JP2019215038A - クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチ装置の小型化を図る。【解決手段】第1クラッチ及び第2クラッチが対向配置されたクラッチ装置10であって、第1クラッチをクラッチ接方向に押圧可能な第1ピストン17と、第2クラッチをクラッチ接方向に押圧可能な第2ピストン18と、第1ピストン17と第2ピストン18との間に設けられた隔壁13Cと、第1ピストン17と隔壁13Cとにより区画される第1油圧キャンセル室24と、第2ピストン18と隔壁13Cとにより区画される第2油圧キャンセル室27と、第1油圧キャンセル室24内に収容されており、第1ピストン17を付勢可能な第1スプリング28と、第2油圧キャンセル室27内に、第1スプリング17とは入出力軸方向に重ならないように収容されており、第2ピストン18を付勢可能な第2スプリング29とを備えた。【選択図】図1

Description

本開示は、クラッチ装置に関し、特に、二系統の動力伝達経路にクラッチがそれぞれ設けられたデュアルクラッチ装置に関する。
この種のデュアルクラッチ装置として、二個のクラッチが入出力軸方向に対向配置された構造が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2013−50128号公報 特開2018−53918号公報
ところで、二個のクラッチが対向配置された構造においては、各クラッチに対応する二個の油圧キャンセル室も隔壁を挟んで互いに対向配置されている。各油圧キャンセル室内には、各クラッチに対応するピストンを付勢するコイルスプリングがそれぞれ収容されている。このため、各コイルスプリングの長さ分だけ各油圧キャンセル室が長くなり、クラッチ装置の全長が長くなることで、装置の大型化を招くといった課題がある。
本開示の技術は、クラッチ装置の小型化を図ることを目的とする。
本開示の技術は、二系統の動力伝達経路に第1クラッチ及び第2クラッチがそれぞれ設けられており、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが入出力軸方向に対向配置されたクラッチ装置であって、前記第1クラッチをクラッチ接方向に押圧可能な第1ピストンと、前記第1ピストンに対して入出力軸方向に対向配置されると共に、前記第2クラッチをクラッチ接方向に押圧可能な第2ピストンと、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に設けられた隔壁と、前記第1ピストンと前記隔壁とにより区画される第1油圧キャンセル室と、前記第2ピストンと前記隔壁とにより区画される第2油圧キャンセル室と、前記第1油圧キャンセル室内に収容されており、前記第1ピストンを付勢可能な第1スプリングと、前記第2油圧キャンセル室内に、前記第1スプリングとは入出力軸方向に重ならないように収容されており、前記第2ピストンを付勢可能な第2スプリングと、を備えることを特徴とする。
また、前記隔壁の前記第1ピストンと対向する側面から前記第1ピストンとは反対方向に凹設されて、前記第1スプリングの一端側を受容する第1受容穴と、前記隔壁の前記第2ピストンと対向する側面から前記第2ピストンとは反対方向に凹設されて、前記第2スプリングの一端側を受容する第2受容穴と、をさらに備えることが好ましい。
また、前記隔壁の前記第1受容穴と前記第2受容穴との間に、前記第1クラッチ及び、又は前記第2クラッチに潤滑油を供給可能な径方向油路が設けられていることが好ましい。
また、前記第1スプリング及び第2スプリングをそれぞれ複数本備えると共に、前記第1受容穴及び前記第2受容穴が前記隔壁に周方向に交互に設けられていることが好ましい。
また、前記第1ピストンの前記隔壁と対向する側面から前記第1受容穴に向けて突出すると共に、前記第1スプリングの他端側内に挿入されて該第1スプリングの他端部を支持する第1支持部材と、前記第2ピストンの前記隔壁と対向する側面から前記第2受容穴に向けて突出すると共に、前記第2スプリングの他端側内に挿入されて該第2スプリングの他端部を支持する第2支持部材と、をさらに備えることが好ましい。
本開示の技術によれば、クラッチ装置の小型化を図ることができる。
本実施形態に係るクラッチ装置の模式的な断面図である。 図1に示すクラッチ装置の位相を変えて切り欠いて示す模式的な断面図である。 本実施形態に係るガイド部材を径方向から視た模式図である。 本実施形態に係るクラッチハブを径方向から視た模式図である。 本実施形態に係るスプリング取付構造を示す模式的な断面図である。 (A)は、本実施形態に係るクラッチハブの中間円環部を第1ピストン側から視た模式的な側面図、(B)は、本実施形態に係るクラッチハブの中間円環部を第2ピストン側から視た模式的な側面図である。 (A)は、他の実施形態に係るクラッチハブの中間円環部を第1ピストン側から視た模式的な側面図、(B)は、他の実施形態に係るクラッチハブの中間円環部を第2ピストン側から視た模式的な側面図である。 他の実施形態に係るスプリング取付構造を示す模式的な断面図である。 他の実施形態に係るクラッチハブを径方向から視た模式図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係るクラッチ装置について説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1及び図2は、本実施形態に係るクラッチ装置10の模式的な断面図である。同図に示すように、本実施形態のクラッチ装置10は、第1湿式多板クラッチC1及び第2湿式多板クラッチC2が入出力軸方向に直列に対向配置されたデュアルクラッチ装置である。
具体的には、クラッチ装置10は、エンジンEのクランクシャフト11(入力軸)と、変速機Tの第1シャフト12A(出力軸)及び第2シャフト12B(出力軸)との間に設けられており、エンジンEの動力を第1シャフト12A又は第2シャフト12Bに選択的に伝達可能に構成されている。クランクシャフト11、第1シャフト12A及び第2シャフト12Bは、同軸上に配置されており、第2シャフト12Bは、第1シャフト12Aの中空軸内に回転自在に挿入されている。
クラッチ装置10は、クランクシャフト11と一体回転可能なクラッチハブ13を備えている。クラッチハブ13は、全体として略円筒状に形成されており、回転軸心側から順に、内側円環部13Aと、内側円筒部13Bと、中間円環部13C(隔壁)と、外側円筒部13Dと、外側円環部13Eとを一体に有している。
内側円環部13Aは、その内径をクランクシャフト11の外径と略同径に形成されており、クランクシャフト11の出力端側の外周面にスプライン、もしくは溶接等により嵌合されている。内側円筒部13Bは、内側円環部13Aの外周側からエンジンE側に向かって筒軸方向に延設されている。内側円筒部13Bには、詳細を後述する4個の油導入ポート90〜93及び、径方向油路60の入口部が形成されている。内側円筒部13Bの内周面とクランクシャフト11の外周面との間には、これら内側円筒部13B及びクランクシャフト11を回転可能に支持する略円筒状の支持ハブ50が介設されている。支持ハブ50には、詳細を後述する油供給ライン75,76,81,82,83が設けられている。
中間円環部13Cは、内側円筒部13Bの筒軸方向略中心から径方向外側に向かって延設されており、後述する第1遠心油圧キャンセル室24と第2遠心油圧キャンセル室27とを隔てている。中間円環部13Cには、後述する第1コイルスプリング28及び、第2コイルスプリング29の一端側をそれぞれ受容する受容穴2,3(図1に示す)が凹設されている。また、中間円環部13Cには、後述する径方向油路60(図2に示す)が径方向の略全長に亘って設けられている。
外側円筒部13Dは、その内筒面が内側円筒部13Bの外筒面と略平行に延びるように設けられている。外側円環部13Eは、外側円筒部13Dの筒軸方向略中心から径方向外側に向かって延設されている。
外側円筒部13Dの筒内のうち、エンジンE側の筒内には第1ガイド部材37が一体回転可能に挿入されている。また、外側円筒部13Dの筒内のうち、変速機T側の筒内には第2ガイド部材38が一体回転可能に挿入されている。各ガイド部材37,38は、断面略L字状の円筒状に形成されており、その外筒面を外側円筒部13Dの内周面に接触させつつ、その筒端面を中間円環部13Cの側面に当接させている。各ガイド部材37,38の外周部には、詳細を後述する軸方向油路61,65の下流側流路部63,67(何れも図2参照)がそれぞれ凹設されている。
内側円筒部13Bと各ガイド部材37,38との間のうち、エンジンE側の端部には、略円環状の第1カバー部材20が介設され、変速機T側の端部には略円環状の第2カバー部材21が介設されている。すなわち、内側円筒部13Bの外筒面と、各ガイド部材37,38の内筒面と、中間円環部13Cの両側面と、各カバー部材20,21の内側面とにより、第1及び第2ピストン室22,25がそれぞれ画定されている。
第1ピストン室22内には、筒軸方向に摺動移動可能に収容された第1ピストン17によって、第1カバー部材20側の第1油圧室23及び、中間円環部13C側の第1遠心油圧キャンセル室24が区画形成されている。第2ピストン室25内には、筒軸方向に摺動移動可能に収容された第2ピストン18によって、第2カバー部材21側の第2油圧室26及び、中間円環部13C側の第2遠心油圧キャンセル室27が区画形成されている。
第1及び第2油圧室23,26には、油供給回路70から作動油が供給され、第1及び第2遠心油圧キャンセル室24,27には、油供給回路70からキャンセル油が供給される。これら油の供給ルートの詳細については後述する。また、第1遠心油圧キャンセル室24内には、第1ピストン17を中間円環部13Cから離反する方向に付勢する複数本の第1コイルスプリング28(図1では1本のみ示す)が収容されている。また、第2遠心油圧キャンセル室27内には、第2ピストン18を中間円環部13Cから離反する方向に付勢する複数本の第2コイルスプリング29(図1では1本のみ示す)が収容されている。
第1コイルスプリング28の一端側は、中間円環部13Cに形成された第1受容穴2内に受容されている。また、第1コイルスプリング28の他端側には、第1ピストン17の中間円環部13Cと対向する側面に凸設された第1支持ピン6(第1支持部材の一例)が挿入されている。すなわち、第1コイルスプリング28は、その一端部を第1受容穴2の底部に着座させると共に、その他端部を第1ピストン17の側面に着座させており、第1ピストン17と中間円環部13Cとの間に付勢保持されている。第1コイルスプリング28の取付構造の詳細については後述する。
第2コイルスプリング29の一端側は、中間円環部13Cに形成された第2受容穴3内に受容されている。また、第2コイルスプリング29の他端側には、第2ピストン18の中間円環部13Cと対向する側面に凸設された第2支持ピン7(第2支持部材の一例)が挿入されている。すなわち、第2コイルスプリング29は、その一端部を第2受容穴3の底部に着座させると共に、その他端部を第2ピストン18の側面に着座させており、第2ピストン18と中間円環部13Cとの間に付勢保持されている。第2コイルスプリング29の取付構造の詳細については後述する。
第1クラッチドラム15は、エンジンE側が開放された略有底円筒状を呈しており、その筒内径をクラッチハブ13よりも大径に形成されている。第1クラッチドラム15は、変速機T側の端部を第1シャフト12Aの外周面にスプライン嵌合等により一体回転可能に固定されている。
第2クラッチドラム16は、エンジンE側が開放された略有底円筒状を呈しており、その筒内径をクラッチハブ13よりも大径且つ、その筒外径を第1クラッチドラム15よりも小径に形成されている。第2クラッチドラム16は、変速機T側の端部を第2シャフト12Bの外周面にスプライン嵌合等により一体回転可能に固定されている。
第1湿式多板クラッチC1は、複数枚の第1セパレートプレート31と、各第1セパレートプレート31間に交互に配置された複数枚の第1フリクションプレート32と、第1圧接プレート33とを備えている(以下、第1セパレートプレート31及び、第1フリクションプレート32を単に第1フリクションプレート部30とも称する)。
第1セパレートプレート31及び、第1圧接プレート33は、クラッチハブ13の外側円環部13EよりもエンジンE側の外側円筒部13Dの外筒面にスプライン嵌合しており、軸方向に移動可能な状態で取り付けられている。第1フリクションプレート32は、第1クラッチドラム15の外側円筒部13Dと対向する内筒面にスプライン嵌合しており、軸方向に移動可能な状態で取り付けられている。第1圧接プレート33は、略円環板状の部材であって、そのエンジンE側の側面には、第1ピストン17が当接可能に対向配置されている。
第2湿式多板クラッチC2は、複数枚の第2セパレートプレート41と、各第2セパレートプレート41間に交互に配置された複数枚の第2フリクションプレート42と、第2圧接プレート43とを備えている(以下、第2セパレートプレート41及び、第2フリクションプレート42を単に第2フリクションプレート部40とも称する)。
第2セパレートプレート41及び、第2圧接プレート43は、クラッチハブ13の外側円環部13Eよりも変速機T側の外側円筒部13Dの外筒面にスプライン嵌合しており、軸方向に移動可能な状態で取り付けられている。第2フリクションプレート42は、第2クラッチドラム16の外側円筒部13Dと対向する内筒面にスプライン嵌合しており、軸方向に移動可能な状態で取り付けられている。第2圧接プレート43は、略円環板状の部材であって、その変速機T側の側面には、第2ピストン18が当接可能に対向配置されている。
[潤滑構造]
油供給回路70は、オイルパン71内のオイルに浸漬されたオイルストレーナ72と、オイルストレーナ72に接続された上流供給ライン73と、上流供給ライン73から分岐する第1下流供給ライン74と、上流供給ライン73から分岐する第2下流供給ライン80とを備えている。また、上流供給ライン73には、エンジンEの動力で駆動するオイルポンプOPが設けられている。
第1下流供給ライン74は、第1油圧室23に作動油を供給する第1作動油供給ライン75と、第2油圧室26に作動油を供給する第2作動油供給ライン76とに分岐形成されている。各作動油供給ライン75,76の下流側は、支持ハブ50内に軸方向に延設されている。具体的には、第1作動油供給ライン75の下流端は、第1作動油導入ポート90に接続され、第2作動油供給ライン76の下流端は、第2作動油導入ポート91に接続されている。また、各作動油供給ライン75,76の上流側には、作動油の供給又は停止を切り替え可能な電磁バルブ77,78がそれぞれ設けられている。
第1作動油供給ライン75から第1油圧室23に作動油が供給されて、第1油圧室23内の油圧が上昇すると、第1ピストン17は第1フリクションプレート部30側に向かって軸方向にストローク移動して第1セパレートプレート31及び、第1フリクションプレート32を互いに圧接する(第1湿式多板クラッチC1:接)。圧接状態において、エンジンEの動力は、クランクシャフト11、クラッチハブ13、第1フリクションプレート部30、第1クラッチドラム15を介して第1シャフト12Aに伝達される。
一方、第1油圧室23への作動油の供給が停止されて、第1油圧室23内の油圧が降下すると、第1ピストン17は第1コイルスプリング28の付勢力によって第1フリクションプレート部30から離隔する方向(クラッチ断方向)に移動して第1セパレートプレート31及び、第1フリクションプレート32の圧接状態が開放されるようになっている(第1湿式多板クラッチC1:断)。
同様に、第2作動油供給ライン76から第2油圧室26に作動油が供給されて、第2油圧室26内の油圧が上昇すると、第2ピストン18は第2フリクションプレート部40側に向かって軸方向にストローク移動して第2セパレートプレート41及び、第2フリクションプレート42を互いに圧接する(第2湿式多板クラッチC2:接)。圧接状態において、エンジンEの動力は、クランクシャフト11、クラッチハブ13、第2フリクションプレート部40、第2クラッチドラム16を介して第2シャフト12Bに伝達される。
一方、第2油圧室26への作動油の供給が停止されて、第2油圧室26内の油圧が降下すると、第2ピストン18は第2コイルスプリング29の付勢力によって第2フリクションプレート部40から離隔する方向(クラッチ断方向)に移動して第2セパレートプレート41及び、第2フリクションプレート42の圧接状態が開放されるようになっている(第2湿式多板クラッチC2:断)。
第2下流供給ライン80は、支持ハブ50内で3系統の油供給ライン81,82,83に分岐形成されている。第1キャンセル油供給ライン81は、第1キャンセル油導入ポート92と接続され、第2キャンセル油供給ライン82は、第2キャンセル油導入ポート93と接続されている。潤滑油供給ライン83は、クラッチハブ13の径方向油路60(図2参照)と接続されている。
本実施形態において、支持ハブ50とクラッチハブ13の内側円筒部13Bとの間には、支持ハブ50の外筒面に設けられて内側円筒部13Bの内筒面と摺接することにより、各油路からの油漏出を防止するシールリング51〜54が介設されている。
具体的には、第1シールリング51は、第1作動油導入ポート90よりもエンジンE側の支持ハブ50外筒面に設けられている。第2シールリング52は、第1作動油導入ポート90と第1キャンセル油導入ポート92との間の支持ハブ50外筒面に設けられている。第3シールリング53は、第2キャンセル油導入ポート93と第2作動油導入ポート91との間の支持ハブ50外筒面に設けられている。第4シールリング54は、第2作動油導入ポート91よりも変速機T側の支持ハブ50外筒面に設けられている。すなわち、本実施形態では、計4個のシールリング51〜55が設けられている。
図2に示すように、径方向油路60は、クラッチハブ13の内側円筒部13B及び中間円環部13Cに放射状に複数本(図示例では1本のみを示す)設けられている。具体的には、各径方向油路60は、クラッチハブ13の内側円筒部13Bから中間円環部13Cの内部を径方向の略全長に亘って延設されている。径方向油路60の本数や流路径は、クラッチハブ13の強度を確保できる範囲にて、中間円環部13Cの軸方向幅やオイルポンプOPの吐出能力等に応じて適宜に設定すればよい。
径方向油路60の下流端は、第1軸方向油路61の第1上流側流路部62と、第2軸方向油路65の第2上流側流路部66とに分岐形成されている。第1上流側流路部62は、中間円環部13Cの径方向外側端を径方向油路60からエンジンE側に向かって軸方向に延設されている。第2上流側流路部66は、中間円環部13Cの径方向外側端を径方向油路60から変速機T側に向かって軸方向に延設されている。
第1軸方向油路61の第1下流側流路部63は、第1ガイド部材37と外側円筒部13Dとの間を第1フリクションプレート部30のプレート配列方向に沿って軸方向に延設されている。第2軸方向油路65の第2下流側流路部67は、第2ガイド部材38と外側円筒部13Dとの間を第2フリクションプレート部40のプレート配列方向に沿って軸方向に延設されている。
具体的には、図3に示すように、第1下流側流路部63は、第1ガイド部材37の外筒面を径方向内側に凹状に切り欠くことにより形成されており、中間円環部13C側の筒端面37AからエンジンE側の筒端面37B近傍に亘って軸方向に延設されている。第2下流側流路部67は、第2ガイド部材38の外筒面を径方向内側に凹状に切り欠くことにより形成されており、中間円環部13C側の筒端面38Aから変速機T側の筒端面38B近傍に亘って軸方向に延設されている。なお、各下流側流路部63,67は、外側円筒部13D(図1及び図2参照)の内筒面側に設けられもよい。
図2に戻り、クラッチハブ13の外側円筒部13Dには、その内筒面から外筒面に亘って径方向に貫通形成された複数本の第1及び第2供給油路68,69が設けられている。第1供給油路68は、第1軸方向油路61の第1下流側流路部63と第1フリクションプレート部30とを連通させる。第2供給油路69は、第2軸方向油路65の第2下流側流路部67と第2フリクションプレート部40とを連通させる。
すなわち、オイルポンプOPによってオイルパン71から汲み上げられて圧送される潤滑油が、上流供給ライン73から第2下流供給ライン80及び、潤滑油供給ライン83を経由して径方向油路60に供給される。径方向油路60に導入された潤滑油は、(1)第1軸方向油路61→第1供給油路68→第1フリクションプレート部30の順に供給され、さらに、(2)第2軸方向油路65→第2供給油路69→第2フリクションプレート部40の順にそれぞれ供給される。各フリクションプレート部30,40に供給された潤滑油は、不図示のリターンラインを介してオイルパン71に戻されるようになっている。
図4に示すように、本実施形態の供給油路68,69は、径方向油路60(中間円環部13C)から離れた供給油路68A,69Aほど、その流路径が大きくなるように形成されている(供給油路68A,69Aの流路径>供給油路68B,69Bの流路径>供給油路68C,69Cの流路径)。すなわち、潤滑油の圧送量が減少しやすい径方向油路60から離間した供給油路68A,69Aほど、フリクションプレート部30,40(図1及び図2参照)に臨む開口径が大きくなるように構成されている。これにより、各フリクションプレート部30,40に供給される潤滑油量の均一化が図られるようになり、潤滑油不足を起因とした摩擦材の偏摩耗等を効果的に防止することが可能になる。また、各フリクションプレート部30,40の潤滑油量の均一化が図られることで、冷却効率及び耐久性も効果的に向上することが可能になる。
また、クラッチハブ13内の各フリクションプレート部30,40に対する潤滑油供給ルートを、第1遠心油圧キャンセル室24及び、第2遠心油圧キャンセル室27から独立させたことにより、各油圧キャンセル室24,27のキャンセル力低下が効果的に抑止されるように構成されている。これにより、コイルスプリング28,29に強い付勢力を確保する必要がなくなり、クラッチ装置10の小型化を図ることが可能になる。
[スプリング取付構造]
図5は、クラッチハブ13の中間円環部13C、第1ピストン17及び、第2ピストン18を各コイルスプリング28,29が設けられた部位で周方向に切り欠いて示す模式的な断面図である。同図に示すように、本実施形態のスプリング取付構造は、第1受容穴2と、第2受容穴3と、第1支持ピン6と、第2支持ピン7とを備えている。
第1受容穴2及び、第2受容穴3は、中間円環部13Cに略有底円筒穴状に形成されている。
具体的には、第1受容穴2は、中間円環部13Cの第1ピストン17と対向する側面から、第1ピストン17とは反対側に入出力軸方向に所定の深さで凹設されている。第1受容穴2の穴径は、第1コイルスプリング28のコイル外径よりも僅かに大径に形成されている。第1受容穴2の内部には、第1コイルスプリング28の一端側が伸縮自在に受容されている。第1受容穴2の穴深さは、好ましくは、第1コイルスプリング28の自由長よりも浅く、且つ、第1コイルスプリング28の一端側を確実に保持できる深さ(例えば、自由長の約半分の深さ)で形成されている。
第2受容穴3は、中間円環部13Cの第2ピストン18と対向する側面から、第2ピストン18とは反対側に入出力軸方向に所定の深さで凹設されている。第2受容穴3の穴径は、第2コイルスプリング29のコイル外径よりも僅かに大径に形成されている。第2受容穴3の内部には、第2コイルスプリング29の一端側が伸縮自在に受容されている。第2受容穴3の穴深さは、好ましくは、第2コイルスプリング29の自由長よりも浅く、且つ、第2コイルスプリング29の一端側を確実に保持できる深さ(例えば、自由長の約半分の深さ)で形成されている。
中間円環部13Cの第1受容穴2と第2受容穴3との間には、前述の径方向油路60が設けられている。
第1支持ピン6は、略円柱状の部材であって、第1ピストン17の中間円環部13C(第1受容穴2)と対向する側面から、第1受容穴2に向けて凸設されている。第1支持ピン6は、その外径を第1コイルスプリング28のコイル内径よりも小径に形成されており、第1コイルスプリング28の他端側コイル内に挿入されている。すなわち、第1支持ピン6によって第1コイルスプリング28の他端部が第1ピストン17の側面に着座支持されように構成されている。このように、第1コイルスプリング28を第1ピストン17の側面に、プレート材等を介在させることなく、第1支持ピン6によって直接的に着座支持することで、クラッチ装置10の全長が効果的に短縮されるようになる。
第1支持ピン6は、好ましくは、第1ピストン17が中間円環部13Cから最も離反すクラッチ断状態において、その先端側の少なくとも一部が第1受容穴2内に受容される長さで形成されている。すなわち、クラッチが断から接に切り替わる第1コイルスプリング28の収縮時に、第1コイルスプリング28の他端側が第1遠心油圧キャンセル室24内で折れ曲がる(倒れ込む)ことを効果的に防止できるようになっている。
第2支持ピン7は、略円柱状の部材であって、第2ピストン18の中間円環部13C(第2受容穴3)と対向する側面から、第2受容穴3に向けて凸設されている。第2支持ピン7は、その外径を第2コイルスプリング29のコイル内径よりも小径に形成されており、第2コイルスプリング29の他端側コイル内に挿入されている。すなわち、第2支持ピン7によって第2コイルスプリング29の他端部が第2ピストン18の側面に着座支持されように構成されている。このように、第2コイルスプリング29を第2ピストン18の側面に、プレート材等を介在させることなく、第2支持ピン7によって直接的に着座支持することで、クラッチ装置10の全長が効果的に短縮されるようになる。
第2支持ピン7は、好ましくは、第2ピストン18が中間円環部13Cから最も離反すクラッチ断状態において、その先端側の少なくとも一部が第2受容穴3内に受容される長さで形成されている。すなわち、クラッチが断から接に切り替わる第2コイルスプリング29の収縮時に、第2コイルスプリング29の他端側が第2遠心油圧キャンセル室27内で折れ曲がる(倒れ込む)ことを効果的に防止できるようになっている。
本実施形態において、第1コイルスプリング28を受容する第1受容穴2及び、第2コイルスプリング29を受容する第2受容穴3は、中間円環部13Cに周方向に交互に設けられている。
より具体的には、図6(A)に示すように、複数本(図示例では15本)の第1コイルスプリング28を受容する複数個(図示例では15個)の第1受容穴2は、これら第1受容穴2の集合体(図示例では各3個の集合体)が中間円環部13Cの側面に周方向に等ピッチ(図示例では72°ピッチ)で配置されるように構成されている。また、図6(B)に示すように、複数本(図示例では15本)の第2コイルスプリング29を受容する複数個(図示例では15個)の第2受容穴3は、これら第2受容穴3の集合体(図示例では各3個の集合体)が中間円環部13Cの側面のうち、第1受容穴2と重ならない部位に周方向に等ピッチ(図示例では72°ピッチ)で配置されるように構成されている。
このように、複数個の第1受容穴2及び第2受容穴3、言い換えれば、複数本の第1コイルスプリング28及び第2コイルスプリング29を周方向に交互に配置することで、各コイルスプリング28,29の長さを効果的に確保しつつ、各コイルスプリング28,29の他端部が着座する第1ピストン17と第2ピストン18との離間距離を短くすることが可能になる。これにより、クラッチ装置10全体の入出力軸方向の長さが短縮されるようになり、クラッチ装置10の小型化や軽量化、さらには、省スペース化を効果的に図ることができる。
また、各コイルスプリング28,29の長さを効果的に確保できるため、各コイルスプリング28,29の設定本数を増加することなく、クラッチ断に必要なバネ定数が得られるように構成されている。これにより、スプリング本数の増加や、これに伴う組み付け性の悪化、さらにはコストの上昇も効果的に防止することが可能になる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態において、第1受容穴2及び第2受容穴3は、各3個の集合体が周方向に等ピッチで設けられるものとして説明したが、コイルスプリング28,29の設定本数やバネ定数に応じて、例えば、図7に示すように、各1個の第1受容穴2及び第2受容穴3が周方向に等ピッチで設けられるように構成してもよい。
また、上記実施形態において、各コイルスプリング28,29の他端部は第1支持ピン6及び第2支持ピン7にそれぞれ挿入支持されるものとして説明したが、図8に示すように、各コイルスプリング28,29の他端部を各ピストン17,18に凹設された各凹穴8,9にそれぞれ収容支持するように構成してもよい。
また、上記実施形態において、供給油路68,69は、径方向油路60から離れた供給油路68A,69Aほど流路径が大きく形成されるものとして説明したが、図9に示すように、各供給油路68A〜C,69A〜Cの流路径を略同径としつつ、径方向油路60から離れる供給油路68A,69Aほど、その本数を増加して設けるように構成してもよい。
また、各軸方向油路61,65の下流側流路部63,67は、ガイド部材37,38の外筒面に凹設されるものとして説明したが、ガイド部材37,38がクラッチハブ13と一体に形成される場合には、軸方向油路61,65を外側円筒部13Dの内部に穿設してもよい。
2 第1受容穴
3 第2受容穴
6 第1支持ピン(第1支持部材)
7 第2支持ピン(第2支持部材)
10 クラッチ装置
11 クランクシャフト
13 クラッチハブ
13A 内側円環部
13B 内側円筒部
13C 中間円環部(隔壁)
13D 外側円筒部
13E 外側円環部
17 第1ピストン
18 第2ピストン
24 第1遠心油圧キャンセル室
27 第2遠心油圧キャンセル室
28 第1コイルスプリング
29 第2コイルスプリング
C1 第1湿式多板クラッチ
30 第1フリクションプレート部
31 第1セパレートプレート
32 第1フリクションプレート
37 第1ガイド部材(ハブ)
38 第2ガイド部材(ハブ)
C2 第2湿式多板クラッチ
40 第2フリクションプレート部
41 第2セパレートプレート
42 第2フリクションプレート
60 径方向油路
61 第1軸方向油路
65 第2軸方向油路
68 第1供給油路
69 第2供給油路
70 油供給回路
73 上流供給ライン
80 第2下流供給ライン
83 潤滑油供給ライン
OP オイルポンプ

Claims (5)

  1. 二系統の動力伝達経路に第1クラッチ及び第2クラッチがそれぞれ設けられており、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが入出力軸方向に対向配置されたクラッチ装置であって、
    前記第1クラッチをクラッチ接方向に押圧可能な第1ピストンと、
    前記第1ピストンに対して入出力軸方向に対向配置されると共に、前記第2クラッチをクラッチ接方向に押圧可能な第2ピストンと、
    前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に設けられた隔壁と、
    前記第1ピストンと前記隔壁とにより区画される第1油圧キャンセル室と、
    前記第2ピストンと前記隔壁とにより区画される第2油圧キャンセル室と、
    前記第1油圧キャンセル室内に収容されており、前記第1ピストンを付勢可能な第1スプリングと、
    前記第2油圧キャンセル室内に、前記第1スプリングとは入出力軸方向に重ならないように収容されており、前記第2ピストンを付勢可能な第2スプリングと、を備える
    ことを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記隔壁の前記第1ピストンと対向する側面から前記第1ピストンとは反対方向に凹設されて、前記第1スプリングの一端側を受容する第1受容穴と、
    前記隔壁の前記第2ピストンと対向する側面から前記第2ピストンとは反対方向に凹設されて、前記第2スプリングの一端側を受容する第2受容穴と、をさらに備える
    請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記隔壁の前記第1受容穴と前記第2受容穴との間に、前記第1クラッチ及び、又は前記第2クラッチに潤滑油を供給可能な径方向油路が設けられている
    請求項2に記載のクラッチ装置。
  4. 前記第1スプリング及び第2スプリングをそれぞれ複数本備えると共に、前記第1受容穴及び前記第2受容穴が前記隔壁に周方向に交互に設けられている
    請求項2又は3に記載のクラッチ装置。
  5. 前記第1ピストンの前記隔壁と対向する側面から前記第1受容穴に向けて突出すると共に、前記第1スプリングの他端側内に挿入されて該第1スプリングの他端部を支持する第1支持部材と、
    前記第2ピストンの前記隔壁と対向する側面から前記第2受容穴に向けて突出すると共に、前記第2スプリングの他端側内に挿入されて該第2スプリングの他端部を支持する第2支持部材と、をさらに備える
    請求項1から4の何れか一項に記載のクラッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10721775B2 (en) * 2017-11-15 2020-07-21 Lg Electronics Inc. Method for performing early data transmission in random access procedure in wireless communication system and apparatus therefor

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