JP2019503877A5 - - Google Patents

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図2(a)は、外側ブレード51および内側ブレード55を縦につなげた断面図にて上述の切り屑除去構成を示している。相対的な切削方向59が両方のブレード51および55に作用する。外側ブレード51は、外側の歯面(凹歯面)を切削して切り屑52を形成する鋭い切れ刃53を有する。ブレード51の隙間端54は、なまくら形状を有し、内側の歯面(凸歯面)の如何なる切削にも関与しない。内側ブレード55は、内側の歯面(凸歯面)を切削して切り屑56を形成する鋭い切れ刃57を有する。ブレード55の隙間端58は、なまくら形状を有し、外側の歯面(凹歯面)の如何なる切削にも関与しない。
図2(b)は、縦につなげた総形ブレード64および第2の総形ブレード69の断面図を示している。相対的な切削方向59が両方のブレード64および69に作用する。ブレード64は、相対的な切削方向59に対して直交する正面60を有する。ブレード64の2つの切れ刃61および62は、凸および凹歯面に加え、歯元領域(図示せず)からもまた、つながった切り屑63を切り取る。ブレード64の切れ刃61および62は、正面60が切削方向に対して直交しているので、中立に(穏やかに)働く。
図2(b)における第2のブレード69は、相対的な切削方向59に関して鋭利ではなくて中立に見える切れ刃66および67を形成する正面65を持ち、ブレード64と同じ外形を有する。理想的な場合、切り屑68は切り屑63と同じとなろう。切れ刃61がカッターヘッドにおいて切れ刃66と同じ径方向位置を有すると共に切れ刃62がカッターヘッドにおいて切れ刃67と同じ径方向位置を有するように、カッターヘッドにおける総形ブレード64および69の径方向の調整は、ほとんど不可能である。同一ブレードの一部である2つの切れ刃(例えば61および62)に対し、異なる径方向の調整を実現させることは不可能である。ブレード形状の研削における誤差に加えてカッターへッドの溝の誤差もまた、個々の切れ刃の独立した調整によって補償することができない。
単一ブレード型のカッターへッドは、完成したかさ歯車が歯先と歯元との間の歯底に沿った平行な溝幅を示すので、完成処理にて切削される正面フライス加工のかさ歯車に単に用いられるだけである。溝底を含むそれぞれの歯溝の両歯面を作成するために一種類のブレード64を単に使用するだけの単一ブレード切削処理(図2(b)に概略的に示す)は、多くの欠点を有する。両方の切れ刃をつなぐブレード正面(一般には平坦面である)60は、およそゼロ度の横すくい角を両方の切れ刃61および62のために単に与えることができるだけである。ゼロ度の横すくい角(切削方向59に対して直交する正面60)に関し、切り屑除去処理は、切り屑を除去するために(正の横すくい角を必要とする鋭い切れ刃で切り屑を剪断するというよりはむしろ)より大きな可塑化作業を行わなければならない。
ブレード40および41の構成は、位置44において、切れ刃23に対してその径方向の位置と、圧力角と、形状とが同一である内側切れ刃をもたらす。ブレード40および41の構成はまた、25と等しい両方のブレードを介して刃先幅45をもたらす。その結果として、位置44の切れ刃は、切れ刃21と同じ圧力角と、形状と、径方向位置とを有する。ブレード40および41の組み合わせは、2つの異なるように配備されるが同一のブレード(1つの外側ブレードおよび1つの内側ブレード)からなる。それ故、本発明の切削ブレードを単一ブレードとして呼称することができる。作成される歯車溝の形状は、総形ブレード20によって作り出される形状と同一である。総形ブレード20のように、本発明のブレード構成は、完成したカッターヘッドで凸および凹歯面に加えてすみ肉および歯底もまた同時に切削するため、単一種類のブレードを単に必要とするだけである。図2(c)は、位置44に切り屑70を単一の側方切り屑として除去する切れ刃を持った外側ブレードとして機能する第1の単一ブレード41を示す。ブレード41の隙間側72は、凸歯面に対する隙間42を示す。次の単一ブレード40は、位置43に切り屑71を単一の側方切り屑として除去する切れ刃を持った内側ブレードとして機能する。ブレード40の隙間側73は、凹歯面に対する隙間42を示す。
単一ブレードおよびカッターシステムはまた、これを単一割り出し正面フライス加工に対して上述したように、連続割り出し正面ホブ切り加工に利用することも可能である。同一の内側および外側のブレードを実現するため、外側および内側ブレード間の個々の前面距離によって、ブレードの間合いを制御することはできない。内側ブレードの切れ刃の基準点と、外側ブレードの切れ刃の基準点との間の角距離であるブレードの間合いは、歯厚と共に溝に影響を与える。外側の溝に配されたブレードの正面の間隔と他のすべてのパラメーターとが内側ブレードのパラメーターと等しい場合、その場合には切削の完了での正確な歯厚は、切れ刃の径方向位置の変更にて単に達成されることができるだけである。両方のブレードを同一にするため、例えば+Δsの溝幅の相違は、内側切れ刃の半径をΔs/2だけ増大させると共に外側切れ刃の半径をΔs/2だけ減少させることにより、修正されることができる。この場合、正確な歯溝幅(および歯厚)は、外側切削のためのカッターへッド溝に加えて内側切削のためのカッターへッド溝にも同一のブレードを用いることによって達成されよう。

Claims (7)

  1. 概ね棒形状であって切れ刃を含み、かさ歯車およびハイポイド歯車を切削するための歯車切削ブレードであって、
    第1の切れ刃および第2の切れ刃と、
    それぞれが同じ前記第1の切れ刃および前記第2の切れ刃を有し、歯車加工対象物に歯溝を切削するように操作可能である少なくとも2つの前記切削ブレードであって、ブレード群を画成し、このブレード群のそれぞれの切削ブレードが回転可能なカッターヘッドに配置可能であり、前記少なくとも2つの切削ブレードは歯車加工対象物に歯溝を切削するように操作可能であり、前記歯溝が、前記歯車加工対象物における1つの歯の凸歯面と、直近の向かい合わせの凹歯面との間に空間を画成する、少なくとも2つの前記切削ブレードと
    を具え、前記少なくとも2つの切削ブレードは、前記カッターヘッドに第1の向きに相互に配置可能であり、前記少なくとも2つの切削ブレードの一方は、前記歯溝の前記凸歯面および前記凹歯面の一方を前記第1の切れ刃および前記第2の切れ刃の一方を用いて切削するように操作可能であり、前記少なくとも2つの切削ブレードの他方は、前記歯溝の前記凸歯面および前記凹歯面の他方を前記第1の切れ刃および前記第2の切れ刃の他方を用いて切削するように操作可能であることを特徴とする歯車切削ブレード。
  2. 前記カッターヘッドにおける前記少なくとも2つの切削ブレードの前記一方の位置と、前記カッターヘッドにおける前記少なくとも2つの切削ブレードの前記他方の位置とが、前記カッターヘッドにおいて相互に交換可能であり、これによって前記少なくとも2つの切削ブレードは、前記カッターヘッドにおいて前記第1の向きと向かい合わせの第2の向きに相互に配置可能であり、
    前記第2の向きにおいて、前記少なくとも2つの切削ブレードの前記一方は、前記第1の向きの向かい合わせの切れ刃を用いて前記第1の向きの向かい合わせの歯面を切削するように操作可能であり、前記少なくとも2つの切削ブレードの前記他方は、前記第1の向きの向かい合わせの切れ刃を用いて前記第1の向きの向かい合わせの歯面を切削するように操作可能であり、
    前記第2の向きにて切削される歯溝が前記第1の向きにて切削される前記歯溝と同じであることを特徴とする請求項1に記載の歯車切削ブレード。
  3. かさ歯車およびハイポイド歯車を作成するための歯車切削工具であって、
    カッター軸線を中心に回転可能であって複数のブレード溝群を具え、前記ブレード溝群のそれぞれが少なくとも2つのブレード位置決め溝を有するカッターヘッドと、
    前記ブレード位置決め溝の一方に配備される第1の切削ブレードと、前記ブレード位置決め溝の他方に配備される第2の切削ブレードとを含む少なくとも1つのブレード溝群であって、前記第1および第2の切削ブレードが第1の切れ刃および第2の切れ刃を具えた切削端をそれぞれ有し、前記第1および第2の切削ブレードの前記切削端が同じである少なくとも1つのブレード溝群と
    を具え、前記第1および第2の切削ブレードは、歯車加工対象物に歯溝を切削するように操作可能であり、前記歯溝は、前記歯車加工対象物の1つの歯の凸歯面と、直近の向かい合わせの凹歯面との間に空間を画成し、
    前記第1および第2の切削ブレードは、第1の向きに前記ブレード溝群に相互に配置可能であり、前記第1および第2の切削ブレードの一方は、前記第1の切れ刃または前記第2の切れ刃の一方を用いて前記歯溝の前記凸歯面または前記凹歯面の一方を切削するように操作可能であり、前記第1および第2の切削ブレードの他方は、前記第1の切れ刃または前記第2の切れ刃の他方を用いて前記歯溝の前記凸歯面または前記凹歯面の他方を切削するように操作可能であることを特徴とする歯車切削工具。
  4. 前記カッターヘッドにおける前記第1および第2の切削ブレードの前記一方の位置と、前記カッターヘッドにおける前記第1および第2の切削ブレードの前記他方の位置とが前記カッターヘッドにおいて相互に交換可能であり、これにより前記第1および第2の切削ブレードは、前記第1の向きと向かい合わせである第2の向きに相互に前記カッターヘッドに配置可能であり、
    前記第2の向きにおいて、前記第1および第2の切削ブレードの前記一方は、前記第1の向きの向かい合わせの切れ刃を用いて前記第1の向きの向かい合わせの歯面を切削するように操作可能であり、前記第1および第2の切削ブレードの前記他方は、前記第1の向きの前記向かい合わせの切れ刃を用いて前記第1の向きの前記向かい合わせの歯面を切削するように操作可能であり、
    前記第2の向きによって切削される歯溝が前記第1の向きによって切削される歯溝と同じであることを特徴とする請求項3に記載の歯車切削工具。
  5. 前記第1および第2の切削ブレードは、相互に独立して前記カッターヘッドのカッター軸線に対して径方向に調節可能であることを特徴とする請求項3に記載の歯車切削工具。
  6. かさ歯車およびハイポイド歯車の切削方法であって、
    カッター軸線を中心に回転可能であるカッターヘッドを具えると共に複数のブレード溝群を含み、このブレード溝群のそれぞれが少なくとも2つのブレード位置決め溝を有し、前記ブレード溝群の少なくとも一方が前記ブレード位置決め溝の一方に配備される第1の切削ブレードと、前記ブレード位置決め溝の他方に配備される第2の切削ブレードとを含み、これら第1および第2の切削ブレードが第1の切れ刃および第2の切れ刃を具えた切削端をそれぞれ有し、当該第1および第2の切削ブレードの切削端が同じである切削工具を用意することと、
    前記切削工具を回転し、この回転している切削工具と歯車加工対象物とを相互にかみ合い状態へともたらし、前記第1および第2の切削ブレードが歯車加工対象物に複数の歯溝を切削するように操作可能であって、これら歯溝が前記歯車加工対象物の1つの歯の凸歯面と、直近の向かい合わせの凹歯面との間に空間をそれぞれ画成することと
    を具え、前記第1および第2の切削ブレードは、前記ブレード溝群へと相互に第1の向きに配置され、前記第1および第2の切削ブレードの一方は、前記第1の切れ刃または前記第2の切れ刃の一方を用いて前記歯溝のそれぞれの前記凸歯面または前記凹歯面の一方を切削するように操作可能であり、前記第1および第2の切削ブレードの他方は、前記第1の切れ刃または前記第2の切れ刃の他方を用いて前記歯溝のそれぞれの前記凸歯面または前記凹歯面の他方を切削するように操作可能であることを特徴とする方法。
  7. 前記カッターヘッドの前記第1および第2の切削ブレードの前記一方の位置と、前記カッターヘッドの前記第1および第2の切削ブレードの前記他方の位置とを前記カッターヘッドにて相互に交換し、それによって前記第1および第2の切削ブレードが前記第1の向きと向かい合わせである第2の向きに前記カッターヘッドに相互に配置されることと、
    前記切削工具を回転し、この回転している切削工具と別な歯車加工対象物とを相互にかみ合い状態へともたらすことと
    をさらに具え、前記第2の向きにおいて、前記第1および第2の切削ブレードの前記一方は、前記第1の向きの前記向かい合わせの切れ刃を用いて前記第1の向きの前記向かい合わせの歯面を切削するように操作可能であり、
    前記第1および第2の切削ブレードの前記他方は、前記第1の向きの前記向かい合わせの切れ刃を用いて前記第1の向きの前記向かい合わせの歯面を切削するように操作可能であり、
    前記第2の向きによって切削される前記別な歯車加工対象物の歯溝は、前記第1の向きによって切削される前記歯車加工対象物の前記歯溝と同じであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
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