JP2019217371A - 遊技機および遊技システム - Google Patents

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【課題】遊技者が遊技機を変更しても、対戦遊技を円滑に実行することができる遊技機および遊技システムを提供すること。【解決手段】対戦実行処理(S3)では、受信した情報が遊技情報であれば(S31:遊技情報)、第2LCD表示用制御基板D2に、受信した遊技情報を出力し、先に表示されている対戦相手の遊技情報の更新を指示する。また、受信した情報が対戦休止コメントデータであれば(S31:対戦休止コメントデータ)や、対戦終了コメントデータであれば(S31:対戦終了コメントデータ)、第2LCD10bに対応する情報を表示し、相手の対戦状態が中断或いは終了したことを通知する。更に、受信した情報が主制御基板Cから送信された信号であると、メモリカードの対応するカウンタの値(遊技情報)を更新し、更新した値を管理コンピュータへ送信する。【選択図】図7

Description

本発明は、パチンコ機などに代表される遊技機およびその遊技機で遊技を実行する遊技システムに関するものである。
パチンコやスロットマシン等の遊技機は、1の遊技者が1の遊技機を使用して個人遊技を楽しむようになっている。かかる遊技機は、主として、図柄等のスクロールが停止した際に、(所定の停止位置において)停止図柄等が予め定められた組み合わせとなっている場合を大当たりとするものである。この大当たりが発生すると、所定数の球やメダルが賞球(賞メダル)として払い出されるようになっている。
また、遊技者は、個人的に遊技を楽しむだけでなく、その遊技により得られる結果を他の遊技者と競う(対戦遊技を行う)ことにより、よりゲーム性を高めて遊技を楽しむことがある。一般的にこの対戦遊技では、遊技者は、遊技機から払い出される賞球数や賞メダル数を互いに比較することにより、他の遊技者との優劣を競っている。
更に、遊技場によっては、遊技状態を表す複数種の信号を各遊技機からホールコンピュータに出力すると共に、遊技機から出力された信号に基づいて、各遊技機の遊技結果を比較し、ランキング情報を遊技場内に表示するようにしたシステムも提案されている。
しかしながら、上述した遊技機で他の遊技者と遊技を競う、即ち、対戦遊技を行う場合には、遊技者が個人で遊技結果を管理しなくてはならない。また、対戦中において、相手の遊技状態を知ることができないので、かかる対戦遊技の実行により、遊技者に十分な興趣を与えることができないという問題点があった。
また、遊技者は、遊技状態によっては、使用中の遊技機の変更を所望するが、遊技機が変更されても対戦遊技を継続的に実行する手法が確立されておらず、対戦中に遊技機が変更されると、的確な対戦結果が得られ難いという問題点があった。更に、遊技者は、対戦相手が対戦途中で遊技を終了しても、これを知ることができないので、対戦状態が不明確となってしまうという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技者が遊技機を使用して対戦遊技を実行し得る遊技システムにおいて、遊技者が遊技機を変更しても、対戦遊技を円滑に実行することができる遊技機および遊技システムを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技システムは、識別情報の動的表示が予め定めた表示結果を導出した場合に遊技者に所定の遊技価値を付与する複数の遊技機と、その複数の遊技機のそれぞれに接続され、接続される各遊技機の遊技状態を表す遊技情報を管理する管理装置とを備え、遊技機を使用する遊技者の画像情報を入力する画像入力手段を備えており、前記遊技機は、その画像入力手段により入力された他の遊技機を使用する遊技者の画像情報を表示する画像表示手段と、その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報を指定する対戦相手指定手段とを備え、対戦遊技の実行により得られる遊技情報を前記管理装置に送信するものであり、前記管理装置は、遊技者の使用する遊技機が変更された場合には、変更後の遊技機から送信される遊技情報を、変更前の遊技機の対戦相手指定手段により指定された対戦相手の遊技機に送信し、対戦遊技を継続させるものである。
この請求項1記載の遊技システムによれば、画像入力手段により遊技機を使用する遊技者の画像情報が入力される。遊技機においては、画像入力手段により入力された他の遊技機を使用する遊技者の画像情報が、画像表示手段に表示される。そして、対戦相手指定手段により、その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報が指定される。また、この遊技機からは、対戦遊技の実行により得られる遊技情報が、管理装置に送信される。
遊技者の使用する遊技機が変更された場合には、管理装置により、変更後の遊技機から送信される遊技情報は、変更前の遊技機の対戦相手指定手段により指定された対戦相手の遊技機に送信される。これにより、対戦遊技が継続されることとなる。
請求項2記載の遊技機は、識別情報の動的表示が予め定めた表示結果を導出した場合に遊技者に所定の遊技価値を付与すると共に、遊技状態を表す遊技情報を管理する管理装置に接続されており、遊技者の画像情報を入力する画像入力手段と、その画像入力手段により入力された画像情報を前記管理装置に送信し、また、前記管理装置から送信される他の遊技機を使用する遊技者の画像情報を受信する通信手段と、その通信手段により受信した画像情報を表示する画像表示手段と、その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報を指定する対戦相手指定手段とを備え、その対戦相手指定手段により指定した対戦相手の使用する遊技機との間で対戦遊技を実行するものである。
この請求項2記載の遊技機によれば、画像入力手段により遊技機を使用する遊技者の画像情報が入力される。入力された画像情報は、通信手段により管理装置へと送信される。管理装置からは他の遊技機を使用する遊技者の画像情報が送信されており、通信手段によりかかる画像情報は受信される。受信された画像情報は、画像表示手段に表示される。そして、対戦相手指定手段により、その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報が指定され、指定された対戦相手の使用する遊技機との間で対戦遊技が実行される。
請求項1記載の遊技システムによれば、画像入力手段により遊技機を使用する遊技者の画像情報が入力される。遊技機においては、画像入力手段により入力された他の遊技機を使用する遊技者の画像情報が、画像表示手段に表示される。そして、対戦相手指定手段により、その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報が指定される。また、この遊技機からは、対戦遊技の実行により得られる遊技情報が、管理装置に送信される。遊技者の使用する遊技機が変更された場合には、管理装置により、変更後の遊技機から送信される遊技情報は、変更前の遊技機の対戦相手指定手段により指定された対戦相手の遊技機に送信される。
よって、簡便且つ的確に対戦相手を指定することができるという効果がある。また、対戦中に遊技者が遊技機を変更しても、継続して対戦遊技を実行することができるので、遊技者は、対戦遊技の実行中に、適宜、遊技機を変更することができる。遊技機の選択は、対戦遊技の勝敗を決定する大きな一因である。この遊技機の選択が、最初に選択した遊技機に固定されることがないので、遊技者は、遊技状態が不利な状況となると、状況を好転させるべく遊技機を変更するという手段を講じることができ、対戦遊技の実行中にその興趣が低下することがないという効果がある。
請求項2記載の遊技機によれば、画像入力手段により遊技機を使用する遊技者の画像情報が入力され、入力された画像情報は、通信手段により管理装置へ送信される。管理装置からは他の遊技機を使用する遊技者の画像情報が送信されており、通信手段によりかかる画像情報は受信される。受信された画像情報は、画像表示手段に表示される。そして、対戦相手指定手段により、その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報が指定される。よって、指定された対戦相手の使用する遊技機との間で、円滑かつ簡便に対戦遊技を開始することができるという効果がある。
本発明の第1実施例である遊技システムの概略を示した図である。 本発明の遊技機の1実施例であるパチンコ機の正面図である。 遊技情報の表示されるパチンコ機の第2LCDの拡大図である。 遊技システムの電気的構成を示したブロック図である パチンコ機の対戦制御基板で実行されるメイン処理のフローチャートである。 パチンコ機の対戦制御基板のメイン処理の中で実行される対戦開始処理のフローチャートである。 パチンコ機の対戦制御基板のメイン処理の中で実行される対戦実行処理のフローチャートである。 パチンコ機の対戦制御基板のメイン処理の中で実行される対戦終了処理のフローチャートである。 管理コンピュータで実行されるメイン処理のフローチャートである。 管理コンピュータのメイン処理の中で実行される管理コンピュータ対戦開始処理のフローチャートである。 管理コンピュータのメイン処理の中で実行される遊技情報配信のフローチャートである。 管理コンピュータのメイン処理の中で実行される管理コンピュータ対戦停止処理のフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。第1実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
図1は、本発明の遊技機であるパチンコ機1を備えた遊技システム100の概略を模式的に示した図である。パチンコ機1は、管理コンピュータ60とケーブル55とを介して他のパチンコ機1と相互に接続されており、他のパチンコ機1との間で遊技情報を相互に送受信できるようになっている。
詳細には、パチンコ機1は、通常の変動表示ゲームにより遊技価値が付与される通常ゲームを実行する一方で、その変動表示ゲームの結果を他のパチンコ機1と比較して、優劣を競う対戦遊技を実行する遊技機である。このパチンコ機1では、対戦遊技の開始に際して、パチンコ機1を使用する遊技者の情報と、対戦モードと、パチンコ機1の識別情報とが管理コンピュータ60に送信される。
また、対戦遊技が開始されると、パチンコ機1の遊技状態が、パチンコ機1から管理コンピュータ60に送信される。更に、対戦遊技の実行中には、対戦相手の使用するパチンコ機1から遊技情報が送信され、かかる遊技情報は、後述する第2液晶表示装置(以下単に「第2LCD」と略す)10bに表示される。
尚、後述するように、本実施例の、パチンコ機1には、遊技者の情報を記憶するメモリカード51(図4参照)が挿入されるように構成されている。このメモリカード51がパチンコ機1に挿入されると、パチンコ機1によりメモリカード51の情報が読取られ、その情報とパチンコ機1の識別情報とが対応付けられる。管理コンピュータ60には、かかる遊技者の情報とパチンコ機1の識別情報とが共に送信されるので、管理コンピュータ60においてパチンコ機1とその使用者(遊技者)とが対応付けて認識される。また、このメモリカード51には、対戦遊技の実行により得た遊技情報が、装着先のパチンコ機1により書込まれるようになっている。
各パチンコ機1のそれぞれと接続されている管理コンピュータ60は、対戦遊技を管理するコンピュータであり、遊技者の情報と、その遊技者の対戦相手となる遊技者の情報とを対応付けて記憶し、1方の遊技者の使用するパチンコ機1から送信される遊技情報を、他方の遊技者(対戦相手である遊技者)の使用するパチンコ機1へ送信するものである。
この管理コンピュータ60は、各種処理を行うコンピュータ本体72と、データ等の入力を行うキーボード70と、管理コンピュータ60で行われる各種処理をモニターするCRTディスプレイ71とを備えている。
コンピュータ本体72は、ハードディスク65(図4参照)を備えており、各パチンコ機1から送信された遊技者の情報と、その遊技者の使用するパチンコ機1の識別情報と、対戦相手の情報とは、対応付けられてハードディスク65に記憶される。管理コンピュータ60は、対戦遊技実行中のパチンコ機1から送信される遊技情報を、随時受信する。受信した遊技情報には、パチンコ機1により遊技者の情報(認証コード)が付加されているので(図7、対戦実行処理参照)、管理コンピュータ60は、ハードディスク65を参照して、受信した遊技情報に対応する対戦相手を認識し、認識した対戦相手の使用するパチンコ機1へと、その受信した遊技情報を送信する。
この管理コンピュータ60には表示パネル80が接続されており、管理コンピュータ60は、この表示パネル80へ、パチンコ機1から送信される遊技者の情報や、その遊技者に対応する遊技情報などを送信する。表示パネル80は、遊技場に設けられた大画面の表示装置であり、管理コンピュータ60から送信された遊技者の情報や総合対戦に参加する各遊技者の順位などが表示される。
また、管理コンピュータ60は、電話回線75(インターネット)を介して、遠隔に位置するサーバ200と接続されており、パチンコ機1の遊技情報をその遊技者の情報と共にサーバ200に送信できるように構成されている。サーバ200は、各遊技場に設置される管理コンピュータ60と電話回線75(インターネット)を介して接続されるコンピュータであり、各管理コンピュータ60から送信される情報を受信し、その受信情報を管理するためのものである。
該サーバ200では、各管理コンピュータ60からの遊技情報に基づいて、遊技者のランキングを算出する処理などを実行し、ホームページとして公開する。各管理コンピュータ60は、サーバ200のクライアントとして、サーバ200にアクセスして、そのランキング情報を閲覧することができる。
また、サーバ200には(管理コンピュータ60以外にも)、インターネットを介して不特定多数のクライアント201が接続されており、各クライアント201が、かかるサーバ200の情報を閲覧することができるようになっている。これにより、チェーン展開する遊技場などでは、各遊技場に管理コンピュータ60を備えることにより、1の遊技場内でのランキングのみならず、より大きな集合体の中でのランキングを遊技者に付与することができる。更に、遊技者は、例えば自宅のパーソナルコンピュータからクライアント201としてサーバ200にアクセスすることができ、遊技場へ行くことなく、自己のランキングやその変化を知ることができる。
図2は、本発明の遊技機の1実施例であるパチンコ機1の正面図である。このパチンコ機1は、いわゆる第1種パチンコ機であり、その前面(図1の紙面に対して手前側)には前面枠2が配設されている。前面枠2は、略矩形額縁上に形成されており、前面枠2の略中央部には略矩形状の開口2aが穿設され、かかる開口2aの内周には金枠3が周設されている。この金枠3の内側の上方には、2枚のガラス板4a,4bをそれぞれ装着可能なガラス扉枠4が開閉可能に配設されており、ガラス扉枠4の後方(図1の紙面に対して奥側)には遊技盤5が配設されている。
遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内レール7が植立されている。この内レール7および外レール6により囲まれた遊技盤5の前面には、球(打球)が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、遊技領域8の周囲には、球が入賞することにより5個の球が賞球として払い出される複数の普通入賞口9が配設されている。この複数の普通入賞口9が配設された遊技領域8の略中央部には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する第1液晶ディスプレイ(以下、「第1LCD」と称す)10aと、対戦相手の遊技情報と自機の遊技情報とを表示する第2LCD10bとを液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と称す)10として備えた可変表示装置11が配設されている。
この可変表示装置11のLCD10の手前側周囲には、可変表示装置11の装飾部材を兼ねたセンターフレーム11aが周設されており、このセンターフレーム11aによりLCD10の周囲が装飾されている。センターフレーム11aの上部中央には表示装置の一種である7セグメントLED11bが配設されている。
可変表示装置11の下方には、図柄作動口(第1種始動口)12が配設されている。この図柄作動口12を球が通過することにより、第1種始動口スイッチ(図示せず)がオンして、可変表示装置11の変動表示が開始されると共に、5個の球が賞球として払い出される。また、図柄作動口12の下方には可変入賞装置13が配設されている。この可変入賞装置13は、遊技盤5に取着可能に形成された本体フレーム13aを備えており、その略中央部には2以上の球が同時に通過可能な幅広矩形状の大入賞口の開口13bが穿設されている。
この大入賞口の開口13bは、大入賞口の一部を構成しており、可変表示装置11の変動後の表示結果が、予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒間)経過するまで、又は、所定個数(例えば、10個)の球が大入賞口の開口13b内へ入賞するまで、開放されるものである。この大入賞口の開口13bの開閉動作が行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
大入賞口の開口13bには、開閉シャッタ13cが配設されている。この開閉シャッタ13cは、大入賞口の開口13bの形状に合わせて形成されており、大入賞口の開口13bを開閉するものである。また、本体フレーム13aの前面であって、開閉シャッタ13cの前方にはガード部材13dが配設されている。大入賞口は、これら本体フレーム13a、開口13b、開閉シャッタ13c、ガード部材13dで構成されている。
可変入賞装置13の下方であって、上述した遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった球を遊技領域8外へ排出するためのアウトロ14が形成されている。このアウトロ14の形成された遊技領域8の前方に配設されるガラス扉枠4の下方には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)15が配設されている。この前面扉板15の前面には球を貯留し、かつ、球発射装置(図示せず)へ球を供給する上皿16が配設され、その上皿16の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿16に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿17が配設されている。これら上皿16と下皿17との間であって、前面扉板15の左方部には、遊技に伴う効果音などを発生するためのスピーカ18が配設され、また、下皿17の右側部分には、球を遊技領域8へ打ち込むために遊技者により操作される操作ハンドル19が配設されている。この操作ハンドル19の内部には、球発射装置の発射モータ(図示せず)を回転させるためのスイッチであるハンドルスイッチ19aが内蔵されている。
上述した上皿16は、板状に形成された装飾板16aを備えており、その装飾板16aによって前面扉板15の前面が覆われている。
上皿16の右側上方部には、カード型に形成されるメモリカード51(図4参照)を挿抜するためのメモリカード挿入口31が設けられている。メモリカード挿入口31の後方(図1の紙面に対して奥側)には、メモリカード51に記録された各種データを読み出すためのメモリカード処理装置50(図4参照)がそれぞれ配設されている。各種データが記録されたメモリカード51は、このメモリカード挿入口31へ押し込まれて挿入されることによりメモリカード処理装置50に装着され、各種情報が読み出される。
メモリカード処理装置50に装着されたメモリカード51を、再度、挿入方向へ押し込むことにより、メモリカード51は反挿入方向へ突出し、取り出すことができる。また、メモリカード挿入口31の左側には、メモリカード処理装置50の処理状態を報知する処理ランプ32が配設されている。処理ランプ32は、メモリカード処理装置50に装着されているメモリカード51からデータを読み出している場合に点灯される一方、メモリカード51が取り出し可能な状態である場合に消灯される。よって、遊技者は、この処理ランプ33を視認することにより、メモリカード51が取り出し可能であるか否かをそれぞれ個別に判断することができる。
メモリカード51は、1の遊技者に1ずつ所持される記録(記憶)媒体であり、かかるメモリカード51には、遊技者(所持者)の画像情報と、認証コードと、名称データと、遊技情報とが記憶されている。故に、メモリカード51がメモリカード処理装置50に装着されると、これらの画像情報と、認証コードと、名称データと、遊技情報とがパチンコ機1に入力される。
このメモリカード挿入口31の左方には、対戦遊技の設定を行うための各種ボタン33〜36が設けられている。選択ボタン33は、対戦相手を選択するためのボタンである。対戦相手の画像情報は、第2LCD10bに表示される(図3参照)。この画像情報は1ずつ表示されるようになっており、選択ボタン33の押下により、その表示が切り替わる。
この選択ボタン33の下方には、表示中の画像情報を対戦相手として決定するための決定ボタン34が配設されている。また、決定ボタン34の左方には、対戦遊技の終了を入力するための終了ボタン35が配設されている。この終了ボタン35が押下された後、メモリカード51の取り出し操作がなされると、対戦遊技は終了となり、その旨が管理コンピュータ60を経由して、対戦相手のパチンコ機1に通知される。また、終了ボタン35の操作無しに、メモリカード51の取り出し操作がなされた場合には、対戦遊技は一時中断となり、その旨が対戦相手のパチンコ機1に通知される。
終了ボタン35の左方には、対戦ボタン36が設けられている。対戦ボタン36は、個人対戦ボタン36aと総合対戦ボタン36bとの2のボタンで構成されている。個人対戦ボタン36aの押下により、1の対戦相手を指定して対戦遊技を実行する個人対戦モードが設定され、総合対戦ボタン36bの押下により、不特定多数の対戦相手と対戦遊技を実行する総合対戦モードが設定される。
尚、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、第1LCD10aの変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
図3は、上記したパチンコ機1に備えられた可変表示装置11の部分拡大図である。上記したように可変表示装置11には、図柄などを表示する第1LCD10aが備えられており、特別遊技状態(大当り)を決定する図柄の変動表示は、この第1LCD10aにおいて実行される。
第1LCD10aの上方には、対戦遊技に関する情報を表示する第2LCD10bが設けられている。具体的には、この第2LCD10bには、自機の遊技情報(自機を使用する遊技者の情報)を表示する自機情報領域21と、対戦相手のパチンコ機1の遊技情報(対戦相手の情報)を表示する他機情報領域22とが備えられている。自機情報領域21は更に2の表示領域に分割されており、画面外方に設けられた1方の表示領域は、遊技者に関する情報を示す遊技者情報領域21bとなっている。この遊技者情報領域21bには、遊技者に関する情報として、遊技者の画像情報と(その画像情報の下方に)遊技者の名称とが表示されている。かかる画像情報と遊技者の名称とは、パチンコ機1に装着されたメモリカード51から読出された情報である。
遊技者情報領域21bに併設して画面中央側には自機情報領域21のもう一方の表示領域が設けられており、パチンコ機1の遊技情報が表示される遊技情報表示領域21aとなっている。ここで、遊技情報とは、対戦遊技において実行された遊技の総実行量或いは遊技者に付与された遊技価値を示す情報であり、パチンコ機の状態を表す情報となっている。具体的には、本実施例では、遊技情報として、対戦遊技でパチンコ機1が遊技者に払い出した総賞球数、1の遊技者が対戦遊技で使用した総打球数、遊技者が対戦遊技で得た有価価値を示す差球数(総打球数と総賞球数との差分)、対戦遊技の実行中に発生した変動表示の総回数、対戦遊技の実行中に発生した大当たりの総回数を示している。
遊技情報表示領域21aには、かかる遊技情報の内、差球数と変動表示の総回数と大当たりの総回数とが、上から順に上記した順で表示されている。また、第2LCD10bにおいて、自機情報領域21の左方に設けられた他機情報領域22にも、遊技情報表示領域22aと遊技者情報領域22bとが設けられ、対戦相手の使用するパチンコ機の遊技情報と対戦相手の情報とがそれぞれ表示されている。かかる領域22a,22bの画面構成と表示される情報とは、上記した自機情報領域21と同様であるので、その説明を省略する。
尚、対戦遊技の開始時に個人対戦ボタン36aが押下されると、他機情報領域22の遊技者情報領域22bには、対戦モードの設定されている全パチンコ機の使用者(遊技者)の画像情報が表示されるようになっている。かかる画像情報は、選択ボタン33の操作により、1の遊技者毎に表示され、決定ボタン34が入力されると、表示中の画像情報が対戦相手(対戦者の画像情報)として決定される。
遊技者には、図柄の変動表示(変動表示ゲーム)により導出される表示結果に基づいて、所定の遊技価値が付与される。つまり、遊技者は、第1LCD10aの表示結果により、その興趣が高められるので、この第1LCD10aを注視していることが多い。逆にいえば、第1LCD10aから大きく目を離すことが困難である。かかる点を考慮して、本実施例の第2LCD10bは、変動表示が実行される第1LCD10aの近傍に設けられており、遊技者は、第1LCD10aの変動表示に着目しつつ、第2LCD10bに表示される対戦状況を知ることができる。
図4は、上記したパチンコ機1と管理コンピュータ60とを備えた遊技システム100の電気的構成を示したブロック図である。遊技機であるパチンコ機1は、主制御基板Cを備えている。
この主制御基板Cは、パチンコ機1で実行される各処理を制御するためのものであり、該主制御基板Cに接続される第1LCD表示用制御基板D1や対戦制御基板Fおよびその他の入出力装置52へ各種命令を送信し、それら各装置を制御する。
パチンコ機1では、第1種始動口12を球が通過すると、その他の入出力装置52の内の1つである第1種始動口スイッチがオンされる。この第1種始動口スイッチのオンは主制御基板Cに入力される。主制御基板Cは、この第1種始動口スイッチからの信号入力に基づいて、第1LCD表示用制御基板D1に変動表示の開始を指示する。
第1LCD表示用制御基板D1は、接続される第1LCD10aで実行される変動表示を制御するための基板であり、第1LCD10aで表示される図柄等の識別情報を記憶するキャラクタROM(図示せず)などを備えている。主制御基板Cにより変動表示の開始が指示されると、第1LCD表示用制御基板D1は、キャラクタROMに記憶される図柄を用い、主制御基板Cによって指定された変動パターンで、変動表示を実行する。
また、主制御基板Cは、パチンコ機1で実行された遊技の遊技結果(遊技の1単位分の実行量を示す信号)を対戦制御基板Fに送信する。具体的には、1の変動表示の開始を示す変動開始信号や、1の大当りの発生を示す大当り信号、賞球が1回実行されたことを示す賞球信号が、対戦制御基板Fに送信される。尚、パチンコ機1には、普通入賞口9に球が入賞することにより払い出される普通賞球と、大入賞口に球が入賞することによって払い出される大当り賞球とがあり、普通賞球と大当り賞球とのそれぞれでは払い出される球数が異なるので、主制御基板Cからは、各場合に応じて、普通賞球信号または大当り賞球信号が、対戦制御基板Fに送信される。
対戦制御基板Fは、パチンコ機1で実行される対戦遊技を制御するためのものであり、主制御基板Cから送信される信号に基づいてメモリカード51の遊技情報を更新すると共に、更新された遊技情報を管理コンピュータ60に送信する処理を実行する。また、管理コンピュータ60からの遊技情報を受信し、受信した遊技情報を第2LCD表示用制御基板D2に出力する処理を実行する。
この対戦制御基板Fには、演算装置であるMPU41が搭載され、このMPU41は、MPU41により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMエリア42と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMエリア43とを備えている。図5〜図8に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROMエリア42内に記憶されている。
また、ROMエリア42には、IDメモリ42aが備えられており、このIDメモリ42aには、パチンコ機1を個別に識別するための識別情報が記憶されている。このパチンコ機1の識別情報は、後述のメモリカード処理装置50にメモリカード51が装着されると、メモリカード51に記憶される認証コードなどと共に管理コンピュータ60に送信される。
このメモリカード51の認証コードは、メモリカード51を所持する遊技者の識別情報である。よって、認証コードとパチンコ機1の識別情報とが管理コンピュータ60に送信されることにより、管理コンピュータ60において、遊技者とその使用するパチンコ機1とを対応付けて管理することができる。
RAMエリア43は、カードフラグ43aと個人対戦フラグ43bとを備えている。カードフラグ43aは、対戦遊技が実行中か否かを判断するためのフラグである。このカードフラグ43aは、メモリカード処理装置50にメモリカード51が装着されるとオンされ、メモリーカード51がメモリカード処理装置50から脱着されるとオフされる。つまり、パチンコ機1では、メモリカード51の装着により対戦遊技の開始が認識され、脱着によりその終了が認識されるようになっている。
個人対戦フラグ43bは、実行される遊技が個人対戦であるか否かを示すためのフラグである。この個人対戦フラグ43bは、上記した個人対戦ボタン36aが押下されるとオンされ、総合対戦ボタン36bがオンされるとオフされる。個人対戦フラグ43bのオンにより、パチンコ機1の対戦モードは個人対戦モードに設定され、オフにより総合対戦モードが設定される。
個人対戦モードとは、1の対戦相手を指定し、その指定した1の対戦相手との間で対戦遊技を実行する対戦モードである。一方、総合対戦モードは、1の対戦相手を指定せずに、不特定多数の遊技者と遊技結果を競う対戦遊技を実行する対戦モードである。これにより、遊技システム100は、多様な対戦遊技のスタイルを遊技者に提供することができ、遊技者は、特定の対戦相手がいない場合にも対戦遊技を楽しむことができる。
対戦制御基板Fには、大容量のデータを記憶し得るDRAM44が備えられている。DRAM44は、対戦遊技に参加する遊技者の画像情報とその対応する認証コードとを記憶する画像データメモリ44aを備えている。メモリカード51に記憶される情報は、メモリカード51がメモリカード処理装置50に装着されるとパチンコ機1に入力される。入力された情報(遊技情報および遊技者の情報)は管理コンピュータ60に送信される。管理コンピュータ60では、送信された遊技者の情報(画像情報と認証コードと名称データ)が、その遊技者の対戦遊技が終了するまで管理コンピュータ60に記憶される。これにより、管理コンピュータ60には、対戦遊技に参加する(メモリカード51の装着された)全パチンコ機1から入力された画像情報と認証コードと名称データとが記憶されることとなる。
管理コンピュータ60は、パチンコ機1からの要求(個人対戦ボタン36aの入力)に応じて、管理個人情報メモリ65cに記憶している全ての画像情報と認証コードと名称データとを要求元のパチンコ機1へ送信する。管理コンピュータ60から送信された画像情報と認証コードとは、この画像データメモリ44aに記憶される。よって、画像データメモリ44aには、対戦遊技に参加する全遊技者の画像情報とその認証コードと名称データとが記憶されることとなる。
画像データメモリ44aに記憶される画像情報の読み出しは、選択ボタン33の入力を契機としてMPU41に認識される。MPU41は、選択ボタン33が入力されると、画像データメモリ44aから1の画像情報を読出して、第2LCD表示用制御基板D2に入力する。画像情報は、記憶されているデータの配列順に基づいて読み出される。よって、いずれの画像情報が第2LCD10bに表示されているかは、MPU41に認識されている。
ここで、画像データメモリ44aには、画像情報と認証コードと名称データとが互いに対応付けられて記憶されている。また、MPU41には、いずれの画像情報が第2LCD10bに表示されているかは認識されている。このため、決定ボタン34が押下された際に第2LCD10bに表示されている画像情報に対応する認証コードと名称データとを、MPU41は、認識することができる。これによりパチンコ機1では、決定ボタン34が入力されると、第2LCD10bに表示中の画像情報の示す遊技者を、対戦相手として指定することができるのである。
遊技場で対戦遊技を実行する場合、遊技者は使用するパチンコ機1を任意に選択する。このため、対戦者同士が遠く離れてしまい、一方の遊技者は、対戦相手となる他方の遊技者が、いずれのパチンコ機1を選択したかを確認できないことも多い。しかし、本実施例の遊技システム100では、遊技者の使用するパチンコ機1に、対戦遊技に参加する全遊技者を表示することができ、かかる画像情報から1の対戦相手を指定することができる。よって、遊技者は、対戦相手が、いずれのパチンコ機1を使用したかがわからなくとも、対戦相手、即ち対戦相手の使用するパチンコ機1を指定することができる。
図4に示すように、MPU41とDRAM44とはバスライン45を介して互いに接続されており、バスライン45は、また、入出力ポート46に接続されている。入出力ポートには、バスライン45以外に、メモリカード処理装置50と、各種ボタン33〜36と、第2LCD表示用制御基板D2と、打球カウントスイッチ53とが接続されている。
メモリカード処理装置50は、装着されたメモリカード51の情報を読取ってパチンコ機1に入力すると共に、対戦制御基板Fから出力される遊技量を示す情報をメモリカード51に書込むリーダライタ装置である。メモリカード51の記憶する遊技情報は、このメモリカード処理装置50により書き込まれる情報により更新される。
ここで、このメモリカード処理装置50に装着されるメモリカード51について説明する。メモリカード51は、メモリカード処理装置50に着脱可能に構成される書き換え可能な不揮発性のメモリであり、携帯可能な形状で形成されている。このメモリーカード51は、個人情報メモリ51aと賞球数カウンタ51bと打球数カウンタ51cと大当り回数カウンタ51dと変動回数カウンタ51eとを備えている。
個人情報メモリ51aは、該メモリカード51を所持する遊技者の情報を記憶するためのメモリであり、遊技者の画像情報と、認証コードと、名称データとが記憶されている。遊技者の画像情報は、デジタルカメラなどで撮影した遊技者の顔写真などが、例えば、ビットマップ、JPEG、GIFなどの一般的な画像ファイル形式で記憶された情報である。認証コードは、他のメモリカード51のコードと重複しないように予めメモリカード51に付与されているユニークなコードである。これらの情報は、該メモリカード51を所持する遊技者固有の情報となる。
賞球数カウンタ51bと打球数カウンタ51cと大当り回数カウンタ51dと変動回数カウンタ51eとは遊技情報を記憶するメモリであり、記憶される遊技情報は、該メモリカード51を所持する遊技者に対応する遊技情報となる。
メモリカード51がメモリカード処理装置50に装着されると、このメモリカード51に記憶される遊技情報には、装着先のパチンコ機1で実行される遊技の実行量を示す情報(遊技結果)が加算されて更新される。この情報更新は、遊技者が使用するパチンコ機1を変更しても、新たな装着先のパチンコ機1において、同様に実行される。よって、前のパチンコ機1で書込まれた遊技情報に、継続的に(累積するように)、遊技結果を加算することができ、メモリカード51には、対戦遊技中の総括的な(遊技者が実行した対戦遊技のトータルの実行量に相当する)遊技情報が記憶されることととなる。
詳細には、賞球数カウンタ51bは、対戦遊技の実行中に得た賞球数をカウントするためのカウンタであり、主制御基板Cから送信される賞球信号に基づいて更新される。これにより、賞球数カウンタ51bに記憶される値は、対戦遊技の実行中に遊技者が得た総賞球数(遊技情報の1つ)となる。主制御基板Cからは、大当り賞球時には大当り賞球信号が送信され、また普通賞球時には、普通賞球信号が対戦制御基板Fに送信される。大当り賞球と普通賞球とのそれぞれにおいて、払い出される球数は予め決まっているので、大当り賞球信号受信時には大当り賞球数が、また、普通賞球信号受信時には普通賞球数が、賞球数カウンタ51bのカウンタ値に加算される。
打球数カウンタ51cは、遊技に使用された総打球数をカウントするためのカウンタであり、打球カウントスイッチ53から入力された打球数信号により更新される。これにより、打球数カウンタ51cに記憶される値は、対戦遊技の実行中に遊技者が使用した総打球数(遊技情報の1つ)となる。
尚、打球カウントスイッチ53は、発射モータにより打球が発射されるとオンされるスイッチであり、発射経路上に設けられたセンサにより球を検知するように構成されたものである。この打球カウントスイッチ53は、球の検出をスイッチのオンとしてパチンコ機1に信号入力する。この打球カウントスイッチ53は、発射された球を1ずつ検出するので、打球数カウンタ51cの値は、1の球の発射毎に「1」加算される。
大当り回数カウンタ51dは、実行中の対戦遊技の大当り回数をカウントするためのカウンタであり、主制御基板Cから送信される大当り信号に基づいて更新される。1の大当たり信号によりカウンタ値は「1」加算される。これにより、大当り回数カウンタ51dに記憶される値は、1の遊技者により実行された対戦遊技の中で発生した大当りの総回数(遊技情報の1つ)となる。
変動回数カウンタ51eは、実行中の対戦遊技での変動回数をカウントするためのカウンタであり、主制御基板Cから送信される変動開始信号により更新される。1の変動開始信号に対応して、カウンタ値は「1」加算される。これにより、変動回数カウンタ51eに記憶される値は、1の遊技者により実行された対戦遊技の中で発生した変動表示の総回数(遊技情報の1つ)となる。
上記したメモリカード51がメモリカード処理装置50に装着されると、かかるカウンタ51b〜51eに記憶される情報は、パチンコ機1に入力され、そのパチンコ機1の識別情報と共に管理コンピュータ60に送信される。つまり、メモリカード51に記憶される遊技情報は、メモリカード51を所持する遊技者が遊技を実行することにより得た遊技情報(遊技者に対応する情報)であると共に、メモリカード51が装着されたパチンコ機1の遊技情報となる。
このため、遊技者が対戦遊技の実行中に使用するパチンコ機1を変更しても、変更前のパチンコ機1で得た遊技情報は、変更後のパチンコ機1で得た遊技情報として移管される。よって、遊技者が使用するパチンコ機1を変更しても、それまでに得た遊技情報は失われることがないので、支障なく対戦遊技を継続することができる。また、パチンコ機1を変更することにより、対戦遊技にリセットがかかることや、それまでの遊技情報が加味されないといった不具合が生じることが無く、対戦遊技の開始から終了までの間で得られた遊技結果が総計された遊技情報により、公正に対戦結果を判定することができる。
第2LCD表示用制御基板D2は、第2LCD10bに情報を表示するための制御を行う基板である。上記したように、第2LCD10bには、自機の遊技情報(自機を使用中の遊技者に対応する遊技情報)と、対戦相手の遊技機の遊技情報(対戦相手に対応する遊技情報)とが表示される。対戦遊技の実行中には、自機の遊技情報は、自機のパチンコ機1での遊技の実行量を示す情報により頻繁に更新され、更新された遊技情報は、第2LCD10bに表示するべく、第2LCD表示用制御基板D2に入力される。
また、対戦相手のパチンコ機1においてもその遊技情報は断続的に更新される。対戦相手のパチンコ機1からは、更新毎に遊技情報が送信される。パチンコ機1により受信された対戦相手のパチンコ機1からの遊技情報は、入出力ポート46を経由して第2LCD表示用制御基板D2に入力される。
第2LCD表示用制御基板D2は、この入力された遊技情報を、それぞれ自機からの入力情報であるか、対戦相手のパチンコ機1からの入力であるかを判別し、入力された遊技情報をその判別結果に応じて、第2LCD10bの対応する遊技情報表示領域21a,22aへの表示を指示する。
上記したように、対戦相手の選択時には、画像データメモリ44aからは、選択ボタン33の入力に応じて、順次、遊技者の画像情報が1ずつ読出されて、第2LCD表示用制御基板D2に入力される。入力された遊技者の画像情報は、第2LCD表示用制御基板D2により、第2LCD10bに出力され、他機情報領域22の遊技者情報領域22bに表示される。そして、決定ボタン34が押下された際に、この第2LCD10bに表示されている1の画像情報の示す遊技者が対戦相手として指定される。よって、対戦相手の使用するパチンコ機1の識別情報、あるいは、対戦相手の識別情報(認証コードなど)をわざわざ入力して、対戦相手を指定する必要がない。
管理コンピュータ60は、上記したパチンコ機1の複数とそれぞれ接続されており、対戦遊技実行中のパチンコ機1へ、必要な遊技情報(対戦相手の遊技情報など)を配信するコンピュータである。尚、図4では、図示を簡単にするために、1のパチンコ機1のみを表示し、他のパチンコ機の表示を省略している。
この管理コンピュータ60は、演算装置であるCPU61と、そのCPU61で実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM62と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり受信バッファ63aを備えたRAM63と、書換え可能な不揮発性のメモリであるハードディスク65と、入出力ポート67と、インターフェース68と、キーボード70と、CRTディスプレイ71とを備えている。
ハードディスク65は、CPU61により実行されるハードディスクの制御プログラム65aと、HTTP通信プログラム65bと、管理個人情報メモリ65cと、個人エリア65dとを備えている。図9〜図12に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラム65aの一部として、ハードディスク65内に記憶されている。
HTTP通信プログラム65bは、管理コンピュータ60とサーバ200とががインターネットを介して通信を行うためのプログラムである。管理コンピュータ60は、インターネットに接続されているが、インターネット通信は、HTTP(ハイパーテキストトランスファープロトコル)の通信規約に準じて実行される通信技術である。HTTP通信プログラム65bは、このHTTPに準じて通信を実行するためのプログラムであり、かかるHTTP通信プログラム65bを起動させることにより、管理コンピュータ60はサーバ200に情報を送信し、また、サーバ200にアクセスして、サーバ内に記憶される情報を閲覧することができる。
管理個人情報メモリ65cは、各パチンコ機1から送信される遊技者の画像情報と認証コードと名称データとを記憶するメモリである。各パチンコ機1からは、その媒体処理装置50にメモリカード51が装着されると、メモリカード51に記憶されている画像情報と認証コードと名称データとが管理コンピュータ60に送信される。各パチンコ機1から送信された画像情報と認証コードと名称データとは、それぞれが対応付けられた状態でこの管理個人情報メモリ65cに記憶される。これにより、対戦遊技に参加する(メモリカード51の装着されたパチンコ機1の)遊技者全員の画像情報がこの管理個人情報メモリ65cに記憶されることとなる。
管理個人情報メモリ65cに記憶される画像情報と認証コードと名称データとは、パチンコ機1からの要求に応じて、要求元のパチンコ機1に送信される。かかる場合には、管理個人情報メモリ65cに記憶される全画像情報と全認証コードと全名称データとがパチンコ機1に送信される。これにより、遊技者は、パチンコ機1において、対戦遊技に参加する遊技者の中から、自己の対戦相手を選択することができるのである。
個人エリア65dは、パチンコ機1から送信された認証コードに対応付けて、その送信元パチンコ機1の識別情報と、そのパチンコ機1の個人対戦フラグの状態と、対戦相手の認証コードとを記憶するメモリである。パチンコ機1の対戦モードが総合対戦モードである場合には、遊技情報についても、この個人エリア65dに記憶される。
この個人エリア65dには、認証コードによって管理されるファイルが設けられており、パチンコ機1の識別情報と、個人対戦フラグの状態と、対戦相手の認証コードと、遊技情報とは、認証コードに対応するファイルに記憶される。つまり、1の遊技者に対応する情報は、1のファイルで管理され、認証コードに基づいて、必要な情報を得ることができるようになっている。
メモリカード51がパチンコ機1に装着されると、メモリカード51に記憶される認証コードなどは、カード装着先のパチンコ機1から管理コンピュータ60に送信される。よって、個人エリア65dには、対戦遊技に参加中の全遊技者に対応する数のファイルが設けられ、各ファイルにおいて、対応する情報(認証コード、パチンコ機1の識別情報、個人対戦フラグの状態、対戦相手の認証コード)が記憶されていることとなる。
また、管理コンピュータ60には、対戦遊技を実行中のパチンコ機1から各種情報(遊技情報など)が送信される。このパチンコ機1から送信される情報には認証コードが付加されている。よって、受信した認証コードにより管理されている、個人エリア65dの対応するファイルの情報に基づいて、管理コンピュータ60から送信された情報は処理される。
具体的には、受信した情報に対応するファイルに記憶されている個人フラグの状態がオンであれば、受信情報は、個人対戦を実行するパチンコ機1(遊技者)から送信された情報である。かかる場合には、CPU61によって、対応するファイルに記憶されている対戦相手の認証コードが認識される。対戦相手の認証コードにより管理されるファイルには、その使用するパチンコ機1の識別情報が記憶されているので、その識別情報により特定できるパチンコ機1へ、受信した遊技情報など、対戦相手に送信すべき必要な情報が的確に送信される。
一方、受信情報に対応するファイルに記憶されている個人フラグの状態がオフであれば、受信情報は、総合対戦を実行するパチンコ機1(遊技者)から送信された情報である。よって、受信した情報が遊技情報であれば、対応するファイルに受信した遊技情報が書込まれる。そして、総合対戦を実行する全パチンコ機1の遊技情報がそれぞれのファイルから読出されて、順位の算出や、1位の遊技情報の抽出などが実行され、その演算結果が遊技情報送信元のパチンコ機1へ送信される。
このように、個人エリア65dには、遊技者の認証コードに対応付けて、その使用するパチンコ機1の識別情報と、その個人対戦フラグの状態と、対戦相手の認証コードと、場合によっては遊技情報とが記憶されるので、管理コンピュータ60は、パチンコ機1の要求に応じた対戦遊技を的確に実行することができるのである。
図4に示すように、上記したCPU61、ROM62、RAM63はバスライン66を介して互いに接続されており、バスライン66は、また、入出力ポート67にも接続されている。この入出力ポート67は、バスライン66の他に、上記したハードディスク65と、インターフェース68と、CRTディスプレイ71と、キーボード70とに接続されている。
インターフェース68は、異なる装置間でのデータ通信におけるその接点の規定であり、管理コンピュータ60と電話回線75とを接続するためのモデム69に接続されている。モデム69は、復変調装置であり、管理コンピュータ60のデジタルデータをアナログデータに変換し、電話回線75に出力する。また、電話回線75から入力されるアナログデータをデジタルデータに変換し、管理コンピュータ60に入力する。尚、電話回線75を制御するためのNCU(図示せず)は、このモデム69に内蔵されている。
上記した管理コンピュータ60は、電話回線75によってインターネットに接続されており、このインターネットを介して、サーバ200と接続されている。尚、電話回線75は図示しないアクセスポイントに接続され、このアクセスポイントから図示しないプロバイダと呼ばれるインターネットの接続業者に接続されている。そして、このプロバイダを介して、サーバ200と管理コンピュータ60(クライアント201)との間の情報の送受信(電話回線75の閉結)が実行されている。
次に、上記のように構成された遊技システム100で実行される各処理を、図5から図12の各フローチャートを参照して説明する。図5は、パチンコ機1の対戦制御基板Fで実行されるメイン処理のフローチャートである。このメイン処理では、まず、メモリカード51がメモリカード挿入口31に挿入されたか否か、即ちメモリカード処理装置50に装着されたか否かを確認し(S1)、ここでメモリカード51がメモリカード挿入口31に挿入されていれば(S1:Yes)、対戦遊技の実行が遊技者から要求されているので、対戦モードや対戦相手を指定する対戦開始処理を実行する(S2)。そして、対戦開始処理(S2)が終了すると、指定された対戦相手との間で対戦遊技を行う対戦実行処理を実行する(S3)。そして、メモリカード51の取り出しか否かを調べ(S4)、メモリカード51の取出しでなければ(S4:No)、その処理をS3の処理に戻して、継続して対戦実行処理を行う。一方、S4の処理で確認した結果、メモリカード51の取出しであれば(S4:Yes)、対戦遊技を終了するための対戦終了処理を実行し(S5)、その後、その処理をS1の処理に移行する。
また、S1の処理で確認した結果、メモリカード51の挿入でなければ(S1;No)、メモリカード51がメモリカード挿入口31に挿入されるまで、S2以降の処理を待機する。これにより、対戦遊技は、パチンコ機1へのメモリカード51の挿入(メモリカード処理装置50に装着)により開始され、メモリカード51の排出(メモリカード処理装置50からの脱着)により終了する。つまり、メモリカード51は、対戦遊技の開始と終了とを遊技システム100に認識させるキーとなっている。
図6は、対戦制御基板Fのメイン処理において実行される対戦開始処理(S2)のフローチャートである。本実施例の対戦制御基板Fでは、この対戦開始処理(S2)は遊技者の入力に基づいて実行され、遊技者の所望する対戦モードと対戦相手とが設定される。この対戦開始処理(S2)では、まず、カードフラグ43aをオンする(S11)。このカードフラグ43aのオンにより、パチンコ機1において、対戦遊技の実行が設定される。次いで、メモリカード51から、遊技者の情報(画像情報、認証コード、名称データ)と、各カウンタ51b〜51eの値とを読出した後(S12)、読出した賞球数カウンタ51bの値と打球数カウンタ51cの値とから差球数を算出する(S13)。具体的には、差球数は、賞球数カウンタ51bの値から打球数カウンタ51cの値を減算して求められ、遊技者が現状有する球数を表す遊技情報となっている。
その後、算出した差球数と、読出した大当り回数カウンタ51dの値(大当り回数)と、変動回数カウンタ51eの値(変動回数)と、遊技者の情報とを第2LCD表示用制御基板D2に出力する(S14)。出力された各情報は、第2LCD表示用制御基板D2により、第2LCD10bの適切な各表示領域(自機情報領域21の遊技情報表示領域21aまたは遊技者情報領域21b)に表示される。
次に、対戦ボタン36の入力か否かを確認し(S15)、ここで、対戦ボタン36の入力であれば(S15:Yes)、入力された対戦ボタン36は何かを確認する(S16)。その結果、入力された対戦ボタン36が、個人対戦ボタン36aであれば(S16:個人対戦ボタン36a)、個人対戦の要求でありパチンコ機1の対戦モードを個人対戦モードとして、個人対戦フラグ43bをオンする(S17)。そして、メモリカード51から読出した遊技者の情報に、IDメモリ42aに記憶される自機の識別情報(パチンコ機1の識別情報)と、個人対戦フラグ43bの状態と、対戦遊技の実行を要求する対戦要求コマンドとを付加し、管理コンピュータ60に送信する(S18)。
かかるS18の処理の後は、管理コンピュータ60からのデータが受信されたか否かを調べ(S19)、管理コンピュータ60からのデータを受信していれば(S19:Yes)、受信データは何かを調べる(S20)。その結果、受信した情報が遊技者の情報(画像情報、認証コード、名称データ)であれば(S20:遊技者の情報)、該情報を画像データメモリ44aに書込んだ後(S21)、画像データメモリ44aに記憶される画像情報の内、次の遊技者の画像情報を第2LCD表示用制御基板D2に出力する(S22)。画像データメモリ44aには、1の遊技者の情報(画像情報、認証コード、名称データ)が1単位のレコードとして書込まれる。また、データの終端には、ターミネータが付加され、1単位のレコードがMPU41に認識されるようになっている。
このS22の処理において、画像データメモリ44aに記憶される画像情報は、メモリ内のデータ配列順に基づいて、順番に読出される。例えば、1の画像情報(1のレコード)が読出されていると、読出し中の画像情報の次に配列されている画像情報が、次に読出される画像情報となる。画像データメモリ44aからの最初の画像情報読出しに際しては、その前に読出されている画像情報が無いので、次の画像情報は、先頭のレコードの画像情報となる。また、配列の終端のレコードの画像情報が読出されると、次の画像情報は、再び、先頭のレコードから読み出されるようになっている。
このS22の処理の後は、選択ボタン33が入力されたか否かを調べ(S23)、選択ボタン33が入力されていなければ(S23:No)、決定ボタン34が入力されたか否かを調べる(S24)。ここで、決定ボタン34が入力されていると(S24:Yes)、表示中の画像情報に対応する遊技者が対戦相手として指定されたこととなり、指定された遊技者の認証コード(指定された画像情報に対応する対戦相手の認証コード)に、自機の識別情報と、対戦相手の指定であることを示す対戦相手指定コマンドとを付加して管理コンピュータ60に送信する(S25)。
その後は、管理コンピュータ60からの個人対戦許可コマンドを受信したか否かを確認する(S26)。この個人対戦許可コマンドは、管理コンピュータ60が個人対戦を許可したことを示すコマンドであるので、個人対戦許可コマンドを受信していれば(S26:Yes)、S14の処理で算出した差球数と、メモリカード51から読出した大当り回数と変動回数と認証コードとを管理コンピュータ60に送信して(S27)、この対戦開始処理(S2)を終了する。これにより、個人対戦モードでの対戦遊技が開始される。
また、S15の処理で確認した結果、対戦ボタン36の入力でなければ(S15:No)、対戦ボタン36が入力されるまで、S16以降の処理を待機する。更に、S16の処理で確認した結果、入力された対戦ボタン36が総合対戦ボタン36bであれば(S16:総合対戦ボタン)、遊技者からの総合対戦の要求であるので、個人対戦フラグ43bをオフし(S28)、総合対戦モードを設定する。加えて、S19の処理で確認した結果、管理コンピュータ60からのデータ受信でなければ(S19:No)、管理コンピュータ60からのデータを受信するまで、S20以降の処理を待機する。また、S20の処理で確認した結果、受信データが総合対戦許可コマンドであれば(S20:総合対戦許可コマンド)、総合対戦許可コマンドは総合対戦の実行が許可されたことを示すコマンドであるので総合対戦が許可されたこととなり、総合対戦モードでの対戦遊技を開始するべくその処理をS27の処理に移行する。
これにより、パチンコ機1からは、そのパチンコ機1を使用する遊技者の情報と、遊技者が指定した対戦相手の情報と、該パチンコ機1の識別情報と、該パチンコ機1の遊技情報とが、管理コンピュータ60に送信される。よって、管理コンピュータ60では、遊技者に対応付けて、その使用するパチンコ機1と対戦相手(その使用するパチンコ機1)とを管理することができる。
この対戦開始処理(S2)で管理コンピュータ60に送信されるパチンコ機1の遊技情報は、メモリカード51に記憶される遊技情報である。つまり、遊技者が、現在使用するパチンコ機1での遊技開始前に、他のパチンコ機1で遊技を実行していた場合には、その遊技で得た遊技情報である。入力された遊技情報は、対戦相手の使用するパチンコ機1へと送信され、対戦相手に報知される。よって、遊技者が、対戦遊技において使用するパチンコ機1を変更しても、一の対戦遊技はリセットされず、変更前のパチンコ機1で得た遊技情報をそのまま用いて、継続して対戦遊技を実行することができる。
尚、対戦遊技が、他のパチンコ機1から継続して実行される場合でなければ、この対戦開始処理(S2)でパチンコ機1に入力された遊技情報は、初期データ「0」となる。
図7は、対戦制御基板Fのメイン処理において実行される対戦実行処理(S3)のフローチャートである。対戦実行処理(S3)では、対戦開始処理(S2)で設定された対戦モードで対戦遊技を実行するための処理であり、対戦開始処理(S2)で指定された対戦相手の使用するパチンコ機1と自機との間で、遊技情報の送受信を実行する。この対戦実行処理(S3)では、まず、受信した情報は何かを確認する(S31)。そして、受信した情報が管理コンピュータ60から送信された遊技情報であれば(S31:遊技情報)、第2LCD表示用制御基板D2に、受信した遊技情報を出力し、先に表示されている対戦相手の遊技情報の更新を指示した後(S32)、各処理を実行して(S33)、この対戦実行処理(S3)を終了する。
また、S31の処理で確認した結果、受信した情報が管理コンピュータ60から送信された対戦休止コメントデータであれば(S31:対戦休止コメントデータ)、対戦相手は、使用するパチンコ機1を変更するべく移動中であることの通知であるので、第2LCD10bに「対戦相手移動中」を表示し(S34)、その後、その処理を各処理(S33)に移行する。これにより、遊技者は、対戦相手が対戦遊技を一時的に中断していることを居ながらにして知ることができる。
更に、S31の処理で確認した結果、受信した情報が管理コンピュータ60から送信された対戦終了コメントデータであれば(S31:対戦終了コメントデータ)、対戦相手が対戦遊技を終了したことの通知であるので、第2LCD10bに「対戦終了」を表示し(S35)、その後、その処理を各処理(S33)に移行する。これにより、遊技者に、対戦相手が対戦遊技を終了したことを、その終了のタイミングで的確に伝達することができる。よって、対戦遊技を実行する遊技者が離れた位置に位置していても、対戦遊技の終了が確実に伝達され、また、その終了状態が一時的なものか否かについても合わせて通知されるので、遊技者を困惑させることがない。尚、S34,S35の処理で実行されるデータ表示は、第2LCD表示用制御基板にデータ表示が指示されることにより実行される。
加えて、S31の処理で確認した結果、受信した情報が主制御基板Cから送信された賞球信号であると(S31:賞球信号)、賞球信号に対応する賞球数で、メモリカード51の賞球数カウンタ51bの値を更新する(S36)。主制御基板Cからは、賞球信号として、大当り賞球信号または普通賞球信号が送信される。この対戦実行処理(S3)では、受信した賞球信号の種類に応じた数により、賞球数カウンタ51bの値を更新する。
次いで、更新した賞球数カウンタ51bの値と打球数カウンタ51cの値とから差球数を算出する(S37)。そして、算出された差球数に差球コードと装着されているメモリカード51の認証コードとを付加し、管理コンピュータ60に送信する(S38)。その後、更新された遊技情報(差球数、大当り回数、変動回数)を第2LCD表示用制御基板D2に出力し、先に第2LCD10bに表示されている自機の遊技情報の更新を指示する(S39)。その後、その処理を各処理(S33)に移行する。
また、S31の処理で確認した結果、受信した情報が主制御基板Cから送信された打球数信号であると(S31:打球数信号)、メモリカード51の打球数カウンタ51cの値に「1」加算して打球数カウンタ51cの値を更新した後(S40)、その処理をS37の処理に移行する。更に、S31の処理で確認した結果、受信した情報が主制御基板Cから送信された大当り信号であると(S31:大当り信号)、メモリカード51の大当り回数カウンタ51dの値に「1」加算し、メモリカード51に記憶される大当り回数を更新する(S41)。そして、更新された大当たり回数に大当りコードとメモリカード51の認証コードとを付加し、管理コンピュータ60に送信する(S42)。その後、その処理をS39の処理に移行する。
更に、S31の処理で確認した結果、受信した情報が主制御基板Cから送信された変動開始信号であると(S31:変動開始信号)、メモリカード51の変動回数カウンタの値に「1」加算し、先に記憶されている変動回数を更新した後(S43)、更新された変動回数に変動コードとメモリカード51の認証コードとを付加し、管理コンピュータ60に送信する(S44)。その後、その処理をS39の処理に移行する。
尚、メモリカード51に記憶されている遊技情報の更新は、主制御基板Cから送信される信号により更新されるが、この遊技情報の更新は、先に記憶されている遊技情報に各信号に応じた数を加算し、その加算後の値をメモリカード51に上書きすることにより実行される。
また、それぞれの情報は数値であるが、その内容を示すコード(差球コード、大当りコード、変動コード)が各値には付加されるので、送信先の管理コンピュータ60と対戦相手のパチンコ機1とにおいて、各値がいずれの情報であるかを適正に認識させることができる。
このように対戦実行処理(S3)が実行されることにより、パチンコ機1で遊技が実行されると、その遊技の実行量を示す情報により、遊技情報が更新される。更新された遊技情報は、逐次、メモリカード51に書き込まれるので、メモリカード51には、遊技の総実行量となる最新の遊技情報が記憶されることとなる。また、対戦相手が対戦遊技を終了する場合には、かかる旨が第2LCD10bに表示されるので、対戦遊技の終了が不明確とならず、遊技者を混乱させることがない。
図8は、対戦制御基板Fのメイン処理において実行される対戦終了処理(S5)のフローチャートである。対戦終了処理(S5)は、対戦終了を対戦相手の遊技機に通知するための処理であり、メモリカード51の取り出し操作(メモリカード処理装置50に装着されたメモリカード51を、挿入方向へ押し込むこと)が実行されると開始される。
この対戦終了処理(S5)では、まず、終了ボタン35が入力されているか否かを確認し(S51)、終了ボタン35が入力されていると(S51:Yes)、遊技者は対戦遊技の終了を所望していることが示されているので、対戦終了コマンドにメモリカード51の認証コードを付加して管理コンピュータ60に送信する(S52)。これにより、パチンコ機1から、そのパチンコ機1を使用する遊技者が対戦遊技を終了したことが管理コンピュータ60に通知される。
その後、カードフラグ43aと個人対戦フラグ43bとをオフし(S53)、次いで、画像データメモリ44aに記憶される画像情報をクリアする(S54)。そして、メモリカード51を排出し(S55)、この対戦終了処理(S5)を終了する。 一方、S51の処理で確認した結果、終了ボタン35が入力されていなければ(S51:No)、単にメモリカード51の取り出し操作のみが実行されている状態である。つまり、遊技者が使用するパチンコ機1を変更するために(対戦遊技は継続)、現在使用中のパチンコ機1での対戦遊技を終了したこと、即ち対戦遊技の一時中断を示している。よって、対戦休止コマンドにメモリカード51の認証コードを付加して管理コンピュータ60に送信する(S56)。その後は、その処理をS53に移行し、パチンコ機1での対戦遊技の終了処理を行う。これにより、パチンコ機1から、その使用する遊技者が対戦遊技を終了したことが、使用するパチンコ機1を変更するために、対戦遊技を一時中断して、移動中の状態にあることが管理コンピュータ60に通知される。
次に、管理コンピュータ60で実行される各処理を、図9から図12の各フローチャートを参照して説明する。図9は、管理コンピュータ60で実行されるメイン処理のフローチャートである。メイン処理ではまず、各処理の実行後(S61)、パチンコ機1からのデータの受信であるか否かを確認し(S62)、ここで、データの受信であると(S62:Yes)、受信したコマンドに基づいて、対戦遊技を設定するための管理コンピュータ対戦開始処理を実行した後(S63)、対戦遊技を実行するパチンコ機1に、対応する遊技情報を配信する遊技情報配信処理を実行し(S64)、その後、更に、対戦遊技の終了を通知する管理コンピュータ対戦停止処理を実行する(S65)。この管理コンピュータ対戦停止処理(S65)の実行後は、その処理をS61の各処理に移行し、管理コンピュータ60で実行される他の処理を実行する。また、S62の処理で確認した結果、データの受信でなければ(S62:No)その処理をS61の各処理に移行して、同様に、管理コンピュータ60で実行される他の処理を実行する。
図10は、図9の管理コンピュータ60のメイン処理において実行される管理コンピュータ対戦開始処理(S63)のフローチャートである。この管理コンピュータ対戦開始処理(S63)では、まず、受信したデータに対戦要求コマンドは含まれているか否かを確認し(S71)、ここで、受信したデータに対戦要求コマンドが含まれていなければ(S71:No)、実行すべき処理は、管理コンピュータ対戦開始処理(S63)ではないので、この管理コンピュータ対戦開始処理(S63)を終了する。これにより、管理コンピュータ対戦開始処理(S63)はスキップされて、次の処理が実行される。
一方、S71の処理で確認した結果、受信したデータに対戦要求コマンドが含まれていれば(S71:Yes)、対戦遊技の開始要求であり、受信したデータには、遊技者の情報である画像情報、認証コード、名称データ、に加え、遊技者の使用するパチンコ機1の識別情報と個人対戦フラグの状態を示す情報とが含まれている。よって、受信した遊技者の画像情報と認証コードと名称データとを対応付けて管理個人情報メモリ65cに書込む(S72)。そして、受信した認証コードにより管理されているファイルが個人エリア65dにあるか否かを確認する(S73)。その結果、受信した認証コードにより管理されているファイルがなければ(S73:No)、対戦要求元の(パチンコ機1を使用する)遊技者からの最初の対戦開始要求であるので、受信した認証コードにより管理されるファイルを個人エリア65dに新たに設け、該ファイルに受信した認証コードと受信したパチンコ機1の識別情報とを書込む(S74)。
その後、受信データに付加された個人対戦フラグの状態はオンか否かを確認し(S75)、ここで、受信した個人対戦フラグの状態がオンを示していれば(S75:Yes)、受信した認証コードにより管理されるファイルに、個人対戦
フラグ43bがオンであることを書込み(S76)、次いで、コマンド送信元のパチンコ機1へ管理個人情報メモリ65cに記憶される個人情報(画像データ、認証コード、名称データ)を送信する(S77)。
続いて、パチンコ機1からの対戦相手指定コマンドを受信したか否かを確認する(S78)。対戦相手指定コマンドを受信していれば(S78:Yes)、対戦相手指定コマンドとともに、遊技者の認証コードと対戦相手を指定する対戦相手の認証コードとを受信している。よって、受信した認証コードにより管理される個人エリア65dのファイルに、(対戦相手を判別する情報である)受信した対戦相手の認証コードを書込む(S79)。そして、対戦相手指定コマンド送信元のパチンコ機1へ個人対戦許可コマンドを送信し(S80)、この管理コンピュータ対戦開始処理(S63)を終了する。
また、S73の処理で確認した結果、受信した認証コードにより管理されているファイルが個人エリア65dにあれば(S73:Yes)、コマンド送信元のパチンコ機1を使用する遊技者は、すでに対戦遊技の実行中であって、使用するパチンコ機1を変更したことにより、変更先のパチンコ機1から対戦要求コマンドが送信されているものである。よって、受信した認証コードにより管理されているファイルは、個人エリアにすでに存在しており、かかるファイルを継続して使用するために、その処理をS77の処理に移行する。
更に、S75の処理で確認した結果、受信した個人対戦フラグの状態がオフを示していれば(S75:No)、受信した認証コードにより管理されるファイルに、個人対戦フラグ43bがオフであることを書込み(S81)、続いて、受信した遊技者の情報と受信したパチンコ機1の識別情報とを表示パネル80に送信する(S82)。その後、コマンド送信元のパチンコ機1へ総合対戦許可コマンドを送信して(S83)、この管理コンピュータ対戦開始処理(S63)を終了する。
また、S78の処理で確認した結果、対戦相手指定コマンドを受信していなければ(S78:No)、対戦相手指定コマンドがパチンコ機1から送信されるまで、S79以降の処理を待機する。
このように管理コンピュータ対戦開始処理(S63)により、管理コンピュータ60において、対戦遊技に参加する各遊技者(パチンコ機1)の遊技種別が、個人対戦であるか総合対戦であるかが認識され、また個人対戦である場合には、対戦者同士が対応付けて記憶されることとなる。これにより、対戦遊技を的確に実行することができる。
図11は、図9の管理コンピュータ60のメイン処理において実行される遊技情報配信処理(S64)のフローチャートである。この遊技情報配信処理(S64)では、受信したデータに遊技情報(差球数、大当り回数、変動回数)は含まれるか否かを確認し(S91)、ここで、受信したデータに遊技情報が含まれていなければ(S91:No)、この遊技情報配信処理(S64)を終了する。これにより、図9のメイン処理において遊技情報配信処理(S64)は、スキップされる。一方、S91の処理で確認した結果、受信したデータに遊技情報が含まれていると(S91:Yes)、受信した遊技情報には認証コードが付加されているので、この受信した認証コードで管理されている個人エリア65dのファイルにおいて、記憶されている個人対戦フラグの状態は、オンであるか否かを確認する(S92)。
その結果、対応するファイルに記憶されている個人対戦フラグの状態がオンであれば(S92:Yes)、該ファイルに記憶される対戦相手の認証コードを読出し(S93)、読出した認証コードで管理されるファイル、即ち(個人エリア65dにおいて)対戦相手の認証コードにより管理されているファイルに記憶されるパチンコ機1の識別情報を確認し(S94)、確認した識別情報を有するパチンコ機1へS62の処理で受信した遊技情報を送信する(S95)。これにより、個人対戦を実行中のパチンコ機1から受信した遊技情報は、その対戦相手の使用するパチンコ機1に送信されることとなる。
また、S92の処理で確認した結果、対応するファイルに記憶されている個人対戦フラグの状態がオフであれば(S92:No)、受信した認証コードにより管理されているファイルに、受信した遊技情報を書込み、先に記憶されている遊技情報を更新する(S96)。そして、個人エリア65dの各ファイルの内、個人対戦フラグの状態がオフで記憶されているファイルについて、その記憶されている差球数の大きい順に、対応するパチンコ機1に順位を付与する(S97)。これにより、差球数が最も多いパチンコ機1(遊技者)に1位が付与される。
次に、1位のパチンコ機1の識別情報に対応つけて管理個人情報メモリ65cに記憶されている画像情報とその画像情報に対応する名称データとを読出し(S98)、個人対戦フラグの状態がオフである(総合対戦状態にある)全パチンコ機1に対し、S97の処理で付与されたそのパチンコ機1の順位と、S98の処理で読出した1位のパチンコ機1に対応する画像情報と名称データとを送信する(S99)。その後、個人対戦フラグの状態がオフである(総合対戦状態である)全パチンコ機1について、その識別情報と共に、それぞれの順位と差球数とを表示パネルに送信して(S100)、この遊技情報配信処理(S64)を終了する。
表示パネルには、管理コンピュータ対戦開始処理(S63)において、総合対戦を実行するパチンコ機1の識別情報と、そのパチンコ機1を使用する遊技者の情報(画像情報、認証コード、名称データ)とが送信されている。よって、S100の処理により、管理コンピュータ60から、パチンコ機1の識別情報と共にその順位と差球数とが送信されると、予め送信されている遊技者の情報に対応付けて、順位と差球数とを表示することができる。
図12は、図9の管理コンピュータ60のメイン処理において実行される管理コンピュータ対戦停止処理(S65)のフローチャートである。この管理コンピュータ対戦停止処理(S65)では、まず、受信したデータに対戦休止コマンドが含まれているか否かを確認する(S101)。ここで、受信したデータに対戦休止コマンドが含まれていなければ(S101:No)、受信したデータに対戦終了コマンドが含まれているか否かを確認する(S102)。
その結果、受信したデータに対戦終了コマンドが含まれていれば(S102:Yes)、受信した認証コード(受信データの一部)に対応する個人エリア65dのファイルにおいて、対戦相手の認証コードを確認し、確認した認証コードにより管理されるファイルに記憶されているパチンコ機1の識別情報によって指定されるパチンコ機1へ、対戦終了コメントデータ「対戦終了」を送信する(S103)。ここで総合対戦である場合には、受信した認証コードに対応するファイルには、対戦相手の認証コードは記憶されていない。よって、このS103の処理をスキップして、S104の処理を実行する。
S104の処理では、受信した認証コードに、対戦終了コメントデータ「対戦終了」を付加し、表示パネルに送信する(S104)。総合対戦で遊技が実行されている場合には、予め、遊技者の情報や対応する遊技情報などが表示パネルに送信されている。よって、表示パネルでは、S104の処理で送信された認証コードと対戦終了コメントデータとを受信した場合に、その認証コードが予め受信したものであれば、対応する情報を認識することができ、その認証コードに対応する画像情報や遊技情報を表示パネルから消去する。
尚、ここで、S104の処理で送信された認証コードが、先に記憶されていなければ、表示パネルにおいて消去すべき情報は無いので、表示パネルでは、係る指示は無視される。
その後、この管理コンピュータ対戦停止処理(S65)では、受信した認証コードで管理される個人エリア65dのファイルを消去する(S105)。このため、対戦相手のパチンコ機1から遊技情報が管理コンピュータ60に送信されても、この遊技情報の配信先は消去されているので、送信された遊技情報は、管理コンピュータから他のパチンコ機1に配信されない。
そして、受信した認証コードと、その認証コードに対応する画像情報と、名称データとを管理個人情報メモリ65cからクリアした後(S106)、各処理を実行して(S107)、この管理コンピュータ対戦停止処理(S65)を終了する。
一方、S101の処理で確認した結果、受信したデータに対戦休止コマンドが含まれていると(S101:Yes)、受信した認証コードに対応する個人エリア65dのファイルにおいて、対戦相手の認証コードを確認し、確認した認証コードにより管理されるファイルにおいて記憶されているパチンコ機1の識別情報によって指定されるパチンコ機1へ、対戦休止コメントデータ「対戦相手移動中」を送信する(S108)。ここで総合対戦である場合には、受信した認証コードに対応するファイルには、対戦相手の認証コードは記憶されていない。よって、このS108の処理をスキップして、S109の処理が実行される。
S109の処理では、受信した認証コードに、対戦終了コメントデータ「対戦相手移動中」を付加し、表示パネルに送信する(S109)。これにより表示パネルの対応する画像情報に対し対戦相手移動中であることが表示される。その後、受信した認証コードにより管理される個人エリア65dのファイルにおいて、記憶されているパチンコ機1の識別情報をクリアし(S110)、その処理をS106の処理に移行する。
これにより、移動中の遊技者に対応するファイルは、継続して個人エリア65dに備えられ、パチンコ機1を変更することにより変更される情報(パチンコ機1の識別番号など)のみ消去される。よって、パチンコ機1を変更した遊技者は、新たなパチンコ機1により、迅速に対戦遊技に復帰することができる。
以上説明したように、本発明の遊技システム100では、パチンコ機1で遊技を実行することにより得られた遊技情報をメモリカード51に書込む。また、書込まれた遊技情報を、パチンコ機1で実行される遊技の実行量に基づいて更新する。また、メモリカード51が装着されると、そのメモリカード51に記憶されている遊技情報が、装着先のパチンコ機1の遊技情報として設定される。メモリカード51は、パチンコ機1に着脱自在であるので、遊技者は、対戦遊技の実行中に、使用するパチンコ機1の変更を所望する場合には、このメモリカード51を使用中のパチンコ機から脱着し、新たに使用するパチンコ機1に装着することができる。よって、対戦遊技においても、遊技者は、自由に使用するパチンコ機1を変更することができる上、変更前のパチンコ機1において得た遊技情報に継続して遊技を続けることができる。
尚、上記実施例において、請求項1記載の画像入力手段としては、図6のフローチャートのS12の処理が該当する。請求項1記載の対戦相手指定手段としては、図6のフローチャートのS22〜S24の処理が該当する。
請求項2記載の画像入力手段としては、図6のフローチャートのS12の処理が該当する。請求項2記載の通信手段としては、図6のフローチャートのS18の処理とS19の処理とが該当する。請求項2記載の対戦相手指定手段としては、図6のフローチャートのS22〜S24の処理が該当する。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施例の遊技システム100では、個人対戦は1の遊技者とその1の遊技者の指定する1の対戦相手とによって実行され、また、総合対戦は、総合対戦に参加する全遊技者によって実行されるように構成された。これに代えて、個人対戦は、1の遊技者とその1の遊技者により指定される複数の対戦相手との間で実行されるように構成しても良い。これによれば、遊技者は、任意の人数で対戦遊技を楽しむことができる。
また、上記実施例では、総合対戦モードは各パチンコ機1で個別に設定されたが、管理コンピュータ60からの指示により設定できるように構成しても良い。これによれば、管理コンピュータ60に接続される全パチンコ機1の対戦モードを一斉に総合対戦モードとすることができる。よって、遊技場のイベントなどにより、全パチンコ機1で対戦遊技を実行する場合など、低労力で、簡便に、全遊技機の対戦モードを総合対戦モードとすることができる。
また、上記実施例では、遊技者の画像を入力するために、遊技者の画像情報が予め記憶されたメモリカード51を用いたが、画像入力の手法は、これに限られるものでなく、小型の撮像カメラやビデオカメラ等を用いても良い。また、かかるカメラを用いる場合には、必ずしも1の遊技機に1のカメラを設ける必要はなく、パチンコ機1を使用する遊技者をもれなく撮影できるように、適切な範囲に1台設ければ良い。
また、上記実施例では、通常の変動表示を行うLCDと、対戦遊技に関する情報を表示するLCDとを別で設けたが、1のLCDにより、変動表示の実行と対戦遊技に関する情報の表示との両者を実行しても良い。かかる場合には、遊技の状況によって表示する情報を切り替えて使用することにより、1のLCDにおいて支障なく必要な情報を遊技者に伝えることができる。これによれば、LCDに大きく情報を表示することができるので、視覚的に理解し易い情報を遊技者に伝達することができる。
更に、上記実施例においては、表示パネル80は、情報を表示するものと述べているが、その表示される画像情報や遊技情報を印刷出力できるように構成しても良い。これによれば、遊技者にランキングなどの情報を配布することができる、遊技者にランキング入りすることへの興味を持たせるなど、対戦遊技への興趣を高めることができる。
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に本発明の変形例を示す。
請求項1記載の遊技システムにおいて、前記遊技機は、遊技情報が不揮発に記憶されている記録媒体を着脱自在に装着する媒体処理装置と、その媒体処理装置に記録媒体が装着されると、前記媒体処理装置に装着された記録媒体に記憶されている遊技情報を自機の遊技情報として設定する遊技情報設定手段と、その遊技情報設定手段により設定された遊技情報を、該遊技機での遊技の実行量を示す情報に基づいて更新して前記記録媒体に書込む遊技情報更新手段とを備えており、前記記録媒体の装着先の遊技機が変更されると、変更前の遊技機により書込まれて前記記録媒体に記憶されている遊技情報は、変更後の遊技機での遊技の実行量を示す情報により更新されるものであることを特徴とする遊技システム1。
記録媒体に記憶される遊技情報は、遊技機での遊技の実行量を示す情報により更新され、更新された遊技情報は記録媒体に書込まれて不揮発に記憶される。この記録媒体は媒体処理装置に着脱自在であり、記憶している遊技情報は、その装着先の遊技機の遊技情報として設定される。更に、記録媒体は、装着先の遊技機が変更されても先の遊技機で書込まれた遊技情報を継続して保持し、その記憶する情報は、新たな装着先の遊技機での遊技の実行量を示す情報により更新される。つまり、記録媒体は、遊技者が使用する遊技機を変更しても継続的に対戦遊技を実行できるように、装着先の遊技機の変更に係わらず、それまでの(各遊技機での)遊技結果が累積された遊技情報が記憶されるようになっているのである。
一般的に、他の遊技者と遊技結果を競う対戦型遊技の実行時には、遊技者は、戦略上、使用する遊技機を往々にして変更する。かかる場合には、遊技者が使用した全遊技機で得られた遊技結果から、総合的な遊技情報を求めることにより、公正な対戦結果を得る。しかし、対戦中に遊技機が変更されると、得られる遊技情報の管理が煩雑となってしまうので、これを実行しがたい。しかし、この煩雑さを解消するために、対戦遊技において1の遊技者が使用する遊技機を1の遊技機に限ってしまうと(台替えの禁止)、対戦の勝敗がその1の遊技機の選択結果によって早々に決まってしまいかねず、状況によっては、遊技者の対戦遊技に対する興趣を早々に低下させてしまう。
遊技システム1によれば、遊技者が先に使用した遊技機の遊技情報が、後に使用する別の遊技機に引き継がれる。このため、遊技者が、遊技機を変更しても、(同じ遊技機を継続して使用した場合と同様に)それまでに得た遊技情報に継続した遊技情報を得ることができる。よって、遊技者は、台替えを自在に行うことができ、対戦遊技に対する興趣を高めることができる。
また、遊技者の使用する遊技機が変更されても、簡便に、1の遊技者に対応付けて継続して遊技情報を管理し得るので、台替えにより対戦遊技に不具合が生ずることがない。
尚、記録媒体としては、情報を不揮発に記憶すると共に、記憶された情報を電気的、磁気的、光学的な手法によって書き換え可能な媒体であって、例えば、メモリカードや、ICカード、マグネット・オプティカルディスク、コンパクトディスク、フレキシブルディスクなどが例示される。
また、ここで、遊技の実行量を示す情報とは、遊技の実行量を量る単位となるものであり、例えば、1の打球の発生(1回のメダル投入)や、1の動的表示の実行、遊技者に所定の遊技価値を付与する1の大当りの発生、1の大当りにより払い出される賞球数または賞メダル数を示している。
更に、遊技情報とは、上記の遊技の実行量を示す情報から導出される情報であり、実行された遊技の総実行量或いは遊技者に付与された遊技価値を示す情報であり、パチンコ機の状態を表す情報である。具体的には、1の遊技者に対して遊技機が払い出した総賞球数や総賞メダル数、1の遊技者が遊技に使用した総打球数や総投入メダル数、遊技者が得た有価価値を示す差球数(総打球数と総賞球数との差分)や差メダル数(総投入メダル数と総賞メダル数との差分)、対戦遊技の実行中に発生した動的表示の総回数、対戦遊技の実行中に発生した大当たりの総回数等が例示される。これらの遊技情報は単独で使用されてもよく、複数使用されても良い。また、遊技情報は、遊技に関わった球数やメダルの数によって直接的に表される情報のみならず、これらの球数やメダル数を象徴する間接的な値や図形により表される情報を含むものである。
遊技システム1において、前記記録媒体は、その所持者である遊技者のの画像情報を保持しており、前記画像入力手段は、前記各遊技機に備えられると共に、前記媒体処理装置に装着された前記記録媒体の画像情報を前記遊技機を使用する遊技者の画像情報として入力するものであることを特徴とする遊技システム2。媒体処理装置に記録媒体を装着すれば、その記録媒体に記憶される画像情報を、遊技機を使用する遊技者の画像情報として入力できる。よって、ビデオカメラやテレビカメラなどの高価な映像入力機器を設けることなく、遊技者の画像情報を入力することができ、低コストで対戦型遊技を実行し得る遊技システムを形成することができる。
遊技システム1または2において、前記記録媒体は、その所持者である遊技者の遊技者識別情報を有しており、前記遊技機は、自機を識別する遊技機識別情報を有すると共に、対戦遊技の実行中には、自機の遊技情報に前記遊技者識別情報を付加して前記管理装置へ送信するものであり、前記管理装置は、前記記録媒体に記憶される遊技者識別情報に対応付けて、前記記録媒体の装着された遊技機の遊技機識別情報と、対戦相手として指定された遊技者の対戦者識別情報とを記憶する遊技情報記憶手段を備えており、前記遊技機からの遊技情報を受信すると、受信した遊技情報に付加された遊技者識別情報に対応して前記遊技情報記憶手段に記憶されている対戦者識別情報から対戦相手の使用する遊技機を判別し、判別した対戦相手の使用する遊技機に、受信した遊技情報を送信するものであることを特徴とする遊技システム3。
管理装置では、遊技者識別情報に対応付けて遊技機識別情報と対戦者識別情報とが記憶されている。このため、各遊技機から遊技情報が送信されると、その遊技情報に付加された遊技者識別情報に基づいて、対戦者識別情報が認識される。ここで、対戦相手も1遊技者であり、その対戦者識別情報もまた遊技者識別情報である。よって、対戦者識別情報である対戦相手の遊技者識別情報に対応付けて、対戦相手の使用する遊技機の遊技機識別情報が、遊技情報記憶手段には記憶されている。故に、遊技情報記憶手段に記憶される情報に基づいて、対戦中の一方の遊技者の使用する遊技機から送信された遊技情報は、他方の遊技者(対戦相手)の使用する遊技機に的確に送信される。
請求項1記載の遊技システムまたは遊技システム1から3のいずれかにおいて、前記遊技機は、該遊技機での対戦を終了するための終了情報を入力する終了情報入力手段と、その終了情報入力手段により終了情報が入力されると、終了情報の入力を前記管理装置に通知する終了入力通知手段とを備えており、前記管理装置は、前記遊技機の終了入力通知手段により終了情報の入力が通知されると、その終了情報入力元遊技機との間で対戦遊技を実行中の遊技機に終了情報の入力を通知する対戦終了通知手段を備えていることを特徴とする遊技システム4。
一般に、遊技場には、多くの遊技機が設置されている。このため、対戦相手の位置が確認できず、対戦相手の挙動が不明となってしまう。つまり、対戦相手が遊技を終了したか否かがわからないのである。
しかし、遊技システム4では、終了情報入力手段により終了情報が入力されると、その終了情報入力元遊技機との間で対戦遊技を実行中の遊技機に終了情報の入力が通知される。よって、対戦中の遊技機において、1方の対戦相手が対戦遊技を終了させたことを、他方の遊技者に伝達することができる。
尚、対戦終了通知手段は、遊技を終了したことを通知する音声情報や、文字情報を対戦相手の遊技機に送信することにより、終了情報の入力を通知してもよく、また、終了情報の入力を示す固有の信号を送信することにより通知しても良い。終了情報の入力が、管理装置から遊技機に対して信号で通知される場合には、遊技機は、その信号に基づいて所定の情報が出力されるように構成される。この所定の情報の出力とは、例えば、対戦相手の遊技が終了したことを示す文字情報の表示装置への出力や、音声情報のスピーカへの出力、ランプなどの発光状態の変更などが例示される。
遊技システム4において、前記遊技機の終了情報入力手段は、該遊技機を使用する遊技者が遊技機を変更するために対戦遊技を一時中断することを示す中断情報を入力する中断情報入力手段を備えており、前記管理装置は、前記遊技機の終了入力通知手段により通知された情報が中断情報であると、その中断情報入力元遊技機との間で対戦遊技を実行中の遊技機に、中断情報の入力を通知する対戦中断通知手段を備えていることを特徴とする遊技システム5。
遊技者が1の遊技機において遊技を終了する場合において、対戦遊技を完全に終了する場合と、他の遊技機で対戦遊技を継続するために1の遊技機での遊技をする、即ち対戦遊技の一時中断である場合がある。このため、遊技機での対戦遊技の終了を、同じ情報で伝達すると、対戦相手を混乱させてしまう。遊技システム5においては、対戦遊技の終了が対戦遊技の一時中断であることを示すことができるようになっているので、対戦遊技を完全に終了する場合と、一時中断である場合とを区別して、それぞれを対戦相手に伝達することができる。よって、遊技者を混乱させることなく、円滑に対戦遊技を実行させることができる。
遊技システム4または5において、前記遊技機の終了情報入力手段は、前記媒体処理装置に装着された記録媒体の脱着により動作されるものであることを特徴とする遊技システム6。記録媒体は、遊技機を変更しても継続的に対戦遊技を実行するために、それまでの遊技結果を累積した遊技情報を記憶するものである。このため、遊技者が使用する遊技機を変更する(新たに対戦遊技を開始する場合を含む)際には、新たな遊技機にこれを装着して、その記憶する遊技情報を新たな遊技機に設定する必要がある。つまり、対戦遊技を終了した遊技機から記録媒体を脱着することを、遊技者は忘れ難い。よって、この記録媒体の脱着を契機として終了情報入力手段を動作させれば、媒体処理装置の操作とは無関係に終了情報入力手段を動作させる場合に比べて、より確実に、終了情報入力手段を動作させることができ、対戦遊技の終了時に確実に終了情報を入力することができる。
請求項1記載の遊技システムまたは遊技システム1から6のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記対戦相手指定手段により指定された対戦相手との対戦遊技を設定する個人対戦モード設定手段と、前記対戦相手指定手段の指定によらず不特定多数の遊技者との対戦遊技を設定する多人数対戦モード設定手段とを備えており、前記管理装置は、前記個人対戦モード設定手段または前記多人数対戦モード設定手段により設定された対戦モードと、その対戦モードの設定された遊技機の遊技機識別情報とを対応付けて記憶するモード記憶手段を備えており、前記遊技機から遊技情報が送信されると、前記モード記憶手段に記憶されるその遊技機の対戦モードに応じた遊技情報を、対戦相手の使用する遊技機に送信することを特徴とする遊技システム7。
遊技機は、通常、遊技機の遊技状態が有利な状態に遷移すると遊技者の興趣が高められるが、対戦型遊技を実行し得る遊技システムでは、通常の遊技とは別に、対戦相手の遊技情報と自機の遊技情報との優劣により遊技者の興趣を高めることができる。つまり、対戦遊技では、通常の遊技とは別のゲーム性を付加することにより、一層の興趣を遊技者に付与することができるのである。
遊技システム7では、遊技者は、個人的に対戦相手が存在する場合には、かかる対戦相手と対戦遊技を実行することができる上、個人的な対戦相手が存在しない場合にも、多人数対戦モードが設定されることにより不特定多数の遊技者により実行される対戦遊技に参加することができる。このため、遊技者が個人的な対戦相手を有しない場合にも、対戦遊技に参加させることができ、遊技者に多様なゲーム性を提供することができる。
また、個人対戦と多人数対戦とでは、遊技者が所望する遊技情報が異なる。例えば、個人対戦では、対戦相手の遊技情報が遊技者に送信されることにより遊技者は対戦状況を把握できるが、多人数対戦では、単に、複数の対戦相手の遊技情報が送信されるだけでは、遊技者は対戦状況(対戦遊技の優劣)を的確に把握できない。遊技システム7では、各遊技機の対戦モードがモード記憶手段に記憶されているので、各遊技機の対戦モードを把握することができ、その対戦モードに応じた遊技情報を各遊技機に送信することができる。例えば、多人数対戦においては、参加遊技者の中での自己の順位を遊技情報として配信することや、最上位である対戦相手の遊技情報を選択的に送信することができる。これにより、多人数対戦においても、遊技者は対戦状況を的確に把握することができる。
遊技システム7において、前記管理装置は、接続される全遊技機に対して多人数対戦モードの設定を指示するモード指示手段を備えていることを特徴とする遊技システム8。例えば、遊技場において、遊技者全員を参加させた対戦ゲームをイベントとして企画する場合に、管理装置から指示を与えるだけで、多人数対戦モードを各遊技機に設定できる。よって、各遊技機毎にいちいち多人数対戦モードの設定を行う必要が無く、効率的に各遊技機のモード設定を行うことができる。
請求項1記載の遊技システムまたは遊技システム1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技システム9。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の出力時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれる情報等も含む)が付与されるものが挙げられる。
請求項1記載の遊技システムまたは遊技システム1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技システム10。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
請求項1記載の遊技システムまたは遊技システム1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技システム11。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の出力に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
請求項2記載の遊技機において、遊技情報が不揮発に記憶されている記録媒体を着脱自在に装着する媒体処理装置と、その媒体処理装置に記録媒体が装着されると、前記媒体処理装置に装着された記録媒体に記憶されている遊技情報を自機の遊技情報として設定する遊技情報設定手段と、その遊技情報設定手段により設定された遊技情報を、該遊技機での遊技の実行量を示す情報に基づいて更新して前記記録媒体に書込む遊技情報更新手段とを備えており、前記記録媒体の装着先の遊技機が変更されると、変更前の遊技機により書込まれて前記記録媒体に記憶されている遊技情報は、変更後の遊技機での遊技の実行量を示す情報により更新されるものであることを特徴とする遊技機1。よって、遊技者は、遊技機を変更しても、滞りなく、対戦遊技を継続することができる。
遊技機1において、前記記録媒体は、その所持者である遊技者の画像情報を保持しており、前記画像入力手段は、前記媒体処理装置に装着された前記記録媒体の画像情報を前記遊技機を使用する遊技者の画像情報として入力するものであることを特徴とする遊技機2。よって、簡便に遊技者の画像情報を入力することができる上、画像情報を入力するための装置構成を簡単にすることができる。
遊技機1または2において、前記記録媒体は、その所持者である遊技者の遊技者識別情報を有するものであり、前記通信手段は、前記記録媒体の遊技者識別情報が付加された遊技情報を前記管理装置へ送信すると共に、前記管理装置から送信される対戦相手の遊技機の遊技情報を受信するものであり、前記画像表示手段は、受信した対戦相手の遊技機の遊技情報を表示するものであることを特徴とする遊技機3。よって、遊技者は、対戦相手との間で円滑に対戦遊技を実行することができる。
請求項2記載の遊技機または遊技機1から3のいずれかにおいて、対戦遊技を終了するための終了情報を入力する終了情報入力手段と、その終了情報入力手段により終了情報が入力されると、終了情報の入力を前記管理装置に通知させる終了入力通知手段と、前記管理装置から送信される対戦相手の遊技機の終了情報を受信すると共に、終了情報の受信を通知する終了通知手段とを備えていることを特徴とする遊技機4。よって、遊技者は、実行中の遊技を中断して(遊技機から離れて)相手が対戦遊技を終了したか否かを確認する必要がなく、対戦相手の対戦遊技の終了を的確に知ることができる。
尚、終了通知手段は、例えば、対戦相手が対戦遊技を終了したことを通知する音声情報の出力や、文字情報の表示、更には、終了を報知するランプの点灯(光学機器の発行状態の変更)など、各種の視聴覚要素の出力により、遊技者に対戦終了を認識させるものである。
遊技機4において、前記終了情報入力手段は、遊技者が使用する遊技機を変更するために対戦遊技を一時中断することを示す中断情報を終了情報として入力する中断情報入力手段を備えており、前記終了通知手段は、受信した終了情報が中断情報であると、対戦遊技の一時中断を通知するものであることを特徴とする遊技機5。
遊技機5においては、対戦遊技の一時中断であることを示すことができるようになっているので、対戦遊技を完全に終了する場合と一時中断である場合とを区別して、対戦相手に伝達することができる。また、遊技者は、対戦相手が対戦遊技を終了したのか一時中断したのかを知ることができる。よって、遊技者は混乱することなく、円滑に対戦遊技を実行することができる。
遊技機4または5において、前記遊技機の終了情報入力手段は、前記媒体処理装置に装着された記録媒体の脱着により動作されて終了情報を入力するものであることを特徴とする遊技機6。よって、この記録媒体の脱着を契機として終了情報入力手段を動作させれば、媒体処理装置の操作とは無関係に終了情報入力手段を動作させる場合に比べて、より確実に終了情報入力手段を動作させることができ、対戦遊技の終了時に確実に終了情報を入力することができる。
請求項2記載の遊技機または遊技機1から6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機7。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の出力時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれる情報等も含む)が付与されるものが挙げられる。
請求項2記載の遊技機または遊技機1から6のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機8。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
請求項2記載の遊技機または遊技機1から6のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機9。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の出力に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
1 パチンコ機(遊技機)
10b 第2液晶表示装置(画像表示手段)
60 管理コンピュータ(管理装置)
100 遊技システム(遊技システム)

Claims (2)

  1. 識別情報の動的表示が予め定めた表示結果を導出した場合に遊技者に所定の遊技価値を付与する複数の遊技機と、その複数の遊技機のそれぞれに接続され、接続される各遊技機の遊技状態を表す遊技情報を管理する管理装置とを備えた遊技システムにおいて、
    遊技機を使用する遊技者の画像情報を入力する画像入力手段を備えており、
    前記遊技機は、その画像入力手段により入力された他の遊技機を使用する遊技者の画像情報を表示する画像表示手段と、その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報を指定する対戦相手指定手段とを備え、対戦遊技の実行により得られる遊技情報を前記管理装置に送信するものであり、
    前記管理装置は、遊技者の使用する遊技機が変更された場合には、変更後の遊技機から送信される遊技情報を、変更前の遊技機の対戦相手指定手段により指定された対戦相手の遊技機に送信し、対戦遊技を継続させるものであることを特徴とする遊技システム。
  2. 識別情報の動的表示が予め定めた表示結果を導出した場合に遊技者に所定の遊技価値を付与すると共に、遊技状態を表す遊技情報を管理する管理装置に接続される遊技機において、
    遊技者の画像情報を入力する画像入力手段と、
    その画像入力手段により入力された画像情報を前記管理装置に送信し、また、前記管理装置から送信される他の遊技機を使用する遊技者の画像情報を受信する通信手段と、
    その通信手段により受信した画像情報を表示する画像表示手段と、
    その画像表示手段に表示される画像情報の中から対戦相手の画像情報を指定する対戦相手指定手段とを備え、その対戦相手指定手段により指定した対戦相手の使用する遊技機との間で対戦遊技を実行するものであることを特徴とする遊技機。
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