JP2019218886A - 風車用ブレード及び風力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で、かつ、柔らかい構造を実現できダウンウィンド方式の風力発電装置に適用できること。【解決手段】本発明の風車用ブレードは、上記課題を解決するために、少なくとも風を受けて回転するロータと、該ロータを軸支すると共に、その内部に少なくとも発電機を収納しているナセルと、該ナセルを支持するタワーとを備え、前記ロータが前記タワーより風下側に配置されるダウンウィンド方式の風力発電装置の前記ロータをハブと共に構成する風車用ブレードであって、前記風車用ブレードは、該風車用ブレードの強度部材となるスパーキャップを備え、かつ、前記スパーキャップのブレード先端部付近に、前記風車用ブレードの長手方向に対する直角断面が翼型のブレード外皮の上下を支持するリブが配置されていることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は風車用ブレード及び風力発電装置に係り、特に、ブレードの強度を向上させるスパーキャップを備えているものに好適な風車用ブレード及び風力発電装置に関する。
近年、温室効果ガス削減の観点から、発電時に二酸化炭素を排出しない風力発電の導入が進んでいる。風力発電装置のブレードに風が当たると、ブレードはロータ軸を軸として回転し、ロータ軸の回転は、増速機を介して発電機に伝達されることで発電が行われる。
ところで、コストや発電効率の観点から風力発電装置は、近年、大型化する傾向にある。
即ち、水平軸風力発電装置の出力Pは、次式(1)で示される。
Figure 2019218886
このように、風から得られるエネルギー(出力P)は、風速の3乗および受風面積に比例する。風力発電装置の出力(P)を向上させるためには、受風面積(S)、即ち、ブレードの長さを長くすること(以下、長翼化という)が効果的である。
しかし、ブレードの長翼化は、ブレードが風から受ける空力荷重の増大及びブレード自体の重量増加に伴う重量荷重の増大につながることから、ロータを支持するナセルの大型化、タワーの高強度化が必要となりコスト増加の要因になる。
このため、ブレードを長翼化するためには、ブレード断面の翼型を工夫し、コード長を短くして空力荷重を低減すると共に、重量荷重の増大を抑制することが考えられる。
風力発電装置の型式には、ロータがタワーより風上側に配置されるアップウィンド方式と、ロータがタワーより風下に配置されるダウンウィンド方式がある。
アップウィンド方式の風力発電装置は、ブレードがタワーによる風の乱れの影響を受けにくいという利点があるが、高風速時に空力荷重によりブレードが風下側に撓み、ブレードとタワー間のクリアランスが減少するため、ブレードとタワーが接触する危険がある。
一方、ダウンウィンド方式の風力発電装置は、ロータがタワーの風下側に位置するため、ブレードを風向きに合わせるヨー駆動装置が不要である。また、強風時には、風速が上がるに従いブレードとタワーのクリアランスが拡大する。
上記のアップウィンド方式の風力発電装置は、ブレードがタワーに接触しないように、ブレードは高い剛性が必要とされ、ブレードに作用する荷重に対する剛性を満たすための構造として、広く採用されているのがスパーキャップを備える構造である。
このスパーキャップは、ブレードの負圧側と正圧側において、ブレードの長手方向に帯状に配置される構造部材である。通常、スパーキャップは、繊維強化樹脂複合材からなるシートを複数積層することで所望の強度及び剛性を確保している。
しかしながら、風力発電装置の大型化に伴いブレードを長翼化していくには、増大する荷重を担うことが重要となり、このためには、繊維強化樹脂複合材シートの積層数を多くする必要があるが、繊維強化樹脂複合材シートの積層数を多くすることは、ブレード重量の増大につながっていた。
このような問題点を解決しようとしたものに特許文献1がある。この特許文献1には、複数本の主強度材料が、ブレードの背側と腹側のそれぞれに分散して配置される構成とし、スパーキャップの幅に対する厚さの比を増大させることで、ブレード重量の増加を最小限に留めつつ、ブレードの翼断面に垂直な方向への圧縮応力に対する強度を高めることが記載されている。
特開2011−137386号公報
ところで、水平軸の風力発電装置としてダウンウィンド方式を採用する場合には、前述のように、ブレードが空力荷重を受けるとブレードとタワーのクリアランスが拡大する方向に変形することから、アップウィンド方式の風力発電装置に必要とされる高い剛性は必要なくなるので、ダウンウィンド方式の風力発電装置への適用が望まれていた。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、軽量で、かつ、柔らかい構造を実現できダウンウィンド方式の風力発電装置に適用できる風車用ブレード及び風力発電装置を提供することにある。
本発明の風車用ブレードは、上記目的を達成するために、少なくとも風を受けて回転するロータと、該ロータを軸支すると共に、その内部に少なくとも発電機を収納しているナセルと、該ナセルを支持するタワーとを備え、前記ロータが前記タワーより風下側に配置されるダウンウィンド方式の風力発電装置の前記ロータをハブと共に構成する風車用ブレードであって、前記風車用ブレードは、該風車用ブレードの強度部材となるスパーキャップを備え、かつ、前記スパーキャップのブレード先端部付近に、前記風車用ブレードの長手方向に対する直角断面が翼型のブレード外皮の上下を支持するリブが配置されていることを特徴とする。
また、本発明の風力発電装置は、上記目的を達成するために、ハブとブレードから成り、少なくとも風を受けて回転するロータと、前記ハブに接続されたロータ軸を介して前記ロータを軸支すると共に、その内部に前記ロータ軸に接続された発電機を少なくとも収納しているナセルと、該ナセルを支持するタワーとを備え、前記ロータが前記タワーより風下側に配置されるダウンウィンド方式の風力発電装置であって、前記ブレードは、上記構成の風車用ブレードであることを特徴とする。
本発明によれば、軽量で、かつ、柔らかい構造を実現できダウンウィンド方式の風力発電装置に適用できる風車ブレード及び風力発電装置を得ることができる。
本発明の風車用ブレードが採用されるダウンウィンド方式の風力発電装置を示す側面図である。 本発明の風車用ブレードの実施例1を示す概念図である。 図2のA−A´線に沿った断面図である。 図2のB−B´線に沿った断面図である。 本発明の風車ブレードの実施例1を適用したことによる効果を説明するための図であり、スパーキャップのブレード先端側端部位置をブレード根元からのブレード長さをパラメータとして、ブレード先端部の変位を評価した結果を示す特性図である。 本発明の風車用ブレードの実施例2を示す概念図である。 図6のC−C´線に沿った断面図である。 本発明の風車用ブレードの実施例2における分割された風車用ブレードの各々の分割部の結合部を示す斜視図である。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の風車ブレード及び風力発電装置を説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
図1に、本発明の風車用ブレード(以下、単にブレードという)が採用されるダウンウィンド方式の風力発電装置10を示す。
図1に示すように、ロータ1がタワー6より風下に配置されるダウンウィンド方式の風力発電装置10は、複数のブレード2及びブレード2の根元をロータ軸4に接続するためのハブ3から成り、風を受けて回転するロータ1と、このロータ1を軸支すると共に、地表面に設置された基礎の上に配置されるタワー6の上部に配置され、ロータ軸4、増速機及び発電機(図示せず)を収納するナセル5とを備えている。上記タワー6は、ロータ1及びナセル5を所定の高さに保持(支持)するための架台である。
そして、ブレード2に風が当たると、ブレード2はロータ軸4を軸として回転し、ロータ軸4の回転は、増速機を介して発電機に伝達されることで発電が行われる。
ナセル5には、図示はしないが駆動装置と制御装置が設置され、ダウンウィンド方式の風力発電装置10が効率よく発電できるように制御される。
図2に、本発明の風車用ブレードの実施例1を示す。
図2に示すように、本実施例のブレード2は、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を母材とした繊維強化樹脂複合材からなる。ブレード2のハブ3との接続部断面は円筒形状となっているが、先端方向に向け空気力学的に回転力を得るため、断面は翼型に形成されている。ブレード2の先端に近くなるに従い、翼の厚さ(T)と翼弦長(L)の比である翼厚比は小さくなるよう設定される(図3を参照)。
図2におけるブレード2のA−A’線に沿った断面を図3に示す。
図3に示す本実施例のブレード2は、主に繊維強化樹脂複合材の外殻で構成された中空構造となっており、前縁部であるリーディングエッジ(LE)11、後縁部であるトレイリングエッジ(TE)12、負圧面であるサクションサイド(SS)13、正圧面であるプレッシャーサイド(PS)14から構成される。また、サクションサイド(SS)13、プレッシャーサイド(PS)14によって外皮(シェル)が構成される。
風力発電装置10の運転時には、ブレード2を面外(図中の上下方向)に曲げ変形を起こそうとする荷重が作用するため、ブレード2の内部が中空の状態では、座屈破壊に至る。
そこで、フラップ(幅広)面の中央付近に、一方向繊維強化樹脂複合材製のSSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16を配置すると共に、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16の間に、LE側桁部材(スパーウェブ)17とTE側桁部材(スパーウェブ)18を設置し、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16とLE側スパーウェブ17及びTE側スパーウェブ18を接着接合することで、耐座屈性を向上させている。
ブレード2を構成する材料として用いられる繊維強化樹脂複合材の強化繊維としては、比弾性率や比強度が高い炭素繊維やガラス繊維が用いられる。一方、母材樹脂としては、機械的特性に優れ、電気抵抗の高いエポキシ樹脂やポリエステル樹脂が用いられる。ブレード2はこれらの材料を用いて、ハンドレイアップ法、樹脂含浸法、真空含浸法、オートクレーブ法等によって成形、製造される。
また、構造強度部材であるSSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16には、高材料強度特性が要求されることから、強度及び弾性係数が高い一方向繊維強化樹脂複合材で構成されることが好ましい。この一方向繊維強化樹脂複合材は、テープ状で供給されることが多く、複数積層することで所望の強度を得ることができる。積層数はブレード2の根元から先端にかけて一様である必要はなく、強度を高めたい部分の積層数を多くしたり、空力的な荷重が小さくなる部分では少なくしたりすることができる。
また、SSスパーキャップ15とPSスパーキャップ16は同じ構成にする必要はなく、積層数や厚みの分布を変化させることができる。SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16の積層数や厚みの配置は、風車荷重解析をすることにより決定することができる。
ダウンウィンド方式の風力発電装置10の場合には、ブレード2が風下側に変形してもタワー6に衝突することはないため、解析において大きな変形を許容することができる。
これは、風車の荷重解析において、SSスパーキャップ15とPSスパーキャップ16を構成する一方向繊維強化樹脂複合材の積層数を、アップウィンド方式のブレード2に比べ薄くすることで実現可能である。
また、シェルを構成するサクションサイド(SS)13の外皮とプレッシャーサイド(PS)14の外皮及びLE側スパーウェブ17とTE側スパーウェブ18は、PVC等の樹脂製発泡体やバルサ等の木材をコア材として、表面を繊維強化樹脂複合材で補強した構造となっている。
本実施例で用いられる繊維強化樹脂複合材は、ブレード2に作用する曲げ荷重、ねじり荷重に耐えられるように繊維配向方向を選択する。
図2におけるブレード2のB−B’線に沿った断面を図4に示す。
図4に示すように、本実施例では、ブレード根元(図4の左側)から延伸するSSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16の先端側端部(図4のS部及びP部)には、その位置におけるブレード断面と平行に、サクションサイド(SS)13の外皮とプレッシャーサイド(PS)14の外皮に接続されるリブ21が設けられている。
即ち、本実施例のリブ21は、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16のブレード先端側端部(図4のS部及びP部)に、ブレード2の長手方向に対する直角断面が翼型のブレード2の外皮20の上下を支持するように配置されている。
このリブ21は、スパーウェブを避けるようにリーディングエッジ(LE)11とLE側スパーウェブ17の間、LE側スパーウェブ17とTE側スパーウェブ18の間、TE側スパーウェブ18とトレイリングエッジ(TE)12との間の3箇所に配置される場合には、LE側スパーウェブ17及びTE側スパーウェブ18は、ブレード2のリブ21よりも先端側に延伸して配置できる。
一方、リブ21が配置される位置でのブレード断面と相似形状でシェルに結合される場合(リブ21が一体の場合)には、LE側スパーウェブ17及びTE側スパーウェブ18は、リブ21で端部となる。
この構成の場合には、リブ21よりも先端側では、LE側スパーウェブ17及びTE側スパーウェブ18を配置しない構成であったり、リブ21より根元側の配置と異なる配置であったり、スパーウェブの数を変化させた構造も可能である。
また、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16を構成する一方向繊維強化樹脂複合材が、先端側端部付近で複数積層されている場合には、ブレード2の外皮20の内面側に配置された一方向繊維強化樹脂複合材からテーパー状に薄くなるように減少する。
更に、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16の先端側端部では、ブレード2の外皮20を構成する繊維強化樹脂複合材の厚みを増すなどにより、強度が極端に変化しないように補強されている。
本実施例でのリブ21は、同一素材或いは複合材、複数の素材からなるクラッド材などの板、ハニカムコアからなるサンドイッチ材やスパーウェブと同様に樹脂製発泡剤やバルサ材をコア材19とし、その両表面を繊維強化樹脂複合材で補強した部材、繊維強化樹脂複合材などから構成される。
また、本実施例におけるリブ21は、LE側スパーウェブ17及びTE側スパーウェブ18をブレード2の外皮20に接着するのと同様に、接着剤によってブレード2の外皮20の厚み補強された部分に接着することで、ブレード2の成形時に一体成形することができる。
以上説明した本実施例に係るブレード2は、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16の先端部付近にリブ21を備える構造としたことで、この位置におけるフラップ方向の強度を高めることができるため、ブレード2が座屈するのを防止できる。
このため、リブ21より先端では、スパーキャップを備える必要がなくなり、スパーキャップを短くすることができ、ブレード2の軽量化が可能となる。
また、アップウィンド方式のブレードでは、高い剛性が必要とされていたが、本実施例のようなダウンウィンド方式のブレード2では、風によりブレード2に荷重が働き風下側に撓んだとしても、ロータ1の回転中にブレード2がタワー6と衝突することがないため、低い剛性とすることができる。
本実施例におけるブレード2を適用したことによる効果を、図5を用いて説明する。図5は、スパーキャップのブレード先端側端部位置をブレード根元からのブレード長さをパラメータとして、ブレード先端部の変位を評価した結果を示す。
図5に示すように、ブレード長さ90%の位置において、ブレード長さ99%の従来構造におけるブレード変位と比較し、1.9倍となっている。ブレード変位が2倍を超えるとブレード直径が縮小し受風面積が低下するため、本実施例の効果が少なくなる。よって、スパーキャップのブレード先端側端部をブレード根元からブレード長さ90%以上、99%未満の位置とすることが望ましい。
即ち、リブ21を設けた場合(本実施例)は、スパーキャップのブレード先端側端部をブレード根元からブレード長さ90%以上、リブ21を設けてスパーキャップのブレード先端側端部をブレード根元からブレード長さ99%だと、リブ21を設けない場合(従来構造)の変位と同じであり、リブ21を設ける意味がないので、スパーキャップのブレード先端側端部をブレード根元からブレード長さ99%未満とすれば良い。
このように、本実施例のブレード2は、軽量で、かつ、柔らかい構造を備えるため、低コストのブレード2を提供することが可能である。また、従来と同じ重さが許容される場合には、従来よりも長翼化したブレード2を提供することができ、これにより受風面積が拡大することから発電量を向上させることができる。
図6、図7及び図8に、本発明の風車用ブレードの実施例2を示す。
図6に示すように、本実施例のブレード2は、スパーキャップのブレード先端側端部のリブが挿入される位置で、根元側ブレード31と先端側ブレード32に分割されていると共に、図6のC−C’線に沿った断面である図7に示すように、根元側ブレード31と先端側ブレード32の結合部の結合面には、根元側リブ35と先端側リブ36が配置されている。
即ち、本実施例の根元側リブ35と先端側リブ36は、ブレード2の長手方向に対する直角断面が翼型のブレードの外皮の上下を支持するように配置されている。
このような本実施例の構成では、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16の先端側端部に配置される先端側リブ36は、SSスパーキャップ15及びPSスパーキャップ16の先端側端部における断面の翼型と相似形をしており、この位置でスパーウェブも終端している。
根元側リブ35及び先端側リブ36は、ロータ1が回転する際に作用する遠心力により生じるせん断力に耐え得るように固定する必要がある。例えば、根元側リブ35及び先端側リブ36が、シェルに結合される部分の繊維強化樹脂複合材厚みを増加させ、根元側リブ35及び先端側リブ36との結合面を補強する。
根元側ブレード31と先端側ブレード32の結合は、根元側リブ35及び先端側リブ36を貫通するようなボルト締結が確実である。
また、樹脂系の接着剤を用いることも有効であり、例えば、エポキシ樹脂接着剤が挙げられる。ただし、エポキシ樹脂は紫外線によって劣化することから、根元側ブレード31と先端側ブレード32の結合部は、表面にポリウレタンやフッ素樹脂といった耐候性塗装をブレード2の表面に形成することが必要となる。
図8に、本実施例における根元側ブレード31と先端側ブレード32の接続例を示す。図8は、根元側ブレード31と先端側ブレード32の結合部の形状を分かりやすくするため、シェル構造のみを示している。
根元側ブレード31と先端側ブレード32の結合面は、根元側リブ35及び先端側リブ36の向かい合う平面同士を結合してもよいが、ロータ1の回転に伴う遠心力によるせん断力に耐えるために、図8に示すように、根元側ブレード31と先端側ブレード32の結合面におけるシェルが凹凸の加工にしてもよい。
図8では、根元側ブレード31のSS面シェルが先端側ブレード32方向に凸(又は凹)31aになり、先端側ブレード32の凹部(又は凸部)32aと合致する。PS面シェルは、先端側ブレード32が根元側ブレード31方向に凸(又は凹)32bになり、根元側ブレード31の凹部(又は凸部)31bに合致する。
このような本実施例の構成であっても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
なお、本実施例による根元側ブレード31と先端側ブレード32の接続例の構成は、ブレード2が根元側ブレード31と先端側ブレード32から構成されることから、根元側ブレード31と先端側ブレード32でブレードの内部構造を変えることができ、先端側ブレード32でスパーウェブを1本にしたり、シェル構造のみにするなどとすることでブレード重量を軽くしたりすることができる。
また、ブレード2を長翼化する場合には、ブレード長さが輸送の際の制限となっている場合が多いが、本実施例を適用したブレード2では、根元側ブレード31を輸送できる長さの範囲に設定することで、分割したブレード2を風力発電装置10の建設場所まで輸送することができ、建設現場で結合することで、輸送制限のあるブレードよりも長いブレードを利用でき、発電量向上に貢献できる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…ロータ、2…風車用ブレード、3…ハブ、4…ロータ軸、5…ナセル、6…タワー、10…風力発電装置、11…リーディングエッジ(LE)、12…トレイリングエッジ(TE)、13…サクションサイド(SS)、14…プレッシャーサイド(PS)、15…SSスパーキャップ、16…PSスパーキャップ、17…LE側桁部材(スパーウェブ)、18…TE側桁部材(スパーウェブ)、19…コア材、20…ブレードの外皮、21…リブ、31…根元側ブレード、31a…根元側ブレードの凸、31b…根元側ブレードの凹部、32…先端側ブレード、32a…先端側ブレードの凹部、32b…先端側ブレードの凸、35…根元側リブ、36…先端側リブ。

Claims (14)

  1. 少なくとも風を受けて回転するロータと、該ロータを軸支すると共に、その内部に少なくとも発電機を収納しているナセルと、該ナセルを支持するタワーとを備え、前記ロータが前記タワーより風下側に配置されるダウンウィンド方式の風力発電装置の前記ロータをハブと共に構成する風車用ブレードであって、
    前記風車用ブレードは、該風車用ブレードの強度部材となるスパーキャップを備え、かつ、前記スパーキャップのブレード先端部付近に、前記風車用ブレードの長手方向に対する直角断面が翼型のブレード外皮の上下を支持するリブが配置されていることを特徴とする風車用ブレード。
  2. 請求項1に記載の風車用ブレードであって、
    前記風車用ブレードの前記ハブとの接続部断面が円筒形状に形成されていると共に、前記風車用ブレードは、ブレード先端方向に向け、回転力を得るため断面が前記翼型に形成されていることを特徴とする風車用ブレード。
  3. 請求項1又は2に記載の風車用ブレードであって、
    前記風車用ブレードは、繊維強化樹脂複合材の外殻で構成された中空構造となっており、前縁部であるリーディングエッジ(LE)、後縁部であるトレイリングエッジ(TE)、負圧面であるサクションサイド(SS)、正圧面であるプレッシャーサイド(PS)から構成され、前記サクションサイド(SS)及び前記プレッシャーサイド(PS)によって外皮(シェル)が構成されていることを特徴とする風車用ブレード。
  4. 請求項3に記載の風車用ブレードであって、
    前記風車用ブレードの断面翼型のフラップ(幅広)面の中央付付近にSSスパーキャップ及びPSスパーキャップを配置すると共に、前記SSスパーキャップ及び前記PSスパーキャップの間にLE側桁部材(スパーウェブ)及びTE側桁部材(スパーウェブ)が接合されていることを特徴とする風車用ブレード。
  5. 請求項4に記載の風車用ブレードであって、
    前記サクションサイド(SS)の外皮及び前記プレッシャーサイド(PS)の外皮と前記LE側スパーウェブ及び前記TE側スパーウェブは、樹脂製発泡体或いは木材をコア材として、表面が繊維強化樹脂複合材で補強された構造となっていることを特徴とする風車用ブレード。
  6. 請求項5に記載の風車用ブレードであって、
    前記風車用ブレードの根元部から延伸する前記SSスパーキャップ及び前記PSスパーキャップの先端側端部には、その位置におけるブレード断面と平行に前記サクションサイド(SS)の外皮と前記プレッシャーサイド(PS)の外皮に接続されるように、前記リブが設けられていることを特徴とする風車用ブレード。
  7. 請求項6に記載の風車用ブレードであって、
    前記リブは、前記リーディングエッジ(LE)と前記LE側スパーウェブの間、前記LE側スパーウェブと前記TE側スパーウェブの間、前記TE側スパーウェブと前記トレイリングエッジ(TE)の間に配置されていることを特徴とする風車用ブレード。
  8. 請求項6に記載の風車用ブレードであって、
    前記リブは、該リブが配置される位置でのブレード断面と相似形状で、前記サクションサイド(SS)の外皮と前記プレッシャーサイド(PS)の外皮に結合されていることを特徴とする風車用ブレード。
  9. 請求項6に記載の風車用ブレードであって、
    前記SSスパーキャップ及び前記PSスパーキャップは一方向繊維強化樹脂複合材から構成され、前記一方向繊維強化樹脂複合材は先端側端部付近で複数積層されると共に、前記風車用ブレードの外皮の内面側に配置された前記一方向繊維強化樹脂複合材から順次テーパー状に薄くなるように積層されていることを特徴とする風車用ブレード。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の風車用ブレードであって、
    前記リブは、同一素材或いは複合材、複数の素材からなる板、ハニカムコアからなるサンドイッチ材、樹脂製発泡剤或いはバルサ材をコア材とし、その両表面を繊維強化樹脂複合材で補強した部材若しくは繊維強化樹脂複合材から構成されていることを特徴とする風車用ブレード。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の風車用ブレードであって、
    前記スパーキャップのブレード先端側端部の位置を、ブレード根元より90%以上、99%未満としたことを特徴とする風車用ブレード。
  12. 請求項1又は2に記載の風車用ブレードであって、
    前記スパーキャップの先端側端部の前記リブが配置される位置で、前記風車用ブレードが根元側ブレードと先端側ブレードに分割され、前記根元側ブレードと前記先端側ブレードのそれぞれの結合面には根元側リブと先端側リブが配置され、かつ、前記根元側リブと前記先端側リブは、前記風車用ブレードの長手方向に対する直角断面が翼型のブレード外皮の上下を支持することを特徴とする風車用ブレード。
  13. 請求項12に記載の風車用ブレードであって、
    前記根元側ブレードと前記先端側ブレードの結合面におけるブレード外皮(シェル)が凹凸加工され、前記根元側ブレードの負圧面の前記シェルが前記先端側ブレードの方向に凸又は凹になり、前記先端側ブレードの凹部又は凸部と係合し、かつ、前記根元側ブレードの正圧面の前記シェルが前記根元側ブレード方向に凸又は凹になり、前記根元側ブレードの凹部又は凸部に係合することを特徴とする風車用ブレード。
  14. ハブとブレードから成り、少なくとも風を受けて回転するロータと、前記ハブに接続されたロータ軸を介して前記ロータを軸支すると共に、その内部に前記ロータ軸に接続された発電機を少なくとも収納しているナセルと、該ナセルを支持するタワーとを備え、前記ロータが前記タワーより風下側に配置されるダウンウィンド方式の風力発電装置であって、
    前記ブレードは、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の風車用ブレードであることを特徴とする風力発電装置。
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