JP2019509305A - インテグリンアンタゴニストとしてのナフチリジン - Google Patents

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Abstract

本発明は、αβインテグリンアンタゴニスト活性を有する、式(I):

[式中、R、RおよびRは、それぞれ明細書の記載および請求項に記載された通りである。]の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。また、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物、および、αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態、特に、特発性肺線維症の治療を含む療法における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用に関する。

Description

本発明は、αβインテグリンアンタゴニストであるピロリジン化合物、そのような化合物を含んでなる医薬組成物および療法、特に、αβインテグリンアンタゴニストが適応される(indicated)病態の治療におけるその使用、αβインテグリンのアンタゴニストが適応される病態の治療のための医薬の製造における化合物の使用、およびヒトにおけるαβインテグリンの拮抗作用が適応される障害の治療のための方法に関する。
インテグリンスーパーファミリータンパク質は、アルファおよびベータサブユニットからなるヘテロ二量体の細胞表面受容体である。少なくとも18種のアルファサブユニットと8種のベータサブユニットが報告されており、それらは、24種の異なるアルファ/ベータヘテロ二量体を形成することが実証されている。各鎖は、鎖1本当たり20前後のアミノ酸の膜貫通領域を備えた大きな細胞外ドメイン(ベータサブユニットでは640を越えるアミノ酸、アルファサブユニットでは940を越えるアミノ酸)と、一般に、鎖1本当たり30〜50種のアミノ酸の短い細胞質テールを含んでなる。種々のインテグリンが、細胞外マトリックスとの細胞接着、細胞−細胞相互作用、ならびに細胞の遊走、増殖、分化および生存に対する作用を含む多くの細胞生物学に関与していることが示されている (Barczyk et al, Cell and Tissue Research, 2010, 339, 269)。
インテグリン受容体は、短いタンパク質−タンパク質結合界面を介して結合タンパク質と相互作用する。インテグリンファミリーは、そのようなリガンドにおける類似の結合認識モチーフを共有するサブファミリーに分類することができる。主なサブファミリーは、RGD−インテグリンであり、これはそれらのタンパク質配列内にRGD(アルギニン−グリシン−アスパラギン酸)モチーフを含有するリガンドを認識する。このサブファミリーには、8種のインテグリン、すなわち、αβ、αβ、αβ、αβ、αβ、αIIbβ、αβ、αβが存在し、命名は、αβ、αβ、αβ、αβ、およびαβが、βサブユニットは異なるが、共通のαサブユニットを有し、αβ、αβおよびαβが、αサブユニットは異なるが、共通のβサブユニットを有することを示している。βサブユニットは、11種の異なるαサブユニットと対を成し、そのうち、上記に列挙した3種のみが、RGDペプチドモチーフを共通に認識することが示されている(Humphries et al, Journal of Cell Science, 2006, 119, 3901)。
8種のRGD結合インテグリンは、異なるRGD含有リガンドに対して、異なる結合親和性および特異性を有する。リガンドには、フィブロネクチン、ビトロネクチン、オステオポンチン、ならびにトランスフォーミング増殖因子βおよびβ(TGFβおよびTGFβ)の潜伏関連ペプチド(LAP)などのタンパク質が含まれる。TGFβおよびTGFβのLAPと結合するインテグリンは、いくつかのシステムで、TGFβおよびTGFβ生物活性の活性化、およびその後のTGFβ駆動性の生物学を可能にすることが示されている(Worthington et al, Trends in Biochemical Sciences, 2011, 36, 47)。このようなリガンドの多様性は、RGD結合インテグリンの発現パターンと相まって、疾患介入のための多くの機会を作り出す。このような疾患には、線維性疾患(Margadant et al, EMBO reports, 2010, 11, 97)、炎症性障害、癌(Desgrosellier et al, Nature Reviews Cancer, 2010, 10, 9)、再狭窄、および血管形成要素を有する他の疾患(Weis et al, Cold Spring. Harb. Perspect. Med. 2011, 1, a 006478)が含まれる。
阻害性の抗体、ペプチドおよび小分子を含め相当な数のαインテグリン阻害剤(Goodman et al, Trends in Pharmacological Sciences, 2012, 33, 405)が文献に開示されている。抗体では、これらには、pan−α阻害剤のインテツムマブ、選択的αβ阻害剤のエタラシズマブ、および選択的αβ阻害剤のSTX−100が含まれる。シレンジタイドは、αβおよびαβの両方を阻害する環状ペプチド阻害剤であり、SB−267268は、αβおよびαβの両方を阻害する化合物の例である(Wilkinson-Berka et al, Invest. Ophthalmol. Vis. Sci., 2006, 47, 1600)。種々の組合せのαインテグリンの阻害剤として作用する化合物を発明することで、新規薬剤を、特定の疾患兆候のために作出、適合させることが可能となる。
肺線維症は、特発性間質性肺炎を含むいくつかの間質性肺疾患の最終段階であり、肺間質内での細胞外マトリックスの過剰な沈積を特徴とする。特発性間質性肺炎のうち、特発性肺線維症(IPF)は、診断後3〜5年の典型的生存期間を有する最も一般的かつ最も致命的な病態である。IPFにおける線維症は、一般に、進行性で、現行の薬理学的介入に不応であり、無情にも機能性肺胞単位の閉塞のために呼吸不全につながる。IPFは米国および欧州の約500,000人を侵している。
TGFβ1の活性化における上皮限定インテグリンαβの重要な役割を裏付けるin vitroの実験的動物およびIPF患者の免疫組織化学データが存在する。このインテグリンの発現は、正常な上皮組織では低く、IPFにおける活性化上皮を含む、損傷および炎症上皮において有意にアップレギュレートされる。従って、このインテグリンを標的とすることで、より広いTGFβ恒常性の役割に干渉する理論的可能性が低くなる。抗体遮断によるαβインテグリンの部分的阻害は、炎症を悪化させることなく、肺線維症を予防することが示されている(Horan GS et al Partial inhibition of integrin αvβ6 prevents pulmonary fibrosis without exacerbating inflammation. Am J Respir Crit Care Med 2008 177: 56-65)。肺線維症の他、αβも、肝臓および腎臓を含む他の器官の線維性疾患の重要な促進因子と考えられ(Reviewed in Henderson NC et al Integrin-mediated regulation of TGFβ in Fibrosis, Biochimica et Biophysica Acta - Molecular Basis of Disease 2013 1832:891-896)、このことは、αβ阻害剤が複数の器官の線維性疾患を治療する上で有効であり得ることを示唆している。
いくつかのRGD結合インテグリンがTGFβと結合してこれを活性化することができるという所見と一致して、種々のαインテグリンが最近、線維性疾患に関連付けられている(Henderson NC et al Targeting of αv integrin identifies a core molecular pathway that regulates fibrosis in several organs Henderson NC et al Targeting of αv integrin identifies a core molecular pathway that regulates fibrosis in several organs Nature Medicine 2013: 1617-1627)。従って、RGD結合インテグリンファミリーの特定のメンバーに対する、またはRGD結合インテグリンファミリー内の特定の選択的フィンガープリントを有する阻害剤は、複数の器官の線維性疾患を治療する上で有効であり得る。
WO2016/046225A1(2016年3月31日公開)には、特定のジアステレオ異性体である(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸ならびにそのマレイン酸塩およびクエン酸塩を含む、αβアンタゴニストとしての、式:
の化合物およびそれらの塩が開示されている。
αβ、αβ、αβまたはαβなどの他のαvインテグリンに対しても活性を持ち得るαvβ6アンタゴニストを提供することが本発明の目的である。
本発明の第一の態様では、式(I):
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素または基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表し、但し、RおよびRが共に水素を表すことはできず;
あるいは、Rは、水素を表し、かつ、Rは、
(i)
から選択される基;または
(ii)
から選択される基;または
(iii)
から選択される基を表し、
あるいは、Rは、水素を表し、かつ、Rは、
を表し、
あるいは、RおよびRのうち1つは、基−O(CHOMeを表し、かつ、他方は−O(CHFを表し;かつ
は、水素またはフルオロを表し、但し、RおよびRが共に水素以外を表す場合、Rは、水素を表す。]
の化合物(但し、前記化合物は、(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸ではない)またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩は、αβインテグリンアンタゴニスト活性を有し、特定の障害の治療に使用される可能性があると考えられる。用語αβアンタゴニスト活性には、本明細書でのαβ阻害剤活性が含まれる。
本発明の第二の態様では、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤とを含んでなる医薬組成物が提供される。
本発明の第三の態様では、療法において、特に、αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療において使用するための式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本発明の第四の態様では、それを必要とするヒトにおけるαβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療方法が提供され、その方法は、そのようなヒトに治療上有効な量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる。
本発明の第五の態様では、αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療のための医薬の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用が提供される。
図1は、式(XX)の中間化合物のX線結晶構造を例示する。
発明の詳細な説明
本発明は、式(I):
[式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素または基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表し、但し、RおよびRが共に水素を表すことはできず;
あるいは、Rは、水素を表し、かつ、Rは、
(i)
から選択される基;または
(ii)
から選択される基;または
(iii)
から選択される基を表し、
あるいは、Rは、水素を表し、かつ、Rは、
を表し、
あるいは、RおよびRのうち1つは、基−O(CHOMeを表し、かつ、他方は−O(CHFを表し;かつ
は、水素またはフルオロを表し、但し、RおよびRが共に水素以外を表す場合、Rは水素を表す。]
の化合物(但し前記化合物は、(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸ではない)またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
一実施態様において、本発明は、式(I)の化合物であって、RおよびRが、それぞれ独立して、水素または基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表し、但し、RおよびRが共に水素を表すことはできず;
あるいは、Rは、水素を表し、かつ、Rは、
(i)
から選択される基;または
(ii)
から選択される基;または
(iii)
から選択される基を表し、
あるいは、Rは、水素を表し、かつ、Rは、
を表し、
あるいは、RおよびRのうち1つは、基−O(CHOMeを表し、かつ、他方は、−O(CHFを表し;かつ
は、水素またはフルオロを表し、但し、RおよびRが共に水素以外を表す場合、Rは、水素を表す、
化合物(但し前記化合物は、(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸ではない)またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
一実施態様において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素または基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表し、但し、RおよびRが共に水素を表すことはできない。
一実施態様において、RおよびRのうち1つは、水素を表し、かつ、他方は、基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表す。
一実施態様において、RおよびRは共に、基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表す。
一実施態様において、RおよびRのうち1つは、水素を表し、他方は、2−メトキシエトキシ、2−メトキシプロポキシ、2−メトキシ−2−メチルプロポキシ、(1−メトキシプロパン−2−イル)オキシまたは(1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシから選択される基を表す。さらなる実施態様において、RおよびRのうち1つは、水素を表し、他方は、2−メトキシプロポキシまたは(1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシから選択される基を表す。
特定の実施態様において、RおよびRは共に、2−メトキシエトキシを表す。
一実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、
から選択される基を表す。
特定の実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシを表す。
一実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、
から選択される基を表す。
一実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、
の基を表す。
特定の実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシを表す。
特定の実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、(オキセタン−3−イル)オキシを表す。
特定の実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、
から選択される基を表す。
特定の実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、テトラヒドロフラン−3−イルを表す。
特定の実施態様において、Rは、水素を表し、Rは、オキセタン−3−イルを表す。
特定の実施態様において、Rは、水素を表す。さらなる特定の実施態様において、Rは、フルオロを表す。
一実施態様において、Rは、フルオロを表し、Rは、水素を表し、Rは、上で定義した通りである。
本発明は、以上に記載した特定の基の組み合わせをすべて含むことを理解されよう。
一実施態様において、本発明の特定の化合物は、
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸;または
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸;または
それらの薬学的に許容可能な塩を含む。
さらなる実施態様において、本発明の特定の化合物は、
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸;
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸;または
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)ブタン酸;または
それらの薬学的に許容可能な塩を含む。
さらなる実施態様において、本発明の特定の化合物は、
(3S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(異性体1);
(3S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(異性体2);または
それらの薬学的に許容可能な塩を含む。
さらなる実施態様において、本発明の特定の化合物は、
((S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((R)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)ブタン酸;
((S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((S)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)ブタン酸;
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸;
(S)−3−(3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)フェニル)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブタン酸;または
それらの薬学的に許容可能な塩を含む。
さらなる実施態様において、本発明の特定の化合物は、
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル)ブタン酸;
4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−フルオロエトキシ)−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸;
4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(2−フルオロ−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸;または
それらの薬学的に許容可能な塩を含む。
さらなる実施態様において、本発明の特定の化合物は、
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸;または
その薬学的に許容可能な塩を含む。
さらなる実施態様において、本発明の特定の化合物は、
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸クエン酸塩;または
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸マレイン酸塩
を含む。
さらなる実施態様において、本発明の特定の化合物は、
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸クエン酸塩;または
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸マレイン酸塩
を含む。
式(I)の化合物は、塩基性アミン基とカルボン酸基の両方を有するので、内塩とも知られている、両イオンの形態であり得る。したがって、一実施態様において、式(I)の化合物は、両イオン性形態である。
本発明は、親化合物として、かつ、薬学的に許容可能な塩として、式(I)の化合物を含むことを理解されよう。一実施態様において、本発明は、式(I)の化合物に関する。別の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩に関する。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容可能な塩(pharmaceutically acceptable salt)」は、主題化合物の生物学的活性を保持し、かつ最小の所望しない毒性効果を示す塩を指す。
好適な薬学的に許容可能な塩の検討については、Berge et al., J. Pharm. Sci., 66: 1-19, (1977)を参照のこと。好適な薬学的に許容可能な塩はP H Stahl and C G Wermuth, editors, Handbook of Pharmaceutical Salts; Properties, Selection and Use, Weinheim/Zurich: Wiley- VCH/VHCA, 2002にも列挙されている。
好適な薬学的に許容可能な塩には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、もしくは硫酸などの無機酸、または例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、サリチル酸、マレイン酸、グリセロリン酸、酒石酸、安息香酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸などのナフタレンスルホン酸、ヘキサン酸、もしくはアセチルサリチル酸などの有機酸との酸付加塩が含まれ得る。好適な薬学的に許容可能な塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウムのもの、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウムのもの、ならびにイソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、およびN−メチル−D−グルカミンなどの一級、二級および三級アミンの塩を含む有機塩基を有する塩などの塩基性付加塩が含まれ得る。
一実施態様において、薬学的に許容可能な塩は、マレイン酸塩またはクエン酸塩である。
典型的には、薬学的に許容可能な塩は、場合により有機溶媒などの好適な溶媒中で、適当な酸または塩基との反応によって容易に調製し得る。得られた塩は、結晶化および濾過によって単離してもよいし、または溶媒を蒸発させることにより回収してもよい。
例えば、式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩の調製において他の非薬学的に許容可能な塩(例えば、ホルメート、オキサレートまたはトリフルオロアセテート)を使用してもよい。
本発明は、その範囲内に、総ての可能な化学量論的および非化学量論的形態の式(I)の化合物の塩を含む。
多くの有機化合物は、それらが反応される、またはそれらが沈澱もしくは結晶化される溶媒と複合体を形成することができることが理解されよう。これらの複合体は、「溶媒和物」として知られる。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られる。水、キシレン、N−メチルピロリジノン、メタノールおよびエタノールなどの、高沸点を有しかつ/または水素結合を形成することができる溶媒を、溶媒和物を形成するために使用してもよい。溶媒和物を同定するための方法には、限定されるものではないが、NMRおよび微量分析が含まれる。式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、溶媒和物形態または非溶媒和物形態で存在し得る。
式(I)の化合物は、結晶形または非晶質形であり得る。さらに、式(I)の化合物の結晶形の一部は異なる多形で存在し得る。式(I)の化合物の多形形態は、限定することなく、X線粉末回折(XRPD)パターン、赤外(IR)スペクトル、ラマンスペクトル、示差走査熱分析(DSC)、熱重量分析(TGA)、および固相核磁気共鳴(SSNMR)を含むいくつかの従来の分析技術を使用して、特徴化および識別を行い得る。
式(I)の化合物は、上で定義した通りのRおよびRの基の結果として1つ以上の不斉中心を含有し得、このため光学異性体、例えば、ジアステレオ異性体が形成され得る。このため、本発明は、他の異性体を実質的に含まないように単離された(すなわち、純粋な)個々の異性体としてであれ、または混合物としてであれ、式(I)の化合物の異性体を包含する。他の異性体を実質的に含まないように単離された(すなわち、純粋な)個々の異性体は、10%未満、特に、約1%未満、例えば約0.1%未満の他の異性体が存在するように単離され得る。
異性体の分離は、当業者に公知の従来の技術、例えば、分別結晶、クロマトグラフィー、HPLCまたはこれらの技術の組合せなどによって達成され得る。
式(I)の化合物は、いくつかの互変異性形の1つで存在し得る。本発明は、個々の互変異性体としてであれ、またはそれらの混合物としてであれ、式(I)の化合物の総ての互変異性体を包含すると理解される。
定義
用語はそれらの通義の範囲内で使用される。以下の定義は、明確にするのが目的であって、定義された用語を制限することは目的とされない。
本明細書で使用する場合、「治療(treatment)」という用語は、特定の病態の緩和、病態の1つ以上の症状の除去または軽減、病態の進行の遅延または除去、および以前に罹患したか診断された患者または対象の病態の再発の遅延を指す。
本明細書で使用する場合、「有効な量(effective amount)」という用語は、組織、系、動物、または例えば、研究者もしくは臨床医が研究を行っているヒトの生物学的または医学的な応答を引き出すであろう薬品または医薬品の量を意味する。
本明細書で使用する場合、「治療上有効な量(therapeutically effective amount)」という用語は、任意の量であって、そのような量を受け取っていない対応する対象と比較して、疾患、障害、または副作用の改善された治療、治癒、または緩和、あるいは疾患または障害の進行の速度の低下がもたらされる任意の量を意味する。正常な生理学的機能を向上させるのに効果的な量もこの用語の範囲内に含まれる。
化合物調製
本発明の化合物は、標準的な化学を含む様々な方法によって製造することができる。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を有する、飽和状の、直鎖状、または分岐状の炭化水素部分を表わす。RおよびRの定義での「(C−C)アルキル」という用語は、炭素原子を1または2個含有している置換されていないアルキル部分を指し;典型的なアルキルには、メチルおよびエチルが含まれる。一実施態様において、上記のRおよびRの定義での「(C−C)アルキル」という用語はメチルを表わす。一実施態様において、上記のRおよびRの定義での「(C−C)アルキル」という用語はエチルを表わす。
本明細書で使用する場合、用語「場合により(optionally)」は、後に記載される事象が生じるかもしれないし、生じないかもしれないことを意味し、生じる事象と生じない事象の両方を含む。
本明細書で使用する場合、用語「治療(treatment)」は、特定の病態の緩和、病態の1つ以上の症状の除去または軽減、病態の進行の遅延または除去、および以前に罹患したか診断された患者または対象の病態の再発の遅延を指す。
本明細書で使用する場合、用語「有効な量(effective amount)」は、組織、系、動物、または例えば、研究者もしくは臨床医が研究を行っているヒトの生物学的または医学的な応答を引き出すであろう薬品または医薬品の量を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「治療上有効な量(therapeutically effective amount)」は、任意の量であって、そのような量を受け取っていない対応する対象と比較して、疾患、障害、または副作用の改善された治療、治癒、または緩和、あるいは疾患または障害の進行の速度の低下がもたらされる任意の量を意味する。正常な生理学的機能を向上させるのに効果的な量もこの用語の範囲内に含まれる。
化合物調製
式(I)の化合物または薬学的に許容可能な塩を含むそれらの塩は、標準的な化学を含む様々な方法によって製造することができる。反対の指示がない限り、以前に定義した任意の変化は以前に定義した意味を継続して有する。例示的な一般的合成方法は以下に明記され、式(I)の特定の化合物は実施例で調製される。
式(I)の化合物は、式(II)の化合物の第一保護(即ち、エステル基の開裂)に続き、場合により塩:
への変換によって調製し得、ここでR、R、およびRはそれぞれ以前に定義した通りであり、かつR4はC1−C6アルキル基、例えばtert−ブチル、イソプロピル、エチルまたはメチル基である。あるいは、−ORは、キラルアルコキシ基であり、例えば、(−)−メントール[(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノール]由来である。
本発明のさらなる態様は、式(II)の化合物を提供する。
がメチル、メンチル、またはtert−ブチルである場合の式(II)の脱保護は、例えば、ジクロロメタン、2−メチル−テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテルもしくは水などの好適な不活性溶媒中で塩酸、臭化水素酸、硫酸、またはトリフルオロ酢酸を使用して、酸加水分解によって達成してもよい。あるいは、酵素的加水分解を用いてもよい。
あるいは、Rがメチル、エチル、イソプロピル、またはメンチルである場合の式(II)の化合物の脱保護は、好適な溶媒(例えば、水性メタノールなどの水性溶媒)中で、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用する、塩基加水分解によって達成してもよい。
エステル基の開裂後、結果として得られる生成物は当業者に公知の方法によって必要な塩に変換してもよい。
一実施態様において、両イオンの塩酸塩への変換は、アセトニトリルまたはアセトンなどの不活性有機溶媒中の両イオンの溶液を塩酸水溶液で処理すること、結果として生じる塩溶液を濃縮すること、およびアセトニトリルを結晶化することによって達成される。
式(II)の化合物は、式(III):
[式中、Rは、上記に定義された通りである]
の化合物から、式(IV):
[式中、R、RおよびRは、上記に定義された通りであり、それぞれのRは、C1−4アルキルであるか、または、R基の両方が結合してC2−6アルキル基を形成している。]
のボロン酸の化合物との反応によって得てもよい。
式(IV)の化合物は、純粋ボロン酸(R=H)として使用してもよい。あるいは、ボロン酸エステル(各R=アルキル基、またはRの両方が結合してピナコールエステルを形成)などを用いてもよく、これによりin situで親ボロン酸を提供する。式(III)と(IV)の化合物間の反応は、1,4−ジオキサンなどの水混和性溶媒中、50〜95℃などの高温下、ロジウム触媒、例えば、ロジウム(1,5−シクロオクタジエン)クロリドの二量体である[Rh(COD)Cl]などの好適な触媒、およびホスフィンリガンドなどの添加剤、例えば、ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)の存在下、好ましくは、水酸化カリウムなどの塩基の存在下で行うことができる。この反応は、好ましくは、反応混合物が窒素などの不活性ガスでパージされ、減圧下で排気され、この排気および窒素でのパージが3回繰り返された厳密な嫌気性条件で行われる。(R)−BINAPの存在下でのカップリング反応により、例えばおよそ80:20以上の主要異性体でのジアステレオ異性体混合物がもたらされた。(R)−BINAPを使用している場合の主要ジアステレオ異性体は、(S)構造を有する(WO2014/154725で構造的に関連する化合物の調製に関して同様に示されるとおり)。ジアステレオ異性体比は、エステル段階(式(II)の化合物)または対応する酸(式(I)の化合物)への変換後でのキラルHPLC、キラルSFC、または結晶化によって、さらに例えば99:1超に増加させ得る。式(II)の化合物の、式(I)への化合物の変換のための酵素的加水分解の使用は、ジアステレオ異性体の比を増加させるために使用してもよく、キラルHPLCなどの方法を使用する必要性を回避するかもしれない。
化合物(II)のメチルエステル基は、カップリングプロセス中に塩基性反応条件下で加水分解させて別々の加水分解工程の必要なく化合物(I)を直接もたらしてもよい。
式(III)の化合物中の二重結合の構造は、(E)または(E)と(Z)異性体の混合物であってもよく、好ましくは純粋(E)異性体であってもよい。
両方のR基およびそれらが付着している酸素原子がピナコール部分を表す式(IV)の化合物は、[PdCl(dppf)−CHCl付加物](Aldrichから入手可能)と合わせた1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)複合体などのパラジウム触媒の存在下、および1,4−ジオキサンなどの不活性溶媒中の酢酸カリウムの存在下で、上昇した温度、例えば90℃にて、かつ窒素などの不活性雰因気下にて、ビス(ピナコラート)ジボロン(Aldrichから入手可能)と、式(V):
の化合物から調製し得る。あるいは、式(IV)のそのような化合物は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Aldrichから入手可能)などのパラジウム触媒を使用し、かつ2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(X−PHOS)(Aldrichから入手可能)などのホスフィン配位子の存在下で、かつ1,4−ジオキサンなどの不活性溶媒中の酢酸カリウムの存在下で、上昇した温度、例えば110℃にて、かつ窒素などの不活性雰囲気中で調製してもよい。反応の終わりに反応混合物に水を添加することで結果として生じたピナコラートエステルの加水分解が生じ、必要なボロン酸が提供される。Rが水素である場合の式(IV)の化合物は、THFまたは2−メチル−テトラヒドロフランなどの不活性溶媒中で、−60〜−78℃の間などの低温にて、かつ窒素またはアルゴンの不活性雰因気にて、式(V)の化合物と、n−ブチルリチウムなどのオルガノリチウム試薬との反応、続くトリ(イソプロピル)ホウ酸塩などのトリアルキルホウ酸エステルとの反応、および最終的に加水分解を含む3つの工程のプロセスによって代替的に調製することができる。
式(V)の化合物は、本明細書に記載された方法によって調製し得る。例えば、Rが酸素によってフェニル環へ付着している場合の式(V)の化合物は、アルキル化反応、例えば、THFまたはDMFなどの不活性溶媒中で、かつ20〜60℃の間の温度にて、例えば、場合により塩基の存在下での、ハロゲン化アルキル(例えば、臭化アルキル)またはスルホン酸エステル(例えば、トシル酸アルキル)との反応によるか、またはエポキシドとの反応による、適当な3−ブロモフェノールから調製してもよい。あるいは、適当な3−ブロモフェノールは、THFなどの不活性溶媒中で、かつ0〜25℃の温度にて、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)とアゾジカルボキシレート(例えば、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD))の存在下で、アルコールを使用して光延反応によってアルキル化してもよい。例えば、Rが炭素原子によってフェニル環に付着している場合の式(IV)の化合物は、適切に置換されたアリールリチウムをケトンへ付加してカルビノールを形成することによって調製してもよく、これはその後、TFAの存在下でトリエチルシランを使用して減少させる。
式(III)の化合物は、ジクロロメタンなどの溶媒中、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(「DIPEA」)などの有機塩基および例えば、ジクロロメタンとの錯体であるPdCl(dppf)−CHCl[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)]などの好適なパラジウムベース触媒の存在下で、式(VI):
の化合物から、式(VII):
[式中、R4は、上記で定義された通りである。]
の化合物との反応によって得てもよい。Rがtert−ブチルを表す式(VII)の化合物はWO2014/154725の32ページに開示されている。Rがメチルを表す式(VII)の化合物は、WO2014/154725の50ページに開示されている。式(VI)の化合物は親化合物として使用することもでき、または三級アミン塩基の存在下で、二塩酸塩などの塩からin situで生成することもできる。
式(VI)の化合物は、例えば、エタノールまたは酢酸エチルなどの不活性溶媒中で炭素に堆積したパラジウム触媒を使用した触媒水素化分解によって、式(VIII)の化合物:
から調製してもよい。
式(VIII)の化合物は、例えば130℃などの高温にてDMFなどの好適な溶媒中で炭酸カリウムなどの塩基の存在下でベンゼンスルホニルヒドラジドから生成されたジイミド還元によって、式(IX):
の化合物から得てもよい。
式(IX)の化合物は、幾何異性体(例えば、(E)または(Z)形態)として存在し、純粋異性体または混合物として使用してもよい。式(IX)の化合物は、例えば、ピリジン中の硫黄三酸化物で、式(XI):
の対応するアルデヒドへ酸素化してもよい式(X):
の化合物から得てもよい。
式(XI)の化合物は、予め単離することなく、式(XII):
のイリドとin situで反応させて、それによって式(IX)の化合物を形成させてもよく、これは幾何異性体(E)および(Z)の混合物として存在する。幾何異性体はクロマトグラフィーによって分離させることができ、または混合物として次の工程で使用することができる。
式(I)の化合物の調製の全体的なスキームはスキーム(I)として下記で要約される。
式(XII)のイリドは、式(XIII):
の化合物(Fluorochemより入手可能)から出発して作製してもよく、これは第一の塩酸との反応、続けて重炭酸ナトリウムでの中和により、次に式(XIV):
のアルデヒドに変換させてもよい。
式(XIV)の化合物は、例えばホウ化水素ナトリウムを使用して、式(XV):
の対応するアルコールに還元させてもよく(式(XV)のアルコールの調製については、US−A−20040092538に開示された経路も参照のこと)、これを次いで例えば三臭化リンを用いて臭素化させて式(XVI):
の対応するブロモ化合物を生成してもよい。
式(XVI)の化合物は、アセトニトリルなどの溶媒中でトリフェニルホスフィンと反応させることによってトリフェニルホスホニウムブロミド(XVI)に変換させてもよい。
式(XI)のイリド化合物は、式(XVI)の化合物の、THFなどの不活性溶媒中のカリウムtert−ブトキシドの溶液などの塩基との反応によって得てもよい。式(XII)のイリドは、単離させても、または好ましくはin situで形成させ、予め単離することなく、式(XIV)のアルデヒドと同一の容器中で反応させてもよい。
この式(XII)のイリドの調製の全体的なスキームは、スキーム(II)として下記のとおり要約される:
式(X)の化合物は、式(XVIII):
の化合物(Sigma Aldrichより入手可能)から開始して作製してもよい。
式(XVIII)の化合物は、高温、好ましくは100〜140℃で、トルエンまたはキシレンなどの不活性溶媒中の触媒的DMAPで、(+)−メントール[(1S,2R,5S)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノール](Alfa Aesarより入手可能)との反応によって、式(XIX):
の対応する(+)−メントールエステルに変換させてもよい。
式(XIX)の化合物は、パラジウム触媒の存在下、好ましくは、EtOHまたはトルエンなどの好適な溶媒中の2,6−ルチジンまたはDIPEAなとの塩基の存在下での0.5〜20mol%の(S)−BINAP−Pd(Otf)(MeCN)[調製についてはNeil R. Curtis et al., Org Process Res Dev., 2015, 19 (7), pp 865-871を参照のこと]で、N−フルオロベンゼンスルホンイミド(NFSI)との反応によって、式(XX):
のエステルに変換させてもよい。
反応により、例えばおよそ90:10以上の、主要異性体を有するジアステレオ異性体が提供される。(S)−BINAP−Pd(Otf)(MeCN)を使用する場合の主要ジアステレオ異性体はピロリジン立体中心で(S)構造を有する。ジアステレオ異性体比は、例えば、結晶化またはクロマトグラフィーによって、99:1超にさらに増加させ得る。
式(X)の化合物は、66℃などの高温にて、好ましくはTHFなどの不活性溶媒中での過剰ボランジメチルスルフィド錯体を使用して還元によって、式(XXI):
の対応するアルコールに変換させてもよい。
式(X)の化合物は、水とDCMまたはTBMEなどの水混和性溶媒との1:1混合物中での過剰水酸化ナトリウムまたは炭酸カリウムなどの塩基の存在下で、式(XXI)の化合物のN−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミドとの反応によって、あるいはDCMまたはTHFなどの不活性溶媒中のトリエチルアミンまたはDIPEAなどの塩基の存在下でクロロギ酸ベンジルを用いて得てもよい。
式(XI)の調製のための全体的なスキームはスキーム(III)として下記に要約される。
上記の経路のいずれにおいても、1つ以上の官能基を保護することが有利であり得ることが認識されるであろう。保護基およびそれらの除去のための手段の例は、T. W. Greene ‘Protective Groups in Organic Synthesis’(第3版, J. Wiley and Sons, 1999)に見出すことができる。好適なアミン保護基としては、アシル(例えば、アセチル)、カルバメート(例えば、2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル)およびアリールアルキル(例えば、ベンジル)が含まれ、これらは、適切に、加水分解(例えば、ジオキサン中の塩酸、もしくはジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸などの酸を使用)によって、または還元的に(例えば、ベンジルもしくはベンジルオキシカルボニル基の水素化分解、または酢酸中で亜鉛を使用する2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル基の還元的除去)によって除去することができる。他の好適なアミン保護基としては、トリフルオロアセチル(−COCF)が含まれ、これは塩基触媒による加水分解によって除去することができる。
上記いずれの経路でも、様々な基および部分が分子に導入される合成段階の正確な順序は可変であることが認識されるであろう。工程の一つの段階で導入される基または部分が、その後の変換および反応によって影響を受けないように保証し、それに応じて合成段階の順序を選択することは当業者の技術の範囲内である。
また式(IV)の一定の化合物は新規と考えられ、したがって、本発明の一層さらなる態様を形成する。
式(I)の化合物の絶対立体配置は、既知の絶対立体配置の中間体からの独立したエナンチオ選択的合成に従って得ることができる。あるいは、鏡像異性体的に純粋な式(I)の化合物は、絶対立体配置が既知の化合物に変換され得る。いずれの場合にも、分光分析データ、旋光度および分析的キラルHPLCカラムでの保持時間の比較を絶対立体配置の確認に使用することができる。実現可能であれば、第3の選択肢として、X線結晶構造からの絶対立体配置の決定がある。
使用方法
式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩はαインテグリンアンタゴニスト活性、特に、αβ受容体活性を有し、従って、αβアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療において潜在的有用性を有する。
したがって、本発明は、療法において使用するための式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩を提供する。式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩は、αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療において使用することができる。
したがって、本発明は、αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療において使用するための(式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩を提供する。
また、αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療のための医薬の製造における式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩の使用も提供される。
また、必要とする対象においてαβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態を治療する方法であって、治療上有効な量の(式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法が提供される。
好適には、それを必要とする対象は哺乳動物、特に、ヒトである。
線維性疾患は、修復過程または反応過程にある器官または組織において過剰な線維性結合組織の形成を伴う。αβアンタゴニストは、αβインテグリン機能およびアルファvインテグリンを介してのトランスフォーミング増殖因子ベータの活性化に依存するものを含む、様々なそのような疾患または病態の治療において有用であると考えられる。このため、一実施態様において、αβアンタゴニストが適応される疾患または病態は線維性疾患である。疾患には、限定されるものではないが、肺線維症(例えば、特発性肺線維症、非特異的間質性肺炎(NSIP)、通常型間質性肺炎(UIP)、Hermansky−Pudlak症候群、進行性塊状線維症(炭坑夫塵肺症の合併症)、結合組織疾患関連肺線維症、喘息およびCOPDでの気道線維症、ARDS関連線維症、急性肺損傷、放射線誘発線維症、家族性肺線維症、肺高血圧);腎線維症(糖尿病性腎障害、IgA腎障害、狼瘡性腎炎、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、移植腎障害、自己免疫腎障害、薬物誘発性腎障害、高血圧関連腎障害、腎性全身性線維症);肝線維症(ウイルス誘発性線維症(例えば、C型またはB型肝炎)、自己免疫肝炎、原発性胆汁性肝硬変、アルコール性肝臓疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を含む非アルコール性脂肪肝疾患、先天性肝線維症、原発性硬化性胆管炎、薬物誘発性肝炎、肝硬変);皮膚線維症(肥厚性瘢痕、強皮症、ケロイド、皮膚筋炎、好酸球性筋膜炎、Dupytrens拘縮、Ehlers−Danlos症候群、Peyronie病、栄養障害型表皮水疱症、口腔粘膜下線維症);眼線維症(加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性黄斑浮腫、ドライアイ、緑内障);角膜瘢痕化、角膜損傷および角膜創傷治癒、線維柱帯切除術後の濾過胞瘢痕化の予防;心臓線維症(鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、心内膜心筋線維症、肥大性心筋症(HCM))、ならびに他の多種の線維性病態(縦隔線維症、骨髄線維症、腹膜後線維症、クローン病、神経線維腫症、子宮平滑筋腫(線維性)、慢性臓器移植拒絶)が含まれ得る。αβ1、αβまたはαβインテグリンのさらなる阻害に関するさらなる利点も存在し得る。
加えて、αβインテグリンに関連する前癌病変または癌も治療することができる(これらには、限定されるものではないが、子宮内膜癌、基底細胞癌、肝臓癌、結腸癌、子宮頸癌、口腔癌、膵臓癌、乳癌および卵巣癌、カポジ肉腫、巨細胞腫瘍、ならびに癌関連間質が含まれ得る)。血管新生に対する作用から利点を得ることができる病態も、利益を受け得る(例えば、固形腫瘍)。
用語「αβアンタゴニストが適応される疾患または病態」は、上記病的状態のいずれかまたは総てを含むことが意図される。
一実施態様において、αβアンタゴニストが適応される疾患または病態は、特発性肺線維症である。
別の実施形態において、αβアンタゴニストが適応される疾患または病態は、角膜瘢痕化、角膜損傷および角膜創傷治癒から選択される。
組成物
式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩は、療法において使用するためにそのままの化学物質として投与することも可能であるが、有効成分を医薬組成物として提供することが一般的である。
したがって、本発明は、さらなる態様で、式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な担体、希釈剤および/または賦形剤を含んでなる医薬組成物を提供する。式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩は上記のとおりである。担体、希釈剤または賦形剤は、組成物の他の成分と適合し、そのレシピエントに有害でないという意味で許容されなければならない。
本発明の別の態様によれば、式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩を薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤と混合することを含む、医薬組成物の調製方法も提供される。医薬組成物は、本明細書に記載のいずれかの病態の治療において使用することができる。
さらに、式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩を含んでなる、αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態を治療するための医薬組成物も提供される。
さらに、0.05〜1000mgの式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩と0.1〜2gの薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含んでなる医薬組成物が提供される。
式(I)の化合物は医薬組成物における使用を意図されているので、それらはそれぞれ好ましくは実質的に純粋な形態で、例えば、少なくとも純度60%、より好適には少なくとも純度75%、好ましくは少なくとも純度85%、特には少なくとも純度98%(重量に対する重量の%)で提供されることが容易に理解されるであろう。
医薬組成物は、単位用量当たり所定量の有効成分を含有する単位投与形で提供され得る。好ましい単位投与組成物は、有効成分の1日用量もしくは部分用量、またはその適切な分数を含有するものである。したがって、そのような単位用量は、1日1回以上投与することができる。好ましい単位投与組成物は、本明細書の上記で挙げたような1日用量もしくは部分用量(1日1回以上投与するため)、または適切なその分数の有効成分を含有するものである。
医薬組成物は、任意の適切な経路、例えば、経口(頬側または舌下を含む)、直腸、吸入、鼻腔内、局所(頬側、舌下または経皮を含む)、膣、目または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)経路による投与に適合させることができる。そのような組成物は、薬学分野で知られている任意の方法によって、例えば、有効成分を担体または賦形剤と会合させることによって製造することができる。
一実施態様において、医薬組成物は、経口投与に適合される。
経口投与に適合させた医薬組成物は、カプセル剤もしくは錠剤などの分離した単位;散剤もしくは顆粒;水性液もしくは非水性液中の溶液もしくは懸濁液;可食フォームまたはホイップ;または水中油型液体エマルションもしくは油中水型液体エマルションとして提供され得る。
例えば、錠剤またはカプセル剤の形態での経口投与では、有効薬物成分を、エタノール、グリセロール、水などの経口用の非毒性で薬学的に許容可能な不活性担体と合わせることができる。錠剤またはカプセル剤に組み込むために適した散剤は、化合物を好適な微細な粒径(例えば、微粉化によって)に縮小し、例えば、デンプンまたはマンニトールなどの可食炭水化物などの同様に調製された医薬担体と混合することによって調製され得る。香味剤、保存剤、分散剤および着色剤も存在することができる。
カプセル剤は、上記のように粉末混合物を調製し、成形ゼラチンシース(gelatin sheaths)に充填することによって製造することができる。コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体ポリエチレングリコールなどの、流動促進剤および滑沢剤を、充填操作の前に、粉末混合物に添加することができる。カプセル剤が摂取される際に、医薬のアベイラビリティを改善するために、寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を添加することもできる。
さらに、所望の場合または必要な場合には、好適な結合剤、流動促進剤、滑沢剤、甘味剤、香味剤、崩壊剤および着色剤も、混合物に組み込むことができる。好適な結合剤には、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータ−ラクトースなどの天然の糖、トウモロコシ甘味剤、アラビアガム、トラガカントガムまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。
これらの投与形で使用される滑沢剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。
崩壊剤には、限定されるものではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが含まれる。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、造粒またはスラグとし、滑沢剤および崩壊剤を添加し、打錠することによって製剤化する。粉末混合物は、適切に微粉化された化合物を、上記のように希釈剤または基剤、ならびに場合によりカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、もしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、第四級塩などの吸収促進剤、および/またはベントナイト、カオリンもしくリン酸二カルシウムなどの吸収剤と混合することによって調製される。粉末混合物は、シロップ、デンプンペースト、アカディア粘液(acadia mucilage)またはセルロースもしくはポリマー材料の溶液などの結合剤で湿らせ、篩に通すことによって顆粒化することができる。造粒の代わりに、粉末混合物を、打錠機に掛けることができ、結果として不完全に形成されたスラグが破砕されて顆粒となる。顆粒剤は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を添加することによって、錠剤成形金型に粘着することを防止するために滑沢化することができる。次いで、滑沢化された混合物を打錠する。本発明の化合物は、流動性不活性担体と混合して、造粒またはスラグ化工程を行うことなく直接、打錠することもできる。セラックのシールコート、糖またはポリマー材料のコーティング、およびワックスの艶出コーティングからなる透明または不透明の保護コーティングを施すことができる。異なる単位用量を識別するために、これらのコーティングに染料を添加することができる。
溶液、シロップ、およびエリキシルなどの経口用液体は、所定量が、予め決定された量の化合物を含有するように、単位投与形で調製することができる。シロップは、化合物を好適に矯味した水溶液に溶解させることによって調製することができ、エリキシルは、非毒性アルコールビヒクルの使用によって調製する。懸濁剤は、化合物を非毒性ビヒクルに分散させることによって製剤化することができる。エトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ペパーミントオイルなどの香味添加剤、または天然甘味剤もしくはサッカリンもしくは他の人口甘味剤なども添加することができる。
適当であれば、経口投与用の用量単位組成物を、マイクロカプセル化することができる。処方物は、例えば、粒子材料をポリマー、ワックスなどでコーティングまたはそれに包埋することによって、放出を延長また持続させるように調製することもできる。
本発明の化合物は、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞および多重ラメラ小胞などのリポソーム送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から形成することができる。
本発明の化合物はまた、薬剤物質の安定性および溶解度を高めるために噴霧乾燥分散(SDD)法を用い、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのポリマーマトリックス中の非晶質分子分散物として調製してもよい。
本発明の化合物はまた、液体または半固形充填硬カプセルまたは軟質ゼラチンカプセルの形態で、バイオアベイラビリティおよび安定性などの特性を改善するために液体封入技術を用いて送達させてもよい。
経皮投与に適合させた医薬組成物は、長期間にわたってレシピエントの表皮と密着して接触して留まるように意図された別個のパッチ剤として提供することができる。
局所投与に適合させた医薬組成物は、軟膏、クリーム、懸濁剤、ローション、散剤、液剤、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾルまたはオイルとして製剤化することができる。
眼または他の外部組織、例えば、口および皮膚の治療では、組成物は、好ましくは、局所用軟膏またはクリームとして塗布される。軟膏に製剤化する場合、有効成分を、パラフィン系または水混和性軟膏剤基剤のいずれかとともに使用することができる。あるいは、有効成分を、水中油型クリームまたは油中水型基剤を用いてクリーム剤に製剤化することができる。本発明の化合物は、局所用点眼剤として投与することができる。本発明の化合物は、1日より長い投与間隔を要する結膜下、房内または硝子体内経路を介して投与することができる。
眼への局所投与に適合させた医薬組成物には、有効成分が好適な担体、特に、水性溶媒に溶解または懸濁している点眼剤が含まれる。眼に投与される処方物は、眼科的に適合するpHおよびモル浸透圧濃度を有する。酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸および塩酸などの酸;水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、および乳酸ナトリウムなどの塩基;ならびにクエン酸塩/デキストロース、重炭酸ナトリウムおよび塩化アンモニウムなどのバッファーを含め、1種以上の眼科的に許容可能なpH調整剤および/または緩衝剤を本発明の組成物に含めることができる。このような酸、塩基、およびバッファーは、組成物のpHを眼科的に許容可能な範囲に維持するのに必要な量で含まれ得る。1つ以上の眼科的に許容可能な塩は、組成物のモル浸透圧濃度を眼科的に許容可能な範囲とするのに十分な量で組成物を含み得る。このような塩としては、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウム陽イオンおよび塩化物、クエン酸、アスコルビン酸、ホウ酸、リン酸、重炭酸、硫酸、チオ硫酸または重亜硫酸陰イオンを有するものが含まれる。
眼送達デバイスは、複数の定義された放出速度ならびに持続的用量動態および透過性を持った1つ以上の治療薬の放出制御のために設計することができる。放出制御は、生分解性/生体浸食性ポリマー(例えば、ポリ(エチレンビニル)アセテート(EVA)、超加水分解PVA)、ヒドロキシアルキルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリカプロラクトン、ポリ(グリコール)酸、ポリ(乳)酸、ポリ無水物の、薬物の拡散、腐食、溶解および浸透を増強するポリマー分子量、ポリマー結晶度、共重合体比、加工条件、表面仕上げ、幾何学、賦形剤添加およびポリマーコーティングの、種々の選択および特性を組み込んだポリマーマトリックスの設計を通して得ることができる。
眼用デバイスを用いた薬物送達のための処方物は、1つ以上の有効成分と適応される投与経路に適当なアジュバントを組み合わせることができる。例えば、有効成分を、任意の薬学的に許容可能な賦形剤、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、ステアリン酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウムおよびカルシウム塩、アカシア、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリジン、および/またはポリビニルアルコールと混合し、従来の投与向けに錠剤化またはカプセル化することができる。あるいは、本化合物をポリエチレングリコール、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースコロイド溶液、エタノール、トウモロコシ油、落花生油、綿実油、ゴマ油、トラガカントガム、および/または種々のバッファーに溶解させてもよい。本化合物はまた、生分解性および非生分解性ポリマーの両方の組成物および時間遅延特性を有する担体または希釈剤と混合してもよい。生分解性組成物の代表例としては、アルブミン、ゼラチン、デンプン、セルロース、デキストラン、多糖類、ポリ(D、L−ラクチド)、ポリ(D、L−ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(アルキルカーボネート)およびポリ(オルトエステル)およびそれらの混合物が挙げられる。非生分解性ポリマーの代表例としては、EVAコポリマー、シリコーンゴムおよびポリ(メチルアクリレート)、およびそれらの混合物が挙げられる。
眼送達用の医薬組成物はまた、in situゲル化可能水性組成物も含む。このような組成物は、眼または涙液と接触した際にゲル化を促進するのに効果的な濃度でゲル化剤を含んでなる。好適なゲル化剤としては、限定されるものではないが、熱硬化性ポリマーが含まれる。「in situゲル化可能(in situ gellable)」という用語は、本明細書で使用する場合、眼または涙液と接触した際にゲルを形成する低粘度の液体を含むだけでなく、眼に投与した際に実質的に高い粘度またはゲル強度を示す半液体およびチキソトロピックゲルなどのより粘稠な液体も含む。例えば、眼への薬物送達に使用するためのポリマーの例の教示の目的で引用することにより本明細書の一部とされるLudwig (2005) Adv. Drug Deliv. Rev. 3; 57:1595-639を参照のこと。
口腔中への局所投与に適合させた医薬組成物には、ロゼンジ剤、香錠および洗口液が含まれる。
直腸投与に適合させた医薬組成物は、坐剤または浣腸として提供することができる。
鼻腔または吸入投与用の投与形は、好都合には、エアロゾル、溶液、懸濁液、ゲルまたはドライパウダーとして処方され得る。
膣投与に適合させた医薬組成物は、膣坐剤、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたは噴霧処方物として提供され得る。
非経口投与に適合させた医薬組成物には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および組成物を、意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質を含有してよい、水性および非水性無菌注射液、ならびに懸沈殿防止剤および増粘剤を含み得る水性および非水性無菌懸濁剤が含まれる。組成物を、単位用量または多回用量容器、例えば、密封アンプルおよびバイアル中で提供してもよく、使用直前に、無菌液体担体、例えば注射水を添加するだけのフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存してもよい。即時注射溶液および懸濁液は、無菌粉末、顆粒および錠剤から調製してもよい。
本発明の化合物は、長時間作用型非経口(LAP)薬物送達システムで投与してもよい。そのような薬剤送達システムは、一度注射された薬剤の徐放を提供することを目的とする処方物を含む。LAP処方物は、一度注射されると回収することはできないであろう、粒子ベースの、例えばナノまたはミクロンサイズのポリマー球状粒子;または必要に応じて回収してもよい小型のロッド状挿入装置でもよい。長時間作用型粒子状注射可能処方物は、薬物の溶解性が低いために溶解速度が遅い場合の結晶薬物粒子の水性懸濁液からなってもよい。ポリマーベースのLAP処方物は、典型的にはマトリックス内に均一に分散させた薬物(親水性または疎水性のもの)を含有しているポリマーマトリックスからなる。LAP処方物がポリマーベースの場合、幅広く使用されるポリマーはポリ−d,l−乳酸−コ−グリコール酸(PLGA)またはそれらのバージョンである。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩(以降、本発明の化合物)の治療上有効な量は、例えば、対象の齢および体重、治療を必要とする厳密な病態およびその重篤度、処方物の性質、ならびに投与経路を含む複数の因子によって決まり、最終的には担当の医師または獣医の裁量にある。
本医薬組成物では、経口または非経口投与の各用量単位は、0.01〜3000mg、0.1〜2000mg、もしくはより典型的には0.5〜1000mgの両イオン性親化合物として計算される本発明の化合物を含有してもよい。
鼻腔もしくは吸入投与のための各用量単位は、好ましくは0.001〜50mg、より好ましくは0.01〜5mg、一層より好ましくは1〜50mgの両イオン性親化合物として計算される本発明の化合物を含有している。
噴霧化した溶液または懸濁液の投与のために、投与単位は、1日当たり1回、1日当たり2回、または1日当たり2回より多く、好適に送達させてもよく、1〜15mgを典型的には含有している。本発明の化合物は、薬局においてまたは患者によって、再構築のために乾燥または凍結乾燥粉末で提供されても、あるいは、例えば食塩水溶液中で提供されてもよい。
本発明の化合物は、例えば、両イオン性親化合物として計算される本発明の化合物を、1日当たり0.01mg〜3000mgまたは1日当たり0.5〜1000mgの経口または非経口用量、あるいは1日当たり0.001mg〜50mgまたは1日当たり0.01〜50mgの鼻腔または吸入用量の1日当たりの用量(成人患者)で投与することができる。この量は1日当たりの単回用量、または1日当たりの合計用量が同一となるように、通常1日当たりの部分用量の数(2、3、4、5、または6など)での単回用量以上で付与されてもよい。効果的な量のその塩は、効果的な量の式(I)の化合物自体の割合として決定してもよい。
本発明の化合物は、単独で、または他の治療薬と組合せて使用することができる。従って、本発明による併用療法は、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の投与、および少なくとも1種の他の薬学的に活性な薬剤の使用を含んでなる。好ましくは、本発明による併用療法は、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および少なくとも1種の他の薬学的に活性な薬剤の投与を含んでなる。本発明の化合物および他の薬学的に活性な薬剤は、一緒に単一の医薬組成物で、または別個に投与することができ、別個に投与される場合には、これを同時にまたは任意の順序で逐次に行うことができる。本発明の化合物および他の薬学的に活性な薬剤の量、ならびに投与の相対的なタイミングは、所望の併用治療効果が達成されるように選択されるであろう。
よって、さらなる態様では、本発明の化合物と少なくとも1種の他の薬学的に活性な薬剤を含んでなる組合せが提供される。
よって、一態様において、本発明による化合物および医薬組成物は、アレルギー性疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患の療法、抗線維性療法および閉塞性気道疾患の療法、糖尿病性眼疾患の療法、ならびに角膜瘢痕化、角膜損傷の療法および角膜創傷治癒を含む、1つ以上の他の治療薬と組合せて使用し得るか、それを含み得る。
抗アレルギー療法としては、抗原免疫療法(例えば、ハチ毒液、花粉、牛乳、落花生、CpGモチーフ、コラーゲンの成分および断片、口腔または舌下抗原として投与され得る細胞外マトリックスの他の成分)、抗ヒスタミン薬(例えば、セチリジン、ロラチジン、アクリバスチン、フェキソフェナジン、クロルフェナミン)、およびコルチコステロイド(例えば、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、二プロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、シクレソニド、フロ酸モメタゾン、トリアムシノロン、フルニソリド、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン)が含まれる。
抗炎症療法としては、NSAID(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン)、ロイコトリエンモジュレーター(例えば、モンテルカスト、ザフィルルカスト、プランルカスト)、および他の抗炎症療法(例えば、iNOS阻害剤、トリプターゼ阻害剤、IKK2阻害剤、p38阻害剤(ロスマピモド、ジルマピモド)、エラスターゼ阻害剤、ベータ2アゴニスト、DP1アンタゴニスト、DP2アンタゴニスト、pI3Kデルタ阻害剤、ITK阻害剤、LP(リゾホスファチジン酸)阻害剤またはFLAP(5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質)阻害剤(例えば、ナトリウム3−(3−(tert−ブチルチオ)−1−(4−(6−エトキシピリジン−3−イル)ベンジル)−5−((5−メチルピリジン−2−イル)メトキシ)−1H−インドール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパノエート);アデノシンa2aアゴニスト(例えば、アデノシンおよびリガデノソン)、ケモカインアンタゴニスト(例えば、CCR3アンタゴニストまたはCCR4アンタゴニスト)、メディエーター放出阻害剤が含まれる。
自己免疫疾患の療法としては、DMARDS(例えば、メトトレキサート、レフルノミド、アザチオプリン)、生物薬剤療法(例えば、抗IgE、抗TNF、抗インターロイキン(例えば、抗IL−1、抗IL−6、抗IL−12、抗IL−17、抗IL−18)、受容体療法(例えば、エタネルセプトおよび類似の薬剤);抗原非特異的免疫療法(例えば、インターフェロンまたは他のサイトカイン/ケモカイン、サイトカイン/ケモカイン受容体モジュレーター、サイトカインアゴニストまたはアンタゴニスト、TLRアゴニストおよび類似の薬剤)が含まれる。
他の抗線維性療法としては、TGFβ合成の阻害剤(例えば、ピルフェニドン)、血管内皮増殖因子(VEGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)および線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体キナーゼを標的とするチロシンキナーゼ阻害剤(例えば、ニンテダニブ(BIBF−1120)およびメシル酸イマチニブ(グリベック))、エンドセリン受容体アンタゴニスト(例えば、アンブリセンタンまたはマシテンタン)、酸化防止剤(例えば、N−アセチルシステイン(NAC);広域抗生物質(例えば、コトリモキサゾール、テトラサイクリン(塩酸ミノサイクリン))、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害剤(例えば、シルデナフィル)、抗αvβx抗体および薬物(例えば、抗αvβ6モノクローナル抗体(例えば、WO2003100033A2に記載されているもの);インテツムマブ、シレンジチド)が併用可能である。
閉塞性気道疾患の療法としては、短期作用型β2−アゴニスト(例えば、サルブタモール)、長期作用型β2−アゴニスト(例えば、サルメテロール、フォルモテロールおよびビランテロール)、短期作用型ムスカリン性アンタゴニスト(例えば、臭化イプラトロピウム)、長期作用型ムスカリン性アンタゴニスト(例えば、チオトロピウム、ウメクリジニウム)などの気管支拡張薬が含まれる。
いくつかの実施形態において、治療はまた、本発明の化合物と他の既存の治療様式、例えば、糖尿病性眼疾患の治療のための既存の薬剤、例えば、抗VEGF療法、例えば、ルセンティス(商標)、アバスチン(商標)、およびアフリバーセプト、ならびにステロイド、例えば、トリアムシノロン、およびフルオシノロンアセトニド含有ステロイドインプラントの組合せも含めることができる。
いくつかの実施形態において、治療はまた、本発明の化合物と他の既存の治療様式、例えば、角膜瘢痕化、角膜損傷の治療または角膜創傷治癒のための既存の薬剤、例えば、ゲンテル(Gentel)(商標)、ウシ血液抽出物、レボフロキサシン(商標)、およびオフロキサシン(商標)の組合せも含めることができる。
本発明の化合物および組成物は、癌を治療するために単独で、または化学療法、放射線療法、標的薬剤、免疫療法および細胞もしくは遺伝子療法を含む癌療法と組合せて使用され得る。
上記で言及した組合せは、好都合には、医薬組成物の形態で使用するために提供することができ、従って、上記で定義されたような組合せを薬学的に許容可能な希釈剤または担体とともに含んでなる医薬組成物は本発明のさらなる態様を表す。そのような組合せの個々の化合物を順次、または個別もしくは組合せた医薬組成物として同時に投与することができる。好ましくは、個々の化合物が、組み合わせた医薬組成物として同時に投与されるであろう。公知の治療薬の適切な用量は、当業者には容易に理解されるであろう。
本発明の化合物が、通常、吸入、静脈内、経口、鼻腔内、眼内局所、または他の経路よって投与される1つ以上の他の治療上有効な薬剤と組み合わせて投与される場合には、結果としての医薬組成物も同じ経路によって投与され得ることが認識されるであろう。あるいは、本組成物の個々の成分は異なる経路によって投与されてもよい。
以下、本発明を単に例により示す。
略語
以下のリストは、本明細書で使用される特定の略語の定義を示す。このリストは排他的ではなく、本明細書の下記で定義されていない略語の意味は当業者には容易に分かることが認識されるであろう。
Ac(アセチル)
BCECF−AM(2’,7’−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(および−6)−カルボキシフルオレセインアセトキシメチルエステル)
BEH(エチレン架橋ハイブリッド技術)
BH−DMS(ボランジメチルスルフィド錯体)
Bu(ブチル)
CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート)
Chiralcel OD−H(5μmシリカゲル上にコーティングされたセルローストリス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート))
Chiralcel OJ−H(5μmシリカゲル上にコーティングされたセルローストリス(4−メチルベンゾエート))
Chiralpak AD−H(5μmシリカゲル上にコーティングされたアミローストリス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート))
Chiralpak ID(5μmシリカゲル上に固定されたアミローストリス(3−クロロフェニルカルバメート))
Chiralpak AS(5μmシリカゲル上にコーティングされたアミローストリス((S)−アルファ−メチルベンジルカルバメート))
CSH(表面チャージハイブリッド技術)
CV(カラム体積)
DCM(ジクロロメタン)
DIAD(アゾジカルボン酸ジイソプロピル)
DIPEA(ジイソプロピルエチルアミン)
DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)
DMSO(ジメチルスルホキシド)
Et(エチル)
EtOH(エタノール)
EtOAc(酢酸エチル)
FID(炎イオン化検出)
h(時間)
HCl(塩酸)
HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸)
HPLC(高速液体クロマトグラフィー)
LCMS(液体クロマトグラフィー質量分析)
LiHMDS(リチウムヘキサメチルジシラジド)
MDAP(質量分析自動分取HPLC)
Me(メチル)
MeCN(アセトニトリル)
MeOH(メタノール)
min(分)
MS(質量スペクトル)
NSFI(N−フルオロベンゼンスルホンイミド)
PdCl(dppf)−CHCl [1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II),ジクロロメタンとの錯体
Ph(フェニル)
Pr(イソプロピル)
(R)−BINAP (R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン
(S)−BINAP (S)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン
[Rh(COD)Cl](クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体)
Si(シリカ)
SFC(超臨界液体クロマトグラフィー)
SPE(固相抽出)
TBME(tert−ブチルメチルエーテル)
TEA(トリエチルアミン)
TFA(トリフルオロ酢酸)
THF(テトラヒドロフラン)
TLC(薄層クロマトグラフィー)
ブラインという場合には総て、塩化ナトリウムの飽和水溶液を指す。
実験の詳細
反対の注記がない限り、HNMRスペクトルは400MHzで記録した。示された多重度は:s=一重、d=二重、t=三重、q=四重、quint=五重、sxt=六重、m=多重、dd=二重の二重、dt=三重の二重等であり、brは広域シグナルを示す。
分析的LCMS
分析的LCMSを、次のシステムA、B、またはCの1つで行った。
総てのシステムに対するUV検出は、220nm〜350nmの波長の平均シグナルであり、質量スペクトルは、交互スキャンポジティブおよびネガティブモードエレクトロスプレーイオン化を使用する質量分析計で記録した。
本明細書において言及するLCMSシステムA、B、またはCの実験の詳細は以下の通りである。
システムA
カラム:50mm×2.1mm ID、1.7μm Acquity UPLC BEH C18カラム
流速:1mL/分
温度:40℃
溶媒:A:アンモニア溶液でpH10に調整した水中10mM重炭酸アンモニウム
B:アセトニトリル
勾配: 時間(分) A% B%
0 99 1
1.5 3 97
1.9 3 97
2.0 0 100
システムB
カラム:50mm×2.1mm ID、1.7μm Acquity UPLC BEH C18カラム
流速:1mL/分
温度:40℃
溶媒:A:水中0.01%v/vギ酸溶液
B:アセトニトリル中0.1%v/vギ酸溶液
勾配: 時間(分) A% B%
0 97 3
1.5 0 100
1.9 0 100
2.0 97 3
システムC
カラム:50mm×2.1mm ID、1.7μm Acquity UPLC CSH C18カラム
流速:1mL/分
温度:40℃
溶媒:A:アンモニア溶液でpH10に調整した水中10mM重炭酸アンモニウム
B:アセトニトリル
勾配: 時間(分) A% B%
0 97 3
1.5 5 95
1.9 5 95
2.0 97 3
中間体の調製
中間体1:2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(1S,2R,5S)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル(化合物XIX)
トルエン(40mL)中、(+)−メントール(5.12g,32.8mmol)(Alfa Aesarより入手可能)、2−オキソピロリジン−3−カルボン酸エチル(5g,31.8mmol)(Aldrichより入手可能)、およびDMAP(1.943g,15.91mmol)の溶液を、定期的な凝縮したトルエン/エタノール混合物の除去および等量のトルエンでの置換を行いつつ、72時間Dean Stark装置内で還流に加熱した。溶液を冷却し、2M塩酸水溶液(100mL)および酢酸エチル(100mL)で処理した。層を分離し、有機層を真空濃縮させて黄色油状物を得た。粗製油状物をカラムクロマトグラフィー(シリカ330g,10CVsにわたりシクロヘキサン中0〜100%TBME、220nmで可視化)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(8.494g,100%)を無色油状物として得た:LCMS(システムC)RT=1.17分,ES+ve m/z 268(M+H)
中間体2:3−フルオロ−2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(S)−(1S,2R,5S)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル(化合物XX)
エタノール(100mL)中、2−オキソピロリジン−3−カルボン酸(1S,2R,5S)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル(化合物XIX)(4.277g,16.00mmol)の溶液を(S)−BINAP−Pd(OTf)(MeCN)(0.089g,0.080mmol)[Neil R. Curtis et al. , Org Process Res Dev., 2015, 19 (7), pp 865-871]およびN−フルオロベンゼンスルホンイミド(5.55g,17.60mmol)で室温にて処理し、反応物を0℃に冷却し、2,6−ルチジン(0.932mL,8.00mmol)を加えた。反応物を室温に温め、撹拌を4時間継続させた。反応物を、メタノール洗浄を行いながらセライトを通して濾過し、溶液を真空濃縮させて黄色固体を得た。粗製固体を酢酸エチル(50mL)中に溶解させてNaOH溶液で洗浄した(2M,2×50mL)。有機層を分離し、疎水性フリットに通して真空濃縮させて明るい黄色固体とした。粗製固体をTBME(100mL)中に再結晶化し、濾過によって回収して標題化合物(3.10g,68%)を白色結晶性固体として得た:LCMS(システムA)RT=1.22分,ES+ve m/z 286(M+H);Chiralpak IAカラムでの分析的キラルHPLC(250mm×4.6mm)RT=10.68分,10%EtOH−ヘプタンで溶出100%,流速1mL/分,215nmで検出。この化合物の絶対配置はX線回折の研究(図1を参照のこと)から確立された。
中間体3:3−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カルボン酸(S)−ベンジル(化合物X)
(S)−(1S,2R,5S)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル−3−フルオロ−2−オキソピロリジン−3−カルボキシレート(化合物XX)(500mg,1.752mmol)をTHF(2.5mL)中に懸濁させ、BH−DMS(0.998mL,10.51mmol)で処理した。結果として生じた溶液を24時間還流で撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次に15分にわたって冷却した(0−5℃)メタノール(2.5mL)にゆっくりと滴状で加え、内部温度を20℃未満に維持し;次に溶液を10℃で1時間撹拌した。次に2M HCl水溶液(5mL,10.00mmol)を滴状で加え、内部温度を20℃未満に維持した。一度HClをすべて加えた後に、混合物を還流に加熱して1時間撹拌する前、室温に温まる前に、30分間室温で撹拌した。トルエン(5mL)を加え、一切の固体を除去するために濾過する前に混合物を10分間撹拌した。濾液を分離させ、下方の水相を流し(run off)、有機相を1mL分の2M HCl水溶液で2回洗浄した。合わせた水相をさらにTBMEで洗浄した(3×5mL)。水相を合わせ、温度を25℃未満に維持してpHが8(pH試験紙)になるまで固体NaOH(406mg,10.16mmol)を分割して加えた。水性反応混合物をTBME(7mL)で希釈し、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−スクシンイミド(306mg,1.227mmol)を加え、混合物を3時間激しく撹拌した。層を分離し、有機相を回収した。有機相を水性2M水酸化ナトリウム水溶液(2×10mL)、2M HCl水溶液(10mL)で洗浄し、真空濃縮させて標題化合物(305mg,69%)を不透明油状物として得た;LCMS(システムC)RT=0.86分,ES+ve m/z 254(M+H);[α] 20=+20(CHCl中c=1.10)。
中間体4:7−(ブロモメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン(化合物XVI)
三臭化リン(0.565mL,5.99mmol)を、無水アセトニトリル(50mL)中、(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)メタノール((化合物XV):US20040092538を参照のこと)(820mg,4.99mmol)の懸濁液に窒素下で0℃にて滴状で加えた。加えると濃橙色の沈殿物が形成され、これは淡橙色に変化した。反応混合物を1時間0℃で撹拌し、それまでには反応が完了した。混合物を真空濃縮させて残留物を酢酸エチル(250mL)とNaHCOの飽和水溶液(250mL)とに分けた。水相をさらに酢酸エチル(250mL)で抽出した。合わせた有機溶液を疎水性フリットに通し、次に真空濃縮させて標題化合物(1.05g,93%)をふわふわとしたクリーム状の固体として得た:LCMS(システムA)RT=0.95分,ES+ve m/z 227,229(M+H)
中間体5:トリフェニル((5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)メチル)ホスホニウムブロミド(化合物(XVII))
アセトニトリル(98mL)中、7−(ブロモメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン(化合物(XVI))(1.00g,4.40mmol)の溶液をトリフェニルホスフィン(1.270g,4.84mmol)で処理し、溶液を一晩窒素下で室温にて撹拌した。混合物を真空濃縮させて濃クリーム色固体を得、これをジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(2.139g,99%)を淡いクリーム色固体として得た:LCMS(システムB)RT=1.23分,ES+ve m/z 409(M+H)+。
中間体6:3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)ビニル)ピロリジン−1−カルボン酸(R)−ベンジル(化合物(IX))
WO2016/046225に開示されているように調製して標題化合物を2つの幾何異性体として得た:
異性体1:わら色のガム状物(123.4mg,31%),LCMS(システムA)RT=1.28分,95%,ES+ve m/z 382(M+H)および
異性体2:わら色のガム状物(121.5mg,31%),LCMS(システムA)RT=1.22分,91%,ES+ve m/z 382(M+H)
中間体7:3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−カルボン酸(S)−ベンジル(化合物(VIII))
WO2016/046225に開示されているように調製して標題化合物を淡い黄色ガム状物として得た:LCMS(システムA)RT=1.24分,90%,ES+ve m/z 384(M+H)
中間体8:(S)−7−(2−(3−フルオロピロリジン−3−イル)エチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン(化合物(VI))
WO2016/046225に開示されているように調製して標題化合物を橙色油状物として得た:LCMS(システムA)RT=0.79分,90%,ES+ve m/z 250(M+H)
中間体9:4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物(IIIa))
WO2016/046225に開示されているように調製して標題化合物を得た: LCMS(システムA)RT=1.08分,95%,ES+ve m/z 348(M+H)
中間体10:4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−Tert−ブチル(化合物IIIb)
4−アセトキシブト−2−エン酸(E)−tert−ブチル(201mg,1.003mmol)と(S)−7−(2−(3−フルオロピロリジン−3−イル)エチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン(化合物(VI))(250mg,1.003mmol)との混合物をDCM(2mL)中に撹拌し、溶液を窒素でパージした。DIPEA(0.349mL,2.005mmol)およびPdCl(dppf)−CHCl付加物(82mg,0.100mmol)を加え、溶液を3時間室温にて窒素雰因気下で撹拌した。材料を直接カラム上に搭載し、シクロヘキサン中0−100%EtOAc、次に0−25%EtOH:EtOAc(3:1)で溶出するクロマトグラフィー(10gシリカカートリッジ)によって精製した。適当な留分を合わせ、蒸発させて標題化合物(268mg,68.6%)を得た:LCMS(システムB)RT=0.45分,87%,ES+ve m/z 390(M+H)
中間体11.(R)−2−((3−ブロモフェノキシ)メチル)テトラヒドロフラン
THF(15mL)中、3−ブロモフェノール(1g,5.78mmol)、トリフェニルホスフィン(1.971g,7.51mmol)、(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メタノール(0.708g,6.94mmol)(Frappsより入手可能)の撹拌溶液にDIAD(1.461mL,7.51mmol)を0℃で加え、16時間25℃で撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、DCM(10mL)で希釈し、シリカゲル上に予め吸収させ、ヘキサン中5%酢酸エチルで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を真空濃縮させて標題化合物(1g,52%)を黄色液体として得た:MS ES+ve m/z 257,259(M+H)
中間体12.(R)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(15mL)中、(R)−2−((3−ブロモフェノキシ)メチル)テトラヒドロフラン(中間体11)(1g,3.89mmol)、酢酸カリウム(1.145g,11.67mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(1.481g,5.83mmol)の溶液を、15分間アルゴンで脱酸素化し、次にPdCl(dppf)−CHCl付加物(0.159g,0.194mmol)を加えた。反応混合物を18時間100℃で撹拌した。溶媒を真空除去して粗製生成物を得た。粗製生成物を石油エーテルで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(10gカラム)によって精製し、回収した留分を真空濃縮させて標題化合物(1g,66%)を黄色液体として得た:MS ES+ve m/z 305(M+H)
中間体13:4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル
1,4−ジオキサン(5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物IIIa)(250mg,0.720mmol)、(R)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体12)(657mg,2.159mmol)および3.8M KOH水溶液(0.568mL,2.159mmol)の撹拌溶液を20分間アルゴンで脱酸素化した。別の容器内で(R)−BINAP(53.8mg,0.086mmol)および1,4−ジオキサン(5mL)中、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(17.74mg,0.036mmol)を20分間アルゴンで脱気し、反応溶液に加え、さらに10分間アルゴンで脱気した。反応混合物を5時間100℃で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を真空除去してDCM中10−12%MeOHの直線勾配で溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(40g)にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物(190mg,50%)を淡い褐色ガム状物として得た:MS ES+ve m/z 526(M+H)
中間体14.(S)−2−((3−ブロモフェノキシ)メチル)テトラヒドロフラン
THF(15mL)中、3−ブロモフェノール(1g,5.78mmol)、トリフェニルホスフィン(1.971g,7.51mmol)および(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メタノール(0.708g,6.94mmol)(Alfa Aesarより入手可能)の撹拌溶液に、0℃でDIAD(1.461mL,7.51mmol)を加え、溶液を16時間25℃で撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、1N NaOH水溶液(10mL)を加え、DCMで抽出し(2×30mL)、ヘキサン中5%酢酸エチルで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を真空濃縮させて標題化合物(1g,67%)を黄色液体として得た:MS ES+ve m/z 257, 259 (M+H)
中間体15.(S)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(15mL)中、(S)−2−((3−ブロモフェノキシ)メチル)テトラヒドロフラン(中間体14)(1g,3.89mmol)、酢酸カリウム(1.145g,11.67mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(1.481g,5.83mmol)の溶液を15分間アルゴンで脱酸素化し、次にPdCl(dppf)−CHCl付加物(0.159g,0.194mmol)を加えた。反応混合物を18時間100℃で撹拌した。溶媒を真空除去して粗製生成物を得た。粗製生成物をDCM(30mL)中に溶解させ、次に石油エーテル中5%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(50gカラム)によって精製し、回収した留分を真空濃縮させて標題化合物(1g,85%)を黄色液体として得た:MS ES+ve m/z 305(M+H)
中間体16:4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル
1,4−ジオキサン(5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(0.5g,1.439mmol)(化合物IIIa)、(S)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体15)(1g,2.284mmol)および3.8M KOH水溶液(1.136mL,4.32mmol)の撹拌溶液を20分間アルゴンで脱酸素化した。別のバイアル内で1,4−ジオキサン(5mL)中、(R)−BINAP(108mg,0.173mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(35mg,0.072mmol)を20分間アルゴンで脱酸素化し、反応溶液に加え、さらに10分間アルゴンで脱酸素化した。反応混合物を12時間100℃で撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、溶媒を真空除去し、DCM中10%MeOHの直線勾配で溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(40g)にかけ、次に関連留分を真空濃縮させて標題化合物(300mg,40%)を淡い褐色ガム状物として得た:MS ES+ve m/z 526(M+H)
中間体17.(R)−3−(3−ブロモフェノキシ)テトラヒドロフラン
THF(100mL)中、3−ブロモフェノール(10g,57.8mmol)、トリフェニルホスフィン(22.74g,87mmol)および(S)−テトラヒドロフラン−3−オール(5.09g,57.8mmol)の溶液をDIAD(11.24mL,57.8mmol)で0℃にて処理し、次に混合物を16時間25℃で撹拌した。溶媒を真空除去し、残留物をDCM(100ml)中に溶解させ、シリカ(50g)上に吸収させ、10%EtOAc−ヘキサンで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。留分を真空濃縮させて標題化合物(8g,52%)を無色液体として得た:MS ES+ve m/z 243,245(M+H);Chiralcel OJ−H カラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラルSFC RT=2.24分,98%,CO,30%共溶媒(MeOH中0.5%ジエチルアミン),3g/分,100Bar,29.9℃,272nmで検出。
中間体18.(R)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(80mL)中、(R)−3−(3−ブロモフェノキシ)テトラヒドロフラン(8g,33mmol)(中間体17)、酢酸カリウム(6.46g,65.8mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(9.19g,36.2mmol)の溶液をアルゴンガスで脱酸素化し、次にPdCl(dppf)−CHCl付加物(1.34g,1.65mmol)で処理した。反応混合物にアルゴンガスを通すことによって溶液をさらに15分間脱酸素化し、次に16時間90℃に加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトパッドに通して濾過し、1,4−ジオキサン(10mL)で洗浄した。濾液および洗浄物を合わせ、真空蒸発させた。残留物をシリカ(20g)上に吸収させ、10%EtOAc−ヘキサンで溶出するシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。留分を真空濃縮させて標題化合物(6g,54%)を淡い黄色液体として得た:MS(FID)290(M+.)。
中間体19.4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル
1,4−ジオキサン(12.5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物IIIa)(2.5g,7.20mmol)、(R)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体18)(6.26g,21.59mmol)、3.8M KOH水溶液(4.73mL,17.99mmol)、(R)−BINAP(0.538g,0.863mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(0.177g,0.360mmol)の溶液を2時間窒素下で90℃にて撹拌した。反応混合物を冷却させ、TBME(50ml)と2M HCl水溶液(50ml)とに分けた。水相をTBME(20ml)で洗浄した。水相を固体の重炭酸ナトリウムで塩基化し、次に酢酸エチル(25ml)で抽出した。水相をより多くの酢酸エチル(25ml)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物をブライン(25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を真空除去して淡い褐色油状物を得た。試料をジクロロメタン中に溶解させてシクロヘキサン中0−100%で溶出するカラムクロマトグラフィー(100gKPNHシリカカートリッジ)にかけた。必要留分を合わせ、真空蒸発させて残留物を得、これを30%EtOH−ヘプタンで溶出する、流速=30mL/分、215nmで検出のChiralcel OD−H カラム(3cm×25cm)上の分取chiral HPLCにかけ、関連留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(793mg,22%)をガム状物として得た:MS ES+ve m/z 512(M+H):Chiralpak OD−H カラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラルHPLC RT=21.27分、50%EtOH−ヘプタンで溶出する100%、流速1mL/分,215nmで検出。
中間体20.(S)−3−(3−ブロモフェノキシ)テトラヒドロフラン
THF(100mL)中、3−ブロモフェノール(10g,57.8mmol)、トリフェニルホスフィン(22.74g,87mmol)、(R)−テトラヒドロフラン−3−オール(5.09g,57.8mmol)(Combi Blocksより入手可能)の撹拌溶液に、DIAD(11.24mL,57.8mmol)を0℃で加え、得られた混合物を16時間25℃で撹拌した。溶媒を真空除去し、残留物をDCM(100ml)で希釈し、シリカ(50g)上に吸収させ、10%EtOAc−ヘキサンで溶出するシリカクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を真空濃縮させ、DCM(100mL)中に再溶解させ、1M NaOH水溶液(2×25mL)および水(50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空濃縮させて標題化合物(8g,56%)を透明無色の液体として得た:[α] 25=+12(CHCl中c=1.0); YMCアミロースカラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラルSFC RT=2.82分,96%,CO,25%共溶媒(MeOH中0.5%ジエチルアミン),3g/分,100Bar,30℃,212nmで検出。
中間体21.(S)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(80mL)中、(S)−3−(3−ブロモフェノキシ)テトラヒドロフラン(中間体20)(8g,33mmol)、酢酸カリウム(6.46g,65.8mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(9.19g,36.2mmol)の溶液をアルゴンガスで脱酸素化し、室温にてPdCl(dppf)−CHCl付加物(2.69g,3.29mmol)で処理し、得られた混合物をさらに15分間アルゴンで脱酸素化した。反応混合物を16時間90℃で撹拌し、室温で冷却し、セライトに通して濾過した。固体を1,4−ジオキサン(10mL)で洗浄した。濾液洗浄物を真空濃縮させ、残留物をシリカ(20g)上に吸収させて10%EtOAc−ヘキサンで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(6g,36%)を淡い褐色液体として得た:MS ES+ve m/z 291(M+H)
中間体22.4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル
1,4−ジオキサン(12.5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物IIIa)(2.5g,7.20mmol)、(S)−4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−((テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体21)(6.26g,21.59mmol)、3.8M KOH水溶液(4.73mL,17.99mmol)、(R)−BINAP(0.538g,0.863mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(0.177g,0.360mmol)の溶液を2時間窒素下で90℃にて撹拌した。反応混合物を冷まし、TBME(50ml)と2NHCl水溶液(50ml)とに分けた。水相をTBME(20ml)で洗浄した。水相を固体の重炭酸ナトリウムで塩基化し、次に酢酸エチル(25ml)を用いて抽出した。水相を酢酸エチル(25ml)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物をブライン(25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を真空除去して淡い褐色油状物を得た。試料をジクロロメタン中に溶解させ、シクロヘキサン中0−100%EtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(100gKPNHシリカカートリッジ)にかけた。必要留分を合わせ、真空蒸発させて残留物を得、これを30%EtOH−ヘプタンで溶出する、流速=30mL/分、215nmで検出する、ChiralcelOD−H カラム(3cm×25cm)上の分取chiral HPLCにかけ、関連留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(612mg,17%)をガム状物として得た:MS ES+ve m/z 512(M+H):Chiralpak OD−H カラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラルHPLC RT=21.46分,50%EtOH−ヘプタンで溶出し100%,流速1mL/分,215nmで検出。
中間体23.(R)−1−(3−ブロモフェノキシ)プロパン−2−オール
アセトン(50mL)中、3−ブロモフェノール(10g,57.8mmol)の撹拌溶液を(R)−2−メチルオキシラン(TCIより入手可能)(16.79g,289mmol)およびKCO(8.79g,63.6mmol)で密封管内で0℃にて処理し、次に混合物を85℃に加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空濃縮させ、残留物をDCM(200mL)と1N NaOH水溶液(25mL)とに分けた。有機相をより多くのNaOH(25mL)、水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して真空濃縮させ、標題化合物(13g,94%)を淡い黄色液体として得た:MS ES+ve m/z 231,233 (M+H);YMCアミロースカラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラル SFC、RT=2.03分,87%,CO,20%共溶媒(メタノール中0.5%ジエチルアミン),3g/分,100Bar,30℃,225nmで検出。
中間体24:(R)−1−ブロモ−3−(2−メトキシプロポキシ)ベンゼン
MeCN(130mL)中、(R)−1−(3−ブロモフェノキシ)プロパン−2−オール(中間体23)(13g,56mmol)の撹拌溶液に、0℃で、酸化銀(26.1g,113mmol)を加え、続けてヨードメタン(17.59mL,281mmol)を加え、反応混合物を密封管内で24時間80℃で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を真空濃縮させた。残留物をDCM(10mL)で希釈し、シリカ(60g)上に予め吸収させ、ヘキサン中10%EtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(9.50g,63%)を淡い黄色液体として得た:MS(FID)m/z 244, 246(M)+.
中間体25.(R)−2−(3−(2−メトキシプロポキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(100mL)中、(R)−1−ブロモ−3−(2−メトキシプロポキシ)ベンゼン(中間体24)(9.0g,36.7mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(9.32g,36.7mmol)のアルゴンで脱酸素化した溶液に、酢酸カリウム(7.21g,73.4mmol)、続けてPdCl(dppf)−CHCl付加物(3.00g,3.67mmol)を加え、得られた混合物をさらに20分間アルゴンで脱酸素化した。反応混合物を加熱し、16時間90℃で撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空濃縮させた。残留物をフロリジル上に吸収させ、ヘキサン中2%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(9g,73%)を淡い黄色液体として得た:MS(FID)m/z 292(M)
中間体26.4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((R)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル
1,4−ジオキサン(5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物IIIa)(400mg,1.151mmol)、(R)−2−(3−(2−メトキシプロポキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体25)(1009mg,3.45mmol)および3.8M水酸化カリウム水溶液(0.91mL,3.45mmol)の撹拌溶液を15分間アルゴンで脱酸素化した。別のフラスコ内で1,4−ジオキサン(3mL)中、(R)−BINAP(86mg,0.138mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(28.4mg,0.058mmol)の溶液を15分間アルゴンで脱酸素化した。2つの溶液を合わせ、さらに10分間脱酸素化し、反応混合物を12時間90℃で撹拌した。反応混合物を真空濃縮させてDCM中2−4%MeOHで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(40gカラム)にかけた。対応する留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(350mg,59%)を得た:MS ES+ve m/z 514(M+H)
中間体27.(S)−1−(3−ブロモフェノキシ)プロパン−2−オール
アセトン(50mL)中、3−ブロモフェノール(10g,57.8mmol)の撹拌溶液を(S)−2−メチルオキシラン(TCIより入手可能)(20.47mL,289mmol)およびKCO(8.79g,63.6mmol)で密封管内で0℃にて処理し、次に混合物を85℃に加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、濾過した。濾液を真空濃縮させ、残留物をDCM(10mL)と水(10mL)とに分けた。有機相を水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮させて標題化合物(11g,72%)を黄色油状物として得た:H NMR(400MHz,クロロホルム−d)7.18−7.07(m,3H),6.89−6.84(m,1H),4.24−4.15(m,1H),3.93(dd,J=3.2,9.2Hz,1H),3.80(dd,J=7.6,9.2Hz,1H),1.31−1.26(m,3H)。
中間体28:(S)−1−ブロモ−3−(2−メトキシプロポキシ)ベンゼン
MeCN(110mL)中、(S)−1−(3−ブロモフェノキシ)プロパン−2−オール(中間体27)(11g,47.6mmol)の撹拌溶液に、0℃で酸化銀(11.03g,47.6mmol)、続けてヨードメタン(14.88mL,238mmol)を加え、反応混合物を密封管内で16時間80℃で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を真空濃縮させた。残留物をDCM(10mL)で希釈し、シリカ(60g)上に予め吸収させ、ヘキサン中10%EtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(7g,54%)を淡い黄色液体として得た:MS(FID)m/z 244,246 (M)+.;Chiralpak ADH カラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラル HPLC RT=6.07分,87%,ヘキサン中5%EtOHで溶出,流速1mL/分,210nmで検出。
中間体29.(S)−2−(3−(2−メトキシプロポキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(100mL)中、(S)−1−ブロモ−3−(2−メトキシプロポキシ)ベンゼン(中間体28)(5.0g,20.4mmol)、酢酸カリウム(4.00g,40.8mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(5.70g,22.44mmol)のアルゴンで脱気した溶液に、PdCl(dppf)−CHCl付加物(1.666g,2.40mmol)を加え、得られた混合物をさらに20分間アルゴンで脱酸素化した。反応混合物を加熱し、16時間90℃で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾過し、濾液を真空濃縮させた。残留物を1,4−ジオキサンで洗浄し、DCM(10mL)で溶解させ、ヘキサン中5%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。対応する留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(3g,45%)を淡い黄色液体として得た:MS(FID) m/z 292(M)+.
中間体30.4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((S)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)(S)−メチル
1,4−ジオキサン(5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物IIIa)(230mg,0.662mmol)、(S)−2−(3−(2−メトキシプロポキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体29)(580mg,1.99mmol)および3.8M 水酸化カリウム水溶液(0.52mL,1.99mmol)の撹拌溶液を15分間アルゴンで脱酸素化した。別のフラスコ内で1,4−ジオキサン(5mL)中、(R)−BINAP(49.5mg,0.079mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(16.32mg,0.033mmol)の溶液を15分間アルゴンで脱酸素化した。2つの溶液を合わせ、さらに10分間脱酸素化し、反応混合物を12時間90℃で撹拌した。反応混合物を真空濃縮させてDCM中4%MeOHで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(40gカラム)にかけた。対応する留分を回収し、真空濃縮させて標題化合物(350mg,59%)を黄色ガム状物として得た:MS ES+ve m/z 514(M+H)
中間体31:2−(3−ブロモフェノキシ)−2−メチルプロパン酸エチル
3−ブロモフェノール(25g,145mmol)およびDMF(250mL)中、2−ブロモ−2−メチルプロパン酸エチル(23.49mL,159mmol)の溶液に、炭酸カリウム(39.9g,289mmol)を加え、反応混合物を16時間50℃で撹拌した。反応物を25℃に冷却し、水(200mL)を加え、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮させて石油エーテル中10%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーにかけた。対応する留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(16g,38%)を黄色液体として得た:MS FID m/z 286,288(M).+
中間体32:2−(3−ブロモフェノキシ)−2−メチルプロパン−1−オール
THF(150mL)中、2−(3−ブロモフェノキシ)−2−メチルプロパン酸エチル(中間体31)(16g,55.7mmol)の溶液に、0℃で(27.9mL,55.7mmol)中、2M 水素化ホウ素リチウムを加え、得られた混合物を8時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加えることによって急冷し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮させて標題化合物(10.8g,68%)を淡い黄色液体として得た:MS FID m/z 244,246(M).+
中間体33:1−ブロモ−3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)ベンゼン
THF(100mL)中、2−(3−ブロモフェノキシ)−2−メチルプロパン−1−オール(中間体32)(10g,40.8mmol)の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(油状物中60%)(1.632g,40.8mmol)、続けてヨードメタン(3.83mL,61.2mmol)を加え、次に3時間25℃で撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、冷水(50mL)を加えることによって急冷し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、真空濃縮させて標題化合物(10g,93%)を黄色液体として得た:MS FID m/z 258,260(M).+
中間体34:2−(3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(100mL)中、1−ブロモ−3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)ベンゼン(中間体33)(10g,38.6mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(9.80g,38.6mmol)の溶液をアルゴンで脱酸素化し、酢酸カリウム(7.57g,77mmol)、続けてPdCl2(dppf)−CHCl付加物(3.15g,3.86mmol)を加え、反応混合物を18時間100℃で撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し、EtOAc(100mL)で洗浄しながらセライトのプラグに通して濾過し、濾液を真空濃縮させて石油エーテル中10%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーにかけた。対応する留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(9.4g,75%)を緑色液体として得た:MS FID m/z 306(M).+
中間体35:4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)ブタン酸(S)−Tert−ブチル
1,4−ジオキサン(5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−tert−ブチル(化合物IIIb)(250mg,0.642mmol)の溶液に、2−(3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体34)(590mg,1.926mmol)および3.8M KOH水溶液(0.507mL,1.926mmol)を加え、混合物を30分間アルゴンで脱酸素化した。別のフラスコ内で1,4−ジオキサン(2mL)中、(R)−BINAP(48.0mg,0.077mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(15.82mg,0.032mmol)の溶液を15分間脱酸素化した。2つの溶液を合わせ、12時間100℃で加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空濃縮させてDCM中8%MeOHで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(40gカラム)にかけた。対応する留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(250mg,68%)を黄色ガム状物として得た:MS ES+ve m/z 570 (M+H)
中間体36:1−ブロモ−3−((1,3−ジメトキシプロパン−2−イル)オキシ)ベンゼン
THF(150mL)中、3−ブロモフェノール(6g,34.7mmol)および1,3−ジメトキシプロパン−2−オール(5.00g,41.6mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(13.64g,52.0mmol)を加え、反応混合物を0℃に冷却し、続けてDIAD(6.74mL,34.7mmol)を滴状で加えた。反応物を室温に温め、次に12時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮させた。得られた残留物をEtOAc(50mL)中に溶解させ、水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮させて石油エーテル中20%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(50gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(4.0g,42%)を黄色液体として得た:MS ES+ve m/z 275,277(M+H)
中間体37:2−(3−ブロモフェノキシ)プロパン−1,3−ジオール
0℃に冷却した、DCM(100mL)中、1−ブロモ−3−((1,3−ジメトキシプロパン−2−イル)オキシ)ベンゼン(中間体36)(11g,40.0mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(11.34mL,120mmol)を滴状で加え、0.5時間撹拌した。反応物を氷水(20mL)を加えて急冷した。層を分離し、水層を10% NaHCO水溶液(50mL)で塩基化し、DCM(3×70mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮させて石油エーテル中30%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(25gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(8.2g,83%)をオフホワイト色固体として得た:H NMR(400MHz,CDCl)7.20−7.10(m,3H),6.93(d,J=7.5Hz,1H),4.43(quin,J=4.7Hz,1H),3.97−3.86(m,4H),3.71(t,J=6.3Hz,1H),3.51−3.43(m,1H)。
中間体38:4−メチルベンゼンスルホン酸2−(3−ブロモフェノキシ)−3−ヒドロキシプロピル
0℃に冷却した、THF(100mL)中、2−(3−ブロモフェノキシ)プロパン−1,3−ジオール(中間体37)(8.2g,33.2mmol)の溶液にNaH(1.327g,33.2mmol)および塩化トシル(6.33g,33.2mmol)を加え、0.5時間撹拌した。反応物を氷水(20mL)およびEtOAc(100mL)を加えて急冷した。層を分離し、有機層を水(50mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮させて石油エーテル中30%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(25gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(6.2g,47%)を無色液体として得た:MS ES+ve m/z 401,403(M+H)
中間体39:3−(3−ブロモフェノキシ)オキセタン
0℃に冷却した、THF(60mL)中、4−メチルベンゼンスルホン酸2−(3−ブロモフェノキシ)−3−ヒドロキシプロピル(中間体38)(6.1g,15.20mmol)の溶液に、NaH(0.730g,18.24mmol)を加え、40℃で23時間撹拌した。反応物を10%NaHCO水溶液(15mL)を滴状で加えて急冷し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO4,で乾燥させ、真空濃縮させて石油エーテル中25% EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーにかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(1.3g,35%)を無色液体として得た:MS FID m/z 228,230(M).+
中間体40:4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(20mL)中、3−(3−ブロモフェノキシ)オキセタン(中間体39)(1.0g,4.37mmol)の溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.330g,5.24mmol)、酢酸カリウム(1.285g,13.10mmol)を加えた。反応混合物を5分間Nで脱酸素化し、PdCl(dppf)−CHCl付加物(0.713g,0.873mmol)を加えた。反応混合物を12時間90℃で撹拌した。反応混合物を真空濃縮させ、EtOAc(100mL)中に溶解し、水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮させて石油エーテル中20%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(54gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(950mg,68%)を無色液体として得た:MS FID m/z 276(M)
中間体41:4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル
1,4−ジオキサン(20mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物IIIa)(0.4g,1.155mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体40)(1.084g,3.9mmol)および3.8M KOH水溶液(0.56mL,3.46mmol)の溶液を20分間アルゴンで脱酸素化した。別の容器内で、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(0.028g,0.058mmol)1,4−ジオキサン(10mL)中、(R)−BINAP(0.144g,0.231mmol)の溶液を20分間アルゴンで脱酸素化した。2つの溶液を合わせ、さらに脱酸素化し、16時間90℃で撹拌した。反応混合物を真空濃縮させて、DCM(10ml)中10%MeOHに溶解させ、シリカゲル(1.2g)上に吸収させ、DCM中5%MeOHで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(40gカラム)によって精製した。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(250mg,40%)を褐色ガム状物として得た:MS ES+ve m/z 498(M+H)
中間体42:1−ブロモ−3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)ベンゼン
DMF(10mL)中、5−ブロモベンゼン−1,3−ジオール(2.0g,10.58mmol)(Sigma Aldrichより入手可能)の溶液に、順次的にKCO(5.85g,42.3mmol)および1−ブロモ−2−メトキシエタン(3.24g,23.28mmol)を加え、反応混合物を12時間撹拌した。水を加え、ジエチルエーテル(100mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮させ、ヘキサン中10%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(100gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(1.5g,47%)を黄色油状物として得た:H NMR(クロロホルム−d,400MHz):6.68(d,J=2.2Hz,1H),6.45(t,J=2.2Hz,1H),4.06(t,J=1.0Hz,4H),3.71(t,J=1.0Hz,4H),3.43(s,6H)。
中間体43:2−(3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
1,4−ジオキサン(30mL)中、1−ブロモ−3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(中間体42)(3g,9.83mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(3.00g,11.80mmol)、KCO(2.89g,29.5mmol)の溶液に、PdCl(dppf)−CHCl付加物(1.606g,1.966mmol)を加え、反応混合物を一晩100℃で還流させた。反応混合物を真空濃縮させ、ヘキサン中30%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(50gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(3.5g,96%)を黄色液体として得た;MS ES+ve m/z 353(M+H)
中間体44:3−(3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)フェニル)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブタン酸(S)−メチル
1,4−ジオキサン(5mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(化合物IIIa)(0.7g,2.015mmol)、2−(3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(中間体43)(2.129g,6.04mmol)および3.8M水性KOH(1.6mL,6.04mmol)の溶液を15分間アルゴンで脱酸素化した。別のフラスコ内で、1,4−ジオキサン(2.5mL)中、(R)−BINAP(0.151g,0.242mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(50mg,0.101mmol)の溶液を15分間アルゴンで脱酸素化した。2つの溶液を合わせ、さらに10分間脱酸素化し。12時間90℃で撹拌した。反応混合物を真空濃縮させ、ヘキサン中30% EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(12gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させ標題化合物(3.5g,96%)を黄色液体として得た;MS ES+ve m/z 574(M+H)
中間体45.(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ボロン酸
THF(150mL)中、3−(3−ヨードフェニル)テトラヒドロフラン(PR Guzzo et al US20120184531AA,52頁) (13g,47.4mmol)、ホウ酸トリイソプロピル(17.62mL,76mmol)の撹拌溶液に、nBuLi(24.66mL,61.7mmol)を−78℃にて5分間滴状で加えた。添加を完了させた後、反応混合物を室温に温め、3時間撹拌した。反応物を2M HCl(100mL)および水(200mL)で急冷し、EtOAc(250mL)を加えた。有機層を分離し、水性層をEtOAcで再抽出した(2×200mL)。合わせた有機溶液を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物(10g)をシリカ(20g)上に吸収させ、石油エーテル中0−50% EtOAcで溶出するシリカゲル(150g)上のカラムクロマトグラフィーで精製した。留分を合わせ、減圧下で濃縮し、残留物(5g)を冷ペンタン(100mL)で洗浄して標題化合物(4.2g,45%)を褐色ガム状物として得た:MS ES+ve m/z 193(M+H)
中間体46.4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(3S)−メチル 異性体1および異性体2
1,4−ジオキサン(2mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−メチル(225mg,0.648mmol)(化合物IIIa)、(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ボロン酸(中間体45)(249mg,1.295mmol)、(R)−BINAP(48.4mg,0.078mmol)、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(15.97mg,0.032mmol)および3.8M水性KOH(0.341mL,1.295mmol)の溶液を脱酸素化し、1時間大気温で撹拌した。反応混合物を1時間撹拌しながら90℃に加熱し、大気温で一晩放置した。反応混合物をさらに1時間90℃に加熱した。(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ボロン酸(中間体45)(249mg,1.295mmol)を反応混合物に加え、1時間撹拌した。クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(15.97mg,0.032mmol)を反応混合物に加え、2時間撹拌した。3.8M水性KOH(aq)(0.341mL,1.295mmol)を反応混合物に加え、さらに1時間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、EtOH(20mL)で洗浄した。反応混合物を真空濃縮させ、10mM 水性重炭酸アンモニウム中、5−70% MeCN(0.1%アンモニア含有)で溶出する逆相カラムクロマトグラフィー(40gC18カラム)にかけた。適当な留分を合わせ、真空濃縮させて粗製生成物をジアステレオマーの混合物(160mg)として得た。この物質をEtOH(5mL)中に溶解させ、ヘプタン中、80%EtOH(0.2% イソプロピルアミン含有)で溶出する、流速20mL/分、215nmで検出の、Chiralcel OJ−H カラム(30mm×250mm)上のHPLCによって精製したRT=49−63分での留分を合わせ、かつRT=67−89分での留分を合わせた。減圧下で留分を濃縮させてテトラヒドロフラン不斉中心で異なっている標題化合物の2つの主要異性体を得た:
異性体1(41mg,13%):LCMS(システムA)RT=1.23分,88.7%, ES+ve m/z 496(M+H);分析的キラルHPLC RT=25.2分,80%EtOH(0.2%イソプロピルアミン含有)−ヘプタンで溶出する、流速=1mL/分、215nmで検出のChiralcelOJ−Hカラム(4.6mm×250mm)で99.5%。
異性体2(45mg,15%):LCMS(システムA)RT=1.23分,90.3%, ES+ve m/z 496(M+H);分析的キラルHPLC RT=32.4分、50%EtOH(0.2%イソプロピルアミン含有)−ヘプタンで溶出する、流速=1mL/分、215nmで検出のChiralcel OJ−Hカラム(4.6mm×250mm)で98.8%。
中間体47.4−(3−ブロモフェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン
THF(200mL)中、3−ブロモフェノール(7.63g,44.1mmol)、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(5.41g,52.9mmol)(Sigma Aldrichより入手可能)およびトリフェニルホスフィン(23.13g, 88mmol)の冷却した、5℃の溶液に、DIAD(17.15mL,88mmol)を15分間にわたって滴状で加えた。反応混合物を室温に温め、20時間N下で撹拌した。溶媒を真空除去し、残留物をDCM中に溶解させ、シクロヘキサン中、0−25%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(340gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させた。残留物をTBME中に溶解させ、2N水酸化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO)、真空蒸発させて無色油状物として(4.89g)を得た。油状物をDCM中に溶解させ、シクロヘキサン中、0−25%EtOAcで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(70gカラム)にかけた。関連留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(3.88g,34%)を無色油状物として得た;H NMR(CDCl,400MHz)7.16−7.05(3H,m),6.84(1H,m),4.50−4.42(1H,m),4.01−3.94(2H,m),3.62−3.54(2H,m),2.05−1.96(2H,m),1.83−1.73(2H,m).
中間体48.(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)フェニル)ボロン酸
下、THF(70mL)中、4−(3−ブロモフェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(3.88g,15.09mmol)(中間体47)の溶液を−70℃に冷却した。これにヘキサン中1.6M BuLi溶液(11.79mL,18.86mmol)を滴状で加え、反応混合物を30分間−70℃で撹拌した。これにホウ酸トリイソプロピル(5.26mL,22.64mmol)を加え、反応混合物を1時間−70℃で撹拌した。反応混合物を室温に温め、次に2N水性塩酸(20mL)で急冷した。反応混合物をTBME(50mL)と2N水性塩酸(50mL)とに分けた。水相をTBME(50ml)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を真空除去した。残留物をDCM中に溶解させ、100gシリカカートリッジに適用した。これを20分間シクロヘキサン中0−100%TBME、続けて30分間TBME中0−40%メタノールの勾配で溶出した。関連留分を合わせ、真空蒸発させた。残留物をヘプタン(30mL)で処理し、溶媒を真空除去して標題化合物を白色固体(2.60g,78%)として得た。MS ES−ve m/z 221(M−H)。
中間体49.4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸tert−ブチル 異性体1(S)および異性体2(R)
1,4−ジオキサン(10mL)中、4−(3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブト−2−エン酸(S,E)−tert−ブチル(0.62g,1.592mmol)(化合物IIIb)、(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)フェニル)ボロン酸(1.060g,4.78mmol)(中間体48)、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(0.039g,0.080mmol)および(R)−BINAP(0.119g,0.191mmol)の溶液に、3.8M KOH水溶液(1.047mL,3.98mmol)を加え、混合物を脱酸素化した。反応混合物をN下で90℃にて1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと2N塩酸水溶液とに分けた。水相を固体の重炭酸ナトリウムで塩基化した。塩基性相をDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、疎水性フリットに通した。溶媒を真空除去した。残留物をDCM中に溶解させ、15分間、EtOAc中、0−25%EtOHで溶出するシリカカラムクロマトグラフィー(20gシリカカートリッジ)にかけた。関連留分を合わせ、真空蒸発させて無色ガム状物(684mg)を得た。この物質を1:1EtOH−ヘプタン中に溶解させ、ヘプタン中50%EtOH(0.2%イソプロピルアミン含有)で溶出する、流速=30mL/分、235nmで検出の、Chiralcel AD−H カラム(30mm×250mm)上のHPLCによって精製した。RT=7.5−12分での留分を合わせ、RT=16−21分での留分を合わせた。関連留分を減圧下で濃縮させてベンジルの不斉中心で異なっている標題化合物の2つの主要異性体を得た:
異性体1(S):7.5−12分 ピーク(480mg);LCMS(システムC)RT=1.47分、100%、ES+ve m/z 568(M+H);Anal.Chiral HPLC RT=8.1分、0.2%イソプロピルアミン含有50%EtOH−ヘプタンで溶出する、流速=1mL/分、215nmで検出のChiralpak AD−H カラム(250mm×4.6mm)で94%
異性体2(R):16−21分 ピーク(68mg);LCMS(システムC)RT=1.46分、100%、ES+ve m/z 568(M+H);Anal.Chiral HPLC RT=17分。
以下の中間体化合物は、上で記載されたものと類似の方法によって、対応するピナコールエステルとRがメチルを表す式(III)の化合物とのカップリング反応を介して調製した:
例の調製
実施例1:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸
THF(7.5mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体13)(190mg,0.361mmol)の溶液に、水(4.8mL)中、LiOH(87mg,3.61mmol)を加え、反応混合物を12時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮させて、残留物(200mg)をMeCN−0.1% aq TFAの勾配および28mL/分の流速を用いるXbridge C18カラム(150mm×30mm)上のHPLC精製にかけて150mgを得、次にジアステレオ異性体を、50%COおよび50%MeOH(0.5%ジエチルアミン含有)での、総流量=100g/分、背圧=100bar、323nmで検出の、(R,R)Whelk−01カラム(250mm×30mm)上の分取chiralSFC精製によって分離して標題化合物(38mg,25%)を油状物として得た:LCMS(システムC)RT=0.87分,ES+ve m/z 512(M+H)H NMR(DMSO−d,600MHz):7.18(t,J=8.1Hz,1H),7.03(d,J=7.3Hz,1H),6.79−6.84(m,2H),6.74−6.79(m,1H),6.31(br s,1H),6.28(d,J=7.3Hz,1H),4.11−4.20(m,J=6.2,4.4Hz,1H),3.86−3.95(m,2H),3.75−3.83(m,1H),3.64−3.73(m,1H),3.21−3.25(m,2H),3.11−3.18(m,1H),2.63−2.81(m,6H),2.60(t,J=6.2Hz,2H),2.46−2.56(m,4H),2.41(dd,J=15.8,8.4Hz,1H),1.79−2.03(m,7H),1.75(quin,J=5.9Hz,1H),1.63−1.71(m,1H);(R,R)Whelk−01カラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラルSFC RT=6.44分、99%、CO、50%共溶媒(メタノール中0.5%ジエチルアミン)、4g/分、100Bar、30℃、321nmで検出。
実施例2:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸
THF(7.5mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体16)(300mg,0.571mmol)の溶液に、水(4.8mL)中、LiOH(137mg,5.71mmol)の溶液を加え、反応混合物を12時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮させ、MeOHで共蒸留して(co-distilled)オフホワイト色固体を得、50%COおよび50%MeOH(0.5%ジエチルアミン含有)での、総流量=100g/分、背圧=100bar、323nmで検出の、(R,R)Whelk−01カラム(250mm×30mm)上の分取chiralSFC精製にかけ、標題化合物(33mg,11%)を油状物として得た:LCMS(システムC)RT=0.88分,ES+ve m/z 512(M+H)H NMR(DMSO−d,600MHz) 7.18(t,J=8.1Hz,1H),7.03(d,J=7.3Hz,1H),6.79−6.84(m,2H),6.74−6.79(m,1H),6.28(d,J=7.3Hz,1H),4.11−4.20(m,J=6.2,4.4Hz,1H),3.86−3.95(m,2H),3.75−3.83(m,1H),3.64−3.73(m,1H),3.21−3.25(m,2H),3.11−3.18(m,1H),2.63−2.81(m,6H),2.60(t,J=6.2Hz,2H),2.46−2.56(m,4H),2.41(dd,J=15.8,8.4Hz,1H),1.79−2.03(m,7H),1.75(quin,J=5.9Hz,1H),1.63−1.71(m,1H);(R,R)Whelk−01カラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラルSFC RT=5.68分、98%、CO、50%共溶媒(メタノール中0.5%ジエチルアミン)、4g/分、100Bar、30℃、321nmで検出。
実施例3:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸
0℃にて、MeOH(3.0mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体19)(793mg,1.550mmol)の溶液に、2M NaOH水溶液(3mL,6.00mmol)を加え、反応混合物を4時間室温で撹拌した。反応混合物を水(5ml)とTBME(7ml)とに分けた。水相をTBME(5ml)で洗浄した。水相を2M HCl水溶液を用いてpH7.5に中性化し、DCM(2×5ml)で抽出した。合わせたDCM相をブライン(5ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮させて標題化合物(494mg,収率64%)を白色泡沫として得た:LCMS(システムC)RT=0.82分,ES+ve m/z 498(M+H)H NMR(400MHz,DMSO−d)12.2(br.,1H),7.20(t,J=7.8Hz,1H),7.08(d,J=7.3Hz,1H),6.88−6.79(m,2H),6.75(dd,J=2.3,8.1Hz,1H),6.41(br.s.,1H),6.32(d,J=7.1Hz,1H),5.07−4.94(m,1H),3.95−3.70(m,4H),3.28−3.12(m,水により不透明),2.93−2.65(m,4H),2.64−2.47(m,DMSOにより不透明),2.43(dd,J=8.5,15.8Hz,1H),2.27−2.16(m,1H),2.05−1.83(m,5H),1.81−1.69(m,2H);[α] 23=+84(EtOH中c=0.5)。
実施例4:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸
0℃にて、メタノール(2.0mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体22)(612mg,1.196mmol)の溶液に、2M NaOH水溶液(2.057mL,4.11mmol)を加え、反応混合物を4時間室温で撹拌した。反応混合物を水(5ml)とTBME(7ml)とに分けた。水相をTBME(5ml)で洗浄した。水相を2M HCl水溶液を用いて中性化(pH7.5)し、DCM(2×5ml)で抽出した。合わせたDCM相をブライン(5ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を真空除去して生成物を白色泡沫として得た(316mg)。合わせたTBME相を2M NaOH水溶液(50ml)で洗浄し、塩基性相を上記からの水相に加えた。2M HCl水溶液を用いてpHを7.5に調整し、DCM(2×50ml)で抽出した。合わせたDCM相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮させて生成物を白色泡沫として得た(195mg)。2つの生成物のバッチを合わせて標題化合物(511mg,収率86%)を白色泡沫として得た。
LCMS(システムC)RT=0.82分,ES+ve m/z 498(M+H)H NMR(400MHz,DMSO−d) 7.20(t,J=8.0Hz,1H),7.07(d,J=7.1Hz,1H),6.86−6.79(m,2H),6.75(dd,J=2.0,8.1Hz,1H),6.38(br.s.,1H),6.31(d,J=7.3Hz,1H),5.01(m,1H),3.93−3.71(m,4H),3.27−3.12(m,水により不透明),2.90−2.66(m,4H),2.64−2.47(m,DMSOにより不透明),2.43(dd,J=8.5,15.8Hz,2H),2.28−2.16(m,1H),2.06−1.83(m,5H),1.80−1.70(m,2H);[α] 23=+95(EtOH中c=1.0)。
実施例5:((S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((R)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)ブタン酸
THF(3mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((R)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)ブタン酸(R)−メチル(中間体26)(350mg,0.681mmol)の溶液に、水(2mL)中、LiOH(65.3mg,2.73mmol)の溶液を加え、反応混合物を12時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮させ、MeOHで共蒸留し、13分にわたり10mM重炭酸アンモニウム溶液中、10〜100%MeCNで溶出する、流速=18mL/分のKinetexアセトニトリルカラム(150mm×19mm)上の分取 HPLC精製にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物(38mg,11%)を黄色固体として得た:LCMS(システムC)RT=0.86分,ES+ve m/z 500(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 7.18(t,J=8.0Hz,1H),7.03(d,J=7.3Hz,1H),6.73−6.85(m,3H),6.26−6.32(m,2H),3.86−3.96(m,2H),3.60−3.70(m,1H),3.20−3.30(m,水により不透明),3.09−3.19(m,1H),2.65−2.86(m,5H),2.61(t,J=6.1Hz,2H),2.37−2.47(m,1H),1.80−2.06(m,4H),1.70−1.80(m,2H),1.18(d,J=6.3Hz,3H);[α] 23=+75(c=1.0,EtOH)。
実施例6:((S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((S)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)ブタン酸
THF(3mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((S)−2−メトキシプロポキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体30)(230mg,0.448mmol)の溶液に、水(2mL)中、LiOH(42.9mg,1.79mmol)の溶液を加え、反応混合物を12時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮させ、MeOHで共蒸留し、5mM重炭酸アンモニウム溶液中0〜55%MeCN/MeOH(1:1)で溶出する、Xbridge C18カラム(150mm×19mm)上の分取HPLC精製にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物(63mg,28%)を黄色固体として得た:LCMS(システムC)RT=0.84分,ES+ve m/z 500(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 7.18(t,J=8.0Hz,1H),7.03(d,J=7.3Hz,1H),6.73−6.85(m,3H),6.28(d,J=7.3Hz,2H),3.84−3.96(m,2H),3.60−3.71(m,1H),3.20−3.30(m,5H),3.09−3.20(m,1H),2.55−2.85(m,8H),2.31−2.47(m,2H),1.81−2.07(m,4H),1.70−1.79(m,3H),1.17(d,J=6.3Hz,3H);[α] 23=+68(c=1.0,EtOH)。
実施例7:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸
DCM(5mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(S)−tert−ブチル(中間体35)(250mg,0.439mmol)の溶液に、0℃でTFA(0.17mL,2.195mmol)を加え、反応混合物を5時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮させて、10mM重炭酸アンモニウム溶液中0〜50%MeCNで溶出する、流速=20mL/分のKromasilフェニルカラム(150mm×25mm)上の分取HPLC精製にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物を(41mg,17%)を褐色固体として得た:LCMS(システムC)RT=0.88分,ES+ve m/z 514(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 7.19(t,J=7.8Hz,1H),7.06(d,J=7.3Hz,1H),6.97(d,J=7.6Hz,1H),6.85(s,1H),6.81(d,J=7.8Hz,1H),6.36(br.s.,1H),6.30(d,J=7.3Hz,1H),3.32(s,3H),3.21−3.27(m,2H),3.11−3.20(m,J=6.3Hz,1H),2.66−2.88(m,5H),2.61(t,J=5.9Hz,2H),2.53−2.57(m,5H),2.41(dd,J=15.7,8.8Hz,1H),1.81−2.04(m,5H),1.70−1.79(m,2H),1.21(s,6H);[α] 23=+42(c=0.5,EtOH)。
実施例8:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)ブタン酸
THF(8mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体41)(150mg,0.301mmol)の溶液に、水(1.6mL)中、LiOH(36.1mg,1.507mmol)の溶液を加え、反応混合物を18時間撹拌してバッチ1を得た。THF(8mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体41)(50mg,0.100mmol)の溶液に、水(1.6mL)中、LiOH(12.03mg,0.502mmol)の溶液を加え、溶液をRTで18時間撹拌し、バッチ2を得た。バッチ1と2を合わせ、真空濃縮させ、10mM重炭酸アンモニウム溶液中0〜95%MeCNで溶出する、流速=18mL/分の、Xbridge C18カラム(75mm×4.6mm)上の分取HPLC精製にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物(80mg)をオフホワイト色固体として得た:LCMS(システムC)RT=0.79分,ES+ve m/z 484(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 7.19(t,J=7.8Hz,1H),7.03(d,J=7.1Hz,1H),6.86(d,J=7.8Hz,1H),6.68−6.70(m,1H),6.58(dd,J=8.1,1.8Hz,1H),6.26−6.31(m,,2H),5.26(quin,J=5.4Hz,1H),4.92(t,J=6.7Hz,2H),4.53(ddd,J=6.9,5.2,1.5Hz,2H),3.21−3.27(m,3H),3.10−3.19(m,1H),2.63−2.83(m,4H),2.61(t,J=6.3Hz,2H),2.31−2.44(m,4H),1.81−2.06(m,4H),1.75ppm(dt,J=11.4,6.0Hz,2H);[α] 23=+83(c=1.0,EtOH)。
実施例9:(S)−3−(3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)フェニル)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブタン酸
THF(4mL)中、3−(3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)フェニル)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブタン酸(S)−メチル(中間体44)(400mg,0.681mmol)の溶液に、LiOH(3.40mL,3.40mmol)を加え、反応混合物を24時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮させて、5mM重炭酸アンモニウム溶液中0〜100% MeCNで溶出する、流速=18mL/分のXterra RP C18(250mm×19mm)上のHPLC精製にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物(93mg,23%)を褐色ガム状物として得た:LCMS(システムC)RT=0.82分,ES+ve m/z 560(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 8.15(s,1H),7.06(d,J=7.3Hz,1H),6.41(d,J=2.0Hz,2H),6.34−6.39(m,1H),6.30(d,J=7.1Hz,1H),4.05(dd,J=5.4,3.9Hz,4H),3.81−3.89(m,1H),3.59−3.67(m,4H),3.31(s,6H),3.21−3.27(m,4H),3.07−3.17(m,2H),2.66−2.87(m,4H),2.61(t,J=6.2Hz,2H),2.55(br.s.,1H),2.41(dd,J=15.8,8.5Hz,1H),1.84−2.05(m,4H),1.71−1.79(m,2H);Chiralpak ID(250mm×4.6mm)上の分析的キラルHPLC RT=11.78分、ヘキサン(0.1%ジエチルアミン含有)中75%エタノールで溶出、1mL/分、316nmで検出。
実施例10:(3S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(異性体1)
THF(0.5mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(3S)−メチル 異性体1(中間体46−異性体1)(41mg,0.083mmol)、1M LiOH水溶液(0.414mL,0.414mmol)の溶液を18時間25℃で撹拌した。2M HCl水溶液(0.331mL,0.662mmol)を加え、SCX カラム(5g)上に搭載し、MeCNで洗浄し、MeOH溶液中2M アンモニアで溶出した。関連留分を合わせ、真空濃縮させ粗製化合物を得た。粗製化合物を10mM水性重炭酸アンモニウム中、15−55%MeCN(0.1%アンモニア含有)で溶出する逆相カラムクロマトグラフィー(4.3g C18 カラム)にかけた。適当な留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(33.8mg,85%)を得た:LCMS(システムA)RT=0.80分,ES+ve m/z 482(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 7.21(t,J=7.6Hz,1H),7.17−7.13(m,1H),7.12−7.07(m,2H),7.03(d,J=7.3Hz,1H),6.32−6.26(m,2H),4.02(t,J=7.8Hz,1H),3.94(dt,J=4.5,8.2Hz,1H),3.79(q,J=8.0Hz,1H),3.53(t,J=8.1Hz,1H),3.34(quin,J=7.9Hz,1H),3.24(t,J=4.5Hz,2H),3.21−3.12(m,1H),2.82−2.64(m,5H),2.61(t,J=6.3Hz,2H),2.57−2.36(m,5H),2.28(dtd,J=4.5,7.6,12.2Hz,1H),2.04−1.81(m,6H),1.79−1.71(m,2H)。
実施例11:(3S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(異性体2)
THF(0.5mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(3S)−メチル 異性体2(中間体46−異性体2)(45mg,0.091mmol)、1M LiOH水溶液(0.454mL,0.454mmol)の溶液を18時間25℃で撹拌した。2M HCl水溶液(0.363mL,0.726mmol)を加え、SCXカラム (5g)上に搭載し、MeCNで洗浄し、MeOH溶液中2M アンモニアで溶出した。関連留分を合わせ、真空濃縮させて粗製化合物を得た。粗製化合物を10mM水性重炭酸アンモニウム中、15−55%MeCN(0.1%アンモニア含有)で溶出する逆相カラムクロマトグラフィー(4.3gC18カラム)にかけた。適当な留分を合わせ、真空濃縮させて標題化合物(41mg,93%)を得た:LCMS(システムA)RT=0.78分,ES+ve m/z 482(M+H)H NMR (DMSO−d,400MHz) 7.21(t,J=7.6Hz,1H),7.17−7.13(m,1H),7.12−7.07(m,2H),7.03(d,J=7.3Hz,1H),6.32−6.26(m,2H),4.02(t,J=7.8Hz,1H),3.94(dt,J=4.5,8.2Hz,1H),3.79(q,J=8.0Hz,1H),3.53(t,J=8.1Hz,1H),3.34(quin,J=7.9Hz,1H),3.24(t,J=4.5Hz,2H),3.21−3.12(m,1H),2.82−2.64(m,5H),2.61(t,J=6.3Hz,2H),2.57−2.36(m,5H),2.28(dtd,J=4.5,7.6,12.2Hz,1H),2.04−1.81(m,6H),1.79−1.71(m,2H)。
実施例12:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル)ブタン酸
THF(8mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体50)(400mg,0.782mmol)の撹拌溶液に、水(8mL)中、LiOH(94mg,3.91mmol)の溶液を加え、一晩大気温で撹拌した。別々に、THF(2mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル)ブタン酸(S)−メチル(中間体50)(100mg,0.195mmol)の溶液に、水(1.6mL)中、LiOH(23.40mg,0.977mmol)の溶液を加え、一晩大気温で撹拌した。2つの反応バッチを合わせ、真空濃縮させ、10mM 重炭酸アンモニウム溶液中、0〜95% MeCNで溶出する、流速=1mL/分の、Xbridge C18 カラム(75mm×4.6mm)上の分取HPLC精製にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物(100mg,21%)を得た:LCMS(システムB)RT=0.46分, ES+ve m/z 498(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 7.18(t,J=7.9Hz,1H),7.02(d,J=7.1Hz,1H),6.87−6.74(m,3H),6.31−6.24(m,2H),4.70(t,J=6.9Hz,2H),4.41(t,J=5.9Hz,2H),4.18(d,J=6.6Hz,2H),3.36(td,J=7.0,13.6Hz,1H),3.28−3.20(m,2H),3.19−3.09(m,1H),2.85−2.56(m,9H),2.44−2.35(m,1H),2.04−1.80(m,5H),1.74(m,2H)。Chiralpak AS−H カラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラルSFC RT=2.65分,93.7%,CO,40%共溶媒(メタノール中0.5%ジエチルアミン),3g/分,100Bar,30℃,323nmで検出。
実施例13:4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−フルオロエトキシ)−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸
THF(5mL)中、4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−フルオロエトキシ)−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸メチル(中間体51)(0.2g,0.356mmol)の撹拌溶液に、水(3mL)中LiOH(8.53mg,0.356mmol)の溶液を滴状で加え、12時間大気温で撹拌した。反応混合物を真空濃縮させ、MeOH(3×5mL)で共蒸留し、粗製生成物を得た。粗製生成物を、10mM 重炭酸アンモニウム溶液中、0〜100%MeCNで溶出する、流速=18mL/分の、Xbridge C18 カラム(75mm×4.6mm)上の分取HPLC精製にかけ、関連留分を真空濃縮させて標題化合物(55mg,28%)を得た:LCMS(システムB)RT=0.50分,ES+ve m/z 548(M+H)H NMR(DMSO−d,400MHz) 7.02(d,J=7.3Hz,1H),6.43(d,J=2.1Hz,2H),6.39−6.34(m,1H),6.28(d,J=7.2Hz,2H),4.79−4.62(m,2H),4.26−4.12(m,2H),4.08−4.02(m,2H),3.67−3.59(m,2H),3.30(s,3H),3.23(s,1H),3.10(s,1H),2.87−2.63(m,5H),2.60(s,3H),2.55−2.45(m,6H),2.39(s,1H),2.03−1.79(m,4H),1.74(quin,J=5.8Hz,2H);Chiral Pak AD−Hカラム(250mm×4.6mm)上の分析的キラル SFC RT=3.06分,73%,CO,40%共溶媒(メタノール中0.5%ジエチルアミン),4g/分,100Bar,30℃,210nmで検出。3.06分(主要)および3.89分(非主要)での分析的キラルSFCのピークの相対的な統合から決定したジアステレオマー比は74:26。
実施例14:4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(2−フルオロ−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸
対応するメチルエステル(中間体52)から、実施例1で記載されたものと類似の手順によって標題化合物を調製した。得られたもの(27mg,13%):LCMS(システムA)RT=0.80分,ES+ve m/z 504(M+H)H NMR(400MHz,DO) 7.48(d,J=7.3Hz,1H),7.15(t,J=10.1Hz,1H),7.02−6.92(m,2H),6.59(d,J=7.3Hz,1H),4.25−4.16(m,2H),3.87−3.79(m,2H),3.74−3.32(m,8H),3.46(s,3H),3.31−3.12(m,1H),2.88−2.54(m,6H),2.48−2.30(m,1H),2.30−2.14(m,3H),1.92(quin,J=5.9Hz,2H);19F NMR(376MHz,DO)−127.07(0.2F),−127.14(0.8F),−144.22(1F)。19F NMRピーク−127.14(主要)と−127.07(非主要)との相対的統合から決定したジアステレオマー比は4:1。
実施例15:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸
2−MeTHF(5mL)中、(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸tert−ブチル(中間体49−異性体1)(480mg,0.845mmol)の溶液に、12MHCl水溶液(0.352mL,4.23mmol)を加え、混合物を1時間窒素下で40℃にて撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水とに分けた。固体の重炭酸ナトリウムを用いて水相のpHを8に調整した。これをDCMで抽出し、疎水性フリットに通し、真空蒸発させて白色泡沫(367mg)を得、これをDMSO/メタノール中に溶解させ、10mM水性重炭酸アンモニウム中、5−55%MeCN(0.1%アンモニア含有)で溶出する逆相カラムクロマトグラフィー(30gC18カラム)にかけた。適当な留分を合わせ、固体の重炭酸ナトリウムを用いてpHを8に調整した。これをDCMで抽出し、疎水性フリットに通した。溶媒を真空除去し、標題化合物(229mg,53%)を白色泡沫として得た;LCMS(システムB)RT=0.82分,ES+ve m/z 512(M+H)H NMR(CDCl,400MHz) 8.55(br.s.,1H),7.24−7.13(m,2H),6.86−6.71(m,3H),6.32(d,J=7.1Hz,1H),4.48(tt,J=3.9,7.8Hz,1H),4.18−4.11(m,1H),4.05−3.94(m,2H),3.59(ddd,J=3.2,8.4,11.6Hz,2H),3.52−3.37(m,3H),3.00−2.39(m,10H),2.24−1.71(m,11H)。
実施例16:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(1:1)クエン酸塩
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(125mg,0.25mmol)(調製については実施例3を参照のこと)をMeCN(125μL)中に溶解させ、クエン酸を加えた(0.25mmol)。混合物を1時間60℃に加熱し、次に0.1℃/分の速度で5℃に冷却し、16時間5℃で保持した。結晶性固体を真空濾過によって単離し、結晶性クエン酸塩を産出した。
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸 (308.74mg, 0.62mmol)(調製については実施例3を参照のこと)をMeCN(1.8mL)中に懸濁し、クエン酸を加えた(108.3mg,0.56mmol)。結晶のシード(Seeds of crystals)(調製については上を参照のこと)を加えた。懸濁物を60℃に加熱し、1時間撹拌した。次に、懸濁物をの0.1℃/分の速度で20℃にゆっくりと冷却し、3日間20℃で撹拌した。懸濁物を60℃に加熱し、1時間撹拌し、20℃にゆっくりと冷却し、16時間撹拌し、40℃に加熱し、1時間撹拌し、20℃にゆっくりと冷却し、さらに16時間撹拌した。固体を真空下での濾過によって単離し、4時間空気乾燥させて標題化合物(269mg,65%)を白色固体として産出した;LCMS(システムB)RT=0.82分,ES+ve m/z 498(M+H)H NMR(600MHz,DMSO−d) 7.20(t,J=7.9Hz,1H),7.09(d,J=7.3Hz,1H),6.83(br d,J=7.6Hz,1H),6.80(t,J=1.5Hz,1H),6.75(dd,J=2.5,8.2Hz,1H),6.45(br s,1H),6.32(d,J=7.3Hz,1H),5.03−4.97(m,1H),3.88(dd,J=4.6,10.1Hz,1H),3.85−3.80(m,1H),3.78−3.73(m,2H),3.26−3.23(m,2H),3.20−3.13(m,1H),2.94−2.72(m,5H),2.72−2.68(m,2H),2.64−2.58(m,6H),2.58−2.52(m,2H),2.43(dd,J=8.5,15.8Hz,1H),2.25−2.16(m,1H),2.05−1.85(m,5H),1.75(quin,J=6.0Hz,2H)。Anal.Chiral HPLC RT=22.6分、0.1%イソプロピルアミン含有30%EtOH−ヘプタンで溶出するChiralpak AD−Hカラム(250mm×4.6mm)上で100%、流速=1mL/分、235nmで検出。
実施例17:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(1:1)マレイン酸塩
マレイン酸(24.5mg,0.211mmol)とMeCN(0.5mL)との混合物に、THF(0.5mL)中、(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(125mg,0.25mmol)(調製については実施例3を参照のこと)(100mg,0.201mmol)の溶液を加え、1時間大気温度で撹拌し、次に18時間冷蔵庫(およそ3℃)内に放置した。試料をさらに3日間冷蔵庫内に置いた。沈殿物を濾過によって回収し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、1時間35℃での真空オーブン内に置き、標題化合物(96mg,78%)を白色固体として得た;LCMS(システムB)RT=0.79分,ES+ve m/z 498(M+H)H NMR (600MHz,DMSO−d) 7.29(br d,J=7.2Hz,1H),7.24(t,J=7.9Hz,1H),6.89(d,J=7.8Hz,1H),6.87(br s,1H),6.91(br s,1H),6.79(dd,J=2.2,8.2Hz,1H),6.45(d,J=7.3Hz,1H),6.05(s,2H),5.04−4.97(m,1H),3.89(br dd,J=4.6,10.1Hz,1H),3.83(q,J=7.8Hz,1H),3.79−3.73(m,2H),3.38−2.90(m,9H),2.75(dd,J=6.0,16.1Hz,1H),2.70−2.60(m,4H),2.50−2.46(m,1H),2.26−2.19(m,1H),2.17−1.98(m,4H),1.98−1.91(m,1H),1.78(quin,J=6.0Hz,2H)
実施例18:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(1:1)クエン酸塩
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(125mg,0.25mmol)(調製については実施例4を参照のこと)をMeCN(125μL)中に溶解させ、クエン酸を加えた(0.25mmol)。混合物を1時間60℃に加熱した、次いで0.1℃/分の速度で5℃に冷却し、16時間5℃で保持した。結晶性固体を真空濾過によって単離し、結晶性クエン酸塩を産出した。
(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(311.6mg,0.63mmol)(調製については実施例4を参照のこと)MeCN(2.7mL)中に懸濁し、クエン酸を加えた(108.3mg,0.56mmol)。結晶のシード(調製については上を参照のこと)を加えた。懸濁物を60℃に加熱し、1時間撹拌した。次に、懸濁物を0.1℃/分の速度で20℃にゆっくり冷却した、3日間20℃で撹拌した。懸濁物を60℃に加熱し、1時間撹拌し、ゆっくりと20℃に冷却し、16時間撹拌し、40℃に加熱し、1時間撹拌し、ゆっくりと20℃に冷却し、さらに16時間撹拌した。固体を真空下での濾過によって単離し、4時間空気乾燥させて標題化合物(344mg,65%)を白色固体として産出した;LCMS(システムB)RT=0.82分,ES+ve m/z 498(M+H)H NMR(600MHz,DMSO−d) 7.20(t,J=7.9Hz,1H),7.09(d,J=7.3Hz,1H),6.83(br d,J=7.6Hz,1H),6.80(t,J=1.5Hz,1H),6.75(dd,J=2.5,8.2Hz,1H),6.45(br s,1H),6.32(d,J=7.3Hz,1H),5.03−4.97(m,1H),3.88(dd,J=4.6,10.1Hz,1H),3.85−3.80(m,1H),3.78−3.73(m,2H),3.26−3.23(m,2H),3.20−3.13(m,1H),2.94−2.72(m,5H),2.72−2.68(m,2H),2.64−2.58(m,6H),2.58−2.52(m,2H),2.43(dd,J=8.5,15.8Hz,1H),2.25−2.16(m,1H),2.05−1.85(m,5H),1.75(quin,J=6.0Hz,2H)。Anal.Chiral HPLC RT=26.1分0.1%イソプロピルアミン含有30%EtOH−ヘプタンで溶出する、流速=1mL/分、235nmで検出のChiralpak AD−H カラム(250mm×4.6mm)で100%。
実施例19:(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸 (1:1)マレイン酸塩
マレイン酸(24.5mg,0.211mmol)とMeCN(0.5mL)との混合物に、THF(0.5mL)中、(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸(125mg,0.25mmol)(調製については実施例4を参照のこと)(100mg,0.201mmol)の溶液を加え、3時間大気温で撹拌し、次に18時間冷蔵庫(およそ3℃)内で放置した。混合物を冷蔵庫から取り出し、沈殿物が残るまで、ジイソプロピルエーテルを滴状で加えた。試料をさらに3日間冷蔵庫内に置いた。混合物を冷蔵庫から取り出し、ジイソプロピルエーテル(5mL)で希釈し、1時間撹拌し、得られた固体を濾過によって回収し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、1時間35℃にて真空オーブン内に置き、標題化合物(94mg,76%)を白色固体として得た;LCMS(システムB)RT=0.79分,ES+ve m/z 498(M+H)H NMR(600MHz,DMSO−d) 7.31(br d,J=7.1Hz,1H),7.24(t,J=7.9Hz,1H),6.95(br s,1H),6.89(d,J=7.8Hz,1H),6.87(br s,1H),6.80(dd,J=2.2,8.2Hz,1H),6.46(d,J=7.2Hz,1H),6.05(s,2H),5.04−4.97(m,1H),3.89(dd,J=4.6,10.1Hz,1H),3.83(q,J=7.8Hz,1H),3.79−3.73(m,2H),3.38−2.90(m,9H),2.75(dd,J=6.0,16.1Hz,1H),2.70−2.60(m,4H),2.51−2.47(m,1H),2.26−2.19(m,1H),2.17−1.98(m,4H),1.98−1.91(m,1H),1.78(quin,J=6.0Hz,2H)。
生物学的アッセイ
細胞間接着アッセイ
使用した試薬および方法は記載の通りであり[Ludbrook et al, Biochem. J. 2003, 369, 311およびαβ関してはMacdonald et al. ACS MedChemLett 2014, 5, 1207-1212)、以下に明瞭化の点を示す。以下の細胞株を使用し、括弧内にリガンドを示す:K562−αβ(LAP−b)、K562−αβ(ビトロネクチン)、K562−αβ(LAP−b)、K562−αβ(LAP−b)、A549−αβ(LAP−b)。接着を促進するために使用した二価陽イオンは2mM MgClであった。接着を、蛍光色素BCECF−AM(Life TecHnologies)での細胞標識によって定量化し、その際、3×10細胞/mLの細胞懸濁液を、0.33μL/mLの30mM BCECF−AMとともに37℃で10分間インキュベートし、その後、50μL/ウェルを96ウェルアッセイプレートに分注した。アッセイの終了時に、接着した細胞を、HO中0.5%Triton X−100を50μL/ウェルで使用して溶解し、蛍光を放出させた。蛍光強度を、Envision(商標)プレートリーダー(Perkin Elmer)を使用して検出した。このアッセイにおいて活性なアンタゴニストについて、IC50決定のために、データを4パラメーターロジスティック方程式にフィットさせた。
例示したすべての化合物は概して上記のアッセイに従い試験し、αvβ6インテグリンアンタゴニストであることが見出された。当業者であれば、機能的活性のためのin vitro結合アッセイおよびセルに基づくアッセイが、実験的な変異性の影響を受けることを認識するであろう。このように、下記に示す値がただの例示であり、アッセイの運転を繰り返すと、多少異なるpIC50値がもたらされるかもしれないことを理解されよう。
細胞間接着アッセイにおける実施例1の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.6;αβ pIC50=5.7;αβ pIC50=7.1;αβ pIC50=6.6;αβ pIC50=7.0であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例2の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.8;αβ pIC50=6.0;αβ pIC50=7.2;αβ pIC50=7.0;αβ pIC50=7.0であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例3の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.3;αβ pIC50=6.7;αβ pIC50=7.0;αβ pIC50=7.4;αβ pIC50=7.3であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例4の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.3;αβ pIC50=7.0;αβ pIC50=7.3;αβ pIC50=7.1;αβ pIC50=7.5であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例5の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.9;αβ pIC50=6.7;αβ pIC50=7.5;αβ pIC50=7.6;αβ pIC50=7.5であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例6の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.9;αβ pIC50=6.9;αβ pIC50=7.2;αβ pIC50=6.5;αβ pIC50=7.4であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例7の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.7;αβ pIC50=7.2;αβ pIC50=7.1;αβ pIC50=7.2;αβ pIC50=7.3であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例8の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.9;αβ pIC50=6.4;αβ pIC50=7.0;αβ pIC50=7.2;αβ pIC50=7.5であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例9の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.0;αβ pIC50=6.0;αβ pIC50=7.4;αβ pIC50=ND(決定されず);αβ pIC50=7.3であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例10の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.9;αβ pIC50=6.4;αβ pIC50=7.2;αβ pIC50=7.1;αβ pIC50=7.7であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例11の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.9;αβ pIC50=6.9;αβ pIC50=7.3;αβ pIC50=6.9;αβ pIC50=7.7であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例12の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.8;αβ pIC50=6.6;αβ pIC50=7.2;αβ pIC50=7.5;αβ pIC50=7.6であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例13の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.0;αβ pIC50=6.9;αβ pIC50=7.1;αβ pIC50=7.0;αβ pIC50=7.5であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例14の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=7.6;αβ pIC50=5.7;αβ pIC50=6.3;αβ pIC50=7.6;αβ pIC50=6.8であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例15の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.0;αβ pIC50=6.5;αβ pIC50=7.7;αβ pIC50=7.4;αβ pIC50=7.9であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例16の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.3;αβ pIC50=6.8;αβ pIC50=7.6;αβ pIC50=7.4;αβ pIC50=7.9であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例17の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.2;αβ pIC50=6.9;αβ pIC50=7.3;αβ pIC50=8.1;αβ pIC50=7.7であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例18の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.3;αβ pIC50=6.4;αβ pIC50=7.3;αβ pIC50=7.5;αβ pIC50=7.7であった。
細胞間接着アッセイにおける実施例19の平均親和性(pIC50)は:αβ pIC50=8.2;αβ pIC50=6.6;αβ pIC50=7.3;αβ pIC50=7.5;αβ pIC50=7.4であった。

Claims (32)

  1. 式(I):
    [式中、
    およびRは、それぞれ独立して、水素または基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表し、但し、RおよびRが共に水素を表すことはできず、
    あるいは、Rは水素を表し、かつ、Rは、
    (i)
    から選択される基、または
    (ii)
    から選択される基、または
    (iii)
    から選択される基
    を表し、
    あるいは、Rは水素を表し、かつ、Rは、
    を表し、
    あるいは、
    およびRのうち1つは、基−O(CHOMeを表し、かつ、他方は−O(CHFを表し、かつ、
    は、水素またはフルオロを表し、但し、RおよびRが共に水素以外を表す場合、Rは、水素を表す。]
    の化合物(但し、前記化合物は、(S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸ではない)
    またはその薬学的に許容可能な塩。
  2. およびRは、それぞれ独立して、水素または基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表し、但し、RおよびRが共に水素を表すことはできず、
    あるいは、Rは水素を表し、かつ、Rは、
    (i)
    から選択される基、または
    (ii)
    から選択される基、または
    (iii)
    から選択される基を表し、
    あるいは、Rは水素を表し、かつ、Rは、
    を表し、
    あるいは、RおよびRのうち1つは、基−O(CHOMeを表し、かつ、他方は、−O(CHFを表し、かつ、Rは、水素またはフルオロを表し、但し、RおよびRが共に水素以外を表す場合、Rは、水素を表す、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  3. およびRのうち1つは、水素を表し、他方は、−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表す、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  4. およびRのうち1つは、水素を表し、他方は、2−メトキシエトキシ、2−メトキシプロポキシ、2−メトキシ−2−メチルプロポキシ、(1−メトキシプロパン−2−イル)オキシまたは(1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシから選択される基を表す、請求項3に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  5. およびRのうち1つは、水素を表し、他方は、2−メトキシプロポキシまたは(1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシから選択される基を表す、請求項4に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  6. およびRは共に、基−O−CR−CR−O(C1−2−アルキル)を表し、ここで、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチルを表す、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  7. およびRは共に、2−メトキシエトキシを表す、請求項6に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  8. は、水素を表し、かつ、Rは、(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシを表す、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  9. は、水素を表し、かつ、Rは、(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシを表す、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  10. は、水素を表し、かつ、Rは、テトラヒドロフラン−3−イルを表す、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  11. は、水素を表し、かつ、Rは、(テトラヒドロピラン−4−イル)オキシを表す、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  12. は、水素を表し、かつ、Rは、オキセタン−3−イルオキシを表す、請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  13. は、水素を表す、請求項1〜12のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  14. は、フルオロを表す、請求項1〜5または8〜12のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  15. は、水素を表す、請求項14に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
  17. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩。
  18. (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸、
    (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)ブタン酸、
    (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸、
    (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸、
    ((S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((R)−2−メトキシプロプオキシ)フェニル)ブタン酸、
    ((S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((S)−2−メトキシプロプオキシ)フェニル)ブタン酸、
    (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸、
    (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル)ブタン酸、
    (S)−3−(3,5−ビス(2−メトキシエトキシ)フェニル)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)ブタン酸、
    (3S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(異性体1)、
    (3S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(テトラヒドロフラン−3−イル)フェニル)ブタン酸(異性体2)、
    (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル)ブタン酸、
    4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(2−フルオロエトキシ)−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸、
    4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(2−フルオロ−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)ブタン酸
    である、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  19. (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸である、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  20. (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸である、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  21. 前記塩が、マレイン酸塩またはクエン酸塩である、請求項20に記載の式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩。
  22. (S)−4−((S)−3−フルオロ−3−(2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジン−2−イル)エチル)ピロリジン−1−イル)−3−(3−(((S)−テトラヒドロフラン−3−4−イル)オキシ)フェニル)ブタン酸である、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  23. 前記塩が、マレイン酸塩またはクエン酸塩である、請求項22に記載の式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩。
  24. 請求項1〜23のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤とを含んでなる医薬組成物。
  25. 療法において使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩または請求項24に記載の医薬組成物。
  26. αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療において使用するための、請求項1〜23のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩または請求項24に記載の医薬組成物。
  27. 前記疾患または病態が線維性疾患である、請求項26に記載の使用のための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩または請求項26に記載の使用のための医薬組成物。
  28. 前記線維性疾患が特発性肺線維症である、請求項27に記載の使用のための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩または請求項27に記載の使用のための医薬組成物。
  29. ヒトにおいてαβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療方法であって、それを必要とするヒトに治療上有効な量の請求項1〜23のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含んでなる方法。
  30. αβインテグリンアンタゴニストが適応される疾患または病態の治療のための医薬の製造における、請求項1〜23のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  31. 前記疾患または病態が線維性疾患である、請求項29に記載の方法または請求項30に記載の使用。
  32. 前記線維性疾患が特発性肺線維症である、請求項31に記載の方法または使用。
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