以下、図面に基づいて、本開示の例示的な実施例を記述する。明らかで、簡明のために、明細書において実際の実施形態の全部の特徴を記述していない。但し、理解すべきことは、開発者の具体的な目標を実現するように、これらの実際の実施例を開発する過程で実施形態に特定する決定をしなければならず、例えば、システム及び業務に関する制限条件に符合し、且つこれら制限条件は、実施形態が異なるに伴って変わる可能性がある。なお、さらに、理解すべきことは、開発仕事が複雑で、時間がかかる可能性があるが、本開示内容に得意な当業者にとって、このような開発仕事はきまり通り行う任務に過ぎない。
ここで、さらに説明する必要がある点は、不必要な内容によって本開示をぼかすことを避けるために、図面において、本開示のスキームに緊密に関する装置構成及び/又は処理ステップのみを示し、本開示に関係が少ない他の内容を省略した。
プライマリシステム及びサブシステムを含む通信システムについては、プライマリシステム及びサブシステムが同一又は隣り合うスペクトルで相互干渉を低減させながら合理にスペクトルリソースを利用することを可能にするために、本開示は、限られたスペクトルリソースの十分な利用を実現するために、プライマリシステムに干渉しないことを確保して、サブシステムのスペクトル使用を最適化する方法を提案する。通常、プライマリシステムは、プライマリ基地局及びプライマリユーザーを含み、サブシステムは、サブ基地局及びサブユーザーを含む。本開示によれば、プライマリシステムは、スペクトル使用を許可する権利を持っているシステムであってもよく、それに対応して、サブシステムは、スペクトル使用を許可する権利を持っていないシステムであってもよく、本開示の他の実施例によれば、プライマリシステムはサブシステムと共にスペクトル使用権利を有してもよいが、サブシステムよりもスペクトル使用の優先順位が高く、この場合に、サブシステムはプライマリシステムに有害な干渉を生じない場合にのみプライマリシステムと共に許可スペクトルを使用することが可能となる。プライマリシステム、サブシステムの概念は、本分野で公知であるので、ここでそれについて詳細に記述しない。
図1に、プライマリシステム及びサブシステムを含む通信システムの一例の模式図を示している。
図1に示す通信システムは、三つのプライマリシステムA、B、C、三つのサブシステムa、b、c、及びサブシステムのスペクトルリソースを管理するためのスペクトル管理装置D1を含む。
図1に示す通信システムは例であり、当業者であれば、通信システムに含まれるプライマリシステム及びサブシステムは他の数量でありえると理解され、例えば、二つ又は四つ以上のプライマリシステムなどを含む。
ここで、説明を必要とすることは、プライマリシステム及びサブシステムを含む通信システムについては、ネットワーク状態が変化して(例えば新しいリソースニーズがあるサブシステムが存在するので当該サブシステムにスペクトルリソースを割り当てる必要がある)、スペクトルリソースを調整する必要がある場合に、少なくとも、当該サブシステムがスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉(例えば図1中のプライマリシステムA、B、C)がプライマリシステムの許容範囲内にあるという外部拘束条件を満足する必要がある。
また、複数のサブシステムが存在する場合に、スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを割り当てる時に、全てのサブシステムがスペクトルリソースを使用する際の集約干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあることを確保する必要がある。従って、本開示において、スペクトルリソースを要求するサブシステムがスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉が前記プライマリシステムの許容範囲にあることを言及すると、スペクトルリソースを要求したサブシステムが割り当てられたスペクトルリソースを使用し且つ現在通信システムにおいて他のサブシステムがそれに割り当てられたスペクトルリソースを使用している
(即ち、それが使用しているスペクトルリソース)場合に、当該サブシステムを含む全てのサブシステムのプライマリシステムへの集約干渉を意味する。当業者は、従来技術の任意の方法を使用して、サブシステムのプライマリシステムへの集約干渉を算出でき、その具体的算出方式については、ここで重複しない。
図2に、本願の一実施例による、無線通信システムに用いられるスペクトル管理装置1を示し、当該無線通信システムはプライマリシステム及びサブシステムを含み、スペクトル管理装置1は、処理回路10を含み、当該処理回路10は、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報とを取得し、及び、それぞれのサブシステムのスペクトル使用によるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル調整能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定する、ように配置されており、当該スペクトル使用情報は、それぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトルに関する情報に対応し、当該スペクトル調整能力情報は、サブシステムがスペクトル調整操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。本開示によれば、スペクトル管理装置1は、地理的位置データベース(Geo−location Data Base,GLDB)とは独立して設定されてもよいし、地理的位置データベースに設置されてもよい。
本開示によれば、スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられたスペクトルに関する情報である。それぞれのサブシステムの使用のために割り当てられたスペクトルは、相応するサブシステムによって使用されてもよいし、当該サブシステムに現在リソースニーズが無いので使用しないか又は一部だけを使用してもよい。スペクトル管理装置1の処理回路10は、例えば、地理的位置データベース(GLDB)や、それぞれのサブシステムからサブシステムのスペクトル使用情報を取得することができる。地理的位置データベースの定義、及びそれが使用スペクトル情報を取得する具体的方法は、従来技術であるので、ここで、それについての詳細記述を省略する。また、スペクトル管理装置1は、サブシステムにスペクトルリソースを割り当てるために用いられることができるので、それぞれのサブシステムに既に割り当てられたスペクトルリソースをメンテナンスし、例えば、それぞれのサブシステムに割り当てられて使用されるスペクトルリソースに関する情報は、その記憶ユニットに記憶されることにより、処理回路10は、スペクトル管理装置1の記憶ユニットからサブシステムのスペクトル使用情報を取得することもできる。
スペクトル調整能力情報は、サブシステムがスペクトル遷移を行う能力を表す。異種無線アクセスネットワークは、数が多く、タイプが多様なサブシステムをサポートし、QoS要求上でも多樣性がある。例えば、サブシステムは単一の移動デバイスであってもよいし、移動デバイスからなるネットワークであってもよい。従って、異なるサブシステムの再配置による消費も異なり、スペクトル調整による再配置に対する感度の違いを引き起こす。スペクトル調整能力情報を提供することは、サブシステムが自分の特徴やニーズに応じてスペクトル調整操作に参加するか否かを選択できることを確保する。これらの特徴や、ニーズは、サービスの重要性、スペクトル調整への参加がいくつかの利益(仮想通貨やトラフィックを引き換える)をもたらすか否かなどが含まれる。スペクトル調整能力情報は、運行の中でサブシステムが自分の特徴やニーズに応じて動的に設定することが可能となる。例えば、スペクトル調整能力情報はspectrumTransitionCapabilityで示すことができる。スペクトル調整能力情報の値は、例えばブール値で示し、例えば、「TRUE」に設定し、当該サブシステムがスペクトル調整操作をサポートすることを示し、さもなければ、スペクトル調整操作に参加することを拒否することを示す。スペクトル使用情報と類似して、処理回路10は、例えば地理的位置データベースや、それぞれのサブシステムからサブシステムのスペクトル調整能力情報を取得してもよいし、スペクトル管理装置の記憶ユニットからスペクトル調整能力情報を取得してもよい。
図2に、さらに、処理回路10の機能モジュールの例を示し、図2に示すように、処理回路10は、取得ユニット101と調整確定ユニット102とを含んでいる。これらの機能モジュールは、それぞれ一つの処理回路により実現されてもよく、一つの処理回路により併せて実現されてもよく、又は一つの処理回路の一部として実現されるか、各機能モジュールは複数の処理回路により実現されてもよいと理解される。言い換えれば、機能モジュールの実現形態は制限されない。なお、処理回路10は、例えば、データ処理能力を有する中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、集成回路モジュールなどであってもよい。以下、図3を参照しながらスペクトル管理装置1の構成と機能について詳細に記述する。
一例として、処理回路10は、さらに、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在し、且つ前記無線通信システムにおいて残りのリソースが存在する場合に、当該要求に応答して、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報を取得し、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報に基づいて、前記サブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーするか否かを確定することにより、スペクトルリソースを要求するサブシステムのスペクトルリソースの使用を満足する、ように配置されている。
本開示によれば、残りのスペクトルリソースは、ユーザの使用上限に達していないスペクトルリソースであってもよく、無線通信システムにおいて使用されていないスペクトルリソース、新しくリリースされたスペクトルリソース及び他のユーザの使用上限に達していないスペクトルリソースを含んでもよい。例えば、無線通信システムにおいてあるスペクトルリソースが存在していると、プライマリシステムへの干渉がその干渉閾値範囲内にあることを保証する場合に最大10個のサブシステムの使用を許可することができ、現在に5個のサブシステムが当該スペクトルリソースを使用しているので、これは、当該スペクトルリソースの使用がユーザを収容する上限に達していない(つまり、当該スペクトルリソースが十分に利用されず、調整の空間がある)ことを表明する。以下の記述において、無線通信システムにおいて使用されていないスペクトルリソース、新しくリリースされたスペクトルリソースを除く他のユーザの使用上限に達していないスペクトルリソースを、ユーザの使用上限に達していない他のスペクトルリソースと称する。
それに対応して、図3に示すように、処理回路10は、前記サブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーするか否かを確定することにより、スペクトルリソースを要求するサブシステムのスペクトルリソース使用を満足するための調整トリガーユニット103をさらに含んでもよい。
本開示によれば、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在し、且つ前記無線通信システムに残りのスペクトルリソースが存在する場合に、調整トリガーユニット103は、当該スペクトルリソース要求に応答して、サブシステムのスペクトルリソース調整の操作をトリガーするか否かを確定できる。
図4に、調整トリガーユニットの概略的な構成を示している。
図4に示すように、調整トリガーユニット103は、無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースが存在するか否か、及び当該残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムによって使用され得るか否かを判断するように配置されている判断モジュール1031と、前記判断モジュール1031が無線通信システムに残りのスペクトルリソースが存在し且つ当該残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムによって使用され得ないと判断した場合に、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対する調整をトリガーすると確定するためのトリガー確定ユニット1032とを含んでいる。
本開示の一実施例によれば、判断モジュール1031は、まず、無線通信システムにおける残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムによって使用され得るか否かを判断することができる。例えば、判断モジュール1031は、残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムの利用可能なスペクトルに属するか否かを判断し、残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムの利用可能スペクトルに属すると、判断モジュール1031は、残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムによって使用され得ると判断でき、これにより、処理回路10は、当該残りのスペクトルリソースを当該サブシステムに割り当てると確定することができる。判断モジュール1031の上記判断は、例えば、取得ユニット101が地理的位置データベースから取得した当該スペクトルリソースを要求するサブシステムの利用可能スペクトルリストに基づいて行われてもよい。本開示による利用可能スペクトルリストは、サブシステムのプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるという条件での、サブシステムの利用可能なスペクトルに関する情報を含む。又は、判断モジュール1031は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが当該残りのスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉閾値範囲にあるか否かを判断してもよく、プライマリシステムの干渉閾値範囲内にあると、判断モジュール1031は、残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムによって使用され得ると判断し、これにより、処理回路10は、当該残りのスペクトルリソースを当該スペクトルリソースを要求するサブシステムに割り当てると確定することができる。
判断モジュール1031は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが残りのスペクトルリソースを取得できると判断した場合に、残りのスペクトルリソースを、当該スペクトルリソースを要求するサブシステムに割り当てることができ、サブシステムのスペクトル調整を行う必要がなく、従って、トリガー確定ユニット1032は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対する調整をトリガーしないと確定し、且つ残りのスペクトルリソースを当該スペクトルリソースを要求するサブシステムに割り当てると確定できる。
逆に、判断モジュール1031は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが残りのスペクトルリソースを取得できないと判断した場合に、さらに、無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースが存在するか否かを判断する。第2の判断モジュール1032が無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースが存在しないと判断すると、無線通信システムにおけるスペクトルリソースの全部が十分に利用されたことを表し、即ち、現在のサブシステムのスペクトル使用を調整することによりスペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを割り当てることができないことを表し、この場合、トリガー確定ユニット1032は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対する調整をトリガーしないと確定し、且つスペクトルリソースを要求するサブシステムのアクセスを拒否すると確定する。無線通信システムにおいて残りのリソースが存在すると、トリガー確定ユニット1032は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対するスペクトル調整をトリガーすると確定することで、スペクトル調整により、プライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉閾値範囲内にあることを確保して、スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを提供することが可能となる。
トリガー確定ユニット1032は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対するスペクトル調整をトリガーしないと確定した場合に、スペクトル管理装置1は当該サブシステムのアクセスを拒否すると確定することができる。
本開示による調整トリガーユニット103の、サブシステムを調整する処理をトリガーか否かを確定するトリガー操作は、共存発見と称されてもよい。
スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーすると調整トリガーユニット103が確定することに応答して、処理回路10における取得ユニット101は、それが管理するそれぞれのサブシステムのスペクトル調整能力情報を取得し、取得したスペクトル調整能力情報に基づいて、スペクトル調整をサポートするサブシステムを選択してもよく、そして、処理回路10における調整確定ユニット102により、これらのスペクトル調整操作をサポートするサブシステムに対するスペクトル調整を確定する。
以上の記述によれば、処理回路10の取得ユニット101はスペクトルリソースの要求に応答して、それぞれのサブシステムのスペクトル使用情報を取得し、及びサブシステムに対するスペクトル調整をトリガーすると確定することに応答して、スペクトル調整能力情報を取得したが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、取得ユニット101は、所定のタイミング毎に、当該スペクトル管理装置が管理するそれぞれのサブシステムのスペクトル使用情報と、スペクトル調整能力情報と、を取得してもよい。
以下、調整確定ユニット102の概略的な構造について詳細に記述する。図5に示すように、調整確定ユニット102は、サブシステム集合確定モジュール1021と、判定モジュール1022とを含み、当該サブシステム集合確定モジュール1021は、残りのスペクトルリソースに対して、スペクトル管理装置が管理するサブシステムから、前記残りのスペクトルリソースを使用していないが、当該残りのスペクトルリソースが当該サブシステムによって使用されるように調整される場合にプライマリシステムへの干渉が前記プライマリシステムの許容範囲にあるようなサブシステムを選択して当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成し、当該判定モジュール1022は、前記サブシステム集合において前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在するか否かを判定し、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在する場合に、当該判断に基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定し、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在しない場合に、前記サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースを、前記残りのスペクトルリソースとし、サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースに対して、前記サブシステム集合にスペクトルリソースを要求するサブシステムが存在するまで、サブシステム確定モジュール1021と判定モジュール1022との上記操作を繰り返す。
本開示によれば、サブシステム集合確定モジュール1021は、以下の条件に基づいて、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合に含まれているサブシステムを確定し、上記条件は、当該サブシステムが前記残りのスペクトルリソースを使用していないが、残りのスペクトルリソースが、当該サブシステムによって使用されるように調整される場合にプライマリシステムへの干渉が前記プライマリシステムの許容範囲にあることであり、つまり、当該残りのスペクトルリソースが、当該サブシステムによって使用されるように調整されると、調整の後、通信システムの全体における、当該サブシステムを含む全てのサブシステムがスペクトルリソースを使用し、即ち、当該サブシステムが残りのスペクトルリソースを使用し(本開示によれば、当該残りのスペクトルリソースがあるサブシステムがリリースしたものであると、対応するサブシステムは当該残りのスペクトルリソースの使用を停止する必要がある)、他のサブシステムは現在使用しているスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉閾値範囲内にあるようになる。
図6に、残りのスペクトルリソースが新しくリリースされたスペクトルリソースである場合に、二つのサブシステムの間のスペクトル調整(スペクトル遷移)を確定する例を示している。
図6に示すように、通信システムにおいて二つのサブシステムCRSaとCRSbとが存在し、その中、CRSaがスペクトルCH
1を使用し、CRSbがスペクトルCH
1を使用せず、PS
1がCH
1を使用する任意の一つのプライマリシステムである(又はプライマリシステム基準点であり、プライマリシステムへの干渉を算出するための等価位置点である)。スペクトルCH
1をCRSaからCRSbへ遷移した後(即ち、CRSbがCRSaがリリースしたスペクトルCH
1を使用する)、CRSbのPS
1への集約干渉が依然としてPS
1の許容可能な範囲にある場合に、スペクトルCH
1をCRSaからCRSbに遷移できると考えられる。図6に示すように、I
C→1は現在システムにおいてCH
1を使用するサブシステムの全てのPS
1への集約干渉を示し、Cが現在システムが利用可能スペクトルリストにCH
1が含まれるサブシステムの集合を示し、
はプライマリシステムPS
1の干渉閾値を示す。スペクトルCH
1をCRSaからCRSbに遷移すると、PS
1が受ける新集約干渉は
として算出され、その中、
集合演算は集合CからCRSbを加えてCRSaを除去することで新しいサブシステム集合を構成することを示し、
を満足すると、スペクトルCH
1をCRSaからCRSbに遷移でき、これにより、CRSaはそれが使用しているスペクトルリソースCH
1をリリースする場合に、CRSbを、リリースされた残りのスペクトルリソースCH
1に対応するサブシステム集合に含ませることができる。
図6を例に、サブシステムCRSaがそれの使用するスペクトルリソースCH1をリリースすることを例として、残りのスペクトルリソースCH1に対応するサブシステム集合を確定する具体的処理について説明する。当業者であれば、サブシステム集合を確定する記述において、特に言及しない限り、スペクトルリソースCH1は無線通信システム内の使用されていないスペクトルリソース又は新しくリリースされたスペクトルリソースであってもよいと理解される。
サブシステムCRSbが現在にスペクトルリソースCH1を使用していない場合に、例えば、サブシステムCRSbが残りのスペクトルリソースCH1を使用するとプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉閾値範囲にあるか否かの確定は、以下の二つの場合に分けることができる。
場合1:残りのスペクトルリソースCH
1がサブシステムCRSbの使用スペクトルに属しないがその利用可能スペクトルに属し、これは、GLDBがCRSbに利用可能スペクトルを割り当てる際に既にCRSbのPS
1への干渉を考慮したことを表すので、CRSbが集合Cに属するから、
となり、即ち、
はCの真部分集合であり、
を必ず満足する。従って、この場合について、直接にスペクトル管理装置が管理するそれぞれのサブシステムの利用可能なスペクトル情報により、CRSbを、リリースされた空きのスペクトルリソースCH
1に対応するサブシステム集合に含ませることが確認できる。
場合2:CH
1がCRSbの利用可能スペクトルリストに属しないと、
と
との関係を確認できず、新たに算出する必要がある。
場合2について、一つの可能な実現形態は、スペクトル管理装置1が、地理的位置データベースが記憶算出した全ての情報にアクセスでき、即ち、地理的位置データベースは、スペクトル管理装置1が管理するそれぞれのサブシステムに対して、それが残りのスペクトルリソースを使用するように調整された後プライマリシステム(又はプライマリシステム基準点)への干渉がプライマリシステムの干渉閾値内にあるか否かを再算出し、プライマリシステムの干渉閾値内にあると、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該サブシステムを当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合に含ませ、さもなければ、それを当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合に含ませない。そして、サブシステム集合確定モジュール1021によって確定されたサブシステム集合に基づいて、判定モジュール1022によって判定を実行し、当該判定に基づいてスペクトル調整スキームを確定するようにする。
さらに、サブシステム集合を確定する際の算出量を低減させるために、残りのスペクトルリソースがサブシステムの新しくリリースされたスペクトルリソースである場合に、サブシステム集合確定モジュール1021は、それぞれのサブシステムが現在のスペクトルリソースの使用を保持しながらプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあることを保証する条件での、プライマリシステムに対する移動可能範囲の情報に基づいて、当該サブシステム集合を構成するサブシステムを選択する、ように配置されてもよい。本開示によれば、移動可能範囲とは、無線通信システムにおいて、それぞれのサブシステムが現在の使用スペクトルの使用を保持しながら、当該移動可能範囲内で移動するとプライマリシステムに有害な干渉を引き起こすことなく、即ち、それのプライマリシステムへの干渉がその許容範囲にあることを指す。本開示によれば、無線通信システムにおいて複数のプライマリシステムが存在する場合に、サブシステムは複数のプライマリシステムのそれぞれのプライマリシステムに対して一つの移動可能範囲を有する。
通常、地理的位置データベースがいずれかのサブシステムCRSやスペクトル管理装置に送信するサブシステムの利用可能なスペクトル情報には、当該サブシステムの移動可能範囲の情報をさらに含み (即ち、現在スペクトルリソースの使用を保持しながら、サブシステムが当該移動可能範囲内で移動すると、ターゲットプライマリシステム(又はプライマリシステム基準点)への集約干渉を増加させない)。本開示によれば、当該移動可能範囲情報を使用して、当該リリースされた当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成するサブシステムを選択し、選択したサブシステムに基づいて、選択したサブシステムが残りのスペクトルリソースを使用するように調整された後プライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉閾値範囲内にあるか否かを確認することができ、トライアルの範囲を縮小し、計算量を減らす。
本開示によれば、サブシステムCRSaの使用するスペクトルリソースCH1(即ち、それを本開示による残りのスペクトルリソースと見なす)の調整目標(即ち、スペクトル調整の際に、スペクトルリソースCH1を使用できるサブシステム、本開示に言及された、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合におけるサブシステム)を考慮する際に、スペクトルリソースCH1をリリースするサブシステムCRSaの移動可能範囲にあり且つ当該スペクトルリソースを使用していない他のサブシステムのみを潜在的調整目標として考慮すればよい。
本開示によれば、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該当該スペクトル管理装置が管理する、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムの前記移動可能範囲内にあるサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成する、ように配置されている。
前記無線通信システムに一つのプライマリシステムが含まれている場合に、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該スペクトル管理装置が管理する、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムの前記移動可能範囲内にあるサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成してもよい。
前記無線通信システムに複数のプライマリシステムが含まれている場合に、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムの複数の移動可能範囲のオーバラップ領域内に位置するサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成してもよい。
好ましくは、サブシステムがプライマリシステムから離れるほど、プライマリシステムへの干渉が小さくなる。即ち、以下の場合は非常に高い可能性があり、即ち、残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムと比べて、プライマリシステムからより離れる位置に位置するサブシステムが残りのスペクトルリソースを使用するとプライマリシステムへの干渉がより小さくなる。これに基づいて、上記移動可能範囲のうち、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムよりも前記プライマリシステムからより離れる位置に位置するサブシステムを選択して当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成するように考慮してもよい。
以下、図7(a)と図7(b)と合わせて、サブシステム集合確定モジュール1021がサブシステムの移動可能範囲に基づいて、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成するサブシステムを確定する具体的処理について詳細に説明する。
図7(a)に、その中の、サブシステムCRSaと同じ周波数リソースCH1を使用するプライマリシステム(又はプライマリシステム基準点)が一つしかなく、即ち、PS1の場合を示している。この場合、サブシステムCRSaがスペクトルリソースCH1をリリースして、残りのスペクトルリソースとする場合に、CH1に対応するサブシステム集合を確定するために、サブシステムCRSaの移動可能範囲内にある、CRSaよりもPS1から離れる位置のサブシステムを優先して選択して残りのスペクトルリソースCH1に対応するサブシステム集合を構成してもよい。図7aに示すように、例えば、残りのスペクトルリソースCH1をリリースするサブシステムCRSaを円心として、標準に合致する運動半径r(例えば、移動距離閾値であってもよく(例えばECC Report 186において規定される50m))が半径である円内に、サブシステムCRSaよりもプライマリシステムPS1から離れるサブシステムCRSbを選択して残りのスペクトルリソースCH1に対応するサブシステム集合を構成してもよい。
図7(b)に、サブシステムCRSaと同じ周波数リソースCH1を使用するプライマリシステム(又はプライマリシステム基準点)が複数含まれ、例えばPS1、PS2、PS3の場合を示している。この場合、サブシステムCRSaのPS1、PS2、PS3における各プライマリシステム(又はプライマリシステム基準点)に対する移動可能範囲をそれぞれ求め、サブシステムCRSaの移動可能範囲として、オーバラップ領域のうち面積が最も大きい円を取って、当該移動可能範囲内のサブシステムを選択して残りのスペクトルリソースCH1に対応するサブシステムを構成してもよい。図7(b)に示すように、サブシステムCRSbがCRSa移動可能範囲にないので、それを選択して残りのスペクトルリソースCH1に対応するサブシステム集合を構成することはない。
この場合に確定したサブシステム集合におけるサブシステムが残りのスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉範囲内にあることを確保するために、本開示によれば、サブシステム集合確定モジュール1021は、さらに、確定したサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが残りのスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉の算出に基づいて、残りのスペクトルリソースが当該サブシステムによって使用されるように調整される際にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるか否かを確定し、前記サブシステム集合からプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去するように配置されている。例えば、スペクトル管理装置1は、サブシステム集合確定モジュール1021が確定したサブシステム集合に関する情報を地理的位置データベースに送信し、地理的位置データベースにより、確定したサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが残りのスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉を算出し、算出結果をスペクトル管理装置1にフィードバックし、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該算出結果に基づいて前記サブシステム集合からプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去するようにしてもよい。
上記のような検証操作により、サブシステム集合におけるサブシステムが当該サブシステム集合に対応する残りのスペクトルリソースを使用するように調整される場合にプライマリシステムへの干渉がその許容範囲を超えないことを確保することができる。
以上の記述は、それぞれのサブシステムのプライマリシステムに対する移動可能範囲の情報に基づいてサブシステム集合を確定したが、前記のように、スペクトル管理装置1が管理するそれぞれのサブシステムに対して干渉算出を行う場合に比べて、サブシステムの移動可能範囲に基づいてサブシステム集合を確定することが、算出範囲を著しく縮小し、算出量を減らすことができる。
また、それぞれのサブシステムについて、割り当てリソース到達時間 (スペクトルリソースを要求する時間に依存する)の違いによって、その際のネットワークにおいて他のノードのリソース割り当てが違い、その結果、それのリソース割り当ては異なる。
本開示の他の一実施例によれば、残りのスペクトルリソースがサブシステムの新しくリリースしたスペクトルリソースである場合に、サブシステム集合確定モジュール1021は、それぞれのサブシステムの使用スペクトルが割り当てられた際の時間情報に基づいて、前記サブシステム集合を構成するサブシステムを選択するように配置されてもよい。
地理的位置データベースがサブシステムとスペクトル管理装置とに送信する使用スペクトル情報には、サブシステムが現在使用しているスペクトルリソースが割り当てられたタイムスタンプが含まれてもよく、サブシステムが現在使用しているスペクトルリソースの取得の時間Tlatestをマーキングする。サブシステム集合確定モジュール1021は、サブシステムが現在使用しているスペクトルリソースを取得した時間Tlatestに基づいて、サブシステムを選択して、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成してもよい。
図8と合わせて、サブシステム集合確定モジュール1021がそれぞれのサブシステムの使用スペクトルが割り当てられた際の時間情報に基づいて、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成するサブシステムを選択する具体的処理について詳細に説明する。
図8に一例を示し、3つのサブシステムCRSb、CRSa、CRScについて、それの現在の使用スペクトルが割り当てられたタイムスタンプが時間軸で順番に並べられ、なお、サブシステムCRSaの使用スペクトルCH1がCRSaに割り当てられた時間がサブシステムCRSbの使用スペクトルCH2がCRSbに割り当てられた時間よりも遅く、サブシステムCRScの使用スペクトルCH3がCRScに割り当てられた時間よりも早い。サブシステムCRSaがその使用スペクトルCH1をリリースしたがCH1がCRSbとCRScの利用可能スペクトルに属しない場合に、サブシステムCRSbに現在使用ペクトルが割り当てられた時間がサブシステムCRSaの使用スペクトルCH1が割り当てられた時間よりも早いことは、CRSbに現在使用リソースが割り当てられる際に既にスペクトルリソースCH1を考慮したが、算出を通じてCRSbがCH1を使用するとプライマリシステムへの干渉が条件に合致しないと確定することで、CRSbがCH1を使用しないと確定することを表し、サブシステムCRScに現在使用スペクトルが割り当てられた時間がサブシステムCRSaの使用スペクトルCH1が割り当てられた時間よりも遅いので、サブシステムCRScにスペクトルリソースCH1を割り当てられない理由は、サブシステムCRSaがスペクトルリソースCH1を使用しているからであり、従って、サブシステムCRScはサブシステムCRSbと比べてより大きい確率でサブシステムCRSaのリリースするスペクトルリソースCH1を使用することができ、言い換えるとサブシステムCRScがスペクトルリソースCH1を使用する際にプライマリシステムへの干渉は、サブシステムCRSbと比べて、より大きい確率でプライマリシステムの干渉閾値範囲内にある。
従って、本開示によれば、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムから、その使用ペクトルが割り当てられた時間が当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムに当該残りのスペクトルリソースが割り当てられた時間よりも遅いサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成するように配置されている。
この場合に確定したサブシステム集合におけるサブシステムが残りのスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉範囲内にあることを確保するために、本開示によれば、それぞれのサブシステムのプライマリシステムに対する移動可能範囲の情報に基づいて当該サブシステム集合を選択してサブシステムを構成することと類似して、サブシステム集合確定モジュール1021も、確定したサブシステム集合における各サブシステムが残りのスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉の算出に基づいて、残りのスペクトルリソースが当該サブシステムによって使用されるように調整される際にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるか否かを確定し、且つ、前記サブシステム集合からプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去する。上記した移動可能範囲の情報に基づいてサブシステムを選択することと類似して、スペクトル管理装置1は、サブシステム集合確定モジュール1021が確定したサブシステム集合に関する情報を、地理的位置データベースに送信し、地理的位置データベースにより確定したサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが残りのスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉を算出し、算出結果をスペクトル管理装置1にフィードバックし、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該算出結果に基づいて、前記サブシステム集合から、プライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去するようにしてもよい。
以上、それぞれのサブシステムのプライマリシステムに対する移動可能範囲の情報に基づいてサブシステム集合を確定すること、及びそれぞれのサブシステムの使用スペクトルが割り当てられた際の時間情報に基づいてサブシステム集合を確定することについてそれぞれ記述したが、二つの形態を組み合わせて使用することもできる。より具体的に、以上の二つの形態に対してそれぞれサブシステム集合を確定し、確定したサブシステム集合を合併して最終的なサブシステム集合を構成し、当該最終のサブシステム集合に基づいて、判定モジュール1022により判定してもよい。
残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を取得した後、判定モジュール1022は、サブシステム集合にスペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれる判断に基づいて、それぞれのサブシステムに対するスペクトル調整を確定してもよく、サブシステム集合においてスペクトルリソースを要求するサブシステムが存在しないと、サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースを、前記残りのスペクトルリソースとする。新たに確定したサブシステム集合にスペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれるまで、サブシステム集合確定モジュール1021と判定モジュール1022との操作を繰り返すことにより、それぞれのサブシステムのスペクトル調整を確定することができる。つまり、本開示によれば、残りのスペクトルリソースを起点として、まず、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を確定してから、サブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが使用するスペクトルリソースを、残りのスペクトルリソースとして、残りのスペクトルリソースのそれぞれに対応するサブシステム集合を確定し、段階的にサブシステム集合を確定し、サブシステム集合にスペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれるまでで、即ち、スペクトルリソースを要求するサブシステムをサブシステム集合確定モジュール1021の操作の終点とする。
段階的にサブシステム集合を確定する過程で、サブシステム集合確定操作を繰り返す回数が所定の数に達したが、まだスペクトルリソースを要求するサブシステムを見つけていないと、スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトル調整スキームが見つかる可能性が少ない。これに基づいて、スペクトル遷移スキームの設計規模及び複雑さを制御するために、本開示の好適な実施例によれば、処理回路は、サブシステム確定モジュール1021と判定モジュール1022との操作を繰り返す繰り返し回数が所定の閾値に達した場合に、それぞれのサブシステム集合に依然として前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれていないと、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを割り当てないと確定するように配置されている。
以下、図9と合わせて調整確定ユニットの他の概略的な構造について詳細に記述する。
図9に示すように、調整確定ユニット102と類似してサブシステム集合確定モジュール1021及び判定モジュール1022を含むことに加えて、調整確定ユニット102’は、それぞれのサブシステム集合に基づいて、スペクトル遷移グラフとして、有向グラフを作成し、前記スペクトル遷移グラフに応じて、深さ優先探索又は幅優先探索により前記スペクトル調整に関するスペクトル調整情報を確定するスペクトル調整グラフ生成モジュール1023をさらに含んでおり、なお、前記有向グラフは、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステム又はスペクトル管理装置を末尾ノードとして、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれを先頭ノードとして、前記残りのスペクトルリソースを末尾ノードと先頭ノードとを接続する有向辺の重みとすることにより作成される。本開示によれば、残りのスペクトルリソースが、システムにおいて使用されていないスペクトルリソース、又はユーザの使用上限に達していない他のスペクトルリソースである場合に、有向グラフを作成する場合に、スペクトル管理装置をソースノードとしてもよい。
図10に、スペクトル調整グラフの一本の有向パスの例を示し、なお、Vsは残りのスペクトルリソースがあるノードを示し(当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムであってもよく、残りのスペクトルリソースが無線通信システムにおいて使用されていないスペクトルリソース又はユーザの使用上限に達成していない他のスペクトルリソースである場合に、一つのスペクトル管理装置を示すロジックノードで示すことができる)、Vi、Vjは、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合におけるサブシステムを示し、Vjは、Viが示す残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合におけるサブシステムを示し、Vdは、スペクトルリソースを要求するサブシステムを示し、その中、Viを末尾ノードとして、Vjを先頭ノードとする有向辺を例に、当該有向辺は、末尾ノードが示すサブシステムが現在使用しているスペクトルリソースを、先頭ノードが示すサブシステムに遷移してもよいことを示し(この場合、末尾ノードが示すサブシステムはそれが現在使用しているスペクトルリソースをリリースする)、即ち、上記スペクトル遷移を行うことによるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にある。確定したスペクトル調整スキームは、スペクトル調整グラフGのVsからVdまでの一本の有向パスとして示す。当該有向パスのホップ数はスペクトル遷移の回数を示し、即ち、再配置を必要とするサブシステムの数である。従って、好ましいスペクトル遷移スキームは、VsからVdまでの一本の最も短い有向パスである。当該最も短い有向パスは、例えば、幅優先探索(Breadth First Search,BFS)、又は深さ優先探索(Depth First Search,DFS)などの方法で求められてもよい。
スペクトル調整グラフ生成モジュール1023が生成したスペクトル調整グラフに基づいて、調整確定ユニット102’は、最適なスペクトル調整スキームを確定し、当該最適なスペクトル調整スキームに関するスペクトル調整情報を、相応するサブシステムに送信し、それぞれのサブシステムは当該スペクトル調整情報に基づいてそのスペクトル使用を調整するようにしてもよい。スペクトル調整スキームを確定することでスペクトル調整情報を確定した後、スペクトル管理装置はスペクトル調整情報に基づいて再配置要求を生成し、スペクトル調整情報を再配置要求とともに相応するサブシステムに送信してもよい。スペクトル調整情報は、例えば、スペクトル調整操作を行うサブシステムの識別子、当該サブシステムに新たに割り当てられたスペクトルリソースの情報及び/又は当該サブシステムによってリリースされるスペクトルリソースの情報を含む。
相応するサブシステムは、再配置要求を受信した後、再配置要求に応答して、スペクトル調整情報に応じて、それが使用するスペクトルリソースを再配置する。
図11に、本開示の実施例によるスペクトル管理装置の他の概略的なブロック図を示している。図10に示すように、上記のような処理回路10に加えて、スペクトル管理装置2は、処理回路10が確定した、スペクトル調整に関するスペクトル調整情報を送信するように配置されている通信ユニット20をさらに含んでおり、当該スペクトル調整情報は、スペクトル調整操作を行うサブシステムの識別子、当該サブシステムに新たに割り当てられたスペクトルリソースの情報及び/又は当該サブシステムによってリリースされるスペクトルリソースの情報を含む。本開示によれば、通信ユニット20は、スペクトル調整に係るサブシステムへスペクトル調整情報に送信して、サブシステムは、当該スペクトル調整情報に応じてそのスペクトル使用を調整し、それぞれの利用可能スペクトルリスト、及び使用スペクトルリストを更新するようにする。相応するサブシステム以外に、通信ユニット20は、さらに、当該スペクトル調整情報を地理的位置データベースに報告し、地理的位置データベースが、それのメンテナンスするそれぞれのサブシステムの利用可能スペクトルリスト及び/又は使用スペクトルリストを更新するように配置されている。
本開示の実施例によれば、前記通信ユニット20は、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報、スペクトル調整能力情報、残りのスペクトルリソースに関する情報、サブシステムの移動可能範囲に関する情報、サブシステムの使用スペクトルが割り当てられた際の時間に関する情報の少なくとも一方を受信する、ように配置されている。本開示によれば、通信ユニット20は、地理的位置データベースから上記情報の少なくとも一方を受信できる。又は、通信ユニット20は、相応するサブシステムから上記情報の少なくとも一方を受信してもよい。
本開示の実施例によれば、無線通信システムに用いられるサブシステム装置をさらに提供する。図12に、本開示の実施例による無線通信システムに用いられるサブシステム装置の概略的ブロック図を示す。図12に示すように、サブシステム装置5は、当該サブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報とを送信し、当該スペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報に基づいて当該サブシステムに対するスペクトル調整を確定するとともに、当該サブシステムのスペクトル使用を調整するためのスペクトル調整情報を受信するように、配置されている通信ユニット50を含んでいる。
本開示によれば、当該スペクトル調整情報は、スペクトル調整操作を行うサブシステムの識別子、当該サブシステムに新たに割り当てられたスペクトルリソースの情報及び/又は当該サブシステムによってリリースされるスペクトルリソースの情報を含み、前記サブシステムは、前記スペクトル調整情報に基づいてそのスペクトル使用を調整する。
サブシステムは、例えば、上記した図1〜11を参照して記述されたスペクトル管理装置から当該スペクトル調整情報を受信し、当該スペクトル調整情報に応じてサブシステム装置の位置するサブシステムにおける各サブユーザーのスペクトル占有を調整してもよい。
サブシステムは、サブ基地局であってもよいし、サブユーザーであってもよい。本開示の実施例によるサブシステムは、例えば、図1に示すサブシステムa、b、cに含まれるサブ基地局である。
本開示の実施例によれば、通信ユニット50は、使用スペクトルリソースを要求するためのスペクトル要求を送信して、当該サブシステムのスペクトル管理装置が当該要求に基づいてスペクトル調整を行うか否かを確認することをトリガーする。例えば、上記実施例において、スペクトル管理装置1の処理回路10における調整トリガーユニット103は、サブシステムの送信するスペクトルリソース要求に基づいて、それが管理するサブシステムに対するスペクトルリソース調整をトリガーするか否かを確認する。
本開示の実施例によれば、無線通信システムに用いられる地理的位置データベースをさらに提供し、無線通信システムは、プライマリシステム及びサブシステムを含んでいる。
図13に、地理的位置データベースの概略的な構造を示している。図13に示すように、地理的位置データベース6は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報とを提供するように配置されている通信ユニット60を含んでおり、当該スペクトル使用情報は、それぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル調整能力情報は、サブシステムがスペクトル調整操作をサポートするか否かに関する情報に対応し、スペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報は前記無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル調整を確定するために用いられる。
地理的位置データベース6の通信ユニット60は、サブシステムのスペクトルリソース要求に応じてスペクトル管理装置へサブシステムの使用スペクトル情報とスペクトル調整能力情報を提供して、スペクトル管理装置が当該使用スペクトル情報とスペクトル調整能力情報とに基づいて、それが管理するサブシステムに対するスペクトルリソース調整を確定するように配置されている。本開示の一実施例によれば、地理的位置データベースは、例えば、スペクトル管理装置へ、それがメンテナンスするサブシステムの使用スペクトル情報、スペクトル調整能力情報を提供し、さらにサブシステムの位置情報に基づいてそれぞれのサブシステムの利用可能なスペクトル情報を提供し、サブシステムのスペクトルリソース要求に応じて、地理的位置データベースに記憶されている情報をスペクトル管理装置に提供してもよい。
図14に、地理的位置データベースの他の概略的な構造を示している。図14に示すように、図13の的地理的位置データベース6と類似して通信ユニット60を含むことに加えて、地理的位置データベース7は、前記無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースがあるか否か、且つ当該残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムによって使用できるか否かに基づいて、それぞれのサブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーするか否かを確定する、ように配置されている処理回路70をさらに含んでいる。つまり、本開示によれば、スペクトル調整操作を行うことをトリガーするか否かを確定する処理は、スペクトル管理装置だけでなく、地理的位置データベースがサブシステムのスペクトルリソース要求に応答することで行われてもよく、その具体的実行形態は、上記実施例で記述された処理回路10における調整トリガーユニット103が実行する操作と類似するので、ここで重複しない。つまり、本開示による共存発見の操作は地理的位置データベースによって実行されてもよい。
本開示によれば、地理的位置データベース7における処理回路70は、さらに、当該残りのスペクトルリソースに対して、前記残りのスペクトルリソースを使用していないが、残りのスペクトルリソースが当該サブシステムによって使用されるように調整される場合にプライマリシステムへの干渉が前記プライマリシステムの許容範囲内にあるサブシステムを選択して、サブシステム集合を構成する場合には、当該サブシステムが当該残りのスペクトルリソースを使用することによるプライマリシステムへの干渉を算出し、前記サブシステム集合からプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去する、ように配置されている。
本開示によれば、地理的位置データベース7は、スペクトル管理装置がそれに送信したサブシステム集合に応答して、当該サブシステム集合における各サブシステムのプライマリシステムへの干渉を算出し、算出結果を通信ユニット60を介してスペクトル管理装置に送信し、スペクトル管理装置が確定したサブシステム集合から、プライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去することにより、サブシステム集合に基づいてスペクトル調整スキームを確定する正確性を確保することができる。また、地理的位置データベース7は、スペクトル管理装置に対して、サブシステムの移動可能範囲及び/又はサブシステムによってそれが現在使用しているスペクトルリソースが割り当てられた時間情報に基づいて確定したサブシステム集合に基づいて、当該サブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが残りのスペクトルリソースを使用することによるプライマリシステムへの干渉を算出してもよい。また、地理的位置データベース7は、スペクトル管理装置が管理する全てのサブシステムにおける各サブシステムに対して、それが残りのスペクトルリソースを使用することによるプライマリシステムへの干渉を算出してもよく、この場合、サブシステム集合は、スペクトル管理装置の管理する全てのサブシステムからなると見なす。
また、本開示による地理的位置データベース6、7の通信ユニット60は、さらに、スペクトル管理装置からその確定したスペクトル調整情報を受信し、地理的位置データベースが、それがメンテナンスする各サブシステムの利用可能スペクトルリスト及び/又は使用スペクトルリストを更新するように配置されている。
本開示によれば、共存発見を実行する操作は、一つの独立したエンティティにより実現されてもよい。例えば、共存発見操作は、共存発見装置(例えば、IEEE P802.19a標準において定義された共存ファインダ)により実現されてもよい。
本開示によれば、プライマリシステム及びサブシステムを含む無線通信システムに用いられる共存発見装置をさらに提供する。図15に、共存発見装置の概略的な構造を示している。
図15に示すように、共存発見装置8は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在し且つ前記無線通信システムに残りのリソースが存在するが、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが他のサブシステムのスペクトルリソース割り当てを変更しないとスペクトルリソースを得ることができない場合に、当該要求に応答して、無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル調整をトリガーするか否かを確定し、サブシステムを管理するスペクトル管理装置が無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル調整をトリガーすると確定した場合に、それが管理するサブシステムのスペクトル調整能力情報を取得することにより、サブシステムのスペクトル調整能力情報に基づいて、管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定するように配置されている処理回路80を含んでおり、当該スペクトル調整能力情報は、サブシステムがスペクトル調整操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。処理回路80が実行する、サブシステムに対するスペクトル調整をトリガーするか否かを確定する処理は、例えば、図3〜4を参照して記述された調整トリガーユニット103の処理や、図14を参照して記述された地理的位置データベース7の処理回路70により実現されてもよく、ここで重複しない。
図16に、共存発見装置の他の概略的な構造を示している。図16に示すように、図15における共存ファインダ8と類似して処理回路80を含むことに加えて、共存発見装置9は、サブシステムのスペクトルリソースを要求するためのスペクトルリソース要求、及びそれぞれのサブシステムの使用スペクトル情報の少なくとも一つを受信するとともに、処理回路80が無線通信システムにおけるサブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーするか否かの確定結果を送信する、ように配置されている通信ユニット90をさらに含んでいる。
本開示によれば、スペクトル管理システムをさらに提供する。図17は、本開示によるスペクトル管理システムの概略的な構造のブロック図を示している。図17に示すように、スペクトル管理システム200は、地理的位置データベース201と、スペクトル管理装置202と、サブシステム203とを含む。スペクトル管理システムに含まれる地理的位置データベース201、スペクトル管理装置202及びサブシステム203は、例えば、それぞれ、以上記述された地理的位置データベース6又は7、スペクトル管理装置1又は2及びサブシステム5の一部又は全部の機能を実現することができる。以上、地理的位置データベース、スペクトル管理装置及びサブシステムを互いに独立したエンティティとして記述したが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、地理的位置データベースとスペクトル管理装置は、同一の物理的エンティティの二つの異なるモジュールであり、それぞれ相応する操作を完成し、サブシステムに対するリソース管理を実現してもよく、この状況は、地理的位置データベースの管理機能を効果的に拡張することに相当する。他の可能な物理的実現は、地理的位置データベース、スペクトル管理装置及びサブシステムが一つの物理的エンティティを形成し、この状況は、サブシステムと共存する優先レベルが高いプライマリシステムの位置固定に発生し、プライマリシステムへの干渉の算出、及びスペクトル遷移はサブシステムの内部の地理的位置データベースモジュール及びスペクトル管理装置モジュールに書き込むことにより、サブシステムの地理的位置データベースとスペクトル管理装置へのアクセスによるオーバーヘッドを減らす。
本開示のスペクトル管理装置に対応して、本開示は、スペクトル管理方法と、プライマリシステム及びサブシステムを含む無線通信システムに用いられる方法をさらに提供する。以下、上記で既に検討した幾つかの細部を重複せずこれらの方法の概説を説明するが、注意すべきことは、これらの方法は無線通信システムに用いられるスペクトル管理装置を記述する過程で開示されているが、これらの方法は必ずしも記述されたそれらの部品を採用するか、又はそれらの部品により実行されるわけではない。例えば、無線通信システムに用いられるスペクトル管理装置、サブシステム及び地理的位置データベースの実施形態は一部又は完全にハードウェア及び/又はファームウェアを使用して実現することが可能である。これらの方法は無線通信システムに用いられるスペクトル管理装置、サブシステム及び地理的位置データベースのハードウェア及び/又はファームウェアを採用することが可能であるが、以下で検討する方法は、コンピュータが実行可能なプログラムにより完全に実現することが可能である。
図18に、本開示の実施例によるスペクトルリソース管理方法のフローチャートを示している。
図18に示すように、本開示の実施例によるスペクトル管理方法の処理流れS1000は、S1010から開始し、次に、S1020の処理を実行する。
S1020において、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報と、スペクトル調整能力情報とを取得し、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトルに関する情報に対応し、当該スペクトル調整能力情報は、サブシステムがスペクトル調整操作をサポートするか否かに関する情報に対応し、例えば、図1を参照して記述した取得ユニット101の処理を実行することにより実現されてもよく、ここでその記述を省略する。続いて、S1030を実行する。
S1030において、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル調整能力情報とに基づいて、各サブシステムのスペクトル使用によるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定する。例えば、例えば図2〜10を参照して記述した調整確定ユニット102の処理を実行することによりS1030を実現してもよく、ここでその記述を省略する。続いて、S1040を実行する。
処理流れS1000はS1040で終了する。
本開示のスペクトル管理方法によれば、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在し且つ前記無線通信システムに残りのリソースが存在するが、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが他のサブシステムのスペクトルリソース割り当てを変更しなとスペクトルリソースを得ることができない場合に、当該要求に応答して、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報を取得する。
本開示によれば、残りのスペクトルリソースは、無線通信システムにおいて使用されていないスペクトルリソース、新しくリリースされたスペクトルリソースの少なくとも一方を含む。
本開示の実施例によるスペクトルリソース調整方法において、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報に基づいて、前記サブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーするか否かを確定することにより、スペクトルリソースを要求するサブシステムのスペクトルリソース使用を満足する。より具体的に、本開示の一実施例によれば、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが残りのスペクトルリソースを使用し得るか否か、及び前記無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースが存在するか否かに基づいて、前記無線通信システムにおけるサブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーするか否かを確定する。
本開示の実施例によるスペクトルリソース調整方法のステップS1020において、前記無線通信システムにおけるサブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーすると確定した場合に、それぞれのサブシステムのスペクトル調整能力情報を取得し、前記スペクトル調整能力情報に基づいて、スペクトル調整操作をサポートするサブシステムに対するスペクトル調整を確定する。
本開示の実施例によれば、ステップS1030において、以下の操作を実行し、即ち、(i)当該残りのスペクトルリソースに対して、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムにおいて、前記残りのスペクトルリソースを使用していないが、残りのスペクトルリソースが当該サブシステムによって使用されるように調整される場合にプライマリシステムへの干渉が前記プライマリシステムの許容範囲にあるようなサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成し、(ii)前記サブシステム集合において前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在するか否かを判断し、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在する場合に、前記判断に基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定し、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在しない場合に、前記サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースを、前記残りのスペクトルリソースとし、前記サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースに対して、前記サブシステム集合において前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれるまで、上記操作(i)〜(ii)を繰り返す。本開示による好適な実施例によれば、前記操作(i)〜(ii)を繰り返す回数が所定の閾値に達した場合に、それぞれのサブシステム集合において依然として前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれていないと、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを割り当てない。
ステップS1030でサブシステム集合を確定する処理において、当該スペクトル管理装置が管理するそれぞれのサブシステムの利用可能なスペクトル情報を利用して、前記サブシステム集合を構成するサブシステムを選択してもよく、前記利用可能なスペクトル情報は、当該サブシステムのプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にある条件での、サブシステムの利用可能なスペクトルに関する情報である。好ましくは、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムにおいて利用可能スペクトルに当該残りのスペクトルリソースを含むサブシステムが存在すると、当該サブシステムを選択して当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成する。
ステップS1030でサブシステム集合を確定する処理において、それぞれのサブシステムが現在スペクトルリソース使用を保持しながらプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあることを保証するという条件での、プライマリシステムに対する移動可能範囲の情報に基づいて、当該サブシステム集合を構成するサブシステムを選択してもよい。好ましくは、残りのスペクトルリソースが無線通信システムにおいて新しくリリースされたスペクトルリソースである場合に、当該当該スペクトル管理装置が管理する、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムの前記移動可能範囲内にあるサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成する。
ステップS1030でサブシステム集合を確定する処理において、それぞれのサブシステムの使用スペクトルが割り当てられた際の時間情報に基づいて、前記サブシステム集合を構成するサブシステムを選択してもよい。好ましくは、残りのスペクトルリソースが無線通信システムにおいて新しくリリースされたスペクトルリソースである場合に、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムにおいて、その使用ペクトルが割り当てられた時間が当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステムに当該残りのスペクトルリソースが割り当てられた時間よりも遅いサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成する。
ステップS1030において、サブシステム集合を初期に確定した後、好ましくは、サブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれに対して、残りのスペクトルリソースが当該サブシステムによって使用されるように調整される場合にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるか否かを確定し、前記サブシステム集合からプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去する。
ステップS1030において、それぞれのサブシステム集合に基づいて、スペクトル遷移グラフとして、有向グラフを作成し、前記ペクトル遷移グラフに応じて、深さ優先探索または幅優先探索により、前記スペクトル調整に関するスペクトル調整情報を確定することをさらに含み、前記有向グラフは、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステム又はスペクトル管理装置を末尾ノードとして、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれを先頭ノードとして、前記残りのスペクトルリソースを末尾ノードと先頭ノードとを接続する有向辺の重みとすることにより、作成される。
本開示によるスペクトル管理方法は、前記スペクトル調整に関するスペクトル調整情報を送信し、当該スペクトル管理装置の管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報、無線通信システムにおける残りのスペクトルリソースに関する情報、サブシステムの移動可能範囲に関する情報、サブシステムの使用スペクトルが割り当てられた際の時間に関する情報の少なくとも一方を受信することをさらに含み、当該スペクトル調整情報は、スペクトル調整操作を行うサブシステムの識別子、当該サブシステムに新たに割り当てられたスペクトルリソースの情報及び/又は当該サブシステムによってリリースされるスペクトルリソースの情報を含む。
本開示は、無線通信システムにおける方法をさらに提供し、当該無線通信システムは、地理的位置データベース、スペクトル管理装置及びサブシステムを含み、当該方法は、地理的位置データベースにより各サブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報を送信し、スペクトル管理装置がそれの管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報とを受信し、各サブシステムのスペクトル使用による無線通信システムにおけるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル調整能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定し、前記スペクトル管理装置がスペクトル調整に関するスペクトル調整情報を送信し、サブシステムが前記スペクトル管理装置の送信するスペクトル調整情報を受信し、当該スペクトル調整情報を利用してスペクトル使用を調整する、ことを含んでおり、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル調整能力情報は、当該サブシステムスペクトル管理操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。
図19に、本開示の実施例による無線通信システムに用いられる方法のフローチャートを記述する。
図19に示すように、P#1において、地理的位置データベース(GLDB)によりサブシステムに対するスペクトル調整操作をトリガーするか否かを確定する操作を実行し、それは例えば、上記実施例に応じて記述された地理的位置データベースにおける処理回路による調整トリガー操作、即ち共存発見(当該操作は、例えば本開示の実施例によるスペクトル管理装置の調整トリガーユニットにより実行されてもよい)に対応し、P#2において、共存発見の結果、即ちサブシステムに対してスペクトル調整を行うことをトリガーすると確定したことに基づいて、スペクトル管理装置(SC)はスペクトル遷移能力情報を取得し、それは例えば、上記実施例に応じて記述されたスペクトル管理装置の取得ユニットによる取得操作に対応し、P#3において、スペクトル管理装置により取得したサブシステムのスペクトル遷移能力情報に基づいてスペクトル調整スキームを確定することにより、スペクトル調整スキームに関するスペクトル調整情報を取得し、それは例えば、上記実施例に応じて記述されたスペクトル管理装置の調整確定ユニットによるスペクトル調整情報の確定の処理に対応し、サブシステム集合確定モジュールと判定モジュールとの相応する処理を含み、P#4において、スペクトル管理装置によりスペクトル調整スキームに基づいて再配置要求を生成し、それをスペクトル遷移情報とともに相応するサブシステムに送信し、それは、例えば、上記実施例に応じて記述されたスペクトル管理装置の通信ユニットによるスペクトル調整情報の送信の処理に対応し、P#5において、相応するサブシステムがスペクトル調整情報に基づいてそのスペクトル使用を再配置する。
以下、図20と合わせて無線通信システムに用いられる方法について詳細に記述する。
S1において、スペクトルリソースを要求するサブシステムは、地理的位置データベース(又はスペクトル管理装置)へスペクトルリソース要求を送信する。
S2において、当該スペクトルリソース要求に応答して、地理的位置データベースにより、スペクトル調整操作をトリガーするか否かを確定し、それは例えば、上記実施例に応じて記述された地理的位置データベースにおける処理回路によるトリガー操作の調整に対応し(当該操作は、例えば、本開示の実施例によるスペクトル管理装置の調整トリガーユニットにより実行されてもよい)、その具体的操作について、ここで重複しない。
S3において、サブシステムに対するスペクトル調整操作をトリガーすると確定した後、スペクトル管理装置へ、それぞれのサブシステムのスペクトル使用情報と、スペクトル調整能力情報とを送信し、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトルに関する情報に対応し、当該スペクトル調整能力情報は当該サブシステムスペクトル管理操作をサポートするか否かに関する情報に対応し、例えば上記実施例に応じて記述された地理的位置データベースの通信ユニットの操作により実行されることに対応し、その具体的操作について、ここで重複しない。
S4において、スペクトル管理装置はそれが管理するサブシステムのスペクトル使用情報と、スペクトル調整能力情報とを受信し、それぞれのサブシステムのスペクトル使用による無線通信システムにおけるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル調整能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定する。具体的に、以下のステップを含み、即ち、S4.1において、スペクトル管理装置によりサブシステムスペクトル使用情報と前記スペクトル調整能力情報とに基づいて、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を確定し、確定したサブシステム集合の情報を地理的位置データベースに送信し、地理的位置データベースによりサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれに対してそれのプライマリシステムへの干渉を算出し、算出結果をスペクトル管理装置に戻し、スペクトル管理装置により受信した算出結果に基づいて、プライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを、サブシステム集合から除去する。S4.2において、確定したサブシステム集合に基づいてスペクトル調整スキームを確定する。S4の処理は、例えば、上記実施例に応じて記述されたスペクトル管理装置の調整確定ユニットによるスペクトル調整情報の操作に対応し、サブシステム集合確定モジュールと判定モジュールの相応操作を含み、具体的操作についてここで重複しない。
S5において、スペクトル管理装置により、スペクトル調整スキームに関するスペクトル調整情報を地理的位置データベースに送信する。S5’において、スペクトル管理装置により、スペクトル調整スキームのスペクトル調整情報をサブシステムに送信するとともに、相応するサブシステムへスペクトル調整要求を送信してもよい。ここで、地理的位置データベースとサブシステムへスペクトル調整情報スペクトル調整情報を送信する操作は同時に行ってもよく、逐次実行してもよい。S5の処理は、例えば、上記実施例に応じて記述されたスペクトル管理装置の通信ユニットによるスペクトル調整情報の送信の処理に対応し、具体的操作についてここで重複しない。
S6において、サブシステムは、受信したスペクトル調整情報に基づいてそのスペクトル使用を再配置する。
以上記述したのは、地理的位置データベースにより、ステップS2のトリガー調整操作を実行することであるが、以上スペクトル管理装置に関する実施例のように、当該トリガー調整操作は、スペクトル管理装置により実行されてもよい。
図21と図22に、無線通信システムに用いられる方法のフローチャートのより具体的例を示している。
図21に示すように、S1において、スペクトルリソースを要求するサブシステムは、地理的位置データベース(又はスペクトル管理装置)にスペクトルリソース要求送信し、S2において、当該スペクトルリソース要求に応答して、地理的位置データベースによりスペクトル調整操作をトリガーするか否かを確定し、S3において、サブシステムに対するスペクトル調整操作をトリガーすると確定した後、スペクトル管理装置へそれぞれのサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報とを送信し、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル調整能力情報は当該サブシステムスペクトル管理操作をサポートするか否かに関する情報に対応し、S4において、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル調整能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル調整を確定し、S5において、スペクトル管理装置により、スペクトル調整スキームに関するスペクトル調整情報を地理的位置データベースに送信し、S5’において、スペクトル管理装置によりスペクトル調整スキームのスペクトル調整情報をサブシステムに送信するとともに、相応するサブシステムへスペクトル調整要求を送信してもよく、S6において、サブシステムは、受信したスペクトル調整情報に基づいて、そのスペクトル使用を再配置する。S4.1における処理が具体的に以下のS4.1.aないしS4.1.dとして記述される以外に、図21における上記処理は、図20に示す無線通信システムに用いられる方法のフローチャートと類似する。図21に示す無線通信システムに用いられる方法では、S4.1.aにおいて、スペクトル管理装置によりサブシステムの移動可能範囲の情報に基づいて残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を予め推定し、S4.1.bにおいて、スペクトル管理装置は、予め推定したサブシステム集合が適切であるか否かを確認する要求を地理的位置データベースへ送信し、即ち地理的位置データベースに、予め推定したサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが新しくリリースされたスペクトルリソースを使用するように調整される場合のプライマリシステムへの干渉を算出するように要求し、S4.1.cにおいて、地理的位置データベースによりスペクトル管理装置の要求に応答して、予め推定したサブシステム集合におけるサブシステムが新しくリリースされたスペクトルリソースを使用するように調整される場合のプライマリシステムへの干渉を算出し、4.1.dにおいて、算出結果、又は当該干渉値に基づいて干渉がプライマリシステムの許容範囲にあるか否かを確定する確認結果を、スペクトル管理装置に送信する。
図22は、図21と類似して、図21にS4.1.aにおいて、スペクトル管理装置がサブシステムの移動可能範囲の情報に基づいて残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を予め推定するが、図22のS4.2.aにおいて、スペクトル管理装置によりサブシステムに使用スペクトル情報が割り当てられた時間に基づいて残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を予め推定する。簡潔のために、ここで、図22の他のステップについての詳細記述を省略する。
従来技術と比べて、本開示の実施例によるスペクトル管理装置、方法、地理的位置データベース、共存発見装置及びサブシステムは、少なくとも、以下の有益な効果を有し、即ち、サブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル調整能力情報に応じて残りのスペクトルリソースとスペクトルリソースを要求するサブシステムとの間のスペクトル遷移のスキームを探し、当該スキームを実施することで係るサブシステムを再配置することにより可能な限り少ない再配置オーバーヘッドで、可能な限り多いサブシステムにアクセスし、リソースの効率的利用を達成する。
[具体的応用]
実例1
現在、共存管理によりリソース利用率が低い問題を解決するために、多数の標準が登場し、IEEE P802.19aもその一つである。当該標準に用いられるスペクトル管理システムの主な論理的なエンティティは、本開示の実施例によるスペクトル管理装置の調整確定ユニットに対応し、位置情報に応じてGCOにスペクトルリソースを割り当てるためのスペクトル管理サーバ (Spectrum Management Database,SMD)と、本開示の実施例による共存発見装置に対応し、共存マネージャ(coexistence managers(CM))のために、それがサービスするGCOの性能に影響を与えるジオロケーション能力オブジェクト(Geolocation Capability Object(GCO))を発見し、CMをトリガーして共存管理を行うための共存発見及び情報サーバ(coexistence discovery and information server(CDIS))と、例えば本開示の実施例によるスペクトル管理装置に対応し、共存管理を提供するための共存マネージャと、例えば本開示の実施例によるサブシステムに対応し、単一又は複数のデバイスからなるネットワークを示し、これらのデバイスが認証されたジオロケーション能力に基づいて作動し、CMから共存サービスを取得するジオロケーション能力オブジェクトと、を含む。
本発明は、同様に、IEEE P802.19aにも適用することができ、対応するルールは以下の通りであり、SMDはGCOにスペクトルリソースを割り当てるか、スペクトルリソースの可用性を再計算し、CDISは、共存発見をし、CMをトリガーしてスペクトル遷移スキームを確定し、CMは結果に応じてGCOに調整要求を発し、GCOは当該要求に応じて再配置を完成する。なお、GCOは、さらに、異なる優先レベルに分け、優先レベルが低いGCOがリソースを取得することは、必ず、優先レベルが高いGCOへの集約干渉がそれの許容する範囲にあることを満足しなければならない。
特に注意すべきことは、CMとSMDとの間に直接な情報伝送インタフェースがないからである。図23に、本開示による応用例のスペクトル管理システムのフローチャートを示している。CMは、スペクトル遷移条件算出結果を取得する (即ち、以上のように段階的に残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を取得する(これによりスペクトル調整グラフを作成する))必要がある場合に、図21に示すように、まず、CMは、スペクトル遷移条件算出要求(例えば、当該要求はスペクトル要求グループ情報パラメーターを含み(パラメーターspecRequestModificationで示す)、さらに、当該パラメーターはスペクトル要求グループのIDを含み(groupIndexで示す)、検証が必要なスペクトル (spectrumCheckで示す))をGCOに送信し、GCOは直接にSMDに当該再算出を要求し、SMDはスペクトル遷移条件算出を行い、算出結果をGCOに返信し、GCOにより当該結果をCMにアップロードする。
実例2
当該方法は、スペクトルアクセスシステム(Spectrum Access System,SAS)3.5GHzシステムマルチレベル共存システム管理にも適用することができる。アメリカでは、3.5GHzバンドは常にアメリカ合衆国国防総省(Department of Defense,DoD)のレーダシステムに応用され、現在、連邦通信委員会(Federal Communications Commission,FCC)は、スペクトルを共有する形で当該バンドを商用に応用することについて検討している。当該共有システムは、SASの一部であり、三つのレベルを含み、incumbentのユーザは最高レベルを代表し、市民ブロードバンド無線サービス(Citizens Broadband Radio Service users) からの有害な干渉から保護し、incumbentユーザは、上記DoDレーダシステム、固定衛星業務(Fixed Satellite Service,FSS)、限られた時間内のグランドファサード地上無線業務 (grandfathered terrestrial wireless operations)を含み、市民ブロードバンド無線サービスはさらに優先アクセスライセンス(priority access license,PAL)、及び一般認可アクセス(General Authorized Access,GAA)の二つのレベルを含み、PALを、GAAからの有害な干渉から保護する。スペクトルリソースマネージャがincumbentを管理し、PALとGAAとの間でリソースが共存する場合には、同様に当該方法を使用して、リソース使用効率を向上させることができる。例えば、ある新しいGAAが加入する場合に、リソース割り当て結果によって直接に利用可能なリソースを取得できないと、incumbentとPALを保護する前提で、GAA間のリソース割り当てを可能な限り少なく調整して新しいGAAへのアクセスを実現する。
[基地局の応用例について]
(第1の応用例)
図24は、本開示の内容の技術を応用できるスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、記憶装置903、外部接続インタフェース904、撮像装置906、センサ907、マイクロフォン908、入力装置909、表示装置910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、一つ又は複数のアンテナスイッチ915、一つ又は複数のアンテナ916、バス917、バッテリー918、及び補助コントローラ919を含む。
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってもよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902はRAMとROMを含み、データと、プロセッサ901により実行されるプログラムを記憶する。記憶装置903は記憶媒体、例えば半導体メモリ又はハードディスクを含んでもよい。外部接続インタフェース904は、外部装置(例えばメモリカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイス)をスマートフォン900に接続するためのインタフェースである。
撮像装置906は、画像センサ(例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary MetalOxide Semiconductor))を含み、キャプチャ画像を生成する。センサ907は例えば、測定センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含んでもよい。マイクロフォン908は、スマートフォン900に入力される音声を音声信号に変換する。入力装置909は、例えば表示装置910のスクリーン上のタッチを検出するように配置されるタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチを含み、ユーザから入力される操作又は情報を受信する。表示装置910は、スクリーン(例えば液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ)を含み、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、任意のセルラー通信方式(例えばLTE、LTE−Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、一般に、例えばBBプロセッサ913とRF回路914とを含んでもよい。BBプロセッサ913は例えば符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行でき、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、例えばミキサ、フィルタ及びアンプを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913とRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。図24に示すように、無線通信インタフェース912は、複数のBBプロセッサ913と複数のRF回路914を含んでもよい。図24は、無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913と複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
また、セルラー通信方式を除き、無線通信インタフェース912は他の種類の無線通信方式、例えば近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)スキームをサポートしてもよい。この場合、無線通信インタフェース912は、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913とRF回路914を含んでもよい。
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために用いられる。図24に示すように、スマートフォン900は複数のアンテナ916を含んでもよい。図24は、スマートフォン900が複数のアンテナ916を含む例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を含んでもよい。
また、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を含んでもよい。この場合、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、記憶装置903、外部接続インタフェース904、撮像装置906、センサ907、マイクロフォン908、入力装置909、表示装置910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図において破線で部分的に示した支線を介して図24に示すスマートフォン900の各ブロックに電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図24に示すスマートフォン900において、図13を参照して記述した通信ユニット60は無線通信インタフェース912により実現されてもよい。機能の少なくとも一部はプロセッサ901又は補助コントローラ919により実現されてもよい
。
(第2の応用例)
図25は、本開示の内容の技術を応用できるカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力装置929、表示装置930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、一つ又は複数のアンテナスイッチ936、一つ又は複数のアンテナ937及びバッテリー938を含む。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってもよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922はRAMとROMを含み、データと、プロセッサ921により実行されるプログラムを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサのようなセンサ群を含んでもよい。データインタフェース926は、図示しない端末を介して、例えば、車載ネットワーク941に接続され、車両で生成されるデータ(例えば車速データ)を取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力装置929は、例えば表示装置930のスクリーン上のタッチを検出するように配置されるタッチセンサ、ボタン又はスイッチを含み、ユーザから入力される操作又は情報を受信する。表示装置930は、例えばLCD又はOLEDディスプレイのスクリーンを含み、ナビゲーション機能の画像又は再生されるコンテンツを表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能の音声又は再生されるコンテンツを出力する。
無線通信インタフェース933は、任意のセルラー通信方式(例えばLTE、LTE−Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、一般に、例えばBBプロセッサ934とRF回路935とを含んでもよい。BBプロセッサ934は例えば符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行でき、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は例えばミキサ、フィルタ及びアンプを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934とRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。図25に示すように、無線通信インタフェース933は、複数のBBプロセッサ934と複数のRF回路935を含んでもよい。図25は、無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934と複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
また、セルラー通信方式を除き、無線通信インタフェース933は他の種類の無線通信方式、例えば、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式をサポートしてもよい。この場合、無線通信方式ごとに、無線通信インタフェース933はBBプロセッサ934とRF回路935を含んでもよい。
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
アンテナ937中の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために用いられる。図25に示すように、カーナビゲーション装置920は複数のアンテナ937を含んでもよい。図20はカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を含む例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を含んでもよい。
また、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を含んでもよい。この場合、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図において破線で部分的に示した支線を介して、図25に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックに電力を供給する。また、バッテリー938は、車両から給電される電力を蓄積する。
図25に示すカーナビゲーション装置920において、図13を参照して記述された通信ユニットは無線通信インタフェース933により実現されてもよい。機能の少なくとも一部はプロセッサ921により実現されてもよい。
本開示の内容の技術は、カーナビゲーション装置920と、車載ネットワーク941と、車両モジュール942との1つ又は複数のブロックを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両モジュール942は車両データ(例えば車速、エンジン回転数、故障情報)を生成し、生成したデータを車載ネットワーク941に出力する。
以上で具体的実施例に基づいて本発明の基本的原理を記述したが、指摘すべきことは、当業者にとって、本発明の方法と装置の全部又は任意のステップ或いは部品について、任意の算出装置(プロセッサ、記憶媒体などを含む)又は算出装置のネットワークにおいて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせで実現することが理解され、これは、当業者が本発明の記述を読んだ場合にその基本的回路設計知識又は基本的プログラミング技能を利用して実現されるものである。
そして、本発明は、さらに、機器読み取り可能な指令コードが記憶されたプログラム製品を提出する。前記指令コードは機器により読み取られて実行される場合に、上記本発明の実施例による方法を実行することができる。
これに対応して、上記の機器読み取り可能なコマンドコードが記憶されたプログラム製品がロードされた記憶媒体も本発明の開示に含まれる。上記記憶媒体は、フロッピーディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、メモリスティックを含むが、これらに限定されない。
ソフトウェア或いはファームウェアで本発明を実現する場合、記憶媒体或いはネットワークから専用ハードウェア構造を有するコンピュータ(例えば図26に示す汎用パーソナルコンピューター2500)に当該ソフトウェアを構成するプログラムをインストールし、当該コンピュータは各種のプログラムがインストールされている場合、各種の機能等を実行できる。
図26において、中央処理装置(CPU)2501は、読取専用メモリ(ROM)2502に記憶されているプログラム或いは記憶部2508からランダムアクセスメモリ(RAM)2503にロードされたプログラムに基づいて各種の処理を実行する。RAM2503にも、必要に応じてCPU2501が各種の処理等を実行する際に必要なデータが記憶される。CPU2501、ROM2502、RAM2503はバス2504を介して互いに接続されている。入力/出力インタフェース2505もバス2504に接続されている。
入力部2506(キーボード、マウス等を含む)、出力部2507(ディスプレイ、例えば陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)等、スピーカ等を含む)、記憶部2508(ハードディスク等を含む)、通信部2509(ネットワークインターフェースカード例えばLANカード、モデム等を含む)は入力/出力インタフェース2505に接続される。通信部2509は、ネットワーク、例えばインターネットを介して通信処理を実行する。必要に応じて、ドライバー2510も入力/出力インタフェース2505に接続される。リムーバブルメディア2511、例えばディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等は、必要に応じてドライバー2510に装着され、その中から読み出したコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部2508にインストールされるようにする。
ソフトウェアで上記一連の処理を実現する場合、ネットワーク、例えばインターネット或いは記憶装置、例えばリムーバブルメディア2511からソフトウェアを構成するプログラムをインストールする。
当業者であれば、この種の記憶媒体は、図26に示す、その中にプログラムが記憶され装置に別途配分してユーザにプログラムを提供するリムーバブルメディア2511に限定されないことが理解される。リムーバブルメディア2511の例は、磁気ディスク(フロッピーディスク(登録商標))、光ディスク(光ディスク読取専用メモリ(CD−ROM)とデジタル多用途ディスク(DVD)を含む)、光磁気ディスク(ミニディスク(MD)(登録商標)を含む)、半導体メモリを含む。又は、記憶媒体は、ROM2502、記憶部2508に含まれるハードディスク等であってもよく、その中にプログラムが記憶され、且つこれらを含む装置とともにユーザに配分される。
指摘すべきことは、本発明の装置、方法及びシステムにおいて、各部品又は各ステップは分割及び/又は再組み合わせることが可能である。これらの分割及び/又は再組み合わせは本発明の等価スキームと見なすべきである。そして、上記一連の処理を実行するステップは、説明の順で時間順に従って実行してもよいが、必ず時間順に従う必要がない。あるステップは並行又は独立に実行することが可能である。
最後、説明すべきことは、用語の「含む」、「包含」又はその任意の変化は、非排他的包含を含むことを意味することにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスはその要素を含むだけでなく、明確に挙げていない他の要素を含むか、又はこのようなプロセス、方法、物品又はデバイスが固有する要素をさらに含むようにする。また。より多く制限されない場合に、語句「一つ…を含む」が限定する要素は、上記要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスにおいて他の同一の要素を含むことを排除しない。
以上で図面と合わせて本発明の実施例を詳細に記述したが、以上で記述された実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明を制限しない。当業者にとって、上記実施形態について、本発明の本質と範囲から逸脱せず、各種の修正、変更を行い得る。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲及び均等意味のみに限定される。
上記装置中の各組立モジュール、ユニットはハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせで配置することが可能となる。配置が使用可能な具体的手段又は形態は、当業者にとって公知であり、ここで重複しない。ソフトウェア又はファームウェアで実現する場合、記憶媒体又はネットワークから専用ハードウェア構造を有するコンピュータに当該ソフトウェアを構成するプログラムをインストールし、当該コンピュータは各種のプログラムがインストールされている場合、各種の機能等を実行できる。
ソフトウェア又はファームウェアで上記一連の処理を実現する場合、ネットワーク、例えばインターネット或いは記憶装置、例えば、リムーバブル媒体からソフトウェアを構成するプログラムをインストールする。
当業者であれば、上記記憶媒体は、その中にプログラムが記憶され装置に別途配分してユーザにプログラムを提供するリムーバブルメディアに限定されないことが理解される。リムーバブルメディアの例は、磁気ディスク(フロッピーディスク(登録商標))、光ディスク(光ディスク読取専用メモリ(CD−ROM)とデジタル多用途ディスク(DVD)を含む)、光磁気ディスク(ミニディスク(MD)(登録商標)を含む)、半導体メモリを含む。又は、記憶媒体は、ROM、記憶部に含まれるハードディスク等であってもよく、その中にプログラムが記憶され、且つこれらを含む装置とともにユーザに配分される。
本開示は、さらに、機器読み取り可能な指令コードが記憶されたプログラム製品を提供する。前記指令コードは機器により読み取られて実行される場合に、上記本開示の実施例による方法を実行することができる。
これに対応して、上記の機器読み取り可能なコマンドコードが記憶されたプログラム製品がロードされた記憶媒体も本開示の開示に含まれる。上記記憶媒体は、フロッピーディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、メモリスティックを含むが、これらに限定されない
また、なお、本開示において、例えば、「左」と「右」、「第1」と「第2」等などの関係用語は、ただ一つのエンティティ又は操作と他の一つのエンティティ又は操作と区分するための言葉であり、必ずしもこれらのエンティティ又は操作同士にこのような実際の関係又は順序が存在することを示唆しない。且つ、用語である「含む」や「包含」又は他の変更用語は、非排他的包含もカバーすることを意味し、一連の要素を含む過程、方法、物品又はデバイスは、それらの要素だけでなく、明確に記載されていない他の要素や、この過程、方法、物品又はデバイスに固有される要素も含む。より多く制限されない場合に、語句「一つ…を含む」が限定する要素は、上記要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスにおいて他の同一の要素を含むことを排除しない。
以上に本発明の具体的な実施例に対する説明にて本発明を開示したが、当業者は特許請求の範囲の主旨及び範囲において、本発明の各種の修正、改進または均等物を設計することができる。これらの修正、改進または均等物も本発明の保護範囲に該当することは明らかである。
本開示の一実施例によれば、無線通信システムに用いられるスペクトル管理装置を提供し、前記無線通信システムはプライマリシステム及びサブシステムを含み、前記スペクトル管理装置は処理回路を含み、当該処理回路は、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを取得し、それぞれのサブシステムのスペクトル使用によるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、スペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するそれぞれのサブシステムに対するスペクトル遷移を確定するように配置されており、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報はサブシステムがスペクトル遷移操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。
本開示のさらなる一実施例によれば、無線通信システムに用いられる地理的位置データベースを提供し、前記無線通信システムはプライマリシステム及びサブシステムを含み、前記地理的位置データベースは、それぞれのサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを提供するように配置されている通信ユニットを含み、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報は、サブシステムがスペクトル遷移操作をサポートするか否かに関する情報に対応し、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル遷移能力情報は、前記無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル遷移を確定するために用いられる。
本開示の他の一実施例によれば、無線通信システムに用いられる共存発見装置を提供し、前記無線通信システムはプライマリシステム及びサブシステムを含み、前記共存発見装置は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在し且つ無線通信システムに残りのリソースが存在するが、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが他のサブシステムのスペクトルリソース割り当てを変更しないとスペクトルリソースを得ることができない場合に、当該要求に応答して、無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル遷移をトリガーするか否かを確定し、サブシステムを管理するスペクトル管理装置が無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル遷移をトリガーすると確定した場合に、それが管理するサブシステムのスペクトル遷移能力情報を取得することにより、サブシステムのスペクトル遷移能力情報に基づいて、管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定する、ように配置されている処理回路を含み、当該スペクトル遷移能力情報は、サブシステムがスペクトル遷移操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。
本開示の他の一実施例によれば、無線通信システムに用いられるスペクトル管理方法を提供し、前記無線通信システムはプライマリシステム及びサブシステムを含み、前記スペクトル管理方法は、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを取得し、それぞれのサブシステムのスペクトル使用によるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル遷移能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定することを含み、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報はサブシステムがスペクトル遷移操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。
本開示のさらなる一実施例によれば、無線通信システムに用いられる方法を提供し、前記無線通信システムは地理的位置データベース、スペクトル管理装置及びサブシステムを含み、前記方法は、サブシステムからのスペクトルリソース要求に応答して、地理的位置データベースによりそれぞれのサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを送信し、それぞれのサブシステムのスペクトル使用による無線通信システムにおけるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、スペクトル管理装置が、その管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを受信し、スペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定し、前記スペクトル管理装置がスペクトル遷移に関するスペクトル遷移情報を送信し、サブシステムが前記スペクトル管理装置が送信したスペクトル遷移情報を受信し、当該スペクトル遷移情報を利用してそのスペクトル使用を調整する、ことを含み、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報は当該サブシステムスペクトル管理操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。
本開示は、以下に図面と合わせて記載された説明を参照することによりよく理解できる。なお、全ての図面において、同一又は類似する部品を同一又は類似する符号で示している。前記図面は以下の詳細説明と共に本明細書に含まれ本明細書の一部として構成されており、更に例を挙げることにより本開示の好適な実施例を説明し、本開示の原理とメリットを解釈する。図面において、
プライマリシステム及びサブシステムを含む通信システムの概略的な模式図を示す。
本願の一実施例による、無線通信システムに用いられるスペクトル管理装置の構成のブロック図を示す。
図2における処理回路の他の構成例を示すブロック図である。
図3における遷移トリガーユニットの概略的構造を示すブロック図である。
図3における遷移確定ユニットの概略的構造を示すブロック図である。
本開示によるサブシステムのスペクトル遷移の例を示す模式図である。
図7aと図7bは、サブシステムの移動可能範囲に基づいてサブシステム集合を確定する例を模式的に示す。
サブシステムの使用スペクトルが割り当てられた時間に基づいてサブシステム集合を確定する例を模式的に示す。
遷移確定ユニットの他の概略的構造を模式的に示す。
本開示の実施例によるスペクトル遷移グラフの例を模式的に示す。
本開示の実施例によるスペクトル管理装置の他の例を示すブロック図である。
本開示の実施例による無線通信システムに用いられるサブシステム装置の概略的ブロック図を示す。
本開示の実施例による無線通信システムに用いられる地理的位置データベースの例を示すブロック図である。
本開示の実施例による無線通信システムに用いられる地理的位置データベースの他の例を示すブロック図である。
本開示の実施例による共存発見装置の概略的構造を示すブロック図である。
本開示の実施例による共存発見装置の他の概略的構造を示す。
本開示の実施例によるスペクトル管理システムの概略的構造を示す。
本開示の実施例によるスペクトル管理方法を示すフローチャートである。
本開示の実施例による無線通信システムに用いられる方法を示すフローチャートである。
本開示の実施例によるスペクトル管理システムに用いられる方法の例を示すフローチャートである。
無線通信システムに用いられる方法のフローチャートの具体例を示す。
無線通信システムに用いられる方法のフローチャートの具体例を示す。
本開示の実施例によるスペクトル管理システムに用いられる応用例を示す模式図である。
本開示内容の技術を応用できるスマートフォンの概略的な配置を示すブロック図である。
本開示内容の技術を応用できるカーナビゲーションデバイスの概略的な配置の一例を示すブロック図である。
本発明の実施例による方法及び/又は装置及び/又はシステムを実現する汎用コンピュータの概略的な構成のブロック図である。 当業者であれば、図面における素子は、簡明で、明らかのために示されたものであり、必ずしも一定の比例に従ってプロットされていないと理解すべきである。例えば、図面のいくつかの素子の寸法は、本開示の実施形態の理解を向上させるために、他の素子に対して誇張されている場合がある。
図2に、本願の一実施例による、無線通信システムに用いられるスペクトル管理装置1を示し、当該無線通信システムはプライマリシステム及びサブシステムを含み、スペクトル管理装置1は、処理回路10を含み、当該処理回路10は、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを取得し、及び、それぞれのサブシステムのスペクトル使用によるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル遷移能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定する、ように配置されており、当該スペクトル使用情報は、それぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトルに関する情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報は、サブシステムがスペクトル遷移操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。本開示によれば、スペクトル管理装置1は、地理的位置データベース(Geo−location Data Base,GLDB)とは独立して設定されてもよいし、地理的位置データベースに設置されてもよい。
一例として、処理回路10は、さらに、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在し、且つ前記無線通信システムにおいて残りのリソースが存在する場合に、当該要求に応答して、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報を取得し、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムのスペクトル使用情報に基づいて、前記サブシステムに対してスペクトル遷移を行うことをトリガーするか否かを確定することにより、スペクトルリソースを要求するサブシステムのスペクトルリソースの使用を満足する、ように配置されている。
判断モジュール1031は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが残りのスペクトルリソースを取得できると判断した場合に、残りのスペクトルリソースを、当該スペクトルリソースを要求するサブシステムに割り当てることができ、サブシステムのスペクトル遷移を行う必要がなく、従って、トリガー確定ユニット1032は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対する遷移をトリガーしないと確定し、且つ残りのスペクトルリソースを当該スペクトルリソースを要求するサブシステムに割り当てると確定できる。
逆に、判断モジュール1031は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが残りのスペクトルリソースを取得できないと判断した場合に、さらに、無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースが存在するか否かを判断する。第2の判断モジュール1032が無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースが存在しないと判断すると、無線通信システムにおけるスペクトルリソースの全部が十分に利用されたことを表し、即ち、現在のサブシステムのスペクトル使用を調整することによりスペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを割り当てることができないことを表し、この場合、トリガー確定ユニット1032は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対する遷移をトリガーしないと確定し、且つスペクトルリソースを要求するサブシステムのアクセスを拒否すると確定する。無線通信システムにおいて残りのリソースが存在すると、トリガー確定ユニット1032は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用に対するスペクトル遷移をトリガーすると確定することで、スペクトル遷移により、プライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉閾値範囲内にあることを確保して、スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを提供することが可能となる。
以上の記述によれば、処理回路10の取得ユニット101はスペクトルリソースの要求に応答して、それぞれのサブシステムのスペクトル使用情報を取得し、及びサブシステムに対するスペクトル遷移をトリガーすると確定することに応答して、スペクトル遷移能力情報を取得したが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、取得ユニット101は、所定のタイミング毎に、当該スペクトル管理装置が管理するそれぞれのサブシステムのスペクトル使用情報と、スペクトル遷移能力情報と、を取得してもよい。
本開示によれば、サブシステム集合確定モジュール1021は、以下の条件に基づいて、残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合に含まれているサブシステムを確定し、上記条件は、当該サブシステムが前記残りのスペクトルリソースを使用していないが、残りのスペクトルリソースが、当該サブシステムによって使用されるように調整される場合にプライマリシステムへの干渉が前記プライマリシステムの許容範囲にあることであり、つまり、当該残りのスペクトルリソースが、当該サブシステムによって使用されるように調整されると、遷移の後、通信システムの全体における、当該サブシステムを含む全てのサブシステムがスペクトルリソースを使用し、即ち、当該サブシステムが残りのスペクトルリソースを使用し(本開示によれば、当該残りのスペクトルリソースがあるサブシステムがリリースしたものであると、対応するサブシステムは当該残りのスペクトルリソースの使用を停止する必要がある)、他のサブシステムは現在使用しているスペクトルリソースを使用する場合にプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの干渉閾値範囲内にあるようになる。
場合2について、一つの可能な実現形態は、スペクトル管理装置1が、地理的位置データベースが記憶算出した全ての情報にアクセスでき、即ち、地理的位置データベースは、スペクトル管理装置1が管理するそれぞれのサブシステムに対して、それが残りのスペクトルリソースを使用するように調整された後プライマリシステム(又はプライマリシステム基準点)への干渉がプライマリシステムの干渉閾値内にあるか否かを再算出し、プライマリシステムの干渉閾値内にあると、サブシステム集合確定モジュール1021は、当該サブシステムを当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合に含ませ、さもなければ、それを当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合に含ませない。そして、サブシステム集合確定モジュール1021によって確定されたサブシステム集合に基づいて、判定モジュール1022によって判定を実行し、当該判定に基づいてスペクトル遷移スキームを確定するようにする。
残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を取得した後、判定モジュール1022は、サブシステム集合にスペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれる判断に基づいて、それぞれのサブシステムに対するスペクトル遷移を確定してもよく、サブシステム集合においてスペクトルリソースを要求するサブシステムが存在しないと、サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースを、前記残りのスペクトルリソースとする。新たに確定したサブシステム集合にスペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれるまで、サブシステム集合確定モジュール1021と判定モジュール1022との操作を繰り返すことにより、それぞれのサブシステムのスペクトル遷移を確定することができる。つまり、本開示によれば、残りのスペクトルリソースを起点として、まず、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を確定してから、サブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが使用するスペクトルリソースを、残りのスペクトルリソースとして、残りのスペクトルリソースのそれぞれに対応するサブシステム集合を確定し、段階的にサブシステム集合を確定し、サブシステム集合にスペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれるまでで、即ち、スペクトルリソースを要求するサブシステムをサブシステム集合確定モジュール1021の操作の終点とする。
段階的にサブシステム集合を確定する過程で、サブシステム集合確定操作を繰り返す回数が所定の数に達したが、まだスペクトルリソースを要求するサブシステムを見つけていないと、スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトル遷移スキームが見つかる可能性が少ない。これに基づいて、スペクトル遷移スキームの設計規模及び複雑さを制御するために、本開示の好適な実施例によれば、処理回路は、サブシステム確定モジュール1021と判定モジュール1022との操作を繰り返す繰り返し回数が所定の閾値に達した場合に、それぞれのサブシステム集合に依然として前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれていないと、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを割り当てないと確定するように配置されている。
図11に、本開示の実施例によるスペクトル管理装置の他の概略的なブロック図を示している。図10に示すように、上記のような処理回路10に加えて、スペクトル管理装置2は、処理回路10が確定した、スペクトル遷移に関するスペクトル遷移情報を送信するように配置されている通信ユニット20をさらに含んでおり、当該スペクトル遷移情報は、スペクトル遷移操作を行うサブシステムの識別子、当該サブシステムに新たに割り当てられたスペクトルリソースの情報及び/又は当該サブシステムによってリリースされるスペクトルリソースの情報を含む。本開示によれば、通信ユニット20は、スペクトル遷移に係るサブシステムへスペクトル遷移情報に送信して、サブシステムは、当該スペクトル遷移情報に応じてそのスペクトル使用を調整し、それぞれの利用可能スペクトルリスト、及び使用スペクトルリストを更新するようにする。相応するサブシステム以外に、通信ユニット20は、さらに、当該スペクトル遷移情報を地理的位置データベースに報告し、地理的位置データベースが、それのメンテナンスするそれぞれのサブシステムの利用可能スペクトルリスト及び/又は使用スペクトルリストを更新するように配置されている。
本開示の実施例によれば、無線通信システムに用いられるサブシステム装置をさらに提供する。図12に、本開示の実施例による無線通信システムに用いられるサブシステム装置の概略的ブロック図を示す。図12に示すように、サブシステム装置5は、当該サブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを送信し、当該スペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報に基づいて当該サブシステムに対するスペクトル遷移を確定するとともに、当該サブシステムのスペクトル使用を調整するためのスペクトル遷移情報を受信するように、配置されている通信ユニット50を含んでいる。
本開示の実施例によれば、通信ユニット50は、使用スペクトルリソースを要求するためのスペクトル要求を送信して、当該サブシステムのスペクトル管理装置が当該要求に基づいてスペクトル遷移を行うか否かを確認することをトリガーする。例えば、上記実施例において、スペクトル管理装置1の処理回路10における遷移トリガーユニット103は、サブシステムの送信するスペクトルリソース要求に基づいて、それが管理するサブシステムに対するスペクトルリソース遷移をトリガーするか否かを確認する。
図13に、地理的位置データベースの概略的な構造を示している。図13に示すように、地理的位置データベース6は、それぞれのサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを提供するように配置されている通信ユニット60を含んでおり、当該スペクトル使用情報は、それぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報は、サブシステムがスペクトル遷移操作をサポートするか否かに関する情報に対応し、スペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報は前記無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル遷移を確定するために用いられる。
図14に、地理的位置データベースの他の概略的な構造を示している。図14に示すように、図13の的地理的位置データベース6と類似して通信ユニット60を含むことに加えて、地理的位置データベース7は、前記無線通信システムにおいて残りのスペクトルリソースがあるか否か、且つ当該残りのスペクトルリソースがスペクトルリソースを要求するサブシステムによって使用できるか否かに基づいて、それぞれのサブシステムに対してスペクトル遷移を行うことをトリガーするか否かを確定する、ように配置されている処理回路70をさらに含んでいる。つまり、本開示によれば、スペクトル遷移操作を行うことをトリガーするか否かを確定する処理は、スペクトル管理装置だけでなく、地理的位置データベースがサブシステムのスペクトルリソース要求に応答することで行われてもよく、その具体的実行形態は、上記実施例で記述された処理回路10における遷移トリガーユニット103が実行する操作と類似するので、ここで重複しない。つまり、本開示による共存発見の操作は地理的位置データベースによって実行されてもよい。
本開示によれば、地理的位置データベース7は、スペクトル管理装置がそれに送信したサブシステム集合に応答して、当該サブシステム集合における各サブシステムのプライマリシステムへの干渉を算出し、算出結果を通信ユニット60を介してスペクトル管理装置に送信し、スペクトル管理装置が確定したサブシステム集合から、プライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲を超えるサブシステムを除去することにより、サブシステム集合に基づいてスペクトル遷移スキームを確定する正確性を確保することができる。また、地理的位置データベース7は、スペクトル管理装置に対して、サブシステムの移動可能範囲及び/又はサブシステムによってそれが現在使用しているスペクトルリソースが割り当てられた時間情報に基づいて確定したサブシステム集合に基づいて、当該サブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが残りのスペクトルリソースを使用することによるプライマリシステムへの干渉を算出してもよい。また、地理的位置データベース7は、スペクトル管理装置が管理する全てのサブシステムにおける各サブシステムに対して、それが残りのスペクトルリソースを使用することによるプライマリシステムへの干渉を算出してもよく、この場合、サブシステム集合は、スペクトル管理装置の管理する全てのサブシステムからなると見なす。
図15に示すように、共存発見装置8は、スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在し且つ前記無線通信システムに残りのリソースが存在するが、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが他のサブシステムのスペクトルリソース割り当てを変更しないとスペクトルリソースを得ることができない場合に、当該要求に応答して、無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル遷移をトリガーするか否かを確定し、サブシステムを管理するスペクトル管理装置が無線通信システムにおけるサブシステムに対するスペクトル遷移をトリガーすると確定した場合に、それが管理するサブシステムのスペクトル遷移能力情報を取得することにより、サブシステムのスペクトル遷移能力情報に基づいて、管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定するように配置されている処理回路80を含んでおり、当該スペクトル遷移能力情報は、サブシステムがスペクトル遷移操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。処理回路80が実行する、サブシステムに対するスペクトル遷移をトリガーするか否かを確定する処理は、例えば、図3〜4を参照して記述された遷移トリガーユニット103の処理や、図14を参照して記述された地理的位置データベース7の処理回路70により実現されてもよく、ここで重複しない。
図16に、共存発見装置の他の概略的な構造を示している。図16に示すように、図15における共存ファインダ8と類似して処理回路80を含むことに加えて、共存発見装置9は、サブシステムのスペクトルリソースを要求するためのスペクトルリソース要求、及びそれぞれのサブシステムの使用スペクトル情報の少なくとも一つを受信するとともに、処理回路80が無線通信システムにおけるサブシステムに対してスペクトル遷移を行うことをトリガーするか否かの確定結果を送信する、ように配置されている通信ユニット90をさらに含んでいる。
本開示の実施例によれば、ステップS1030において、以下の操作を実行し、即ち、(i)当該残りのスペクトルリソースに対して、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムにおいて、前記残りのスペクトルリソースを使用していないが、残りのスペクトルリソースが当該サブシステムによって使用されるように調整される場合にプライマリシステムへの干渉が前記プライマリシステムの許容範囲にあるようなサブシステムを選択して、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を構成し、(ii)前記サブシステム集合において前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在するか否かを判断し、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在する場合に、前記判断に基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定し、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが存在しない場合に、前記サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースを、前記残りのスペクトルリソースとし、前記サブシステム集合に含まれているサブシステムのそれぞれが現在に使用しているスペクトルリソースに対して、前記サブシステム集合において前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれるまで、上記操作(i)〜(ii)を繰り返す。本開示による好適な実施例によれば、前記操作(i)〜(ii)を繰り返す回数が所定の閾値に達した場合に、それぞれのサブシステム集合において依然として前記スペクトルリソースを要求するサブシステムが含まれていないと、前記スペクトルリソースを要求するサブシステムにスペクトルリソースを割り当てない。
ステップS1030において、それぞれのサブシステム集合に基づいて、スペクトル遷移グラフとして、有向グラフを作成し、前記ペクトル遷移グラフに応じて、深さ優先探索または幅優先探索により、前記スペクトル遷移に関するスペクトル遷移情報を確定することをさらに含み、前記有向グラフは、当該残りのスペクトルリソースをリリースするサブシステム又はスペクトル管理装置を末尾ノードとして、当該残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれを先頭ノードとして、前記残りのスペクトルリソースを末尾ノードと先頭ノードとを接続する有向辺の重みとすることにより、作成される。
本開示は、無線通信システムにおける方法をさらに提供し、当該無線通信システムは、地理的位置データベース、スペクトル管理装置及びサブシステムを含み、当該方法は、地理的位置データベースにより各サブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報を送信し、スペクトル管理装置がそれの管理するサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを受信し、各サブシステムのスペクトル使用による無線通信システムにおけるプライマリシステムへの干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあるように、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル遷移能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定し、前記スペクトル管理装置がスペクトル遷移に関するスペクトル遷移情報を送信し、サブシステムが前記スペクトル管理装置の送信するスペクトル遷移情報を受信し、当該スペクトル遷移情報を利用してスペクトル使用を調整する、ことを含んでおり、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報は、当該サブシステムスペクトル管理操作をサポートするか否かに関する情報に対応する。
図21に示すように、S1において、スペクトルリソースを要求するサブシステムは、地理的位置データベース(又はスペクトル管理装置)にスペクトルリソース要求送信し、S2において、当該スペクトルリソース要求に応答して、地理的位置データベースによりスペクトル遷移操作をトリガーするか否かを確定し、S3において、サブシステムに対するスペクトル遷移操作をトリガーすると確定した後、スペクトル管理装置へそれぞれのサブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報とを送信し、当該スペクトル使用情報はそれぞれのサブシステムの使用のために既に割り当てられた使用スペクトル相関情報に対応し、当該スペクトル遷移能力情報は当該サブシステムスペクトル管理操作をサポートするか否かに関する情報に対応し、S4において、前記スペクトル使用情報と前記スペクトル遷移能力情報とに基づいて、当該スペクトル管理装置が管理するサブシステムに対するスペクトル遷移を確定し、S5において、スペクトル管理装置により、スペクトル遷移スキームに関するスペクトル遷移情報を地理的位置データベースに送信し、S5’において、スペクトル管理装置によりスペクトル遷移スキームのスペクトル遷移情報をサブシステムに送信するとともに、相応するサブシステムへスペクトル遷移要求を送信してもよく、S6において、サブシステムは、受信したスペクトル遷移情報に基づいて、そのスペクトル使用を再配置する。S4.1における処理が具体的に以下のS4.1.aないしS4.1.dとして記述される以外に、図21における上記処理は、図20に示す無線通信システムに用いられる方法のフローチャートと類似する。図21に示す無線通信システムに用いられる方法では、S4.1.aにおいて、スペクトル管理装置によりサブシステムの移動可能範囲の情報に基づいて残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を予め推定し、S4.1.bにおいて、スペクトル管理装置は、予め推定したサブシステム集合が適切であるか否かを確認する要求を地理的位置データベースへ送信し、即ち地理的位置データベースに、予め推定したサブシステム集合におけるサブシステムのそれぞれが新しくリリースされたスペクトルリソースを使用するように調整される場合のプライマリシステムへの干渉を算出するように要求し、S4.1.cにおいて、地理的位置データベースによりスペクトル管理装置の要求に応答して、予め推定したサブシステム集合におけるサブシステムが新しくリリースされたスペクトルリソースを使用するように調整される場合のプライマリシステムへの干渉を算出し、4.1.dにおいて、算出結果、又は当該干渉値に基づいて干渉がプライマリシステムの許容範囲にあるか否かを確定する確認結果を、スペクトル管理装置に送信する。
従来技術と比べて、本開示の実施例によるスペクトル管理装置、方法、地理的位置データベース、共存発見装置及びサブシステムは、少なくとも、以下の有益な効果を有し、即ち、サブシステムのスペクトル使用情報とスペクトル遷移能力情報に応じて残りのスペクトルリソースとスペクトルリソースを要求するサブシステムとの間のスペクトル遷移のスキームを探し、当該スキームを実施することで係るサブシステムを再配置することにより可能な限り少ない再配置オーバーヘッドで、可能な限り多いサブシステムにアクセスし、リソースの効率的利用を達成する。
本発明は、同様に、IEEE P802.19aにも適用することができ、対応するルールは以下の通りであり、SMDはGCOにスペクトルリソースを割り当てるか、スペクトルリソースの可用性を再計算し、CDISは、共存発見をし、CMをトリガーしてスペクトル遷移スキームを確定し、CMは結果に応じてGCOに遷移要求を発し、GCOは当該要求に応じて再配置を完成する。なお、GCOは、さらに、異なる優先レベルに分け、優先レベルが低いGCOがリソースを取得することは、必ず、優先レベルが高いGCOへの集約干渉がそれの許容する範囲にあることを満足しなければならない。
特に注意すべきことは、CMとSMDとの間に直接な情報伝送インタフェースがないからである。図23に、本開示による応用例のスペクトル管理システムのフローチャートを示している。CMは、スペクトル遷移条件算出結果を取得する (即ち、以上のように段階的に残りのスペクトルリソースに対応するサブシステム集合を取得する(これによりスペクトル遷移グラフを作成する))必要がある場合に、図21に示すように、まず、CMは、スペクトル遷移条件算出要求(例えば、当該要求はスペクトル要求グループ情報パラメーターを含み(パラメーターspecRequestModificationで示す)、さらに、当該パラメーターはスペクトル要求グループのIDを含み(groupIndexで示す)、検証が必要なスペクトル (spectrumCheckで示す))をGCOに送信し、GCOは直接にSMDに当該再算出を要求し、SMDはスペクトル遷移条件算出を行い、算出結果をGCOに返信し、GCOにより当該結果をCMにアップロードする。