m/s、緑色1.90e−02m/s、水色1.10e−02m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図28bの凡例は、赤色2.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色1.65e−01m/s、黄色1.35e−01m/s、緑色8.50e−02m/s、水色5.50e−02m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図28cの凡例は、赤色1.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色8.25e−02m/s、黄色6.75e−02m/s、緑色4.75e−02m/s、水色2.25e−02m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図28aの凡例は、赤色5.00e−02m/sで示される大きい速度の流れから、橙色3.83e−02m/s、黄色3.38e−02m/s、緑色2.13e−02m/s、水色1.38e−02m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
図28aは、水色領域2801を示し、残りの図は青色である。図28bは、水色領域2802を示し、残りの図は青色である。図28cは、水色領域2803を示し、残りの図は青色である。図28dは、緑色領域2804を示し、残りの図は青色である。図28aに示すように、速度は小さいが、流体−空気界面で速度は維持される。どのレベルにも停滞流れの観察可能な領域はない。図28cおよび図28dに示すように、平面上でY=4cmからY=3cmまでの速度分布が均一になった。図28bに示すように、いくつかの循環流れが存在するが、循環流れの領域は、実験6に描画されるより小さい流量に比べて大幅に減少する。
図29aおよび図29bは、z=0の平面または対称平面における速度分布ベクトルの断面図を示す。図29bは、図29bの円2902の領域の拡大図である。図29aおよび図29bの各々において、線2901は充填レベルを表し、65%に設定されている。図29aおよび図29bの凡例は、赤色1.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色8.25e−02m/s、黄色6.75e−02m/s、緑色4.25e−02m/s、水色2.25e−02m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。領域2903は緑色であり、領域2904は水色であり、残りの空気捕捉チャンバは青色である。図29aおよび図29bに示すように、停滞流れの観察可能な領域はない。加えて、上述したように、循環流れ領域は大幅に減少する。静脈空気捕捉チャンバの小径円筒部における速度は、その条件下で均一である。
図30aおよび図30bは、小径円筒部の中心線を横切る、x=0の部分の速度分布チャンバの断面図を示す。図30aおよび図30bの各々において、3001として記された線は、65%の充填レベルを表す。図30bは、円3002で示される図30aの領域の拡大図である。図30aおよび図30bの凡例は、赤色1.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色8.25e−02m/s、黄色6.75e−02m/s、緑色4.25e−02m/s、水色2.25e−02m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。領域3003および3004は赤色であり、領域3005および3006は緑色であり、領域3007および3008は水色であり、残りの空気捕捉チャンバは青色である。示すように、静脈空気捕捉チャンバ内に停滞流れの領域はない。さらに、実験6に表された図と比べて、循環流れの領域が大幅に減少する。
図31aおよび図31bは、入口ポート内の速度分布を図示する。図31aおよび図31bの凡例は、赤色5.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色3.83e−01m/s、黄色3.38e−01m/s、緑色2.38e−01m/s、水色1.38e−01m/sを経て、青色9.55e−06m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図31aにおいて、領域3101は赤色であり、領域3102は緑色であり、残りは青色である。図31bでは、領域3103は赤色であり、領域3104は黄色であり、領域3105は緑色であり、残りは青色である。図31aおよび図31bに示すように、小さい速度または停滞流れ領域は入口ポート内には存在しない。
図32aおよび図32bは、複数の断平面を通るチャンバ本体を通るy方向の速度の断面図を示す。図32aにおいて、最大速度スケールは0.06m/sに設定され、0.06m/sを超える速度のみが示されている。図32bにおいて、最大速度スケールは0.03m/sに設定され、0.03m/sより大きい速度が示されている。図32aの凡例は、赤色−6.00e−02m/sで示される小さい速度の流れから、橙色−1.16e−01m/s、黄色−1.63e−01m/s、緑色−2.27e−01m/s、水色−2.91e−01m/sを経て、青色−3.78e−01m/sで示される大きい速度の流れに遷移する。図32bの凡例は、赤色−3.00e−02m/sで示される小さい速度の流れから、橙色−1.06e−01m/s、黄色−1.43e−01m/s、緑色−2.30e−01m/s、水色−1.14e−01m/sを経て、青色−3.78e−01m/sで示される大きい速度の流れに遷移する。すべての可視速度ベクトルは赤色で示されている。
図32aに示すように、0.06m/sより大きい非常にわずかな速度ベクトルのみが示されており、これはy方向の速度が0.06m/s未満であることを示しているが、例外はない。図32bに示すように、0.03m/s以上の速度がチャンバ内に存在する。
図33は、静脈空気捕捉チャンバ内の代表的な圧力分布であり、圧力分布を示している。図33の凡例は、赤色4.56e+01パスカルから、橙色8.69e+01パスカル、黄色−2.00e+02パスカル、緑色−3.89e+02パスカル、水色−5.03e+02パスカルを経て、青色−7.11e+02パスカルの低さまで遷移する。圧力は静脈空気捕捉チャンバの出口の近傍で最大であり、静脈空気捕捉チャンバを通る高さが増加するにつれて減少する。275ml/分の流量の条件では、圧力は−711〜45.6Paまたは−5.3mmHg〜0.34mmHgの範囲である。圧力は静脈空気捕捉チャンバの出口の近傍で最大であり、静脈空気捕捉チャンバを通る高さが増加するにつれて減少する。
図34aは、z=0の平面におけるチャンバ本体内の代表的な歪み分布を示し、歪み分布を示すための適切な表現である。図34a〜図34cの凡例は、赤色1.90e+03 1/sで示される剪断応力から、橙色1.62e+03 1/s、黄色1.24e+03 1/s、緑色9.53e+02 1/s、水色2.87e+02 1/sを経て、青色1.26e−0 1/sで示される低剪断応力に遷移する。すべての可視剪断応力は緑色で示されている。図34aに示すように、最大剪断速度は約1900 1/s、または5.1Paの最大剪断応力(0.00271PaSの粘度を考慮している)であり、これは安全閾値よりはるかに小さい。したがって、説明した静脈空気捕捉チャンバは、275ml/分の入口流速および65%の充填レベルで、患者に安全に使用することができる。図34bおよび図34cは、流体入口および流体出口の近傍の代表的な歪み分布である。図34aに示すように、最高レベルの歪みは、流体入口および流体出口に集中する。しかしながら、図34bおよび図34cに示すように、最高の歪みレベルは、依然として危険なレベルより十分に低いままである。
図35は、275ml/分の入口流量および65%の充填レベルの条件での静脈空気捕捉チャンバ内の滞留時間分布を示す。図35に示すように、最大滞留時間は約31秒である。ANSYS Fluentの限界により、3Dの滞留時間分布のみが提示される。
実験8
図36a〜図36dは、流体出口上にメッシュフィルタを含む上述したような静脈空気捕捉チャンバの場合、500mL/分の流量に対応して、75%の充填レベルおよび0.52m/sの入口速度の条件でのそのような静脈空気捕捉チャンバの速度分布ベクトルを図示する。図36aは、チャンバ本体の正面図を図示し、図36bは、チャンバ本体の背面図を図示し、図36cはチャンバ本体の右側面図を図示し、図36dは、チャンバ本体の左側面図を図示する。図36a〜図36dの各々において、線3601はファイリングレベルを表す。図36a〜図36dの凡例は、赤色5.20e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色4.27e−01m/s、黄色3.51e−01m/s、緑色2.22e−01m/s、水色1.44e−01m/sを経て、青色2.86e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。
図36a〜36dの各々に示すように、500mL/分の流量および75%の充填レベルの条件では、大きい速度を有する巨大な流れの緑色領域3602と流体−空気界面との間に、遷移領域がほとんど存在しない。より小さい速度の青色領域3603が空気捕捉チャンバの底部近傍に存在する。結果は、流体入口速度が500mL/分であるときに、75%以下の静脈空気捕捉チャンバの充填レベルが使用されるべきであることを示唆している。図36〜図44に図示する図の各々において、使用される条件は、0.52m/sまたは500mL/分の流体入口流速および75%充填レベルである。
図37a〜図37dは、チャンバ本体内の様々な高さにおける速度分布ベクトルの断面を図示する。図37aは、8.5cmの高さでの断面を示し、12cmの静脈空気捕捉チャンバ内の75%の充填レベルの条件における流体−空気界面領域として設定されている。図37bは6cmの高さの断面を示し、図37cは4cmの高さの断面を示し、図387は3cmの高さの断面を示す。図37aの凡例は、赤色1.00e−01m/sで示す大きい速度の流れから、橙色8.25e−02m/s、黄色6.75e−02m/s、緑色4.25e−02m/s、水色2.75e−02m/sを経て、青色2.86e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図37b〜図37dの凡例は、赤色3.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色2.38e−01m/s、黄色2.03e−01m/s、緑色1.42e−01m/s、水色6.75e−02m/sを経て、青色2.86e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図37aは、緑色領域3701および3702を含み、残りの図は青色である。図37bは、緑色領域3703、水色領域3704を含み、残りの図は青色である。図37cは、水色領域3705および3706を含み、残りの図は青色である。図37dは、青色の速度ベクトルのみを含む。
図37aに示すように、速度は流体−空気界面領域で維持される。どのレベルにも停滞流の観察可能な領域はない。図37cに示すように、速度分布は、平面上でY=4cmから徐々に均一になり、図37dに示すように、平面上でY=3cmでより均一になる。図37bに示すように、いくつかの循環流れが存在するが、循環流れの領域は、実験6および7に描画されるより小さい流量に比べて大幅に減少する。
図38aおよび図38bは、z=0の平面または対称平面における速度分布ベクトルの断面図を示す。図38bは、図38aの円3802内の領域の拡大図である。図38aおよび図38bの各々において、線3801は充填レベルを表し、75%に設定されている。図38aおよび図38bの凡例は、赤色3.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色2.38e−01m/s、黄色2.03e−01m/s、緑色1.42e−01m/s、水色6.75e−02m/sを経て、青色2.86e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。領域3803は緑色であり、残りの図は青色である。
図38aおよび図38bに示すように、停滞流れの観察可能な領域はない。加えて、循環流れの領域が除去されている。静脈空気捕捉チャンバの小径円筒部における速度は、その条件下で均一である。
図39aおよび図39bは、小径円筒部の中心線を横切る、x=0の部分の速度分布チャンバの断面図を示す。図39aおよび図39bの各々において、3901として記された線は、75%の充填レベルを表す。図39bは、円3902で示される図39aの領域の拡大図である。図39aおよび図39bの凡例は、赤色3.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色2.48e−01m/s、黄色2.03e−01m/s、緑色1.42e−01m/s、水色6.75e−02m/sを経て、青色2.86e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。領域3903および3906は緑色であり、領域3904および3905は水色であり、残りの図は青色である。示すように、静脈空気捕捉チャンバ内に停滞流れの領域はない。さらに、図39aおよび図39bに示す図では、循環流れが除去されている。
図40aおよび図40bは、入口ポート内の速度分布を図示する。図40aおよび図40bの凡例は、赤色9.00e−01m/sで示される大きい速度の流れから、橙色7.43e−01m/s、黄色6.07e−01m/s、緑色4.29e−01m/s、水色2.48e−01m/sを経て、青色2.86e−05m/sで示される小さい速度の流れに遷移する。図40aは、赤色部分4001と、黄色部分4002と、緑色部分4003と、を含む。図40bは、赤色部分4004と、黄色部分4005と、緑色部分4006と、水色部分4007および4008と、を含む。図40aおよび図40bに示すように、入口ポート内に小さい速度または停滞流れ領域は存在しない。
図41は、複数の断平面を通るチャンバ本体を通るy方向の速度の断面図を示す。図41において、最大速度スケールは0.06m/sに設定され、0.06m/sを超える速度のみが示されている。図41に示すように、0.06m/sを超える速度は、Y=6cm、Y=5cm、およびY=4cmの平面で見られるが、Y=3cmの平面では見られない。図41の凡例は、赤色−6.00e−02m/sで示される小さい速度の流れから、橙色−1.95e−01m/s、黄色−2.55e−01m/s、緑色−3.76e−01m/s、水色−4.96e−01m/sを経て、青色−6.61e−01m/sで示される大きい速度の流れに遷移する。すべての可視速度ベクトルは赤色で示され、これは静脈空気捕捉チャンバの小径円筒部のいくつかの部分のY方向速度が0.06m/s未満に維持されることを意味する。
図42は、静脈空気捕捉チャンバ内の代表的な圧力分布であり、圧力分布を示している。500ml/分の流量の条件では、圧力は−607〜116Paまたは−4.5mmHg〜0.87mmHgの範囲である。図423の凡例は、赤色1.96e+02パスカルから、橙色−5.56e+01パスカル、黄色−6.49e+01パスカル、緑色−2.25e+02パスカル、水色−3.86e+02パスカルを経て、青色−6.07e+02パスカルの低さまで遷移する。圧力は静脈空気捕捉チャンバの出口の近傍で最大であり、静脈空気捕捉チャンバを通る高さが増加するにつれて減少する。圧力は静脈空気捕捉チャンバの出口の近傍で最大であり、静脈空気捕捉チャンバを通る高さが増加するにつれて減少する。
図43aは、z=0の平面におけるチャンバ本体内の代表的な歪み分布を示し、歪み分布を示すための適切な表現である。図43bおよび図44cは、流体入口および流体出口の近傍の代表的な歪み分布である。図43a〜図43cの凡例は、赤色4.89e+03 1/sで示される剪断応力から、橙色3.79e+03 1/s、黄色3.30e+03 1/s、緑色2.37e+03 1/s、水色1.10e+03 1/sを経て、青色1.72 1/sで示される低剪断応力に遷移する。すべての可視剪断応力は緑色で示されている。図43aに示すように、最大剪断速度は約4890 1/s、または13.3Paの最大剪断応力(0.00271PaSの粘度を考慮している)であり、これは安全閾値よりはるかに小さい。したがって、説明した静脈空気捕捉チャンバは、500ml/分の入口流速および75%の充填レベルで、患者に安全に使用することができる。図43aに示すように、最高レベルの歪みは、流体入口および流体出口に集中する。しかしながら、図43bおよび図43cに示すように、歪みレベルは、依然として危険なレベルより十分に低いままである。
図44は、500ml/分の入口流量および75%の充填レベルの条件での静脈空気捕捉チャンバ内の滞留時間分布を示す。図44に示すように、最大滞留時間は約23秒である。ANSYS Fluentの限界により、3Dの滞留時間分布のみが提示される。
実験9
説明した静脈空気捕捉チャンバのインビトロ試験もまた実施した。充填レベルと流量との特定の組合せで停滞流れが存在するかどうかを判定するために、図45に示すように、静脈空気捕捉チャンバに設定流量で染料を導入した。図45の4501として標識される染料と流体−空気界面との間の領域の透明な流体は、停滞流れ領域が存在することを示している。
図46aは、50%の充填レベルおよび50mL/分の流量で実施された試験の結果を示す。図46bは、55%の充填レベルおよび50mL/分の流量で実施された試験の結果を示す。図46cは、65%の充填レベルおよび50mL/分の流量で実施された試験の結果を示す。図46a〜図46cに示すように、50mL/分の流量では、試験充填レベルのいずれかに停滞流れ領域が存在する。図46aに示す停滞流れ領域は小さいが、追加試験によって停滞流れ領域が確認された。
図47aは、100mL/分の流量、75%の充填レベルで行った停滞流れ試験の結果を示す。図47bは、100ml/分の流量、65%の充填レベルで行った停滞流れ試験の結果を示す。図47aおよび図47bに示すように、100mL/分の流量および75%の充填レベルの場合には停滞流れ領域が存在するが、100mL/分の流量および65%の充填レベルの場合には存在しない。
図48aは、275mL/分の流量、75%の充填レベルで行った停滞流れ試験の結果を示す。図48bは、275ml/分の流量、85%の充填レベルで行った停滞流れ試験の結果を示す。図48aおよび図48bに示すように、275mL/分の流量および75%の充填レベルまたは85%の充填レベルのいずれかの場合には停滞流れ領域は存在しない。
図49aは、500mL/分の流量、75%の充填レベルで行った停滞流れ試験の結果を示す。図49bは、500mL/分の流量、85%の充填レベルで行った停滞流れ試験の結果を示す。図49aおよび図49bに示すように、500mL/分の流量および75%の充填レベルまたは85%の充填レベルのいずれかの場合には停滞流れ領域は存在しない。
停滞流れ試験の結果を表1に提示する。停滞流れ領域をもたらす実験は、表1においてYとして標識され、停滞流れ領域のない実験は、Nとして標識される。N/Aは、試験されなかった組み合わせを示す。
表1に示すように、100ml/分で65%の充填レベル、ならびに275ml/分および500ml/分で75%の充填レベルで、停滞流れは観察されなかった。85%の充填レベルを、停滞流れを伴わず275および500ml/分の流量でも試験した。
実験10
充填レベルの下限を試験するために、流体−空気界面で不安定な流体の高さを判定することによって、流量および充填レベルの所定の組み合わせに対して安定した流体−空気界面が存在するかどうかを判定するための実験を行った。図50に示すように、流体−空気界面の不安定な領域の高さを高さ5001として測定した。高さ5001が3mmより大きい場合、不安定な流体−空気界面が確認された。
図51は、50mL/分の流量および50%の充填レベルでの流体−空気界面試験の結果を図示する。図51に示すように、50mL/分の流量および50%の充填レベルで安定した界面が存在する。
図52は、100mL/分の流量および50%の充填レベルでの流体−空気界面試験の結果を示す。図52に示すように、100mL/分の流量、50%の充填レベルで安定した界面が存在する。
図53aは、275mL/分の流量および60%の充填レベルでの流体空気界面試験の結果を図示する。図53bは、275mL/分の流量および65%の充填レベルでの流体空気界面試験の結果を図示する。図53aおよび図53bに示すように、65%の充填レベルで275ml/分の流量の場合には安定した界面が存在するが、60%の充填レベルでは不安定な界面が存在する。
図54aは、500mL/分の流量および65%の充填レベルでの流体−空気界面試験の結果を図示する。図54bは、500mL/分の流量および70%の充填レベルでの流体−空気界面試験の結果を図示する。図54aおよび図54bに示すように、70%の充填レベルで500mL/分の流量の場合には安定した界面が存在するが、充填レベル65%では不安定な界面が存在する。
流体−空気界面試験の結果を表2に要約する。表2において、Yは不安定な界面を示し、Nは安定した界面を示す。示すように、安定した界面は、50%の充填レベルで50mL/分の流量、50%の充填レベルで100mL/分、65%の充填レベルで275mL/分、70%の充填レベルで500mL/分で維持された。
実験9および10に提示されたデータに基づいて、100mL/分の流量に対して、50%〜65%の指定された充填レベルが示唆される。275mL/分の流量に対して、65%〜85%の指定された充填レベルが示唆される。500mL/分の流量に対して70%〜85%の指定された充填レベルが示唆される。したがって、50%〜65%の指定された充填レベルを100mL/分の流量で使用することができ、70%〜85%の指定された充填レベルを275mL/分以上の流量で使用することができる。任意の実施形態において、血液流量が50mL/分〜200mL/分であるときに、指定された充填レベルは40%〜65%であり得、血液流量が100mL/分〜275mL/分であるときに、指定された充填レベルは50%〜75%の間であり得、血液流量が275mL/分〜500mL/分であるときに、指定された充填レベルは65%〜85%であり得、血液流量が500mL/分以上であるときに、指定された充填レベルは70%〜85%であり得る。
実験11
静脈空気捕捉チャンバ内の流体の滞留時間は、すべての染料が出口を通過する時間の量を判定することによっても判定された。結果を表3に要約する。表3に示すように、滞留時間は、500mL/分で65%の充填レベルの場合の11秒から、50mL/分で50%の充填レベルの場合の約76秒まで変化した。
実験12
静脈空気捕捉チャンバによって泡を捕捉できるように、気泡の可視化試験を行った。泡は、充填レベルが75%で、流量が500ml/分から可視化され、次に気泡が流体出口を通過すると400ml/分、次いで300ml/分で可視化された。気泡の大きさを測定するために、定規を使用した。写真は定規を含むビデオから撮影し、次いでSolidworksに読み込んだ。2Dでは、泡のサイズと定規のスケール1mmと比べて、泡のサイズを計算した。非常のわずかな泡が、500ml/分の流量で流体出口を通過し、400ml/分では泡は通過しなかった。泡のサイズは、500ml/分で直径約0.89〜1.06mm、400ml/分で直径約0.91〜1.07mmであった。
当業者であれば、動作の特定の必要性に応じて、記載されたシステムおよび方法において様々な組み合わせおよび/または修正および変形を行うことができることを理解するであろう。さらに、本発明の態様の一部であるものとして図示または記載されている特徴は、単独でまたは組み合わせのいずれかで本発明の態様に使用され得る。
本発明の第4の態様の一部であるものとして開示する特徴のうちのいずれかは、単独で、または組み合わせてのいずれかで、本発明の任意の他の態様に含まれ得る。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
静脈空気捕捉チャンバであって、
上部分および底部分を含むチャンバ本体と、
前記チャンバ本体の前記底部分から前記チャンバ本体の前記上部分に向かって上方に延伸して第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートで終端する流体入口チューブを形成する、流体入口であって、前記第1の流体入口ポートおよび前記第2の流体入口ポートが、前記チャンバ本体の中心軸によって形成される円平面に対して接線方向にあり、前記第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートが、前記流体入口上に約180°の角度で対向して位置決めされている、流体入口と、
前記チャンバ本体の前記底部分上の流体出口と、を備える、静脈空気捕捉チャンバ。
(項目2)
前記第1の流体入口ポートおよび前記第2の流体入口ポートが、前記チューブの流体流れに対して約90°回転して位置決めされている、項目1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目3)
前記流体出口が、前記チャンバの前記底部から上方の方向に減少する直径を有する円筒形テーパを形成するメッシュフィルタを含み、かつ実質的に平面の表面で終端している、項目1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目4)
前記チャンバ本体が、実質的に卵形である、項目1に記載の静脈空気捕捉チャンバ
(項目5)
前記チャンバ本体が、小円筒部と大円筒部とを備え、前記大円筒部が、前記チャンバの大円筒部に対してより高い位置に位置決めされている、項目1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目6)
前記流体入口が、前記チャンバ本体の前記大円筒部に位置決めされ、前記流体出口が、前記小円筒部の底部に位置決めされている、項目5に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目7)
前記チャンバ本体が、9〜13cmの高さを有する、項目5に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目8)
前記小円筒部が、前記小円筒部の上部から前記小円筒部の前記底部まで内側に傾斜している、項目5に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目9)
前記小円筒部が、3〜7cmの高さを有する、項目7に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目10)
前記大円筒部が、4〜8cmの高さを有する、項目7に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目11)
前記流体入口において前記流体入口ポートの底部分と同一平面上にある前記チャンバ本体の内側に位置決めされた螺旋流誘導棚をさらに備える、項目1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目12)
前記螺旋流誘導棚が、下方に傾斜している、項目11に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目13)
前記チャンバ本体の前記上部分を覆うキャップをさらに備える、項目1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目14)
前記キャップが、2つのポートを含む、項目13に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
(項目15)
体外流路であって、
透析器であって、前記透析器の血液側および前記透析器の透析液側、ならびに前記透析器の前記血液側に流体接続された血液入口および前記透析器の前記血液側に流体接続された血液出口、を含む透析器と、
血液ポンプと、
患者および前記透析器に流体接続可能な静脈血ラインに位置決めされた項目1に記載の静脈点滴チャンバと、を備える、体外流路。
(項目16)
前記透析器および患者に流体接続可能な動脈血ラインに位置決めされた動脈空気捕捉チャンバをさらに備える、項目15に記載の体外流路。
(項目17)
透析を実施する方法であって、
項目15に記載の体外流路を通して血液を圧送する工程と、
前記透析器の前記透析液側を通して透析液を圧送する工程と、を含み、前記体外流路を通して血液を圧送する前記工程が、50mL/分〜500mL/分の血液流量で前記血液を圧送するように前記血液ポンプを制御することを含む、方法。
(項目18)
静脈空気捕捉チャンバを指定された充填レベルまで充填する工程をさらに含み、前記指定された充填レベルが、前記血液流量に基づく、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記血液流量が50mL/分〜200mL/分であるときに、前記指定された充填レベルが40%〜65%であり、前記血液流量が100mL/分〜275mL/分であるときに、前記指定された充填レベルは50%〜75%であり、前記血液流量が275mL/分〜500mL/分であるときに、前記指定された充填レベルは65%〜85%であり、前記血液流量が500mL/分以上であるときに、前記指定された充填レベルは70%〜85%である、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記血液流量が275〜500mL/分であり、前記指定された充填レベルが65%〜80%である、項目18に記載の方法。
(項目21)
透析器をプライミングするための方法であって、
項目15に記載の体外流路を通して生理学的に適合する生理食塩水を圧送する工程と、
前記透析器の前記透析液側を通って生理学的に適合した生理食塩水を圧送する工程と、を含む、方法。

Claims (21)

  1. 静脈空気捕捉チャンバであって、
    上部分および底部分を含むチャンバ本体と、
    前記チャンバ本体の前記底部分から前記チャンバ本体の前記上部分に向かって上方に延伸して第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートで終端する流体入口チューブを形成する、流体入口であって、前記第1の流体入口ポートおよび前記第2の流体入口ポートが、前記チャンバ本体の中心軸によって形成される円平面に対して接線方向にあり、前記第1の流体入口ポートおよび第2の流体入口ポートが、前記流体入口上に約180°の角度で対向して位置決めされている、流体入口と、
    前記チャンバ本体の前記底部分上の流体出口と、を備える、静脈空気捕捉チャンバ。
  2. 前記第1の流体入口ポートおよび前記第2の流体入口ポートが、前記チューブの流体流れに対して約90°回転して位置決めされている、請求項1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  3. 前記流体出口が、前記チャンバの前記底部から上方の方向に減少する直径を有する円筒形テーパを形成するメッシュフィルタを含み、かつ実質的に平面の表面で終端している、請求項1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  4. 前記チャンバ本体が、実質的に卵形である、請求項1に記載の静脈空気捕捉チャンバ
  5. 前記チャンバ本体が、小円筒部と大円筒部とを備え、前記大円筒部が、前記チャンバの大円筒部に対してより高い位置に位置決めされている、請求項1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  6. 前記流体入口が、前記チャンバ本体の前記大円筒部に位置決めされ、前記流体出口が、前記小円筒部の底部に位置決めされている、請求項5に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  7. 前記チャンバ本体が、9〜13cmの高さを有する、請求項5に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  8. 前記小円筒部が、前記小円筒部の上部から前記小円筒部の前記底部まで内側に傾斜している、請求項5に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  9. 前記小円筒部が、3〜7cmの高さを有する、請求項7に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  10. 前記大円筒部が、4〜8cmの高さを有する、請求項7に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  11. 前記流体入口において前記流体入口ポートの底部分と同一平面上にある前記チャンバ本体の内側に位置決めされた螺旋流誘導棚をさらに備える、請求項1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  12. 前記螺旋流誘導棚が、下方に傾斜している、請求項11に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  13. 前記チャンバ本体の前記上部分を覆うキャップをさらに備える、請求項1に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  14. 前記キャップが、2つのポートを含む、請求項13に記載の静脈空気捕捉チャンバ。
  15. 体外流路であって、
    透析器であって、前記透析器の血液側および前記透析器の透析液側、ならびに前記透析器の前記血液側に流体接続された血液入口および前記透析器の前記血液側に流体接続された血液出口、を含む透析器と、
    血液ポンプと、
    患者および前記透析器に流体接続可能な静脈血ラインに位置決めされた請求項1に記載の静脈点滴チャンバと、を備える、体外流路。
  16. 前記透析器および患者に流体接続可能な動脈血ラインに位置決めされた動脈空気捕捉チャンバをさらに備える、請求項15に記載の体外流路。
  17. 透析を実施する方法であって、
    請求項15に記載の体外流路を通して血液を圧送する工程と、
    前記透析器の前記透析液側を通して透析液を圧送する工程と、を含み、前記体外流路を通して血液を圧送する前記工程が、50mL/分〜500mL/分の血液流量で前記血液を圧送するように前記血液ポンプを制御することを含む、方法。
  18. 静脈空気捕捉チャンバを指定された充填レベルまで充填する工程をさらに含み、前記指定された充填レベルが、前記血液流量に基づく、請求項17に記載の方法。
  19. 前記血液流量が50mL/分〜200mL/分であるときに、前記指定された充填レベルが40%〜65%であり、前記血液流量が100mL/分〜275mL/分であるときに、前記指定された充填レベルは50%〜75%であり、前記血液流量が275mL/分〜500mL/分であるときに、前記指定された充填レベルは65%〜85%であり、前記血液流量が500mL/分以上であるときに、前記指定された充填レベルは70%〜85%である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記血液流量が275〜500mL/分であり、前記指定された充填レベルが65%〜80%である、請求項18に記載の方法。
  21. 透析器をプライミングするための方法であって、
    請求項15に記載の体外流路を通して生理学的に適合する生理食塩水を圧送する工程と、
    前記透析器の前記透析液側を通って生理学的に適合した生理食塩水を圧送する工程と、を含む、方法。
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