JP2019216639A - 水中給餌装置及び水中給餌システム - Google Patents

水中給餌装置及び水中給餌システム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造で、大量の飼料を長期に貯蔵し、長期にわたって給餌が可能な給餌装置、及びかかる水中給餌装置を備えた水中給餌システムを提供すること。【解決手段】底部が開放されたケーシング120と、ケーシング120内の上部に設けられ、その下部に飼料放出部126を有する飼料タンク121と、ケーシング120内にエアーを導入する高圧エアータンク122とを備え、水中に浸漬した際、ケーシング120内の飼料タンク121を除く部分に空気空間137が形成され、空気空間137の空気圧が、高圧エアータンク122のエアーにより調整されることを特徴とする洋上の生簀内に設置される水中給餌装置12である。【選択図】図2

Description

本発明は、水中給餌装置、及びかかる水中給餌装置を備えた水中給餌システムに関する。
魚介類などの水産物の養殖には、魚類や甲殻類を対象とした人の手によって餌を与える給餌養殖と、貝類や藻類を対象とした餌を与えない無給餌養殖がある。このうち、魚類等を対象とした給餌養殖は、主に生簀や養殖池で実施されている。
生簀の種類としては、沿岸等の海象条件が穏やかな海域で水面に浮上した状態で用いられる浮上式や、沖合など海象条件が厳しい海域で海中に沈下した状態で用いられる沈下式の他、海上(海面)に浮上したり海中に沈下したり深さを調節できる浮沈式がある。
このような水面下の生簀の養殖魚に飼料を供給する給餌装置としては、例えば、粒状の飼料が貯留される飼料タンクと、飼料タンクから生簀に至る搬送管と、搬送管の内部に、飼料タンクから生簀に至る搬送気流を形成する気流発生装置と、搬送管の先端に接続され、生簀の水中に浸漬され、飼料を生簀の水中に放出する端末装置とを備えた給餌装置が提案されている(特許文献1)。
特開2018−11572号公報
上記特許文献1のような給餌装置では、海面上に飼料タンクが設けられており、特に夏場は高温になることから、飼料を長期に貯蔵することはできなかった。このため、運搬船で飼料を給餌装置まで頻繁に運搬する必要があり、煩雑な作業となっていた。一方、海面上にある給餌装置に大量の餌を貯蔵するには、温度制御装置等の高価な装置を設置する必要があり、装置が複雑化、高コスト化するという問題があった。
本発明の課題は、簡易な構造で、大量の飼料を長期に貯蔵し、長期にわたって給餌が可能な給餌装置、及びかかる水中給餌装置を備えた水中給餌システムを提供することにある。
本発明者は、簡易な構造で飼料を長期に貯蔵し、長期にわたって給餌できる給餌装置の開発を行う中で、まず、飼料タンクを水中に浸漬し、飼料の温度管理を容易とすることに着目した。本発明者は、さらに鋭意検討した結果、底部が開放されたケーシングと、ケーシング内の上部に設けられ、その下部に飼料放出部を有する飼料タンクと、ケーシング内にエアーを導入する高圧エアータンクとを備え、水中に浸漬した際、ケーシング内の飼料タンク以外の部分に形成される空気空間の圧力を、高圧エアータンクのエアーにより調整する構成とすることにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
[1]洋上の生簀内に設置され、水中に浸漬して用いられる水中給餌装置であって、
底部が開放されたケーシングと、該ケーシング内の上部に設けられ、その下部に飼料放出部を有する飼料タンクと、前記ケーシング内にエアーを導入する高圧エアータンクとを備え、
水中に浸漬した際、ケーシング内の飼料タンク以外の部分に空気空間が形成され、該空気空間の圧力が、前記高圧エアータンクのエアーにより調整されることを特徴とする水中給餌装置。
[2]さらに、高圧エアータンクのエアーにより、飼料タンクの圧力が調整されることを特徴とする[1]記載の水中給餌装置。
[3]飼料タンクが、3日分以上の飼料を収容できる容量であることを特徴とする[1]又は[2]記載の水中給餌装置。
[4]飼料タンクの飼料放出部が、駆動機構によって開閉する蓋を具備する飼料放出部開閉手段を備えていることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか記載の水中給餌装置。
[5]飼料放出部開閉手段が、外部からの飼料供給信号を受信して蓋を開閉することを特徴とする[4]記載の水中給餌装置。
[6]ケーシング内の水位を検知する検知手段と、該検知手段により検知された水位に基づき高圧エアータンクのエアーの空気空間への流入量を調整する制御バルブとを具備する水面制御手段を備えていることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか記載の水中給餌装置。
[7]洋上に配置された生簀と、
前記生簀内に設置された[1]〜[6]のいずれか記載の水中給餌装置と、
前記生簀の近傍に浮遊するブイと、
前記水中給餌装置にその一端が取り付けられ、前記ブイにその他端が取り付けられている飼料搬送管と、
を備えていることを特徴とする水中給餌システム。
[8]ブイが、生簀及び/又は水中給餌装置の状況データを外部に送信する通信装置を具備していることを特徴とする[7]記載の水中給餌システム。
[9]ブイが、外部からの飼料供給信号を受信する通信装置を具備していることを特徴とする[7]又は[8]記載の水中給餌システム。
本発明の水中給餌装置及び水中給餌システムは、簡易な構造で、大量の飼料を長期に貯蔵し、長期にわたって給餌することができる。したがって、運搬船による頻繁な飼料の運搬、補給が不要となる。
本発明の一実施形態に係る水中給餌システムの概要構成を示す図であり、水中給餌装置を浮沈式生簀に設置した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の飼料放出部開閉手段の説明図である。
本発明の水中給餌装置は、洋上の生簀内に設置され、水中に浸漬して用いられる水中給餌装置であって、底部が開放されたケーシングと、ケーシング内の上部に設けられ、その下部に飼料放出部を有する飼料タンクと、ケーシング内にエアーを導入する高圧エアータンクとを備え、水中に浸漬した際、ケーシング内の飼料タンク以外の部分に空気空間が形成され、空気空間の圧力が高圧エアータンクのエアーにより調整されることを特徴とする。
本発明の水中給餌装置は、洋上の生簀に設置して用いるものであり、飼料タンクが水中で保持される構成となっていることから、飼料を低温に保持して飼料を長期間貯蔵することができる。したがって、飼料タンクを大型化して大量の飼料を貯蔵する構成とすることができ、長期にわたって給餌できることから、水中給餌装置への頻繁な飼料の補給が必要ない。なお、本発明の水中給餌装置が設置される生簀は洋上に設けられるものであるが、この洋上とは、海上のみならず、湖上、及び池上を含む。また、本発明の水中給餌装置が設置される生簀は、浮上式、沈下式、浮沈式等のいずれの形態の生簀であってもよい。
まず、本発明の水中給餌装置におけるケーシングについて説明する。
本発明のケーシングは、底部が開放された円柱状、角柱状の筐体であって、その内部に飼料タンクを収容し、それ以外の部分(一部又は全部)が空洞となっている。なお、ケーシング内には、飼料タンク以外に、他の機器が設けられていてもよい。本発明のケーシングとしては、具体的に、直径1〜3m程度、高さ1〜5m程度の円柱状のケーシングを例示することができる。このケーシングは、水中に浸漬し易くするために錘を備えていてもよい。
続いて、本発明の水中給餌装置における飼料タンクについて説明する。
飼料タンクは、ケーシング内の上部に設けられている。また、飼料タンクは、貯蔵された飼料を放出する飼料放出部を下部に有する。飼料タンクの容量は、1回分の給餌量が収容できるものであってもよいが、本発明の装置においては、飼料タンクが水中に浸漬した状態で使用され、気候による温度上昇を抑制でき、飼料を長期間貯蔵することができることから、例えば、3日分以上の飼料を収容できる容量とすることができ、5日分以上の容量であることが好ましく、7日分以上の容量であることがより好ましく、10日分以上の容量であることがさらに好ましい。
飼料タンクの形状は、飼料を貯蔵でき、その下部から飼料を放出(落下)させる形状のものであれば特に制限はなく、例えば、円柱状、角柱状、下方に向かって径が小さくなる逆円錐状、逆角錐状、逆円錐台状、逆角錐台状等の形状を挙げることができる。
飼料タンクの下部に設けられた飼料放出部は、飼料タンク内に貯蔵した飼料を外部に放出する部分であり、外部と連通した飼料放出口及びこれを開閉する蓋を有している。例えば、本発明の飼料タンクの飼料放出部は、エアーシリンダ等の駆動機構によって開閉する蓋を有する飼料放出部開閉手段を備えていることが好ましい。この飼料放出部開閉手段は、例えば、外部からの飼料供給信号を受信して蓋を開閉するよう構成することができる。
また、飼料タンクは、通常、その上部に、外部から供給される飼料を投入する飼料供給部を有している。飼料供給部は、例えば、外部と連通した飼料供給口を有しており、この飼料供給口に飼料搬送管が接続され、外部から飼料タンクに飼料が供給される。また、飼料タンクは、飼料を供給する際に飼料タンクから空気を排出するためのエアー排出部を有していることが好ましい。エアー排出部は、飼料供給部と同様に、エアー排出口を有し、このエアー排出口にエアー排出管が接続される。
続いて、本発明の水中給餌装置における高圧エアータンクについて説明する。
本発明の高圧エアータンクは、高圧エアーを収容するタンクであり、その形状は、特に制限されるものでなく、例えば、横置円柱状、縦置円柱状、直方体状、球体状のものを挙げることができる。本発明の高圧エアータンクは、ケーシングの内部に設置してもよいが、通常、ケーシングの外部に設置される。この高圧エアータンクは、2以上設けられていてもよい。
高圧エアータンクには、ケーシング内の飼料タンク以外の部分であって、本発明の装置を浸漬して使用する際に空気空間が形成される部分と配管で接続されている。これにより、高圧エアータンクのエアーによって空気空間の圧力を調整することができる。すなわち、本発明の底部が開放されたケーシングを備えた水中給餌装置を水中に浸漬すると、ケーシング内の飼料タンク以外の空洞部分(底部付近の水面と上部の飼料タンクとの間)に空気空間が形成されるが、この空気空間の圧力を調整して、水面の上昇を抑制し、所望の空気空間を担保する。
本発明の水中給餌装置は、ケーシング内に形成される水面の水位を調整する水面制御手段を備えていることが好ましい。これにより、ケーシング内に、所望の空気空間を担保することができる。水面制御手段は、具体的に例えば、ケーシング内の水位を検知する検知手段と、検知手段により検知された水位に基づき高圧エアータンクのエアーの空気空間への流入量を調整する制御バルブとを具備する。この水面制御手段は、例えば、検知手段により、所定水位より水面が上昇したことを検知した場合に、制御バルブを開放して高圧エアータンクのエアーを空気空間に流入させて水位を下降させる。
また、高圧エアータンクは、空気空間の他に、飼料タンクと配管で接続されていることが好ましい。これにより、高圧エアータンクのエアーによって、飼料タンク内の圧力を調整することができる。すなわち、空気空間の圧力に比して飼料タンク内の圧力を同等程度に調整し、飼料タンクからの飼料のスムーズな放出(落下)を可能とする。
次に、本発明の水中給餌システムについて説明する。
本発明の水中給餌システムは、洋上に配置された生簀と、生簀内に設置された上記本発明の水中給餌装置と、生簀の近傍に浮遊するブイと、水中給餌装置にその一端が取り付けられ、ブイにその他端が取り付けられている飼料搬送管とを備えている。なお、洋上、生簀については、上記本発明の水中給餌装置で説明したとおりである。
本発明の水中給餌装置は、好ましくは生簀の上部に設置される。これにより、本発明の水中給餌装置から飼料を落下させることによって、生簀に生息する魚類に給餌することができる。
本発明の水中給餌装置(飼料タンク)には、飼料搬送管の一端が取り付けられている。また、飼料搬送管の他端は、生簀の近傍に浮遊するブイに取り付けられている。すなわち、飼料配送管は、水面上から、水中の水中給餌装置に飼料を補給するためのものである。飼料搬送管の長さは、水中給餌装置の水深等によって適宜調整することができるが、例えば、20〜100mとすることができる。具体的には、生簀を15m沈める場合、その沈める深さの3倍の45m程度の長さとすることができる。
運搬船により運搬されてきた飼料が、このブイに接続された飼料搬送管を利用して、水中給餌装置に供給される。具体的には、飼料搬送管をブイから取り外し、運搬船の飼料貯蔵タンクに接続して、飼料運搬船から水中給餌装置に飼料を供給する。
また、ブイには、その一端が水中給餌装置(高圧エアータンク)に取り付けられたエアー搬送管が取り付けられていることが好ましい。これにより、飼料同様、運搬船から高圧エアータンクにエアーを補給することができる。同様に、ブイには、その一端が水中給餌装置の電源(バッテリー)と接続されたケーブルが取り付けられていることが好ましい。これにより、運搬船から電力を補給することができる。さらにブイには、その一端が水中給餌装置(飼料タンク)に取り付けられたエアー排出管が取り付けられていることが好ましい。これにより、飼料供給の際などに、飼料タンクの圧力を低下させることができる。
本発明のブイには、避雷針、航路障害灯、GPS位置計測装置等のその他の機器が設置されていてもよい。
さらに、ブイが、生簀及び/又は水中給餌装置の状況データを外部に送信する通信装置を具備していることが好ましい。これにより、設置場所に赴くことなく陸上で、生簀及び/又は水中給餌装置内の状況データを得ることができる。したがって、例えば、水中給餌システムに異常が発生した場合に早急に異常を察知することができる。具体的には、例えば、ブイに設置された通信装置と、生簀や水中給餌装置に設置されたカメラ、各種測定機器などの状況観測機器をケーブルで接続し、状況観測機器のデータを通信装置から外部に送信する。
また、ブイが、外部からの飼料供給信号を受信する通信装置を具備していることが好ましい。この通信装置からの信号を、水中給餌装置の飼料タンクの飼料放出開閉手段が受信して、飼料タンクの蓋を開放して貯蔵された飼料を生簀内に供給することができる。
また、ブイは、太陽光発電機、風力発電機等を具備していてもよい。これにより、水中給餌装置の電源(バッテリー)への電力の補給をすることができる。
本発明の水中給餌システムは、波浪や潮流の影響が大きい沖合域等において好適に用いることができる。本発明の水中給餌システムは、ブイに取り付けられた各種配管を用いて、水中に位置する給餌装置に対して、飼料、エアー、電力等の補給を行うことができるため、生簀を浮上させる必要がなく、コスト削減や作業時間の短縮が可能となる。
以下、図面を用いて本発明の水中給餌装置を備えた水中給餌システムをより具体的に説明するが、本発明の範囲は、本実施形態に制限されるものではない。図1は、本発明の一実施形態に係る水中給餌システムの概要構成を示す図であり、本発明の水中給餌装置を浮沈式生簀に設置した状態を示す説明図である。図2は、本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の概略断面図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の概略側面図であり、図4は、本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の概略平面図であり、図5は、本発明の一実施形態に係る水中給餌装置の飼料放出部開閉手段の説明図である。
図1に示すように、本発明の水中給餌システム1は、洋上に沈降配置された浮沈式の生簀10と、生簀10内の上部に設置された水中給餌装置12と、生簀10の近傍の水面上に浮遊するブイ14とを備えている。生簀10は、フレームロープ16及びフレームロープフロート18、並びにアンカーロープ20により支持されている。
また、水中給餌システム1は、水中給餌装置12に一端が取り付けられ、ブイ14に他端が取り付けられている飼料搬送管22を備えている。飼料運搬船(不図示)により水中給餌装置12に飼料を供給する際、飼料搬送管22をブイ14から取り外し、飼料運搬船に接続して、飼料運搬船から水中給餌装置12に飼料を供給する。同様に、水中給餌システム1は、水中給餌装置12に一端が取り付けられ、ブイ14に他端が取り付けられているエアー搬送管26と、水中給餌装置12に一端が取り付けられ、ブイ14に他端が取り付けられている電源ケーブル28とを備えており、飼料運搬船等から、水中給餌装置12にエアーや電力の供給を行う。また、水中給餌システム1は、水中給餌装置12に一端が取り付けられ、ブイ14に他端が取り付けられているエアー排出管30を備えている。
続いて、水中給餌装置12について詳細に説明する。図2〜図4に示すように、水中給餌装置12は、ケーシング120と、飼料タンク121と、高圧エアータンク122(122a〜122d)とを備えている。
図2〜図4に示すように、ケーシング120は、底部が開放された円柱形状の筐体であり、上部中央部には、後述の飼料タンク121の飼料供給部123に対応した凸部が形成されている。
このケーシング120内の上部には、飼料タンク121が設けられている。飼料タンク121は、下部がテーパ―状に形成された逆円錐形状となっており、上部には、外部から飼料を供給するための凸状の飼料供給部123が設けられている。飼料供給部123は、外部と連通した飼料供給口124を有しており、この飼料供給口124に飼料搬送管22が取り付けられている。また、飼料供給時に、飼料タンク121内の圧力が高い場合に飼料タンク121内の空気を排出するためのエアー排出管30が飼料タンク121のエアー排出口125に取り付けられている(図4参照)。この飼料タンク121は、例えば1週間分の飼料を収容できる大きさとなっている。
また、飼料タンク121の下部には、飼料放出口127を有する飼料放出部126が設けられている。飼料放出部126は、飼料放出部開閉手段128を備えており、図5に示すように、飼料放出部開閉手段128は、蓋129と、蓋129を支持するガイドレール130及びガイドピストン131と、蓋129を開閉させるエアーシリンダ132を備えている。このエアーシリンダ132の伸縮により、飼料放出口127の蓋129が開閉し、飼料タンク121内の飼料放出を制御する。
また、図4に示すように、ケーシング120の外側上部には、横置円柱型の高圧エアータンク122a〜122dが設けられており、4つの高圧エアータンク122a〜122dは、連結パイプ133で直列に接続されている。この高圧エアータンク122の連結パイプ133は、枝分かれしてケーシング120(飼料タンク121以外の部分)に接続されており、ケーシング120内に形成された空気空間137(図2参照)にエアーを送入することが可能となっている。また、高圧エアータンク122aは、エアー配管134で飼料タンク121に接続されており、飼料タンク121内にエアーを送入することが可能となっている。一方、高圧エアータンク122dには、ブイ14に延びるエアー搬送管26が接続されており、外部から高圧エアータンク122内にエアーが補給されるようになっている。
また、図2に示すように、ケーシング120内の下部には、ケーシング120内の水位を検知するフロート135が設けられており、フロート135が所定位置より上昇すると、制御バルブ136が開放して、ケーシング120内の空気空間137にエアーが導入され、ケーシング120内の圧力を高めて、水位を低下させる。
続いて、上記説明した水中給餌システム1及び水中給餌装置12の動作を説明する。
図2に示すように、水中給餌装置12は、ケーシング120内部に空気が入った状態で、浮沈式の生簀10と共に水中に浸漬される。したがって、水中に浸漬した際、ケーシング120内の飼料タンク121を除く部分に空気空間137が形成される。浸漬の際、ケーシング120の下部に形成された水面(空気空間137との界面)が徐々に上昇してくることから、フロート135がこれを検知し、制御バルブ136を開放して、高圧エアータンク122のエアーをケーシング120内(空気空間137)に導入し、水面を低下させ、所望の空気空間137を担保する。この際、飼料タンク121内にもエアーを導入し、空気空間137の圧力と同等程度の圧力状態としておくことが好ましい。
例えば、図1に示す外部装置32の指令により、飼料を飼料タンク121から放出する場合は、飼料タンク121の飼料放出部126の蓋129をスライドさせて飼料放出口127を開放し、飼料を放出(落下)させる。放出を止める場合は、蓋129をスライドさせて閉じる。放出された飼料は、空気空間137を介して水中へと落下し、この水中へ落下した飼料を生簀10内の養殖魚が食すこととなる。
適当な間隔で複数回給餌を行い、1週間程度でこの飼料タンク121に収容された飼料がなくなると、外部から飼料タンク121に飼料を補給する。すなわち、飼料運搬船により飼料を生簀10付近まで運搬し、ブイ14に取り付けられている飼料搬送管22を用いて、運搬してきた飼料を水中給餌装置12の飼料タンク121に供給する。この時、飼料タンク121の圧力は高いことから、一旦、エアー排出管30により、飼料タンク121内のエアーを排出し、飼料を飼料タンク121に導入できるようにする。飼料供給後は、飼料タンク121内の圧力を再び高めるために、高圧エアータンク122よりエアーを導入する。このように、水中給餌装置12は、飼料補給時にも浮上させる必要はない。また、水中給餌装置12では、温度変化の少ない水中で飼料が貯蔵されるので、長期にわたって飼料を貯蔵することが可能となり、飼料タンク121への飼料の補給回数を例えば1週間に1回程度に低減することが可能となる。
本発明の水中給餌装置及び水中給餌システムは、洋上での生簀養殖の給餌に用いることができ、産業上有用である。
1 水中給餌システム
10 生簀
12 水中給餌装置
120 ケーシング
121 飼料タンク
122 高圧エアータンク
123 飼料供給部
124 飼料供給口
125 エアー排出口
126 飼料放出部
127 飼料放出口
128 飼料放出部開閉手段
129 蓋
130 ガイドレール
131 ガイドピストン(閉鎖用補助ピストン)
132 エアーシリンダ
133 連結パイプ
134 エアー配管
135 フロート
136 制御バルブ
137 空気空間
14 ブイ
16 フレームロープ
18 フレームロープフロート
20 アンカーロープ
22 飼料搬送管
26 エアー搬送管
28 電源ケーブル
30 エアー排出管
32 外部装置

Claims (9)

  1. 洋上の生簀内に設置され、水中に浸漬して用いられる水中給餌装置であって、
    底部が開放されたケーシングと、該ケーシング内の上部に設けられ、その下部に飼料放出部を有する飼料タンクと、前記ケーシング内にエアーを導入する高圧エアータンクとを備え、
    水中に浸漬した際、ケーシング内の飼料タンク以外の部分に空気空間が形成され、該空気空間の圧力が、前記高圧エアータンクのエアーにより調整されることを特徴とする水中給餌装置。
  2. さらに、高圧エアータンクのエアーにより、飼料タンクの圧力が調整されることを特徴とする請求項1記載の水中給餌装置。
  3. 飼料タンクが、3日分以上の飼料を収容できる容量であることを特徴とする請求項1又は2記載の水中給餌装置。
  4. 飼料タンクの飼料放出部が、駆動機構によって開閉する蓋を具備する飼料放出部開閉手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の水中給餌装置。
  5. 飼料放出部開閉手段が、外部からの飼料供給信号を受信して蓋を開閉することを特徴とする請求項4記載の水中給餌装置。
  6. ケーシング内の水位を検知する検知手段と、該検知手段により検知された水位に基づき高圧エアータンクのエアーの空気空間への流入量を調整する制御バルブとを具備する水面制御手段を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の水中給餌装置。
  7. 洋上に配置された生簀と、
    前記生簀内に設置された請求項1〜6のいずれか記載の水中給餌装置と、
    前記生簀の近傍に浮遊するブイと、
    前記水中給餌装置にその一端が取り付けられ、前記ブイにその他端が取り付けられている飼料搬送管と、
    を備えていることを特徴とする水中給餌システム。
  8. ブイが、生簀及び/又は水中給餌装置の状況データを外部に送信する通信装置を具備していることを特徴とする請求項7記載の水中給餌システム。
  9. ブイが、外部からの飼料供給信号を受信する通信装置を具備していることを特徴とする請求項7又は8記載の水中給餌システム。
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