JP2019515389A - 自動販売機構 - Google Patents

Abstract

製品を販売するシステムおよび方法は、製品貯蔵領域内に製品を貯蔵することを含んでもよい。製品は、製品貯蔵領域から放出してもよい。製品は、製品貯蔵領域の少なくとも一部分の上方に引き上げてもよい。引き上げられた製品をユーザに提供することができる。一実施形態では、製品貯蔵領域は、自動販売機内に配置してもよく、この自動販売機は移動してもよい。自動販売機はまた、自走式でもよい。一実施形態では、自動販売機は、制御装置がオペレータによって使用されるのを介して移動してもよい。あるいは、自動販売機は、自動で移動してもよい。【選択図】図３Ｂ

Description

関連出願の相互参照
本出願は、２０１６年５月２日出願の、米国仮特許出願第６２／３３０，７３１号の利益を主張し、その全体を参照により本明細書に組み込む。

本発明の背景
自動販売機は、製品を便利に購入したいと考える人々に、食品や飲料などの製品を提供するのに使用される装置である。従来の自動販売機には数多くの様々なデザインがあるが、通常は、製品の縦横の形状は長方形である。一例として、自動販売機を使用して、顧客に飲料を提供する飲料会社の場合、１つまたは複数の飲料タイプが自動販売機に投入され、ユーザインターフェースを介して購入する際のユーザ選択を可能にする。

自動販売機は、一度に１つの製品を供給するねじ機構を含む横列、一度に１つの製品を供給するねじ機構を含む縦列、製品を選択するロボット選択アームを含む横列、下端位置から上部位置まで製品を持ち上げて、この製品をユーザに送り出す垂直昇降機などを含む、様々な異なる自動販売機構を有する。これらの自動販売機は一般に、固定して配置されており、製品、冷却ユニット、および自動販売機の全質量のせいで非常に重くなる。

本発明の概要
十分な製品貯蔵空間を有する自動販売機を実現するために、上部よりも基部が広い傾斜壁を有する製品貯蔵領域を利用してもよい。自動販売機は、自走式でもよく、移動式でもよく、またロボット式（たとえば、腕ありまたは腕なしの人型ロボット）の外観を有していてもよい。一実施形態では、製品貯蔵領域は、製品を重力に従って誘導して昇降機シャフトに入れ込むことを可能にする製品貯蔵蛇行部を含んでもよく、したがって、クレードルを含むか、または他の方式で構成される昇降機機構を使用して、製品を上方へ引き上げ、ユーザが受け取るためのディスペンサ領域まで供給してもよい。製品は、飲料、食品（たとえば、スナック）、販売促進物品、チケット、メッセージ、または他のものでもよく、この製品が製品貯蔵蛇行部内で重力に従って転がることができるように、円形状を有する容器を含んでもよい。

自動販売機の一実施形態は、ハウジング、および自動販売機が提供する製品が貯蔵される製品貯蔵領域を含んでもよい。昇降機シャフトは、製品貯蔵領域に隣接して配置してもよく、基台に対して、また製品貯蔵領域に向かって鋭角をなしてもよい。クレードルなどの昇降機部材は、昇降機シャフトに沿って製品を引き上げるように構成してもよい。モータなどの駆動機構は、昇降機シャフトに沿って第１の位置から第２の位置まで昇降機部材を移動させて、製品を引き上げるように構成してもよい。開口部は、ハウジングによって画定してもよく、製品をユーザが受け取れるように構成してもよい。

製品を販売する方法の一実施形態は、製品貯蔵領域内に製品を貯蔵することを含んでもよい。製品は、製品貯蔵領域から放出してもよい。製品は、製品貯蔵領域の少なくとも一部分の上方に引き上げてもよい。引き上げられた製品をユーザに提供することができる。

自動販売機の一実施形態は、製品貯蔵領域、およびユーザのデータを取り込むように構成された少なくとも１つのセンサを含んでもよい。自動販売機は、センサと通信する処理ユニットをさらに含んでもよく、また（ｉ）ユーザが物理的行動を実行したかどうか判定するための取り込み済みデータを処理し、ユーザが物理的行動を実行したと判定するのに応答して、自動販売機に行動を実行させるように構成してもよい。

本発明とみなされる主題は、特に明細書の最後で特許請求の範囲において指摘され、また明確に記載されている。本発明の上記その他の目的、特徴、および利点は、添付図面とともになされる以下の詳細な説明から明らかである。

図面の簡単な説明
自走可能な人型ロボットとしての形状に作られた例示的な自動販売機を示す図である。 ロボットの外観を有する形状に作られた例示的な自動販売機の一代替実施形態である。 処理ユニットと電気的に通信するセンサを示す、例示的な回路素子の概略図である。 図１Ｃのソフトウェアの一部を形成して、ユーザが自動販売機とインターフェースで対話し、図１Ｂの自動販売機を操作できるようにしてもよい、例示的なソフトウェアモジュールを含むブロック図である。 たとえば図１Ｂの自動販売機だが、それに限定されない自動販売機からの製品販売を実現するための例示的なプロセスについての例示的な流れ図である。 自動販売機内に配置されるように構成され、自動販売機のユーザに提供される製品の空間および流れを最大化するように形状づけられた例示的な自動販売機構の正面図である。 図２Ａの自動販売機構の側面図である。 図２Ａの自動販売機構の斜視図である。 図２Ａの自動販売機構の上面図である。 複数の製品タイプを供給するように構成された自動販売機機構の例示的な代替実施形態を示す図である。 自動販売機内で動作する別の例示的な自動販売機構を示す図である。 自動販売機構を含む例示的な自動販売機を示す図である。 自動販売機構を含む例示的な自動販売機を示す図である。 自動販売機構を含む例示的な自動販売機を示す図である。 自動販売機構を含む例示的な自動販売機を示す図である。 自動販売機を製造するための例示的なプロセスの流れ図である。 自動販売機の動作の例示的なプロセスの流れ図である。 自動販売機の動作の例示的な代替プロセスの流れ図である。 例示的な昇降機駆動システムを示す図である。 例示的な昇降機駆動システムを示す図である。 例示的な代替の昇降機駆動システムを示す図である。

本発明の詳細な説明
図１については、自走可能な人型ロボットの形状に構成された例示的な自動販売機１００ａの図が示してある。もちろん、自動販売機１００ａは、他の任意の形状および／または外観を有していてもよい。自走状態にある自動販売機１００ａは、１つもしくは複数の車輪（図３Ｂ参照）、または他の要素（たとえば、タンクトラック）によって、自動販売機１００ａがフロアなどに沿って移動できるようにする、モータなどの駆動機構（図示せず）を使用して自走することができる。モータは、直接駆動モータなどの電気モータ、または車輪もしくは他の機構が自動販売機１００ａを前方に推進させる、当技術分野で理解されている他のモータもしくは動力変換装置でもよい。自動販売機として説明しているが、この自動販売機１００ａは、金銭取引を生じることなく（すなわち、無料の製品または販促用景品を提供して）、製品を供給するための供給モードで動作してもよい。自動販売機１００ａは、屋内または屋外で使用してもよく、駆動機構および車輪または他の要素には、自動販売機１００ａが動作できる様々な環境に適応するよう適切なサイズおよび動力を与えてもよい。

自動販売機１００ａは、人型ロボットの形状になると、製品貯蔵領域（図２Ａ参照）内で、食品または飲料品などの製品の貯蔵容量が制限されてきた。一例として、自動販売機１００ａの貯蔵容量は、飲料４〜６缶分の場合がある。貯蔵容量が限定される理由は、ひとつには、本体部分１０２ａが狭いかまたは先細になっているからである。本明細書でさらに説明するように、販売促進物品（たとえば、乗り物への優先入場券）、玩具、割引き券、動物のぬいぐるみ、クーポン、メッセージ（たとえば、ジョーク）など他の製品も、自動販売機１００ａまたは１００ｂ（図１Ｂ参照）で販売してもよい。本明細書でさらに説明するように、他の製品をより容易に供給可能にするには、自動販売機を通る重力によって容器が回転できるように、容器の少なくとも一部分（たとえば、周辺）が円形になるようにして、こうした製品をこの容器内に配置してもよい。代替のデザインを利用して、同じ垂直移動機能を実現可能にすることができる。たとえば、重力を利用して供給されるように製品を配置してもよい、トラック、レール、または他のものでの台車を利用してもよい。

容量が制限されるのに加えて、本体部分１０２ａが人型ロボットの本体（たとえば、胸部、腹部、および／または脚部）の形状なので、製品貯蔵領域の重心は高い。したがって、製品貯蔵容量を拡大し、その重心を下げるために、自動販売機１０２ａの形状は、図１Ｂに示すように基台でより広くなるように改変してもよく、本体部分１０２ａ内の空間を効率的に使用できるようにするための斜めの昇降機シャフトを含んでもよい。自動販売機１００ａの本体部分１０２ａの中心に配置された供給領域１０４ａは、自動販売機１００ａからユーザが製品を受け取れるようにしてもよい。この場合、供給領域１０４ａは円形であり、下向きの角度（たとえば、４５度）を有し、中心に位置している。しかし、製品をユーザに提供するためには、供給領域１０４ａの任意の形状（たとえば、ハート形）および構成を利用してもよいことを理解されたい。一代替実施形態では、供給領域１０４ａは、自動販売機１００ａの別の位置になるように再配置してもよい。たとえば、供給領域１０４ａは、頭部（たとえば、口）または手に再配置してもよい。自動販売機１００ａは、頂部１０６ａを含むように示してあり、この場合、これは顔を有する頭部である。自動販売機１００ａが木などの異なる形状を有する場合、上部の形状は異なっていてもよい（たとえば、枝や葉、漫画のキャラクターなど）。自動販売機１００ａが転倒するリスクを軽減し、移動性を向上させるように重心をより低く維持するために、頂部１０６ａは軽量でもよい。

図示していないが、ボタンや電子表示装置など１つまたは複数のユーザインターフェース要素（図示せず）を自動販売機１００ａに設けて、ユーザが、自動販売機１００ａと対話して製品の選択および／または支払いを実行できるようにしてもよい。ユーザインターフェースは、自動販売機１００ａのどこに配置してもよい。一実施形態では、ユーザインターフェースは、電子装置（たとえば、インターネットを介したスマートフォン）を用いて提供してもよく、または他の方法で利用可能でもよく、自動販売機１００ａは、ユーザがこの自動販売機１００ａと具体的に対話して、自らの選択および／または選択した製品の支払いを実行できるようにする無線装置を含んでもよい。クレジットカード、オンラインアカウント（たとえば、PayPal（登録商標））、現金、コイン、または他の任意の支払い形態をローカルまたはリモートで使用して、支払いを実行してもよい。

図１Ｂを参照すると、例示的な自動販売機１００ｂの一代替実施形態が示してある。この自動販売機１００ｂは、その外観が人型ロボットからは少し外れており、上部領域１０８ｂよりも下部領域１０８ａが広いことによって、相対的に大きい貯蔵容量（たとえば、２０個超の飲料缶）、および相対的に大きい製品容量で重心が相対的に低くなるように構成される。一実施形態では、製品貯蔵領域は、自動販売機１００ｂ内に配置してもよく、この自動販売機１００ｂは移動式でもよい。自動販売機１００ｂはまた、自走式でもよい。一実施形態では、自動販売機１００ｂは、有線または無線のコントローラを介して、オペレータが使用するユーザインターフェースを用いて移動させてもよい。あるいは、自動販売機１００ｂは、１つまたは複数のセンサ（たとえば、画像、ＲＦ、ＩＲ、ＵＶなど）および自動販売機１００を移動させるための処理ユニットを使用して、無線装置、対象物、個人などを追跡することなど、自立的に移動させることができる。

ハウジング１０２ｂは、図に示すように、三角形および対称形になるように構成される。半球状、積み重ねた球体もしくは球体部分（たとえば、雪だるま形状）、台形、または他の形状（たとえば、非対称形）などの代替構成を利用してもよいことを理解されたい。本明細書でさらに説明するように、供給領域１０４ｂは、ハートを配置してもよい位置にオフセットされ、製品貯蔵領域に隣接してまたはその側に配置された昇降機すなわちリフトを有するので、自動販売機１００ｂに貯蔵される製品を供給するのに、位置的によりアクセスしやすくなる様子が示してある。供給領域１０４ｂは、円形として示してあるが、同様に非円形（たとえば、ハート形）または動的形状（たとえば、開いたり閉じたりする口）の形状を利用してもよい。供給領域１０４ｂにセンサを配置して、別の製品を供給する前に、ある製品がそこから取り出されるのを検知してもよい。

一実施形態では、ハウジング１０２ｂは、このハウジング１０２ｂのプロファイルを最小限に抑えるために、供給領域１０４ｂの形状を合わせるように構成してもよい。このような実施形態では、供給領域１０４ｂは、製品が周囲温度に維持されるように、冷蔵庫またはヒータユニットなしで構成してもよい。一代替実施形態では、冷蔵庫ユニット（図示せず）をハウジング１０２ｂ内に配置して、飲料などに望ましい低温を維持してもよい。さらに別の実施形態では、ヒータユニット（図示せず）をハウジング１０２ｂ内に配置して、温かい食品などに望ましい高温を維持してもよい。さらに別の実施形態では、任意選択的に単一ユニットとして構成された冷蔵庫ユニットとヒータユニットとの両方を、ハウジング１０２ｂ内に配置してもよい。さらに、冷蔵庫ユニットおよび／またはヒータユニットは、ハウジング１０２ｂの外側に配置してもよい。冷蔵庫ユニットおよび／またはヒータユニットを使用する場合、ハウジング１０２ｂおよび／または供給領域１０４ｂを断熱して、一定の温度を維持してもよい。自動販売機１００ｂは、電池（図示せず）、無停電電源装置（図示せず）、または壁面コンセントからの給電で構成してもよい。

頭部領域１０６ｂは、頭部および顔を表すように示してあるが、この場合、人型ロボットの顔を有するのではなく、顔領域は空白（たとえば、平坦で半透明のパネル）として示してある。代替実施形態では、顔の特徴を表すしるしを含めてもよい。さらに、この顔領域は、空白または半透明でもよいが、半透明パネルの背後のＬＥＤの電子表示装置、顔を形成するパネルとしてのＬＣＤ、または、画像、メッセージ、テキスト、もしくは、娯楽、情報、支払いもしくは他のものを提示するための他の任意の情報を表示する際に使用するための任意の他の電子表示装置を含んでもよい。一実施形態では、たとえば、情報、娯楽（たとえば、音楽 ）、または感情（たとえば、幸せ、悲しみ、興奮、憂鬱など）をユーザに伝達するためのスピーカまたは他の任意の装置を、自動販売機１００ｂの一部分として構成してもよい。さらに、顔は、（たとえば、製品の選択、製品の支払いなどの）販売動作を実現するためのユーザインターフェースを提供してもよい。製品を供給できるようにするために、機械式ボタンまたはユーザインターフェース要素も、自動販売機１００ｂで利用可能でもよい。

自動販売機１００ｂは、特に人型ロボットであるとは思われないが、ある特定の人型ロボット機能を自動販売機１００ｂに組み込んでもよい。一例として、自動販売機１００ｂは、人間の表情および／または動作の読取り機能を内部に組み込んでもよい。人間の表情または動作の読取り機能をサポートするために、１つまたは複数のカメラ１１０、マイクロホン１１２、存在センサ（たとえば、近接、圧力、接触、超音波、光、レーダなどの）センサ１１４および１１６のうち少なくとも１つを含むセンサを利用してもよい。センサ１１４および１１６は、同じタイプでも異なるタイプでもよい。カメラ１１０を使用して、静止写真またはビデオのいずれかで、自動販売機１００ｂと係わる人を撮像し、２Ｄまたは３Ｄ（立体視）の方式で動作してもよい。マイクロホン１１２を使用して、ユーザからの音声（たとえば、飲料の要求）、ならびに（たとえば、口頭でのコマンドまたは他の耳に聞こえるコマンドを聞くための）自動販売機１００ｂのオペレータまたは取扱者からの音声を聞くことができる。

フォルマント、ピッチ、抑揚、パターンマッチング、または他の分析を使用してオペレータの音声を認識し、それによって承認されたオペレータによるコマンドだけに応答するように、音声認識システムを構成してもよい。実施形態によっては、センサ１１４は、（ｉ）ＲＦまたは他の波長の信号を送信することができ、（ｉｉ）自動販売機１０４の前方、またはこの自動販売機に対して別の位置にいる人からの反射信号を受信することができる、送信機／受信機のペアを含んでもよい。センサ１１６は、自動販売機１００ｂの反対側に沿って延在してもよく、手または腕が、たとえばセンサ１１６を押したり覆ったりするのを検知するための圧力センサおよび／または光センサを含んでもよい。センサ１１４および／または１１６は、自動販売機１００ｂのユーザのカテゴリを識別するために、子供および／または大人を撮像するか、または他の方法で検知するための高い場所および位置に配置してもよいことに留意されたい。

この機能をサポートするためには、コンピュータ処理を自動販売機１００ｂに統合してもよい。このコンピュータ処理は処理ユニットを含んでもよく、この処理ユニットは、一般的なプロセッサ、画像プロセッサ、オーディオプロセッサ、信号プロセッサ、ならびに／または、他の任意の特定の処理装置および／もしくは特定のアルゴリズムと連動する電子装置を含んでもよい。プロセッサは、１つまたは複数のセンサからの検知信号を管理し、画像、オーディオ、または他の処理を実行するように構成してもよい。一例として、「顔の感情表現」（ユーザからの笑顔など）が、製品の供給をトリガしてもよい。別の例である、子供からの抱擁などの「感情行動」が、場合によっては低コストまたは無償で製品の供給をトリガしてもよい。すなわち、検知と信号処理との組合せにより、自動販売機１００ｂの動作をユーザによるタッチまたはノンタッチによって操作することが可能になって、この自動販売機によって、何らかのレベルの報酬を評価できるようにしてもよい（たとえば、口頭での「どうぞ」および「ありがとう」は０．５０ドルの割引きに値し、口頭でのパスワードは無料飲料に値し、笑顔は０．２５ドルの割引きに値し、「ＡＢＣ」と話せば０．２５ドルに値し、手を振れば０．２５ドルに値し、抱き締めれば０．５０ドルに値する）。

図１Ｃについては、例示的な回路要素の概略図には、処理ユニット１１８と電気通信しているセンサ１１２、１１４、および１１６が示してある。１つまたは複数のコンピュータおよび／または信号プロセッサを含んでもよい処理ユニット１１８は、ユーザによる視覚的、聴覚的、および／または物理的なタッチとノンタッチとの両方のジェスチャを決定するように構成されたソフトウェア１２０を実行する。自動販売機１００ｂに配置してもよいタッチパッド、タッチスクリーン、または他の装置（図示せず）は、ユーザが、スマイリーフェイスを描くなど、ジェスチャを提示できるようにしてもよい。一実施形態では、当技術分野で理解されているように、１つまたは複数のタッチセンサ（たとえば、容量センサ、圧力センサなど）、または近接センサは、ユーザが自動販売機１００ｂの１つまたは複数の部分に触れることを判定するように構成してもよい。一例として、自動販売機１００ｂは、処理ユニット１１８と通信しているタッチセンサおよび／または近接センサを用いて、ユーザが手を振ったり、腹をさすったり、背中を叩いたり、または適切なやり方（たとえば、叩いたり、打ったりとは違って、優しくまたは丁寧に触れること）で、自動販売機１００ｂと他の方法で物理的にインターフェースをとったりするように構成してもよい。

１つまたは複数の電気機械ディスペンサドライバ１２２が、処理ユニット１１８と通信してもよく、また、ユーザに供給するために昇降機ドライブ１２６が製品を持ち上げることができるように、昇降機シャフト内に１つまたは複数の製品を放出するように構成されたゲート１２４などの電気機械装置を駆動するように構成してもよい。この場合も、昇降機を使用するのではなく、本明細書でさらに説明するように、代替の電気機械機構を利用して販売機能を実行してもよい。

動作にあたっては、センサ１１６のうち１つまたは複数のセンサに応答して、自動販売機１００ｂをユーザが抱き締めていることを物理的タッチまたは光検知を介して感知すると、処理するために、センサ信号１２８を、センサ１１６から処理ユニット１１８に伝達してもよい。処理ユニット１１８は、センサ信号１２８を処理することによってユーザがある特定の行動をとったと判定すると、電気機械ディスペンサドライバ１２２にコマンドを発行するとともに、割引きを提供するか、または特定の行動（たとえば、販売を可能にしたり、無料飲料を提供したり）をとってもよく、それに応じて、ゲート１２４が製品を昇降機シャフト内に放出できるように、また昇降機ドライブ１２６（たとえば、モータ）が、製品を供給領域まで持ち上げるのに使用されるクレードルを持ち上げて、ユーザが自分の製品を受け取ることができるように調整された駆動信号１３２および１３４を生成する。さらに、処理ユニット１２０は、自動販売機１００ｂが、簡単に「ありがとう」、「拍手音」、「口笛」、または他の可聴音など、何らかの可聴音を生成できるようにして、この自動販売機が、円を描いて回転したり、左右にシフトしたり、前後に移動したり、その頭部、腕、指などの「身体部分」を動かしたり、または他の方法で、タイトを点灯したり、メッセージを表示したり、もしくは他の任意の行動を実行したりして、感情、心情、通知、もしくはメッセージをユーザに伝達できるようにしてもよい。

処理ユニット１１８はさらに、（ｉ）ユーザが、製品の代金を支払えるようにする支払い装置１３６、（ｉｉ）自動販売機１００ｂを移動させるのに使用できるモータ１３８、および自動販売機が視覚的、聴覚的、または他の方法でユーザと通信できるようにするユーザインターフェース１４０と通信してもよい。カード読取り装置、近距離無線通信（ＮＦＣ）装置、現金読取り装置、または他の装置など、支払い装置１３６のうちの１つをユーザが使用するのに応答して、自動販売機は、信号１４２を処理ユニット１１８に伝達し、それに応じて、この処理ユニットは、十分な金銭またはクレジット（たとえば、クーポンまたは販売促進コード）が提供されたと判定する。当技術分野で理解されているように、自動販売機１００ｂは、カード情報を遠隔サーバに伝達する無線リンクを利用して、ユーザのクレジットカード、デビットカード、またはプリペイドカードが製品の支払いに十分なバランスを有することを確認してもよい。

支払いが実行されたことに応答して、処理ユニット１１８は、製品を供給できるようにし、信号１４４でモータ１３８を駆動して、自動販売機１００ｂを、必要なら、特定のパターンで、ランダムに、または他のやり方で移動させて、購入についての評価を示してもよい。さらに、処理ユニット１１８は、ユーザインターフェース１４０に信号１４６を伝達して、情報を表示し、オーディオを再生し、振動を発生させ、またはユーザインターフェースが対応可能な他の任意の感覚伝達を実行してもよい。一例として、ユーザインターフェース１４０は、自動販売機１００ｂの顔１０６ｂにＬＥＤを含んでもよく、「飲み物をお楽しみください」などのメッセージをユーザに表示してもよい。一代替実施形態では、グラフィック、画像、ビデオ、顔の表情、または他のものを、顔１０６ｂに表示してもよい。

図１Ｄを参照すると、図１Ｃのソフトウェア１２０の一部を形成して、ユーザが自動販売機とインターフェースで対話し、図１Ｂの自動販売機１０６ｂを操作できるようにしてもよい、例示的なソフトウェアモジュール１４８を含むブロック図が示してある。このモジュール１４８は、タッチスクリーン、キーパッド、ボタン、または任意の他のユーザインターフェース要素などのユーザインターフェースをサポートする、ユーザインターフェースモジュール１５０を含んでもよい。ユーザ対話モジュール１５２は、ユーザが自動販売機１００ｂにコマンドを話せるようにする、処理ユニット１１８上での対話型音声応答（ＩＶＲ）システムを実行することを含んでもよい。コマンドは、「製品を購入する」、「製品のコストはどれくらいか」、「どの風味が利用可能か」、または他の任意のユーザ対話型コマンドを含んでもよい。自動販売機１００ｂは自走式でもよいので、コマンドは、「回転」、「ダンス」、「笑顔」、または他の任意のコマンドなどの移動コマンドを含んでもよい。この点において、処理ユニット１１８は、少なくとも１つの車輪ホイールを駆動し、かつ／または少なくとも１つの車輪を回転させるように構成してもよく、それによって、自動販売機１００ｂを、１つまたは複数の方向に自走させて駆動する。支払いモジュール１５４は、ユーザが製品の支払いをできるようにしてもよい。支払いモジュール１５４は、従来の支払い機構を使用する支払いとともに、ユーザ対話に基づく割引きまたは景品をサポートしてもよい。

ユーザ対話モジュール１５２は、図１Ｂについて説明したように、画像、タッチ信号、オーディオ信号、またはセンサ１１２、１１４、および／または１１６によって測定される他の任意の信号を受信および処理するように構成してもよく、支払いモジュール１５４に割引き額を提示して、割引きを実施し、価格を設定し、無料の製品を提供し、または自動販売機によって他の任意の価値あるものを提供するように構成してもよい。供給モジュール１５６は、何らかの価値があるとユーザ対話モジュール１５２によって判定される行動（たとえば、手を振る、笑う、抱き締める、回転する、ダンスする、瞬く、「こんにちは」と言う、「あなたの笑顔が好きです」と言う、または他のどんなことでも話すか、もしくはジェスチャする）をユーザが口にしたか、またはジェスチャしたと、ユーザ対話モジュール１５２が判定するのに基づいて、支払いまたは他の価値に応答して製品を供給するように構成してもよい。

図１Ｅについては、たとえば図１Ｂの自動販売機だが、それに限定されない自動販売機からの製品販売を実現するための、例示的なプロセス１５８についての例示的な流れ図が示してある。プロセス１５８は、ステップ１６０で開始してもよく、ここで、製品を購入するためのユーザインターフェースをユーザに提供してもよい。このユーザインターフェースは、自動販売機に物理的に提示してもよく（たとえば、カード読取り装置、紙幣読取り装置、硬貨読取り装置、ＮＦＣ読取り装置、コード読取り装置など）、または自動販売機内に埋め込んでもよい（たとえば、音声認識システム、スキャナ、または他のもの）。一実施形態では、ユーザインターフェースは、ユーザが局所距離（たとえば、Bluetooth）または長距離（たとえば、モバイルネットワーク）を使用して、自動販売機から製品を購入できるようにしてもよい無線機能を含んでもよい。一実施形態では、ネットワークサーバが製品の注文を受けてもよく、自動販売機に製品を送出するように命じてもよい。

ステップ１６２において、物理的行動または言葉を識別して、割引き額および／または支払い額を提示してもよい。物理的行動または言葉を識別する際に、カメラまたは他のセンサを使用して、ユーザの物理的特性および／または動きを撮像または検出してもよい。画像処理、音声認識、音響認識などの信号処理を実行する処理ユニットを使用して、ユーザが、物理的行動を実行する（たとえば、微笑み、手を振り、笑い、単語もしくはフレーズを口にし、または他の任意の動きもしくはジェスチャを実行する）かどうか判定してもよく、この物理的行動は、製品の支払いを相殺するために、ユーザに割引きまたは無料製品を提供するのに値する。画像処理は、形状認識および／またはパターン認識を利用して、手を振ることや笑顔など、特定の物理的行動を識別してもよい。自動販売機は、タイマを利用して、５秒間など所定の時間にユーザが行動を実行するかどうか判定し、ユーザが要求された行動を実行しない場合、このユーザに対する潜在的な割引き付与を取り消す。一実施形態では、ステップ１６４において、支払い額または支払い残高（たとえば、正規価格マイナス行動を実行することによる相殺分）を、割引き値に応じて任意選択的に受け取ってもよい。ステップ１６６において、本明細書でさらに説明するように、自動販売機によって１つまたは複数の製品を供給してもよい。

図２Ａについては、自走式自動販売機などの自動販売機内に配置されるように構成され、自動販売機のユーザに販売される製品（たとえば、食品または飲料）の空間および流れを最大化するように形状づけられた、例示的な自動販売機構２００ａの正面図が示してある。この自動販売機構２００ａは、製品貯蔵蛇行部２０４が横切る製品貯蔵領域２０２を含んでもよい。図に示すように、製品貯蔵領域２０２は、下端領域が上端領域よりも広い壁２０３ａおよび２０３ｂ（まとめて２０３）によって画定される三角形の形状を有する。製品貯蔵領域２０２の三角形のような形状（すなわち、それ自体は三角形でないが、三角形のある一定の特性を有する形状）によって、自動販売機構２０２ａが配置される自動販売機の重心が低くなる。自動販売機のハウジング内に収まっていて、大容量を実現する代替構成を利用してもよい。一実施形態では、壁２０３は、ほぼ７５度（たとえば、７４〜７６度）で傾斜してもよい。代替の角度を利用してもよいが、角度が大きいほど、自動販売機の安定性が低くなり、角度が小さいほど、自動販売機の幅が広くなり、配置場所の基準に基づいて設計のトレードオフがおこなわれる。

高さに対して幅を変化させることで、製品貯蔵蛇行部２０４の構成とともに自動販売機の製品容量を増減させることのできる自動販売機構の構成を実現してもよい。製品貯蔵領域２０２の中心点（ＣＰ）は、重心（ＣＯＧ）の上方に示してあり、これにより、製品貯蔵領域２０２における三角形状または他の拡張下部領域を使用することで、製品貯蔵領域２０２およびこの製品貯蔵領域２０２が配置される自動販売機での重心がどれくらい低くなるかが示してある。製品貯蔵領域２０２の重心を低くすると、貯蔵容量を最大化しながら自動販売機が転倒する可能性が低くなるが、重心を下げるために他の特徴を自動販売機に含めることによって、製品貯蔵領域を最大化する機能を依然として実現しながら、自動販売機２００ａの重心を高くすることが可能であると考えられる。

図に示すように、製品貯蔵蛇行部２０４は、製品貯蔵蛇行部２０４にそれを介して製品を投入してもよい上端開口２０６を有してもよく、この製品は、重力に従って製品貯蔵蛇行部２０４に沿って下降または案内してもよい（すなわち、製品貯蔵蛇行部２０４に沿って重力の作用で製品を案内または推進する）。あるいは、製品貯蔵蛇行部２０４は、開口のない閉じた上端を有してもよい。製品貯蔵蛇行部２０４は、飲料缶（たとえば、１２オンスのソーダまたはビール缶）、ボトル（たとえば、２０オンスのボトル）を収容するように、長さ、幅、および高さをサイズ調整してもよい。非飲料容器（たとえば、食品、スナック、販売促進物品など）、または非円形の形状を有する飲料容器を販売するには、製品貯蔵蛇行部２０４内に収まるようなサイズおよび形状の容器を使用して、こうした製品をカプセル化してもよい。製品貯蔵蛇行部２０４は、丸みを帯びたまたは角度のついた隅部を有してもよく、直線部分が下向き（たとえば、３〜７度）でもよく、その結果、製品貯蔵蛇行部２０４内に配置されている製品が、重力に従って上端から下端まで下降または案内されて（たとえば、回転して）、製品が詰まったり他の状況で出口２０８を介して製品貯蔵蛇行部２０４から昇降機シャフト２１０まで自動的に通過しなかったりする潜在的可能性を最小限に抑えることができる。製品貯蔵蛇行部２０４は、少なくとも１つの部分で、製品貯蔵領域２０２の壁２０３ｂと接触またはそれを共有する外面２１２を有してもよい。壁２０３ｂは、昇降機シャフト２１０を部分的に画定する壁でもよい。製品貯蔵蛇行部２０４は、壁２０３ａと２０３ｂとの間に延在して、そこに配置される製品に最大容量を提供してもよい。追加の容量を提供するために、製品貯蔵蛇行部２０４の一部分２１３が、昇降機シャフト２１０の上方に延在してもよい。一実施形態では、製品貯蔵領域２０２および昇降機シャフト２１０は、ある自動販売機から取り出して、別の自動販売機に配置することができ、それによって組立ておよび修理を容易にする単一のモジュールユニットとして形成してもよい。

昇降機シャフト２１０は、壁２０３ｂに垂直なベース２１４を含んでもよく、この場合は１５度である。昇降機シャフト２１０の基台２１４は、自動販売機の床の近く、たとえば１／２インチなどに配置してもよい。モータ（図示せず）、昇降機ねじシャフト２１６ａ、および昇降機案内シャフト２１６ｂを含む昇降機機構を利用して、昇降機シャフト２１０内に収まっていて、移動するように構成されたクレードル２１８などの昇降機部材を駆動してもよい。動作にあたっては、製品（図示せず）は、出口２０８を介して製品貯蔵蛇行部２０４を出て、昇降機シャフト２１０内およびクレードル２１８上に入ってもよい。一実施形態では、クレードル２１８は、角度のついた供給領域（たとえば、４５度の供給領域）を収容するために傾くように構成してもよい。センサ（図示せず）を使用して、いつ、製品がクレードル２１８に入ったか、またはこのクレードルによって支持されているか判定し、クレードル２１８内に製品がないことをセンサが検知するのに応答して、次の供給サイクルを実行してもよい。マイクロプロセッサなどの電子装置は、センサおよび昇降機機構と通信し、供給動作を制御するように構成してもよい。このセンサは、光センサ、重量センサ、接触センサ、近接センサ、または製品がクレードル２１８内にあるかどうか、製品貯蔵蛇行部２０４が空かどうか、もしくはいくつかの製品が残っているかどうか、または他のことを検知し、表示することのできる他の任意のセンサでもよい。昇降機ねじシャフト２１６ａは、昇降機シャフト２１０内でクレードル２１８を上方に駆動して、製品供給領域に放出してもよい（たとえば、図１Ｂ参照）。昇降機ねじシャフト２１６ａ、昇降機案内シャフト２１６ｂ、および／またはクレードル２１８を含む昇降機機構は、製品を製品供給領域まで引き上げるか、または他の方法で製品供給領域に移動させる、ベルトまたは他の機構など、他の任意の昇降機機構でもよいことを理解されたい。

昇降機シャフト２１０は、製品貯蔵領域２０２の基台または床２１９に対して鋭角をなし、昇降機シャフト２１０を介して製品貯蔵領域２０２の少なくとも一部分の斜め上方に製品が引き上げられる。他の昇降機シャフトの構成および向きが実現可能であるが（たとえば、製品貯蔵領域２０２から垂直または斜めに離れていくが）、昇降機シャフト２１０が提示された向きにあると、さらにコンパクトで安定した自動販売機構を実現することができる。複数の昇降機進入通路（図２Ｅ参照）を有する複数の製品貯蔵蛇行部または傾斜した複数の棚に、単一の製品タイプを貯蔵することに限定してもよい製品貯蔵蛇行部２０４を使用するのではなく、それぞれの棚に１つを使用して、同じまたは異なる製品タイプを貯蔵してもよいことも理解されたい。

図２Ｂについては、図２Ａの自動販売機構２００ａの側面を示す図が示してある。昇降機ねじシャフト２１６ａおよび昇降機案内シャフト２１６ｂは、昇降機シャフト２１０に沿って延在するように示してある。この実施形態では、共通の壁２０３ｂが、製品貯蔵領域２０２と昇降機シャフト２１０との間で共有されている。他の昇降機構成も考えられる。

図２Ｃについては、図２Ａの自動販売機構２００ａの斜視図が示してある。製品貯蔵蛇行部２０４を有する自動販売機構２００ａが示してある。可動ストッパ部材（あるいは基台またはダムとして知られている）２２１を、製品貯蔵蛇行部２０４の出口２０８に配置してもよく、これは、延長位置において製品貯蔵蛇行部２０４内に製品を保持し、後退位置においては、製品貯蔵蛇行部２０４の出口２０８を製品が通過できるようにする。位置センサおよび／または近接センサ（図示せず）と組み合わせた処理ユニット（図示せず）は、可動ストッパ部材２２１とクレードル２１８の位置とを同期させて、製品がクレードル２１８内に確実に放出されてクレードル２１８の下方にないようにすることができる。基台２２０を使用して、製品貯蔵蛇行部２０４を取り付けてもよい。自動販売機構２００ａは、１つまたは複数の自動販売機内に含まれてもよく、またそこから取り外してもよいという点で、モジュール式である。締付け部材（図示せず）とともにブラケット２２２を使用して、製品貯蔵蛇行部２０４を基台２２０に固定してもよい。締付け部材を使用するのではなく、接着剤または溶接を使用して、製品貯蔵蛇行部２０４を基台２２０に固定してもよい。昇降機シャフトは、製品貯蔵領域２０２の壁２０３ｂ以外の壁がない状態で示してある。昇降機シャフトを画定する壁は、自動販売機のハウジング内に含まれていてもよく、またはそれに組み込んでもよいことを理解されたい。図示していないが、製品貯蔵領域２０２のそれぞれの側部にある複数の昇降機シャフトを利用して、１つまたは複数のタイプの製品（たとえば、様々な飲料、飲料と食品、飲料と販売促進物品など）を供給してもよい。このような構成では、寸法がさらに大きい製品貯蔵領域２０２を利用してもよい。

図２Ｄについては、図２Ａの自動販売機構２００ａの上面を説明する図が示してある。

図２Ｅについては、自動販売機構２００ｂの例示的な代替実施形態の図が示してある。この実施形態では、図２Ａに示すように、自動販売機構２００ａの製品貯蔵領域２２４内に製品貯蔵蛇行部２０４を含むのではなく、傾斜した棚２２６ａ〜２２６ｅ（まとめて２２６）
を利用して、複数のタイプの製品を自動販売機構２００ｂに投入し、またそこから供給できるようにしてもよい。傾斜した棚２２６を使用すると、供給される製品の数がさらに制限されるが、様々な製品タイプを支持できる。複数のタイプの品物を供給するために棚を使用することは例示的なものであり、自動販売機構２００ｂの製品貯蔵領域２２４を利用する代替構成も実現可能であることを理解されたい。たとえば、複数の製品貯蔵蛇行部を使用してもよい。貯蔵部材の構成に関係なく、この場合、複数タイプの製品を供給するのに利用される傾斜した棚２２６では、昇降機シャフト２２８は、傾斜している棚２２６が配置される製品貯蔵領域２２４から製品が出ることを可能にする複数の開口またはドア２３２ａ〜２３２ｅ（まとめて２３２）を形成する壁２３０を含んでもよい。ドア２３２を使用する代わりに、図２Ｆに示すようなゲートを利用して、昇降機シャフト２２８に製品を計量しながら供給してもよい。クレードル２３４は、制御装置および昇降機機構を利用して、昇降機シャフト２２８内で自動的に調節されて、ドア２３２のいずれからでも製品が供給されるように配置される。クレードルを使用するのではなく、製品を引き上げるまたは持ち上げるように構成されたエレベータ部材の他の構成を利用できることを理解されたい。

図２Ｆについては、自動販売機２３６内で動作する別の例示的な自動販売機構２００ｃの図が示してある。自動販売機構２００ｃは、自動販売機２３６のそれぞれの側部に配置された、第１の製品経路２３８ａおよび第２の製品経路２３８ｂ（まとめて２３８）を含んでもよい。様々な長さで示してあるが、製品経路２３８は長さが同一でもよいことを理解されたい。さらに、長さは、製品２４２ａおよび２４２ｂ（まとめて２４２）の貯蔵容量を最大化するように、できる限り各側壁２４０ａおよび２４０ｂに沿って上方に延在してもよい。一実施形態では、製品２４２ａおよび２４２ｂは同じである。あるいは、製品２４２ａおよび２４２ｂは異なっていてもよい。一例として、製品２４２ａは第１の飲料タイプの缶でもよく、製品２４２ｂは第２の飲料タイプの缶でもよい。

製品２４２を供給するには、カム２４８を制御するサーボ２４６ａおよび２４６ｂを含むゲート２４４ａおよび２４４ｂを利用して、製品２４２をクレードル２５０に放出してもよい。クレードル２５０は、昇降機シャフト２５２を介して上方へ、供給領域２５４まで引き上げてもよい。図に示すように、複数のカム２４８を利用して、製品２４２ａおよび２４２ｂをそれぞれ移動してもよい。代わりの数のカム２４８を利用してもよいことを理解されたい。あるいは、様々な機構を利用して、クレードル２５０まで製品２４２を軽量しながら供給してもよく、または移動してもよい。一実施形態では、オペレータが、製品２４２ａまたは２４２ｂのいずれかを選択して供給してもよい。あるいは、ユーザは、行動を実行すること（たとえば、左手もしくは右手を上げる、自動販売機２３６の左手もしくは右手と握手する、左もしくは右に移動する、または他の行動などの物理的行動を実行すること）によって、製品２４２ａまたは２４２ｂのうちのいずれをこのユーザに供給するのか選択してもよい。

図３Ａ〜３Ｄについては、ハウジング３０２および自動販売機構３０４を含む、例示的な自動販売機３００の図が示してある。自動販売機３００は、モータなどの駆動機構（図示せず）によって駆動してもよい、車輪３０６ａ〜３０６ｄ（まとめて３０６）を含むように示してある。４つの車輪３０６は、（ｉ）自動販売機３００の前部に２つの車輪３０６ｂおよび３０６ｃ、および（ｉｉ）自動販売機３００の後部に２つの車輪３０６ａおよび３０６ｄを含む。代わりの数の車輪および構成を利用して、自動販売機を移動式または自走式にしてもよい。一実施形態では、第１のモータ（図示せず）が、後輪３０６ａおよび３０６ｄを駆動することができ、第２のモータ（図示せず）が、前輪３０６ｂおよび３０６ｃの角度を制御することができる。自動販売機３００は、有線制御装置によって局所的に制御してもよく、ローカル無線チャネル（たとえば、Wi-Fi（登録商標）、Bluetooth（登録商標）、ＲＦ、もしくは他の任意の短距離通信経路）によって遠隔制御してもよく、または移動体通信チャネルなどの無線通信チャネルによって遠隔制御してもよい。制御装置は、自動販売機３００が所望の方向に移動したり進んだりできるように構成してもよい。この制御装置は、自動販売機３００と通信して、自動販売機３００の動き、および場合によってはその動作を制御するモバイル電子装置が実行するモバイルアプリで構成された、移動電話などの専用の電子装置またはモバイル電子装置でもよい。

図７Ａおよび７Ｂについては、例示的な昇降機駆動システム７００の図が示してある。この昇降機駆動システム７００は、製品７０３を持ち上げて供給するための安定性を実現するように、自動販売機（たとえば、図２Ｆの自動販売機２３６参照）内に固定して取り付けられたガイドレール７０２を含むように示してある。台車７０４は、製品７０３が支持されて供給されるクレードル７０６を支持するように構成してもよい。ベルト７０８を利用して、台車７０４に対して垂直または他の任意の方向の動きを実現し、ここで台車７０４は、ベルト／台車、コネクタ７１０を介してベルト７０８に連結される。ベルト７０８は、滑車７１２ａおよび７１２ｂに係合してもよく、当技術分野で理解されているように、これらの滑車によって、滑車７１２ａが回転することによってベルトが上下に移動できるようになる。モータ７１４は低ＲＰＭモータでよく、このモータは、ある方向に駆動されて製品７０３を持ち上げて供給し、逆方向に駆動してクレードルを下げ、次の製品を受けて供給する。当技術分野で理解されているように、モータ７１４は、直接駆動モータ、電気機械式モータ、油圧式モータ、空気式モータ、または他の任意のモータを含む、任意のタイプのモータでもよい。

図８については、代替の例示的な昇降機駆動システム８００の図が示してある。ガイドレール８０２は、図２Ｆの自動販売機２３６などの自動販売機内に固定して配置して、製品８０３、この場合は飲料缶を持ち上げて供給するための安定性を実現してもよい。ガイドレール８０２は、ねじ、ボルト、または他のものなど、締付け部材８０６ａおよび８０６ｂとともに取付けブラケット８０４ａおよび８０４ｂを用いて、自動販売機に固定してもよい。代替のハードウェアまたは締付け構成（たとえば、溶接、接着剤など）を利用して、自動販売機内にガイドレール８０２を固定して配置してもよい。台車８０８は、台車コネクタ８１０を用いて、ガイドレール８０２に摺動可能なように係合してもよい。クレードル８１２は、クレードル／台車コネクタ８１３を用いて、台車８０８に連結してもよい。

クレードル８１２の垂直運動または角運動を実現するには、当技術分野で理解されているように、親ねじ８１４が回転できるようにする軸受８１６ａおよび８１６ｂによって、この親ねじ８１４を支持してもよい。ボールナット８１８は、親ねじ８１４の回転運動を直線運動に変換して、製品８０３を搬送するクレードル８１２を第１の位置から第２の位置に移動して、製品８０３を供給するように構成してもよい。図に示すように、ボールナット８１８の取付け部材または取付け部分は、ボールナット８１８を台車８０８に取り付けるように構成してもよい。モータ８２２は、カプラ８２４を介して親ねじ８１４に連結してもよく、それによってモータ８２２が回転して、親ねじ８１４を駆動する。取付けブラケット８２６は、モータを取付けブラケット８０４ｂに取り付けるように構成してもよい。モータ８２２での代替取付け構成を利用してもよい。当技術分野で理解されているように、モータ８２２は電気機械式でもよい。あるいは、モータ８２２は、液圧式、空気式、または他の方式など、他の任意のモータタイプを利用してもよい。親ねじ８１４を備えた直接駆動構成を有する昇降機駆動システム８００を利用することにより、図７のベルト７０８を有する昇降機駆動システム７００を使用しなくて済む。図７および図８の昇降機駆動システムは、ベルトおよびねじの駆動機構を実現するが、代替駆動機構を利用して、第１の位置から第２の位置まで製品を移動し、製品を移動位置または固定位置の自動販売機から供給してもよいことを理解されたい。

図４については、自動販売機を製造するための例示的なプロセスの流れ図が示してある。プロセス４００は、ステップ４０２で開始してもよく、ここで、重心が製品貯蔵領域の高さの中心点より下方にある領域を画定する壁を有する製品貯蔵領域が形成される。一実施形態では、この壁は鋭角で位置合せされている。一例として、この壁は、製品貯蔵領域の床に対してほぼ７５度の鋭角を有してもよい。一実施形態では、壁は、製品がこの壁の間を通過できるようになる距離で隔てられている。壁の最接近点は、第２の壁に沿った点に対して、一方の壁の上端によって形成してもよい（たとえば、図２Ａ参照）。ステップ４０４において、製品貯蔵領域の壁まで延在する外縁部を有する、貯蔵蛇行部などの製品経路を形成してもよい。製品経路が製品貯蛇行部である場合、製品貯蔵蛇行部の外縁部が製品貯蔵領域を画定する壁の間に延在するように、この製品貯蔵蛇行部は壁の間で曲がりくねってもよい。製品貯蔵蛇行部は、丸みを帯びたまたは角度のついた隅部を有してもよく、直線部分のそれぞれは、製品貯蔵蛇行部内の製品がこの製品貯蔵蛇行部を通って重力に従って下向きに送られるように、下向きの傾斜を有してもよい。一実施形態では、製品貯蔵蛇行部の直線領域の傾斜が、ほぼ３度〜ほぼ７度の範囲でもよい。しかし、代替の下向きの傾斜および角度を利用して、製品が製品貯蔵蛇行部を通って重力に従って流れることができるようにすることを理解されたい。

ステップ４０６において、製品貯蔵蛇行部を製品貯蔵領域内に配置してもよい。製品貯蔵領域内に製品貯蔵蛇行部を配置する際には、締付け部材および／または接着剤を利用して、製品貯蔵領域内に製品貯蔵蛇行部を固定してもよい。ステップ４０８において、製品貯蔵蛇行部から、製品貯蔵領域の壁の外部にあって、この壁に沿って延在する昇降機シャフトまで、製品を出力できるようにする持上げ機構を構成してもよい。一実施形態では、この持上げ機構は、昇降機ねじシャフトと、昇降機案内シャフトと、製品貯蔵蛇行部から出る製品と接触または係合し、この製品を昇降機シャフトに沿って、かつ製品貯蔵領域の壁の外側に持ち上げるクレードルとを含んでもよい。ステップ４１０において、製品貯蔵蛇行部および昇降機シャフトを有する製品格納領域は、ユーザが製品を受け取るための供給領域を含むハウジング内に構成してもよい。この供給領域は、ハウジングによって画定された開口を含んでもよく、昇降機シャフトから放出された後に製品を配置してもよい、バスケットなどの受止め領域を含んでもよい。

図５については、自動販売機を操作するための例示的なプロセス５００の流れ図が示してある。プロセス５００は、ステップ５０２で開始してもよく、ここで、製品貯蔵領域を製品（たとえば、ユーザに個別に供給してもよい製品の個々のパッケージ）で満たしてもよい。製品貯蔵領域は、この製品貯蔵領域の垂直の中間点の下方に重心を有してもよい。ステップ５０４において、製品貯蔵領域から、引上げ機構を含む昇降機シャフトまで、製品を放出してもよい。ステップ５０６において、ユーザが製品を受け取るための供給領域まで、製品を引き上げてもよい。製品を引き上げる際には、製品貯蔵領域の外側に沿って、この製品を斜めに引き上げてもよい。

図６については、自動販売機を操作するための代替の例示的なプロセス６００の流れ図が示してある。プロセス６００はステップ６０２で開始してもよく、ここで、製品は製品貯蔵領域内に貯蔵してもよい。製品貯蔵領域は、この製品貯蔵領域の垂直の中間点の下方に重心を有してもよい。ステップ６０４において、製品は、製品貯蔵領域から放出してもよい。一実施形態では、製品は、引上げ機構を含む昇降機シャフト内に放出される。ステップ６０６において、製品は、製品貯蔵領域の少なくとも一部分の上方に引き上げてもよい。製品を引き上げる際には、製品貯蔵領域の外側に沿って、この製品を斜めに引き上げてもよい。ステップ６０８において、引き上げられた製品は、ユーザに提供して、自動販売機から持ち帰れるようにしてもよい。この引上げ機構は、製品貯蔵領域から昇降機シャフトまで製品を放出できるようにしたり、できないようにしたりする計量装置と同期させてもよく、したがって、引上げ機構の昇降機部材が昇降機シャフトの進入通路にあって、またはそれよりも下方にあって、引き上げる製品を受け入れる。

前述の方法説明および流れ図は、もっぱら例示するために提示されたものであり、様々な実施形態のステップを提示した順序で実行しなければならないことを要求または暗示するものではない。前述の実施形態でのステップは、任意の順序で実行してもよい。「次いで（then）」、「次に（next）」などの言葉は、ステップの順序を限定するものではなく、これらの言葉は、方法の説明を通して、単に読み手を導くために使用されるものである。プロセスの流れ図は、順次プロセスとして動作を説明してもよいが、動作の多くは、並列にまたは同時に実行することができる。さらに、動作の順序を再構成してもよい。プロセスは、方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応してもよい。プロセスがある機能に対応するとき、その終了は、この機能を呼出し機能または主機能に戻すことに対応してもよい。

本明細書において開示される実施形態とともに説明した、種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子的ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装してもよい。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明らかに例示するために、種々の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、概ねその機能に関してこれまで説明してきた。こうした機能がハードウェアで実装されるのか、ソフトウェアで実装されるのかは、システム全体に課せられた具体的な用途および設計の制約条件に依存する。当業者は、説明した機能を、それぞれ特定の用途向けの様々な方式で実装してもよいが、このような実装形態は、本発明の範囲から逸脱するものと解釈すべきではない。

開示された実施形態のこれまでの説明が提示されているので、いかなる当業者でも、本発明のものを作製し、またはそれを使用することができるようになる。これらの実施形態についての様々な修正形態が、当業者には容易に明白になるはずであり、本明細書において定義される一般的原理は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用してもよい。したがって、本発明は、本明細書において示した実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲、ならびに本明細書において開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲と調和するものである。

様々な態様および実施形態を開示してきたが、他の態様および実施形態も考えられる。開示された様々な態様および実施形態は、例示するためのものであって、限定するためのものではなく、真の範囲および精神は添付特許請求の範囲によって示される。

Claims (29)

1. 自動販売機であって、
   ハウジングと、
   前記自動販売機によって供給される製品が貯蔵される製品貯蔵領域と、
   前記製品貯蔵領域に隣接して配置され、基台に対して、かつ前記製品貯蔵領域に向かって鋭角をなす昇降機シャフトと、
   前記昇降機シャフトに沿って製品を引き上げるように構成された昇降機部材と、
   前記昇降機シャフトに沿って第１の位置から第２の位置まで前記昇降機部材を移動させて、前記製品を引き上げるように構成された駆動機構と、
   前記ハウジングによって画定され、前記引き上げられた製品をユーザが受け取れるように構成された開口と
   を備える、自動販売機。
2. 前記製品貯蔵領域内に配置され、前記昇降機シャフトにおいて出口を有する製品貯蔵蛇行部をさらに備え、前記製品貯蔵蛇行部が、前記製品が前記製品貯蔵領域を通って重力に従って案内され、前記昇降機シャフトの開口部に挿入できるようにさらに構成される、請求項１に記載の自動販売機。
3. 前記製品貯蔵蛇行部が、複数のサイズの製品を支持するように構成される、請求項２に記載の自動販売機。
4. 前記製品貯蔵蛇行部の下端部分は、円形の周囲を有する製品が、前記昇降機シャフトの前記開口に向けて回転するようにする角度を有する、請求項２に記載の自動販売機。
5. 前記製品貯蔵蛇行部の少なくとも一部分が、前記昇降機シャフトの上面の上方に延在する、請求項２に記載の自動販売機。
6. 前記製品貯蔵領域および前記昇降機シャフトが共通の壁を共有する、請求項１に記載の自動販売機。
7. 前記ハウジングが、左の壁、右の壁、および底面を備え、前記左の壁および前記右の壁が、前記底面に対して鋭角をなす、請求項１に記載の自動販売機。
8. 前記製品貯蔵領域が、左の壁、右の壁、および底面を備え、前記左の壁および前記右の壁が、前記底面に対して鋭角をなす、請求項７に記載の自動販売機。
9. 前記鋭角がほぼ７５度である、請求項８に記載の自動販売機。
10. 複数の車輪と、
    前記車輪のうち少なくとも１つを回転させて、自動販売機が自走するように構成された駆動機構と
    をさらに備える、請求項１に記載の自動販売機。
11. 製品を販売する方法であって、
    製品貯蔵領域内に製品を貯蔵することと、
    前記製品貯蔵領域から製品を放出することと、
    前記製品貯蔵領域の少なくとも一部分の上方に前記製品を引き上げることと、
    前記引き上げられた製品をユーザに提供することと
    を含む、製品を販売する方法。
12. 前記製品を引き上げることが、前記製品を斜めに引き上げることを含む、請求項１１に記載の方法。
13. 前記製品貯蔵領域を通って、重力に従って前記製品を案内することをさらに含む、請求項１１に記載の方法。
14. 第１の形状を有する第１の製品を重力に従って案内することと、
    第２の形状を有する第２の製品を重力に従って案内することと
    をさらに含む、請求項１３に記載の方法。
15. 重力によって、昇降機シャフトの進入通路に向けて製品が回転できるようにすることをさらに含む、請求項１３に記載の方法。
16. 前記製品を案内することが、前記昇降機シャフトの少なくとも一部分の上方に前記製品を案内することを含む、請求項１３に記載の方法。
17. 前記製品を貯蔵することが、前記昇降機シャフトと共通の壁を共有する領域に前記製品を貯蔵することを含む、請求項１１に記載の方法。
18. 床に沿って前記製品貯蔵領域を自走させることをさらに含む、請求項１１に記載の方法。
19. 自動販売機であって、
    製品貯蔵領域と、
    ユーザのデータを取り込むように構成された少なくとも１つのセンサと、
    前記少なくとも１つのセンサと通信し、
    前記取り込んだデータを処理して、前記ユーザが物理的行動を実行するかどうか判定し、
    前記ユーザが物理的行動を実行したと判定するのに応答して、前記自動販売機が行動を実行するように構成された処理ユニットと
    を備える、自動販売機。
20. 前記少なくとも１つのセンサがイメージセンサを含む、請求項１９に記載の自動販売機。
21. 前記処理ユニットは、前記ユーザが微笑むことを判定するようにさらに構成される、請求項２０に記載の自動販売機。
22. 前記少なくとも１つのセンサがオーディオセンサを含み、前記処理ユニットは、前記ユーザが可聴音を発生することを判定するように構成される、請求項１９に記載の自動販売機。
23. 前記可聴音が少なくとも１つの言葉である、請求項２２に記載の自動販売機。
24. 前記少なくとも１つのセンサが圧力センサを含む、請求項１９に記載の自動販売機。
25. 前記処理ユニットは、前記ユーザが前記自動販売機を抱き締めることを判定するように構成される、請求項２４に記載の自動販売機。
26. 前記行動が、前記製品貯蔵領域に貯蔵されている製品を前記ユーザに供給することを含む、請求項１９に記載の自動販売機。
27. 前記行動が、前記製品貯蔵領域に貯蔵されている製品のコストを割り引くことを含む、請求項１９に記載の自動販売機。
28. モータと、
    複数の車輪と
    をさらに備え、
    前記車輪の少なくとも１つが前記モータによって駆動され、前記処理ユニットが、前記モータを駆動して前記自動販売機を自走させるようにさらに構成される、
    請求項１９に記載の自動販売機。
29. 前記行動が回転することを含む、請求項２８に記載の自動販売機。