JP2019511348A - 吸入器用のスペーサデバイス - Google Patents

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Abstract

本発明は、定量吸入器(MDI)用の弁なしスペーサデバイスに関し、スペーサデバイスは、注入口と、注入口から反対の放出口とを有する本体と、本体に装着された取り外し可能な可撓性のバッグとを備え、バッグと、本体が共同してチャンバを画定することで、注入口および放出口は、チャンバの内部と流体流れ連通状態にあり、注入口は、吸入すべき薬剤を包含しているMDIに接続されるように構成されており、可撓性のバッグは、MDIの作動に続いて、次いで吸入の準備が整っているその中での薬剤の雲または霧の形成を可能にする貯蔵所として機能し、可撓性のバッグは、1回の呼吸および/または再呼吸と対応して少なくともある程度収縮可能であり、かつ少なくともある程度が膨張可能であるように構成されている。【選択図】図10

Description

本発明は、吸入器用のスペーサデバイスに関する。より詳細には、本発明は、吸入薬剤送達装置からの医薬品の吸入中に使用するためのスペーサデバイスに関する。
背景技術の以下の考察は、本発明の理解を促進することのみが意図されている。この考察は、参照される材料のいずれも、本出願の優先日における共通の一般的な知識であること、または本出願の優先日における共通の一般的な知識であったことの同意または承認ではない。吸入器または吸入薬剤送達装置(IDDD)は、経口吸入によって患者の肺に医薬品または薬剤を送達するのに使用される医療用装置である。IDDDは通常、加圧されたエアゾール容器の形態である。スペーサデバイスは、通常IDDD(吸入器)と患者の口(または鼻、あるいはその両方)との間に配置され、吸入器から患者への医薬品の送達を促進する装置である。典型的な加圧エアゾール容器は、定量吸入器(MDI)であり、より一般的には、パッファー(puffer)またはぜんそく吸入器と呼ばれ、その中で薬剤は典型的には、加圧された容器内、または手動の作動装置の中に収容されたキャニスタ内の溶液または懸濁液で提供される。使用中、MDIのマウスピースが患者の口の中に置かれ、続いてMDIが作動されて、患者によって吸い込まれるべき定量の薬剤を放射する。係るMDI吸入器の利用は、それが、患者に最初に完全に息を吐き、その後、深い吸い込み動作をMDI吸入器の作動とうまく連携させ、最終的にはその後のおよそ10秒の期間にわたってその呼吸を保持することを要求することで、吸い込まれた薬剤が気管支または他の肺の気道の壁に定着することを可能にするため、かなり難しいと考えられる場合がある。残念なことには、このような状況では、MDIから放出されたほとんどの薬剤は、意図される気道に到達せず、代わりに、喉および口の裏側に衝突し、そこからそれは飲み込まれ、肺を迂回することになる。最適なタイミングと技術を持ってしても、この装置は、かなり効率が悪いことが多く、その投与量のおよそ12%しか適切な気道に到達しない。技術が低い場合は、特に慣れないユーザ、老人や子供などの場合、この低い投与量がさらに減少することになる。
呼吸作動式の吸入器は、患者がマウスピースを付けて吸入する際、一定量の薬剤を自動的に分配するため、吸入を作動を連携させる必要性は回避される。これは、連携の必要性を排除するが、粒子の大半はそれでもなお喉の裏側に衝突し、気道に到達する量は、最少限にしか増加されない。60歳以上の場合、吸入技術が、吸入デバイスのユーザの最大のグループである平均的なぜんそくまたは慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者の役に立つことはほとんどない。このことは、このような患者のかなりの大多数において、肺に到達する吸入された医薬品の量は、MDI(定量吸入器または「パッファー(puffer)」)を自分の口の中に直接入れて使用するそういった患者の場合の10%未満から、スペーサデバイスを利用する患者の場合の10%から30%までという事実から容易に実証されており、またこのことはずっと大きく改善されてこなかった。この結果は、莫大なかつ高価な薬剤の損失、不満足な治療効果、および患者と医者の失望であり、それらは全て、治療への固執を低下させる一因となっている。このような問題に対処するための努力の一環として、2011年にEuropean Respiratory Society and the International Society of Aerosolised Medicine (ERS/ISAM)専門調査委員会によって発行されたリポートは、吸入された医薬品が肺の中のその標的に到達する可能性を最適化するのに考慮する必要がある3つの要因を強調した。これら3つの要因とは、
1.粒子サイズ−粒子が小さい程、より多くの数が気道に到達しやすく、より深く肺に浸透し、肺全体により均一に広がり、部分的に塞がった気道を通過し、病気に罹り損傷を受けた領域に到達し易い。
2.流量−低い流量の方が角の周りに粒子が固着するのを回避する。
3.呼吸パターン−ゆっくりとした制御された深い呼吸、またはこれを実現することができない場合、通常のリラックスした周期的な呼吸が肺沈着を高める。
現在のところ、これら3つの要因の要求を全てまとめて満たす、出願人が知っている吸入装置またはスペーサデバイスは存在しせず、装置が個別に各要因を取得しようと試みたとしても、その性能は最適ではない。MDIは、それだけで使用される場合、装置の短い放出時間を獲得するために素早い激しい呼吸を必要とする。これはそれ自体が、作動と吸入の最大限に連携がとれたタイミングを必要とし、これが達成された場合でも(これはめったに起こらないが)、作動された粒子のほとんどはそれでもなおも喉の裏側に速い速度で排出され、それらはユーザの肺の末端を見つける代わりにそこで衝突し、そこに保持される。出願人が知っている現在利用可能なスペーサを利用することは、これを幾分改善する可能性があるが、一定の調整がなおも必要とされ、かつ作動された粒子のかなりのパーセンテージ(10〜40%)が、チャンバの壁に付着する可能性もある(固着または静電気のいずれかによって、あるいはその両方によって)。加えて、呼息中、放出口の弁の閉鎖によって吸収されない粒子が大気へと無駄に放出される。
これらの要因の全ては、病気に罹った肺においてさらにより該当するようになり、その場合、ほとんどの吸入した薬剤は、肺のより健康な部分に向かう最も抵抗の少ない経路を優先的にたどり、末梢気道、粘液によって塞がれた気道、空洞および損傷した領域などそれが最も必要とされる領域に侵入する薬剤はほとんどない。スペーサデバイスのない吸入器を利用する患者の場合、ISAMにおいて引用されるレポートは、標準的なMDIを利用する患者の76%および呼吸作動式MDIを利用する患者の50%前後は、その吸入器を利用する際、少なくとも1つの過ちを犯すことを示している。最も一般的な問題は、作動と吸入の連携の欠如および低温HFA(推進ガス)作用による吸入の停止であった。スペーサデバイスの利用は(弁付き保持チャンバ−VHCとしても知られる)、MDIから気道に到達する薬剤の量を増加させることはできるが、既存のスペーサの場合、いくつかの要因がこの増加を制限する。出願人が知っている従来の商業的スペーサデバイスは、患者によって吸入されるまで薬剤をチャンバ内に保持するために、そのマウスピースに呼吸作動式の弁を有している。弁は、患者が息を吐き、呼息が環境へと排気される際、自動的に閉鎖する。患者が不適切に吸入した場合、このとき薬剤のかなりの量が呼息と共に失われる可能性がある。弁のその他の欠点は、それが、患者の口の中に進入する医薬品の流れに影響を及ぼす吸入した粒子の付加的な乱流を形成し、医薬品が弁に衝突するままにし、これにより吸入に利用できる量が低下し、かつ流れに対する抵抗を高め、これにより効率的に吸入する患者の能力に影響を与えることである。
出願人が知っている現在のスペーサは一般に2つのサイズ、すなわち大きな容積(〜800ml)と、小さい容積(〜175−399ml)の形態である。このようなチャンバの一部は、使用されないとき、折り畳むことができる入れ子式の部分を備えるが、チャンバは、薬剤送達中に伸縮式に拡大される際、作動中はなおも固定された内径である。大きな容積のスペーサは大きくてかさばり、元来目立つため、、社会的環境で装置を使用する際、患者がその使用を躊躇せざるを得ない。これによって引き起こされるぎこちなさは、芳しくない技術のかなりの一因となり、効率を低下させることになり得る。大きな容積のスペーサは、吸入のためのより大きな容器を提供するその一方で、これは、タイミングおよび連携の要素と合わせて、患者が十分に深く吸い込む能力を有することを必要とする。もしこれが不可能な場合、先に言及したマウスピースにおける弁は、再呼吸の効果的な機構ではなく、かなりの量の医薬品が失われることになる。小さい容積のスペーサは、それがより社会に受け入れられると見なされるため、患者にとって一般的であるが、小さい容積自体が、利用可能な容器のサイズを制限し、それ故送達の効率も低下させる。同時に、それは、スペーサの壁に衝突し、そこに保持される薬剤の量も増加させる。大きな容積のスペーサも小さい容積のスペーサも共に、現在では全て剛性の壁を有しており、その場合これもまた、壁に衝突する粒子が保持される可能性が高められる。
一部の既存のスペーサデバイスに関する別の既知の問題は、静電荷がチャンバの内部で蓄積し、これが薬剤の粒子をチャンバの内壁に向かって引き寄せ、そこに付着させる可能性があることである。一部の既存のスペーサは、変動する結果に伴って静電気を低下させるための種々の方法を利用するが、現存する方法で完全にそれをなくす、またはユーザの肺に到達する薬剤の量に対して際だった影響を持たない十分に低いレベルまでそれを低下させるものはない。全体として、IDDDの導入および改善(ならびに患者教育)にもかかわらず、現在利用可能な吸入装置を使用する患者の大部分は概ね、作動された投与量の30%未満しか彼らの肺の中に受け取らない。
何らかの従来技術の公報が、本明細書に対して参照された場合、そのような参照は、その公報が、オーストラリアにおいて、または任意の他の国において当分野共通の一般的な知識の一部を形成することの容認を構成するものではないことを理解すべきである。
本発明の目的の一態様によると、MDI用のスペーサデバイスが提供されており、このスペーサデバイスは、
注入口と、注入口から反対の放出口とを有する本体と、
本体に装着された取り外し可能な可撓性のバッグとを備え、バッグと本体が共同してチャンバを画定することで、注入口および放出口はチャンバの内部と流体流れ連通状態にあり、
注入口は、吸入すべき薬剤を包含しているMDIに接続されるように構成されており、
放出口は、ユーザの口によって受けられるように構成されており、かつ
可撓性のバッグは、MDIの作動に続いて、その中で吸入すべき薬剤の雲または霧の形成を可能にする貯蔵所として機能し、可撓性のバッグは、呼吸および/または再呼吸と対応して少なくともある程度膨張可能であり、少なくともある程度収縮可能であるように構成されている。
したがって本発明の一態様は、MDI用の弁なしスペーサデバイスを提供し、このスペーサデバイスは、
注入口と、注入口から反対の放出口とを有する本体と、
本体に装着された取り外し可能な可撓性のバッグとを備え、バッグと本体が共同してチャンバを画定することで、注入口および放出口はチャンバの内部と流体流れ連通状態にあり、
注入口は、吸入すべき薬剤を包含しているMDIに接続されるように構成されており、
放出口は、ユーザの口によって受けられるように構成されており、かつ
可撓性のバッグは、MDIの作動に続いて、次いで吸入の準備が整っている、その中で吸入すべき薬剤の雲または霧の形成を可能にする貯蔵所として機能し、可撓性のバッグは、1回の呼吸および/または再呼吸と対応して少なくともある程度収縮可能であり、少なくともある程度膨張可能であるように構成されている。
注入口および放出口を含む本体は、静電気電荷を低下させるように構成されてよい。バッグは、静電気電荷を低下させるように構成されてよい。本体(注入口および放出口を含む)および/またはバッグは、帯電防止剤によって処理されてよい。本体(注入口および放出口を含む)および/またはバッグは、導電性材料で作成されてよい。注入口および/または放出口を含む本体は、金属、または金属化プラスチックもしくは金属被膜プラスチックなどの金属化合成物で作成されてよい。バッグは、金属化フィルムまたはアルミニウムホイルで作成されてよい。金属化フィルムは、金属化ポリマーフィルムであってよい。
注入口は、吸入薬剤送達装置のマウスピースと密閉式に係合するための注入路を画定する取り付け台を備えてよい。注入口は、MDI吸入器のマウスピースを密閉式に収容するように構成されてよい。注入口は、吸入薬剤送達装置に対して密閉するように構成された密閉用の鍔によって囲まれてよい。スペーサデバイスは、注入口および放出口を含み、弁なしであってよい。放出口は、放出路を画定するマウスピースを備えてよい。放出路は、チャンバと周辺環境との間、または使用中は、患者の口との間に妨害されない空気と薬剤の流れを提供することができる。
本発明の1つの好ましい実施形態では、本体はバッグの外側にある。バッグは、本体から作動可能に下方にぶら下がっていてよい。この実施形態では、本体は、概ねV字形の取り付け台の形態である。V字形の取り付け台は、そのそれぞれの長手方向軸に沿って一定の角度で交差する対向する注入路と、放出路とによって形成されてよく、この場合、V字を形成する角度は、好ましくは30度から170度、好ましくは60度から120度、最も好ましくは90度の円弧を画定する。注入口および放出口は、円錐形であってよい。注入口の周辺部は、円形、長円、楕円形または不規則な形状であってよい。V字形の取り付け台は、V字形の内側表面を含んでよく、合体する注入口と放出口の下方の側面の面の合体によって形成され、概ね長円の形状である下部周辺部を有してよい。この周辺部は、取り外し可能なバッグを収容する取り付け台の一部を構成してよい。V字形の取り付け台の内部は、注入口とバッグとの間、およびバッグとマウスピースとの間に空気および/または医薬品の流れのための通路を提供する空洞を画定するように形状と寸法が決められる。V字形の空洞の内部は、バッグが、持ち運び可能にする目的のために空洞の中に折り畳まれる際、バッグを収容するようにサイズと寸法が決められてよい。
注入路および放出路は、サイズ、長さ、容積、直径または形状が概ね均等の割合であってよい。注入口および放出口は、別の実施形態では、サイズ、長さ、容積、直径および/または形状が比例しない場合もある。
この実施形態における長円の周辺部の長軸と短軸の比率は、1.01:1から6:1、好ましくは1.2:1から2:1、最も好ましくは1.38であってよい。
放出口は、ユーザの口によって、直接またはフェイスマスクを通してのいずれかで受けられるように構成されてよい。
本発明は、その別の態様において、本発明のスペーサデバイス用のバッグに拡張され、そこでは、バッグは、本発明のスペーサデバイスの本体の下部周辺部にしっかりと適合するように形状と寸法が決められる鍔を含む開口を有することにより、スペーサデバイスの本体にバッグを解放可能に装着する。鍔は、バッグの開口の上部周辺部に沿って延在してよく、バッグの開口を少なくとも部分的に囲むように延在してよい。バッグの開口は、弾性式に可撓性の材料で作成されることによって、開放した拡張された位置に向けて偏向される場合がある。バッグは、使用する準備が整ったとき、開放し、膨張した位置/拡張された位置の形状を自発的に取ることができる。これは、形状記憶または材料記憶を通して起きる場合がある。バッグには、周辺部に延在する弾性式に可撓性のシームが備わっていてよい。弾性式に可撓性のシームは、吸入および呼息中のバッグの垂直方向の収縮に抵抗するように機能する。
このような形状を取るためのバッグの能力は、吸息が存在する間、バッグの収縮に対するわずかな抵抗を保証するように設計されてよい。鍔は、一実施形態において取り付け台の内側面に対して鍔(およびこれによりバッグ)を付勢する弾性式の可撓性材料で作成されてよい。別の実施形態では、鍔は、本体の下部周辺部を取り囲み、Oリング構造を含む摩擦嵌合、またはスナップ嵌合式にそこに装着するように形状と寸法が決められる場合もある。バッグには、本体の下部周辺部の相補的なねじ込み部分と係合するねじ込み式の鍔が備わっている場合もある。
スペーサデバイスは、これに限定するものではないが、ユーザの肺容量および呼吸の能力、使用時の医薬品のニーズおよび患者の好み(これは、マーチャンダイジングの選択肢を含み得る)、または社会的環境で使用される場合の気まずさおよび目立ち易さを最少限にするためなどを含めた、いくつかの要因に応じた選択肢を有することで、多くの異なるサイズおよび形状のバッグを含む可能性があることを理解されたい。
本発明の一実施形態において、本体は、バッグの内側にある場合もある。このような実施形態では、本体は、注入口と放出口を接続するフレームを備えてよい。この実施形態では、フレームは、注入口と放出口との間にトンネルを画定し、バッグが収縮される際、トンネルの閉塞を阻止するように構成されてよい。この実施形態では、フレームは、バッグがその収縮中に、使用中に完全につぶれ、これによりトンネルが閉鎖されたり、塞がれたりするのを阻止するように構成された支柱または突っ張りを備える場合もある。
本発明を次に、添付の概略図を参照して、一例として説明する。
フレーム(本体)上に支持されるバッグを有する、本発明の先の一実施形態による吸入器用のスペーサデバイスの前方斜視図である。 図1に示されるスペーサデバイスの後方斜視図である。 スペーサデバイスのフレーム(本体)の後方斜視図である。 図3のフレーム(本体)の側部断面図である。 吸入器がそこに装着され、バッグが収縮した状態の、使用の準備が整った状態で示されるスペーサデバイスの後方斜視図である。 図5の吸入器を有するが、バッグが膨張した状態のスペーサデバイスの後方斜視図である。 収縮したときのバッグの一実施形態による一部の側部断面図である。 スペーサデバイスのフレームの第2の実施形態の後方斜視図である。 反らせ板を備えて示されるスペーサデバイスのフレームの後方斜視図である。 本体がV字形の中実の取り付け台の形態であり、本体がバッグの外側にある、これより後の別の実施形態または本発明によるスペーサデバイスの3D図である。 図10に示される実施形態の取り付け台の3D図である。 吸入器のマウスピースの突出部の範囲を見ることができる(但し吸入器の本体は示されていない)、本発明のスペーサデバイスの本体の底部平面図である。 V字形の本体の内部空洞を横切るように延在する十字形の細糸を含む、これもまた本発明のスペーサデバイスの本体の底部平面図である。 本体とバッグとの間に画定された空洞を横断する雲または霧の形成につながる、MDIから排出された液滴の流れを示す、図10から図12Bに示される実施形態の断面図である。 使用中の、バッグの容積を満たしつつある雲または霧を示す、吸入の準備が整っている、図10から図13に示される本発明の実施形態の別の断面図である。 持ち運び可能にするために、バッグが図12Aの本体の中に折り畳まれた、本発明の一態様によるスペーサデバイスの下部の3D図である。 図15に例示されるように空洞内にバッグが収納された状態の本体の側面図である。 先の実施形態におけるものより小さいバッグが示される、本発明の一態様によるスペーサデバイスの側面図である。 本発明の一態様によるスペーサデバイスの一部の断面の下部の3D図である。 図10から図18に示されるスペーサデバイスと共に使用するための、本発明の一態様による本体の下部周辺部に装着するための鍔を備えたバッグの3D図である。 本発明によるスペーサデバイスのテストの結果を示す図である。
本明細書に記載される発明は、吸入器送達装置(例えばMDIなど)から送達される医薬品の吸入を促進するためのスペーサデバイスに関する。
最初に、図1から図9に示される本発明の第1の実施形態が開発され、これは、図10から図19に示される本発明の好ましい実施形態になるようにさらに改良された。
一般に、本発明のスペーサデバイスは、霧または雲の形態で吸入すべき薬剤を収容するための貯蔵所として機能するように形状と寸法が決められた可撓性の折りたたみ式のバッグと、ここを通って医薬品がMDIからバッグの中に吐出される注入口、すなわち入り口、およびバッグが吸入によって生じる負圧を受けて折り畳まれた状態で、これを介してバッグの内容物を吸い込むマウスピースを形成することにより、その内容物全てを患者の口の中に空けることを促進し、あまり慣れていないユーザでも肺までの医薬品の送達を最大限にする放出口、すなわち出口を備えた本体(本明細書では「基部」とも呼ばれる)とを含む。スペーサデバイスは、吸入薬剤の全ての投与量がバッグの中に収容されることを可能にし、そこから、規則的な周期的呼吸を介してあまり慣れていないユーザによってゆっくりと(かつ完全に)それを吸入することができる。スペーサデバイスの要素は、その中のまたはその上での薬剤粒子の固着を最低限にし、これによりバッグおよびポート内への層流およびそこから出て行く層流を促進するように設計される。このような構成は、薬剤の有用性および吸入の向上を大いに促進し、バッグの中への吸入剤の放出と、吸入を連携させる必要があるが、吸入剤がユーザの肺の最も遠い範囲へと進むことを可能にする。出願人が知っている他の吸入装置およびスペーサによって要求される素早い連携した吸入ではなく、規則的な周期的呼吸によってより増大したレベルの薬剤を吸入することができる。通常、バッグのサイズは、ユーザの要望、年齢、物理的サイズ、肺の容量、吸入の強度、社会的な気まずさに適合するように交換することができ、また上記に挙げた要因に応じて、500cmほどの小さいバッグ、および1500cmほどの大きいバッグが、同様のレベルの薬剤粒子が上手く吸引されることを達成することができることが分かっている。
図面を参照すると、参照番号10は、図1から図9に示される本発明の1つの、先の実施形態によるスペーサデバイスを全体的に指しており、参照番号110は、本発明の第2の(好ましい)これより後の実施形態によるスペーサデバイスを全体的に指している。
図1から図9は、本発明の先の実施形態を例示しており、そこではバッグは、本体(この実施形態では、本体は枠組みの形態である)を囲んでいるが、残りの図面は、本発明の別の実施形態を示しており、そこではバッグは本体に装着されるが、その外側にある。
図1では、吸入用の吸入剤送達装置(IDDD)と共に使用するための本発明の一実施形態によるスペーサデバイス10が示されている。IDDDは、MDI吸入器、乾燥粉末吸入器、あるいはエアロゾル化された薬剤、乾燥粉末薬剤、または他の薬剤形態と共に使用するための任意の他の吸入器であってよい。この実施形態では、スペーサデバイス10は、膨張可能バッグ12を備え、バッグの一端に設けられた注入口14と、バッグ12の対向する端部に設けられた放出口16とを有する。
バッグ12は、収縮させたとき概ね円盤形状であり(図1および図2を参照)、膨張させたときは概ね球形の(図5および図6を参照)風船形態である。しかしながらバッグ12は、例えば膨張させたとき、卵形、楕円形、レンズ形、円錐台状、またはラグビーボール形状など、所望通りに他の形状を有する場合もある。バッグ12は、使用するためにそれを準備する際、膨張した位置でバッグ12を広げる形状記憶性を有するバッグを提供する弾性式に可撓性の材料または形状記憶材料でできた、あるいはそれらを含有する1つまたは複数のシーム12.1を有するように構築することができる。1つまたは複数のシーム12.1はまた、収縮中のその機能性を高めると共にその美観も高めるために、必要であれば予め決められたやり方で、バッグ12が収縮する方法を制御する場合もある。バッグ12は、例えばそれは、その作動可能な下方側部においてより大きな膨張後の容積を有する、またはその逆も同様であるように非対称であってよい。別の実施形態において(示されない)、バッグは、同じ目的のためにコンサーティーナのような折り目を含む。
図1から図9では、バッグ12は、注入口14および放出口16と共同して本体18を画定する可撓性の非伸縮性の空気袋の形態であり、バッグ12と、本体18は、チャンバ20を形成している。一実施形態において、バッグ12は、金属またはアルミニウムホイルなどの導電性材料で作成される。別の実施形態において、バッグ12は、金属化フィルムまたは金属化2軸配向ポリエチレンテレフタレート(BoPET)または他の同様の可撓性ポリマー、典型的にはMylar(登録商標)で作成される。あるいは、バッグ12は、静電気消散コーティングまたは静電気消散層をバッグ12の上に形成する帯電防止剤によって処理される場合もある。同じことが本体18にも適用され、これは、例えば金属などの帯電防止コーティングまたは帯電防止層から作成される、それらに対して積層される、またはそれらによってコーティングされてよい。
チャンバ20は、バッグ12が、人による呼吸の間、通常の使用において過剰に膨張されたり、完全にしぼませる(折り畳まれる)ことができないように十分な大きさの容積を有する。この点において、バッグ12の容積は、より若い人にはより小さなバッグ12が提供され、より年配者にはより大きなバッグ12が提供されるように人の年齢に応じて選択することができる。
注入口14は、MDI吸入器のマウスピース(図5において、参照番号58で最適に示される)など吸入剤送達装置(IDDD)からの放出口を収容するように構成されたソケットの形態である。注入口14は、チャンバ20内への注入路24を画定する取り付け台22を含む。密閉用の鍔26が、注入路24を取り囲むように取り付け台22に装着される。鍔26は、注入路24がIDDDのマウスピースの形状に実質的に相補的であるように輪郭が形成される。鍔26もまた弾性式に可撓性であることで、それは、マウスピースの形状のわずかな変化にも迎合し、それと密閉式に接触するように合致することができる。IDDDのマウスピースが注入口14に装着される際、IDDDのマウスピースがプレス嵌めによって注入路24に押し込まれることで、鍔26は、IDDDのマウスピースに当接して環状式に密閉する。
この実施形態では、取り付け台22は、ほぼ円形のディスク30を備え、環状スカート32がディスク30から垂下し、縁部34へと導いている。注入路24は、円形形状であるが、それは他の実施形態では広範囲のIDDDのマウスピースに適合可能であるように成形される場合もあり、またキット形態で販売される場合もある。
鍔26は、断面において外見は概ねY字形であり、環状の外側の溝38を画定する対向するフランジ36(「Y字」の2つの「アーム」)を有している。ディスク30を溝38の中に配置することによって鍔26が取り付け台22に結合され、その結果ディスク30は、対向するフランジ36の間に保持される。「Y字」の「足」は、注入路24を画定する。
他の実施形態において、注入路24は、規則的な断面を有する鍔26によってIDDDのマウスピースと実質的に相補的になるように成形される場合もある。例えばそのような鍔26は、外側の溝を備えた可撓性の円環体として成形され得ることで、それは、注入路24を囲むディスク30の縁部を覆うようにクリップ留めすることができる。あるいは、ディスク30は、より厚くなるように作成される場合もあり、鍔26は、注入路24内でディスク30内に設けられた溝の中に保持されたOリングである場合もある。
取り付け台22は任意選択で、異なるタイプのIDDDに適応するために注入口14に挿入されるように構成されたコネクタ(図示せず)を含む場合がある。取り付け台22、および設けられた場合コネクタは、静電気の蓄積を回避するために導電性材料で作成される、あるいは帯電防止剤によって被覆される。
放出口16は、放出路42を画定するマウスピース40を備える。マウスピース40は実質的に剛性であることで、それを変形させたり、押圧して塞いだりすることはできない。マウスピース40は、その断面において卵形、円形、レンズ形、または楕円状に形成され放出路42の作動方向を横切っており、これにより人の口と形状が概ね相補的であるため、それをそれぞれの口の中に密閉式に収容することができる。しかしながら、マウスピース40は、例えば円形の円柱など、患者の口の中に収容されるのに適した他の形状を有する場合もあることを理解されたい。こうして放出路42は通常は開放しているため、マウスピース40が患者の口の中で密閉式に保持されないとき、チャンバ20は周辺環境と自由に連通している。
マウスピース40は、近位端44と、遠位端46とを有する。放出路42が、チャンバ20内へのその開口においてより幅広になり、環境または使用中は人の口に導くその遠位端46において幅が狭くなるように、マウスピース40は、その近位端44に向かって口が広がっている。よって使用中マウスピース40は、空気流および薬剤をチャンバ20から患者の口の中に注ぎ込むように成形されている。一実施形態において、マウスピース40は、放出路42をその遠位端46において、またはその付近で、部分的にまたは完全に取り囲む外向きに突出する隆起部48を有する。隆起部44は、人の唇によって捕らえられることで、使用中それぞれの唇を経てマウスピース40が滑るのを制限する、または阻止するように構成されている。他の実施形態では、隆起部は設けられず、単に人が唇の圧力を利用して滑るのを阻止する。
マウスピース40は、静電気の蓄積を回避するために導電性材料で作成される、あるいは帯電防止剤によって被覆される。
バッグ12は、スカート32への装着によって取り付け台22に結合される。同様に、バッグ12は、マウスピース40の近位端44への装着によってマウスピース40に結合される。一実施形態において、バッグ12は、取り付け台22およびマウスピース40に永久的に装着され、そのような永久的な装着は、接着剤によって、または熱または超音波を利用する溶接によって形成される場合がある。別の実施形態において、バッグ12は、取り付け台22およびマウスピース40に交換可能にまたは取り外し可能に装着され、そのような解放可能または取り外し可能な装着は、接着剤によって、または取り付け台22およびマウスピース40を覆うように延在するバッグ12の一部を囲むように巻き付けられた弾性バンドを利用するなどの機械的締め付けによって形成される場合がある。バッグ12は、取り付け台22およびマウスピース40上にクリップ留めされるように構成された、従来式のパーティーバルーンの開口において典型的に見られるような一体式に形成された弾性のひだを有することができる。ひだは、弾性であってよい、またはこの実施形態では、マウスピース40をしっかり掴むために弾性式に締め付ける、または堅く締められるように偏向さえる場合もある。ひだには、特定の実施形態では、伸縮性を持たせた巾着縫合構成が備わっている。
図3によりはっきりと見ることができるように、スペーサデバイス10の本体18は、取り付け台22と、マウスピース40との間に延在するフレーム50を含む。フレーム50は、スカート32の縁部34からマウスピース40の近位端44まで延在する3本のロッド52を備える。他の実施形態において、フレーム50は、4本以上のロッド52を備える場合もある。ロッド52は、縁部34の周辺部に沿って互いから実質的に等距離に離間されている。フレーム50は、使用中、2つの機能を果たすように構成されている。第1にフレーム50は、スペーサデバイス10に剛性を与えることで、取り付け台22と、マウスピース40は結合されるが、互いから離間されて保持される。このことは、人がスペーサデバイス10を片手で保持し、もう片方の手でIDDD吸入器を作動させるのを助ける。2番目に、フレーム50は、収縮させたとき、バッグ12が完全に平らになるのを防ぐ、すなわち取り付け台22と、マウスピース40との間でトンネルが開放されたままであるように支柱を形成する。この点において、フレーム50は、深い吸息中に、バッグ12がロッド52の間に吸い込まれないようにロッド52の間に延在する交差筋違を備えることができる。フレーム50はまた、ロッド52を取り囲むリングを備える場合もある。
スペーサデバイス10の第2の実施形態が図8に示されており、そこではフレーム50は、そこから外向きに突出し、収縮させたときバッグ12が平らになるのを阻止するように構成された先のとがったピン54を有する単一のロッド52を備える。先のとがったピン54は、ロッド52から外向きに延出する対で設けられてよい。2つ以上の対の先のとがったピン54がロッド52の長さに沿って設けられる場合もある。先のとがったピン54は、ロッド52から垂直に延在することができる、またはロッド52に対して長手方向に傾斜される場合もある。
フレーム50は、金属などの導電性材料で作成される。別の実施形態において、フレーム50は、静電気消散コーティングまたは層を形成する帯電防止剤によって被覆される。
次に図4から図6を同様に参照すると、MDIなどの従来のIDDDと共に使用する際、人が最初に、IDDDのマウスピース58を注入路24に挿入することによって、それぞれのIDDD吸入器56をスペーサデバイス10に装着することで、鍔26がIDDDのマウスピース58の周りを密閉する。人はその後、自分の口をマウスピース40を覆うように据え、バッグ12の中に息を吐いてバッグ12を少なくともある程度膨張させる。この段階において、人が、IDDDのキャニスタ60を従来式のやり方で押すことによってIDDD吸入器56を作動させることで、一定の投与量の薬剤がIDDDキャニスタ60からチャンバ20内に分配される。その後、人は、通常のやり方で(周期的な呼吸と呼ばれる場合もある)呼吸することで薬剤をチャンバ20から吸い込み、またチャンバ20内に息を吐き、そのような再呼吸中、バッグ12は、図4および図5に示されるように膨張し収縮する。そのような再呼吸は、人による3から5回の吸息の間に、バッグ12から薬剤の投与量を効率的に取り除くと予測されている。
そのような通常の周期的な呼吸は、低流量で行われ、よって薬剤は、口の裏側に向かって吸い込まれ、そこに衝突し、咽頭近くの領域にそれを沈着させることがない。したがってより多くの薬剤が効果的に肺の中に吸い込まれ、そこに分散される。呼吸が規則的かつ通常通りのやり方であるため、人が、バッグ12を完全にしぼませるのに十分なほど息を吸う、またはバッグ12を完全に膨らませるのに十分なほど息を吐くとは思われない。それにも関わらず、万一深い吸息が行われた場合、バッグ12は、取り付け台22と、マウスピース40との間に開放したトンネルを維持するフレーム50のおかげで、いずれにしても完全につぶれることはない。さらに、万一バッグ12がほぼ収縮され、かつユーザが吸入を続けたとしても、十分な負圧が生成されて、周辺空気が装着されたMDI56を介して運ばれ、トンネルの中を通って流れることを可能にし、このプロセスにおいて、バッグ内のいかなる残留する医薬品も肺の中へと流すのを助けることができる。
完全に開放した放出路42は、使用中、人による呼吸を全く妨げることはない。吸入されたが、肺の壁に沈着しなかったいかなる薬剤もバッグ12の中に戻るように吐き出され、次いでその後、人が再び吸入する際、再び肺に進入する。よって、薬剤が、一部の従来技術のスペーサデバイスの場合に生じるように環境へと排出されることはない。
例えばフレーム50より下に垂れるために、フレーム50の片側により大きな容積を有する非対称のバッグ12では、フレーム50は、1つまたは複数の反らせ板51、53(図9に見ることができる)を含むことができる。反らせ板51、53は、使用中、比較的滑らかな空気および薬剤の流れを誘導するように湾曲されている。したがって反らせ板51は、空気および薬剤の流れを注入路24からチャンバ20へと誘導する。続く患者の吸息中は、反らせ板53が、空気および薬剤の流れをチャンバ20から放出路42を通るように誘導し、その後、患者の呼息中、反らせ板53は、空気流を、その後の再吸息のために、存在するならば任意の残留する薬剤と合わせて放出路42からチャンバ20内に戻るように誘導する。
スペーサデバイス10の静電気防止の性質が、本体18の中の静電気が薬剤粒子を引きつけるのを回避し、薬剤粒子が吸入されるのを阻止する。
可撓性バッグ12を有することの別の利点は、人が使用中にバッグの膨張および収縮を見ることができ、このことが、ユーザならびに観察者(両親または医者)に、薬剤が吸入されていることを確認する重要な視覚的フィードバックを提供することである。バッグ12は任意選択でその上側に、バッグ12が膨張されたとき直立して立ち、バッグ12が収縮されたときは倒れるように構成された可動式および/または膨張可能な小さな像を含む場合もある。この像は、スペーサデバイス10を利用している間、子供に動機付けおよび明確なフィードバックを提供して、子供を楽しませ、かつ彼らが正しく呼吸していることを確認の両方を行うことをとりわけ対象としている。
本発明の別の実施形態(これは、第1の実施形態において行われたテストから生じる好ましい実施形態であり、図10から図19に示されている)において、スペーサデバイス110は、本体118に対して低い膨張性で、または全く膨張性を持たずに装着された金属化された、帯電防止の、または低帯電性のバッグ112を備える。バッグ12は、金属またはアルミニウムホイルなどの導電性材料で作成される。別の実施形態において、バッグ12は、金属化フィルム、または金属化2軸配向ポリエチレンテレフタレート(BoPET)または他の同様の可撓性ポリマー、典型的にはMylar(登録商標)で作成される。あるいは、バッグ112は、静電気消散コーティングまたは層をバッグ112の上に形成する帯電防止剤によって処理される場合もある。同じことが本体118にも適用され、これは、帯電防止コーティングまたは層から作成される、それらに積層される、またはそれらによってコーティングされる場合がある。本体118は典型的には、アルミニウムなどの金属(これに限定されるものではないが)、金属化合成物(これに限定されるものではないが、例えば金属化プラスチックなど)または例えば高密度プラスチック材料などの(これに限定されるものではないが)金属被覆された合成物から作成される。
本体118は、注入口114と、対向する放出口116とを含み、注入口114と、対向する放出口116とは、本体118上に設けられ、本体118と一体式である。本体118と、バッグ112は合わさって、エアロゾル化された医薬品を収容するためのチャンバ120を形成する。
注入口114および放出口116は各々、チャンバ120と流体流れ連通するポートの形態である。注入口114および放出口116は、本体118の一部として形成されたV字構造を画定し、これによって隔てられている。本体118は、バッグ112を取り外し可能に収容するための楕円形または長円の下部周辺部118.1を規定するフランジ118.2をさらに含む。
図13に最適に見られるように、バッグ112は、バッグ112の作動可能な上部セクション内に画定された開口112.2(図19に最適に見られる)に装着された伸縮性を持たせた、周辺部に同一の広がりを持つひだ112.1の形態の接続構造を含む。ひだ112.1は、フランジ118.2に装着して、バッグ112と、本体118との間に効果的なシールを提供する。図19はまた、バッグ112が、基部の周辺部に接続される前にどのように見えるかの指示も提供している。
別の実施形態(図示されない)において、バッグ112の開口112.2(およびこれによりひだ112.1)は、フランジ118.2を覆うように収容され、かつこれによりフランジ118.2にかぶさっており、バッグ112は、バッグ112と、フランジ118.2との間に効果的なシールを提供することができる収縮性の弾性のひだまたはOリング112.1を有する。
図13に示される実施形態は、本体118の清掃またはオートクレーブ処理を容易にするために、ねじ構造118.3を利用してフランジ118.2を本体118にねじ込み式に設置することができることを示している。図11、図14および図17に示される他の実施形態において、フランジ118.2は、本体118と一体式に形成される。
図10に戻ると、注入口114は、MDI156のマウスピース158を注入口114に対して流体流れ様式に収容するために環状コネクタ122を含んでおり、これによりMDI156とチャンバ120との間の直接の連通を可能にし、加圧されたキャニスタ160内に含まれる推進剤が放出される際、チャンバ120内でのほぼ妨害されない雲の形成を可能にする。環状コネクタ122は、端部114.2の近位に設けられたねじ山または締り嵌め継ぎ手114.3を利用して注入口114の該端部114.2にねじ込まれる、またはそこにクリップ留めされる。環状コネクタ122はまた、スナップ嵌合または摩擦嵌合方式(図示せず)で注入口114に接続される場合もあることを理解されたい。環状コネクタ122は、マウスピース158を密閉式に収容するために、弾性式に可撓性の内側環帯の形態の密閉用の鍔126を含む。環状コネクタ122は、図1から図9に示される実施形態に示されるコネクタ22と様式が似ている。
図13に最適に見られるように、および上記で言及したように、本体118は、注入口ポートと放出口ポートの長手方向軸114.1、116.1がそれぞれ、交差する際、30度から170度の間の特定の角度(θとして示される)を有する円弧を画定するように、一体成形構造で中に一体式に形成された注入口114ポートと、放出口116ポートとを有する。注入口114ポートと放出口116ポートとによって画定されるV字形は、図11から図19に示される実施形態においても同様におおよそ90度である角度(θ)と概ね一致する90度の一般角を有する。図14に示されるように、このことは、吸入剤(微粒分散液滴127として示される)が、注入口114と放出口116が位置合わせされていないケースのように、すなわち角度(θ)が180度またはその辺りである場合のように注入口114と放出口116の間を直接通過するのではなく、まずチャンバ20内に誘導され、チャンバ20に完全に進入することを保証する助けをする。
この方法において、吸入液滴127は、衝突することによって広い範囲まで内部構造に沈着したり、放出口116を直接通るように発射することによってユーザの口腔または喉に直接急速に放出されたりせずに、滑らかな流体流れの様式でチャンバ120に進入する。チャンバ120はよって、吸入剤のために貯蔵所として機能し、チャンバ120内での蒸気または雲の形成を促進させ、吸息および/またはその後の呼息の両方において薬剤が大気または外部環境に有意に失われることなく、ユーザが快適である特定のリズムおよび速度でそこから吸入液滴127を吸い込むことができる。注入口114と放出口116の角度は、吸入液滴127のチャンバ120内への滑らかな妨害されない進入と組み合わせることで、図14に最適に見ることができるように、そのような構成を持たないケースよりずっと高い割合の活性剤が放出口116を通ってユーザによって吸引されることを可能にする。
さらに、バッグ112を本体118の作動可能な下面に設置する(すなわち本体から下方にぶら下がる)ことは、バッグ112が、使用中にユーザによる吸入器装置156の視覚による照合を妨げず(図14を参照)、これはまたより正確であることにもつながり、さらにユーザによる装置110の利用をより目立たなくもする。
図12Aおよび図12Bに、ならびに横向きで図13および図14に見られるように、本体118の内部はV字形であり、本体118の外側と釣り合っている。本体118の内部は、図12Bおよび図18に示される一実施形態では、バッグ112が、本体118の内部に完全に吸い込まれるのを阻止し、場合によっては注入口114および放出口116を塞ぐクロスヘアー細糸129を含んでいる。しかしながらテストは、こうしたことが行われる可能性はわずかであることを示しており、示される他の実施形態では、細糸構造は省略されている。図15および図16は、バッグ112が、持ち運び可能にする、または運搬する目的のために本体の内部にほぼ完全に収容される、またはほぼ完全にその中に折り畳まれる、本発明の吸入器スペーサデバイス110を示している。これは、スペーサデバイス110のサイズを小さくし、目立ちにくくするような役目をし、スペーサデバイス110を財布、ハンドバッグまたはキャリーバッグの中に収まり易くする。
図17に見られるように、吸息中、バッグ112は、垂直方向の断面がわずかにサイズが縮小するが、バッグ112の一部を形成するシーム112.3の弾性により、その垂直方向の寸法を維持している。吸息はこれにより概ね、優先的に、バッグ112の2つの対向する側部、または「チーク」112.4、112.5(図10に最適に見られる)が互いにより近づくように引っ張られ、バッグ112が本体118の内部空洞に吸い込まれるのではなく、本体118の内部空洞の中に内向きに折り畳まれることになる。出願人は、激しい吸息中でさえ、バッグ112の構成および形状(とりわけ形状記憶シーム112.3)のみならず、負圧の増大が、空気がこのときマウスピースに装着されたMDIを通って運ばれ本発明の装置の基部の空洞の中を通って流れるレベルに達するという事実もまた、バッグが筐体110によって画定される内部空洞に吸い込まれ、場合によって放出口116を塞ぐことを共同して阻止するということを見いだした。
有利には、より小さいバッグが子供、年配者、または肺の機能が損なわれた人のために(あるいは目立つことを避けるために)使用されてよく、より大きなバッグは、大人用に使用されてよい。
この実施形態における長円の周辺部118.1の長手方向軸(主軸)は、9cmである。別の実施形態において、これはこれより小さい(2cmまで、またはそれ未満)、あるいはそれ以上(20cmまで、またはそれを超える)の場合もある。この実施形態における長円の周辺部118.1の最大の幅(短軸)を画定する軸は、6.5cmである。別の実施形態において、これはこれより小さい(1cmまで、またはそれ未満)あるいはそれ以上(15cmまで、またはそれを超える)の場合もある。主軸と短軸の比は典型的には1.38:1である。
V字形の取り付け台の壁の厚さは、重量、強度、感触および構成に関する考慮すべき事項のために調節することができる。この実施形態では、壁は、取り付け台のほぼ全体を通して2mmの厚さであるが、これは変動する可能性がある。他の実施形態において、これはこれより小さい(1mmまで、またはそれ未満)、あるいはそれ以上(8cmまで、またはそれを超える)である場合もある。
以下の実験結果は、本発明の装置の有効性を示している。
実験1
目的:シンチグラフィ、および健康な大人によって吸入された放射標識されたフルチカゾンを利用して、(i)従来の大きな容積のスペーサの送達効率と、(ii)金属化された折り畳み式チャンバを備えた現行の発明の図1から図9に示される先のスペーサとの送達効率を比較すること。
方法:MDIからスペーサ内に放出された1回の投与量の後に、スペーサを通した1回の深いゆっくりとした吸息が続き、その後10秒だけ呼吸が保持された。
結果:
・肺への薬剤送達のパーセンテージ
・スペーサデバイス内に保持される薬剤のパーセンテージ
・分散の影響
結果:
従来式のスペーサ:
・投与された量の30.46%が肺に沈着した。
・スペーサ内に薬剤の19.7%が保持された。
・顕著な喉沈着
(i)現行の発明:
・投与された量の48.72%が肺に沈着した。
・<1%がバッグ内に保持された。
・より少ない喉沈着。均一な肺の分布。
結論:
1回の吸息と、10秒の呼吸の保持を利用して、現行の発明は、肺の中に沈着した薬剤が18.26パーセンテージポイント増大し(すなわち59%の増加)、従来式のスペーサより喉沈着が少ない結果となった。
加えて従来式のスペーサは、装置内に薬剤の19.7%を保持するのに対して、現行の発明は、<1%しか保持せず、装置から薬剤を空けるのに優れていることを裏付けており、静電気または壁の固着、あるいはその両方によって生じる保持作用がないことを検出することが可能である。本発明の現行の装置の場合、より均一で、周辺部に近い肺沈着の作用も生じていた。
実験2
目的:5回の通常の呼吸に対して標準的な再呼吸シミュレータを使用して、(i)従来のスペーサから放出された投与量と、(ii)図10から図19に示される現行の発明の実施形態から放出された投与量とを比較し、かつMDIから直接放出された投与量も比較すること。
方法:
・呼吸用のシミュレータがスペーサデバイスの放出口(マウスピース)に接続された。
・一回の呼吸量500mlおよびI:E比1:2で、5回の通常の大人の呼吸をシミュレートするように設定する。
・マウスピースから放出された全ての薬剤を捕らえるために、装置の放出口にフィルタが位置決めされる。
・MDIからスペーサデバイスにサルブタモールの一吹き(100マイクログラム)が放出された。
・MDIの作動の1秒後に呼吸用のシミュレータが始動され、薬剤がスペーサデバイスに放出された。
・5回の呼吸の後、フィルタが取り外され、フィルタ上に沈着したサルブタモールの量がHPLCによって測定された。
・最後に、その間にスペーサのない状態で、MDIからの1吹きをフィルタ上に直接沈着させた。
結果:
フィルタから回収されたサルブタモールの量
・MDIから直接(スペーサなしで)−67.6マイクログラム
・現行の発明−61.7マイクログラム
・従来式のスペーサ−35.1マイクログラム
結論:100マイクログラムの投与量のサルブタモールに対して、5回の呼吸の再呼吸の操作(小さい子供および年配の患者に勧められる)は、従来式のスペーサデバイスと比較して、現行の発明のスペーサデバイス用のマウスピースから送達される医薬品の75%の増加を示した。
図10から図18に示される実施形態では、本発明のスペーサデバイス110のこの実施形態が、スペーサデバイス110の機能および取り扱いの可能性に適合させるために、本体118を所望される長さまで短くすることを可能にする。この実施形態によって、バッグ112と本体118によって形成されるチャンバを、本体より下で膨張および収縮させることによって患者にとってあまり煩わしくないようにすることが可能である。
通常、本体(または「基部」)118およびバッグ112は、共同してチャンバ120を画定しており、分離可能であるため、バッグ112を本体112から切り離すことを可能にすることができる。他の指示の中でもとりわけ、バッグ112が摩耗した、または汚染された場合、清浄する、または交換することが必要である場合、あるいは患者のニーズおよび能力に応じて異なるサイズ(容積)のバッグ112の1つと単に交換される必要がある場合、この切り離しが示唆されてよい。
バッグ112は、使用する準備が整ったとき、空気によって満たされた完全に膨張した位置を自発的に取る。バッグ112は、拡張および折り畳みに対してごくわずかな抵抗しか与えない柔軟な材料でできており、患者が再呼吸中に、息を吸い込み、吐く間、それを完全にしぼませ、再度膨張することを可能にする。先に述べたように、バッグ112は、金属化され(典型的には、薄い一片、すなわちMylar(登録商標)など容易に折り畳むことができるポリマーの金属化フィルム)から作成されることで、それは電気を伝え、故に静電気を発生させることはない。一実施形態における材料の厚さは、12.5ミクロンであるが、別の実施形態ではこれより薄い(5ミクロンまで、またはそれ未満)あるいは、別の実施形態では、これより厚い(25ミクロンまで、またはそれ以上)。バッグ112は、吸息中完全につぶれ、1回の呼吸で、元々はMDIからチャンバ120に放出された医薬品の霧または液滴127を全て完全に空にすることが可能である、あるいはある程度つぶれることで(患者の呼吸の快適さおよび能力に応じて)、数回の呼吸にわたって空にする作業を行うことを可能にする場合もある。バッグ120は、いかなる吸収されなかった医薬品127も収容するために、呼息中、完全にまたはある程度再拡張することができる。深い呼息中、チャンバ120が満たされた場合、弁なし注入口114は、余剰の空気がMDIホルダー156(必要であれば)を通って逃げることを許し、これによりスペーサデバイス110内でのいかなる圧力の蓄積も回避する。同様に、チャンバ120が空になり、完全につぶれた後、患者が深い吸息を続けた場合、MDI156を囲むケーシングが、さらなる空気がスペーサデバイス110の中に運ばれ、本体118を通過して患者まで流れることを可能にし、このようにして吸気に対するいかなる制限も回避する。
出願人は、本発明の以下の利点を特定した。
バッグ112の流れに対する低い抵抗と、簡単に折り畳み可能であることが、患者に対して以下の利点を提供する。
1.呼吸中、労力を変える必要性がない。
2.タイミングおよび連携の必要性がない。
3.呼吸の速度(呼吸の回数)を変える必要性がない。
4.流れ(吸息と呼息の速度)を変える必要性がない。
5.呼吸のパターン(浅いまたは深い)を変える必要性がない。
さらに、出願人は、本発明に関連する以下の利点を特定している。フレーム(本体)118およびバッグ112の金属性は、静電気が、粒子を内壁に付着させ、スペーサデバイス110内に保持される可能性を取り去る。バッグ112は、取り外し可能であり、その時の医療ニーズおよび患者の好みに応じて様々な容積で売られている。バッグ112は、極めてしなやかであり、総容積までの膨張、および空にする、またはほぼ空にするための収縮に対して極めて低い抵抗を有する。フレーム(本体)118は、MDI(「パッファー」)が接続され、MDIが作動される際、そこを通って薬剤がバッグの中に直接放出される入口端部を有する。入口の角度は、MDIの作動に続いて、医薬品の柱状噴流がバッグの容積内に直接、および概ね直線状に広がり、そこで、微小分散した液体が、その独自の慣性によっておおかた静止し、これにより空気中に懸濁した粒子の貯蔵雲または霧を形成し、吸入のための準備が整うことを保証する。
角度に加えて、入口に弁がないことは、広がる柱状噴流内に含まれる粒子が、固い壁および表面に対して固着するのを回避する、または大いに低下させ、その独自の慣性によって大部分は雲の中に懸濁したまま静止するようになること、すなわち入口の角度だけでなく、バッグのサイズに応じた機能を保証する。
吸息中、出口端部(マウスピース)の角度および弁がないことが、バッグ内の貯蔵雲から、マウスピースを通って口の中への、およびその後の気道への直接の薬剤粒子の妨害されない層状の流れを促進する。チャンバ(バッグ)内の粒子の貯蔵性質によって、患者が、健康であり、かつ可能である場合、最適な肺沈着のために所望される流量および呼吸パターン、理想的にはゆっくりとした流量の深い吸気を選択することを可能にする。一方、患者が健康でなく、チャンバ(バッグ)を空にする、または呼吸パターンを調節するのが不可能な場合、このシステムの弁のない閉鎖回路の性質が、数回の呼吸にわたって、洗い流しによってチャンバ120からいかなる残りの薬剤も空にする再呼吸を可能にする。再呼吸の呼息段階において、放出口116の角度はここでもまた、バッグの容積内に戻る放出された空気および何らかの吸収されない医薬品の妨害されない流れ、バッグの再膨張、および肺の中に再吸入するためにこのとき利用可能な貯蔵雲の再形成に好都合である。患者または状況の要件に応じて、種々のタイプの外部からのマウスピース(図示せず)を放出口116に加えることができることに注目することが重要である。これは、必要とされる場合、フェイスマスクを含む。
折り畳み式チャンバチャンバ120の下方の位置決めによって、患者にとっての煩わしさを有意に高めることなく、より大きな空間(容積)を使用することを可能にする。チャンバ120内のより大きな容積は一般に薬剤の送達においてより有効であり、薬剤粒子液滴127のより優れた分散、および側壁上への薬剤粒子液滴127の固着の傾向の低下を可能にする。出願人が知っている現行のスペーサは、容積を変えることに関して融通性を持たず、基本的に2つのサイズのスペーサチャンバ、すなわち小と大しか存在しない。本発明は、1回の深い吸息でより大きな容積をより容易に空にすることを提案しており(流れに対する低い抵抗、放出口116に弁がないこと、折り畳み式チャンバ120が空にする作業を促進する)、空にする作業が、1回の吸息で達成できない場合、その場合は、再呼吸が、弁のない、閉鎖回路環境と併せた洗い流しによって、通常3回から5回の呼吸の中で、これを達成する。それでもなお達成できない場合、その場合、より小さいバッグへの切り替えを容易に利用することができる。
基本的に、MDIからバッグ112へと放出される薬剤の総量がシステム内で捕らえられ、1回の呼吸による、または再呼吸のいずれかによって、また途中のステップ毎の損失が最小限にされた状態で、肺への妨害されない吸入のために利用できるようになる。加えて、使用中のバッグの運動の大きさは、吸入される医薬品の量に関する重要な指標である。これは、患者および/または観察者に対して正確かつ重要なフィードバックおよび再確認を提供し、最適な利用および処置の順守において絶対必要であることが示されている。作動に関連する吸息の連携やタイミングは必要とされない。決定的には、本発明の装置は、ユーザにその間中流量に対する完全な制御を提供し、かつ1回の深い呼吸、または簡素な1回の再呼吸操作中などの複数回の呼吸のいずれかを利用して、医薬品の送達を損なわうことなく極めて低い流量を生成することができる。低い流量は、口、咽頭および声門部に衝突し、その中に保持される薬剤の量を最小限にし、その一方で、それと同時に気道に進入する吸入剤の液滴または粒子が、より均一に肺の中全体に沈着し、肺のより末梢部分まで送達され、それらが最も必要とされる病気に罹った領域内に最適に浸透することを保証する。
したがって本発明の装置は、他の吸入装置と比較したとき、
・気道までの薬剤の送達の効率が改善される。
・薬剤が装置内に保持されることにつながる壁の粒子固着などの静電気が有意な問題ではない。
・作動と呼吸の連携の必要性が低下する。
・使い易さが改善され、快適さおよび携帯性が高まる。
・操作する間の性能に関して、患者への有益な視覚的および生理学的フィードバックおよび再確認。
・単純かつ低コストであることを証明する。
加えて、全てのこのような利点は、極めて若い患者または年老いた患者、患者が極めて重篤である(重篤なぜんそくの発作を起こしてる間など)、あるいは慢性肺疾患に罹っており気道が損傷している患者など、効果的な薬剤送達を達成することが通常最も難しい状況にも拡張される。
最終的な概要において、ここに記載される発明は、連携または何らかの特有の呼吸パターンに依存しない、吸息および呼息の間のリラックスした通常の流量または低い流量を可能にする装置を生み出すために、弁を備えず、抵抗が低く、閉鎖回路の、再呼吸の、帯電防止の折り畳み式チャンバの概念を利用している。これらの機能は、とりわけそれが、送達効率の改善、使用の平易さおよび汎用性につながる場合、発明者が知っている現行の装置と比較した場合に特に有益である。
多くの変形形態および/または修正形態が、広範囲に説明された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、特有の実施形態に示されるように本発明に対して作成され得ることが、当業者によって理解されるであろう。本実施形態はそれ故、限定ではなく、例示として全ての点においてみなされるべきである。
例えばフレーム50は、バッグ12の本体18と一体式に形成される場合があり、これによりロッドは、バッグ12の膨張中、外向きに曲がることが可能であるが、内向きに完全に曲がることはできない。また図7に示されるように、本体18には、バッグ12が完全につぶれるのを阻止するように構成された多数の内側の節または膨らみ62が備わっている場合もある。
この明細書を通して、文脈がそうでないことを要求しなければ、「comprise(備える)」という単語、または「comprises」または「comprising」などの変形は、提示される整数または整数の集合を含むが、任意の他の整数または整数の集合は排除しないことを示唆するように理解すべきである。
本発明の任意選択の実施形態はまた、2つ以上の部分、要素および機構のうちのいずれかの組み合わせ、またはその全ての組み合わせにおいて、個別にまたは集合的に、本明細書で参照される、または指摘される部分、要素および機構に広く存在すると述べることもでき、またこの場合、本発明が関連する分野における既知の均等物を有する特有の整数が本明細書で挙げられており、そのような既知の均等物は、あたかも個別に記載されるかのように本明細書に組み込まれるようにみなされている。
本発明の「一例」または「1つの例」に対する言及は、排他的な意味においてなされないことを理解されたい。したがって、一例は、本発明の特定の態様を例証するのに対して、他の態様は、異なる例において例証される。これらの例は、当業者が、本発明を実施するのを助けることが意図されており、文脈がそうでないことを明確に指摘しなければ、いかなる方法においても本発明の全体の範囲を制限することは意図されていない。
上記で利用される専門用語は、説明する目的のためであり、限定と見なすべきではないことを理解されたい。記載される実施形態は、本発明を説明することが意図されており、その範囲を限定していない。本発明は、当業者が容易に思いつくような種々の修正または追加と共に実施されることも可能である。
主張される主題の種々の実質的な、かつ具体的に実践的な有用な例示の実施形態が、もしあるとすれば主張される主題を実施するために発明者等にとって既知の最適な態様を含め、文字によっておよび/または図表によって本明細書に記載されている。本明細書に記載される1つまたは複数の実施形態の変形形態(例えば修正形態および/または拡張形態)は、この出願を読む当業者にとって恐らく明白になるであろう。
本発明者(等)は、熟練した職人が、そのような変形形態を適宜利用することを期待しており、本発明者(等)は、主張される主題が、本明細書に具体的に記載されるもの以外に、実施されることを意図している。したがって、法律によって許可されるように、主張される主題は、主張される主題の全ての均等物および主張される主題の対する全ての改良を含んでおり、これらを網羅している。さらに、上記に記載される要素、作用およびその全ての可能な変形形態の全ての組み合わせも、そうでないことがここに明確に指摘されない限り、明確にかつ具体的に否認されない限り、またはそうでなければ文脈によってはっきりと否定されない限り、主張される主題によって包含される。
本明細書に提供される任意のおよび全ての例、または例示的な言い回し(例えば「など」)の利用は、1つまたは複数の実施形態により注意を促すことが単に意図されており、そうでないことが述べられなければ、任意の主張される主題の範囲に対して制限を与えるものではない。明細書中の言い回しは、主張される主題の実施に対して必須であるように、任意の主張されない主題を指すように解釈されるべきではない。
配向または進行方向を指す単語の使用は、限定とみなすべきではない。よって、「前方」、「後方」、「後部」、「側部」、「上」、「下」、「上方」、「下方」、「頂部」、「底部」、「前方」、「後方」、「〜に向かって」、「遠位方向」、「近位方向」、「中に」、「外に」などの単語、ならびにその同義語、反対語および派生語は、文脈がそうでないことを指摘しなければ、単に便宜上選択されているだけである。本発明者(等)は、主張される主題の種々の例示の実施形態は、任意の特定の配向において提供することができ、主張される主題はそのような配向を含めるように意図されていることを想定している。
記載する種々の実施形態の文脈における(とりわけ主張される主題の文脈における)用語「a(1つの)」、「an(1つの)」、「said(該)」、「the(その)」の利用および/または同様の指示語は、そうでないことがここに指摘されない、または文脈によって明確に否定されなければ、単数および複数の両方を網羅するように解釈すべきである。用語「comprising(備える)」、「having(有する)」、「including(含む)」および「containing(包含する)」は、そうでないことが言及されなければ、オープンエンドの用語(すなわち「これらを含めるが、それに限定されない」ことを意味する)として解釈すべきである。
さらに、任意の数字または範囲が本明細書に記載される場合、そうでないことが明確に述べられなければ、その数字または範囲は概算である。例えば1から10の範囲が記載された場合、その範囲は、例えば、1.1、2.5、3.335、5、6.179、8.9999などその間の全ての値を含んでおり、例えば1から3.65、2.8から8.14、1.93から9などのその間にある全ての下位の範囲も含める。
したがって、クレームそのもの以外の、本出願の全ての部分(例えばタイトル、分野、背景、概要、説明、要約、図面の図など)は、限定としてではなく、本質的に例示とみなされるべきであり、この出願に基づいて発行する任意の特許によって保護される主題の範囲は、その特許のクレームによってのみ定義される。

Claims (37)

  1. 注入口と、前記注入口から反対の放出口とを有する本体と、
    前記本体に装着された取り外し可能な可撓性のバッグとを備え、前記バッグと、前記本体が共同してチャンバを画定することで、前記注入口および前記放出口は前記チャンバの内部と流体流れ連通状態にあり、
    前記注入口は、吸入すべき薬剤を包含しているMDIに接続されるように構成されており、
    前記放出口は、ユーザの口によって受けられるように構成されており、かつ
    前記可撓性のバッグは、前記MDIの作動に続いて、次いで吸入の準備が整っている、その中で前記薬剤の雲または霧の形成を可能にする貯蔵所として機能し、前記可撓性のバッグは、1回の呼吸および/または再呼吸と対応して少なくともある程度収縮可能であり、かつ少なくともある程度が膨張可能であるように構成されている、
    MDI用の弁なしスペーサデバイス。
  2. 前記本体、前記注入口または前記放出口のうちの任意の1つまたは複数は、静電気電荷を低下させるように構成される、請求項1に記載のスペーサデバイス。
  3. 前記バッグは、静電気電荷を低下させるように構成される、請求項1または請求項1に記載のスペーサデバイス。
  4. 前記本体、前記注入口、前記放出口および/または前記バッグは、帯電防止剤によって処理される、請求項1から3のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  5. 前記本体、前記注入口、前記放出口および/または前記バッグは、導電性材料で作成される、請求項1から4に記載のスペーサデバイス。
  6. 前記本体、前記注入口および/または前記放出口は、金属、または金属化プラスチックもしくは金属被膜プラスチックなどの金属化合成物で作成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  7. 前記バッグは、金属化フィルムまたはアルミニウムホイルで作成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  8. 前記金属化フィルムは、金属化ポリマーフィルムである、請求項7に記載のスペーサデバイス。
  9. 前記注入口は、前記MDIのマウスピースと密閉式に係合するための注入路を画定する取り付け台を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  10. 前記注入口は、前記MDIに対して密閉するように構成された密閉用の鍔によって囲まれる、請求項9に記載のスペーサデバイス。
  11. 前記放出口は、放出路を画定するマウスピースを備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  12. 前記本体は前記バッグの外側にある、請求項1から11のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  13. 前記バッグは、基体から作動可能に下方にぶら下がる、請求項12に記載のスペーサデバイス。
  14. 前記本体は、概ねV字形の取り付け台の形態である、請求項13に記載のスペーサデバイス。
  15. 前記V字形の取り付け台は、そのそれぞれの長手方向軸に沿って一定の角度で交差する対向する注入路と放出路とによって形成される、請求項14に記載のスペーサデバイス。
  16. 前記V字を形成する前記角度は、好ましくは30度から170度、好ましくは60度から120度、最も好ましくは90度の円弧を画定する、請求項15に記載のスペーサデバイス。
  17. 前記V字形の取り付け台は、V字形の内側表面を含んでおり、合体する注入口と放出口の下方の側面の面の合体によって形成され、概ね長円の形状である下部周辺部を有する、請求項14から16のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  18. 前記周辺部は、前記取り外し可能なバッグを収容する前記V字型の取り付け台の一部を構成する、請求項17に記載のスペーサデバイス。
  19. 前記V字型の取り付け台の内部は、前記注入口と前記バッグとの間、および前記バッグと前記放出口との間に空気および/または医薬品の流れのための通路を提供する空洞を画定するように形状と寸法が決められる、請求項17または請求項18に記載のスペーサデバイス。
  20. 前記V字形の空洞の内部は、前記バッグが、持ち運び可能にする目的のために前記空洞の中に折り畳まれる際、前記バッグを収容するようにサイズ、形状、および寸法が決められる、請求項17から19のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  21. 前記長円の周辺部の長軸と短軸の比率は、1.01:1から6:1、好ましくは1.2:1から2:1、最も好ましくは1.38である、請求項17から20のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  22. 前記本体は、前記バッグの内側にある、請求項1から11のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  23. 前記本体は、前記注入口と前記放出口を接続するフレームを備える、請求項22に記載のスペーサデバイス。
  24. 前記フレームは、前記注入口と前記放出口との間にトンネルを画定し、前記バッグが収縮される際、前記トンネルの閉塞を阻止するように構成される、請求項23に記載のスペーサデバイス。
  25. 前記フレームは、前記バッグがその収縮中に、使用中に完全につぶれ、これにより前記トンネルが閉鎖されたり、塞がれたりするのを阻止するように構成された支柱または突っ張りを備える、請求項23または請求項24に記載のスペーサデバイス。
  26. 前記放出口は、ユーザの口によって、直接またはフェイスマスクを通してのいずれかで受けられるように構成される、前記請求項のいずれか一項に記載のスペーサデバイス。
  27. 前記バッグは、スペーサデバイスの前記本体の前記下部周辺部にしっかりと適合するように形状と寸法が決められる周辺鍔を含む開口を有することにより、前記スペーサデバイスの前記本体に前記バッグを解放可能に装着する、前記請求項のいずれか一項に記載のスペーサデバイス用のバッグ。
  28. 前記鍔は、前記バッグの開口の上部周辺部に沿って延在し、前記バッグの前記開口を少なくとも部分的に囲むように延在する、請求項27に記載のバッグ。
  29. 前記バッグの開口は、開放した拡張された位置に向けて偏向され、前記鍔は、弾性式に可撓性の材料である、請求項27または請求項28に記載のバッグ。
  30. 前記バッグは、使用する準備が整ったとき、開放し、膨張した位置を自発的に取る、請求項27から29のいずれか一項に記載のバッグ。
  31. それが開放し膨張した位置を保持することを可能にする形状記憶または材料記憶を有する、請求項27から30のいずれか一項に記載のバッグ。
  32. 前記バッグには、前記バッグの垂直方向の収縮に抵抗するように機能する周辺部に延在する弾性式に可撓性のシームが備わっている、請求項27から31のいずれか一項に記載のバッグ。
  33. 前記鍔は、前記本体の前記下部周辺部の外側面に対して前記鍔を付勢する弾性式に可撓性の材料で作成される、請求項28から32のいずれか一項に記載のバッグ。
  34. 前記鍔は、前記本体の前記下部周辺部の外側面に対して前記鍔を付勢する弾性式に可撓性の材料で作成される、請求項28から32のいずれか一項に記載のバッグ。
  35. 前記鍔は、前記本体の前記下部周辺部を取り囲み、Oリング構造を含む摩擦嵌合またはスナップ嵌合式にそこに装着するように形状と寸法が決められる、請求項28から32のいずれか一項に記載のバッグ。
  36. 前記本体の前記下部周辺部の相補的なねじ込み部分と係合するねじ込み式の鍔が備わっている、請求項28から34のいずれか一項に記載のバッグ。
  37. 請求項1から25のいずれか一項に記載の前記スペーサデバイスと、請求項27から35のいずれか一項に記載の少なくとも1つのバッグとを含む、吸入器装置用のキット。

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