JP2019510279A - 熱スイッチング相変化材料を有する光学デバイス - Google Patents

熱スイッチング相変化材料を有する光学デバイス Download PDF

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Abstract

【解決手段】
本発明は特に層構造(2)を備える光学デバイス(1)に向けられ、層構造(2)は、熱伝導性の光学的な反射器(15)と、反射器(15)の上方に配置され光に対して透過性の熱伝導性のスペーサ(14)と、スペーサ(14)の上方に配置され2つの可逆的にスイッチング可能な状態を有する相変化材料即ちPCM、とを有する。2つの可逆的にスイッチング可能な状態において、PCMは屈折率の2つの異なる値を示す。反射器(15)、スペーサ(14)及びPCM(10)は、層構造の積層方向(z)に沿って順次積層される。光学デバイスは、加熱素子(17)及び制御器(19、19a)を更に備え、加熱素子(17)は、反射器(15)に関してPCM(10)と反対側にあり、層構造(2)はPCM(10)を加熱素子(17)から電気的に絶縁するように構成されている一方で加熱素子(17)は反射器(15)及びスペーサ(14)を介してPCM(10)と熱的に連通し、制御器(19、19a)は、PCM(10)を加熱するために加熱素子(17)にエネルギを与えることによりPCM(10)の屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるように構成される。本発明は、更に、関連する光学デバイス(特に、上述のような層構造のセットにより各々が形成される1つ以上の画素を備えるデバイス)及び作動方法に向けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に、ディスプレイにおける画素から建築及び自動車用途のためのスマートガラスにまで及ぶ種々の分野における用途を有する光学デバイスに関する。
いわゆる相変化材料(PCM)技術並びに超高分解能反射形ディスプレイ、透視型ディスプレイ、及び力センサ等の光電子デバイスにおけるPCM技術の使用に関してかなりの研究がなされている。PCMsは、2以上の相の間でスイッチングされ得る種々の材料を含む。これらの相は異なる光電子特性を有することがある。また、種々の双安定PCMsが知られており、これらは、相転移が完了した後の新たな状態にデバイスを維持するために連続的に電力を印加する必要がないので、特に魅力的である。
しかし、そのような材料の電気的スイッチングサイクルには、一般的に材料の微小部分のみが積極的に関与している一方で、材料の周囲部分は本質的には影響を受けないままである。この現象は公知であり、しばしば「フィラメント型スイッチング(filamentary switching)」と称される。フィラメント型スイッチングは、いくつかの用途では有利に利用することができるが、この現象は、理解されるであろうように、PCMの異なるスイッチング状態間の光学的特性に悪影響を与えることになる。
この現象は、典型的には、クロスバー回路構成において発生する。クロスバー回路においては、電圧パルスがクロスバーを横切って印加され、バー間のPCM素子を通る電流をもたらす。スイッチングプロセスによって、電極間に局部的な導電経路(即ち、「フィラメント(filaments)」)が形成される。いくつかの非光学的抵抗性デバイスは、例えば、材料の微小部分のみがスイッチングされているにもかかわらず、満足に動作するようにされ得る。しかし、光学的特性に関しては、クロスバー回路構成におけるPCM画素は、活性部分が小さすぎるので、スイッチングされているようには見えない可能性がある。このように、フィラメント型スイッチングは、ディスプレイにおける画素及びスマートガラス等の光学用途を妨げる。
この問題を解決し、より大きなスイッチング部分を達成するために、PCM領域を複数のナノスケール画素に分割することが考えられる。しかし、その結果として画素数が大幅に増加する。例えば、ディスプレイ用途では、スイッチング機構が鋭い電気パルスの印加(例えばナノ秒の持続時間)を必要とするので、上記の解決法は、非常に高い速度で多数の(典型的には数百万の)画素に順にアドレスする必要がある。しかし、これにより、それら多数の画素にアドレスするために電子周辺駆動回路が必要とする計算量及び電力が画素数に伴い大幅に増大するので、新たな工学的課題が生まれる。
他には、熱パルスを用いてPCMをスイッチングすることが知られている。例えば、US2015098032はPCMディスプレイを開示しており、このPCMディスプレイにおいては、各PCM画素は電気加熱素子によってスイッチングされ、電気加熱素子はPCMと直接接触している。PCM素子は、グレースケール(grey scale)を作り出す。追加のフィルタ素子は、画素に色をもたらす。
ある側面によると、本発明は光学デバイスとして具体化される。このデバイスは層構造を備え、層構造は、熱伝導性の光学的な反射器と、反射器の上方に配置され光に対して透過性の熱伝導性の(光学的)スペーサと、スペーサの上方に配置され2つの可逆的にスイッチング可能な状態を有する相変化材料即ちPCM、とを有する。2つの可逆的にスイッチング可能な状態において、PCMは屈折率及び/又は吸収の2つの異なる値を示す。反射器、スペーサ、及びPCMは、層構造の積層方向に沿って順次積層される。光学デバイスは、反射器に関してPCMと反対側にある加熱素子を更に備える。層構造は、PCMを加熱素子から電気的に絶縁するように構成されている一方で、加熱素子は、反射器及びスペーサを介してPCMと熱的に連通する。また、光学デバイスは制御器を備え、制御器は、PCMを加熱することによりPCMの屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために加熱素子にエネルギを与えるように構成される。
上記光学デバイスの構造は、PCMの大部分がスイッチングされることを可能にしつつ、2つの光学的機能を利用するように工夫されている。加熱素子は、スイッチング能力を提供する。PCMを含む光学活性素子は、電気的に絶縁性の障壁によって加熱素子から隔てられているが、障壁は熱伝導性である。これにより、本発明者らが実現したように、光学活性構造(即ちPCM‐スペーサ‐反射器)の層の順序付けられたシーケンスを保ちつつ、PCMの大部分をスイッチングすることが可能である。不可逆的にスイッチング可能な状態は、PCMに屈折率及び/又は吸収の2つの異なる値を示させ、光学的特性に関する第1の自由度を可能にする(第1の機能)。同時に、スペーサの厚さを調節することができ(又は1つの層構造から他の層構造へと変化させることができ)、これにより光学的特性に関する第2の自由度を可能にする(第2の機能)。実際には、これにより、PCMの屈折率及び/又は吸収並びにスペーサの厚さに依存する干渉効果に起因する、反射率が光の波長の関数として大きく変化するという事実を有効に活用することが可能である。結果として、追加のフィルタを必要とすることなく、デバイスの光学的特性をスペーサにより調整することができる(例えば、ある「色」を副画素に与えることができる)。
以下に示す好ましい実施形態は、特にスイッチング(大きな領域のスイッチングに有利になる)及び光学的特性に関して追加的な利点を提供する。
先ず、デバイスは、好ましくは、反射器の平均厚さが50nmと1μmの間であり、スペーサの平均厚さが40nmと300nmの間であり、PCMの平均厚さが0.5nmと80nmの間であるように設計される。とはいえ、好ましくは、PCMは、3nmと15nmの間の平均厚さを有する。
一方、本手法によりPCMの大部分がスイッチングされることが可能になるので、積層方向(z)に垂直な層構造の横寸法は、例えば、0.35μm以上であってよく、好ましくは5μm以上であってよい。実際には更に大きな横寸法を検討することができる。
好ましくは、デバイスは、本質的に反射器を加熱素子から電気的に絶縁するように配置された、加熱素子と反射器の間の電気絶縁材料を更に備える。
実施形態においては、制御器は、PCMを加熱することによりPCMの屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために電流及び/又は電圧を抵抗加熱素子である加熱素子に印加して加熱素子にエネルギを与えるように更に構成される。
好ましくは、デバイスは導電層を更に備え、加熱素子は層構造のレベルで導電層内に挿入され、それにより、導電層の2つの部分が、加熱素子のそれぞれの側面上でそれらに接触し、制御器は、それら2つの部分のそれぞれに接触して加熱素子に電流及び/又は電圧を印加する2つの端子を備える。
制御器は、例えば、加熱素子がPCMに少なくとも2つの異なる熱パルスをそれぞれ印加するように、少なくとも2つの異なる信号により加熱素子にエネルギを与え、PCMをそれぞれ少なくとも2つのスイッチング可能な状態へと可逆的にスイッチングするように構成される。
好ましい実施形態においては、PCMは、GeSbTe、VOx、NbOx、GeTe、GeSb、GaSb、AgInSbTe、InSb、InSbTe、InSe、SbTe、TeGeSbS、AgSbSe、SbSe、GeSbMnSn、AgSbTe、AuSbTe、及びAlSbの化合物の1つ以上を備える。
とはいえ、好ましくは、PCMは、GeSbTe、GeTe、及びAgInSb76Te17の1つを備える。
加熱素子は、例えば、NiCrSi、NiCr、W、TiW、Pt、Ta、Mo、Nb、及びIrの1つ以上を備えていてよい。
本発明は、例えば複数画素の複数の副画素を形成するために、複数の層構造のセットを備える光学デバイスとして更に具体化されてよい。その目的で、デバイスは、熱伝導性の光学的な反射器のセットと、各々が反射器のそれぞれの上方にある熱伝導性のスペーサのセットと、を備え、スペーサは、実質的に異なる厚さを有し、各々光に対して透過性である。デバイスは、更に、各々がスペーサのそれぞれの上方にある相変化材料即ちPCMsのセットを備える。PCMsのセットは、スペーサのセット及び反射器のセットと共に層構造のセットを形成する。PCMsの各々は、屈折率及び/又は吸収の2つの異なる値を示す少なくとも2つの可逆的にスイッチング可能な状態を有する。また、デバイスは、加熱素子のセットを備え、加熱素子の各々は、反射器のそれぞれに関してPCMsのそれぞれと反対側に配置され、反射器のそれぞれ及びスペーサのそれぞれを介してPCMsのそれぞれと熱的に連通するが、PCMsのそれぞれからは電気的に絶縁される。制御器は、PCMsを独立に加熱することによりその屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために加熱素子にエネルギを与えるように構成され、それにより、PCMsの各々の屈折率及び/又は吸収が制御器を介して独立に制御可能である。
ここで、スペーサ部分は、構造(又は副画素)の各々について、各副画素に入射する光に対して異なる波長依存反射率を与えるために、異なる寸法にされる。即ち、各副画素は明るくなる(light up)ことができるが(エネルギを与えられたときのPCMスイッチングにより)、これは異なる色を伴っており(特に異なるスペーサ厚さにより)、追加のフィルタ等は必要ない。
実施形態においては、このデバイスは画素のセットを備え、各画素は上述したような層構造のセットを備える。
本発明は、更に、上述の実施形態において説明したような光学デバイスを備えるディスプレイデバイスとして具体化することができる。種々の構成要素が、各々層構造を有する画素のセットを形成するように配置される。特に、層構造は、上述した光学デバイスに従い、PCM及び加熱素子を含む。また、層構造は、例えば反射器及びスペーサを形成する他の構成要素を含む。但し、後で詳細に論じるように、画素がそれらの構成要素を共有してもしなくてもよいように、種々の配置を検討することができる。全ての場合に、加熱素子は、各画素内でそれぞれのPCMから電気的に絶縁されると共にPCMのそれぞれと熱的に連通する。ディスプレイデバイスは制御器を更に備え、制御器は、任意の画素のPCMを独立に加熱してその屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるためにその任意の画素にエネルギを与えるように構成される。加えて、ディスプレイデバイスは、電極の複数対の配置を備え、画素の各々がディスプレイデバイスの制御器により個別にアドレス可能になるように、電極の複数対の各々は、画素の1つの加熱素子と電気的に連通する。
好ましくは、電極の複数対の各々は、画素の1つの層構造の積層方向zと平行に延在するビアを通って画素の1つの加熱素子と電気的に連通する。
ビアは、例えば、薄膜トランジスタ即ちTFTのドレイン端子と電気的に接触していてよく、TFTのゲート端子及びソース端子は、動作に際してゲート端子に印加された電圧がTFTのソース端子及びドレイン端子の間の電流を制御するように、電極の複数対の各々のそれぞれの電極に電気的に接触する。変形例においては、抵抗スイッチング素子を用いてよい。
実施形態においては、各画素の加熱素子は、他のビア(これも積層方向zと平行に延在する)を通って熱伝導性の光学反射器と更に電気的に連通する。反射器は更に電気伝導性であり、その結果、動作に際して、加熱素子を通る電流は、光学反射器を通ってドレインされ得る。
実施形態においては、各画素の加熱素子は、他のビア(これもzと平行に延在している)を通ってディスプレイデバイスの共通電極と電気的に連通し、ビアの各々は、電極の複数対の配置の平均面と加熱素子の平均面との間に延在する。このようにして、動作に際して、加熱素子を通る電流は、共通電極を通ってドレインされ得る。
他の側面によると、本発明は、実施形態に従う光学デバイスを制御するための方法として具体化される。基本的に、この方法は、光学デバイスのPCMを加熱するために制御器を介してこの光学デバイスの加熱素子に繰り返しエネルギを与えてPCMの屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させることを備える。
好ましくは、エネルギを与えることは、時間tの間に加熱素子にエネルギを与えて、第1の時間的熱プロファイルに従ってPCMを加熱し、それによりPCMを第1の状態から第2の状態にスイッチングすることと、続いて、時間tの間に加熱素子にエネルギを与えて、第2の時間的熱プロファイルに従ってPCMを加熱し、それによりPCMを第1の状態に戻すようにスイッチングすることと、を備える。第1の時間的熱プロファイルは最大温度Tを示し、第2のプロファイルは最大温度Tを示し、ここで、t>t及びT>T>T>Tであり、T及びTはそれぞれPCMの溶融温度及び結晶化温度に対応する。
本発明を具体化するデバイス、装置、及び方法を、非限定的な例として、添付図面を参照して説明する。
図1は光学デバイスの2次元(2D)断面図であり、この光学デバイスは、実施形態に従い特に大面積PCM副画素又は画素として設計することができる。 図2は図1に示すスイッチング回路の変形例を示し、このスイッチング回路は、実施形態に含まれるような電界効果トランジスタを含み、この電界効果トランジスタは、図1に示すような1つ以上のデバイスをスイッチングするために用いられてよい。 図3は図1のデバイスの3次元(3D)図である。 図4は、図1に示すようなデバイスのPCM素子が、PCM素子と熱的に連通するがPCM素子からは電気的に絶縁されている加熱素子に高速電流パルスが印加されることにより生じる熱パルスを受けたときの、有限要素熱モデルによって得られた温度プロファイルのプロットである。 図5は、実施形態に従う光学デバイスのPCMを結晶質状態へとスイッチングするように加熱素子の制御サイクルによって誘起された実施形態における熱プロファイルを示すグラフである。 図6は、実施形態に従う光学デバイスのPCMを非晶質状態へ戻すべくスイッチングするように加熱素子の制御サイクルによって誘起された実施形態における熱プロファイルを示すグラフである。 図7は画素の3×3マトリクスを備える光学デバイスを示し、画素の各々は副画素のセットを備え、副画素は、各々、図1の光学デバイスと同様に設計されるが、実施形態に従い異なるスペーサ厚さを有する。 図8は横断貫通ビアの配置を含む更なる実施形態に従う光学デバイスの2次元(2D)断面図であり、ここでは加熱器電流は反射器内へとドレインされる。 図9は横断貫通ビアの配置を含む更なる実施形態に従う光学デバイスの2次元(2D)断面図であり、ここでは加熱器電流は共通電極内へとドレインされる。 図10は図8と同様に垂直貫通ビアの配置を含む実施形態に従うディスプレイデバイスの2次元(2D)断面(部分)図であり、簡潔さのために3画素(のみ)が示されており、キャッピング層、PCM層、及びスペーサ層を形成するために連続的な層が用いられている。 図11は図8と同様に垂直貫通ビアの配置を含む実施形態に従うディスプレイデバイスの2次元(2D)断面(部分)図であり、簡潔さのために3画素(のみ)が示されており、異なる層部分を含むシフトされた構成が図示される。 図12は図8と同様に垂直貫通ビアの配置を含む実施形態に従うディスプレイデバイスの2次元(2D)断面(部分)図であり、簡潔さのために3画素(のみ)が示されており、異なる層部分を含むシフトされた構成が図示される。 図13は図9におけるような共通電極を含む実施形態に従うシステムレベルでのディスプレイデバイスの配線図である。
添付図面は、実施形態に含まれるデバイス又はその一部の簡略化された表現を示す。図面に示された技術的特徴は必ずしも原寸通りではない。図中の類似の又は機能的に類似の要素は、特に断りのない限り、同じ参照番号を割り当てられている。
以下の説明は次のように構成される。まず、一般的な実施形態及び高レベルの変形例が説明される(セクション1)。次のセクションは、より具体的な実施形態及び技術的な実装の詳細を取り扱う(セクション2)。
1. 一般的な実施形態及び高レベルの変形例
図1〜3を参照して、本発明の一側面を先ず説明し、これは単層構造2を備える光学デバイス1に関係する。基本的に、デバイス1は、光学反射器15と、光学スペーサ14と、相変化材料10、即ちPCMと、加熱素子17と、制御器19、19aと、を備える。
反射器15及びスペーサ14は共に熱伝導性である。スペーサ14は、光に対して透過性であり、反射器15の上方に配置される。
PCM10はスペーサ14の上方に配置される。PCM10は、2つ(又はそれ以上)の可逆的にスイッチング可能な状態(好ましくは恒久的)を有するように選択され、それらの状態において、PCM10は、屈折率nの2つの実質的に異なる値を示す(例えば、後述するようにnは少なくとも0.2は異なる)。より一般的には、本PCMsは、その屈折率及び/又はその光吸収がスイッチング可能であるように選択することができる。ここで検討されるPCMsは、熱パルスの印加下で可逆的にスイッチング可能である。このような材料はそれ自体公知である。本目的に最も適した材料の例については後述する。以下で説明するスイッチング機構は、便宜上、原則としてPCMsの屈折率特性を参照するものとする。
注目すべきことに、加熱素子17は、反射器15に関してPCM10と反対側に位置しており、即ち反射器15の裏面側に位置しており、従ってPCMと直接的には接触していない。また、上記構成により、加熱素子17は、反射器15及びスペーサ14を介してPCM10と熱的に連通している。但し、PCM10は、加熱素子17から電気的に絶縁されている。その目的のために、電気的には絶縁性であるが熱的には伝導性である追加の層18を設けてもよい。変形例においては、反射器は、後述するように誘電体反射鏡として設計してもよい。
更に、制御器19、19aは、一般的には、PCM10を加熱することによりPCM10の屈折率を可逆的に変化させるために、加熱素子17にエネルギを与えるように構成される。制御器19は、典型的には、加熱素子17に電流又は電圧を印加して加熱素子17を加熱することによりPCMをスイッチングするように構成される。加熱素子が加熱されると、熱は、PCMを加熱することによりPCMが一方の状態から他方の状態にスイッチングされ得るように、反射器15及びスペーサ14(両方とも熱伝導性である)を介してPCMに速やかに伝達される。PCMを種々の状態にスイッチングするために、異なる信号を印加する必要がある場合がある。
スイッチングは、ここでは、PCM10に直接的に(又は間接的に)電圧又は電流を印加することによるのではなく、加熱素子17により達成される。加熱素子は、好ましくは層として設けられ、それにより層10、14、15の積層物を完成させる。即ち、加熱素子17、反射器15、スペーサ14、及びPCM10は、層構造2の積層方向zに沿う複数の層として積層される。
尚、種々の素子17、15、14、及び10は、構造2において適切に順序付けられたシーケンスを形成する。但し、それらの素子は必ずしも隣同士が接触して連続的である必要はない。即ち、そのシーケンスは、そのシーケンスに挿入された1つ以上の追加の層、例えば図1の層18等を備えていてもよい。但し、任意の追加の層は、加熱器17とPCM10の間の所望の熱経路及び電気的障壁を維持するために、適切な物理的特性を有しているべきである。
層10〜17は、好ましくは全てが同じ横寸法x、y(積層方向zに垂直)を有する。構造2は、コンパクトで突出した構造2を形成してzに沿う均一な熱伝搬に有利になるように、zに沿って実質的に一定の横寸法を有していてよい。これにより、均一なスイッチングを達成すると共に消費電力を最適化することが支援される。但し、熱がPCMに十分に伝達され得る限りにおいて、図1のように層積層物において実質的に同一の横寸法を有することが決定的に重要な意味を持つものではない。
特に、加熱素子17の横寸法は、熱伝達に有利になるように、上部素子10〜15の寸法と本質的に一致してよく、あるいは僅かに大きくてもよい。更に、種々の素子17、15、14の厚さは、熱的特性を最適化するように選択することができる。より一般的には、本デバイスは、PCM10の大部分にわたって又は可能であればその主要部分にわたって均一なスイッチングに有利になるように設計される。
有利なことに、加熱器17の位置は、層10〜14〜15の順序付けられたシーケンスを乱すことはないので、それらの光学的特性に関して最適化が可能である。
特に、これにより、概要セクションで述べたように、PCM10の屈折率及びスペーサ14の厚さに依存する干渉効果を利用するように、例えば各副画素に対して、スペーサ厚さを調整することが可能になる。従って、カラーフィルタを使用する必要がない。好ましい実施形態においては、本デバイスはこのようにカラーフィルタを含まないが、変形例においては、必要に応じて、そのようなフィルタをスペーサと相補的に使用することができる。また、本デバイスは、光減衰器又は電気光学的減衰器、あるいは更には正しいディスプレイシェード(right display shade)を生成するように構成された任意のフィルタを含んでいてよい。
また、加熱素子17は、もし加熱素子17がPCMと直接接触しているとすれば、即ち加熱素子17が反射器の上方にあるとすれば必要になるはずである光に対する透過性を有するように作製される必要はない。その代わりに、所望の電気的/熱的特性(例えば高抵抗)に関して最適化することができる。加熱器は、好ましくは、図1に示すように、反射器15の下方で低抵抗率の導電層21内に挿入されて、層21にエネルギを与えつつ電力変換を最適化すると共に電力消費を最小限に抑える。これにより、活性光学領域を挟む電極を必要とせずに裏側電気接点(sole electrical contacts)が構造2の裏面上にあるので、全体構成が更に単純化される。
この層アーキテクチャにより、大きな副画素をより容易に製造することができ(且つ電気的にアドレスされるようにすることができ)、これらの副画素は各々異なる色をもたらすことが可能である。加熱器は、好ましくは、低抵抗を有すると共に標準的なCMOS技術を用いて作動されるように選択される。本光学デバイスは、典型的には、ディスプレイデバイスにおける制御された副画素又は画素として具体化されてよい。副画素は、図7を参照して後で詳述するように、異なる色をもたらすために実質的に異なる厚さのスペーサを有していてよい。
尚、層10〜17は一般的には積層方向zに沿って積層されるが、それらは必ずしも平面である必要はなく、構造化されてもよい。特に、加熱器を構造化して、それを通る温度プロファイル及びこれに伴いスイッチングを改善するようにしてもよい。
典型的には、透明なキャッピング層16がPCM10の頂面上に配置され、その表面16sは、図1に示すように、観察表面を規定する。
層14〜18の厚さは、典型的には10nmと250nmの間である。最適な厚さは、設計寸法及び所望の熱係数に依存する。一方、PCM10の厚さは、実際に使用される材料及び求められる用途にもよるが、0.5nmと500nmの間であってよい。但し、好ましいPCM厚さは1nmと80nmの間であり、この厚さは、一般的には、必要な光学的特性を達成するのに十分である。GST、GeTe(以下GT)、AIST(又は同様の材料)等のPCMを使用する場合、後述するように、十分な厚さは典型的には3nmと15nmの間である。
層16、10、及び14には最小程度の透過率が望まれる。典型的には、入射光の少なくとも10%の透過率が必要である。PCM層については、典型的には、1%の最小値が必要である。透過率の正確な値は、各層の実際の厚さに依存する。反射器15は、典型的には光学的に厚い必要がある。例えば、反射器層15が本質的に銀で作製されてよい場合には、少なくとも60nm、好ましくは少なくとも100nmの厚さを有していてよい。反射器は、好ましくは、対象となる波長の範囲にわたって平均して80%、90%、又は更には95%を超える反射率を有する。
構造2の横(平均)寸法は、例えば、少なくとも0.35μmであり得る。更に、本手法は、原理的には、より大きな寸法、例えば1、5、10、50、又は100μmよりも大きな寸法を許容する。より大きな横(平均)寸法、例えば1、10、又は100nmよりも大きな寸法を有するデバイスさえも検討可能である。熱誘起のスイッチングに頼ることにより、より大きな部分がスイッチングされることが可能になり、ひいてはより大きな横寸法が可能になる。層構造の横寸法は、使用される用途、構造、及び材料に強く依存する。
PCMの特性に関して、2つの状態における屈折率には、典型的には少なくとも0.2の差が必要である。例えば、高屈折率状態ではn=2.4であり、低屈折率状態ではn=1.6である。2つの状態における屈折率の差は、典型的には0.2〜4の範囲に及ぶ。GeSbTe及び関連材料の屈折率及び消光係数の典型的な値は、例えば、「WHP Pernice and H. Bhaskaran, Photonic non-volatile memories using phase change materials, Applied Physics Letters, 101, 011243 2012」において見出すことができ、特に図2aを参照されたい。
PCMにおいて達成することができる温度のプロファイルは、シミュレーション(図4参照)により示すように、典型的には、GSTでは500〜600℃の範囲内にあってよく、更に高くてもよい(>600℃)。尚、PCMにおける実際の熱プロファイルを測定する実用的な方法はない(特にPCMが絶縁されている本状況においては)。実際の熱プロファイルは材料に依存し、全ての材料が同じ温度でスイッチングするわけではなく、そのためシミュレーションの対象となる。
好ましいPCMsは、均一な(バルク)スイッチングに有利な材料、即ちフィラメント型スイッチングとは対照的にスイッチングプロセスにおいて材料の大部分を伴う材料である。尚、複数の(平行な)フィラメントの形成は、最終的にはバルクスイッチングになってよく、しかも集まって(convene)よい。但し、PCMの厚さが大きすぎると、これは適切なスイッチングを保証しないことがあり、従って以下に例示するようにPCM層の厚さを制限する必要がある。
好ましくは、本実施形態は、反射器を系統的に使用し、バックライトユニットを必要としない。にもかかわらず、変形例においては、透過型反射ディスプレイ又は透過におけるグレージング(glazing)若しくは光変調等の他の用途のためのものであれば、バックライトユニットを関与させてもよい。
上記で喚起したように、スイッチングを改善するためにはいくつもの要因が寄与する。とりわけ、層10〜18の垂直寸法は、スイッチングの均一性に影響を与える。例えば、厚すぎるとPCMがフィラメント型スイッチングに有利になってしまう可能性がある。従って、実施形態においては、ここで喚起される典型的なPCMsに対して、フィラメント型スイッチング(特に明記しない限り、本明細書を通して閉区間、即ち端点を含む区間が前提である)を緩和するために、PCM10の平均厚さは、0.5nmと500nmの間(好ましくは1nmと80nmの間、更には3nmと15nmの間)である。一方、中間層14、15の厚さを制限することにより、より良好な熱伝搬が可能になる(従って、より少ない電力しか必要としない)。従って、反射器15の平均厚さは、典型的には50nmと1μmの間である。スペーサの役割は光学干渉効果(特にスペーサの厚さに依存する)を決定することであるので、スペーサの厚さは、好ましくは、平均して40nmと300nmの間に制限される。
上記の寸法特性は、一般的には、熱伝搬にそれほど厳しくは影響しないこと、及び特にPCMにGST、GT、又はAIST(若しくは同様の材料)が使用される場合に、均一なスイッチングに有利であることが判明した。一方、上述したように、横寸法は限定されない。
先に喚起したように、本質的に反射器15を加熱素子17から電気的に絶縁するために、好ましくは、加熱素子17と反射器15の間には電気絶縁材料18が設けられる。変形例においては、反射器15は、電気的障壁として作用するように誘電体反射鏡として設計されてよい。但し、このような誘電体反射鏡は、典型的には、いくつもの材料層を含むことがある。従って、多層誘電体反射鏡を設計するよりもむしろ電気絶縁層18を設ける方が多くの場合により簡単である。
図1〜3に示すように、加熱素子17は、好ましくは抵抗加熱素子17であり、制御器19、19aは、加熱素子17に電流及び/又は電圧を印加して加熱素子17を加熱し、次いでPCM10を加熱してこれをスイッチングするように構成される。好ましくは、電流ではなく電圧パルスが印加される。電流がソースされるようなデバイスも考えられるが、実用上は、実際のデバイスにおいて電圧よりも電流をソースする方がより困難になり得る。図1及び図3に示す単純な例示的電気回路19は、電圧パルスを印加してそれによりPCMをスイッチングすることを可能にする。図2に示すFET回路等、より洗練された作動19aが検討されてよく、これについてはセクション2で詳細に説明する。全ての場合において、クロスバー回路構成は不要であり、従って好ましくない。
図1、3に更に示すように、制御器19は、例えば、加熱素子17に電圧又は電流を印加するために、加熱素子17を備える導電層21に各々接触する2つの端子191、192を備えていてよい。この構成は、先述したように、全体の層構造を単純化する(クロスバー構成を必要としない)。図1又は3において更に見られるように、加熱素子17は、好ましくは、層21に「割り込み(interrupt)」それに伴い電力から熱への変換を最大化するように、柱状構造2のレベルで導電層21内に挿入される。導電層21の2つの残り部分211、212は、加熱素子17のそれぞれの側面上でそれらに接触するように配置され、端子191、192の一方に接触している。
加熱器17が導電層21内に挿入されている上記構成は、例えばディスプレイの副画素にアドレスするための複数の水平電極及び/又は垂直電極を含むディスプレイデバイス用の電極配置の基本構成要素を形成してよい。尚、図1で想定される配置とは相違して、残り部分211、212は必ずしも加熱器17の対向側面上に配置される必要はない。直線として延在する代わりに、素子17、21は、実際には、例えば大きな画素が加熱されることを可能にするために、異なる方法でパターニングされてよい。
変形例においては、加熱器17は、層部分の代わりに蛇行形態(serpentine)として形成することができる(図8〜12の実施形態で想定されるように)。その場合、蛇行形態は、本質的に反射器15に関してPCM10と反対側の容積内に配置される(図1における層部分17のように)。蛇行加熱器は、構造を支持する基板を通って延在する貫通ビアによって接触され得る。蛇行形態は、好ましくは、可能な限り均等に熱を分配するように緊密に巻かれる(coiled)。図8〜12については後で詳細に説明する。
次に、好ましいPCMsについて論じる。PCM10は、例えば、GeSbTe、VOx、NbOx、GeTe、GeSb、GaSb、AgInSbTe、InSb、InSbTe、InSe、SbTe、TeGeSbS、AgSbSe、SbSe、GeSbMnSn、AgSbTe、AuSbTe、及びAlSbの化合物の1つ以上を備える。但し、上記元素の化学的組み合わせを備える他の材料を用いてもよい。特に、PCMは、上記元素、即ちAg、Al、Au、Ga、Ge、In、Mn、Nb、O、S、Sb、Se、Sn、Te、及びVから選択される元素の組み合わせに係る化合物又は合金であってよい。
とはいえ、好ましくは、PCM10はGeSbTe(GSTとして知られる)を備える。他の適切な材料はAgInSb76Te17(AISTとしても知られる)である。他の例においては、好ましくはGe及びTeの不均等な割合におけるGeTe(GT)を用いてよく、これはより大きな領域についてより遅い結晶化時間を可能にするので有利であろう。
より一般的には、上記材料の種々の化学量論的形態が検討されてよいことが理解される。例えば、GeSbTeに対して種々の化学量論的形態が検討されてよく、ここで{a、b、c}={1、2、4}、{4、1、5}、{8、2、11}、{6、2、9}、又は{4、2、7}である。
更に、PCM化合物は、不純物及び/又はドーパントを含んでいてよい。例えば、転移温度及び転移速度等のパラメータをより良好に制御するのに有用であり得るSi、C、及びNの1つ以上がドープされていてよい。
加熱素子17は、例えば、抵抗率及び実質的に高い熱伝導率を示す金属又は金属合金を含んでいてよい。例えば、抵抗加熱素子17は、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、ニッケルクロムシリコン(NiCrSi)、ニッケルクロム(NiCr)、タングステン(W)、チタン‐タングステン(TiW)、白金(Pt)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、若しくはイリジウム(Ir)又は所望の特性を有する同様の金属若しくは金属合金のいずれか若しくは組み合わせから形成されてよい。加熱器17は、必要な熱パルスを有効にするために、PCM10の溶融温度よりも高い溶融温度を有する。
導電層21用に可能な材料の例は、TiN、TaN、又はAlであってよい。
障壁層18は、特に、SiO、SiN、AlN、炭化ケイ素(SiC)、ダイヤモンド(C)、又は適切な熱伝導率及び電気抵抗率を有する任意の他の材料で形成することができる。
以下の表1は、実施形態において用いられてよい材料の組み合わせの例をそれらの電気伝導率(S/m)及びそれらの熱伝導率(W/m・K)と共に示す。
Figure 2019510279

表1:実施形態に従う光学デバイス用の好ましい材料の組み合わせの例
次に、いくつかの層構造2、2a、及び2bを備える他の光学デバイスについて説明する。図7に示すように、そのようなデバイスは、例えば、図7に示すような画素100を形成するための構造2、2a、2bのセットを備えていてよく、あるいは画素のマトリクス200を形成するための構造2、2a、2bのいくつかのセットを備えていてよい。単一のデバイス100は、熱伝導性スペーサ14、14a、及び14bのセットを備える。前述のように、各スペーサ4は、反射器15上にある。注目すべきことに、これらのスペーサは、実質的に異なる厚さを有する。デバイスは、スペーサ及び反射器と共に層構造2、2a、2bを形成する相変化材料10即ちPCMsのセットを更に備える。層構造2、2a、2bの各々において、PCM10はスペーサのそれぞれの上方に配置される。前述のように、PCM10は、屈折率の2つの異なる値を示す少なくとも2つの可逆的にスイッチング可能な状態を有する。加熱素子17は、反射器15に関してそれぞれのPCMs10及びスペーサ14、14a、14bの反対側に設けられる。各加熱器17は、スペーサ及び反射器を介してそれぞれのPCM10と熱的に連通しているが、前述と同様に、例えば障壁層18によりそれぞれのPCM10から電気的に絶縁されている。更に、制御器(図7には図示せず)は、PCMsを独立に加熱することによりそれらの屈折率を可逆的に変化させるために、加熱素子に独立してエネルギを与えるように構成される。その結果、PCMsの各々の屈折率は、制御器を介して独立に制御可能である。
繰り返すが、構造2、2a、2bの各々内にはキャッピング層16が設けられてよく、あるいはキャッピング層16は全ての構造(副画素)2、2a、2bを覆う単一層として設けられてもよい。
各構造2、2a、2bは、加熱器17、反射器15、スペーサ14、14a、14b、及びスペーサの上方のPCM10を備え、これらは方向zに沿って連続的に積層されている。図1及び3の単一構造2を参照して説明した全ての先の考察(特に材料、厚さに関する考察)は、構造2、2a、及び2bの各々に同等に適用してよい。
図7において、層構造2、2a、2bが副画素であることが想定されており、これらの副画素は全体で1つの画素を形成する。変形例においては、1つの画素は3つ以上の副画素を備えていてよい。
光は、図1におけるのと同様に、各副画素の上面16sを通って入ったり出たりする。PCM10の屈折率及び各スペーサ14、14a、14bの厚さに依存する干渉効果により、反射率は、各々の場合に光の波長の関数として大きく変化するが、その変化の度合いは、スペーサの厚さが異なるので、副画素2、2a、2bの各々について異なる。つまり、スペーサ部分は、副画素の各々について、副画素の各々に入射する光に対して異なる波長依存反射率を与えるために、異なる寸法にされる。即ち、各副画素は明るくなることができるが(PCMスイッチングにより)、これは異なる色を伴っており(異なるスペーサ厚さにより)、追加のフィルタ等は必要ない。
上記で喚起したように、ディスプレイ用途では、デバイス200は、上述したような層構造2、2a、2bのセットを各々が備える複数画素100のセットを含む。PCM画素のアレイは、例えば、FET/TFTデバイスのアレイの頂面上に製造されてよい。その目的で、修正された制御回路19a(図2と同様)を用いてよく、制御回路19aは、画素にどのように熱が加えられるのかを制御するFET22を含む。変形例においては、PCM画素アレイ200は、アクセスデバイスとしてモットメムリスタ(Mott memristor)等の非線形デバイスを用いて受動PCMディスプレイとして具体化されてもよい。
実施形態においては、制御器19、19aは、好ましくは、加熱素子17に独立してエネルギを与えるように構成されるべきである。使用するPCMにもよるが、各素子17は、PCM10に2つ(又はそれ以上)の異なる熱パルスを印加してPCM10をそれぞれ2つ(又はそれ以上)のスイッチング可能な状態へと可逆的にスイッチングするために、2つ(又はそれ以上)の異なる信号に従いエネルギを与えられるように構成される必要がある場合がある。これにより、図5及び6に示すように、PCM10を2つ(又はそれ以上)のスイッチング可能な状態に可逆的にスイッチングするために必要な2つ(又はそれ以上)の異なる時間的な熱プロファイルP、Pが生成される。
次にこれを本発明の他の側面に関連して詳細に説明する。本発明の他の側面は、ここに記載されるような光学デバイスを制御するための方法として具体化することができる。最も基本的には、本方法は、それぞれのPCM10を加熱してその屈折率を可逆的に変化させるように、制御器19、19aを介して加熱素子17に繰り返しエネルギを与えることを中心に展開される。
上記で喚起したように、PCMは、2つ(又はそれ以上)の異なる熱パルスを印加するために、典型的には2つ(又はそれ以上)の異なる信号を印加する必要がある場合がある。
例えば、図5に示すように、制御器は、時間tの間に加熱素子17にエネルギSを与えて、第1の時間的熱プロファイルPに従ってPCMを加熱し、それによりPCMを第1の(非晶質)状態から第2の(結晶質)状態にスイッチングしてよい。続いて、制御器は、時間tの間に加熱素子17にエネルギSを与えて、第2の時間的熱プロファイルPに従ってPCMを加熱し、それによりPCMを第1の(非晶質)状態に戻すようにスイッチングしてよい。図5及び6に見られるように、第1の時間的熱プロファイルPは最大温度Tを示し、第2のプロファイルPは最大温度Tを示す。また、不等式t>t及びT>T>T>Tが適用され、ここでT及びTはそれぞれPCMの溶融温度及び結晶化温度に対応する(セクション2参照)。
特に、印加される第1の信号S(Pをもたらす)は、温度がTからTPCMに降下して戻る時間(tfallと称する)が十分長くなり、例えば再非晶質化時間(PCMが再非晶質化するのに必要な時間)の少なくとも3倍は長くなり安定した結晶化を可能にするために、慎重に設計される必要がある場合がある。
印加される信号S1、S2は電流パルスであってよく(図5及び6において想定される)、変形例においては、異なる振幅を有していてよい(図5及び6において想定されるシナリオに反して)。これは、次いで、PCMを適切にスイッチングするために必要な印加時間t及びtに影響する可能性がある。他の変形例においては、前述した理由により、電圧パルスを印加することが好ましい場合がある。
本発明の特定の実施形態は、好ましい光学デバイスに関して、セクション2において詳細に論じられる。
「非晶質」とは、PCM10がその「非晶質」状態において本質的に結晶質ではなく、長距離秩序に欠けていることを意味する。短距離秩序は存在してよいが、この化合物10の既知の結晶形態に関して原子間距離及び/又は結合間角度の実質的な偏差を伴う(例えば少なくとも5%偏差を伴う)。それでもなお、「非晶質」状態にある化合物10は小さな非非晶質領域(non-amorphous regions)、例えばマイクロ結晶質領域又はナノ結晶質領域を備えていてよいので、「非晶質」は広範に理解されるべきである。にもかかわらず、ここで検討されるような非晶質状態にあるPCM10は、本質的に(場合によっては完全に)非晶質のままであること、即ち本質的に結晶質ではないままであることが想定されている。
同様に、PCM10は、その「結晶質」状態において本質的に結晶質であり、長距離秩序を示す。これは、典型的には多結晶性であり、例えば本質的にマイクロ結晶質領域又はナノ結晶質領域からなる。但し、「結晶」状態における化合物10は、小さな非晶質領域を備えていてよい。
上記の実施形態は、(本質的に)結晶質の相及び(本質的に)非晶質の相に対応するスイッチング可能な状態を参照するが、実施形態においては、任意の2つの固相の間でスイッチング可能なPCMが動作させられてよいことに留意すべきであり、そのような例としては、限定はされないが、結晶質から他の結晶質若しくは準結晶質への変化又はその逆、非晶質から結晶質若しくは準結晶質/半秩序(semi-ordered)への変化又はその逆、及び中間の全ての形態が挙げられる(対応する状態が異なる屈折率を許容する限りにおいて)。また、3つ以上の状態が関与してもよい。
本発明は、更に、ディスプレイデバイスとして具体化されてよい。ディスプレイデバイス1c〜1fの例が図8〜13に概略的に示されている。本ディスプレイデバイス1c〜1fは、典型的には、各々が層構造2c〜2fを有する画素のセットを形成するために、前述のようないくつかの光学デバイスを含む。但し、光学デバイスのいくつかの構成要素は、図10〜12を参照して後述するように、ディスプレイデバイスの画素間で共有されてよい。
全ての場合において、本ディスプレイデバイス1c〜1fは画素を備え、これらの画素の層構造2c〜2fは、少なくともPCM10(又はPCM層の少なくともスイッチング可能部分)と加熱素子17とを含み、加熱素子17は、先に喚起したように、好ましくは蛇行形態として構成される。加熱器は、既に説明した原理に従い、PCM10から電気的に絶縁されているが、PCM10と熱的に連通している。
本ディスプレイデバイスは、制御器(例えば図13に示すような素子31、32、41を含む)を更に備え、既に説明した原理に従い、制御器を用いて、画素のPCMを独立に加熱することによりその屈折率を可逆的に変化させるために、任意の画素にエネルギを与えることができる。
また、そのようなデバイス1c〜1fは、図13に示すように、電極221、222の複数対の配置を更に備え、ここで、複数対の電極の各々は、制御器によって画素2c〜2fの各々に個別にアドレス可能にするために、これら画素の1つの加熱素子17と電気的に連通している。
好ましくは、加熱器17との間の電気的な連通を可能にするために、横断ビア41、42が用いられ、それにより、比較的単純な製造のままで(画素)フィルファクター((pixel) fill-factor)を高めることが可能である。このような解決法により、PCMベースの画素のマトリクスアドレス指定アレイ(matrix addressed array)を得ることができ、このアレイにおいては、行及び列電極221、222並びに他の相互接続素子41、42が加熱素子17の下方に位置している。ビア41、42は、典型的には、1つ以上の熱的には伝導性であるが電気的には絶縁性の障壁18、18a内に埋め込まれる。
特に、図8〜13に示すように、電極の複数対の各々は、好ましくは、画素の層構造の積層方向zと平行に延在するビア41を介して加熱素子17(画素2c〜2fの1つの加熱素子17)と電気的に連通している。
図8〜12の例においては、横断ビア41は薄膜トランジスタ21(以下TFT)のドレイン端子と電気的に接触しており、TFTのゲート端子及びソース端子はそれぞれの電極221、222と別の方法で電気的に接触している。従って、動作時には、ゲート端子に印加された電圧を用いて、TFTのソース端子とドレイン端子の間の電流を制御することができる。
図8、9の実施形態においては、TFT21は、電極221、222によって形成されたクロスポイントに対してオフセットされている。このように、電極221、222のそれぞれとの接合部を形成する補助電極アームにより、電気的な連通が達成される。図8、9の切断面においては、アーム221aのみが見えている。
既知のように、例えば誘電体素子又はブリッジ225を用いて、行及び列電極のクロスポイントを絶縁することが必要である。しかし、絶縁は、電極が埋め込まれた層によって既にもたらされていてよい。例えば、ブリッジ225は、各クロスポイントで列電極(column electrodes)222上に例えばディスク形状の形態で最初にリソグラフィ的に製造されるポリマー材料から製造することができる。ポリマーディスクは、次いで、各ディスクがレンズ形状(lenticular shape)を形成するようにガラス転移温度を超えて加熱された後に冷却される。次いで列電極及びブリッジ層225上の行電極の製造が行われ、この製造に際しては、ブリッジ225のレンズ形状が、急峻な勾配を最小化しつつ各クロスポイント上に行電極を導き、そうしないと抵抗の増大又は故障を招くおそれがある。変形例においては、ブリッジは、マスクを通して堆積された酸化物又は窒化物(例えばSi)として製造することができる。
TFTsに対する変形例においては、抵抗スイッチング素子を用いることができる(図示せず)。その場合、制御器は、画素内のそれぞれの加熱素子にエネルギを与えてそれぞれのPCMの屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために、抵抗スイッチング素子(即ちRSE)を高抵抗状態から低抵抗状態にスイッチングするべく、それぞれのRSEを介して画素にエネルギを与えるように構成される必要がある。このような変形例は、RSEsにより、「スニークパス(sneak path)」電流又は漏れ電流等の寄生電流又は電圧信号をフィルタリングすることを可能にする。これにより、PCM素子の不用意なスイッチングが防止される。このような解決法は、受動型マトリックスアドレッシングディスプレイにとって特に有益である。従って、本ディスプレイデバイスは、随意的に、受動型マトリクスアドレッシングディスプレイとして具体化されてよい。
好ましくは双安定であるPCMs10とは対照的に、上記RSEsは単安定(高抵抗が安定状態)である必要がある。RSEsはそれ自体が公知である。抵抗スイッチングとは、例えば十分な電流若しくは電界又は局部的な熱の任意の適切な形態の作用下で抵抗を突然変化させる材料において生じる物理現象のことを言う。金属酸化物からカルコゲナイドに及ぶいくつもの種類のスイッチング材料が過去に提案されており、これは本目的のために検討され得る。これらの材料の性能は、電力消費、集積密度可能性、及び耐久性の点で特に評価される。RSEは、特にビア41の一部(変形例においては、典型的に別個に設けられたTFTs21まで)を形成することができ、又はビア41と電気的に接触することができる。
TFTsの更なる変形例においては、個々の画素を通る電流経路の選択性をもたらすために、ダイオード又は他の薄膜電子素子を用いてよい。
図8、10〜12に示す実施形態においては、ディスプレイデバイス1c、1e、1fは、垂直にシフトされた複数対のビア41、42に頼る。横断ビア41である第1のビア41は、TFT21のドレイン端子と電気的に接触しており、加熱素子17は、第2のビア42を通って反射器15と電気的に連通している。また、ビア42は、層構造の積層方向zと平行に延在している。その場合、反射器15は導電性であり、動作に際して、加熱素子17を通過する電流を、反射器15を通してドレインすることができる。
変形例においては、図9に示すように、ディスプレイデバイス1dの加熱素子17は、ビア42aを通して共通電極223(図13参照)と電気的に連通している。ビア42aもまた、層構造の積層方向zと平行に延在している。但し、図9の例においては、ビア41、42aの各々は、電極221、222の平均面と画素2dの加熱素子17の平均面との間に延在しているため、結果としてより浅いデバイスを良好に得ることができる。図9の実施形態においては、動作に際して、加熱素子17を通過する電流は、共通電極223を介してドレインされる。
先に触れたように、本デバイス1、1a〜1fの構成要素のいくつかは共有されてもよい。例えば、図10及び12に示すように、ディスプレイデバイス1c、1fは、単一の連続的なPCM層10に頼る。また、キャッピング層16、16aを形成するためにも単一の連続的な層が用いられる。
このように図7に対する変形例を検討することができ、その変形例においては、異なるPCM部分のセットの代わりに単一の連続的なPCM層10が用いられる。実際には、多くの変形例を検討することができる。例えば、図10に示すように、単一の連続的な層を用いてスペーサ14及び反射器15の各々を形成することができる。但し、スペーサ14の厚さは、図11及び図12に示すように、先に論じたような干渉効果を利用するために、1つの画素から他の画素へと変化させられてよい。
これにより、図11における異なる高さの画素が生じる(ここでは、図10に示すように、反射器15は連続的な層として形成され、下部構造18、18a、41、42は1つの画素から他の画素へと同じように繰り返されるからである)。但し、反射器15を垂直方向にシフトさせる場合(従ってこれら反射器15を別個の層部分により形成する場合)、加熱器17と反射器15sの間の絶縁層部分18は、図12に示すように、異なるスペーサ層厚さを補償するように、1つの画素(又は副画素)から他の画素(又は副画素)まで異なる厚さを有していてよい。後者の場合、均一なPCM層及びキャッピング層をこのように堆積させることができる一方で、画素は依然として異なる色を生成する。
キャッピング層16は、例えば、下部スペーサ14と同じ材料で形成されてよい。尚、図8〜12においては、光学的に厚い又は散乱性のキャッピング層16aがキャッピング層16の頂面上に堆積される。但し、より一般的には、キャッピング層16、16aは複合層を備えていてよく、即ち、所望の光学的特性を達成するために、異なる屈折率を有する複数の材料の層で形成されてよい。スペーサ層(又はスペーサ層部分)についても同様である。
例えば、スペーサ層14及びキャッピング層16のいずれか又は両方は、異なる屈折率を有する材料の複数の層の「複合(composite)」層を備えていてよい。このようにして、これら複数の層の界面に更なる部分的内部反射が生じ、より複雑な干渉モードの可能性がもたらされ、利用可能な状態の反射スペクトルの制御を強化することができる。その目的のために、キャッピング層の屈折率は、典型的には少なくとも1.6、好ましくは少なくとも1.8、2.0、又は更には2.2であってよい。これにより、(i)狭い範囲の波長にわたって高い反射率を有する反射スペクトルを生成し、より鮮やかな色を生成し、それによってより大きな色域を生成することができ、(ii)デバイスの複数の状態において所望の反射スペクトルをより独立して調整することができる。
実際には、当業者が理解するであろうように、ここで喚起されるような大部分の材料層(例えば、層10、14、15、16、17、18、18a)は、実際上、必要に応じて構造化された副層の積層物へと分けて、所望の機能を達成し又は改善してよい。更に言えば、単一又は複数のPCM層10は、同じ材料で作られた(又は作られていない)重ね合わされたPCM層のセットとして分けられ、PCM層の隣接する対は、場合によっては、熱的に伝導性の(しかし電気的には絶縁性の)層によって隔てられていてよい。
上記の実施形態は、添付図面を参照して簡潔に記載されており、いくつかの変形例に適合してよい。上記の特徴のいくつかの組み合わせが検討されてよい。例は次のセクションで与えられる。
2. 具体的な実施形態‐技術的な実装の詳細
次に、光学デバイスの特定の実施形態を説明し、これらの実施形態は、セクション1に開示されたのと同じ基本原理に従う。即ち、加熱素子がスイッチング能力をもたらす一方で、PCMを含む光学活性素子は、電気的に絶縁性だが熱的に伝導性の障壁によって加熱器から隔てられている。
そのような構造の利点は、典型的にはディスプレイ用途に必要とされるようなミクロン規模の領域にわたって、あるいは例えばスマートガラスに必要とされるようなより大きな領域にわたってさえも、各画素をスイッチングすることができる点にある。加熱器は、典型的には、デバイスの電気的及び光学的な特性を部分的に切り離すように、PCMの光学活性構造、スペーサ、及び反射器の下方に配置される。これにより、光学的特性に対するより良好な設計制御が可能になり、必要な高コントラスト及び彩度を有するRGB互換色を必要とする多くのディスプレイ用途が開かれる。
最後に、PCM/電極(例えばITO)界面での酸化物形成に対する懸念がなくなるのでインタフェース工学はより分かりやすいものとなる一方で、加熱器は有利に低抵抗を有することができ(従来技術の解決法と比較して)、標準的なCMOS技術を用いて作動され得る。
2.1 層構造
次に、図1を参照して具体的な実施形態を説明する。活性ソリッドステート材料10の一部分は、層の形態で提供される。この層の材料は、1つの相から別の相への転移の結果として、恒久的に、しかし可逆的に変化可能な屈折率を有する。従って、この材料は、相変化材料、即ちPCMと称することができる。好ましいPCMsは、セクション1で論じたように、GST、GeTe、又はAISTである。
PCM10は反射器15上に設けられ、反射器15は、好ましくは白金又はアルミニウム等の金属の層である。PCM10と反射器15の間には、スペーサ層14が挟まれている。キャッピング層16がPCM10の頂面上に設けられる。層16の上面16sはディスプレイデバイス1の観察表面を構成し、反射器15は背面反射器である(従って、バックライトユニットは不要である)。光は、矢印で示すように、観察表面16を通って入ったり出たりする。前述のように、PCM10の屈折率及びスペーサ14の厚さに依存する干渉効果のために、反射率は、以下に更に説明するように、光の波長の関数として大きく変化する。スペーサ14及びキャッピング層16は共に光学的に透過性であり、理想的には可能な限り透明である。
解決法が知られており(例えばWO2015/097468A1参照)、ここでは、スペーサ14及びキャッピング層16は、PCM10に電圧を印加する電極として更に構成され、PCM10はこれらの電極の間に挟まれている。このような状況においては、スペーサ14及びキャッピング層16は、インジウム錫酸化物(ITO)等の透明な導電性材料からなることが必要である。本手法では、このような制約は必要なく、16及び14の材料は、それらだけに属する光学的特性に関して最適に設計することができる。理解されるであろうように、これによりディスプレイにおけるRGB画素の性能を改善することが可能になる。
本解決法では、PCM10内の相変化は、抵抗加熱素子17からの熱パルスによって生じる。層積層物16、10、14、15は、障壁層18によって加熱器17から隔てられており、障壁層18は、典型的にはSiOを含む。障壁層18は、加熱器17をPCM素子20から電気的に絶縁するが、加熱器17に適切な熱接続をもたらし、これについてはセクション1の表1を参照されたい。
このように、加熱器17からの熱は、層18を通ってPCM10に進み、PCMの状態を結晶化状態から非晶質状態に変化させることができ、逆に、図5及び6を参照して先に説明したように、もたらされた適切な熱プロファイルが印加される。
図1に示す構造2は、例えば、半導体ウエハ、SiO等の基板(層21の下方、図示せず)上又はポリマーフィルム等のフレキシブル基板上に設けることができる。必要であれば、例えばガラスパネルのような他の種類のウェハを検討することもできる。
これらの層は、典型的にはスパッタリングを用いて堆積され、これは比較的低温(例えば100℃)で実施することができる。これらの層は、従来のリソグラフィ技術又は例えば印刷から既知である他の技術を用いてパターニングすることもできる。必要であれば、追加の層を設けてもよい。
好ましい実施形態においては、PCM10は本質的にGSTで構成され、80nm未満の厚さ、好ましくは15nm未満の厚さであり、例えば6〜7nmの厚さを有する。スペーサ層14は、後述するように、必要とされる色及び光学的特性に応じて、典型的には10nmから250nmの範囲内の厚さを有するように成長させられる。キャッピング層16は、例えば20nmの厚さである。加熱器17(及び全体構造2)の横寸法は、例えば、1ミクロン×2ミクロンとすることができる。より一般的には、加熱器17及び層18、15、14、10の上部積層物は、好ましくは、PCM層に向かって熱を「集中」させ、エネルギを無駄にする基板、電極等に伝達される熱を最小にするように、同じ横寸法を有する。
この実施形態では、GSTであるPCM10は、熱によって誘起される可逆的な相変化を受けることができる。抵抗加熱器17は、好ましくは、高速のナノ秒熱パルスをPCM10に届けるように設計される。過剰な熱が加熱器及びPCMに隣接する領域に供給されることを回避するために、他の材料及び厚さが設計され、さもないと寄生スイッチングが生じる可能性がある。
図4は、上記で与えられた好ましいパラメータ及び材料に基づくCOMSOLマルチフィジックスパッケージを用いた有限要素熱モデルを示す。図4において、加熱器は1マイクロ秒の電流パルスを受ける。ジュール加熱により急激な温度上昇が生じる。図4は、温度プロファイル(PCMを含む層積層物において達成される)が空間的に十分に局在する一方で、PCM10の非晶質化に必要な正確な鋭い時間パルスを有することを示す。
2.2 スイッチング動作
スイッチング動作の詳細が図5及び6に示されている。セクション1で説明したように、抵抗加熱素子17は、制御信号を受けてPCM10を結晶質状態と非晶質状態の間でスイッチングするように構成することができる。抵抗加熱素子17は、例えば、先に例示したように、抵抗率及び実質的に高い熱伝導率を示す金属又は金属合金材料を含むことができる。ジュール加熱を介して抵抗加熱器17から対応する熱プロファイルを生成するために、例えば電流パルスS1、S2として信号を供給することができる。PCM10に対する抵抗加熱素子17の配置により、熱プロファイルをPCM10に熱伝達してPCMデバイスの状態を制御することができる。
印加される信号S、Sは、加熱器17における熱プロファイル、ひいてはPCM10に伝達される熱を決定するパルス特性(振幅及び持続時間)を有する。例えば、PCM10が非晶質状態にある間に、第1の特性を有する信号Sが加熱器17に供給され、PCM10を結晶質状態に設定する。例えば、図5に示すように、印加された信号により、PCMにおいて第1の温度プロファイルPが生成される(抵抗加熱素子17から)。加熱器17への第1の信号の印加に応答して、加熱器17は、PCM10に伝導されて結晶化温度Tよりも高いが溶融温度Tよりも低い温度Tを誘起する熱を発生し、この温度Tは、実質的に結晶性の構造(即ち結晶格子構造)に配置されたPCM原子を模式的に描く右側の図に示すように、PCM10を結晶化させるのに十分な時間だけTよりも高いまま維持される。
同様に、PCM10が結晶質状態にある間に、第2の特性を有する信号Sをもたらすことができ、PCM内には第2の熱プロファイルPが生成され、図6に示すように、PCM10は非晶質状態に戻るように設定される。ここで、抵抗加熱素子17への第2の信号の印加に応答して、抵抗加熱素子17は第2の熱プロファイルを生成し、これにより熱がPCM10に伝導される。これにより、PCMにおいては、溶融温度Tより高い温度Tが結果としてもたらされ、液相への転移が誘起される。印加されたパルスの立ち下がりエッジの後に急速に温度を低下させることにより、非晶質状態にあるPCM10の凝固が結果としてもたらされる。
印加されるパルスは、例えば、試行錯誤により、また材料17、18、15、14、10の性質及びそれらの寸法をはじめとする全ての関連パラメータに基づいて、調整及び改良することができる。その点で、材料14、16、18は、PCM10からの熱の迅速な消散を確実にし且つ溶融に続くPCM10の再結晶化(非晶質化プロセスにおける再結晶化)を軽減するように、選択され設計されてよい(特に厚さに関して)。
図5及び6の実施形態は、印加される各信号が単一のパルスであることを想定している。その印加に続いて、PCM10は、結晶質状態及び非晶質状態のうちの1つで安定したままである。結果として、PCMは、電力を維持することを必要とせずに、所与の光学的状態に保持され、典型的なディスプレイ技術よりも著しく少ない電力消費をもたらす。原理的には、スイッチングは無制限に行うことができる。スイッチング速度は非常に高く、典型的には300ns未満であり、即ち人間の目が知覚し得るよりもはるかに速い。更に、本手法に従って構築されたPCM画素は、用途に応じて必要とされるような比較的大きな面積、例えば5ミクロン×10ミクロン又は更に大きい面積を有していてよい。このような画素の能動領域は、その周りの空きスペースと比較して、典型的なクロスバー型の画素よりもはるかに大きく、そのようなクロスバー型の画素は、典型的には、横断方向で100nmであり100nmは隔てられているので、画素対空きスペース比は1:1となる。これと比較して、検討され得る実施形態においては、例えば、画素は各々100μm×100μmの横寸法を有し、0.5μmだけ隔てられているので、画素対空きスペース比は200:1となる。このように、実施形態に従う大面積の画素は、従来技術のデバイスよりも光学的性能の面でかなり効率的であり得る。
2.3 制御回路
図1〜3に見られるように、要求される電圧/電流を必要な持続時間だけ印加して材料層10をスイッチングするために、制御器19、19aを設けることができる。制御器は、マイクロプロセッサによって駆動される特定の電子回路を備えることができる。制御器の回路のいくつか(例えば構成要素191、192、211、212)、又は変形例においては制御器の回路の全てを、図1の光学層を有する基板上に一体化して設けることができ、あるいは別個の専用回路として設けることができる。
ここで開示されるようなPCM(副)画素を組み込んだ任意のディスプレイは、複数の層においてデバイスのアレイとして構成される必要があり、このようなデバイスは電子的にスイッチング可能である必要があることが理解されるはずである。本光学デバイスは、一般的には、LCDディスプレイにおいて日常的に採用されているような従来の電界効果トランジスタ(FET)又は代替的にはTFT(セクション1で喚起したような)等の標準的なマイクロエレクトロニクスデバイススイッチと互換性がある。例示的なスイッチング回路19aを図2に示す。適切なナノ〜マイクロ秒のパルスが、ワード線から図2のFET22のゲートへの電圧VWLとして印加される。これにより、ビット線に沿ってVBLから抵抗加熱器17を通る電流が流れる。次いで、上述したようにジュール加熱がPCM10をスイッチングする。非晶質状態と結晶質状態の間のスイッチングは、上述したようにパルスの時間周期を変化させることによって達成することができる。本デバイスと互換性のある他の配置も知られていることが理解されるはずである。
図13の実施形態においては、制御器は、制御電子機器40と、ディスプレイ基板30上に直接配置された構成要素31、32と、に分かれる。制御電子機器は、入力におけるDC電力43を受けるDC/DCコンバータ41(即ち電圧コンバータ)と、典型的には特定用途向け集積回路即ちASIC42として具体化される制御集積回路即ちICsと、を備える。IC42は、入力におけるデータ信号44を受け取り、一方では行ライン(電極)222に接続されたゲートドライバICs32を制御し、他方では列ライン(電極)221に接続された列ドライバICs31を制御する。ここで、動作に際して加熱器17に通される電流を制御するために、ライン‐列ライン(line-column lines)の各対はTFT21に接続し、TFT21は同様にビア41に接続する(図8〜12参照)。
2.4 画素化光学シャッタ
また、本デバイスは、他の光変調デバイス又はディスプレイデバイスと組み合わされてもよい。例えば、本デバイスのスイッチング可能な色反射が黒色を呈するようにするために(高コントラスト画像ディスプレイに対して)、本デバイスは、本デバイスと観察者の間に配置された追加の画素化光学シャッタと組み合わせることができる。この追加の光学シャッタは、スイッチング可能反射型デバイスの画素と位置合わせされた、独立してアドレス可能な画素領域を有することができ、スイッチング可能反射型デバイスは、光を選択的に透過又は吸収する。このようにして、シャッタは、光学デバイスによって生成された色付き反射を観察者によって観察させるか、黒色を呈するように遮るかのいずれかを行う。
シャッタは、透過した色付き反射の量の段階的な制御(グレースケール)を可能にするために、可変の透過率をもたらすことができる。
追加のシャッタは、先に説明した制御器と協調する追加の制御器によって動作させられてよい。変形例においては、制御器19、19a、及び31〜42は、各画素での追加のシャッタが意図された画像を表示するのに必要な状態を決定することができ、加えてスイッチング可能な反射状態を制御することができるように増強され得る。
付加のシャッタは、透過状態と吸収状態の間で空間的に制御された態様でスイッチングすることを可能にする種々のタイプのデバイスによって提供することができ、そのようなデバイスとしては、例えば液晶ディスプレイデバイス(LCD)、偏光子を含まないLCDs(色素ドープ及び/又はキラルLCDsを含む)、双安定LCDs、エレクトロウェッティング(electrowetting)又は電気泳動デバイスが挙げられる。
追加のシャッタが能動電気光学材料を挟む2つの基板を備える場合(LCD及びエレクトロウェッティングデバイスと同様)、スイッチング可能反射型デバイスの実施形態が検討されてよく、そのような実施形態は追加のシャッタデバイスの下部基板(観察者から最も遠い)を備え、それにより、製造が単純化されまた組み合わされたデバイスの全体厚さを減少させることができる。
2.5 ディスプレイ用途に対する本解決法の利点
概要で論じたように、本手法は2つの光学的機能を可能にする。加熱素子は、PCMの屈折率を変化させるために、スイッチング能力を提供する。また、加熱器の位置により、光学活性な基礎構造(PCM‐スペーサ‐反射器)における順序付けられたシーケンスを保つことができ、ここでは、スペーサ厚さは、追加のフィルタを必要とせずに、副画素に「色」を与えるように設定することができる。光学活性な基礎構造(PCM‐スペーサ‐反射器)に関してWO2015/097468において喚起される考察は、ここでも等しく適用される。
先の特許出願(WO2015/097468)に示されているように、層状構造に基づくディスプレイデバイスは、均一な色を呈するようにすることができ、次いで、対比色を呈するようにスイッチングすることができ、あるいは反射率を変化させることにより、より暗い又は明るい色を呈することができる。このことは、加熱器の位置及び加熱器とPCMの間の電気的絶縁により、本件においても達成することができる。従って、ディスプレイデバイスは、実施形態においては、図7に示すようないくつかの構造2、2a、2bを含んでいてよく、そのような構造は、アレイ200において互いに隣接して製造され、各構造2、2a、2bは、個別に電気的に制御可能であり、ディスプレイ200全体の画素100の副画素を構成している。クラスタ100内の各構造2、2a、2bにおけるスペーサ14、14a、14bは、異なる厚さを有していてよい。変形例においては、デバイスは、各画素が図1におけるような単一の構造2を含むように設計されてよく、この構造は個別に電気的に制御可能である。
従来技術の解決法とは異なり、本手法(バルクPCMスイッチングに頼る)は、RGBディスプレイに適したコントラスト及び彩度が達成されることを可能にする。対照的に、WO2015/097468に開示されているような解決法は、(i)キャッピング層及びスペーサ層に対する電気的要求(これは同様に光学パラメータの最適化に制約を課す)、(ii)画素の大きさに制約を課す電気的スイッチング(又は同等の制約を画素の活性領域に課す)に起因する制限を抱えている。
従って、本発明は、RGBディスプレイとして有利に具体化することができ、それにより、電力消費を低減しつつ(恒久的なスイッチング可能状態による)、優れた彩度及びコントラストと適切な寸法の画素の両方をもたらすことができる。予備的なテストにより、例えば、実施形態に従う画素が、従来のRGB画素と比較して、100倍を超え、場合によっては300倍を超えて電力消費を低減する場合があることが示された。今日使用されているRGBディスプレイの数を考慮すると、本実施形態の潜在的な利益は電力消費に関して絶大であり得ることが理解される。
0、30、及び60度の視野角並びに画素「オン」状態及び画素「オフ」状態に対して色空間に関して行ったテストによれば、適切な赤色、緑色、及び青色のデバイスを得ることができる。
低消費電力であるが、高解像度のカラーディスプレイ(解像度は使用されるリソグラフィ技術によってのみ制限される)をもたらす、本発明を具体化するディスプレイデバイスを製造することができる。これらのディスプレイデバイスは、高速でスイッチングすることができ(従って、ビデオ信号に適切に適用することができる)、広い視野角を有することができる。これらのデバイスは、標準的な技術を用いて製造することができ、非常に薄くすることができ、しかも必要に応じてフレキシブルにすることもできる。
2.6 他の用途
上述のデバイスは、一般的に、ディスプレイにおける(副)画素の製造や建築及び自動車用途のためのスマートガラスに使用することができる。
また、ここに説明される光学デバイスは、スイッチング可能反射鏡(自動車ミラーを含む)、アクティブセキュリティタグ(制御器によって検出されるRF又はNFC入力に対する視覚的応答を提供し得る文書又は製品パッケージング用)、再構成可能入力デバイス(例えば、キーボード又はモバイルデバイス、ウェアラブルデバイス若しくは物のインターネット(internet of things)デバイスのための低電力通知/状態表示)において使用されてよい。
得られたデバイスは、未加工の形態(即ち、複数のパッケージされていないデバイスを有する単一の製品として)又はパッケージ化された形態で製造者によって流通され得る。いずれの場合においても、デバイスは、次いで、(a)中間製品又は(b)最終製品のいずれかの一部として、他のデバイス、ディスクリート回路素子、及び/又は他の信号処理デバイスと一体化することができる。最終製品は、ローエンドの用途から高度な製品まで、上述のような光学デバイスを含む任意の製品であり得る。

Claims (20)

  1. 層構造(2)を備える光学デバイス(1)であって、
    前記層構造(2)が、
    熱伝導性の光学的な反射器(15)と、
    前記反射器(15)の上方に配置され光に対して透過性の熱伝導性のスペーサ(14)と、
    前記スペーサ(14)の上方に配置される相変化材料(10)即ちPCMであって、前記PCMが屈折率の2つの異なる値を示す少なくとも2つの可逆的にスイッチング可能な状態を有する相変化材料(10)即ちPCM、とを有し、
    前記反射器(15)、前記スペーサ(14)、及び前記PCM(10)が、前記層構造の積層方向(z)に沿って順次積層され、
    前記光学デバイスが、加熱素子(17)及び制御器(19、19a、30)を更に備え、
    前記加熱素子(17)が、前記反射器(15)に関して前記PCM(10)と反対側にあり、前記層構造(2)が前記PCM(10)を前記加熱素子(17)から電気的に絶縁するように構成されている一方で前記加熱素子(17)が前記反射器(15)及び前記スペーサ(14)を介して前記PCM(10)と熱的に連通し、
    前記制御器(19、19a、30)が、前記PCM(10)を加熱することにより前記PCM(10)の屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために前記加熱素子(17)にエネルギを与えるように構成される光学デバイス。
  2. 前記反射器(15)の平均厚さが50nmと1μmの間であり、
    前記スペーサ(14)の平均厚さが40nmと300nmの間であり、
    前記PCM(10)の平均厚さが0.5nmと80nmの間である請求項1に記載の光学デバイス。
  3. 前記積層方向(z)に垂直な前記層構造の横寸法が、0.35μm以上であり、好ましくは5μm以上である請求項1又は2に記載のデバイス。
  4. 本質的に前記反射器(15)を前記加熱素子(17)から電気的に絶縁するように配置された、前記加熱素子(17)と前記反射器(15)の間の電気絶縁材料(18)を更に備える請求項1、2、又は3に記載のデバイス。
  5. 前記制御器(19)が、前記PCM(10)を加熱することにより前記PCM(10)の屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために電流及び/又は電圧を抵抗加熱素子(17)である前記加熱素子(17)に印加して前記加熱素子(17)にエネルギを与えるように構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載のデバイス。
  6. 請求項5に記載のデバイスであって、
    前記デバイスが導電層(21)を更に備え、前記加熱素子(17)が前記層構造(2)のレベルで前記導電層(21)内に挿入され、それにより、前記導電層(21)の2つの部分(211、212)が、前記加熱素子(17)のそれぞれの側面上でそれらに接触し、
    前記制御器(19)が、前記2つの部分(211、212)のそれぞれに接触して前記加熱素子(17)に前記電流及び/又は電圧を印加する2つの端子(191、192)を備えるデバイス。
  7. 前記制御器(19)が、前記加熱素子(17)が前記PCM(10)に少なくとも2つの異なる熱パルスをそれぞれ印加するように、少なくとも2つの異なる信号により前記加熱素子(17)にエネルギを与え、前記PCM(10)をそれぞれ前記少なくとも2つのスイッチング可能な状態へと可逆的にスイッチングするように構成される請求項1〜6のいずれか1項に記載のデバイス。
  8. 前記PCM(10)が、GeSbTe、VOx、NbOx、GeTe、GeSb、GaSb、AgInSbTe、InSb、InSbTe、InSe、SbTe、TeGeSbS、AgSbSe、SbSe、GeSbMnSn、AgSbTe、AuSbTe、及びAlSbの化合物の1つ以上を備える請求項1〜7のいずれか1項に記載のデバイス。
  9. 前記PCM(10)が、GeSbTe、GeTe、及びAgInSb76Te17の1つを備える請求項1〜8のいずれか1項に記載のデバイス。
  10. 前記PCM(10)が3nmと15nmの間の平均厚さを有する請求項1〜9のいずれか1項に記載のデバイス。
  11. 前記加熱素子(17)が、NiCrSi、NiCr、W、TiW、Pt、Ta、Mo、Nb、及びIrの1つ以上を備える請求項1〜10のいずれか1項に記載のデバイス。
  12. 熱伝導性の光学的な反射器(15)のセットと、
    各々が前記反射器(15)のそれぞれの上方にあって光に対して透過性である熱伝導性のスペーサ(14)のセットであって、実質的に異なる厚さを有するスペーサ(14)のセットと、
    各々が前記スペーサのそれぞれの上方にあって屈折率の2つの異なる値を示す少なくとも2つの可逆的にスイッチング可能な状態を有する相変化材料(10)即ちPCMsのセットであって、前記スペーサのセット及び前記反射器のセットと共に層構造(2、2a、2b)のセットを形成する相変化材料(10)即ちPCMsのセットと、
    加熱素子(17)のセットと、を備え、
    前記加熱素子(17)の各々が、
    前記反射器(15)のそれぞれに関して前記PCMs(10)のそれぞれと反対側に配置され、
    前記反射器(15)のそれぞれ及び前記スペーサ(14)のそれぞれを介して前記PCMs(10)のそれぞれと熱的に連通し、
    前記PCMs(10)のそれぞれから電気的に絶縁され、
    前記制御器(19)が、前記PCMsを独立に加熱することによりその屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために前記加熱素子にエネルギを与えるように構成され、それにより、前記PCMsの各々の前記屈折率及び/又は吸収が前記制御器を介して独立に制御可能である請求項1〜11のいずれか1項に記載のデバイス。
  13. 画素のセットを更に備え、前記画素の各々が前記層構造のセット等の層構造のセットを備える請求項12に記載のデバイス。
  14. 画素のセットを形成するように請求項1〜13のいずれかに従うデバイスを備えるディスプレイデバイス(1c〜1f)であって、
    前記画素の各々が層構造(2c〜2f)を有し、
    前記層構造(2c〜2f)が、前記PCM(10)と、前記加熱素子(17)、とを含み、
    前記加熱素子(17)が、前記層構造(2c〜2f)内で前記PCM(10)から電気的に絶縁されると共に前記PCM(10)と熱的に連通し、
    前記ディスプレイデバイスが、前記制御器(31、32、41、42)と、電極(221、222)の複数対の配置、とを更に備え、
    前記制御器(31、32、41、42)が、任意の画素のPCMを独立に加熱することによりその屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させるために前記任意の画素にエネルギを与えるように構成され、
    前記画素の各々が前記ディスプレイデバイスの前記制御器により個別にアドレス可能になるように、前記電極(221、222)の複数対の各々が、前記画素(2c〜2f)の1つの加熱素子(17)と電気的に連通するディスプレイデバイス。
  15. 前記電極の複数対の各々が、前記画素の1つの前記層構造の積層方向(z)と平行に延在するビア(41)を通って前記画素(2c〜2f)の1つの前記加熱素子(17)と電気的に連通する請求項14に記載のディスプレイデバイス(1c〜1f)。
  16. 前記ビア(41)が薄膜トランジスタ(21)即ちTFTのドレイン端子と電気的に接触し、前記TFTのゲート端子及びソース端子が、動作に際して前記ゲート端子に印加された電圧が前記TFTの前記ソース端子及び前記ドレイン端子の間の電流を制御するように、前記電極の複数対の各々のそれぞれの電極に電気的に接触する請求項15に記載のディスプレイデバイス(1c〜1f)。
  17. 前記加熱素子(17)が、他のビア(42)を通って熱伝導性の光学反射器(15)と更に電気的に連通し、前記他のビア(42)が、前記画素の1つの前記層構造の積層方向(z)と平行に延在し、前記反射器が更に電気伝導性であり、それにより、動作に際して、前記加熱素子(17)を通る電流が、前記光学反射器(15)を通ってドレインされ得る請求項15又は16に記載のディスプレイデバイス(1c、1e、1f)。
  18. 前記加熱素子(17)が、他のビア(42)を通って前記ディスプレイデバイスの共通電極(223)と更に電気的に連通し、前記他のビア(42)が、前記画素の1つの前記層構造の積層方向(z)と平行に延在し、前記ビア(41、42)の各々が、前記電極(221、222)の複数対の配置の平均面と前記画素(2d)の1つの前記加熱素子(17)の平均面との間に延在し、それにより、動作に際して、前記加熱素子(17)を通る電流が、前記共通電極(223)を通ってドレインされ得る請求項15又は16に記載のディスプレイデバイス(1d)。
  19. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の光学デバイスを制御するための方法であって、
    前記光学デバイスのPCMを加熱するために前記制御器を介して前記光学デバイスの加熱素子(17)に繰り返しエネルギを与えて前記PCMの屈折率及び/又は吸収を可逆的に変化させることを備える方法。
  20. 繰り返しエネルギを与えることは、
    時間tの間に加熱素子(17)にエネルギを与えて、第1の時間的熱プロファイル(P)に従って前記PCMを加熱し、それにより前記PCMを第1の状態から第2の状態にスイッチングすることと、
    続いて、時間tの間に前記加熱素子(17)にエネルギを与えて、第2の時間的熱プロファイル(P)に従って前記PCMを加熱し、それにより前記PCMを前記第1の状態に戻すようにスイッチングすることと、を備え、
    前記第1の時間的熱プロファイル(P)が最大温度Tを示し、前記第2のプロファイル(P)が最大温度Tを示し、ここで、t>t及びT>T>T>Tであり、T及びTがそれぞれ前記PCMの溶融温度及び結晶化温度に対応する請求項19に記載の方法。
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