JP2019512845A - 送電ケーブルおよびケーブルを製造するためのプロセス - Google Patents

送電ケーブルおよびケーブルを製造するためのプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、送電ケーブル(10;20)と、導体(1;21)および絶縁システム(2;22)を含む送電ケーブル(10;20)の生産のためのプロセスとに関する。絶縁システム(2;22)は、導体(1;21)を半径方向に取り囲む半導電性材料を含む第1の半導電性被覆(4;24)と、第1の半導電性被覆(4;24)を半径方向外側に取り囲む絶縁材料を含む絶縁被覆(5;25)と、絶縁被覆(5;25)を半径方向外側に取り囲む半導電性材料を含む第2の半導電性被覆(6;26)と、を含む。半導電性材料および絶縁材料は、ベースフィルム(31;31’)を形成するように構成された第1のポリマー材料、および絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料を含む。第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は異なる物理的および/または化学的性質を有する。従って、マス含浸ケーブルの利点を提供する非含浸ケーブルが提供される。【選択図】図1a

Description

本発明は、添付の特許請求の範囲に定義されている通り、絶縁システムを含む送電ケーブル、および送電ケーブルの生産のためのプロセスに関する。
本明細書では送電ケーブルと称する、高電圧送電ケーブルは中電圧または高電圧の送電のために使用される。そのような送電ケーブルは地中に埋められ陸上ケーブルと呼ばれる場合があり、または送電ケーブルは海底に埋められる場合があり、または海水中の2つの固定点の間に延びるように配置される場合がある。海洋用途で使用されるケーブルは海底電力ケーブル、海水電力ケーブルまたは水中電力ケーブルと呼ばれる。
送電ケーブルは一般に、絶縁システムおよび保護被覆によって覆われた導体を含む。絶縁システムは普通、少なくとも1つの内部半導電性層、絶縁層および外部半導電性層を含む。加えて、保護システムを適用して、絶縁システムを例えば水分浸透に対して保護し、すなわち水が絶縁材に浸透することを阻止し、更に例えば生産および設置中の、機械的摩耗または機械的な力に対する保護を提供し得る。
絶縁システムは、紙ベース材料の複数層を含むかまたはそれらから構成することができ、絶縁システムの半導電性層および絶縁層を形成することは、当該技術分野において既知である。その場合、半導電性層は典型的には、紙材料を半導電性にする、カーボンブラックなどの半導電性充填材粒子を含む紙を含む。紙は金属化することもでき、紙材料を半導電性にする導電性材料からなる層を含み得る。導体の周りに半導電性の紙の層と絶縁層の層を巻いて、またはラップして絶縁システムが形成される。
ケーブルに紙ベースの層が適用された後、誘電性流体であり得る含浸液を用いてケーブルの含浸が実施される。高粘度油などの誘電性流体は、絶縁システムを吸湿から保護し、絶縁システム内のすべての細孔および隙間または他の隙間を充填するために使用される。含浸後、絶縁システムには普通、水分バリヤが設けられて、油を絶縁システム内に留め、かつ絶縁システムを外部環境からの水分および空気から保護する。普通、水分バリヤは、押出し鉛被の形態で提供される。押出しは、ケーブルが含浸油から引き上げられた後に直接実施される。紙ベース絶縁システムを有する送電ケーブル、いわゆるマス含浸(MI)ケーブルの生産プロセスは、例えば、「Submarine Power Cables:Design,Installation,Repair,Environmental Aspects」、Thomas Worzyk、Springer−Verlag Berlin Heidelberg、2009、ISBN978−3−642−01269−3、126〜130ページ、にて更に詳細に説明されている。そのようなMIケーブルはこれまで、押出し高電圧ケーブルよりも、送電ケーブルにおいて、より高い電圧レベルを可能にしてきた。しかしMIケーブルの動作温度は含浸油によって制限される。
海底ケーブルを改善するための試みは米国特許第4271226号に示され、200ミクロン未満の厚さ、極めて高い結晶秩序、高引張り強度、高弾性率、およびそれ自体で保持する能力を有する、軸方向に配向したポリマーのフィルムから作製されたテープが、電気絶縁材料として使用されている。テープは、連続するテープ層が互いに重なり合うように、ケーブル本体にラップされ、または巻き付けられる。しかし、各テープ層の外側縁部に存在する螺旋状の非常に小さな空間内に空気が不可避的にトラップされたときに、テープ巻き動作中に問題が発生する。米国特許第4271226号によると、この問題は、テープ巻き動作中に、またはテープ巻き動作に引き続いて、各テープ層の外側縁部に誘電性ガスを導入することにより回避され、解決策はガス圧ケーブルの適用に区分される。しかし、これにより製造プロセスは複雑になる。
従って、ラップされた絶縁システムを含む送電ケーブルの製造プロセスにおいて、依然として改善の必要性がある。ラップされた絶縁システムを含む電力ケーブルの電気的性質を改善する必要もある。
従って、上述の問題を考慮すると、ラップされた絶縁システムを含む送電ケーブルの絶縁材料および製造プロセスを改善する必要がある。更に、ポリマー絶縁材料の複数のラップされた層を含む絶縁システムを有する送電ケーブルの、電気的および機械的性質を改善する必要がある。
従って本発明の目的は、送電ケーブルにポリマー絶縁材料を含む絶縁システムを提供することであり、ポリマー絶縁材料は既存の設備に容易に適用でき、送電ケーブルに対して電気的および機械的に安定な絶縁システムを形成する。特に、各テープ層の外側縁部に存在する非常に小さな螺旋状の空間内に閉じ込められた空気の量を排除すること、または少なくとも最小限に抑えることが本発明の目的であり、すなわち絶縁システム内の隙間を回避することが目的である。
絶縁材料内の隙間を回避するための、多くの時間を要する絶縁システムの含浸を必要とすることなく、より簡便でより迅速な製造プロセスを提供する、送電用の高電圧ケーブルの製造のためのプロセスを提供することが、本発明の更なる目的である。使用時のより高い温度を許容し従って送電ケーブルで伝送することができる最大電力レベルを増加させる絶縁システムを、送電ケーブルに提供するプロセスを提供することが、更なる目的である。
本発明によると、上記の目的は添付の特許請求の範囲に記載したような送電ケーブルを用いて達成される。送電ケーブルは導体および絶縁システムを含む。絶縁システムは、
− 導体を半径方向に取り囲む半導電性材料の層を含む第1の半導電性被覆と、
− 第1の半導電性被覆を半径方向外側に取り囲む絶縁材料の層を含む絶縁被覆と、
− 絶縁被覆を半径方向外側に取り囲む半導電性材料の層を含む第2の半導電性被覆と、を含み、
半導電性材料および絶縁材料は、ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料、および絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料を含み、
第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は異なる物理的および/または化学的性質を有し、
少なくとも、半導電性材料のベースフィルム、および絶縁材料を形成する第1のポリマー材料は、導体、または導体および少なくとも第1の半導電性被覆を含むケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられている。もちろんケーブル本体も加えて、絶縁層を含んでいてもよい。ケーブル本体が第2の半導電性被覆を含んでいることも可能である。
本発明に従って、ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料、および絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料を含む、半導電性材料および絶縁材料を使用することにより、マス含浸(MI)ケーブルに関連するような電力および電圧レベルに関して、同様の利点を得ることが可能である。すなわち、高電圧押出しケーブルよりも高い利得および電圧レベルを得ることが可能である。また、ケーブル用の絶縁システムとしては、フィルム材料を用いて導体/ケーブル本体の周りにラップされる場合は、バルクプラスチック材料内にあって押し出される場合よりも、絶縁システムにおける故障のリスクはより小さい。更に、MIケーブルに関連するような含浸油を使用する不利な点を回避することができ、それによりケーブルはMIケーブルほど動作温度に制限されることがない。本発明により、非含浸ケーブルを作製することができる。含浸は非常に時間を要するため、これは非常に大きな利点である。ケーブルはドライである。すなわちケーブルの温度が上昇したときに、絶縁システム内で含浸油が動くことがない。含油によるMIケーブルは通常、約55℃の最大動作温度を有する。含浸油または他の液体が使われていないので、動作温度はもっと高く、すなわち本発明によるケーブルでは最大で約80℃であり、これは驚くべき増加である。従って、本発明によって、MIケーブル用途と押出ケーブル用途との両方からの利点を組み合わせることが可能である。少なくとも、半導電性材料のベースフィルム、および絶縁材料を形成する第1のポリマー材料は、導体、または導体および少なくとも第1の半導電性被覆を含むケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられているので、紙ベースのラップされた絶縁システムを有する従来のMIケーブルの製造におけるような、ケーブルの周りにフィルムをラップするための同じ装置を利用することが可能になる。従って、少なくとも第1の半導電性層内のベースフィルムは導体の周りに螺旋状に巻き付けられ、少なくとも絶縁層内のベースフィルムは第1の半導電性層の周りに螺旋状に巻き付けられ、少なくとも第2の半導電性層内のベースフィルムは絶縁層の周りに螺旋状に巻き付けられる。
半導電性材料は導電性粒子を含むことが好適である。半導電性材料および絶縁材料内の、それぞれ第1および第2のポリマー材料は、半導電性材料が導電性粒子を含むことを除いて、それ以外には同一であり得る。このようにして、材料は互換性を有するようになり、例えば絶縁システムを安定化することが容易となり、製造プロセスを制御することが容易となる。
好ましくは、絶縁被覆は多層構造であり、従って少なくとも2層の絶縁材料を含む。代替としてまたは加えて、第1および第2の半導電性被覆は多層構造であり、少なくとも2層の半導電性材料を含む。従って、好ましくは、絶縁被覆は少なくとも2層の絶縁材料を含み、第1および第2の半導電性被覆は少なくとも2層の半導電性材料を含む。多層構造により、ケーブルの電気的性質を更に改善することが可能である。特に、例えば押出しプラスチック絶縁システムを有するケーブルと比較して、ケーブルの絶縁耐力を増加させることができる。
一実施形態によると、ベースフィルムとしての第1のポリマー材料はテープとして提供され、第2のポリマー材料は液体または半固体として提供される。このようにして、第2のポリマー材料は他の手段によって、例えばラッピング装置ではなく別個の液体供給構成を用いて絶縁システムに適用することができ、絶縁システムにおける隙間、空間および隙間の充填を更に改善することができる。
別の変形形態によると、ベースフィルムとしての第1のポリマー材料、および/または第2のポリマー材料がテープとして提供される。このようにして、紙絶縁システム用に通常使用される、既存のラッピング設備を使用することができ、これはプロセスの観点から利点である。テープは好ましくは、ベースフィルムとしての第1のポリマー材料、およびベースフィルムに接着するコーティング層としての第2のポリマー材料を含む。ベースフィルムは、ベースフィルムの一面上または両面上で第2のポリマー材料で被覆されていてもよい。これは、テープが、ベースフィルムの両面上のベースフィルムに接着するコーティング層として第2のポリマー材料を含み得ることを意味する。このようにして、両方の材料が導体またはケーブル本体に同時に適用され得るので、より迅速な生産プロセスを得ることができる。
第2のポリマー材料の厚さは1〜300μmであり得る。ベースフィルムの厚さは1〜300μmであり得る。例えば、そのような厚さを有するテープを容易に適用することができ、既存の設備を使用することができる。好適には、少なくとも2層の半導電性材料および絶縁材料は重なり合う形で巻き付けられ、それぞれの被覆の総厚は層数に応じて2μm〜50mmである。層の量はいかなる特定の量にも制限されないが、それぞれの被覆の所望の厚さに依存して、例えば5〜700層であり得る。それぞれの被覆の厚さは、例えば2μm〜50mmの間で変動し得るが、この範囲に限定されない。半導電性被覆の各々の厚さは絶縁被覆の厚さよりも薄い場合がある。このようにして、絶縁システムは更に改善された電気的性質をもたらし得る。
ベースフィルムを形成する第1のポリマー材料は、ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレン、または、ポリエチレン、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンもしくは架橋ポリエチレン、またはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、またはスルホン化プラスチック、例えばポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)およびポリスルホン(PSU)、ポリカーボネート、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリアラミド、または、それらの任意の混合物、を含むか、またはそれらから構成され得る。そのようなフィルム材料は十分な機械的強度を有しており、送電ケーブル用途に使用することができる。
好ましくは、第2のポリマー材料は接着材料および/またはホットメルト材料を含むか、またはそれから構成される。そのような材料は感圧性とすることができ、好適には高粘度の液体として、または半固体として提供することができ、乾燥または硬化させて固体とすることができる。従って、この材料は製造プロセスにおいて高柔軟性をもたらし、一方で送電ケーブルでの使用に適用可能である。
絶縁システムは、送電ケーブルのケーブル継手内に追加的に含まれてもよい。従って、ケーブル全体が同じ種類の絶縁システムを含んでもよい。
上記の目的および利点は、本発明による送電ケーブルの生産用のプロセスによっても達成される。ケーブルは導体と、導体を取り囲む絶縁システムを含み、そのプロセスは、
I.送電ケーブル用の導体を準備するステップと、
II.ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料と、絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料とを含む半導電性材料を準備し、半導電性材料の少なくともベースフィルムを、導体を半径方向に取り囲むように螺旋状に巻き付けること、ならびに第2のポリマー材料を空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成することにより、半導電性材料を導体上に適用し、よって第1の半導電性被覆と、導体および第1の半導電性被覆を含むケーブル本体とを提供するステップと、
III.ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料と、絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料とを含む絶縁材料を準備し、絶縁材料の少なくともベースフィルムを、ケーブル本体を半径方向外側に向かって取り囲むように螺旋状に巻き付けること、ならびに第2のポリマー材料を空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成することにより、絶縁材料を適用し、よって絶縁被覆を更に含むケーブル本体を提供するステップと、
IV.半導電性材料の少なくともベースフィルムを、絶縁被覆を取り囲むように螺旋状に巻き付け、第2のポリマー材料を空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成することにより、第2の導電性被覆を含む絶縁システムをケーブル本体上に提供するステップと、
V.任意選択的に、外装材および/または保護シースなどの絶縁システムを被覆する保護材料を準備するステップと、を含み、
第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は異なる物理的および/または化学的性質を有する。
好ましくは、絶縁システム用の多層構造が提供される。従って、絶縁被覆は少なくとも2層の絶縁材料を含み、第1および第2の半導電性被覆は少なくとも2層の半導電性材料を含む。好適には、ベースフィルムは重なり合った形で、巻き付けられる、または巻かれる。このようにしてフィルム縁部の間の隙間を最小化することができる。しかし、フィルムは代替として、縁部と縁部が揃う形態で、または2つの縁部の間に突合せ隙間空間が存在する形態で巻き付けることができる。
好適には、ステップII)からIV)の間に、送電ケーブル本体は温度上昇、放射、または圧力上昇のステップにさらされて、第2のポリマー材料が活性化され、それにより絶縁システム内の空間および隙間が充填される。第2のポリマー材料が液体または半固体として準備される場合には、活性化ステップは必要ない場合があるが、第2のポリマー材料の粘度を低下させる必要がある場合には、使用される場合がある。第2のポリマー材料が液状の場合、プロセスはステップVの前にケーブル本体を硬化させることを更に含み得る。
それぞれの被覆内の層の接着性を改善するために、プロセスはステップVの前にケーブル本体のコロナ表面処理を更に含み得る。
上で既に述べたように、半導電性材料および/または絶縁材料は製造プロセスを促進するためにテープの形態であることが好ましい。従って、半導電性材料および/または絶縁材料はラッピングヘッドの列を用いてケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けることができる。
別の変形形態によると、ベースフィルムを形成する第1のポリマー材料は、導体またはケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられたテープの形態で提供され、ケーブル本体は、導体および第1の半導電性被覆、ならびに任意選択的に絶縁被覆および第2の半導電性被覆を含み、第2のポリマー材料は巻き付けの間に液状で適用される。液体は液体供給装置、ダイまたは任意の他の好適な手段を用いて加えることができる。このようにして、絶縁システム内の空間、隙間または隙間は更に充填することができ、従って空間、隙間または隙間を絶縁システムから排除することができる。
本発明の更なる特徴、目的および利点を、添付図面を参照して以下の(発明を実施するための形態)において説明する。
本発明による絶縁システムを含むケーブルの、部分的な側面のカット図である。 本発明による絶縁システムを含むケーブルの径方向断面図である。 本発明による絶縁システムを有するケーブルを含むHVACケーブルの径方向断面図である。 本発明による第1および第2のポリマー材料を含むテープを概略的に示す。 本発明による第1および第2のポリマー材料を含むテープの2つの層を概略的に示す。 本発明による第1および第2のポリマー材料を含むテープの3つの層を概略的に示す。 本発明によるケーブルを生産するためのプロセスのステップを示すフローチャートである。 平坦なサンプルでのDC破壊試験の実験結果を示す。
本発明の送電ケーブルは一般に、金属導体、絶縁システム、および任意選択的に絶縁システムおよびケーブルを機械的な力および/または水分から保護するように構成された保護システムを含む。
本発明の絶縁システムは、導体の周りに巻き付けた、および/またはラップされた非含浸絶縁システムである。このことは、絶縁材料を含浸し、よって絶縁材料における、または絶縁システムのラップされた構造における、空いた空間または隙間を充填するために、油または他の含浸液を使用しないことを意味する。本出願において、「巻かれた」は「巻き付けられた」と同様の定義で使用される。「ラップされた」とは、被覆内の材料が螺旋状に巻き付けられて重なり合った形態、または巻き付けられた材料の縁部と縁部が揃うように配置された形態、または巻き付けられた材料の2つの縁部の間に突合せ隙間空間が存在する形態で、螺旋状に巻き付けられた絶縁システムを意味する。ラップされた構造はテープを使用することにより得ることができる。テープは例えば、異なる性質を有する2つの異なるポリマー材料を含み得る。本発明の絶縁材料は、ケーブル継手に対しても使用することができる。
導体は普通、銅またはアルミニウムなどの金属によって主に構成される。導体は、一体または撚り合わせであってもよい。通常、導体は略円形の断面を有するが、代替の形状も考えることができる。導体は導電性であり、従って電気を伝送することができる。導電性材料の導電率は20℃で約10S/mよりも大きいことが適切である。基本的に上限はないが、実用的な溶液においては上限は20℃で約10S/mである。
導体は絶縁システムによって取り囲まれている。絶縁システムは、導体の外周形状に対応する外周形状、通常は略円形の外周、を有する断面を有してもよい。導体は直接的にまたは間接的に絶縁システムによって取り囲まれてもよく、すなわち電力ケーブルは導体と絶縁システムとの間に少なくとも1つの材料層、例えば半導電性テープを含んでもよい。
電気絶縁システムは、導体を半径方向に取り囲む半導電性材料の層を、好ましくは複数層を含む、第1の、内側の半導電性被覆を含む。半導電性材料は、例えば導電性の充填材粒子を使用することにより得ることができる半導電性性質を有する。充填剤粒子類は、例えば約1000S/mの導電率を有するカーボンブラックであってもよい。粒子は第1のおよび/または第2のポリマー材料に分散させ、または予め添加させていてもよい。半導電性性質の材料とは、導体の電気導電率よりも低い電気導電率を有するが絶縁体ではない材料を意味する。半導電性材料の導電率は典型的には、20℃で10−5S/mより大きく、例えば最大で約10または10S/mであってもよい。典型的には、導電率は20℃で10S/m未満、好ましくは10−3S/m以上である。
多層構造とは、それぞれの被覆内にそれぞれの材料が複数層、すなわち少なくとも2層存在することを意味する。多層構造内の層数は広範にわたって変更することができ、例えば2〜700であり得るが、この区間に限定されない。例えば、層数は半導電性被覆に対しては2〜50層であり、絶縁被覆に対しては2〜700層であり得る。
第1の、内側の半導電性被覆は、絶縁材料の層、好ましくは複数層を含む絶縁被覆によって取り囲まれている。絶縁材料は絶縁特性を有し、すなわち導電性がない、または導電性は非常に小さい。材料の絶縁特性とは材料が電気に抵抗することを意味する。絶縁材料の導電率は、電界強度および/または温度に依存して、例えば20℃で約1×10−8から約1×10−22S/m、典型的には1×10−9から1×10−18であり得る。
次いで絶縁被覆は普通は、上述したように、および以下に更に記載されるように、半導電性材料の層、好ましくは複数層を含む、第2の、外側の半導電性被覆によって取り囲まれる。
本発明による半導電性材料および絶縁材料は、ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料と、絶縁システム内の突合せ隙間空間などの空間、および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料とを含む。第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は異なる性質、すなわち物理的性質および/または化学的性質を有し、第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は好ましくは異なるポリマー組成を含む。第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は使用された添加剤に依存して、絶縁特性または半導電性性質を有し得る複合材料を形成する。
第1のポリマー材料および第2のポリマー材料はどちらも熱可塑性であり、特定の条件において定義された、および特定の標準規格、すなわちASTM D1525および/またはISO 306に従うビカー軟化点を有し得る。代替としてまたは加えて、第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は、特定の条件において定義された、および特定の標準規格に従う、それぞれのガラス転移温度、および融点または融解温度を有し得る。一変形形態によると、特定条件における第1のポリマー材料の融点または融解温度は、第2のポリマー材料の同一条件における融点または融解温度よりも高くてもよい。例えば、第1のポリマー材料は少なくとも110℃、好ましくは少なくとも140℃または160℃の融点または融解温度を有してもよく、それによりケーブルの通常動作中の温度ピーク中に融解することはない。その時、第2のポリマー材料はそれに対応して110℃未満または140℃未満または160℃未満の融点または融解温度を有してもよいが、ケーブルの通常動作中に融解することがないように90℃を超えることが好ましい。半結晶性の熱可塑性材料の結晶性部分のみが融点または融解温度を持ち、非晶質材料および熱硬化性材料は融点または融解温度を持たないことに留意されたい。別の変形形態によると、第1のポリマー材料の融点または融解温度は第2のポリマー材料よりも低いか、または等しいが、製造条件中の第2のポリマー材料の粘度は第1のポリマー材料の粘度よりも低く、製造条件において固体であることが好ましい。それによって、第2のポリマー材料は絶縁システム内の空間および/またはあらゆる隙間を充填することができ、一方でベースフィルムは導体またはケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けることができる。従って、更なる変形形態によると第2のポリマー材料は液体または半固体であり得る。半固体とは、第2のポリマー材料が液体と固体の間の濃い粘稠性を有し、材料はその自重を支持しその形状を保持し得るが、材料は圧力下または加熱時に流動し得ることを意味する。液体または半固体の第2のポリマー材料は、巻き付け条件、すなわち20℃および大気圧、または他の巻き付け温度においてベースフィルムに接着したままであるように、十分に高い粘度を有することが好適である。
絶縁システムの構造を安定化させる必要がある場合は、第2のポリマー材料に架橋剤を添加することが可能である。従って、絶縁システムが導体上にラップされた後、ケーブルまたはケーブル本体は硬化され得る。第2のポリマー材料は初期的には熱可塑性であってもよく、従って、例えば巻き付け中には、架橋前では一定の初期的な融解温度または融点を有する。しかし、第2のポリマー材料が加熱され架橋されると材料は固体となり、通常は熱硬化しており、もはや熱可塑性ではない。
ベースフィルムを形成する第1のポリマー材料用の好適な材料は、送電ケーブルの通常動作中にケーブルに加わる機械的な力および熱的条件に耐える、機械的性質および熱的性質を有する、任意のプラスチックフィルム材料であり得る。更に、第1のポリマー材料はそれ自体で電気的に絶縁性でなければならないが、導電性の充填材粒子の添加により半導電性性質になり得る。好適な第1のポリマー材料は、ポリプロピレン(PP)もしくはポリエチレン(PE)、またはそれらの混合物などの、ポリオレフィンポリマーを含むか、またはそれらから構成される。ポリエチレンフィルムは、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)または架橋ポリエチレン(XLPE)を含むか、またはそれらから構成され得る。好適な第1のポリマー材料の更なる例には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、スルホン化プラスチックフィルム、例えばポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)およびポリスルホン(PSU)フィルム、ポリカーボネート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリアラミド、または、それらの任意の混合物、すなわち上述の第1のポリマー材料の全ての任意の混合物、が含まれる。送電ケーブル用途での使用に好適な特性を有する他のプラスチックフィルム材料を使用することができる。
好適な第2のポリマー材料は好ましくは接着材料である。接着材料は感圧性であり得る。代替としてまたは加えて、第2のポリマー材料はホットメルト材料、例えばホットメルトタイプの接着剤である。送電ケーブルでの使用に好適で、絶縁特性を有し、絶縁システム内の空間または隙間を充填することができる、任意のタイプの第2のポリマー材料を使用することができる。そのような材料は当技術分野において既知であり、接着材料は、例えばアクリル接着剤、ゴム系接着剤またはシリコーン系接着剤を含むか、またはそれらで構成され得る。エポキシ系接着剤などの他のタイプを使用することができる。ホットメルトは狭い融点範囲を有するポリマーである。ホットメルトは、巻き付け中のベースフィルムの機械的性質に対応する機械的性質を有する固体であり得る。ホットメルトがベースフィルムに接着され、ベースフィルムとしての第1のポリマー材料、および第2のポリマー材料がテープとして提供される場合、テープは巻き付け中にプラスチック積層物のように見えることになる。しかし、テープが一定温度まで加熱されると、ホットメルトは融解し、よって絶縁システム内の空いた空間および隙間を充填する。第2のポリマー材料が接着剤、例えばアクリル接着剤の場合、第2のポリマー材料は液体または半固体の形態であり得る。しかし、その場合、第2のポリマー材料の粘度は十分に高く、巻き付け条件、例えば20℃で大気圧、もしくは他の気圧または温度においてベースフィルム上に留まることになる。ベースフィルムとしての第1のポリマー材料をテープとして提供することができ、第2のポリマー材料を液体または半固体として提供することができる。
好ましくは、ベースフィルムとしての第1のポリマー材料、および第2のポリマー材料はテープとして提供される。テープはベースフィルムとしての第1のポリマー材料、およびベースフィルムに接着するコーティング層としての第2のポリマー材料を含み得る。テープは、ベースフィルムの両面上のベースフィルムに接着するコーティング層として第2のポリマー材料を含み得る。
第2のポリマー材料の厚さは1〜300μmとすることができ、ベースフィルムの厚さは1〜300μmとすることができる。しかし、厚さは特に限定されず、材料層の適用中に適用可能であれば他の厚さを使用してもよい。しかし、例えば、上述の厚さを使用し、少なくとも2層の半導電性材料および絶縁材料を重なり合う形で巻き付けた場合、例えば最大700層の材料が使われた場合、それぞれの被覆の総厚は例えば2μm〜50mm、好ましくは半導電性被覆に対しては2μmと5mmの間、絶縁被覆に対しては2mmと50mmの間であり得る。
上述したような絶縁システムは、送電ケーブル全体に使用することができ、従って加えて送電ケーブルのケーブル継手内でも使用可能である。
送電ケーブルが製造されるとき、半導電性材料のベースフィルムを形成する少なくとも第1のポリマー材料、および/または絶縁材料は、導体またはケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられる。ケーブル本体とは、導体および少なくとも第1の、内側の半導電性被覆、ならびに任意選択的に絶縁被覆、ならびに任意選択的に第2の半導電性被覆を含む、未完成の送電ケーブルを意味する。ベースフィルムを導体またはケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付ける場合、少なくともベースフィルムの連続する層が重なり合うことが好ましい。それぞれの被覆内の少なくともベースフィルムを螺旋状に巻き付けることにより、絶縁システムのためのラップされた構造が形成され得る。第2のポリマー材料は次いで絶縁システム内の突合せ隙間空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成される。
絶縁システム内には空気または水が実質的に存在しないことが重要である。従って、絶縁体を吸湿から保護するために、いかなる隙間または空間も充填されなければならない。本発明によると、第2のポリマー材料が絶縁システム内の空間または隙間を充填するように構成されるので、含浸を行う必要がない。
ベースフィルムは多孔性ではなく、このことは第1のポリマー材料が、水、空気または他の流体が浸透可能な細孔を持たないベースフィルムを形成することを意味する。従って、材料内には空気または水分が閉じ込められることがない。
ラップされた絶縁システムを含むケーブル本体には普通、絶縁システムを水分から保護するために水分バリヤが設けられる。水分バリヤは液体への耐性を有する。「耐性」とは、材料が液体、例えば水および任意選択的に空気に対するバリヤをもたらすが、例えば水および/または空気に対して必ずしも完全に不浸透性ではないことを意味する。電気的絶縁システムの固有特性は劣化する場合があり、長期にわたり水分にさらされると、その絶縁効果を失う場合があるので、水分バリヤは必要である。しかし、本発明の絶縁システムはベースフィルムとして第1のポリマー材料を含み、第1のポリマー材料は多孔性ではなく、よって水自体に不浸透性なので、導体に対しての更に改善した水分防止が提供される。
導体、絶縁システムおよび水分バリヤは、ケーブルの保護システム内に含むことのできる材料の更なる層によって囲むことができる。更なる材料および層は、異なるケーブル部品を一緒に保持すること、送電ケーブルに機械的強度を与えること、物理的ならびに化学的な侵食、例えば腐食に対してケーブルを保護することなどの種々の役割を有し得る。そのような材料および層は、当業者には一般に公知である。例えば、そのような更なる材料は、外装材、例えば鋼線、および外側保護シースを含んでいてもよい。
本発明による送電ケーブルは単相、すなわち直流(DC)のケーブル、または3相、すなわち交流(AC)の送電ケーブルであり得る。DCケーブルは絶縁システムによって取り囲まれた1つの導体を含む。3相ケーブルは3つの導体を含み、その各々は別個の電気絶縁システムによって取り囲まれている。3相送電ケーブルはまた、上述のように、ケーブルの残部の周りに構成され、かつケーブルの残部を囲む、更なる材料および層を含み得る。そのような更なる材料および層には、上述のように様々なケーブル部品を一緒に保持する役割、およびケーブルに、物理的ならびに化学的な侵食、例えば腐食に対する機械的強度と保護を与える役割などの様々な役割があってもよく、一般に当業者に公知である。
本発明による送電ケーブルは水中電力ケーブルであってもよく、またはケーブルは陸上ケーブルであってもよい。ケーブルは、好ましくは、50kV以上の定格電圧を有する送電ケーブルであり、従って高電圧伝送電力ケーブルとして使用するのに好適である。例えば、ケーブルは高電圧直流(HVDC)ケーブル、高電圧交流(HVAC)ケーブル、超高電圧ケーブル(EHV)、超超高電圧ケーブル(UHV)、中電圧ケーブルおよび低電圧ケーブルであり得る。
図1aおよび図1bは、本発明によるラップされた絶縁システムを含む送電ケーブルの例を示す。図1aには伝送電力ケーブル10が部分的な側面のカット図で示され、図1bには径方向断面図を示し、参照符号は両図に対して同様である。電力ケーブルは金属導体1を含み、金属導体は、アルミニウムまたは銅などの一体の、または撚り合わせた金属導体であってもよい。ケーブル10は更に絶縁システム2(図1aに示す)を含み、絶縁システムは、導体1を半径方向に同軸状に取り囲む複数層の半導電性材料を含む、内側半導電性被覆4を含む。内側半導電性被覆4は導体1と直接接触していてもよく、または例えば導電性テープの層(図示せず)が導体1と内側半導電性被覆4との間に配置されてもよい。内側半導電性被覆4は、ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料と、絶縁システム内の空間および/またはいかかる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料とを含む複数層の複合半導電性材料、ならびにその材料を半導電性にするための充填材として例えばカーボンブラックを含む。もちろん他の導電性充填剤粒子を使用してもよい。
内側半導電性被覆4は絶縁被覆5によって同軸方向および半径方向外側に向かって取り囲まれており、絶縁被覆は、ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料と、絶縁システム内の空間および/またはいかかる隙間をも充填するように構成され、絶縁特性を有する第2のポリマー材料とを含む、本発明の複合絶縁材料の複数層を含む。内側半導電性被覆4および絶縁被覆5用の複合材料はどちらも、好適にはテープの形態で提供され、ラッピングヘッド(図示せず)の列を用いて、導体1の周りに螺旋状に巻かれる。絶縁被覆5は、半導電性性質を有する本発明の複合材料の複数層を含む、第2の、外側の半導電性被覆6によって、同軸状および半径方向外側に取り囲まれている。ケーブル10は更に水分バリヤ8を含む保護システムを含み、水分バリヤは溶接金属層とすることができ、波状または平滑であり得る。
図2は、絶縁システム22と水分バリヤ28を有する3つの導体21を含む、交流(AC)電力ケーブル20の例を示す。導体は全て同一であるが、明確化のために、1つの導体のみが対応する絶縁システムおよび水分バリヤと共に参照符号が付与されている。各導体21は、複数層の絶縁材料および半導電性材料を含む絶縁システム22によって、同軸状および半径方向に取り囲まれている。各絶縁システム22は、内側半導電性被覆24、絶縁被覆25および外側半導電性被覆26を含み、各被覆は本発明の複数層の複合絶縁材料および半導電性材料を含む。次に、絶縁システム22は更に水分バリヤ28を含む保護システムによって同軸状および半径方向外側に取り囲まれており、水分バリヤは波状または平滑であり得る金属層とすることができる。3つの導体21は、3つの導体21をACケーブル20内部で一緒に保つ外側シールド29によって取り囲まれている。設計に基づいて、各ケーブルまたは各導体の形状は他の形状、例えば楕円形または扇形とすることができ、代替として水分バリヤ28は、3つの絶縁された導体を同時に一緒に被覆するように製造することができ、この場合は水分バリヤシステムは1つだけ必要である。
図3a、図3bおよび図3c(図3a〜図3c)に、第2のポリマー材料がどのようにして絶縁システム内の空間または隙間を充填するかの原理を示す。図3aに、ベースフィルムを形成する第1のポリマー材料と、コーティングを形成する第2のポリマー材料とを含むテープの2つの変形形態を示す。テープ30がベースフィルム31を含み、その片側がコーティング32を形成する第2のポリマー材料で被覆されている。テープ30’はベースフィルム31’を含み、その両側がコーティング32’を形成する第2のポリマー材料で被覆されている。一緒にプレスすると積層構造が形成される。ベースフィルムは機械的強度をもたらし、コーティングはベースフィルムとテープの第2の層との間の空間、および螺旋状のラッピングプロセス間に、異なるテープ層の間に生じる隙間をも充填するように構成されている。コーティングを形成する第2のポリマー材料は、接着剤、またはホットメルト、すなわち一定温度で急速に融解するポリマーのいずれかであり得る。
一般に、コーティング、すなわち第2のポリマー材料は、ベースフィルム、すなわち第1のポリマー材料よりも低い融解温度または融点を有し得る。このようにして、ベースフィルムが絶縁システムの構造を安定に維持する一方で、第2の材料を融解させ、よって絶縁システム内の隙間、空間および隙間を充填させることが可能である。別の変形形態によると、コーティングの融解温度または融点はベースフィルムの融解温度または融点よりも高いか、または同じであるが、コーティングの粘度は、特定の製造温度においてベースフィルムの粘度よりも低い。それによって、ケーブルの製造中に、コーティングが絶縁システム内の隙間、空間または隙間を充填することが可能である。別の変形形態によると、コーティング32または第2のポリマー材料は感圧接着剤とすることができ、および/または接着剤は加熱すると流動性が増え空間、隙間または隙間を充填させることができる。絶縁システムがラップされ冷却されると、絶縁システム用の一体構造物が形成される。更なる変形形態によると、第2のポリマー材料は液状の接着剤またはホットメルトであり、ラッピング中に任意の好適な液体適用手段を用いて、空間、隙間または隙間に直接適用することができる。第2のポリマー材料は熱可塑性材料または熱硬化性材料のいずれかであり得る。冷却した時点で、様々な方法で、例えば接着剤の紫外線硬化を用いて、または化学的架橋剤を用いて、架橋させることができる。第2のポリマー材料が架橋されると、絶縁システムの動作温度における、より優れた安定性を得ることができる。
図4には本発明によるプロセスがフローチャートで示される。プロセスの第1のステップI)において、送電ケーブル用の導体1が準備される。導体は、上述した種類のいずれかであり得る。
プロセスの第2のステップII)において、ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料、および絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料を含む、半導電性材料が設けられる。第2のステップはまた、半導電性材料の少なくともベースフィルムを、導体を半径方向に取り囲むように螺旋状に巻き付け、第2のポリマー材料を、空間および/またはいかなる隙間をも充填し、よって導体上に半導電性材料を適用し、よって第1の半導電性被覆と、導体および第1の半導電性被覆を含むケーブル本体とを提供する。
プロセスの第3のステップIII)において、ベースフィルムを形成するように構成された第1のポリマー材料、および絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料を含む、絶縁材料が設けられる。プロセスステップは更に、絶縁材料の少なくともベースフィルムを、ケーブル本体を半径方向外側に向かって取り囲むように螺旋状に巻き付け、第2のポリマー材料が空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成することにより、絶縁材料を適用することを含む。
プロセスの第4のステップIV)において、半導電性材料の少なくともベースフィルムが絶縁被覆を取り囲むように螺旋状に巻き付けられ、第2のポリマー材料が空間および/またはいかなる隙間をも充填して、第2の導電性被覆を含む絶縁システムをケーブル本体上に提供するように構成される。
任意選択の、プロセスの第5のステップV)において、外装材および/または保護シースなどの絶縁システムを被覆する保護材料が提供される。
方法において、既に上述したように、第1のポリマー材料および第2のポリマー材料は異なる物理的および/または化学的性質を有する。
半導電性材料および絶縁材料は、巻付装置を用いて材料を導体の周りに巻く、またはラップすることにより提供される。そのような機器は当該技術分野において既知の任意のタイプであり得る。好ましくは、少なくとも2層の絶縁材料が絶縁被覆内に適用され、少なくとも2層の半導電性材料が第1および第2の半導電性被覆内に適用される。従って、絶縁被覆は少なくとも2層の絶縁材料を含み、第1および第2の半導電性被覆は少なくとも2層の半導電性材料を含む。すなわち絶縁システムは各被覆内に多層構造を有している。
ステップII)からIV)の間に、送電ケーブル本体は温度上昇、放射、または圧力上昇のステップにさらされて、コーティング材料が活性化され、それにより絶縁システム内の突合せ隙間空間および隙間が充填される。
本発明の変形形態によると、第2のポリマー材料は、硬化させると、架橋した熱硬化性絶縁システムを得ることができる架橋剤を含む。その場合、プロセスは更に、ステップVの前にケーブル本体を硬化させることを含む。硬化は上昇させた温度にて、すなわち加熱することにより、または放射、例えばUV放射を用いて実施することができる。
また、プロセスは更に、ステップVの前に、好適にはステップII〜IVの各々に関連して、半導電性被覆および/または絶縁被覆のコロナ表面処理を含み得る。コロナ処理は異なるポリマー層の間の接着性を向上させる標準的な方法である。コロナ処理は主に表面を処理する。コロナ表面処理は、例えばフィルムを針/平板電極システム内に置くことにより実施可能である。次いでフィルムの表面は、AC電圧下で針電極によって生成されたコロナによって処理され得る。
好ましくは、半導電性材料および/または絶縁材料はテープの形態である。好適には、テープは、ベースフィルムとしての第1のポリマー材料、およびコーティングとしての第2のポリマー材料を含む積層体である。
好適には、半導電性材料および/または絶縁材料はラッピングヘッドの列を用いてケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられる。そのようなラッピングヘッドは当該技術分野において周知であり、既知の配置構成を使用することができる。
別の変形形態によると、ベースフィルムを形成する第1のポリマー材料は、導体またはケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられたテープの形態で提供され、ケーブル本体は、導体および第1の半導電性被覆、ならびに任意選択的に絶縁被覆および第2の半導電性被覆を含み、第2のポリマー材料は巻き付けの間に液状で添加され得る。この場合、第2のポリマー材料は、固体絶縁構造を得るために乾燥または硬化させなければならない。
ラッピングプロセス
概念を証明するために、アルミニウム管上に様々な材料をラッピングすることにより試料を準備した。長いケーブルを作製する必要なく、電気的に評価することができるように管を使用した。試料をラップするために巻上機を使用した。ベースフィルムとしてPEN、およびコーティングとしてアクリル系感圧接着剤を有する7層のテープを有する試料の一セットを準備し、更に以下で説明する。ベースフィルムとしてPP、およびコーティングとしてアクリル系UV硬化コーティングを有する、試料の別のセットを用意した。
部分放電(PD)評価
充填材料が全ての隙間を完全に充填していない場合、隙間が形成され、よって絶縁破壊値を大幅に下回るPD挙動を生じることになる。従ってどんな隙間でも検出するためにPD測定を実施した。
この目的のために、19mmの幅を有する25μm厚のPENフィルム(Teonex(登録商標))を7層と、50μmのアクリル系接着剤を併せて、総厚0.5mmとなる層でラップしたアルミニウム管を準備し、圧力を加えるための最終プロセスステップとして、シュリンクテープを適用しその後に熱処理を行った。このようにして準備した試料は全て、絶縁破壊値に近接したPDのみを示した。
DC絶縁破壊強度
平面試料でのDC破壊試験を行い、PPキャパシタフィルムを、押出グレード、ホットプレスでプレスし平板化したPP混合顆粒と比較した。図5に、PPフィルムおよびPP混合平板の平面試料において、Biotempオイル内で室温にて0.5kV/mmの増加率を用いて測定したDC絶縁破壊強度のワイブル確率の結果を示す。図示したように、PPフィルムの多層構造は、押出グレードのPP混合の単層よりも高い絶縁破壊値を有する。
本発明の前述の説明および実施例は、例示および説明のために提示されたものである。上記記載は、網羅的であること、または本発明を開示された厳密な実施形態に限定することを意図するものではない。多くの修正形態および変形形態が当業者には明らかとなるであろうことは明白である。実施形態は、本発明の原理およびその実用的応用を最もよく説明し、それによって当業者が本発明を、様々な実施形態に対して、および企図される特定の用途に適した様々な変更を伴って理解できるようにするために、選択され記載されている。上で明記した特徴は、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の構成内で明記した、様々な実施形態の間で組み合わせてもよい。

Claims (20)

  1. 導体(1;21)および絶縁システム(2;22)を含む送電ケーブル(10;20)であって、前記絶縁システム(2;22)は
    前記導体(1;21)を半径方向に取り囲む半導電性材料の層を含む第1の半導電性被覆(4;24)と、
    前記第1の半導電性被覆(4;24)を半径方向外側に取り囲む絶縁材料の層を含む絶縁被覆(5;25)と、
    前記絶縁被覆(5;25)を半径方向外側に取り囲む半導電性材料の層を含む第2の半導電性被覆(6;26)と、を含む送電ケーブル(10;20)において、
    前記半導電性材料および前記絶縁材料は、ベースフィルム(31;31’)を形成するように構成された第1のポリマー材料、および前記絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料を含み、
    前記第1のポリマー材料および前記第2のポリマー材料は異なる物理的および/または化学的性質を有し、
    少なくとも、前記半導電性材料の前記ベースフィルム(31;31’)、および前記絶縁材料を形成する前記第1のポリマー材料は、前記導体(1;21)、または前記導体(1;21)および少なくとも前記第1の半導電性被覆(4;24)を含むケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられていることを特徴とする、送電ケーブル。
  2. 前記半導電性材料は電気的導電性粒子を含む、請求項1に記載の送電ケーブル。
  3. 前記絶縁被覆は少なくとも2層の絶縁材料を含み、前記第1の半導電性被覆および前記第2の半導電性被覆は少なくとも2層の半導電性材料を含む、請求項1または2に記載の送電ケーブル。
  4. 前記ベースフィルム(31;31’)としての前記第1のポリマー材料はテープとして提供され、前記第2のポリマー材料は液体または半固体として提供される、請求項1から3のいずれか一項に記載の送電ケーブル。
  5. 前記ベースフィルム(31;31’)としての前記第1のポリマー材料、および/または前記第2のポリマー材料はテープとして提供される、請求項1から4のいずれか一項に記載の送電ケーブル。
  6. 前記テープ(30;30’)は、前記ベースフィルム(31;31’)としての前記第1のポリマー材料、および前記ベースフィルム(31;31’)に接着するコーティング層(32;32’)としての前記第2のポリマー材料を含む、請求項5に記載の送電ケーブル。
  7. 前記テープ(30;30’)は、前記ベースフィルム(31;31’)の両面上で前記ベースフィルム(31;31’)に接着するコーティング層(32;32’)として前記第2のポリマー材料を含む、請求項6に記載の送電ケーブル。
  8. 前記第2のポリマー材料の厚さが1〜300μmである、請求項5から7のいずれか一項に記載の送電ケーブル。
  9. 前記ベースフィルムの厚さが1〜300μmである、請求項1から8のいずれか一項に記載の送電ケーブル。
  10. 前記半導電性材料および前記絶縁材料は重なり合う形態で巻き付けられ、対応する前記被覆の総厚が2μm〜50mmである、請求項1から9のいずれか一項に記載の送電ケーブル。
  11. 前記ベースフィルムを形成する前記第1のポリマー材料は、ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレン、または、ポリエチレン、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンもしくは架橋ポリエチレン、もしくはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、または、スルホン化プラスチック、例えばポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)およびポリスルホン(PSU)、ポリカーボネート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリアラミド、または、それらの任意の混合物、を含むか、またはそれらから構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の送電ケーブル。
  12. コーティング材料は接着剤および/またはホットメルト材料を含む、請求項11に記載の送電ケーブル。
  13. 前記絶縁システムは、前記送電ケーブルのケーブル継手内に追加的に含まれる、請求項1から12のいずれか一項に記載の送電ケーブル。
  14. 導体(1;21)と、前記導体(1;21)を取り囲む絶縁システム(2;22)とを含む送電ケーブル(10;20)の生産のためのプロセスであって、
    I.前記送電ケーブル(10;20)用の導体(1;21)を準備するステップと、
    II.ベースフィルム(31;31’)を形成するように構成された第1のポリマー材料と、前記絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料とを含む半導電性材料を準備し、前記半導電性材料の少なくとも前記ベースフィルム(31;31’)を、前記導体(1;21)を半径方向に取り囲むように螺旋状に巻き付けること、ならびに前記第2のポリマー材料を空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成することにより、前記半導電性材料を前記導体上に適用し、よって第1の半導電性被覆(4;24)と、前記導体(1;21)および前記第1の半導電性被覆(4;24)を含むケーブル本体とを提供するステップと、
    III.ベースフィルム(31;31’)を形成するように構成された第1のポリマー材料と、前記絶縁システム内の空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成された第2のポリマー材料とを含む絶縁材料を準備し、前記絶縁材料の少なくとも前記ベースフィルム(31;31’)を、前記ケーブル本体を半径方向外側に向かって取り囲むように螺旋状に巻き付けること、ならびに前記第2のポリマー材料を空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成することにより、前記絶縁材料を適用し、よって絶縁被覆(5;25)を更に含むケーブル本体を提供するステップと、
    IV.前記半導電性材料の少なくとも前記ベースフィルム(31;31’)を、前記絶縁被覆(5;25)を取り囲むように螺旋状に巻き付け、前記第2のポリマー材料を空間および/またはいかなる隙間をも充填するように構成することにより、第2の半導電性被覆(6;26)を更に含む絶縁システム(2;22)をケーブル本体上に提供するステップと、
    V.任意選択的に、外装材および/または保護シースなどの前記絶縁システム(2;22)を被覆する保護材料を準備するステップと、を含み、
    前記第1のポリマー材料および前記第2のポリマー材料は異なる物理的および/または化学的性質を有する、プロセス。
  15. 前記絶縁被覆は少なくとも2層の絶縁材料を含み、前記第1の半導電性被覆および前記第2の半導電性被覆は少なくとも2層の半導電性材料を含む、請求項14に記載のプロセス。
  16. 前記ステップII)から前記ステップIV)の間に、前記送電ケーブル本体は温度上昇、放射、または圧力上昇のステップにさらされて、前記第2のポリマー材料が活性化され、それにより前記第2のポリマー材料が前記絶縁システム内の前記空間および前記隙間を充填する、請求項14または15に記載のプロセス。
  17. 更に、前記ステップVの前に前記ケーブル本体を硬化させることを含む、請求項14から16のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. 更に、前記ステップVの前に前記ケーブル本体のコロナ表面処理を含む、請求項14から17のいずれか一項に記載のプロセス。
  19. 前記半導電性材料および/または前記絶縁材料はテープ(30;30’)の形態である、請求項14から18のいずれか一項に記載のプロセス。
  20. 前記ベースフィルム(31;31’)を形成する前記第1のポリマー材料はテープ(30;30’)の形態で提供され、前記テープは、前記導体(1;21)、または、前記導体(1;21)と、前記第1の半導電性被覆(4;24)と、任意選択的に前記絶縁被覆(5;25)と、任意選択的に前記第2の半導電性被覆(6;26)とを含む前記ケーブル本体の周りに螺旋状に巻き付けられており、前記第2のポリマー材料は巻き付けの間に液状で適用される、請求項14から19のいずれか一項に記載のプロセス。
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