JP2019214883A - 建築用パネルの目地部構造、及びその目地部構造を備える外壁 - Google Patents

建築用パネルの目地部構造、及びその目地部構造を備える外壁 Download PDF

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【課題】高い水密性が得られ、それと共にコストアップを招かない建築用パネルの目地部構造、及びその目地構造を備える外壁を提供する。【解決手段】縦横に張られた押出成形セメント板2の裏面側の縦目地部17、又は横目地部に通じる空隙20に沿って、それぞれ防水用の縦ガスケット18、横ガスケット21を挟み込んだ建築用パネルの目地部構造1である。ガスケット18、21として、密度が130〜150kg/m3、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有するものを用い、当該ガスケット18、21を、ガスケットを挿入する目地幅t2又は空隙幅t1に対して圧縮率を20〜40%とした状態で縦目地部17、又は空隙20に挟み込み、水密性を向上させる。【選択図】図1

Description

本発明は、防水機能を有する外壁の目地部構造に関わるものであり、特に外壁を構成する建築用パネルの目地部全体の防水機能を向上させた目地部構造と、この目地部構造を備える外壁に関するものである。
外壁を構成する建築用パネルの目地部においては、バックアップ材を挿入した後、シーリング材を充填して防水機能を維持することが行われている。このような目地部構造では、目地部裏側にも防水用のガスケットを挟み込んで、外壁の防水機能を高めている。
裏面側目地部に防水用のガスケットを挟み込む方法として、建築用パネルを施工してから目地部にガスケットを挿入する方法と、建築用パネルの目地部に対応する箇所に予めガスケットを貼り付けてから施工する方法がある。
建築用パネルを施工してから裏面側目地部にガスケットを挿入する方法をとる場合、水密性を得るため高密度のガスケットを用いると、ガスケットを圧縮し難いことから目地部への挿入に手間がかかる。低密度のガスケットを用いれば、目地部への挿入はし易くなるものの、高い水密性を期待できない。
建築用パネルの裏面側目地部に対応する箇所に予めガスケットを貼り付けて施工する方法をとる場合、高密度のガスケットを用いると、目地部間の調整がし難く、施工に手間がかかる。低密度のガスケットを用いれば、目地部間の調整はし易くなるものの、高い水密性を期待できない。
特許文献1には、発泡体からなる板状体を、その幅方向中央部において屈曲変形させ、同幅方向両端面を面一にし、さらにその屈曲内側に中空部を形成した状態で前記面一側を固着してなるシール材が記載されている。
特許文献2には、隣り合うパネル間に形成された隙間内に配置され、当該隙間をシールする乾式のシール材であって、疎水性ウレタン発泡材と吸水膨潤性発泡樹脂材とを含んで構成されたパネル間シール材が記載されている。
特開平11−62036号公報 特開2011−231485号公報
特許文献1のシール材を建築パネルの目地部に挿入すると、同文献の図2に示すような圧縮変形によって最小限のシール性を得ることができる。しかし、発泡体であることから、圧縮応力が低く、高い水密性を必要とする用水部位には使用できない。
特許文献2の、疎水性ウレタン発泡材と吸水膨潤性発泡樹脂材の組み合わせからなるシール材を建築パネルの目地部に使用する場合、単体のガスケットに比べてコストがアップするといった問題がある。
本発明は従来技術の問題点に鑑み、高い水密性が得られ、それと共にコストアップを招かない建築用パネルの目地部構造、及びその目地構造を備える外壁を提供することを目的とする。
本発明の建築用パネルの目地部構造は、縦横に張られた建築用パネルの裏面側目地部に沿って、防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造であって、前記ガスケットは、密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有しており、目地幅に対するガスケットの圧縮率を20〜40%とした状態で前記裏側目地部に挟み込まれているものである。
本発明の目地構造のようにガスケットとして、密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有するものを選択し、このガスケットを、目地幅に対するガスケットの圧縮率を20〜40%とした状態で裏側目地部に挟み込むことで、目地部の水密性を格段に向上させることができる。また単一のガスケットであるため、コストアップを招かない。
本発明の建築用パネルの目地部構造は、縦横に張られた建築用パネルが、駆体に接続された下地材に係合する留付手段を介して当該下地材に留め付けられ、前記建築用パネルと前記下地材との間に、当該建築用パネルの裏面側目地部に沿って通じる空隙が存在し、この空隙に防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造であって、前記ガスケットは、密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有しており、空隙幅に対するガスケットの圧縮率を20〜40%とした状態で前記空隙に挟み込まれているものである。
本発明の目地構造のようにガスケットとして、密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有するものを選択し、このガスケットを、空隙幅に対するガスケットの圧縮率を20〜40%とした状態で上記の空隙に挟み込むことで、目地部の水密性を格段に向上させることができる。また単一のガスケットであるため、コストアップを招かない。
前記ガスケットの具体例としてポリウレタン製のものが挙げられる。また、前記ガスケットとして、水膨張性を有するものを用いることで、水密性をさらに向上させることができる。
本発明の外壁は、縦横に張られた建築用パネルの裏面側目地部に沿って、防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造を備える外壁、又は、縦横に張られた建築用パネルが、駆体に接続された下地材に係合する留付手段を介して当該下地材に留め付けられ、前記建築用パネルと前記下地材との間に、当該建築用パネルの裏面側目地部に沿って通じる空隙が存在し、この空隙に防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造を備える外壁であって、当該目地部構造を、上記で説明した目地部構造としたものである。
本発明によれば、目地構造に設けたガスケットとして密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有するものを選択し、このガスケットを、ガスケットを挿入する目地幅又は空隙幅に対して圧縮率を20〜40%とした状態で裏側目地部に挟み込むことで、目地部の水密性を格段に向上させることができる。また単一のガスケットであるため、コストアップを招かない。
本発明の一実施形態に係る建築用パネルの目地部構造を示す縦断面図である。 図1の横断面図である。 目地部構造を備える外壁の分解斜視図である。 ガスケットの断面図である。 (a)は横張りとした実施例、比較例の正面図であり、(b)は縦張りとした実施例、比較例の正面図である。 本発明の建築用パネルの目地部構造を横張りに適用した例を示す横断面図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る建築用パネルの目地部構造1を示す縦断面図であり、図2は図1の横断面図である。図3は目地部構造1を備える外壁Gの分解斜視図である。本実施形態では、縦横に張られた建築用パネルとして押出成形セメント板2を縦張りで用いた例で説明する。
押出成形セメント板2は、セメント、骨材、繊維、混和材、水等を混練した混合物を押出成形機で押し出し、所定寸法に切断して製造されたものである。押出成形セメント板2には、断面矩形状に形成された複数の中空部3が押出方向である長手方向に互いに平行して構成されている。複数の中空部3が構成されていることで、押出成形セメント板2の表面側基材2aと背面側基材2bを繋ぐ複数の隔壁2cが形成されている。図3のとおり縦横に張られた押出成形セメント板2で外壁Gが構成され、隣り合う押出成形セメント板2の間が垂直方向及び水平方向に連続する目地部となっている。
図1等に表された押出成形セメント板2の取付構造は、押出成形セメント板2の背面側基材2bを内外から挟み込むと共に、建物の躯体に接続された下地材4に係合する留付手段によって、押出成形セメント板2を下地材4に留め付ける取付構造である。躯体に第1、第2のL型鋼材5、6が固定され、第2のL型鋼材6に水平方向に連続する断面T型の下地材4が固定されている。
留付手段は、中空部3内に設けられて背面側基材2bに当接しているナット7と、背面側基材2bの外面に当接し下地材4と係合しているクリップ8と、クリップ8に貫通し、ナット7と螺合している取付ボルト9とで構成されている。
クリップ8は、背面側基材2bの外面に当接している基部8a及び、この基部8aから中空部長手方向に沿って延設された係合部8bとで構成されている。この係合部8bが、下地材4に係合している。取付ボルト9は、クリップ8及び背面側基材2bを貫通し、中空部3内でナット7に螺合している。ナット7とクリップ8が、背面側基材2bを挟み込むようにして取付ボルト9により緊結されている。
下地材4の一部は上下の押出成形セメント板2の間に入り込んでいる。上下の押出成形セメント板2の間に、当該下地材4と水切り材10の一部が挟み込まれている。上下の押出成形セメント板2の間に入り込んだ下地材4と下側の押出成形セメント板2との間に、ロックウールなどの充塡材11が充填されている。水切り材10と押出成形セメント板2との間に、硬質パッキン12、22が設けられている。このうち硬質パッキン22は、背面側基材2bの上端部で保持するための保持機構を有するパッキン材である。水切り材10の垂下片の前面には透水材23が取り付けられ、さらにその前面にはバックアップ材13が挿入されている。上下の押出成形セメント板2の表面側の横目地部14における、バックアップ材13の表面側にシーリング材15が充填されている。
図2のように左右に並ぶ押出成形セメント板2同士は端部凹凸が嵌合するように設けられている。これら押出成形セメント板2の表面側の縦目地部16にもバックアップ材13が挿入され、そのバックアップ材13の表面側にシーリング材15が充填されている。押出成形セメント板2の裏面側の縦目地部17に沿って、垂直方向に連続する防水用の縦ガスケット18が挟み込まれている。
押出成形セメント板2と下地材4との間に、当該押出成形セメント板2の裏面側の横目地部に沿って通じる空隙20が存在している。この空隙20に水切り材10の一部が下地材4に接するように入り込んでいる。空隙20に沿って、水平方向に連続する防水用の横ガスケット21が、その一部が水切り材10の端部と面一の状態で挟み込まれている。
縦ガスケット18及び横ガスケット21は、水膨張性を有する未発泡又は発泡ポリウレタン製からなる。このポリウレタン製の縦ガスケット18及び横ガスケット21は、密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有している。縦ガスケット18が、ガスケットを挿入する目地幅t2に対して圧縮率を20〜40%とした状態で裏面側の縦目地部(裏側目地部)17に挟み込まれている。横ガスケット21が、ガスケットを挿入する空隙幅t1に対して圧縮率を20〜40%とした状態で空隙20に挟み込まれている。縦ガスケット18と横ガスケット21は同じ種類のガスケットを使用している。挟み込まれたガスケット18、21が上記の圧縮率となるように、ガスケット18、21の成形の際に寸法設定される。
本実施形態の目地部構造1では、押出成形セメント板2の裏面側の縦目地部17に挟み込まれた縦ガスケット18、及び押出成形セメント板2の裏面側の横目地部に沿って通じる空隙20に挟み込まれた横ガスケット21に、上記物性値を有する特定の材料を用い、更に特定の圧縮率で圧縮することで、水密性を格段に向上させている。
連続発泡体又は半連続発泡体のポリウレタンガスケットは安価であるが、高圧力を受けると漏気や漏水を生じる弱点がある。水密性を高めるために圧縮応力を高めるとガスケットの反発力が上昇し、目地幅の調整がし難くなって施工性が悪化し、コストアップとなる。本実施系形態では、圧縮応力に適合した断面最適化(施工時の圧縮率の調整)を行うことでこの問題を解決した。
図4はガスケット18、21の断面図である。ガスケット18、21は、断面寸法で幅t:13mm、高さh:15mmの寸法で形成されている。ガスケット18、21が、それぞれ裏面側の縦目地部17及び空隙20に挟み込まれている。例えば、図1では押出成形セメント板2と下地材4との間の空隙20の幅t1は10mmであり、ここに図4に示す幅t:13mmの横ガスケット21が挟み込まれる。横ガスケット21が空隙20に挿入されることで、13mm幅tが10mm幅t1に圧縮される。
図2では押出成形セメント板2の裏面側の縦目地部17の幅t2は10mmであり、ここに図4に示す幅t:13mmの縦ガスケット18が挟み込まれる。縦ガスケット18が縦目地部17に挿入されることで、13mm幅tが10mm幅t2に圧縮される。
これらの場合、ガスケット18、21は(13mm−10mm)/13mm=23%程度の割合で圧縮されていることになる。ガスケット18、21の圧縮率を20%より大きくすることで、反発力を維持しつつ高い水密性を確保し、圧縮率を40%より小さくすることで、反発力を抑えて目地部への挿入を容易にし、施工性を良好にすることができる。
従来のウレタン製のガスケットには、密度:75〜85kg/m=0.07〜0.085g/cm、圧縮応力:6〜7KPaの物性値を有するものが用いられている。従来のガスケットの寸法に関し、高さ:20mm×幅:15mm=断面積300mm、長さ1mで体積300cmのもの用いている。従って、ガスケット1mの質量は300×0.075〜0.085=22.5〜25.5gとなる。
本実施形態のウレタン製のガスケットでは、密度:130〜150kg/m=0.13〜0.15g/cm、長さ1mで体積が195cmである。ガスケット1mの質量は195×0.13〜0.15=25.35〜29.25gとなる。
1m当たりの従来からの質量上昇率は1.12〜1.15倍程度となり、材料コストは1割程度上昇するが、押出成形セメント板2の目地部の水密性は3000Paから5000Paへ向上(1.66倍)する。目地部構造1を設けることで、質量及び材料コストの上昇分を補い、更にこの上昇分を大きく超える水密性による利点を得ることができる。
本実施形態の建築用パネルの目地部構造1、及びその目地部構造1を備える外壁Gによれば、ガスケット18、21として密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有するものを選択し、このガスケット18、21を、ガスケットを挿入する目地幅t2又空隙幅t1に対して圧縮率を20〜40%とした状態で裏面側の縦目地部17、又は空隙部20に挟み込むことで、目地部の水密性を格段に向上させることができる。単一のガスケットであるため、コストアップを招かない。
また、汎用性の高いポリウレタンガスケットを特定の密度と圧縮率に設定し、所定の大きさに加工するだけで、高い水密性を得ることができる。汎用性のポリウレタンガスケットを使用できるため、コストダウンが可能となり、同性能を有するEPDR、CRプレンゴムガスケットに対して30%程度の割合でコストを抑えることができる。従来の工法より、ガスケットの種類も減らすことができることから、コストダウンだけでなく、施工性も向上することができる。尚、本実施形態では、目地幅t2、空隙幅t1を10mmとしたが、目地幅t2、空隙幅t1はパネルの形状、パネルの割り付け、下地の種類などによって適宜変更されるものであり、この幅に限定されるものではない。
JIS1414「水密性能」に基づき、比較例として従来の密度のガスケットと、実施例として本発明の密度のガスケットを用いた構造での性能を確認した。比較例、実施例とも、図5(a)(横張り)、(b)(縦張り)に示すように、幅1980mm、高さ1980mmフレーム100(内寸の幅1780mm、高さ1780mm)に下地を組み、押出成形セメント板101を取り付けて裏面側の縦目地部の幅及び押出成形セメント板と下地と間の空隙部の幅が10mmになるように構成した。
比較例の構造として、密度85kg/mで30%の圧縮時の圧縮応力が7KPaのポリウレタン製ガスケットを、高さ15mm×幅20mmに加工し、これを押出成形セメント板101の裏面側必要部位に幅20mmが10mmに圧縮するように取り付けた。
実施例の構造として、密度150kg/mで30%の圧縮時の圧縮応力が10KPaのポリウレタン製ガスケットを、高さ15mm×幅13mmに加工し、これを押出成形セメント板101の裏面側必要部位に幅13mmが10mmに圧縮するように取り付けた。比較例、実施例とも表側は従来のバックアップ材挿入した後にシーリングを充填した。
幅25mm、長さ50mm、厚み1mmで表面に0.25mmの突起が付いたプレート2枚を、突起部側を合わせて0.5mmの隙間を設けた欠損プレートとした。この欠損プレートを、室外側のシーリング打設長さの5%以上になるよう、縦目地、横目地それぞれ3ヶ所、図の矢印の位置に挿入した。この時の目地部の欠損率は8.4%であった。
動風圧装置に比較例と実施例のそれぞれの目地構造を構成した押出成形セメント板101を取り付け、試験体に4リットル/min・mの水を噴霧しながら圧力を加えた。この結果、比較例の構造では、目地部の水密性能は3000Paであったが、実施例では、目地部の水密性能は5000Paに向上することが確認できた。
本発明は上記の実施形態及び実施例に限定するものではない。押出成形セメント板を横張りで用いた構造に適用してもよい。図6は本発明の建築用パネルの目地部構造を、押出成形セメント板25の横張りに適用した例を示す横断面図である。図6に表された取付構造26は、押出成形セメント板2の背面側基材を内外から挟み込むと共に、建物の躯体に接続された下地材27に係合する留付手段28によって、押出成形セメント板25を下地材27に留め付ける取付構造である。
隣り合う押出成形セメント板25間が、縦目地部29となっており、その内部にセラミックウールが充填されている。押出成形セメント板2の表面側の縦目地部29には、バックアップ材30が挿入され、その表面側にシーリング材31が充填されている。押出成形セメント板の裏面側の縦目地部29に沿って、垂直方向に連続する防水用の縦ガスケット32が挟み込まれている。押出成形セメント板2の裏面側の横目地部33に沿って、水平方向に連続する防水用の横ガスケット34が挟み込まれている。
縦ガスケット32は、横目地部33を跨いで垂直方向に連続しており、横ガスケット34は、縦目地部29で分断されている。縦ガスケット32の中途部を挟持するように2つの横ガスケット34の各端部34aが接触している。
両ガスケット32、34は上記の実施形態と同じ種類、同じ圧縮率で、それぞれ縦目地部29、横目地部33に挟み込まれている。これにより、目地部の水密性を格段に向上させることができ、コストアップを招かない。また、汎用性の高いポリウレタンガスケットを特定の密度と圧縮率に設定し、所定の大きさに加工するだけで、高い水密性を得ることができる。従来の工法より、ガスケットの種類も減らすことができることから、コストダウンだけでなく、施工性も向上することができる。さらにガスケットとして水膨潤性の他、難燃性あるいは、これらを組み合わせた性能のものも用いることができる。
建築用パネルは押出成形セメント板に限定せず、ALC等の他の建築用パネルを使用することもできる。本発明にかかる建築用パネルの目地部構造は特許請求の範囲に記載した技術的範囲において変更可能である。建築用パネルの目地部構造に用いる各種の部材は本発明の効果を損なわない限りにおいてどのような形態のものであってもよい。
1 目地部構造
2 押出成形セメント板
4、27 下地材
7 ナット
8 クリップ
9 取付ボルト
10 水切り材
12、22 硬質パッキン
13、30 バックアップ材
14 押出成形セメント板の表面側の横目地部
15、31 シーリング材
16 押出成形セメント板の表面側の縦目地部
17、29 押出成形セメント板の裏面側の縦目地部
18、32 縦ガスケット
20 空隙
21、34 横ガスケット
23 透水材

Claims (6)

  1. 縦横に張られた建築用パネルの裏面側目地部に沿って、防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造であって、
    前記ガスケットは、密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有しており、目地幅に対するガスケットの圧縮率を20〜40%とした状態で前記裏側目地部に挟み込まれている建築用パネルの目地部構造。
  2. 縦横に張られた建築用パネルが、駆体に接続された下地材に係合する留付手段を介して当該下地材に留め付けられ、
    前記建築用パネルと前記下地材との間に、当該建築用パネルの裏面側目地部に沿って通じる空隙が存在し、この空隙に防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造であって、
    前記ガスケットは、密度が130〜150kg/m、30%圧縮時の圧縮応力が9〜12KPaの物性を有しており、空隙幅に対するガスケットの圧縮率を20〜40%とした状態で前記空隙に挟み込まれている建築用パネルの目地部構造。
  3. 前記ガスケットがポリウレタン製である請求項1又は2に記載の建築用パネルの目地部構造。
  4. 前記ガスケットが水膨張性を有している請求項1〜3のいずれかに記載の建築用パネルの目地部構造。
  5. 縦横に張られた建築用パネルの裏面側目地部に、防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造を備える外壁であって、
    前記目地部構造が、請求項1に記載の目地部構造である外壁。
  6. 縦横に張られた建築用パネルが、駆体に接続された下地材に係合する留付手段を介して当該下地材に留め付けられ、
    前記建築用パネルの裏面と前記下地材との間に、当該建築用パネルの裏面側目地部に通じる空隙が存在し、この空隙に防水用のガスケットが挟み込まれた建築用パネルの目地部構造を備える外壁であって、
    前記目地部構造が、請求項2に記載の目地部構造である外壁。
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