本発明の第一の態様によれば、エアロゾル発生物品のためのエアロゾル発生構成要素であって、可燃性熱源と、エアロゾル形成基体と、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間に配置される熱伝達要素と、を含むエアロゾル発生構成要素が提供される。熱伝達要素は表面を含み、エアロゾル形成基体はその表面の少なくとも一部分上に被覆を形成する。
本発明の第二の態様によれば、本発明の第一の態様に従うエアロゾル発生構成要素を含むエアロゾル発生物品が提供される。
エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生構成要素の使用において、ユーザーは、エアロゾル発生構成要素の可燃性熱源を点火し、熱伝達要素を通じた伝導性熱伝達によってエアロゾル形成基体の被覆を加熱することができる。揮発性化合物は加熱されたエアロゾル形成基体から放出されてもよい。ユーザーは、エアロゾル発生物品の端部を吸い込み、空気をエアロゾル発生物品内に、かつエアロゾル発生構成要素内に引き出しうる。エアロゾル発生構成要素内に引き出された空気は、エアロゾル形成基体の加熱された被覆を通じて引き出されることができ、加熱されたエアロゾル形成基体によって放出された揮発性化合物は、気流に同伴されうる。同伴される揮発性化合物は、エアロゾル発生構成要素の外へ気流とともに引き出され、吸入のためにユーザーに送達されうる。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「熱伝達要素」という用語は、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達の手段を説明するために用いられる。
使用時に、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間のエアロゾル発生構成要素における熱伝達は主として、熱伝達要素を介した伝導性熱伝達によって起こりうる。可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を最適化することが、特に、対流によるエアロゾル形成基体の加熱がもしわずかに存在する場合、望ましい。
熱伝達要素は、可燃性熱源とエアロゾル形成基体とを分離し、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の直接接触を実質的に防ぐ。
熱伝達要素はまた、実質的に気体不浸透性バリアでありうる。これは、空気が可燃性熱源の長さに沿って引き出されることを防ぐことができ、また可燃性熱源の点火中および燃焼中に形成される燃焼および分解生成物並びにその他の材料が、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気およびエアロゾル形成基体の被覆を通じて引き出された空気と接触するのを実質的に防ぎまたは抑制することができる。
エアロゾル形成基体は、熱伝達要素の表面の少なくとも一部分上に被覆される。エアロゾル形成基体を熱伝達要素上に被覆することは有利には、エアロゾル形成基体と熱伝達要素との間に形成される可能性のある空隙を減少させる。結果として、エアロゾル形成基体の大部分が熱伝達要素と直接接触する。このことは、熱伝達要素とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を改善しうる。
エアロゾル形成基体を熱伝達要素の表面上に被覆することはまた、公知のエアロゾル形成材料のプラグと比較して、エアロゾル形成基体の容積に対する表面積の比を増加し、基体の最大厚さを減少しうる。このことは、エアロゾル形成基体を通じる気流を改善することができ、エアロゾル放出を改善することができる。このことは、満足のいくエアロゾルを生成するのに要求されるエアロゾル形成基体の量を減少しうる。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出することができる基体を記述するために使用される。揮発性化合物はエアロゾル形成基体の加熱により放出されてもよい。
本明細書で使用される場合、「被覆」という用語は、表面を覆いそれに接着する材料の1つ以上の層を描写するために使用される。被覆は、吹き付け塗装、蒸着、浸漬、物質移動(例えば、ブラッシングまたは糊付け)、静電沈着またはそれらの任意の組み合わせを含むが限定されない、当技術分野で公知の任意の適切な方法によって、熱伝達要素の表面をカバーし、それに接着するように適用されうる。被覆は、鋳造によって熱伝達要素の表面に適用されうる。被覆が鋳造によって熱伝達要素の表面に適用される場合、エアロゾル形成材料の一部が、スラリーまたはペーストの形状において表面に適用されてもよく、パンチ型または他の要素が、堆積材料に圧力を加えて、鋳造による被覆を形成することができる。
エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の部分を形成しうる。エアロゾル発生物品は、ホルダーと、ホルダーで受けられるエアロゾル発生構成要素と、を含みうる。エアロゾル発生構成要素は、ホルダー内に取り外し可能に受けられうる。エアロゾル発生構成要素は、例えば、可燃性熱源またはエアロゾル形成基体が使い尽くされた時に、ホルダー内で交換可能であってもよい。エアロゾル発生物品のホルダーは、耐久性があり、かつ再利用可能でありうる。
エアロゾル発生構成要素は、凝集性ユニットであってもよい。別の言い方をすると、エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品と別個に存在しうる。エアロゾル発生構成要素は、別個に製造されてもよい。エアロゾル発生構成要素は、別個に包装され、売られてもよい。エアロゾル発生構成要素は、個別に売られてもよく、またはホルダーと共同で使用されるようにひとまとまりのエアロゾル発生構成要素として売られてもよい。
エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品と一体的に形成されてもよい。エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の他の構成要素と共に包装されて、完全なエアロゾル発生物品が形成されうる。エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の製造を容易にしうる。
エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の長さの任意の部分に沿って配置されうる。エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の遠位端の方に配置されうる。エアロゾル発生構成要素は、マウスピースを含む端部に実質的に対向するエアロゾル発生物品の遠位端の方に配置されうる。
エアロゾル発生物品は喫煙物品としうる。
エアロゾル発生構成要素は、任意の適切な形状であってもよい。エアロゾル発生構成要素は、実質的に円柱状でもよい。エアロゾル発生構成要素は、実質的に円錐台状でもよい。エアロゾル発生構成要素の断面は、任意の適切な形状であってもよい。断面は、実質的に円形または楕円形でもよい。断面は、実質的に三角形または方形でもよい。エアロゾル発生構成要素は、任意の適切な幅および長さを持っていてもよい。エアロゾル発生構成要素の幅は、約6mm〜約18mm、または約8mm〜約16mm、または約14mmでありうる。エアロゾル発生構成要素の長さは、約10mm〜約50mm、または約15mm〜約35mm、または約21mmでありうる。
エアロゾル発生構成要素が実質的に環状の円柱状である場合、エアロゾル発生構成要素の半径は、約3mm〜約9mm、または約4mm〜約8mm、または約7mmでありうる。
可燃性熱源およびエアロゾル形成基体は、任意の適切な構成において配置されてもよい。可燃性熱源およびエアロゾル形成基体は、構成要素の長手方向軸に沿った同軸配列に配置されてもよい。熱伝達要素は、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間で提供される。
熱伝達要素は、対向する第一の表面と第二の表面を含んでもよい。第一の表面は、エアロゾル形成基体がその上に被覆を形成する表面であってもよい。可燃性熱源は、第二の表面の少なくとも一部分と接触していてもよい。第二の表面の部分は、エアロゾル形成基体がその上に被覆を形成する第一の表面の部分と直接的に向かい合っていてもよい。このことは、熱伝達要素とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を改善しうる。
熱伝達要素の表面上のエアロゾル形成基体の被覆は、固体の被覆であってもよい。被覆は、単一のエアロゾル形成材料を含んでもよく、または2以上の材料を含んでもよい。被覆は、エアロゾル形成材料の単一の層を含んでもよく、または2以上の材料の層を含んでもよい。被覆は、吹き付け塗装、蒸着、浸漬、物質移動(例えば、ブラッシングまたは糊付け)、静電沈着またはそれらの任意の組み合わせを含むが限定されない、当技術分野で公知の任意の適切な方法によって、熱伝達要素の表面に適用されうる。被覆は、液体および連続的な乾質として適用され、固体を形成しうる。被覆は、単一の適用で適用されうる。被覆は、2以上の適用で適用されうる。
被覆の厚さは、約0.5mm〜約8mm、または約1mm〜約7mm、または約4.5mmでありうる。
熱伝達要素は、不燃性の材料から成っていてもよい。これは、エアロゾル形成基体を点火することなしに、熱伝達要素が可燃性熱源からエアロゾル形成基体へと熱を運ぶことを可能にしうる。
熱伝達要素は、耐気体性材料を含んでもよい。本発明に関連して本明細書で使用される場合、「耐気体性」という用語は、気体に対して少なくとも実質的に不浸透性である材料を説明するために使用される。これは、熱伝達要素が、可燃性熱源の点火中および燃焼中に形成される燃焼および分解生成物並びにその他の材料がエアロゾル形成基体の被覆を通じて引き出された空気と接触するのを実質的に防ぎまたは抑制することを可能にしうる。
熱伝達要素は、1つ以上の空気吸込み口を含みうる。1つ以上の空気吸込み口は、エアロゾル形成基体を通じて気流を促進するように配置されうる。1つ以上の空気吸込み口は、可燃性熱源を通じて気流を促進するように、かつ可燃性熱源の点火および持続的な燃焼を助長するように配置されうる。可燃性熱源は、空気吸込み口から可燃性熱源内に延びる1つ以上の通路を含みうる。これらの通路は、可燃性熱源の表面積を増加させることができ、可燃性熱源がより多くの空気を受けて、点火および持続的な燃焼を支持することを可能にしうる。
1つ以上の空気吸込み口は、任意の適切な形状であってもよい。1つ以上の空気吸込み口は実質的に円形状または楕円形状であってもよい。1つ以上の空気吸込み口は実質的に長方形状であってもよい。1つ以上の空気吸込み口の直径は、約1.5mm〜約3mm、または約2mm〜約2.5mmであってもよい。
熱伝達要素は、熱伝導性材料を含んでもよい。本発明に関連して本明細書で使用される場合、「熱伝導材料」という用語は、約50W/m.K〜約300W/m.Kの熱伝導率を持つ材料を説明するために使用される。熱伝達要素は、単一な片の材料の形状であってもよい。熱伝達要素は単一な片の熱伝導性材料から形成されうる。本発明に関連して本明細書で使用される場合、単一な片の材料は、一体的に形成された本体の材料を意味する。単一な片の材料は、本体の層状材料を含みうる。単一な片構造は、被覆に適した表面を持つくぼみの製造を容易にしうる。単一な片構造は、実質的な気体不浸透性バリアのような熱伝達要素の製造を容易にしうる。熱伝達要素は2以上の片の熱伝導性材料で形成されうる。熱伝達要素は2以上の熱伝導性材料で形成されうる。
熱伝達要素は、アルミニウム、鋼鉄、鉄または金属合金などの金属から成っていてもよい。熱伝達要素は、アルミニウムを含みうる。熱伝達要素は、可燃性熱源の動作温度に耐えることが可能な任意の適切なポリマーなどの、ポリマー材料から成っていてもよい。熱伝達要素は、セラミック材料から成っていてもよい。熱伝達要素は、材料または材料のタイプの組み合わせ(例えば、金属とセラミック材料の組み合わせ)から成っていてもよい。
熱伝達要素は薄くてもよい。別の言い方をすると、熱伝達要素は、熱伝達要素の他の寸法より実質的に小さい厚さを持ちうる。熱伝達要素は、要素にわたって一貫的な厚さを持ちうる。熱伝達要素の厚さは、要素にわたって変化しうる。熱伝達要素の厚さは、約0.05mm〜約0.5mm、または約0.2mm〜約0.4mm、または約0.3mmでありうる。
熱伝達要素は任意の適切な形状であってもよい。熱伝達要素は、実質的に平面としうる。別の言い方をすると、熱伝達要素は、単一な面において実質的に延びうる。熱伝達要素は、非平面であってもよい。熱伝達要素は、非平面の部分を含みうる。
熱伝達要素は、カップ状の容器を含みうる。熱伝達要素のカップ状の容器は、くぼみを画定しうる。カップ状の容器は、くぼみを画定する内側表面を含みうる。くぼみは、一方の端において開放状態でありうる。エアロゾル形成基体は、カップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分上に被覆を形成しうる。別の言い方をすると、エアロゾル形成基体は、くぼみの内側表面の少なくとも一部分上に被覆を形成しうる。
いくつかの実施形態では、カップ状の容器は、カップ状の容器の内側表面と対向する外側表面を含みうる。エアロゾル形成基体が、カップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分上に被覆を形成する場合、可燃性熱源は、カップ状の容器の外側表面の対向する部分と接触しうる。このことは、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を改善しうる。
他の実施形態では、可燃性熱源は、カップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分と接触しうる。可燃性熱源が、カップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分と接触する場合、エアロゾル形成基体は、カップ状の容器の外側表面の対向する部分上に被覆を形成しうる。このことは、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を改善しうる。
熱伝達要素は、くぼみを画定するシェルを含みうる。本発明に関連して本明細書で使用される場合、「カップ状の容器」および「シェル」という用語は、互換的に使用される。「カップ状の容器」および「シェル」という用語は、エアロゾル形成基体を収容するのに適したくぼみを持つ容器を説明するために使用される。くぼみの内側表面は、エアロゾル形成材料で被覆するのに適しうる。熱伝達要素は、単独でカップ状の容器を含みうる。熱伝達要素は、カップ状の容器および追加的な部品または部分を含みうる。
カップ状の容器は適切な任意のサイズおよび形状としうる。カップ状の容器は、実質的に円柱状または管状としうる。カップ状の容器は適切な任意の断面を持ちうる。カップ状の容器の断面は、実質的に円形または楕円形でもよい。断面は、実質的に三角形、方形、六角形、またはいくつかの側面を含む任意の他の形状であってもよい。
カップ状の容器は、ベース部と、ベース部から延びる少なくとも1つの側壁と、を含みうる。側壁はベース部を囲みうる。ベース部は、カップ状の容器の一方の端を実質的に密閉しうる。基部および側壁は、一体的に形成されうる。基部に対向するカップ状の容器の端は、開放状態であり、気流がくぼみに入り、またくぼみから抜け出ることを可能にしうる。ベース部は、実質的に円形でもよい。側壁は、実質的に円柱形でもよい。カップ状の容器は、単一な片の材料で形成されうる。カップ状の容器は、単一な片の熱伝導性材料で形成されうる。
カップ状の容器が実質的に環状の円柱状である場合、カップ状の容器の基部の半径は、約3mm〜約9mm、または約4mm〜約8mm、または約7mmであってもよく、カップ状の容器の長さは、約7mm〜約17mm、または約8mm〜約15mm、または約10mmであってもよい。くぼみの半径は、約2.5mm〜約8.9mm、または約3mm〜約7mm、または約13.4mmであってもよい。
熱伝達要素が1つ以上の空気吸込み口を含む場合、カップ状の容器に、少なくとも1つの空気吸込み口が提供されうる。このことは、くぼみ内への、またくぼみの外への気流を改善することができる。少なくとも1つの空気吸込み口が、カップ状の容器の側壁に提供されうる。少なくとも1つの空気吸込み口は、カップ状の容器の開端部の方に提供されうる。少なくとも1つの空気吸込み口は、基部からカップ状の容器の長さの少なくとも約3分の2または70%離れて提供されうる。少なくとも1つの空気吸込み口が、カップ状の容器の側壁に提供されうる。
カップ状の容器の厚さは、熱伝達要素のその他の部分の厚さと同じであってもよい。カップ状の容器の厚さは、熱伝達要素のすべてのその他の部分の厚さと同じであってもよい。カップ状の容器の厚さは、熱伝達要素のその他の部分の厚さより小さくてもよい。カップ状の容器の基部の厚さは、カップ状の容器の側壁の厚さより小さくてもよい。薄壁のカップ状の容器または薄壁の基部を提供することは、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を改善しうる。さらに、薄壁のカップ状の容器または薄壁の基部を提供することは、カップ状の容器の熱的質量を減少させることができ、したがって、カップ状の容器を動作温度に加熱するのに要求される時間を減少させることができる。
熱伝達要素がくぼみを形成する場合、エアロゾル基体は、くぼみ内に少なくとも部分的に収容されうる。エアロゾル形成基体はくぼみを満たしうる。エアロゾル形成基体の被覆の厚さは、くぼみの幅の80%以下でありうる。このことは、エアロゾル形成基体によって閉ざされ、開端部からくぼみ内に延びる凹部を提供する。凹部は、エアロゾル形成基体の体積に対する表面積の比を増大しうる。
エアロゾル形成基体の被覆は、カップ状の容器の全体的な内側表面にわたって延びうる。別の方法として、被覆は、カップ状の容器の内側表面の一部にわたって延びうる。カップ状の容器の内側表面の一部は、露出されたままであってもよく、それにより、例えば、空気が入口を通過することができるように、空気吸込み口を露出されたままにすることが可能になる。被覆は、基部の内側表面にわたって、カップ状の容器の側壁の内側表面の約3分の2または70%延びていてもよい。被覆は多孔性であってもよい。
くぼみは、リッドで閉じられうる開端部を含みうる。リッドは、熱伝達要素に対して取り外し可能に固定されうる。くぼみをリッドで閉じることは、くぼみ内への湿気および大気の進入を減少させうる。カップ状の容器が1つ以上の空気吸込み口を含む場合、リッドは、1つ以上の空気吸込み口にわたって延び、くぼみを閉じうる。くぼみがエアロゾル形成基体を収容する場合、くぼみをリッドで閉じることは、エアロゾル形成基体内にエアロゾル形成基体の揮発性化合物を保存し、またエアロゾル形成基体の香味を維持しうる。くぼみが可燃性熱源を収容する場合、くぼみをリッドで閉じることは、可燃性熱源の含水量を保存し、また熱源の点火および燃焼を促進しうる。
リッドは、カップ状の容器の開端部を覆うキャップであってもよい。リッドは、任意の適切な手段によってカップ状の容器の開端部上に固定されうる。リッドは、摩擦ばめまたは締まりばめによって、カップ状の容器の開端部上に固定されうる。リッドは、ねじ山接合によってカップ状の容器の開端部上に固定されうる。キャップおよびカップ状の容器の開端部には、補足的な雄および雌のねじ山が提供されうる。
リッドは、カップ状の容器に封止され、封止されたくぼみを形成しうる。封止は、実質的に気密でもよい。封止は、密封でもよい。リッドは、エポキシ接着剤などの接着剤、ヒートシール、超音波溶接、およびレーザー溶接を含むがそれらに限定されない、適切な任意の方法を使用してカプセルのカップ状の容器に封止されてもよい。
リッドは、カップ状の容器から取り外し可能であってもよく、それにより空気がカプセル内に、またカプセルの外へ流れることを可能にする。リッドは、引っ張ること、または剥がすこと、またはねじることによって取り外し可能でありうる。リッドには、ユーザーがつかんで取り外しを容易にするためのタブが提供されてもよい。
リッドは、カップ状の容器から取り外し不可能であってもよい。リッドは穿孔可能であってもよい。リッドは、エアロゾル発生物品のホルダーによって受けられる前に、または受けられた時に、穿孔されるように構成されてもよい。
リッドは任意の適切な材料または材料の組み合わせから作られてもよい。リッドはポリマーを含みうる。リッドは金属を含みうる。リッドは、アルミニウム、特に、積層された、食品用の陽極酸化アルミニウムを含みうる。リッドは、シール能力を向上させるために積層されてもよい。リッドは、少なくともポリマー層および金属層を含む積層された複合材料フィルムから成っていてもよい。ポリマー層は、熱伝達要素上に加熱接合されるように配置され、くぼみを封止しうる。金属層は、気密な封止、または密封した封止を容易にしうる。空気吸込み口がカップ状の容器に提供される場合、リッドは、空気吸込み口にわたって延びうる。リッドが空気吸込み口にわたって延びることは、封止されたくぼみの形成を容易にしうる。
熱伝達要素は、2つの対向するくぼみである、第一のくぼみおよび第二のくぼみを形成しうる。エアロゾル形成基体は、第一のくぼみの内側表面の少なくとも一部分上に被覆を形成しうる。可燃性熱源は、第二のくぼみの内側表面の少なくとも一部分と接触しうる。この配置は、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を改善しうる。
熱伝達要素が2つの対向するくぼみを含む場合、熱伝達要素は、第一のくぼみを含む第一のカップ状の容器と、第二のくぼみを含む第二のカップ状の容器と、を含みうる。第一のカップ状の容器は、ベース部と、くぼみを形成する少なくとも1つの側壁と、を含みうる。第二のカップ状の容器は、ベース部と、第二のくぼみを形成する少なくとも1つの側壁と、を含みうる。第一のカップ状の容器および第二のカップ状の容器は、共通のベース部を共有しうる。
第二のカップ状の容器は、第一のカップ状の容器とともに一体的に形成されてもよい。第二のカップ状の容器は、第一のカップ状の容器と別個に形成されてもよく、また第一のカップ状の容器に取り付けられ、または固定されてもよい。
第二のカップ状の容器は、同様の形状かつ寸法を持つように、第一のカップ状の容器と実質的に同様であってもよい。第二のカップ状の容器の側壁は、第一のカップ状の容器の長さよりも小さい、または大きい長さを持ちうる。
第二のくぼみは、可燃性熱源の一部を収容しうる。第二のくぼみは、すべての可燃性熱源を収容しうる。第二のくぼみがすべての可燃性熱源を収容する場合、側壁は、可燃性熱源の後端面を越えて延びうる。
第二のカップ状の容器は、可燃性熱源を熱伝達要素に固定しうる。第二のカップ状の容器は、可燃性熱源を熱伝達要素に固定するための固定手段であってもよい。第二のカップ状の容器は、固定手段の一部であってもよい。第二のカップ状の容器は、熱伝達要素に対する可燃性熱源の機械的な取付けを向上しうる。
第一のカップ状の容器は、1つ以上の空気吸込み口を含みうる。第二のカップ状の容器は、1つ以上の空気吸込み口を含みうる。第一のカップ状の容器と第二のカップ状の容器の両方は、空気吸込み口を含みうる。
熱伝達要素は、突起、凹部およびくぼみの任意の組み合わせを持ちうる。
第一のくぼみおよび第二のくぼみのうちの少なくとも1つは、リッドで閉じられうる。
可燃性熱源は、熱伝達要素に固定されうる。可燃性熱源を熱伝達要素に固定することは、熱源の燃焼を通じて可燃性熱源と熱伝達要素との間の接触を維持しうる。このことは、可燃性熱源と熱伝達要素との間の伝導性熱伝達を改善しうる。このことはまた、可燃性熱源の燃焼を通じて、エアロゾル形成基体の温度を所望の範囲内に維持するのを可能にしうる。
可燃性熱源を熱伝達要素に固定することはまた、凝集性ユニットのようなエアロゾル発生構成要素の形成を容易にしうる。別の言い方をすると、可燃性熱源を熱伝達要素に固定することは、エアロゾル発生物品の別個のエアロゾル発生構成要素の存在を容易にしうる。
可燃性熱源は、固定手段によって熱伝達要素に固定されうる。固定手段は、機械的な固定手段でありうる。固定手段は、接着剤または接着材料などの接着手段であってもよい。固定手段は、1つの手段を含んでもよく、または2以上の手段を含んでもよい。固定手段は、機械的な固定手段と接着手段の両方を含んでもよい。
熱伝達要素は、1つ以上の突出部を含みうる。1つ以上の突出部は、可燃性熱源に向かって、および可燃性熱源から離れてのうちの少なくとも一方において延びていてもよい。エアロゾル形成基体は、1つ以上の突出部の表面の少なくとも一部分上に被覆を形成しうる。1つ以上の突出部は、可燃性熱源内に延びていてもよい。1つ以上の突出部は、可燃性熱源によって少なくとも部分的に囲まれてもよい。可燃性熱源は、1つ以上の突出部の表面の少なくとも一部分と接触しうる。1つ以上の突出部は、熱伝達要素の表面積を増大しうる。このことは、可燃性熱源と熱伝達要素との間の伝導性熱伝達を改善しうる。
1つ以上の突出部は、可燃性熱源を熱伝達要素に固定するための固定手段であってもよい。1つ以上の突出部は、固定手段の一部であってもよい。1つ以上の突出部は、熱伝達要素に対する可燃性熱源の機械的な取付けを向上しうる。
1つ以上の突出部は、熱伝達要素に取り付けられうる。1つ以上の突出部は、熱伝達要素と一体的に形成されうる。1つ以上の突出部は、カップ状の容器と同様の材料から成っていてもよい。1つ以上の突出部は、カップ状の容器と異なる材料から成っていてもよい。1つ以上の突出部は、アルミニウム、鋼鉄、鉄または金属合金などの金属から成っていてもよい。1つ以上の突出部は、アルミニウムを含みうる。1つ以上の突出部は、可燃性熱源の動作温度に耐えることが可能な任意の適切なポリマーなど、ポリマー材料から成っていてもよい。1つ以上の突出部は、セラミック材料から成っていてもよい。1つ以上の突出部は、材料または材料のタイプの組み合わせ(例えば、金属とセラミック材料の組み合わせ)から成っていてもよい。
1つ以上の突出部は、固体であってもよい。1つ以上の突出部は、中空であってもよい。熱伝達要素がくぼみを形成する場合、くぼみは、1つ以上の突出部内に延びうる。エアロゾル形成基体は、1つ以上の突出部内に延びる、カップ状の容器の内側表面の一部分上に被覆を形成しうる。
1つ以上の突出部は、任意の適切な形状であってもよい。1つ以上の突出部は、細長くてもよい。1つ以上の突出部は、エアロゾル発生構成要素と実質的に同軸に延びていてもよい。1つ以上の突出部は、実質的に直線状に延びていてもよい。1つ以上の突出部は、実質的に非直線状に延びていてもよい。1つ以上の突出部は、任意の適切な形状であってもよい。1つ以上の突出部の断面形状は、実質的に円形または楕円形でもよい。1つ以上の突出部の断面形状は、三角形、または方形、または任意のその他の適切な形状でもよい。
1つ以上の突出部は、熱伝達要素のいくつかの部分から延びうる。1つ以上の突出部は、カップ状の容器から延びていてもよい。1つ以上の突出部は、カップ状の容器の基部から延びていてもよい。1つ以上の突出部は、任意の適切な距離だけ、可燃性熱源に向かって、または可燃性熱源から離れて延びていてもよい。1つ以上の突出部は、可燃性熱源の長さの約3分の2または70%の長さまで可燃性熱源内に延びていてもよい。1つ以上の突出部は、可燃性熱源の前端面まで、または可燃性熱源の前端面を越えて延びていてもよい。
1つ以上の突出部の幅は、約1mm〜約30mm、または約1.4mm〜約26mm、または約20mmでありうる。1つ以上の突出部の長さは、約1mm〜約20mm、または約3mm〜約15mm、または約10mmでありうる。
1つ以上の突出部は、その長さに沿った任意のポイントにおいて、1つ以上の球根状の部分、フレア状の部分、またはフランジを含みうる。1つ以上の球根状の部分、フレア状の部分、またはフランジは、突出部の遠位端の方に配置されうる。1つ以上の球根状の部分、フレア状の部分、またはフランジは、1つ以上の突出部上の任意の位置から延びうる。1つ以上の球根状の部分、フレア状の部分、またはフランジは、1つ以上の突出部の遠位端の方から延びうる。1つ以上の球根状の部分、フレア状の部分、またはフランジは、かかりを形成し、それは、1つ以上の突出部の方向に実質的に対向する方向に延びうる。1つ以上の球根状の部分、フレア状の部分、またはフランジは、熱伝達要素に対する可燃性熱源の機械的な取付けを向上しうる。
熱伝達要素がくぼみを含む場合、1つ以上の突出部は、くぼみ内に、またはくぼみから離れて延びうる。突出部がくぼみから離れて延びる場合、くぼみは突出部内に延びうる。くぼみが突出部内に延びる場合、エアロゾル形成基体は、突出部内に延びる、カップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分上に被覆を形成しうる。このことは、エアロゾル形成基体と熱伝達要素との間の伝導性熱伝達を改善しうる。
熱伝達要素がくぼみを含む場合、熱伝達要素は、くぼみ内に延びる1つ以上の凹部を含みうる。可燃性熱源は、1つ以上の凹部内に少なくとも部分的に延びていてもよい。このことは、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への伝導性熱伝達を改善しうる。
1つ以上の凹部は、任意の適切な形状であってもよい。1つ以上の凹部は、実質的に円形の断面または楕円形の断面を持ちうる。1つ以上の凹部は、実質的に三角形の断面または方形の断面を持ちうる。基部の半径と1つ以上の凹部の半径の比は、約1.5〜約4.0でありうる。凹部の長さは、カップ状の容器の側壁の長さの少なくとも約1/2〜約3/4としうる。このことは、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への伝導性熱伝達を改善しうる。
熱伝達要素は、1つ以上の突出部または1つ以上の凹部を含みうる。熱伝達要素は、1つ以上の突出部と1つ以上の凹部の両方を含みうる。
熱伝達要素は、エアロゾル発生物品のその他の要素に接続されうる。熱伝達要素は、エアロゾル発生物品のその他の要素に取り外し可能に接続されうる。
熱伝達要素は、接続手段によってエアロゾル発生物品の他の構成要素に接続されうる。接続手段は、取り外し可能な接続手段でありうる。接続手段は、コネクターの半分を含みうる。熱伝達要素は、エアロゾル発生物品の他の構成要素の相反する雌または雄コネクターに対して補足的であるように構成される雄または雌接続部分を持ちうる。熱伝達要素は、エアロゾル発生物品の他の構成要素の相反する雌または雄ねじに対して補足的であるように構成された雄および雌ねじ山のうちの一方を持つねじ山部分を含みうる。接続手段は、エアロゾル発生物品の他の構成要素のクリップによってつかむように構成されるリップを含みうる。
エアロゾル発生物品は、ラッパーによってエアロゾル発生物品の他の構成要素に接続されうる。ラッパーは、エアロゾル発生構成要素の全長にわたって延びうる。ラッパーは、エアロゾル発生構成要素の熱伝達要素にわたって延びうる。ラッパーは、可燃性熱源までではなく、可燃性熱源を越えて延びていてもよい。
可燃性熱源は、適切な任意の可燃性燃料を含みうる。可燃性熱源は、固体であってもよい。可燃性熱源は、炭素質であってもよい。可燃性熱源は、結合剤および点火補助剤などの構成要素を含みうる。
可燃性熱源は、任意の適切な形状であってもよい。可燃性熱源は実質的に円柱状であってもよい。円柱状の可燃性熱源の断面は、実質的に円形または楕円形であってもよい。可燃性熱源は実質的に円錐台状であってもよい。
可燃性熱源の幅は、約6mm〜約40mm、または約10mm〜約30mm、または約20mmでありうる。可燃性熱源の長さは、約5mm〜約20mm、または約8mm〜約15mm、または約10mmでありうる。
可燃性熱源は、ブラインド可燃性熱源であってもよい。本発明に関連して本明細書に使用される場合、「ブラインド」という用語は、可燃性熱源の前端面から後端面まで延びる任意の気流チャネルを含まない熱源を記述する。本発明に関連して本明細書に使用される場合、「ブラインド」という用語は、可燃性熱源の前端面から可燃性熱源の後端面まで延びる1つ以上の気流チャネルを含む可燃性熱源を記述するためにも使用され、その場合、可燃性熱源の後端面とエアロゾル形成基体バリアとの間の可燃性の実質的に不通気性のバリア(熱伝達要素など)が、空気が可燃性熱源の長さに沿って1つ以上の気流チャネルを通して引き出されるのを阻止する。
ブラインド可燃性熱源を含む本発明によるエアロゾル発生物品は、1つ以上の気流経路の中へと空気を引き出すための可燃性熱源の後端面の下流の1つ以上の空気吸込み口を含んでいてもよい。
エアロゾル発生物品は、1つ以上の空気吸込み口を含むブラインド可燃性熱源を含んでいてもよい。1つ以上の空気吸込み口は、エアロゾル形成基体の下流端の近傍に配置されうる。
使用において、ユーザーによる吸入のために、ブラインド可燃性熱源を含む本発明によるエアロゾル発生物品の1つ以上の気流経路に沿って引き出された空気は、ブラインド可燃性熱源に沿ったいかなる気流チャネルも通過しない。ブラインド可燃性熱源を通しての任意の気流チャネルの欠如は、ユーザーがたばこを吸う間のブラインド可燃性熱源の燃焼の活性化を阻止または抑制しうる。これは、ユーザーがたばこを吸う間、エアロゾル形成基体の温度におけるスパイクを阻止または抑制しうる。
ブラインド可燃性熱源の燃焼の活性化を阻止または抑制すること、およびそのようにしてエアロゾル形成基体における過剰な温度上昇を阻止または抑制することによって、激しくたばこを吸う状況下でエアロゾル形成基体の燃焼または熱分解が回避されうる。加えて、主流エアロゾルの組成物へのユーザーのたばこを吸う状況の影響は、最小にされ、または減少されうる。
ブラインド可燃性熱源の封入は、ブラインド可燃性熱源の点火および燃焼の間に形成される燃焼および分解生成物並びにその他の材料が、その使用中、本発明によるエアロゾル発生物品を介して吸い込まれる空気に入るのを実質的に阻止または抑制しうる。これは、ブラインド可燃性熱源がブラインド可燃性熱源の点火または燃焼を補助するために1つ以上の添加剤を含む場合、有益である。
ブラインド可燃性熱源を含む本発明によるエアロゾル発生物品において、ブラインド可燃性熱源からエアロゾル形成基体への熱伝達は、伝導によって主に生じ、強制対流によるエアロゾル形成基体の加熱は最小にされる、または減少される。これは、本発明によるエアロゾル発生物品の主流エアロゾルの組成物へのユーザーのたばこを吸う状況の影響を最小にする、または減少させるのに役立ちうる。
ブラインド可燃性熱源を含む本発明によるエアロゾル発生物品において、強制対流によるエアロゾル形成基体の加熱がもしわずかに存在する場合、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を最適化することは重要である。
本発明によるエアロゾル発生物品は、ユーザーによる吸入のために空気を引き出させない1つ以上の閉じた、または遮断された通路を含むブラインド可燃性熱源を含んでもよい。1つ以上の閉じた通路は、可燃性熱源材料によって閉じられうる。1つ以上の閉じた通路は、熱伝達要素によって閉じられうる。熱伝達要素は、1つ以上の通路を塞ぐ、または覆うように配置されうる。
例えば、本発明によるエアロゾル発生物品は、ブラインド可燃性炭素質熱源の長さに沿って途中までのみブラインド可燃性炭素質熱源の上流端にて前端面から延びる1つ以上の閉じた通路を含む、ブラインド可燃性熱源を含んでいてもよい。
1つ以上の閉じた空気通路の封入は、空気からの酸素に曝露されるブラインド可燃性熱源の表面積を増加させ、ブラインド可燃性熱源の点火および燃焼の持続を容易にしうる。
可燃性熱源は、熱源を通して1つ以上の気流経路を提供する少なくとも1つの長手方向の気流チャネルを含みうる。「気流チャネル」という用語は本明細書において、ユーザーによる吸入のためにエアロゾル発生物品を通して空気が引き出されうる、熱源の長さに沿って延びるチャネルを記述するために使用される。1つ以上の長手方向の気流チャネルを含むこのような熱源は、本明細書では「非ブラインド」熱源と呼ばれる。
少なくとも1つの長手方向の気流チャネルの直径は、約1.5mm〜約3mm、または約2mm〜約2.5mmであってもよい。WO−A−2009/022232号により詳細に記述されるように、少なくとも1つの長手方向の気流チャネルの内側表面は、部分的に被覆されてもよく、または完全に被覆されてもよい。
非ブラインド可燃性熱源を含む本発明によるエアロゾル発生物品は、1つ以上の気流経路の中へと空気を引き出すための可燃性熱源の後端面の下流の1つ以上の空気吸込み口も含んでいてもよい。
可燃性熱源が、非ブラインド可燃性熱源であり、1つ以上の長手方向の気流チャネルを含む場合、熱伝達要素は、1つ以上の長手方向の気流チャネルと整列されるように配置される1つ以上の空気吸込み口を含みうる。熱伝達要素は、可燃性熱源の1つ以上の長手方向の気流通路が熱伝達要素によって実質的に塞がれないように、形成されうる。
使用時に、周囲空気は、可燃性熱源の1つ以上の長手方向の気流チャネルを通って、熱伝達要素を通過し、さらにエアロゾル形成基体を通じて引き出されうる。
エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成できる揮発性化合物を放出する能力を持つ基体である。揮発性化合物はエアロゾル形成基体の加熱により放出されてもよい。
エアロゾル形成基体は固体でも液体でもよく、固体および液体の両方の成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体は固体であってもよい。エアロゾル形成基体はたばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体はスラリーを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含むスラリーを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、液体としてカップ状の容器の内側表面に適用されうる。エアロゾル形成基体は、乾燥されて、固体被覆を形成しうる。
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチンを含有するエアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスであってもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。
エアロゾル形成基体はたばこ含有材料を含んでもよい。たばこ含有材料は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有してもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。
均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。存在する場合、均質化したたばこ材料のエアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で5%以上であり、乾燥質量基準で5重量%より高く30重量%までの間であってもよい。
別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。
エアロゾル形成基体は少なくとも1つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に、密度が高く安定したエアロゾルの形成を容易にし、そして可燃性熱源の燃焼温度で実質的に熱劣化耐性のある任意の好適な公知の化合物または化合物の混合物であってもよい。適切なエアロゾル形成体は当技術分野で公知であり、多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これに限定されない。エアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオールおよびグリセリンなど)を含んでもよい。
エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
エアロゾル形成基体は、ニコチンおよび少なくとも1つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体はグリセリンであってもよい。可燃性熱源、熱伝達要素、およびエアロゾル形成基体の改善された構成は、エアロゾル形成基体の動作温度を増加しうる。高い動作温度は、グリセリンをエアロゾル形成体として使用することを可能にしうる。このことは、その他の公知のエアロゾル発生物品において使用されるエアロゾル形成体と比較して改善されたエアロゾルを提供することができる。
本発明の第一の態様に従うエアロゾル発生構成要素を含むエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生構成要素のすべての利点を得ることができる。エアロゾル発生構成要素はまた、エアロゾル発生物品の製造を容易にしうる。
本発明によるエアロゾル発生物品は、望ましい任意の長さを持ちうる。例えば、エアロゾル発生物品の全長は、約65mm〜約100mmとしうる。エアロゾル発生物品は、望ましい任意の外径を持ちうる。例えば、エアロゾル発生物品の外径は、約6mm〜約35mmとしうる。
エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の長さに沿った任意の位置に配置されうる。エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の遠位端の方に配置されうる。
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生構成要素を受けるためのホルダーを含みうる。エアロゾル発生構成要素は、ホルダー内に取り外し可能に受けられうる。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生構成要素をホルダーに固定するための接続手段を含みうる。接続手段は、エアロゾル発生構成要素の接続手段に関する上記で説明されたような補足的な部分のコネクターでありうる。
ホルダーは、複数回使用できるように構成されうる。ホルダーには、耐久性があってもよい。ホルダーは、再利用可能であってもよい。ホルダーは、任意の形状であってもよい。ホルダーは細長くてもよい。ホルダーは、エアロゾル発生構成要素を受けるためのくぼみを持つハウジングを含みうる。ハウジングは適切な任意の材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはそれらの材料のうちの1つ以上を含有する複合材料、または、例えば、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリエチレンなど、食品または医薬品の用途に適切な熱可塑性樹脂が挙げられる。材料は軽量であり、脆くなくありうる。
ホルダーはマウスピースを含んでいてもよい。マウスピースは、少なくとも1つの空気吸込み口と少なくとも1つの空気出口を含みうる。空気吸込み口は、エアロゾルがマウスピースを通じてユーザーに送達される前にその温度を低減することができる。
エアロゾル発生構成要素は、エアロゾル発生物品の他の構成要素に取り外し不可能に固定されうる。例えば、ラッパーは、エアロゾル発生構成要素をエアロゾル発生物品の他の構成要素に取り外し不可能に固定しうる。ラッパーは、エアロゾル発生構成要素の少なくとも一部分を囲み、エアロゾル発生構成要素をエアロゾル発生物品の他の構成要素に取り外し不可能に固定しうる。本発明によるエアロゾル発生物品は公知の方法および機械を使用して組み立てられてもよい。
エアロゾル発生物品は喫煙物品としうる。
喫煙物品は、携帯用であってもよい。喫煙物品は従来型の葉巻たばこや紙巻たばこと匹敵するサイズを持ちうる。喫煙物品の全長は、約30mm〜約150mmとしうる。喫煙物品の外径は、約5mm〜約30mmとしうる。ホルダーは、空気出口および任意で1つ以上の空気吸込み口を持つマウスピースをさらに含んでもよい。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「長手方向」および「軸方向」という用語は、エアロゾル発生構成要素の近位端とそれに対向する遠位端との間、またエアロゾル発生物品の近位端とそれに対向する遠位端との間の方向を記述するために使用される。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「半径方向」および「横断方向」という用語は、長手方向に対して垂直な方向を記述するために使用される。すなわち、エアロゾル発生構成要素の近位端とそれと対向する遠位端との間、またエアロゾル発生物品の近位端とそれと対向する遠位端との間の方向に対して垂直な方向である。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「内側表面」および「外側表面」という用語は、エアロゾル発生構成要素またはエアロゾル発生物品の部品または部品の部分のそれぞれの半径方向に内側の表面、および半径方向に外側の表面を意味する。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「近傍」、「下流」および「後方」という用語は、エアロゾル発生構成要素のエアロゾル形成基体を含む端部およびエアロゾル発生物品のマウスピースを含む端部に対する、エアロゾル発生構成要素の部品または部品の部分の相対的な位置を記述するために使用される。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「遠位」、「上流」および「前方」という用語は、可燃性熱源端部およびエアロゾル発生物品のマウスピース端部に対向する端部に対する、エアロゾル発生構成要素の部品または部品の部分の相対的な位置を記述するために使用される。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「長さ」という用語は、エアロゾル発生物品の構成要素またはエアロゾル発生物品の長手方向における最大寸法を記述するために使用される。すなわち、エアロゾル発生構成要素の近位端とそれと対向する遠位端との間の方向における、またはエアロゾル発生物品の近位端とそれと対向する遠位端との間の方向における最大寸法である。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「幅」という用語は、エアロゾル発生構成要素またはエアロゾル発生物品の部品または部品の部分の横方向での最大寸法を示す。
本発明に関連して本明細書で使用される場合、「直径」という用語は、エアロゾル発生構成要素またはエアロゾル発生物品の部品または部品の部分の横方向での最大寸法を示し、また「半径」という用語は、横方向での最大寸法の半分を示す。本発明の第三の態様によると、本発明の第一の態様に従うエアロゾル発生構成要素の製造方法であって、可燃性材料の一部を熱伝導性材料の一部に対して位置決めすることと、熱伝導性材料と可燃性材料とをプレスして、くぼみを持つカップ状の容器を含む可燃性熱源および熱伝達要素を形成することと、エアロゾル形成材料の被覆をカップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分に適用して、エアロゾル形成基体を形成することと、を含む、製造方法が提供される。
本発明の第四の態様によると、本発明の第一の態様に従うエアロゾル発生構成要素の製造方法であって、熱伝導性材料のウェブを所定の形状に形成して、対向する第一の表面と第二の表面を持つ熱伝達要素を形成することと、エアロゾル形成材料の被覆を第一の表面の少なくとも一部分に適用して、エアロゾル形成基体を形成することと、可燃性材料の一部を第二の表面の少なくとも一部分に適用して、可燃性熱源を形成することと、を含む、製造方法が提供される。
エアロゾル形成材料の被覆は、可燃性材料の部分が熱伝導性材料に適用される前に、熱伝導性材料に適用されうる。可燃性材料の部分は、エアロゾル形成材料の被覆が熱伝導性材料に適用される前に、熱伝導性材料に適用されうる。エアロゾル形成材料および熱伝導性材料は、同時に熱伝導性材料に適用されてもよい。
本発明の第五の態様によると、本発明の第一の態様に従うエアロゾル発生構成要素の製造方法であって、熱伝達要素がくぼみを形成する場合に、可燃性材料の一部をプレスして、可燃性熱源を形成することであって、可燃性熱源がくぼみを持つ、形成することと、熱伝導性材料が可燃性熱源のくぼみの内側を覆うように、熱伝導性材料のウェブを可燃性熱源上にプレスして、熱伝達要素およびくぼみを形成することと、エアロゾル形成材料の被覆をカップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分に適用して、エアロゾル形成基体を形成することと、を含む、製造方法が提供される。
本明細書で使用されるすべての科学的および技術的な用語は、別途指定のない限り、当技術分野で一般に使用される意味を持つ。本明細書で提供した定義は、本明細書で頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするために提供されている。
本発明の1つの態様に関連して説明した特徴は、本発明のその他の態様にも適用されうる。特に、方法の態様は装置の態様に適用されてもよく、その逆もまた可である。1つの態様における任意の一部またはすべての特徴は、任意の適切な組み合わせにおいて、任意のその他の態様の任意の一部またはすべての特徴に適用されうる。当然ながら、本発明のいずれかの態様において記述および定義された様々な特徴の特定の組み合わせを独立して実施、供給または使用することができる。
本発明を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生物品1を図1に示す。エアロゾル発生物品1は、隣接する同軸配列において、エアロゾル発生構成要素100、移動要素2、エアロゾル冷却要素3、スペーサー要素4、およびマウスピース5を含む。
エアロゾル発生構成要素100は、可燃性熱源101、熱伝達要素102、およびエアロゾル形成基体103を含む。図1に示すように、エアロゾル発生構成要素100は、約7mmの半径および約21mmの長さをもつ全体的に環状の円柱状である。
可燃性熱源101は、ブラインド熱源である。可燃性熱源101は、可燃性であり炭素質の材料の実質的に環状の円柱状の本体を含む。可燃性熱源は、約7mmの半径および約10mmの長さを有する。可燃性熱源101は、前端面104と、対向した後端面105とを有する。
図1に示したように、エアロゾル発生構成要素100、移動要素2、エアロゾル冷却要素3、スペーサー要素4、およびマウスピース5は、例えば、紙巻たばこ用紙などのシート材料の外側ラッパー6に包まれる。使用時に、外側ラッパー6だけが、部分的にエアロゾル発生構成要素100にわたって延びる。外側ラッパー6は、熱伝達要素102および可燃性熱源101の後方部分106にわたって延びる。
熱伝達要素101は、約0.3mmの厚さをもつアルミ箔のシートで形成される。熱伝達要素101は、全体的にカップ状であり、また実質的に環状の基部107と、基部107から延びて基部107を囲む実質的に円柱状の側壁108と、を含む容器を形成する。基部107の半径は約7mmであり、側壁108の長さは約10mmである。図1に示すように、基部107および側壁108は、実質的に環状の円柱状のくぼみ109を画定する。1つ以上の周囲の空気吸込み口110は、くぼみ109の開端部に向かってカップ状の容器の側壁108に提供される。
熱伝達要素102は、カップ状の容器の基部107の外側表面を可燃性熱源101の後端面105上にプレスすることによって、可燃性熱源101の後端面105に適用される。
図1に示すように、エアロゾル形成基体103は、くぼみ109内のカップ状の容器の内側表面上に被覆を形成しうる。被覆の厚さは約4.5mmである。
エアロゾル形成基体103は、たばこおよびエアロゾル形成体(例えば、グリセリンなど)を含む。エアロゾル形成基体103は、くぼみ109内のカップ状の容器の内側表面に適用され、たばこおよびエアロゾル形成体を含むスラリーをカップ状の容器の内側表面に吹き付けることによって被覆が形成される。スラリーを乾燥させて、カップ状の容器の内側表面上にエアロゾル形成基体103の固体の被覆が形成される。当然のことながら、エアロゾル形成基体は、当技術分野において公知のその他の適切な方法によって、カップ状の容器の内側表面に適用されうる。
エアロゾル形成基体103の被覆は、くぼみ109の開端部に向かって、基部107を通じて、また側壁108を部分的に通じて延びる。エアロゾル形成基体103の被覆は、約6.5mmである側壁108の長さの約3分の2または70%まで、開端部の方へ側壁108を通じて基部107から延びる。図1に示すように、エアロゾル形成基体103の被覆は、カップ状の容器の側壁108に提供された複数の空気吸込み口110までは延びない。このことは、空気が空気吸込み口110を介してくぼみ109に入ることを可能にする。
図1に示すように、熱伝達要素101は、可燃性熱源101の後端面105とエアロゾル形成基体103との間に配置される。熱伝達要素102は、可燃性熱源101とエアロゾル形成基体103との間に不燃性の実質的に不通気性のバリアを形成する。結果として、使用時に、可燃性熱源101の点火中および燃焼中に形成された燃焼生成物および分解生成物並びにその他の材料が、空気吸込み口12、110を介してくぼみ109内に吸い込まれる空気に入ることを実質的に防止または阻止する。
エアロゾル発生物品1の移動要素2は、エアロゾル発生構成要素100の下流のすぐ近くに配置され、円柱状の端の開いた中空のセルロースアセテートチューブ7を含む。
エアロゾル冷却要素3は移動要素2の下流のすぐ近くに配置され、例えば、ポリ乳酸などの生物分解性高分子材料のシートの集合体を含む。
スペーサー要素4はエアロゾル冷却要素3の下流のすぐ近くに配置され、例えば、紙またはボール紙で形成される円柱状の端の開いた中空管を含む。
マウスピース5はスペーサー要素4の下流のすぐ近くに配置される。図1に示すように、マウスピース5は、エアロゾル発生物品1のエアロゾル発生構成要素100に対向する端に配置される。マウスピース5は、フィルタープラグラップ9に包まれた、例えば、非常に低い濾過効率の酢酸セルローストウなどの適切な濾過材料8の円柱状プラグを含む。
エアロゾル発生物品1は、外側ラッパー6の下流端部分を取り囲むチッピングペーパー(図示せず)のバンドをさらに含んでいてもよい。
エアロゾル発生物品1は、遠位端において任意の取り外し可能な保護キャップ10をさらに含む。図1に示すように、取り外し可能キャップ10は、エアロゾル発生構成要素100に直接的に隣接して配置される。取り外し可能キャップ10は、水分を吸収する乾燥剤(例えば、グリセリンなど)を含む中央部分を含む。中央部分は、虚弱線11に沿って外側ラッパー6の残りの部分に接続される外側ラッパー6の一部で包まれる。虚弱線11は、エアロゾル発生物品1を囲む外側ラッパー6において複数の穿孔を含む。
エアロゾル発生物品1を使用するために、ユーザーは、取り外し可能キャップ10を自身の親指と他の指の間に挟んで横断方向に圧迫することで、キャップを取り外す。取り外し可能キャップ10を圧迫することで、外側ラッパー6を局所的に破断するのに十分な力が虚弱線11に供給される。次に、ユーザーは、キャップをねじって虚弱線11の残りの部分を破断させることで、キャップ10を取り外す。キャップ10が取り外されると、エアロゾル発生構成要素100の可燃性熱源101の前面部分が露出され、それにより、ユーザーが可燃性熱源101を点火することが可能となる。
図1に示すように、複数の周囲の空気吸込み口12は、エアロゾル発生構成要素100を覆う外側ラッパー6に提供される。外側ラッパー6における空気吸込み口12は、熱伝達要素102のカップ状の容器の側壁108に提供された空気吸込み口110と整列される。空気吸込み口12、110の整列された配置により、冷気(図示せず)がエアロゾル形成基体103を収容するくぼみ109内に入る。
使用時、ユーザーは、エアロゾル形成基体103を加熱する可燃性熱源101を点火してエアロゾルを生成する。ユーザーがエアロゾル発生物品1のマウスピース5で吸い込むと、空気が空気吸込み口12、110を通じて熱伝達要素102のくぼみ109内に引き出される。
カップ状の容器の内側表面上のエアロゾル形成基体103の被覆は、可燃性熱源101の後端面105から熱伝達要素102を通じる伝導により、可燃性熱源101によって加熱される。伝導によるエアロゾル形成基体103の加熱は、エアロゾル形成基体103からグリセリンおよびその他の揮発性および半揮発性化合物を放出する。エアロゾル形成基体103から放出された化合物は、エアロゾルを形成し、それはエアロゾル形成基体103の被覆を通じて流れるように、くぼみ109内に引き出される空気に同伴される。
引き出された空気および同伴されるエアロゾルは、移動要素2の円柱状の端の開いた中空のセルロースアセテートチューブ7、エアロゾル冷却要素3、およびスペーサー要素4の内部を通って下流に引き出され、ここで冷却し凝縮する。冷却された引き出された空気および同伴されるエアロゾルは、マウスピース5を通って下流にさらに引き出され、吸入のために、エアロゾル発生物品1の近位端を通ってユーザーに送達される。
追加的な空気吸込み口(図示せず)が、エアロゾル発生構成要素100の下流に任意で提供されてもよく、それは、エアロゾルを希釈して、その温度を減少させるために、追加的な冷気をエアロゾル発生物品1内に引き出すことを可能にする。
熱伝達要素102は、可燃性熱源101の後端面105上に不燃性の実質的に気体不浸透性のバリアを形成する。熱伝達要素102は、使用時に、エアロゾル発生物品1を通じて引き出された空気が可燃性熱源101と直接的に接触しないように、エアロゾル発生物品1を通じて引き出された空気を可燃性熱源101から実質的に分離する。
図2は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生物品20を示す。エアロゾル発生物品20は、エアロゾル発生構成要素100と、ホルダーと、を含む。図2に示すエアロゾル発生物品20のエアロゾル発生構成要素100は、図1に示しあらかじめ上記で説明したエアロゾル発生物品1のエアロゾル発生構成要素100と同様である。図1と図2における同様の参照符号は、同様の特徴を表わす。
ホルダーは、耐久性があり、かつ複数回使用されるように構成される。ホルダーは、ポリプロピレンで形成されるハウジング21を含む。ハウジング21は、実質的に円形断面の細長い中空の管状要素であり、また従来の紙巻たばこまたは葉巻たばこと同様の約80mmの長さ、約7mmの内半径、および約10mmの外半径を有する。
ハウジング21は、エアロゾル発生構成要素100の熱伝達要素102を受けるように構成される実質的に円柱状の第一のくぼみを含む、遠位端22を有する。第一のくぼみの内半径は、熱伝達要素102の外半径よりわずかに小さく、したがって、第一のくぼみは、締まりばめによってエアロゾル発生構成要素100を受ける。
図2に示すように、ホルダーは、ハウジング21の内側表面から半径方向内方に突出する第一の環状の停止部23を含む。第一の環状の停止部23は、エアロゾル発生構成要素100がハウジング21内に挿入され過ぎてしまうことを防ぎ、またハウジング21の遠位端22から熱伝達要素21の長さよりわずかに短い距離をとって配置される。例えば、第一の環状の停止部23は、ハウジング21の遠位端22から約8mmの距離をとって配置されうる。第一の環状の停止部23の位置は、第一のくぼみに受けられる熱伝達要素102の特定の長さの近位部分が締まりばめによってエアロゾル発生構成要素100をハウジング21内に十分に固定することを、確実にする。第一の環状の停止部23の位置はまた、熱伝達要素102の遠位部分が第一のくぼみ内に受けられないことを、確実にする。第一のくぼみ内に受けられない熱伝達要素102の遠位部分は、エアロゾル発生構成要素100の可燃性熱源101を使い尽くした時に、エアロゾル発生構成要素100をハウジング21から取り外すためにユーザーによりつかまれうる。
当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、エアロゾル発生構成要素100は、ねじ山接続またはスナップフィット接続を含むがそれらに限定されない当技術分野において公知のその他の適切な接続手段によって、ハウジング21に固定されてもよい。ハウジング21の遠位端22およびエアロゾル発生構成要素100は、エアロゾル発生構成要素をハウジング21に固定するための補足的なコネクターを含みうる。例えば、エアロゾル発生構成要素100は、熱伝達要素102の側壁108の外側表面上に雄ねじ山を含んでもよく、ハウジング21は、第一のくぼみの遠位端の内側表面上に補足的な雌ねじ山を含んでもよい。
当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、第一の環状の停止部23は、ハウジング21の内側表面から半径方向内方に突出する1つ以上の非環状の突出部と置き換えられてもよい。また当然のことながら、さらなる実施形態(図示せず)では、第一の環状の停止部23は、省かれてもよく、エアロゾル発生構成要素100をハウジング21内に挿入され過ぎてしまうことを防ぐように、例えば、ショルダーまたはその他の減少された直径部分を含むようにハウジング21の内側表面が形成されてもよい。
図2に示すように、1つ以上の周囲の空気吸込み口24がハウジング21に提供されている。空気吸込み口24は、第一の環状の停止部23の遠位に配置される。環状の停止部23は、エアロゾル発生構成要素100がハウジング21の第一のくぼみで受けられた時に、ハウジング21内の複数の周囲の空気吸込み口24が、熱伝達要素102のカップ状の容器の空気吸込み口110と整列されるように、位置付けられる。空気吸込み口24、110の整列された配置により、冷気(図示せず)がエアロゾル形成基体103を収容する熱伝達要素102のカップ状の容器のくぼみ109内に入る。
図2に示すように、ハウジング21の近位端25は、実質的に環状の円柱状の第二のくぼみを有する。第二のくぼみは、マウスピース26を受けるように構成されている。第二のくぼみの内半径は、マウスピース26の外半径よりわずかに小さく、したがって、第二のくぼみは、締まりばめによってマウスピース26を受ける。マウスピース26は、約7mmの半径および約21mmの長さをもつ全体的に環状の円柱状の本体である。マウスピースは、隣接する同軸配列に配置され、かつフィルタープラグラップ30に包まれた、例えば、非常に低い濾過効率の酢酸セルローストウなどの、エアロゾル冷却要素27、スペーサー要素28、および適切な濾過材料の円柱状のプラグ29を含む。
第二の環状の停止部31は、ハウジング21の内側表面から半径方向内方に突出する。第二の環状の停止部31は、ハウジング21の近位端25からマウスピース26の長さより短い距離をとって配置され、したがって、第二の環状の停止部31は、マウスピース26がハウジング21内に挿入され過ぎてしまうことを実質的に防ぐ。第二の環状の停止部31は、ハウジング21の近位端25からマウスピース26の長さの約3分の2または70%の距離をとって配置されうる。例えば、第二の環状の停止部31は、ハウジング21の近位端25から約20mmの距離をとって配置されうる。
第二の環状の停止部31の配置は、第二のくぼみに受けられたマウスピースの特定の長さの遠位部分が締まりばめによってマウスピース26をハウジング内に十分に固定することを、確実にする。第二の環状の停止部31の配置はまた、マウスピース26の近位部分が第二のくぼみ内に受けられないことを、確実にする。使用時に、第二のくぼみ内に受けられないマウスピース26の近位部分は、ユーザーによって引き出され、それによって、エアロゾル発生物品20によって生成された空気およびエアロゾルが、吸入のためにエアロゾル発生物品を通じてユーザーに引き出される。
当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、マウスピース26は、ハウジング21の近位端25から突出していなくてもよく、使用時に、ユーザーは、ハウジング21の近位端25を引き出してもよい。
エアロゾル発生物品20は任意で、その遠位端において取り外し可能な保護カバー32をさらに含み、それはエアロゾル発生構成要素100の可燃性熱源101を保護しうる。図2に示すように、保護カバー32は、ハウジング21の近位端25に取り付けられる。保護カバー32は、実質的に円形断面の細長い管状要素であり、またハウジング21と同様の材料で形成される。しかし、当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、保護カバー32は、ハウジング21よりも低い熱伝導率をもつ材料で形成されてもよい。
保護カバー21は、約20mmの長さ、約8mmの内半径、および約10mmの外半径を有する。保護カバー32は、ハウジング21よりも大きい内半径をもち、エアロゾル発生構成要素100の可燃性熱源101と保護カバー32の内側表面との間に空隙を提供する。使用時に、空隙は、空気が可燃性熱源101の周りを流れ、持続的な燃焼を支持することを可能にする。使用時、空隙はまた、保護カバー32を可燃性熱源101から隔離する。
保護カバー32は、その遠位端において内方へ延びるリップ34を有し、それは可燃性熱源101の燃焼からの固体の副産物を捕えることを容易にする。保護カバーは、空気吸込み口(図示せず)を有していてもよく、それは可燃性熱源への気流を増大させ、持続的な燃焼をさらに支持する。保護カバー32はまた、内側表面上に反射被覆を有していてもよく、それは可燃性熱源101からの熱損失を減少させる。
保護カバー32は、締まりばめによってハウジング21の遠位端22に取り付けられる。図2に示すように、環状の舌状部33が、保護カバー32の近位端に提供されており、それはハウジング21の遠位端22に提供された環状の溝の内部に適合する。
当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、保護カバー32は、ねじ山接続またはスナップフィット接続を含むがそれらに限定されない当技術分野において公知のその他の適切な接続手段によって、ハウジング21に固定されてもよい。
使用時に、エアロゾル発生物品20を組み立てるために、エアロゾル発生構成要素100は、ハウジング21の遠位端22にある第一のくぼみ内に挿入され、熱伝達要素102が第一のくぼみで受けられる。マウスピース26はまた、ハウジング21の近位端25にある第二のくぼみ内に挿入される。ユーザーは、可燃性熱源101を点火し、次に、保護カバー32をハウジング21の遠位端22上に固定し、それにより、可燃性熱源101が燃焼の間保護される。熱伝達要素102のカップ状の容器の内側表面上のエアロゾル形成基体103の被覆は、後端面105から熱伝達要素102を通じる伝導により、可燃性熱源101によって加熱される。
ユーザーがエアロゾル発生物品20のマウスピース26で吸い込むと、周囲空気が空気吸込み口24、110を通じて熱伝達要素102のくぼみ109内に引き出される。図1のエアロゾル発生物品1に関連してあらかじめ説明したように、伝導によりエアロゾル形成基体103を加熱することによって、エアロゾル形成基体103からグリセリン、並びにその他の揮発性および半揮発性の化合物が放出され、それらはエアロゾル形成基体103の被覆を通じて流れる時にくぼみ109内に吸い込まれる空気に混入される。引き出された空気および同伴されるエアロゾルは、ハウジング21の内部、マウスピース26のエアロゾル冷却要素27、およびマウスピース26のスペーサー要素28を通って、下流に流れ、そこで冷却されて凝結する。冷却された引き込まれた空気および同伴されるエアロゾルは、マウスピース26の近位端にある濾過材料のプラグ29を通ってユーザーに送達される。
追加的な空気吸込み口(図示せず)が、ハウジング21の近位端25の方に任意で提供されてもよく、それは、エアロゾルを希釈して、その温度を減少させるために、追加的な冷気をエアロゾル発生物品20内に引き出すことを可能にする。
可燃性熱源の燃焼が終わると、ユーザーは、保護カバー32を引っ張ることによって、ハウジング21から離れるように保護カバー32をエアロゾル発生物品20から取り外すことができる。ユーザーは次に、エアロゾル発生構成要素100を引っ張ることによって、ハウジング21から離れるようにエアロゾル発生構成要素100をエアロゾル発生物品20から取り外すことができる。エアロゾル発生構成要素100はその後、ユーザーにより廃棄されうる。ハウジング21は、別のエアロゾル発生構成要素100を用いた次の使用のために、ユーザーにより保持されうる。
マウスピース26は任意で、マウスピース26を引っ張ることによって、ハウジング21から離れるようにエアロゾル発生物品20から取り外され、ユーザーにより廃棄されうる。
当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、ツール(例えば、1本のピンセットなど)が提供されてもよく、それはエアロゾル発生構成要素100をエアロゾル発生物品20から取り外すことにおいてユーザーを支持する。
図3〜図8は、本発明によるエアロゾル発生物品における使用のための本発明によるエアロゾル発生構成要素のその他の実施形態を示す。
図3に示すエアロゾル発生構成要素200は、図1および図2に示すエアロゾル発生構成要素100と実質的に同様である。エアロゾル発生構成要素200は、可燃性熱源301、熱伝達要素202、およびエアロゾル形成基体203を含む。
可燃性熱源201は、構成要素100の可燃性熱源101と同様に、ブラインド熱源であり、また可燃性炭素質の材料の実質的に環状の円柱状の固体を含む。可燃性熱源202はまた、前面204と、後面205とを有する。
熱伝達要素202は、基部207および側壁208を含むアルミニウムのカップ状の容器を含む。側壁208は、基部207から延びて、かつ基部207を囲み、基部207と側壁208とからくぼみ209が形成される。空気吸込み口が側壁208に提供されていないが、当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、1つ以上の空気吸込み口が、側壁208に提供されてもよい。
エアロゾル形成基体203は、くぼみ209内のカップ状の容器の内側表面上に被覆を形成する。被覆は、基部207を通じて、また実質的に側壁208全体を通じて延びる。当然のことながら、他の実施形態(図示せず)では、エアロゾル形成基体203の被覆は、側壁208を部分的にのみ通じて延び、それにより内側表面の1つ以上の被覆されていない部分が提供され、そこにおいて、空気吸込み口が提供される。
熱伝達要素202は、可燃性熱源201と直接的に接触して配置される。基部207の外側表面は、可燃性熱源201の後面205と直接的に接触する。
熱伝達要素302は、カップ状の容器と一体的に形成された突出部211をさらに含む。突出部は、基部207の中央から可燃性熱源201の方へ延びる細長い部分212を含む。突出部211は、可燃性熱源が細長い部分212の周りで環状の本体を形成するように、可燃性熱源201内に、かつ可燃性熱源201を通じて、後面205から前面204へと延びる。突出部211は、可燃性熱源201と接触する熱伝達要素202の表面積を増加し、可燃性熱源201からエアロゾル形成基体203への伝導性熱伝達を容易にする。突出部211はまた、可燃性熱源201を熱伝達要素202にさらに固定する。
細長い部分212は、約10mmの長さおよび約2mmの外半径を有する。細長い部分212は、実質的に円形の断面を有する。基部207の遠方にある細長い部分212の遠位端は、半径方向外方に広がり、フランジ213を形成する。フランジ213は約4mmの外半径を持つ。フランジ213は、熱伝達要素202上の可燃性熱源201の機械的な保持をさらに向上する。
当然のことながら、細長い部分212およびフランジ213は、他の適切な形状および寸法を有してもよく、熱伝達要素上の可燃性熱源の機械的な保持をさらに向上させうる。また当然のことながら、フランジ213は、細長い部分212の長さに沿った任意のポイントに配置されてもよく、2つ以上のフランジが提供されてもよい。その他の実施形態(図示せず)では、細長い部分212はフランジを含まない。
図4に示すエアロゾル発生構成要素300は、図3に示すエアロゾル発生構成要素200と実質的に同様である。エアロゾル発生構成要素300は、可燃性熱源301、熱伝達要素302、およびエアロゾル形成基体303を含む。
可燃性熱源301は、構成要素200の可燃性熱源201と同様に、ブラインド熱源であり、また可燃性炭素質の材料の実質的に環状の円柱状の固体を含む。可燃性熱源302はまた、前面304と、後面305とを有する。
熱伝達要素302は、実質的に環状の基部307および実質的に円柱状の側壁308を含むセラミックのカップ状の容器を含む。側壁308は、基部307から延びて、かつ基部307を囲み、基部307と側壁308とから円柱状のくぼみ309が形成される。空気吸込み口が側壁308に提供されていないが、当然のことながら、その他の実施形態(図示せず)では、1つ以上の空気吸込み口が、側壁308に提供されてもよい。
熱伝達要素302は、構成要素200の熱伝達要素202と異なって配置される。熱伝達要素302は、カップ状の容器の内側表面に配置され、くぼみ309を画定し、可燃性熱源301の後面305と直接的に接触する。側壁308は、可燃性熱源301の側面の後方部分を通じて延び、可燃性熱源301を熱伝達要素302に固定する。
熱伝達要素302は、突出部311をさらに含む。突出部311は、熱伝達要素302のカップ状の容器と一体的に形成されずに、むしろ可燃性熱源301の方へ延びる細長い前方部分312を有する金属ピンを含む。細長い前方部分312は、可燃性熱源301内に延びるが、前面304までは延びない。細長い前方部分312は、後面305から可燃性熱源301の長さの約半分ほど可燃性熱源301内に延びる。基部307の遠方にある細長い部分312の遠位端は、半径方向外方に広がり、フランジ313を形成する。
突出部311は、可燃性熱源301から離れて延びる細長い後方部分314をさらに含む。細長い後方部分314は、カップ状の容器の基部307における穴を通って延びる。
エアロゾル形成基体303は、熱伝達要素302の基部307から延びる突出部311の後方部分314の表面上に被覆を形成する。
当然のことながら、熱伝達要素302には、2つ以上の突出部311が提供されてもよい。
その他の実施形態(図示せず)では、熱伝達要素302は、基部307および側壁308を含むカップ状の容器を含まず、むしろ側壁308を有さずに基部307を含む。基部307は、可燃性熱源301をエアロゾル形成基体303から分離する。
その他の実施形態(図示せず)では、可燃性熱源301は、ブラインド熱源ではなく、むしろ前面304から後面305へと延びる1つ以上の長手方向の通路を有する。一部の実施形態では、熱伝達要素の基部307は、1つ以上の通路の開端部を覆いうる。その他の実施形態では、基部307は、可燃性熱源301の長手方向の通路に対して補足的である1つ以上の空気吸込み口を含み、それは、加熱された空気が長手方向の通路を通じて、またエアロゾル形成基体303にわたって通ることを可能にする。
図5に示すエアロゾル発生構成要素400は、図4に示すエアロゾル発生構成要素300と実質的に同様である。エアロゾル発生構成要素400は、可燃性熱源(図示せず)、熱伝達要素402、およびエアロゾル形成基体403を含む。
熱伝達要素402は、可燃性熱源(図示せず)を受けるためのくぼみ409を形成する、実質的に環状の基部407および実質的に円柱状の側壁408を含むセラミックのカップ状の容器を含む。
熱伝達要素402は、金属の突出部411をさらに含む。突出部411は、可燃性熱源(図示せず)に向かってくぼみ409内に延びる第一および第二の端412を含む。第一の端と第二の端412の間にある突出部411の中央部分は、2つの穴(図示せず)において、カップ状の容器の基部407を通じて可燃性熱源から離れて延びる。
突出部411の中央部分は、複数の方向に、曲げられ、折り畳まれ、またはねじられる。中央部分を曲がった構成、折り畳まれた構成、またはねじられた構成に配置することは、中央部分をカップ状の容器に対して密集して閉じ込めることを可能にする。中央領域は、被覆のためにエアロゾル形成基体403により大きい表面積を提供する。
当然のことながら、熱伝達要素402には、2つ以上の突出部411が提供されてもよい。また当然のことながら、1つ以上の突出部411は、任意の適切な配置において曲げられ、折り畳まれ、またはねじられうる。
図6に示すエアロゾル発生構成要素500は、図3に示すエアロゾル発生構成要素200と実質的に同様である。エアロゾル発生構成要素500は、可燃性熱源501、熱伝達要素502、およびエアロゾル形成基体503を含む。
可燃性熱源501は、ブラインド熱源であり、また可燃性炭素質の材料の実質的に環状の円柱状の固体を含む。可燃性熱源502はまた、前面504と、後面505とを有する。
熱伝達要素502は、実質的に環状の基部507および実質的に円柱状の側壁508を含むアルミニウムのカップ状の容器を含む。側壁508は、基部507から延びて、かつ基部507を囲み、基部507と側壁508とからくぼみ509が形成される。側壁508は、その他の実施形態の側壁よりも長く、約14mmの長さを有し、また基部507は、その他の実施形態の熱伝達要素の基部よりも短く、約4mmの半径を有する。側壁508は、基部507から約4mm、基部507からショルダー513まで延びる。ショルダー513において、側壁は、半径方向外方に広がり、したがって、ショルダー513とカップ状の容器の開端部との間のカップ状の容器の半径は、その他の実施形態の半径とおおよそ同様である。ショルダー513と開端部との間のカップ状の容器の半径は、約7mmである。
エアロゾル形成基体503は、くぼみ509内のカップ状の容器の内側表面上に被覆を形成する。被覆は、基部507を通じて、また実質的に側壁508全体を通じて延びる。
熱伝達要素502は、可燃性熱源501と直接的に接触して配置される。基部507の外側表面は、可燃性熱源201の後面505と直接的に接触する。可燃性熱源501はまた、側壁508を通じてショルダー513まで延びる。この配置は、可燃性熱源501と熱伝達要素502との間の伝導性熱伝達を改善する。
この配置において、ショルダー513と基部507との間の熱伝達要素の部分511は、図3に示した構成要素200の突出部211と同様である。しかし、突出部511は中空の突出部であり、またくぼみ509は中空の突出部511内に延びる。
当然のことながら、任意の適切な方法がエアロゾル発生構成要素500を製造するために用いられうる。
エアロゾル発生構成要素500を製造するための1つの適切な方法は、熱伝導材料のウェブに対して可燃性材料の一部を位置付けする第一のステップと、熱伝導性材料と可燃性材料とをプレスして、可燃性熱源501および熱伝達要素503を形成する第二のステップと、くぼみ509内でエアロゾル形成材料の被覆をカップ状の容器の内側表面に適用して、エアロゾル形成基体503を形成する第三のステップと、を含む。
エアロゾル発生構成要素500を製造するための別の適切な方法は、可燃性材料の一部をプレスして、可燃性熱源501を形成する第一のステップであって、可燃性熱源501がくぼみを有する、第一のステップと、熱伝導性材料が可燃性熱源501のくぼみの内側を覆うように、熱伝導性材料のウェブを可燃性熱源上にプレスして、熱伝達要素503およびくぼみ509を形成する第二のステップと、くぼみ509内でエアロゾル形成材料の被覆をカップ状の容器の内側表面に適用して、エアロゾル形成基体503を形成する第三のステップと、を含む。
エアロゾル発生構成要素500を製造するための別の適切な方法は、熱伝導性材料のウェブを所定の形状に形成して、熱伝達要素502およびくぼみ509を形成するステップと、くぼみ509内でエアロゾル形成材料の被覆をカップ状の容器の内側表面の少なくとも一部分に適用して、エアロゾル形成基体503を形成するステップと、可燃性材料の一部をくぼみ509の外側表面の少なくとも一部分に適用して、可燃性熱源501を形成するステップと、を含む。
当然のことながら、エアロゾル形成材料の被覆を適用するステップと可燃性材料の一部を適用するステップは、任意の順序で実施されてもよい。
当然のことながら、図4に示すエアロゾル発生構成要素500の製造に関する上述の方法はまた、本明細書において説明したその他のエアロゾル発生構成要素を製造するために用いられてもよい。
図6に示すように、熱伝達要素502のカップ状の容器のくぼみ509は、取り外し可能なリッド515を用いて任意で閉じられうる。リッド515は、ポリマーの層およびアルミニウムの層を含む積層された複合材料フィルムから成る。リッドは、カップ状の容器の側壁508に熱溶接されて、くぼみ509を封止する。リッドは、タブ516を含み、それはカップ状の容器からのリッド515の取り外しを容易にする。使用において、エアロゾル発生構成要素500をエアロゾル発生物品のホルダーに挿入する前に、ユーザーは、タブ516をつかみ、リッド515をカップ状の容器から剥がすことができる。
その他の実施形態(図示せず)において、リッド515は穿孔可能であってもよい。そのような実施形態では、エアロゾル発生構成要素500をその中に受けるエアロゾル発生物品のホルダーは、リッド515を穿孔するための穿孔要素を含みうる。
図7に示すエアロゾル発生構成要素600は、図6に示すエアロゾル発生構成要素500と実質的に同様である。エアロゾル発生構成要素600は、可燃性熱源(図示せず)、熱伝達要素602、およびエアロゾル形成基体(図示せず)を含む。
熱伝達要素602は、基部607および側壁を含む金属のカップ状の容器を含む。側壁は、基部607から延びて、かつ基部607を囲み、基部607と側壁とからくぼみ609が形成される。
図7に示したように、エアロゾル発生構成要素600は、リッド615を任意で含む。リッド615は、カップ状の容器の開端部においてリップ617に接合され、または別のやり方では、貼り付けられて、くぼみ609を封止する。リッド615がリップ617に接合され、または別のやり方では、貼り付けられる前に、エアロゾル形成基体(図示せず)の被覆が、くぼみ609内のカップ状の容器の内側表面に適用される。リッド615は、図6に示し、かつ上記で説明したリッド515と実質的に同様の構造でありうる。
熱伝達要素602は、可燃性熱源(図示せず)の方へ、または可燃性熱源(図示せず)から離れて延びる突出部を含まない。熱伝達要素602は、くぼみ609内に延びる凹部618を含む。エアロゾル形成基体(図示せず)は、くぼみ609内のカップ状の容器の内側表面上に、かつ凹部618の外側表面上に被覆を形成する。可燃性熱源(図示せず)は、凹部618内に延び、凹部618の内側表面と接触する。凹部618は、熱伝達要素602の表面積を増加し、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への伝導性熱伝達を容易にする。突出部611はまた、可燃性熱源601を熱伝達要素602にさらに固定する。
熱伝達要素602は、深絞りによって、好ましくは少なくとも2段階で形成されうる。方法は、適切なダイおよびパンチを使用したカップ状の容器の深絞りを含みうる。この段階は、2段階で実施されてもよい。方法は、カップ状の容器の近位端にリップ617を形成するさらなる段階を含みうる。熱伝達要素602を形成するための適切な方法のさらなる詳細は、WO−A1−2015/101479に記載される。当然のことながら、本明細書において説明したその他の方法がまた、エアロゾル発生構成要素600の熱伝達要素602を製造するために用いられうる。
図8に示すエアロゾル発生構成要素700は、可燃性熱源701、熱伝達要素702、およびエアロゾル形成基体703を含む。
熱伝達要素702は、約0.3mmの厚さをもつアルミ箔の単一のシートで形成される。箔のシートの中央部分は、実質的に環状のベース部707と、ベース部707から延び、かつベース部707を囲む側壁708と、を含む。ベース部707および側壁708は、第一のくぼみ709を画定する第一のカップ状の容器を形成する。エアロゾル形成基体は第一のくぼみ709内に収容される。エアロゾル形成基体は、第一のくぼみ709内の第一のカップ状の容器の内側表面上に被覆を形成する。エアロゾル形成基体703の被覆は、実質的にはあらかじめ説明されたように、第一のくぼみ709内の第一のカップ状の容器の内側表面に適用される。第一のくぼみ709は、図6に示した構成要素500のリッド515と実質的に同様であるタブ716を有する第一のリッド715によって閉じられる。
箔のシートの外側部分719は、第一の側壁708に対向する方向に、第一の側壁708を覆って折り畳まれ、かつベース部707を越えて延びる。ベース部707を超えて延びて第二の側壁を形成する外側部分719の端は、ベース部707を囲む。第二の側壁の長さは、第一の側壁707の長さとおおよそ同様である。ベース部707および第二の側壁は、第二のくぼみ720をもつ第二のカップ状の容器を形成する。ベース部707は、第一のくぼみ709と第二のくぼみ720とを分離し、したがって、第一のくぼみ709は、第二のくぼみ720と直接的に向かい合う。可燃性熱源701は、第二のくぼみ720内に収容される。可燃性熱源720の後面701は、ベース部701と直接的に接触し、第二の側壁は、可燃性熱源701の前面704を越えて延びる。一般的には、可燃性熱源701は、第二のくぼみ720内に押しつけられるが、可燃性熱源701は、第一のくぼみ内のエアロゾル形成基体と同様に、第二のくぼみ720内の第二のカップ状の容器の内側表面に適用されてもよい。空気吸込み口721が、くぼみ720に対して第二のカップ状の容器の側壁に提供され、それにより追加的な空気が可燃性熱源701に到達して点火および持続的な燃焼を支持することが可能になる。第二のくぼみ720は、第二のリッド722によって閉じられる。第二のリッドは、空気吸込み口721にわたって延び、第二のくぼみ720が完全に囲まれることを確実にする。第二のリッド721は、図6に示した構成要素500のリッド515と実質的に同様である。
図8に示すように、エアロゾル発生構成要素700は、2つの対向するくぼみ709、720を形成する熱伝達要素702を含む。エアロゾル形成基体703は、第一のくぼみ709の内側表面上に被覆を形成し、可燃性熱源701は、第二のくぼみ720の内側表面と直接接触する。この配置は、可燃性熱源701とエアロゾル形成基体703との間の伝導性熱伝達を向上し、熱伝達要素702上への可燃性熱源701の機械的な保持を向上する。
2つのくぼみ709、720を含む熱伝達要素702は、一般的には深絞り処理によって形成される。その他の方法がまた、熱伝達要素702およびエアロゾル発生構成要素700を形成するために用いられてもよいことは当業者にとって明らかである。
その他の実施形態(図示せず)では、第一のくぼみ709はまた、側壁708に1つ以上の空気吸込み口を含むことができ、リッド715は、空気吸込み口を通じて延びて、第一のくぼみ709を閉じることができる。
その他の実施形態(図示せず)では、第二のくぼみ720を含む第二のカップ状の容器は、第二の材料の片から形成されてもよい。例えば、第二の材料の片は、第一のカップ状の容器と同様の寸法をもつアルミ箔の管であってもよい。第二の材料の片は、機械的な接続(締まりばめ、ねじ接続、または雄もしくは雌コネクターなど)による、または接着(糊付けなど)によるなどの、任意の適切な手段によって基部の外側表面に固定されてもよい。
当然のことながら、1つの実施形態に関して説明された特徴は、その他の実施形態に提供されてもよい。