JP2019208749A - 眼科装置 - Google Patents

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大輔 鈴木
進 大島
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Abstract

【課題】被検眼が自然状態により近いときの眼屈折力の測定結果を得ることができる眼科装置を提供する。【解決手段】投光光学系は、被検眼の眼底に向けて測定光を投光するように構成される。受光光学系は、測定光に対応する眼底からの反射光を受光するように構成される受光素子を備える。眼屈折力測定部は、受光素子から出力される信号に基づいて、被検眼の眼屈折力を測定するように構成される。瞳孔径測定部は、被検者の両眼の瞳孔径を測定するように構成される。瞳孔径判定部は、両眼の瞳孔径の差が規定値未満であるか否かを判定するように構成される。出力部は、瞳孔径判定部により瞳孔径の差が規定値未満であると判定されたときの眼屈折力測定部による眼屈折力の測定結果を出力するように構成される。【選択図】図7

Description

本開示は、被検眼の眼屈折力を測定する眼科装置に関する。
特許文献1には、被検眼の眼屈折力を測定する眼科装置が開示されている。
特開2000−262475号公報
ところで、被検眼の眼屈折力を測定する際に、片眼ごとに眼屈折力を測定することが行われている。片眼ごとに眼屈折力を測定する場合、被検者が、眼屈折力を測定されていない方の眼を閉じる傾向にある。その結果、被検眼の瞳孔径が拡大し、測定結果が、瞳孔径が普段の状態(以下「自然状態」という。)のときの測定結果とは異なる可能性がある。そして、そのような測定結果を用いて例えば眼鏡を処方すると、被検眼の本来の眼屈折力に合っていない眼鏡が処方され、被検者が日常生活を送るのに支障をきたすおそれがある。
本開示の一局面は、被検眼が自然状態により近いときの眼屈折力の測定結果を得ることができる眼科装置を提供することを目的としている。
本開示の一態様は、眼科装置であって、投光光学系と、受光光学系と、眼屈折力測定部と、瞳孔径測定部と、瞳孔径判定部と、出力部と、を備える。投光光学系は、被検眼の眼底に向けて測定光を投光するように構成される。受光光学系は、測定光に対応する眼底からの反射光を受光するように構成される受光素子を備える。眼屈折力測定部は、受光素子から出力される信号に基づいて、被検眼の眼屈折力を測定するように構成される。瞳孔径測定部は、被検者の両眼の瞳孔径を測定するように構成される。瞳孔径判定部は、両眼の瞳孔径の差が規定値未満であるか否かを判定するように構成される。出力部は、瞳孔径判定部により瞳孔径の差が規定値未満であると判定されたときの眼屈折力測定部による眼屈折力の測定結果を出力するように構成される。
このような構成によれば、両眼の瞳孔径の差が規定値未満であると判定されたときの眼屈折力の測定結果を出力できる。したがって、被検眼が自然状態により近いときの眼屈折力の測定結果を得ることができる。
本開示の一態様は、視標呈示部と、調節部と、を更に備えてもよい。視標呈示部は、両眼のそれぞれに対して異なった明るさで視標を呈示可能に構成される。調節部は、瞳孔径判定部により瞳孔径の差が規定値未満でないと判定された場合に、視標呈示部により両眼の少なくとも一方に呈示される視標の明るさを調節するように構成される。
このような構成によれば、被検者の両眼の瞳孔径が異なる場合に視標の明るさを調節することで両眼の瞳孔径の差を小さくできる。よって、瞳孔径の差が小さくなった状態、換言すれば、被検眼が自然状態により近い状態で眼屈折力を測定できる。
本開示の一態様は、測定結果の信頼度を判定するように構成される信頼度判定部を更に備えてもよい。そして、出力部は、測定結果と当該測定結果の信頼度とを共に出力してもよい。
このような構成によれば、出力された測定結果が信頼性の高いものであるか低いものであるかを検査者に認識させることができる。
本開示の一態様は、視標呈示部から照射された光が被検眼に至るまでの光路の途中に配置され、視標呈示部からの光を透過可能なディスプレイを更に備えてもよい。
このような構成によれば、画像をディスプレイに表示することで、被検者の気を惹くことができる。そして、被検者の視線をディスプレイに誘導し、被検者がディスプレイを注視している状態で視標呈示部からの光を透過させることで、被検者に視標を自然と注視させることができる。
図1(a)は、実施形態に係る測定装置の外観図であり、図1(b)は、実施形態に係る測定装置の使用状態を示す図である。 実施形態に係る眼科装置の光学系を上方から見た構成図である。 実施形態に係る眼科装置の光学系を前後方向から見た構成図である。 実施形態に係る眼科装置の光学系を眼幅方向から見た構成図である。 実施形態に係る制御装置のブロック図である。 瞳孔観察カメラの撮像範囲を示す図である。 検査処理のフローチャートである。 両眼の瞳孔径DL及びDRを示す図である。 視標呈示部により被検眼に呈示される視標を示す図(1)である。 視標呈示部により被検眼に呈示される視標を示す図(2)である。 瞳孔径測定、眼屈折力測定、アライメント調整及び雲霧を行うタイミングを説明する図である。 視標呈示部の他の例を示す図である。 左右眼の光路を切り替えるための構成の他の例を示す図(1)である。 図14(a)は、左右眼の光路を切り替えるための構成の他の例を示す図(2)であり、図14(b)は、図14(a)の構成に用いる三角プリズムを示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態を説明する。
[1.構成]
本実施形態に係る眼科装置は、被検眼の眼特性としての眼屈折力を測定する装置である。具体的には、眼科装置は、子供の眼屈折力を測定する装置である。眼科装置は、図1(a)及び図1(b)に示す測定装置1と、図5に示す制御装置2と、を備える。
[1−1.測定装置]
図1(a)及び図1(b)に示す測定装置1は、接眼部10と、図2〜図5に示す眼屈折力光学系(21〜28,31〜35)、観察光学系(28,41〜45)、視標呈示部50、アライメント検出光学系(28,42〜45,61〜62)、アライメント駆動機構(71〜75)、チルト機構80、透過型ディスプレイ91及び音出力部92を備える。
なお、以下では、被検者を基準とした左右方向(図2及び図6に示す被検眼EL,ERの眼幅方向)に平行な軸をX軸、X軸に直交し、図3、図4及び図6の上下方向に平行な
軸をY軸、X軸及びY軸に直交し、被検者に近づく前方向と被検者から遠ざかる後方向とからなる前後方向に平行な軸をZ軸とする。換言すれば、Z軸は被検眼の眼球光軸に沿った方向に平行な軸であり、X軸及びY軸は眼球光軸に直交する方向である。このXYZ軸で規定される直交座標系は、測定装置1の姿勢によって定まる相対座標系である。
<接眼部>
図1(a)及び図1(b)に示す接眼部10は、被検者の両眼の周囲の皮膚に接触し、測定装置1に対する被検眼EL,ER(図1(b)、図2及び図4参照)の位置を固定するための部位である。本実施形態では、測定装置1は、被検者の顎を支持する顎台を備えず、顎台の代わりに接眼部10が設けられる。接眼部10は、少なくとも、被検者の額、左眼ELの下及び右眼ERの下の3箇所で被検者の皮膚に接触する。ここでいう左眼EL及び右眼ERの下の皮膚とは、被検者の顔を正面から見て、左眼EL及び右眼ERの下の上顎骨又は頬骨を覆っている皮膚を指す。
また、本実施形態で用いる接眼部10は、遮光部11を備える。遮光部11は、測定装置1の外形を成す筐体2の上部において、斜め方向に突出した筒状の部位である。遮光部11は、測定装置1の外部から測定装置1内に入射する光を遮光する。具体的には、遮光部11は、Z軸周りの全周囲から測定装置1内に入射する光を遮光する。特に、遮光部11は、接眼部10の下方及び上方から入射する光を遮光する。
被検者は遮光部11の突出方向(前方向)側の端部に顔を接触させ、遮光部11の内側を介して測定装置1の内部を両眼で覗き込む。
<眼屈折力光学系>
眼屈折力光学系は、図2に示す投光光学系20及び受光光学系30を備える。
投光光学系20は、図2〜図4に示すように、測定光源21、集光レンズ22、穴あきミラー23、回転平行板24、左右切替えミラー25、全反射ミラー26L,26R、対物レンズ27L,27R及びホットミラー28を備える。
受光光学系30は、投光光学系20のホットミラー28、対物レンズ27L,27R、全反射ミラー26L,26R、左右切替えミラー25、回転平行板24及び穴あきミラー23を共用する。また、受光光学系30は、集光レンズ31、全反射ミラー32、集光レンズ33、リングレンズ34及び眼屈折力測定カメラ35を備える。
本実施形態に用いる測定光源21は、干渉性の高いスーパールミネッセントダイオード(SLD)であり、例えば、波長880nmの赤外光を発するSLDが使用される。
回転平行板24は、投光光学系20と受光光学系30との共用光路の被検眼EL,ERの瞳孔と共役位置に配置されている。回転平行板24は、図示省略する駆動装置により上記共用光路の光軸を中心として回転される。これにより、被検眼EL,ER上での測定光束が回転されるため、白内障等による混濁部位を避けて測定することが可能となる。また、干渉性の高い測定光源21を使用することにより発生するスペックルノイズを抑制することが可能となる。
左右切替えミラー25は、全反射ミラー26L,26Rの間の略中央部に設けられる。左右切替えミラー25は、測定光源21から出射された光の一部である測定光の光路を、90度回転して左眼光路と右眼光路との間で切り替える。ここでいう左眼光路は被検者の左眼ELに入射する光路であり、右眼光路は被検者の右眼ERに入射する光路である。
ホットミラー28は、例えば、眼屈折測定光源波長を含む波長850nm以上の光束を反射し、波長850nm未満の光束を透過する。すなわち、後述する瞳孔照射光源41L,41Rの赤外光、視標呈示部50の可視光及び輝点創出用光源61L,61Rの赤外光
を透過し、測定光源21の赤外光を反射する。
測定光源21から出射された測定光は、集光レンズ22を介して穴あきミラー23の中央部にあいた穴及び回転平行板24を通り、左右切替えミラー25で反射する。反射した測定光は、全反射ミラー26L又は26Rで反射し、対物レンズ27L又は27Rを通り、ホットミラー28で反射し、被検眼EL又はERの眼底に照射される。
測定光に対応する被検眼EL又はERの眼底からの反射光は、ホットミラー28で反射し、対物レンズ27L又は27Rを通り、全反射ミラー26L又は26Rで反射し、左右切替えミラー25で反射する。そして、反射光は、回転平行板24を通り、穴あきミラー23のリング状のミラーに当たり反射され、集光レンズ31を通り、全反射ミラー32で反射し、集光レンズ33及びリングレンズ34を通過し、眼屈折力測定カメラ35に導かれる。眼屈折力測定カメラ35は、反射光を受光するように構成される受光素子35aを備える。受光素子35aは、反射光を受光すると、受光した光量分布に応じた信号を図5に示す制御装置2に出力する。
<観察光学系>
観察光学系は、図2に示す瞳孔照射光源41L,41R、図2〜4に示すホットミラー28,42、集光レンズ43,44及び瞳孔観察カメラ45を備える。
瞳孔照射光源41L,41Rは、例えば、波長780nmの赤外光をそれぞれ被検眼EL,ERに対して照射する。
ホットミラー42は、例えば、眼屈折測定光源波長を含む波長850nm以上の光束を反射し、波長850nm未満の光束を透過する。すなわち、瞳孔照射光源41L,41Rの赤外光及び後述する視標呈示部50の可視光を透過し、後述する輝点創出用光源61L,61Rの赤外光を反射する。
瞳孔照射光源41L,41Rから発せられて被検眼EL,ERの前眼部で反射された光束が、後述する透過型ディスプレイ91及びホットミラー28,42を透過し、集光レンズ43,44を介して瞳孔観察カメラ45の撮像素子45a上に導かれる。
なお、瞳孔観察カメラ45は、被検者の両眼EL,ERを含む範囲を撮像(モニタリング)する。本実施形態では、瞳孔観察カメラ45は、図6の破線で示すX軸方向の幅が100mm、Y軸方向の幅が25mmの矩形状の範囲を撮像範囲として撮像する。
<視標呈示部>
視標呈示部50は、被検眼EL,ERから一定距離離れた位置であって被検眼EL,ERに対向する位置に配置される。視標呈示部50は、可視光を被検眼EL,ERに対して照射することで被検眼EL,ERに視標を呈示する。本実施形態で用いる視標呈示部50は、画像を表示可能なディスプレイであり、具体的には、スマートフォンである。視標呈示部50は、被検者の左眼ELに呈示される画像が表示される領域である左表示領域50Lと、被検者の右眼ERに呈示される画像が表示される領域である右表示領域50Rと、を備え、各表示領域50L,50Rに視標を示す画像を表示する。
<アライメント検出光学系>
アライメント検出光学系は、輝点創出用光源61L,61R及びコリメートレンズ62L,62Rを備える。また、アライメント検出光学系は、投光光学系20及び受光光学系30のホットミラー28並びに観察光学系のホットミラー42、集光レンズ43,44及び瞳孔観察カメラ45を共用する。
輝点創出用光源61L,61Rは、それぞれ、被検眼EL,ERの角膜の頂点に向けて光束を照射する。輝点創出用光源61L,61Rから出射された光束は、コリメートレンズ62L,62Rを通り、ホットミラー42で反射し、被検眼EL,ERにそれぞれ入射
し、被検眼EL,ERの角膜の頂点に輝点を創出する。
<アライメント駆動機構>
アライメント駆動機構は、図2に示すX軸駆動装置71、図4に示すY軸駆動装置72L,72R、図2に示すZ軸駆動装置73,74、及び、図3に示す左右切替え駆動装置75、を備える。図4ではY軸駆動装置72LはY軸駆動装置72Rの奥に位置し、死角になっている。本実施形態で用いるX軸駆動装置71、Y軸駆動装置72L,72R、Z軸駆動装置73,74及び左右切替え駆動装置75は、いずれもステッピングモーターである。
図2に示すX軸駆動装置71は、制御装置2の制御部95から制御されることで、投光光学系20及び受光光学系30の一部の光学部品を眼幅方向(X軸方向)に移動させる。具体的には、X軸駆動装置71は、全反射ミラー26L,26R及び対物レンズ27L,27RをX軸方向に移動させる。これにより、左眼EL及び右眼ERの間隔に応じた位置に全反射ミラー26L,26R及び対物レンズ27L,27Rが配置される。
図4に示すY軸駆動装置72L,72Rは、制御部95から制御されることで、投光光学系20及び受光光学系30の一部の光学部品である全反射ミラー26L,26R及び対物レンズ27L,27Rを前後方向(Z軸方向)に移動させる。全反射ミラー26L,26R及び対物レンズ27L,27RがZ軸方向に移動することで、全反射ミラー26L,26Rで反射した測定光のホットミラー28における入射位置がZ軸方向にずれる。ホットミラー28は傾斜して配置されるため、ホットミラー28における入射位置が被検者に近づく前方向にずれるほど入射位置が下方向にずれる。また、上記入射位置が被検者から遠ざかる後方向にずれるほど入射位置が上方向にずれる。これにより、被検眼EL,ERに入射する測定光のY軸方向の位置(高さ)が調節される。
図2に示すZ軸駆動装置73,74は、制御部95から制御されることで、投光光学系20及び受光光学系30の一部の光学部品を前後方向(Z軸方向)に移動させる。具体的には、Z軸駆動装置73は、測定光源21、集光レンズ22、穴あきミラー23、回転平行板24、集光レンズ31、全反射ミラー32、集光レンズ33、リングレンズ34及び眼屈折力測定カメラ35の各光学部品を同時にZ軸方向に移動させる。また、Z軸駆動装置74は、測定光源21、集光レンズ33、リングレンズ34及び眼屈折力測定カメラ35の各光学部品を同時にZ軸方向に移動させる。これにより、測定光源21から被検眼EL,ER、被検眼EL,ERから眼屈折力測定カメラ35までの光路長が補正される。
図3に示す左右切替え駆動装置75は、制御部95から制御されることで、左右切替えミラー25をY軸周り回転させる。これにより、測定光の光路が左眼光路と右眼光路との間で切り替わる。
<チルト機構>
図4に示すチルト機構80は、測定装置1のYZ平面における傾斜角度を調整するための機構である。チルト機構80は、X軸方向に平行な軸を旋回軸として、被検眼EL,ERに対して測定装置1(ひいては眼屈折力光学系(21〜28,31〜35)、観察光学系(28,41〜45)、視標呈示部50、アライメント検出光学系(28,42〜45,61〜62)、アライメント駆動機構(71〜75)、透過型ディスプレイ91等)をYZ平面内で旋回させる。これにより、被検者である子供の座高に合った高さに測定装置1の高さが調整される。
<透過型ディスプレイ>
透過型ディスプレイ91は、背部が透けて見える周知の液晶ディスプレイであり、被検眼EL,ERの眼前に配置される。詳細には、透過型ディスプレイ91は、視標呈示部50と被検眼EL,ERとの間、すなわち、視標呈示部50から照射された光が被検眼EL,ERに至るまでの光路の途中に配置される。つまり、被検者は、透過型ディスプレイ9
1を介して視標呈示部50に表示される視標を示す画像を視認できる。
<音出力部>
図5に示す音出力部92は、制御部95から制御されることで、音を出力するように構成される。
[1−2.制御装置]
図5に示す制御装置2は、モニタ93、操作ボタン94及び制御部95を備える。
<モニタ>
モニタ93は、制御部95から制御されることで、画像を表示するように構成される。<操作ボタン>
操作ボタン94は、検査者により操作されるボタンである。操作ボタン94には、測定光の光路を左眼光路と右眼光路との間で切り替えるための左右切替えボタンと、後述する図7に示す検査処理を開始するための測定開始ボタンと、検査処理を終了するための測定終了ボタンと、が含まれる。
<制御部>
制御部95は、視標呈示部50、アライメント駆動機構(71〜75)、透過型ディスプレイ91、音出力部92、モニタ93及び操作ボタン94に接続される。制御部95は、CPU951と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ952)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部95の各種機能は、CPU951が非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ952が、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。
制御部95には、瞳孔観察カメラ45で撮像された前眼部像が入力され、制御部95は、入力された前眼部像をモニタ93に表示する。そして、制御部95には、瞳孔観察カメラ45で検出された角膜反射光の電気信号が入力され、制御部95は、入力された電気信号に基づきアライメント駆動機構(71〜75)を制御することで、測定装置1の各光学系と被検眼EL,ERとの位置合せを行う。
また、制御部95には、眼屈折力測定カメラ35で撮像されたリング像が入力され、制御部95は、リング像から屈折値を算出し、屈折値をモニタ93に表示するとともに、メモリ952に入力する。また、制御部95は、視標呈示部50に視標を示す画像を表示させる。さらに、制御部95は、透過型ディスプレイ91に動画を表示させ、また、透過型ディスプレイ91の透過度を変化させる。さらに、制御部95は、音出力部92に音を出力させる。
[2.処理]
次に、制御部95が実行する検査処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。なお、検査処理は、検査者が測定開始ボタンを操作することで開始される。
S101で、制御部95は、透過型ディスプレイ91に動画を表示し、また、音出力部92に音を出力させる。ここで、制御部95は、被検者である子供の気を惹くために、アニメーション等の動画を透過型ディスプレイ91に表示させ、当該動画に合った音を音出力部92に出力させる。
S102で、制御部95は、被検者が接眼部10に顔を接触させたか否かを判定する。S102では、制御部95は、瞳孔観察カメラ45によって被検眼EL,ERが検出された場合に、被検者が接眼部10に顔を接触させたと判定する。
S103で、制御部95は、(1)自動アライメント調整の開始、(2)瞳孔径の連続測定の開始、(3)眼屈折力の連続測定の開始、(4)透過型ディスプレイ91の完全透過化、(5)視標呈示部50による動画の表示、を行う。以下、順に説明する。
(1)自動アライメント調整の開始
制御部95は、以下のようにXY平面のアライメント調整を行う。すなわち、まず、被検眼EL,ERが測定位置に近づくと、被検眼EL,ERの中心に、輝点創出用光源61L,61Rの照射光による反射像(以下「輝点」という。)が瞳孔観察カメラ45により検出される。
以下、左眼ELの輝点のX軸方向の座標と、規定のY軸方向の左眼の基準位置と、の差をdXLとする。また、左眼ELの輝点のY軸方向の座標と、規定のY軸方向の左眼の基準位置と、の差をdYLとする。
同様に、右眼ERの輝点のX軸方向の座標と、規定のX軸方向の右眼の基準位置と、の差をdXRとする。また、右眼ERの輝点のY軸方向の座標と、規定のY軸方向の右眼の基準位置と、の差をdYRとする。
左眼ELの測定時は、制御部95はまず、左右切替えミラー25を、測定光源21からの測定光が左眼ELに入射するように回転させる。そして、制御部95は、X軸駆動装置71に対し、全反射ミラー26L及び対物レンズ27LをX軸方向にdXLだけ移動させる命令を与える。また、制御部95は、Y軸駆動装置72Lに対し、被検眼EL,ERに入射する測定光のY軸方向の位置がdYLだけ変化するように、全反射ミラー26L及び対物レンズ27Lを移動させる命令を与える。
一方、右眼ERの測定時は、制御部95はまず、左右切替えミラー25を、測定光源21からの測定光が右眼ERに入射するように回転させる。そして、制御部95は、X軸駆動装置71に対し、全反射ミラー26R及び対物レンズ27RをdxRだけX軸方向に移動させる命令を与える。また、制御部95は、Y軸駆動装置72Rに対し、被検眼EL,ERに入射する測定光のY軸方向の位置がdYRだけ変化するように、全反射ミラー26R及び対物レンズ27Rを移動させる命令を与える。このようにXY平面の自動アライメント調整が行われる。
(2)瞳孔径の連続測定の開始
制御部95は、瞳孔観察カメラ45により図6に示す撮像範囲を連続的に撮像し、両眼EL,ERの瞳孔径を連続測定する。これにより、図8に示す左眼ELの瞳孔径DLと右眼ERの瞳孔径DRとが連続測定される。
(3)眼屈折力の連続測定の開始
制御部95は、測定光源21を点灯し、回転平行板24を回転させる。測定光源21から出射された赤外光は、集光レンズ22、穴あきミラー23、回転平行板24、左右切替えミラー25、全反射ミラー26L,26R、対物レンズ27L,27R及びホットミラー28を介して被検眼EL,ERの眼底上にスポット状の点光源像を形成する。このとき、傾斜して配置され、光軸周りに回転する回転平行板24により、被検眼EL,ERの瞳孔中心から所定距離の位置に測定光束が入射し、瞳上での光束が回転される。
眼底に投影された点光源像は反射されて、ホットミラー28、対物レンズ27L,27R、全反射ミラー26L,26R、左右切替えミラー25、回転平行板24、穴あきミラー23、集光レンズ31、全反射ミラー32及び集光レンズ33を通過する。そして、点光源像は、リングレンズ34によって眼屈折力測定カメラ35の撮像素子35aにリング
状に結像する。
制御部95は、撮像素子35aにより入力されたリング像から眼屈折力を求める。具体的には、制御部95は、撮像素子35aにより入力されたリング像の各経線方向のリング像座標を検出する。そして、制御部95は、検出されたリング像の位置に基づいて、最小二乗法等を用いて楕円近似する。そして、制御部95は、近似された楕円の形状からS(球面度数)、C(乱視度数)、A(乱視軸角度)の屈折値を算出する。
(4)透過型ディスプレイ91の完全透過化
制御部95は、透過型ディスプレイ91による動画の表示を中止し、透過型ディスプレイ91を完全透過化する(透過率100%にする)。これにより、視標呈示部50からの光が透過型ディスプレイ91を透過して被検眼EL,ERに入射し、被検眼EL,ERに対して視標が呈示される。
(5)視標呈示部50による動画の表示
制御部95は、透過型ディスプレイ91が完全透過化されることに伴い、視標呈示部50に視標を示す画像を表示させる。具体的には、制御部95は、図9に示すように、左眼ELに呈示される視標(以下、左視標)81Lを示す画像を、視標呈示部50の左表示領域50Lに表示する。また、制御部95は、右眼ERに呈示される視標(以下、右視標)81Rを示す画像を、視標呈示部50の右表示領域50Rに表示する。なお、左視標81Lと右視標81Rとは同じ視標である。
なお、本実施形態では、視標呈示部50(スマートフォン)と制御部95とは図示省略するケーブルによって電気的に接続され、当該ケーブルを介して制御部95による命令が視標呈示部50に伝達される。しかし、制御部95による命令を視標呈示部50に伝達する方法はこれに限られず、例えば無線通信により伝達してもよい。
また、本実施形態では、図10に示すように、被検眼EL,ERに対して雲霧をかけるために、左右の視標81L,81Rをぼかした画像が視標呈示部50に表示される。また、ぼかされた左右の視標81L,81Rが眼幅方向(X軸方向)に互いに離間するように移動する画像(動画)が視標呈示部50に表示される。これにより、被検眼EL,ERが輻輳状態から開散状態へ変化する。
また、本実施形態では、被検者である子供が飽きないように、頻繁な雲霧が避けられる。具体的には、雲霧、及び、(1)の自動アライメント調整、(2)の瞳孔径測定、(3)の眼屈折力測定、を次のタイミングで実行する。
すなわち、制御部95は、図11に示すように、自動アライメント調整、瞳孔径測定、眼屈折力測定及び雲霧を規定の時間間隔で行う。図中、各四角形は、自動アライメント調整等が行われるタイミングを示す。
具体的には、雲霧は、瞳孔径測定、眼屈折力測定及び自動アライメント調整よりも頻度を下げて(より長い時間間隔で)行われる。また、瞳孔径測定、眼屈折力測定及び自動アライメント調整は同一の時間間隔T1で実行され、雲霧はT1よりも長い時間間隔T2で実行される。さらに、瞳孔径測定及び眼屈折力測定は、略同じタイミングで実行され、自動アライメント調整は、連続して行われる瞳孔径測定の合間又は眼屈折力測定の合間に行われる。また、雲霧は、瞳孔径測定及び眼屈折力測定と重なるタイミングで実行される。
続くS104で、制御部95は、S103の被検眼EL,ERの瞳孔径の測定結果に基づき、両眼EL,ERの瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満である
か否かを判定する。ここで、|DL−DR|は、DL−DRの絶対値を表す。
制御部95は、S104で両眼EL,ERの瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満でない、すなわち、規定値以上であると判定した場合、S105に移行する。
S105で、制御部95は、視標81L,81Rの明るさを調節する。S105では、視標呈示部50自体の明るさ(輝度)が変化されることにより、視標81L,81Rの明るさが調節される。制御部95は、視標81L,81Rのうち瞳孔径が大きい方の眼に呈示される視標を、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)に応じた分だけ明るくする。また、制御部95は、視標81L,81Rのうち瞳孔径の小さい方の眼に呈示される視標を、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)に応じた分だけ暗くする。換言すれば、制御部95は、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満になるように両眼EL,ERに呈示される視標81L,81Rの明るさを調整する。制御部95は、S105を実行すると前述したS104に戻る。
一方、制御部95は、S104で瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満であると判定した場合、S106に移行する。
S106で、制御部95は、現在測定中の眼屈折力の測定結果に信頼度を付加する。ここでいう測定結果は、S104で瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満であると判定された時以降に測定された測定結果である。信頼度は、測定結果の信頼性(換言すれば、測定精度)を示す。信頼度は、複数の段階で示す係数であってもよい。
本実施形態では、信頼度を決定するためのパラメータとして、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)及び両眼瞳孔径の時間変化(dD/dt)/D(ここで、Dは左眼ELの瞳孔径DL又は右眼ERの瞳孔径DR。)が用いられる。また、上記パラメータとして、アライメントズレ量dx,dy,dz、眼屈折力測定と雲霧との時間間隔、及び、測定リングの平均径、が用いられる。なお、アライメントズレ量dx,dy,dzは、測定時のアライメント位置と基準位置との差異を表す。
具体的には、制御部95は、測定結果の測定時の両眼瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が大きいほど、信頼度を低くする。また、制御部95は、測定結果の測定時前後の瞳孔径の時間変化(dD/dt)/Dが大きいほど(換言すれば、瞳孔径が安定していないほど)、信頼度を低くする。
また、制御部95は、測定結果の測定時のアライメントズレ量dx,dy,dzが大きいほど、信頼度を低くする。
また、制御部95は、測定結果の測定時とその直前に行われた雲霧との時間間隔が大きいほど、信頼度を低くする。
続くS107で、制御部95は、モニタ93の測定結果表示欄に、測定結果と、当該測定結果の信頼度と、を表示する。S107では、連続測定された測定結果のうち最新の測定結果及びその信頼度だけが測定結果表示欄に表示される。
続くS108で、制御部95は、モニタ93の結果一覧表示欄に、測定結果と、当該測定結果の信頼度と、を表示する。S108では、S104で瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満であると判定された時以降に測定された複数の測定結果とその信頼度とが表示される。また、複数の測定結果は信頼度によって分類されて表示される。例えば、複数の測定結果は信頼度が高い順に並べられて表示される。また、複数の測定結果の数が規定の表示可能数を超える場合には、一部の測定結果のみが表示される。本実施形態では、信頼度が低いもの、かつ、測定時が古いものから削除される。
続くS109で、制御部95は、操作ボタン94が操作されたか否かを判定する。
制御部95は、S109で操作ボタン94が操作されていないと判定した場合には、前述したS104に戻る。
一方、制御部95は、S109で操作ボタン94のうち左右切替えボタンが操作されたと判定した場合には、S110で左右切替え駆動装置75により左右切替えミラー25を回転させ、測定光の光路を左眼光路と右眼光路との間で切り替える。その後、制御部95は、前述したS104に戻る。
一方、制御部95は、S109で操作ボタン94のうち測定終了ボタンが操作されたと判定した場合には、図7の検査処理を終了する。
[3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態では、制御部95は、両眼EL,ERの瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満であると判定されたときの眼屈折力の測定結果をモニタ93に表示する。特に、制御部95は、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満であると判定している間に測定された測定結果のみをモニタ93に表示する。換言すれば、制御部95は、表示されている測定結果が、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満であると判定されている間に測定された測定結果であることが判別できるようにモニタ93に表示する。したがって、被検眼EL,ERが自然状態により近いときの眼屈折力の測定結果を得ることができる。
(2)本実施形態では、制御部95は、被検眼EL,ERの瞳孔径の差が規定値未満でないと判定された場合に、瞳孔径の差が規定値未満になるように、両眼EL,ERの両方に呈示される視標81L,81Rの明るさを調整する。
したがって、被検者の両眼EL,ERの瞳孔径が異なる場合に、両眼EL,ERの瞳孔径の差を小さくできる。よって、瞳孔径の差が小さくなった状態、換言すれば、被検眼EL,ERが自然状態により近い状態で被検眼EL,ERの眼屈折力を測定できる。
(3)本実施形態では、制御部95は、眼屈折力測定の測定結果と信頼度とを共に出力する。したがって、出力された測定結果が信頼性の高いものであるか低いものであるかを検査者に認識させることができる。
(4)本実施形態では、眼科装置は、視標呈示部50から照射された光が被検眼EL,ERに至るまでの光路の途中に配置され、視標呈示部50からの光を透過可能な透過型ディスプレイ91を備える。
したがって、例えば、被検者である子供が好む画像を透過型ディスプレイ91に表示することで、子供の気を惹くことができる。そして、子供の視線を透過型ディスプレイ91に誘導し、子供が透過型ディスプレイ91を注視している状態で視標呈示部50からの可視光を透過させることで、子供に視標81L,81Rを自然と注視させることができる。
また例えば、眼位検査などにおいて、透過型ディスプレイ91における被検眼EL,ERの片眼の眼前に位置する部分の透過度を下げることで、片眼遮閉することができる。
(5)本実施形態では、測定装置1は、接眼部10と、投光光学系20及び受光光学系30の一部の光学部品を接眼部10(ひいては被検眼EL,ER)に対して移動させる駆動装置71〜73と、を備える。
したがって、被検者が接眼部10に顔を付けることで、投光光学系20及び受光光学系30に対する被検眼EL,ERのおよその範囲を限定できる。そして、投光光学系20及び受光光学系30の一部の光学部材を移動するだけでアライメント調整ができる。よって、測定装置自体を移動させてアライメント調整を行う構成と比較してアライメント範囲を小さくでき、ひいては、測定装置を小型化できる。
(6)本実施形態では、接眼部10は、少なくとも、額、左眼の下及び右眼の下の3箇所で被検者の皮膚に接触する。したがって、例えば、接眼部が被検者の顔と1箇所(例えば額だけ)でしか接触しない構成と比較して、被検眼EL,ERの位置を安定して固定できる。
(7)本実施形態では、接眼部10は、遮光部11を備える。したがって、遮光部11を備えない構成と比較して、外部から入射する光に影響されずに、より安定した状態で被検眼EL,ERの眼特性を測定できる。また、遮光部11により測定装置1の内部に暗室に似た空間を作れるため、眼科装置を配置する部屋を暗室にする必要性を低減できる。
(8)本実施形態では、測定装置1は、X軸駆動装置71を駆動させて一部の光学部品を移動させることで、被検眼EL,ERにおける測定光の入射位置をX軸方向に沿って変化させる。したがって、被検眼EL,ERにおける測定光の入射位置をX軸方向に沿って調整することができる。同様に、測定装置1は、Y軸駆動装置72L,72Rを駆動させて一部の光学部品を移動させることで、被検眼EL,ERにおける測定光の入射位置をY軸方向に沿って変化させる。したがって、被検眼EL,ERにおける測定光の入射位置をY軸方向に沿って調整することができる。
(9)本実施形態では、測定装置1は、測定光の光路を左眼光路と右眼光路との間で切り替えるように構成される左右切替えミラー25を備える。
したがって、左右眼EL,ERの間で測定装置1全体を移動させて光路を切り替える構成と比較して、より短時間で光路を切り替えることができる。
(10)本実施形態では、測定装置1は、チルト機構80を備える。したがって、被検者の座高の高さに合わせて測定装置1の傾斜角度を調節できる。
(11)本実施形態では、測定装置1は、顎台を備えない。したがって、顎台の位置調整が不要になる。よって、被検眼の位置を固定する時間を短縮できる。
(12)本実施形態では、制御部95は、被検眼EL,ERに対して雲霧をかけるために視標をぼかした画像を視標呈示部50に呈示させる。つまり、視標呈示部50に画像を出力(表示)させることで、被検眼EL,ERに対して雲霧をかけることができる。したがって、レンズの位置を変化させることなく被検眼EL,ERに対して雲霧をかけることができる。
(13)本実施形態では、制御部95は、両眼EL,ERのそれぞれに対して同一の視標81L,81Rを示す画像を視標呈示部50に呈示させる。また、制御部95は、左視標81Lと右視標81Rとが被検者の眼幅方向に互いに離間するように移動する画像を、視標呈示部50に呈示させる。
したがって、被検者が眼幅方向に互いに離間する左視標81L及び右視標81Rを注視することで、被検者が遠点を見ている状態を作り出すことができる。ひいては、器械近視が除去された状態で眼屈折力を測定できる。
(14)本実施形態では、制御部95は、左眼EL及び右眼ERに対して雲霧をかけるために左視標81L及び右視標81Rがぼかされた状態で眼幅方向に互いに離間するように移動する画像を視標呈示部50に呈示させる。
したがって、視標呈示部50に画像を出力させることで、被検眼EL,ERの調節緊張を除去し、かつ、器械近視を除去することができる。
(15)本実施形態では、視標呈示部50は、画像を表示可能なディスプレイである。したがって、例えば、視標呈示部として後述する図12に示すMEMSミラーを用いる構成と比較して、比較的簡易な構成で視標81L,81Rを示す画像を被検眼EL,ERに呈示できる。
特に、本実施形態では、視標呈示部50としてスマートフォンを用いる。スマートフォンは、ディスプレイ、スピーカ、マイク及び制御装置の各部品を内蔵している。よって、スマートフォンでこれらの各部品を代替することで、測定装置内にこれらの各部品を個別に設ける構成と比較して、測定装置1をコンパクトでき得る。
なお、本実施形態では、透過型ディスプレイ91がディスプレイに相当し、S103が眼屈折力測定部及び瞳孔径測定部としての処理に相当し、S104が瞳孔径判定部としての処理に相当し、S105が調整部としての処理に相当し、S107及びS108が出力部としての処理に相当する。
[4.他の実施形態]
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)上記実施形態では、制御部95は、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満でないと判定した場合に、両眼EL,ERに呈示される視標81L,81Rの明るさを調節するが、明るさが調節される視標はこれに限られない。例えば、制御部95は、瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満でないと判定した場合に、視標81L,81Rのうちいずれか一方の明るさのみを調整してもよい。
(2)上記実施形態において、視標呈示部50からの可視光を透過する透過型ディスプレイ91の透過度を変化させることで、両眼EL,ERに呈示される視標81L,81Rの明るさが調節されてもよい。
(3)上記実施形態において、両眼EL,ERの瞳孔径の差|DL−DR|/(DL+DR)が規定値未満であると判定されている間だけ眼屈折力測定を行い、測定結果をモニタ93に出力してもよい。
また、上記実施形態において、両眼EL,ERの瞳孔径の差が規定値未満であると判定されている間に測定された測定結果と、瞳孔径の差が規定値以上であると判定されている間に測定された測定結果と、の両方をモニタ93に表示してもよい。この場合において、前者と後者との測定結果を互いに識別できる態様でモニタ93に表示してもよい。
(4)上記実施形態において、透過型ディスプレイ91は、被検眼EL,ERの眼前以外の場所に配置されてもよい。そして、透過型ディスプレイ91から照射される可視光をミラーで反射して被検眼EL,ERに入射するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、視標呈示部50としてスマートフォンが用いられるが、視標呈示部50はこれに限られず、スマートフォン以外のディスプレイであってもよい。
また例えば、視標呈示部は、図12に示すようにMEMS(Micro Electro Mechanical
System )ミラーを用いて構成されてもよい。
すなわち、図12に示す視標呈示部51は、レーザ光源82L,82Rと、MEMSミラー83L,83Rと、全反射ミラー84L,84Rと、集光レンズ85L,85Rと、を備える。
レーザ光源82L,82Rは、レーザ光を出射するように構成される。
MEMSミラー83L,83Rは、揺動し、レーザ光源82L,82Rから出射されたレーザ光を反射させてそれぞれ被検眼EL,ER眼底上の領域を走査するように構成される。
全反射ミラー84L,84Rは、それぞれMEMSミラー83L,83Rで反射されたレーザ光を反射する。
集光レンズ85L,85Rは、それぞれ全反射ミラー84L,84Rで反射されたレーザ光を被検眼EL,ERの眼底に収束させる。
このような構成によれば、被検者の眼底(網膜)に直接、視標を示す画像(図12では文字「A」を示す画像)を描くことができる。よって、被検者の眼屈折力の異常によらず、焦点が合った視標を被検眼に呈示することができる。また、画像処理のみで被検眼EL,ERに対して雲霧をかけることができる。
(6)上記実施形態では、左右の視標81L,81Rがぼかされた状態で眼幅方向に互いに離間する画像が呈示されるが、呈示される画像はこれに限られない。例えば、左右の視標81L,81Rがぼけていない状態で互いに離間する画像が呈示されてもよい。
(7)上記実施形態では、接眼部10は、額、左眼ELの下及び右眼ERの下の3箇所で被検者の皮膚に接触するが、接眼部が接触する箇所はこれに限られない。例えば、接眼部は、額だけなど、被検者の皮膚に1箇所で接触する構成であってもよい。
(8)上記実施形態において、接眼部は、遮光部を備えていなくてもよい。
(9)上記実施形態において、測定装置が左右切替えミラー25を備えず、測定装置全体を移動させることで、左眼測定又は右眼測定を切り替えてもよい。
(10)上記実施形態において、測定装置は、顎台を備えていてもよい。
(11)上記実施形態では、左右切替え部として左右切替えミラー25を例示したが、左右切替え部はこれに限られない。例えば、図13に示すように1つの三角プリズム86を全反射ミラー26L,26Rの間に設ける。そして、図示省略する駆動装置により三角プリズム86をX軸方向に沿って平行移動させることにより、測定光の光路を左眼光路と右眼光路との間で切り替えてもよい。
また例えば、図14(a)及び図14(b)に示すように、側面の向きが異なる2つの三角プリズム87,88を互いに入れ替えることで、測定光の光路が切り替えられてもよい。なお、ここでいう側面は、測定光源21からの測定光又は被検眼EL,ERからの反射光が入射する、又は、入射した光を透過若しくは反射する面である。
具体的には、図14(a)及び図14(b)に示すように、2つの三角プリズム87,88を、測定光源21からの測定光が入射する互いの側面87a,88aがYZ平面について面対称となるように、Y軸方向に沿って上下に配置する。そして、Y軸方向に沿って2つの三角プリズム87,88を平行移動させ、全反射ミラー26L,26Rの間に位置
する三角プリズムを入れ替えることで、測定光の光路を左眼光路と右眼光路との間で切り替えてもよい。
(12)上記実施形態では、左右切替えボタンが操作されることにより、測定光の光路が左眼光路と右眼光路との間で切り替わるが、測定光の光路を切り替えるための条件はこれに限られない。例えば、信頼度の高い測定結果(換言すれば、信頼度が規定値以上の測定結果)が規定数得られた場合に、測定光の光路が左眼光路と右眼光路との間で自動的に切り替わる構成であってもよい。
(13)上記実施形態で、制御部95が実行する機能の一部又は全部を、1つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
(14)前述した制御部95の他、当該制御部95を構成要素とするシステム、当該制御部95としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記憶した半導体メモリ等の非遷移的実体的記憶媒体、瞳孔径の差に基づき眼屈折力測定する方法や雲霧を画像処理で行う方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
(15)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…測定装置、2…制御装置、10…接眼部、20…投光光学系、30…受光光学系、45…瞳孔観察カメラ、50…視標呈示部、71…X軸駆動装置71,72R…Y軸駆動装置、73,74…Z軸駆動装置、80…チルト機構、91…透過型ディスプレイ。

Claims (4)

  1. 被検眼の眼底に向けて測定光を投光するように構成される投光光学系と、
    前記測定光に対応する前記眼底からの反射光を受光するように構成される受光素子を備える受光光学系と、
    前記受光素子から出力される信号に基づいて、前記被検眼の眼屈折力を測定するように構成される眼屈折力測定部と、
    被検者の両眼の瞳孔径を測定するように構成される瞳孔径測定部と、
    前記両眼の瞳孔径の差が規定値未満であるか否かを判定するように構成される瞳孔径判定部と、
    前記瞳孔径判定部により前記瞳孔径の差が前記規定値未満であると判定されたときの前記眼屈折力測定部による前記眼屈折力の測定結果を出力するように構成される出力部と、
    を備える眼科装置。
  2. 請求項1に記載の眼科装置であって、
    前記両眼のそれぞれに対して異なった明るさで視標を呈示可能に構成される視標呈示部と、
    前記瞳孔径判定部により前記瞳孔径の差が前記規定値未満でないと判定された場合に、前記視標呈示部により前記両眼の少なくとも一方に呈示される前記視標の明るさを調節するように構成される調節部と、
    を更に備える眼科装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の眼科装置であって、
    前記測定結果の信頼度を判定するように構成される信頼度判定部を更に備え、
    前記出力部は、前記測定結果と、当該測定結果の前記信頼度と、を共に出力する、眼科装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の眼科装置であって、
    前記視標呈示部から照射された光が前記被検眼に至るまでの光路の途中に配置され、前記視標呈示部からの光を透過可能なディスプレイを更に備える眼科装置。
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