JP2019211895A - 換気設備の評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】居室内に侵入する騒音レベル及び設備コストの抑制を可能とする。【解決手段】評価装置10の主評価部42は、建物情報30及び設備情報32から特定される給気口の設置位置について、敷地情報34、環境情報36及び基準情報44において設定された基準値に基づいて評価する。これにより、騒音レベルが基準値を超えると評価された給気口の設置位置を、建物情報30、敷地情報34及び環境情報に基づいて変更することで、換気設備の設備コストの抑制及び建物内の騒音レベルの抑制を行なうことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、建物における換気設備の評価装置に関する。
近年、住宅等の建物では、断熱性の向上が図られることで、高い気密性及び静粛性が得られるようになっている。このような建物では、気密性が高められることで、隙間からの自然換気や風力による漏気が抑制され、空気の汚れや室内で発生した水蒸気の滞留などによって室内の環境が損ねられ易くなっている。このため、建物では、外壁に換気のための給気口等を設置し、室内の汚れた空気や室内で発生した水蒸気等を含んだ空気を排出することが必要となる。
ここで、建物の外壁に給気口等を設置した場合、室内には、屋外の新鮮な空気のみならず、屋外の騒音が給気口から入り込んでしまい、建物内の静粛性が損なわれてしまう。このために、給気口から入り込む騒音の抑制が望まれている。
例えば、特許文献1には、遮音性能を確保できる給気口が記載されている。特許文献1の給気口には、ダクトが開口された給気口ベース部材が室内側壁面に設けられていると共に、出し入れ部材を介して給気口ベース部材に底面部材が取り付けられており、底面部材が出し入れされることで、外気等の流入量が調整される。また、特許文献1の給気口には、底面部材のダクト開口側表面に吸音材が配置されており、給気口は、吸音材によって騒音の流入を遮断するように遮音性が持たせられている。
特開2007−225149号公報
ところで、給気口に遮音機能を持たせることで、給気口から建物内に侵入する騒音のレベル(騒音レベル)の抑制が可能となる。しかし、給気口は、遮音機能を有することで、製品コストが上昇する。このため、一律に遮音機能を備える給気口を用いることは、過剰機能となるのみならず、建物の設備コストの上昇を招く懸念がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、給気口の設置位置を評価することで、居室内に侵入する騒音レベル及び設備コストの抑制を可能とする換気設備の評価装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の態様の換気設備の評価装置は、建物において居室の位置を特定可能な情報を含む建物情報、換気設備において前記建物の外壁に設けられる給気口の設置位置を特定可能な情報を含む設備情報、前記建物が配置される敷地において前記建物の外壁の敷地境界線からの距離を特定可能な情報を含む敷地情報、及び前記敷地の周囲の隣地において該隣地から発せられる騒音レベルと騒音の音源とを特定可能な情報を含む環境情報を受け付ける受付部と、前記給気口の前記敷地境界線からの距離及び該敷地境界線に接する前記隣地の前記環境情報に基づいて、前記給気口が設置された前記居室内の騒音レベルが予め設定された基準値以下となるか否かから、前記給気口の設置位置を評価する評価部と、前記評価部の評価結果を報知する報知部と、を備える。
第1の態様の換気設備の評価装置では、受付部が、建物において居室の位置を特定可能な情報を含む建物情報、換気設備において建物の外壁に設けられる給気口の設置位置を特定可能な情報を含む設備情報、建物が配置される敷地において建物の外壁の敷地境界線からの距離を特定可能な情報を含む敷地情報、及び敷地の周囲の隣地において該隣地から発せられる騒音レベルと騒音の音源とを特定可能な情報を含む環境情報を受け付ける。
ここで、建物に対する騒音は、敷地境界線に接する隣地内に音源を有する。また、騒音レベルは、騒音の音源から離れるにしたがって低下する。ここから、評価部は、建物情報、敷地情報及び設備情報から得られる給気口の敷地境界線からの距離と環境情報から得られる隣地から発せられる騒音レベルとを用い、給気口の設置位置が、建物内(居室内)の騒音レベルが予め設定された基準値以下になる位置か否かを判定することで、給気口の設置位置を評価する。
これにより、居室内の騒音レベルが基準値以下になる設置位置の給気口に、遮音機能を持たせるのを抑制できて、給気口に遮音機能を持たせることによる換気設備の設備コストに上昇を生じるのを抑制できる。
また、居室内の騒音レベルが基準値を越える設置位置になる給気口を特定して、設置位置の変更や遮音機能の付加を可能にできるので、居室内の騒音レベルが基準値を超えるのを適正に抑制できる。
第2の態様の換気設備の評価装置は、第1の態様の換気設備の評価装置において、前記建物情報は、前記建物の気積、及び前記居室の気積を含み、前記評価部は、前記建物情報及び給気口1個当たりに設定された気積から、前記居室の前記給気口の数及び前記建物の前記給気口の総数を算出し、算出結果に基づいて前記設備情報における前記給気口の数を評価する。
第2の態様の換気設備の評価装置では、建物情報として建物の容積である建物の気積、及び居室の容積である居室の気積を含む。評価部は、建物の気積、居室の気積及び給気口1個当たりの気積から、建物に設置される給気口の総数、及び居室に設置される給気口の数を算出する。また、評価部は、設備情報に含まれる給気口の総数、及び居室の給気口の数が、算出した建物における給気口の総数、及び居室の給気口の数に達しているか否かを評価する。
これにより、換気設備における給気口の数が、建物及び居室に対して適正な給気機能が得られる数に達しているか否かを評価でき、居室及び建物に適正な数の給気口を設置できる。
以上説明したように本発明の態様によれば、給気口から侵入する騒音レベルの観点から給気口の設置位置を評価するので、給気口が過剰機能となるのを抑制できて、設備コストの上昇を抑制できる、という効果がある。
本実施形態に係る評価装置の機能ブロック図である。 評価装置の概略構成を示すブロック図である。 敷地の一例を示す配置図である。 (A)及び(B)は、本実施形態に係る建物の間取りを示す平面図であり、(A)は1階の間取りを示し、(B)は2階の間取りを示している。 評価処理の概略を示す流れ図である。 騒音レベルが反映された敷地を示す配置図である。 居室ごとに設定される基準値としての推奨騒音レベルの一例を示す図表である。 (A)及び(B)は、評価に基づいて給気口の設置位置が変更された建物の間取りを示す平面図であり、(A)は1階の間取りを示し、(B)は2階の間取りを示している。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本実施形態に係る換気設備の評価装置10が機能ブロック図にて示され、図2には、評価装置10の概略構成がブロック図にて示されている。
本実施形態に係る評価装置10は、住宅などの建物の新築や改築(リフォームを含む)等において設計された換気設備を評価対象としている。評価装置10は、評価対象の換気設備について、給気口の設置位置を騒音抑制の観点から評価することで、屋内の騒音抑制及び騒音抑制のための設備コストの削減を可能とする。また、評価装置10は、建物に設置される給気口の数を評価することで、建物に対して適正な換気機能が得られる換気設備を提供可能にする。さらに、評価装置10は、建物に対して騒音抑制及び設備コストの削減が図られた換気設備の設計を支援する。
図2に示すように、評価装置10は、処理装置12を備えており、処理装置12には、パーソナルコンピュータ(PC)本体が用いられている。処理装置12では、CPU12A、ROM12B、作業メモリ等として用いられるRAM12C、データの書き換え可能な不揮発性の記憶デバイスとしてのHDD14、及びデータ入出力用のインターフェース12D等が、アドレスバス、データバス及び制御バス等のバス12Eを介して相互に接続されている。
処理装置12のインターフェース12Dには、報知部及び表示デバイスとしてのモニタ16、入力デバイスとしてのキーボード18Aやマウス18B等が接続されている。また、評価装置10では、騒音を計測する計測手段としての騒音計20が用いられてもよく、騒音計20は、処理装置12のインターフェース12Dに接続される。
さらに、インターフェース12Dには、USBインターフェースやネットワークインターフェース(何れも図示省略)が含まれており、処理装置12は、USBメモリ(図示省略)やインターネット、LAN、VAN等の通信回線網を介して各種のデータの入出力(送受信)が可能となっている。なお、処理装置12のインターフェース12Dには、ディスクドライブが接続され、ディスクドライブに装着されたデータディスクなどの可搬式の記憶媒体からのデータの入出力が可能であってもよい。また、処理装置12のインターフェース12Dには、出力デバイスとしてのプリンタなどが接続されていてもよい。
処理装置12は、CPU12AがROM12Bに記憶されたOS(オペレーティングシステム)を読み出して実行することで動作して、HDD14に記憶されているプログラム等を実行する。HDD14には、換気設備の評価プログラム等が記憶されており、処理装置12では、CPU12Aが換気設備の評価プログラム等を読み出して実行することで、換気設備の評価機能が実現される。
図1に示すように、評価装置10は、処理装置12において評価プログラムが実行されることで、受付部としての情報取得部22、評価部24、報知部としての出力部26、及び変更受付部28として機能する。
評価装置10には、建物情報30、設備情報32、敷地情報34、及び環境情報36が用いられる。また、評価装置10には、設計情報38及び基準情報44が用いられる。
情報取得部22は、処理装置12に建物情報30、設備情報32、敷地情報34、及び環境情報36が入力されることで、入力された建物情報30、設備情報32、敷地情報34、及び環境情報36を読み込む(取得する)。また、情報取得部22は、処理装置12に設計情報38が入力されることで、入力された設計情報38を読み込む。
建物情報30、設備情報32、敷地情報34、環境情報36、及び設計情報38は、ネットワーク回線を介して処理装置12に入力されてもよく、USBメモリやメモリディスクなどの可搬式の記憶媒体を介して処理装置12に入力されてもよい。また、設計情報38は、モニタ16に表示された所定(設計情報38の入力用)のユーザインターフェイスに応じて、キーボード18Aやマウス18Bの操作等によって入力されてもよい。
建物情報30には、少なくとも建物の大きさ(床面積、天井高さ等)と間取り(特に居室の位置)を特定可能な情報が含まれ、また、建物情報30には、換気設備が設けられる建物について、換気設備の設計に必要な気積(容積)を算出可能な情報が含まれる。建物情報30には、各階の間取り、各階の床面積(総床面積を含んでもよい)、各居室の床面積及び各居室の天井高さ等が含まれ、建物情報30には、各居室について用途を示す情報が含まれることが好ましい。
このような建物情報30は、三次元CAD(Computer-aided design)システムによって作成された三次元CADデータ等が適用される。また、処理装置12のHDD14に三次元CADプログラムが記憶され、評価装置10が三次元CADシステムとして機能する場合、建物情報30は、評価装置10によって作成されてもよい。
一方、本実施形態では、第3種換気の換気設備を適用する。第3種換気の換気設備には、建物の居室の屋外側の壁に設置される給気口、居室以外の部屋に設置される排気口、及び排気口に配置される常時換気(24時間換気)用の強制排気手段としての換気ファンが用いられる。
設備情報32には、少なくとも建物に対して設計された換気設備における給気口等の設置位置を特定可能な情報が含まれる。また、設備情報32には、換気設備を構成する排気口(排気ファン)の設置位置等が含まれてもよく、建物内において換気設備の通気経路を形成するグリルやアンダーカット等が設けられる建具の設置位置を示す情報が含まれてもよい。
このような設備情報32は、建物の三次元CADデータに含まれて、建物情報30に付加されて入力されてもよい。また、設備情報32は、処理装置12において建物情報30に基づいた各階の間取りをモニタ16に表示し、キーボード18Aやマウス18Bの操作によって各階の間取り上に給気口の設置位置等が指定されることで作成されてもよい。
また、本実施形態に係る換気設備には、一つの給気口に対して割り当てられる気積(建物内又は居室の容積(m))が設定されており、設計情報38には、一つの給気口に対して割り当てられる気積が含まれている。
また、設計情報38には、換気設備を設計する際の給気口の設置位置を規定するための設計条件等が含まれる。なお、設計情報38には、居室内において通気経路を形成するための給気口の数及び設置位置に関する設計条件が含まれてもよい。
設計情報38における給気口の設計条件(設置条件)には、給気口の設置位置等に関する一般的な条件を適用できる。例えば、建物には、衣類等の収納用の小部屋(納戸)としてのウォークインクローゼット(以下、WICという)が居室連続して設けられることがあるが、この場合、WICを含めて一つの居室とすることが設計条件に含まれる。また、給気口は、WIC内の壁(外壁)に設置してもよいが、WIC内には、2つ以上の給気口は設置しないことが設計条件に含まれる。さらに、設計条件には、窓枠の上下には給気口を設けない、居室の何れかの角に給気口を設置する場合、一つの角を挟んで2つの給気口を設置しない、柱の直近には給気口を設置しない、複数の給気口の間で通気経路にショートカットが生じないように給気口を設置する、などが含まれる。
敷地情報34には、建物が建てられる敷地について、周囲の敷地境界線、敷地境界線と建物との距離を特定可能とする情報(建物の配置位置を示す情報)等が含まれる。この敷地情報34としては、敷地境界線によって区画されて建物が建築される(又は建築されている)敷地及び敷地内における建物の位置を特定できる配置図をデータ化した情報を適用できる。
環境情報36には、敷地境界線に接している隣地の各々についての騒音レベルに関する情報が適用される。例えば、環境情報36(騒音レベルに関する情報)には、隣地の各々から発せられる騒音レベル又は騒音レベルを予測(推定)可能な情報を適用される。また、環境情報36には、1日を複数の時間帯に分割して、分割した時間帯ごとの騒音レベルに関する情報が含まれてもよい。
ここで、隣地には、道路、公園或いは宅地などが想定され、隣地の利用状況によって騒音レベルが異なる。例えば、隣地が宅地の場合、騒音レベルは、建物があるか否か(空地か否か)によって異なり、建物がある場合、騒音レベルは、時間帯ごとに異なると共に、建物と敷地境界線との距離によっても異なる。また、隣地が公園の場合、騒音レベルは、時間帯によって異なり、騒音レベルは、公園内において人が集まる場所と敷地境界線との距離によっても異なる。
隣地が道路の場合、騒音レベルは、主に車両が通行する道路か或いは主に人(歩行者)が通行する歩道や生活道路であるかによって異なる。また、主に車両が通行する道路の場合、幹線道路か否か、交通量、歩道の有無、道路幅等によって騒音レベルが異なり、時間帯によって騒音レベルが異なることがある。また、道路が主に歩行者が通行する生活道路である場合、騒音レベルは、通行量によって異なり、時間帯によって通行量が変化することで、時間帯ごとで異なる。したがって、環境情報36は、隣地の利用状況を考慮して設定されることがより好ましい。
一方、建物の居室には、用途ごとに推奨騒音レベルとしての騒音レベルの基準値(上限値、)が予め設定され、評価装置10では、基準情報44としてHDD14に記憶されている。また、換気設備に用いられる給気口には、遮音機能を備えていない通常給気口に加え、遮音部材が設けられて遮音機能を備えた遮音性給気口などがあり、通常給気口と遮音性給気口とでは、騒音の減衰レベルが異なる。基準情報44には、通常給気口及び遮音性給気口について、騒音レベルの減衰量の情報が含まれている。なお、基準情報44は、可搬式の記憶媒体から読み出されてHDD14に格納されてもよく、情報取得部22においてネットワーク等を介して取得されて、HDD14に格納されてもよい。
評価部24には、給気口の数を評価する副評価部40、及び給気口の設置位置を評価する主評価部42が構成されている。副評価部40は、建物情報30及び設計情報38に基づいて、居室の各々に設ける給気口の数及び建物全体としての給気口の数(総数)を算出する。副評価部40は、設備情報32に含まれる各居室の給気口の数が、居室ごとに算出した給気口の数に達しているか否かを評価する。また、副評価部40は、設備情報32に含まれる給気口の数(総数)が、算出した給気口の総数に達しているか否かから、換気設備の給気口の数を評価する。
主評価部42は、建物情報30、設備情報32、敷地情報34、環境情報36及び基準情報44に基づいて、居室に設けられる給気口の各々の設置位置を評価する。主評価部42における給気口の設置位置の評価は、居室内の騒音レベルが、基準情報44に含まれる基準値以下となる位置か否かで行なわれる。
出力部26は、モニタ16に副評価部40及び主評価部42の評価結果を表示するなどして、副評価部40及び主評価部42の評価結果を報知する。また、出力部26は、評価結果を可搬式記録媒体に書き込んで出力してもよく、通信回線を介して出力してもよい。
変更受付部28は、評価結果に基づいて換気設備の設計変更が必要と判断された際に、換気設備の設計変更を受け付ける。変更受付部28は、例えば、建物情報30に基づいた各階の間取り及び変更前の設備情報32に基づいた給気口の設置位置をモニタ16に表示して、キーボード18Aやマウス18Bの操作によって給気口の設置位置の変更が指定されることで、指定された設置位置を変更された給気口の設置位置として受け付ける。また、変更受付部28は、受け付けた給気口の設置位置の変更に基づいて、設備情報32を更新する。これにより、評価部24(主評価部42)は、更新された設備情報32に基づいて給気口の設置位置の評価(再評価)が可能となる。
以下に、本実施形態の作用として新築される建物50に設置される換気設備に対する評価装置10の評価処理を説明する。図3には、建物50及び敷地52が配置図にて示されている。また、図4(A)には、建物50の1階の間取りが平面図にて示され、図4(B)には、建物50の2階の間取りが平面図にて示されている。さらに、図5には、建物50に対して設計された換気設備に対する評価処理の概略が流れ図にて示されている。
建物50は、各々が鉄骨によって枠組みされた複数の建物用ユニットを縦横に配列されることで鉄骨ラーメン構造の躯体が形成されたユニット式の建物(ユニット住宅)とされており、建物50は、2階建てとされている。なお、建物50は、躯体が鉄骨ラーメン構造に限らず、鉄骨軸組構造であってもよく、躯体が鉄骨ラーメン構造及び鉄骨軸組構造以外の構造であってもよい。また、建物50は、平屋であってもよく、3階建て以上であってもよい。
図3に示すように、敷地52は、敷地境界線54によって区画されている。敷地52の東側の敷地境界線54Aには、道路56が接しており、道路56は、幅員が6mとされた片側1車線の車道とされている。敷地52の西側の敷地境界線54Bには、道路58が接しており、道路58は、主に人が通行する生活道路(歩道)とされている。
敷地52の北側の敷地境界線54Cには、空地60が接している。また、敷地52の南側の敷地境界線54Dには、宅地62が接しており、宅地62には、建物(隣家の家屋)64が建てられている。
図4(A)及び図4(B)に示すように、建物50は、1階の周囲が外壁66(東側の外壁66A、西側の外壁66B、北側の外壁66C、及び南側の外壁66D)に囲われている。また、建物50は、2階の周囲が1階から延設された外壁66(東側の外壁66A、西側の外壁66B及び北側の外壁66C)に囲われていると共に、南側が外壁66E(66)に囲われており、2階の南側(外壁66Eの外側)にバルコニー68が設置されている。建物50は、1階及び2階の天井高さが同様とされている。なお、建物50の外壁66は、遮音性を有しており、建物50の屋内は、外壁66によって屋外の騒音が抑制されている。
図4(A)に示すように、建物50の1階には、台所(キッチン)70A、浴室70B、洗面室70C、便所70D、2階に延びる階段室(階段)70E、ホール70F、エントランスホール70G及び居室としてのLD(リビングダイニング)72が設けられている。LD72は、建物50の南西側部分に配置されて、玄関70Hよりも南側に突設されており、外壁66B、66D及び玄関70H側の外壁66Fによって屋外と区画されている。また、ホール70Fは、台所70A、洗面室70C、便所70D及びLD72が接すると共に、階段室70E及びエントランスホール70Gに接している。
図4(B)に示すように、建物50の2階には、納戸74A、便所74B及びホール74Cが設けられていると共に、居室としての主寝室76が南側かつ西側に設置され、外壁66A、66Dによって屋外と区画されている。また、建物50の2階には、居室としての洋室78が南側かつ西側に設置されており、洋室78は、間仕切り壁によって東側の洋室78Aと西側の洋室78Bとに分割されている。洋室78Aは、外壁66Eによって屋外と区画され、洋室78Bは、外壁66B、66Eによって屋外と区画されている。また、建物50の2階では、ホール74Cが階段室70Eに接すると共に、納戸74A、便所74B、主寝室76、洋室78A及び洋室78Bの各々に接している。
図4(A)及び図4(B)に示すように、建物50に対して設計された換気設備では、1階の浴室70B、1階の便所70D、2階の納戸74A及び2階の便所74Bの各々に排気口80が設置される。排気口80の各々は、建物50の外壁66(66C)を貫通して配置され、屋外側の壁面に屋外フード82が取り付けられる。排気口80の各々には、常時換気用の排気ファン(図示省略)が取り付けられる。なお、台所70Aには、随時換気用の排気口及び換気ファン(何れも図示省略)が設置されている。
また、換気設備では、1階のLD72に2個の給気口84(84A、84B)が設けられ、2階の主寝室76、洋室78A、78Bの各々に1個ずつの給気口84(84C、84D、84E)が設けられる。給気口84(84A〜84E)の各々は、通常給気口とされており、給気口84の各々には、屋外側の壁面に屋外フード82が設けられると共に、屋内側にグリル(図示省略)などが設けられる。
LD72の給気口84Aは、外壁66Bにおいて台所70A寄り(北側寄り)に取り付けられ、給気口84Bは、外壁66Dにおいて西側寄り(外壁66B寄り)に取り付けられる。主寝室76の給気口84Cは、1階から2階に跨っている外壁66Dにおいて洋室78A寄りに取り付けられている。また、洋室78Aの給気口84Dは、バルコニー68側の外壁66Eにおいて主寝室76側寄りに取り付けられており、洋室78Bの給気口84Eは、外壁66Bにおいて納戸74A寄り(北側寄り)に取り付けられる。
ここで、図5のフローチャートでは、最初のステップ100において、建物50についての建物情報30、換気設備についての設備情報32、及び建物50が新築される敷地52の敷地情報34を受け付ける。また、ステップ100では、建物50についての周囲の騒音レベルを予測するための環境情報36、及び換気設備の設計情報38を受け付ける。
建物情報30には、1階及び2階の間取り図(図4(A)及び図4(B)参照)、建物50の1階の床面積Sa、2階の床面積Sb(総床面積Ssを含んでもよい)、各居室の床面積S1〜S4、天井高さh及び居室ごとの用途の情報が含まれる。
設備情報32には、LD72、主寝室76及び洋室78A、78Bにおける給気口84の設置位置を特定する情報が含まれる。また、設備情報32には、排気口80の各々の設置位置を特定する情報が含まれる。敷地情報34には、敷地52及び敷地52の各敷地境界線54からの建物の距離等を特定可能とするデータが含まれる。また、設計情報38には、換気設備についての設計条件等が含まれる。
環境情報36には、道路56、58、空地60及び宅地62の各々における騒音レベルを予測又は特定可能なデータが含まれる。騒音レベルとしては、土地の利用状況に応じて各種の統計が開示されており、環境情報36には、これらの騒音レベルを適用しても良い。これらの統計を用いた場合、環境情報36における騒音レベルは、例えば、道路56が70dB(A)(以下、(A)は省略)、道路58が60dB、空地60が40dB、及び宅地62が45dB等として入力される。
環境情報36における騒音レベルは、騒音計20が用いられて実測されてもよい。騒音レベルを実測する際、道路56、58及び空地60の騒音の音源は、線状音源とみなすことができる。ここから、道路56、58及び空地60については、敷地境界線54A、54B、54C上又は敷地境界線54A、54B、54Cから一定の距離だけ離れた位置の1箇所或いは複数個所において計測された計測値が適用される。
また、建物64が建てられている宅地62では、建物64を騒音の音源とみなすことができる。ここから、宅地62については、建物64から一定の距離だけ離れた敷地52内の位置の1箇所又は複数個所において計測された計測値が適用される。
次のステップ102では、建物情報30及び設計情報38に基づいて、建物50において適正(換気設備の設計条件から見て不足がない)と判断される給気口84の数を算出する。給気口84の数の算出には、建物情報30に含まれる建物50の総床面積Ss、LD72の床面積S1、主寝室76の床面積S2、洋室78Aの床面積S3、洋室78Bの床面積S4、及び天井高さhが用いられる。また、給気口84の数の算出には、設計情報38に含まれる給気口84の1個当たりの気積(単位気積)Qu(m)が用いられる。
給気口84の数は、{(床面積S)×(天井高さh)}/Qu=(換気対象気積Q)/(気積Qu)から算出される。
例えば、建物50の1階の床面積Sa=65.56m、2階の床面積Sb=55.10m、LD72の床面積S1=21.81m、主寝室76の床面積S2=13.88m、洋室78Aの床面積S3=7.13m、洋室78Bの床面積S4=7.13m、天井高さh=2.4m、及び気積Qu=49.2mとする。これにより、給気口84の数は、以下のように算出される。
建物50の給気口84の総数
{(Sa+Sb)×h}/Qu=5.89(<6台) 6台
LD72の給気口84の数
(S1×h)/Qu=1.06(<2台) 2台
主寝室76の給気口84の数
(S2×h)/Qu=0.68(<1台) 1台
洋室78Aの給気口84の数
(S3×h)/Qu=0.35(<1台) 1台
洋室78Bの給気口84の数
(S4×h)/Qu=0.35(<1台) 1台
次のステップ104では、設備情報32において設定されている給気口84の数と算出された給気口84の数とを比較することで、設備情報32における給気口84の数を評価する。また、ステップ106では、評価結果をモニタ16に表示するなどして報知する。
当初の設備情報32において給気口84の数は、LD72が2台、主寝室76が1台、洋室78Aが1台、及び洋室78Bが1台となっており、給気口84の総数は合計5台となっている(図4(A)及び図4(B)参照)。これに対して、建物情報30及び設計情報38に基づいて算出された給気口84の数(総数)は、6台となっている。ここから、ステップ106では、建物50に対する給気口84の総数が、1台不足していると評価された評価結果が報知される。
次のステップ108では、換気設備の設計変更を行なうか否かの確認を要求する。本実施形態では、給気口84の数が、1台分不足していると評価されており、給気口84の数を増やすように設計変更を行なうように指示(入力)されると、ステップ108において肯定判定されてステップ110へ移行する。ステップ110では、給気口84の数の変更(設置位置を含む)を受け付ける。給気口84の数は、例えば、建物50の間取り(各階の平面図)をモニタ16に表示して、追加する給気口84の設置位置が入力されることで受け付けられる。
一般に、床面積(気積)の異なる居室の間で給気口84の数が同じ場合、換気設備は、床面積の広い居室の給気口84の数を多くするように設計される。設計情報38には、この点が設計条件として含まれる。ここから、主寝室76の給気口84の数を増やすように設計変更が行なわれる。主寝室76の給気口84の数を増やす場合、例えば、図4(B)に破線で示すように、給気口84Aから離れた位置(ショートカットを抑制できる位置)である主寝室76の外壁66Aの北側部分に給気口84(84F)が設置される。
次のステップ112では、変更された給気口84の数及び設置位置に基づいて設備情報32が更新(変更)され、建物50における給気口84の数が、設計情報38を満たすように設定される。
給気口84の数の評価が終了すると、給気口84(84A〜84F)の各々について設置位置の評価を行なう。給気口84の設置位置は、給気口84の設置位置(給気口84が設置された外壁66)から敷地境界線54までの距離、及び敷地境界線54に接する隣地から発せられる騒音レベルに基づき、給気口84から居室内に侵入する騒音レベルが予め設定している基準値以下になるか否かによって評価する。
図6には、敷地52内において騒音レベルが基準値となると予測される騒音境界線としてのベースライン86及び二次ベースライン88を仮想的に設定した敷地52が配置図にて示されている。図7には、居室の用途ごとの基準値としての推奨騒音レベルの一例が示されている。図8(A)及び図8(B)には、評価結果に基づいて換気設備が変更された建物50が平面図にて示されており、図8(A)には、1階が示され、図8(B)には、2階が示されている。
図7に示すように、住宅としての建物50では、騒音レベルの基準値が、LD72において45dB以下、主寝室76において35dB以下、洋室78A、78Bにおいて40dB以下となることが好ましい。これらの基準値は、居室の時間帯ごとの利用状況によって異なってもよい。例えば、主寝室76は、主に夜間に使用されるため、日中(昼間)では、僅かに基準値を超えていても許容されることが多く、LD72は、深夜に利用されることが少ない。ここから、本実施形態では、時間帯の一例として日中(昼間)を適用し、各居室の基準値が同じ(例えば、40dB)に設定して説明する。
図6に示すように、本実施形態では、隣地の騒音レベル及び敷地境界線54等に基づいて騒音レベルが基準値となる騒音境界線としてのベースライン86を設定し、給気口84がベースライン86から離れているか否かによって給気口84の設置位置を評価する。
また、給気口84としては、騒音を抑制する遮音部材が設けられた遮音性給気口があり、遮音性給気口を用いることで、建物50内に侵入する騒音レベルの抑制が可能となる。ここから、通常の給気口84に変えて遮音性給気口が用いられた場合、騒音レベルが基準値以下となる二次ベースライン88を設定し、ベースライン86及び二次ベースライン88を用いた給気口84の設置位置の評価も行なう。
図5に示すように、給気口84の設置位置の評価は、ステップ114において、建物50の各居室内における騒音レベルの上限とする基準値(例えば、40dB)を設定する。
次のステップ116では、敷地52内においてベースライン86及び二次ベースラインを設定(騒音境界線を設定)する。一般に騒音レベルは、騒音の音源から離れるにしたがって低下する。ここから、ステップ116では、敷地情報34及び環境情報36を読み込み、隣地から発せられる騒音の音源が敷地境界線54上に存在すると仮定して、騒音レベルが基準値となる距離にベースライン86を設定する。これにより、敷地52の東側の道路56に対しては、敷地境界線54Aから道路56に設定された騒音レベル(70dB)に応じて離れた距離m1に、敷地境界線54Aに沿ってベースライン86Aが設定される。また、敷地52の西側の道路58に対しては、敷地境界線54Bから道路58に設定された騒音レベル(60dB)に応じて離れた距離m2に、敷地境界線54Bに沿ってベースライン86Bが設定される。
また、建物64がある宅地62では、騒音の音源が建物64とみなされる。ここから、敷地52の南側(敷地境界線54D側)の宅地62に対しては、建物64から宅地62に設定された騒音レベル(45dB)に応じて離れた距離m3に、ベースライン86Cが設定され、ベースライン86Cは、建物64の敷地52側の形状と相似形状に設定される。なお、空地60は、騒音レベルが低いので、敷地52の空地側(敷地境界線54C側)のベースライン86は省略される。
通常の給気口84に変えて遮音性給気口を用いることで、遮音性給気口によって騒音レベルの低減が図られる。ここから、二次ベースライン88は、ベースライン86から敷地境界線54側に、遮音性給気口によって減衰される騒音レベルに応じた距離m4となる位置に設定される。これにより、ベースライン86Aの敷地境界線54A側(道路56側)に二次ベースライン88Aが設定され、ベースライン86Bの敷地境界線54B側(道路58側)に二次ベースライン88Bが設定される。また、ベースライン86Cと建物64との間には、二次ベースライン88Cが設定される。
この後、図5のステップ118では、ベースライン86(86A〜86C)及び二次ベースライン88(88A〜88C)に基づいて、建物50に設置される給気口84(84A〜84F)の各々の設置位置について評価する。
ここで、図4(A)及び図6に示すように、給気口84Aは、ベースライン86B及び二次ベースライン88B内になるため、給気口84Aの設置位置は適当でない(×印)と評価されて、設置位置の改善の必要があると評価される。また、給気口84Bは、ベースライン86B内になるが二次ベースライン88Bからは外れるので、給気口84Bの設置位置は、必ずしも適正ではない(△印)と評価される。
図4(B)及び図6に示すように、洋室78Aの給気口84Dは、ベースライン86A〜86C及び二次ベースライン88A〜88Cの何れからも外れるので、給気口84Dの設置位置は、適正である(○印)と評価される。また、洋室78Bの給気口84Eは、ベースライン86B及び二次ベースライン88B内になるため、給気口84Eの設置位置は適正でない(×印)と評価されて、設置位置の改善の必要があると評価される。
さらに、主寝室76の給気口84C、84Fは、ベースライン86A内になるが、二次ベースライン88Aからは外れる。ここから、給気口84C、84Fの設置位置は、必ずしも適当ではない(△印)と評価される。
図5のステップ120では、各給気口84(84A〜84F)の評価結果(ステップ118における評価結果)をモニタ16に表示するなどして報知する。また、ステップ122では、給気口84の設置位置の変更などの換気設備の設計変更を行なうか否かの確認を行なう。
給気口84A、84Eは、設置位置の改善の必要があると評価されており、給気口84A、84Eが指定されて換気設備の設計変更(設置位置の設計変更)を行なうように指示(入力)されると、ステップ122において肯定判定されてステップ124へ移行する。
このステップ124では、建物50内の騒音レベルを抑制するための換気設備の提案を行なう。例えば、給気口84Aが設置されたLD72及び給気口84Eが設置された洋室78Bについて、新たな設置位置を提案する。給気口84(84A、84E)の新たな設置位置を提案する場合、ベースライン86(86B)、二次ベースライン88(88B)及び設計情報38に基づいて行なう。
ここで、図6及び図8(A)に示すように、建物50のLD72では、玄関70H側の外壁66Fがベースライン86A、86Bの何れからも外れていると共に、給気口84Bの近くでもない(ショートカットが生じ易い位置でもない)。ここから、図8(A)に示すように、給気口84Aの設置位置は、外壁66Fに変更できる。
また、図6及び図8(B)に示すように、建物50の洋室78Bでは、外壁66Eの洋室78Aとは反対側の部分が、ベースライン86Bに近接した位置となるが、洋室78Bの窓とは離れる(ショートカットが生じにくい位置となる)。ここから、図8(B)に示すように、給気口84Eの設置位置は、外壁66Eの洋室78Aとは反対側の部分(外壁66B寄りの部分)に変更できる。
ここから、ステップ124では、給気口84Aの新たな設置位置として、外壁66Fの部分を提案すると共に、給気口84Eの新たな設置位置として、外壁66Eの洋室78Aとは反対側の部分(外壁66B寄りの部分)を提案する。給気口84A、84Eの新たな設置位置の提案は、モニタ16に1階及び2階部分の間取りを示す平面図を表示すると共に、表示した平面図上において新たな設置位置を明示することで行なうことができる。
図5のフローチャートでは、給気口84の新たな設置位置(換気設備の設計変更)が提案されると、次のステップ126において、提案した設置位置を承認するか否かの確認を要求する。これにより、提案した設置位置が承認されると、ステップ126において肯定判定してステップ128に移行する。このステップ128では、提案した設置位置に基づいて設備情報を更新する。この後、ステップ130では、更新した設備情報32について、給気口84の設置位置(設備情報)の再評価を行なうか否かを確認して、再評価をしないと指示されることで、ステップ130において否定判定されて、評価処理を終了する。
なお、ステップ124では、給気口84A、84Eについて新たな設置位置を提案したが、これに限らず、必ずしも適当ではない(△印)と評価された給気口84B、84C、84Fを含めた換気設備の設計変更の提案を行なってもよい。
この場合、給気口84B、84C、84F及び設置位置が変更された給気口84Eは、ベースライン86の内側(敷地境界線54側)となっているが、二次ベースライン88から外れている(二次ベースライン88の敷地境界線54とは反対側)となっている。このため、給気口84B、84C、84F及び設置位置が変更された給気口84Eとして、通常給気口ではなく、遮音性給気口を用いることで、建物50内の騒音レベルを基準値以下とすることができる。
ここから、給気口84A、84Eについての新たな設置位置の提案と共に、給気口84B、84C、84F及び設置位置が変更された給気口84Eについて、遮音性給気口を使用することを提案してもよい。
このように、評価装置10では、建物50に対する給気口84の数が適正な否かを評価できる。これにより、所定の換気能力(給気能力)が得られる換気設備の設計が容易となる。
また、評価装置10では、敷地情報34及び環境情報36に基づいて、ベースライン86と二次ベースライン88とを設定する。また、評価装置10では、建物情報30及び設備情報32によって特定される給気口84について、ベースライン86及び二次ベースライン88に対する設置位置を評価する。このため、建物50内の騒音レベルが基準値を越える可能性のある給気口84を容易に特定できる。また、評価装置10では、建物50の外壁66に対するベースライン86及び二次ベースライン88の位置から、建物50内の騒音レベルが基準値以下となる給気口84の設置位置を容易に特定できる。これにより、設置位置を変更する必要がある給気口84の特定を容易にできると共に、該当する給気口84の新たな設置位置を容易に特定できて、騒音レベルが基準値以下となる換気設備の設計が容易となる。
また、評価装置10によって評価された換気設備では、建物50内の音が給気口84から漏れた場合でも、敷地52外に漏れる音のレベルを抑制できる。これにより、建物50内の音が敷地52外の歩行者などの人が騒音として感じるのを抑制できる。
なお、以上説明した本実施形態では、給気口84の設置位置を評価して、新たな設置位置や遮音性給気口への変更を提案するようにしが、給気口の設置位置の変更や遮音性給気口へ変更しても、建物内を騒音レベルが基準値以下にならない可能性がある場合がある。また、換気設備には、外壁に居室ごとの給気口を設けず、複数の居室に一括して給気可能とするセントラル換気システムがある。ここから、給気口の設置位置の変更や遮音性給気口へ変更しても、建物内を騒音レベルが基準値以下にならない可能性がある場合、評価装置は、建物の換気設備をセントラル換気システムに変更するように提案してもよい。
また、本実施形態では、評価装置10において給気口84の設置位置を含めた換気設備の設計変更を行なうように提案した。しかしながら、給気口84の設置位置の変更を含めた換気設備の設計変更は、モニタ16に表示した建物50の平面図上において、キーボード18A及びマウス18B等の操作によって新たな設置位置を指定してもよい。
この場合、ベースライン86及び二次ベースライン88を参照しながら行なうことで、給気口84の設置位置としてより適正な位置を容易に指定できて、設置位置の変更を容易にできる。また、通常給気口から遮音性給気口への指定の変更は、モニタ16上において対象とする給気口84を指定して、キーボード18A及びマウス18Bの操作によって行なうことができるので、通常給気口又は遮音性給気口との選択を容易にできる。
また、本実施形態では、建物50内の騒音レベルの基準値を一律にして説明したが、居室ごとに基準値を設定してもよく、さらに時間帯ごとに基準値を設定してもよい。この場合、設定した基準値に基づいて騒音境界線(ベースライン86及び二次ベースライン88)を設定すればよい。
さらに、本実施形態では、給気口84の設置位置を評価して、建物50内の騒音レベルが基準値以下となるように提案するように説明したが、排気口80からも騒音が侵入する。ここから、評価装置では、給気口と同様に排気口の設置位置を評価するようにしてもよい。
また、以上説明した本実施形態では、第3種換気の換気設備を例に説明したが、評価装置10の評価対象は、第3種換気の換気設備に限らず、第2種換気の換気設備及び第1種換気の換気設備であってもよい。
10 評価装置
22 情報取得部
24 評価部
26 出力部
28 変更受付部
30 建物情報
32 設備情報
34 敷地情報
36 環境情報
38 設計情報
40 副評価部
42 主評価部
50 建物
52 敷地
54(54A〜54D) 敷地境界線
56、58 道路
60 空地
62 宅地
72 LD
76 主寝室
78(78A、78B) 洋室
80 排気口
84(84A〜84F) 給気口
86(86A〜86C) ベースライン
88(88A〜88C) 二次ベースライン

Claims (2)

  1. 建物において居室の位置を特定可能な情報を含む建物情報、換気設備において前記建物の外壁に設けられる給気口の設置位置を特定可能な情報を含む設備情報、前記建物が配置される敷地において前記建物の外壁の敷地境界線からの距離を特定可能な情報を含む敷地情報、及び前記敷地の周囲の隣地において該隣地から発せられる騒音レベルと騒音の音源とを特定可能な情報を含む環境情報を受け付ける受付部と、
    前記給気口の前記敷地境界線からの距離及び該敷地境界線に接する前記隣地の前記環境情報に基づいて、前記給気口が設置された前記居室内の騒音レベルが予め設定された基準値以下となるか否かから、前記給気口の設置位置を評価する評価部と、
    前記評価部の評価結果を報知する報知部と、
    を備えた換気設備の評価装置。
  2. 前記建物情報は、前記建物の気積、及び前記居室の気積を含み、
    前記評価部は、前記建物情報及び給気口1個当たりに設定された気積から、前記居室の前記給気口の数及び前記建物の前記給気口の総数を算出し、算出結果に基づいて前記設備情報における前記給気口の数を評価することを含む請求項1に記載の換気設備の評価装置。
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