JP2019509998A - タンパク質精製 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フロースルーが収集され、クロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入される、半連続クロマトグラフィーステップを含む、タンパク質の精製のためのプロセスに関する。【選択図】なし

Description

本発明はタンパク質精製の分野である。より具体的には、半連続クロマトグラフィーステップを使用する、目的のタンパク質(抗体または抗体断片等)の精製のためのプロセスに関連する。
タンパク質の大規模で経済的な精製は、バイオテクノロジー産業にとってますます重要な問題である。一般的に、タンパク質は、そのタンパク質についての遺伝子を含有する組換えプラスミドの挿入によって目的のタンパク質を生産するように操作された哺乳類細胞株または細菌細胞株のいずれかを使用して、細胞培養によって生産される。使用される細胞株は生物体であるので、それらに、糖、アミノ酸および増殖因子を含有する複合増殖培地を供給しなくてはならない。目的のタンパク質は、細胞へ供給される化合物の混合物および細胞自体の副産物(フィード流)から、ヒト治療剤としての使用のための十分な純度まで単離されなくてはならない。フィード流からの不純物に関して、ヒト投与のために意図されるタンパク質について保健機関によって設定された基準は、非常に高い。当技術分野において公知のタンパク質のための多くの精製法は、例えば低いもしくは高いpH、高塩濃度、または精製されるタンパク質の生物学的活性を不可逆的に危うくし得る他の極端な条件の適用を要求するステップを含むため、好適ではない。したがって、所望されるタンパク質の十分な純度への分離は、大変な難題を提示する。歴史的には、タンパク質精製スキームは、精製されるタンパク質と所望されないタンパク質混入物との間の、サイズ、電荷および溶解度の分子特性における差に基づいている。これらのパラメーターに基づくプロトコールとしては、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、示差沈澱などが挙げられる。
抗体および抗体断片は、治療領域における重要度が増加している。抗体および抗体断片を生産する最も重要な方法のうちの1つは、組換え技術によるものである。かかる技法は、宿主細胞を使用して所望される抗体を発現し、次いでそれは生産培地から分離され、精製される。
抗体は糖鎖付加を要求し、したがって一般的には、真核生物細胞、特に哺乳動物細胞(CHO細胞、PER.C6細胞、NS0細胞、BHK細胞またはSp2/0細胞等)を用いる真核生物発現系において発現される。真核生物発現系において、発現される目的のタンパク質(抗体等)は、一般的には細胞培養培地の中へ分泌される。培地は、例えば続いて遠心分離または濾過によってタンパク質分泌細胞から容易に分離され得る。
ほとんどすべての現在の産業用の抗体精製プラットフォームはプロテインAを使用する。プロテインAは、哺乳動物免疫グロブリンのFc部分へ結合する、細菌Staphylococcus aureusの細胞壁において見出される細胞表面タンパク質である。プロテインAはヒトIgG1およびIgG2へ高い親和性を有し、ヒトのIgM抗体、IgA抗体およびIgE抗体へ中等度の親和性を有する。それゆえ、プロテインA精製はFc部分を欠如する抗体断片についてはあまり適していない。
親和性クロマトグラフィーは、目的のタンパク質(またはタンパク質の群)とクロマトグラフィーマトリックスへカップリングされた特異的リガンドとの間の可逆的相互作用に基づいてタンパク質を分離する。目的のタンパク質とクロマトグラフィーマトリックスへカップリングされたリガンドとの間の相互作用は、静電的相互作用もしくは疎水的相互作用、ファン・デル・ワールス力、および/または水素結合の結果であり得る。親和性媒体から標的分子を溶出するために、相互作用は、特異的には競合リガンドを使用して、または非特異的にはpH、イオン強度もしくは極性を変化させることによって、のいずれかで、反転させることができる。親和性精製は、クロマトグラフィーマトリックスへ共有結合で付加できるリガンドを要求する。カップルされるリガンドは、標的分子についてのその特異的結合親和性を保持しなくてはならず、未結合の材料を洗浄した取り去った後に、取り出される標的分子が活性のある形態であることを可能にするように、リガンドと標的分子との間の結合は可逆的でなくてはならない。一般的に使用されているにもかかわらず、親和性クロマトグラフィーは、特に治療用タンパク質の精製に必要な産業規模では、高価である。
イオン交換クロマトグラフィーはイオン化できる分子の精製に使用され得る。イオン化分子は、それらの荷電基が固相支持マトリックス結合している反対に荷電した分子と非特異的に静電的相互作用し、それによって、固相とより強く相互作用するイオン化分子が遅れることに基づいて分離される。各々のタイプのイオン化分子の正味電荷、およびマトリックスについてのその親和性は、荷電基の数、各々の基の電荷、および荷電した固相マトリックスとの相互作用を競合する分子の性質に従って変動する。これらの差はイオン交換クロマトグラフィーによる様々な分子タイプの分割をもたらす。固相へ結合された分子の溶出は、バッファーのイオン強度(すなわち伝導率)を増加させて、溶質とイオン交換マトリックスの荷電部位を競合することによって一般的には達成される。pHを変化させ、それによって溶質の電荷を変更することは、溶質の溶出を達成する別の手法である。伝導率またはpHの変化は、漸進的(勾配溶出)または段階的(ステップ溶出)であり得る。2つの一般的なタイプの相互作用(正に荷電した表面と相互作用する負に荷電したアミノ酸側鎖(例えばアスパラギン酸およびグルタミン酸)によって媒介される陰イオン交換クロマトグラフィー、および負に荷電した表面と相互作用する正に荷電したアミノ酸残基(例えばリジンおよびアルギニン)によって媒介される陽イオン交換クロマトグラフィー)が公知である。陰イオン交換体は、弱または強として分類することができる。弱陰イオン交換体上の荷電基は弱塩基であり、それは脱プロトン化され、したがって高pHで荷電を失う。ジエチルアミノエチル(DEAE)−セルロースは弱陰イオン交換体の例であり、そこで、アミノ基は、pH約9未満で荷電することでき、より高いpH値で徐々にその荷電を失う。DEAEまたはジエチル−(2−ヒドロキシ−プロピル)アミノエチル(QAE)は、例えばカウンターイオンとして塩化物を有する。
溶出バッファーのイオンの強度の増加による溶出(溶出クロマトグラフィー)に対する代替手段は、結合されたタンパク質よりも固定相についてより高い動的親和性を有する分子を使用する、溶出である。イオン交換クロマトグラフィーを遂行するこの様式は、置換クロマトグラフィーと呼ばれる。置換クロマトグラフィーは、溶質が移動相修飾物質中で脱着されず、移動度における差によって分離されるという点でクロマトグラフィーの他のモードとは基本的に異なる。置換において、分子は、フィード流からのどの構成要素よりも固定相について高い親和性を有する置換剤分子の進行する衝撃波によって、クロマトカラムを下に移動するように強いられる。カラムへの置換剤溶液の持続的な注入が後続する高保持の他の操作モードに比較して、より高い産物濃度および純度をもたらすのは、この強制的な移動である。
様々なクロマトグラフィー技法のために使用されるクロマトグラフィーマトリックスは、特に多量の産業規模の精製プロセスでは、非常に高価である。それらは一般的にはクリーニング後に再使用される。使用されるクリーニング剤の苛酷な性質に起因して、クロマトグラフィーマトリックスの効率は経時的に減少する。典型的には、クロマトグラフィーマトリックスは、それらの完全な最大タンパク質結合容量が利用されないので、当技術分野においてあまり効率的に使用されない。当技術分野において、クロマトグラフィーマトリックスは、目的のタンパク質を完全な容量未満で注入して収率を改善するように使用される。タンパク質マトリックスに完全な容量まで目的のタンパク質を注入した場合に、多くの目的のタンパク質がフロースルー中に失われる。クロマトグラフィーマトリックスの高費用および限定的な寿命に起因して、クロマトグラフィーマトリックスを最適に使用するプロセスについての当技術分野における要求がある。
大規模細胞培養プロセスからの粗タンパク質調製は、典型的には単一精製サイクルにおいて精製できない。精製されるタンパク質の量に起因して、同じ精製プロセスの複数のサイクルが細胞培養のアウトプットを精製するために要求される。したがって、精製されるタンパク質混合物は、多くの場合、多重クロマトグラフィーサイクルをさらに包含する多重精製サイクルにおいてバッチ毎に精製される。連続プロセスも、生物医薬品のための大規模製造プロセスにおいて実装されている。連続クロマトグラフィーにおいて、複数の同一のカラムは、方法要求性に依存して、カラムが連続しておよび/または並列して操作されることを可能にするアレンジで接続される。単一カラムまたはバッチクロマトグラフィーに比較して、単一クロマトグラフィーサイクルが、多重の同一カラムに基づいた連続クロマトグラフィーにおける複数の一続きのステップ(注入、洗浄、溶出および再生等)に基づく場合には、これらのすべてのステップが、同時にしかし異なるカラムの各々上で起こる。連続クロマトグラフィー操作は、クロマトグラフィー樹脂の良好な利用、処理時間の低減、およびバッファー要求性の低減をもたらし、そのすべてはプロセス経済性に役立つ。連続クロマトグラフィーを操作する特定の手法は、擬似移動床(SMB)クロマトグラフィーと呼ばれる。擬似移動床クロマトグラフィーにおいて、系を構成するすべてのクロマトグラフィーカラムは、サンプルフローの反対の方向で周期的に同時に移動される。カラムの移動は、カラムへの/からの入口および出口の流れの適切な方向転換によって実現され、それは精巧なセットアップを要求する。
半連続クロマトグラフィープロセスが当技術分野において記載されており、その場合は、むしろ単一の大きなクロマトグラフィーカラムよりも、多重のより小さなカラムが並んで使用され、より高い結合容量まで注入された。各々のカラムのフロースルーは、後続するカラムへ直接注入される。あるいは、第1のカラムのフロースルーは、目的のタンパク質を有する混合物を保有する第1の容器へ戻され、次いで第1のカラムの上へ再注入された(Mahajan,George et al.2012)。
並んだ複数のクロマトグラフィーカラムを使用することは、精巧なフロー制御装置および制御ソフトウェアに加えて、追加のクロマトグラフィーハードウェア(各々の追加のカラムのためのポンプ、弁、検出器およびハウジングが含まれる)を要求し、それは費用を追加し、パーツ故障の確率を増加し、検証プロセスの複雑性を増加し、誤差の診断を複雑にする。さらに、隣接する受領カラムのための順序において、1つのカラムからの正確な期間へフロースルーを合わせるために、それらが一致するように遅延期間を導入しなくてはならず、それは操作可能なスピードを低減する。各々の追加の受領カラムが互い違いの順序において開始および停止され、これらの期間の間に動作しないカラムをもたらすに違いないので、追加の生産性の不利益は、操作がシャットダウンまたは再開始される各々の時間で発生する。
クロマトグラフィーマトリックスの使用を包含するタンパク質の精製のための単純で有効な費用効率の高いプロセスについての当技術分野における要求が依然としてある。
本発明は、精製タンパク質の収率および純度を維持または改善しながら、クロマトグラフィーマトリックスのより有効で費用効率の高い使用を包含する、目的のタンパク質の精製のための新規のプロセスを提供することによって、上記の要求に対処する。
したがって、第1の態様において、本発明は、
a)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する第1の分量の混合物を注入し、タンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの最大静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと;
b)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
c)さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへフロースルーを再注入し、第1の容器から目的のタンパク質の第2の分量を注入し、目的のタンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと、
を含む、混合物からの目的のタンパク質の精製のためのプロセスを提供する。
第2の態様において、本発明は、
a)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する第1の分量の混合物を注入し、クロマトグラフィーマトリックスの動的結合容量が超過されるように、操作するステップと;
b)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
c)さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへフロースルーを再注入し、第1の容器から目的のタンパク質の第2の分量を注入し、クロマトグラフィーマトリックスの動的結合容量が超過されるように、操作するステップと、
を含む、混合物からの目的のタンパク質の精製のためのプロセスを提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、ステップ(a)において、最大静的結合容量の少なくとも40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%に到達している場合に、目的のタンパク質の注入が停止される、第2の態様に記載のプロセスを提供する。
第1または第2の態様のさらなる実施形態において、本発明は、フロースルーの収集が、フロースルー中の目的のタンパク質の既定の第1の濃度で開始され、フロースルー中の目的のタンパク質の既定の第2の濃度で停止される、プロセスを提供する。
第1または第2の態様のさらなる実施形態において、本発明は、クロマトグラフィーが、親和性クロマトグラフィー(プロテインAクロマトグラフィー等)、陰イオン交換クロマトグラフィーもしくは陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、混合モードクロマトグラフィー(ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー等)、キラルクロマトグラフィー、または誘電体クロマトグラフィーから選択される、プロセスを提供する。
第1または第2の態様のさらなる実施形態において、本発明は、1、2、3、4またはすべてのクロマトグラフィーステップのためのクロマトグラフィーマトリックス(複数可)のうちの1、2、3またはすべてが、クロマトグラフィーカラム(複数可)である、プロセスを提供する。
第1または第2の態様のさらなる実施形態において、本発明は、目的のタンパク質が抗体または抗体断片である、プロセスを提供する。
第1または第2の態様のさらなる実施形態において、本発明は、本発明の実施形態に記載の精製のためのプロセスを含む、目的のタンパク質の製造の方法を提供する。
第1または第2の態様のさらなる実施形態において、本発明は、本発明の実施形態に記載の精製のためのプロセスを含む、目的のタンパク質の製造の方法によって得られるタンパク質を提供する。
半連続プロセスのセットアップの概略図解を示す。様々な液体バッファー構成要素はタンク中に保たれ、多孔性クロマトグラフィーマトリックスを介する弁を経由して順次駆出される。マトリックスから出現した後に、フロースルーは、フロースルーを分析する検出器を介して通過する。次いでフロースルーが妥当な量で目的のタンパク質を含有するならば収集の方へ、または廃液へ、のいずれかへ向けられる。本発明において、あるいはフロースルーは、分離した循環タンクへ向けられ得る。次いで、このタンクの含有物は、後続するクロマトグラフィーの操作サイクルのうちの1つにおける新規の注入と一緒にクロマトグラフィーマトリックスの上へ順次戻って駆出され得る。 クロマトグラフィーマトリックスにオーバーロードされる場合の、目的のタンパク質(標的化合物)の濃度の分布を示す。動的条件下で(注入材料の継続的なフローを介して等)固定化されたクロマトグラフィーマトリックスに注入する場合に、流れ中の所望される標的化合物は最初にマトリックスによって完全に結合される。しかしながら、標的化合物についてのマトリックスの容量が漸進的に満たされてしまうので、標的化合物のうちのいくらかが結合され、いくらかは漏出しロード流中の他の望まれないタンパク質(例えば宿主細胞タンパク質またはタンパク質副産物)と一緒に通り抜けて、フロースルー中に出てくる。暫くすると、マトリックスは標的化合物により完全に飽和になり、これ以上結合することができない、すべての標的化合物および任意の追加の注入材料は未結合のままで、マトリックスを介して通過する。 制御された手法でクロマトグラフィーマトリックスをオーバーロードする場合の、目的のタンパク質(標的化合物)の濃度の分布を示す。クロマトグラフィーマトリックスは、大部分が結合なしにマトリックスを介して通過する一方で標的化合物のいくらかの追加の量が結合され続けるような時間まで、標的化合物を含有する注入材料により注入され得る。このオーバーロードの程度は飽和点である必要はない。未結合の標的化合物を含有するこのオーバーロード材料は、リサイクル容器へ向けられ、収集されるゾーンは全体の長さを含む必要はなく、標的化合物が漏出し始めた後に開始し、出現する標的化合物の漏出が停止する前に終了し得る。 本発明に記載のプロセスの図解を示す。典型的なクロマトグラフ分離は、目的のタンパク質(標的化合物)が固定化されたマトリックスへ結合する結合ステージ、および標的化合物がマトリックスから化学的に取り出される溶出ステージを包含し得る。その間に、典型的には、さらなる不純物を除去し、マトリックスのクオリティを維持する、洗浄ステップおよびコンディショニングステップがあり、その間にこれらの材料は典型的には廃液へ向けられる。本発明に記載の新しいプロセスにおいて標的化合物を含有する注入は、漏出するまで適用される。この部分はリサイクル容器中に保持される。本発明のプロセス中の続いて行われるサイクルにおいて、標的化合物を含有する追加の注入材料が適用される前に、これはマトリックスへ再適用される。再び、マトリックスがオーバーロードされ、標的化合物が漏出するまで、これは適用される。次いでそれはリサイクル容器へ向けられる。このプロセスは所望されるだけのサイクルで反復され、次いで最終サイクルにおいて、少量の新規の注入がなされ、リサイクルは収集されない。 クロマトグラフィーカラムから出現するフロースルー流からの測定のクロマトグラフィーグラフ(クロマトグラム)を、X軸上に適用した体積、左軸上に測定したUV強度、および右軸上に伝導率)により示す。この例において、Capto S matrix(GE Healthcare)を20cmのベッド高へパックしたカラムは、900cm/時でオーバーロードされる。 20cmのベッド高のCapto Sカラムの上へ、完全な飽和まで900cm/時で1.66mg/mlの力価で注入したFabの標的産物の実際のブレークスルー実験の数学モデルを示し、このモデルは、ベースラインを減算して、290nmで正規化されたブレークスルー吸光度データへ至適化された。 900cm/時でCapto Sカラムの上への標的Fabについての数学的に至適化されたオーバーロード程度の実際の例を示し、生産性(産物/時間)および産物容量(産物/時間/マトリックス量)についての均等なコンピュータによる重み付けを黒色で線影を付けた。リサイクルのための対応する収集ゾーンは、2%までの産物損失の可能性により数学的に至適化され、灰色の線として示される。 提案された方法論において操作される、3つのサイクルタイプ(初期サイクル、実行サイクルおよび最終サイクル)の各々のためのカラム体積で操作可能なブロック設定の表を示す。 本発明に記載のプロセスにおける初期サイクルを操作するクロマトグラムを、左軸上に示される吸光度、右軸上に示される伝導率、およびX軸上に示される体積により示す。 本発明に記載のプロセスにおける第2、第3および第4のサイクルを操作する3つの重層されたクロマトグラムを、左軸上に示される吸光度、右軸上に示される伝導率、およびX軸上に示される体積により示す。 本発明に記載のプロセスにおける第5および最終サイクルを操作するクロマトグラムを、左軸上に示される吸光度、右軸上に示される伝導率、およびX軸上に示される体積により示す。 Fabについての本発明に記載のプロセスを、20cmのCapto Sカラム上で900cm/時で操作するための、要約された結果の表を示す。収率は、そのサイクルの間に注入した産物vs放出された溶出物に基づいて計算される。開始サイクルが追加でオーバーロードであり、次のサイクルのためのリサイクルを生産するので、その収率は人為的に抑制され、そして、最終サイクルが比較的過小注入されて過剰のリサイクルを防止するので、その収率は人為的に高く(最終サイクルが以前のサイクルからのリサイクルを受け取ることに加えて、適用された新規の注入はすべて一緒に溶出するので)、100%を超える見かけ上の収率を与える。プロセスの全体の収率はわずかに100%を超え、それは測定の許容誤差内であり、注入したタンパク質の本質的に完全な回収を指摘する。 MAbについての本発明に記載のプロセスを、20cmのMabSelect SuRE LXカラム上で500cm/時で操作するために、要約された結果の表を示す。収率は、注入した産物vs放出された溶出物に基づいて計算される。開始サイクルが追加でオーバーロードであり、次のサイクルのためのリサイクルを生産するので、その収率は人為的に抑制され、そして、最終サイクルが比較的過小注入されて過剰のリサイクルを防止するので、その収率は人為的に高く(最終サイクルが以前のサイクルからのリサイクルを受け取ることに加えて、適用された新規の注入がすべて一緒に溶出するので)、100%を超える見かけ上の収率を与える。全体的な改善は、全アウトプットvs全インプットの正確な測定値を与える。 MAbについての本発明に記載のプロセスを、10cmのMabSelect SuRE LXカラム上で150cm/時で操作するために、要約された結果の表を示す。収率は、注入した産物vs放出された溶出物に基づいて計算される。開始サイクルが追加でオーバーロードであり、次のサイクルのためのリサイクルを生産するので、その収率は人為的に抑制され、そして、最終サイクルが比較的過小注入されて過剰のリサイクルを防止するので、その収率は人為的に高く(最終サイクルが以前のサイクルからのリサイクルを受け取ることに加えて、適用された新規の注入はすべて一緒に溶出するので)、100%を超える見かけ上の収率を与える。全体的な改善は、全アウトプットvs全インプットの正確な測定値を与える。
目的のタンパク質の精製のための新しいプロセスは本発明者によって現在開発されており、それは、精製タンパク質の収率および純度を維持または改善しながら、クロマトグラフィーマトリックスのより有効で費用効率の高い使用を包含する。
第1の態様において、本発明は、
a)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する混合物を注入し、タンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと;
b)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
c)さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへフロースルーを再注入し、目的のタンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと、
を含む、混合物からの目的のタンパク質の精製のためのプロセスを提供する。
第1の態様の変形において、本発明は、
d)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する混合物を注入し、タンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと;
e)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
f)第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへフロースルーを再注入し、さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、新規の注入混合物を追加で注入し、目的のタンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと、
を含む、混合物からの目的のタンパク質の精製のためのプロセスを提供する。
第1の態様の別の変形において、本発明は、
g)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する第1の分量の混合物を注入し、タンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと;
h)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
i)さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへフロースルーを再注入し、第1の容器から目的のタンパク質の第2の分量を注入し、目的のタンパク質が、クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40〜100%、50〜100%、60〜100%、70〜100%、80〜100%、90〜100%、70〜90%または70〜80%、60〜90%、60〜80%に到達するまでクロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと、
を含む、混合物からの目的のタンパク質の精製のためのプロセスを提供する。
第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへフロースルーを再注入することは、第1の容器から目的のタンパク質の第2の分量の注入後に、それと一緒に、または好ましくはその前に、本発明のプロセスにおいて遂行され得る。
第2の態様において、本発明は、
a)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する第1の分量の混合物を注入し、クロマトグラフィーマトリックスの動的結合容量が超過されるように、操作するステップと;
b)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
c)さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへフロースルーを再注入し、第1の容器から目的のタンパク質の第2の分量を注入し、クロマトグラフィーマトリックスの動的結合容量が超過されるように、操作するステップと、
を含む、混合物からの目的のタンパク質の精製のためのプロセスを提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、ステップ(a)において、最大静的結合容量の少なくとも40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%に到達している場合に、目的のタンパク質の注入が停止される、第2の態様に記載のプロセスを提供する。
第2の実施形態において、本発明は、さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルがクロマトグラフィーサイクルの直後である、本発明の態様の第1または第2の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第3の実施形態において、本発明は、フロースルー中の目的のタンパク質の濃度が、オンライン、アットラインまたはオフラインで測定される、本発明の態様の第1および第2の実施形態に記載のプロセスを提供する。
フロースルー中の目的のタンパク質の濃度は、本発明に記載のプロセスにおいて、オンライン(例えばクロマトグラフィーマトリックスの出口へ接続された、リアルタイムで測定する検出器により)、アットライン(例えばクロマトグラフィーマトリックスの出口から採取され、マトリックスの近傍に置かれた検出器により測定されるサンプルにより)、もしくはオフライン(例えばクロマトグラフィーマトリックスの出口から採取されるサンプルにより)で測定され得るか、または、離れて置かれた検出器上で遅れて後に測定され得る(例えばマトリックスから分離した部屋において)。フロースルー中の目的のタンパク質または他の分子の濃度は、当技術分野において公知の任意の技法(光学的吸収または蛍光の測定等であるがこれらに限定されない)によって、本発明の任意の実施形態に記載のプロセスにおいて測定され得る。
目的のタンパク質は、フロースルー中の他のタンパク質不純物によって引き起こされるバックグラウンドの紫外吸光度または蛍光シグナルの定常状態レベルを超える、紫外吸光度または蛍光シグナルの時間経過における増加または減少を観察することによって、本発明の任意の実施形態に記載のプロセスにおけるフロースルー中で、決定することができる。
フロースルー中の目的のタンパク質の濃度は、当技術分野において公知の任意の好適な波長での(例えば280nmでの)紫外吸光度または蛍光によって、本発明の任意の実施形態に記載のプロセスにおいて測定され、好ましくは準至適の励起波長および/または放射波長(290nm、300nmまたは310nm等)を使用して、フロースルー中のタンパク質不純物からの過剰なシグナルがある場合でさえ、クロマトグラフィーマトリックスからフロースルー中の目的のタンパク質の検出を可能にすることができる。
第4の実施形態において、本発明は、フロースルーの収集が、フロースルー中の目的のタンパク質の既定の第1の濃度で開始され、フロースルー中の目的のタンパク質の既定の第2の濃度で停止される、本発明の態様の第1、第2、および第3の実施形態に記載のプロセスを提供する。さらなる実施形態において、フロースルー中の目的のタンパク質の収集は、例えば0.05mg/ml、0.1mg/mlまたは0.2mg/mlのフロースルー中の目的のタンパク質の濃度で開始され、例えば0.6mg/ml、1mg/ml、2mg/ml、3mg/ml、4mg/mlまたは5mg/mlのフロースルー中の目的のタンパク質の濃度で停止される。
第5の実施形態において、本発明は、フロースルーの既定の画分(例えばフロースルーの50%、40%、30%、20%、10%または5%等)が、第2の容器中に収集される、本発明の態様の第1、第2、第3、第4の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第6の実施形態において、本発明は、さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、クロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入される前にまたは再注入される間に、第2の容器中に収集されるフロースルーが処理されない、本発明の態様の第1、第2、第3、第4および第5の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第7の実施形態において、本発明は、次のクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器中に収集されるフロースルーが、クロマトグラフィーサイクルの完了に後続して、クロマトグラフィーマトリックスの上へ直接再注入される、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5および第6の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第8の実施形態において、本発明は、さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、クロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入される前にまたは再注入される間に、第2の容器中に収集されるフロースルーが処理される、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の実施形態に記載のプロセスを提供する。処理は、例えばかき撹拌(stirring or agitation)、希釈(例えば水またはバッファー中の)、濃度調整(例えば真空フィルターアセンブリを使用して)、pH調整、伝導率調整、バッファーもしくは溶媒の交換、冷却もしくは加熱、またはその任意の組み合わせであり得る。
第9の実施形態において、本発明は、第2の容器中に収集される、多重の分離したクロマトグラフィーの操作サイクルからのフロースルーがプールされ、別のサイクルにおいて同じクロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入される、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7および第8の実施形態に記載のプロセスを提供する。2、3、4、5、6、7、8、9、10または10を超えるクロマトグラフィーの操作サイクルからのフロースルーは、単一の第2の容器、または第2、第3、第4もしくはさらなる容器中に収集され、さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、クロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入され得る。
第10の実施形態において、本発明は、プロセスが2つ以上のクロマトグラフィーステップを含み、未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーが、クロマトグラフィーマトリックスが注入された容器とは別の容器中に収集されるように、2、3、4またはすべてのクロマトグラフィーステップが操作され、フロースルーが、後のクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、同じクロマトグラフィーマトリックスへ、かかる容器から再注入される、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8および第9の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第11の実施形態において、本発明は、プロセスが1、2、3、4または4を超えるクロマトグラフィーステップを含む、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9および第10の実施形態に記載のプロセスを提供する。好ましくは、1、2、3、4またはすべてのクロマトグラフィーステップは、クロマトグラフィーカラム上で遂行される。
第12の実施形態において、本発明は、3つのクロマトグラフィーステップが、プロテインAクロマトグラフィー、後続して陽イオン交換クロマトグラフィー、後続して陰イオン交換クロマトグラフィーである、本発明の態様の第11の実施形態に記載のプロセスを提供する。本発明のプロセスの一実施形態において、プロテインAクロマトグラフィーの溶出物は、結合モードおよび溶出モードにおいて操作される陽イオン交換クロマトグラフィーへかけられ、そこから目的のタンパク質を含有する溶出物が回収され、かかる溶出物は陰イオン交換クロマトグラフィーへかけられて、目的のタンパク質を含有しているフロースルーを生産する。本発明に記載のプロセスが、3つのクロマトグラフィーステップの各々の間に他のステップ(例えばダイアフィルトレーション等)を含み得ることは当業者によって理解される。
第13の実施形態において、本発明は、クロマトグラフィーが、親和性クロマトグラフィー(プロテインAクロマトグラフィー等)、陰イオン交換クロマトグラフィーもしくは陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、混合モードクロマトグラフィー(ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー等)、キラルクロマトグラフィー、または誘電体クロマトグラフィー)から選択される、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11および第12の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第14の実施形態において、本発明は、1、2、3、4またはすべてのクロマトグラフィーステップのためのクロマトグラフィーマトリックス(複数可)がクロマトグラフィーカラム(複数可)である、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12および第13の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第15の実施形態において、本発明は、目的のタンパク質が抗体または抗体断片である、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13および第14の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第16の実施形態において、本発明は、混合物が、目的のタンパク質および原核生物の(例えば細菌の)宿主細胞混入物(宿主細胞タンパク質、核酸または脂質等)を含む、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14および第15の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第17の実施形態において、本発明は、混合物が、目的のタンパク質および真核生物の(例えば哺乳動物の)宿主細胞混入物(宿主細胞タンパク質、核酸または脂質等)を含む、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15および第16の実施形態に記載のプロセスを提供する。
第18の実施形態において、本発明は、本発明の態様の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12および第13、第14、第15、第16および第17の実施形態に記載の精製のためのプロセスを含む、目的のタンパク質の製造の方法を提供する。
態様の第19の実施形態において、本発明は、第16の実施形態の方法によって得られるタンパク質(抗体または抗体断片等)を提供する。
本発明の態様のさらなる実施形態において、実施形態のうちの任意のものに記載のプロセスにおけるクロマトグラフィーカラムの少なくとも1つは、1Lを超える、20Lを超える、30Lを超える、50Lを超える、75Lを超える、100Lを超える、または200Lを超え、好ましくは20Lと200L、30Lと100L、または50Lと100Lとの間のベッド体積を有する。
態様のさらなる実施形態において、1、2、3、4またはすべてのクロマトグラフィーステップが、膜吸着材またはモノリス吸着材上で操作される、本発明は実施形態のうちの任意のものに記載のプロセスを提供する。
態様のさらなる実施形態において、1、2、3、4またはすべてのクロマトグラフィーステップが、単一クロマトグラフィーカラム、膜吸着材またはモノリス吸着材上で操作される、本発明は実施形態のうちの任意のものに記載のプロセスを提供する。
態様のさらなる実施形態において、本発明は、続いて行われるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、目的のタンパク質を含有する第1の容器からの新しいバッチの混合物がクロマトグラフィーマトリックスの上へ注入される前に、収集されたフロースルーが、第2の容器から前記クロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入される、実施形態のうちの任意のものに記載のプロセスを提供する。続いて行われるクロマトグラフィーサイクルにおいて、目的のタンパク質を含有する第1の容器からの混合物の前に、フロースルーを再注入することは、リサイクルされた目的のタンパク質がる空のカラムによって完全に結合されることを可能にし、それは2つのサイクルのみにおいて捕捉されることを保証する。
態様のさらなる実施形態において、本発明は、続いて行われるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、目的のタンパク質を含有する第1の容器からの新しいバッチの混合物がクロマトグラフィーマトリックスの上へ注入された後にまたはそれと一緒に、収集されたフロースルーが、第2の容器から前記クロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入される、実施形態のうちの任意のものに記載のプロセスを提供する。
態様のさらなる実施形態において、本発明は、第2の容器中に収集されるフロースルーが、少なくとも30分間、1時間、2時間、5時間、10時間、24時間、1日、2日、7日、14日、1か月、2か月、6か月または1年間保存される、実施形態のうちの任意のものに記載のプロセスを提供する。
「陰イオン交換クロマトグラフィー」という用語は、本明細書において使用される時、固相が正に荷電している(例えばそれへ付加される1つまたは複数の正に荷電されたリガンド(第四級アミノ基等)を有する)、クロマトグラフィーを指す。商業的に入手可能な陰イオン交換マトリックスとしては、DEAEセルロース、QAE SEPHADEX(商標)、FAST Q SEPHAROSE(商標)Capto QおよびCapto Q Impres(GE Healthcare)、Unospher(およびNuvia Q(BioRad)、GigaCap Q(Tosoh)、Mustang Q XT(Pall)、Fractogel QおよびEshmuno Qならびに陰イオン交換膜吸着材(SartoBind Q(Sartorius)等)(Merck Millipore)、ならびにモノリス吸着材(QAモノリス(Bia Separations)等)が挙げられる。
「抗体(複数可)」という用語は、本明細書において使用される時、2つの重鎖および2つの軽鎖を含むモノクローナルまたはポリクローナルの四量体の全長抗体を指す。2つの重鎖および2つの軽鎖は、例えば二重特異性抗体(Biclonics(登録商標)またはDuoBody(登録商標)等)中で同一または異なり得る。免疫グロブリン(複数可)という用語は、「抗体(複数可)」と同義的に使用される。「抗体(複数可)」という用語には、本明細書において使用される時、当技術分野において公知であるような組換え技術によって生成される組換え抗体が含まれるが、これらに限定されない。「抗体(複数可)」は任意の起源であり得、哺乳類種(ヒト、非ヒト霊長動物(例えばチンパンジー、ヒヒ、アカゲザルまたはカニクイザル等の非ヒト)、齧歯動物(例えばマウス、ラット、ウサギまたはモルモット)、ヤギ、ウシまたはウマの種等)からのものが挙げられる。本明細書において、抗体は対象となる「抗原」に対して向けられる。好ましくは、抗原は生物学的に重要なポリペプチドであり、疾患または障害を患う哺乳動物への抗体の投与は、その哺乳動物における治療利益をもたらし得る。しかしながら、非ポリペプチド抗原に対して向けられた抗体も企図される。抗原がポリペプチドである場合に、それは、膜貫通分子(例えば受容体)またはリガンド(増殖因子またはサイトカイン等)であり得る。本発明によって包含される抗体についての好ましい分子標的としては、CDポリペプチド(CD3、CD4、CD8、CD19、CD20、CD22、CD34、CD38、CD40およびCD40−L等);FcRN;OX40;HER受容体ファミリーのメンバー(EGF受容体、HER2、HER3またはHER4受容体等);細胞接着分子(LFA−1、Mac1、p150,95、VLA−4、ICAM−1、VCAM、およびav/b3インテグリン(そのαサブユニットまたはβサブユニットのいずれかが含まれる)等(例えば抗CD11aまたは抗CD18または抗CD11bの抗体))ケモカインおよびサイトカインまたはそれらの受容体(IL−1αおよびβ、IL−2、IL−6、IL−6受容体、IL−12、IL−13、IL−17Aおよび/またはIL−17F、IL−18、IL−21、IL−23、TNFαならびにTNFβ等);増殖因子(VEGF等);IgE;血液群抗原;flk2/flt3受容体;肥満(OB)受容体;mpl受容体;CTLA−4;ポリペプチドC;PD1、PD−L1、PCSK9;スクレロスチン;などが挙げられる。
「抗体断片(複数可)」という用語は、本明細書において使用される時、抗体の部分、一般的にはその抗原結合または可変領域を指す。抗体断片の例としては、Fc部分を欠如するかまたは有していない、任意の抗体が挙げられる。抗体断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)ならびにFvおよびscFv断片等に加えて、ダイアボディ(BiTEs(登録商標)(T細胞誘引型二重特異性(Bi−specific T−cell Engager))およびDART(商標)(二重親和性再標的化技術(Dual Affinity Re−Targeting technology))等のフォーマットが挙げられる)、トリアボディ、テトラボディ、ミニボディ、ドメイン抗体(dAb)(sdAb、VHHおよびVNAR断片等)、一本鎖抗体、抗体断片または抗体から形成される二重特異的、三重特異的、四重特異的または多重特異的な抗体(Fab−Fvコンストラクト、Fab−scFvコンストラクト、Fab(Fv)コンストラクトまたはFab−(scFv)コンストラクトが含まれるがこれらに限定されない)も挙げられる。抗体断片および誘導体は上で定義されるように当技術分野において公知である(Kontermann 2012)。明瞭性の目的のために、Fab−Fvは、任意の順序で連結された1つのFv領域および1つのFab領域を含有するコンストラクト(すなわちFab−FvまたはFv−Fab、そこで、1つの領域中の最後のアミノ酸に次の領域中の最初のアミノ酸が後続する、またはその逆)を指すと理解されるべきである。同様に、Fab−scFvは、任意の順序で連結され、およびいずれかのポリペプチド鎖へのFabの事例において、1つのFv領域および1つのFab領域を含有するコンストラクト(すなわちFab−scFvまたはscFv−Fab、そこで、1つの領域中の最後のアミノ酸に次の領域中の最初のアミノ酸が後続する、またはその逆)を指すと理解されるべきである。同じ様式において、Fab−(Fv)は、任意の順序で連結された2つのFv領域および1つのFab領域を含有するコンストラクト(すなわちFab−Fv−Fv、Fv−Fab−Fv、またはFv−Fv−Fab、そこで、1つの領域中の最後のアミノ酸に次の領域中の最初のアミノ酸が後続する、またはその逆)を指すと理解されるべきである。同様に、Fab−(scFv)は、任意の順序で連結され、およびいずれかのポリペプチド鎖へのFabの事例において、2つのscFv領域および1つのFab領域を含有し、20の可能な順列をもたらすコンストラクトを指すと理解されるべきである。典型的には、これらのコンストラクトは、第1の領域(例えばFab)と第2の領域(例えばFv)との間にペプチドリンカーを含む。かかるリンカーは当技術分野において周知であり、当業者によって長さおよび組成物が典型的に至適化された1つまたは複数のアミノ酸であり得る。あるいは、前記領域は、直接的に(すなわちペプチドリンカーなしに)連結され得る。FabまたはFab’への可変ドメインの連結のために好適なリンカー領域の例は、WO2013/068571(参照により本明細書に援用される)中で記載され、柔軟なリンカー配列および硬いリンカー配列が挙げられるがこれらに限定されない。抗体断片は、糖鎖が付加されないかまたは糖鎖が付加され得る。「抗体断片(複数可)」という用語は、別の抗体ドメイン、異なるタンパク質または非タンパク質の分子へ共有結合で連結される少なくとも1つの抗原結合抗体ドメインまたはfc受容体結合抗体ドメインを含む、抗体誘導体も指す。
「陽イオン交換クロマトグラフィー」という用語は、本明細書において使用される時、固相が負に荷電している(例えば1つまたは複数の負に荷電されたリガンド(カルボキシレート基またはスルホネート基等)を有する)、クロマトグラフィーを指す。商業的に入手可能な陽イオン交換マトリックスとしては、カルボキシメチルセルロース、アガロース上で固定化されたスルホプロピル(SP)およびアガロース上で固定化されたスルホニル(Capto S、Capto AdhereおよびCapto S Impres(GE Healthcare)等)、Unosphere SおよびNuvia S(BioRad)、GigaCap S(Tosoh)、Fractogel SおよびEshmuno S(Merck Millipore)、または陽イオン交換膜吸着材(SartoBind S(Sartorius)等)およびモノリス吸着材(SOモノリス(Bia Separations)等)が挙げられる。
「クロマトグラフィーカラム」または「カラム」という用語は、クロマトグラフィーに関して本明細書において使用される時、クロマトグラフィーマトリックスにより満たされる、多くの場合シリンダーまたは中空柱の形態である容器を指す。クロマトグラフィーマトリックスは、精製のために用いられる物理的特性および/または化学的特性を提供する材料である。
「クロマトグラフィーサイクル」または「クロマトグラフィーの操作サイクル」という用語は、本明細書において使用される時、クロマトグラフィーマトリックスの与えられた割り当て上でのプロセスステップの順序の単一サイクルの操作を指し、それは、以下のステップ(平衡化ステップ、再注入ステップ、注入ステップ、オーバーロードステップ、注入後洗浄ステップ、第2の洗浄ステップ、溶出ステップ、再生ステップ、クリーニングステップ、貯蔵ステップ、および任意の休止期間または保持期間)の連続的な組み合わせ中の1つまたは複数を包含し得るが、いくつかへ限定されない。したがって、さらなるサイクルは、処理ステップの同じ順序の反復を包含し得る。
「動的結合容量」という用語は、クロマトグラフィーに関して本明細書において使用される時、フロースルー中に有意な量の目的のタンパク質または他の標的化合物を有することなく、一定のフロー下でクロマトグラフィーマトリックスへ結合できる目的のタンパク質または他の標的化合物の量を指す。クロマトグラフィーマトリックスの動的結合容量は、目的のタンパク質の既知の濃度を含有するサンプルの注入によって決定される。カラム上でのタンパク質サンプルの注入はモニタリングされ、未結合のタンパク質がマトリックスをフロースルーする前に、ある特定の破過点までマトリックスへ結合するだろう。例えば10%のタンパク質の損失での破過曲線から、動的結合容量が見出され、実験は停止される。多くの場合、動的結合容量は、好ましくは同じ時点で注入した目的のタンパク質の濃度の、5%、6%、7%、8%、9%、10%、12%、15%、17%または20%以下のフロースルー中の損失した目的のタンパク質で、一定のフロー下でマトリックスへ結合することができる、目的のタンパク質の量と定義される。
「フロースルー」という用語は、本明細書において使用される時、クロマトグラフィーマトリックスを介してまたはマトリックスにわたって混合物を通過させることによって得られる液体組成物を指す。
「疎水性相互作用クロマトグラフィー」という用語は、本明細書において使用される時、固相が疎水性であり(例えば1つまたは複数の疎水性リガンド(フェニル基またはブチル基等)を有する)、クロマトグラフィーを指す。商業的に入手可能な疎水的相互作用マトリックスとしては、アガロース上で固定化されたフェニルもしくはブチル(Capto PhenylまたはCapto Butyl(GE Healthcare)、ToyoPearl HIC(Tosoh)およびFractogel EMD Phenyl(Merck Millipore)等)、または膜吸着材上で固定化されたフェニルもしくはブチル(SartoBind HIC(Sartorius)等)が挙げられる。
「膜吸着材」または「膜クロマトグラフィー」という用語は、クロマトグラフィーに関して本明細書において使用される時、クロマトグラフィーフォーマットを指し、そこで、半透膜が容器(それを介してフィード流は補充される)中に格納され、その表面は、樹脂またはリガンド(それは精製のために用いられる物理的および/または化学的特性を提供する材料である)が添付される。
「モノリスクロマトグラフィー」または「モノリス吸着材」という用語は、クロマトグラフィーに関して本明細書において使用される時、クロマトグラフィーフォーマットを指し、そこで、多孔質ポリマーの連続的な体積が容器(それを介してフィード流は補充される)中に格納され、その表面は、樹脂またはリガンド(それは精製のために用いられる物理的および/または化学的特性を提供する材料である)が添付される。
「混合モード」クロマトグラフィーという用語は、本明細書において使用される時、固相が異なる荷電したリガンドまたは荷電していないリガンドの混合物(例えばハイドロキシアパタイト等)を有し得る、クロマトグラフィーを指す。商業的に入手可能な混合モードマトリックスとしては、Ceramic Hydroxyapatite(BioRad)またはCapto Adhere(GE Healthcare)およびHA Ultrogel Hydroxyapatite(Pall)が挙げられる。
「混合物」という用語は、本明細書において使用される時、さらに存在し得る他の物質(宿主細胞タンパク質、DNAまたは他の宿主細胞構成要素等)から精製されるように求められる少なくとも1つの目的のタンパク質を含む、少なくとも部分的に液体の組成物を指す。混合物は、例えば懸濁物、水溶液、有機溶媒系、または水性溶媒/有機溶媒の混合物もしくは溶液であり得る。混合物は、多くの生物学的分子(タンパク質、抗体、ホルモン、ポリヌクレオチドおよびウイルス等)、小分子(塩、糖、脂質など等)および粉粒体でさえ含む、多くの場合複雑な混合物または溶液である。生物学的起源の典型的な混合物は水溶液または懸濁物として開始し得るが、それは、初期の分離ステップ(溶媒沈殿、抽出および同種のもの)において使用される有機溶媒も含有し得る。
「静的結合容量」という用語は、クロマトグラフィーに関して本明細書において使用される時、フロースルー中に有意な量の目的のタンパク質または他の標的化合物を有することなく、静的条件下でクロマトグラフィーマトリックスへ結合できる目的のタンパク質または他の標的化合物の最大量を指す。静的結合容量は、ビーカー中のバッチモードにおいて通常は測定され、通常与えられた溶媒およびタンパク質濃度の条件でクロマトグラフィー媒体へのタンパク質結合の最大量を指す。
本発明のプロセスに従って精製され得る目的のタンパク質(抗体または抗体断片等)は、組換え抗体または抗体断片をコードする1つまたは複数の発現ベクターにより形質転換された宿主細胞の培養によって生産され得る。
本発明の実施形態に記載の宿主細胞は、例えば原核生物細胞、酵母細胞(例えば限定されずに、Candida boidinii、Hansenula polymorpha、Pichia methanolica、Pichia pastoris、Saccharomyces cerevisiae、Schizosaccharomyces pombe、Kluyveromyces lactisおよび他のKluyveromyces属の種、Yarrowia lipolytica)、変形菌細胞(例えば限定されずに、Dictyostelium discoideum)、糸状菌細胞(例えば限定されずに、Trichoderma reeseiおよび他のTrichoderma属の種、Aspergillus nigerおよび他のAspergillus属の種)、苔細胞(例えば限定されずにPhyscomitrella patens、Atrichum undulatum)、昆虫細胞または哺乳動物細胞である。哺乳類宿主細胞は、例えば限定されずに、NSO、SP2.0、3T3細胞、コス細胞、ヒト骨肉腫細胞、MRC−5細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、VERO細胞、CHO細胞、rCHO−tPA細胞、rCHO−Hep B表面抗原細胞、CHO−S細胞、HEK 293細胞、rHEK 293細胞、C127細胞、rC127−Hep B表面抗原細胞、ヒト線維芽細胞、間質細胞、肝細胞またはPER.C6細胞である。
宿主細胞は、好ましくは真核生物宿主細胞、好ましくは哺乳動物宿主細胞、より好ましくはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えばDG44株の)である。
真核生物宿主細胞(例えば酵母、昆虫または哺乳動物細胞)について、異なる転写調節配列および翻訳調節配列は宿主の性質に依存して用いられ得る。それらは、ウイルス源(アデノウイルス、ウシパピローマウイルス、シミアンウイルスまたは同種のもの等)に由来し、そこで、調節シグナルは特に高レベルの発現を有する遺伝子と関連する。例としては、ヘルペスウイルスのTKプロモーター、SV40初期プロモーター、酵母gal4遺伝子プロモーターなどである。抑制および活性化を可能にする転写開始調節シグナルは選択され得、その結果、遺伝子の発現は修飾され得る。細胞(導入されたDNAによって安定的に形質転換された)は、宿主細胞(発現ベクターを含有する)の選択を可能にする1つまたは複数のマーカーも導入することによって選択され得る。マーカーは、栄養要求性の宿主への光栄養、殺生物剤耐性(例えば限定されずに、抗生物質、または銅等の重金属)、または同種のものも提供し得る。選択可能マーカー遺伝子は、発現されるDNA遺伝子配列へ直接連結されるか、または共トランスフェクションによって同じ細胞の中へ導入され得る。追加のエレメントも本発明のタンパク質の至適合成のために必要とされ得る。
真核生物宿主細胞は、目的のタンパク質をコードする1つまたは複数の発現ベクターによりトランスフェクションされ、それらの増殖および目的のタンパク質の発現を支持する任意の培地中で続いて培養される。培地は、動物起源産物(動物血清およびペプトン等)のない合成培地である。細胞増殖およびタンパク質生産を可能にする適切な濃度で存在する、ビタミン、アミノ酸、ホルモン、増殖因子、イオン、バッファー、ヌクレオシド、グルコースまたは実効エネルギー源の異なる組み合わせを含む、当業者に利用可能な異なる細胞培養培地がある。追加の細胞培養培地構成要素は、当業者へ公知であろう細胞培養サイクルの間の異なる時間で、適切な濃度で、細胞培養培地中に含まれ得る。
哺乳動物細胞培養は任意の好適な容器(振盪フラスコまたはバイオリアクター等)中で行うことができ、それは、要求される生産のスケールに依存して、フェッドバッチモードで操作されてもされなくてもよい。これらのバイオリアクターは、撹拌タンクまたはエアリフトリアクターのいずれかであり得る。様々な大規模バイオリアクターは、1,000Lを超える〜50,000Lもしくは100,000Lで、好ましくは5,000L〜20,000Lの間で、または10,000Lまでの容量により利用可能である。あるいは、小規模(2L〜100L等)のバイオリアクターも使用して、本発明の方法に従って抗体を製造することができる。
本発明のプロセスおよび方法に従って真核生物宿主細胞(CHO細胞等)において生産される目的のタンパク質(抗体または抗原結合断片等)は、典型的には細胞培養の上清中で見出される。本発明の実施形態において、前記上清は本発明のプロセスにおいて精製された混合物である。したがって、本発明の特定の実施形態において、本発明のプロセスおよび方法は、本発明のプロセスに記載のさらなる精製のための目的のタンパク質を含有する混合物を得るために、上清の遠心分離および遠心分離に後続する液体相の回収のステップ含む。
あるいは、前記上清は、当業者への公知の清澄化技法(例えば深層濾過等)を使用して回収され得る。
したがって、本発明のための特定の実施形態において、方法は、本発明のプロセスに記載のさらなる精製のための目的のタンパク質を含有する混合物を得るために深層濾過のステップ含む。
あるいは、宿主細胞は、原核生物細胞、好ましくはグラム陰性菌、好ましくはE.coli細胞、原核生物細胞である。タンパク質発現のための原核生物の宿主細胞は当技術分野において周知である。宿主細胞は、目的のタンパク質(抗体断片等)を生産するように遺伝子操作された組換え細胞である。組換えE.coli宿主細胞は、任意の好適なE.coli株(MC4100、TG1、TG2、DHB4、DH5α、DH1、BL21、K12、XL1BlueおよびJM109が挙げられる)に由来し得る。一例としては、組換えタンパク質発酵のために通常使用される宿主株である、E.coli株W3110(ATCC27,325)である。抗体断片も、修飾されたE.coli株(例えば、代謝突然変異体またはプロテアーゼ欠損E.coli株)の培養によって生産され得る。
本発明の方法に従って精製され得る抗体断片は、典型的にはタンパク質の性質、生産のスケールおよび使用されるE.coli株に依存して、E.coli宿主細胞のペリプラズムまたは宿主細胞培養上清のいずれか中で見出される。これらのコンパートメントへタンパク質を標的化する方法は、当技術分野において周知である。E.coliのペリプラズムへタンパク質を向ける好適なシグナル配列の例としては、E.coliのPhoA、OmpA、OmpT、LamBおよびOmpFシグナル配列が挙げられる。タンパク質は、天然の分泌経路に頼ることによって、または外膜の限定的な漏出を誘導してタンパク質分泌を引き起こすこと(その例は、pelBリーダー、プロテインAリーダー、バクテリオシン放出タンパク質の共発現、培養培地へのグリシンの添加と一緒のマイトマイシン誘導性バクテリオシン放出タンパク質、および膜透過化のためのkil遺伝子の共発現の使用である)によって、上清へ標的化され得る。最も好ましくは、本発明の方法において、組換えタンパク質は宿主E.coliのペリプラズムにおいて発現される。
E.coli宿主細胞における組換えタンパク質の発現は誘導系の制御下でもあり得、それによって、E.coli中の組換え抗体の発現は誘導可能プロモーターの制御下である。E.coliにおける使用のために好適な多くの誘導可能プロモーターが当技術分野において周知であり、プロモーターに依存する。組換えタンパク質の発現は、変動する因子(温度または増殖培地中の特定の物質の濃度等)によって誘導され得る。誘導可能プロモーターの例としては、ラクトースまたは非加水分解性ラクトースアナログ(イソプロピル−b−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG))により誘導可能なE.coliのlac、tacおよびtrcプロモーター、ならびにそれぞれリン酸塩、トリプトファンおよびL−アラビノースによって誘導されるphoA、trpおよびaraBADプロモーターが挙げられる。発現は、例えば誘導因子の添加、または誘導が温度依存性の場合に温度変化によって誘導され得る。組換えタンパク質発現の誘導が培養への誘導因子の添加によって達成される場合に、誘導因子は、発酵系および誘導因子に依存して任意の好適な方法によって、例えば単一もしくは多重のショット添加によって、またはフィードを介する誘導因子の漸進的添加によって、添加され得る。誘導因子の添加とタンパク質発現の実際の誘導との間に遅延があり得ることが認識され、例えば誘導因子がラクトースである場合に、任意の既存の炭素源もラクトースの前に利用されるが、タンパク質発現の誘導が起こる前に遅延があり得る。
E.coli宿主細胞培養(発酵)は、E.coliの増殖および組換えタンパク質の発現を支持する任意の培地中で培養され得る。培地は、例えば述べられるもの等の任意の合成培地であり得る。
E.coli宿主細胞の培養は、要求される生産のスケールに依存して、任意の好適な容器(振盪フラスコまたは発酵槽等)中で行うことができる。様々な大規模発酵槽が1,000Lを超えて100,000Lまでの容量で利用可能である。好ましくは、1,000L〜50,000L、より好ましくは1,000L〜10,000Lまたは12,000Lの間の発酵槽が使用される。0.5L〜1,000Lの間の容量を備えたより小さなスケールの発酵槽も使用され得る。
宿主細胞(CHOまたはE.coli等)の発酵は、タンパク質および要求される収率に依存して、任意の好適な系(例えば連続モード、バッチモードまたはフェッドバッチモード)において遂行され得る。バッチモードは、栄養素または誘導因子(要求される場合に)のショット添加と共に使用され得る。あるいは、フェッドバッチ培養を使用することができ、この培養は最大比増殖速度でバッチモードの前誘導において増殖され、発酵槽中に最初に存在する栄養素、および発酵の完了までの増殖率の制御に使用される1つまたは複数の栄養フィードレジームを使用して、持続させることができる。
一実施形態において、本発明に記載のプロセスは、第1のクロマトグラフィーマトリックスの上への注入の前に、細胞培養収穫物を遠心分離で捕捉し、後続して、抽出バッファーの添加によって宿主細胞を懸濁するステップを含む。
目的のタンパク質(抗体断片等)が宿主細胞のペリプラズム空間において見出されるE.coli発酵プロセスについて、宿主細胞からのタンパク質は、放出されるように要求される。放出は、任意の好適な方法(機械的処理もしくは加圧処理による細胞溶解、凍結融解処理、浸透圧ショック、抽出剤または熱処理等)によって達成され得る。タンパク質放出のためのかかる抽出方法は当技術分野において周知である。
本発明の方法の特定の実施形態において、任意の実施形態に記載の本発明のプロセス混合物は、抗体または抗体断片の結合を破壊するのに好適なpHを備えた溶出バッファーによる、例えばプロテインAへ結合された抗体または抗体断片の溶出によって生成される。前記pHは具体的な分子に依存し、一般的には当業者によって経験的に決定され、所望されるエンドポイントを達成するように調整される。
前記生来の組換えプロテインAを含有する、当業者に利用可能な多くのクロマトグラフィー材料(例えばMabSelect(登録商標)(GE Healthcare)、Absolute(登録商標)(Novasep)、Captiv A(登録商標)(Repligen)、またはAmsphere(登録商標)(JSR)等)が、ある。
プロテインAクロマトグラフィーにおける洗浄バッファーおよび溶出バッファーとしての使用のために好適なバッファーは、当技術分野において容易に利用可能であり、非限定例として、リン酸緩衝食塩水(PBS)バッファー、トリスバッファー、ヒスチジバッファーン、酢酸バッファー、クエン酸バッファー、またはMES(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸イミダゾール)バッファー、BES(N,N−(ビス−2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸)バッファー、MOPS(3−(N−モルホリノ)−プロパンスルホン酸)バッファーもしくはHEPES(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸)バッファーの中から選択され得る。
本明細書で本発明を完全に記載してきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱せず、不必要な実験なしに、広範囲の等価なパラメーター、濃度および条件内で同じことを遂行できることは、当業者によって認識されるだろう。本発明はその具体的な実施形態に関して記載されているが、さらなる修飾が可能であることが理解されるだろう。本出願は、以下の本発明の任意の変動、使用または適応物、全体として、本発明の原則および本開示からのかかる逸脱を含むものを、本発明が属する当該技術分野内の公知のまたは慣習的な実践内であるとして、および添付された請求項の範囲に従って上文に説明された基本的な特色へ適用できるとして、カバーすることが意図される。
本明細書において使用される時、本明細書における「または」という用語の使用は、代替物のみを指すか、または代替物が相互に排他的であると明瞭に示されない限り、「および/または」を意味するように使用されるが、本開示は、代替物のみ、および「および/または」を指す定義を支持する。本明細書において使用される時、「別の」は少なくとも第2のまたはそれ以上を意味し得る。
本明細書において使用される時、「XとYとの間」はXおよびYを含む範囲を意味し得る。
すべての本明細書において引用された参照文献(ジャーナル論文もしくは要約、公開済みもしくは未公開の米国もしくは外国の特許出願、発行された米国もしくは外国の特許、または他の参照文献が挙げられる)は、引用された参照文献において提示されたデータ、表、図、およびテキストをすべて含んで、参照することによって全体的に本明細書において援用される。加えて、本明細書において引用された参照文献内で引用された参照文献の全体の内容も、参照することによって全体的に援用される。
公知の方法ステップ、従来の方法ステップ、公知の方法、または従来の方法への参照は、関連の技術分野において、本発明の任意の態様、記載または実施形態が開示、教示または示唆されたという承認の任意の手法ではない。
実施例1
カラムオーバーロード実験を遂行して、続いて行われる不連続の操作のためのオーバーロード性能パラメーターを確立した。2×GE HiScreen CaptoSの4.67ml 10cmのプレパックされたイオン交換カラム(GE Healthcare Life Sciences製品コード:28−9269−79)を、端部と端部を接して取り付けて、9.313ml 20cmのベッド高の陽イオン交換カラムを得た。これらを、GE Akta Avant精製マシン(製品コード28930842)へ、毛細管によって取り付けた。バッファーを入口ラインへ取り付け、プライミングした。ダウンフロー方向で900cm/時で駆出される、2カラム体積(CV)の50mMの酢酸ナトリウム、1Mの塩化ナトリウムからなる高伝導性バッファー(pH4.5および85mS/cmの伝導率)、後続して、2CVの0.5Mの水酸化ナトリウムからなる苛性バッファーを使用して、任意の結合材料について、カラムのプレストリッピングおよびクリーニングを行い、ウオッシュアウトする前に20℃で15分間フローなしでインキュベーションし、ダウンフローで3CVの50mMの酢酸ナトリウムバッファー(pH4.5および4.0mS/cmの伝導率)を使用して、カラムのマトリックスを平衡化した。インライン伝導率モニターおよび3つの吸光度検出器を取り付け、較正して、フロースルーを観察した。吸光度検出器を、各々2mmの経路長で、280nm、290nmおよび305nmへ設定した。宿主細胞不純物と一緒に過剰発現された対象となる断片抗体(Fab)を含有するE.coli細胞抽出物を調製し、Fabの力価が1.66mg/mlで、10mS/cmの伝導率および4.5のpHになるように、水により希釈した。これを、クロマトグラフィーマトリックスの1mlあたり71.3mgの全適用で合計400mlでダウンフローの900cm/時で、カラムの上へ注入し、その濃度の対象となるFabについて、マトリックスの荷電リガンドの静的容量または最大の結合容量を完全に飽和し超過した。これに後続して、さらなる3CVの50mMの酢酸ナトリウムバッファー(pH4.5および4.0mS/cmの伝導率)をカラムへ適用して、弱く結合した構成要素を洗浄した。5CVの50mMの酢酸ナトリウムおよび225のmM塩化ナトリウムのバッファー(pH4.5および15mS/cmの伝導率)を適用して、強く結合した標的成分を置き換え、それらがカラムから出現した時に容器中に収集し、この収集した材料は精製溶出物を構成していた。次いで、ストリッピングステップおよびクリーニングステップの反復を、さらなる使用のための調製において、順次適用した(図5)。
UV検出器を使用して、注入相の間にカラムから出現する不純物および産物の相対的量をモニタリングおよび記録し、適用した注入vs流出物の290nmでの吸光度によって測定された出現シグナルレベルの記録された量を、データへの計算モデルのフィッティングのために入力して、産物の破過の容量中間点および結合プロセスの関連する動態を計算する(図6)。このモデルは、フロースルー中に出現する目的のタンパク質の破過のシグモイドフィット(最大で付与された注入量から、新規の注入の適用が停止された後に、バックグラウンドタンパク質不純物シグナルを説明する付加パラメーターにより、フロースルー中に出現する残存する未結合の目的のタンパク質をモデル化する指数関数的減衰まで)に基づく。
CaptoSマトリックスについて上で記載される条件下で、1.66mg/mlの力価の対象となるFabを900cm/時で適用されたフィード流上で操作した。計算された動的結合容量は、10%破過レベルの90%の注入で1サイクルあたり20.03mg/mlのマトリックスであり、生産性は23.52mg/mlのマトリックス/時間であると計算された。静的結合容量は、動的結合容量の161%に対応する32.8mg/mlであると決定された。これを使用して、提案された半継続的な方法論(出現するオーバーロードの部分を、分離した容器中に収集し、プロセスの続いて行われるサイクルにおいてクロマトグラフィーマトリックスの上への再注入した)において、オーバーロードされた全体のプロセスの達成可能な容量および生産性を予測した。このモデルを、最大2%で設定されたユーザー定義の可能な産物損失限界により、オーバーロードの程度ならびに収集されたオーバーロードについての開始点および終了点を変化させることによって、コンピュータで繰り返して、至適化された容量および生産性の所望されるバランスを目標とし、1サイクルあたり31.40mg/mlのマトリックスの実際の容量および25.65mg/mlのマトリックス/時間の生産性により操作されると予測され、生産性において9.1%の改善および1サイクルあたりの容量において56.8%の改善を示した(図7)。
カラムを、同じ手法でストリッピング、クリーニング、および平衡化して、これらの予測された設定を使用して精製操作を反復した。次いで、カラムに、計算モデルによって予測された23.56CVの注入の同じバッチを注入し、注入した体積の連続測定によって制御し、15.44CVの注入が適用された後に、オーバーロード流出物を収集して、注入相以降に延長する後続の9.45CVおよび続いて行われる洗浄ステップの1.33CVを容器(第2の容器)中に収集した。次いで以前の実験と同じ洗浄を適用し、後続して、同じ溶出プロセスを行い、この時は出現する溶出物を第3の容器中に収集した。このプロセスは、さらなる使用のために保持された第2の容器中に収集されたオーバーロード部分、および精製された産物(それは体積、濃度および純度のために分析される)を構成する第3の容器中の溶出物部分により第1のサイクルを構成する(図9)。第2のクロマトグラフィーサイクルならびに続いて行われる第3および第4のクロマトグラフィーサイクルについて、再生ステップ、定置クリーニングステップおよび平衡化ステップを前のように開始して反復し、次いで収集されたリサイクル(第2)容器の全体の内容を合計9.45CVで、後続して19.39CVのE.coli抽出物の追加のバッチを適用した。これらの各々について、再び9.45CVのオーバーロードをもとの第2の容器の中へ戻して収集し、1.33CVの同じ続いて行われる洗浄ステップへと延長し、後続して、各々のサイクルについて同じ溶出プロセスを行い、溶出物を性能について再び試験した。これらのクロマトグラフィーサイクルは、提案されたプロセスにおける典型的な実行クロマトグラフィーサイクルを構成した(図10)。第5のクロマトグラフィーサイクルについて、収集されたオーバーロードのストリッピング、洗浄、平衡化および再注入を前のように反復したが、新規のE.coli抽出物を、10%の破過を与えるように90%注入容量(7.89CVの追加の注入へ等価)のみで、従来の操作可能な動的結合容量の点へ適用した。次いで続いて行われる洗浄および溶出ステップを全部遂行した。これは、意図されたオーバーロード操作および続いて行われるサイクリングのない最終的なクロマトグラフィーサイクルを構成した(図11)。設定は参照することができる(図8)。この実験におけるクロマトグラフィーサイクルの間のマトリックス上で達成された実容量は32.2mg/mlであり、それはマトリックスの最大の静的結合容量の98.2%に対応する。比較のために、プロセスを、従来のバッチ方法論においてであるが、オーバーロードおよびリサイクルのステップなしで注入相のみで、20.03mg/mlのクロマトグラフィーマトリックスの容量まで適用した、同一条件(それは匹敵する従来の操作と一致する10%の破過レベルの90%の注入能力と同等である)でも、操作した。従来の操作による結果および比較を図12中で示す。
実施例2
方法論:
並列する方法の例において、2×GE HiScreen MAb Select SuRE LXの4.67ml 10cmのプレパックされたプロテインAクロマトグラフィーカラム(GE Healthcare Life Sciences製品コード:17−5474−05)を、端部と端部を接して取り付けて、9.313ml 20cmのベッド高のプロテインA親和性カラムを得た。これらを、GE Akta PURE精製マシン(製品コード29−0182−24)へ、毛細管によって取り付けた。以前の実施例に類似して、バッファーを入口ラインへ取り付け、プライミングした。ダウンフロー方向で500cm/時で駆出される、2カラム体積(CV)のクエン酸バッファー(pH2.1)、および2CVの0.1Mの水酸化ナトリウム苛性バッファーを使用して、任意の結合材料について、カラムのプレストリッピングおよびクリーニングを同様に行い、20℃で15分間の間のフローなしでインキュベーションした。4CVの50mMのリン酸ナトリウムの組成物による平衡化バッファー(pH7.0および伝導率6.0mS/cm)を、すべてのクロマトグラフィーサイクル上の注入の適用の前に使用し、さらなる3CVの同じバッファーを注入の適用後に使用して、弱く結合した化合物を洗浄し、5CVの30mMの酢酸ナトリウム(pH3.7)を使用して、すべてのサイクル上の結合産物を溶出した。同じモニターを以前の方法論に従って適用した。注入は、哺乳類宿主細胞から細胞外に発現されたモノクローナル抗体を2.9mg/mlの力価で含有し、深層濾過をして全体の細胞および大きな断片を除去したものであり、濾液を、マトリックスの典型的な静的結合容量の過剰量の最大90mgの標的抗体/マトリックスmlで、ダウンフローでカラムに適用した。出現するフロースルーの測定を同様に使用して、破過プロセスをモデル化し、提案された方法論に従ってオーバーロードおよびリサイクルのための至適化されたパラメーターを定義した。次いでこれらの設定を使用して、オーバーロードの初期サイクル、3つのオーバーロードおよびリサイクルされた、続いて行われるクロマトグラフィーサイクル、ならびに過小注入した最終クロマトグラフィーサイクルにより精製プロセスを操作した。これを、同一条件であるが、オーバーロードおよびリサイクルのステップなしで注入相のみで、29.68mg/mlのクロマトグラフィーマトリックスの容量まで適用した、同等の従来のバッチ方法論(それは匹敵する従来の操作と一致する10%の破過レベルの90%の注入能力と同等である)へ、比較した。従来の操作による結果および比較を図13中で示す。
実施例3
方法論:
本方法の大規模な実施例において、190mlのMAb Select SuRE LX 190プロテインAクロマトグラフィー樹脂(GE Healthcare Life Sciences製品コード:17−5474−04)を、AxiChromカラム(GE Healthcare Life Sciences製品コード:28901831)中の高10cmまで充填し、AKTAパイロット精製マシン(GE Healthcare Life Sciences製品コード29−0086−12)へチューブによって取り付けた。バッファーを備えた容器を、前の実施例において記載されるように入口ラインへ取り付け、プライミングした。前の実施例において記載されるように、ダウンフロー方向で150cm/時で駆出される、2カラム体積(CV)のクエン酸バッファー(pH2.1)、および2CVの0.1Mの水酸化ナトリウム苛性バッファーを使用して、任意の結合材料について、カラムのプレストリッピングおよびクリーニングを行い、20℃で15分間の間のフローなしでインキュベーションした。5CVの50mMのリン酸ナトリウムの組成物による平衡化バッファー(pH7.0および伝導率6.0mS/cm)を、すべてのクロマトグラフィーサイクル上の注入の適用の前に使用し、さらなる3CVの同じバッファーを注入の適用後に使用して、弱く結合した化合物を洗浄し、5CVの60mMの酢酸ナトリウム(pH3.6)を使用して、すべてのサイクル上の結合産物を溶出した。同じモニターを以前の方法論に従って適用した。注入は、哺乳類宿主細胞から細胞外に発現されたモノクローナル抗体を3.9mg/mlの力価で含有し、深層濾過をして全体の細胞および大きな断片を除去したものであり、濾液を150cm/時でカラムに適用した。計算された動的結合容量は、従来のバッチプロセスについて、10%破過レベルの90%の注入で1サイクルあたり47.9mg/mlのマトリックスであり、生産性は20.9mg/mlのマトリックス/時間であると計算された。静的結合容量は、マトリックスの典型的な静的結合容量の過剰量のダウンフローで、動的結合容量の143%に対応する77.2mg/mlであると決定された。出現するフロースルーの測定を同様に使用して、破過プロセスをモデル化し、提案された方法論に従ってオーバーロードおよびリサイクルのための至適化されたパラメーターを定義した。次いでこれらの設定を使用して、最大84.1mg/mlの注入の挑戦でオーバーロードの初期サイクル、最大68.5mg/mlの実行容量で3つのオーバーロードおよびリサイクルされた、続いて行われるクロマトグラフィーサイクル、ならびに最大22.9mg/mlの容量で1つの過小注入した最終的なクロマトグラフィーサイクルにより精製プロセスを操作した。この実験におけるクロマトグラフィーサイクルの間のマトリックス上で達成された実容量は、68.5mg/mlであり、それはマトリックスの最大の静的結合容量の88.7%に対応し、実行サイクルについて21.0mg/mlのマトリックス/時間の生産性により操作された。これを、同一条件であるが、オーバーロードおよびリサイクルのステップなしの等価な従来のバッチ方法論へ、比較した。従来の操作による結果および比較を図14中で示す。
参照文献
Kontermann, R. E. (2012). “Dual targeting strategies with bispecific antibodies.” MAbs 4(2): 182-197.
Mahajan, E., A. George and B. Wolk (2012). “Improving affinity chromatography resin efficiency using semi-continuous chromatography.”J Chromatogr A 1227: 154-162.

Claims (14)

  1. a)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する第1の分量の混合物を注入し、前記タンパク質が、前記クロマトグラフィーマトリックスの静的結合容量の40%〜100%に到達するまで前記クロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと;
    b)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
    c)さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへ前記フロースルーを再注入し、前記第1の容器からの前記目的のタンパク質の第2の分量を注入し、前記目的のタンパク質が、前記クロマトグラフィーマトリックスの最大静的結合容量の40%〜100%に到達するまで前記クロマトグラフィーマトリックスへ結合するように、操作するステップと、
    を含む、混合物から目的のタンパク質を精製するためのプロセス。
  2. a)クロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第1の容器からクロマトグラフィーマトリックスへ、目的のタンパク質を含有する第1の分量の混合物を注入し、前記クロマトグラフィーマトリックスの動的結合容量が超過されるように、操作するステップと;
    b)未結合の目的のタンパク質を含有するフロースルーを第2の容器中に収集するステップと、
    c)さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルにおいて、第2の容器から同じクロマトグラフィーマトリックスへ前記フロースルーを再注入し、前記第1の容器から目的のタンパク質の第2の分量を注入し、前記クロマトグラフィーマトリックスの動的結合容量が超過されるように、操作するステップと、
    を含む、混合物からの目的のタンパク質の精製のためのプロセス。
  3. ステップ(a)において、最大静的結合容量の少なくとも40%に到達している場合に、前記目的のタンパク質の前記注入が停止される、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記さらなるクロマトグラフィーの操作サイクルが前記クロマトグラフィーサイクルの直後である、請求項1、2または3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記フロースルーの収集が、前記フロースルー中の目的のタンパク質の既定の第1の濃度で開始され、前記フロースルー中の目的のタンパク質の既定の第2の濃度で停止される、請求項1、2、3または4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記フロースルーの既定の画分が、前記第2の容器中に収集される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記フロースルーが前記クロマトグラフィーマトリックスの上へ再注入される前に処理され、前記処理が、撹拌(stirring or agitation)、希釈、濃度調整、pH調整、伝導率調整、バッファーもしくは溶媒交換、冷却もしくは加熱、またはその任意の組み合わせから選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記クロマトグラフィーが、親和性クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、混合モードクロマトグラフィー、キラルクロマトグラフィー、または誘電体クロマトグラフィーから選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記プロセスが、3つのクロマトグラフィーステップを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記プロセスが、プロテインAクロマトグラフィー、次いで、陽イオン交換クロマトグラフィー、次いで、陰イオン交換クロマトグラフィーを含む、請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記クロマトグラフィーマトリックスのうちの1、2、3またはすべてが、クロマトグラフィーカラムである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記目的のタンパク質が抗体または抗体断片である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のタンパク質の精製のためのプロセスを含む、目的のタンパク質の製造方法。
  14. 請求項13に記載の方法によって得られるタンパク質。
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