JP2019515417A - 電極 - Google Patents

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Abstract

本出願は、支持体及び金属酸化物触媒を含む電極であって、金属酸化物触媒がナノフォレスト構造を含む電極に関する。また、支持体及び水和金属酸化物触媒前駆体を含む組成物であって、金属酸化物触媒前駆体がナノフォレスト構造を含む組成物が提供される。また、電極の製造方法及び電極前駆体として有用な組成物の製造方法が提供される。また、前記電極を含む燃料電池が提供される。本発明の電極の燃料電池における使用もまた提供される。

Description

本発明は電極に関する。より具体的には、本発明はCo電極に関する。本発明は、Co電極を合成する方法にも関する。本発明の電極は、直接エタノール燃料電池に使用することができる。
燃料電池は、酸化剤と燃料との制御された化学反応によって、燃料からの化学エネルギーを電気に変換する装置である。燃料電池に一般的に用いられる典型的な燃料としては、水素、メタノール又はエタノールなどのアルコール、又は炭化水素が挙げられる。酸化剤は、典型的には酸素である。
燃料電池は、多くの用途で、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する有望な手段である。特に重要な用途の1つは、燃料電池がゼロエミッションで低コストで高い出力密度を提供できるため、電気自動車に電力を供給するための燃料電池の使用である。(Stambouli,A.B., 「Renew.Sustain.Energy Rev.」,2011年,15,4507−4520頁)。直接エタノール燃料電池は、高い電力密度を有し、高い効率を有し、比較的環境に優しいと考えられるため、他のタイプの燃料電池に比べていくつかの利点を有する。
調整されたナノ物体設計及び表面形態は、改善された電気活性部位への接近可能性を有する電極触媒を提供し得る。これは、エタノール分子の優先的な表面被覆、より短いイオン/電子拡散経路、ナノスケール構造を介した反応物質のより良好な物質移動、及びエタノール電解酸化反応におけるより速い又は可逆的な動態につながり得る。しかしながら、エタノールの電解酸化反応における、異方性、露出した活性部位の密度、及び長手軸の方向における多重拡散性のボイドの密度の点での触媒形態の影響は、不明のままである。
電極を形成する現在の方法は、ランダムに配向した形態を有する構造の形成をもたらす。さらに、典型的な方法は、白金のような現在の電極材料のコストのために、小規模で多段階のプロセスを必要とする。現在の工業用の触媒系の電極の欠点は、白金のような材料の高コストと、電極の有限サイク寿命である。さらに、白金触媒は一酸化炭素と容易に結合することができ、それによりエタノール酸化還元反応を「中毒」(“poisoning”)させる。したがって、改善された電極、例えば、直接エタノール燃料電池に使用するための電極を提供する必要がある。
本発明は、多重拡散性のメソケージ空洞及び窓を有する低屈折率及び高屈折率の単一平面及び界面平面から利点が得られる電極構造を提供する。本開示は、多成分炭素/Co/基板層を使用することによって、長手軸に沿って様々な電極構造を合成する簡単なワンポット水熱法を提供する。本発明の方法は、多重拡散性のメソケージ空洞及び窓を有する低屈折率及び高屈折率の単一面及び界面平面を有する様々な異方性形態のCo構造の製造に対して多目的な制御を提供する。
本発明は、多孔質ニッケル基板及びCoメソ結晶を含む低コスト材料を使用するので、現在の電極システムよりもコストの点で大きな利点を提供する。さらに、本発明は、当該技術分野における電極と比較して、改善された電子輸送及び拡散を有する電極を提供する。Coなどの本発明の金属酸化物触媒は、低コストで製造することができ、実施形態では、階層的形態(例えば、本明細書に開示されるナノフォレスト構造)、高表面積被覆率、及び高屈折率の露出活性部位平面の表面を有する単結晶などのユニークな特徴を有する。これらのパラメータは、酸素還元反応(ORR)又はアルコール酸化反応(AOR)の電気化学的触媒作用の高効率性能を提供する。
本発明の電極は多くの利点を提供する。電極は、従来の白金/炭素(Pt/C)電極と比較して、エタノール電解酸化の触媒効率が改善されている。
本発明の目的は、高い触媒効率を有する低コストの電極を提供することである。したがって、さらなる目的は、前記電極を製造する方法を提供することである。出願人は、これらの目的が本発明の実施形態によって達成されると考えている。
一態様では、本発明は、支持体及び金属酸化物触媒を含む電極であって、前記金属酸化物触媒がナノフォレスト構造を含む電極を提供する。
一実施形態では、金属酸化物触媒は、遷移金属酸化物である。一実施形態において、遷移金属酸化物触媒は、酸化コバルト(例えばCo及び/又はCoO)、酸化ニッケル(例えばNiO)、酸化マンガン(例えばMnO)、又は酸化カドミウムである。一実施形態では、金属酸化物触媒は酸化コバルトである。一実施形態では、酸化コバルトは、Co、CoO、又はCoとCoOとの混合物を含む。一実施形態では、酸化コバルトはCoを含む。一実施形態では、酸化コバルトはCoである。酸化コバルトは、典型的には、Co2+及びCo3+形態のコバルト原子の混合物を含む。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、これは、特に本発明の実施形態におけるナノフォレスト構造との組み合わせにおいて、触媒活性の向上もたらすと考えられる。
一実施形態では、ナノフォレスト構造は、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、メソ結晶構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs:corn tubercle pellets)、バナナクラスター(BCs:banana clusters)、薄シート(LSs:lamina sheets)及び複数のカンチレバーシート(MCSs:multiple cantilever sheets)、又はそれらの組み合わせから選択される形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記CPsがナノロッド(NR)ドメインにおいて支持体の表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、バナナクラスター(BCs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記BCsがナノロッド(NR)ドメインにおいて支持体の表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、薄シート(LSs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、複数のカンチレバーシート(MCSs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、CPs、及び/又はBCs、及び/又はLSs、及び/又はMCSsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、CPsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、BCsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、LSsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、MCSsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。
一実施形態では、金属酸化物触媒は、ミラー指数{111}/{112}及び/又は{112}/{111}及び/又は{110}/{001}及び/又は{001}/{110}及び/又は{112}を有する界面を有する結晶を含む。一実施形態では、金属酸化物触媒は、ミラー指数{111}/{112}及び/又は{112}/{111}を有する界面を有する結晶を含む。一実施形態では、金属酸化物触媒は、ミラー指数{110}/{001}及び/又は{001}/{110}を有する界面を有する結晶を含む。一実施形態では、金属酸化物触媒は、{112}のミラー指数を有するファセットを有する結晶を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は結晶を含む。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、界面の提供、例えば、{111}/{112}又は{110}/{001}は、高屈折率単結晶ファセットのみを有する材料よりも利点をもたらすと考えられる。例えば、高屈折率単結晶ファセットのみを有する同様の材料と比較して、触媒における典型的な反応のために、界面ファセットがより良好な吸着、結合及び表面エネルギーを生成すると考えられる。
一実施形態において、支持体は、炭素を含む基板を含む。一実施形態では、炭素は、グラファイト、グラフェンシート(g−C)、又はカーボンナノチューブ(C−NTs)を含む。一実施形態では、炭素はg−C又はC−NTsを含む。一実施形態では、炭素はg−Cを含む。一実施形態では、炭素はC−NTsを含む。一実施形態では、C−NTsは多層カーボンナノチューブ(MWCNT)である。一実施形態では、金属酸化物触媒が基板上に堆積される。
一実施形態では、支持体は、発泡金属、ガラス状炭素(GC)、又はセラミック膜(例えば、アルミナ又はチタニア膜)を含むベースを含む。一実施形態では、支持体は、発泡金属又はガラス状炭素(GC)を含むベースを含む。一実施形態では、支持体は、ガラス状炭素(GC)を含むベースを含む。一実施形態では、支持体は、発泡金属を含むベースを含む。一実施形態では、発泡金属は、発泡ニッケル又は発泡アルミニウムを含むか、又はそれからなる。一実施形態では、発泡金属は発泡ニッケルを含む。一実施形態では、発泡ニッケルは、3D多孔質ニッケル発泡体(3D−PNi)である。
一実施形態では、支持体は、本明細書で定義されるベース上に堆積された本明細書で定義される基板を含む。
一実施形態では、ナノフォレスト構造は、電極の露出した表面上にある。
一実施形態では、電極は、50m/g超の表面積を有する。一実施形態では、電極は、75m/g超の表面積、例えば、100m/g超の表面積を有する。
一態様では、本発明は、支持体及び金属酸化物触媒前駆体を含む組成物であって、前記金属酸化物触媒前駆体がナノフォレスト構造を含む組成物を提供する。組成物は、電極前駆体として使用するための組成物であってもよい。例えば、金属酸化物触媒前駆体が触媒に転化された後、転化された組成物は、電極を使用するためのものであってもよい。
一実施形態では、金属酸化物触媒前駆体は、水和金属酸化物前駆体であるか、又はこれを含む。一実施形態では、金属酸化物触媒前駆体は、水和遷移金属酸化物触媒前駆体である。一実施形態において、水和遷移金属酸化物前駆体は、酸化コバルト(例えばCo及び/又はCoO)、酸化ニッケル(例えばNiO)、酸化マンガン(例えばMnO)、又は酸化カドミウムである。一実施形態では、金属酸化物触媒前駆体は、水和コバルト酸化物である。一実施形態では、金属酸化物触媒前駆体は、式CoO(OH)(CO0.5.0.11HO(式中、xは1、2又は3から選択される)、又はそれらの混合物を有する。
一実施形態では、ナノフォレスト構造は、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、メソ結晶構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs:corn tubercle pellets)、バナナクラスター(BCs:banana clusters)、薄シート(LSs:lamina sheets)及び複数のカンチレバーシート(MCSs:multiple cantilever sheets)、又はそれらの組み合わせから選択される形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記CPsがナノロッド(NR)ドメインにおいて支持体の表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、バナナクラスター(BCs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記BCsがナノロッド(NR)ドメインにおいて支持体の表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、複数のカンチレバーシート(MCSs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、CPs、及び/又はBCs、及び/又はLSs、及び/又はMCSsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、CPsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、BCsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、LSsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、MCSsは、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。
一実施形態において、支持体は、炭素を含む基板を含む。一実施形態では、炭素は、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、炭素繊維、メソポーラスカーボン、又は炭素窒化物を含む。一実施形態では、炭素は、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、炭素繊維、又はメソポーラスカーボンを含む。一実施形態では、炭素は、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、又は炭素繊維を含む。一実施形態では、炭素は、グラファイト、グラフェンシート(g−C)又はカーボンナノチューブ(C−NTs)を含む。一実施形態では、炭素はg−C又はC−NTsを含む。一実施形態では、炭素はg−Cを含む。一実施形態では、炭素はC−NTsを含む。一実施形態では、C−NTsは多層カーボンナノチューブ(MWCNT)である。一実施形態では、金属酸化物触媒が基板上に堆積される。
一実施形態では、支持体は、発泡金属、ガラス状炭素(GC)、又はセラミック膜(例えば、アルミナ又はチタニア膜)を含むベースを含む。一実施形態では、支持体は、発泡金属又はガラス状炭素(GC)を含むベースを含む。一実施形態では、支持体は、ガラス状炭素(GC)を含むベースを含む。一実施形態では、支持体は、発泡金属を含むベースを含む。一実施形態では、発泡金属は、発泡ニッケル又は発泡アルミニウムを含むか、又はそれからなる。一実施形態では、発泡金属は発泡ニッケルを含む。一実施形態では、発泡ニッケルは、3D多孔質ニッケル発泡体(3D−PNi)である。
一実施形態では、支持体は、本明細書で定義される基板上に堆積された本明細書で定義される基板を含む。
一実施形態では、ナノフォレスト構造は、電極の露出した表面上にある。
一実施形態では、組成物は、50m/g超の表面積を有する。一実施形態では、電極は、75m/g超の表面積、例えば、100m/g超の表面積を有する。
一態様では、本発明は、電極を作製する方法を提供する。本方法は、電極ベースの存在下で、コバルト(II)カチオン、尿素又は環状アミド及び炭素を含む水溶液を形成する工程;前記溶液を活性化する工程;前記電極ベース上に堆積されたコバルトと炭素とを含む組成物が形成されるように反応を進行させる工程;前記組成物を前記溶液から単離する工程;前記組成物を焼成して、酸化コバルト触媒を含む電極を形成する工程を含む。
一実施形態では、コバルト(II)カチオンは塩によって提供される。一実施形態では、塩は、塩化コバルト、硝酸コバルト、又はそれらの組み合わせを含む。一実施形態では、塩は塩化コバルトを含む。一実施形態では、塩は硝酸コバルトを含む。
一実施形態では、尿素又は環状アミドは尿素である。一実施形態では、尿素又は環状アミドは環状アミドである。一実施形態では、環状アミドはヘキサメチレンテトラミン(HMT)である。
一実施形態では、炭素は、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、炭素繊維、メソポーラスカーボン又は炭素窒化物を含む。一実施形態では、炭素は、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、炭素繊維、又はメソポーラスカーボンを含む。一実施形態では、炭素は、グラファイト、グラフェンシート(g−C)又はカーボンナノチューブ(C−NTs)を含む。一実施形態では、炭素は、g−C又はカーボンナノチューブC−NTsを含む。一実施形態では、炭素はg−Cを含む。一実施形態では、炭素はカーボンナノチューブC−NTsを含む。C−NTsは、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)であってもよい。
一実施形態では、電極ベースは、発泡金属、ガラス状炭素(GC)、又はセラミック膜(例えば、アルミナ又はチタニア膜)であるか、又はこれを含む。一実施形態では、電極ベースは、発泡金属又はガラス状炭素(GC)であるか、又はこれを含む。一実施形態では、ベースはガラス状炭素(GC)であるか、又はこれを含む。一実施形態では、支持体は発泡金属であるか、又はこれを含む。一実施形態では、発泡金属は、発泡ニッケル又は発泡アルミニウムを含むか、又はそれからなる。一実施形態では、発泡金属は、発泡ニッケルを含むか、又はそれからなる。一実施形態では、発泡ニッケルは、3D多孔質ニッケル発泡体(3D−PNi)である。
一実施形態では、反応を進行させる工程の間に、炭素が、コバルト(II)カチオンの堆積のための基板を提供する。一実施形態では、反応を進行させる工程の間に、基板が電極ベース上に堆積する。
一実施形態では、反応を進行させる工程は、溶液を活性化する工程を含む。
一実施形態では、溶液を活性化する工程及び反応を進行させる工程は、圧力容器内で行われる。一実施形態では、溶液を活性化する工程及び反応を進行させる工程は、1気圧より高い圧力(例えば、少なくとも2気圧、5気圧又は10気圧の圧力)で行われる。
一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を、加熱すること、電磁放射線(例えば、UV、赤外線、又はマイクロ波放射線)を照射すること、又は超音波処理することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を少なくとも80℃、少なくとも100℃、少なくとも120℃及び少なくとも140℃から選択される温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を100〜200℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を120〜180℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を130〜170℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を140〜160℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を150℃(例えば、145〜155℃)の範囲の温度に加熱することを含む。
一実施形態では、反応を進行させる工程は、少なくとも1時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、少なくとも4時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、少なくとも8時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、1時間〜36時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、4時間〜36時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、8時間〜24時間の時間を含む。
一実施形態では、組成物は、水和コバルト酸化物を含む。一実施形態では、水和コバルト酸化物は、式Co(OH)(CO0.5.0.11HO(式中、xは1、2又は3から選択される)、又はそれらの混合物を有する。
一実施形態では、水和コバルト酸化物は、ナノフォレスト構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、メソ結晶構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs:corn tubercle pellets)、バナナクラスター(BCs:banana clusters)、薄シート(LSs:lamina sheets)及び複数のカンチレバーシート(MCSs:multiple cantilever sheets)、又はそれらの組み合わせから選択される形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記CPsがナノロッド(NR)ドメインにおいて電極ベースの表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、バナナクラスター(BCs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記BCsがナノロッド(NR)ドメインにおいて前記電極ベースの表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、複数のカンチレバーシート(MCSs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、CPs、及び/又はBCs、及び/又はLSs、及び/又はMCSsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、CPsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、BCsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、LSsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、MCSsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。
一実施形態では、単離工程と焼成工程との間に、組成物が少なくとも1種の溶媒で洗浄される。一実施形態では、洗浄は、少なくとも2つの溶媒で順次洗浄することを含む。一実施形態では、1つの溶媒又は複数の溶媒(例えば、2つ、3つ又は4つの溶媒)は、水及び水混和性溶媒から選択される。一実施形態では、水混和性溶媒は、水及び水混和性有機溶媒を含む。一実施形態では、水混和性溶媒は、5%未満の水、例えば、2%未満の水を含む。一実施形態では、水混和性溶媒は、メタノール、エタノール及びイソプロパノール、又はそれらの混合物から選択される。一実施形態では、水混和性溶媒はエタノール(例えば、無水エタノール)である。
一実施形態では、単離された組成物は焼成工程の前に乾燥される。
一実施形態では、焼成工程は、組成物を少なくとも200℃に加熱することを含む。一実施形態では、焼成工程は、組成物を少なくとも300℃に加熱することを含む。一実施形態では、焼成工程は、組成物を少なくとも350℃に加熱することを含む。一実施形態では、焼成工程は、組成物を500℃以下の温度に加熱することを含む。一実施形態では、焼成工程は、組成物を200〜500℃の温度に加熱することを含む。一実施形態では、焼成工程は、組成物を300〜500℃の温度(例えば、350〜450℃の温度)に加熱することを含む。
本発明の別の態様は、電極前駆体を作製する方法を提供する。本方法は、電極ベースの存在下で、コバルト(II)カチオン、尿素又は環状アミド及び炭素を含む水溶液を形成する工程;前記溶液を活性化する工程;前記電極ベース上に堆積されたコバルトと炭素とを含む組成物が形成されるように反応を進行させる工程を含む。本方法は、任意選択的に前記組成物を前記溶液から単離する工程を含む。
一実施形態では、コバルト(II)カチオンは塩によって提供される。一実施形態では、塩は、塩化コバルト、硝酸コバルト、又はそれらの組み合わせを含む。一実施形態では、塩は塩化コバルトを含む。一実施形態では、塩は硝酸コバルトを含む。
一実施形態では、尿素又は環状アミドは尿素である。一実施形態では、尿素又は環状アミドは環状アミドである。一実施形態では、環状アミドはヘキサメチレンテトラミン(HMT)である。
一実施形態では、炭素は、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、炭素繊維、メソポーラスカーボン又は炭素窒化物を含む。一実施形態では、炭素は、グラファイト、グラフェンシート(g−C)又はカーボンナノチューブ(C−NTs)を含む。一実施形態では、炭素は、g−C又はカーボンナノチューブC−NTsを含む。一実施形態では、炭素はg−Cを含む。一実施形態では、炭素はカーボンナノチューブC−NTsを含む。C−NTsは、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)であってもよい。
一実施形態では、電極ベースは、発泡金属、ガラス状炭素(GC)、又はセラミック膜(例えば、アルミナ又はチタニア膜)であるか、又はこれを含む。一実施形態では、電極ベースは、発泡金属又はガラス状炭素(GC)であるか、又はこれを含む。一実施形態では、ベースはガラス状炭素(GC)であるか、又はこれを含む。一実施形態では、支持体は発泡金属であるか、又はこれを含む。一実施形態では、発泡金属は、発泡ニッケル又は発泡アルミニウムを含むか、又はそれからなる。一実施形態では、発泡金属は、発泡ニッケルを含むか、又はそれからなる。一実施形態では、発泡ニッケルは、3D多孔質ニッケル発泡体(3D−PNi)である。
一実施形態では、反応を進行させる工程の間に、炭素が、コバルト(II)カチオンの堆積のための基板を提供する。一実施形態では、反応を進行させる工程の間に、基板が電極ベース上に堆積する。
一実施形態では、反応を進行させる工程は、溶液を活性化する工程を含む。
一実施形態では、溶液を活性化する工程及び反応を進行させる工程は、圧力容器内で行われる。一実施形態では、溶液を活性化する工程及び反応を進行させる工程は、1気圧より高い圧力(例えば、少なくとも2気圧、5気圧又は10気圧の圧力)で行われる。
一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を、加熱すること、電磁放射線(例えば、UV、赤外線、又はマイクロ波放射線)を照射すること、又は超音波処理することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を少なくとも80℃、少なくとも100℃、少なくとも120℃及び少なくとも140℃から選択される温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を100〜200℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を120〜180℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を130〜170℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を140〜160℃の範囲の温度に加熱することを含む。一実施形態では、溶液を活性化する工程は、溶液を150℃(例えば、145〜155℃)の範囲の温度に加熱することを含む。
一実施形態では、反応を進行させる工程は、少なくとも1時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、少なくとも4時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、少なくとも8時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、1時間〜36時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、4時間〜36時間の時間を含む。一実施形態では、反応を進行させる工程は、8時間〜24時間の時間を含む。
一実施形態では、組成物は、水和コバルト酸化物を含む。一実施形態では、水和コバルト酸化物は、式Co(OH)(CO0.5.0.11HO(式中、xは1、2又は3から選択される)、又はそれらの混合物を有する。
一実施形態では、水和コバルト酸化物は、ナノフォレスト構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、支持体の表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、メソ結晶構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs:corn tubercle pellets)、バナナクラスター(BCs:banana clusters)、薄シート(LSs:lamina sheets)及び複数のカンチレバーシート(MCSs:multiple cantilever sheets)、又はそれらの組み合わせから選択される形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記CPsがナノロッド(NR)ドメインにおいて電極ベースの表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、バナナクラスター(BCs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記BCsがナノロッド(NR)ドメインにおいて前記電極ベースの表面の長手方向平面から垂直に配向している。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、ナノフォレスト構造は、複数のカンチレバーシート(MCSs)を含む形態学的構造を含む。一実施形態では、CPs、及び/又はBCs、及び/又はLSs、及び/又はMCSsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、CPsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、BCsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、LSsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。一実施形態では、MCSsは、電極ベースの表面に対して垂直方向に配向している。
一実施形態では、単離工程と焼成工程との間に、組成物が少なくとも1種の溶媒で洗浄される。一実施形態では、洗浄は、少なくとも2つの溶媒で順次洗浄することを含む。一実施形態では、1つの溶媒又は複数の溶媒(例えば、2つ、3つ又は4つの溶媒)は、水及び水混和性溶媒から選択される。一実施形態では、水混和性溶媒は、水及び水混和性有機溶媒を含む。一実施形態では、水混和性溶媒は、5%未満の水、例えば、2%未満の水を含む。一実施形態では、水混和性溶媒は、メタノール、エタノール及びイソプロパノール、又はそれらの混合物から選択される。一実施形態では、水混和性溶媒はエタノール(例えば、無水エタノール)である。
本発明の一態様は、本発明の方法によって得られる電極前駆体を提供する。本発明の別の態様は、本発明の方法によって得られた電極前駆体を提供する。
本発明の一態様は、本発明の方法によって得られる電極を提供する。本発明の別の態様は、本発明の方法によって得られた電極を提供する。
本発明の一態様は、本発明の電極を含む燃料電池を提供する。一実施形態では、燃料電池のアノードは、本発明の電極を含む。
本発明の別の態様は、本発明の燃料電池又は電極を含む乗り物を提供する。
本発明の一態様は、燃料電池における本発明の電極の使用を提供する。一実施形態では、本使用は、電極をアノード電極として使用することを含む。一実施形態では、本使用は、エタノール電解酸化反応における電極のアノード電極として前記電極の使用を含む。
本発明の実施形態は、添付図面を参照して以下でさらに説明される。
図1は、トウモロコシ結節ペレット又はバナナクラスターの形成を例示する概略フローチャートを示す。カーボンナノチューブ(300)は、表面活性化(301)を受けて、表面上にヒドロキシル官能基を有する機能化CNTs(302)になる。CoCl・6HO及び尿素とのさらなる反応(303)の結果、H.T.長手方向軸成長の結晶(304)をもたらす。(304)と高濃度の尿素との反応(305)又は低濃度の尿素との反応(306)により、C/Coナノロッド(307)が得られる。経路(305)を介して得られた(307)を、400℃に加熱(308)すると、トウモロコシ結節ペレット(310)が得られる。経路(306)を介して得られた(307)を、400℃に加熱(309)すると、バナナクラスター(311)が得られる。
図2は、その手順のより詳細なフローチャートを示し、図の右側は、(上から下に)CPs、BCs、LSs及びMCSsを示す顕微鏡写真を含む。
図3(A〜G)は、長手方向軸に沿って3D−PNi発泡体上に垂直に整列した、階層的に制御された元のCoナノ構造の低倍率及び高倍率の上面図SEM画像を示す。(A−C)は、CPナノロッド構造を形成するCoメソ結晶の高密度粒子単位ブロックの内部構造を示すCo4 CPsのSEM画像である。(D、E)は、NRカラム全体を通して存在する巨大な竹に似ているCo BCsのSEM顕微鏡写真であり、挿入図は、長手方向のスケールに沿ったシャープエッジNR構造の構築を示す。(F、D)は、Co MCSsのSEM画像であり、PNi基板に対して優先的に軸方向に配置されたMCSsの多重周縁シート集合体を示す。
図4(A〜H)は、Co又はCoOメソ結晶の粒子単位ブロックの緻密な凝集、及び長手方向に沿ったc軸の機能的コアに対する構成要素の付着を示す。この凝集は、下にある3D−PNi基板に対して垂直に合成されたCPsのユニークな分子状炭素/Co又はCoO構造を生成する。(A−E)は、C−NT又はg−C/Co CPs/3D−PNiのSEM画像であり、C軸アーチに沿って上部の根元部分からわずかに減少したコア直径を有する構築されたNRの円筒形ローラサイズを示す。(F−I)は、C−NT/CoO CPs/3D−PNiのSEM画像であり、NR構造内に階層アセンブリを作製しつつ、連続したリブが付き且つ垂直方向に突出したペレットの具体的配置を示している。重要なことに、C−NT及びg−C対応物の支持体の添加は、Co又はCoOの安定な分子レベル形態に影響を及ぼさなかったが、NR及びNSサイズの厚さを減少させた。
図5(A−a〜A−c、B−a〜B−c、C−a、D−a〜D−b)は、ワンポット水熱法を介して長手方向軸に沿って作製された階層C−NT又はgC/Co/3D−PNi電極の上面図の低倍率及び高倍率FE−SEM顕微鏡写真を示す。画像は合成ルートのスケーラビリティを示している。(A−a〜A−c)は、C−NT/Co BCs/3D−PNi電極の低倍率及び高倍率の走査電子顕微鏡(SEM)倍率であり、3D−PNi基板に対して垂直に配置された複数の竹を有するナノフォレストの密な形成を示す。低倍率のFE−SEM画像(A−c)は、BC−NRの先端に鋭いエッジの凸部が形成されていることを明瞭に示している。(B−a〜B−c)は、長手方向軸に沿ったCo NPの付着によって、NR構造にC−NT/Coを組み込んだSEM画像を示す。(c−a)は、g−C/Co LS/3D−PNiの低倍率FE−SEM画像、及びC−NT/Co MCs/3D−PNiの低倍率FE−SEM画像をそれぞれ示す。画像は、長手方向軸に沿ったシート構造の効率的な表面制御を表示する。(C−a)の低倍率FE−SEM画像は、各エッジの湾曲が2つの凹形状の方向である薄シートを示す。(D−a、D−b)では、MCSsが、反対方向に二重らせん状の平坦化されたバンドを誘導する。顕微鏡写真パターンは、NRの長手方向軸に沿った制御された構造的形態と、3D−PNi基板に対して垂直方向に配向した複数のカンチレバーシート及び薄シートとを示している。
図6(A〜C、D−a〜D−b、及びE−a〜E−b)は、ワンポット水熱法により合成されたC−NT方向の長手方向軸に沿った離散的な表面点における軸方向積層中心の周りに軸方向に配置された階層C/Co MCSの幾何学的特徴の進化を示す。(A〜D)は、C−NT/Co MCSs/3D−PNi電極のSEM画像であり、3D−PNi基板に対して垂直に配向した長手方向スケールの逆オパール多層を有する複合MCS構造へのシートの構造的統合を示している。
図7(A〜E)は、77Kで測定した比表面積及び細孔径分布を含むテクスチャ特性を示す、焼成した試料のN吸収/脱着等温線を示す。(A)C−NT/Co CPs、(B)C−NT/Co MCSs、(C)gC/Co LSs、(D)C−NT/Co BCs(E)C−NT/CoO CPs、及び(F)元のCo CPs。関連する吸収ループのライナー部分の試料の比表面積(S、BET)を集めた。挿入した(a〜f)は、N吸着/脱着ヒステリシスからNLDFT理論を用いて分析した対応する細孔径分布を表す。
図8A〜図8Cは、CP−NR、BC−NR、LSs又はMCSメソ結晶構造の垂直配向を示すデータを示す。
図9(A−a〜A−d、B−b〜B−d、C−a〜C−d)は、HAADF−STEMによる特徴付け前のFIB調査による試料調製を示すFIBセットアップを示す。(A−a−A−d)は、低倍率断面FESEM画像であり、異なる電子ビームでのFIBシステムによる試料操作の段階を示している。(B−a〜B−d、C−a〜C−d)は、長手方向軸の平行方向に試料をエッチングすることによってミクロトーム化したg−C/Co LSs及びC−NT/Co BCsのそれぞれのSEM及びその対応する概略図である。下側の画像は、ミクロトーム化したCo/g−C LSs試料及びC−NT/Co BCs試料の関連するHAADF−STEM(明/暗)画像である。
図10は、CPs、LSs、MCSs及びBCsの走査/透過電子顕微鏡写真及び対応するエネルギー分散型X線分光法マッピングを示す。
図11は、(A〜D)では、{001}面に沿って観察された階層C−NT/Co BCs/3D−PNi基板の低分解能及び高分解能HAADF−STEM顕微鏡写真を示し、対応する電子回折を示す。(A、B)は、異なる場所での低分解能のHAADF−STEM顕微鏡写真であり、NRの幾何学構造とその表面構造を示し、挿入図(B−a、B−b)は、設計されたNRの先端における高倍率を表す。(C〜E)は、{001}に沿ったHR−HAADF STEMであり、多段階テラストポグラフィ及び表面エッジ上の多数の隆起部及び空洞を有する異方性突起を示している。
図12は、エタノール電解酸化反応においてアノード電極として使用されるC−NT又はg−C/Co又はCoO/3D−PNi又はガラス状炭素構造を備えた本開示の電極について得られた結果を示す。
図13(A、B)は、室温で50mV・秒−1の走査速度で0.5MのNaOH中において記録された例示的な電極のCVを示す。(A)エタノールの非存在下及び存在下における、むき出しの(bare)3D−PNi電極のCV応答。(B)エタノールが非存在下におけるCo/3D−PNi電極のCVプロファイル。
図14(A〜C)は、例示的なC−NT/CoCPs/3D−PNi電極の挙動に対する走査速度の影響を示す。(A)室温で20〜200mV・秒−1の異なる走査速度で0.5MのNaOH中において記録されたC−NT/CoCPs/3D−PNi電極のCV応答。(B)20〜50mV・秒−1で印加した走査速度(B)に対するピーク電流のプロット、(C)70〜200mV・秒−1で印加した走査速度(C)に対するピーク電流のプロット。
図15(A〜D)は、50mV・秒−1の走査速度で、エタノールの非存在下又は存在下における、0.5MのNaOH及びN飽和電解質中の例示的な炭素/Co又はCoO/GC電極の電気化学的評価を示す。CVプロファイルは、0.5Mエタノールの非存在下(A)及び存在下(B)で記録した。(C)0.5Mエタノール中の炭素/Co又はCoO/GC電極の18,000秒の電流−時間の関係。(D)CA試験の開始時の初期電流の関数としてのg−C又はC/Co又はCoO/GC電極の相対電流。なお、a、b、c、d、e及びfは、C−NT/CoCPs/GC、g−C/Co LSs/GC、C−NT/Co MCSs/GC、市販のPt/C電極、C−NT/CoBCs/GC、及びC−NT/CoO CPs/GC電極である。
図16(A〜D)は、室温で0.5MのNaOH中において記録された例示的なC−NT/Co CPs/GC電極及びC−NT/Co CPs/3D−PNi電極のCV曲線を示す。(A)50mV・秒−1の走査速度のエタノール非存在下における、C−NT/Co CPs/GC電極及びC−NT/Co CPs/3D−PNi電極のCV。(B)50mV・秒−1の走査速度でエタノール非存在下における、C−NT/Co CPs/GCの拡大されたCVスペクトル。(C)50mV・秒−1の走査速度で、0.5MのCOHの存在下における、C−NT/Co CPs/GC電極及びC−NT/Co CPs/3D−PNi電極のCV。(D)0.5MのCOHの存在下におけるC−NT/CoO4 CPs/GC電極の高分解能CVスペクトル。
図17(A〜E)は、室温で0.5MのNaOH中において記録された例示的なC−NT/CoCPs/GC修飾電極のCVを示す。(A)50mV・秒−1の走査速度で100回掃引した後、0.5MのNaOH溶液中において収集したC−NT/CoCPs及びむき出しのCo CPs/GC系電極のCV。(B)様々な走査速度で0.5MのNaOH中において記録されたC−NT/CoCPs/GC電極のCVプロット。(C)50mV・秒−1の走査速度でのC−NT/Co CPs/GC電極のCV応答に対するエタノール濃度の影響。(D)0.5MのNaOH中において測定した、異なる走査速度でのCV挙動。
図18は、室温で0.5MのNaOH中において記録された例示的なC−NT/CoCPs/3D−PNi電極のCVを示す。(A)様々な濃度のエタノール(0.05〜0.5M)及び50mV・秒−1の走査速度で記録されたCV。(B)エタノール濃度と、アノード走査終了時に測定された対応する電流密度との関係。(C)0.5Mのエタノールを含有する0.5MのNaOH中で得られた、10〜200mV・秒−1の異なる走査速度でのC−NT/CoCPs/3D−PNi電極のCV応答。(D)印加された走査速度の平方根に対する、触媒電流(順方向走査の終わり、及びカソードのピークで測定されるIa、Ic)のプロット。(E)印加された走査速度に対するIa/Icプロット。(F)50mV・秒−1の掃引速度で連続的な電位サイクルをした後、0.5MのNaOH及び0.5Mのエタノール中において収集したC−NT/CoCPs/3D−PNi電極のCV曲線。
図19(A〜D)は、0.5MのNaOH溶液中で評価した例示的なC−NT/Co CPs/3D−PNi電極のCA分析を示す。(A)1800秒間の一定の印加電位0.67V対Hg/HgOを有するエタノールの非存在下で収集したC−NT/Co CPs/3D−PNi電極の電流−時間スペクトル。(B)(IC/IL)と平方根の関係がCAの日付から測定される(図3C−a)。(C)CAの日付(図3C−a)から測定した時間の平方根の逆数に対する触媒電流(エタノールの存在下でのIC電流)の依存性。(D)CAデータ(A)から測定した時間の平方根の逆数に対する限界電流(エタノール非存在下でのIL電流)の依存性。
図20(A−D)は、CAデータ(図10C、曲線b〜e)から測定された時間の平方根の逆数に対する例示的に適用された電極の触媒電流(IC)の依存性。(A)g−C/Co LSs/3D−PNi電極、(B)C−NT/Co MCSs/3D−PNi電極、(C)C−NT/Co BCs/3D−PNi電極、及び(D)C−NT/Co CPs/3D−PNi電極。
図21(A−H)は、複数の再使用サイクル後の、C−NT/Co BCs/3D−PNi電極及びC−NT/Co CPs/3D−PNi電極のHAADF−STEM画像を示す。この画像は、両方の自己支持型電極の設計された形態が十分に保存されていることを示している。(A〜C)では、{001}面に沿って測定されたC−NT/Co BCs/3D−PNiのHAADF−STEM顕微鏡写真が、18000秒間の安定性試験後の構造を示している。(A、B)では、STEM顕微鏡写真が、異なる場所におけるNRの表面形態を示している。(C)では、HR−HAADF−STEM画像が、原子構造が{001}であることを示している。(D〜G)は、C−NT/Co CPs/3D−PNi電極の単一のNRのHAADF−STEMを示し、(D)は、5000サイクルの長期安定性試験後の中間部で得られたもの、(E)は、5000サイクルの長期安定性試験後の最上部で得られたものを示している。(F、G)は、安定性試験後に得られたHR−HAADF−STEMであって、(F)は{112}に沿って得られたもの、{112}、及び{111}/{112}界面平面で得られたもの(G)を示す。挿入図(D)は、C−NT/Co CPs/3D−PNi電極の低屈折率面及び高屈折率面を有する単一の低配向多面体を示す。これらの単結晶多面体CPsは主に、低屈折率の単結晶(すなわち、8個の六角形{111}面、並びに6個及び12個の八角形{100}面及び{110}面)と高屈折率の単結晶(すなわち、24個の四角形)と界面{111}/{112}面という異なる配向タイプを含んでいた。
図22は、本開示の階層ナノフォレスト触媒構造に関するシミュレーションを示す。
図23は、本開示の触媒構造に関する追加のシミュレーションデータを示す。
図24(A〜F)は、C−NT/Co CP結晶面の模式図を示す。(A)は、C−Co CPsのシミュレーションモデルを示す。(B〜E)は、結晶面に沿った平行投影を示し、結晶面は、{111}(B)、{110}(C)、{112}(D)、{112}(E)、{001}(F)である。
図25は、発生した熱事象を明らかにする、Co(OH)(CO .5 0.11HO CP階層構造について測定したTG−DTA曲線を示す。これらの曲線は、熱処理中の標的試料の総重量損失を示す。
図26(A、B)は、Brukerによって提供された国際回折データセンターのデータベースに従って割り当てられた、合成された試料及び焼成試料のWA−XRDを示す。(A)は、設計された表面構造の、Co(OH)(CO0.5 0.11HO/炭素斜方晶系コバルト塩基性炭酸塩相のXRDパターンであり、前記表面構造は、CPs(a)、BCs(b)、MCSs(c)、及びLSs(d)である。(e)はむき出しのCo(OH)(CO0.5 0.11HO CPsの直鎖状のコバルト塩基性炭酸塩相である。(B)は、形態学的構造の、最終生成物Fd3mC−NT又はgC−Co及びFm3mC−NT/CoOの面心立方相のXRDスペクトルであり、前記形態学的構造は、CPs(a)、BCs(b)、MCSs(c)、及びLSs(d)である。(e)はむき出しのCo CPsのスペクトル、及び(f)はC−NT/CoO CPsのスペクトルである。
図27(A〜E)は、XPS及びラマン分析によって測定された調査試料の化学組成及び構成状態を示す。(A)は、C−NT/Co CPsのXPSスペクトルの完全な調査であり、O1s、C1s、及びCo2p特有のピークの存在を示している。(B)は、Co2pピークの高分解能であり、15.0eVのエネルギー差を有する2つの特徴的ピークに分解される。(C)は、高分解能C1sスキャンであり、3つの有力なピークに分解される。(D)は、高分解能O1sピークであり、3つのピークに分解される。(E)は、633nmのレーザービームで測定された試料のラマン分光法による調査である。
本出願人は、独自のナノスケール形状(シート、立方体、ロッド、及びベルトなど)、並びに{111}、{100}、{110}面、及び{112}面において主に露出した表面を有する単結晶のコバルト(II、III)構造、酸化Co構造の開発に努めてきた。例えば、八面体及び四面体の配位部位を占めるCo3+及びCo2+イオンからなる、スピネルCoメソ結晶の立方体で密集した構造は、材料の高い触媒性能において重要な役割を果たす。特に、Co NCsの露出した{110}面は、{110}面内に豊富なCo3+活性部位が存在するために、{100}面及び{111}面よりも一酸化炭素の酸化に対してより触媒的に活性である。Co NCsの露出した表面は、{111}>{100}>>{110}の順に酸素還元活性を有し、これは各平面における高露出のCo2+活性部位の密度と一致する。さらに、Co NCsの高表面エネルギー{112}ファセットは、{001}面及び{011}面よりも、メタン燃焼中に良好に機能することが示されている。
本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」及び「含む(contain)」という用語及びそれらの変形は、「含むがこれに限定されない」を意味するものであり、それらは、他の部分、添加物、成分、整数又は工程を排除することを意味するものではない(排除しない)。本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、文脈が他に必要としない限り、単数形は複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合、文脈上別段の必要がない限り、本明細書は複数形及び単一性を考慮するように理解されるべきである。
本発明の特定の態様、実施形態又は実施例に関連して説明される特徴、整数、特性、化合物、化学的部分又は群は、それらと非互換でない限り、本明細書に記載される他の態様、実施形態又は実施例に適用できると理解される。本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示された全ての特徴、及び/又はそのように開示された方法又はプロセスの全ての工程は、そのような特徴及び/又は工程の少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意の組合せで組み合わせることができる。本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示される特徴の、任意の新規なもの、又は任意の新規な組合せに及び、あるいは、そのように開示された任意の方法又はプロセスの工程の、任意の新規なもの、又は任意の新規な組合せに及ぶ。
読み手の関心は、この出願と関連して本明細書と同時に又は前に提出され、且つ本明細書で公衆の閲覧に供される、全ての論文及び文書に向けられており、そのような全ての論文及び文書の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
<定義>
本明細書で使用される「C−NT」という用語は、カーボンナノチューブを指す。カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブ(MWCNT)、例えばMWCNTであってもよい。C−NTは酸化されていてもよく、例えば、C−NTは酸化されたMWCNTであってもよい。C−NTは、本開示の電極の支持材料のための適切な基板材料を表す。
本明細書で使用される「露出した表面」という用語は、気体又は溶液と相互作用するために利用可能な固体又は同様の材料の表面を指す。例えば、本開示の電極において、露出した表面は、酸化還元反応の反応物と相互作用することができる表面を有する電極の部分を表す。これは、反応物質がアクセス可能な孔を含むことができる。
本明細書で使用される用語「g−C」は、グラフェンシートを指す。グラフェンシートは、酸化グラフェンの形態であってもよい。g−Cは、本開示の電極の支持材料のための適切な基板材料を表す。
本明細書で使用する「HMT」という用語は、化合物ヘキサメチレンテトラミンを意味する。
以下の用語は、本明細書において電子顕微鏡法に関して使用される:「高角度環状暗視野走査電子顕微鏡システム(HAADF−STEM)」、「STEMエネルギー分散X線分光法」(STEM−EDS)マッピング分析システム。
本明細書で使用される「ミラー指数」という用語は、結晶格子内の面を定義するために使用される表記法の標準的なシステムを指す。結晶形の等価面のミラー指数は、{hkl}面によって表される。例示的なミラー指数は、{110}、{001}、{111}及び{112}面を含む。結晶が、異なるミラー指数{h}平面及び{h}平面を有する面の間の界面又は境界を含む表面特徴を含む場合、この界面平面は、以下のように、スラッシュ「/」を用いて、以下のように、{h}/{h}と示してもよい。例示的な界面平面(界面とも呼ばれる)は、{111}/{112}、{112}/{111}、{110}/{001}及び{001}/{100}を含む。
本明細書で使用される用語「PNi」は、多孔質発泡ニッケルを指す。PNiは、典型的には、3次元材料、3D−PNiとして示される。PNi(及び3D−PNi)は、本開示の電極の支持材料のための適切な基板を表す。
本明細書で使用されるトウモロコシ結節ペレット(CP又はCPs)、バナナクラスター(BC又はBCs)、薄シート(LS又はLSs)及び複数のカンチレバーシート(MCS又はMCSs)という用語は、金属酸化物触媒の表面形態又は形態学的構造を指す。CPsは、CP−NRと呼ばれるナノロッド(NR)ドメインにおいて配向していてもよい。BCsは、BC−NRと呼ばれるNRドメインにおいて配向していてもよい。表面形態又は形態学的構造は、支持体又はその下の基板から垂直方向に配向した表面形態を有してもよい。CP(例えばCP−NR)、BC(例えばBC−NR)、LS又はMCS表面形態は、メソ結晶形態であってもよい。
「メソ結晶」という用語は、原子スケールで定義された長距離秩序を有するナノ構造材料を指す。これは、例えば、本質的に鋭い広角回折パターン(鋭いブラッグピークを有する)の存在と、材料が個々のナノ粒子構築ブロックからなるという明確な証拠(例えば、電子顕微鏡による)とから、推測することができる。メソ結晶は、高い多孔性を有し、高い表面積を提供し得る。メソ結晶は、類似のナノ粒子材料のより安定した類似体を表し得る。この高い表面積及び/又はより良好な安定性は、メソ結晶又はメソ結晶構造が電極の触媒部分を形成するために使用される場合、有利な触媒特性を提供し得る(例えば、燃料電池に用いられる電極用)。例えば、メソ結晶構造の高い表面積は、比較的大きな電流及び/又はより低い抵抗を有する反応領域を提供し得る。例えば、メソ結晶構造によってもたらされるより良好な安定性は、より長い電極寿命につながる可能性がある。
<触媒的メソ結晶構造及び電極>
本発明の電極は、Coメソ結晶を含むことができる。
高エネルギー表面と、低屈折率及び高屈折率の単一平面並びに界面平面に関連する露出されたファセットの密度とに関して、Coメソ結晶の表面依存特性を評価することは、エタノール電解酸化におけるそれらの使用を考慮する場合に重要である。導電性基板の長手方向軸に沿った多成分複合体を含む均一なナノ構造の、スケーラブルで低コストの直接成長は、改善された導電性、より良好な構造安定性及び柔軟性、優れた電子収集効率、並びに電気活性部位の豊富さの点で、現在使用されている電極より有利な相乗的特性及び競合的利点を提供し得る。
本発明の一実施形態は、本発明の電極を作製する方法を提供する。
本発明の目的は、以下の構造的特徴を有するCoメソ結晶を提供することである:(1)Co CP−NRs及びCo BC−NRsの緻密な凝集及び構成要素の付着であって、長手方向軸に沿って中心の焦点の周りに密集したCP−NRs又はBC−NRsの軸バンドを有し、これにより、巨大な竹の木に似た構造を含むナノフォレストが形成される;(2)その竹の中のCP−NRsとBC−NRsのサイズは、中心の焦点からの距離が増加するにつれて減少し、c軸に沿って弓状になり、これにより、c軸に沿って内部に走るナノスケールの窓を備えた、鋭く尖った凸状の針状のNR構造を形成する。この有力な針状の端部上面は、触媒反応中にトリガーパルス電子の拡散を最大にすることによって、迅速な電子輸送を可能にした。
図1及び図2は、新規な形態学的構造を有する自己支持型電極を合成するための本出願人の単純なワンポット水熱法を示す。電極の全体的な構造は、[炭素支持体/Co又は酸化コバルト(II)(CoO)/基板]であった。ここで、炭素支持体は、機能化された多層カーボンナノチューブ(C−NTs)又はグラフェンシート(gC)のいずれかであり、基板は3D多孔質Ni発泡体(3D−PNi)であった。提案された方法の技術的利点は、そのシンプルさ、スケーラビリティ、及び低コスト動作である。さらに、提案された方法は、ナノロッド(NR)ドメインにおいて配向したトウモロコシ結節ペレット(CPs)若しくはバナナクラスター(BCs)、薄シート(LSs)、又は複数のカンチレバーシート(MCSs)の形態で、基板から垂直方向に配向した表面形態を有する長手方向平面に沿ったCo又はCoOメソ結晶構造の合成を可能にする(図3〜図6)。
CP−NR、BC−NR、LS、又はMCSの形態を有するCoメソ結晶は、内部によく分散され、3D−PNi支持体から垂直方向に配向した。単分散粒子をc軸の機能的コアに付着させ、その上に新規でスマートなCP、BC、LS、及びMCSの中間結晶形態を形成した。電界放射型走査電子顕微鏡法は、開示された方法が、図3〜図6に示すように、以下の重要な構造的特徴を有するメソ結晶形態を与えることを明らかにした。
(1)Co CP−NRs及びCo BC−NRsの緻密な凝集及び構成要素の付着であって、長手方向軸に沿って中心の焦点の周りに密集したCP−NRs又はBC−NRsの軸バンドを有し、これにより、巨大な竹の木に似た構造を含むナノフォレストが形成される。
(2)その「竹」の中のCP−NRsとBC−NRsのサイズは、中心の焦点からの距離が増加するにつれて減少し、c軸に沿って弓状になり、これにより、c軸に沿って内部に走るナノスケールの窓を備えた、鋭く尖った凸状の針状のNR構造を形成する。この有力な針状の端部上面は、触媒反応中にトリガーパルス電子の拡散を最大にすることによって、迅速な電子輸送を可能にした。
(3)N等温プロファイリング(図7参照)によって示されるように、触媒合成中の界面活性剤ヘキサメチレンテトラミンの添加は、LSs及びMCSsの高密度の垂直薄層集合体の形成を促進し、それらは、スペーサーのミクロ、メソ及びマクロ小球の細孔によって境界を定められた末端の非積層層を有する。したがって、LSs及びMCSsの垂直軸に沿った成長は、長手方向軸に沿った方向成長から生じた。
(4)炭素支持体としてg−Cを使用することにより、LSsを規則的な間隔(100nm)で離散的に積み重ねるか、全く積み重ねないようにした。長手方向軸に沿ったこの多層LS構造は、逆オパール多層を有する複合MCS構造のものと比較して、観察された効率的な触媒活性の原因となる可能性がある。
(5)C−NTs、塩化コバルト(II)(CoCl)、及びヘキサメチレンテトラミンの使用は、反対方向に走る平坦な二重螺旋バンドの優先的な軸配置と、C−NTドメインの長手方向軸に沿った複数のカンチレバーシートの作製とをもたらした。各々の個々の平坦化されたシートは、各エッジに沿って2つの凹形状の方向の湾曲において動的な柔軟性を示した(図5及び図6)。
長手方向平面に沿ったCP−NR、BC−NR、LS又はMCSメソ結晶構造の垂直配向は、エタノール酸化反応に関して興味深いトピックである。これらの構造形態の構成単位の内部同心配置及び配向を調べるために、集束イオンビームミリング装置を用いて、試料を長手方向軸に平行に100nmの厚さにエッチングする実験を行った(図8A〜図8B)。薄い試料を作製するための集束イオンビームシステムを、高角度環状暗視野(HAADF)−走査/透過電子顕微鏡システム(STEM)(図8及び図9)とSTEMエネルギー分散型X線分光法(EDS)マッピング分析システム(図8C)とに統合した。
図8B−a〜図8B−dは、100nmの深さ及びNRsの長手方向軸に沿った異なる位置におけるCo CP形態の内部構造を示す。これらのトウモロコシ結節表面上に突出したペレットの具体的な配置及び表面不均一性は、多数の配向した小さな結節によって覆われたC−NTの頂点に容易に位置する。ナノフォレストの内部原子配列もまた、長手方向によく分散していた(STEM−EDSマッピング、図8C)。Co NR表面におけるCPsは、リブ付けされ、長手方向軸の溝(NRメソ結晶突起の主方向に平行に整列している)に垂直に構成され、電子の拡散及び輸送のための管及び窓空間を作り出した(すなわち、上向き及び下向きの動き;図8及び図9参照)。
HAADF−STEM顕微鏡検査により、NRsの長手方向軸に沿った形態(すなわち、C/Co CPs及びC/Co BCs)並びにナノシートの長手方向軸に沿った形態(すなわち、C/Co MCSs及びg−C/Co LSs)が明らかになった(図3A)。個々のCPドメインは、よく分布した原子表面活性部位を有する顕著な左右対称異形を示した(図10A−a)。50nm粒子の高分解能HAADF−STEM顕微鏡検査により、50ファセット多面体のメソ結晶モデルの提案が明らかになった(図10A−a、挿入図)。50ファセットのCo CPsは、他のうまく定義されていない多面体のメソ結晶と同様に、主に低屈折率の{100}面及び{111}面に沿って、いくつかの高屈折率の{112}面及び他の不良なファセットにも沿って、成長した。24個の露出した高屈折率の{112}面が、50ファセットの多面体の各{100}面及び{111}面の周りに、軸方向に成長していた。高い表面エネルギーを有する高屈折率平面の数、及びNR形態内で長手方向に配向した多面体CPsの数を増加させることは、エタノール酸化のための電極の性能を改善するために重要である。
Co MCSsの側面図HAADF−STEM顕微鏡検査により、再組み立て中に平らにされ、長手方向軸に対して垂直に整列した細孔を含む粗い表面を有する薄シートが明らかになった(図10A−b、c)。Co LSsの上面のHAADF−STEM顕微鏡検査により、一連の積層されていない良好な配向の垂直薄シートが明らかになった。薄シートのナノスケール(40〜60nm)のエッジ部は、長手方向軸に沿って横方向に位置した(図10A−d,e)。Co BCsのHAADF−STEM顕微鏡検査により、それらが、1次元NR及び制御境界層表面上に、トンネル線のナノパターン、高密度粒子、及び滑らかな表面として、構築された構造を有する実際のバナナクラスターの視覚的構造を表すことが明らかになった(図10A〜f、g)。
{111}/{112}面(図10B−a、b)並びに有力な{112}面(図10B−c)、{111}面(図10B−a,d)、{112}面(図10B−e)、{110}/{001}面(図10B−f)、及び{001}面(図10B−f、g)に沿って取られた高分解能HAADF−STEM顕微鏡写真(図10B)と対応するEDSパターン(図10B、挿入図)とが、Co CPs、LSs、MCSs、BCsの単結晶の構造をさらに明らかにした。CP−NR、BC−NR、LS、又はMCSの形態を有するCo(OH)(CO0.5・0.11HOの調製試料のメソ結晶の成長により、主に、{001}面に沿って露出した長手方向に整列したファセットを生じた。CP−NRs、BC−NRs、MCSs、及びLSsの高温処理は、構造内の原子配置及び再核形成に強く影響する可能性があり、それは、有力な{001}ファセットの周囲の原子の持続的緩和を可能にして、高い表面エネルギー{112}と、CPs、MCSs、及びLSsの{111}/{112}面(図10B−a〜e)と、BCsの{110}/{001}面(図10B−f、g)とを生成し得る。
処理中の{001}方向に沿った結晶面の軸方向の変化は、Co CPsの{112}面と{111}面との間に顕著な{111}/{112}界面平面の形成をもたらした。ナノシートのリッジ上の多段階テラストポグラフィによって、Co LSs及びMCSs上に{111}/{112}界面平面が形成された。次に、BCsの緻密な構造が、緊密に結合され密に詰まった基底のエッジ(すなわち、隣接する境界線)を有する平滑で平らな薄層表面上に生成された(図11)。10nmの深さで多数のリッジ及び空洞をそのエッジに沿って有するヘッジソーアイランド(hedge−saw islands)を形成する多段テラストポグラフィを有する突出面もまた観察された(図10B〜f、g)。このような界面トポグラフィーは、結晶表面の空孔にCo3+原子が拡散するための開放表面を作り出すことができる。結果として、{111}面、{112}面、及び{001}面に沿って整列した主トポグラフィックファセットアイランドに関連するCo3+に富んだ{111}/{112}界面表面及び{110}/{001})界面平面を形成し得る。その後、連続的な電子流が、ナノフォレストの長手方向軸に平行に生成され得る。
本明細書に記載の触媒電気化学的アッセイを用いて、本出願人は、エタノール電解酸化に対する以下のパラメータの影響を調べた:(i)不均一Co2+/Co3+部位原子の配置及び配向、(ii)ナノフォレスト形態のタイプ(CP−NR、BC−NR、LS、又はMCS)、(iii)露出した高屈折率の{112}面を有するメソ結晶配向、(iv)内部原子スケール{111}/{112}界面平面ブロックの露出の程度、(v)高い表面エネルギー及び高密度のCo3+部位表面を達成するための長手方向軸に沿った成長、(vi)多重拡散性気孔相の存在、(vii)導電性支持体(C−NT又はg−C)と基板(4D−PNi又はガラス炭素、GC)の組合せから生じる電極ナノパターン設計(図12〜図20)。
エタノール電解酸化反応において、C−NT又はg−C/Co又はCoO/3D−PNi又はガラス状炭素構造を有する電極を、アノード電極として使用した(図12)。非アルコールアッセイにおいて、全ての電極は、Coと水酸化コバルト(CoOOH)との間の可逆反応から生成し(ピークI及びIV)、及びCoOOHとCoOとの間の可逆反応から生成した(ピークIII及び/II)、2組のレドックス対を示した(図12A)。
エタノール電気化学アッセイでは、いずれの電極でもアノードのピークは観察されず、酸素の発生がエタノールの酸化と重複し、酸素が0.6〜0.9Vの非常に正の電位で発生したことが示された(図12B)。逆スキャンでは、0.3〜0.5Vのカソードのピークが観察された。これは、逆スキャンでは完全には酸化されない炭素質種(一酸化炭素、二酸化炭素、メタン酸、ヒドロキシメチレン、メチルメタノラートなど)の除去と、電極上の未知の化学種の化学吸着に主に関連していた(図12B)。
アッセイに用いられる各電極は、エタノール分子の吸収及び電子輸送を促進し、高い活性種Co(IV)を形成する電気活性メディエーターCoOOH層を形成するために提案されている。図12Bに示すように、0.9Vでの電流密度の増加は、C−NT/Co CPs>g−C/Co LSs>C−NT/Co MCSs>C−NT/Co BCs>C−NT/CoO CPsの順に従う。電流密度は、エタノールの添加により顕著に増加し、電極がエタノールの電解酸化を触媒することを示した(図12A、B及び図15A、B)。さらに、露出した高屈折率面及び低屈折率面において触媒的に活性な四面体のCo2+部位び八面体のCo3+部位をを有するCoメソ結晶は、触媒的に活性なCo2+部位のみを有するCoOメソ結晶よりも、高い触媒的エタノール電解酸化活性を示した。いずれの理論にも縛られることなく、Co2+部位及びCo3+部位の両方を含む表面は、Co2+部位のみを有する表面よりも高い触媒活性を有すると考えられている。
3D−PNi上に長手方向軸に沿ってC−NT又はg−C/Co触媒を直接成長させることによって付与される優れた電気化学的活性をさらに説明するために、C−NT又はg−C/Co4/GC電極と、比較のために市販のPt/C電極とを用いて、エタノール電解酸化反応を行った(図15C、D)。市販のPt/C電極と、CP形態を有するC−NT又はg−C/Co/GC電極の性能と比較すると、いずれの形態を有するC−NT又はg−C/Co/3D−PNi又はGC電極の性能も、電流密度及び電極安定性の点で、市販のPt/C電極に匹敵するか、おそらくそれよりもさらに良好であった(図12C、D及び図15C、D)。
開発した電極の電流密度及び安定性を評価するために、電流と時間の関係を、炭素/Co又はCoO/3D−PNi及びPt/C電極を用いて、0.5Mのエタノール中で18,000秒間のクロノアンペロメトリー試験によって評価した(図12C)。C−NT又はg−C/Co/3D−PNi電極の電流のわずかな減衰は、C−NT/CoO/3D−PNi及びPt/C電極と比較して優れた電流安定性及び中毒耐性を示した(図4C、D及び図15C、D)。評価時間の終了時(すなわち、t=18,000秒)の相対電流%は、C−NT/Co CP>g−C/Co LS>C−NT/Co MCS>C−NT/Co BC>C−NT/CoO CP>Pt/Cの順で減少した。これは、は電極の反応速度(触媒速度定数)及び拡散係数の変化と一致する(表1)。C−NT又はg−C/Co電極が、C−NT又はg−C/CoO電極及びPt/C電極よりも優れた触媒活性を有することから、長手方向のc軸に沿った異方性C−NT又はg−C/Co形態を操作することにより、改善された触媒構造的特徴の創出が可能になり得ることが示唆された。調べた他の電極と比較して、C−NT又はg−C/Coの高屈折率の露出した表面及び界面は、上流の渦流と多重拡散窓を介して、酸素化された溝付き電極表面及びCo3+部位へのより効率的な電子移動を生成すると考えられる。
DFTモデリングによって得られる露出したファセット及び界面表面の測定されたエネルギー。

直接エタノール燃料電池に使用される電極の長期安定性、効率、及びリサイクル性を最適化することは依然として課題である。開発した電極の耐久性をさらに評価するために、一連の実験的エタノール電解酸化反応を、C−NT/Co CP電極を用いて5000サイクルの連続電位サイクル下で実施した(図12E)。電極は、0.9V(≧5000サイクル)で複数の再使用サイクルを行った後、元の電流密度の約68.7%を保持し、最近報告された他の電極より優れている(表2)。特に、5000サイクル以上の後、本開示の再使用電極は、反応性の高い表面を保持し(図21)、電気化学的アッセイの新鮮な電解液中で電流密度の71.9%の保持を示した(図18)。この結果は、本開示の電極が、他の電極と比較して、デッドエンド作業性及びリサイクル性が著しく改善されたことを示唆する(表2参照)。
C−NT/Co CPs/3D−PNi電極との比較として、種々の電極材料について、長期安定性評価後の元の値のパーセンテージとして保持された酸化電流。

(参考文献)
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本明細書には、異方性形態及び開発した電極内の電荷移動(すなわち、導電性)においてCo3+部位が豊富化された表面の数の定量的調査が含まれる。C−NT/Co CP、C−NT/Co BC、C−NT/Co MCS、gC/Co LS、及びC−NT/CoO CPの構造を有する電極を、電気化学インピーダンス分光法により評価した。評価には、0.5Mのエタノールを含有する0.5Mの水酸化ナトリウム中で、100kHz〜0.01Hzの周波数で5mVの振幅で、開放回路電位を使用した(図12F−a〜e)。全ての電極のインピーダンスナイキストプロットは、高周波数で半円形状を有しており、これは電極設計のRctを表す。さらに、それらは、低周波数で直線形状を有し、これは、CoO又はCoの溶液抵抗(Rs)、電荷移動抵抗(Rct)及び酸化還元容量挙動(C)を表す(図12F-挿入図)。プロット内の半円の直径は、C−NT/Co CP<g−C/Co LS<C−NT/Co MCS<C−NT/Co BC<C−NT/CoO CPの順に増加した。
重要なことに、階層ナノフォレスト構造は、長手方向の単一窓及び及びメソ円筒・オープン・細孔構造(CPs及びBCs)(図22A)、垂直層間空間及び界面(LSs及びMCSs(図22C)並びに触媒的に活性な表面及び露出部位(図22B)を介して、触媒形態に沿って、分子及び電子輸送の多重拡散相を生成すると考えられている。このような多重拡散相において、中間種の蓄積による「表面ブロッキング」は電極表面を「毒する(“poison”)」することがある。さらに、長手方向軸を横切る垂直溝は、内部及び外部の構造の変化に対応して、電子流を永久に再調整した(図22A)。したがって、触媒的に露出した部位を有する長手方向に配向した表面は、電子の動態及び拡散を改善する上で重要な役割を果たす可能性がある(図22B)。提案されたモデル(図22B)は、c軸に沿って交互に積層されたCo2+、Co3+、及びO2−原子からなる電極表面を考慮しており、それは{111}面と{111}/{112}面の被覆表面の上部領域で緻密になる。界面によって生成される平面(すなわち、{111}/{112})は、より熱力学的に安定で化学的に活性な結合部位を提供し、それにより、高屈折率の{112}面が吸着するよりも、豊富なO2−原子にエタノール分子を吸着することができる(図23及び表1)。さらに、電子移動における不連続なジャンプは、MCS二重らせん層のスタッキングポイントの湾曲で予想される(図22C)。複雑に接続されたMCSの湾曲での電子の移動は、垂直方向、連続、又は非積層のLS構造の外面への軸方向移動に関して、電子移動の自由度を制限する角運動伝達(すなわち、即時トルクブロック)を提供し得る。このことは、LS及びMCS系の電極の拡散係数値及び電流密度から明らかである(図24C)。
エタノール電解酸化のために開発された電極の触媒効率は、電流密度、安定性、表面電子移動、及び分子拡散性の点で、電極触媒の構造特性によって実質的に影響を受けた。顕著な効果を有する要因には、長手方向軸に沿って配向した形態学的構造、フラクタル結合窓を有する多重拡散性の孔の存在、及びファセット依存表面部位の存在が含まれた(すなわち、高エネルギー露出ファセット、ナノスケールの構造に沿った高い電子密度、及び界面平面)。CP、BC、LS、及びMCSの形態を有する電極の触媒活性において、しっかりと結合され、メソ結晶全体に密接に配置された高屈折率界面平面の効果は明白であった。有力な{111}面、{112}面、{001}面、及び{110}面の原子配置と活性部位のモデルとそれらの界面平面を、密度汎関数理論を用いてシミュレートした(図24)。
メソ結晶面及び触媒表面上に垂直に配置された触媒活性Co3+部位の密度は、表面反応性の重要なパラメータであり、これは開発した電極の触媒性能に著しく影響を与えた。Co3+の密度は、{112}/{111}>{110}≧{001}>{110}/{001}≧{112}>{111}の順に減少した。{112}/{111}界面平面の露出した表面は、他のファセット及び界面ファセットよりも、多くの不飽和結合(ダングリングボンド)及びより高い表面安定化エネルギーを有していた。この知見は、試験された形態の触媒反応性の順序(すなわち、CP>LS>MCS>BC)と一致する。エタノール分子は、活性Co3+部位に近いO2−原子に垂直にその表面上に吸着された。同様に、吸着エネルギーは、結晶面のCo3+密度の増加と同じ順序で増加した。
50面多面体触媒における高屈折率{112}/{111}界面平面は、Co3+活性部位で豊富化された多数の露出C/Co CP表面を有しており、これらは、効果的な吸着、分子排出、及び電子輸送に重要であった(表1)。多数のCo3+部位(すなわち、{112}/{111}面の{112}面)を含む反応性ファセットは、より小さい結合距離でエタノール分子とのより強い結合を形成した。したがって、エタノール吸着は、{112}/{111}面及び{110}/{001}面の露出した界面表面において、活性吸着面における活性部位に依存していた(界面−部位依存吸着エネルギー)(図24)。負の吸着エネルギーは、高屈折率及び低屈折率の結晶表面へのエタノール吸着が、効果的なエタノール酸化反応において発熱及びエネルギー的に優位な挙動であることを示している。吸着エネルギーの変化は、結晶{110}、{001}、{111}、及び{112}面及びそれらの界面の活性吸着表面部位の原子電荷の変化によるものであり得る(表1)。
静電ポテンシャルマップを、密度汎関数理論を用いて調べた。これにより、露出した{110}、{001}、{111}、及び{112}面及び界面のCO3+部位で、等表面及び不飽和配位結合(すなわち、ダングリングボンド)上に存在するCo2+、Co3+、及びO2−原子の電荷密度に関して、表面における勾配が示された(図23)。低屈折率面及び高屈折率面の静電ポテンシャル分布の変化を用いて、活性部位を強調した。静電ポテンシャルの最大偏差は、その場所に酸素空孔が生成されているため、界面活性中心で見出された。露出した平面の静電ポテンシャルマッピングは、O2−空孔部位付近の表面酸素原子がO2−空孔部位から離れたものよりも大きな負電荷(電子が豊富な表面)を有することを強く示唆した。
Co3+原子の静電ポテンシャルマップは、Co2+原子の電荷密度と比較して、より顕著な電荷密度を示し、これは、Co3+原子、特にO2−空孔部位近傍の外表面のCo3+原子が最も電気活性の高い部位であることを示している(図23)。したがって、より多くの電子に富むO2−空孔部位が界面ファセットに生成された。その結果、界面活性中心は、高い電子密度及び表面原子を横切る大規模な電子運動を示す。長手方向に配向したC/Co CP電極の表面構造における階層構造は、主たる結晶表面及び最上層結晶表面の両方において、多くのCo3+原子及びより電子が豊富なO2−空孔部位を有する顕著に複雑な{111}/{112}面を形成する可能性がある。高い吸着エネルギー及び表面安定化エネルギーは、豊富な不飽和結合と同様には、反応において達成され得、それにより、これらの界面平面に沿って、より効率的で弾性的な電子輸送及び分子間拡散を生じさせる。
<参考文献>
本開示には以下の参考文献も含まれ、その内容はその全体が本明細書に組み込まれる。
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<材料>
調査された全ての化学物質及び物質は分析等級であり、さらに精製することなく使用した。塩化コバルト六水和物(CoCl・6HO、99%)、黒鉛粉末(98%)、尿素(CO(NH、99%)、HMT(C12)及び水酸化ナトリウム(NaOH、98%)は、Wako社(大阪、日本)から供給された。硝酸コバルト六水和物(Co(NO・6HO、98%)、硝酸アンモニウム(NHNO、99%)、無水エタノール(COH、99.5%)、硝酸(HNO、61%)、硫酸(HSO、95%)、塩酸(HCl、36%)及び過酸化水素(H、30%)は、Nacalai Tesque社(日本)から購入した。MWCNT(98%)は米国シグマアルドリッチ社から、過マンガン酸カリウム(KMnO、99.5%)は東京化成工業(TCI)社から購入した。ナノコンポジットを成長させた導電性の土台として、TCIによって3次元多孔質Ni発泡体(3D−PNi)(1cm×1cm)が製造された。合成の前に、3DHCl基板を、濃HCl溶液、エタノール及びMilli−Q水で連続的に超音波処理することによって繰り返しすすぎ、次に60℃で12時間乾燥させた。
[例1]
<多層カーボンナノチューブ(MWCNTs)の精製及び機能化>
未処理のMWCNTを、初にHNO/HSO溶液と1:3の比で混合した。次に、混合物を50℃で5時間超音波処理し、次いで110℃で3時間還流した。その後、得られた混合物を脱イオン水を用いてpH7で希釈した。この固体(すなわち、酸化されたMWCNTs)を遠心分離によって収集し、後の使用のために65℃で一晩乾燥させた。
<グラフェン酸化物の調製>
わずかに修正したHummers法に従って、黒鉛粉末から酸化グラフェンを合成した。典型的には、2gの黒鉛粉末(約40μm)を、25℃で1時間激しく撹拌することにより、濃HSO及びHNO(100mL、1:1 v/v)の強酸化溶液と反応させた。その後、溶液を氷水浴中に置き、2時間撹拌しながら7gのKMnOを溶液にゆっくりと加えた。次いで、均一な反応溶液を得ることを避けるために、混合物を40℃で6時間超音波処理した。その後、脱イオン水(350mL)を、形成したゲルと混合し、混合物全体を80℃で1時間撹拌した。続いて、120mLの30%H及び50mLの15%HCl溶液を混合物に添加し、次いで10分間撹拌した。ゲル混合物を褐色の沈殿物が生じるまで静置した。固体物質を二回蒸留水で繰り返し洗浄し、次の調査の前に60℃で一晩乾燥させた。
<C−NT/CoO CPs/3D−PNiナノ構造体の作製>
C−NT/CoO CPs/3D−PNi電極の合成のための単純なワンポット法は、マイクロ波アシスト技術によって達成された。この方法では、0.1Mの硝酸コバルト六水和物及び0.35MのHMTを37mLの脱イオン水と10分間撹拌しながら混合した。次いで、80mgの酸化されたC−NTを上記溶液に浸漬し、3時間激しく撹拌した。その後、混合物を3D−PNiシートを含むテフロンライニングされたオートクレーブに移し(スキーム1)、160℃で1時間マイクロ波照射した(600W)。回収した試料をエタノール及び脱イオン水で注意深く洗浄し、60℃で一晩乾燥させ、最後に空気中400℃で4時間焼成した。
<C−NT又はg−C/Co又はCoO/GCの作製>
長手方向電極設計を使用してEOR効率に及ぼすキャリア基板の影響を調べるために、いくつかの電気化学的実験を行った。これらの実験では、C−NT又はg−C/Co又はCoO/3D−PNi電極アッセイに適用される電気化学的条件と同様の電気化学的条件で、C−NT又はg−C/Co又はCoO/GC電極を使用した。薄膜積層C−NT又はg−C/Co又はCoO/GC電極を、25℃で不均一アシストインク堆積法によりGC基板上に活性触媒粉末を分散させることによって、作製した。均一な触媒インクを、5mgの活性触媒を、2mLのMilli−Q水中の結合剤として使用された5重量%のナフィオン溶液50μLに、超音波処理下で少なくとも30分間混合することによって、調製した。次いで、触媒インク(4μL)を、GCの3活性領域(φ=3mm)に約0.143mg/cmで充填した。触媒インク充填GC電極を、50℃の密封オーブン中で乾燥させて、GC基板領域上に均一な触媒層を形成させた。
[例2]
<特徴付け>
アニールした試料の形態を、FE−SEM(JEOL Model 6500)により15kVで調べた。FE−SEMチャンバーに挿入する前に、C−NT又はg−C/Co又はCoO/3D−PNi電極を、カーボンテープを用いてFE−SEMステージ上に固定した。イオンスパッタリング装置(Hitachi E−1030)を用いて、電極上に25℃で薄層Pt膜を堆積させた。集束イオンビーム(FIB)システム(JEM−9320FIB)を、5〜30kVの加速電圧で5kVの可変ステップ及び150〜300000倍の倍率で作動させた。C−NT又はg−C/Co又はCoO触媒を含む粉末試料の配向軸(X及びY)は、±60°の傾斜角で±1.2mm以内で変化させることができる。試料を、炭素保護層による堆積後、バルク試料ホルダー(8×8mm)を用いてFIB装置内に挿入した。FIB調査の前に、C−NT又はgC/Co又はCoO触媒の粉末試料を、細かい睫毛プローブを用いて小シリコンウェハ上に少量のエポキシ(Gatan社)と混合して、シリコン基板上に非常に薄い膜を形成した(図2及びS7)。各薄膜を、130℃のホットプレート上で10分間ベークし、続いて約30nmの均一に薄い炭素層で被覆した。試料を30kVで作動させたFIB顕微鏡に挿入し、次いで−1.5°及び+1.5°傾斜を使用して2μmの最終厚さになるまで両面を粗く粉砕した。その後、C−NT又はg−C/Co又はCoO試料を切断し、その後のHAADF−STEM顕微鏡検査のために、FIBシステムから取り出した。
HAADF−STEMを用いて(i)TEM及び(ii)STEM、(iii)元素マッピングのためのEDS、及び(iv)電子回折(ED)を実施した。高分解能でTEM/STEM画像を観察するために、照明及び結像レンズシステムに収差補正器が設けられているJEMARM200F−G装置を使用して、HAADF−STEM顕微鏡写真を記録した。HAADF−STEM顕微鏡には単色化電子銃も装備されており、高エネルギー分解能で電子エネルギー損失分光法によりサポートされていた。具体的には、HAADF−STEMの断面試料を、FIBシステムミリングによって調製した。細かく閉じ込められたプローブは、典型的には、試料を長手方向のc軸の平行方向に尖らせた。十分に調製されたFIB試料を、ピックアップシステムを用いてエポキシ材料によって銀グリッドに取り付けた。銀グリッドに取り付けられたC−NT又はg−C/Co又はCoOを、FIBシステムに再び挿入して、厚さ100nmの層を作製した。試料を、100nmの最終厚さ4になるまで、可変強度を有する代替ビームを使用することによって、両側から薄くした。100nm試料をHAADF−STEM顕微鏡下で観察し、断面画像を記録した。
BELSORP36分析装置(日本ベル社)を用いて、77KにおけるN吸着−脱着等温線により、細孔構造分布及び表面積を含む材料の表面特性を評価した。試料を、N雰囲気下、200℃で少なくとも6時間熱処理した。比表面積(SBET)を、N吸着等温線の直線部分からの多点吸着データを用いたBrunauer−Emmett−Teller(BET)法を用いて計算した。細孔径分布を、非局所DFT(NLDFT)を用いて決定した。触媒の構造的形状を、WA−XRDによりさらに調べた。WA−XRDパターンを、18kW回折計(Bruker D8 Advance)を用いて、単色化CuKα−X線(λ=1.54178Å)で走査速度10°/分で、記録した。Bruker AXSが提供するPDF−2 Release 2009データベースを備えたDIFRAC plus Evaluation Package(EVA)ソフトウェアを使用して、回折及び構造解析回折データを解析した。様々な種類のX線回折(XRD)分析を統合するために、TOPASパッケージプログラムを適用した。XPS分析は、励起用X線源(1.5mm×0.1mm、15kV、50W)としてAlKαを装備したPHI Quantera SXM(ULVAC−PHI)装置(米国Perkin−Elmer社)で、4×10−8Paの圧力下で行った。分析の開始前に、試料の薄膜をSiスライド上に堆積させた。
ラマン分光法(HR Micro Raman分光計、Horiba、Jobin Yvon)は、633nmのArイオンレーザーを用いて行った。CCD(電荷結合素子)カメラ検出システム及びLabSpec−3.01Cソフトウェアパッケージを、それぞれデータ収集及び分析に使用した。ラマンスペクトルの精度及び精度を保証するために、300cm−1から1,600cm−1まで、5秒の10回のスキャンを記録した。TG及びDTAは、同時にDTA−TG装置TG−60(Shimadzu、日本)を用いて達成した。
[例3]
<電気化学測定>
水銀/酸化水銀(Hg/HgO、1MのNaOH)及び白金線(φ=0.1mm)をそれぞれ基準電極及び対電極として使用し、自家製の電気化学セルで電気化学測定を行った。CPs、LSs、MCSs及びBCsの表面構造を有し、1.5mgの活性充填(active loading)を有する3D−PNi上に成長した活性触媒C−NT又はg−C/Co又はCoOを、電気化学的調査のための作用電極として用いた。データは、Thales Z 2.0ソフトウェアによって制御されるZennium/ZAHNER電気化学的ワークステーション(Elektrik有限合資会社)を用いて記録した。最初に、信号が安定するまで、全ての作用電極を50mV・秒−1の走査速度で少なくとも10回サイクルした。次に、CVデータを収集した。電流密度5は、調査した作用電極の幾何学的表面積(1cm)を指す。測定された電位は、Hg/HgO参照電極に関して報告した。新たに調製した電解液(0.5MのNaOH)を、電気化学ガラスセル内の電解液の上に精製したNのゆっくりとした流れをバブリングすることによって脱気した。N飽和電解質を確保するために、電気化学測定中にNフローを維持した。記録された結果の再現性を保証するために、新たに調製した電解液を電気化学測定ごとに使用した。エタノール電解酸化反応中の電極安定性を評価するために、クロノアンペロメトリー試験(CA)を行った。CA測定は、0.5Mエタノールの存在下、Hg/HgOに対して0.7Vの一定電位を印加することによって得られた。EIS測定は、振幅が5mVで開回路電位が100kHz〜0.01Hzの周波数範囲で行った。
[例4]
<C−NT/Co CP又はBC/3D−PNi電極の作製>
BC電極を、1.5gのCoCl・6HO、0.5gの尿素(CO(NH)、及び60mLのHOの溶液から作製した。CP電極を、1.43gのCoCl・6HO、3.6gの尿素、及び60mLのHOの溶液から作製した。C−NT(80mg)を溶液に添加し、これを3時間撹拌した後、100mLのテフロンライニングされたステンレス鋼製オートクレーブ中の1cmの3D−PNi上に堆積させた。混合物を150℃で12時間熱処理し、次いで自然に25℃まで冷却した。3D−PNi、C/Co(OH)(CO0.5・0.11HO上で成長した生成物を、無水エタノール及び脱イオン水で順次洗浄し、次いで60℃で一晩乾燥させた。次に、調製したC/Co(OH)(CO0.5・0.11HO/CP又はBCの電極を、400℃、5℃/分の昇温速度で4時間、Nガス流下で焼成した。
[例5]
<C−NT/Co MCS/3D−PNi電極及びg−C/Co LS/3D−PNi電極の作製>
組成物へのC−NT又はg−C導電性基板の添加は、MCS及びLS構造を達成するために不可欠であった。1.43gのCoCl・6HO、2.94gのヘキサメチレンテトラミン(C12)、及び60mLのHOの混合物を10分間撹拌した。その後、80mgのC−NT又はg−Cを溶液に添加し、混合物を3時間撹拌した後、100mLのテフロンライニングされたステンレス鋼製オートクレーブ中の1cmの3D−PNi上に堆積させた。混合物を150℃で12時間熱処理し、次いで自然に25℃まで冷却した。3D−PNi、C−NT又はg−C/Co(OH)(CO0.5・0.11HO上で成長した生成物を、無水エタノール及び脱イオン水で順次洗浄し、60℃で一晩乾燥させた。次に、調製したC/Co(OH)(CO0.5・0.11HO/MCS電極及びg−C/Co(OH)(CO0.5・0.11HO/LS電極を、400℃、5℃/分の昇温速度で4時間、Nガス流下で焼成した。
[例6]
<数学的モデリング>
DFTは、電子相関効果を効果的に説明する有望な手法である。この研究では、DFTで調べた全ての計算は、BIOVIA DassaultシステムのDMol3に従って行われた(2,3)。交換相関エネルギー関数を、Perdew−Burke−Ernzerhof(PBE)形式主義によって表した(4)。Kohn−Shamの方程式を、偏光関数を用いた二重数値品質基準セット(DNP:double numeric quality basis set)で拡張した。相対論的効果を考慮するために、DFTセミコア擬ポテンシャル(参考文献5)を、ドープされたクラスターのコア電子の処理に使用した。軌道カットオフ範囲及びフェルミスメアリング(Fermi smearing)を、それぞれ5.0Å及び0.001Haとして選択した。10−6任意単位の収束基準で十分に収束した幾何学的及び電子的構造を得るために、自己整合フィールド(SCF:self−consistent−field)手順を実施した。エネルギー、最大力、及び最大変位収束を、それぞれ10−6Ha、0.002Ha/Å、及び0.005Åに設定した。一方、静電部位の電位は、空間の所定の位置でイオンが受ける単位電荷あたりのクーロン相互作用の尺度である。静電ポテンシャル(EP)分布を計算するために、DFTも使用した。モデリングは、表面電荷マップの特徴を使用して、等表面上の各点で物理的な量的調査を示すために実施された。典型的には、電子密度の等表面は、格子表現を用いたEP強度(EPI)に基づいて着色され、この電荷は、EPが計算されるいわゆる輪郭内の立方格子上にマッピングされる。スラブモデルを、各触媒の9原子層で構成した(図23)。構造内の活性中心を比較するために、表面層及び表面下の層の酸素原子が、化学量論的モードに関与していた。最適化されたモデルに示されるように、EPを、−0.06eVから+0.6eVの範囲にわたって調査した。
[例7]
<階層Coナノコンポジットの水熱アシスト形成>
図2は、例示的な電極の形態進化の概要を示す。強固な機械的接着力を有する3D−PNi基板上に直接成長した階層金属骨格から誘導されたC−NT又はg−C/Coナノハイブリッド構造が得られた。これは、合成されたC−NT又はg−C/Co(OH)(CO0.5・0.11HO/3D−PNi電極を、400℃で4時間、適切に熱分解した後に得られた(追加の詳細は実験のセクションにある)。3D−PNi骨格に垂直に向いた長手方向に沿って形態制御されたナノハイブリッドを製造するために、スケーラブルで柔軟な方法が採用された。これらのプロセスでは、NR構造においてCPs及びBCsの表面形態が優勢であり、且つナノシートにおいてMCSs及びLSsの表面形態が優勢であるように設計された。GOシート(g−C)又は機能化された多層カーボンナノチューブ(C−NT)対応物は、カーボン支持体として作用した。基本的には、製造された電極のユニークな構造は、指向性を有する塩基性塩(尿素及びHMT)及びコバルト前駆体によってもたらされた。
本明細書に記載の水熱処理条件の下で、自己支持型(すなわち、C−NT又はgC/Co又はCoO/基板)電極、Co又はCoO及びC−NT又はgC/Co又はCoOハイブリッドの製造は、ミクロ及びメソスケールのサイズ(0.5〜65.8nm)の均一な間隔を空けた内側細孔を有するBC−NR、CP−NR、LS及びMCS構造の形態学的特徴と同様の形態学的特徴を生じるように階層的に制御することができる。これは、電界放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)顕微鏡写真(図3〜図6)、熱重量分析(TG)−示差熱分析(DTA)、広角粉末X線回折(WA−XRD)及びN2等温線から明らかである(図7、図25及び図26参照)。化学結合、構造環境、及び元素状態の観点から、幾何学的C/Coのメソ結晶ハイブリッドの原子コア・レベルの組織を調べるために、C/Co CPsのX線光電子分光法(XPS)分析及びラマン分光法を実施した(図27)。
FE−SEM及びHAADF−STEM顕微鏡写真(図1〜図6、図8、図9及び図11)は、反応時間及び成長温度が自立型ナノ構造体の固定化及び核形成に十分であることを示している。さらに、金属粒子は、熱水処理の間、静電的相互作用によって対応物の表面官能基に結合した(図2A−a、図2B−a、及び図2B−b)。これらの酸素官能基は、対応物を反応溶液中に完全に分散させ、対応物の骨格上にCoメソ結晶の成長を確実にする信頼できるメディエーターを提供する。形成されたナノ構造体の多孔度は、ガス、吸着された水及び有機分子の放出から比較的高温で分解した後に、大きく向上した。この結果は、活物質の利用率の向上を示している。したがって、その電気化学的性能の顕著な改善が期待された。さらに、このようなユニークな構造は、電解液がグラフェン層を通り、カーボンチューブに沿って通過するための明確な経路を提供し、高速の電子輸送をもたらす。興味深いことに、C−NT又はg−C/Co又はCoO/3D−PNi電極の制御された長手方向の成長は、Co3+活性部位の広範な領域を含むより好ましい露出した表面及び界面を生成する。この効果は、HR−HAAF−STEM顕微鏡写真によって証明されるように、EORの動態を向上させる(図11)。

Claims (53)

  1. 支持体及び金属酸化物触媒を含む電極であって、前記金属酸化物触媒がナノフォレスト構造を含む電極。
  2. 前記金属酸化物触媒が遷移金属酸化物であり、任意選択的に、前記遷移金属酸化物が酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化マンガン又は酸化カドミウムを含む、請求項1に記載の電極。
  3. 前記金属酸化物触媒が酸化コバルトであり、任意選択的に、前記酸化コバルトがCo、CoO、又はCoとCoOとの混合物を含む、請求項1又は2に記載の電極。
  4. 前記ナノフォレスト構造が前記支持体の表面に対して垂直方向に配向しており、及び/又は、ナノフォレスト構造がメソ結晶構造を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電極。
  5. 前記ナノフォレスト構造が、トウモロコシ結節ペレット(CPs:corn tubercle pellets)、バナナクラスター(BCs:banana clusters)、薄シート(LSs:lamina sheets)及び複数のカンチレバーシート(MCSs:multiple cantilever sheets)、又はそれらの組み合わせから選択される形態学的構造を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電極。
  6. 前記ナノフォレスト構造が、トウモロコシ結節ペレット(CPs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記CPsがナノロッド(NR)ドメインにおいて前記支持体の表面の長手方向平面から垂直に配向している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電極。
  7. 前記ナノフォレスト構造が、バナナクラスター(BCs)を含む形態学的構造を含み、任意選択的に、前記BCsがナノロッド(NR)ドメインにおいて前記支持体の表面の長手方向平面から垂直に配向している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電極。
  8. 前記ナノフォレスト構造が、薄シート(LSs)を含む形態学的構造を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電極。
  9. 前記ナノフォレスト構造が、複数のカンチレバーシート(MCSs)を含む形態学的構造を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電極。
  10. 前記CPs、及び/又はBCs、及び/又はLSs、及び/又はMCSsが、前記支持体の表面に対して垂直方向に配向している、請求項5〜9のいずれか一項に記載の電極。
  11. 前記金属酸化物触媒が以下の界面:
    ミラー指数{111}/{112}及び/又は{112}/{111};又は
    ミラー指数{110}/{001}及び/又は{001}/{110};又は
    ミラー指数{112};
    を有する結晶を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電極。
  12. 前記支持体が、炭素を含む基板を含み、任意選択的に前記金属酸化物触媒が前記基板上に堆積されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の電極。
  13. 前記炭素が、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、炭素繊維、メソポーラスカーボン又は炭素窒化物を含み、任意選択的に、炭素がグラファイト、グラフェンシート(g−C)、又はカーボンナノチューブ(C−NTs)を含む、請求項12に記載の電極。
  14. 前記支持体が、発泡金属、ガラス状炭素(GC)、又はセラミック膜を含むベースを含み、任意選択的に、支持体が、発泡金属又はガラス状炭素(GC)を含むベースを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の電極。
  15. 前記発泡金属が、発泡ニッケル又は発泡アルミニウムを含むか、又はそれからなる、請求項14に記載の電極。
  16. 前記発泡金属が発泡ニッケルを含み、任意選択的に、前記発泡ニッケルが3D多孔質ニッケル発泡体(3D−PNi)である、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記支持体が、前記ベース上に堆積された請求項12又は13に記載の基板を含む、請求項14〜16のいずれか一項に記載の電極。
  18. 前記ナノフォレスト構造物は、前記電極の露出した表面上にある、請求項1〜17のいずれか一項に記載の電極。
  19. 支持体及び金属酸化物触媒前駆体を含む組成物であって、前記金属酸化物触媒前駆体がナノフォレスト構造を含む組成物。
  20. 前記金属酸化物触媒前駆体が、水和金属酸化物前駆体であるか、又はそれを含む、請求項19に記載の組成物。
  21. 前記金属酸化物触媒前駆体が水和コバルト酸化物であり、任意選択的に、前記金属酸化物触媒前駆体が式Co(OH)(CO0.5.0.11HO(式中、xは1、2又は3から選択される)、又はそれらの混合物を有する、請求項19又は20に記載の組成物。
  22. 前記ナノフォレスト構造が請求項4〜11のいずれか一項に記載の特徴を含み、及び/又は、支持体が請求項5〜18のいずれか一項に記載の特徴を含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 電極を製造する方法であって、
    電極ベースの存在下で、コバルト(II)カチオン、尿素又は環状アミド及び炭素を含む水溶液を形成する工程;
    前記溶液を活性化する工程;
    前記電極ベース上に堆積されたコバルトと炭素とを含む組成物が形成されるように反応を進行させる工程;
    前記組成物を前記溶液から単離する工程;
    前記組成物を焼成して、酸化コバルト触媒を含む電極を形成する工程、
    を含む、上記方法。
  24. 前記コバルト(II)カチオンが塩によって提供され、任意選択的に、前記塩が塩化コバルト、硝酸コバルト、又はそれらの組み合わせを含み、任意選択的に、塩が塩化コバルトを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記炭素が、グラフェンシート(g−C)、カーボンナノチューブ(C−NTs)、グラファイト、炭素繊維、メソポーラスカーボン又は炭素窒化物を含み、任意選択的に、炭素はグラファイト、グラフェンシート(g−C)、又はカーボンナノチューブ(C−NTs)を含む、請求項23又は24に記載の方法。
  26. 前記電極ベースが、発泡金属、ガラス状炭素(GC)、又はセラミック膜(例えば、アルミナ又はチタニア膜)を含み、任意選択的に、前記電極ベースが発泡金属又はガラス状炭素(GC)である、請求項23〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記発泡金属が、発泡ニッケル又は発泡アルミニウムを含むか、又はそれからなる、請求項26に記載の方法。
  28. 前記発泡金属が発泡ニッケルを含み、任意選択的に、前記発泡ニッケルが3D多孔質ニッケル発泡体(3D−PNi)である、請求項26又は27に記載の方法。
  29. 前記反応を進行させる工程の間に、前記炭素が、前記コバルト(II)カチオンの堆積のための基板を提供する、請求項23〜29のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記反応を進行させる工程の間に、前記基板が前記電極ベース上に堆積する、請求項29に記載の方法。
  31. 前記反応を進行させる工程が、前記溶液を活性化する工程を含む、請求項23〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記溶液を活性化する工程及び前記反応を進行させる工程が、圧力容器内で行われ、任意選択的に、前記溶液を活性化する工程及び前記反応を進行させる工程が、1気圧より高い圧力で行われる、請求項31に記載の方法。
  33. 前記溶液を活性化する工程が、前記溶液を、加熱すること、電磁放射線を照射すること又は超音波処理することを含む、請求項31又は32に記載の方法。
  34. 前記溶液を活性化する工程が、前記溶液を、100〜200℃の範囲の温度、任意選択的に120〜180℃の範囲の温度、さらに任意選択的に130〜170℃の範囲の温度に加熱することを含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記反応を進行させる工程が、少なくとも1時間の時間、任意選択的に少なくとも4時間の時間、さらに任意選択的に少なくとも8時間の時間を含む、請求項23〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記組成物が水和コバルト酸化物を含み、任意選択的に、前記水和コバルト酸化物が式Co(OH)(CO0.5.0.11HO(式中、xは1、2又は3から選択される)、又はそれらの混合物を有する、請求項23〜25のいずれか一項に記載の組成物。
  37. 前記水和コバルト酸化物がナノフォレスト構造を含み、任意選択的に、前記ナノフォレスト構造が請求項4〜11のいずれか一項に記載の特徴を含む、請求項36に記載の方法。
  38. 前記単離工程と前記焼成工程との間に、前記組成物が少なくとも1種の溶媒で洗浄される、請求項23〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記洗浄が、少なくとも2つの溶媒で順次洗浄することを含む、請求項38に記載の方法。
  40. 前記溶媒が水及び水混和性溶媒から選択され、任意選択的に、前記水混和性溶媒がメタノール、エタノール及びイソプロパノールから選択され、さらに任意選択的に、前記水混和性溶媒がエタノールである、請求項38又は請求項39に記載の方法。
  41. 単離された前記組成物が前記焼成工程の前に乾燥される、請求項23〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記焼成工程が、組成物を200〜500℃の温度、任意選択的に300〜500℃の温度に加熱することを含む、請求項23〜41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 電極前駆体を製造する方法であって、
    電極ベースの存在下で、コバルト(II)カチオン、尿素又は環状アミド及び炭素を含む水溶液を形成する工程;
    前記溶液を活性化する工程;
    前記電極ベース上に堆積されたコバルトと炭素とを含む組成物が形成されるように反応を進行させる工程;
    任意選択的に前記組成物を前記溶液から単離する工程、
    を含む、上記方法。
  44. 請求項23〜40のいずれか一項にさらに定義される特徴をさらに備える、請求項43に記載の方法。
  45. 請求項43又は請求項44に記載の方法によって得られる電極前駆体。
  46. 請求項43又は請求項44に記載の方法によって得られた電極前駆体。
  47. 請求項23〜42のいずれか一項に記載の方法によって得られる電極。
  48. 請求項23〜42のいずれか一項に記載の方法によって得られた電極。
  49. 請求項1〜18のいずれか一項、請求項47又は請求項48の電極を含む燃料電池。
  50. 前記燃料電池のアノードが前記電極を含む、請求項49に記載の燃料電池。
  51. 請求項1〜18のいずれか一項、請求項47又は請求項48に記載の電極の燃料電池における使用。
  52. 前記使用が、前記電極をアノード電極として使用することを含む、請求項51に記載の使用。
  53. 前記使用が、エタノール電解酸化反応における前記アノード電極としての前記電極の使用を含む、請求項51又は請求項52に記載の使用。
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